JP2000330140A - 液晶素子 - Google Patents

液晶素子

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JP2000330140A JP14384699A JP14384699A JP2000330140A JP 2000330140 A JP2000330140 A JP 2000330140A JP 14384699 A JP14384699 A JP 14384699A JP 14384699 A JP14384699 A JP 14384699A JP 2000330140 A JP2000330140 A JP 2000330140A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 書き込み時ヒステリシスを減少させると共
に、核発生電圧及び平衡電圧の低い液晶素子を提供す
る。 【解決手段】 ベンド配向及びスプレイ配向の2つの配
向をとることができる液晶のベンド配向の弾性定数K3
3及び誘電率異方性Δεと、液晶分子の基板面に対する
プレチルト角θとの間に、 θ≧15√(K33/Δε) (単位はθはラジアン、
K33はpN) で表される関係が成り立つようなプレチルト角θ又は誘
電率異方性Δεを設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶素子に関し、
特にベンド配向をとる液晶を用いるものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の液晶素子においては、例えばネマ
ティック液晶を挟む上下基板のラビング方向を90度回
転させたTN(Twisted Nematic)配向
素子が一般的であるが、同一方向にラビング処理を行っ
た上下二枚の電極基板間にネマティック液晶を挟む配向
方式(スプレイ配向)の液晶素子も昔から知られてい
る。
【0003】また、このようなスプレイ配向に電圧を印
加してベンド配向に配向変化させることで応答スピード
を改善した液晶素子(πセル)が1983年にBosら
によって発表され、更にこのようなベンド配向セルに位
相補償を行うことで視野角特性を改善した液晶素子(O
CBセル)の研究が1992年に内田等によって発表さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ベンド配向型のネマティック液晶は、液晶の応答におけ
るバックフロー現象を抑制することによって応答性を改
善、高速化したものであるがこのようなネマティック液
晶を用いた液晶素子は、実用化に際してはいくつかの問
題点があった。
【0005】その問題点の一つは、上記のスプレイ配向
状態をベンド配向状態に転移させるための電界処理が必
要なことである。
【0006】ここで、このような電界処理が必要なの
は、スプレイ−ベンド間の配向転移は連続的ではなく、
その二つの配向状態間にはディスクリネーションライン
が存在するために核発生(nucleation)及び
その成長(growth)というプロセスが必要である
が、このようなプロセスはすべての領域で核発生させる
ことが困難であると同時に核発生閾値の制御が難しいこ
とから、高い電圧をかける必要があるからである(以
後、この核発生の電圧を核発生電圧、Vbとして現わ
す)。
【0007】また、核発生によって形成されたベンド領
域が成長する速度も印加電圧が高い程速いが、低電圧で
は数秒から数分かかり、さらに実際のマトリクス構造セ
ルでは画素電極間を経由するためベンド領域が成長しに
くい。なお、ベンド領域を成長させるため、TFTセル
における電圧の印加法に関してもいくつかの検討がなさ
れている(IBM,IDW1996,p133”Ini
tialization of Optically
Compensated Bend−modeLCD
s、特開平9−185032号公報)。
【0008】また、さらにこの液晶素子は、一度電圧を
切るとベンド配向もスプレイ配向に復帰してしまうため
使用時には再度ベンド化処理が必要であり、このときべ
ンド配向状態を維持するための電圧(以後平衡電圧、V
eと表す)が高いと、結局駆動電圧を上げることになり
液晶素子の価格を上げることになり好ましくない。
【0009】なお、使用時のベンド化処理不用の例とし
ては1998年のSIDにおいてP.J.Bos等がプ
レチルト50〜51°のπ−セルを発表しているが、プ
レチルトの大きいセル形成初期からのベンド配向セルは
1979年の日本第五回液晶討論会の工学院大学の発表
においてもなされている(予稿集166頁以下)。ま
た、特開昭55−142316にも報告されている。し
かしながら、このような高いプレチルトを得ることは斜
方蒸着を除き非常に不安定であることから実現はされな
