JP2000320535A - ヒンジ装置 - Google Patents

ヒンジ装置

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JP2000320535A
JP2000320535A JP11132005A JP13200599A JP2000320535A JP 2000320535 A JP2000320535 A JP 2000320535A JP 11132005 A JP11132005 A JP 11132005A JP 13200599 A JP13200599 A JP 13200599A JP 2000320535 A JP2000320535 A JP 2000320535A
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casing
hinge device
rotation axis
shaft
leaf spring
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JP11132005A
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Naomoto Kubota
直基 久保田
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Strawberry Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置構成を簡易としても確実にフリップを保
持でき、省スペース化が可能であり、着脱機能や電気的
導通機能を維持できるヒンジ装置を提供する。 【解決手段】 突出用孔21が形成されたケーシング1
2内において、回転軸線Oを中心として回転自在かつ移
動自在に設けられ、突出用孔21から突出する突出部3
3を有し、回転軸線O回りにカム面31a、31bが形
成され、回転軸線O上に挿通孔34が形成されたカム部
13を、ケーシング12内に回転軸線O方向に移動自在
に支持された軸体14の軸部42によって軸支し、カム
部13及び軸体14を突出部33の突出方向へ付勢する
押しばね16とを備えるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒンジ結合を行う
ためのヒンジ装置、とりわけ携帯型電子機器に用いられ
るヒンジ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エレクトロニクス技術の発展に伴
い、携帯型電話機、携帯型コンピュータ(無線通信機能
を有するものも有さないものも含む)、電子手帳、電子
ゲーム機等、種々の携帯型電子機器が広く提供されてい
る。これら携帯型電子機器においては、携帯時には折り
畳んで閉じておけ、使用時には開けられるように、フリ
ップを開閉自在に取り付けることが広く行われている。
例えば、携帯型電子機器の一例として携帯型電話機にお
いては、携帯型電話機本体にフリップを開閉自在に取り
付けたもの(いわゆるフリップ型)が提供されている。
最近においては、必要に応じてフリップを取り外すこと
ができる、着脱自在式のものが要求されてきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種のフリップを機
器本体に対し開閉自在とするには、フリップを、ヒンジ
装置を介して機器本体に取り付けるようにしている。従
来のこの種のヒンジ装置は、フリップを開閉操作したと
きに当該フリップを定位置に保持する必要性がある等の
理由から、装置が複雑化・大型化するという難点があ
り、装置の大型化等を阻止して省スペース化を図ろうと
すると装置を単純化せざるを得ず、フリップの定位置へ
の保持が確実になされないという問題があった。加え
て、機器本体とフリップとの間の電気的配線を省スペー
スで行うことが困難であった。こうした問題は、フリッ
プに着脱機能を持たせた場合にはさらに重大な問題とな
っていた。そのため、定位置保持機能、着脱機能、電気
的導通機能を併せ持ちつつ省スペース化が図れているヒ
ンジ装置が要求されていた。
【0004】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、装置構成を簡易としても確実にフリップを保持で
き、省スペース化が可能なヒンジ装置を提供することを
目的としている。また、省スペース化しても、着脱機能
や電気的導通機能を維持できるヒンジ装置を提供するこ
とを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のヒンジ装
