JP2000334870A - 難燃性発泡樹脂積層成形品 - Google Patents

難燃性発泡樹脂積層成形品

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JP2000334870A
JP2000334870A JP11146232A JP14623299A JP2000334870A JP 2000334870 A JP2000334870 A JP 2000334870A JP 11146232 A JP11146232 A JP 11146232A JP 14623299 A JP14623299 A JP 14623299A JP 2000334870 A JP2000334870 A JP 2000334870A
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Japan
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molded article
flame
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foamed resin
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JP11146232A
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English (en)
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Takeshi Imahashi
猛 今橋
Makoto Yoshii
誠 吉井
Yoshiharu Sawa
義治 澤
Takeshi Ishikawa
猛 石川
Hiroki Doi
広樹 土居
Kenichi Imataki
健一 今滝
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MARUWA SEITAI KK
Kyowa Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
MARUWA SEITAI KK
Kyowa Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ハロゲンフリーでありかつ高い難燃性を示
し、フォスフィン臭がなく、かつ色調を目的の色に着色
でき、しかも、発泡樹脂積層成形品の特長である緩衝
性、軽量性を十分に維持した難燃性発泡樹脂積層成形品
を提供する。 【解決手段】 下記基材Aの少くとも表面の一部を下記
表皮Bによって積層した難燃性発泡樹脂積層成形品、及
び該難燃性発泡樹脂積層成形品の少なくとも表皮Bをさ
らに下記表皮Cで積層した緩衝性と軽量性に優れた難燃
性発泡樹脂積層成形品。さらには、前記成形品の表面に
さらに、短繊維を植毛したビロ−ド状の風合をもつ難燃
性発泡樹脂積層成形品。 基材A;密度1.3g/cm3以下のハロゲンフリーの
発泡樹脂。 表皮B;ハロゲンフリーの樹脂、金属水酸化物、赤燐及
び炭素粉末からなる。 表皮C;ハロゲンフリーの樹脂、顔料及び金属水酸化物
からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲンフリーの樹
脂発泡成形品(基材A)にハロゲンフリーの難燃性樹脂
成形品(表皮B)を積層して得られるハロゲンフリーの
難燃性発泡樹脂積層成形品に関する。さらに詳しくは、
難燃性を有しない上記基材Aの表面の少なくとも一部を
ハロゲンフリーの樹脂、金属水酸化物、赤燐及び炭素粉
末からなる組成物から形成された高い難燃性を有する成
形品(表皮B)で積層することにより、基材Aが基材A
の樹脂発泡成形品の特長である緩衝性、軽量性等の性質
を残しながら、しかも難燃化されたハロゲンフリーの難
燃性発泡樹脂積層形品に関する。また本発明は、前記表
皮Bの赤燐及び炭素粉充填成形品特有の暗赤色から黒色
を全色に着色できるようにするため、及び/又はフォス
フィン臭を防止するために、表皮Bをさらに表皮C(樹
脂100重量部、顔料0〜100重量部、金属水酸化物
0〜100重量部からなる組成物)で積層したハロゲン
フリーの難燃性発泡樹脂積層成形品、あるいは表皮B又
はCの上に合成繊維又は天然繊維の短繊維を植毛した、
ビロード状の風合を有するハロゲンフリーの難燃性発泡
樹脂積層成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂発泡成形品は、例えば、自動車、建
築、土木、電気等の産業分野で緩衝性、軽量性等の特長
を生かして広く使用されている。また樹脂発泡成形品の
表面にシート状やフィルム状の全く発泡していないかあ
るいは低発泡の成形品を積層した成形品や、さらにそれ
らの成形品に短繊維を植毛し、表面がビロード状の風合
を有する成形品も広く産業界で使用されている。しか
し、これらの成形品のうち、用いられる樹脂が分子中に
ハロゲン元素を含まない場合、成形品は難燃性を全く示
さないかあるいはほとんど示さないため、一度火災が発
生すると災害が拡大する原因となる。従って火災による
災害を防止するためには、これらの成形品を難燃性にす
る必要がある。難燃性が必要な前記成形品の代表例とし
ては、自動車の天井材がある。自動車の天井材は、我が
国では平成6年4月に道路運送車輌の保安基準により全
車に難燃化が義務づけられた自動車室内材料の一部であ
る。この天井材としては、現在発泡ポリウレタン樹脂を
基材とし、表面にPVC樹脂を積層したものが主として
使用されている。この材料の難燃性はJIS D 120
1で自消性又は遅燃性を示し加工性、機械的強度、風合
にも優れた材料である。また自動車以外の材料でも、前
記の様なPVC樹脂を利用して難燃化した技術は広く知
られているし、分子中にハロゲン元素を含まない樹脂を
使用する場合、樹脂にハロゲン系難燃剤と酸化アンチモ
ン等の難燃助剤を充填して難燃化する技術は広く知られ
ている。
【0003】しかし前記PVC樹脂の様なハロゲン系樹
脂成形品あるいはハロゲン系難燃剤充填樹脂成形品は用
済みになって焼却処分する場合、800℃以上の高温で
注意して燃焼させないと、燃焼時にダイオキシンが発生
するという致命的問題がある。又難燃剤自体に内分泌撹
乱化学物質(環境ホルモン)としての問題を有するもの
が多数あり、昨今の厳しい地球環境問題対策の観点から
強く改善が求めらて来ている。従って難燃性を必要とす
る成形品の分野において、PVC樹脂やハロゲン系難燃
剤を使用しなくても、難燃性を発現する安全な成形品を
開発することは緊急の課題となってきている。さりとて
水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウムのようなハロ
ゲンフリーの難燃剤だけを使用した樹脂発泡成形品で
は、前記のPVC樹脂やハロゲン系難燃剤を使用した場
合のような高い難燃性を示すことはできない。換言する
と、難燃剤を大量に充填しないと樹脂発泡成形品に十分
な難燃性が付与できないという欠点があり、そのため樹
脂発泡成形品の特長である緩衝性、軽量性という特性を
維持できないという問題があった。
【0004】この問題を解決する技術として、赤燐と炭
素粉末を難燃助剤として主難燃剤の金属水酸化物と併用
すれば樹脂の難燃性を高めることができるということが
知られている。この技術により、ハロゲンフリーの難燃
剤だけを用いることでも、PVC樹脂成形品やハロゲン
系難燃剤充填樹脂成形品と同じ程度にハロゲンフリーの
樹脂成形品を高強度、高難燃にすることができるように
なった。例えば電線の難燃化の技術に於いて、ビルの内
部や地下に埋設される電線には、着色やフォスフィン臭
があまり問題にならないため十分に実用に耐えている。
しかし人の目にみえる場所での用途では、赤燐や炭素粉
末を使用した場合、成形品が暗赤色から黒色に着色して
