JP2000328578A - 法枠および法枠構成方法 - Google Patents
法枠および法枠構成方法Info
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- JP2000328578A JP2000328578A JP11141312A JP14131299A JP2000328578A JP 2000328578 A JP2000328578 A JP 2000328578A JP 11141312 A JP11141312 A JP 11141312A JP 14131299 A JP14131299 A JP 14131299A JP 2000328578 A JP2000328578 A JP 2000328578A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】法枠体の組立作業を楽に行うことができ、作業
に要する費用、日数を削減する。 【解決手段】それぞれ複数の横線材2および縦線材3を
縦横に連結し、台形、M形、半円形などの山型形に構成
され、山型形の両側に位置する足部4および足部間で中
央部を占める背部5とを備えた枠部1と、足部の垂直方
向長さよりも垂直方向で短く形成され、背部に取り付け
られる引上げ連結部材31とから構成される枠体100
を設け、法面地山に張りつけるワイヤラス材11を設
け、該ワイヤラス材に前記枠体の引上げ連結部材を引掛
けて、ワイヤラス材と引上げ連結部材と背部とに発生す
る引張り力を足部の復元反力とし、前記枠体を前記ワイ
ヤラス材に固定する。
に要する費用、日数を削減する。 【解決手段】それぞれ複数の横線材2および縦線材3を
縦横に連結し、台形、M形、半円形などの山型形に構成
され、山型形の両側に位置する足部4および足部間で中
央部を占める背部5とを備えた枠部1と、足部の垂直方
向長さよりも垂直方向で短く形成され、背部に取り付け
られる引上げ連結部材31とから構成される枠体100
を設け、法面地山に張りつけるワイヤラス材11を設
け、該ワイヤラス材に前記枠体の引上げ連結部材を引掛
けて、ワイヤラス材と引上げ連結部材と背部とに発生す
る引張り力を足部の復元反力とし、前記枠体を前記ワイ
ヤラス材に固定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリートまた
はモルタル(本発明では「モルタル」と総称する。)を
吹き付けて構成する法枠、法枠に使用する枠体および法
枠構成方法に関する。
はモルタル(本発明では「モルタル」と総称する。)を
吹き付けて構成する法枠、法枠に使用する枠体および法
枠構成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】法枠形成用の枠体およびこの枠体を用い
た法枠工法について特開平8−27801号公報および特開平
10−46595号公報が知られている。これらの公報には、
それぞれ法面上に格子状に設置され且つコンクリートま
たはモルタルが吹き付けられて法枠を形成する枠体であ
って、長さ方向の両側に一対の脚体を備えた複数の横線
材と、この横線材の脚体どうしを互いに連結する複数の
縦線材とからなると共に、当該横線材の中間部に下方に
屈曲した鉄筋架設部を設けてあること、前記横線材の中
間部に設けられる鉄筋架設部は2つであること、前記横
線材の形状が、その中間部において上部に突出した一つ
の凸部と二つの凹部を有する凹多角形であること、正面
視において前記横線材の一対の脚体にわたる方向に鉄筋
架設材を設け、この鉄筋架設材の中間部に下方に屈曲す
る鉄筋架設部を設けてあること、前記鉄筋架設材に設け
られる鉄筋架設部は2つであること等を記載した法枠形
成用の枠体および法枠工法、法面上に格子状に設置され
且つモルタルまたはコンクリートが吹き付けられて法枠
を形成するために、モルタルまたはコンクリートの吹き
付け幅および吹き付け高さの目安となる枠体であって、
正面視で下方に屈曲する形状を有し、その屈曲位置に、
鉄筋を所定の高さ位置に持ち上げ保持させ、かつ鉄筋の
架設位置をその自重によって確定する鉄筋架設部が形成
される中間部、この中間部の両側の角部分から下方に向
けて延設された一対の脚体を備えた複数の横線材と、こ
の横線材の脚体どうしを互いに連結するよう上下複数段
配設された縦線材とからなると共に、前記角部分が、前
記鉄筋架設部よりも高い位置に配置されていることを特
徴とする法枠形成用の枠体および法枠工法が記載されて
いる。
た法枠工法について特開平8−27801号公報および特開平
10−46595号公報が知られている。これらの公報には、
それぞれ法面上に格子状に設置され且つコンクリートま
たはモルタルが吹き付けられて法枠を形成する枠体であ
って、長さ方向の両側に一対の脚体を備えた複数の横線
材と、この横線材の脚体どうしを互いに連結する複数の
縦線材とからなると共に、当該横線材の中間部に下方に
屈曲した鉄筋架設部を設けてあること、前記横線材の中
間部に設けられる鉄筋架設部は2つであること、前記横
線材の形状が、その中間部において上部に突出した一つ
の凸部と二つの凹部を有する凹多角形であること、正面
視において前記横線材の一対の脚体にわたる方向に鉄筋
架設材を設け、この鉄筋架設材の中間部に下方に屈曲す
る鉄筋架設部を設けてあること、前記鉄筋架設材に設け
られる鉄筋架設部は2つであること等を記載した法枠形
成用の枠体および法枠工法、法面上に格子状に設置され
且つモルタルまたはコンクリートが吹き付けられて法枠
を形成するために、モルタルまたはコンクリートの吹き
付け幅および吹き付け高さの目安となる枠体であって、
正面視で下方に屈曲する形状を有し、その屈曲位置に、
鉄筋を所定の高さ位置に持ち上げ保持させ、かつ鉄筋の
架設位置をその自重によって確定する鉄筋架設部が形成
される中間部、この中間部の両側の角部分から下方に向
けて延設された一対の脚体を備えた複数の横線材と、こ
の横線材の脚体どうしを互いに連結するよう上下複数段
配設された縦線材とからなると共に、前記角部分が、前
記鉄筋架設部よりも高い位置に配置されていることを特
徴とする法枠形成用の枠体および法枠工法が記載されて
いる。
【0003】特公昭60−27773号公報には、エキスパン
ドメタルまたは金網によって溝形断面状に形成した鋼製
部材を法面上に縦横に配置、固定し、鋼製部材内にモル
タルあるいはコンクリートを打設する方法において、鋼
製部材の側板に枠長手方向と交叉する方向に切込みを入
れ、底板を折り曲げ該切込みに添接板を当て、添接板と
側板の切込み端部とを固着すると共に鋼製部材底面を法
面の凹凸に密着対応させることを特徴とする法枠の施工
法が記載されている。
ドメタルまたは金網によって溝形断面状に形成した鋼製
部材を法面上に縦横に配置、固定し、鋼製部材内にモル
タルあるいはコンクリートを打設する方法において、鋼
製部材の側板に枠長手方向と交叉する方向に切込みを入
れ、底板を折り曲げ該切込みに添接板を当て、添接板と
側板の切込み端部とを固着すると共に鋼製部材底面を法
面の凹凸に密着対応させることを特徴とする法枠の施工
法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】道路に面した山の斜面
等に落石防止のために枠体にモルタルを吹き付けてモル
タル枠部および客土部からなる法枠を形成することは知
られている。また、このための枠体についても前述のよ
うに種々提案されるところである。
等に落石防止のために枠体にモルタルを吹き付けてモル
タル枠部および客土部からなる法枠を形成することは知
られている。また、このための枠体についても前述のよ
うに種々提案されるところである。
【0005】ところで、山の斜面等の地山は平坦ではな
い。このため、従来地山の形状に合わせて枠体を固定す
るためにアンカー打ちが行われてきた。平坦でなく、急
斜面でこのような作業を行うことは作業を困難にし、作
業に時間を要する原因になっていたばかりでなく、必要
以上にモルタルを吹き付けることを要する原因にもなっ
て作業費用の増大をまねいていた。
い。このため、従来地山の形状に合わせて枠体を固定す
るためにアンカー打ちが行われてきた。平坦でなく、急
斜面でこのような作業を行うことは作業を困難にし、作
業に時間を要する原因になっていたばかりでなく、必要
以上にモルタルを吹き付けることを要する原因にもなっ
て作業費用の増大をまねいていた。
【0006】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、アンカーを打設することが必要なく、地山の斜面で
作業するに楽な、そして短時間の作業で設置することが
でき、かつ、作業費用を安価にする枠体、これを使用し
た法枠および法枠構成方法を使用することを目的とす
る。
で、アンカーを打設することが必要なく、地山の斜面で
作業するに楽な、そして短時間の作業で設置することが
でき、かつ、作業費用を安価にする枠体、これを使用し
た法枠および法枠構成方法を使用することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】現行の法枠の法面地山へ
の固着方法は次のような施工手順で行われている。
の固着方法は次のような施工手順で行われている。
【0008】1.ラス張工 法面地山全面にワイヤラス材をアンカーにより固定す
る。
る。
【0009】2.配筋工 ワイヤラス材の上に設計スパンに合せ鉄筋仮止めする。
【0010】3.枠体組立て工 仮止め鉄筋に枠材を載せて枠材と鉄筋の結束を行う。
【0011】4.アンカー打設工 枠体組立て後、枠体を構成する材料の各交点および中間
部にアンカー打設し、枠体と結束して枠体を法面地山へ
の固定を行う。
部にアンカー打設し、枠体と結束して枠体を法面地山へ
の固定を行う。
【0012】5.モルタル吹付け工 枠体にモルタルを吹き付け、法枠体を造成する。
【0013】6.法枠体内処理工 法枠体内の枠体間空間に緑化工またはモルタルの吹き付
けを行う。
けを行う。
【0014】本発明は、前述した施工手順1〜4項ある
いは1〜5項にかかわり、4項のアンカー打設作業なし
に枠体を法面地山への固定を行う。このため、次のよう
な施工手順を採用する。
いは1〜5項にかかわり、4項のアンカー打設作業なし
に枠体を法面地山への固定を行う。このため、次のよう
な施工手順を採用する。
【0015】1.ラス張工 従来通り。
【0016】2.配筋工 ワイヤラス材に設計スパンに合せ鉄筋を結束する。
【0017】3.枠体組立て工 結束鉄筋に枠体を載せ、引上げ連結部材により鉄筋を介
して、または直接的にワイヤラス材を上方に引上げ、枠
体背部に引掛けて固定し、ワイヤラス材の上方引上げに
対する復元反力を利用して枠体の足部を法面地山に固定
する。足部のばね作用を利用し、しっかりと固着する。
して、または直接的にワイヤラス材を上方に引上げ、枠
体背部に引掛けて固定し、ワイヤラス材の上方引上げに
対する復元反力を利用して枠体の足部を法面地山に固定
する。足部のばね作用を利用し、しっかりと固着する。
【0018】4.アンカー打設工 必要ないが、除外するものでもない。
【0019】5.モルタル吹付け工 従来通り。又は、繊維質配合モルタル使用。
【0020】6.法枠体内処理工 従来通り。
【0021】本発明は、具体的には次に掲げる装置およ
び方法を提供する。
び方法を提供する。
【0022】本発明は、枠体にモルタルを吹き付けて構
成する法枠において、それぞれ複数の横線材および縦線
材を縦横に連結し、台形、M形、半円形などの山型形に
構成され、山型形の両側に位置する足部および足部間で
中央部を占める背部とを備えた枠部と、足部の垂直方向
長さよりも垂直方向で短く形成され、背部に取り付けら
れる引上げ連結部材とから構成される枠体を設け、法面
地山に張りつけるワイヤラス材を設け、該ワイヤラス材
に前記枠体の引上げ連結部材を引掛けて、ワイヤラス材
と引上げ連結部材と背部とに発生する引張り力を足部の
復元反力とし、前記枠体を前記ワイヤラス材に固定する
法枠を提供する。
成する法枠において、それぞれ複数の横線材および縦線