置は、突出用孔が形成されたケーシングと、該ケーシン
グ内に回転軸線を中心として回転自在、かつ該回転軸線
方向に移動自在、更に該ケーシングから抜出不能に設け
られ、前記突出用孔から突出する突出部を有するととも
に、該ケーシング内にて前記回転軸線回りにカム面が形
成され、かつ前記回転軸線上に挿通孔が形成されたカム
部と、前記回転軸線を中に位置させて前記カム面を両側
方から把持する板ばねと、前記ケーシング内に前記回転
軸線方向に移動自在に支持され、前記カム部の挿通孔内
に位置して該カム部を回転自在に支持する軸部を有する
軸体と、前記カム部及び前記軸体を前記突出部の突出方
向へ付勢する押しばねとを備えてなることを特徴とす
る。
【0006】このヒンジ装置においては、カム部および
軸体は押しばねにより突出部の突出方向(前方側)に付
勢されているので、突出部に対して押しばねによる付勢
力以上の外力を突出方向と反対方向(後方側)に加えれ
ば、突出部をケーシング内に格納することができる。そ
のため、このヒンジ装置をフリップタイプの携帯型電子
機器に適用した場合に、連結対象物(例えばフリップ)
を着脱自在に支持できる。また、カム部は軸体に回転自
在に軸支されているので、カム部は、軸ぶれが少なく安
定して回転することができる。
【0007】請求項2記載のヒンジ装置は、請求項1記
載のヒンジ装置であって、前記ケーシングには、前記突
出方向に向けて係止面を有し、該突出方向と反対方向が
空間部とされた係止溝が形成され、前記軸体は、前記係
止溝内に前記回転軸線方向に移動自在に配置された本体
部と、該本体部から前記回転軸線方向に延出する前記軸
部とを備えてなることを特徴とする。
【0008】このヒンジ装置においては、軸体は係止溝
に係止されているので、ケーシングに対する軸体の相対
回転は不能とできる。そのため、カム部はケーシングに
対して軸ぶれがなく、更に安定して回転することができ
る。また、係止させる機構が単純化されており、装置の
製造・組立を容易とすることができる。
【0009】請求項3記載のヒンジ装置は、請求項2記
載のヒンジ装置であって、前記板ばねには爪部が形成さ
れており、この爪部が係止溝内に配置されることを特徴
とする。
【0010】このヒンジ装置においては、板ばねも係止
溝に係止されているので、ケーシングに対して板ばねの
相対回転は不能とできる。そのため、カム部を安定して
把持することができ、カム部を定位置にて確実に保持す
ることができる。
【0011】請求項4記載のヒンジ装置は、請求項2記
載のヒンジ装置であって、前記板ばねには爪部が形成さ
れており、前記軸体の前記突出方向と反対方向側には係
合凹部が形成されており、この係合凹部は前記爪部と係
合することを特徴とする。
【0012】このヒンジ装置においては、係止溝には軸
体のみを当接させて板ばねは当接させずに、ケーシング
に対して板ばねの相対回転は不能とできる。そのため、
軸体の材質を、ケーシングに対して滑りの良いもの(例
えばプラスチック)とするだけで、カム部は滑らかに前
後方向(回転軸線方向)に移動できる。
【0013】請求項5記載のヒンジ装置は、請求項1か
ら4いずれか記載のヒンジ装置であって、前記軸体に
は、前記回転軸線方向に貫通する貫通孔が設けられてい
ることを特徴とする。
【0014】このヒンジ装置においては、ヒンジ装置を
介して電気的配線等を施すことができ、フリップタイプ
の携帯式電子機器に応用した場合に、機器本体とフリッ
プとの間を電気的に導通させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第一及び第二の実
施の形態について、図1乃至図6を参照して説明する。
【0016】[第一の実施の形態]先ず、第一の実施形
態について、図1乃至図4を用いて説明する。図1は、
本発明に係るヒンジ装置の第一実施形態を示すもので、
(a)は平面図、(b)は側断面図、(c)は正面図で
ある。この図に示すように、ヒンジ装置10は、ケーシ
ング12、カム部13、軸体14、板ばね15、及び押
しばね16から構成されている。図3に、本実施形態に
係る板ばね15を示す。また、図4に、本実施形態に係
るカム部13と軸体14を示す。
【0017】ケーシング12は、その内部にカム部1
3、軸体14、板ばね15及び押しばね16を収納する
ものであり、略四角筒状をなし、カム部13が突出する
突出方向(前方側)に突出用孔21が形成されている。
また、突出方向と反対方向(後方側)には係止用板部2
2が突設されており、押しばね16の後端部を抜出不能
に係止している。
【0018】ケーシング12の両側面には、軸体14の
係止凸部43及び板ばね15の爪部53を、回転軸線O
