JP2000326630A - 2色感熱記録紙およびその製造方法 - Google Patents

2色感熱記録紙およびその製造方法

Info

Publication number
JP2000326630A
JP2000326630A JP11135995A JP13599599A JP2000326630A JP 2000326630 A JP2000326630 A JP 2000326630A JP 11135995 A JP11135995 A JP 11135995A JP 13599599 A JP13599599 A JP 13599599A JP 2000326630 A JP2000326630 A JP 2000326630A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
heat
sensitivity
recording layer
sensitive recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11135995A
Other languages
English (en)
Inventor
Taizo Uchida
泰三 内田
Masahiko Yoshida
雅彦 吉田
Kana Yamamoto
佳奈 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Sealing Printing Co Ltd
Original Assignee
Osaka Sealing Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Sealing Printing Co Ltd filed Critical Osaka Sealing Printing Co Ltd
Priority to JP11135995A priority Critical patent/JP2000326630A/ja
Publication of JP2000326630A publication Critical patent/JP2000326630A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 色分離性に優れ、発色ムラが少なく、且つ製
造が容易な2色感熱記録紙およびその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 基材12上に、高感度感熱記録層18と
低感度感熱記録層14とを積層する。高感度感熱記録層
18と低感度感熱記録層14との間には、高感度感熱記
録層18と低感度感熱記録層14とに含有される感熱記
録層の発色特性を変化させる成分が他方の感熱記録層に
作用することを阻害するよう障壁層16を形成する。さ
らに、感熱記録層を保護するために、平滑な面を有する
フィルム22をオーバーコート層の材料に密着させ、材
料を成膜化させることにより形成されたオーバーコート
層20を積層する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は2色感熱記録紙お
よびその製造方法に関し、特にたとえば、色分離性に優
れ、発色ムラの少ない2色感熱記録紙およびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、2色感熱記録紙は、紙などの基材
上に発色に要する熱量の異なる感熱記録材料を積層させ
ることにより、高感度感熱記録層および低感度感熱記録
層を形成した後、その上に紫外線硬化樹脂などを塗布・
硬化させることによりオーバーコート層を形成して製造
していた。このような2色感熱記録紙は、サーマルヘッ
ドなどによって異なる熱量が印加されることにより、加
熱された部分の高感度感熱記録層及び低感度感熱記録層
が発色して2色からなる像を記録する。このとき、オー
バーコート層があることによって、印字保存性、スティ
ッキング防止性、カス付着防止性、ヘッド磨耗防止性お
よび印刷特性等の性能の向上を図ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
2色感熱記録紙では、高感度感熱記録層と低感度感熱記
録層とが発色時に混じり合うため、色分離性に劣り、印
字結果がコントラストに欠けるものとなっていた。
【0004】また、紫外線硬化樹脂に紫外線を照射して
形成したオーバーコート層や、乾燥により硬化する樹脂
を送風乾燥して形成したオーバーコート層などは、その
表面が微視的には不規則な凹凸状に形成されているた
め、サーマルヘッドから各感熱記録層への熱伝導量が一
様ではなく、その結果、発色ムラを生じることとなって
いた。
【0005】さらに、紫外線硬化樹脂を用いてオーバー
コート層を形成するには、紫外線硬化樹脂を硬化させる
ために紫外線照射装置が必要であり、2色感熱記録紙の
製造が面倒であった。
【0006】それゆえに、この発明の主たる目的は、色
分離性に優れ、発色ムラが少なく、且つ製造が容易な2
色感熱記録紙およびその製造方法を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、基材と、異
なった熱量において異なった色に発色する高感度感熱記
録層および低感度感熱記録層と、いずれかの感熱記録層
を保護するためのオーバーコート層とを含む2色感熱記
録紙であって、高感度感熱記録層と低感度感熱記録層と
の間に、高感度感熱記録層と低感度感熱記録層とに含有
される感熱記録層の発色特性を変化させる成分が他方の
感熱記録層に作用することを阻害する障壁層を有し、オ
ーバーコート層は、平滑な面を有するフィルムをオーバ
ーコート層の材料に密着させ、材料を成膜化させること
により形成されていることを特徴とする、2色感熱記録
紙である。
【0008】また、高感度感熱記録層は、低感度感熱記
録層より熱が印加される面に近い側に形成されてもよ
い。
【0009】さらに、低感度感熱記録層は、高感度感熱
記録層より濃色に発色するようにしてもよい。
【0010】この発明は、基材と、異なった熱量におい
て異なった色に発色する高感度感熱記録層および低感度
感熱記録層と、高感度感熱記録層と低感度感熱記録層と
に含有されている感熱記録層の発色特性を変化させる成
分が他方の感熱記録層に作用することを阻害する障壁層
と、いずれかの感熱記録層を保護するためのオーバーコ
ート層とを含む2色感熱記録紙の製造方法において、オ
ーバーコート層の材料の表面に平滑な面を有するフィル
ムを密着させ、オーバーコート層の材料を成膜化したの
ちにフィルムが剥離されることを特徴とする、2色感熱
記録紙の製造方法である。
【0011】また、高感度感熱記録層は、低感度感熱記
録層より熱が印加される面に近い側に材料を塗布して形
成してもよい。
【0012】さらに、低感度感熱記録層は、高感度感熱
記録層より濃色に発色する感熱記録層の材料を塗布して
形成してもよい。
【0013】またさらに、フィルムの平滑な面にオーバ
ーコート層の材料を塗布してオーバーコート層を形成し
たのち、オーバーコート層とオーバーコート層以外の層
とを積層し、フィルムがオーバーコート層から剥離して
もよい。
【0014】オーバーコート層以外の層の上にオーバー
コート層の材料を塗布したのち、オーバーコート層の材
料の塗布面にフィルムを密着させ、オーバーコート層の
材料を成膜化させたのちにフィルムが剥離されてもよ
い。
【0015】また、フィルムの平滑な面にオーバーコー
ト層を形成し、オーバーコート層の上にオーバーコート
層以外の層の全部または一部を形成した第1の部材と、
第1の部材に形成されなかった層を基材の上に形成した
第2の部材とを準備し、第1の部材と第2の部材とを積
層したのち、オーバーコート層からフィルムを剥離して
もよい。
【0016】高感度感熱記録層と低感度感熱記録層との
間に、高感度感熱記録層と低感度感熱記録層とに含有さ
れている感熱記録層の発色特性を変化させる成分が他方
の感熱記録層に作用することを阻害する障壁層を形成さ
れているので、一方の感熱記録層が他方の感熱記録層に
影響を及ぼし発色特性が変化することがない。
【0017】高感度感熱記録層が、低感度感熱記録層よ
り熱が印加される面に近い側に形成されているので、高
感度感熱記録層と低感度感熱記録層との熱応答性の差を
大きくなる。
【0018】平滑な面を有するフィルムをオーバーコー
ト層の材料に密着させ、この材料を成膜化させることに
より、オーバーコート層の表面を平滑にすることができ
る。そのため、フィルムを剥離すれば、オーバーコート
層の平滑な面が露出し、光沢のある2色感熱記録紙を得
ることができる。フィルムをオーバーコート層に密着さ
せるためには、予めフィルムの平滑な面にオーバーコー
ト層の材料を塗布してオーバーコート層を形成したの
ち、オーバーコート層とそれ以外の層とを積層してもよ
いし、オーバーコート層以外の層の上にオーバーコート
層の材料を塗布したのちにフィルムを密着させ、オーバ
ーコート層の材料を成膜化させてもよい。2色感熱記録
紙を製造するには、基材またはフィルムのいずれかに全
ての層を形成してもよいが、基材およびフィルムのそれ
ぞれにいくつかの層を形成して第1の部材および第2の
部材とし、これらの第1の部材および第2の部材を積層
してもよい。
【0019】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施
