JP2020085224A - ブリーザ装置 - Google Patents

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隆文 服部
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Abstract

【課題】比較的簡易な構成で、ケースの内外の通気を確保できるとともに、ケース内への水の浸入を防止することができるブリーザ装置を提供する。【解決手段】ケース2の天板3の通気孔3aに連なって上方に延びる縦通路11を有し、天板3上において上下方向に延びるように設けられた軸状部7と、縦通路11の上端部に連なって径方向に延びかつ下方に開口する横通路23を有し、軸状部7の上部を覆うように、軸状部7の上端部に設けられた傘状部8と、軸状部7に遊挿されるとともに、軸状部7の長さ方向に沿って上下方向に移動自在に構成され、ケース2の天板3上に載置されているときには横通路23の下方に開口する開口部24を開放し、浮力によって上方に移動したときには、開口部24を閉塞可能なリング状のフロートリング5と、を備え、軸状部7は、上方に向かって外径が次第に大きくなるテーパー状に形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、車両のトランスミッションやディファレンシャルなどの各種機器に適用され、それらの外殻を構成するケースの内外を通気可能に連通するとともに、そのケースを水密な状態で密閉可能なブリーザ装置に関する。
従来、この種のブリーザ装置として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。このブリーザ装置は、自動車の自動変速機に適用され、その外殻を構成するケースに設けられている。具体的には、ケースの天板から上方に突出するように設けられ、内部に上下方向に貫通する通路(以下、本欄において「ケース通路」という)を有するケース凸部と、このケース凸部が下方から挿通された状態で、ケースの天板上に載置されたリング状のフロートバルブと、ケース通路に連通する排気通路を有しかつ上記ケース凸部及びフロートバルブの上方を覆った状態で、ケース凸部の上端部に固定されたブリーザキャップとを備えている。ケース凸部は、上下方向に延びる円柱状に形成されている。また、ブリーザキャップに設けられた排気通路は、フロートバルブの上方において、下方に開口する開口部を有している。
フロートバルブは、金属や樹脂から成り、内部が中空状で、比重が水のそれよりも小さくなるように構成されている。また、フロートバルブの上端部には、ゴム状弾性材から成るガスケットが設けられる一方、フロートバルブの下部には、内方に突出し、ケース凸部の外周面に摺接するガイド部が設けられている。
上記のように構成されたブリーザ装置では、通常、排気通路の開口部が開放されているため、ケースの内圧が高くなると、その内部の空気が、ケース通路及び排気通路を介して外部に排出され、それにより、ケース内が減圧されるようになっている。一方、上記の自動車が冠水路を走行することなどによって、上記のブリーザ装置が適用された自動変速機が水没した場合などには、ブリーザ装置の周囲の水による浮力がフロートバルブに作用し、そのフロートバルブがケース凸部に沿って上方に移動する。そして、フロートバルブの上部のガスケットが排気通路の開口部に密着し、それを閉塞する。このようにして、上記のブリーザ装置では、外部の水や泥水が、排気通路及びケース通路を介して、自動変速機の内部に浸入しないようにしている。
特開2011−74927号公報
上述したように、従来のブリーザ装置では、リング状のフロートバルブが、内方に突出するガイド部を介して、円柱状のケース凸部の外周面に摺接しており、そのケース凸部の外周面は、外径が上下方向にわたって一定に構成されている。このため、ケース凸部の外周面とフロートバルブのガイド部の内面との間に隙間がほとんどない状態で、フロートバルブがケース凸部に沿って上下方向に移動する必要があり、これを実現するためには、ブリーザ装置の製造において、各部品に高い寸法精度が要求され、製造コストが高くなってしまう。
また、ケース凸部の外周面とフロートバルブのガイド部の内面との間に隙間がある場合、ケース凸部に沿って上下動するフロートバルブが、ケース凸部の長さ方向に対して傾斜した姿勢になると、ケース凸部に対してロックされた状態になり、その結果、昇降不能になることがある。例えば、フロートバルブが上昇時にロックされると、排気通路の開口部を閉塞できず、それにより、ケース内に水が浸入するおそれがある。この場合、浸入した水によって、自動変速機内の潤滑油が変質したり、内部の構成部品に錆が発生したりすることがある。
