JP2000329988A - カメラ - Google Patents

カメラ

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JP2000329988A
JP2000329988A JP11143631A JP14363199A JP2000329988A JP 2000329988 A JP2000329988 A JP 2000329988A JP 11143631 A JP11143631 A JP 11143631A JP 14363199 A JP14363199 A JP 14363199A JP 2000329988 A JP2000329988 A JP 2000329988A
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Masao Akiyama
雅夫 秋山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な強度を有し、レンズの移動量を高い自
由度で設定することができるカメラを提供する。 【解決手段】 ヘリコイドネジ11が形成された固定筒
10と、ヘリコイドネジ11と螺合するヘリコイドネジ
21が形成された回転筒20と、回転筒20とともに前
後に直進しヘリコイドネジ32が形成された直進筒30
と、回転筒20の回転によって回転しヘリコイドネジ3
2と螺合するヘリコイドネジ42が形成され、レンズ枠
60、70、80が係合するカム溝43…が形成された
カム筒40とを備えたカメラ100において、カメラ1
00の初期状態ではヘリコイドネジ32とヘリコイドネ
ジ42は螺合せず、初期状態からレンズ群を繰り出すべ
く回転筒20が回転することによってカム筒40が所定
角度回転すると、ヘリコイドネジ32とヘリコイドネジ
42は螺合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数の円筒部材
とレンズ群を保持するレンズ枠が設けられているカメラ
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のカメラでレンズを駆動する方法と
しては、ヘリコイドネジを利用するものと、カム溝を利
用するものと2種類ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このうち、カム溝を設
けるものは、レンズの移動量を自由に設定できる反面、
カム溝に係合するコマ部に荷重が集中し、強度が不足す
るという問題が生じる可能性があった。一方、ヘリコイ
ドを使用するものは、充分な強度を有するものの、レン
ズの移動量が一定の割合でしか設定できず、カム溝タイ
プに比較すると自由度が低いという点が問題であった。
【0004】さらに、従来の技術では、カメラの撮影レ
ンズが複数のレンズ群から構成されるズームレンズの場
合、各レンズ群の移動量を高い自由度をもって設定する
ためには、カム溝が形成されたカム筒の長さを長くする
ことによって、対応していたが、カム筒が長ければその
分撮影レンズが大きくなってしまうという点が問題であ
った。
【0005】この発明は、上記実状に鑑みてなされたも
ので、十分な強度を有し、レンズの移動量を高い自由度
で設定することができ、さらに、コンパクトな撮影レン
ズを有するカメラを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】以下において、括弧によ
り実施の形態に対応する構成を一例として示す。実施の
形態と同一の用語を使用している場合には、符号のみ記
す。上記課題を解決するため、本発明の請求項1に記載
の発明は、各々円筒状に形成されている複数の円筒部材
とレンズ群を保持するレンズ枠(60、70、80)と
が設けられ、前記複数の円筒部材は、少なくとも、カメ
ラ本体に固定され、内周面に第1のヘリコイドネジ(1
1)が形成された固定筒(10)と、前記固定筒の内側
に設けられ、外周面に前記第1のヘリコイドネジと螺合
する第2のヘリコイドネジ(21)が形成され、回転可
能である回転筒(20)と、前記回転筒の内側に設けら
れ、内周面に第3のヘリコイドネジ(32)が形成さ