材を縦横に連結し、台形、M形、半円形などの山型形に
構成され、山型形の両側に位置する足部および足部間で
中央部を占める背部とを備えた枠部と、足部の垂直方向
長さよりも垂直方向で短く形成され、背部に取り付けら
れる引上げ連結部材とから構成される枠体を設け、法面
地山に張りつけるワイヤラス材を設け、該ワイヤラス材
に前記枠体の引上げ連結部材を引掛けて、ワイヤラス材
と引上げ連結部材と背部とに発生する引張り力を足部の
復元反力とし、前記枠体を前記ワイヤラス材に固定する
法枠を提供する。
【0023】本発明は、枠体にモルタルを吹き付けて構
成する法枠において、それぞれ複数の横線材および縦線
材を縦横に連結し、台形、M形、半円形などの山型形に
形成され、山型形の両側に位置し、任意の箇所で縦線材
の一部が切断された足部および足部間で中央部を占め、
切断されなかった残余の縦線材が曲げられる中央部とを
備えた枠部と、足部の垂直方向長さよりも垂直方向で短
く形成され、背部に取り付けられる引上げ連結部材とか
ら構成される枠体を設け、法面地山に張りつけるワイヤ
ラス材を設け、足部の先端を該ワイヤラス材に向けて前
記枠体を配設し、前記ワイヤラス材に前記枠体の引上げ
連結部材を引掛けて、ワイヤラス材と引上げ連結部材と
背部とに発生する引張り力を足部の復元反力とし、前記
枠体を前記ワイヤラス材に固定する法枠を提供する。
成する法枠において、それぞれ複数の横線材および縦線
材を縦横に連結し、台形、M形、半円形などの山型形に
形成され、山型形の両側に位置し、任意の箇所で縦線材
の一部が切断された足部および足部間で中央部を占め、
切断されなかった残余の縦線材が曲げられる中央部とを
備えた枠部と、足部の垂直方向長さよりも垂直方向で短
く形成され、背部に取り付けられる引上げ連結部材とか
ら構成される枠体を設け、法面地山に張りつけるワイヤ
ラス材を設け、足部の先端を該ワイヤラス材に向けて前
記枠体を配設し、前記ワイヤラス材に前記枠体の引上げ
連結部材を引掛けて、ワイヤラス材と引上げ連結部材と
背部とに発生する引張り力を足部の復元反力とし、前記
枠体を前記ワイヤラス材に固定する法枠を提供する。
【0024】本発明は、更に前記ワイヤラス材は、鉄筋
に結束または鉄筋に載置され、前記引上げ連結部材は、
該鉄筋に引掛けられる法枠を提供する。
に結束または鉄筋に載置され、前記引上げ連結部材は、
該鉄筋に引掛けられる法枠を提供する。
【0025】本発明は、それぞれ複数の横線材および縦
線材を縦横に連結し、台形、M形、半円形などの山型形
に形成され、山型形の両側に位置する足部、および足部
間で中央部を占める背部とを備えた枠部と、一端が背部
に引掛けられて取り付けられ、他端が引掛け部とされ、
前記足部の垂直方向の長さよりも有効長で垂直方向で短
く形成された引上げ連結部材とから構成される枠体を提
供する。
線材を縦横に連結し、台形、M形、半円形などの山型形
に形成され、山型形の両側に位置する足部、および足部
間で中央部を占める背部とを備えた枠部と、一端が背部
に引掛けられて取り付けられ、他端が引掛け部とされ、
前記足部の垂直方向の長さよりも有効長で垂直方向で短
く形成された引上げ連結部材とから構成される枠体を提
供する。
【0026】本発明は、それぞれ複数の横線材および縦
線材を縦横に連結し、台形、M形、半円形などの山型形
に形成され、山型形の両側に位置する足部および足部間
で中央部を占める背部とを備え、足部を形成する縦線材
の一部が切断され、背部を形成する縦線材は切断箇所の
延長方向で任意に曲げられる枠部と、足部の垂直方向よ
りも垂直方向で短く形成され、背部に取り付けられる引
上げ連結部材とから構成され、かつ引上げ連結部材は切
断された足部間に少なくとも一個設置される枠体を提供
する。
線材を縦横に連結し、台形、M形、半円形などの山型形
に形成され、山型形の両側に位置する足部および足部間
で中央部を占める背部とを備え、足部を形成する縦線材
の一部が切断され、背部を形成する縦線材は切断箇所の
延長方向で任意に曲げられる枠部と、足部の垂直方向よ
りも垂直方向で短く形成され、背部に取り付けられる引
上げ連結部材とから構成され、かつ引上げ連結部材は切
断された足部間に少なくとも一個設置される枠体を提供
する。
【0027】本発明は、それぞれ複数の横線材および縦
線材を縦横に連結して、足部および背部を備えた枠部を
形成し、法面地山に鉄筋を含むワイヤラス材を張り、該
ワイヤラス材の上方に前記枠部を格子状等に配設し、前
記背部と鉄筋との間に、足部の垂直方向長さよりも垂直
方向で短い長さを有する引上げ連結部材を引掛けて足部
の復元反力で枠部を前記ワイヤラス材に固定し、モルタ
ルを枠部に吹き付け、かつワイヤラス材にモルタルを吹
き付けるか、緑化工を施して構成する法枠構成方法を提
供する。
線材を縦横に連結して、足部および背部を備えた枠部を
形成し、法面地山に鉄筋を含むワイヤラス材を張り、該
ワイヤラス材の上方に前記枠部を格子状等に配設し、前
記背部と鉄筋との間に、足部の垂直方向長さよりも垂直
方向で短い長さを有する引上げ連結部材を引掛けて足部
の復元反力で枠部を前記ワイヤラス材に固定し、モルタ
ルを枠部に吹き付け、かつワイヤラス材にモルタルを吹
き付けるか、緑化工を施して構成する法枠構成方法を提
供する。
【0028】本発明による法枠体、枠体の構成および施
工方法によれば4項に示すアンカー打設工は不要とな
る。
工方法によれば4項に示すアンカー打設工は不要とな
る。
【0029】1項と2項に示す施工方法を逆にしても構
わない。現行の法枠工によれば、法枠体の構成上、逆に
することはできない。2項に示す背筋工を1項に示すワ
イヤラス張工に先行させることは、上側に従来のワイヤ
ラス材が位置し、ワイヤラス材に対する鉄筋接触部の全
線材の引張り力、すなわち復元反力を利用可能とする。
わない。現行の法枠工によれば、法枠体の構成上、逆に
することはできない。2項に示す背筋工を1項に示すワ
イヤラス張工に先行させることは、上側に従来のワイヤ
ラス材が位置し、ワイヤラス材に対する鉄筋接触部の全
線材の引張り力、すなわち復元反力を利用可能とする。
【0030】5項のモルタル吹き付けについて、モルタ
ル材に繊維質の配合を行い、法枠体の曲げ強度の向上を
図ることができる。このように、モルタル材には必要に
応じ、他の物質を混入せしめることができる。
ル材に繊維質の配合を行い、法枠体の曲げ強度の向上を
図ることができる。このように、モルタル材には必要に
応じ、他の物質を混入せしめることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる1実施例を
図面に基づいて説明する。
図面に基づいて説明する。
【0032】図1は、第1の実施例を示し、図2は第2
の実施例を示す。まず、図1に示す枠体部を作り、次に
図2に示す枠体部を作ることができる。また、第1の実
施例と第2の実施例とを混在して使用しても構わない。
の実施例を示す。まず、図1に示す枠体部を作り、次に
図2に示す枠体部を作ることができる。また、第1の実
施例と第2の実施例とを混在して使用しても構わない。
【0033】以下、図1に示す枠体部を作り、次に図2
に示す枠体部を完成する例について具体的に説明する。
に示す枠体部を完成する例について具体的に説明する。
【0034】従って、この場合、図1は枠体を組み立て
た状態を示し、そして図2は組み立てられた枠体を完成
品とした状態を示す。
た状態を示し、そして図2は組み立てられた枠体を完成
品とした状態を示す。
【0035】これらの図において、枠体100はまず長
さ方向の両側に位置する足部4とこの間に形成される背
部5とで構成される枠体部1およびこれに引掛けられる
引上げ連結部材31により構成される。足部4および背
部5は、これらに規則正しく配設した複数の横線材2お
よびこれらの横線材2を互いに連結する規則正しく配設
した複数の縦線材3から構成され、これらの横線材2お
よび縦線材3は溶接により固定され、全体として溶接金
網状形体が山型形に形成される。この図においては、足
部にそれぞれ4本の縦線材が配され、背部に6本の縦線
材が配され、足部4本の内の1本は足部と背部との境界
上に配されている。
さ方向の両側に位置する足部4とこの間に形成される背
部5とで構成される枠体部1およびこれに引掛けられる
引上げ連結部材31により構成される。足部4および背
部5は、これらに規則正しく配設した複数の横線材2お
よびこれらの横線材2を互いに連結する規則正しく配設
した複数の縦線材3から構成され、これらの横線材2お
よび縦線材3は溶接により固定され、全体として溶接金
網状形体が山型形に形成される。この図においては、足
部にそれぞれ4本の縦線材が配され、背部に6本の縦線
材が配され、足部4本の内の1本は足部と背部との境界
上に配されている。
【0036】このように形成された枠体100を地山の
凹凸形状に合わせるため図2に示すように足部4にある
それぞれ3本の縦線材の切断を行い、切断部6を形成す
る。このように、背部にある6本の縦線材は切断せず線
材としての機能を保持せしめられる。尚、背部の2本の
縦線材を足部側にそれぞれ1本づつずらしても構わな
い。
凹凸形状に合わせるため図2に示すように足部4にある
それぞれ3本の縦線材の切断を行い、切断部6を形成す
る。このように、背部にある6本の縦線材は切断せず線
材としての機能を保持せしめられる。尚、背部の2本の
縦線材を足部側にそれぞれ1本づつずらしても構わな
い。
【0037】このようにして足部4にある複数本の縦線
材の切断を行った後に、矢印7に示すように作業者は地
山の凹凸を判断しながら曲げ作業を行う。この曲げ作業
は、足部4の縦線材が切断されているために、背部5に
おける切断されていない残余の縦線材の前述した切断方
向地点で極めて容易に行い得る。この作業が終了すると
切断箇所に対応した背部5の切断されなかった縦線材に
曲げ部8が形成されることになる。
材の切断を行った後に、矢印7に示すように作業者は地
山の凹凸を判断しながら曲げ作業を行う。この曲げ作業
は、足部4の縦線材が切断されているために、背部5に
おける切断されていない残余の縦線材の前述した切断方
向地点で極めて容易に行い得る。この作業が終了すると
切断箇所に対応した背部5の切断されなかった縦線材に
曲げ部8が形成されることになる。
【0038】このようにして、枠体100を、長さ方向
の両側に地山に接地する足部4とこれらの足部4の間に
形成される法面地山の上方に位置する背部5とを備えた
複数の線材2およびこれらの横線材2を互いに連結する
複数の縦線材3から構成される第1の枠体部21と、長
さ方向の両側に足部4とこれらの足部4の間に形成され
る背部5とを備えた複数の横線材2およびこれらの横線
材2’を互いに連結する複数の縦線材3から構成される
第2の枠体部22と、および前記第1の枠体部21と第
2の枠体部22とを両者の隣接する足部4間では分離状
態で、隣接する背部5では折れ曲げ可能に両者の縦線材
3で連結して形成した曲げ部8とから構成され、この枠
体部1と引上げ連結部材31とで枠体100が構成さ
れ、該枠体は、前記両者の足部の横線材を連結する縦線
材が切断され、背部の横線材を連結する縦線材が切断さ
れることなく連結性が保たれて、法面の凹凸に合わせて
折り曲げ加工がなされ、前記両者の隣接する足部間では
分離状態で法面上に格子状または等高線状(本願におい
てはこれらの配置を「格子状」と総称する。)に配設さ
れたことになる。
の両側に地山に接地する足部4とこれらの足部4の間に
形成される法面地山の上方に位置する背部5とを備えた
複数の線材2およびこれらの横線材2を互いに連結する
複数の縦線材3から構成される第1の枠体部21と、長
さ方向の両側に足部4とこれらの足部4の間に形成され
る背部5とを備えた複数の横線材2およびこれらの横線
材2’を互いに連結する複数の縦線材3から構成される
第2の枠体部22と、および前記第1の枠体部21と第
2の枠体部22とを両者の隣接する足部4間では分離状
態で、隣接する背部5では折れ曲げ可能に両者の縦線材
3で連結して形成した曲げ部8とから構成され、この枠
体部1と引上げ連結部材31とで枠体100が構成さ
れ、該枠体は、前記両者の足部の横線材を連結する縦線
