JP2000321756A - エバネッセント光露光用マスク、エバネッセント光露光装置、デバイスの製造方法および前記エバネッセント光露光用マスクの製造方法 - Google Patents

エバネッセント光露光用マスク、エバネッセント光露光装置、デバイスの製造方法および前記エバネッセント光露光用マスクの製造方法

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JP2000321756A
JP2000321756A JP12744199A JP12744199A JP2000321756A JP 2000321756 A JP2000321756 A JP 2000321756A JP 12744199 A JP12744199 A JP 12744199A JP 12744199 A JP12744199 A JP 12744199A JP 2000321756 A JP2000321756 A JP 2000321756A
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evanescent light
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thin film
evanescent
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Akira Kuroda
亮 黒田
Yasuhiro Shimada
康弘 島田
Takako Yamaguchi
貴子 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜の残留応力による撓み、反り、歪を低減
させる。 【解決手段】 Si基板105にSiO2薄膜104を
介して支持されたマスク母材101は、単結晶シリコン
の薄膜からなる。マスク母材101のおもて面側には、
幅が100nm以下の微小開口パターン103が形成さ
れた金属薄膜102が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基板等の微細加工に
用いられる露光用マスク及び露光装置に関し、特に、露
光用の光としてエバネッセント光を用いる露光用マスク
及び露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体メモリの大容量化やCPUプロセ
ッサの高速化・大集積化の進展とともに、光リソグラフ
ィーのさらなる微細化は必要不可欠のものとなってい
る。一般に光リソグラフィー装置における微細加工限界
は、用いる光の波長程度である。このため、光リソグラ
フィー装置に用いる光の短波長化が進み、現在は近紫外
線レーザーが用いられ、0.1μm程度の微細加工が可
能となっている。
【0003】このように微細化が進む光リソグラフィー
であるが、0.1μm以下の微細加工を行うためには、
レーザーのさらなる短波長化、その波長域でのレンズ開
発等、解決しなければならない課題も多い。
【0004】一方、光による0.1μm以下の微細加工
を可能にする手段として、近接場光学顕微鏡(以下、S
NOMともいう)の構成を用いた微細加工装置(露光装
置)が提案されている。この種の微細加工装置では、例
えば、100nm以下の大きさの微小開口から滲み出る
エバネッセント光を用い、レジストに対して光波長限界
を越える局所的な露光を行うことにより微細加工を行う
ことができる。
【0005】しかしながら、これらのSNOM構成の露
光装置では、いずれも1本または複数本の加工プローブ
で一筆書きのように微細加工を行っていく構成であるた
め、スループットがそれほど向上しないという問題点を
有していた。
【0006】これを解決する一つの方法として、光マス
クに対してプリズムを設け、全反射の角度で光を入射さ
せ、全反射面から滲み出るエバネッセント光を用いて光
マスクのパターンをレジストに対して一括して転写する
という提案がなされている(特開平8―179493号
公報)。
【0007】一方、SOI(silicon on insulator)
が、素子の高速化や低消費電力化が必須である次世代半
導体デバイス形成用のSiウェハとして期待されてい
る。
【0008】中でも、特開平5―021338号公報、
及び「Epitaxial layer transfer by bond and etch ba
ck porous Si」(T.Yonehara et. al., Appl. Phys. Le
tt.vol. 64, 2108 (1994))に開示された形成法で作製
されたSOIは、50nmという極薄膜から数μmまで
膜厚ムラが極めて少なく、活性層も埋め込み層も独立し
て自由な厚さに制御可能であるため、多種類のデバイス
に対応可能である。しかも、エピタキシャル成長を用い
ているため結晶に起因する粒子や欠陥が極めて少ないと
いう特徴を有し、次世代半導体デバイス作製用Si基板
の有力候補となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】特開平8―17949
3号公報に記載の、プリズムを用いたエバネッセント光
による一括露光装置では、プリズム、マスクとレジスト
面との間隔を100nm以下に設定することが必須であ
る。しかしながら、実際には、プリズム・マスクや基板
