JP2000323258A - 点火プラグ用プラグキャップ - Google Patents

点火プラグ用プラグキャップ

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JP2000323258A
JP2000323258A JP11128861A JP12886199A JP2000323258A JP 2000323258 A JP2000323258 A JP 2000323258A JP 11128861 A JP11128861 A JP 11128861A JP 12886199 A JP12886199 A JP 12886199A JP 2000323258 A JP2000323258 A JP 2000323258A
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JP
Japan
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plug
hole
flange member
ventilation
insulating resin
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JP11128861A
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English (en)
Inventor
Kenichi Kosaka
賢一 向坂
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 成形性を損なうことなく、プラグキャップの
換気孔からプラグホール内へ水が侵入するのを確実に防
止することができると共に、汎用性の高い安価な点火プ
ラグ用プラグキャップを提供する。 【解決手段】 点火プラグ用プラグキャップ21は、プラ
グホール3に挿入される絶縁樹脂パイプ23の基端部に嵌
合固定されると共にプラグホールに挿入された際にプラ
グホールの開口内周面3aに密着するOリング29を備えた
フランジ部材25と、これら絶縁樹脂パイプ及びフランジ
部材に被冠装着されてプラグホールの開口を覆うレイン
カバー27とを備える。レインカバー27に形成された換気
用の換気孔27a をプラグホール内に連通させる通気空間
31が、換気孔から侵入した水を溜めておくことができる
貯水用空間31a を備えると共に、フランジ部材に設けら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンのプラグ
ホール内に装備されている点火プラグと高圧電線との接
続に使用される点火プラグ用プラグキャップに関し、詳
しくは、水がプラグキャップのレインカバーに貫通形成
した換気孔からプラグホール内へ侵入するのを防止する
構造の点火プラグ用プラグキャップに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の点火プラグ用プラグキャップ11
は、図9に示したように、ガソリンエンジン等のプラグ
ホール3内の点火プラグ4に接続する端子付高圧電線5
が挿通されて前記プラグホール3に挿入される略円筒状
の絶縁樹脂パイプ13と、該絶縁樹脂パイプ13の基端
に被冠装着されるレインカバー15とから構成されてお
り、これらのレインカバー15や絶縁樹脂パイプ13
は、何れも合成樹脂や合成ゴムにより一体成形される。
【0003】前記レインカバー15は、絶縁樹脂パイプ
13の基端に嵌合する筒状部15bの下端に、プラグホ
ール3の開口を上から覆うスカート部15cを有し、該
プラグホール3への水の侵入を防止している。但し、プ
ラグホール3を完全に気密状態に塞いでしまうと、エン
ジンの温度上昇等によりプラグホール3内温度が上昇し
たときに、プラグホール3内に閉じ込められている空気
の膨張によってプラグキャップ11に点火プラグ4から
引き抜く方向の力が作用し、プラグキャップ11の抜け
という問題が発生する虞がある。
【0004】そこで、レインカバー15には、プラグホ
ール3内の換気のための換気孔15aを設けているが、
洗車やエンジンルームの洗浄等の際に、換気孔15aか