材が切断され、背部の横線材を連結する縦線材が切断さ
れることなく連結性が保たれて、法面の凹凸に合わせて
折り曲げ加工がなされ、前記両者の隣接する足部間では
分離状態で法面上に格子状または等高線状(本願におい
てはこれらの配置を「格子状」と総称する。)に配設さ
れたことになる。
【0039】このようにして形成された枠体は図3およ
び図4に示すようにして法枠形成のために使用される。
び図4に示すようにして法枠形成のために使用される。
【0040】図3は、目標とする地山が平坦であるため
に切断部を形成しない例を示し、図4は目標とする地山
が凹凸を有するために、この凹凸に合わせて曲げ加工を
行った枠体を使用する例を示す。これらの図において、
地山にはまず菱形金網であるワイヤラス11が設置され
る。続いて、前述のように形成された枠体100が地山
の平坦さに合わせて配置される。背部5上に異形鉄筋が
配されてもよい。
に切断部を形成しない例を示し、図4は目標とする地山
が凹凸を有するために、この凹凸に合わせて曲げ加工を
行った枠体を使用する例を示す。これらの図において、
地山にはまず菱形金網であるワイヤラス11が設置され
る。続いて、前述のように形成された枠体100が地山
の平坦さに合わせて配置される。背部5上に異形鉄筋が
配されてもよい。
【0041】このようにして枠体を地山に固定して図4
に示すようにモルタルを吹き付けてモルタル枠部15を
形成する。
に示すようにモルタルを吹き付けてモルタル枠部15を
形成する。
【0042】図5および図6は他の例を示す。
【0043】施工する法面地山に凹凸が多く、枠体10
0の設置が困難な場合は枠体100の背部5および足部
4の切断により枠体100を法面地山へ密着する施工方
法を行う。
0の設置が困難な場合は枠体100の背部5および足部
4の切断により枠体100を法面地山へ密着する施工方
法を行う。
【0044】図5にその方法を示す。図において、枠体
100の一部の切断方法は、曲げ方向線61に対し、法
面凹部の場合は背部5の縦線材の切断を行い、法面凸部
の場合は足部4の縦線材の切断を行う。図において、
A、B、Cは次の事項を表す。
100の一部の切断方法は、曲げ方向線61に対し、法
面凹部の場合は背部5の縦線材の切断を行い、法面凸部
の場合は足部4の縦線材の切断を行う。図において、
A、B、Cは次の事項を表す。
【0045】A:両側足部の下端の縦線材を残して背部
および足部を切断(「背部切断」という。)B:背部を
残して足部を構成する縦線材のすべてを切断(「足部切
断」という。)C:切断し、法面に合わせた枠体の接地
固定により足部あるいは背部により形成される閉塞部こ
の切断方法によって切断箇所は二重構造となって密着す
る。密着構造の採用によって閉塞部を形成することがで
き、モルタル吹付時のモルタル洩れ防止および強度上有
利となる。
および足部を切断(「背部切断」という。)B:背部を
残して足部を構成する縦線材のすべてを切断(「足部切
断」という。)C:切断し、法面に合わせた枠体の接地
固定により足部あるいは背部により形成される閉塞部こ
の切断方法によって切断箇所は二重構造となって密着す
る。密着構造の採用によって閉塞部を形成することがで
き、モルタル吹付時のモルタル洩れ防止および強度上有
利となる。
【0046】急傾配の法面にあっては造成法枠体の自重
によるズレ防止のためアンカーを補助的に使用しても構
わない。
によるズレ防止のためアンカーを補助的に使用しても構
わない。
【0047】図6は図5の一部詳細図である。切断によ
って隣接することになった足部はそれらの一部がそれぞ
れ重なりあって二重構造となる。
って隣接することになった足部はそれらの一部がそれぞ
れ重なりあって二重構造となる。
【0048】図7は、モルタル枠部15および客土部1
6からなる法枠体200を構成する様子を示す。図にお
いて、地山に規則正しく格子状等に枠体1が並べられ
る。この場合に、前述したように地山の平坦さに合わせ
て枠体の選択がなされ、配設される。図において、図2
に示す枠体1を使用した例をA部拡大により示す。
6からなる法枠体200を構成する様子を示す。図にお
いて、地山に規則正しく格子状等に枠体1が並べられ
る。この場合に、前述したように地山の平坦さに合わせ
て枠体の選択がなされ、配設される。図において、図2
に示す枠体1を使用した例をA部拡大により示す。
【0049】配設終了後、モルタルを吹き付けてモルタ
ル枠部15および客土部16を図のように形成する。こ
のモルタル枠部15および客土部16から法枠200が
構成される。客土部16には、肥料、種子、有機質およ
び粘着剤の配合物からなる客土がおかれ、緑化される。
ル枠部15および客土部16を図のように形成する。こ
のモルタル枠部15および客土部16から法枠200が
構成される。客土部16には、肥料、種子、有機質およ
び粘着剤の配合物からなる客土がおかれ、緑化される。
【0050】図8は、法枠組立工を示す。前述したよう
に、まずラス張工ステップが行われる。このステップで
はワイヤラス材41が法面地山42にその地形に対応し
て張られる。次に、ワイヤラス材11の上側に地山の地
形に対応して曲げ加工された鉄筋32が配設され、ワイ
ヤラス材11と結束される。いわゆる配筋工ステップが
行われる。前述したように、これらのステップを逆に実
施しても構わない。次に、法枠組立工ステップを行う。
このステップは、図1および図2に示すようにして構成
した枠体100を法面地山に配設し、引上げ連結部材3
1により枠体100を地山に固定するものである。
に、まずラス張工ステップが行われる。このステップで
はワイヤラス材41が法面地山42にその地形に対応し
て張られる。次に、ワイヤラス材11の上側に地山の地
形に対応して曲げ加工された鉄筋32が配設され、ワイ
ヤラス材11と結束される。いわゆる配筋工ステップが
行われる。前述したように、これらのステップを逆に実
施しても構わない。次に、法枠組立工ステップを行う。
このステップは、図1および図2に示すようにして構成
した枠体100を法面地山に配設し、引上げ連結部材3
1により枠体100を地山に固定するものである。
【0051】引上げ連結部材31は、図9(イ)に示す
ように、直線部をなす線材(2mm以上)51と、両端
に曲率半径の異なって設けられたフック部52、53か
ら構成され、有効長が定まる。フック部53は、鉄筋4
3を収納できるように10mm以上の曲げを形成する。
図9(ロ)のように構成した場合には、前述したように
有効長は曲げ部までの長さとなる。
ように、直線部をなす線材(2mm以上)51と、両端
に曲率半径の異なって設けられたフック部52、53か
ら構成され、有効長が定まる。フック部53は、鉄筋4
3を収納できるように10mm以上の曲げを形成する。
図9(ロ)のように構成した場合には、前述したように
有効長は曲げ部までの長さとなる。
【0052】引上げ連結部材31の垂直方向の長さは、
足部4の垂直方向の長さに比べて有効長で短かくされ
る。この長さに対応して後述する復元反力の大きさが定
まる。有効長とするのは、引上げ連結部材31の全長を
足部4の垂直方向の長さに比べて長く形成し、直上の横
線材で曲げ、1ないし3個横の横線材に引掛けるような
ことを行うことが有り得るからである。これは、法面に
凹凸が多い場合にはこのような引掛け方が望ましいこと
による。
足部4の垂直方向の長さに比べて有効長で短かくされ
る。この長さに対応して後述する復元反力の大きさが定
まる。有効長とするのは、引上げ連結部材31の全長を
足部4の垂直方向の長さに比べて長く形成し、直上の横
線材で曲げ、1ないし3個横の横線材に引掛けるような
ことを行うことが有り得るからである。これは、法面に
凹凸が多い場合にはこのような引掛け方が望ましいこと
による。
【0053】図8において、このようにして形成された
引上げ連結部材31のフック部53は、鉄筋43を引掛
けて上方に持ち上げ、この状態で、フック部52は背部
5を構成する縦線材(横線材または両者であってもよ
い。)に引掛けられる。
引上げ連結部材31のフック部53は、鉄筋43を引掛
けて上方に持ち上げ、この状態で、フック部52は背部
5を構成する縦線材(横線材または両者であってもよ
い。)に引掛けられる。
【0054】このようにすることによって、ワイヤラス
材41は図に示すように鉄筋32と共に引き上げられ
る。その結果、引上げに対する復元反力が矢印に示すよ
うに働く。その復元反力は、地山方向への復元反力とし
て足部4を介して矢印で示すように働く。かくして、枠
体100は地山に固定され、法枠組立がなされることに
なる。詳細な完成状態を図1および図2に示す。
材41は図に示すように鉄筋32と共に引き上げられ
る。その結果、引上げに対する復元反力が矢印に示すよ
うに働く。その復元反力は、地山方向への復元反力とし
て足部4を介して矢印で示すように働く。かくして、枠
体100は地山に固定され、法枠組立がなされることに
なる。詳細な完成状態を図1および図2に示す。
【0055】復元反力について ワイヤラス材の引き上げによる復元反力は、ワイヤラス
材の物理的性質により発生する。
材の物理的性質により発生する。
【0056】ワイヤラス材は、その線材の太さにより引
張強度はJIS規格により規格値が制定されている。
張強度はJIS規格により規格値が制定されている。
【0057】現行のワイヤラス張付けに供されるワイヤ
ラス材は、 線径 2mm 網目合せ 50mm 線材引張強度 290〜540N/mm2 であり、市販ワイヤラス材の引張り強度は平均して40
0N/mm2の値をとる。
ラス材は、 線径 2mm 網目合せ 50mm 線材引張強度 290〜540N/mm2 であり、市販ワイヤラス材の引張り強度は平均して40
0N/mm2の値をとる。
【0058】この規格値単位をkgに換算すると(JI
S規格の国際規格であるミリ平方メートルニュートン
(N/mm2)をkg/mm2に換算)、 400N/mm2÷9.80665≒40.788kg
/mm2 ワイヤラス線1本当たり断面積は線径2mmのもので、 1mm×1mm×3.14=3.14mm2 よって、ワイヤラス線1本当たり引張り強度(負荷荷
重)は、 40.788kg/mm2×3.14mm2≒128k
g となる。
S規格の国際規格であるミリ平方メートルニュートン
(N/mm2)をkg/mm2に換算)、 400N/mm2÷9.80665≒40.788kg
/mm2 ワイヤラス線1本当たり断面積は線径2mmのもので、 1mm×1mm×3.14=3.14mm2 よって、ワイヤラス線1本当たり引張り強度(負荷荷
重)は、 40.788kg/mm2×3.14mm2≒128k
g となる。
【0059】ワイヤラス線の線材交点部に連結するとす
ると、 2本×128kg=256kg となり、法枠1m当たり2箇所引張り連結材を設置する
とすると、 2箇所×256kg=512kg となる。
ると、 2本×128kg=256kg となり、法枠1m当たり2箇所引張り連結材を設置する
とすると、 2箇所×256kg=512kg となる。
【0060】ワイヤラス材引上げにより発生する復元反
力に対抗して作用する法枠重量(負荷)は、 鉄筋重量 鉄筋 直径10mm 0.56kg/m 法枠材重量 1.2kg/m 法枠重量 モルタル 1m3当たり重量 2,300kg/m3 法枠を台形として、上辺20cm、下辺25cm、高さ
15cmと想定すると、法枠体積 (0.25+0.2)×(1/2)×0.15×1=
0.03375m3 法枠重量 0.03375m3×2,300kg≒7
8kg 法枠全重量は材料ロス率20%として (鉄筋重量+法枠材重量+法枠重量)ロス率 として表すことができ、その値は、 (0.56kg+1.2kg+78kg)×1.2≒9
6kg/m となる。よって、法枠全重量とワイヤラス材の引張り強
度により発生する復元反力との関係は、 法枠全重量 引張強度(復元反力) 96kg < 512kg となる。このように、必要復元反力の 512kg÷96kg≒5.3倍 となり、充分な復元反力が発生する。