の面精度に限界があり、プリズム・マスク面全面にわた
ってレジスト面との間隔を100nm以下に設定するこ
とは困難である。また、プリズム・マスクと基板との位
置合わせに際し、少しでも傾きがあると、やはり、プリ
ズム・マスク面全面にわたってレジスト面との間隔を1
00nm以下に設定することが困難である。
【0010】上記のように所望の面精度が得られず、ま
た、傾きが生じた状態で、プリズム・マスクをレジスト
面に無理に押し付けて密着させようとすると、基板に変
形が生じて露光パターンにムラが生じたり、プリズム・
マスクによりレジストが部分的に押しつぶされてしまっ
たりするという問題点があった。
【0011】そこで、マスクを弾性体で構成し、レジス
ト面の形状に倣うようにマスクを弾性変形させながらマ
スク全面をレジスト面に密着させる方法が考えられる。
この際、レジスト面に設けられたより細かい構造にま
で、さらにはレジスト面の細かい凹凸やうねりに倣わせ
てマスク面を密着させるためにはマスクの厚さをできる
だけ薄くすることが望ましい。
【0012】薄いマスクを製造するためには、基板上に
形成した薄膜の上にマスクパターンを形成した後、周囲
を除いて基板を除去し、マスクパターンが形成された領
域を薄膜だけで構成する方法が考えられる。この薄膜の
形成方法として、真空蒸着法やスパッタリング法、CVD
法を用いた場合、薄膜の撓み、反り、歪の原因となる薄
膜内の残留応力をマスク全面にわたって精密に制御する
必要や、膜厚をマスク全面にわたって精密に制御する必
要があり、これらがマスク作製の歩留まりを低下させる
一要因となっていた。
【0013】本発明の第1の目的は、薄膜の残留応力に
よる撓み、反り、歪を低減させることによって、マスク
作製の歩留まりを向上させるエバネッセント光露光用マ
スクを提供することである。
【0014】本発明の第2の目的は、露光時に被露光物
の表面の凹凸やうねりに倣って密着できるように、完成
変形し易くかつ十分な機械的強度を有するエバネッセン
ト光露光用マスクを提供することである。
【0015】本発明の第3の目的は、エバネッセント光
露光用マスクを被露光物の表面に対して良好に密着さ
せ、微細なパターンをより正確に露光することができる
エバネッセント光露光装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するため、本発明のエバネッセント光露光用マスクは、
エバネッセント光を利用してパターンを被露光物に露光
する際に前記被露光物に対向配置されるエバネッセント
光露光用マスクであって、単結晶シリコンの薄膜からな
るマスク母材と、前記マスク母材の前記被露光物との対
向面に設けられ、前記被露光物に転写すべきパターンと
して幅が100nm以下の微小開口パターンが形成され
た金属薄膜とを有することを特徴とする。
【0017】このように、マスク母材を単結晶シリコン
の薄膜で構成することにより、マスク母材の薄膜自立構
造を形成した際に、残留応力による薄膜の撓み、反り、
歪みが極めて低減する。また、シリコンを材料とするこ
とにより、半導体デバイス作製技術やマイクロメカニク
ス作製技術で開発された多くのプロセス材料や装置を用
いることが可能となる。
【0018】特また、マスク母材の厚さは0.1〜1μ
mであることが好ましく、またその光透過率は10%以
上であることが好ましい。さらに、金属薄膜の厚さは1
0〜100nmであることが好ましい。
【0019】本発明のエバネッセント光露光装置は、上
記本発明のエバネッセント光露光用マスクのうちマスク
母材の厚さが0.1〜1μmであるエバネッセント光露
光用マスクを保持するマスク保持手段と、前記エバネッ
セント光露光用マスクの金属薄膜との間隔が100nm
以下となるように、被露光物を前記エバネッセント光露
光用マスクの前記金属薄膜と対面させて保持する被露光
物保持手段と、前記エバネッセント光露光用マスクのマ
スク母材側から露光用の光を照射する光源とを有するこ
とを特徴とする。
【0020】本発明のエバネッセント光露光装置では、
エバネッセント光露光用マスク及び被露光物をそれぞれ
マスク保持手段及び被露光物保持手段に保持させた状態
で光源からエバネッセント光露光用マスクに露光用の光
を照射することにより、エバネッセント光露光用マスク
の金属薄膜に形成された微小開口パターンからエバネッ
セント光が発生し、このエバネッセント光で被露光物の
露光が行われる。この際、エバネッセント光露光用マス
クと被露光物とは100nm以下の間隔で対面してお
り、両者は実質的に密着した状態となっているが、エバ
ネッセント光露光用マスクのマスク母材は、単結晶シリ
コンからなる厚さが0.1〜1μmの薄膜であるので、
十分な機械的強度を有する上に、弾性変形しやすく、被
露光物の表面のより細かな大きさの凹凸やうねりに対し
てまで倣うようになる。
【0021】また、本発明はデバイスの製造方法を提供
するものであり、本発明のデバイスの製造方法は、上記
本発明のエバネッセント光露光装置を用いてパターン転
写した基板を加工処理することによりデバイスを製造す
るものである。
【0022】さらに本発明は、エバネッセント光露光用
マスクの製造方法を提供する。本発明のエバネッセント
光露光用マスクは、エバネッセント光を利用してパター
ンを被露光物に露光する際に前記被露光物に対向配置さ