しまい、そのことにより適用できる用途範囲が狭くなる
という問題、及び成形品が加熱されたときにフォスフィ
ン臭が著しいという問題がある。すなわち前記成形品に
は着色及び/又はフォスフィン臭の問題を解決すべきで
あるという課題が残っていた。
【0005】赤燐による着色の問題を解決する技術とし
て、特公平7−30326号公報、特開平6−1284
13号公報等で、酸化チタンや硫化亜鉛等の無機顔料で
赤燐の表面を被覆し、赤燐の暗赤色を消色するという提
案がある。すなわち白色化赤燐の提案である。この技術
により、赤燐の白色化はある程度可能となったがまだ十
分ではなく、これらの赤燐を使用した樹脂組成物から形
成される成形品は、ピンク白色系の色を呈しており、ま
だ成形品の色を完全に目的の白色にする事はできていな
い。従って、着色剤を添加しても、成形品の色を完全に
目的の色に着色できていない。また、赤燐白色化のため
には、酸化チタンや硫化亜鉛等の物質を多量に用いる必
要がある。このため、赤燐の含有量が低くなり赤燐が本
来有する合成樹脂への難燃性付与効果が大幅に低下する
という問題があったことも事実である。
【0006】一方、特開昭63−69704号公報、特
開昭52−125489号公報等には赤燐から発生する
フォスフィンを抑制する技術が開示されている。これら
の技術は、赤燐の粒子自体を金属メッキしたり、熱硬化
性樹脂で被覆し、フォスフィンの発生量を抑制しようと
するものである。これらの技術に於いては赤燐から発生
するフォスフィンの検出方法自体に問題がある。すなわ
ち採取する試料が0.5gと少なかったり、測定温度が
常温であるため赤燐から発生するフォスフォンの量は少
ない、あるいは検出されない。しかし、これらの赤燐を
実際に樹脂に充填した成形品を大量にしかも約50℃以
上に加熱した場合、成形品から発生するフォスフィン臭
はまだ相当に強く、フォスフィン臭の問題は従来技術で
は完全に解決されていないのが現状である。フォスフィ
ンはその濃度が薄くても独特のフォスフィン臭があり毒
性も強い。従って赤燐充填樹脂成形品には、完全にフォ
スフィン臭がしない成形品を開発することも求められて
いた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
この様な現状に鑑み、難燃性発泡樹脂積層成形品の分野
に於いて、積層材や、被積層材である発泡樹脂成形品が
ハロゲンフリーでありかつ高い難燃性を示し、しかも、
発泡樹脂積層成形品の特長である緩衝性、軽量性を十分
に維持した難燃性発泡樹脂積層成形品を提供することを
目的とする。さらに本発明は、フォスフィン臭がなく、
あるいはフォスフィン臭がなくかつ色調を目的の色に着
色できる難燃性発泡樹脂積層成形品の提供を目的とす
る。本発明はさらに、前記特性を有し、かつビロ−ド状
の風合を有する難燃性発泡樹脂積層成形品の提供を目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記基
材Aの少くとも表面の一部を下記表皮Bによって積層
し、発泡樹脂積層成形品の特長である緩衝性、軽量性を
十分に維持した難燃性発泡樹脂積層成形品、及び該難燃
性発泡樹脂積層成形品の少なくとも表皮Bをさらに下記
表皮Cで積層し、フォスフィン臭のない、あるいはフォ
スフィン臭がなく、かつ全色に着色できるハロゲンフリ
ーの、緩衝性と軽量性に優れた難燃性発泡樹脂積層成形
品が提供される。さらに本発明によれば、前記成形品の
表面にさらに、短繊維を植毛したビロ−ド状の風合をも
つ難燃性発泡樹脂積層成形品が提供される。 基材A;密度1.3g/cm3以下のハロゲンフリーの
発泡樹脂成形品。 表皮B;ハロゲンフリーの樹脂100重量部、金属水酸
化物5〜120重量部、赤燐1〜30重量部及び炭素粉
末0.1〜30重量部からなる組成物から形成された成
形品、ただし、金属水酸化物と赤燐と炭素粉末の合計量
は150重量部以下である。 表皮C;ハロゲンフリーの樹脂100重量部、顔料0〜
100重量部及び金属水酸化物0〜120重量部からな
る組成物から形成された成形品、ただし、顔料と金属水
酸化物の合計量は150重量部以下である。
【0009】
【発明実施の形態】本発明によれば、前記基材A(発泡
樹脂成形品)の少くとも表面の一部に前記表皮Bを積層
することにより緩衝性と軽量性に優れたハロゲンフリー
の難燃性発泡樹脂積層成形品を提供すること、及び該成
形品の少なくとも表皮Bの上にさらに表皮Cを積層する
ことによりフォスフィン臭のない、あるいはフォスフィ
ン臭がなく、しかも全色に着色できるハロゲンフリーの
緩衝性と軽量性に優れた難燃性発泡樹脂積層成形品を提
供することに成功した。また前記成形品の表面にさら
に、短繊維を植毛してビロ−ド状の風合をもつ難燃性発
泡樹脂積層成形品を提供することにも成功した。基材A
は基本的に発泡剤を用いて発泡させた発泡樹脂成形品で
ある。従って基材Aは発泡樹脂成形品の特長である、緩
衝性、軽量性等の特性を有する成形品である。基材Aと
しては密度が1.3g/cm3以下、好ましくは1.0
g/cm3以下、さらに好ましくは0.5g/cm3以下
のハロゲンフリーの発泡樹脂成形品を用いる。しかし、
発泡樹脂成形品だけでは表面に凹凸があり、表面が美し
くはないので例えば内装品には使えないし、また難燃性
がないので前記表皮Bを積層することにより難燃性とす
る必要がある。
【0010】表皮Bはハロゲンフリーの樹脂100重量
部、金属水酸化物5〜120重量部、赤燐1〜30重量
部及び炭素粉末0.1〜30重量部からなる組成物から
形成された薄い成形品であるが、厚い基材Aに難燃性を
付与する目的で基材Aの少くとも表面の一部、好ましく
は基材Aの片面、さらに好ましくは基材Aの表裏両面、
あるいは側面を含む全面に積層される。表皮Bは基材A
と比べると厚さは薄いが高い難燃性を有するため、基材
Aを難燃化することができる。従って、基材A(発泡樹
脂成形品)はその特長である、緩衝性、軽量性等の性質
をほとんどそのまま維持することができる。特に表皮B
の厚さの何十倍もある厚い基材Aを薄い表皮Bで積層成
形することにより高い難燃性を付与できることは実に驚
くべきことである。表皮Bだけが基材Aに積層された成
形品は、色が暗赤色から黒色に着色しており、また約5
0℃以上に加熱されるとフォスフィン臭が発生する。し
かし、色が暗赤色から黒色でも問題にならない場合や、
温度が約50℃以上にならない場所ではフォスフィン臭
が発生しないので、そのままでも使用できる。
【0011】しかし、成形品の色が暗赤色から黒色では
問題になる場合、温度が約50℃以上に上がってフォス
フィン臭が問題になる場合、例えば自動車や建築物の内
装材、電化製品の部品等に使用される場合には、前記成
形品の上にさらに表皮Cを積層し、それらの問題を完全
に解決した成形品をも本発明は提供する。
【0012】本発明では基材Aと表皮B又は表皮Cとの
重ね方、及び表皮Bにさらに表皮Cを重ねる方法につい
て特に制約はない。基材Aの少なくとも表面の一部を表
皮Bにより積層して成形品として難燃化できていれば、
表皮B又はCは基材Aにどのように重ねても良い。すな
わち基材Aに表皮B及び/又はCを直接接する様に重ね
ても良いし、間接的に接するように重ねても良い。例え
ば、基材Aの片面又は両面を表皮Bで積層する方法、基
材Aと表皮Bを相互に何回も積層する方法、基材Aの片
面を表皮Bで積層し、基材Aの未積層面を表皮Cで積層
する方法、コロナ放電処理された基材Aと表皮Bとを接
着剤を用いて積層形成機により積層する方法、それにさ
らに表皮Cを積層する方法、共押し出し法により積層形
成された表皮BとCとの成形品を接着剤を用い基材Aに
積層する方法、表皮Bで積層された基材Aを表皮Cで、
360゜の方向から、即ち側面を含む全面に熱溶着(真
空成形)する方法、基材A及び/又は表皮B及び/又は
表皮Cとの間に接着性樹脂成形品をはさんで積層形成す
る方法、基材A及び/又は表皮B及び/又は表皮Cを予
め印刷しておきそれらを積層形成する方法、延伸された