かった。
【0010】一方、他の問題点は、TFT構造のセルで
ベンド配向処理を行った画素を駆動する場合、書き込み
前の状態と書き込み後の状態で液晶層の静電容量が異な
るようになるため、書き込み状態が書き込み前の状態の
影響を受けてしまうということである。
【0011】これは、画素に印加する電圧が情報内容に
よって一義的に決まっていたとしても、その電圧を画素
に印加したとき、走査線選択時間より液晶の応答が長く
かかるために画素内の電圧が液晶の応答にしたがって変
化し、その変化量が書き込み状態及び書き込み前の状態
によって異なるためである。
【0012】これを具体的に説明すると、例えば容量C
1の画素に、ゲートオン時間に電圧V0を印加した場
合、ゲートオン時間内では液晶分子の配向変化は完了せ
ず、ゲートオフ時に当該画素には電荷Q0が蓄えられ
る。一方、画素に印加されている電界によって液晶分子
が再配置することで画素の容量がC1からC2に変化
し、これに伴い画素に印加されていた電圧はV0からV
1に変化する。そして、液晶分子の再配置は電圧変動で
決定される均衡点で終了するので、当初のV0に対応し
た配向状態には到達しなくなる。
【0013】そして、このことは高速応答性をもつベン
ド配向を用いても1フレームでは情報を書き込めないこ
とを示し、ベンド配向を用いるメリットを大きく減退さ
せていた(この現象を以後、書き込み時ヒステリシスと
呼ぶ)。特に、カラーフィルターを用いずにバックライ
トを赤、青、緑に順次発光させてフルカラーを表示させ
るフィールドシーケンシャル型素子の場合には色の劣化
が起こるため重大な問題となっていた(状態依存性につ
いてはIBM,SID 97 DIGESTppL66
−L69、フィールドシーケンシャルについてはUch
ida etal,IDW,97 pp179−18
2)。
【0014】なお、このような現象を回避する手段とし
ては、画素に並列な電荷保持の容量Csを画素毎につけ
る方法や、書き込み前状態を判別して適切な電圧を印加
する方法があるが、前者は画素の容量が増大するための
画素への充電負荷の増加、さらには開口率の低下という
デメリットがあり、後者にはメモリーの増加によるコス
トアップや駆動波形の複雑化という問題点があった。
【0015】そこで、本発明はこのような従来の問題点
を解決するためになされたものであり、書き込み時ヒス
テリシスを減少させると共に、核発生電圧及び平衡電圧
の低い液晶素子を提供することを目的とするものであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、ベンド配向及
びスプレイ配向の2つの配向をとることができる液晶
と、前記液晶を挟持すると共に該液晶との界面に配向膜
を有する一対の基板を備えた液晶素子であって、前記液
晶の液晶分子の基板面に対するプレチルト角θ、該液晶
のベンドの弾性定数K33及び誘電率異方性Δεとの間
に、 θ≧15√(K33/Δε) (単位はθはラジアン、
K33はpN) で表される関係を有することを特徴とするものである。
【0017】また本発明は、前記プレチルト角θが20
°以上であることを特徴とするものである。
【0018】また本発明は、前記液晶は前記ベンド配向
の弾性定数と、前記スプレイ配向の弾性定数の比が1.
8以下のネマティック液晶であることを特徴とするもの
である。
【0019】また本発明は、前記配向膜は、水平配向膜
成分と垂直配向膜成分とから成り、前記垂直配向膜成分
はフルオロアルキル鎖をもつ分子構造を有していること
を特徴とするものである。
【0020】また本発明は、前記プレチルト角θ、前記
液晶のベンドの弾性定数K33及び誘電率異方性Δεと
の間に、 2π/9>θ≧15√(K33/Δε) (単位はθはラジアン、K33はpN)で表される関係
を有することを特徴とするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態に係
る液晶素子を備えた液晶装置の構成を示す図であり、同
図において、1、2は偏光板、3はアクティブ素子とし
てTFTを用いた液晶素子、4はレタデーションが正の
位相差フィルムにより構成される位相補償板であり、液
晶素子中を通過する光のレタデーションを補償するもの
である。5はレタデーションが負の位相差フィルムによ
り構成される位相補償板であり、コントラストをとると
共に後述する図2に示す液晶層中の、基板に垂直な方向
と水平な方向とのレタデーション差を補正し、視野角特
性を改善するために導入したものである。
【0022】なお、本実施の形態においては、液晶層と
レタデーションが正の位相差フィルム4を通過した光の
屈折率楕円体を考えると、後述する図2に示す基板に垂
直な方向の屈折率をNz、それに直交する方向の屈折率
をNx(Nxと直交方向の屈折率はNyでNx=Nyと
