JP2000321063A - スリップフォーム工法における墨出しシステム - Google Patents

スリップフォーム工法における墨出しシステム

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JP2000321063A
JP2000321063A JP11128157A JP12815799A JP2000321063A JP 2000321063 A JP2000321063 A JP 2000321063A JP 11128157 A JP11128157 A JP 11128157A JP 12815799 A JP12815799 A JP 12815799A JP 2000321063 A JP2000321063 A JP 2000321063A
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dimensional surveying
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Masami Ito
正己 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スリップフォーム工法によって構築されるコ
ンクリート構造物の内側面の墨出しを、この墨出し位置
と略同レベルに設置した測量器によって計測することに
より、計測距離を短縮し、かつ障害物に邪魔されること
なく精度良く墨出しする。 【解決手段】 環状のスリップフォーム型枠16を段階
的に上昇させつつ連続にコンクリートを打設してコンク
リート構造物12を構築するスリップフォーム装置10
を備える。スリップフォーム装置10に、予め基準点に
調整された1対の反射ターゲット28を設置する。スポ
ット光の照射により三次元座標により墨出し位置を特定
する三次元測量機26を、墨出し位置と略同レベルとな
るようにスリップフォーム装置10に設置する。三次元
測量機26の自己位置を1対の反射ターゲット28それ
ぞれとの間の距離および角度から特定した後、この三次
元測量機26によって墨出し位置を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スリップフォーム
工法によって構築されるコンクリートコンクリート構造
物の側面に墨出しするシステムに関し、とりわけ、墨出
し位置が高所位置となる場合に有益となるスリップフォ
ーム工法における墨出しシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】スリップフォーム工法は、筒状または塔
状のコンクリート構造物を構築する場合に適用され、環
状のスリップフォーム型枠をジャッキなどによって段階
的に上昇するようにしたスリップフォーム装置を用いて
施工される。このスリップフォーム装置では、スリップ
フォーム型枠内に配筋しつつコンクリートを打設し、こ
のコンクリートが所定の硬度を発生した段階で型枠を上
昇し、この上昇位置で再度配筋とコンクリート打設を行
い、これを繰り返すことにより打ち継ぎ目の無いコンク
リート構造物を構築できるようになっている。
【0003】前記コンクリート構造物がサイロなどのよ
うに大型建造物の場合、環状壁の内側間に梁を差し渡し
て補強したり、また途中に足場部分や覗き窓を形成する
ことがある。この場合、スリップフォーム装置によって
環状壁を構築する際に予め設定した位置に接続部材を埋
設しておき、この接続部材に梁などを取り付けるように
なっている。このように接続部材を埋設する際、この埋
設位置を墨出しにより正確に決定しておく必要があり、
近年ではレーザービームを用いた計測装置によって墨出
し位置を決定するようになっている。
【0004】前記レーザービームによる計測装置として
は、例えば特公平4−18772号公報に開示されるよ
うにスリップフォーム工法の施工精度を測定するように
したものがある。これは地上に設けた基準点となる1対
のレーザー発振器から鉛直にレーザービームを照射し、
これをスリップフォーム装置に設けた1対のレーザー受
光器で受光し、これで検出した値に基づいてスリップフ
ォーム型枠の平面変位を算出するようになっている。
【0005】ところで、前記レーザービームを用いた計
測装置によってコンクリート構造物の内側面に墨出しす
る場合、地上に設置した基準点となるレーザー発振器
(レーザートランシット)から墨出し位置に向かって斜
め方向にレーザビームを照射し、この照射方向の三次元
角度から墨出し位置が特定できるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の墨出しシステムにあっては、上述したように地上
に設置したレーザー発振器からレーザービームを照射す
るもので、墨出し位置が高所になるとその分レーザービ
ームの照射距離が長くなるとともに、壁面に対する入射
角が小さくなるため、測定距離の誤差が大きくなってし
まう。また、高所になればレーザービームの照射仰角が