一方、フロートバルブが下降時にロックされると、排気通路の開口部を十分に開放できず、それにより、ケースの内外の通気を十分に確保できないおそれがある。加えて、フロートバルブが通気通路の開口部を閉塞した際に、フロートバルブのガスケットが開口部に強く密着することがあり、その場合には、ブリーザ装置の周囲の水が引いた後であっても、フロートバルブが自重で下降することができなくなり、排気通路の開口部が閉塞されたままになることがある。その結果、ブリーザ装置の本来の機能であるケースの内外の通気を確保できなくなってしまう。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、比較的簡易な構成で、ケースの内外の通気を確保できるとともに、ケース内への水の浸入を防止することができるブリーザ装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、機器の外殻を構成するケース2に設けられ、ケースの内外を通気可能に連通するとともに、ケースを水密な状態で密閉可能なブリーザ装置1であって、ケースの天板3に形成された通気孔3aに連なって上方に延びる第1通路(実施形態における(以下、本項において同じ)縦通路11)を有し、天板上において上下方向に延びるように設けられた軸状部7と、第1通路の上端部に連なって径方向に延びかつ下方に開口する第2通路(横通路23)を有し、軸状部の上部を覆うように、軸状部の上端部に設けられた傘状部8と、軸状部に遊挿されるとともに、軸状部の長さ方向に沿って上下方向に移動自在に構成され、ケースの天板上に載置されているときには第2通路の下方に開口する開口部(リング通路24)を開放し、浮力によって上方に移動したときには、開口部を閉塞可能なリング状の通気路開閉部材(フロートリング5)と、を備え、軸状部は、上方に向かって外径が次第に大きくなるテーパー状に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、ケースの天板上に上下方向に延びるように設けられた軸状部内に、天板の通気孔に連なって上方に延びる第1通路が設けられている。また、軸状部の上端部に設けられた傘状部に、第1通路の上端部に連なって径方向に延びかつ下方に開口する第2通路が設けられている。軸状部には、リング状の通気路開閉部材が遊挿され、軸状部の長さ方向に沿って上下方向に移動自在に構成されている。
通気路開閉部材は通常、ケースの天板上に載置されており、この場合には、第2通路の開口部が開放されている。これにより、ケースの内外が、通気孔、第1通路及び第2通路を介して連通し、通気が可能になる。すなわち、ケース内の空気を排出したり、外気をケース内に導入したりすることで、ケース内を換気することができる。
一方、例えば上記のブリーザ装置を適用した機器を備えた車両が冠水路を走行したり、その車両が水没したりすることなどにより、機器のケース周囲の水の水位が、そのケースの天板よりも高くなると、天板上に載置されていた通気路開閉部材に浮力が作用し、その通気路開閉部材が軸状部の長さ方向に沿って上昇する。この場合、軸状部は、上方に向かって外径が次第に大きくなるテーパー状に形成されているので、軸状部に遊挿されている通気路開閉部材は、その中心が軸状部のそれに対して自動的に一致するよう、自動調心されながら上昇し、第2通路の開口部を下方から閉塞する。これにより、ケースが水密な状態で密閉されるので、外部から水や泥水などがケース内に浸入するのを防止することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のブリーザ装置において、通気路開閉部材は、その比重が水の比重よりも小さくなるように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、通気路開閉部材の比重が、水の比重よりも小さいので、ケース周囲の水の水位が天板よりも高くなると、その水による浮力が通気路開閉部材に作用し、水位の上昇に伴って、通気路開閉部材を軸状部の長さ方向に沿って上昇させることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載のブリーザ装置において、通気路開閉部材は、縦断面が円形に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、通気路開閉部材の縦断面が円形に形成されているので、通気路開閉部材が第2通路の開口部を閉塞する際に、開口部との接触面積を比較的小さくすることができる。