JP2000326219A - 半導体基板の平坦化方法および平坦化装置 - Google Patents

半導体基板の平坦化方法および平坦化装置

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JP2000326219A
JP2000326219A JP13372399A JP13372399A JP2000326219A JP 2000326219 A JP2000326219 A JP 2000326219A JP 13372399 A JP13372399 A JP 13372399A JP 13372399 A JP13372399 A JP 13372399A JP 2000326219 A JP2000326219 A JP 2000326219A
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wafer
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fluid
polishing
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Shigeo Moriyama
茂夫 森山
Takashi Kugaya
隆 久賀谷
Takayasu Furukawa
貴康 古川
Souichi Katagiri
創一 片桐
Yoshio Kawamura
喜雄 河村
Masahiko Sato
雅彦 佐藤
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】静圧荷重方式の利点である高い加工均一性を保
ちつつ、高い信頼性をもって被加工物の吸着脱離ができ
る半導体の平坦化方法および平坦化装置を提供する。 【解決手段】弾性を有する袋の内部の第一の流体の圧力
を前記半導体基板に加え、前記袋の前記半導体基板と対
向する部分に開口する流体通路の内部の、前記袋の内部
の第一の流体と隔離された第二の流体によって前記半導
体基板を吸引し保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路の
製造過程における半導体基板の平坦化方法および平坦化
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路、すなわち半導体
デバイスの回路パターンの高密度,微細化に伴い、パタ
ーン露光工程における光学的焦点マージンの不足が問題
となり、半導体基板、すなわちウェハの表面の平坦化が
極めて重要となっている。このウェハ平坦化技術の1つ
に化学機械研磨法(CMP:Chemical Mechanical Poli
shing)と呼ばれる研磨加工法がある。
【0003】図6は上記CMP装置の主要部分の縦断面
図である。図6に示す研磨パッド11を回転する定盤1
2に貼り付けて回転させる。この研磨パッド11は、例
えば発泡ウレタン樹脂を薄いシート状にスライスして成
形したものであり、被加工物の種類や仕上げたい表面あ
らさの程度によって、その材質や微細な表面構造を種々
選択して使いわける。
【0004】ウェハ保持ホルダ3はウェハホルダ14と
インサート13とから構成され、研磨加工されるウェハ
1は弾性のあるスポンジ層を有するインサート13を介
してウェハホルダ14に固定される。このウェハホルダ
14を回転させながら研磨パッド11の表面に荷重し、
さらに研磨パッド11の上に研磨スラリ15を供給する
ことにより、ウェハ1の表面上の絶縁膜の凸部が研磨除
去され、平坦化される。
【0005】ウェハ1の表面上の絶縁膜が二酸化珪素の
場合、一般的に研磨スラリ15としては、コロイダルシ
リカが用いられる。コロイダルシリカは直径30nm程
度の微細なシリカ粒子を、水酸化カリウム等のアルカリ
水溶液に懸濁させたものであり、アルカリによる化学作
用が加わるため、砥粒のみによる機械的研磨に比べて飛
躍的に高い加工能率と加工ダメージの少ない平滑面を得
られる特徴がある。