らプラグホール3に水が侵入しないように、換気孔15
aとプラグホール3との連通構造には工夫がされてい
る。即ち、前記絶縁樹脂パイプ13は、プラグホール3
の開口内周面3aに緊密に嵌合するフランジ部13aを
一体成形すると共に、該フランジ部13aを含む基端部
に、前記換気孔15aをプラグホール3に連通させるた
めの通気空間16を設けた構造とされている。
【0005】前記通気空間16は、図10及び図11に
示すように、換気孔15aに連通するように絶縁樹脂パ
イプ13の基端に開口するリング状の凹部16aと、該
凹部16aをプラグホール3に連通させる連絡孔16b
と、前記凹部16aに流入した水が連絡孔16b側に流
れることを堰き止める堰壁16cとから構成されてお
り、前記凹部16aの前記堰壁16cよりも上流側(換
気孔15a側)の範囲が、換気孔15aから侵入した水
を溜めておく貯水用空間16dとして機能する。
【0006】尚、前記絶縁樹脂パイプ13は、絶縁性及
び耐熱性に優れ、且つレインカバー15よりも硬質の合
成樹脂で形成されるため、前記フランジ部13aにはプ
ラグホール3の内周面に密着する環状シール部であるO
リング18が装備されており、開口内周面3aにおける
シール性能を保証している。
【0007】そして、上記プラグキャップ11におい
て、換気孔15aから侵入した水がプラグホール3内に
入る場合の経路は図12に一点鎖線の矢印で示したよう
になり、貯水用空間16dに溜まった水が堰壁16cを
越えてオーバーフローしない限り、プラグホール3内へ
の水の侵入は起こらない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記プ
ラグキャップ11の場合は、途中に貯水用空間16dを
構成する通気空間16を形成する為、前記絶縁樹脂パイ
プ13の基端部の構造が複雑になり、一体成形品である
絶縁樹脂パイプ13の成形性が悪化するという問題があ
った。即ち、複雑な構造の前記通気空間16が形成され
る絶縁樹脂パイプ13の基端部には、一体成形時におけ
る溶融樹脂の流れを悪くする薄肉部が生じ、細長い円筒
状の絶縁樹脂パイプ13を形成する金型のキャビティ内
の隅々までは溶融樹脂が流れ難くなる。
【0009】又、前記プラグホール3の内径はエンジン
形式の違い等により種々変更されるが、該プラグホール
3の内径やOリング18の形状等に変更が生じた場合、
前述したプラグキャップ11の構造では、プラグホール
3との嵌合部が一体成形されるので、絶縁樹脂パイプ自
体に変更が必要になり、構造が複雑な絶縁樹脂パイプを
新たに製造し直さなければならない。即ち、上記プラグ
キャップ11は、プラグホール3の内径やOリング18
の形状等の変更に対応し難く、汎用性がないので、大幅
なコストアップを招くという問題もあった。
【0010】そこで、本発明の目的は上記課題を解消す
ることに係り、成形性を損なうことなく、プラグキャッ
プの換気孔からプラグホール内へ水が侵入するのを確実
に防止することができると共に、汎用性の高い安価な点
火プラグ用プラグキャップを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、プ
ラグホール内の点火プラグに接続する端子付高圧電線が
挿通されて該プラグホールに挿入される絶縁樹脂パイプ
と、該絶縁樹脂パイプの基端部に嵌合固定されると共に
プラグホールに挿入された際に前記プラグホールの開口
内周面に密着する環状シール部を備えたフランジ部材
と、これら絶縁樹脂パイプ及びフランジ部材に被冠装着
されて前記プラグホールの開口を覆うレインカバーとを
備えた点火プラグ用プラグキャップであって、前記レイ
ンカバーに形成された換気用の換気孔をプラグホール内
に連通させる通気空間が、前記換気孔から侵入した水を
溜めておくことができる貯水用空間を備えると共に、前
記フランジ部材に設けられていることを特徴とする点火
プラグ用プラグキャップにより達成される。
【0012】上記構成によれば、レインカバーの換気孔
はフランジ部材に設けた通気空間を介してプラグホール
内に連通させる構成であり、前記換気孔からプラグホー
ルへの水の侵入は、貯水用空間を備えた前記通気空間に
よって防止することができる。そして、構造を複雑化し