大きくなり、途中に存在するスリップフォーム装置の構
成部材や足場等が障害となってくる。このため、墨出し
位置の精度が低下したり、場合によっては不可能になっ
てしまうという課題があった。
【0007】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て成されたもので、スリップフォーム工法によって構築
されるコンクリート構造物の内側面の墨出しを、この墨
出し位置と略同レベルに設置した測量器によって計測す
ることにより、計測距離を短縮し、かつ障害物に邪魔さ
れることなく精度良く墨出しすることができるようにし
たスリップフォーム工法における墨出しシステムを提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の請求項1に示すスリップフォーム工法にお
ける墨出しシステムは、環状のスリップフォーム型枠を
段階的に上昇させつつ連続にコンクリートを打設してコ
ンクリート構造物を構築するスリップフォーム装置を備
え、該スリップフォーム装置で構築されるコンクリート
構造物の内側面に墨出しするスリップフォーム工法にお
ける墨出しシステムにおいて、スリップフォーム装置に
設置されて予め基準点に調整された1対の反射ターゲッ
トと、墨出し位置と略同レベルとなるようにスリップフ
ォーム装置に設置され、光照射により三次元座標で墨出
し位置を特定する三次元測量機とを備え、この三次元測
量機の自己位置を前記1対の反射ターゲットそれぞれと
の間の距離および角度から特定した後、この三次元測量
機によって墨出し位置を決定することを特徴とする。
【0009】この墨出しシステムでは、コンクリート構
造物の墨出し位置と略同レベルに三次元測量機が設置さ
れるため、この三次元測量機から墨出しするために照射
する照射光は略水平方向となる。このため、三次元測量
機から墨出し位置までの距離は、長くても環状となるコ
ンクリート構造物の対向壁までの距離を限度とすること
ができる。従って、墨出し位置が高所にある場合は、照
射光の照射距離が地上から照射する場合に比較して大幅
に短縮化されるため、計測誤差を小さくして墨出し位置
までの距離を精度良く測定することができる。また、三
次元測量機からの照射光は略水平方向であるため、墨出
し位置の下方にスリップフォーム装置の構成部材や足場
等の障害物が存在する場合にあっても、この障害物が邪
魔になることなく照射光を墨出し位置に照射することが
できる。
【0010】勿論、前記三次元測量機の自己位置は、予
め基準点に調整された1対の反射ターゲットにそれぞれ
照射光を照射して、その時の距離および角度から特定さ
れているため、該三次元測量機によって墨出しされた点
は前記基準点との相対位置で特定することができる。
【0011】また、本発明の請求項2に示すスリップフ
ォーム工法における墨出しシステムは、前記墨出し位置
に墨出し部材を取付けてコンクリートを打設した後、こ
の墨出し部材を三次元測量機によって再度測量し、その
データをフィードバックして後施工に反映させることを
特徴とする。
【0012】この墨出しシステムでは、コンクリートの
打設によって取り付けが完了した墨出し部材の位置を再
度測量することで、コンクリート打設後の墨出し部材の
わずかな位置ずれをもデータとして得て、このデータを
後施工のための修正に利用することができ、その後に行
われる内部鉄骨の製作や取付けを円滑かつ容易に行うこ
とができる。
【0013】更に、本発明の請求項3に示すスリップフ
ォーム工法における墨出しシステムは、前記三次元測量
機で測量したデータを、三次元測量機から遠隔な位置に
設置したパソコンに取り込み、この地上のパソコンによ
って測量作業を管理することが望ましい。
【0014】この墨出しシステムでは、三次元測量機で
墨出しする際の各データを、離れた位置のパソコンで管
理できるため、三次元測量機が設けられる高所位置で測
量データを管理する必要が無くなり、安全かつ簡便にコ
ンクリート構造物全体の墨出し位置を一括して管理でき
る。
【0015】そして、本発明に係るシステムは、墨出し
に限らず、構造物等の形状の測定にも利用可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して詳細に説明する。図1から図5は本発明の
スリップフォーム工法における墨出しシステムの一実施
形態を示し、図1は本発明の墨出しシステムが適用され
るスリップフォーム装置の全体図、図2はスリップフォ
ーム装置による墨出しの一連の作業を順を追って示す説
明図、図3は墨出し位置に設けられるマーキングおよび
埋込金物の取付け状態を示す断面図、図4は埋込金物と
梁との接続部分を示す断面図、図5は基準点を決定する
ための受光器および反射ターゲットの斜視図である。
【0017】本発明のスリップフォーム工法における墨
出しシステムの基本構成は、環状のスリップフォーム型
枠16を段階的に上昇させつつ連続にコンクリートを打
設してコンクリート構造物12を構築するスリップフォ
ーム装置10を備え、該スリップフォーム装置10で構