設定されている)とすると、負のレタデーションフィル
ム5の屈折率楕円体はフィルム面に垂直な方向の屈折率
Nz’をNx、それに直交する方向の屈折率Nx’をN
z(Nx’と直交方向の屈折率はNy’でNx’=N
y’と設定されている)となるように設定する。
【0023】一方、図2は液晶素子3の構成を示す図で
あり、同図において、11、23は一対のガラス基板、
12は透明導電膜(ITO)、13は絶縁膜Ta2
5 、14、15は配向膜、16はパッシベーション膜、
17はソース電極、18はn+a−Si層、19はa−
Si膜、20はゲート絶縁膜、21は絶縁膜、22はゲ
ート電極、24は信号蓄積容量電極、25は透明導電膜
(ITO)、26は液晶層である。
【0024】ここで、a−Si膜19は水素希釈のモノ
シラン(SiH4 )をグロー放電分解法(プラズマCV
D)で、約300℃のガラス基板上に約200nmの厚
みで堆積させ、ゲート絶縁膜20は窒化シリコン(Si
Nx)等をグロー放電分解法(プラズマCVD)で形成
した。また、オーミック接触のための、n+a−Si層
18はリンのドーピングにより形成した。さらに、保持
容量電極24による保持容量は約9pfに設定した。な
お、半導体層にはポリシリコン層を用いても良い。
【0025】また、図3は本実施の形態の駆動波形を示
すものであり、同図において、G1,G2,・・・Gn
はゲート信号線の波形を示し、またV+gはゲート選択
電圧で10v、V−gはゲート非選択電圧で−10v、
ゲート選択時間は16μs、ソース電圧は−7vから+
7vまでに設定し、その中間電位Vcは画素への印加電
圧が対称になるような値に設定した。なお、0vにゲー
トOFF時の変動量を加味している。
【0026】ところで、この液晶層26を構成する液晶
はベンド配向を有するネマティック液晶であるが、通常
のベンド配向は電界印加時にはベンド配向を維持するが
電界を切るとスプレイ配向に戻る。そして、この時のベ
ンド配向を維持する最低電圧が平衡電圧(Ve)であ
り、したがって平衡電圧Veはスプレイとベンドのドメ
インウォールがディスクリネーションを介して共存でき
る電圧ということになる。また、実用上は平衡電圧Ve
が低いほどベンド化電圧が低く、駆動電圧も低くできる
というメリットがある。
【0027】一方、ベンド配向状態を保持するためには
電界印加時のスプレイ配向の自由エネルギーUsよりも
電界印加時のベンド配向の自由エネルギーUbの方が小
さくなるようにすればよい。
【0028】ここで、弾性の自由エネルギーと電界の自
由エネルギーをそれぞれFd、Feとし、スプレイ配向
及びベンド配向の自由エネルギーをFds、Fdb、F
es、Febとすると、自由エネルギーと、印加電圧及
びプレチルトに関する関係は電圧印加によりベンド配向
が発現することと、プレチルトが高くなるとベンド化し
易くなる点から定性的に図4の関係があることが分かっ
た。
【0029】そこで、セル厚をd、プレチルト角をα、
スプレイの弾性定数をK11、ベンドの弾性定数をK3
3、誘電率異方性をΔε、電界強度をEとして、 Fds+Fes=Fdb+Feb とおいて関係を求めると下記の式のようになる。
【0030】
【式1】 また、上記式においてα=π/6とすると、 Δεε022 =(K11+K33)・24.1 −(K11−K33)・26.4 =−2.3K11+50.5K33 となり、K33>K11のときは、 Δεε0 Ve2 ≒50.5K33 となる。したがって、プレチルトが30°(π/6)位
のとき、平衡電圧Veの自乗は「K33/Δε」に比例
することになる。
【0031】ここで、平衡電圧Veと、√(K33/Δ
ε)の関係を異なる液晶を用いて実験的に求めてみる
と、図5のように誘電率異方性Δεを小さくして液晶分
子の配向状態による画素容量の変化を小さくすると、平
衡電圧Veが上がってしまうことがわかる。なお、本実
験では、配向膜としてJSR社のAL−0656を用
い、プレチルト角は3〜6°の間に制御し、セル厚は6
μmとした。また、液晶材料のK33は12〜20(p
N)でK11より大きい液晶材料を用いた。
【0032】なお、図5に示したプレチルト角と平衡電
圧Veの関係を表1に示す。
【0033】
【表1】 なお、核発生電圧Vbの変化は平衡電圧Veの変化と定
性的に同じ傾向を持つと考えられる。ただ、核発生プロ
セスは現象的に不安定であるので以後、平衡電圧Veに
関して説明する。
【0034】ところで、従来、ネマティック液晶の配向
はプレチルト7°以下のプレーナー配向とプレチルト9
0°近傍のホメオトロピック配向が一般的であり、その
中間のプレチルトを取らせることはできなかった。
【0035】なお、例えば一酸化珪素の斜方蒸着法によ
ると一酸化珪素の柱状カラムが傾斜角度として40度位