それにより、通気路開閉部材が第2通路の開口部にくっついたり、食い込んだりするのを抑制でき、その結果、ケース周囲の水が引いた際には、通気路開閉部材が自重で下降することにより、第2通路の開口部を開放し、再度、ケースの内外を通気可能にすることができる。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載のブリーザ装置において、開口部は、下方に向かって互いの間隔が次第に大きくなるように構成され、通気路開閉部材による開口部の閉塞時に、通気路開閉部材が当接する内側当接面(内側シール面14)及び外側当接面(外側シール面25)を有していることを特徴とする。
この構成によれば、第2通路の開口部が、下方に向かって互いの間隔が次第に大きくなるように構成された内側当接面及び外側当接面を有しているので、縦断面が円形に形成されている通気路開閉部材の円弧状の上部が、上記開口部の両当接面に安定して当接し、その開口部をしっかりと閉塞することができる。
請求項5に係る発明は、請求項1から4のいずれかに記載のブリーザ装置において、通気孔に挿入されるとともに上方に所定長さ突出した状態で、天板に取り付けられ、通気路開閉部材の内径よりも小さい外径を有する円筒状の取付けパイプ(ブリーザパイプ4)を、さらに備え、軸状部及び傘状部は、一体に構成された成形品(ブリーザキャップ6)から成り、軸状部が取付けパイプの上部に嵌合した状態で取り付けられていることを特徴とする。
この構成によれば、円筒状の取付けパイプが、通気孔に挿入されるとともに、所定長さ突出した状態で、天板に取り付けられている。また、軸状部及び傘状部が成形品として一体に構成されており、その成形品の軸状部が、取付けパイプの上部に嵌合した状態で取り付けられている。このように、取付けパイプ、通気路開閉部材及び成形品から成るブリーザ装置を、比較的簡単な構成で実現でき、ケースの天板に容易に取り付けることができる。
請求項6に係る発明は、請求項1から5のいずれかに記載のブリーザ装置において、傘状部の外周部(垂下部22及び延設部22a)は、通気路開閉部材の側方を覆った状態で、天板の上面付近まで垂下するように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、傘状部の外周部が、通気路開閉部材の側方を覆った状態で、天板の上面付近まで垂下しているので、例えば、前述した車両が冠水路を走行したり、高圧水で洗車されたりする際に、ブリーザ装置に水がかかっても、その水が、傘状部の内側に浸入するのを効果的に抑制することができる。また、傘状部の外周部の下端と天板の上面との間に隙間が存在するので、その隙間、及び前記第1通路及び第2通路を介して、ケース内外の通気を確保することができる。
本発明の一実施形態によるブリーザ装置を示す図であり、(a)は平面図、(b)はA−A線に沿う断面図である。 ブリーザ装置によるケース内外の通気の流れを説明するための図である。 ブリーザ装置におけるフロートリングの動作を順に説明するための図である。 本発明の実施例として、外径が上方に向かって次第に大きくなるテーパー状に構成されている軸状部に遊挿されているフロートリングの動作を説明するための図である。 本発明の比較例として、外径が上下方向の全体にわたって一定に構成されている軸状部に遊挿されているフロートリングの動作を説明するための図である。 フロートリングがリング通路を閉塞した状態を拡大して示す図である。 ブリーザ装置の変形例を示す図であり、(a)は、図1(b)に対応する図であり、(b)は、図2(b)に対応し、ブリーザ装置における通気の流れを説明するための図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態によるブリーザ装置を示しており、(a)は平面図、(b)はA−A線に沿う断面図である。このブリーザ装置1は、例えば四輪車両のトランスミッションやディファレンシャルなどに適用され、それらの外殻を構成するケース2に設けられ、そのケース2の内外を通気可能に連通するとともに、ケース2を水密な状態で密閉することによって、ケース2内への水や泥水などの浸入を防止するためのものである。
図1(b)に示すように、ブリーザ装置1は、ケース2の最上位を含め、比較的高い位置に配置された天板3に設けられている。天板3は、ほぼ水平に配置されており、上下方向に貫通し、所定の径を有する通気孔3aが形成されている。