の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の2色感熱記録
紙の一例を示す断面図解図である。2色感熱記録紙10
は、シート状の基材12を含む。基材12としては、た
とえば上質紙などが用いられる。基材12上には、低感
度感熱記録層14が形成される。この低感度感熱記録層
14は、発色剤、顕色剤および結着剤などを含む溶液を
基材12の表面に塗布して乾燥させることにより形成さ
れる。また、低感度感熱記録層14の材料となる混合物
には、必要に応じて、顔料、ワックス類、消泡剤などの
添加剤、低感度感熱記録層14に任意の着色を行うため
の嗔料や、低感度感熱記録層14の熱に対する感度を高
めるための増感剤や、保存性を向上させるための安定剤
などを添加してもよい。さらに、低感度感熱記録層14
の材料となる混合物には、その混合物中の結着剤を架橋
させるための架橋剤や、滑剤などを添加してもよい。
【0021】発色剤としては、公知の無色または淡色の
ロイコ染料などが用いられ、たとえば、(1) 3,3
−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチル
アミノフタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)
−3−(2−フェニル−3−インドリル)フタリド、3
−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジ
メチル−3−インドリル)フタリド、3,3−ビス(9
−エチル−3−カルバゾリル)−5−ジメチルアミノフ
タリド、3,3−ビス(2−フェニル−3−インドリ
ル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3’−ビス
(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)
フタリド、3,3’−ビス(1−エチル−2−メチルイ
ンドール−3−イル)フタリドなどのトリアリールメタ
ン系化合物; (2) 4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンズヒドリ
ンベンジルエーテル、N−2,4,5−トリクロロフェ
ニルロイコオーラミンなどのジフェニルメタン系化合
物; (3) ローダミン−β−アニリノラクタム、3−(N
−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オ
クチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−6−メチル−7−(2,4−ジメチルアニリ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジル
アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−
7−(β−エトキシエチルアミノ)フルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6−クロロ−7−(γ−クロロプロピル
アミノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミ
ルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−(N−エチル−N−エトキシエチルアミノ)−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N
−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリルア
ミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジブチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フル
オラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−(4−アニリノ)アニリノ−6
−メチル−7−クロロフルオラン、ローダミンB−(o
−クロロアニリノ)ラクタム、ローダミンB−(p−ニ
トロアニリノ)ラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ク
ロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7
−クロロフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−
メチル−7−ブロモフルオラン、3−ジエチルアミノ−
6,8−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−ベ
ンゾ[a]フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイ
ジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランなどのキ
サンテン系化合物; (4) ベンゾイルロイコメチレンブル−、p−ニトロ
ベンゾイルロイコメチレンブル−などのチアジン系化合
物; (5) 3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチル
スピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピ
ラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピ
ロピランなどのスピロ系化合物; (6) その他、3,5′,6−トリス(ジメチルアミ
ノ)−スピロ〔9H−フルオレン−9,1′(3′H)
−イソベンゾフラン〕−3′−オン、1,1−ビス〔2
−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(4−メトキ
シフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラクロ
ロ(3H)イソベンゾフラン−3−オンなどがあげら
れ、これらの染料は1種または2種以上を混合して用い
ることができる。
【0022】また、顕色剤としては、たとえば、p−オ
クチルフェノ−ル、p−第三ブチルフェノール、p−フ
ェニルフェノール、p−ヒドロキシアセトフェノン、α
−ナフトール、β−ナフトール、p−第三オクチルカテ
コール、2,2′−ジヒドロキシビフェニル、ビスフェ
ノール−A、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)
ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプ
タン、2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス
(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビ
ス(3,4−ジヒドロキシフェニル)スルホン、2,
4′−ジヒドロキシフェニルスルホン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス〔2−(4−ヒ
ドロキシフェニルチオ)エトキシ〕メタン、4−(4−
イソプロポキシベンゼンスルホニル)フェノ−ル、4−
ヒドロキシフタル酸ジメチル、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)酢酸ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジ
ル、3,5−ジ第三ブチルサリチル酸などのフェノール
系;安息香酸などの有機カルボン酸系;サリチル酸亜鉛
などの金属系;2,4−ジヒドロキシ−N−2′−メト
キシベンズアニリドなどのアニリド誘導体系などの顕色
剤があげられ、これらの顕色剤は1種または2種以上を
混合して用いることができる。
【0023】さらに、結着剤としては、たとえば、アク
リルエマルジョン、ポリビニルアルコール、メチルセル
ロース、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、でんぷん類、ポリ
ビニルピロリドン、アクリル酸エステル、ポリアクリル
アミド重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、酢
酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジ
エン共重合体あるいはこれらの変性物などが選択でき
る。
【0024】また、嗔料としては、たとえば、水酸化ア
ルミニウム、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウ
ム、酸化チタン、硫酸バリウム、シリカゲル、活性白
土、タルク、クレー、カオリナイト、ケイソウ土、炭酸
マグネシウム、アルミナ、酸化アルミニウムなど無機嗔
料や、たとえば、ポリスチレン樹脂粒子、尿素−ホルマ
リン樹脂粒子、ポリオレフィン粒子などの有機嗔料など
が選択できる。
【0025】また、増感剤としては、たとえば、酢酸亜
鉛、オクチル酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸亜
鉛、オレイン酸亜鉛、ベヘニン酸亜鉛、安息香酸亜鉛、
サリチル酸ドデシルエステル亜鉛塩、ステアリン酸カル
シウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アル
ミニウムなどの有機酸の金属塩;ステアリン酸アミド,
ステアリン酸メチロールアミド,ステアロイル尿素、ア
セトアニリド、アセトトルイジド、安息香酸ステアリル
アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチ
レンビスオクチル酸アミドなどのアミド化合物;1,2
−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エタン、m−ター
フェニル、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス
(3−メチルフェノキシ)エタン、p−ベンジルビフェ
ニル、p−ベンジロキシビフェニル、ジフェニルカーボ
ネート、ビス(4−メチルフェニル)カーボネート、ジ
ベンジルオキザレート、ビス(4−メチルベンジル)オ
キザレート、ビス(4−クロロベンジル)オキサレー
ト、1−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸フェニ
ル、1−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸ベンジ
ル、3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸フェニ
ル、メチレンジベンゾエート、1,4−ビス(2−ビニ
ロキシエトキシ)ベンゼン、2−ベンジロキシナフタレ
ン、4−ベンジロキシ安息香酸ベンジル、ジメチルフタ
レート、テレフタル酸ジベンジル、ジベンゾイルメタ
ン、4−メチルフェノキシ−p−ビフェニルなどがあげ
られ、これらの増感剤は1種または2種以上を混合して
用いることができる。
【0026】また、保存安定剤としては、たとえば、
1,1,3−トリス(2−メチル−4ヒドロキシ−5−
第三ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2
−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニ
ル)ブタン、4,4′−ブチリデンビス(2−第三ブチ
ル−5−メチルフェノール)、4,4′−チオビス(2
−第三ブチル−5−メチルフェノール)、2,2′−チ
オビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、
2,2′−メチレンビス(6−第三ブチル−4−メチル
フェノール)などのヒンダードフェノール化合物、4−
ベンジルオキシ−4′−(2−メチルグリシジルオキ
シ)ジフェニルスルホン、ナトリウム−2,2′−メチ
レンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)ホスフェー
トなどがあげられ、これらの保存安定剤は1種または2
種以上を混合して用いることができる。
【0027】さらに、低感度感熱記録層14上には、障
壁層16が形成される。障壁層16は、低感度感熱記録
層14および後述する高感度感熱記録層18が、発色時
において、一方の感熱記録層に含まれる増感剤や顕色剤
等の発色特性を変化させる成分が、他方の感熱記録層に
影響を及ばさないように設けられるものである。
【0028】障壁層16としては、たとえば、ポリビニ
ルアルコール、変性ポリビニルアルコール、デンプン、
変性デンプン、カゼイン、ゼラチン、にかわ、アラビア
ゴム、ポリアミド、ポリアクリルアミド、変性ポリアク
リルアミド、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エス
テル、スチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレ
ン−無水マレイン酸共重合体、ジイソブチレン−無水マ
レイン酸共重合体、酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合
体、メチルビニル−無水マレイン酸共重合体、イソプロ
ピレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエ
ン共重合体、マレイン酸共重合体、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、
ポリウレタン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリビニ
ルピロリドン、アクリル酸エステル、アクリルニトリ
ル、メチルビニルエーテルなどの水溶性樹脂またはエマ
ルジョンの一種類または二種類以上を選択して使用する
ことができる。
【0029】そして、障壁層16としては、たとえば、
低感度感熱記録層14に用いられる顔料である、アルミ
ナ、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、炭酸カル
シウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タル
ク、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの無機顔料、
尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合
体、ポリスチレン樹脂、アミノ樹脂フィラーなどの有機
顔料を用いることもできる。
【0030】また、障壁層16としては、低感度感熱記
録層14に用いられる発色剤である、公知の無色または
淡色のロイコ染料なども用いることができ、たとえば、 (1) 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)
−6−ジメチルアミノフタリド、3−(p−ジメチルア
ミノフェニル)−3−(2−フェニル−3−インドリ
ル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−
3−(1,2−ジメチル−3−インドリル)フタリド、
3,3−ビス(9−エチル−3−カルバゾリル)−5−
ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニル
−3−インドリル)−5−ジメチルアミノフタリド、
3,3’−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドー
ル−3−イル)フタリド、3,3’−ビス(1−エチル
−2−メチルインドール−3−イル)フタリドなどのト
リアリールメタン系化合物; (2) 4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンズヒドリ
ンベンジルエーテル、N−2,4,5−トリクロロフェ
ニルロイコオーラミンなどのジフェニルメタン系化合
物; (3) ローダミン−β−アニリノラクタム、3−(N
−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オ
クチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−6−メチル−7−(2,4−ジメチルアニリ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジル
アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−
7−(β−エトキシエチルアミノ)フルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6−クロロ−7−(γ−クロロプロピル
アミノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミ
ルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−(N−エチル−N−エトキシエチルアミノ)−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N
−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリルア
ミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジブチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フル
オラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−(4−アニリノ)アニリノ−6
−メチル−7−クロロフルオラン、ローダミンB−(o
−クロロアニリノ)ラクタム、ローダミンB−(p−ニ
トロアニリノ)ラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ク
ロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7
−クロロフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−
メチル−7−ブロモフルオラン、3−ジエチルアミノ−
