JP2000329938A - 位相差フィルムの製造方法、光学部材及び液晶表示装置 - Google Patents

位相差フィルムの製造方法、光学部材及び液晶表示装置

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JP2000329938A
JP2000329938A JP11143491A JP14349199A JP2000329938A JP 2000329938 A JP2000329938 A JP 2000329938A JP 11143491 A JP11143491 A JP 11143491A JP 14349199 A JP14349199 A JP 14349199A JP 2000329938 A JP2000329938 A JP 2000329938A
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heat
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Satoshi Kawahara
聡 河原
Ikuro Kawamoto
育郎 川本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 形成した位相差フィルムより収縮処理後の熱
収縮性フィルムを容易に剥離分離できて剥離の際の位相
差フィルムの破断や外観毀損、剥離後の糊残りを抑制で
き品質の良好な位相差フィルムが歩留まりよく得られる
製造方法の開発。 【解決手段】 透光性フィルムの片面又は両面に熱収縮
性フィルムを接着して、加熱によるその熱収縮性フィル
ムの収縮力の作用下に透光性フィルムを少なくとも縦横
の一方向に延伸又は収縮させたのち当該熱収縮性フィル
ムを剥離して位相差フィルムを得るにあたり、前記の熱
収縮性フィルムとしてその加熱収縮後における当該位相
差フィルムとの接着力が300g/20mm以下のものを用
いる製造方法、前記による位相差フィルムを粘着層を介
して偏光板と接着してなる光学部材、及び前記による位
相差フィルム又は光学部材を液晶セルの少なくとも片側
に有する液晶表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、液晶表示装置の視野角や
コントラストの改善に好適な位相差フィルムを歩留まり
よく製造できる方法、及びその位相差フィルムを用いた
光学部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶セルの複屈折による位相差を
補償して液晶表示装置の視野角の拡大やコントラストの
向上を達成しうる位相差フィルムの製造方法として、透
光性フィルムに熱収縮性フィルムを接着して加熱による
その収縮力の作用下に延伸処理する方法が知られていた
(特開平5−157911号公報)。かかる延伸処理後
の熱収縮性フィルムは得られた位相差フィルムより剥離
される。
【0003】しかしながら、得られた位相差フィルムに
対し収縮処理後の熱収縮性フィルムが加熱処理等による
接着力の増大で強力に接着した状態となり、熱収縮性フ
ィルムを剥離できなかったり、剥離の際に位相差フィル
ムが破断したり、外観を毀損したり、剥離後に位相差フ
ィルムに接着剤が糊残りしたりして得られる位相差フィ
ルムの歩留まりに乏しい問題点があった。
【0004】
【発明の技術的課題】本発明は、得られた位相差フィル
ムより収縮処理後の熱収縮性フィルムを容易に剥離分離
できて剥離の際の位相差フィルムの破断や外観毀損、剥
離後の糊残りを抑制できて品質の良好な位相差フィルム
を歩留まりよく得ることができる製造方法の開発を課題
とする。
【0005】
【課題の解決手段】本発明は、透光性フィルムの片面又
は両面に熱収縮性フィルムを接着して、加熱によるその
熱収縮性フィルムの収縮力の作用下に透光性フィルムを
少なくとも縦横の一方向に延伸又は収縮させたのち当該
熱収縮性フィルムを剥離して位相差フィルムを得るにあ
たり、前記の熱収縮性フィルムとしてその加熱収縮後に