力に対抗して作用する法枠重量(負荷)は、 鉄筋重量 鉄筋 直径10mm 0.56kg/m 法枠材重量 1.2kg/m 法枠重量 モルタル 1m3当たり重量 2,300kg/m3 法枠を台形として、上辺20cm、下辺25cm、高さ
15cmと想定すると、法枠体積 (0.25+0.2)×(1/2)×0.15×1=
0.03375m3 法枠重量 0.03375m3×2,300kg≒7
8kg 法枠全重量は材料ロス率20%として (鉄筋重量+法枠材重量+法枠重量)ロス率 として表すことができ、その値は、 (0.56kg+1.2kg+78kg)×1.2≒9
6kg/m となる。よって、法枠全重量とワイヤラス材の引張り強
度により発生する復元反力との関係は、 法枠全重量 引張強度(復元反力) 96kg < 512kg となる。このように、必要復元反力の 512kg÷96kg≒5.3倍 となり、充分な復元反力が発生する。
【0061】枠体構成について 前述のように、枠体100は、ワイヤラス材11の復元
反力を利用し易い形状と耐久力を備えるものとする。枠
体部1および引上げ連結部材31に使用する線材は2m
mφ以上として基本形体で山型形とする。これをプレス
加工により、図10から図14に示すように、枠体10
0は、半円状、方形状、台形状、変形方形状(M形
状)、変形台形状(M形変形状)とすることができる。
図において、Aは背部、Bは側部である足部、Cは横線
材、Dは縦線材、Eは横線材の突出部を示す。Eは枠体
拡大防止部として機能する。
反力を利用し易い形状と耐久力を備えるものとする。枠
体部1および引上げ連結部材31に使用する線材は2m
mφ以上として基本形体で山型形とする。これをプレス
加工により、図10から図14に示すように、枠体10
0は、半円状、方形状、台形状、変形方形状(M形
状)、変形台形状(M形変形状)とすることができる。
図において、Aは背部、Bは側部である足部、Cは横線
材、Dは縦線材、Eは横線材の突出部を示す。Eは枠体
拡大防止部として機能する。
【0062】尚、背部5は二重構造として、そのいずれ
かに引上げ連結部材31を取り付けることができる。
かに引上げ連結部材31を取り付けることができる。
【0063】また、両側の足部4を構成する横線材の先
端部は、最外側配置の縦線材から1〜3cm突出させ、
ワイヤラス材の目合に差込み、復元反力による枠体1の
左右への拡大防止を図る。
端部は、最外側配置の縦線材から1〜3cm突出させ、
ワイヤラス材の目合に差込み、復元反力による枠体1の
左右への拡大防止を図る。
【0064】引上げ連結部材31は、前述のように1m
当たり2箇所設置すれば充分であるが、足部4を図2に
示すように構成した場合は、独立したそれぞれの足部4
には少なくとも1つの引上げ連結部材31を配設するの
がよい。
当たり2箇所設置すれば充分であるが、足部4を図2に
示すように構成した場合は、独立したそれぞれの足部4
には少なくとも1つの引上げ連結部材31を配設するの
がよい。
【0065】施工現場条件が長大法面で、かつ急勾配の
法面にあっては、法枠体の法面下方へのずれ防止のため
に補強策を追加して安全性を向上させてもよい。
法面にあっては、法枠体の法面下方へのずれ防止のため
に補強策を追加して安全性を向上させてもよい。
【0066】法枠体造成時のモルタル吹付工は、表面コ
テ仕上げを削除し、法枠体表面のヘヤークラック発生を
防止することができる。
テ仕上げを削除し、法枠体表面のヘヤークラック発生を
防止することができる。
【0067】引上げ連結部材31は、図9に示す構造に
限定されず、予め背部5に固着するようにしてもよい
し、背部5を構成する二つの縦線材に引掛けるようにし
てもよい。また、二方向一体型に構成し、それらの先端
の足部を構成する縦線材に左右方向から引掛けるように
してもワイヤラス材を引き上げることができる。要は、
足部の垂直方向の長さに比して垂直方向で短くすること
によってワイヤラス材を引き上げることができる。
限定されず、予め背部5に固着するようにしてもよい
し、背部5を構成する二つの縦線材に引掛けるようにし
てもよい。また、二方向一体型に構成し、それらの先端
の足部を構成する縦線材に左右方向から引掛けるように
してもワイヤラス材を引き上げることができる。要は、
足部の垂直方向の長さに比して垂直方向で短くすること
によってワイヤラス材を引き上げることができる。
【0068】また、異形鉄筋を背部に配設することも可
能であり、背部を二重形にして内側の背部に直接的にワ
イヤラス材を結束することもでき、この場合、内側の背
部および結束材が引上げ連結部材の機能を果たす。
能であり、背部を二重形にして内側の背部に直接的にワ
イヤラス材を結束することもでき、この場合、内側の背
部および結束材が引上げ連結部材の機能を果たす。
【0069】横線材として法面現場の状況によっては、
金網状のものを使用することができる。
金網状のものを使用することができる。
【0070】法枠体造成時のモルタル吹付け工について 法枠体造成時のモルタル吹付け工は、モルタル材に金属
性あるいは化学繊維質を配合して実施することができ
る。一般モルタル材に市販の繊維質、例えば長方形断面
で2〜3cmの繊維質をモルタル材1m3当り7kg程度
配合する。
性あるいは化学繊維質を配合して実施することができ
る。一般モルタル材に市販の繊維質、例えば長方形断面
で2〜3cmの繊維質をモルタル材1m3当り7kg程度
配合する。
【0071】これによって、それぞれ複数の横線材およ
び縦線材を縦横に連結して、足部および背部を備えた枠
部を形成し、法面地山に鉄筋を含むワイヤラス材を張
り、該ワイヤラス材の上方に前記枠部を格子状等に配設
して前記ワイヤラス材に固定し、繊維質を含有したモル
タルを枠部に吹き付けて、足部および背部を固着し、か
つワイヤラス材にモルタルを吹き付けるか、緑化工を施
して構成する法枠構成方法が提供される。
び縦線材を縦横に連結して、足部および背部を備えた枠
部を形成し、法面地山に鉄筋を含むワイヤラス材を張
り、該ワイヤラス材の上方に前記枠部を格子状等に配設
して前記ワイヤラス材に固定し、繊維質を含有したモル
タルを枠部に吹き付けて、足部および背部を固着し、か
つワイヤラス材にモルタルを吹き付けるか、緑化工を施
して構成する法枠構成方法が提供される。
【0072】化学繊維質としては、ビニロン、ナイロン
などがある。化学繊維質以外に鉄などの金属性繊維質も
使用可能である。
などがある。化学繊維質以外に鉄などの金属性繊維質も
使用可能である。
【0073】金属製繊維質を使用する場合には、モルタ
ル吹付けを行った後にモルタル面から突出した繊維質を
タンピング作業によってモルタル内へ埋め込む。化学繊
維質使用の場合には、このような作業は必要ない。
ル吹付けを行った後にモルタル面から突出した繊維質を
タンピング作業によってモルタル内へ埋め込む。化学繊
維質使用の場合には、このような作業は必要ない。
【0074】このようなモルタル吹付け工を行うことに
よって、鉄筋量を減らすことができる。これは、繊維質
によって枠体の背部5および足部4がワイヤラス11に
しっかりと固着されることによる。また繊維質を使用す
ることによって法枠体の強度を強め、クラック防止に有
効となるばかりでなく、曲げ靭性強度は4〜5倍に向上
する。特に、図1〜図6に示す構成に当該モルタル吹付
け工を組合せることによって効果が顕著になる。
よって、鉄筋量を減らすことができる。これは、繊維質
によって枠体の背部5および足部4がワイヤラス11に
しっかりと固着されることによる。また繊維質を使用す
ることによって法枠体の強度を強め、クラック防止に有
効となるばかりでなく、曲げ靭性強度は4〜5倍に向上
する。特に、図1〜図6に示す構成に当該モルタル吹付
け工を組合せることによって効果が顕著になる。
【0075】よって、強固な法枠体の造成が可能にな
る。
る。
【0076】
【発明の効果】以上のように、引上げ連結部材を使用し
てワイヤラス材を引き上げるようにすれば、この構造に
よって発生する復元反力を利用して枠体を法面地山に固
定することが可能になるから従来この固定のために使用
されて来た法枠工組立作業のアンカー打設工を削除する
ことができる。これに伴なって、法枠体の作業が楽にな
るばかりでなく、作業に要する費用、日数を削減するこ
とができ、また法枠体の規格性を向上せしめる。更に、
ワイヤラス材は、法枠体構成にその引き上げによって寄
与度が増し、法枠体の強度が向上する。
てワイヤラス材を引き上げるようにすれば、この構造に
よって発生する復元反力を利用して枠体を法面地山に固
定することが可能になるから従来この固定のために使用
されて来た法枠工組立作業のアンカー打設工を削除する
ことができる。これに伴なって、法枠体の作業が楽にな
るばかりでなく、作業に要する費用、日数を削減するこ
とができ、また法枠体の規格性を向上せしめる。更に、
ワイヤラス材は、法枠体構成にその引き上げによって寄
与度が増し、法枠体の強度が向上する。
【0077】加えて、足部の一部あるいは背部を切断す
る構成を取ることによって法枠工組立作業を更に楽にす
ることができる。
る構成を取ることによって法枠工組立作業を更に楽にす
ることができる。
【図1】本発明の実施例の全体概略構成図。
【図2】本発明の他の実施例の全体概略構成図。
【図3】モルタル枠部を形成する状態を示す図。
【図4】他のモルタル枠部を形成する状態を示す図。
【図5】他の実施例の概略図。
【図6】図5の一部詳細図。
【図7】枠体を形成する状態を示す図。
【図8】組立作業のパターンを説明する図。
【図9】引上げ連結部材の一構成図。
【図10】半円状枠体形状図。
【図11】方形状枠体形状図。
【図12】台形状枠体形状図。
【図13】変形方形状枠体形状図。
【図14】変形台形状枠体形状図。
1…枠体部、2…横線材、3…縦線材、4…足部、5…
背部、6…切断部、8…曲げ部、11…ワイヤラス材、
15…モルタル枠部、16…客土部、31…引上げ連結
部材、32…鉄筋、51…線材、52、53…フック
部、100…枠体、200…法枠体。
背部、6…切断部、8…曲げ部、11…ワイヤラス材、
15…モルタル枠部、16…客土部、31…引上げ連結
部材、32…鉄筋、51…線材、52、53…フック
部、100…枠体、200…法枠体。
【手続補正書】
【提出日】平成12年3月3日(2000.3.3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 法枠および法枠構成方法
【特許請求の範囲】
【請求項4】請求項1または2において、 連結部材を法枠1m当たり2個設置すること特徴とする
法枠。
法枠。
【請求項5】請求項1または2において、 連結部材を横線材に引掛けることを特徴とする法枠。
【請求項8】請求項7において、 復元反力を法枠全重量の5倍を越えた値とすることを特
徴とする法枠構成方法。
徴とする法枠構成方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリートまた
はモルタル(本発明では「モルタル」と総称する。)を
吹き付けて構成する法枠、法枠に使用する枠体および法
枠構成方法に関する。
はモルタル(本発明では「モルタル」と総称する。)を
吹き付けて構成する法枠、法枠に使用する枠体および法
枠構成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】法枠形成用の枠体およびこの枠体を用い
た法枠工法について特開平8−27801号公報および特開平
10−46595号公報が知られている。これらの公報には、
それぞれ法面上に格子状に設置され且つコンクリートま
たはモルタルが吹き付けられて法枠を形成する枠体であ
って、長さ方向の両側に一対の脚体を備えた複数の横線
材と、この横線材の脚体どうしを互いに連結する複数の
縦線材とからなると共に、当該横線材の中間部に下方に
屈曲した鉄筋架設部を設けてあること、前記横線材の中
間部に設けられる鉄筋架設部は2つであること、前記横
線材の形状が、その中間部において上部に突出した一つ
の凸部と二つの凹部を有する凹多角形であること、正面
視において前記横線材の一対の脚体にわたる方向に鉄筋
架設材を設け、この鉄筋架設材の中間部に下方に屈曲す