6,8−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−ベ
ンゾ[a]フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイ
ジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランなどのキ
サンテン系化合物; (4) ベンゾイルロイコメチレンブル−、p−ニトロ
ベンゾイルロイコメチレンブル−などのチアジン系化合
物; (5) 3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチル
スピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピ
ラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピ
ロピランなどのスピロ系化合物; (6) その他、3,5′,6−トリス(ジメチルアミ
ノ)−スピロ〔9H−フルオレン−9,1′(3′H)
−イソベンゾフラン〕−3′−オン、1,1−ビス〔2
−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(4−メトキ
シフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラクロ
ロ(3H)イソベンゾフラン−3−オンなどが用いら
れ、また、これらの染料は1種または2種以上を混合し
て用いてもよい。
【0031】さらに、障壁層16としては、低感度感熱
記録層14に用いられる顕色剤である、p−オクチルフ
ェノ−ル、p−第三ブチルフェノール、p−フェニルフ
ェノール、p−ヒドロキシアセトフェノン、α−ナフト
ール、β−ナフトール、p−第三オクチルカテコール、
2,2′−ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノール−
A、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ブタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、
2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5
−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アリ
ル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,4
−ジヒドロキシフェニル)スルホン、2,4′−ジヒド
ロキシフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)エーテル、ビス〔2−(4−ヒドロキシフェニ
ルチオ)エトキシ〕メタン、4−(4−イソプロポキシ
ベンゼンスルホニル)フェノ−ル、4−ヒドロキシフタ
ル酸ジメチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブ
チル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、3,5−ジ第
三ブチルサリチル酸などのフェノール系;安息香酸など
の有機カルボン酸系;サリチル酸亜鉛などの金属系;ス
テアリン酸アミド,ステアリン酸メチロールアミド,ス
テアロイル尿素、アセトアニリド、アセトトルイジド、
安息香酸ステアリルアミド、エチレンビスステアリン酸
アミド、ヘキサメチレンビスオクチル酸アミドなどのア
ミド化合物;1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニ
ル)エタン、m−ターフェニル、1,2−ジフェノキシ
エタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタ
ン、p−ベンジルビフェニル、p−ベンジロキシビフェ
ニル、ジフェニルカーボネート、ビス(4−メチルフェ
ニル)カーボネート、ジベンジルオキザレート、ビス
(4−メチルベンジル)オキザレート、ビス(4−クロ
ロベンジル)オキサレート、1−ヒドロキシ−2−ナフ
タレンカルボン酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフ
タレンカルボン酸ベンジル、3−ヒドロキシ−2−ナフ
タレンカルボン酸フェニル、メチレンジベンゾエート、
1,4−ビス(2−ビニロキシエトキシ)ベンゼン、2
−ベンジロキシナフタレン、4−ベンジロキシ安息香酸
ベンジル、ジメチルフタレート、テレフタル酸ジベンジ
ル、ジベンゾイルメタン、4−メチルフェノキシ−p−
ビフェニルなどがあげられ、これらの増感剤は1種また
は2種以上を混合して用いることができる。
【0032】また、保存安定剤としては、たとえば、
1,1,3−トリス(2−メチル−4ヒドロキシ−5−
第三ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2
−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニ
ル)ブタン、4,4′−ブチリデンビス(2−第三ブチ
ル−5−メチルフェノール)、4,4′−チオビス(2
−第三ブチル−5−メチルフェノール)、2,2′−チ
オビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、
2,2′−メチレンビス(6−第三ブチル−4−メチル
フェノール)などのヒンダードフェノール化合物、4−
ベンジルオキシ−4′−(2−メチルグリシジルオキ
シ)ジフェニルスルホン、ナトリウム−2,2′−メチ
レンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)ホスフェー
トなどがあげられ、これらの保存安定剤は1種または2
種以上を混合して用いることができる。
【0033】さらに、低感度感熱記録層14上には、障
壁層16が形成される。障壁層16は、低感度感熱記録
層14および後述する高感度感熱記録層18が、発色時
において、一方の感熱記録層に含まれる増感剤や顕色剤
等の発色特性を変化させる成分が、他方の感熱記録層に
影響を及ばさないように設けられるものである。
【0034】障壁層16としては、たとえば、ポリビニ
ルアルコール、変性ポリビニルアルコール、デンプン、
変性デンプン、カゼイン、ゼラチン、にかわ、アラビア
ゴム、ポリアミド、ポリアクリルアミド、変性ポリアク
リルアミド、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エス
テル、スチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレ
ン−無水マレイン酸共重合体、ジイソブチレン−無水マ
レイン酸共重合体、酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合
体、メチルビニル−無水マレイン酸共重合体、イソプロ
ピレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエ
ン共重合体、マレイン酸共重合体、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、
ポリウレタン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリビニ
ルピロリドン、アクリル酸エステル、アクリルニトリ
ル、メチルビニルエーテルなどの水溶性樹脂またはエマ
ルジョンの一種類または二種類以上を選択して使用する
ことができる。
【0035】そして、障壁層16としては、たとえば、
低感度感熱記録層14に用いられる顔料である、アルミ
ナ、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、炭酸カル
シウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タル
ク、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの無機顔料、
尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合
体、ポリスチレン樹脂、アミノ樹脂フィラーなどの有機
顔料を用いることもできる。
【0036】また、障壁層16としては、低感度感熱記
録層14に用いられる発色剤である、公知の無色または
淡色のロイコ染料なども用いることができ、たとえば、 (1) 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)
−6−ジメチルアミノフタリド、3−(p−ジメチルア
ミノフェニル)−3−(2−フェニル−3−インドリ
ル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−
3−(1,2−ジメチル−3−インドリル)フタリド、
3,3−ビス(9−エチル−3−カルバゾリル)−5−
ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニル
−3−インドリル)−5−ジメチルアミノフタリド、