れるエバネッセント光露光用マスクの製造方法であっ
て、基材の上に酸化シリコン層を形成し、かつ、該酸化
シリコン層の上に単結晶シリコン層を形成する工程と、
前記単結晶シリコン層上に微小開口パターンを形成する
工程と、前記単結晶シリコン層の光照射部に相当する部
位の前記基材、および前記酸化シリコン層を除去する工
程とを有することを特徴とする。
【0023】本発明のエバネッセント光露光用マスクの
製造方法においては、前記単結晶シリコン層の最終的膜
厚を、照射されるべき光の波長に応じて選択するもので
あってもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0025】図1は、本発明の一実施形態である、エバ
ネッセント光露光装置の概略構成図である。本実施形態
の露光装置は、レーザー光11を発する光源10と、光
源10から発せられたレーザー光11を平行光とするコ
リメーターレンズ20と、後述するエバネッセント光露
光マスク100が取り付けられて、コリメーターレンズ
20で平行光とされたレーザー光11が通過する圧力調
整容器30と、圧力調整容器30のレーザー光11の出
射側に配置され、被露光物である基板151が載置され
るステージとを有する。
【0026】圧力調整容器30は、レーザー光11の入
射側面がガラス窓31で覆われるとともに、出射側面は
開口面となっており、この開口面がエバネッセント光露
光マスク100で覆われることにより内部が密閉され
る。また、圧力調整容器30は、圧力調整容器30の内
部の圧力を調整するために、ポンプ等の圧力調整手段3
2を備えている。圧力調整容器30へのエバネッセント
光露光マスク100の取り付けは、エバネッセント光露
光マスク100に接着されたマスク支持部材210を介
してなされる。
【0027】ステージ40は、不図示の駆動手段によ
り、圧力調整容器30に取り付けられたエバネッセント
光露光マスク100のマスク面と平行な面内方向及びマ
スク面の法線方向に移動可能であり、エバネッセント光
露光マスク100に対する基板151の位置決めを行
う。なお、基板151の上面にはレジスト152が塗布
されている。
【0028】エバネッセント光露光マスク100につい
て、図2を参照して説明する。図2は、図1に示す露光
装置に用いられるエバネッセント光露光マスクの図であ
り、(a)はおもて面側から見た平面図、(b)は断面
図である。なお、本発明においてマスクの「おもて面」
とは、金属薄膜が設けられた面をいい、「裏面」とは、
その反対側の面をいう。
【0029】図2に示すように、エバネッセント光露光
マスク100は、基本的には、単結晶Siからなるマス
ク母材101と、マスク母材101のマスクおもて面側
に設けられた金属薄膜102とから構成される。金属薄
膜102には、基板151(図1参照)に転写すべきパ
ターンである微小開口パターン103が形成されてい
る。この微小開口パターン103の線幅は、レーザー光
11の波長に比べて小さく、100nm以下である。
【0030】マスク母材101のマスク裏面側にはSi
基板105が設けられている。Si基板105は、マス
ク母材101を支持するもので、少なくとも微小開口パ
ターン103が形成された領域に開口部107を有す
る。なお、図2(b)において、Si基板105の両面
にSiO2薄膜104及びSi34薄膜106が形成さ
れているが、これらは本実施形態のエバネッセント光露
光マスク101を作製するのに必要なものであり、これ
らについては後述する。
【0031】エバネッセント光露光マスク100は、図
1に示すように、マスクおもて面すなわち金属薄膜10
2が設けられた面をステージ40と対向させて圧力調整
容器30に取り付けられる。
【0032】次に、本実施形態の露光装置による露光手
順について説明する。
【0033】まず、レジスト152が塗布された基板1
51をステージ40上に固定し、ステージ40を駆動す
ることにより、エバネッセント光露光用マスク100の
マスク面内方向での相対位置合わせを行う。次に、マス
ク面法線方向にステージ40を駆動し、エバネッセント
光露光用マスク100のおもて面と基板151の上面と
の間隔が全面にわたって100nm以下になるように両
者を密着させる。
【0034】この後、光源10からレーザー光11を出
射させると、レーザー光11はコリメーターレンズ20
で平行光とされた後、ガラス窓31を通過して圧力調整
容器30内に導入される。圧力調整容器30内に導入さ
れたレーザー光11は、エバネッセント光露光マスク1
00のマスク母材101に照射され、金属薄膜102の
微小開口パターン103から、エバネッセント光となっ
て滲み出す。そして、この微小開口パターン103から
滲み出たエバネッセント光によって、基板151の上面
に塗布されたレジスト152に対する露光が行われる。
【0035】ここで、図3を用いて、エバネッセント光
による露光の原理を説明する。
【0036】図3において、エバネッセント光露光用マ
スク100のマスク母材101に入射したレーザー光1
1は、金属薄膜102に形成された微小開口パターン1
03に照射される。
【0037】通常、光は波長より小さい大きさの開口を
殆ど透過しないが、開口の近傍にはエバネッセント光と
呼ばれる光が僅かに滲み出している。つまり、微小開口
パターン103からは、エバネッセント光12が滲み出
している。この光は、開口から約100nmの距離以下