ブリーザ装置1は、通気孔3aを貫通した状態で、天板3に取り付けられたブリーザパイプ4(取付けパイプ)と、このブリーザパイプ4の外径よりも大きい内径を有し、リング状に形成されたフロートリング5(通気路開閉部材)と、上記のブリーザパイプ4及びフロートリング5を覆った状態で、ブリーザパイプ4の上部に取り付けられたブリーザキャップ6とを備えている。
ブリーザパイプ4は、金属や合成樹脂などから成り、所定の外径及び内径を有する円筒状に形成されている。また、ブリーザパイプ4は、天板3から上方に所定長さ突出し、天板3の通気孔3aに螺合や嵌入によって、天板3に固定されている。
フロートリング5は、比重が水のそれよりも小さい合成樹脂などから成り、所定の内径及び外径を有するリング状に形成されるとともに、縦断面が所定の直径を有する中実円形又は中空円形に形成されている。
ブリーザキャップ6は、ゴムや合成樹脂などから成る所定形状の成形品で構成されており、上下方向に所定長さ延びる軸状部7と、この軸状部7及びフロートリング5の上方を覆った状態で、軸状部7の上端部に一体に設けられた傘状部8とで構成されている。
軸状部7は、その中心部に上下方向に所定長さ延び、下方に開口した縦通路11(第1通路)を有している。また、軸状部7には、縦通路11の径方向外側に、下方に開口する嵌合凹部12が形成されており、この嵌合凹部12にブリーザパイプ4の上部が下方から嵌合している。さらに、軸状部7の外周面は、その下端から上方に所定長さ延び、上方に向かって外径が次第に大きくなるテーパー状に形成されたテーパーガイド面13と、このテーパーガイド面13の上端に連なり、上記のテーパーガイド面13よりも外径の拡大度合いが大きい内側シール面14とを有している。
また、軸状部7のテーパーガイド面13の外径は、上下方向の全体にわたり、フロートリング5の内径よりも小さく形成され、軸状部7の内側シール面14の下端付近の外径が、フロートリング5の内径とほぼ同じに形成されている。
一方、傘状部8は、平面形状が軸状部7の外径よりも大きい円形に形成され、上面が平坦に形成された平坦部21と、この平坦部21の外周部から下方に所定長さ垂下する垂下部22とを有している。また、傘状部8は、軸状部7の縦通路11の上端部に連なり、径方向に延びる複数(本実施形態では4つ)の横通路23と、各横通路23が連通し、垂下部22の内側にリング状に形成され、下方に開口するリング通路24(開口部)とを有している。なお、これらの横通路23及びリング通路24により、本発明の第2通路が構成されている。
垂下部22の下端部には、軸状部7の前述した内側シール面14に対応するように、外側シール面25が形成されている。この外側シール面25は、下方に向かって直径が次第に大きくなる傾斜面で構成されている。
以上のように構成されたブリーザ装置1では通常、図1に示すように、フロートリング5は、ブリーザキャップ6の軸状部7に遊挿されるとともに、ケース2の天板3上に載置されている。
図2は、上記のブリーザ装置1によるケース2の内外の通気の流れを示している。同図に示すように、フロートリング5が、ケース2の天板3上に載置され、ブリーザキャップ6のリング通路24が開放されている状態では、ケース2の内外が通気可能に連通されている。具体的には、ブリーザパイプ4、縦通路11、複数の横通路23及びリング通路24を介して、ケース2の内外が連通される。この状態では、ケース2内の空気は、図2の実線矢印で示すように、ブリーザパイプ4、縦通路11、横通路23及びリング通路24を順に通って、外部に流出することが可能である。一方、外気は、同図の破線矢印で示すように、リング通路24、横通路23、縦通路11及びブリーザパイプ4を順に通って、ケース2内に流入することが可能である。
次に、図3〜図6を参照して、フロートリング5が浮力によって上昇し、ブリーザキャップ6のリング通路24を閉塞する場合について説明する。なお、フロートリング5が上昇するのは、例えば、ブリーザ装置1を適用したトランスミッションなどを備えた車両が冠水路を走行したり、高圧水による洗車で、ブリーザ装置1に大量の水がかかったり、さらには車両が水没したりした場合などに、ブリーザ装置1の周囲の水による浮力がフロートリング5に作用することによる。
図3(a)〜(d)は、ケース2の天板3上に載置されているフロートリング5が、ブリーザキャップ6のリング通路24を閉塞するまでの動作を順に示している。同図(a)に示すように、フロートリング5がケース2の天板3上に載置されている状態において、同図(b)に示すように、水Wの水位がケース2の天板3よりも上昇すると、その水Wによる浮力がフロートリング5に作用し、水Wの水位の上昇に伴い、フロートリング5がブリーザキャップ6の軸状部7に沿って上方に移動する。