れ、前記回転筒の前後方向の移動にともなって直進する
直進筒(30)と、前記直進筒の内側に設けられ、外周
面には前記第3のヘリコイドネジと螺合する第4のヘリ
コイドネジ(42)が形成され、内周面には前記レンズ
枠が係合するカム溝(43)が形成され、前記回転筒の
回転にともなって同一方向に回転するカム筒(40)と
からなり、前記レンズ枠は前記カム筒が回転すると前記
カム筒に対して前後に移動するようになっているカメラ
(100)において、前記カメラ本体の初期状態では、
前記第3のヘリコイドネジと第4のヘリコイドネジは螺
合しないようになっており、前記初期状態から前記レン
ズ群を繰り出すべく前記回転筒が回転することによって
前記カム筒が所定角度回転すると、前記第3のヘリコイ
ドネジと前記第4のヘリコイドネジは螺合することを特
徴とする。
【0007】請求項1に記載の発明によれば、回転筒が
回転すると固定筒に対して第1、第2ヘリコイドネジに
より前後に移動するとともに、カム筒が回転し回転筒と
ともに前後する直進筒に対して第3、第4ヘリコイドネ
ジにより前後に移動し、さらに、カム筒にカム溝を介し
て係合するレンズ枠がカム筒に対して前後に移動するよ
うに構成されている。すなわち、2カ所のヘリコイド構
造と1カ所のカム構造により3段鏡胴になっており、ヘ
リコイド構造とカム構造の双方を組み合わせているの
で、十分な強度を有しながらもレンズの移動量を高い自
由度をもって設定できる。
【0008】しかも、初期状態から前記カム筒が所定角
度回転するまでは、直進筒とカム筒との間のヘリコイド
ネジは螺合しないことから、この間、直進筒に対してカ
ム筒は移動せず、実質的に2段階鏡胴として機能するこ
とから、レンズ群の移動量を小さく設定できる。特に、
撮影レンズがズームレンズであって、レンズを最少倍率
に設定するような場合、レンズの繰り出すべき量がわず
かなためその分微妙に移動量を設定できることが望まし
いが、請求項1のカメラによれば、レンズ繰り出しの始
めの段階でカム筒の回転角度に比してレンズ群の移動量
が小さいので、レンズの移動量を望ましい程度に設定で
きる。また、請求項1に記載の発明によれば、レンズの
移動量設定の自由度を高くするためカム筒等を長くする
必要もなく、撮影レンズをコンパクトにできる。
【0009】ここで、初期状態とは、たとえばカメラ内
に撮影レンズが収納された状態あるいは電源を投入した
最初の状態である。また、前記回転筒を回転させる手段
は、特に限定されないが、たとえば、カメラに備えられ
るモータの回転を、駆動ギアを介して回転筒に伝達させ
ればよい。また、円筒部材としてさらに他の部材を備え
ていてもよいし、レンズ群は1組でも2組以上設けられ
ていてもよい。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のカメラにおいて、前記第3のヘリコイドネジは前記直
進筒の内周面の前端部近傍から途中まで形成され、前記
第4のヘリコイドネジは前記カム筒の外周面の一部に形
成され、前記直進筒には前記カム筒の回転方向をガイド
するガイド孔(31)が設けられ、前記カム筒には、前
記ガイド孔に係合する係合部材(突起軸41)が設けら
れ、前記ガイド孔は、前記直進筒後部において前記第3
のヘリコイドネジが形成されていない部分に周方向に沿
うように形成された第1孔部(後部31a)と、前記第
1孔部に連続し前記直進筒の前記前端部近傍まで前記第
3のヘリコイドネジに沿うように形成されている第2孔
部(前部31b)とからなり、前記係合部材は、前記第
4のヘリコイドネジに対して前後方向においてほぼ同じ
位置に設けられており、前記カム筒が前記初期状態から
前記所定角度回転する間は前記第1孔部に係合し、その
後は前記第2孔部に係合するように構成されていること
を特徴とする。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、係合部材
は前記初期状態から前記カム筒が前記所定角度回転する
間は、直進筒の周方向に沿うように形成された第1孔部
に係合することから、係合部材は回転方向に対して平行
に移動するだけなので、カム筒も回転するだけで直進筒
に対して前進することはない。カム筒が所定角度回転す