【0006】このように、研磨パッドと被加工物の間に
研磨スラリを供給しなら加工する方法は、遊離砥粒研磨
技術として広く知られているが、パターンの種類や段差
の状態によっては十分に平坦化できない場合がある。ま
た、研磨スラリや研磨パッドなどの消耗品のコストが極
めて高く、さらに研磨パッドの消耗に起因する長期安定
性の不足などの課題がある。
【0007】このような遊離砥粒研磨による平坦化の欠
点を解消するものとして、固定砥粒研磨による平坦化の
概念が、発明者らによって提案された。この提案は国際
特許出願PCT/JP95/01814号に記載されて
おり、以下にその概略を説明する。
【0008】この提案は、図1に示した研磨装置におい
て、従来の研磨パッド11の代わりに、硬度が最適に制
御された特殊な砥石を用いることを特徴とする。この砥
石の弾性率は5〜500kg/mm2 であり、従来の一般的
な砥石に比べて、1/10から1/100の硬さであ
る。逆に、従来のウェハ研磨の用途に用いられている硬
質発泡ポリウレタン製などの硬質研磨パッドに比べれ
ば、5倍から50倍の硬さである。
【0009】この砥石の砥粒の種類は、二酸化珪素,酸
化セリウム,酸化アルミナなどが好ましく、その粒径は
0.01 〜1μm程度のものが、スクラッチを発生する
ことなく良好な加工能率を得ることができる。これらの
砥粒を結合するための樹脂は、フェノール系,ポリエス
テル系などの高純度有機系樹脂が好ましい。上記砥粒を
結合樹脂に混練後、適切な圧力を加えて固形化し、必要
に応じて加熱硬化などの処理を加えて砥石を作成する。
この製法において、結合樹脂の種類や加圧圧力を変える
ことによって、できあがる砥石の硬度を制御できる。本
発明に用いる砥石は、硬さが5〜500kg/mm2 となる
ように調整されている。
【0010】上記提案に記載された実施例では、粒径1
μmの酸化セリウム砥粒を弾性率100kg/mm2 となる
ようにフェノール系またはポリエステル系樹脂で結合し
て製作された砥石に、純水を研磨液として供給し、これ
を用いて厚さ1μmの二酸化珪素膜を加工した場合、ス
クラッチの発生は皆無、かつパターン幅が10mmから
0.5μm のすべての種類のパターンに対して、加工速
度が0.3±0.011μm/分以下という極めて良好な
平坦化性能が得られた。このような良好な平坦化性能
は、弾性率が最適化された砥石を用いた固定砥粒加工で
初めて成し得る効果である。
【0011】上記のように、砥石を研磨工具とする平坦
化技術は数多くのメリットを有するが、反面、砥石の弾
性率が研磨パッドに比べてはるかに大きいため、加工均
一性の点では逆に不利となる。
【0012】研磨パッドを用いて遊離砥粒研磨する場
合、先に図6を用いて説明したように、薄いスポンジ層
であるインサート13を介して被加工物のウェハ1を研
磨パッド11上に加圧しながら研磨する。このため、多
少のウェハ1の厚みむらや研磨パッド11自身の平坦度
誤差は、上記インサート13の厚みの変形と研磨パッド
11自身の変形によって吸収され、比較的容易に高い加
工均一性が得られる。しかし弾性率が高い砥石を用いる
固定砥粒研磨の場合には、砥石自身の変形効果はほとん
ど期待できないので、高い均一性を得ることが困難とな
ることが予想される。
【0013】上記問題の解決策として、流体の静圧を利
用した均一分布荷重法が古くから知られている。図2は
図6と同様、CMP装置の主要部分の縦断面図である。
図2において、研磨のための荷重Wを受けながら回転す
るホルダ基板21の下部には、厚さ1mm以下の弾性のあ
るゴムシートで成形されたパンケーキのような形状をし
た袋22が密着固定されており、この袋22の内部に空
気や水などの流体が閉じ込められて、ウェハ保持ホルダ
3を構成している。この流体が閉じ込められている袋2
2の下面にウェハ1を装着したまま上記研磨荷重Wをホ
ルダ基板21に加えることにより、ウェハ1の裏面には
流体の静圧に比例した等分布荷重が加えられることにな
る。そして、ウェハ1は砥石20に押し付けられて研磨