築したコンクリート構造物12の内側面に墨出しするよ
うにしたもので、スリップフォーム装置10に設置され
て予め基準点に調整された1対の反射ターゲット28
と、墨出し位置と略同レベルとなるようにスリップフォ
ーム装置10に設置され、スポット光の照射により三次
元座標により墨出し位置を特定する三次元測量機とを備
え、この三次元測量機26の自己位置を前記1対の反射
ターゲット28それぞれとの間の距離および角度から特
定した後、この三次元測量機26によって墨出し位置を
決定する。
【0018】また、前記墨出しシステムでは、前記墨出
し位置に墨出し部材22を取付けてコンクリートを打設
した後、この墨出し部材22を三次元測量機26によっ
て再度測量し、そのデータをフィードバックして後施工
に反映させる。さらに、前記三次元測量機26で測量し
たデータを、三次元測量機26から遠隔な位置、例えば
地上に設置したパソコン42に取り込み、この地上のパ
ソコン42によって測量作業を管理するようになってい
る。
【0019】即ち、本実施形態のスリップフォーム工法
における墨出しシステムは、スリップフォーム装置10
によって塔状のコンクリート構造物12を構築する場合
に用いられる。スリップフォーム装置10は、図1に示
すように図外のジャッキ等により段階的に持ち上げられ
る水平ビーム14の下側に環状のスリップフォーム型枠
(以下単に型枠と称する)16が取り付けられて概略構
成され、図2(a)〜(d)に示すように型枠16を段
階的に上昇しつつ連続してコンクリートを打設すること
により、コンクリート構造物12の環状壁12aは打ち
継ぎ目が無く成形される。このコンクリート構造物12
は、型枠16内にコンクリートを打設する際、図3に示
すように鉄筋18が型枠16内に配筋され、この配筋と
コンクリートとの打設とを繰り返しつつ型枠16が上昇
される。
【0020】前記環状壁12aには、図4に示すように
適宜高さ位置の内側間に梁20が差し渡されて補強され
るようになっており、環状壁12aの内側面には梁20
を取り付けるための墨出し部材としての埋込金物22が
埋設される。この埋込金物22は鋼板で形成され、これ
に溶接された取付け鉄筋24を介して前記鉄筋18に仮
止めされ、この状態で型枠16内にコンクリートを打設
するようになっている。前記埋込金物22を埋設する位
置は予め設計によって決定されており、この埋込金物2
2の埋設位置は墨出しにより精度良く決定される必要が
ある。
【0021】そこで、本実施形態では三次元測量機26
を用いて精度良く墨出しするようになっている。この三
次元測量機26は、スポット光としての照射光を照射し
て距離および角度を検知できるもので、この照射光によ
って2点計測することにより三次元座標(X・Y・Z)
系を設定することができる。この三次元測量機26は、
スリップフォーム装置10の型枠16を取付ける台座1
6a上の強固な場所に設置され、型枠16の上昇に伴っ
て三次元測量機26も一体となって上昇される。
【0022】このように、三次元測量機26は可動体で
あるスリップフォーム装置10に設置される関係上、墨
出し位置を決定するにあたってこの三次元測量機26の
地面Gに対する相対位置(自己位置)を特定する必要が
ある。この自己位置の特定は、水平ビーム14の中央部
に設置される1対の反射ターゲット28,28を用いて
行われる。この反射ターゲット28は、地面Gに設置さ
れて基準となる発光器30から鉛直に照射される照射光
を受光する受光器32上に取り付けられ、発光器30と
の相対位置を特定することにより反射ターゲット28が
三次元測量機26に対する基準点として用いることがで
きる。受光器32は図5に示すように水平配置されるX
・Y座標面32aを備え、このX・Y座標面32aの中
心上に前記反射ターゲット28のX・Y座標面28aが
水平・垂直の三次元方向に角度調整自在に取り付けられ
る。
【0023】前記発光器30および前記受光器32は、
スリップフォーム装置10の型枠16の中心点の平面変
位を測定するための変位計測装置34を構成し、この変
位計測装置34を利用して前記三次元測量機26の自己
位置が決定される。変位計測装置34は、1対の発光器
30,30を環状の型枠16の中心軸Oから等しい距離
L(本発明では中心軸Oを基準にとる必要は無い)をも
って地面Gに設置する一方、1対の受光器32,32を
発光器30,30の鉛直上方に位置するように水平ビー
ム14から垂下した取付け部材36に支持してある。ま
た、前記受光器32の高さを検出するために、一方の発
光器30の側方に照射光を反射するターゲット38が設
けられ、その上方対向位置となる受光器32の側方に光
波距離計40が設けられ、光波距離計40から発射する
照射光をターゲット38で反射させて受光器32の高度
が計測されるようになっている。
【0024】前記受光器32,32は、多数のCCD素
子をマトリックス状に配置したターゲットを有し、発光
器30,30からそれぞれ対応する受光器32,32に
向けて鉛直上方に照射した照射光を受光するCCD素子
の位置をパソコン42に入力して平面座標に変換し、基