フィルム状のあるいはシート状の表皮B及び又は表皮C
を基材Aと積層する方法等が挙げられる。また成形品の
形状についても何の制約もない。
【0013】基材A及び/又は表皮B及び/又は表皮C
は、エンボス加工、塗装、印刷、メッキ、穴あけ、切削
等いかなる二次加工が行こなわれたものであっても良
い。基材A及び/又は表皮B及び/又は表皮Cがそのま
までは接着性が悪く、積層しにくい場合がしばしばあ
る。その場合、基材Aや表皮B及び/又は表皮Cに放電
処理をして接着性を向上させ、積層しやすくすることが
好ましい。放電処理の方法としては、コロナ放電処理、
グロー放電処理等の方法を用いることができる。ただし
熱溶着等の方法によれば、基材A及び/又は表皮B及び
/又は表皮Cが接着しやすい場合には、必ずしも放電処
理は必要でない。
【0014】基材Aに金属水酸化物等の難燃剤やフィラ
ーを大量に充填すれば、基材Aはそれなりに難燃性を示
すようになる。しかし、高倍率の発泡は実現しなくな
る。すなわち軽量性は達成できない。また緩衝性も低下
する。つまりこの方法では難燃性、軽量性、緩衝性は同
時に達成できない。従って基材Aに対する前記難燃剤や
その他のフィラーの充填は可能な限り少量にとどめるべ
きであり、樹脂100重量部に対し150重量部以下、
好ましくは100重量部以下、さらに好ましくは全く充
填すべきでない。換言すれば、本発明は基材Aに難燃剤
を大量に充填して基材Aを難燃化する方法に頼らず、基
材Aよりも相当薄い表皮Bにより基材Aを難燃化するこ
とによって、基材Aの発泡樹脂整形品の前記特長をその
まま残そうとするものである。しかし表皮Bの厚さに対
する基材Aの厚さの比があまり大きくなると成形品に難
燃性を付与できなくなる恐れがある。その場合、表皮B
は基材Aの片面だけでなく表裏両面から、あるいは立体
的に360゜の方向から、すなわち基材Aの側面を含む
全面を被覆することが望ましい。また基材Aと表皮Bを
相互に何回も積層する方法も高難燃化を達成する上で好
ましい。望ましい基材Aの厚さ/表皮Bの厚さの比は3
00以下、好ましくは200以下、さらに好ましくは1
00以下である。一方基材Aの厚さ/表皮Bの厚さの比
が小さすぎると樹脂発泡成形品の特長である緩衝性、軽
量性等の性質が低下するため、基材A/表皮Bの比は1
以上、好ましくは3以上である。基材Aの1枚の厚さ
は、0.005〜300mm、好ましくは0.05〜10
0mm、さらに好ましくは0.1〜30mmである。0.0
05mm未満の基材Aは製造することが難しい。また30
0mm超えであると難燃化した成形品を製造できないおそ
れがある。表皮Bの1枚の厚さは0.005〜20mm、
好ましくは0.01〜10mm、さらに好ましくは0.0
3〜5mmである。0.005mm未満の表皮Bは製造が困
難である。表皮Bは高価な赤燐を使用するため、20mm
超えの厚さとすることは経済的でない。表皮Cの1枚の
厚さは0.005〜20mm、好ましくは0.01〜10
mm、さらに好ましくは0.015〜5mmである。0.0
05mm未満の表皮Cでは表皮Bの色を隠蔽、及びフォス
フィン臭の完全防止が困難である。20mm超えの場合に
は、難燃性発泡樹脂積層成形品の密度が高くなる恐れが
ある。
【0015】本発明の基材Aに於いては発泡剤が使用さ
れる。発泡剤だけで基材Aの発泡が目的どうりにならな
い場合には、発泡助剤や発泡抑制剤を用いることもでき
る。表皮Bや表皮Cにも発泡した成形品を用いても良い
が、あまり高発泡の成形品を用いると基材Aの難燃化が
不十分となるため、基材Aを難燃化できる範囲での発泡
成形品を用いる。発泡成形の方法については、プレス発
泡、型内発泡、射出発泡、押出発泡、常圧発泡等いかな
るものであっても良く特に制約がない。
【0016】本発明で使用する発泡剤としては、アゾジ
カルボンアミド、アゾビスホルムアミド、アゾビスブチ
ロニトリル、ジアゾアミノベンゼン等のアゾ系発泡剤
N.N’ジニトロペンタメチレンテトラミン、N.N’
ジメチルーN、N’ージニトロソテレフタルアミド等の
ニトロソ系発泡剤、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ト
ルエンスルホニヒドラジド、4.4’オキシビス(ベン
ゼンスルフォニルヒドラジド)、ベンゼン1.3’ジフ
ォニルヒドラジド、ジフェニルスルフォン3.3’ジス
ルフォニルヒドラジド等のヒドラジド系発泡剤、P−ト
ルエンスルホニルセミカルバジト、トリヒドラノトリア
ジン、ペンタン、ネオペンタン、ヘキサン、ヘプタン、
ベンゼン、二塩化メチレン、水、重炭酸ナトリウム、炭
酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニ
ウム、ホウ化水素ナトリウム、Mg,Al,Znのよう
な軽金属、Ca(N32の様なアジド化合物等を挙げる
ことができる。
【0017】発泡促進剤としては、亜鉛華、硝酸亜鉛、
フタル酸鉛、炭酸鉛、三塩基性リン酸鉛、三塩基性硫酸
鉛等の無機塩類、亜鉛脂肪酸石けん、鉛脂肪酸石けん等
の金属石けん、ホウ砂、ショウ酸、コハク酸、アジビン
酸等の酸類、尿素、ビゥレア、エタノールアミン、グリ
コール、グリセリン等を挙げることができる。発泡抑制
剤としては、マレイン酸、フタル酸、1.2−フタル酸
の様な有機酸、ステアロイルクロリド、フタロイルクロ
リドの様なハロゲン化有機酸、ハイドロキノンの様な多
価アルコール、脂肪酸アミン、アミド、オキシムの様な
窒素含有物メルカプタン、硫化物、イソシアネートの様
なイオウ化合物、亜リン酸塩化物の様なリン酸塩、ジブ
チルスズマレード、塩化スズ、硫酸スズの様なスズ化合
物、ヘキサクロロシクロペンタジエン等を挙げることが
できる。
【0018】本発明の主旨は、基本的にハロゲンフリー
の樹脂組成物から形成される難燃性発泡樹脂積層成形品
を提供することにある。従って分子中にハロゲンを有す
る樹脂や、ハロゲン系の難燃剤は一切使用しない。一方
添加剤においても、例えば着色剤や紫外線吸収剤、発泡
抑制剤等で、それがハロゲン化物であった場合、それは
本発明の目的を害さない範囲で使用しなければならな
い。すなわちそれらの添加剤の使用量は低くおさえられ
べきであり、成形品の重量当り、ハロゲン換算で2%以
下、好しくは0.5%以下、さらに好しくは0.1%以
下にすべきである。無論本発明では、そのようなハロゲ
ン化物の添加剤を使用しなくても本発明の目的が達せら
れるため、使用しないことがベストである。
【0019】本発明の基材Aや表皮B及び表皮Cで使用
するハロゲンフリーの樹脂としては、直鎖状低密度ポリ
エチレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、
超低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、エチ
レンプロピレン共重合体、ポリプロピレン、EVA樹
脂、EEA樹脂、EMA樹脂、EAA樹脂の様なポリオ
レフィン系樹脂、ポリスチレン、ABS樹脂、AAS樹
脂、AS樹脂、MBS樹脂、SBS樹脂のようなポリス
チレン系樹脂、ナイロン6、ナイロン6.6、ナイロン
12、ナイロン46、ナイロン11の様なポリアミド系
樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリアセター
ル、ポリカーボネート、セルロース樹脂、ポリエステル
(PET,PBT)樹脂、フェノキシ樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、アイオノマー樹脂、熱可塑性エラストマーの様
な熱可塑性樹脂が例示される。さらにエポキシ樹脂、フ
エノール樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、アルキド樹脂、尿素樹脂等の熱硬化性樹脂、及びE
PDM、ブチルゴム、イソプレンゴム、SBR、NI
R、ウレタンゴム、ブタジエンゴム、アクリルゴム、シ