3,3’−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドー
ル−3−イル)フタリド、3,3’−ビス(1−エチル
−2−メチルインドール−3−イル)フタリドなどのト
リアリールメタン系化合物; (2) 4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンズヒドリ
ンベンジルエーテル、N−2,4,5−トリクロロフェ
ニルロイコオーラミンなどのジフェニルメタン系化合
物; (3) ローダミン−β−アニリノラクタム、3−(N
−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オ
クチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−6−メチル−7−(2,4−ジメチルアニリ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジル
アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−
7−(β−エトキシエチルアミノ)フルオラン、3−ジ
エチ1−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸フェニ
ル、1−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸ベンジ
ル、3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸フェニ
ル、メチレンジベンゾエート、1,4−ビス(2−ビニ
ロキシエトキシ)ベンゼン、2−ベンジロキシナフタレ
ン、4−ベンジロキシ安息香酸ベンジル、ジメチルフタ
レート、テレフタル酸ジベンジル、ジベンゾイルメタ
ン、4−メチルフェノキシ−p−ビフェニルなどがあげ
られ、これらの増感剤は1種または2種以上を混合して
用いることができる。
【0037】また、保存安定剤としては、たとえば、
1,1,3−トリス(2−メチル−4ヒドロキシ−5−
第三ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2
−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニ
ル)ブタン、4,4′−ブチリデンビス(2−第三ブチ
ル−5−メチルフェノール)、4,4′−チオビス(2
−第三ブチル−5−メチルフェノール)、2,2′−チ
オビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、
2,2′−メチレンビス(6−第三ブチル−4−メチル
フェノール)などのヒンダードフェノール化合物、4−
ベンジルオキシ−4′−(2−メチルグリシジルオキ
シ)ジフェニルスルホン、ナトリウム−2,2′−メチ
レンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)ホスフェー
トなどがあげられ、これらの保存安定剤は1種または2
種以上を混合して用いることができる。
【0038】さらに、低感度感熱記録層14上には、障
壁層16が形成される。障壁層16は、低感度感熱記録
層14および後述する高感度感熱記録層18が、発色時
において、一方の感熱記録層に含まれる増感剤や顕色剤
等の発色特性を変化させる成分が、他方の感熱記録層に
影響を及ばさないように設けられるものである。
【0039】障壁層16としては、たとえば、ポリビニ
ルアルコール、変性ポリビニルアルコール、デンプン、
変性デンプン、カゼイン、ゼラチン、にかわ、アラビア
ゴムよい。
【0040】さらに、障壁層16としては、低感度感熱
記録層14に用いられる顕色剤である、p−オクチルフ
ェノ−ル、p−第三ブチルフェノール、p−フェニルフ
ェノール、p−ヒドロキシアセトフェノン、α−ナフト
ール、β−ナフトール、p−第三オクチルカテコール、
2,2′−ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノール−
A、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ブタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、
2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5
−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アリ
ル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,4
−ジヒドロキシフェニル)スルホン、2,4′−ジヒド
ロキシフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)エーテル、ビス〔2−(4−ヒドロキシフェニ
ルチオ)エトキシ〕メタン、4−(4−イソプロポキシ
ベンゼンスルホニル)フェノ−ル、4−ヒドロキシフタ
ル酸ジメチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブ
チル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、3,5−ジ第
三ブチルサリチル酸などのフェノール系;安息香酸など
の有機カルボン酸系;サリチル酸亜鉛などの金属系;
2,4−ジヒドロキシ−N−2′−メトキシベンズアニ
リドなどのアニリド誘導体系などの顕色剤も用いること
ができ、また、これらの顕色剤は1種または2種以上を
混合して用いてもよい。
【0041】またさらに、障壁層16としては、低感度
感熱記録層14に用いられる増感剤である、たとえば、
酢酸亜鉛、オクチル酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステアリ
ン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、ベヘニン酸亜鉛、安息香酸
亜鉛、サリチル酸ドデシルエステル亜鉛塩、ステアリン
酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン
酸アルミニウムなどの有機酸の金属塩;ステアリン酸ア
ミド,ステアリン酸メチロールアミド,ステアロイル尿
素、アセトアニリド、アセトトルイジド、安息香酸ステ
アリルアミド、エチレンビスステアリン酸アミド、ヘキ
サメチレンビスオクチル酸アミドなどのアミド化合物;
1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エタン、m
−ターフェニル、1,2−ジフェノキシエタン、1,2
−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、p−ベンジル
ビフェニル、p−ベンジロキシビフェニル、ジフェニル
カーボネート、ビス(4−メチルフェニル)カーボネー
ト、ジベンジルオキザレート、ビス(4−メチルベンジ
ル)オキザレート、ビス(4−クロロベンジル)オキサ
レート、1−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸フ
ェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸ベ
ンジル、3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸フ
ェニル、メチレンジベンゾエート、1,4−ビス(2−
ビニロキシエトキシ)ベンゼン、2−ベンジロキシナフ
タレン、4−ベンジロキシ安息香酸ベンジル、ジメチル
フタレート、テレフタル酸ジベンジル、ジベンゾイルメ
タン、4−メチルフェノキシ−p−ビフェニルなども用
いることができ、また、これらの増感剤は1種または2
種以上を混合して用いることができる。
【0042】なお、上記の成分は結着剤中に添加され障
壁層16の材料とされるが、ここで使用する結着剤とし
ては、たとえば、ポリビニルアルコール、変性ポリビニ
ルアルコール、デンプン、変性デンプン、カゼイン、ゼ
ラチン、にかわ、アラビアゴム、ポリアミド、ポリアク
リルアミド、変性ポリアクリルアミド、ヒドロキシエチ
ルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリアクリル酸エステル、スチレン−無水マレイ
ン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合
体、ジイソブチレン−無水マレイン酸共重合体、酢酸ビ
ニル−無水マレイン酸共重合体、メチルビニル−無水マ
レイン酸共重合体、イソプロピレン−無水マレイン酸共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、マレイン酸共
重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリスチレ
ン、ポリウレタン、ポリビニルピロリドン、アクリル酸
エステル、アクリルニトリル、メチルビニルエーテルな
どの水溶性樹脂またはエマルジョンの一種類または二種
類以上を選択して使用することができる。
【0043】障壁層16の上には、高感度感熱記録層1
8が形成される。高感度感熱記録層18は、低感度感熱
記録層14と比べて熱応答性が高く、そして異なった色