て成形時における樹脂の流れを悪くする薄肉部の発生原
因となる貯水用空間を備えた前記通気空間は、絶縁樹脂
パイプの基端部に嵌合固定されるフランジ部材に形成さ
れる。
【0013】そこで、前記絶縁樹脂パイプの成形性が悪
化することはなく、前記フランジ部材は細長い円筒状の
絶縁樹脂パイプに比べて溶融樹脂が流れ易い短円筒状と
なるので、点火プラグ用プラグキャップは成形性の向上
を図ることができる。又、前記フランジ部材は、絶縁樹
脂パイプにより端子付高圧電線との間の絶縁性が確保さ
れているため、絶縁性は必要なく、単に耐熱性や柔軟性
等の性能だけで原料材料を選択することができる。従っ
て、全体的に高価な原料材料の使用量を減らし、点火プ
ラグ用プラグキャップの製造コストの低減を図ることが
できる。
【0014】また、プラグホールの内径の変更に対して
は、レインカバーや絶縁樹脂パイプと比較して小さな部
品であるフランジ部材のみの変更で対応することがで
き、汎用性の高い点火プラグ用プラグキャップが容易か
つ安価に得られる。尚、フランジ部材の環状シール部に
Oリングを用いた場合にも、該Oリングの外径及び線径
の変更にはフランジ部材のみの変更で対応することがで
きる。
【0015】尚、好ましくは前記通気空間の少なくとも
一部が、前記絶縁樹脂パイプと前記フランジ部材との嵌
合部に画成されることにより、フランジ部材の内周面に
形成した凹部や溝によって前記通気空間を形成すること
ができ、該通気空間の全長をフランジ部材の肉厚内に穿
設する場合と比較して、該フランジ部材の構造が単純に
なり、フランジ部材の成形性が更に向上し、製造コスト
の低減が促進される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の一実施形態に係る点火プラグ用プラグキャップを詳細
に説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る点火プ
ラグ用プラグキャップの縦断面図であり、図2は図1に
示したフランジ部材の拡大縦断面図、図3は図1に示し
た点火プラグ用プラグキャップを使用した場合のプラグ
ホール内への水の侵入経路を示す要部拡大縦断面図であ
る。
【0017】本第1実施形態の点火プラグ用プラグキャ
ップ21は、エンジンのプラグホール3内の点火プラグ
4に接続する端子付高圧電線5が挿通されて前記プラグ
ホール3に挿入される略円筒状の絶縁樹脂パイプ23
と、該絶縁樹脂パイプ23の基端に嵌合固定されると共
にプラグホール3に挿入された際に前記プラグホール3
の開口内周面3aに密着する環状シール部であるOリン
グ29を備えたフランジ部材25と、これら絶縁樹脂パ
イプ23及びフランジ部材25に被冠装着されて前記プ
ラグホール3の開口を覆うレインカバー27とを備え
る。
【0018】前記絶縁樹脂パイプ23、フランジ部材2
5及びレインカバー27は、何れも合成樹脂や合成ゴム
により一体成形されたものである。前記絶縁樹脂パイプ
23は、絶縁性と耐熱性に優れ、且つ、端子付高圧電線
5の貫通作業時に必要な弾性変形はするものの比較的に
硬質な物理特性を持つ合成樹脂材料により形成される。
この絶縁樹脂パイプ23に最適な材料としては、例え
ば、不飽和ポリエステルがある。前記レインカバー27
は、防水性と絶縁性に優れると共に、適度の耐熱性を持
ち、前記絶縁樹脂パイプ23よりも軟質の合成ゴム材料
等により形成される。又、前記フランジ部材25は、耐
熱性に優れた合成樹脂材料により形成される。
【0019】前記フランジ部材25は、図1及び図2に
示したように、絶縁樹脂パイプ23の基端部の細径部2
3aに嵌合固定される内周部25aと、前記絶縁樹脂パ
イプ23をプラグホール3に挿入した際に前記プラグホ
ール3の開口内周面3aに嵌合する大径の外周部25b
と、該外周部25bの上方に連なりプラグホール3の外
部に突出する小径の外周部25cとを備えた筒状体であ
る。
【0020】そして、大径の外周部25bには、前記開
口内周面3aに密着するOリング29を装着する溝25
dが周設されている。即ち、フランジ部材25は、大径
の外周部25bが環状シール部であるOリング29を介
して開口内周面3aに緊密に嵌合しており、前記絶縁樹
脂パイプ23と前記プラグホール3との間の隙間を塞い