の傾斜で基板面に形成されるので液晶分子が30°〜4
0°の角度で配向する例があることは報告されている
が、大面積を効果的に処理できる有機膜による配向手法
では液晶分子を実質的に高プレチルトにして配向させる
ことができなかった。
【0036】また、ベンド配向の安定性は液晶自身の性
質にもよるが、プレチルト角を高くすることでスプレイ
配向よりもベンド配向の弾性エネルギを下げることがで
きると考えられるが、その実現の手段がなかった。
【0037】そこで、本発明においては、ネマティック
液晶を垂直配向させる配向膜成分と、ネマティック液晶
を略水平配向させる配向膜成分を混合することによっ
て、即ち配向膜(図2参照)を混合配向膜にて形成する
ことにより、プレチルト角を水平配向膜のプレチルト角
と該垂直配向膜のプレチルトの中間の値、例えば既述し
たように30°(π/6)とすることができるようにな
っている。そして、このような液晶セルを用いることに
より、プレチルト角を高くすることができる。
【0038】一方、図6は平衡電圧Veがほぼ1vol
t以下となる√(K33/Δε)と、プレチルト角との
関係を表すものである。ここで、同図において、(A)
が平衡電圧Veがほぼ1volt以下となる実験値であ
り、この実験値から直線(B)の上の領域に入る条件で
プレチルト、誘電率異方性Δε、弾性定数K33を設定
すれば平衡電圧Veをほぼ1volt以下に設定できる
ことがわかった。
【0039】なお、図6に示したプレチルト角と平衡電
圧Veの関係を表2に示す。
【0040】
【表2】 そして、この表から、液晶のベンドの弾性定数K33と
誘電率異方性Δεとの比の平方根の15倍がプレチルト
角以下である液晶及び液晶セルを用ることによって、ベ
ンド配向の平衡電圧Veを1.0v以下にすることがで
きることがわかる。
【0041】即ち、 θ≧15√(K33/Δε)・・・(単位はθはラジ
アン、K33はpN) で示される関係を満たすようにプレチルト角を設定する
ことにより、平衡電圧Ve(核発生電圧Vb)を低くす
ることができる。
【0042】一方、「書き込み時ヒステリシス」は、既
述したように書き込み前の状態の液晶層の容量C1と、
目標とする書き込み後の液晶層の容量C2が異なること
によって画素への印加電圧が減少してしまうことによっ
て生じる。ここで、液晶素子の駆動時に液晶配向が変わ
ることで液晶層の容量が変化することは避けられない
が、その変化を小さくすることで液晶素子の画像の切り
替えをすばやく行うことができる。
【0043】なおこの場合、容量C1と容量C2との比
率が問題になるので、本来は液晶分子の垂直方向の誘電
率と水平方向の誘電率の比率が重要であるが、誘電率異
方性Δεも液晶の誘電率の異方性を現わすファクターで
あり、液晶分子の電界中での動き(液晶配向の電界中で
の自由エネルギーの変化)は誘電率異方性Δεで表現で
きるので、本発明においては誘電率異方性Δεと弾性定
数K11ないしK33、及びプレチルト角の関係を制御
することで「書き込み時ヒステリシス」の改善を図って
いる。
【0044】ここで、図6に示した改善例での平衡電圧
配向と駆動最高電圧間の容量比を誘電率異方性Δεの値
と共に表3に示した。
【0045】
【表3】 この表から明らかなように誘電率異方性Δεの小さい液
晶を用いることによって「書き込み時ヒステリシス」を
改善することができる。
【0046】ところで、本発明は上記高いプレチルト角
を誘起するため、下記の繰り返し単位構造を有する垂直
配向膜を使用する。下記繰り返し単位構造中にはフッ素
もしくは弗化アルキレン及びアルキレンを含む。使用す
る垂直配向膜中に下記繰り返し単位構造が存在すること
が特徴である。したがって、該垂直配向膜は下記一般式
以外の繰り返し単位構造を有する共重合高分子化合物で
あってもよい。
【0047】
【化1】 (Xは高分子鎖の1繰り返し単位を表し、Yは(CH
2M −CN2N+1と高分子鎖との結合ユニットを表
し、Mは0から20の整数を、Nは0から50の整数を
それぞれ表す。)
【0048】
【化2】 (Xは高分子鎖の1繰り返し単位を表し、Yは(CH
2M −CN2N+1と高分子鎖との結合ユニットを表
し、Mは0から20の整数を、Nは0から50の整数を
それぞれ表す。) またよりのぞましくは、(Xは、ポリアルキレン鎖、ポ
リアクリル酸鎖、ポリメタクリル酸鎖、ポリハロゲノア
クリル酸鎖、ポリアルキルアクリル酸鎖、ポリオキシア
ルキレン鎖、ポリイミド鎖、ポリアミド鎖、ポリエステ
ル鎖、ポリ弗化アルキル鎖、ポリカーボネート鎖のいず
れかの1繰り返し単位を表し、Yはどちらの向きでもよ
い、単結合、−O−、−COO−、−OCOO−、−C
ON(R1 )−、−(O)n −R1 (NR2m −(S
2p −(O)q − (R1 ,R2 は異なっていてもよいアルキル基または水