準となる発光器30,30に対する受光器32,32の
相対位置を確定する。そして、受光器32,32から得
た2点のX・Y座標値の値を、受光器32,32の上面
に取り付けたX・Y目盛りにあわせて反射ターゲット2
8,28をセットする。このとき、発光器30,30の
照射光を基準とし、変位計測装置34で用いているX・
Yの数値と受光器32,32のX・Y座標面32aのX
・Y位置は同一としておく。また、光軸間距離が地上で
の値と誤差がある場合、反射ターゲット28,28をセ
ットするときに補正しておく。また、光波距離計40に
よって受光器32の上面高さを計測して、その値を地上
に配置したパソコン42に入力しておく。または、この
高さを計測するにあたってパソコン42に補正値を予め
入力しておき、光波距離計40の値を計測の都度入力
し、パソコン42内で上面高さを演算することもでき
る。
【0025】そして、反射ターゲット28,28を2つ
の基準点として三次元測量機26の自己位置(X・Y・
Z座標)が特定された後、この三次元測量機26から照
射する照射光によって墨出しすることになるが、まず、
この墨出しに先だってキャリブレーションテストを行っ
ておくことが望ましい。このキャリブレーションテスト
の具体的な方法としては、スリップフォーム装置10上
の任意の点を測量した後、三次元測量機26を異なる場
所、例えば反対側に据え直して自己位置を特定し、そし
て、先と同じ任意の点を再度測量する。このとき、両位
置で測定した点の値が同じであればキャリブレーション
テストが終了される。
【0026】このようにキャリブレーションテストが完
了した三次元測量機26によって、埋込金物22を埋設
しようとする位置に墨出しすることになり、まず、この
墨出し位置に図外の測量反射ターゲットを据えて測量す
る。そして、三次元測量機26は予め設定されたマニュ
アルに従って測量データを取り込み、この実測座標と設
計座標とをパソコン42で比較しつつ埋込金物22をセ
ットすべき位置を出してマーキングする。このマーキン
グは図3に示したようにアングル材44が用いられ、こ
のアングル材44は型枠16内に配筋される鉄筋18に
取り付けられる。本実施形態ではアングル材44の上端
がマーキング位置となり、このアングル材44の上端に
埋込金物22の下端が一致するようにして、この埋込金
物22を鉄筋18に取り付ける。
【0027】ところで、前記三次元測量機26によって
測量されたデータはマニュアルによりパソコンに記憶さ
せて保存される。このとき、埋込金物22が複数存在す
る場合、その墨出し位置は三次元のX・Y・Z座標をも
って表示してそれぞれに固有番号を付し、パソコン42
に記憶させておく。そして、このように三次元測量機2
6で視認できれば、コンクリート打設後に型枠16から
脱型した埋込金物22を同じ要領で測量することによ
り、その埋込み位置を測量することができる。そして、
その測量データは、次の工事で施工される内部鉄骨の製
作や取付けを行う際にフィードバックさせて用いるよう
になっている。
【0028】従って、本実施形態のスリップフォーム工
法における墨出しシステムでは、スリップフォーム装置
10の型枠16を段階的に上昇しつつ、型枠16内に配
筋およびコンクリート打設を行って打ち継ぎの無い環状
壁12aを構築するようになっており、埋込金物22を
埋設する箇所ではコンクリートを打設する前に墨出しし
て、この埋込金物22を鉄筋18に仮止めするようにな
っている。この墨出しは三次元測量機26によってその
位置が決定されるが、この三次元測量機26を型枠16
の台座16a上に設置したことにより、埋込金物22を
埋設する位置、つまり、墨出し位置と略同レベルに該三
次元測量機26を配置することができる。従って、三次
元測量機26から墨出しするために照射する照射光は略
水平方向となるため、三次元測量機26から墨出し位置
までの距離は、環状壁12aの対向壁までの距離が限度
となる。特に墨出し位置が高所にある場合は、従来のよ
うに地上から照射する場合に比較して照射光の照射距離
が大幅に短縮化することができるため、計測誤差を小さ
くして墨出し位置までの距離を精度良く測定することが
できる。また、三次元測量機26から照射する照射光は
略水平方向であるため、墨出し位置の下方に存在するス
リップフォーム装置10の図外の構成部材や足場等が邪
魔になることなく、照射光を墨出し位置に照射すること
ができる。
【0029】また、本実施形態のスリップフォーム工法
における墨出しシステムでは、コンクリートの打設によ
って取り付けが完了した埋込金物22の位置を再度測量
することで、コンクリート打設後の埋込金物22のわず
かな位置ずれをもデータとして得て、このデータを後施
工のための修正用にフィードバックすることができ、そ
の後に行われる内部鉄骨の製作や取付け等を円滑かつ容
易に行うことができる。
【0030】更に、前記三次元測量機26で測量したデ
ータは、例えば地上に設置したパソコン42に取り込ま
れて、この地上のパソコン42によって測量作業が管理
されるので、三次元測量機26が設けられる高所位置で