この場合、図3(b)及び(c)に示すように、フロートリング5は、その中心が軸状部7のそれに対して自動的に一致するよう、自動調心されながら上昇し、同図3(d)に示すように、リング通路24を下方から閉塞する。
ここで、フロートリング5及び軸状部7を模式的に示す図4を参照して、フロートリング5が軸状部7に対して自動調心される際の動作について簡単に説明する。同図(a)に示す状態から、水Wの水位の上昇に伴いフロートリング5が上昇し、例えば同図(b)に示すように、フロートリング5の右部5Rの内周面が軸状部7の外周面に当接すると、その右部5Rの上昇が軸状部7によって阻止される。この場合、軸状部7を間にして、フロートリング5の右部5Rと反対側の左部5Lは、軸状部7の外周面との間に隙間があることで、上昇が許容される。そして、同図(c)に示すように、フロートリング5の左部5Lが上昇し、その内周面が軸状部7の外周面に当接すると、上述した場合と同様、フロートリング5の左部5Lが軸状部7によって上昇が阻止されるものの、フロートリング5の右部5Rは、軸状部7の外周面との間に隙間があることで、上昇が許容される。以上のようにして、フロートリング5は、テーパー状の軸状部7の外周において上下に揺動しながら上昇し、その軸状部7に対して自動調心される。
これに対し、図5は、前述した従来のブリーザ装置のケース凸部と同様、外径が上下方向の全体にわたって一定に構成されている軸状部7’に遊挿されているフロートリング5の動作を示している。この場合、図5(a)に示す状態から、水Wの水位の上昇に伴いフロートリング5が上昇し、例えば同図(b)に示すように、フロートリング5が前述した図4(b)と同程度に傾いたときに、フロートリング5の右部5R及び左部5Lの内周面がいずれも、軸状部7’の外周面に当接することがある。この場合には、フロートリング5は、軸状部7’に対してロックされ、上下方向に不動な状態になる。その結果、図5(c)に示すように、水Wの水位がさらに上昇しても、フロートリング5が上昇しないことにより、リング通路24を閉鎖できなくなるおそれがある。
以上のように、ブリーザキャップ6の軸状部7の外径が、上方に向かって次第に大きくなるテーパー状に形成されていることにより、外径が一定の上述した軸状部7’と異なり、水Wの浮力によるフロートリング5の安定した上昇、及びリング通路24の閉塞を確保することができる。
図6は、フロートリング5がリング通路24を閉塞した状態を拡大して示している。この場合、フロートリング5は、その上部の所定部位P及びQが、ブリーザキャップ6における傘状部8の垂下部22の外側シール面25、及び軸状部7の内側シール面14にそれぞれ接触(線接触)した状態で、リング通路24を閉塞する。つまり、フロートリング5は、ブリーザキャップ6に対し、非常に少ない接触面積によって、リング通路24を閉塞することができる。
また、ブリーザ装置1の周囲の水Wが引いた際には、フロートリング5は、自重で落下し、図3(a)に示すように、リング通路24を開放するとともに、ケース2の天板3上に再度、載置される。これにより、ケース2の内外が再度、通気可能になる。
以上詳述したように、本実施形態のブリーザ装置1によれば、ブリーザキャップ6の軸状部7に遊挿されているフロートリング5は通常、ケース2の天板3上に載置され、リング通路24が開放されている。これにより、ケース2の内外が、通気孔3a、縦通路11、複数の横通路23及びリング通路24を介して連通し、通気が可能になる。すなわち、ケース2内の空気を排出したり、外気をケース2内に導入したりすることで、ケース2内を換気することができる。
一方、前記車両が冠水路を走行したり、その車両が水没したりすることなどにより、ケース2の周囲の水Wの水位が、天板3よりも高くなると、フロートリング5が軸状部7に沿って上昇する。この場合、軸状部7に遊挿されているフローリング5は、自動調心されながら上昇し、リング通路24を下方から閉塞する。これにより、ケース2が水密な状態で密閉されるので、外部から水や泥水などがケース2内に浸入するのを防止することができる。
また、本実施形態によれば、比較的簡単な構成のブリーザパイプ4、フロートリング5及びブリーザキャップ6により、ケース2の内外の通気を確保できるとともに、ケース2内への水の浸入を防止できるブリーザ装置1を容易に得ることができる。
図7は、上述したブリーザ装置1の変形例を示している。同図(a)に示すように、このブリーザ装置1Aは、前記ブリーザ装置1に対し、ブリーザキャップ6における傘状部8の垂下部22のみが異なっている。具体的には、垂下部22が、前記ブリーザ装置1のそれに対し、ケース2の天板3の上面との間に、通気可能な最小限の隙間を存して、下方に延びる延設部22aを備えている。