素、m、n、p、qはそれぞれ異なっていてもよい0か
1)を表し、Mは0から20の整数を表し、Nは0から
30の整数を表す。) 以下に上記一般式の繰り返し単位構造の好ましい具体例
をあげるが、本発明は以下の例に限定されるものではな
い。
【0049】
【化3】 上記高分子化合物は大きいプレチルトを誘起するために
用いられるが、プレチルトの異なる他の高分子化合物と
のブレンドして用いることによってプレチルトを調整で
きる。本発明では上記構造の垂直配向膜と他の水平配向
膜をブレンドして用いた。
【0050】次に、本実施の形態の実施例について説明
する。
【0051】まず、第1の実施例について説明する。
【0052】本実施例では、図7に示すパーフルオロア
ルキル基のついた樹脂Aと、図8に示すポリイミド系ポ
リマー樹脂Bとの混合物により形成された配向膜14,
15(図2参照)をラビングすることにより、フッ素系
ネマティック液晶の初期ベンド配向を実現している。な
お、樹脂Aのみでは液晶分子を垂直配向させることがで
きる。また、樹脂Bは一般的なポリイミド配向膜であ
り、フッ素系ネマティック液晶を平行配向させることが
でき、また樹脂Bのプレチルト角は5°以下になる。
【0053】そして、本実施例では、樹脂B中に樹脂A
を2.0%混入させ、上下基板を同一方向にラビングす
ることで、配向膜表面の実質的な液晶のプレチルト角を
増加させ(約24°:反平行セルでのレタデーション測
定値からの見積値)、スプレイ配向に対して等しく安定
化させる平衡電圧Veの低い(特異点を除き約1.0
v)ベンド配向を実現した。
【0054】なお、樹脂Bの混合、焼成前の溶液の主溶
媒としてNMPを用い、樹脂Aの混合、焼成前の溶液の
主溶媒としてIPAを用いた。また樹脂A及び樹脂Bの
混合性が良くないので塗布に際してはよく攪拌した後、
塗布基板を約100℃に加熱後に塗布した。焼成は20
0℃で60分行った。
【0055】一方、このようにして形成した配向膜を上
下基板でラビング方向が同じになるようにラビング処理
を行った。なお、ラビング条件はコットン植毛布でラビ
ングローラ径が80mmφでローラ回転数1000rp
m、基板表面への毛先の押し込み長さを0.3mmと
し、基板の送りスピードを50mm毎秒と設定して行っ
た。
【0056】そして、この後、このようにして処理した
二枚の電極基板を6μmφのスペーサーを介して貼り合
わせることにより液晶セルを構成し、チッソ社製の液晶
KN−5030(K33/K11=1.8)を注入する
ことによって液晶素子を作製した。
【0057】ここで、このようにして作製した液晶素子
は、液晶セル30への液晶注入過程においては、液晶の
流れの存在の影響で図9の(a)の示すように液晶セル
30の注入口側でスプレイ配向を取るが、注入口31に
対して奥側の注入終了部分及び注入口側注入終了部分か
らは(b)に示すようにベンド配向が部分的に生成して
拡大する。
【0058】なお、セル内のプレチルトのむらなどで電
圧無印加状態でベンド配向転移が全面におよばない場合
でも後述する駆動電圧の印加によって、ベンド化を行う
ことができるので従来のような長時間のべンド化処理は
必要としない。なお、図10にベンド配向のラビング方
向との関係を、また図11にスプレイ配向のラビング方
向との関係をそれぞれ示す。
【0059】そして、本実施例のように垂直配向性を有
するパーフルオロアルキルを含有する樹脂Aと、平行配
向性を有するポリイミド樹脂Bを混合させた配向膜によ
りプレチルトを約24°に設定する液晶セルと、ベンド
の弾性定数K33と、誘電率異方性Δεの比の平方根の
15倍がプレチルト角(約24°)以下である液晶を用
ることによって、ベンド配向の平衡電圧を約1.0vに
することができた。
【0060】また、平衡電圧Veから最大印加電圧(ほ
ぼ液晶が垂直配向する電圧)への応答時の「書き込み時
ヒステリシス」が減少した。この時の容量比C1/C2
の値は0.645である。
【0061】なお、プレチルト角が低く、既述した関係
式を満たさない場合には、同じくKN−5030をプ
レチルト3°の液晶セルで用いた場合でも、平衡電圧V
eが1.8vと高くなった。また、プレチルトを約24
°に設定した場合でも、KN5031を用いた場合には
1vを超える平衡電圧Ve(1.2〜1.6v)になっ
た。
【0062】このことから、関係式を満たすことによ
って「書き込み時ヒステリシス」を改善して平衡電圧V
eも低く抑えたベンド配向素子を形成することができる
ことがわかる。
【0063】なお、本実施例においては、液晶素子(ベ
ンド配向素子)の駆動電圧は1.0vと6.0vを用い
ると共に、従来のようなベンド化処理は行わず、通常の
駆動電圧の印加でベンド化処理を行った。さらに、1.
0vと6.0vでノーマリーホワイト表示を行い、6.