リコーゴム、天然ゴム等が例示される。
【0020】なお、本発明で用いるハロゲンフリーの樹
脂は製造方法によって限定されるものではなく、例え
ば、ポリオレフィンの重合触媒としては、メタロセン
法、チーグラー法、チーグラーナッタ法、フリーデルク
ラフト法、フィリップス法等のいかなるものであっても
良い。本発明では成形品の機械的強度、柔軟性、風合等
を向上させる目的で、ポリマーアロイ相溶化剤を樹脂1
00重量部のうち50重量部以下の範囲で用いてもよ
い。
【0021】ポリマーアロイ相溶化剤としては、無水マ
レイン酸変性スチレンーエチレンーブチレン樹脂、無水
マレイン酸変性スチレンーエチレンーブタジエン樹脂、
無水マレイン酸変性ポリエチレン、無水マレイン酸変性
EPR、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、カルボキ
シル変性ポリエチレン、エポキシ変性ポリスチレン/P
MMA、ポリスチレンーポリイミドブロックコポリマ
ー、ポリスチレンーポリメタクリル酸メチルブロックコ
ポリマー、ポリスチレンーポリエチレンブロックコポリ
マー、ポリスチレンーアクリル酸エチルグラフトポリマ
ー、ポリスチレンーポリブタジエングラフトコポリマ
ー、ポリプロピレンーエチレンープロピレンージエング
ラフトコポリマー、ポリプロピレンーポリアミドグラフ
トコポリマー、ポリアクリル酸エチルーポリアミドグラ
フトコポリマー等が例示される。
【0022】本発明で基材Aや表皮B・表皮Cで使用す
る金属水酸化物としては、水酸化マグネシウムや水酸化
アルミニウム等の二価、三価の水酸化物を使用すること
ができる。これらの金属水酸化物は、成形品の機械的強
度や成形品の表面外観を良好に維持するため、BET比
表面積が1〜30m2/g、好ましくは3〜10m2
g、レーザー回析散乱法で測定された平均2次粒子径が
0.3〜5μm好ましくは0.5〜1.5μmのものが
用いられる。本発明で用いる金属水酸化物は予め表面処
理されたものであってもよいし、表面処理されていない
ものであってもよい。表面処理されていない金属水酸化
物を用いる場合は、樹脂組成物のメルトインデックスが
低下したり、成形品の機械的強度が低くなるおそれがあ
るため、混練時又は成形時に高級脂肪酸やそのアルカリ
土類金属塩又はその亜鉛塩、アルミニウム塩及び又はカ
ップリング剤等を金属水酸化物とともに配合しておくこ
とが好ましい。配合量は金属水酸化物100重量部に対
し10重量部以下が好ましい。
【0023】金属水酸化物の表面処理剤としては、ステ
アリン酸、パルミチン酸等の炭素原子数10以上の高級
脂肪酸又はそのアルカリ金属塩、又はアミン塩類、ビニ
ルエトキシシラン、ビニル−トリス(2−メトキシ)シ
ラン、ガンマ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−
β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、β−(3、4−エトキシシクロヘキシル)エチ
ルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシ−プロピルト
リメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン等のシランカップリング剤類、イソプロピルト
リイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス
(ジオクチルパイロフォスフェート)チタネート、イソ
プロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタ
ネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチ
タネート等のチタネート系カップリング剤類、アセトア
ルコキシアルミニウムジイソプロピレート等のアルミニ
ウム系カップリング剤類、オルトリン酸とステアリルア
ルコールとのモノ又はジエステルであってそれらの酸又
はアルカリ金属塩等のリン酸部分エステル類等が例示で
きる。表面処理剤は金属水酸化物100重量部当たり1
0重量部以下の範囲で用いられ表面処理される。表面処
理剤は数種類組み合わせて使用してもよい。表面処理の
方法としては湿式、乾式いずれの方法をも採用できる。
【0024】表皮B又は表皮Cにおいて、樹脂100重
量部に対し、水酸化マグネシウムが約80重量部以上使
用される場合は、成形品の表面白化現象に注意が必要で
ある。表面白化現象は成形品の表面外観を悪化し、商品
価値を低下させる。表面白化現象とは水酸化マグネシウ
ム充填の成形品が、空気中又は水中に長時間置かれたと
きに、充填された水酸化マグネシウムが空気中の炭酸ガ
ス又は水中に存在する炭酸と反応し、成形品の表面に炭
酸マグネシウム系の化合物としてブリーディングしてい
る状態、及び反応によって失われた成形品表面の水酸化
マグネシウムの跡である空隙に光が錯乱しているために
生ずるものと考えられる。最近では該成形品を屋外に長
時間置いた場合、酸性雨により表面白化現象を生じる場
合もある。
【0025】表面白化現象を抑制するには、水酸化マグ
ネシウムの表面をケイ素化合物、ホウ素化合物、アルミ
ニウム化合物の群から選ばれる少なくとも一種により耐
酸性被覆することが有効である。耐酸性被覆剤として
は、メタケイ酸ナトリウム、オルトケイ酸ナトリウム、
メタケイ酸カリウム、オルトケイ酸カリウム、水ガラ
ス、四ホウ酸ナトリウム、メタホウ酸ナトリウム、メタ
ホウ酸カリウム、オルトアルミン酸ナトリウム、メタア
ルミン酸ナトリウム、オルトアルミン酸カリウム、メタ
アルミン酸カリウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニ
ウム、硫酸アルミニウム、リン酸アルミニウム等が挙げ
られる。
【0026】これらの耐酸性被覆剤は水酸化マグネシウ
ム100重量部に対しSi、B、Al換算で2重量部以
下の範囲で用いられる。このように耐酸性被覆された水
酸化マグネシウムは前記の高級脂肪酸類等の表面処理剤
によりさらに付加的に処理されて本発明で用いられるこ
ともある。
【0027】本発明で用いる赤リンはレーザー回折散乱
法で測定された平均2次粒子径が50μm以下、好まし
くは30μm以下、さらに好ましくは5μm以下であ
る。燃焼時あるいは加工時の加熱によりフォスフィンガ
スの発生を抑制するように表面被覆された赤リンが好ん
で用いられる。表面被覆された赤リンとしては、熱硬化
性樹脂被覆赤リン、オレフィン被覆赤リン、カルボン酸
重合体被覆赤リン、チタンアルミニウム縮合物被覆赤リ
ン、チタン−コバルト複合水和酸化物被覆赤リン等が好
ましい例として挙げられる。赤リンの配合量は水酸化マ
グネシウムの配合量に比べるとかなり少ないため、本発
明では水酸化マグネシウムよりもある程度平均2次粒子
径の大きい赤リンも利用できる。しかしながら、赤リン
の平均2次粒子径が50μmよりも大きいと成形品の機
械的強度が低下したり、難燃性改善効果が低下するおそ
れがある。赤リンの配合量は樹脂100重量部に対し1
〜30重量部、好ましくは5〜15重量部である。上記
範囲の下限より少ないと難燃性が不十分となるおそれが
ある。上限を越えると機械的強度を低下させるおそれが
ある。また赤リンは金属水酸化物に比して高価であり、
多量配合は経済的でない。
【0028】本発明では、成形品の難燃性を向上させる
目的で、表皮Bでは金属水酸化物と赤リンと炭素粉末を
併用する。炭素粉末としては、カーボンブラック、活性
炭、黒鉛が例示される。粒子径が小さく安価であるとい
う点でカーボンブラックが特に好ましく用いられる。カ
ーボンブラックとしてはオイルファーネス法、チャンネ
ル法、ガスファーネス法、サーマル法、ランプ法、アセ
チレン法等により製造されたものが利用できる。炭素粉
末の配合量は樹脂100重量部に対し0.1〜30重量
部、好ましくは1〜10重量部の範囲である。上記範囲