に発色するように形成された感熱記録層である。材料と
しては、低感度感熱記録層14に用いられた材料と同様
のものが用いられるが、上述したように、低感度感熱記
録層14より熱応答性が高くなるように、染料や顕色剤
の選択、増感剤の添加が行われる。
【0044】なお、この発明においては、熱応答性の高
い高感度感熱記録層18を、熱応答性の低い低感度感熱
記録層14より熱が印加される部分に近い上層部分に形
成したが、これは、低感度感熱記録層14と高感度感熱
記録層18との熱応答性の差を大きく設けて、印字させ
るときに印加する熱量の制御を更に容易に行えるように
するためである。よって、低感度感熱記録層14と高感
度感熱記録層18との熱応答性に十分な差がある場合に
は、この限りではない。
【0045】また、この発明においては、高感度感熱記
録層を赤色に、低感度感熱記録層を黒色に発色するよう
に形成している。これは、高感度感熱記録層18を先に
発色させた場合においても、後に発色した低感度感熱記
録層14が混色により黒く見えるようにするためであ
る。なお、この例では、高感度感熱記録層を赤色に、低
感度感熱記録層を黒色に発色するように形成している
が、これに限らず色の分離ができる組合せにより形成さ
れてもよい。
【0046】さらに、高感度感熱記録層18上には、オ
ーバーコート層20が形成される。オーバーコート層2
0は、結着剤中に充填剤、滑剤、架橋剤を添加し、必要
に応じて分散剤、消泡剤、耐水化剤、紫外線吸収剤など
の添加剤を添加したオーバーコート層の材料をコーティ
ングして形成される保護層である。ここで使用される結
着剤としては、障壁層16で用いられたものと同様の、
ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、デ
ンプン、変性デンプン、カゼイン、ゼラチン、にかわ、
アラビアゴム、ポリアミド、ポリアクリルアミド、変性
ポリアクリルアミド、ヒドロキシエチルセルロース、メ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルセルロース、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリ
ル酸エステル、スチレン−無水マレイン酸共重合体、イ
ソブチレン−無水マレイン酸共重合体、ジイソブチレン
−無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−無水マレイン
酸共重合体、メチルビニル−無水マレイン酸共重合体、
イソプロピレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−
ブタジエン共重合体、マレイン酸共重合体、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリウレタン、
ポリビニルピロリドン、アクリル酸エステル、アクリル
ニトリル、メチルビニルエーテルなどの水溶性樹脂また
はエマルジョンの一種類または二種類以上を選択して使
用することができる。
【0047】また、充填剤としては、水酸化アルミニウ
ム、酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、重質炭酸
カルシウム、軽質炭酸カルシウム、酸化チタン、硫酸バ
リウム、シリカゲル、活性白土、タルク、クレー、カオ
リナイト、ケイソウ土、ホワイトカーボン、炭酸マグネ
シウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化
亜鉛、ポリスチレン樹脂粒子、尿素−ホルマリン樹脂粒
子、ポリオレフィン樹脂粒子などの一種類または二種類
以上を選択して使用することができる。
【0048】さらに、滑剤としては、オレイン酸などの
脂肪酸類、パラフィンワックスなどの酸化ワックス類、
ポリエチレンワックスなどのポリオレフィンワックス
類、ステアリン酸亜鉛などの金属石鹸類、カルナバワッ
クスなどのエステルワックス類、シリコンオイル、鯨油
などの油類を一種類または二種類以上を選択して使用す
ることができる。また、架橋剤としては、グリオキザー
ル、ポリアルデヒド、アミノ−ホルムアルデヒドなどの
ジアルデヒド系、ポリエチレンアミンなどのポリアミン
系、ポリエチレンイミンなどのポリイミン系、エポキシ
系、ポリアミド樹脂、グリセリンジグリシジルエーテル
などのジグリシジル系、炭酸ジルコニウムアンモニウム
などのジルコニウム塩などを一種類または二種類以上を
選択して使用することができる。
【0049】この2色感熱記録紙10では、オーバーコ
ート層20の表面が平滑となるように形成され、光沢の
ある2色感熱記録紙10となっている。この2色感熱記
録紙10を使用するには、サーマルヘッドなどで2色感
熱記録紙10に異なる熱量を印加することによって、加
熱された部分の低感度感熱記録層14および高感度感熱
記録層18を変色させる。その結果、文字や図形などの
像を2色で記録することができる。また、オーバーコー
ト層20が形成されていることにより、印字保存特性、
スティキング防止性、カス付着防止性、ヘッド磨耗防止
性および印刷適性などの性能を得ることができる。さら
に、オーバーコート層20が平滑に形成されてサーマル
ヘッドとの密着度合いが高くなることより、低感度感熱
記録層14と高感度感熱記録層18との発色に要する熱
量に大きな差を設けやすく、印字時の印加する熱量の制
御が容易である。
【0050】このような2色感熱記録紙10を製造する
には、図2に示すように、基材12の上に、低感度感熱
記録14,障壁層16および高感度感熱記録層18を形
成した後、高感度感熱記録層18の上にオーバーコート
層の材料20aを塗布して、オーバーコート層の材料2
0aの上にフィルム22が密着させられる。フィルム2
2としては、平滑な面を有するものが用いられる。その
ようなフィルム22として、たとえば、ポリエチレンフ
ィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリアミド(ナイロ
ン)フィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンナ
フタレートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポルビニ
ールアルコール(ビニロン)フィルム、ポリエーテルケ
トンフィルム、ポリサルホンフィルム、ポリエーテルサ
ルホンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、EVA
共重合体フィルムやアイオノマーフィルムなどのエチレ
ン共重合体フィルム、ポリカーボネートフィルム、セロ
ファンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビ
ニリデンフィルム、アルミニウム箔、アセテートフィル
ムなどのフィルムや、これ以外の平滑な面を有するフィ
ルム単体、またはこれらのフィルムを貼り合わせた紙お
よびフィルムなどが使用できる。また、オーバーコート
層20との離型性をよくするために、離型剤を塗布した
ものでもよい。
【0051】塗布されたオーバーコート層の材料20a
にフィルム22を密着させたのち、オーバーコート層の
材料20aを乾燥成膜化してオーバーコート層20を形
成し、そののちフィルム22が剥離される。なお、図2
において、斜線で示すオーバーコート層の材料20a
は、未乾燥の状態であることを示す。フィルム22は、
平滑な面を有しているため、フィルム22が剥離された
オーバーコート層20の表面は平滑となり、光沢のある
2色感熱記録紙10を得ることができる。したがって、
この2色感熱記録紙10では、従来の2色感熱記録紙の
ように、オーバーコート層を形成するために紫外線硬化
樹脂を使用する必要がない。そのため、2色感熱記録紙
の製造工程において、紫外線照射装置などを必要とせ
ず、2色感熱記録紙の製造を簡単に行うことができる。
【0052】なお、オーバーコート層20を形成するた
めに、フィルム22の面にオーバーコート層の材料20
aを塗布し、図3に示すように、乾燥成膜化させてオー
バーコート層20を形成してもよい。この場合には、基
材12に低感度感熱記録層14および障壁層16を形成
したのち、高感度感熱記録層の材料18aを塗布し、高
感度感熱記録層の材料18aが乾燥する前に、オーバー
コート層20の面が高感度感熱記録層の材料18aの層
に圧着される。そして、高感度感熱記録層の材料18a
が乾燥して高感度感熱記録層18が形成されたのちに、
フィルム22がオーバーコート層20から剥離される。
このように、オーバーコート層20は、高感度感熱記録
層18側に形成してもよいし、フィルム22側に形成し
てもよく、各層が積層されたのちにオーバーコート層2
0からフィルム22を剥離することにより、光沢を有す
る2色感熱記録紙10を得ることができる。また、この
方法で得られる2色感熱記録紙10では、オーバーコー
ト層20の平滑性が優れているため、サーマルヘッドな
どで熱を加えるときの熱効率が高くなり、印字効率が良
好となる。
【0053】なお、2色感熱記録紙10を製造する方法
としては、上述した方法に限られず、低感度感熱記録層
14、障壁層16、高感度感熱記録層18、オーバーコ
ート層20のいずれかの層が未乾燥の状態のときに各層
を積層圧着すればよい。つまり、図4に示すように、オ