でいる。
【0021】前記レインカバー27は、前記フランジ部
材25の上方から突出した絶縁樹脂パイプ23の基端部
の細径部23aに嵌合する第1の筒部27bと、前記フ
ランジ部材25の外周部25cの外側に嵌合する第2の
筒部27cと、該第2の筒部27cの途中から放射状に
延出してプラグホール3の開口を覆うスカート部27d
とを有した構造である。又、前記第1の筒部27bの周
壁には、プラグホール3内の換気用の換気孔27aが軸
方向に貫通して形成されている。
【0022】本第1実施形態の前記フランジ部材25に
は、前記換気孔27aを前記プラグホール3内に連通さ
せる通気空間31が形成されている。この通気空間31
は、図2にも示したように、前記換気孔27aに連通す
るように、小径の外周部25cの周壁を中空状にするこ
とにより形成されたリング状の貯水用空間31aと、該
貯水用空間31aをプラグホール3内に連通させるべく
内周部25aの一部に形成された溝31bとで構成され
ている。前記溝31bは、前記絶縁樹脂パイプ23の外
周面との協働で、前記通気空間31の一部を画成してい
る。
【0023】そして、上記プラグキャップ21におい
て、換気孔27aから侵入した水がプラグホール3内に
入る場合の経路は図3に一点鎖線の矢印(ロ)で示した
ようになり、貯水用空間31aに溜まった水が堰壁とな
る前記フランジ部材25の内周部25aの上縁を乗り越
えてオーバーフローしない限り、プラグホール3内への
水の侵入は起こらない。貯水用空間31aに溜まった水
は、エンジンからの加熱により蒸発し、プラグホール3
内の空気が熱膨張によって通気空間31及び換気孔27
aから外部に流出する際に、空気と共に外部に排出され
る。
【0024】即ち、本第1実施形態の点火プラグ用プラ
グキャップ21よれば、レインカバー27に装備される
換気孔27aは、フランジ部材25に形成した通気空間
31を介してプラグホール3に連通する構成であり、前
記換気孔27aからプラグホール3への水の侵入は、途
中に貯水用空間31aを有した通気空間31によって防
止することができる。
【0025】そして、構造を複雑化して成形時における
樹脂の流れを悪くする薄肉部の発生原因となる貯水用空
間31aを備えた前記通気空間31は、絶縁樹脂パイプ
23の基端部に嵌合固定されるフランジ部材25に形成
されている。そこで、前記絶縁樹脂パイプ23の成形性
が悪化することはなく、前記フランジ部材25は細長い
円筒状の絶縁樹脂パイプ23に比べて溶融樹脂が流れ易
い短円筒状となるので、上記点火プラグ用プラグキャッ
プ21は成形性の向上を図ることができる。
【0026】又、前記フランジ部材25は、絶縁樹脂パ
イプ23により端子付高圧電線5との間の絶縁性が確保
されているため、絶縁性は必要なく、単に耐熱性や柔軟
性等の性能だけで原料材料を選択することができる。従
って、全体的に高価な原料材料の使用量を減らし、点火
プラグ用プラグキャップ21の製造コストの低減を図る
ことができる。
【0027】更に、前記プラグホール3の内径の変更に
対しては、レインカバー27や絶縁樹脂パイプ23と比
較して小さな部品であるフランジ部材25のみの変更で
対応することができ、汎用性の高い点火プラグ用プラグ
キャップ21が容易かつ安価に得られる。又、本第1実
施形態におけるフランジ部材25の如く、環状シール部
としてOリング29を用いた場合には、該Oリング29
の外径及び線径の変更にもフランジ部材25のみの変更
で対応することができる。尚、前記フランジ部材25を
適度な弾性を有する弾性材料で形成すれば、別体のOリ
ング29を使用せずとも、フランジ部材25自体のプラ
グホール3との接触だけで、フランジ部材25とプラグ
ホール3との間に必要なシール性能を確保することがで
き、部品の増加を抑えることもできる。
【0028】また、本第1実施形態の通気空間31は、
貯水用空間31aをプラグホール3に連通させる部分
が、前記絶縁樹脂パイプ23に嵌合する前記フランジ部
材25の内周面に形成した溝31bであり、該溝31b
と絶縁樹脂パイプ23の外周面とによって換気用の通路
を画成する構成である。そこで、例えば通気空間31の
全長をフランジ部材25の肉厚内にトンネル状に穿設す