の上限を超えて配合すると成形品の機械的強度を低下さ
せるおそれがある。下限未満であると難燃性を改善する
効果が小さい。本発明の表皮Bに使用する金属水酸化物
と赤リンと炭素粉末との合計使用量は、樹脂100重量
部に対し150重量部以下の範囲である。150重量部
を超えて配合すると成形品の機械的強度が低下するおそ
れがある。
【0029】本発明の表皮Bに使用する金属水酸化物
は、樹脂100重量部に対し、5〜120重量部、好ま
しくは10〜100重量部用いられる。上記範囲の下限
未満であると難燃性が不十分となるおそれがある。上限
を超えると機械的強度が低下するおそれがある。金属水
酸化物は2種以上併用してもよい。
【0030】本発明の表皮Cに使用する金属水酸化物
は、樹脂100重量部に対し、0〜120重量部、好ま
しくは0〜100重量部用いられる。表皮Cは基本的に
は基材Aの着色を隠蔽したり成形品が加熱されたときの
フォスフィン臭を防止するためのものであるから、本発
明の表皮Cには金属水酸化物を用いない場合もある。た
だし本発明の表皮Cを用いた成形品に、より高い難燃性
を付与するためには表皮Cにも金属水酸化物を用いた方
が有利である。金属水酸化物を120重量部以上用いる
と成形品の機械的強度が低下したり、表面白化現象が著
しくなるおそれがある。表皮Cを使用する目的の1つ
は、前記で説明したように、成形品が50℃以上に加熱
されたときのフォスフィン臭を完全に防止するためであ
る。したがって表皮Cの厚さは、5μm以上、好ましく
は10μm以上、さらに好ましくは15μm以上であ
る。5μm未満であると、フォスフィン臭を完全に防止
できないおそれがある。
【0031】表皮Cに使用する顔料としては、白色系顔
料、黒色系顔料、黄色系顔料、橙色系顔料、赤色系顔
料、紫色系顔料、青色系顔料、緑色系顔料、金属粉末系
顔料等が例示される。白色系顔料としては、酸化チタ
ン、亜鉛華、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、鉛白、リ
トポン等が例示される。黒色系顔料としては、カーボン
ブラック、鉄黒、アニリンブラック等が例示される。黄
色系顔料としては、黄鉛、カドミイエロー、酸化鉄イエ
ロー、オーカー、ベンジンイエロー、ハンザイエロー、
オイルイエロー2G、ジンククロメート、チタンイエロ
ー、アンスラキノンイエロー、パーマネントイエローH
R、クロモフタールイエロー6G、クロモフタールイエ
ロー3G、クロモフタールイエローGR等が例示され
る。橙色系顔料としては、赤口黄鉛、クロムバーミリオ
ン、カドミウムオレンジ、ピラゾロンオレンジ、プリノ
ンオレンジ等が例示される。赤色系顔料としては、弁
柄、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、ピラ
ゾロンレッド、レーキレッドC、ブリリアントカーミン
6B、マーキュリーレッド、ピグメントスカーレッド3
B、ボルドー10B、ボンマルーン、オイルレッド、パ
ーマネントレッド5FR、キナクリドンレッド、チオイ
ンジゴマルーン、リソールレッド、アリザリンレーキ、
鉛丹、ピグメントレッドB等が例示される。紫系顔料と
しては、コバルトバイオレット、ミネラルバイオレッ
ト、アンスラキノンバイオレット、ジオキサンバイオレ
ット等が例示される。青色系顔料としては群青、紺青、
コバルトブルー、フタロシアニンブルー、アンスラキノ
ンブルー、インダスレンブルー等が例示される。緑色系
顔料としては、フタロシアニングリーン、酸化クロムグ
リーン等が例示される。金属粉末系顔料としては、アル
ミ粉、ブロンズ粉、パールエッセンス粉等が例示され
る。表皮Cに用いられるこれらの顔料は、樹脂100重
量部に対し0〜100重量部である。又、表皮Cに顔料
と金属水酸化物を併用する場合は、表皮Cの機械的強度
や表面外観を良好に維持するために、顔料と金属水酸化
物の合計使用量は、樹脂100重量部に対し150重量
部以下、好ましくは120重量部以下、さらに好ましく
は100重量部以下の範囲である。また表皮Cと表皮B
の比率は、表皮Cの厚さ/表皮Bの厚さが3未満の範囲
である。表皮Cが表皮Bに対してあまり厚くなり過ぎる
と、難燃性が発現しなくなるおそれがある。又前記の顔
料は2種以上混合して使用することもできる。また前記
金属水酸化物の表面処理剤で予め表面処理したものを用
いてもよい。
【0032】本発明の難燃性発泡樹脂積層成形品の基材
A、表皮B及び表皮Cには、通常添加される各種の添加
剤、補強剤、充填剤等を本発明の目的を害さない範囲で
充填することもできる。これらの一部を次に例示する。
酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、架橋剤、熱安定
剤、金属不活性化剤、滑剤、造核剤、発泡剤、脱臭剤、
木粉、ガラス繊維、繊維状水酸化マグネシウム、繊維状
塩基性硫酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、アルミ
ナ、ガラス粉、グラファイト、炭化ケイ素、窒化ケイ
素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、炭素繊維、グラフ
ァイト繊維、シリコンカーバイト繊維等の添加剤、充填
剤、補強剤。
【0033】本発明の難燃性発泡樹脂積層成形品の基材
A、表皮B及び表皮Cを得るための、配合、充填、成形
の方法には特に制約はなく、均一に混合し、充填、成形
できる手段であれば、いずれの手段でも採用できる。例
えば、上記各成分及びその他の添加剤を予め混合した後
直接成形してもよいが、直接成形できない場合には、二
軸押出機、単軸押出機、バンバリーミキサー、オープン
ロール等により溶融混練し、それをインフレーション成
形、射出成形、押出成形、ブロー成形、プレス成形、回
転成形、カレンダー成形等の手段により成形すればよ
い。また本発明で得られた成形品は、石膏ボード、木
材、合板、金属材料、石材等の他の材料に貼り付けた
り、はさんだり、静置したりして使用することもでき
る。
【0034】本発明によれば、基材Aに表皮B及び/又
は表皮Cが積層された成形品の表面に、さらにハロゲン
フリーの合成繊維や天然繊維を植毛したビロード状の風
合いを有する植毛品を提供することに成功した。植毛方
法としては、静電植毛(フロッキー加工)が採用でき
る。例えば、本発明の成形品の表面に、予め接着剤を塗
布しておき、それに数万ボルトの直流高圧発生器によっ
て帯電された短い繊維(パイル)を静電引力によって付
着させる。パイルはすべて本発明の成形品表面に垂直に
付着するのでビロード状の風合いを有する植毛品が得ら
れる。植毛後に接着剤を乾燥し製品とすればよい。パイ
ルはとしては染料や顔料で着色されたものであってもよ
い。
【0035】ハロゲンフリーの繊維としては、ナイロ
ン、ビニロン、レーヨン、アセテート、キュプラ、ポリ
エステル、アクリル、ポリプロピレン、ポリエチレン、
ポリウレタンのような合成繊維、綿、羊毛、絹のような
天然繊維が利用できる。これらの繊維は2種類以上併用
して使用してもよい。
【0036】本発明の前記の植毛成形品は、ハロゲンフ
リーであるため、焼却や火災の燃焼の時にダイオキシン
を発生することがない。又はロゲンフリーであるにも拘
わらず、難燃性、軽量性、緩衝性にも優れている。
【0037】以下本発明を実施例に基づき詳細に説明す
る。各例中、BET比表面積、平均2次粒子径、色、難
燃性、表面白化現象、緩衝性、軽量性、成形品表面のざ
らつき、フォスフィン臭の測定方法を以下に説明する。 (1) BET法による比表面積:湯浅アイオニクス
(株)の12検体全自動測定装置マルチソーブ12で測
定した。 (2) 平均2次粒子径(水酸化マグネシウム):Leed
& Nortrup InstrumentsCompany社のマイクロトラック
を使用して測定した。 赤リン:堀場製作所(社)製のレーザー回折散乱法粒度