ると、係合部材が第2孔部に係合する。第2孔部は、前
記前端部近傍まで前記第3のヘリコイドネジに沿うよう
に形成され、一方、係合部材は前記第4のヘリコイドネ
ジに対して前後方向においてほぼ同じ位置に設けられて
いることから、係合部材が第2孔部に係合した状態でカ
ム筒が回転すれば、係合部材は第2孔部に沿って直進筒
に対して前方に位置を変えていき、第4のヘリコイドネ
ジが第3のヘリコイドネジに対して螺合できるようにな
り、カム筒は回転しながら直進筒に対して前進するよう
になる。以上のように、請求項2によれば請求項1に記
載の発明を好適に実現できる。
【0012】ここで、係合部材が第2孔部に係合するよ
うになったことのみにより、第4のヘリコイドネジが第
3のヘリコイドネジに螺合するように構成されていなく
てもよく、請求項3に記載の発明のように、前記第3の
ヘリコイドネジのうち前記第2孔部に隣接する部分が、
少なくとも前記第1孔部近傍まで延長されていれば(延
長部32a)、この延長されている部分によって、第4
のヘリコイドネジがガイドされ、第3のヘリコイドネジ
に螺合しやすくなるとともに、係合部材に掛かる負荷が
小さくなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態の一
例について、図面を参照しながら説明する。図1は、本
発明のカメラの一例としてのカメラ100の断面図であ
り、図2はカメラ100に備えられる撮影レンズ1の概
略構成を示す図である。なお、図7および図8は、撮影
レンズ1のワイド時、テレ時の状態を示しており、図4
はワイド時の撮影レンズの一部を拡大した断面図であ
る。図1、図4、図7、図8において、各筒、環、枠の
内外周面に設けられた軸等の各部材の周方向の位置は、
説明の都合上、適宜変更している。撮影レンズ1は、ワ
イド(最少倍率)からテレ(最大倍率)まで倍率が設定
可能であるズームレンズで、カメラ100に設けられた
操作ボタン(図示略)を操作すると、図示しないモータ
が駆動され、それにより駆動ギア2が回転し各レンズ群
が駆動し所定の倍率に設定できるようになっている。
【0014】以下、撮影レンズ1の構成を説明する。撮
影レンズ1は、固定筒10、回転筒20、直進筒30、
カム筒40、直進キー環50、第1レンズ枠60、第2
レンズ枠70、第3レンズ枠80とから構成される。こ
れら各部材は、全て略円筒状であり、各部材の開口のほ
ぼ中心を通る直線(中心線)がほぼ一致するような状態
で重ねられている。
【0015】固定筒10は、撮影レンズ1を構成する各
部材の中で最も外側にあり、カメラ100にネジ等によ
り固定されている。固定筒10の内周面にはヘリコイド
ネジ(第1のヘリコイドネジ)11が形成され、このヘ
リコイドネジ11の一部を分断するように、後述する直
進筒30の凸部33が嵌合する溝である直進溝13が前
後方向に形成されている。また、矩形状のギア孔12が
設けられ、該ギア孔12に前記駆動ギア2が填め込まれ
ている。
【0016】回転筒20は、固定筒10の内側に、前記
中心線を中心として回転可能な状態で設けられていて、
その外周面の後方には、前記ヘリコイドネジ11と螺合
するヘリコイドネジ(第2のヘリコイドネジ)21が形
成されている。このヘリコイドネジ21部分には、前記
ギア孔12に填め込まれた状態の駆動ギア2と噛み合う
ギア部22が、ヘリコイドネジ21に沿うようにらせん
状に設けられている。また、回転筒20の内側には、カ
ム筒40の3つの突起軸41のそれぞれが係合する3つ
の駆動溝23が前後方向に形成されている。回転筒20
の内側後縁部は、図4に示すように、周方向に沿ってわ
ずかに張り出しており、その内側が直進筒30の突条3
5によって当接される当接面25となっている。この回
転筒20は、駆動ギア2が回転すると、ギア部22を介
して回転するとともに、ヘリコイドネジ21がヘリコイ
ドネジ11に螺合していることから、前後に移動するよ
うになっている。
【0017】直進筒30は、回転筒20の内側に設けら
れており、その内周面にはヘリコイドネジ(第3のヘリ
コイドネジ)32が形成されている。また、直進筒30
には、カム筒40の3つの突起軸41のそれぞれが挿通