図7(b)に示すように、ブリーザ装置1Aでは、前記ブリーザ装置1と同様、実線及び破線矢印で示すように、ケース2の内外の通気を確保することができる。また、例えば高圧水による洗車などの際に、ブリーザ装置1Aに水がかかっても、その水が、傘状部8の内側に浸入するのを効果的に抑制することができる。
なお、本発明は、説明した上記実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、四輪車両のトランスミッションやディファレンシャルに適用したブリーザ装置1について説明したが、本発明のブリーザ装置はこれに限定されるものではなく、ケースの内外の通気を確保しながら、ケース内への水の浸入を防止する各種の機器に適用することができる。
また、実施形態では、本発明の通気路開閉部材としてのフロートリング5について、材質として合成樹脂を、縦断面の形状として中実円形及び中空円形のものを例示したが、本発明の通気路開閉部材は、これらに限定されるものではなく、比重が水よりも小さく構成されれば、ゴムや木材、金属を採用したり、縦断面が円形以外の成形品を採用したりすることも可能である。さらに、実施形態で示したブリーザキャップ6の軸状部7や傘状部8の形状、縦通路11及び横通路23の形状や数など、ブリーザ装置1の細部の構成は、あくまで例示であり、本発明の趣旨の範囲内で適宜、変更することができる。
1 ブリーザ装置
2 ケース
3 天板
3a 通気孔
4 ブリーザパイプ(取付けパイプ)
5 フロートリング(通気路開閉部材)
6 ブリーザキャップ
7 軸状部
8 傘状部
11 縦通路(第1通路)
13 テーパーガイド面
14 内側シール面
21 平坦部
22 垂下部
22a 延設部
23 横通路(第2通路)
24 リング通路(第2通路、開口部)
25 外側シール面
W 水

Claims (6)

  1. 機器の外殻を構成するケースに設けられ、当該ケースの内外を通気可能に連通するとともに、当該ケースを水密な状態で密閉可能なブリーザ装置であって、
    前記ケースの天板に形成された通気孔に連なって上方に延びる第1通路を有し、前記天板上において上下方向に延びるように設けられた軸状部と、
    前記第1通路の上端部に連なって径方向に延びかつ下方に開口する第2通路を有し、前記軸状部の上部を覆うように、当該軸状部の上端部に設けられた傘状部と、
    前記軸状部に遊挿されるとともに、当該軸状部の長さ方向に沿って上下方向に移動自在に構成され、前記ケースの天板上に載置されているときには前記第2通路の下方に開口する開口部を開放し、浮力によって上方に移動したときには、前記開口部を閉塞可能なリング状の通気路開閉部材と、
    を備え、
    前記軸状部は、上方に向かって外径が次第に大きくなるテーパー状に形成されていることを特徴とするブリーザ装置。
  2. 前記通気路開閉部材は、その比重が水の比重よりも小さくなるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のブリーザ装置。
  3. 前記通気路開閉部材は、縦断面が円形に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のブリーザ装置。
  4. 前記開口部は、下方に向かって互いの間隔が次第に大きくなるように構成され、前記通気路開閉部材による前記開口部の閉塞時に、当該通気路開閉部材が当接する内側当接面及び外側当接面を有していることを特徴とする請求項3に記載のブリーザ装置。
  5. 前記通気孔に挿入されるとともに上方に所定長さ突出した状態で、前記天板に取り付けられ、前記通気路開閉部材の内径よりも小さい外径を有する円筒状の取付けパイプを、さらに備え、
    前記軸状部及び前記傘状部は、一体に構成された成形品から成り、前記軸状部が前記取付けパイプの上部に嵌合した状態で取り付けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のブリーザ装置。
  6. 前記傘状部の外周部は、前記通気路開閉部材の側方を覆った状態で、前記天板の上面付近まで垂下するように構成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のブリーザ装置。
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