る鉄筋架設部を設けてあること、前記鉄筋架設材に設け
られる鉄筋架設部は2つであること等を記載した法枠形
成用の枠体および法枠工法、法面上に格子状に設置され
且つモルタルまたはコンクリートが吹き付けられて法枠
を形成するために、モルタルまたはコンクリートの吹き
付け幅および吹き付け高さの目安となる枠体であって、
正面視で下方に屈曲する形状を有し、その屈曲位置に、
鉄筋を所定の高さ位置に持ち上げ保持させ、かつ鉄筋の
架設位置をその自重によって確定する鉄筋架設部が形成
される中間部、この中間部の両側の角部分から下方に向
けて延設された一対の脚体を備えた複数の横線材と、こ
の横線材の脚体どうしを互いに連結するよう上下複数段
配設された縦線材とからなると共に、前記角部分が、前
記鉄筋架設部よりも高い位置に配置されていることを特
徴とする法枠形成用の枠体および法枠工法が記載されて
いる。
た法枠工法について特開平8−27801号公報および特開平
10−46595号公報が知られている。これらの公報には、
それぞれ法面上に格子状に設置され且つコンクリートま
たはモルタルが吹き付けられて法枠を形成する枠体であ
って、長さ方向の両側に一対の脚体を備えた複数の横線
材と、この横線材の脚体どうしを互いに連結する複数の
縦線材とからなると共に、当該横線材の中間部に下方に
屈曲した鉄筋架設部を設けてあること、前記横線材の中
間部に設けられる鉄筋架設部は2つであること、前記横
線材の形状が、その中間部において上部に突出した一つ
の凸部と二つの凹部を有する凹多角形であること、正面
視において前記横線材の一対の脚体にわたる方向に鉄筋
架設材を設け、この鉄筋架設材の中間部に下方に屈曲す
る鉄筋架設部を設けてあること、前記鉄筋架設材に設け
られる鉄筋架設部は2つであること等を記載した法枠形
成用の枠体および法枠工法、法面上に格子状に設置され
且つモルタルまたはコンクリートが吹き付けられて法枠
を形成するために、モルタルまたはコンクリートの吹き
付け幅および吹き付け高さの目安となる枠体であって、
正面視で下方に屈曲する形状を有し、その屈曲位置に、
鉄筋を所定の高さ位置に持ち上げ保持させ、かつ鉄筋の
架設位置をその自重によって確定する鉄筋架設部が形成
される中間部、この中間部の両側の角部分から下方に向
けて延設された一対の脚体を備えた複数の横線材と、こ
の横線材の脚体どうしを互いに連結するよう上下複数段
配設された縦線材とからなると共に、前記角部分が、前
記鉄筋架設部よりも高い位置に配置されていることを特
徴とする法枠形成用の枠体および法枠工法が記載されて
いる。
【0003】特公昭60−27773号公報には、エキスパン
ドメタルまたは金網によって溝形断面状に形成した鋼製
部材を法面上に縦横に配置、固定し、鋼製部材内にモル
タルあるいはコンクリートを打設する方法において、鋼
製部材の側板に枠長手方向と交叉する方向に切込みを入
れ、底板を折り曲げ該切込みに添接板を当て、添接板と
側板の切込み端部とを固着すると共に鋼製部材底面を法
面の凹凸に密着対応させることを特徴とする法枠の施工
法が記載されている。
ドメタルまたは金網によって溝形断面状に形成した鋼製
部材を法面上に縦横に配置、固定し、鋼製部材内にモル
タルあるいはコンクリートを打設する方法において、鋼
製部材の側板に枠長手方向と交叉する方向に切込みを入
れ、底板を折り曲げ該切込みに添接板を当て、添接板と
側板の切込み端部とを固着すると共に鋼製部材底面を法
面の凹凸に密着対応させることを特徴とする法枠の施工
法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】道路に面した山の斜面
等に落石防止のために枠体にモルタルを吹き付けてモル
タル枠部および客土部からなる法枠を形成することは知
られている。また、このための枠体についても前述のよ
うに種々提案されるところである。
等に落石防止のために枠体にモルタルを吹き付けてモル
タル枠部および客土部からなる法枠を形成することは知
られている。また、このための枠体についても前述のよ
うに種々提案されるところである。
【0005】ところで、山の斜面等の地山は平坦ではな
い。このため、従来地山の形状に合わせて枠体を固定す
るためにアンカー打ちが行われてきた。平坦でなく、急
斜面でこのような作業を行うことは作業を困難にし、作
業に時間を要する原因になっていたばかりでなく、必要
以上にモルタルを吹き付けることを要する原因にもなっ
て作業費用の増大をまねいていた。
い。このため、従来地山の形状に合わせて枠体を固定す
るためにアンカー打ちが行われてきた。平坦でなく、急
斜面でこのような作業を行うことは作業を困難にし、作
業に時間を要する原因になっていたばかりでなく、必要
以上にモルタルを吹き付けることを要する原因にもなっ
て作業費用の増大をまねいていた。
【0006】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、アンカーを打設することが必要なく、地山の斜面で
作業するに楽な、そして短時間の作業で設置することが
でき、かつ、作業費用を安価にする枠体、これを使用し
た法枠および法枠構成方法を使用することを目的とす
る。
で、アンカーを打設することが必要なく、地山の斜面で
作業するに楽な、そして短時間の作業で設置することが
でき、かつ、作業費用を安価にする枠体、これを使用し
た法枠および法枠構成方法を使用することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】現行の法枠の法面地山へ
の固着方法は次のような施工手順で行われている。
の固着方法は次のような施工手順で行われている。
【0008】1.ラス張工 法面地山全面にワイヤラス材をアンカーにより固定す
る。
る。
【0009】2.配筋工 ワイヤラス材の上に設計スパンに合せ鉄筋仮止めする。
【0010】3.枠体組立て工 仮止め鉄筋に枠材を載せて枠材と鉄筋の結束を行う。
【0011】4.アンカー打設工 枠体組立て後、枠体を構成する材料の各交点および中間
部にアンカー打設し、枠体と結束して枠体を法面地山へ
の固定を行う。
部にアンカー打設し、枠体と結束して枠体を法面地山へ
の固定を行う。
【0012】5.モルタル吹付け工 枠体にモルタルを吹き付け、法枠体を造成する。
【0013】6.法枠体内処理工 法枠体内の枠体間空間に緑化工またはモルタルの吹き付
けを行う。
けを行う。
【0014】本発明は、前述した施工手順1〜4項ある
いは1〜5項にかかわり、4項のアンカー打設作業なし
に枠体を法面地山への固定を行う。このため、次のよう
な施工手順を採用する。
いは1〜5項にかかわり、4項のアンカー打設作業なし
に枠体を法面地山への固定を行う。このため、次のよう
な施工手順を採用する。
【0015】1.ラス張工 従来通り。
【0016】2.配筋工。
【0017】ワイヤラス材に設計スパンに合せ鉄筋を結
束する。
束する。
【0018】3.枠体組立て工 結束鉄筋に枠体を載せ、引上げ連結部材により鉄筋を介
して、または直接的にワイヤラス材を上方に引上げ、枠
体背部に引掛けて固定し、ワイヤラス材の上方引上げに
対する復元反力を利用して枠体の足部を法面地山に固定
する。足部のばね作用を利用し、しっかりと固着する。
して、または直接的にワイヤラス材を上方に引上げ、枠
体背部に引掛けて固定し、ワイヤラス材の上方引上げに
対する復元反力を利用して枠体の足部を法面地山に固定
する。足部のばね作用を利用し、しっかりと固着する。
【0019】4.アンカー打設工 必要ないが、除外するものでもない。
【0020】5.モルタル吹付け工 従来通り。又は、繊維質配合モルタル使用。
【0021】6.法枠体内処理工 従来通り。
【0022】本発明は、具体的には次に掲げる装置およ
び方法を提供する。
び方法を提供する。
【0023】本発明は、枠体にモルタルを吹き付けて構
成する法枠において、それぞれ複数の横線材および縦線
材を縦横に連結し、台形、M形、半円形などの山型形に
構成され、山型形の両側に位置する足部および足部間で
中央部を占める背部とを備えた枠部と、足部の垂直方向
長さよりも垂直方向で短く形成され、背部に取り付けら
れる引上げ連結部材とから構成される枠体を設け、法面
地山に張りつけるワイヤラス材を設け、該ワイヤラス材
に前記枠体の引上げ連結部材を引掛けて引上げ、ワイヤ
ラス材と引上げ連結部材と背部とに発生する引張り力を
足部の復元反力とし、復元反力(kg)を法枠全重量
(kg)よりも大きくして前記枠体を前記ワイヤラス材
に固定する法枠を提供する。
成する法枠において、それぞれ複数の横線材および縦線
材を縦横に連結し、台形、M形、半円形などの山型形に
構成され、山型形の両側に位置する足部および足部間で
中央部を占める背部とを備えた枠部と、足部の垂直方向
長さよりも垂直方向で短く形成され、背部に取り付けら
れる引上げ連結部材とから構成される枠体を設け、法面
地山に張りつけるワイヤラス材を設け、該ワイヤラス材
に前記枠体の引上げ連結部材を引掛けて引上げ、ワイヤ
ラス材と引上げ連結部材と背部とに発生する引張り力を
足部の復元反力とし、復元反力(kg)を法枠全重量
(kg)よりも大きくして前記枠体を前記ワイヤラス材
に固定する法枠を提供する。
【0024】本発明は、枠体にモルタルを吹き付けて構
成する法枠において、それぞれ複数の横線材および縦線
材を縦横に連結し、台形、M形、半円形などの山型形に
構成され、山型形の両側に位置し、任意の箇所で縦線材
の一部が切断された足部および足部間で中央部を占め、
切断されなかった残余の縦線材が曲げられる中央部とを
備えた枠部と、足部の垂直方向長さよりも垂直方向で短
く形成され、背部に取り付けられる引上げ連結部材とか
ら構成される枠体を設け、法面地山に張りつけるワイヤ
ラス材を設け、足部の先端を該ワイヤラス材に向けて前
記枠体を配設し、前記ワイヤラス材に前記枠体の引上げ
連結部材を引掛けて引上げ、ワイヤラス材と引上げ連結
部材と背部とに発生する引張り力を足部の復元反力と
し、復元反力(kg)を法枠全重量(kg)よりも大き
くして前記枠体を前記ワイヤラス材に固定する法枠を提
供する。
成する法枠において、それぞれ複数の横線材および縦線
材を縦横に連結し、台形、M形、半円形などの山型形に
構成され、山型形の両側に位置し、任意の箇所で縦線材
の一部が切断された足部および足部間で中央部を占め、
切断されなかった残余の縦線材が曲げられる中央部とを
備えた枠部と、足部の垂直方向長さよりも垂直方向で短
く形成され、背部に取り付けられる引上げ連結部材とか
ら構成される枠体を設け、法面地山に張りつけるワイヤ
ラス材を設け、足部の先端を該ワイヤラス材に向けて前
記枠体を配設し、前記ワイヤラス材に前記枠体の引上げ
連結部材を引掛けて引上げ、ワイヤラス材と引上げ連結
部材と背部とに発生する引張り力を足部の復元反力と
し、復元反力(kg)を法枠全重量(kg)よりも大き
くして前記枠体を前記ワイヤラス材に固定する法枠を提
供する。
【0025】本発明は、更に前記ワイヤラス材は、鉄筋
に結束または鉄筋に載置され、前記引上げ連結部材は、
該鉄筋に引掛けられる法枠を提供する。
に結束または鉄筋に載置され、前記引上げ連結部材は、
該鉄筋に引掛けられる法枠を提供する。
【0026】本発明は、更に連結部材を法枠1m当たり
2個設置する法枠を提供する。
2個設置する法枠を提供する。
【0027】本発明は、更に連結部材を横線材に引掛け
る法枠を提供する。
る法枠を提供する。
【0028】本発明は、モルタルを吹き付けて法枠を構
成する方法において、それぞれ複数の横線材および縦線
材を縦横に連結して、足部および背部を備えた枠部を形
成し、法面地山に鉄筋を含むワイヤラス材を張り、該ワ
イヤラス材の上方に前記枠部を格子状等に配設し、前記
背部と鉄筋との間に、足部の垂直方向長さよりも垂直方
向で短い長さを有する引上げ連結部材を引掛けて引上
げ、ワイヤラス材と引上げ連結部材と背部とに発生する
引張り力を足部の復元反力とし、復元反力(kg)を法
枠全重量(kg)よりも大きくし、足部の復元反力で枠
部を前記ワイヤラス材に固定し、モルタルを枠部に吹き
付け、かつワイヤラス材にモルタルを吹き付ける法枠構