る場合と比較して、フランジ部材25の構造が単純にな
り、フランジ部材25の成形性が更に向上し、製造コス
トの低減が促進される。
【0029】尚、本発明の点火プラグ用プラグキャップ
は、上述した第1実施形態によって限定されるものでは
なく、例えば、前記レインカバー27の換気孔27aと
プラグホール3とを連通させるためにフランジ部材に形
成する通気空間の具体的な構造は、種々の形態を採りう
ることは言うまでもない。図4及び図5は、本発明の第
2実施形態に係る点火プラグ用プラグキャップのフラン
ジ部材を示したものである。このフランジ部材35は、
前記絶縁樹脂パイプ23の基端部の細径部23aに嵌合
固定される内周部35aと、前記絶縁樹脂パイプ23を
プラグホール3に挿入した際に前記プラグホール3の開
口内周面3aに嵌合する大径の外周部35bと、該外周
部35bの上方に連なりプラグホール3の外部に突出す
る小径の外周部35cとを備えた筒状体であり、大径の
外周部35bには、前記開口内周面3aに密着するOリ
ング29を装着する溝35dが周設されている点では、
上記第1実施形態のフランジ部材25と共通している。
【0030】但し、このフランジ部材35の場合は、レ
インカバー27の換気孔27aをプラグホール3内に連
通させるべく形成される通気空間36が、換気孔27a
に連通するように小径の外周部35cを提供する周壁の
基端に開口する円筒状の凹部36aと、該凹部36aを
プラグホール3に連通させる連絡孔36bと、前記凹部
36aに流入した水が連絡孔36b側に流れることを堰
き止める堰壁36cとから構成されている。そして、前
記凹部36aの前記堰壁36cよりも上流側(換気孔2
7a側)の範囲が、換気孔27aから侵入した水を溜め
ておく貯水用空間36dとして機能する。即ち、上記フ
ランジ部材35では、貯水用空間36dに溜まった水が
堰壁36cを越えてオーバーフローしない限り、プラグ
ホール3内への水の侵入は起こらない。
【0031】図6は、本発明の第3実施形態に係る点火
プラグ用プラグキャップのフランジ部材を示したもので
ある。このフランジ部材38は、前記絶縁樹脂パイプ2
3の基端部の細径部23aに嵌合固定される内周部38
aと、前記絶縁樹脂パイプ23をプラグホール3に挿入
した際に前記プラグホール3の開口内周面3aに嵌合す
る大径の外周部38bと、該外周部38bの上方に連な
りプラグホール3の外部に突出する小径の外周部38c
とを備えた筒状体であり、大径の外周部38bには、前
記開口内周面3aに密着するOリング29を装着する溝
38dが周設される点では、上記第1実施形態のフラン
ジ部材25と共通している。
【0032】但し、このフランジ部材38の場合は、レ
インカバー27の換気孔27aをプラグホール3内に連
通させるべく装備される通気空間39が、換気孔27a
に連通するように小径の外周部38cを提供する周壁の
内周面に形成した円筒状の凹部39aと、大径の外周部
38bを提供する周壁の内周面に形成されて前記凹部3
9aをプラグホール3に連通させる連絡溝39bと、前
記凹部39aに流入した水が連絡溝39b側に流れるこ
とを堰き止める堰壁39cとから構成されている。堰壁
39cは、内径側の端面が絶縁樹脂パイプ23の細径部
23aの外周面に当接して、前記凹部39a内を軸方向
に仕切るものであり、前記凹部39aの前記堰壁39c
よりも上流側(換気孔27a側)の範囲が、換気孔27
aから侵入した水を溜めておく貯水用空間として機能す
る。即ち、上記フランジ部材38では、貯水用空間に溜
まった水が堰壁39cを越えてオーバーフローしない限
り、プラグホール3内への水の侵入は起こらない。
【0033】図7は、本発明の第4実施形態に係る点火
プラグ用プラグキャップのフランジ部材を示したもので
ある。このフランジ部材40は、前記絶縁樹脂パイプ2
3の基端部の細径部23aに嵌合固定される内周部40
aと、前記絶縁樹脂パイプ23をプラグホール3に挿入
した際に前記プラグホール3の開口内周面3aに嵌合す
る大径の外周部40bと、該外周部40bの上方に連な
りプラグホール3の外部に突出する小径の外周部40c
とを備えた筒状体であり、大径の外周部40bには、前
記開口内周面3aのに密着するOリング29を装着する