される3つのガイド孔31、31、31が形成されてい
る。図3には、直進筒30の内周面を平面に展開した状
態を示した。図3に示すように、各ガイド孔31は、直
進筒30の後方において周方向に沿うように所定長さ形
成された後部(第1孔部)31aと、屈曲部31cを経
て、ヘリコイドネジ32に沿うように直進筒30の前端
部近傍まで形成されている前部(第2孔部)31bとか
らなる。後部31aは、突起軸41aの直径とほぼ同じ
幅に形成され、前部31bは、突起軸41bの直径より
も広い幅に形成されている。また、図3に示すように、
前記ヘリコイドネジ32の3カ所は、カム筒40のヘリ
コイドネジ42のガイド用に、直進筒30の後端部まで
延長され、延長部32aとなっている。
【0018】なお、直進筒30の外周面の後方には周方
向に沿うように突条35が設けられ、回転筒20の当接
面25に当接するようになっている。また、図1に示す
ように、直進筒30の前端部30aは、前記回転筒20
の前端部20aの内側に当接するようになっている。直
進筒30は、回転筒20が前進すれば当接面25に押さ
れるようにして前進し、回転筒20が後退すれば前端部
20aに押し戻されるようにして後退し、つまり、直進
筒30は、回転筒20とともに相対的な位置関係を変え
ることなく、前後に移動する。また、図4に示すよう
に、直進筒30の後端には、固定筒10の直進溝13に
係合する凸部33が形成されている。直進筒30は、凸
部33が直進溝13に係合することによって、前後方向
に直線的に移動するよう規制されている。さらに、直進
筒30の内周面には、前後方向に、直進キー環50の直
進用係合板51が係合する直進スリット34が形成され
ている。
【0019】カム筒40は、直進筒30の内側に設けら
れており、その外周面の後部には、前記ヘリコイドネジ
32と螺合するヘリコイドネジ(第4のヘリコイドネ
ジ)42が、3箇所に分断された状態で形成されてい
る。また、カム筒40の後部であってヘリコイドネジ4
2の分断された箇所に、突起軸41が3つ立設されてい
る。これら3つの突起軸41は、図4に示すように、カ
ム筒40の壁面を貫通して、カム筒40の内側および外
側に突出している。3つの突起軸41は、カム筒40の
外側にあっては、直進筒30の前記ガイド孔31、3
1、31に填め込まれ、かつ、それらの端部は回転筒2
0の駆動溝23に係合するようになっている。よって、
カム筒40は、回転筒20が回転するとそれにより同じ
方向に回転する。
【0020】このカム筒40が突起軸41を介して回転
するときの直進筒30とカム筒40の関係を、図5、図
6に示す。図5および図6は、直進筒30の内周面とカ
ム筒40の外周面を重ねて平面的に展開した図である。
なお、図5および図6において、直進筒30については
図3と全く同様に示されており、カム筒40の外形線を
太線で示している。撮影レンズ1がカメラ100に収納
された状態のとき(初期状態)には、図5に示すよう
に、各突起軸41が、ガイド孔31の後部31aに填め
込まれ、ヘリコイドネジ32とヘリコイドネジ42が螺
合していない。この状態で、回転筒20が回転すると、
突起軸41が図5中の右方向に移動し始め、カム筒40
が回転し始める。後部31aは周方向に沿うように形成
されていることから、カム筒40は回転するだけで直進
筒30に対して前方に移動することはない。
【0021】カム筒40が所定角度回転し、各突起軸4
1がガイド孔31の後部31aと前部31bが連続する
屈曲部31cに達すると(図6の状態)、各突起軸41
が前部31bに沿って前方に移動し始めると同時に、ヘ
リコイドネジ42が、ヘリコイドネジ32の延長部32
aにガイドされながら、ヘリコイドネジ32に螺合する
ようになり、これにより、カム筒40は、回転しなが
ら、直進筒30に対して前方に移動するようになる。
【0022】また、各突起軸41は、カム筒40の内側
にあっては、図4に示すように、直進キー環50の凹部
52に嵌合する。突起軸41が凹部52に嵌合すること
によって、カム筒40と直進キー環50は、互いに前後
方向の相対的な位置関係を変えずに前後に移動するよう
になっている。また、カム筒40の内側には、第1〜第