おける当該位相差フィルムとの接着力が300g/20mm
以下のものを用いることを特徴とする位相差フィルムの
製造方法を提供するものである。
【0006】また本発明は、前記製造方法による位相差
フィルムを粘着層を介して偏光板と接着したことを特徴
とする光学部材、並びに前記製造方法による位相差フィ
ルム又は前記光学部材を液晶セルの少なくとも片側に有
することを特徴とする液晶表示装置を提供するものであ
る。
【0007】
【発明の効果】本発明によれば、収縮処理後の熱収縮性
フィルムを容易に剥離して分離でき、それを剥離する際
に位相差フィルムに破断や外観毀損の生じることを抑制
でき、また剥離後の位相差フィルムにおける糊残りも抑
制できて品質の良好な位相差フィルムを歩留まりよく得
ることができる。その結果、熱収縮性フィルムの収縮力
の作用下に位相差を高度に制御した位相差フィルムを効
率よく得て、それを用いて液晶セルの複屈折による位相
差を高度に補償して視野角やコントラストに優れる液晶
表示装置を得ることができる。
【0008】
【発明の実施形態】本発明による製造方法は、透光性フ
ィルムの片面又は両面に熱収縮性フィルムを接着して、
加熱によるその熱収縮性フィルムの収縮力の作用下に透
光性フィルムを少なくとも縦横の一方向に延伸又は収縮
させたのち当該熱収縮性フィルムを剥離して位相差フィ
ルムを得るにあたり、前記の熱収縮性フィルムとしてそ
の加熱収縮後における当該位相差フィルムとの接着力が
300g/20mm以下のものを用いるものである。
【0009】透光性フィルムとしては、特に限定はな
く、光透過性の適宜な熱可塑性樹脂からなるフィルムを
用いうる。就中、光透過率が75%以上、特に85%以
上の透光性に優れるフィルムが好ましい。また耐熱性に
優れる位相差フィルムを得る点よりは、延伸方向の屈折
率が高くなる正の複屈折特性を示すポリマーからなるも
のが好ましく用いられる。
【0010】ちなみに前記した正の複屈折特性を示すポ
リマーの例としてはポリカーボネート、ポリビニルアル
コール、セルロース系樹脂、ポリエチレンテレフタレー
トやポリエチレンナフタレートの如きポリエステル、ポ
リアリレート、ポリイミド、ノルボルネン系樹脂、ポリ
スルホン、ポリエーテルスルホン、ポリプロピレンの如
きポリオレフィンなどがあげられる。
【0011】透光性フィルムは、例えば流延法等のキャ
スティング法や、押出法などの適宜な方式で形成したも
のであってよい。キャスティング法等の溶液製膜法が厚
さムラや配向歪ムラ等の少ないフィルムを得る点などよ
り好ましい。透光性フィルムは、バッチ処理用の規定サ
イズにて用いることもできるし、連続製造を目的に長尺
フィルムとして用いることもできる。
【0012】透光性フィルムの厚さは、目的とする位相
差フィルムの位相差特性などにより適宜に決定すること
ができる。一般には5〜500μm、就中10〜400
μm、特に20〜300μmの厚さとされる。位相差は、
屈折率差(△n)と光路長(L)の積(△n×L)とし
て求めることができる。なお本発明にて処理対象とする
透光性フィルムは、無配向のものであってもよいし、予
め一軸延伸等の適宜な配向処理を施した配向フィルムで
あってもよい。
【0013】透光性フィルムの片面又は両面に接着する
熱収縮性フィルムは、その加熱による収縮力を透光性フ
ィルムに伝達してその収縮力の作用下に透光性フィルム
を縦又は横の一方向又は両方向に延伸又は収縮させてそ
の位相差特性、特に厚さ方向の屈折率を制御することな
どを目的とする。
【0014】従って熱収縮性フィルムとしては、加熱処
理にて収縮性を示す適宜なものを用いることができ、特
に限定はない。一般には熱可塑性樹脂からなるフィルム
の一軸や二軸等による延伸フィルムなどが用いられ、そ
の場合、熱可塑性樹脂の種類や延伸倍率等の延伸条件な
どを変えることにより熱収縮力に相違をもたせることが
できる。
【0015】前記において熱収縮力の付与性の点より
は、透光性フィルムのガラス転移温度付近にて熱収縮性
を示すものが好ましく用いられる。また透光性フィルム
に均一な配向を付与する点よりは、熱収縮力がフィルム