方向に移動自在に支持するための係止溝23が形成され
ている。この係止溝23は、前方側端部に係止面24を
有し、この係止面24より後方側が空間部とされてい
る。軸体14及び板ばね15は、係止面24によって係
止され、これより前方側へは移動不能とされる。
【0019】カム部13は、カム面部31、フランジ部
32、突出部33から構成されている。これらカム面部
31、フランジ部32及び突出部33は一体に連結・固
定されており、回転軸線Oを中心として回転自在とされ
ている。また、回転軸線O上には、カム部13を回転軸
線O方向にわたって貫通する挿通孔34が形成されてい
る。
【0020】カム面部31は、回転軸線O回りにカム面
が形成されている。図2に、カム面部31の断面形状を
示す。この図に示すように、カム面部31は、回転軸線
Oと垂直な断面において回動軸線O回りに点対称な形状
とされており、カム面として、保持面31aと復帰力受
面31bとを有している。これら保持面31a及び復帰
力受面31bは、回転軸線Oと直交する方向から板ばね
15によって把持される。
【0021】ここで、ヒンジ装置10が携帯用電子機器
に適用された場合の、カム面部31のカム動作につい
て、図2を用いて説明する。例えば、フリップの携帯用
電子機器本体に対する開状態は、Aの状態であるように
設定される。このAの状態においては、板ばね15は保
持面33aを把持しており、フリップは、携帯用電子機
器本体に対して、開き角β(例えば120度)で安定的
に保持される。
【0022】また、フリップの携帯用電子機器本体に対
する閉状態は、Cの状態であるように設定されている。
このCの状態においては、板ばね15は復帰力受面33
bを把持している。この復帰力受面33bは、軸線Oを
中心とする仮想円弧面Dよりも内方側に傾斜するように
位置している。そのため、この閉状態においては、カム
面部31にはフリップを閉める方向のトルクが発生して
おり、フリップはより閉まる方向に付勢される。
【0023】閉状態からフリップを開けた場合、すなわ
ち、板ばね15を図中左回りに相対回転させた場合には
(実際にはカム面部31が回転する)、Bの状態を過ぎ
るとフリップは一気に(自動的に)開状態、すなわちA
の状態へと移行する。この移行角αは、例えば60度に
設定されている。
【0024】フランジ部32は、略円盤形状をなしてお
り、カム面部31の前方側に連結・固定されている。こ
のフランジ部32は、突出用孔21よりも大きな寸法と
されており、突出部33のみをケーシング12から突出
させてカム面部32は突出させないようにして、カム部
13をケーシング12から抜出不能とする。
【0025】突出部33は、フランジ部32の前方側に
連結・固定されている。この突出部33は、突出用孔2
1から突出可能な寸法とされており、連結対象に設けら
れた孔内に嵌め込まれた際に空転しないように、略四角
柱形状をなしている。また、突出部33には、軸線方向
に延在するリブ33aが形成されている(図4において
は図示略)。リブ33aの形状、個数、配置等は任意で
あるが、図1の例においては、対向する側面部に1本ず
つ計2本形成されている。こうしたリブ33aは、突出
部33が対応する孔内に嵌め込まれる際に、嵌合強度を
高め得るものである。
【0026】軸体14は、本体部41と、この本体部4
1から前方側に向けて突設された軸部42からなる。こ
の軸体14は、本体部41がカム部13に対して後方側
に位置するように、軸部42はカム部13の挿通孔34
に挿通されカム部13を回転自在に支持するようにして
配置されている。
【0027】本体部41は、ケーシング12内を前後方
向移動自在としうる大きさを有しており、その両側部近
傍のガイド部41aにおいてケーシング12の内面にほ
ぼ当接するようにされている。これにより、軸部42は
前後方向移動時においてぶれを生じることなく、回転軸
線O上を常に安定して移動できる。また、本体部41
は、その両側部に、ケーシング12の係止溝23の各々
に嵌合・係止されるための係止凸部43を有している。
この係止凸部43は、係止溝23からわずかに突出した
状態で係止溝23に嵌合・係止されており、ケーシング
12対する軸体14の相対回転を不能としながら、軸体
14を係止面24より後方側において前後方向移動自在
としている。更に、本体部41には、板ばね15を前方
側に突出させるための空隙部44、及び板ばね15の爪
部53を嵌合させるための嵌合部45が形成されてお
り、軸体14に対して板ばね15を相対回転不能に支持
するようにされている。更に、本体部41の後方側に
は、板ばね15に設けられた嵌合孔54と嵌合する突部