溝40dが周設される点では、上記第1実施形態のフラ
ンジ部材25と共通している。
【0034】但し、このフランジ部材40の場合は、レ
インカバー27の換気孔27aをプラグホール3内に連
通させるべく形成される通気空間41が、換気孔27a
に連通するように小径の外周部40cを提供する周壁の
内周面に形成した略円筒状の凹部41aと、大径の外周
部40bを提供する周壁の内周面に形成されて前記凹部
41aをプラグホール3に連通させる連絡溝41bとか
ら構成されている。
【0035】前記凹部41aは、底部が傾斜しており、
底部の最上位の位置に前記連絡溝41bが開口するよう
に、連絡溝41bの配置が設定されている。この場合
に、凹部41a及び連絡溝41bは、何れも絶縁樹脂パ
イプ23の外周面との協働で換気用の空間を画成する。
そして、前記凹部41aが絶縁樹脂パイプ23の外周面
との間に画成する空間の内、前記連絡溝41bの開口位
置よりも低い範囲が、換気孔27aから侵入した水を溜
めておく貯水用空間として機能する。以上のフランジ部
材40では、貯水用空間に溜まった水の液面が、連絡溝
41bの開口位置を越えない限り、プラグホール3内へ
の水の侵入は起こらない。
【0036】図8は、本発明の第5実施形態に係る点火
プラグ用プラグキャップのフランジ部材を示したもので
ある。このフランジ部材43は、前記絶縁樹脂パイプ2
3の基端部の細径部23aに嵌合固定される内周部43
aと、前記絶縁樹脂パイプ23をプラグホール3に挿入
した際に前記プラグホール3の開口内周面3aに嵌合す
る大径の外周部43bと、該外周部43bの上方に連な
りプラグホール3の外部に突出する小径の外周部43c
とを備えた筒状体であり、大径の外周部43bには、前
記開口内周面3aに密着するOリング29を装着する溝
43dが周設される点では、上記第1実施形態のフラン
ジ部材25と共通している。
【0037】但し、このフランジ部材43の場合は、レ
インカバー27の換気孔27aをプラグホール3内に連
通させるべく形成される通気空間44が、換気孔27a
に連通するように小径の外周部43cを提供する周壁の
内周面に形成した略円筒状の凹部44aと、内周部43
aに軸線方向に沿って形成されて前記凹部44aをプラ
グホール3に連通させる連絡溝44bとから構成されて
いる。そして、本実施形態の場合、凹部44aは、内周
部43aの一部の範囲に形成されたもので、凹部44a
の上部側が前記連絡溝44bに連通するように形成され
ている。
【0038】この場合に、凹部44a及び連絡溝44b
は、何れも絶縁樹脂パイプ23の外周面との協働で、換
気用の空間を画成する。そして、前記凹部44aが絶縁
樹脂パイプ23の外周面との間に画成する空間の内、前
記連絡溝44bに連絡する高さよりも低い範囲が、換気
孔27aから侵入した水を溜めておく貯水用空間として
機能する。以上のフランジ部材43では、貯水用空間に
溜まった水の液面が、連絡溝44bとの連絡部44cを
越えない限り、プラグホール3内への水の侵入は起こら
ない。
【0039】
【発明の効果】本発明の点火プラグ用プラグキャップに
よれば、レインカバーの換気孔はフランジ部材に設けた
通気空間を介してプラグホール内に連通させる構成であ
り、前記換気孔からプラグホールへの水の侵入は、貯水
用空間を備えた前記通気空間によって防止することがで
きる。そして、構造を複雑化して成形時における樹脂の
流れを悪くする薄肉部の発生原因となる貯水用空間を備
えた前記通気空間は、絶縁樹脂パイプの基端部に嵌合固
定されるフランジ部材に形成される。
【0040】そこで、前記絶縁樹脂パイプの成形性が悪
化することはなく、前記フランジ部材は細長い円筒状の
絶縁樹脂パイプに比べて溶融樹脂が流れ易い短円筒状と
なるので、点火プラグ用プラグキャップは成形性の向上
を図ることができる。又、前記フランジ部材は、絶縁樹
脂パイプにより端子付高圧電線との間の絶縁性が確保さ
れているため、絶縁性は必要なく、単に耐熱性や柔軟性
等の性能だけで原料材料を選択することができる。従っ
て、全体的に高価な原料材料の使用量を減らし、点火プ
ラグ用プラグキャップの製造コストの低減を図ることが
できる。
【0041】また、プラグホールの内径の変更に対して