される。この流体の静圧を利用する加圧法は均一性の点
では最も好ましいが、最大の欠点は、流体を閉じ込めて
いる袋22の表面へのウェハ1の保持着脱が困難なた
め、自動化に向かないことである。
【0014】この問題を解決するものとして、特開平9
−85617号公報,特開平11−19868号公報に記載された技
術があるが、代表的なものとして、図3に示す米国特許
公報5,423,716 号に記載された方法を例示する。図3は
図6と同様、CMP装置の主要部分の縦断面図である。
図3において、ウェハ1の吸着時に弾性体の袋22の表
面にウェハ1を接触させ、その後袋22内の圧力を大気
より小さく、すなわち負圧としてウェハ1を袋22の表
面に吸着して保持する。研磨加工時には、上記袋22内
に圧縮空気を導入する。この方法では、構造上ウェハ1
の吸着力をさほど大きくできないため、吸着中のウェハ
1を落下させる可能性があり、信頼性の点で問題があっ
た。
【0015】上記のように、従来の方法では、研磨パッ
ドの変形吸収能力が不十分なために均一性が不十分であ
ったり、砥石を用いて均一性が良い静圧荷重方式ではウ
ェハのハンドリングの信頼性が不十分であるなど、全て
の条件を満足するものは存在しなかった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、静圧
荷重方式の利点である高い加工均一性を保ちつつ、高い
信頼性をもって被加工物の吸着脱離ができる半導体の平
坦化方法および平坦化装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的は、静圧流体加
圧方式のウェハ保持ホルダに信頼性の高い真空チャック
機能を併せ持たせることにより達成される。
【0018】より具体的には、弾性を有する袋の内部の
第一の流体の圧力を前記半導体基板に加え、前記袋の前
記半導体基板と対向する部分に開口する流体通路の内部
の、前記袋の内部の第一の流体と隔離された第二の流体
によって前記半導体基板を吸引し保持するようにしたも
のである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を用
いて説明する。
【0020】図1は本発明による平坦化装置2の斜視図
である。図1において、第一の砥石定盤51と第二の砥
石定盤52の2つの砥石定盤が設けられ、ウェハ55が
ウェハ研磨ホルダ59に吸着されて砥石定盤に押し付け
られ、研磨加工される。詳細は後述する。
【0021】図3は本発明による第一実施例を示し、平
坦化装置の主要な部分の縦断面図である。図3におい
て、ウェハ保持ホルダ3は、図2と同様、ホルダ基板2
1の下部に圧縮空気を蓄える薄膜で弾性体の袋22が設
けられており、外部に設けられた空気圧力制御装置(図
示せず)からの空気23、または、空気23を遮断して
密閉された袋22に上記ホルダ基板21から加えられる
圧力で、ウェハ1を静圧加圧する。
【0022】この袋22の内部には、袋22自身に大き
な外力を加えないようなフレキシブルな吸引パイプ24
が貫通しており、袋22の表面に可撓性をもって設けら
れており、袋22の下部表面でウェハ1と接触する部位
に吸引ノズル25が開口し、もう一端は吸引源(図示せ
ず)に繋がっており、空気26が吸引される。この場
合、吸引パイプ24と袋22の接合部は完全にシールさ
れることはいうまでもない。
【0023】図3において、ウェハ1を吸着する手順を
以下説明する。袋22内の空気をリークし、大気圧とほ
ぼ同一にした状態で吸引ノズル25をウェハ1に接触ま
たは近接させ、その状態で吸引パイプ24の他端から吸
引源(図示せず)により吸引する。ウェハ1は吸引ノズ
ル25に引き寄せられ、ウェハ1は袋22の表面にしっ
かりと吸着される。
【0024】ウェハ1を吸着したウェハ保持ホルダ3は
研磨パッドまたは砥石上に移動され、研磨工程に移る。
研磨工程では、前記吸引パイプ24内を吸引したまま袋
22内を空気加圧し、所定の面圧でウェハ1を研磨パッ
ドまたは砥石上に荷重する。このウェハの荷重後は、前