46が設けられている。
【0028】軸部42は、円柱状をなしており、カム部
13の挿通孔34に嵌合するように挿通され、カム部1
3を回転軸線O回りに回転自在に支持する。
【0029】なお、軸体14の回転軸線O上には、軸部
42、本体部41及び突部46を回転軸線O方向ににわ
たって貫通する貫通孔47が形成されている。これによ
り、軸体41を介して連結対象物と電気的配線等を行え
うことができる。また、この配線等は、突部46によっ
て板ばね15と接触しないようにされるので、電気的短
絡等の危険性を回避できるようにされる。
【0030】板ばね15は、この板ばね15自身が閉じ
る力を有している略コの字状のものであり、固定端部5
1と自由端部52からなる。この板ばね15は、固定端
部51が軸体14に対して後方側に位置するように配置
されており、自由端部52は軸体14の空隙部44をわ
たって前方側に延在するようにされている。
【0031】固定端部51には、軸体14の嵌合部45
と対応する位置に突出する爪部53が形成されている。
この爪部53は、ケーシング12の係止溝23及び嵌合
部45の各々と嵌合するようにされている。そのため板
ばね14は、軸体14と共に前後方向移動自在に、また
ケーシング12及び軸体14に対して相対回転不能に係
止される。また、固定端部51の回転軸線O上には、軸
体14の突部46と嵌合する嵌合孔54が形成されてお
り、貫通孔47と連通するようにされている。自由端部
52は、カム部13のカム面部31まで延在し、カム面
(保持面31aまたは復帰力受面31b)を回転軸線O
と直交する方向(両側方)から把持している。これによ
り、自由端部52は、カム面のうち把持部分の局所的な
形状に応じたトルクを発生させる。
【0032】また、板ばね15の側縁部には、固定端部
51及び自由端部52にわたって、壁体の一部が盛り上
がった形状のビード部15aが形成されている。こうし
たビード部15aは、板ばね15の曲げ耐性を強化し、
ヒンジ装置10の耐久性に寄与する。
【0033】なお図示は省略するが、この板ばね15
は、カム部13をより強力に把持できるように、複数枚
重ねて使用されるものである。本実施形態においては、
3枚重ねて使用する。
【0034】押しばね16は、コイル状のばねによって
構成されており、板ばね15の後方側に配置されるもの
で、カム部13、軸体14及び板ばね15を前方側に付
勢するためのものである。押しばね16の後端部側は、
ケーシング12の係止用板部22によって係止されてい
る。
【0035】上記のように構成されたヒンジ装置10に
おいては、カム部13および軸体14は押しばね16に
より前方側に付勢されるように構成しているので、突出
部33に対して押しばね16による付勢力以上の外力を
後方側に加えれば、突出部33をケーシング12内に格
納することができる。これによって、ヒンジ装置10を
フリップタイプの携帯式電子機器に応用した場合に、連
結対象物(例えばフリップ)を着脱自在に支持できる。
【0036】また、軸体14及び板ばね15は係止溝2
3に係止されているので、ケーシング12に対する軸体
14及び板ばね15の相対回転は不能とできる。これに
よって、カム部13はケーシング12に対して軸ぶれが
なく、安定して回転することができるとともに、係止さ
せる機構が単純化されており、装置の製造・組立を容易
とし、装置の大型化・複雑化を阻止することができる。
【0037】更に、軸体14及び板ばね15を貫通する
貫通孔47が形成されているので、ヒンジ装置を介して
電気的配線等を施すことができ、フリップタイプの携帯
式電子機器に応用した場合に、機器本体とフリップとの
間を電気的に導通させることができるとともに、電気的
短絡等の危険性を回避することができる。
【0038】[第二の実施の形態]本発明に係るヒンジ
装置の第二の実施形態について、図6及び図7を用いて
説明する。本実施形態に係るヒンジ装置10は、比較的
小型であって電気的導通機能を備える必要のないもので
ある。なお、第一の実施形態と異なる点についてのみ説
明し、第一の実施形態と同一の構成要素には同一の符号
を付して、その説明は省略する。第一の実施形態と異な
る点とは、板ばね15がケーシング12の係止溝23と
当接しないように構成している点であり、軸体14及び
板ばね15の構成のみが異なっている。
【0039】図6に、本実施形態に係る板ばね15を示
す。また、図7に、本実施形態に係る軸体14とカム部
13を示す。これらの図に示すように、軸体14の係止
凸部43の後方側には、係合凹部48が形成されてい
る。また、軸部42の先端部には弾性爪部49が形成さ
れている。この弾性爪部49は、カム部13の挿通孔3