成方法を提供する。
成する方法において、それぞれ複数の横線材および縦線
材を縦横に連結して、足部および背部を備えた枠部を形
成し、法面地山に鉄筋を含むワイヤラス材を張り、該ワ
イヤラス材の上方に前記枠部を格子状等に配設し、前記
背部と鉄筋との間に、足部の垂直方向長さよりも垂直方
向で短い長さを有する引上げ連結部材を引掛けて引上
げ、ワイヤラス材と引上げ連結部材と背部とに発生する
引張り力を足部の復元反力とし、復元反力(kg)を法
枠全重量(kg)よりも大きくし、足部の復元反力で枠
部を前記ワイヤラス材に固定し、モルタルを枠部に吹き
付け、かつワイヤラス材にモルタルを吹き付ける法枠構
成方法を提供する。
【0029】本発明は、更にモルタル材に繊維質を含有
せしめた法枠構成方法を提供する。
せしめた法枠構成方法を提供する。
【0030】本発明は、更に復元反力を法枠全重量の5
倍を越えた値とする法枠構成方法を提供する。
倍を越えた値とする法枠構成方法を提供する。
【0031】本発明による法枠体、枠体の構成および施
工方法によれば4項に示すアンカー打設工は不要とな
る。
工方法によれば4項に示すアンカー打設工は不要とな
る。
【0032】1項と2項に示す施工方法を逆にしても構
わない。現行の法枠工によれば、法枠体の構成上、逆に
することはできない。2項に示す背筋工を1項に示すワ
イヤラス張工に先行させることは、上側に従来のワイヤ
ラス材が位置し、ワイヤラス材に対する鉄筋接触部の全
線材の引張り力、すなわち復元反力を利用可能とする。
わない。現行の法枠工によれば、法枠体の構成上、逆に
することはできない。2項に示す背筋工を1項に示すワ
イヤラス張工に先行させることは、上側に従来のワイヤ
ラス材が位置し、ワイヤラス材に対する鉄筋接触部の全
線材の引張り力、すなわち復元反力を利用可能とする。
【0033】5項のモルタル吹き付けについて、モルタ
ル材に繊維質の配合を行い、法枠体の曲げ強度の向上を
図ることができる。このように、モルタル材には必要に
応じ、他の物質を混入せしめることができる。
ル材に繊維質の配合を行い、法枠体の曲げ強度の向上を
図ることができる。このように、モルタル材には必要に
応じ、他の物質を混入せしめることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる1実施例を
図面に基づいて説明する。
図面に基づいて説明する。
【0035】図1は、第1の実施例を示し、図2は第2
の実施例を示す。まず、図1に示す枠体部を作り、次に
図2に示す枠体部を作ることができる。また、第1の実
施例と第2の実施例とを混在して使用しても構わない。
の実施例を示す。まず、図1に示す枠体部を作り、次に
図2に示す枠体部を作ることができる。また、第1の実
施例と第2の実施例とを混在して使用しても構わない。
【0036】以下、図1に示す枠体部を作り、次に図2
に示す枠体部を完成する例について具体的に説明する。
に示す枠体部を完成する例について具体的に説明する。
【0037】従って、この場合、図1は枠体を組み立て
た状態を示し、そして図2は組み立てられた枠体を完成
品とした状態を示す。
た状態を示し、そして図2は組み立てられた枠体を完成
品とした状態を示す。
【0038】これらの図において、枠体100はまず長
さ方向の両側に位置する足部4とこの間に形成される背
部5とで構成される枠体部1およびこれに引掛けられる
引上げ連結部材31により構成される。足部4および背
部5は、これらに規則正しく配設した複数の横線材2お
よびこれらの横線材2を互いに連結する規則正しく配設
した複数の縦線材3から構成され、これらの横線材2お
よび縦線材3は溶接により固定され、全体として溶接金
網状形体が山型形に形成される。この図においては、足
部にそれぞれ4本の縦線材が配され、背部に6本の縦線
材が配され、足部4本の内の1本は足部と背部との境界
上に配されている。
さ方向の両側に位置する足部4とこの間に形成される背
部5とで構成される枠体部1およびこれに引掛けられる
引上げ連結部材31により構成される。足部4および背
部5は、これらに規則正しく配設した複数の横線材2お
よびこれらの横線材2を互いに連結する規則正しく配設
した複数の縦線材3から構成され、これらの横線材2お
よび縦線材3は溶接により固定され、全体として溶接金
網状形体が山型形に形成される。この図においては、足
部にそれぞれ4本の縦線材が配され、背部に6本の縦線
材が配され、足部4本の内の1本は足部と背部との境界
上に配されている。
【0039】このように形成された枠体100を地山の
凹凸形状に合わせるため図2に示すように足部4にある
それぞれ3本の縦線材の切断を行い、切断部6を形成す
る。このように、背部にある6本の縦線材は切断せず線
材としての機能を保持せしめられる。尚、背部の2本の
縦線材を足部側にそれぞれ1本づつずらしても構わな
い。
凹凸形状に合わせるため図2に示すように足部4にある
それぞれ3本の縦線材の切断を行い、切断部6を形成す
る。このように、背部にある6本の縦線材は切断せず線
材としての機能を保持せしめられる。尚、背部の2本の
縦線材を足部側にそれぞれ1本づつずらしても構わな
い。
【0040】このようにして足部4にある複数本の縦線
材の切断を行った後に、矢印7に示すように作業者は地
山の凹凸を判断しながら曲げ作業を行う。この曲げ作業
は、足部4の縦線材が切断されているために、背部5に
おける切断されていない残余の縦線材の前述した切断方
向地点で極めて容易に行い得る。この作業が終了すると
切断箇所に対応した背部5の切断されなかった縦線材に
曲げ部8が形成されることになる。
材の切断を行った後に、矢印7に示すように作業者は地
山の凹凸を判断しながら曲げ作業を行う。この曲げ作業
は、足部4の縦線材が切断されているために、背部5に
おける切断されていない残余の縦線材の前述した切断方
向地点で極めて容易に行い得る。この作業が終了すると
切断箇所に対応した背部5の切断されなかった縦線材に
曲げ部8が形成されることになる。
【0041】このようにして、枠体100を、長さ方向
の両側に地山に接地する足部4とこれらの足部4の間に
形成される法面地山の上方に位置する背部5とを備えた
複数の線材2およびこれらの横線材2を互いに連結する
複数の縦線材3から構成される第1の枠体部21と、長
さ方向の両側に足部4とこれらの足部4の間に形成され
る背部5とを備えた複数の横線材2およびこれらの横線
材2’を互いに連結する複数の縦線材3から構成される
第2の枠体部22と、および前記第1の枠体部21と第
2の枠体部22とを両者の隣接する足部4間では分離状
態で、隣接する背部5では折れ曲げ可能に両者の縦線材
3で連結して形成した曲げ部8とから構成され、この枠
体部1と引上げ連結部材31とで枠体100が構成さ
れ、該枠体は、前記両者の足部の横線材を連結する縦線
材が切断され、背部の横線材を連結する縦線材が切断さ
れることなく連結性が保たれて、法面の凹凸に合わせて
折り曲げ加工がなされ、前記両者の隣接する足部間では
分離状態で法面上に格子状または等高線状(本願におい
てはこれらの配置を「格子状」と総称する。)に配設さ
れたことになる。
の両側に地山に接地する足部4とこれらの足部4の間に
形成される法面地山の上方に位置する背部5とを備えた
複数の線材2およびこれらの横線材2を互いに連結する
複数の縦線材3から構成される第1の枠体部21と、長
さ方向の両側に足部4とこれらの足部4の間に形成され
る背部5とを備えた複数の横線材2およびこれらの横線
材2’を互いに連結する複数の縦線材3から構成される
第2の枠体部22と、および前記第1の枠体部21と第
2の枠体部22とを両者の隣接する足部4間では分離状
態で、隣接する背部5では折れ曲げ可能に両者の縦線材
3で連結して形成した曲げ部8とから構成され、この枠
体部1と引上げ連結部材31とで枠体100が構成さ
れ、該枠体は、前記両者の足部の横線材を連結する縦線
材が切断され、背部の横線材を連結する縦線材が切断さ
れることなく連結性が保たれて、法面の凹凸に合わせて
折り曲げ加工がなされ、前記両者の隣接する足部間では
分離状態で法面上に格子状または等高線状(本願におい
てはこれらの配置を「格子状」と総称する。)に配設さ
れたことになる。
【0042】このようにして形成された枠体は図3およ
び図4に示すようにして法枠形成のために使用される。
び図4に示すようにして法枠形成のために使用される。
【0043】図3は、目標とする地山が平坦であるため
に切断部を形成しない例を示し、図4は目標とする地山
が凹凸を有するために、この凹凸に合わせて曲げ加工を
行った枠体を使用する例を示す。これらの図において、
地山にはまず菱形金網であるワイヤラス11が設置され
る。続いて、前述のように形成された枠体100が地山
の平坦さに合わせて配置される。背部5上に異形鉄筋が
配されてもよい。
に切断部を形成しない例を示し、図4は目標とする地山
が凹凸を有するために、この凹凸に合わせて曲げ加工を
行った枠体を使用する例を示す。これらの図において、
地山にはまず菱形金網であるワイヤラス11が設置され
る。続いて、前述のように形成された枠体100が地山
の平坦さに合わせて配置される。背部5上に異形鉄筋が
配されてもよい。
【0044】このようにして枠体を地山に固定して図4
に示すようにモルタルを吹き付けてモルタル枠部15を
形成する。
に示すようにモルタルを吹き付けてモルタル枠部15を
形成する。
【0045】図5および図6は他の例を示す。
【0046】施工する法面地山に凹凸が多く、枠体10
0の設置が困難な場合は枠体100の背部5および足部
4の切断により枠体100を法面地山へ密着する施工方
法を行う。
0の設置が困難な場合は枠体100の背部5および足部
4の切断により枠体100を法面地山へ密着する施工方
法を行う。
【0047】図5にその方法を示す。図において、枠体
100の一部の切断方法は、曲げ方向線61に対し、法
面凹部の場合は背部5の縦線材の切断を行い、法面凸部
の場合は足部4の縦線材の切断を行う。図において、
A、B、Cは次の事項を表す。
100の一部の切断方法は、曲げ方向線61に対し、法
面凹部の場合は背部5の縦線材の切断を行い、法面凸部
の場合は足部4の縦線材の切断を行う。図において、
A、B、Cは次の事項を表す。
【0048】A:両側足部の下端の縦線材を残して背部
および足部を切断(「背部切断」という。) B:背部を残して足部を構成する縦線材のすべてを切断
(「足部切断」という。) C:切断し、法面に合わせた枠体の接地固定により足部
あるいは背部により形成される閉塞部 この切断方法によって切断箇所は二重構造となって密着
する。密着構造の採用によって閉塞部を形成することが
でき、モルタル吹付時のモルタル洩れ防止および強度上
有利となる。
および足部を切断(「背部切断」という。) B:背部を残して足部を構成する縦線材のすべてを切断
(「足部切断」という。) C:切断し、法面に合わせた枠体の接地固定により足部
あるいは背部により形成される閉塞部 この切断方法によって切断箇所は二重構造となって密着
する。密着構造の採用によって閉塞部を形成することが
でき、モルタル吹付時のモルタル洩れ防止および強度上
有利となる。
【0049】急傾配の法面にあっては造成法枠体の自重
によるズレ防止のためアンカーを補助的に使用しても構
わない。
によるズレ防止のためアンカーを補助的に使用しても構
わない。
【0050】図6は図5の一部詳細図である。切断によ
って隣接することになった足部はそれらの一部がそれぞ
れ重なりあって二重構造となる。
って隣接することになった足部はそれらの一部がそれぞ
れ重なりあって二重構造となる。
【0051】図7は、モルタル枠部15および客土部1
6からなる法枠体200を構成する様子を示す。図にお
いて、地山に規則正しく格子状等に枠体1が並べられ
る。この場合に、前述したように地山の平坦さに合わせ
て枠体の選択がなされ、配設される。図において、図2
に示す枠体1を使用した例をA部拡大により示す。
6からなる法枠体200を構成する様子を示す。図にお
いて、地山に規則正しく格子状等に枠体1が並べられ