3レンズ枠60、70、80の各コマが係合するカム溝
43、43…が所定の角度をもって斜めに設けられてい
る。
【0023】直進キー環50は、カム筒40の内側に設
けられており、後部の外周面には、直進用係合板51が
径方向に延出しており、直進用係合板51が直進筒30
の直進スリット34に係合することによって、直進キー
環50は直進するよう規制されている。また、直進用係
合板51の手前には前記突起軸41が嵌合する凹部52
が周方向に沿うように設けられている。また、図2等に
示すように、直進キー環50の外周面には、第1レンズ
枠60のコマ61が係合する第1キー溝53が前後方向
に沿って2カ所設けられ、第2レンズ枠70のコマ7
1、第3レンズ枠80のコマ81が挿通する第2キー溝
54、第3キー溝55がそれぞれ3カ所ずつ前後方向に
沿って設けられている。
【0024】第1レンズ枠60、第2レンズ枠70、第
3レンズ枠80は、それぞれ、第1レンズ群62、第2
レンズ群72、第3レンズ群82を、これら各レンズ群
62、72、82の光軸が前記中心線に一致するよう
に、保持する円筒状の枠体である。図1等に示すよう
に、第1レンズ枠60は、カム筒40と直進キー環50
と間に筒体の部分が配設され、2つのコマ61のそれぞ
れが、第1レンズ枠60の内側において第1キー溝53
に、同じく外側においてカム溝43に係合する。また、
第2レンズ枠70と第3レンズ枠80は、第2レンズ枠
70が第3レンズ枠80より前方に位置した状態で、直
進キー環50内に配設されている。そして、第2レンズ
枠の3つのコマ71のそれぞれは、直進キー環50の第
2キー溝54を挿通した状態でカム筒40のカム溝43
に係合し、第3レンズ枠80の3つのコマ81のそれぞ
れは、直進キー環50の第3キー溝55を挿通した状態
でカム筒40のカム溝43に係合する。したがって、第
1〜第3レンズ枠60、70、80は第1〜第3キー溝
53、54、55に移動方向が直線方向に規制されてい
るので、カム筒40が回転したときに、斜めに形成され
たカム溝43に沿いながら、直線的に前後に移動するよ
うになる。
【0025】上記構成のカメラ100において、図1に
示す撮影レンズ1がカメラ100に収納された状態(初
期状態)で、所定の倍率に設定すべく前記操作ボタンが
操作されると前記モータが駆動されて、駆動ギア2が回
転する。駆動ギア2が回転すると、駆動ギア22と噛み
合っているギア部22を介して回転筒20が回転し始
め、回転筒20が前に移動する。回転筒20が前進する
と、直進筒30も、回転筒20の当接面25によって突
条35が押されて、前方に直進する。
【0026】また、回転筒20が回転することにより、
駆動溝23に係合している突起軸41を介してカム筒4
0も回転し始め、それにより、各コマを介してカム筒4
0のカム溝43、43…に係合している第1レンズ枠6
0、第2レンズ枠70、第3レンズ枠80が、直進キー
環50の各キー溝53、54、55に沿うように、前方
に直進する。この段階では、第1レンズ枠60、第2レ
ンズ枠70、第3レンズ枠80の移動量は、固定筒10
に対する回転筒20の移動量(aとする)に、カム溝4
3…を介してのレンズ枠自身のカム筒40に対する移動
量(bとする)を加えた移動量(cとする)である。
【0027】次に、カム筒が所定角度回転すると、各突
起軸41がガイド孔31の屈曲部31cに達し、カム筒
40は直進筒30に対して回転しながら前進するように
なる。この段階になると、各レンズ枠の移動量は、前記
移動量cに加えて、カム筒40の直進筒30に対する移
動量(dとする)を加えた移動量(eとする)となる。
予め設定された時間後、モータが停止すると、撮影レン
ズ1は所定の倍率に設定される。たとえば、最少倍率で
あるワイドに設定されれば図7に示す状態になり、最大
倍率であるテレであれば図8に示す状態になる。
【0028】なお、異なる倍率に設定すべく前記操作ボ
タンが操作された場合、再び駆動ギア2が駆動され、各
レンズ枠60、70、80は、レンズ枠同士の間隔を変
えながら移動し、ズームの倍率を自動的に変える。
【0029】以上のカメラ100によれば、回転筒20
は固定筒10に対して前後に移動し、カム筒40は直進