4に挿通する際には弾性変形して軸部42の挿通を可能
とし、軸部42が最深部まで挿通されたら、挿通孔34
内に形成された図示しない段差部と嵌合するようにされ
ている。なお、電気的導通機構は有さないので、貫通孔
は設けられていない。
【0040】板ばね15には、爪部53よりも小型とさ
れた爪部53bが形成されている。電気的導通機能は有
さないので、嵌合孔は設けられていない。
【0041】係合凹部48と爪部53bは嵌合するよう
にされている。そのため、板ばね15は軸体14に係止
されることとなり、ケーシング12の係止溝23と当接
せずに、軸体14と共に前後方向移動自在に、またケー
シング12及び軸体14に対して相対回転不能に係止さ
れる。
【0042】このヒンジ装置においては、係止溝23に
は軸体14のみを当接させて板ばね15は当接させず
に、ケーシング12に対して板ばねの相対回転は不能と
できるように構成している。そのため、軸体14の材質
をケーシング12に対して滑りの良いもの(例えばプラ
ス,チック)とするだけで、カム部13は滑らかに前後
方向に移動でき、カム部13の回転安定性を維持しつつ
ヒンジ装置10の着脱操作を滑らかに行うことができ
る。
【0043】次に、上記第一又は第二の実施形態に係る
ヒンジ装置10をフリップ式の携帯型電子機器に適用し
た場合の一例として、携帯型電話機に用いた場合つい
て、図7を用いて説明する。この図に示すように、電話
機本体100にはフリップ110が回転自在かつ着脱自
在に設けられている。
【0044】電話機本体100側に設けられたフリップ
110の取付部101は、凹所102と隆起部103か
ら構成されている。これら凹所102及び隆起部103
の形状は、フリップ110の取付部111の形状と対応
するようにされている。
【0045】隆起部103の両側部には、取付用孔10
4が設けられている。この取付用孔104は、フリップ
側に設けられたヒンジ装置10の突出部33を挿入・嵌
合させるためのものであり、その形状及びサイズは、突
出部33の形状及びサイズに対応したものとされてい
る。
【0046】フリップ110には、取付部111が設け
られている。この取付部111は、フリップ110の一
側端における両端部から突出するようにして2個のもの
が、フリップ110と一体成形により設けられるもので
ある。これら各々の取付部111にはヒンジ装置10が
内蔵され、電話機本体100に回転自在かつ着脱自在に
連結されるようにされている。
【0047】このフリップ110を電話機本体100に
連結させる(取り付ける)際には、ヒンジ装置10の突
出部33を適宜引き込ませて(矢印E方向に押圧してケ
ーシング12内に収納する)おき、取付部111を凹所
102に位置させ、突出部33を取付用孔104と対応
させるように位置させる。突出部33は押しばね16に
より取付用孔104側に付勢されているので、E方向へ
の押圧力が解除されれば、突出部33は自動的に取付用
孔104に挿入・嵌合される。こうして、電話機本体1
00とフリップ110との連結は完了する。
【0048】なお、第一実施形態に係るヒンジ装置10
を用いて、電話機本体100とフリップ110との電気
的導通を図る場合には、ヒンジ装置10の貫通孔47内
に配線(例えばプローブピン)を設けておき、取付用孔
104内には対応する接点部分を設けておき、これらが
当接できるようにすればよい。
【0049】フリップ110を電話機本体100から取
り外す場合には、例えば、取付用孔104内にE方向と
逆方向に突出部33を押圧するような機構を設けておけ
ばよい。この場合、製造時及びメンテナンス時にのみ着
脱させて使用者による着脱は意図しないようにすること
もでき、あるいは使用者による任意の着脱を可能とさせ
ることもできる。
【0050】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではない。例えばカム部や板ばねの形状は、他の形
状に任意に変更可能である。またケーシングや突出部の
形状・構成も、ヒンジ装置が適用される携帯型電子機器
の目的・用途等に応じて任意に設計変更可能である。更
に、本発明を携帯型電話機に適用した例についてのみ説
明したが、他の携帯型電子機器(例えば、ノート型パソ
コン、電子手帳、電子ゲーム機等)に適用されても、何
ら差し支えない。
【0051】
【発明の効果】本発明は、上記説明の如く構成されてい
るので、装置構成を簡易としても確実にフリップを保持
でき、省スペース化を可能とできる。そのため、装置の
製造・組立を容易としながら、ヒンジ装置の耐久性、信
頼性を高めることができる。しかも、省スペース化して