分布測定器LA-90を使用して測定した。 (3) 色:成形直後の成形品を目視により測定した。 (4) 難燃性:JIS D 1201に準じて測定した。 (5) 表面白化現象:厚さ3.2mm又は6.4mm、縦
横各5cmのテストピース1枚に重りを付け、500mlの
イオン交換水中に完全に浸漬し、炭酸ガスをその水中に
吹き込みながら24℃で96時間放置した後テストピー
スを水中から取り出した。取り出されたサンプルの表面
白化現象の程度を目視により下記の1〜5級のランク付
けをして評価した。
【0038】1級:全く表面白化現象なし、 2級:かすかに表面白化現象あり、 3級:少し表面白化現象あり、 4級:かなり表面白化現象あり、 5級:全面に著しい表面白化現象あり、 3級以上が実用的な防白化性があることを意味し、とく
に2級以上であることが望ましい。この試験は成形品が
空気中や水中に自然におかれている状態の促進試験とな
る。 (6) 緩衝性:上島製作所(株)製のUFーImpa
ct Testerに40kgf・cmまで測定できる振り
子を付けて測定した。ただし、テストピースとしてはJ
IS K 7110に準拠し、厚さ3.2mm又は6.4
mmの、ノッチ付きのテストピースを用い、テストピース
の破断有無を測定した。 (7) 軽量性:JIS A 9511に準拠して密度
を測定した。ただし積層成形品は、表皮の重量も密度の
計算に含まれている。 (8) 成形品表面のざらつき:目視と手ざわりにより
測定した。 (9) フォスフィン臭:約1Kgの成形品を熱風乾燥
機に入れ、60℃で5時間加熱し、熱風乾燥機のドアを
開いた時に、フォスフィン臭がするかしないかを鼻でか
いで測定した。
【0039】実施例1 下記表1に示す組成の成形品である基材A(厚さ3.1
mm)の片面に厚さ30μmのEVA樹脂(酢酸ビニル含有
量25重量%、MFR 4g/10分)フィルムを下記表2に示
す組成の成形品である表皮B-1(厚さ200μm)との
間にはさみ、圧縮成形機を用いて、100℃で圧縮し、
厚さ3.2mmの発砲樹脂積層成形品を得た。得られた積
層成形品の基材Aの厚さは2.97mmに減少していた。
EVA樹脂フィルムと表皮Bの合計の厚さは0.23mmで
あった。この成形品について下記表3に示す物性を測定
した。 基材Aの製造:下記表1に示す組成物を8インチオープ
ンロールを用い、100℃で混和物を得た。この混和物
を圧縮成形機を用い、170℃で10分間加熱し、その
後放冷して厚さ3.1mmの基材A(発泡成形品)を得
た。密度は0.14であった。 表皮Bの製造 下記表2に示す組成物を短軸混練押出機を用い、220
℃で混和物を得た。この混和物をインフレーション法に
より、225℃で厚さ200μmの焦茶色のフィルム表
皮Bを得た。
【0040】
【表1】 基材Aの組成
【0041】
【表2】 表皮Bの組成
【0042】注:、表皮Bの水酸化マグネシウムは、水
酸化マグネシウムに対し3重量%のステアリン酸ナトリ
ウムを含む80℃の温水により表面処理し、十分に脱水
後、表面処理物の2重量倍のイオン交換水により洗浄
し、乾燥粉砕したものである。
【0043】比較例1 基材Aは、実施例1の基材Aの組成物にさらに実施例1
の表皮Bで使用した水酸化マグネシウムを150重量部
追加し、表皮Bは表2の組成物から赤燐とカーボンブラ
ックを除外し、実施例1の表皮Bで使用した水酸化マグ
ネシウムを150重量部に増量した。その他は実施例1
と同じ方法で積層成形品を作成した。試験結果を表3に
示す。
【0044】比較例2 実施例1において、表皮Bの水酸化マグネシウムをBET
比表面積58m2/g、平均2次粒子径6.6μmのものに
置き換えた他は、実施例1と同様に処理して積層成形品
を作成した。試験結果を表3に示す。
【0045】比較例3 実施例1において、表皮Bの赤燐を平均2次粒子径60
μmのものに置き換えた他は実施例1と同様に処理して
積層成形品を得た。試験結果を表3に示す。
【0046】
【表3】 成形品の物性
【0047】注: 色;実施例1と比較例2においては、微粒子でもともと
赤味の強い赤燐を使用したため、表皮の色は焦茶色であ
った。比較例3においては、粗大粒子でもともと暗赤色
の赤燐を使用したあめ、表皮の色は黒色であった。:難
燃性;表皮を上にして測定した。
【0048】実施例2 実施例1において、基材Aの厚さを3.3mm、表皮Bの
厚さを30μmの成形品に変更した他は、実施例1と同
様に操作して発泡樹脂積層成形品を得た。得られた積層
成形品にEVA樹脂フィルムと表皮Bの合計の厚さは0.
06mmであった。基材Aの厚さは3.14mmに減少して
いた。試験結果を表4に示す。
【0049】比較例4 実施例2において、表皮Bの組成を比較例1のものに置
き換え、厚さ30μmとした他は実施例2と同様に処理
して積層成形品を得た。試験結果を表4に示す。
【0050】
【表4】 成形品の物性
【0051】実施例3 実施例1において、基材Aの厚さを2.9mmに変更し、
表皮Bは下記のように変更した。実施例1の表皮Bの組
成物と、ルチル型の酸化チタンを5重量部含む多層フィ
ルム用のナイロン6/66共重合体組成物とを共押出し
インフレーション法により、表皮B組成物が180μm
(表皮B)、該ナイロン組成物が20μm(表皮C)と
なるように成形した。またナイロン層にはさらに白色の
印刷を行った。このフィルムを次のようにして実施例1
の基材Aに積層した。基材Aの表裏両面に、厚さ30μ
mのEVA樹脂(酢酸ビニル含量25重量%)フィルムを
置き、さらにナイロン層が最外層となるように、しかも
360°の方向から基材Aの全面を被覆するように、前
記共押出フィルムを100℃で熱溶着した。得られた成
形品は厚さ3.2mmであった。基材Aの厚さは2.74
mmに減少していた。EVA樹脂フィルムと表皮Bと表皮C
の表裏合計厚さは0.46mmであった。また、表皮Bに
使用した水酸化マグネシウムは、実施例1のものを表面
処理だけ下記に変更した。即ち1Nの塩酸で解重合した
3号水ガラスをSiO2換算で水酸化マグネシウムに対し
0.3重量%の量で用いて、80℃の温水中で耐酸性被
覆し、その後また80℃の温水中で水酸化マグネシウム
に対し2重量%のステアリン酸ナトリウムで表面処理し
た。表面処理後、十分に脱水し、表面処理物の10重量
倍のイオン交換水で洗浄し、脱水し、乾燥粉砕した。そ
の他は実施例1と同様に処理して積層成形品を作成し
た。試験結果を表5に示す。
【0052】実施例4 実施例3において、ナイロン層の顔料をフタロシアニン
ブルーに変更した。またナイロン層にはさらに青色の印
刷を行った。また表皮Bの水酸化マグネシウムは表面処
理を次のように変更した。水酸化マグネシウムに対し、
2.5重量%のイソプロピルトリイソステアロイルチタ
ネートにより、トリエタノールアミンと水との複合溶媒
中で、80℃で表面処理した。その他は、実施例3と同
様に処理して積層成形品を作成した。試験結果を表5に
示す。
【0053】実施例5 実施例3において、ナイロン層の顔料をチタンイエロー
に変更した。またナイロン層にはさらに黄色の印刷を行
った。また表皮Bの水酸化マグネシウムは表面処理を次
のように変更した。
【0054】水酸化マグネシウムは、水酸化マグネシウ
ムに対し2.5重量%のステアリルリン酸エステルジエ
タノールアミン塩[式(1) に示すジエステル50重量%と、式(2) に示すモノエステル50重量%との混合品]で80℃の
温水中で表面処理されている。その他は、実施例3と同
様に処理して積層成形品を得た。試験結果を表5に示
す。
【0055】
【表5】
【0056】次に実施例3において、成形品の構成面で
最外層にナイロン層(表皮C)を用いないことだけを変
更して実験した。成形品は自消性を示したが、前記のフ
ォスフィン臭のテストで60℃に加熱した時、フォスフ
ィン臭があった。また色は焦茶色であった。表面白化現
象は水酸化マグネシウムを耐酸性被覆しているため1級
であった。なおそのとき、表皮Bは共押出し法によら
ず、インフレーション法による1本の押出機で180μ