測量データを管理する必要が無くなり、安全かつ簡便に
コンクリート構造物12全体の墨出し位置を一括して管
理できる。
【0031】ところで、本実施形態では埋設される墨出
し部材として梁20を接続するための埋込金物22を例
にとって、その墨出しを行う場合を開示したが、墨出し
部材としてはこれに限ることなく、例えば窓枠や補強部
材であっても良く、要するにコンクリート構造物12の
内側に墨出しする場合に本発明の墨出しシステムを適用
することができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
示すスリップフォーム工法における墨出しシステムは、
コンクリート構造物の墨出し位置と略同レベルに三次元
測量機を設置したので、三次元測量機から墨出しするた
めに照射する照射光を略水平方向にできる。このため、
墨出し位置が高所位置である場合にも三次元測量機から
墨出し位置までの距離を大幅に短縮化して、計測誤差を
小さくして墨出し位置までの距離を精度良く測定するこ
とができるとともに、墨出し位置の下方に障害物が存在
する場合にあっても、この障害物が邪魔になることなく
照射光を墨出し位置に照射することができる。
【0033】また、本発明の請求項2に示すスリップフ
ォーム工法における墨出しシステムは、コンクリートの
打設によって取り付けが完了した墨出し部材の位置を再
度測量することで、コンクリート打設後の墨出し部材の
わずかな位置ずれをもデータとして得て、このデータを
後施工のための修正に利用することができ、その後に行
われる内部鉄骨の製作や取付けを円滑かつ容易に行うこ
とができる。
【0034】更に、本発明の請求項3に示すスリップフ
ォーム工法における墨出しシステムは、記三次元測量機
で測量したデータを、離れた位置のパソコンに取り込
み、このパソコンによって測量作業を管理することによ
り、三次元測量機が設けられる高所位置で測量データを
管理する必要が無くなり、安全かつ簡便にコンクリート
構造物全体の墨出し位置を一括して管理できるという優
れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態で墨出しシステムが適用さ
れるスリップフォーム装置の全体図である。
【図2】本発明の一実施形態でスリップフォーム装置に
よる墨出しの一連の作業を順を追って示す説明図であ
る。
【図3】本発明の一実施形態で墨出し位置に設けられる
マーキングおよび埋込金物の取付け状態を示す断面図で
ある。
【図4】本発明の一実施形態で埋込金物と梁との接続部
分を示す断面図である。
【図5】本発明の一実施形態で基準点を決定するための
受光器および反射ターゲットを示す斜視図である。
【符号の説明】
10 スリップフォーム装置 12 コンクリート構造物 16 スリップフォーム型枠 22 埋込金物 26 三次元測量機 28 反射ターゲット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状のスリップフォーム型枠を段階的に
    上昇させつつ連続にコンクリートを打設してコンクリー
    ト構造物を構築するスリップフォーム装置を備え、該ス
    リップフォーム装置で構築されるコンクリート構造物の
    内側面に墨出しするスリップフォーム工法における墨出
    しシステムにおいて、 スリップフォーム装置に設置されて予め基準点に調整さ
    れた1対の反射ターゲットと、墨出し位置と略同レベル
    となるようにスリップフォーム装置に設置され、光照射
    により三次元座標で墨出し位置を特定する三次元測量機
    とを備え、この三次元測量機の自己位置を前記1対の反
    射ターゲットそれぞれとの間の距離および角度から特定
    した後、この三次元測量機によって墨出し位置を決定す
    ることを特徴とするスリップフォーム工法における墨出
    しシステム。
  2. 【請求項2】 前記墨出し位置に墨出し部材を取付けて
    コンクリートを打設した後、この墨出し部材を三次元測
    量機によって再度測量し、そのデータをフィードバック
    して後施工に反映させることを特徴とする請求項1に記
    載のスリップフォーム工法における墨出しシステム。
  3. 【請求項3】 前記三次元測量機で測量したデータを、
    三次元測量機から遠隔な位置に設置したパソコンに取り
    込み、この地上のパソコンによって測量作業を管理する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のスリップフ
    ォーム工法における墨出しシステム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014526007A (ja) * 2011-06-22 2014-10-02 ヴォッベン プロパティーズ ゲーエムベーハー タワーセグメントの製造方法
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