0vで黒表示をするために39nmの位相補償板(図1
参照)を用いて光学補償を行った。
【0064】また、TFTの駆動電圧はゲート選択電圧
を10v、オフ電圧を−10vに設定し、ソース電圧は
画像表示時に1.0vから6.0vを用いた。さらに対
向電極基板は基準電圧に設定した。そして、このときの
液晶素子の応答スピードは、τon(電圧印加時)で
0.7ms、τoff(電圧オフ時)では7.8msで
あった。
【0065】なお、液晶装置においては、図1に示す2
つの偏光板1,2を直交ニコルスの状態にしてその間に
ラビング軸が両偏光板1,2から45°傾いた方位にな
るように液晶素子3を配置した。さらに、第1の位相補
償板4をレタデーションが39nmの位相フィルムにて
形成した。
【0066】そして、このような構成をとることにより
ベンド化電圧の容易な配向を実現し、パネル面内のプレ
チルト分布によらず応答速度分布の無い配向を実現する
ことができた。
【0067】次に、本実施の形態の第2の実施例につい
て説明する。
【0068】本実施例においては、ネマティック液晶を
垂直配向させる第1の配向膜成分として日産化学社のS
E−1211を用い、ネマティック液晶を略水平配向さ
せる第2の配向膜成分として日本合成ゴム社のAL−0
656を用いると共に、混合配向膜中の第1の配向膜成
分の割合を4%に設定した。
【0069】これにより、ベンド化処理の容易なベンド
配向が得られる。また、セル内のプレチルトのむらなど
で電圧無印加状態でベンド配向転移が全面におよばない
場合でも後述する駆動電圧の印加によって、ベンド化を
行うことができるので従来のような長時間のベンド化処
理は必要としない。
【0070】ここで、適正配合比の割合は、図12に示
すように配向膜厚により異なり、配向膜厚が30nmで
は2.5%〜7.5%、80nmでは1%〜5%であっ
た。なお、本実施例において用いた配向膜厚は30nm
で5%の混合比にとった。この場合、液晶のプレチルト
角度は約30〜35°であった。また、第1の配向膜成
分の焼成前溶液の主溶媒としてnBCもしくはNMPを
用い、第2の配向膜成分の焼成前溶液の主溶媒としてN
MPを用いた。さらに、混合配向膜の焼成は焼成温度2
00℃で1時間行った。
【0071】一方、このようにして形成した混合配向膜
を上下基板でラビング方向が同じになるようにラビング
処理を行った。なお、ラビング条件はコットン植毛布で
ラビングローラ径が80mmφでローラ回転数1000
rpm、基板表面への毛先の押し込み長さを0.3mm
とし、基板の送りスピードを50mm毎秒と設定して行
った。
【0072】この後、このようにして処理した二枚の電
極基板を6μmφのスペーサーを介して貼り合わせるこ
とにより液晶セルを構成し、チッソ社製の液晶KN−5
028(コレステリックを含有しないフッ素系ネマティ
ック液晶、K33/K11=1.32)を注入すること
によって液晶素子を作製した。
【0073】そして、本実施例では、プレチルト角を約
35°に設定し、液晶のべンドの弾性定数K33と誘電
率異方性Δεの比の平方根の15倍がプレチルト角以下
である液晶及び液晶セルを用ることによって、ベンド配
向の平衡電圧Veを約0.7vにすることができた。
【0074】また、平衡電圧Veから最大印加電圧(ほ
ぼ液晶が垂直配向する電圧)への応答時の「書き込み時
ヒステリシス」が減少した。この時の容量比C1/C2
の値は0.658である。
【0075】なお、プレチルト角が低く、関係式を満
たさない場合には、同じくKN−5028をプレチルト
3°の液晶セルで用いた場合でも、平衡電圧Veが2.
1vと高くなった。このことから関係式を満たすこと
によって「書き込み時ヒステリシス」を改善して平衡電
圧Veも低く抑えたベンド配向素子をできることがわか
る。
【0076】一方、本実施例において、液晶素子の駆動
電圧は0.7vと6.0vを用いると共に、従来のよう
なベンド化処理は行わなかった。また、0.7vと6.