る。この場合に、前述したように地山の平坦さに合わせ
て枠体の選択がなされ、配設される。図において、図2
に示す枠体1を使用した例をA部拡大により示す。
【0052】配設終了後、モルタルを吹き付けてモルタ
ル枠部15および客土部16を図のように形成する。こ
のモルタル枠部15および客土部16から法枠200が
構成される。客土部16には、肥料、種子、有機質およ
び粘着剤の配合物からなる客土がおかれ、緑化される。
ル枠部15および客土部16を図のように形成する。こ
のモルタル枠部15および客土部16から法枠200が
構成される。客土部16には、肥料、種子、有機質およ
び粘着剤の配合物からなる客土がおかれ、緑化される。
【0053】図8は、法枠組立工を示す。前述したよう
に、まずラス張工ステップが行われる。このステップで
はワイヤラス材41が法面地山42にその地形に対応し
て張られる。次に、ワイヤラス材11の上側に地山の地
形に対応して曲げ加工された鉄筋32が配設され、ワイ
ヤラス材11と結束される。いわゆる配筋工ステップが
行われる。前述したように、これらのステップを逆に実
施しても構わない。次に、法枠組立工ステップを行う。
このステップは、図1および図2に示すようにして構成
した枠体100を法面地山に配設し、引上げ連結部材3
1により枠体100を地山に固定するものである。
に、まずラス張工ステップが行われる。このステップで
はワイヤラス材41が法面地山42にその地形に対応し
て張られる。次に、ワイヤラス材11の上側に地山の地
形に対応して曲げ加工された鉄筋32が配設され、ワイ
ヤラス材11と結束される。いわゆる配筋工ステップが
行われる。前述したように、これらのステップを逆に実
施しても構わない。次に、法枠組立工ステップを行う。
このステップは、図1および図2に示すようにして構成
した枠体100を法面地山に配設し、引上げ連結部材3
1により枠体100を地山に固定するものである。
【0054】引上げ連結部材31は、図9(イ)に示す
ように、直線部をなす線材(2mm以上)51と、両端
に曲率半径の異なって設けられたフック部52、53か
ら構成され、有効長が定まる。フック部53は、鉄筋4
3を収納できるように10mm以上の曲げを形成する。
図9(ロ)のように構成した場合には、前述したように
有効長は曲げ部までの長さとなる。
ように、直線部をなす線材(2mm以上)51と、両端
に曲率半径の異なって設けられたフック部52、53か
ら構成され、有効長が定まる。フック部53は、鉄筋4
3を収納できるように10mm以上の曲げを形成する。
図9(ロ)のように構成した場合には、前述したように
有効長は曲げ部までの長さとなる。
【0055】引上げ連結部材31の垂直方向の長さは、
足部4の垂直方向の長さに比べて有効長で短かくされ
る。この長さに対応して後述する復元反力の大きさが定
まる。有効長とするのは、引上げ連結部材31の全長を
足部4の垂直方向の長さに比べて長く形成し、直上の横
線材で曲げ、1ないし3個横の横線材に引掛けるような
ことを行うことが有り得るからである。これは、法面に
凹凸が多い場合にはこのような引掛け方が望ましいこと
による。
足部4の垂直方向の長さに比べて有効長で短かくされ
る。この長さに対応して後述する復元反力の大きさが定
まる。有効長とするのは、引上げ連結部材31の全長を
足部4の垂直方向の長さに比べて長く形成し、直上の横
線材で曲げ、1ないし3個横の横線材に引掛けるような
ことを行うことが有り得るからである。これは、法面に
凹凸が多い場合にはこのような引掛け方が望ましいこと
による。
【0056】図8において、このようにして形成された
引上げ連結部材31のフック部53は、鉄筋43を引掛
けて上方に持ち上げ、この状態で、フック部52は背部
5を構成する縦線材(横線材または両者であってもよ
い。)に引掛けられる。
引上げ連結部材31のフック部53は、鉄筋43を引掛
けて上方に持ち上げ、この状態で、フック部52は背部
5を構成する縦線材(横線材または両者であってもよ
い。)に引掛けられる。
【0057】このようにすることによって、ワイヤラス
材41は図に示すように鉄筋32と共に引き上げられ
る。その結果、引上げに対する復元反力が矢印に示すよ
うに働く。その復元反力は、地山方向への復元反力とし
て足部4を介して矢印で示すように働く。かくして、枠
体100は地山に固定され、法枠組立がなされることに
なる。詳細な完成状態を図1および図2に示す。
材41は図に示すように鉄筋32と共に引き上げられ
る。その結果、引上げに対する復元反力が矢印に示すよ
うに働く。その復元反力は、地山方向への復元反力とし
て足部4を介して矢印で示すように働く。かくして、枠
体100は地山に固定され、法枠組立がなされることに
なる。詳細な完成状態を図1および図2に示す。
【0058】復元反力について ワイヤラス材の引き上げによる復元反力は、ワイヤラス
材の物理的性質により発生する。
材の物理的性質により発生する。
【0059】ワイヤラス材は、その線材の太さにより引
張強度はJIS規格により規格値が制定されている。
張強度はJIS規格により規格値が制定されている。
【0060】現行のワイヤラス張付けに供されるワイヤ
ラス材は、 線径 2mm 網目合せ 50mm 線材引張強度 290〜540N/mm2 であり、市販ワイヤラス材の引張り強度は平均して40
0N/mm2の値をとる。
ラス材は、 線径 2mm 網目合せ 50mm 線材引張強度 290〜540N/mm2 であり、市販ワイヤラス材の引張り強度は平均して40
0N/mm2の値をとる。
【0061】この規格値単位をkgに換算すると(JI
S規格の国際規格であるミリ平方メートルニュートン
(N/mm2)をkg/mm2に換算)、 400N/mm2÷9.80665≒40.788kg
/mm2 ワイヤラス線1本当たり断面積は線径2mmのもので、 1mm×1mm×3.14=3.14mm2 よって、ワイヤラス線1本当たり引張り強度(負荷荷
重)は、 40.788kg/mm2×3.14mm2≒128k
g となる。
S規格の国際規格であるミリ平方メートルニュートン
(N/mm2)をkg/mm2に換算)、 400N/mm2÷9.80665≒40.788kg
/mm2 ワイヤラス線1本当たり断面積は線径2mmのもので、 1mm×1mm×3.14=3.14mm2 よって、ワイヤラス線1本当たり引張り強度(負荷荷
重)は、 40.788kg/mm2×3.14mm2≒128k
g となる。
【0062】ワイヤラス線の線材交点部に連結するとす
ると、 2本×128kg=256kg となり、法枠1m当たり2箇所引張り連結材を設置する
とすると、 2箇所×256kg=512kg となる。
ると、 2本×128kg=256kg となり、法枠1m当たり2箇所引張り連結材を設置する
とすると、 2箇所×256kg=512kg となる。
【0063】ワイヤラス材引上げにより発生する復元反
力に対抗して作用する法枠重量(負荷)は、 鉄筋重量 鉄筋 直径10mm 0.56kg/m 法枠材重量 1.2kg/m 法枠重量 モルタル 1m3当たり重量 2,300kg/m3 法枠を台形として、上辺20cm、下辺25cm、高さ
15cmと想定すると、法枠体積 (0.25+0.2)×(1/2)×0.15×1=
0.03375m3 法枠重量 0.03375m3×2,300kg≒7
8kg 法枠全重量は材料ロス率20%として (鉄筋重量+法枠材重量+法枠重量)ロス率 として表すことができ、その値は、 (0.56kg+1.2kg+78kg)×1.2≒9
6kg/m となる。よって、法枠全重量とワイヤラス材の引張り強
度により発生する復元反力との関係は、 法枠全重量 引張強度(復元反力) 96kg < 512kg となる。このように、必要復元反力の 512kg÷96kg≒5.3倍 となり、充分な復元反力が発生する。
力に対抗して作用する法枠重量(負荷)は、 鉄筋重量 鉄筋 直径10mm 0.56kg/m 法枠材重量 1.2kg/m 法枠重量 モルタル 1m3当たり重量 2,300kg/m3 法枠を台形として、上辺20cm、下辺25cm、高さ
15cmと想定すると、法枠体積 (0.25+0.2)×(1/2)×0.15×1=
0.03375m3 法枠重量 0.03375m3×2,300kg≒7
8kg 法枠全重量は材料ロス率20%として (鉄筋重量+法枠材重量+法枠重量)ロス率 として表すことができ、その値は、 (0.56kg+1.2kg+78kg)×1.2≒9
6kg/m となる。よって、法枠全重量とワイヤラス材の引張り強
度により発生する復元反力との関係は、 法枠全重量 引張強度(復元反力) 96kg < 512kg となる。このように、必要復元反力の 512kg÷96kg≒5.3倍 となり、充分な復元反力が発生する。
【0064】枠体構成について 前述のように、枠体100は、ワイヤラス材11の復元
反力を利用し易い形状と耐久力を備えるものとする。枠
体部1および引上げ連結部材31に使用する線材は2m
mφ以上として基本形体で山型形とする。これをプレス
加工により、図10から図14に示すように、枠体10
0は、半円状、方形状、台形状、変形方形状(M形
状)、変形台形状(M形変形状)とすることができる。
図において、Aは背部、Bは側部である足部、Cは横線
材、Dは縦線材、Eは横線材の突出部を示す。Eは枠体
拡大防止部として機能する。
反力を利用し易い形状と耐久力を備えるものとする。枠
体部1および引上げ連結部材31に使用する線材は2m
mφ以上として基本形体で山型形とする。これをプレス
加工により、図10から図14に示すように、枠体10
0は、半円状、方形状、台形状、変形方形状(M形
状)、変形台形状(M形変形状)とすることができる。
図において、Aは背部、Bは側部である足部、Cは横線
材、Dは縦線材、Eは横線材の突出部を示す。Eは枠体
拡大防止部として機能する。
【0065】尚、背部5は二重構造として、そのいずれ
かに引上げ連結部材31を取り付けることができる。
かに引上げ連結部材31を取り付けることができる。
【0066】また、両側の足部4を構成する横線材の先
端部は、最外側配置の縦線材から1〜3cm突出させ、
ワイヤラス材の目合に差込み、復元反力による枠体1の
左右への拡大防止を図る。
端部は、最外側配置の縦線材から1〜3cm突出させ、
ワイヤラス材の目合に差込み、復元反力による枠体1の
左右への拡大防止を図る。
【0067】引上げ連結部材31は、前述のように1m
当たり2箇所設置すれば充分であるが、足部4を図2に
示すように構成した場合は、独立したそれぞれの足部4
には少なくとも1つの引上げ連結部材31を配設するの
がよい。
当たり2箇所設置すれば充分であるが、足部4を図2に
示すように構成した場合は、独立したそれぞれの足部4
には少なくとも1つの引上げ連結部材31を配設するの
がよい。
【0068】施工現場条件が長大法面で、かつ急勾配の
法面にあっては、法枠体の法面下方へのずれ防止のため
に補強策を追加して安全性を向上させてもよい。
法面にあっては、法枠体の法面下方へのずれ防止のため
に補強策を追加して安全性を向上させてもよい。
【0069】法枠体造成時のモルタル吹付工は、表面コ
テ仕上げを削除し、法枠体表面のヘヤークラック発生を
防止することができる。
テ仕上げを削除し、法枠体表面のヘヤークラック発生を
防止することができる。
【0070】引上げ連結部材31は、図9に示す構造に
限定されず、予め背部5に固着するようにしてもよい
し、背部5を構成する二つの縦線材に引掛けるようにし
てもよい。また、二方向一体型に構成し、それらの先端
の足部を構成する縦線材に左右方向から引掛けるように
してもワイヤラス材を引き上げることができる。要は、
足部の垂直方向の長さに比して垂直方向で短くすること
によってワイヤラス材を引き上げることができる。
限定されず、予め背部5に固着するようにしてもよい
し、背部5を構成する二つの縦線材に引掛けるようにし
てもよい。また、二方向一体型に構成し、それらの先端
の足部を構成する縦線材に左右方向から引掛けるように
してもワイヤラス材を引き上げることができる。要は、
足部の垂直方向の長さに比して垂直方向で短くすること
