JP2000320341A - 負圧制御装置 - Google Patents
負圧制御装置Info
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- JP2000320341A JP2000320341A JP11129124A JP12912499A JP2000320341A JP 2000320341 A JP2000320341 A JP 2000320341A JP 11129124 A JP11129124 A JP 11129124A JP 12912499 A JP12912499 A JP 12912499A JP 2000320341 A JP2000320341 A JP 2000320341A
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- Japan
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- negative pressure
- variable nozzle
- duty ratio
- internal combustion
- combustion engine
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
Landscapes
- Supercharger (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、負圧制御装置に関し、制御対象物
の変位方向にかかわらず、制御対象物を目標位置に適正
に駆動することを目的とする。 【解決手段】 バリアブルノズル型ターボチャージャ1
0は、排気タービン50の内部に設けられた可変ノズル
60と、VRV64から負圧が供給されることにより可
変ノズル60を開閉駆動する負圧アクチュエータ62と
を備える。負圧アクチュエータ62に負圧を供給するV
RV64への指令信号のデューティ比を、内燃機関の運
転状態に応じたデューティ比に所定周期で一時的に増加
方向のスパイクが付与されるように変化させる。
の変位方向にかかわらず、制御対象物を目標位置に適正
に駆動することを目的とする。 【解決手段】 バリアブルノズル型ターボチャージャ1
0は、排気タービン50の内部に設けられた可変ノズル
60と、VRV64から負圧が供給されることにより可
変ノズル60を開閉駆動する負圧アクチュエータ62と
を備える。負圧アクチュエータ62に負圧を供給するV
RV64への指令信号のデューティ比を、内燃機関の運
転状態に応じたデューティ比に所定周期で一時的に増加
方向のスパイクが付与されるように変化させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、負圧制御装置に係
り、特に、ダイヤフラムにより隔成された2つの作動室
の圧力差を利用して制御対象物を駆動する駆動機構の一
方の作動室の負圧を制御する負圧制御装置に関する。
り、特に、ダイヤフラムにより隔成された2つの作動室
の圧力差を利用して制御対象物を駆動する駆動機構の一
方の作動室の負圧を制御する負圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば実開昭62−1053
35号に開示される如く、バリアブルノズル型ターボチ
ャージャが知られている。このターボチャージャは、排
気タービンに排気ガスを導く流路の有効面積を増減させ
る可変ノズルを備えている。可変ノズルは、内燃機関の
排気ガスの排出量が多量となる高負荷・高回転運転領域
で流路の有効面積が大きくなるように、また、排気ガス
の排出量が少量となる低負荷・低回転運転領域で流路の
有効面積が小さくなるように制御される。可変ノズルが
上述の如く制御されると、高負荷・高回転運転領域で内
燃機関の背圧が不当に高圧となるのが防止されると共
に、低負荷・低回転運転領域で吸気通路に高圧の過給圧
が導かれる。従って、上記従来のターボチャージャによ
れば、内燃機関の低負荷・低回転運転領域から高負荷・
高回転運転領域にわたって吸気通路に適当な過給圧を導
くことができる。
35号に開示される如く、バリアブルノズル型ターボチ
ャージャが知られている。このターボチャージャは、排
気タービンに排気ガスを導く流路の有効面積を増減させ
る可変ノズルを備えている。可変ノズルは、内燃機関の
排気ガスの排出量が多量となる高負荷・高回転運転領域
で流路の有効面積が大きくなるように、また、排気ガス
の排出量が少量となる低負荷・低回転運転領域で流路の