記吸引パイプ24内の吸引を停止しても良いが、ウェハ
1に加わる強い研磨摩擦力に抗してウェハ1をしっかり
と袋22の表面に保持するためには、吸引をしたまま研
磨することが望ましい。但し、この場合には吸引パイプ
24内に研磨液も吸い込んでしまうので、後述の対策が
必要である。
【0025】研磨が終了すると、再び吸引パイプ24内
を吸引して、ウェハ1を袋22の表面に吸着した後、袋
22内の空気を大気圧までリークして研磨パッドまたは
砥石へのウェハ1の荷重を零とする。その後、ウェハ保
持ホルダ3全体を、ウェハのアンロードステーション
(図示せず)に移動してから、吸引パイプ24内の空気
を大気圧にまでリークして、それまで吸引していたウェ
ハ1を袋22の表面から離脱させる。
【0026】上記のように、ウェハ1の吸引手段を袋2
2に新たに設けることにより、ウェハ1の吸引力を確実
に維持することができ、ウェハ搬送時のウェハ1の離脱
エラーを完全に防止することができる。また、ウェハ1
の研磨中にも吸引することにより、袋22の表面とウェ
ハ1との間に働く静摩擦力を増加することができ、研磨
力による袋22からのウェハ1の離脱を防止する効果も
期待できる。
【0027】図3に示した本発明の第一実施例の場合、
研磨中に吸引パイプ24でウェハ1を吸引しているの
で、吸引ノズル25から研磨液を吸い込む可能性があ
る。
【0028】図4は本発明による第二実施例を示し、図
3と同様、平坦化装置の主要な部分の縦断面図である。
本実施例は図3に示した第一実施例に対してトラップ機
構を設けたものである。図4において、吸引ノズル25
から吸引された研磨液27は、トラップタンク28に一
時的に蓄えられ、空気26が吸引される。ウェハ1の加
工終了後、ウェハ1を離脱させるときに、圧縮空気をト
ラップタンク28に導入すれば、トラップタンク28に
蓄えられた研磨液27は強制的に吸引ノズル25から大
気に排出される。
【0029】図3に示した本発明の第一実施例の場合、
吸引力が不足する可能性がある。強い吸引力を得るため
には吸引ノズルの開口径を大きくすれば良いが、そうす
るとノズル開口部直下のウェハ1に研磨のための荷重が
その部分で加えられなくなり、結局この領域だけ研磨量
不足となってしまう。この問題を防ぐには、研磨量がむ
らにならない程度に小さな直径の吸引ノズルを多数設け
れば良い。発明者らの実験によれば、この吸引ノズルの
直径がウェハ1の厚さの2倍から10倍の範囲におい
て、十分な吸引力と無視できる研磨むらレベルとを両立
し得た。
【0030】図5は本発明による第三実施例を示し、図
3または図4中の吸引ノズル25の近傍の縦断面図、お
よびこれを下方から見た平面図である。
【0031】図5(a)に示すように、少ないノズルの
数でも、吸引ノズル25の周囲に研磨むらにならない程
度に微細な幅、例えば幅1mm以下の流路網28をはりめ
ぐらせて、実質的に吸引面積を増加して吸引力を強くす
ることができる。この流路網のパターンは種々考えられ
るが、図5(b)に示すように、吸引ノズル25の開口
部を中心に放射状に広がるパターンは、製作が容易で効
果も高い。
【0032】以上説明したように、静圧荷重方式ホルダ
において、被加工物であるウェハの専用吸引手段を薄膜
弾性体の袋の表面に新たに設けることにより、吸引力を
確実に維持することができ、ウェハ搬送時のウェハ離脱
エラーをなくすことができる。さらに、研磨中にも上記
吸引手段を作動させることにより、研磨摩擦力に起因す
る袋の表面からのウェハ離脱を防止することができる。
このように、本発明によれば、静圧荷重方式の利点であ
る高い加工均一性を維持しつつ、ウェハ保持の信頼性を
向上することが可能となる。
【0033】次に、図1により、本発明の平坦化装置の
適用例を説明する。図1は、平坦化装置の斜視図であ
る。図1に示す平坦化装置2は、砥石定盤が2個,ウェ
ハを搬送するアームが2個を備えるので、2プラテン,
2ヘッド構成の装置である。研磨工具として砥石を用い
ている点とその砥石を最適にドレッシングする点に特徴