筒30に対して前後に移動し、各レンズ枠60、70、
80はカム筒40が回転するとカム筒40に対して前後
に移動するように構成されている。すなわち、2カ所の
ヘリコイド構造と1カ所のカム構造により3段鏡胴にな
っており、ヘリコイド構造とカム構造の双方を組み合わ
せているので、十分な強度を有しながらもレンズの移動
量を高い自由度をもって設定できる。
【0030】また、突起軸41は、カム筒40が初期状
態から所定角度回転する間、直進筒30の周方向に沿う
ように形成された後部31aに係合し回転方向に対して
平行に移動するだけなので、カム筒40も回転するだけ
で直進筒30に対して前進することはない。カム筒40
が前記所定角度回転すると、突起軸41が前部31bに
係合するようになり、突起軸41は前部31bに沿って
移動するようになる。前部31bはヘリコイドネジ32
に沿うように形成され、突起軸41はヘリコイドネジ4
2に対して前後方向においてほぼ同じ位置に設けられて
いることから、ヘリコイドネジ42がヘリコイドネジ3
2に対して螺合するようになり、カム筒40は回転しな
がら直進筒30に対して前進する。
【0031】つまり、初期状態からカム筒40が所定角
度回転する間、直進筒30に対してカム筒40は移動せ
ず、実質的に2段階鏡胴として機能することから、各レ
ンズ群の移動量を小さく設定できる。特に、撮影レンズ
1をワイド(最少倍率)に設定するような場合、レンズ
の繰り出すべき量がわずかなため、その分微妙に移動量
を設定できることが望ましいが、カメラ100であれば
初期状態からカム筒40が所定角度回転する間、カム筒
40の回転角度に比してレンズ群の移動量が小さいの
で、レンズの移動量を望ましい程度に自由に設定でき
る。
【0032】しかも、レンズの移動量設定の自由度を高
くするためカム筒等を長くする必要もなく、撮影レンズ
1をコンパクトなものにできる。また、撮影レンズ1
は、3段鏡胴であることから、ズーム比の高倍率化を実
現できる。
【0033】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、2カ所
のヘリコイド構造と1カ所のカム構造による3段鏡胴に
なっており、ヘリコイド構造とカム構造の双方を組み合
わせているので、十分な強度を有しながらもレンズの移
動量を高い自由度をもって設定できる。しかも、初期状
態からカム筒が所定角度回転するまでは、直進筒とカム
筒との間のヘリコイドネジは螺合しないことから、この
間、直進筒に対してカム筒は移動せず、実質的に2段階
鏡胴として機能することから、レンズ群の移動量を小さ
く設定できる。特に、撮影レンズがズームレンズであっ
て、レンズを最少倍率に設定するような場合、レンズの
繰り出すべき量がわずかなためその分微妙に移動量を設
定できることが望ましいが、請求項1のカメラによれ
ば、レンズ繰り出しの始めの段階でカム筒の回転角度に
比してレンズ群の移動量が小さいので、レンズの移動量
を望ましい程度に設定できる。また、請求項1に記載の
発明によれば、レンズの移動量設定の自由度を高くする
ためカム筒等を長くする必要もなく、全体をコンパクト
にできる。
【0034】請求項2に記載の発明によれば、前記初期
状態からカム筒が前記所定角度回転する間、係合部材は
回転方向に対して平行に移動するだけなので、カム筒も
回転するだけで直進筒に対して前進することはない。カ
ム筒が所定角度回転すると、係合部材が第2孔部に係合
し第2孔部内を移動するようになり直進筒に対して前方
に位置を変えるので、第4のヘリコイドネジが第3のヘ
リコイドネジに対して螺合できるようになり、カム筒は
回転しながら直進筒に対して前進する。以上のように、
請求項2によれば請求項1に記載の発明を好適に実現で
きる。
【0035】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
または2に記載の発明の効果に加えて、第3のヘリコイ
ドネジの延長されている部分によって、第4のヘリコイ
ドネジがガイドされ、第3のヘリコイドネジに螺合しや
すくなるとともに、係合部材に掛かる負荷が小さくな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカメラの一例の断面図である。