の近傍にのみ存在する非伝搬光であり、開口から離れる
とその強度が急激に減少する性質のものである。
【0038】そこで、このエバネッセント光12が滲み
出している微小開口パターン103に対して、レジスト
152を100nm以下の距離にまで近づけると、エバ
ネッセント光12がレジスト152中で散乱されて伝搬
光に変換され、レジスト152を露光する。
【0039】ここで、レジスト152の厚さが十分に薄
ければ、エバネッセント光12はレジスト152中で散
乱しても面内(横)方向にあまり広がることなはく、レ
ーザー光11の波長よりも線幅が小さい微小開口パター
ン103に応じた微小パターンを、より正確にレジスト
152に露光・転写することができる。
【0040】このようにエバネッセント光12による露
光を行った後は、通常のプロセスを用いて基板151の
加工を行う。例えば、レジスト152を現像した後、エ
ッチングを行うことにより、基板151に対して上述の
微小開口パターン103に応じた微小パターンを転写形
成する。これを用いて半導体チップや液晶デバイス、セ
ンサデバイス等のデバイスが作製される。この種のデバ
イスの製造方法の詳細はよく知られているので、その説
明は省略する。
【0041】次に、エバネッセント光露光用マスク10
0と被露光物150との密着方法の詳細について図1を
用いて説明する。
【0042】エバネッセント光露光用マスク100のお
もて面と基板151上のレジスト面がともに完全に平坦
であれば、全面にわたって両者を密着させることが可能
である。しかしながら、実際には、両者には凹凸やうね
りが存在するので、両者を近づけ、接触させただけで
は、密着している部分と非密着部分が混在する状態にな
ってしまう。
【0043】そこで、エバネッセント光露光用マスク1
00の裏面からおもて面方向に向かって圧力を印加する
ことにより、エバネッセント光露光用マスク100のマ
スク母材101に弾性変形による撓みを生じさせ、金属
薄膜102をレジスト152へ押し付けることにより、
両者を全面にわたって密着させることができる。
【0044】このような圧力を印加する方法の一例とし
て、圧力調整手段32としてポンプを用い、このポンプ
によって圧力調整容器30内に高圧ガスを導入し、圧力
調整容器30の内圧が外気圧よりも高い圧力になるよう
にする方法が挙げられる。
【0045】このような方法で圧力の印加を行うと、パ
スカルの原理により、エバネッセント光露光マスク10
0のおもて面と基板151上のレジスト面との間に作用
する斥力が均一になり、これらの面が全面にわたって均
一な圧力で密着する。このため、エバネッセント光露光
用マスク100や基板151上のレジスト面に対し局所
的に大きな力が加わったりすることがなく、エバネッセ
ント光露光用マスク100や基板151、レジスト15
2が局所的に破壊されたりすることはなくなる。
【0046】このとき、圧力調整容器205内の圧力を
調整することにより、エバネッセント光露光用マスク1
00と基板151のレジスト面との間に働かせる押し付
け力、すなわち両者の密着力を制御することができる。
例えば、マスク面やレジスト面の凹凸やうねりがやや大
きいときには、その凹凸やうねりの大きさに応じて圧力
調整容器30内の圧力を高めに設定することにより密着
力を増大させ、凹凸やうねりによるマスク面とレジスト
面との間の間隔のばらつきをなくすようにすることがで
きる。
【0047】以上は、圧力調整容器30内に高圧ガスを
導入することにより圧力調整容器30内の圧力を調整す
る方法を示したが、これに限らず、圧力調整容器30の
内部をレーザー光11に対して透明な液体で満たすとと
もに、圧力調整手段32としてシリンダーを用い、この
シリンダーによって、圧力調整容器30内の液体の量を
調整することで、圧力調整容器30の内圧を外気圧より
も高くしてもよい。
【0048】また、本実施形態では、エバネッセント光
露光マスク100を、圧力調整容器30のレーザー光1
1出射側端において、おもて面を圧力調整容器30の外
側に配置した例を示したが、これとは逆に、圧力調整容
器30をレーザー光11の出射側端に配置しておもて面
が圧力調整容器30の内側になる形態にしてエバネッセ
ント光露光マスク100を配置することもできる。この
場合、圧力調整容器30はエバネッセント光露光マスク
100を取り付けるための開口を除いて密閉した容器で
あり、基板151は圧力調整容器30の内部に配置され
る。
【0049】このような構成の場合には、圧力調整容器
30内の圧力を外気圧よりも低くして、この圧力差によ
りマスク母材101を圧力調整容器30の内側へ弾性変
形させることにより、エバネッセント光露光マスク10
0を基板151のレジスト面に密着させる。いずれにし
ても、エバネッセント光露光マスク100のおもて面側
に比べ、裏面側が高い圧力となるような圧力差を設ける
ようにすればよい。
【0050】さて、エバネッセント光露光終了後の、エ
バネッセント光露光用マスク100と基板151との剥
離に関しては以下のように行う。
【0051】圧力調整手段30を用いて、圧力調整容器
30内の圧力を外気圧より小さくし、基板151上のレ
ジスト152からエバネッセント光露光用マスク100
の金属薄膜102を剥離させる。
【0052】このような方法で圧力調整容器30内の圧
力を減圧し、基板151とエバネッセント光露光用マス