は、レインカバーや絶縁樹脂パイプと比較して小さな部
品であるフランジ部材のみの変更で対応することがで
き、汎用性の高い点火プラグ用プラグキャップが容易か
つ安価に得られる。従って、成形性を損なうことなく、
プラグキャップの換気孔からプラグホール内へ水が侵入
するのを確実に防止することができると共に、汎用性の
高い安価な点火プラグ用プラグキャップを提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る点火プラグ用プラ
グキャップの縦断面図である。
【図2】図1に示したフランジ部材の拡大縦断面図であ
る。
【図3】図1に示した点火プラグ用プラグキャップを使
用した場合のプラグホール内への水の侵入経路を示す要
部拡大縦断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る点火プラグ用プラ
グキャップのフランジ部材の縦断面図である。
【図5】図4のV−V断面矢視図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る点火プラグ用プラ
グキャップのフランジ部材の縦断面図である。
【図7】本発明の第4実施形態に係る点火プラグ用プラ
グキャップのフランジ部材の縦断面図である。
【図8】本発明の第5実施形態に係る点火プラグ用プラ
グキャップのフランジ部材の縦断面図である。
【図9】従来の点火プラグ用プラグキャップの縦断面図
である。
【図10】図9に示した縁樹脂パイプの基端部の構造を
示す拡大断面図である。
【図11】図10のXI−XI断面矢視図である。
【図12】図9に示した点火プラグ用プラグキャップを
使用した場合のプラグホール内への水の侵入経路を示す
要部拡大縦断面図である。
【符号の説明】
3 プラグホール 4 点火プラグ 5 端子付高圧電線 21 点火プラグ用プラグキャップ 23 絶縁樹脂パイプ 25 フランジ部材 27 レインカバー 27a 換気孔 29 Oリング 31 通気空間 31a 貯水用空間 31b 溝

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラグホール内の点火プラグに接続する
    端子付高圧電線が挿通されて該プラグホールに挿入され
    る絶縁樹脂パイプと、該絶縁樹脂パイプの基端部に嵌合
    固定されると共にプラグホールに挿入された際に前記プ
    ラグホールの開口内周面に密着する環状シール部を備え
    たフランジ部材と、これら絶縁樹脂パイプ及びフランジ
    部材に被冠装着されて前記プラグホールの開口を覆うレ
    インカバーとを備えた点火プラグ用プラグキャップであ
    って、 前記レインカバーに形成された換気用の換気孔をプラグ
    ホール内に連通させる通気空間が、前記換気孔から侵入
    した水を溜めておくことができる貯水用空間を備えると
    共に、前記フランジ部材に設けられていることを特徴と
    する点火プラグ用プラグキャップ。
  2. 【請求項2】 前記通気空間の少なくとも一部が、前記
    絶縁樹脂パイプと前記フランジ部材との嵌合部に画成さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載の点火プラグ
    用プラグキャップ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7146957B2 (en) 2003-06-04 2006-12-12 Ge Jenbacher Gmbh & Co. Ohg Internal combustion engine
KR100868221B1 (ko) 2007-06-12 2008-11-11 현대자동차주식회사 엔진용 점화플러그 튜브

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US7146957B2 (en) 2003-06-04 2006-12-12 Ge Jenbacher Gmbh & Co. Ohg Internal combustion engine
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