0vでノーマリーホワイト表示を行い、6.0vで黒表
示をするために140nmの位相補償板を用いて光学補
償を行った。さらに、TFTの駆動電圧はゲート選択電
圧を10v、オフ電圧を−10vに設定し、ソース電圧
は画像表示時に0.7vから6.0vを用いた。また、
対向電極基板は基準電圧に設定した。
【0077】そして、このときの液晶素子の応答スピー
ドは、τon(電圧印加時)で0.8ms、τoff
(電圧オフ時)では5.5msであり、10インチのパ
ネル内に応答速度の分布は見られなかった。なお、本実
施例においては、第1の位相補償板4をレタデーション
が50nmの位相フィルムにて形成した。
【0078】ところで、本発明の液晶素子におけるベン
ド配向は弱電界時(約1v以下)でラビング方向に偏光
板の軸を合わせた場合においても若干の光り漏れを生じ
るツイスト状態の混じったベンド配向を用いる場合も含
む。このような配向を用いる場合にはベンド配向状態と
ツイスト状態の混じったベンド配向状態を表示状態とし
て用いることになる。
【0079】また、一方で混合配向膜によるハイプレチ
ルト化と配向性の関係を調べるとプレチルト角が50°
を上回る値になると、ラビング方向に筋状の配向ムラが
発生するために透過率のムラを発生させてしまう。この
プレチルト角と配向性の関係を次表に示す。
【0080】
【表4】 そして、この表からも明らかなように、プレチルト角が
40°を超えないことが配向上は望ましいことになる。
【0081】次に、本実施の形態の第3の実施例につい
て説明する。
【0082】本実施例において、第1の配向膜成分とし
て日産化学社のSE−1211を用い、第2の配向膜成
分としては日本合成ゴム社のAL−0656を用いた。
なお、このようにポリイミド系の配向膜を組み合わせた
混合配向膜上のラビング前の表面エネルギーは35dy
ne/cmから42dyne/cmの間に入ってる必要
があり、より望ましくは37.4〜40.1dyne/
cmの間に入っていることが望ましい。
【0083】また、配向膜厚を30nmに設定し、混合
配向膜中の第1の配向膜成分の割合を3.0%に設定
し、プレチルト角を約35°に設定した。さらに、第1
の配向膜成分の焼成前溶液の主溶媒としてnBCを用
い、第2の配向膜成分の焼成前溶液の主溶媒としてNM
Pを用いた。また、混合配向膜の焼成は焼成温度200
℃で30分ホットプレート上で行った。
【0084】一方、このようにして形成した配向膜を上
下基板でラビング方向が同じになるようにラビング処理
を行った。なお、ラビング条件はコットン植毛布でラビ
ングローラ径が80mmφでローラ回転数1000rp
m、基板表面への毛先の押し込み長さを0.3mmと
し、基板の送りスピードを50mm毎秒と設定して行っ
た。
【0085】そして、この後、このようにして処理した
二枚の電極基板を6μmφのスペーサーを介して貼り合
わせることにより液晶セルを構成し、セイミケミカル社
製の液晶CF−1783を注入することによって液晶素
子を作製した。
【0086】そして、本実施例では、プレチルト角を約
35°に設定し、液晶のべンドの弾性定数K33と誘電
率異方性Δεの比の平方根の15倍がプレチルト角以下
である液晶及び液晶セルを用ることによって、ベンド配
向の平衡電圧Veを約1.0vにすることができた。
【0087】また、平衡電圧Veから最大印加電圧(ほ
ぼ液晶が垂直配向する電圧)への応答時の「書き込み時
ヒステリシス」が減少した。この時の容量比C1/C2
の値は0.77である。ここで、このC1/C2の値は
大きい方が好ましく、この値はKN5030が0.64
5であることに比べると、大きく改善されていることが
わかる(表3参照)。
【0088】さらに、3%の混合配向膜での核発生電圧
Vbは3.22vであり、プレチルト角が約3°のとき
の6.0vに比べて大幅に改善されている。
【0089】なお、プレチルト角が低く、関係式を満
たさない場合には、同じくCF−1783をプレチルト
3°の液晶セルで用いた場合でも平衡電圧Veが3.1
vと高くなった。このことから関係式を満たすことに
よって「書き込み時ヒステリシス」を改善して平衡電圧
Veも低く抑えたベンド配向素子をできることがわか
る。
【0090】次に、本実施の形態の第4の実施例につい
て説明する。
【0091】本実施例において、第1の配向膜成分とし
て日産化学社のSE−1211を用い、第2の配向膜成
分としては日本合成ゴム社のAL−0656を用いた。
なお、このようにポリイミド系の配向膜を組み合わせた
混合配向膜上のラビング前の表面エネルギーは、35d
yne/cmから42dyne/cmの間に入ってる必
要があり、より望ましくは37.4〜40.1dyne
/cmの間に入っていることが望ましい。
【0092】また、配向膜厚を30nmに設定し、混合
配向膜中の第1の配向膜成分の割合を3.0%に設定
し、プレチルト角度を約40°に設定した。さらに、第
1の配向膜成分の焼成前溶液の主溶媒としてnBCを用
い、第2の配向膜成分の焼成前溶液の主溶媒としてNM
Pを用いた。そして、混合配向膜の焼成は焼成温度20
0℃で30分ホットプレート上で行った。
【0093】一方、このようにして形成した配向膜を上
下基板でラビング方向が同じになるようにラビング処理
を行った。なお、ラビング条件はコットン植毛布でラビ
ングローラ径が80mmφでローラ回転数1000rp
m、基板表面への毛先の押し込み長さを0.3mmと
し、基板の送りスピードを50mm毎秒と設定して行っ
た。
【0094】そして、この後、このようにして処理した