ク100とを剥離する場合、パスカルの原理により、エ
バネッセント光露光用マスク100のおもて面と基板1
51上のレジスト面との間に作用する引力が均一にな
る。このため、エバネッセント光露光用マスク100や
基板151上のレジスト面に対し、局所的に大きな力が
加わったりすることがなく、エバネッセント光露光マス
ク100や基板151、レジスト152が剥離時に局所
的に破壊されたりすることもなくなる。
【0053】このとき、圧力調整容器30内の圧力を調
整することにより、エバネッセント光露光マスク100
と基板151のレジスト面との間に働く引力、すなわ
ち、両者の引っ張り力を制御することができる。例え
ば、マスク面とレジスト面との間の吸着力が大きいとき
には、その吸着力の大きさに応じて圧力調整容器30内
の圧力をより低めに設定することにより、引っ張り力を
増大させ、剥離しやすくすることができる。
【0054】なお、前述したように、エバネッセント光
露光マスク100を、そのおもて面を圧力調整容器30
の内側にしてレーザー光11の入射側に配置した場合に
は、圧力長容器30内の圧力を外気圧よりも高い圧力に
すればよい。いずれにしても、剥離時には、エバネッセ
ント光露光マスク100のおもて面側に比べ、裏面側が
低い圧力となるような圧力差を設けるようにすればよ
い。
【0055】次に、エバネッセント光露光マスク100
について図2を参照して詳細に説明する。
【0056】エバネッセント光露光用マスク100は、
0.1〜1μmの膜厚の単結晶Siからなる薄膜である
マスク母材101上に10〜100nmの膜厚の金属薄
膜102を設け、この金属薄膜102に100nm以下
の幅の微小開口パターン103を形成したものである。
マスク母材101は、SiO2薄膜104を介してSi
基板105に支持されている。
【0057】マスク母材101の厚さが薄ければ、より
弾性変形しやすくなり、基板151のレジスト面のより
細かな大きさの凹凸やうねりに対してまで倣うようこと
が可能であるため、より密着性が増すことになる。しか
しながら、露光面積に対して薄すぎるとマスクとしての
強度が不足したり、密着・露光を行った後、剥離させる
場合に基板151との間に作用する吸着力で破壊してし
まったりするおそれがある。以上の機械的特性の観点か
らは、マスク母材101の厚さとしては、0.1〜1μ
mの範囲にあることが望ましい。
【0058】一方、露光波長における単結晶マスク母材
101の光吸収係数が大きい場合、マスク母材101が
厚過ぎるとマスク母材101中を透過する際に光が吸収
されてしまい、露光に必要な光強度が得られなくなる。
また、光吸収によるマスク母材101の熱膨張のため生
じる微小開口パターン103の面内方向の歪みも問題と
なる。これらを考慮すると、マスク母材101の光透過
率は10%以上であることが望ましい。
【0059】したがって、マスク母材101の厚さが上
述の機械的特性条件である0.1〜1μmの範囲を満た
し、かつマスク母材101の光透過率が10%以上とな
るようにするためには、露光波長の選択も重要である。
【0060】光波長が300〜500nmにおけるSi
薄膜(マスク母材101)の光透過率の変化を図4に示
す。また、図4に示された関係から得られた、マスク母
材101の種々の膜厚での光透過率が10%(=0.
1)以上となるための光波長の条件を、表1に示す。
【0061】
【表1】 以上より、露光波長が375nmに近い場合には、マス
ク母材101の膜厚は0.1μm程度まで薄くする必要
があることがわかる。また、露光波長が395nmに近
い場合には、マスク母材101の膜厚を0.1〜0.2
μmの範囲で選択すればよく、以下同様に、露光波長に
応じてマスク母材101の膜厚を選択すればよい。な
お、マスク母材102の膜厚が決まっている場合には、
その膜厚に応じて、マスク母材101の光透過率が10
%以上となるような露光波長を選択してもよい。
【0062】次に、エバネッセント光露光用マスク10
0の作製方法について、図5及び図6を参照して説明す
る。
【0063】出発材料として、図5(a)に示すよう
な、両面研磨されたSOI(siliconon insulator)ウ
ェハ201を用いる。このSOIウェハ201は、面方
位(100)を有する単結晶のSi基板105(厚さ3
00μm )上に厚さ100nmのSiO2薄膜403が
形成され、さらにその上に、マスク母材101となる厚
さ100nmの単結晶Si薄膜が形成されているもので
ある。
【0064】まず、図5(b)に示すように、このSO
Iウェハ201の両面にLP―CVD法を用いて、厚さ
1μm のSi34薄膜106,106’を形成する。
【0065】次に、通常のフォトリソグラフィを用い
て、図5(c)に示すように、マスク母材101上に形
成されたSi34薄膜106’を全面除去する。一方、
Si基板105側に対しては、外周部を残してSi34
薄膜106を除去し、ウェハ裏面からSi基板105に
対するエッチングを行うためのエッチング窓202を形
成する。
【0066】次に、図5(d)に示すように、マスク母
材101上に、微小開口パターンを形成するための金属
薄膜102として、スパッタ法を用いて厚さ30nmの
Cr薄膜を形成する。
【0067】次に、図5(e)に示すように、金属薄膜