全面で可及的に均一で表面平滑性に優れる熱収縮性フィ
ルムが好ましく用いられる。
【0016】本発明による製造方法は、前記した加熱収
縮後の熱収縮性フィルムをその加熱処理にて形成した位
相差フィルムより300g/20mm以下の剥離力で分離で
きるようにしたものである。剥離の際の位相差フィルム
の破断や外観毀損の防止性、剥離後の位相差フィルムに
おける糊残りの防止性などの点より好ましい収縮処理後
の熱収縮性フィルムと得られた位相差フィルムとの接着
力は、270g/20mm以下、就中230g/20mm以下、
特に200g/20mm以下である。
【0017】前記に鑑みた場合、熱収縮性フィルムと透
光性フィルムの接着には良密着による熱収縮力の伝播性
なども考慮して接着剤を用いることが好ましい。その接
着剤としては、熱収縮性フィルムの熱収縮処理時にはそ
の収縮力を透光性フィルムに良好に伝達し、その処理後
には前記の接着力を満足して透光性フィルムの処理物、
すなわち得られた位相差フィルムよりその光学特性を可
及的に変質させないで処理後の熱収縮性フィルムを分離
できるものが好ましく用いられる。
【0018】前記の点よりは、粘着層などが好ましく用
いられる。その粘着層としては、例えばアクリル系やシ
リコーン系、ポリエステル系やポリウレタン系、ポリエ
ーテル系やゴム系等の適宜なものを用いることができ、
特に限定はない。熱収縮性フィルムの加熱収縮処理で接
着力が上昇しにくい粘着層が好ましく用いられる。
【0019】また加熱収縮処理前の熱収縮性フィルムと
透光性フィルムとの接着力(初期接着力)の小さい粘着
層が好ましく用いうるが、その初期接着力が過小では加
熱収縮処理時に熱収縮性フィルムと透光性フィルムの間
に発泡が生じてその痕跡が得られる位相差フィルムに残
存し外観や光学特性を低下させる。そのためかかる発泡
を防止する点より30g/20mm以上、就中35g/20mm
以上の初期接着力を示す粘着層であることが望ましい。
【0020】上記の粘着層は、透光性フィルムと熱収縮
性フィルムの接着時にその一方又は両方の接着面に付設
することもできるが、形成された位相差フィルムと熱収
縮性フィルムの分離時にその熱収縮性フィルムに粘着層
が随伴した状態で分離できることが製造効率等の点より
好ましいことから、予め熱収縮性フィルムに粘着層を付
設したものとして用いることが好ましい。
【0021】熱収縮性フィルムへの粘着層の付設は、粘
着剤を熱収縮性フィルムに塗工して乾燥処理する方式な
どにても行いうるが、その乾燥処理等による熱収縮性フ
ィルムの収縮特性の変化を防止する点などよりは、セパ
レータ上に設けた粘着層を熱収縮性フィルムに移着する
方式などが好ましい。その場合、セパレータはそのまま
接着して熱収縮性フィルムを実用に供するまでの間、粘
着層の汚染等を防止する保護カバーとして利用すること
もできる。粘着層を付設する熱収縮性フィルム面には、
粘着層との密着力の向上を目的としたコロナ処理等の適
宜な表面処理を施すことができる。
【0022】なお熱収縮性フィルムは、上記したように
目的とする収縮力等に応じて透光性フィルムの片面又は
両面に1枚又は2枚以上の適宜な数を接着しうるが、両
面に接着する場合や片面に複層を接着する場合には、そ
の表裏や上下における熱収縮性フィルムは、同じもので
あってもよいし、熱収縮率等の熱収縮特性が相違するも
のであってもよい。
【0023】透光性フィルムに接着した熱収縮性フィル
ムの収縮処理は、ロール延伸機やテンターや二軸延伸機
等の適宜な延伸機を介して行うことができるがその処理
温度は、透光性フィルムのガラス転移温度の近傍、就中
ガラス転移温度の±20℃以内の温度範囲で行うことが
処理操作の制御性などの点より好ましい。またかかる点
より用いる熱収縮性フィルムは、その処理温度以下の温
度で熱収縮を開始するものが好ましい。
【0024】加熱による熱収縮性フィルムの収縮力の作
用下に透光性フィルムに与える処理は、延伸か収縮のい
ずれかであり、形成目的の位相差フィルムに応じて適宜
に決定することができる。また与える処理は、透光性フ