がある。
【0034】第一の砥石定盤51には前記した平坦化性
能が高い、弾性率が最適化された砥石が上面に固定され
ており、第二の砥石定盤52には仕上げ用の、第一の砥
石定盤51の砥石より弾性率の小さい砥石が上面に固定
されている。これらの砥石定盤はそれぞれ20rpm 程度
の一定速度で回転しながらウェハ55を研磨する。
【0035】ウェハの研磨前に第一の砥石定盤51のド
レッシングを行う。回転揺動アーム104の先端に取り
付けられたスピンドルモータ102は小径のダイヤモン
ド砥石101を10000rpm で高速回転させ、20rp
m で回転している第一の砥石定盤51の表面をドレッシ
ングする。切り込み量の設定は回転揺動アーム104の
基部のZ軸移動装置103によってなされ、典型的には
1μmずつ切り込まれる。回転揺動アーム104の揺動
周期はおよそ30秒であり、これが終了すればウェハ研
磨のための準備ができたことになる。本実施例ではアー
ムを回転揺動型としたが、アームが垂直方向に長い構造
等他の構造でもよい。また、ドレッシングをウェハ研磨
の前だけでなく、研磨中に行ってもよい。
【0036】ウェハ55はハンドリングロボツト54に
よってローダカセット53から取り出され、直動キャリ
ア56上のロードリング57上に載せられる。次に、上
記直動キャリア56が図中左方向に移動し、ロード/ア
ンロードポジションに位置決めされると、研磨アームA
58が回転移動し、その先端に設けられているウェハ研
磨ホルダ59の下面にウェハ55を吸着する。
【0037】このウェハ研磨ホルダ59の構造は、図4
で説明した静圧流体荷重方式のものであり、先に説明し
たように、薄膜弾性体の袋(図示せず)の内部の圧力を
ほぼ大気圧とする一方、吸引ノズル開口部を負圧にし
て、ウェハ55を吸着する。
【0038】次に、研磨アームA58はウェハ研磨ホル
ダ59が第一の砥石定盤51の上に位置するように回転
する。ウェハ研磨ホルダ59の袋の内部の空気圧を上昇
させることにより、下面に吸着しているウェハ55を砥
石上に押しつけ、回転しながら加工し、第一の加工工程
を実行する。この第一の加工工程が終わると、再びウェ
ハ研磨ホルダ59内の袋の内部の空気を大気にリークし
て研磨圧を零とし、その後、第二の砥石定盤52の上に
位置するように研磨アームA58が回転する。その後
は、前と同様にしてウェハ研磨ホルダ59は下面に吸着
しているウェハ55を第二の砥石定盤52上に押しつけ
ながら回転し、仕上げ加工し、第二の加工工程を実行す
る。
【0039】上記2段階の加工工程が終了すると、洗浄
工程に入る。研磨アームA58が回転し、ウェハ研磨ホ
ルダ59を回転ブラシ60が設けられている洗浄ポジシ
ョン上に位置付ける。回転ブラシ60は回転しながらウ
ェハ研磨ホルダ59の下面に吸着されているウェハ55
の加工面を水洗ブラシで洗浄する。洗浄が終了すると、
直動キャリア56が再び上記洗浄ポジション上まで移動
し、ウェハ研磨ホルダ59の真空吸着から開放されたウ
ェハ55を受け取る。この真空吸着を解放するにあた
り、吸着ノズル内の圧力を正圧とすることにより、ウェ
ハの剥離と共に、図4に示したトラップタンク28内に
溜まった研磨液27等を排除することができる。なお、
上記説明では回転ブラシ60を用いたが、その代りに超
音波を与えたジェット水流による洗浄法を用いてもよ
い。
【0040】その後、直動キャリア56がロード/アン
ロードポジションまで戻ると、ハンドリングロボット5
4が加工済みのウェハをつかみ、これをアンロードカセ
ット61に収納する。
【0041】以上が研磨アームA58の一周期分の動作
である。同様に研磨アームB62もこれと平行して動作
する。研磨アームB62にはウェハ研磨ホルダ63が設
けられている。当然のことながら、これは2つの研磨定
盤を時分割して有効に利用するためである。研磨アーム
B62の動作シーケンスは研磨アームA58のシーケン
スと全く同一であるが、半周期だけ位相が遅れたものと
なっている。即ち、研磨アームB62の動作は上記第二