mの厚さに成形されたものを使用した。
【0057】実施例6 実施例3の成形品1m2当りに下記接着剤を10g/m2塗布
しておき、酢酸エチルを80℃の熱風で完全に除去した
後、それに10デニルで長さ1.0mmの白色のナイロン
繊維を50g静電植毛法により、片面だけに植毛した。 接着剤:大日精化工業(株)製 ”セイカボンド E-263” 100重量部 大日精化工業(株)製 ”セイカボンド C-26” 20重量部 酢酸エチル 120重量部 得られた植毛成形品について、植毛された側を上にし
て、JIS D 1201の試験を行った。結果は自消性であっ
た。なお、成形品表面はビロード状の風合を有するもの
であった。
【0058】実施例7 基材Aとして下記表6の組成物を調整し、ついで2軸混
練押出機により混練し、200℃で混和物を得た。得ら
れた混和物100重量部に対し射出成形する前にもう一
度1重量部のアゾジカルボンアミドを混合し、それを射
出成形機を用いて230℃で射出成形し、厚さ5.8mm
の発泡成形板基材Aを得た。密度は0.6g/cm3であっ
た。この成形板を下記表7に示す組成物で形成された厚
さ0.39mmの成形板(表皮B)を基材Aの表裏両面に
置き、圧縮成形機を用いて100℃で厚さ6.4mmに積
層成形した。色は焦茶色であった。この成形板の難燃性
は自消性を示したが、前記フォスフィン臭テストにおい
て60℃に加熱したとき、フォスフィン臭があった。そ
こでこの成形板の上にさらにポリプロピレン100重量
部に対しカーボンブラックが0.005重量部、実施例
3の水酸化マグネシウムが30重量部充填された厚さ1
00μmのフィルム(表皮C)を約155℃に加熱し、
立体的に360度方向から全面を被覆して難燃性発泡樹
脂積層成形品を得た。この成形品について表8に示す各
試験を行った。結果を表8に示す。難燃性は自消性を示
し、色は灰黒色であり、フォスフィン臭はなかった。
【0059】
【表6】
【0060】
【表7】
【0061】
【表8】
【0062】実施例8 市販品の厚さ10mm、密度0.028g/cm3の硬質ポリ
ウレタン発泡成形品を基材Aとし、それに実施例3と同
じ表皮を基材Aの表裏両面に用い、基材Aと表皮との間
に厚さ20μmのEVAフィルムを置き、圧縮成形機を用
いて、該基材Aに積層し、厚さ10mmの積層成形品を得
た。表皮の厚さとEVAフィルムの厚さの合計に対する基
材Aの厚さの比は約22であった。この成形品のJIS D
1201の難燃性は自消性を示し、表面白化現象は1級であ
り、また60℃に加熱したときのフォスフィン臭は全く
無かった。一方基材だけのJIS D 1201の難燃性は燃焼速
度90mm/分でかろうじた遅燃性であった。
【0063】実施例9 市販品の厚さ20mm、密度0.012g/cm3の硬質ポリ
ウレタン発泡成形品を基材とし、それに実施例3の表皮
Bの組成物だけから形成された厚さ80μmのフィルム
を表皮とし、基材と表皮との間に厚さ20μmのEVAフ
ィルム(酢酸ビニル含有量25重量%)を置き、100
℃でそれらを熱溶着し厚さ20mmの積層品を得た。積層
は基材Aの表裏両面に行った。表皮の厚さとEVAフィル
ムの厚さの合計に対する基材の厚さの比は約100であ
った。この成形品のJIS D 1201の難燃性は遅燃性であ
り、表面白化現象は1級であった。一方基材だけのJIS
D 1201の難燃性は易燃性であった。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、発泡樹脂積層成形品の
ハロゲンフリーの難燃化技術の分野において、従来の金
属水酸化物だけを使用した技術では同時に達成できなか
った難燃性、緩衝性、軽量性等の性質を、発泡樹脂積層
成形品の上に難燃性に優れたハロゲンフリーの樹脂、金
属水酸化物、赤燐、炭素粉末の組成物からなる薄い成形
品を表皮として積層することにより、それらの性質を同
時に満足した難燃性発泡樹脂積層成形品が提供される。
また本発明によれば、前記の赤燐等の充填組成物からな
る表皮の上に、さらに赤燐無充填組成物からなる樹脂積
層成形品表皮を積層することにより、フォスフィン臭が
全く無く、あるいはフォスフィン臭が全く無い上にしか
も全色に着色できる難燃性発泡樹脂積層成形品が提供さ
れる。さらに本発明によれば、前記難燃性発泡樹脂積層
成形品の表面に、さらに短繊維を植毛したビロード状の
風合いを有する成形品が提供される。本発明の難燃性発
泡樹脂積層成形品は、従来ポリ塩化ビニル樹脂や、ハロ
ゲン系難燃剤充填樹脂が発泡層及び/又は表皮として使
用されてきた分野において、その成形品の代替品とし
て、焼却や火災等の燃焼時にダイオキシンを発生しない
材料として、好適に使用される。例えば、自動車、車
両、船舶、航空機、建材、電化製品、雑貨等の部品材料
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/04 C08K 3/04 3/22 3/22 9/04 9/04 C08L 101/16 C09K 21/04 C09K 21/04 C08L 101/00 (72)発明者 吉井 誠 香川県高松市屋島西町305番地 協和化学 工業株式会社内 (72)発明者 澤 義治 香川県高松市屋島西町305番地 協和化学 工業株式会社内 (72)発明者 石川 猛 香川県大川郡長尾町造田野間田46−1 マ ルワ製袋株式会社内 (72)発明者 土居 広樹 香川県大川郡長尾町造田野間田46−1 マ ルワ製袋株式会社内 (72)発明者 今滝 健一 香川県大川郡長尾町造田野間田46−1 マ ルワ製袋株式会社内 Fターム(参考) 4F070 AA13 AA28 AA68 AC01 AC04 AC13 AC15 AC31 AC65 AE03 AE04 AE07 FA03 FA13 FA15 FA17 FB06 FC05 4F074 AA17 AA41 AA97 AA98 BA02 BA12 BA35 CA23 CC03Y CC04Y CE45 CE47 CE48 CE54 CE55 CE56 CE57 CE59 CE64 CE65 CE73 CE88 DA02 DA18 DA23 DA47 DA54 DA59 4F100 AA17B AA17C AA17D AA17H AA18B AA36B AA36C AA36H AH03H AK01A AK01B AK01C AK01D AK63B AK63C AK68A AK68B AK68C AL05B AL05C BA02 BA03 BA04 BA05 BA06 BA07 BA10A BA10B BA10C BA10D BA10E BA13 CA01A CA13D CA30A CA30B CA30C CA30D DE01B DE01H DG16E DJ01A GB07 GB33 JA15A JA20A JA20B JA20C JJ07 YY00A YY00B YY00D YY00H 4H028 AA03 AA07 AA08 AA10 AA42 AB02 AB03 BA03 BA06 4J002 AA001 AB011 AC011 AC031 AC081 BB031 BB061 BB071 BB081 BB121 BB151 BB181 BB202 BB212 BC031 BC061 BC072 BF021 BG041 BN121 BN142 BN151 BN161 BN172 BP032 CB001 CC161 CC181 CF011 CF061 CF071 CF211 CG001 CH081 CK021 CL011 CL031 CP031 DA028 DA038 DA039 DA057 DA069 DE076 DE109 DE139 DE146 DE239 DG049 FB076 FB077 FB086 FB096 FB166 FB236 FB246 FB267 FD099 FD136 FD137 FD138 GC00 GL00 GN00 GQ00

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記基材Aの少くとも表面の一部を下記