ィルムの縦横方向(長さ方向と幅方向)のいずれか一方
であってもよいし、両方であってもよい。両方の方向に
処理を与える場合、一方の方向には収縮処理を、他方の
方向には延伸処理を与える組合せとすることもできる。
前記した熱収縮性フィルムの収縮力の作用下に透光性フ
ィルムに与える処理は、2回又は3回以上の工程に分け
て行うこともできる。
【0025】本発明による方法は、厚さ方向の屈折率n
zを制御して、フィルム面内の屈折率nx、nyの差によ
る位相差よりも、厚さ方向の屈折率nzが関係する方向
の位相差が大きくなる位相差フィルムの製造に有利に用
いうる。必要な処理を終えると上記した如く、形成され
た位相差フィルムより収縮処理後の熱収縮性フィルムが
剥離されてそれらが分離される。得られた位相差フィル
ムは、そのまま実用に共することもできるし、それにさ
らに延伸処理等を加えて位相差特性を調節したものとし
て実用に共することもできる。
【0026】本発明による好ましい位相差フィルムは、
それに限定するものではないが、複屈折による位相差と
配向軸のバラツキが可及的に小さく、就中そのフィルム
面に垂直な(正面方向の)透過光における位相差のバラ
ツキが10nm以下、特に5nm以下で、配向軸のバラツキ
が5度以下、特に3度以下に形成されたものである。
【0027】本発明による位相差フィルムは、その単層
物や同種又は異種の積層物などとして液晶セルの視野角
の拡大やコントラストの向上などを目的とした複屈折に
よる位相差の補償などに好ましく用いうる。その実用に
際しては、例えば位相差フィルムの片面又は両面に粘着
層を設けたものや、その粘着層を介して偏光板、又は等
方性の透明な樹脂層やガラス層等からなる保護層を接着
積層したものなどの適宜な形態の光学部材として適用す
ることもできる。
【0028】前記した偏光板等との積層は、液晶表示装
置の製造過程で順次別個に積層する方式にても行いうる
が、予め積層することにより、品質の安定性や積層作業
性等に優れて液晶表示装置の製造効率を向上させうる利
点などがある。なお粘着層には、上記の熱収縮性フィル
ムの接着で例示したものなどの適宜なものを用いること
ができ、就中、耐熱性や光学特性などの点よりアクリル
系のものが好ましく用いられる。
【0029】粘着層には、必要に応じて例えば天然物や
合成物の樹脂類、ガラス繊維やガラスビーズ、金属粉や
その他の無機粉末等からなる充填剤や顔料、着色剤や酸
化防止剤などの適宜な添加剤を配合することもできる。
また微粒子を含有させて光拡散性を示す粘着層とするこ
ともできる。
【0030】位相差フィルムと積層する偏光板として
は、適宜なものを用いてよく、その例としてはポリビニ
ルアルコール系フィルムや部分ホルマール化ポリビニル
アルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体
系部分ケン化フィルムの如き親水性高分子フィルムにヨ
ウ素及び/又は二色性染料を吸着させて延伸したもの、
ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの
脱塩酸処理物の如きポリエン配向フィルム等からなる偏
光フィルムなどがあげられる。
【0031】また偏光板は、前記した偏光フィルムの片
側又は両側に透明保護層を有するものであってもよい。
また偏光板は、反射層を有する反射型のものであっても
よい。反射型の偏光板は、視認側(表示側)からの入射
光を反射させて表示するタイプの液晶表示装置などを形
成するためのものであり、バックライト等の光源の内蔵
を省略できて液晶表示装置の薄型化をはかりやすいなど
の利点を有する。
【0032】前記の透明保護層は、ポリマーの塗布層や
保護フィルムの積層物などとして適宜に形成でき、その
形成には透明性や機械的強度、熱安定性や水分遮蔽性等
に優れるポリマーなどが好ましく用いられる。その例と
してはポリエステル系樹脂やアセテート系樹脂、ポリエ
ーテルサルホン系樹脂やポリカーボネート系樹脂、ポリ
アミド系樹脂やポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹
脂やアクリル系樹脂、あるいはアクリル系やウレタン
系、アクリルウレタン系やエポキシ系やシリコーン系等
の熱硬化型、ないし紫外線硬化型の樹脂などがあげられ
る。透明保護層は、微粒子の含有によりその表面が微細
凹凸構造に形成されていてもよい。
【0033】また反射型偏光板の形成は、必要に応じ透
明樹脂層等を介して偏光板の片面に金属等からなる反射
層を付設する方式などの適宜な方式で行うことができ
る。その具体例としては必要に応じマット処理した保護
フィルム等の透明樹脂層の片面に、アルミニウム等の反
射性金属からなる箔や蒸着膜を付設したものや、前記透
明樹脂層の微粒子含有による表面微細凹凸構造の上に蒸
着方式やメッキ方式等の適宜な方式で金属反射層を付設
したものなどがあげられる。
【0034】なお位相差フィルムと偏光板の積層に際し
て、それらの透過軸や進相軸等の光軸の配置角度につい
ては特に限定はなく、適宜に決定することができる。ち
なみにSTN型の液晶セルに適用する場合には、45度
等の斜め交叉角に配置する場合が多く、TN型の液晶セ
ルに適用する場合には略平行又は略直交の交叉角に配置
する場合が多い。
【0035】位相差フィルムは、その2枚以上を積層し
て用いうることを上記したが、これは補償効果の向上な
どを目的とし、その場合に本発明にては本発明によるも
の以外の位相差板との積層体とすることもできる。その
位相差板としては、例えば上記の透光性フィルムで例示
のポリマーフィルムの一軸や二軸等による延伸処理物、
ディスコティック系やネマチック系等の液晶配向板など
の適宜なものを用いうる。
【0036】上記した位相差フィルムや偏光板、位相差
板や透明保護層や粘着層などの各層は、例えばサリチル
酸エステル系化合物やベンゾフェノール系化合物、ベン
ゾトリアゾール系化合物やシアノアクリレート系化合
物、ニッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収剤で処理する
方式などにより紫外線吸収能をもたせることもできる。
【0037】本発明による液晶表示装置は、位相差フィ
ルム又はそれを用いた光学部材を液晶セルの少なくとも
片側に有するものであり、その形成は従来に準じうる。
すなわち液晶表示装置は一般に、液晶セルと光学補償用
の位相差フィルム、及び必要に応じての偏光板や照明シ
ステム等の構成部品を適宜に組立てて駆動回路を組込む
ことなどにより形成されるが、本発明においては本発明
方法による位相差フィルムを光学補償用に用いて、それ
を液晶セルの少なくとも片側に設ける点を除いて特に限
定はなく、従来に準じうる。
【0038】従って、液晶セルの片側又は両側に偏光板
を配置した液晶表示装置や、照明システムにバックライ
トあるいは反射板を用いたものなどの適宜な液晶表示装
置を形成することができる。偏光板を用いた液晶表示装
置の場合、光学補償用の位相差フィルムは液晶セルと偏
光板、特に視認側の偏光板との間に配置することが補償
効果の点などより好ましい。その配置に際しては、上記
の光学部材としたものを用いることもできる。
【0039】前記において液晶表示装置の形成部品は、
積層一体化されていてもよいし、分離状態にあってもよ
い。また液晶表示装置の形成に際しては、例えば拡散板
やアンチグレア層、反射防止膜、保護層や保護板などの
適宜な光学素子を適宜に配置することができる。
【0040】本発明による位相差フィルムや光学部材
は、視野角の拡大やコントラストの向上などの、液晶セ
ルの複屈折による位相差の補償を目的にTN型やSTN
型等の複屈折を示す液晶セルを用いたTFT型やMIM
型等の種々の表示装置に好ましく用いうる。
【0041】
【実施例】例1 ホスゲンとビスフェノールAの重縮合物からなる分子量
約8万のポリカーボネートの二塩化メチレン20重量%
溶液を、スチールドラム上に連続的に流延し、それを順
次剥取って乾燥させ、厚さ60μmで位相差がほぼ0の
ポリカーボネートフィルムを得、そのフィルムの両面に
TEM測定による最大MD(長さ方向)収縮率が26.