二枚の電極基板を6μmφのスペーサーを介して貼り合
わせることにより液晶セルを構成し、セイミケミカル社
製の液晶CF−1785を注入することによって液晶素
子を作製した。
【0095】そして、本実施例では、プレチルト角を約
35°に設定し、液晶のべンドの弾性定数K33と誘電
率異方性Δεの比の平方根の15倍がプレチルト角以下
である液晶及び液晶セルを用ることによって、ベンド配
向の平衡電圧Veを約1.0vにすることができた。
【0096】また、平衡電圧Veから最大印加電圧(ほ
ぼ液晶が垂直配向する電圧)への応答時の「書き込み時
ヒステリシス」が減少した。この時の容量比C1/C2
の値は0.757である。ここで、この値はKN503
0が0.645であることにくらべると大きく改善され
ていることがわかる(表3参照)。
【0097】なお、プレチルト角が低く、関係式を満
たさない場合には、同じくCF−1783をプレチルト
3°の液晶セルで用いた場合でも平衡電圧Veが3.3
vと高くなった。このことから関係式を満たすことに
よって「書き込み時ヒステリシス」を改善して平衡電圧
Veも低く抑えたベンド配向素子をできることがわか
る。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように本発明のように、プ
レチルト角θと、液晶のベンドの弾性定数K33及び誘
電率異方性Δεとの関係が、 θ≧15√(K33/Δε)(単位はθはラジアン、K
33はpN) で示される関係を満たすようにプレチルト角を設定する
ことにより、平衡電圧及び核発生電圧を低くすることが
できる。また、誘電率異方性の小さい液晶を用いること
により、書き込み時ヒステリシスを改善することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る液晶素子を備えた液
晶装置の構成を示す図。
【図2】上記液晶素子の構成を示す図。
【図3】上記液晶素子を駆動する駆動波形を示す図。
【図4】上記液晶素子の液晶の自由エネルギー、印加電
圧及びプレチルトの関係を表す図。
【図5】上記液晶の平衡電圧と、√(K33/Δε)と
の関係を表す図。
【図6】上記平衡電圧がほぼ1volt以下となる√
(K33/Δε)と、プレチルト角との関係を表す図。
【図7】上記液晶素子の基板に形成される配向膜を構成
するパーフルオロアルキル基のついた樹脂を説明する
図。
【図8】上記配向膜を構成するポリイミド系ポリマー樹
脂を説明する図。
【図9】液晶注入時及び液晶注入後のベンド配向部分及
びスプレイ配向部分の分布を示す図。
【図10】上記ベンド配向のラビング方向との関係を示
す図。
【図11】上記スプレイ配向のラビング方向との関係を
示す図。
【図12】上記配向膜の膜厚による最適条件の差を説明
する図。
【符号の説明】
3 液晶素子 4,5 位相補償板 11,23 ガラス基板 14,15 配向膜 26 液晶層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 棟方 博英 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 佐藤 公一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H088 GA02 HA03 HA08 HA16 HA18 JA04 KA14 KA24 LA06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベンド配向及びスプレイ配向の2つの配
    向をとることができる液晶と、前記液晶を挟持すると共
    に該液晶との界面に配向膜を有する一対の基板を備えた
    液晶素子であって、 前記液晶の液晶分子の基板面に対するプレチルト角θ、
    該液晶のベンドの弾性定数K33及び誘電率異方性Δε
    との間に、 θ≧15√(K33/Δε) (単位はθはラジアン、
    K33はpN) で表される関係を有することを特徴とする液晶素子。
  2. 【請求項2】 前記プレチルト角θが20°以上である
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶素子。
  3. 【請求項3】 前記液晶は前記ベンド配向の弾性定数
    と、前記スプレイ配向の弾性定数の比が1.8以下のネ
    マティック液晶であることを特徴とする請求項1記載の
    液晶素子。
  4. 【請求項4】 前記配向膜は、水平配向膜成分と垂直配
    向膜成分とから成り、前記垂直配向膜成分はフルオロア
    ルキル鎖をもつ分子構造を有していることを特徴とする
    請求項1記載の液晶素子。
  5. 【請求項5】 前記プレチルト角θ、前記液晶のベンド
    の弾性定数K33及び誘電率異方性Δεとの間に、 2π/9>θ≧15√(K33/Δε) (単位はθはラジアン、K33はpN)で表される関係
    を有することを特徴とする請求項1記載の液晶素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020067620A (ja) * 2018-10-26 2020-04-30 Dic株式会社 垂直配向型液晶表示素子
JP7183697B2 (ja) 2018-10-26 2022-12-06 Dic株式会社 垂直配向型液晶表示素子

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