ーバーコート層の材料20aをフィルム22上に塗布
し、未乾燥の状態で高感度感熱記録層18上に積層した
のち、オーバーコート層の材料を乾燥させてオーバーコ
ート層20を形成し、フィルム22を剥離してもよい。
また、フィルム22側にいくつかの層を形成して第1の
部材50とし、基材12側に他の層を形成して第2の部
材52として、第1の部材50と第2の部材52とを積
層することにより、2色感熱記録紙10を製造してもよ
い。つまり、図5に示すように、高感度感熱記録層の材
料18aを、第1の部材50に形成したオーバーコート
層20上に塗布し、これらを第2の部材52と積層圧着
したのち、高感度感熱記録層の材料18aを乾燥させて
高感度感熱記録層18を形成し、フィルム22を剥離し
てもよい。なお、製造工程を示す図において、斜線の部
分は、未乾燥の材料部分を示す。
【0054】さらに、図6および図7に示すように、障
壁層の材料16aを、第2の部材52に形成した低感度
感熱記録層14上または第1の部材50に形成した高感
度感熱記録層18上に塗布し、これらを積層圧着したの
ち、障壁層の材料16aを乾燥させて障壁層16を形成
し、フィルム22を剥離してもよい。また、図8および
図9に示すように、低感度感熱記録層の材料14aを、
基材12上または第1の部材50に形成した障壁層16
上に塗布し、これらを積層圧着したのち、低感度感熱記
録層の材料14aを乾燥させて低感度感熱記録層14を
形成し、フィルム22を剥離してもよい。つまり、基材
12側またはフィルム22側のいずれかに上述のような
各層を形成し、それらを積層圧着すればよく、これらの
層のうちのどれを接着用として用いるかは、任意に選択
可能である。
【0055】なお、この発明においては、図1に示した
2色感熱記録記録紙10に限られず、図10に示す2色
感熱記録紙30のように、基材12の上にアンダーコー
ト層24を形成してもよいし、オーバーコート層20の
下に中間層26を形成してもよい。アンダーコート層2
4の目的は、基材12の表面の凹凸を平滑化して基材1
2への低感度感熱記録層の材料や高感度感熱記録層の材
料の吸収を抑制するとともに、断熱性を与えることによ
り、動的感度の向上、印字品質の向上、感熱記録層の材
料の塗布量の削減および隠蔽性の向上などを図ることで
ある。また、中間層26の目的は、耐水性、耐可塑剤性
および耐溶剤性など、印字保持特性を向上させることで
ある。
【0056】アンダーコート層24としては、たとえば
結着剤と顔料との混合物が用いられる。バインダとして
は、たとえば、完全ケン化ポリビニルアルコール、部分
ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニ
ルアルコール、アマイド変性ポリビニルアルコール、ス
ルホン酸変性ポリビニルアルコール、ブチラール変性ポ
リビニルアルコール、その他の変性ポリビニルアルコー
ル、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、スチレン−無水マレイン
酸共重合体、スチレン−ブタジエン系共重合体、スチレ
ン−アクリル酸系共重合体、アクリロニトリル−ブタジ
エン系共重合体、ならびにエチルセルロース、アセチル
セルロースなどのなどのセルロース誘導体、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、ポリアク
リル酸エステル、ポリビニルブチラールポリスチロール
およびそれらの共重合体、ポリアミド樹脂、シリコン樹
脂、石油樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、クマロン樹
脂、デンプン、デンプン誘導体、カゼインなどを用いる
ことができる。さらに、顔料としては、たとえば、アル
ミナ、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸マ
グネシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、炭酸カ
ルシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タル
ク、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの無機顔料、
尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合
体、ポリスチレン樹脂、アミノ樹脂フィラーなどの有機
顔料を用いることができる。また、中間層26の材料と
しては、オーバーコート層の材料を使用することができ
る。
【0057】なお、2色感熱記録紙30を製造する方法
としては、2色感熱記録紙10を製造するのに用いた方
法と同様の方法が用いられる。また、2色感熱記録紙3
0を製造する方法としては、低感度感熱記録層14、障
壁層16、高感度感熱記録層18、オーバーコート層2
0、アンダーコート層22、中間層24のいずれかの層
が未乾燥の状態のときに各層を積層圧着すればよく、こ
れらの層のうちのどれを接着用として用いるかは、任意
に選択可能である。
【0058】
【実施例】(実施例1)図11に示すように、基材12
となる上質紙の一方面上に低感度感熱記録層14,障壁
層16、高感度感熱記録層18を形成した後、オーバー
コート層20を形成するために、表1に示す配合比とな
るように、原料を均一に分散し、オーバーコート層の材
料を作製した。ここで、表1に示す配合比は、固形分重
量比を示している。得られたオーバーコート層の材料2
0aを高感度感熱記録層18上に塗布し、未乾燥の状態
で、フィルム22を貼り合わせた。そして、オーバーコ
ート層の材料20aが乾燥してオーバーコート層20が
形成されたのち、フィルム22を剥離し、2色感熱記録
紙10を作製した。
【0059】
【表1】
【0060】(実施例2)図12に示すように、基材1
2となる上質紙の一方面上に低感度感熱記録層14,障
壁層16を形成した後、さらに、表2に示す配合比とな
るように、原料を均一に分散し、オーバーコート層の材
料を作製した。得られたオーバーコート層の材料をフィ
ルム22上に塗布し、乾燥してオーバーコート層20を
作製した。さらに、得られたオーバーコート層20に高
感度感熱記録層の材料18aを塗布し、未乾燥の状態
で、障壁層16に貼り合わせた。そして、高感度感熱記
録層の材料18aが乾燥して高感度感熱記録層18が形
成されたのち、フィルム22を剥離し、2色感熱記録紙
10を作製した。
【0061】
【表2】
【0062】(比較例)図13に示すように、基材12
となる上質紙の一方面上に低感度感熱記録層14,障壁
層16,高感度感熱記録層18を形成した後、さらに、
表3に示す配合比で得られたオーバーコート層の材料を
高感度感熱記録層18上に塗布し、送風乾燥してオーバ
ーコート層20を形成して、2色感熱記録紙10を作製
した。
【0063】
【表3】
【0064】得られた3種類の2色感熱記録紙につい
て、携帯光沢度計PG−9D型(日本電色工業株式会社
製)で、60度鏡面光沢度を、JISZ8741に基づ
いて測定した。その結果を表4に示す。
【0065】
【表4】
【0066】表4からわかるように、フィルムを用いて
オーバーコート層を形成した実施例1および実施例2の
2色感熱記録紙は、フィルムを使用せずにオーバーコー
ト層を形成した比較例の2色感熱記録紙に比べて、光沢
度が良好であった。
【0067】
【発明の効果】この発明によれば、低感度感熱記録層と
高感度感熱記録層との間に障壁層を形成することによ
り、色分離性に優れた2色感熱記録紙を得ることができ
る。また、高感度感熱記録層を低感度感熱記録層より熱
が印加される面に近い側に形成していることより、印字
時の印加する熱量の制御が容易な2色感熱記録紙が得ら
れる。さらに、オーバーコート層を形成するときに、そ
の材料の表面に平滑な面を有するフィルムを密着させ、
オーバーコート層が形成されたのちにフィルムを剥離す
ることにより、平滑で光沢のある2色感熱記録紙を得る
ことができる。これにより、さらに色分離性に優れ、印
字結果が明瞭なものとなる。また、この発明の2色感熱
記録紙では、平滑性のよいオーバーコート層が形成され
ているため、熱効率が高くなり、印字効率がよくなり、
発色ムラの発生が少なくなる。さらに、この2色感熱記
録紙を製造するときに、従来の紫外線硬化樹脂をオーバ
ーコート層の材料として用いた2色感熱記録紙に比べ
て、紫外線照射装置などが必要でなく、製造工程を簡略
化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の2色感熱記録紙の一例を示す断面図
解図である。
【図2】図1に示す2色感熱記録紙を製造するために、
オーバーコート層の材料の上にフィルムを貼り付ける工
程を示す断面図解図である。
【図3】図1に示す2色感熱記録紙を製造するために、
フィルムに形成されたオーバーコート層を高感度感熱記
録層の材料の上に積層する工程を示す断面図解図であ
る。
【図4】図1に示す2色感熱記録紙を製造するために、
フィルムに塗布されたオーバーコート層の材料を高感度
感熱記録層の上に積層する工程を示す断面図解図であ
る。
【図5】図1に示す2色感熱記録紙を製造するために、
フィルムに塗布された高感度感熱記録層の材料を障壁層
の上に積層する工程を示す断面図解図である。
【図6】図1に示す2色感熱記録紙を製造するために、