    表皮Bにより積層したことを特徴とする難燃性発泡樹脂
    積層成形品、 基材A;密度1.3g/cm3以下のハロゲンフリー樹
    脂からの発泡樹脂成形品、 表皮B;ハロゲンフリーの樹脂100重量部、金属水酸
    化物5〜120重量部、赤燐1〜30重量部及び炭素粉
    末0.1〜30重量部からなる組成物から形成された成
    形品、ただし、金属水酸化物と赤燐と炭素粉末の合計量
    は150重量部以下である。
  2. 【請求項2】 基材Aの少なくとも片面を表皮Bにより
    積層したことを特徴とする請求項1記載の難燃性発泡樹
    脂成形品。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の基材Aと表皮Bが、基材
    Aの1枚の厚さが0.005〜300mmであり、表皮B
    1枚の厚さが0.005〜20mmであり、基材Aと表皮
    Bの厚さの比が、基材A/表皮B=1〜300の割合で
    あることを特徴とする請求請1記載の難燃性発泡樹脂積
    層成形品。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の基材Aと表皮Bが、基材
    Aの1枚の厚さが0.1〜30mm、表皮B1枚の厚さが
    0.03〜5mmであり、基材Aと表皮Bの厚さの比が基
    材A/表皮B=1〜300の割合であることを特徴とす
    る請求項1記載の難燃性八方樹脂積層成形品。
  5. 【請求項5】 基材Aの密度が、0.5g/cm3以下
    であることを特徴とする請求請1記載の難燃性発泡樹脂
    積層成形品。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の難燃性発砲樹脂積層成形
    品をさらに下記表皮Cで、少なくとも表皮B,又は少な
    くとも片面を積層したことを特徴とする難燃性発砲樹脂
    積層成形品、 表皮C;ハロゲンフリーの樹脂100重量部、顔料0〜
    100重量部及び金属水酸化物0〜120重量部からな
    る組成物から形成された成形品、ただし、顔料と金属水
    酸化物の合計量は150重量部以下である。
  7. 【請求項7】 表皮Cが、ハロゲンフリーの樹脂100
    重量部、顔料0.001〜15重量部及び金属水酸化物
    0〜100重量部からなる組成物から形成された成形
    品、ただし、顔料と金属水酸化物の合計量は100重量
    部以下、であることを特徴とする請求項6記載の難燃性
    発泡樹脂積層成形品。
  8. 【請求項8】 表皮Bが、ハロゲンフリーの樹脂100
    重量部、金属水酸化物10〜100重量部、赤燐5〜1
    5重量部及び炭素粉末1〜10重量部からなる組成物か
    ら形成された成形品であることを特徴とする請求請1記
    載の難燃性発泡樹脂積層成形品。
  9. 【請求項9】 基材A、表皮B及び表皮Cの各1枚の厚
    さが、それぞれ0.005〜300mm、0.005〜2
    0mm及び0.005〜20mmであり、表皮Cの厚さと、
    表皮Bの厚さの比が表皮C/表皮B<3であることを特
    徴とする請求請6記載の難燃性発泡樹脂積層成形品。
  10. 【請求項10】 請求請1記載の難燃性発砲樹脂積層成
    形品が、厚さ5μm以上の請求請5記載の表皮Cにより
    立体的に360゜の方向から全面を被覆され、50℃以
    上に加熱された時フォスフィン臭を全く発生しないこと
    を特徴とする請求項6記載の難燃性発泡樹脂積層成形
    品。
  11. 【請求項11】 金属水酸化物が、BET比表面積1〜
    30m2/g、レーザー回析散乱法で測定した平均2次
    粒子径が0.3〜5μmであることを特徴とする請求請
    1記載の難燃性発泡樹脂積層成形品。
  12. 【請求項12】 金属水酸化物が、BET比表面積3〜
    10m2/g、レーザー回析散乱法で測定した平均2次
    粒子径が0.5〜1.5μmであることを特徴とする請
    求請1記載の難燃性発泡樹脂積層成形品。
  13. 【請求項13】 金属水酸化物の表面が、高級脂肪酸
    類、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリン
    グ剤、アルミネート系カップリング剤及びアルーコルリ
    ン酸エステル類からなる群から選ばれた少なくとも一種
    により表面処理されていることを特徴とする請求請1記
    載の難燃性発泡樹脂積層成形品。
  14. 【請求項14】 金属水酸化物が、請求項11〜13の
    いずれかに記載の要件を満足する水酸化マグネシウムで
    あることを特徴とする請求請1記載の難燃性発泡樹脂積
    層成形品。
  15. 【請求項15】 水酸化マグネシウムの表面が、ケイ素
    化合物、ホウ素化合物及びアルミニウム化合物からなる
    群から選ばれた少くとも一種により耐酸性被覆されてい
    ることを特徴とする請求請14記載の難燃性発泡樹脂積
    層成形品。
  16. 【請求項16】 レーザー回析散乱法で測定した赤燐の
    平均2次粒子径が50μm以下であることを特徴とする
    請求請1記載の難燃性発泡樹脂積層成形品。
  17. 【請求項17】 レーザー回析散乱法で測定した赤燐の
    平均2次粒子径が5μm以下であることを特徴とする請
    求請1記載の難燃性発泡樹脂積層成形品。
  18. 【請求項18】 表皮Bに使用する炭素粉末が、カーボ
    ン・ブラックであることを特徴とする請求請1記載の難
    燃性発泡樹脂積層成形品。
  19. 【請求項19】 表皮Cの顔料として、白色系顔料、黒
    色系顔料、黄色系顔料、橙色系顔料、赤色系顔料、紫色
    系顔料、青色系顔料、緑色系顔料及び金属粉末系顔料か
    らなる群から選ばれた少くとも一種を使用し、表面を全
    色に着色できる請求請6記載の難燃性発泡樹脂積層成形
    品。
  20. 【請求項20】 基材A、表皮B及び表皮Cで使用する
    ハロゲンフリーの樹脂が、該樹脂100重量部中ポリマ
    ーアロイ相溶化剤を50重量部以下含有することを特徴
    とする請求請1又は6記載の難燃性発泡樹脂積層成形
    品。
  21. 【請求項21】 基材Aが、発泡剤としてアゾ系化合
    物、ニトロソ系化合物、ヒドラジド系化合物、炭素数8
    以下の炭化水素、無機系化合物からなる群から選ばれた
    少なくとも一種の発泡剤を用いて発泡成形した成形品で
    あることを特徴とする請求請1記載の難燃性発泡樹脂積
    層成形品。
  22. 【請求項22】 JIS D 1201で自消性又は遅燃
    性を示す請求請1又は6記載の難燃性発泡樹脂積層成形
    品。
  23. 【請求項23】 請求請1又は6記載の難燃性発泡樹脂
    積層成形品にハロゲンフリーの短繊維を植毛したことを
    特徴とするビロード状の風合を有する成形品。
  24. 【請求項24】 請求請1又は6記載の難燃性発泡樹脂
    積層成形品の機械、電気、建築又は土木の部品材料とし
    ての使用。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001261984A (ja) * 2000-02-19 2001-09-26 Mitsubishi Polyester Film Gmbh 白色不透明難燃性フィルム
JP2008063558A (ja) * 2006-08-07 2008-03-21 Furukawa Electric Co Ltd:The 樹脂組成物および成形体

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