によってワイヤラス材を引き上げることができる。
【0071】また、異形鉄筋を背部に配設することも可
能であり、背部を二重形にして内側の背部に直接的にワ
イヤラス材を結束することもでき、この場合、内側の背
部および結束材が引上げ連結部材の機能を果たす。
能であり、背部を二重形にして内側の背部に直接的にワ
イヤラス材を結束することもでき、この場合、内側の背
部および結束材が引上げ連結部材の機能を果たす。
【0072】横線材として法面現場の状況によっては、
金網状のものを使用することができる。
金網状のものを使用することができる。
【0073】法枠体造成時のモルタル吹付け工について 法枠体造成時のモルタル吹付け工は、モルタル材に金属
性あるいは化学繊維質を配合して実施することができ
る。一般モルタル材に市販の繊維質、例えば長方形断面
で2〜3cmの繊維質をモルタル材1m3当り7kg程度
配合する。
性あるいは化学繊維質を配合して実施することができ
る。一般モルタル材に市販の繊維質、例えば長方形断面
で2〜3cmの繊維質をモルタル材1m3当り7kg程度
配合する。
【0074】これによって、それぞれ複数の横線材およ
び縦線材を縦横に連結して、足部および背部を備えた枠
部を形成し、法面地山に鉄筋を含むワイヤラス材を張
り、該ワイヤラス材の上方に前記枠部を格子状等に配設
して前記ワイヤラス材に固定し、繊維質を含有したモル
タルを枠部に吹き付けて、足部および背部を固着し、か
つワイヤラス材にモルタルを吹き付けるか、緑化工を施
して構成する法枠構成方法が提供される。
び縦線材を縦横に連結して、足部および背部を備えた枠
部を形成し、法面地山に鉄筋を含むワイヤラス材を張
り、該ワイヤラス材の上方に前記枠部を格子状等に配設
して前記ワイヤラス材に固定し、繊維質を含有したモル
タルを枠部に吹き付けて、足部および背部を固着し、か
つワイヤラス材にモルタルを吹き付けるか、緑化工を施
して構成する法枠構成方法が提供される。
【0075】化学繊維質としては、ビニロン、ナイロン
などがある。化学繊維質以外に鉄などの金属性繊維質も
使用可能である。
などがある。化学繊維質以外に鉄などの金属性繊維質も
使用可能である。
【0076】金属製繊維質を使用する場合には、モルタ
ル吹付けを行った後にモルタル面から突出した繊維質を
タンピング作業によってモルタル内へ埋め込む。化学繊
維質使用の場合には、このような作業は必要ない。
ル吹付けを行った後にモルタル面から突出した繊維質を
タンピング作業によってモルタル内へ埋め込む。化学繊
維質使用の場合には、このような作業は必要ない。
【0077】このようなモルタル吹付け工を行うことに
よって、鉄筋量を減らすことができる。これは、繊維質
によって枠体の背部5および足部4がワイヤラス11に
しっかりと固着されることによる。また繊維質を使用す
ることによって法枠体の強度を強め、クラック防止に有
効となるばかりでなく、曲げ靭性強度は4〜5倍に向上
する。特に、図1〜図6に示す構成に当該モルタル吹付
け工を組合せることによって効果が顕著になる。
よって、鉄筋量を減らすことができる。これは、繊維質
によって枠体の背部5および足部4がワイヤラス11に
しっかりと固着されることによる。また繊維質を使用す
ることによって法枠体の強度を強め、クラック防止に有
効となるばかりでなく、曲げ靭性強度は4〜5倍に向上
する。特に、図1〜図6に示す構成に当該モルタル吹付
け工を組合せることによって効果が顕著になる。
【0078】よって、強固な法枠体の造成が可能にな
る。
る。
【0079】
【発明の効果】以上のように、引上げ連結部材を使用し
てワイヤラス材を引き上げるようにすれば、この構造に
よって発生する復元反力を利用して枠体を法面地山に固
定することが可能になるから従来この固定のために使用
されて来た法枠工組立作業のアンカー打設工を削除する
ことができる。これに伴なって、法枠体の作業が楽にな
るばかりでなく、作業に要する費用、日数を削減するこ
とができ、また法枠体の規格性を向上せしめる。更に、
ワイヤラス材は、法枠体構成にその引き上げによって寄
与度が増し、法枠体の強度が向上する。
てワイヤラス材を引き上げるようにすれば、この構造に
よって発生する復元反力を利用して枠体を法面地山に固
定することが可能になるから従来この固定のために使用
されて来た法枠工組立作業のアンカー打設工を削除する
ことができる。これに伴なって、法枠体の作業が楽にな
るばかりでなく、作業に要する費用、日数を削減するこ
とができ、また法枠体の規格性を向上せしめる。更に、
ワイヤラス材は、法枠体構成にその引き上げによって寄
与度が増し、法枠体の強度が向上する。
【0080】加えて、足部の一部あるいは背部を切断す
る構成を取ることによって法枠工組立作業を更に楽にす
ることができる。
る構成を取ることによって法枠工組立作業を更に楽にす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の全体概略構成図。
【図2】本発明の他の実施例の全体概略構成図。
【図3】モルタル枠部を形成する状態を示す図。
【図4】他のモルタル枠部を形成する状態を示す図。
【図5】他の実施例の概略図。
【図6】図5の一部詳細図。
【図7】枠体を形成する状態を示す図。
【図8】組立作業のパターンを説明する図。
【図9】引上げ連結部材の一構成図。
【図10】半円状枠体形状図。
【図11】方形状枠体形状図。
【図12】台形状枠体形状図。
【図13】変形方形状枠体形状図。
【図14】変形台形状枠体形状図。
【符号の説明】 1…枠体部、2…横線材、3…縦線材、4…足部、5…
背部、6…切断部、8…曲げ部、11…ワイヤラス材、
15…モルタル枠部、16…客土部、31…引上げ連結
部材、32…鉄筋、51…線材、52、53…フック
部、100…枠体、200…法枠体。
背部、6…切断部、8…曲げ部、11…ワイヤラス材、
15…モルタル枠部、16…客土部、31…引上げ連結
部材、32…鉄筋、51…線材、52、53…フック
部、100…枠体、200…法枠体。
Claims (8)
- 【請求項1】枠体にモルタルを吹き付けて構成する法枠
において、 それぞれ複数の横線材および縦線材を縦横に連結し、台
形、M形、半円形などの山型形に構成され、山型形の両
側に位置する足部および足部間で中央部を占める背部と
を備えた枠部と、足部の垂直方向長さよりも垂直方向で
短く形成され、背部に取り付けられる引上げ連結部材と
から構成される枠体を設け、 法面地山に張りつけるワイヤラス材を設け、 該ワイヤラス材に前記枠体の引上げ連結部材を引掛け
て、ワイヤラス材と引上げ連結部材と背部とに発生する
引張り力を足部の復元反力とし、前記枠体を前記ワイヤ
ラス材に固定することを特徴とする法枠。 - 【請求項2】枠体にモルタルを吹き付けて構成する法枠
において、 それぞれ複数の横線材および縦線材を縦横に連結し、台
形、M形、半円形などの山型形に構成され、山型形の両
側に位置し、任意の箇所で縦線材の一部が切断された足
部および足部間で中央部を占め、切断されなかった残余
の縦線材が曲げられる中央部とを備えた枠部と、足部の
垂直方向長さよりも垂直方向で短く形成され、背部に取
り付けられる引上げ連結部材とから構成される枠体を設
け、 法面地山に張りつけるワイヤラス材を設け、 足部の先端を該ワイヤラス材に向けて前記枠体を配設
し、前記ワイヤラス材に前記枠体の引上げ連結部材を引
掛けて、ワイヤラス材と引上げ連結部材と背部とに発生
する引張り力を足部の復元反力とし、前記枠体を前記ワ
イヤラス材に固定することを特徴とする法枠。 - 【請求項3】請求項1または2において、 前記ワイヤラス材は、鉄筋に結束または鉄筋に載置さ
れ、前記引上げ連結部材は、該鉄筋に引掛けられること
を特徴とする法枠。 - 【請求項4】それぞれ複数の横線材および縦線材を縦横
に連結し、台形、M形、半円形などの山型形に形成さ
れ、山型形の両側に位置する足部、および足部間で中央
部を占める背部とを備えた枠部と、一端が背部に引掛け
られて取り付けられ、他端が引掛け部とされ、前記足部
の垂直方向の長さよりも垂直方向で短く形成された引上
げ連結部材とから構成される枠体。 - 【請求項5】それぞれ複数の横線材および縦線材を縦横
に連結し、台形、M形、半円形などの山型形に形成さ
れ、山型形の両側に位置する足部および足部間で中央部
を占める背部とを備え、足部を形成する縦線材の一部が
切断され、背部を形成する縦線材は切断箇所の延長方向
で任意に曲げられる枠部と、足部の垂直方向よりも垂直
方向で有効長で短く形成され、背部に取り付けられる引
上げ連結部材とから構成され、かつ引上げ連結部材は切
断された足部間に少なくとも一個配設される枠体。 - 【請求項6】それぞれ複数の横線材および縦線材を縦横
に連結して、足部および背部を備えた枠部を形成し、 法面地山に鉄筋を含むワイヤラス材を張り、 該ワイヤラス材の上方に前記枠部を格子状等に配設し、 前記背部と鉄筋との間に、足部の垂直方向長さよりも垂
直方向で短い長さを有する引上げ連結部材を引掛けて足
部の復元反力で枠部を前記ワイヤラス材に固定し、 モルタルを枠部に吹き付け、かつワイヤラス材にモルタ
ルを吹き付けるか、緑化工を施して構成する法枠構成方
法。 - 【請求項7】請求項6において、 モルタル材に繊維質を含有せしめたことを特徴とする法
枠構成方法。 - 【請求項8】それぞれ複数の横線材および縦線材を縦横
に連結して、足部および背部を備えた枠部を形成し、 法面地山に鉄筋を含むワイヤラス材を張り、 該ワイヤラス材の上方に前記枠部を格子状等に配設し、 前記ワイヤラス材に固定し、 繊維質を含有したモルタルを枠部に吹き付けて足部およ
び背部を固着し、かつワイヤラス材にモルタルを吹き付
けるか、緑化工を施して構成する法枠構成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11141312A JP3066016B1 (ja) | 1999-05-21 | 1999-05-21 | 法枠および法枠構成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11141312A JP3066016B1 (ja) | 1999-05-21 | 1999-05-21 | 法枠および法枠構成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3066016B1 JP3066016B1 (ja) | 2000-07-17 |
JP2000328578A true JP2000328578A (ja) | 2000-11-28 |
Family
ID=15288980
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11141312A Expired - Fee Related JP3066016B1 (ja) | 1999-05-21 | 1999-05-21 | 法枠および法枠構成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3066016B1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012097441A (ja) * | 2010-11-01 | 2012-05-24 | Okabe Co Ltd | 法枠用網状側枠および法枠構造物 |
-
1999
- 1999-05-21 JP JP11141312A patent/JP3066016B1/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012097441A (ja) * | 2010-11-01 | 2012-05-24 | Okabe Co Ltd | 法枠用網状側枠および法枠構造物 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3066016B1 (ja) | 2000-07-17 |
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