8%でその際のTD(幅方向)収縮率が24.5%の延
伸ポリプロピレンフィルムをそれに付設したアクリル系
粘着層を介し接着して延伸機を介し162℃でMD方向
5%の収縮処理した後、延伸ポリプロピレンフィルムを
剥離して、位相差フィルムを連続して得た。
【0042】例2 延伸ポリプロピレンフィルムを接着後50℃で24時間
加温して接着力を向上させ、それを収縮処理に供したほ
かは例1に準じて位相差フィルムを得た。
【0043】例3 ポリカーボネートフィルムの両表面を接着時にコロナ処
理(0.2kw)して接着力を向上させ、それを収縮処
理に供したほかは例1に準じて位相差フィルムを得た。
【0044】例4 ポリカーボネートフィルムの両表面を接着時にコロナ処
理(0.7kw)して接着力を向上させ、それを収縮処
理に供したほかは例1に準じて位相差フィルムを得た。
【0045】例5 延伸ポリプロピレンフィルムを剥離する際に50℃に加
温したほかは例4に準じて位相差フィルムを得た。
【0046】例6 ポリカーボネートフィルムの両表面を接着時にコロナ処
理(0.7kw)し、かつその接着体を50℃で48時
間加温してさらに接着力を向上させ、それを収縮処理に
供したほかは例1に準じて位相差フィルムを得た。
【0047】評価試験 上記の例1〜6で位相差フィルムを得る場合における延
伸ポリプロピレンフィルムを剥離する際の接着力、その
作業性、及び得られた位相差フィルムの外観を調べた。
【0048】前記の結果を次表に示した。 接 着 力 剥離作業性 外 観 (g/20mm) 例1 32 容 易 発泡痕*1 例2 40 容 易 発泡痕*2 例3 182 容 易 良好 例4 300 やや強接着 糊残り*3 例5 180 容 易 良好 例6 − *4 困 難 糊残り*5 *1:実用に供せない強度の発泡痕 *2:実用に供しうる軽度の発泡痕 *3:実用に供しうる軽度の糊残り *4:粘着層が凝集破壊して測定不能 *5:実用に供せない強度の糊残り
【0049】TN型液晶セルの両側に、例2〜5で得た
位相差フィルムを介して偏光板を配置し、正面方向のコ
ントラストと視角変化による表示特性を調べたところ、
コントラストに優れて広い視角範囲で表示特性に変化は
なく、視認性に優れる高表示品位の液晶表示装置であっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 BA06 BA42 BB54 BC03 BC14 BC22 2H091 FA08X FA08Z FA11X FA11Z FC01 FC07 FC22 FD14 LA02 LA12 LA17 LA19 4F213 AA28 AH81 WA15 WA41 WA53 WA67 WA97 WB01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性フィルムの片面又は両面に熱収縮
    性フィルムを接着して、加熱によるその熱収縮性フィル
    ムの収縮力の作用下に透光性フィルムを少なくとも縦横
    の一方向に延伸又は収縮させたのち当該熱収縮性フィル
    ムを剥離して位相差フィルムを得るにあたり、前記の熱
    収縮性フィルムとしてその加熱収縮後における当該位相
    差フィルムとの接着力が300g/20mm以下のものを用
    いることを特徴とする位相差フィルムの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、熱収縮性フィルムが
    粘着層を有してその粘着層を介し透光性フィルムと接着
    してなる製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、透光性フィル
    ムとして正の複屈折特性を示すポリマーからなる長尺フ
    ィルムを用いて位相差フィルムを連続に形成する製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3に記載の製造方法による位
    相差フィルムを粘着層を介して偏光板と接着したことを
    特徴とする光学部材。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3に記載の製造方法による位
    相差フィルム又は請求項4に記載の光学部材を液晶セル
    の少なくとも片側に有することを特徴とする液晶表示装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010119968A1 (ja) * 2009-04-16 2010-10-21 住友化学株式会社 粘着剤層付位相差フィルム、それを用いた楕円偏光板および液晶表示装置

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WO2010119968A1 (ja) * 2009-04-16 2010-10-21 住友化学株式会社 粘着剤層付位相差フィルム、それを用いた楕円偏光板および液晶表示装置

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