【図2】図1の撮影レンズの概略構成を示す斜視図であ
る。
【図3】図2の直進筒の内周面を平面に展開した状態を
示す図である。
【図4】図1の撮影レンズの一部を示す断面図である。
【図5】直進筒の内周面とカム筒の外周面を重ねて平面
的に展開した図である。
【図6】直進筒の内周面とカム筒の外周面を重ねて平面
的に展開した図である。
【図7】図1の撮影レンズのワイド時の断面図である。
【図8】図1の撮影レンズのテレ時の断面図である。
【符号の説明】
1 撮影レンズ 2 駆動ギア 10 固定筒 11 ヘリコイドネジ(第1のヘリコイドネジ) 12 ギア孔 20 回転筒 21 ヘリコイドネジ(第2のヘリコイドネジ) 22 ギア部 30 直進筒 31、31、31 ガイド孔 31a、31a、31a 後部(第1孔部) 31b、31b、31b 前部(第2孔部) 32 ヘリコイドネジ(第3のヘリコイドネジ) 40 カム筒 41、41、41 突起軸(係合部材) 42 ヘリコイドネジ(第4のヘリコイドネジ) 43、43… カム溝 50 直進キー環 60 第1レンズ枠 70 第2レンズ枠 80 第3レンズ枠 100 カメラ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々円筒状に形成されている複数の円筒
    部材とレンズ群を保持するレンズ枠とが設けられ、 前記複数の円筒部材は、少なくとも、 カメラ本体に固定され、内周面に第1のヘリコイドネジ
    が形成された固定筒と、 前記固定筒の内側に設けられ、外周面に前記第1のヘリ
    コイドネジと螺合する第2のヘリコイドネジが形成さ
    れ、回転可能である回転筒と、 前記回転筒の内側に設けられ、内周面に第3のヘリコイ
    ドネジが形成され、前記回転筒の前後方向の移動にとも
    なって直進する直進筒と、 前記直進筒の内側に設けられ、外周面には前記第3のヘ
    リコイドネジと螺合する第4のヘリコイドネジが形成さ
    れ、内周面には前記レンズ枠が係合するカム溝が形成さ
    れ、前記回転筒の回転にともなって同一方向に回転する
    カム筒とからなり、 前記レンズ枠は前記カム筒が回転すると前記カム筒に対
    して前後に移動するようになっているカメラにおいて、 前記カメラ本体の初期状態では、前記第3のヘリコイド
    ネジと第4のヘリコイドネジは螺合しないようになって
    おり、 前記初期状態から前記レンズ群を繰り出すべく前記回転
    筒が回転することによって前記カム筒が所定角度回転す
    ると、前記第3のヘリコイドネジと前記第4のヘリコイ
    ドネジは螺合することを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 前記第3のヘリコイドネジは前記直進筒
    の内周面の前端部近傍から途中まで形成され、前記第4
    のヘリコイドネジは前記カム筒の外周面の一部に形成さ
    れ、 前記直進筒には前記カム筒の回転方向をガイドするガイ
    ド孔が設けられ、 前記カム筒には、前記ガイド孔に係合する係合部材が設
    けられ、 前記ガイド孔は、前記直進筒後部において前記第3のヘ
    リコイドネジが形成されていない部分に周方向に沿うよ
    うに形成された第1孔部と、前記第1孔部に連続し前記
    直進筒の前記前端部近傍まで前記第3のヘリコイドネジ
    に沿うように形成されている第2孔部とからなり、 前記係合部材は、前記第4のヘリコイドネジに対して前
    後方向においてほぼ同じ位置に設けられており、前記カ
    ム筒が前記初期状態から前記所定角度回転する間は前記
    第1孔部に係合し、その後は前記第2孔部に係合するよ
    うに構成されていることを特徴とする請求項1に記載の
    カメラ。
  3. 【請求項3】 前記第3のヘリコイドネジのうち前記第
    2孔部に隣接する部分は、少なくとも前記第1孔部近傍
    まで延長されていることを特徴とする請求項2に記載の
    カメラ。
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