も、着脱機能や電気的導通機能を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るヒンジ装置の第一実施形態を示
す図であり、(a)は平面図、(b)は側断面図、
(c)は正面図である。
【図2】 図1のヒンジ装置におけるカム部形状を示す
断面図である。
【図3】 図1のヒンジ装置における板ばねを示す図で
あり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面
図である。
【図4】 図1のヒンジ装置におけるカム部及び軸体を
示す斜視図である。
【図5】 本発明に係るヒンジ装置の第二実施形態にお
いて用いられる板ばねを示す図であり、(a)は平面
図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図6】 本発明に係るヒンジ装置の第二実施形態にお
いて用いられるカム部及び軸体を示す斜視図である。
【図7】 本発明を適用した携帯型電子機器の一例を示
す斜視図である。
【符号の説明】
10 ヒンジ装置 12 ケーシング 13 カム部 14 軸体 15 板ばね 16 押しばね 21 突出用孔 23 係止溝 24 係止面 31a 保持面(カム面) 31b 復帰力受面(カム面) 33 突出部 34 挿通孔 41 本体部 42 軸部 47 貫通孔 48 係合凹部 53、53b 爪部 O 回転軸線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 突出用孔が形成されたケーシングと、 該ケーシング内に回転軸線を中心として回転自在、かつ
    該回転軸線方向に移動自在、更に該ケーシングから抜出
    不能に設けられ、前記突出用孔から突出する突出部を有
    するとともに、該ケーシング内にて前記回転軸線回りに
    カム面が形成され、かつ前記回転軸線上に挿通孔が形成
    されたカム部と、 前記回転軸線を中に位置させて前記カム面を両側方から
    把持する板ばねと、 前記ケーシング内に前記回転軸線方向に移動自在に支持
    され、前記カム部の挿通孔内に位置して該カム部を回転
    自在に支持する軸部を有する軸体と、 前記カム部及び前記軸体を前記突出部の突出方向へ付勢
    する押しばねとを備えてなることを特徴とするヒンジ装
    置。
  2. 【請求項2】 前記ケーシングには、前記突出方向に向
    けて係止面を有し、該突出方向と反対方向が空間部とさ
    れた係止溝が形成され、 前記軸体は、前記係止溝内に前記回転軸線方向に移動自
    在に配置された本体部と、該本体部から前記回転軸線方
    向に延出する前記軸部とを備えてなることを特徴とする
    請求項1記載のヒンジ装置。
  3. 【請求項3】 前記板ばねには爪部が形成されており、
    この爪部が係止溝内に配置されることを特徴とする請求
    項2記載のヒンジ装置。
  4. 【請求項4】 前記板ばねには爪部が形成されており、
    前記軸体の前記突出方向と反対方向側には係合凹部が形
    成されており、この係合凹部は前記爪部と係合すること
    を特徴とする請求項2記載のヒンジ装置。
  5. 【請求項5】前記軸体には、前記回転軸線方向に貫通す
    る貫通孔が設けられていることを特徴とする請求項1か
    ら4いずれか記載のヒンジ装置。
JP11132005A 1998-12-03 1999-05-12 ヒンジ装置 Pending JP2000320535A (ja)

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US09/357,274 US6295358B1 (en) 1998-12-03 1999-07-20 Hinge device
DE69918515T DE69918515T2 (de) 1998-12-03 1999-07-20 Scharniereinrichtung
EP99305750A EP1006286B1 (en) 1998-12-03 1999-07-20 Hinge device
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6539580B2 (en) * 2001-04-20 2003-04-01 Hewlett-Packard Company Hinge assembly for a cover

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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