の加工工程の開始に合わせて開始する。
【0042】図1に示した装置の例は、ウェハを保持す
る研磨アームの数が2本で、ドレッシング装置は1系統
のみとする場合の例であり、2本の研磨アームの回転軌
跡が交差または接する位置を設け、ここに一組の洗浄ブ
ラシやロード/アンロードのための直動キャリヤの停止
位置を設けることにより、2本の研磨アームでこれらの
機能を兼用することができる構成となっている。本例で
ドレスするのは第一の研磨定盤のみであるが、必要によ
ってはドレッシング装置の回転中心位置を変更して第二
の研磨定盤もドレスできるようにしたり、あるいは別途
第二のドレッシング装置を設けても良い。
【0043】これまでは2本の研磨アームを設ける実施
例について説明してきたが、構成を簡略化するために当
然のことながらこれを1本とすることもできる。逆に装
置のスルーブットを向上させるため、研磨アームの数を
3本以上にしたり、1本の研磨アームに複数のウェハ研
磨ホルダを取り付ける構成としても良い。さらに上記実
施例では、研磨パッド用と砥石用にそれぞれ独立した2
つの回転定盤を設けてあるが、これを1つの回転定盤と
することも可能である。すなわち、回転定盤の周辺部に
はリング状の砥石を設け、その中央部に仕上げ用砥石を
設けるのである。その他にも、装置のフットプリント
(設置のための投影面積)を小さくするために回転定盤
を縦形としたり、傾けた設計とすることも可能である。
【0044】また、本発明による平坦化装置は、半導体
デバイスウェハの平坦化をはじめ、液晶表示素子やマイ
クロマシン,磁気ディスク基板,光ディスク基板及びフ
レネルレンズ等の微細な表面構造を有する素子の製造な
ど、極めて高い精度での基板表面の平坦化,平滑化に適
用することができる。
【0045】以上述べたように、薄膜弾性体の袋内の流
体圧を研磨荷重として被加工ウェハに与える静圧荷重方
式ウェハ保持ホルダにおいて、被加工ウェハの専用吸引
手段を薄膜弾性体の袋の表面に新たに設けることにより
吸引力を確実に維持することができ、ウェハ搬送時のウ
ェハ離脱エラーを完全になくすことができる。さらに、
研磨中にも上記吸引手段を作動させることにより、研磨
摩擦力に起因する薄膜弾性体の袋の表面からのウェハ離
脱を防止することができる。このように、本発明によれ
ば、静圧荷重方式の利点である高い加工均一性を維持し
つつ、ウェハ保持の信頼性を向上することが可能とな
る。
【0046】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、高
い加工均一性を保ちつつ、高い信頼性をもって被加工物
の吸着脱離ができる半導体の平坦化方法および平坦化装
置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】平坦化装置の斜視図。
【図2】従来技術を示し、CMP装置の主要部分の縦断
面図。
【図3】本発明の第一実施例を示し、CMP装置の主要
部分の縦断面図。
【図4】本発明の第二実施例を示し、CMP装置の主要
部分の縦断面図。
【図5】本発明の第三実施例を示し、吸引ノズルの近傍
の縦断面図およびこれを下方から見た平面図。
【図6】CMP装置の主要部分の縦断面図。
【符号の説明】
1…ウェハ、2…平坦化装置、3…ウェハ保持ホルダ、
11…研磨パッド、12…定盤、13…インサート、1
4…ウェハホルダ、15…研磨スラリ、20…砥石、2
1…ホルダ基板、22…袋、24…吸引パイプ、25…
吸引ノズル、28…トラップタンク、51…第一の砥石
定盤、52…第二の砥石定盤、55…ウェハ、58…研
磨アームA、59…ウェハ研磨ホルダ、62…研磨アー
ムB、101…ダイヤモンド砥石、104…回転揺動ア