102上に、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)やノ
ボラック樹脂等の電子線露光用レジスト203を30n
mの厚さで塗布し、この電子線レジスト203に電子線
204を用いて30nm幅の描画パターン潜像205を
所望のパターンで形成する。そして、これを現像した
後、CCl4を用いてドライエッチングを行い、図6
(f)に示すように、金属薄膜102に微小開口パター
ン103を形成する。
【0068】次に、図6(g)に示すように、微小開口
パターン103を形成した金属薄膜102上にスピナー
を用いて厚さ1μmのポリイミド保護膜206を形成
し、その後、加熱したKOH水溶液中に浸潤することに
よって、図6(h)に示すように、エッチング窓202
からSi基板105裏面の異方性エッチングを行う。こ
のとき、SiO2薄膜104がエッチングストップ層と
して機能し、SiO2薄膜104が露出する。
【0069】最後に、図6(i)に示すように、緩衝H
F溶液を用いて、SiO2薄膜104の露出した部分を
除去して開口部107を形成し、その後、酸素プラズマ
エッチング法を用いてポリイミド保護膜206を除去
し、図6(j)に示すように、エバネッセント光露光マ
スク100を形成する。
【0070】そして、図6(k)に示すように、このエ
バネッセント光露光マスク100にマスク支持部材21
0を接着すれば、図1に示したように、エバネッセント
光露光マスク100を露光装置の圧力調整容器30(図
1参照)に取り付けることが可能となる。
【0071】以上述べたように、本実施形態では、エバ
ネッセント光露光マスク100を形成するための出発基
板として、SOIウェハ201を用い、このSOIウェ
ハ201の単結晶Si薄膜をマスク母材101として用
いた例を示した。単結晶Si薄膜は、酸化によるSiO
2薄膜形成法等、他の薄膜形成法に比較して残留応力が
ないため、このようにSOIウェハ201のSi薄膜を
マスク母材101として利用することで、薄膜の自立構
造を形成した際に、残留応力による自立薄膜の撓み、そ
り、歪みを極めて低減させることが可能である。
【0072】また、Siを材料とすれば、半導体電子デ
バイス作製技術やマイクロメカニクス作製技術で開発さ
れた多くのプロセス材料や装置を用いることが可能であ
るため、エバネッセント光露光マスク100を量産する
上で、新たな材料開発や設備も必要なくなる。その結
果、エバネッセント光露光マスク100の製造コストの
低減も容易である。
【0073】さらに、本実施形態では、金属薄膜102
への微小開口パターン103の形成に電子線ビーム20
4による加工法を用いた例を示したが、電子線加工法以
外にも、集束イオンビーム加工法、X線リソグラフィ
法、走査型プローブ顕微鏡(SPM)加工法を用いても
よい。中でも走査型トンネル顕微鏡(STM)や原子間
力顕微鏡(AFM)、近接場光学顕微鏡(SNOM)に
代表されるSPM技術を応用した加工法を用いて微小開
口パターン103を形成すれば、10nm以下の極微小
開口パターン103を形成可能であるため、これも本発
明に極めて適した加工法である。
【0074】ところで、微小開口パターン103から滲
み出すエバネッセント光強度をなるべく大きくするため
には、微小開口の(マスク面法線方向の)長さを小さく
する必要があり、そのためには、金属薄膜102の膜厚
はなるべく薄いことが望ましい。しかし、金属薄膜10
2が薄すぎると、場合によっては金属薄膜102が連続
膜にならず、微小開口以外のところからも光が漏れてし
まう。したがって、金属薄膜102の膜厚としては、1
0〜100nmの範囲内にあることが望ましい。
【0075】また、金属薄膜102の表面が平坦でない
と、エバネッセント光露光マスク100と基板151と
の密着が良好に行えず、結果として露光ムラを生じてし
まう場合がある。このため、金属薄膜102の表面の凹
凸の大きさは100nm以下であることが望ましく、さ
らには10nm以下であることがより望ましい。
【0076】ここで、上述したように、微小開口パター
ン103の幅は露光に用いる光の波長より小さく、レジ
スト152に対して行う所望のパターン露光幅とする。
具体的には、1〜100nmの範囲から選択することが
好ましい。微小開口パターン103の幅が100nmを
超える場合は、本発明の目的とするエバネッセント光ば
かりでなく、強度的により大きな直接光がマスクを透過
してしまうことになり好ましくない。また、1nm未満
の場合は、露光が不可能ではないが、マスクから滲み出
すエバネッセント光強度が極めて小さくなり、露光に長
時間を要するのであまり実用的でない。
【0077】なお、エバネッセント光のみを透過させる
ためには、微小開口パターン103の幅が100nm以
下である必要があるが、長手方向の長さに関しては制限
はなく、自由なパターンを選択することができる。例え
ば、図2(a)に示したようなカギ型パターンでもよい
し、図示しないがS字パターンでもよい。
【0078】本発明のエバネッセント光露光装置に適用
する被加工用の基板151としては、Si、GaAs、
InP等の半導体基板や、ガラス、石英、BN等の絶縁
性基板、あるいはそれらの基板上に、金属や、酸化物、
窒化物等を成膜したもの等、広く用いることができる。
【0079】ただし、本発明のエバネッセント光露光装
置では、エバネッセント光露光用マスク100と基板1