フィルムに形成された高感度感熱記録層を障壁層の材料
の上に積層する工程を示す断面図解図である。
【図7】図1に示す2色感熱記録紙を製造するために、
フィルムに塗布された障壁層の材料を低感度感熱記録層
の上に積層する工程を示す断面図解図である。
【図8】図1に示す2色感熱記録紙を製造するために、
フィルム側に形成された障壁層を低感度感熱記録層の材
料の上に積層する工程を示す断面図解図である。
【図9】図1に示す2色感熱記録紙を製造するために、
フィルム側に塗布された低感度感熱記録層の材料を基材
上に積層する工程を示す断面図解図である。
【図10】この発明の2色感熱記録紙の他の例を示す断
面図解図である。
【図11】実施例1の2色感熱記録紙の製造工程を示す
断面図解図である。
【図12】実施例2の2色感熱記録紙の製造工程を示す
断面図解図である。
【図13】比較例の2色感熱記録紙の製造工程を示す断
面図解図である。
【符号の説明】
10,30 2色感熱記録紙 12 基材 14 低感度感熱記録層 16 障壁層 18 高感度感熱記録層 20 オーバーコート層 22 フィルム 24 アンダーコート層 26 中間層 50 第1の部材 52 第2の部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 佳奈 大阪市天王寺区小橋町1番25号 大阪シー リング印刷株式会社内 Fターム(参考) 2H026 AA07 AA11 AA28 BB01 FF03 FF07 FF11 FF13 HH00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と、異なった熱量において異なった
    色に発色する高感度感熱記録層および低感度感熱記録層
    と、前記いずれかの感熱記録層を保護するためのオーバ
    ーコート層とを含む2色感熱記録紙であって、 前記高感度感熱記録層と前記低感度感熱記録層との間
    に、前記高感度感熱記録層と前記低感度感熱記録層とに
    含有される感熱記録層の発色特性を変化させる成分が他
    方の感熱記録層に作用することを阻害する障壁層を有
    し、 前記オーバーコート層は、平滑な面を有するフィルムを
    オーバーコート層の材料に密着させ、前記材料を成膜化
    させることにより形成されていることを特徴とする、2
    色感熱記録紙。
  2. 【請求項2】 前記高感度感熱記録層が、前記低感度感
    熱記録層より熱が印加される面に近い側に形成される、
    請求項1に記載の2色感熱記録紙。
  3. 【請求項3】 前記低感度感熱記録層が、前記高感度感
    熱記録層より濃色に発色する、請求項1または請求項2
    に記載の2色感熱記録紙。
  4. 【請求項4】 基材と、異なった熱量において異なった
    色に発色する高感度感熱記録層および低感度感熱記録層
    と、前記高感度感熱記録層と前記低感度感熱記録層とに
    含有されている感熱記録層の発色特性を変化させる成分
    が他方の感熱記録層に作用することを阻害する障壁層
    と、前記いずれかの感熱記録層を保護するためのオーバ
    ーコート層とを含む2色感熱記録紙の製造方法におい
    て、 前記オーバーコート層の材料の表面に平滑な面を有する
    フィルムを密着させ、前記オーバーコート層の材料を成
    膜化したのちに前記フィルムが剥離されることを特徴と
    する、2色感熱記録紙の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記高感度感熱記録層が、前記低感度感
    熱記録層より熱が印加される面に近い側に高感度感熱記
    録層の材料を塗布して形成される、請求項4に記載の2
    色感熱記録紙の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記低感度感熱記録層が、前記高感度感
    熱記録層より濃色に発色する感熱記録層の材料を塗布し
    て形成される、請求項4または請求項5に記載の2色感
    熱記録紙の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記フィルムの平滑な面に前記オーバー
    コート層の材料を塗布して前記オーバーコート層を形成
    したのち、前記オーバーコート層と前記オーバーコート
    層以外の層とを積層し、前記フィルムが前記オーバーコ
    ート層から剥離される、請求項4ないし請求項6のいず
    れかに記載の2色感熱記録紙の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記オーバーコート層以外の層の上に前
    記オーバーコート層の材料を塗布したのち、前記オーバ
    ーコート層の材料の塗布面に前記フィルムを密着させ、
    前記オーバーコート層の材料を成膜化させたのちに前記
    フィルムが剥離される、請求項4ないし請求項6のいず
    れかに2色感熱記録紙の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記フィルムの平滑な面に前記オーバー
    コート層を形成し、前記オーバーコート層の上に前記オ
    ーバーコート層以外の層の全部または一部を形成した第
    1の部材と、前記第1の部材に形成されなかった層を前
    記基材の上に形成した第2の部材とを準備し、前記第1
    の部材と前記第2の部材とを積層したのち、前記オーバ
    ーコート層から前記フィルムが剥離される、請求項4な
    いし請求項6のいずれかに記載の2色感熱記録紙の製造
    方法。
JP11135995A 1999-05-17 1999-05-17 2色感熱記録紙およびその製造方法 Pending JP2000326630A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11135995A JP2000326630A (ja) 1999-05-17 1999-05-17 2色感熱記録紙およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11135995A JP2000326630A (ja) 1999-05-17 1999-05-17 2色感熱記録紙およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000326630A true JP2000326630A (ja) 2000-11-28

Family

ID=15164743

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11135995A Pending JP2000326630A (ja) 1999-05-17 1999-05-17 2色感熱記録紙およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000326630A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013095105A (ja) * 2011-11-04 2013-05-20 Nippon Paper Industries Co Ltd 感熱記録体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013095105A (ja) * 2011-11-04 2013-05-20 Nippon Paper Industries Co Ltd 感熱記録体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7618922B2 (en) Thermally-sensitive recording medium
JPS62117787A (ja) 感熱記録材料
JPH0359840B2 (ja)
JPH106652A (ja) 感熱記録シート
JP7437849B2 (ja) 感熱記録部材および感熱記録部材の製造方法
US20230027721A1 (en) Thermosensitive recording medium
JP3311409B2 (ja) ラベル用感熱記録シート
JP2000326630A (ja) 2色感熱記録紙およびその製造方法
JP2002264503A (ja) 粘着ラベル用感熱記録体
JP4299181B2 (ja) 感熱記録材料
JP2004249528A (ja) 感熱記録体
JP2004284029A (ja) 感熱記録体
JPH11321111A (ja) 感熱紙およびその製造方法
JP2011255554A (ja) 感熱記録材料の製造方法
JPH10315621A (ja) 感熱記録用粘着ラベル
JP2512573B2 (ja) 感熱記録材料
JP4999358B2 (ja) 感熱記録体
JP2003276330A (ja) 感熱記録シートの製造方法
JP2001018528A (ja) 2色発色感熱記録材料
JP6015219B2 (ja) 感熱記録媒体
JP3355108B2 (ja) 捺印可能な感熱配送伝票
JP2001018531A (ja) 2色感熱記録媒体及びその製法
JP2007090816A (ja) 感熱記録体
JP2008094032A (ja) 感熱記録体
JP2012076230A (ja) 感熱記録体