ーム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古川 貴康 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立製作所計測器事業部内 (72)発明者 片桐 創一 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 河村 喜雄 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 佐藤 雅彦 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 Fターム(参考) 3C058 AA07 AA12 AA19 AB03 AB04 CB01 DA12 DA17

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板を研磨工具の表面に押し付けて
    半導体基板を研磨し平坦化する半導体基板の平坦化方法
    において、弾性を有する袋の内部の第一の流体の圧力を
    前記半導体基板に加え、前記袋の前記半導体基板と対向
    する部分に開口する流体通路の内部の、前記袋の内部の
    第一の流体と隔離された第二の流体によって前記半導体
    基板を吸引し保持することを特徴とする半導体基板の平
    坦化方法。
  2. 【請求項2】半導体基板を研磨工具の表面に押し付けて
    半導体基板を研磨し平坦化する半導体基板の平坦化装置
    において、弾性を有し、内部の第一の流体の圧力を前記
    半導体基板に加える袋と、前記袋の前記半導体基板と対
    向する部分に開口し、内部の第二の流体は前記袋の内部
    の第一の流体と隔離されるとともに、該第二の流体の圧
    力によって前記半導体基板を吸引し保持する流体通路と
    を備えたことを特徴とする半導体基板の平坦化装置。
  3. 【請求項3】凹凸パターンが形成されている半導体基板
    の表面を研磨工具の表面に押し付けて相対運動させなが
    ら前記凹凸パターンを研磨し平坦化する半導体基板の平
    坦化方法において、弾性体の袋の内部に実質的に閉じ込
    められている流体の静圧を利用して前記半導体基板を前
    記研磨工具の表面に押し付ける工程と、前記弾性体の袋
    の内部を貫通して外部空間と繋がる少なくとも1個の流
    体経路を介して前記半導体基板を負圧吸着する工程とを
    含むことを特徴とする半導体基板の平坦化方法。
  4. 【請求項4】前記弾性体の袋は、実質的にドーナツリン
    グ状の閉空間構造を有し、中央に開いた穴部の圧力を制
    御して前記弾性体の袋の表面に前記半導体基板を吸着し
    保持する工程を含むことを特徴とする請求項3に記載の
    半導体基板の平坦化方法。
  5. 【請求項5】凹凸パターンが形成されている半導体基板
    の表面を研磨工具の表面上に押し付けて相対運動させな
    がら前記凹凸パターンを研磨し平坦化する半導体基板の
    平坦化装置において、前記半導体基板を前記研磨工具の
    表面に押し付ける手段は、弾性体の袋の内部に実質的に
    閉じ込められている流体の静圧を利用するものであると
    共に、前記弾性体の袋の内部を貫通して外部空間と繋が
    る少なくとも1本の流体経路を介して前記半導体基板を
    負圧吸着する手段を備えたことを特徴とする半導体基板
    の平坦化装置。
  6. 【請求項6】前記流体経路の開口部は前記弾性体の袋の
    表面に設けられ、可撓性を有することを特徴とする請求
    項5に記載の半導体基板の平坦化装置。
  7. 【請求項7】前記弾性体の袋の表面に設けられた前記開
    口部の近傍に、負圧吸着面積を実質的に増加するための
    流路網を設けたことを特徴とする請求項6に記載の半導
    体平坦化装置。
  8. 【請求項8】前記弾性体の袋は実質的にドーナツリング
    状の閉空間構造を有し、中央に開いた穴部の圧力を制御
    して前記弾性体の袋の表面に前記半導体基板を吸着し保
    持することを特徴とする請求項5に記載の半導体基板の
    平坦化装置。
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