51とを露光領域全域にわたって100nm以下、望ま
しくは10nm以下の間隔になるよう密着させることが
重要である。したがって、基板としては、なるべく平坦
なものを選択する必要がある。
【0080】同様に、基板151上に設けられるレジス
ト152も、表面の凹凸が小さく平坦であることが重要
である。また、エバネッセント光露光用マスク100か
ら滲み出たエバネッセント光は、エバネッセント光露光
マスク100から距離が遠ざかるにつれて指数関数的に
減衰するため、レジスト152に対して100nm以上
の深いところまでは露光しにくいこと、及び、レジスト
152中に散乱されるように広がり、露光パターン幅を
広げることになることを考慮すると、レジスト152の
厚さは100nm以下で、さらにできるだけ薄いことが
望ましい。
【0081】以上から、レジスト材料・コーティング方
法として、望ましくは100nm以下、より望ましくは
10nm以下の膜厚であって、かつ、レジスト表面の凹
凸の大きさが望ましくは100nm以下、より望ましく
は10nm以下という、極めて平坦なものを形成できる
方法が適している。
【0082】このような条件を満たす方法として、普通
用いられるような光レジスト材料をなるべく粘性が低く
なるように溶媒に溶かし、スピンコートで極めて薄くか
つ均一厚さになるようコーティングする方法がある。
【0083】また、他の光レジスト材料コーティング方
法として、一分子中に疎水基、親水基官能基を有する両
親媒性光レジスト材料分子を水面上に並べた単分子膜を
所定の回数、基板上にすくいとることにより、基板上に
単分子膜の累積膜を形成するLB(Langmuir Blodget
t)法を用いてもよい。
【0084】また、溶液中や気相中で、基板に対して一
分子層だけ物理吸着あるいは化学結合することにより基
板上に光レジスト材料の単分子膜を形成する自己配向単
分子膜(Self Assemmble Monolayer)形成法を用いても
よい。
【0085】これらのコーティング方法のうち、後者の
LB法やSAM形成法は極めて薄いレジスト膜を均一な
厚さで、しかも表面の平坦性よく形成することができる
ため、本発明のエバネッセント光露光装置に極めて適し
た光レジスト材料のコーティング方法である。
【0086】エバネッセント光露光においては、露光領
域全面にわたりエバネッセント光露光用マスク100と
基板151との間隔が100nm以下でしかもばらつき
なく一定に保たれていることが重要である。このため、
エバネッセント光露光に用いる基板としては、他のリソ
グラフィープロセスを経て、全てに凹凸を有するパター
ンが形成され、基板表面に100nm以上の凹凸がある
ものは好ましくない。したがって、エバネッセント光露
光には、他のプロセスをあまり経ていない、プロセス初
期の段階のできるだけ平坦な基板が望ましい。したがっ
て、エバネッセント光露光プロセスと他のリソグラフィ
ープロセスを組み合わせる場合も、エバネッセント光露
光プロセスをできるだけ初めに行うようにするのが望ま
しい。また、図3において、微小開口パターン103か
ら滲み出すエバネッセント光12の強度は微小開口パタ
ーン103の幅によって異なるので、微小開口パターン
103の幅がまちまちであると、レジスト152に対す
る露光の程度にばらつきが生じてしまい、均一なパター
ン形成が難しくなる。そこで、これを避けるために、一
回のエバネッセント光露光プロセスで用いるエバネッセ
ント光露光用マスク100での微小開口パターン103
の幅を揃える必要がある。
【0087】以上の説明では、基板全面に対応するエバ
ネッセント光露光用マスクを用い、基板全面に一括でエ
バネッセント光露光を行う装置について説明を行った。
本発明の概念はこれに限定されるものでなく、基板より
も小さなエバネッセント光露光用マスクを用い、基板の
一部分に対するエバネッセント光露光を行うことを基板
上の露光位置を変えて繰り返し行うステップ・アンド・
リピート方式の装置としてもよい。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、エ
バネッセント光露光用マスクはマスク母材が単結晶シリ
コンの薄膜で構成されるので、残留応力による薄膜の撓
み、反り、歪を低減させることができ、結果として、マ
スクの歩留まりを向上させることができる。特に、マス
ク母材の厚さを0.1〜1μmとすることで、露光の際
の被露光物に対する密着のときの十分な機械的強度を有
する上、弾性変形も容易であるので、被露光物の表面に
凹凸やうねりがあっても、その形状に倣うことができ
る。
【0089】また、本発明のエバネッセント光露光装置
は、上述した本発明のエバネッセント光露光用マスクを
用いてエバネッセント光露光を行うので、エバネッセン
ト光露光用マスクは被露光物に対して良好に密着し、微
細なパターンをより正確に露光することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である、エバネッセント光
露光装置の概略構成図である。
【図2】図1に示す露光装置に用いられるエバネッセン
ト光露光マスクの図であり、(a)はおもて面側から見
た平面図、(b)は断面図である。
【図3】エバネッセント光による露光の原理を説明する
図である。
【図4】Si薄膜の光透過率と光波長との関係を示すグ
ラフである。
【図5】図2に示すエバネッセント光露光マスクの作製
工程を説明する断面図である。
【図6】図2に示すエバネッセント光露光マスクの作製
工程を説明する断面図である。
【符号の説明】
10 光源 11 レーザー光 12 エバネッセント光 20 コリメーターレンズ 30 圧力調整容器 31 ガラス窓 32 圧力調整手段 40 ステージ 100 エバネッセント光露光マスク 101 マスク母材 102 金属薄膜 103 微小開口パターン 104 SiO2薄膜 105 Si基板 106 Si34薄膜 107 開口部 151 基板 152 レジスト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 貴子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H095 BA04 BA06 BB35 BB36 BC05 BC08 BC09 BC27 BC28 2H097 CA17 GA31 HB00 JA02 LA10 5F046 AA25 AA28 BA02 CB14 CB17 CB19 DA17

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エバネッセント光を利用してパターンを
    被露光物に露光する際に前記被露光物に対向配置される
    エバネッセント光露光用マスクであって、 単結晶シリコンの薄膜からなるマスク母材と、 前記マスク母材の前記被露光物との対向面に設けられ、
    前記被露光物に転写すべきパターンとして幅が100n
    m以下の微小開口パターンが形成された金属薄膜とを有
    することを特徴とするエバネッセント光露光用マスク。
  2. 【請求項2】 前記マスク母材の厚さは0.1〜1μm
    である、請求項1に記載のエバネッセント光露光用マス
    ク。
  3. 【請求項3】 前記マスク母材の光透過率は10%以上
    である、請求項1または2に記載のエバネッセント光露
    光用マスク。
  4. 【請求項4】 前記金属薄膜の厚さは10〜100nm
    である、請求項1、2または3に記載のエバネッセント
    光露光用マスク。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載のエバネッセント光露光
    用マスクを保持するマスク保持手段と、 前記エバネッセント光露光用マスクの金属薄膜との間隔
    が100nm以下となるように、被露光物を前記エバネ
    ッセント光露光用マスクの前記金属薄膜と対面させて保
    持する被露光物保持手段と、 前記エバネッセント光露光用マスクのマスク母材側から
    露光用の光を照射する光源とを有することを特徴とする
    エバネッセント光露光装置。
  6. 【請求項6】 前記光源から照射される光の波長は、前
    記エバネッセント光露光用マスクのマスク母材の厚さに
    応じて、前記マスク母材の光透過率が10%以上となる
    ように選択される、請求項5に記載のエバネッセント光
    露光装置。
  7. 【請求項7】 前記マスク保持手段は、一端に開口を有
    し該開口にエバネッセント光露光用マスクを保持するこ
    とによって内部が密閉され、かつ、前記エバネッセント
    光露光用マスクを保持した状態で前記内部の圧力が調整
    可能な容器である、請求項5または6に記載のエバネッ
    セント光露光装置。
  8. 【請求項8】 請求項5ないし7のいずれか1項に記載
    のエバネッセント光露光装置を用いてパターン転写した
    基板を加工処理することによりデバイスを製造すること
    を特徴とするデバイスの製造方法。
  9. 【請求項9】 エバネッセント光を利用してパターンを
    被露光物に露光する際に前記被露光物に対向配置される
    エバネッセント光露光用マスクの製造方法であって、 基材の上に酸化シリコン層を形成し、かつ、該酸化シリ
    コン層の上に単結晶シリコン層を形成する工程と、 前記単結晶シリコン層上に微小開口パターンを形成する
    工程と、 前記単結晶シリコン層の光照射部に相当する部位の前記
    基材、および前記酸化シリコン層を除去する工程とを有
    することを特徴とするエバネッセント光露光用マスクの
    製造方法。
  10. 【請求項10】 前記単結晶シリコン層の最終的膜厚
    を、照射されるべき光の波長に応じて選択する、請求項
    9に記載のエバネッセント光露光用マスクの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004040392A1 (ja) * 2002-11-01 2004-05-13 Waseda University マイクロシステム、並びに、微小開口膜、及び生体分子間相互作用解析装置とその解析方法
CN103019028A (zh) * 2012-12-14 2013-04-03 京东方科技集团股份有限公司 一种掩膜板及其制作方法
JP2020532865A (ja) * 2017-08-31 2020-11-12 グーグル エルエルシー 多層スタックを使用したデバイスの作製

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