有効面積が小さくなるように制御される。可変ノズルが
上述の如く制御されると、高負荷・高回転運転領域で内
燃機関の背圧が不当に高圧となるのが防止されると共
に、低負荷・低回転運転領域で吸気通路に高圧の過給圧
が導かれる。従って、上記従来のターボチャージャによ
れば、内燃機関の低負荷・低回転運転領域から高負荷・
高回転運転領域にわたって吸気通路に適当な過給圧を導
くことができる。
【0003】ところで、可変ノズルを開閉駆動する駆動
機構には、ダイヤフラムにより隔成された2つの作動室
の差圧を利用するものがある。かかる駆動機構には、可
変ノズルが内燃機関の運転状態に応じた開度となるよう
に、内燃機関の運転状態に応じた負圧が供給される。駆
動機構は、その負圧に従って可変ノズルを開閉駆動す
る。従って、かかる構成によれば、駆動機構に負圧を供
給することで、ターボチャージャの可変ノズルを開閉駆
動することができる。
機構には、ダイヤフラムにより隔成された2つの作動室
の差圧を利用するものがある。かかる駆動機構には、可
変ノズルが内燃機関の運転状態に応じた開度となるよう
に、内燃機関の運転状態に応じた負圧が供給される。駆
動機構は、その負圧に従って可変ノズルを開閉駆動す
る。従って、かかる構成によれば、駆動機構に負圧を供
給することで、ターボチャージャの可変ノズルを開閉駆
動することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】可変ノズルの開閉時に
は、可変ノズルと駆動機構との間で摩擦が生じる。かか
る摩擦は、可変ノズルが開弁される場合と閉弁される場
合とで変化する場合がある。このため、上記の駆動機構
においては、内燃機関の運転状態に応じた負圧が供給さ
れても、可変ノズルを開弁側から閉弁側に移行させる場
合と、可変ノズルを閉弁側から開弁側に移行させる場合
とで、可変ノズルの実際の開度が大きく異なる場合があ
る。従って、駆動機構に内燃機関の運転状態に応じた負
圧を供給する手法では、可変ノズルを内燃機関の運転状
態に応じた適正な開度に駆動することができないおそれ
がある。
は、可変ノズルと駆動機構との間で摩擦が生じる。かか
る摩擦は、可変ノズルが開弁される場合と閉弁される場
合とで変化する場合がある。このため、上記の駆動機構
においては、内燃機関の運転状態に応じた負圧が供給さ
れても、可変ノズルを開弁側から閉弁側に移行させる場
合と、可変ノズルを閉弁側から開弁側に移行させる場合
とで、可変ノズルの実際の開度が大きく異なる場合があ
る。従って、駆動機構に内燃機関の運転状態に応じた負
圧を供給する手法では、可変ノズルを内燃機関の運転状
態に応じた適正な開度に駆動することができないおそれ
がある。
【0005】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、制御対象物の変位方向にかかわらず、制御対象
物を目標位置に適正に駆動することが可能な負圧制御装
置を提供することを目的とする。
であり、制御対象物の変位方向にかかわらず、制御対象
物を目標位置に適正に駆動することが可能な負圧制御装
置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、ダイヤフラムにより隔成された2つの
作動室の圧力差を利用して制御対象物を駆動する駆動機
構の一方の作動室の負圧を制御する負圧制御装置であっ
て、前記制御対象物が目標位置に駆動されるように、前
記一方の作動室へ供給する負圧をデューティ制御するデ
ューティ制御手段と、前記デューティ制御におけるデュ
ーティ比を、所定時間間隔で一時的に増加又は減少させ
るデューティ比変化手段と、を備えることを特徴とする
負圧制御装置により達成される。
に記載する如く、ダイヤフラムにより隔成された2つの
作動室の圧力差を利用して制御対象物を駆動する駆動機
構の一方の作動室の負圧を制御する負圧制御装置であっ
て、前記制御対象物が目標位置に駆動されるように、前
記一方の作動室へ供給する負圧をデューティ制御するデ
ューティ制御手段と、前記デューティ制御におけるデュ
ーティ比を、所定時間間隔で一時的に増加又は減少させ
るデューティ比変化手段と、を備えることを特徴とする
負圧制御装置により達成される。
【0007】本発明において、駆動機構は、ダイヤフラ
ムにより隔成された2つの作動室の圧力差を利用して、
一方の作動室に負圧が供給されることにより制御対象物
を駆動する。デューティ制御手段は、制御対象物が目標
位置に駆動されるように、駆動機構の一方の作動室への
負圧をデューティ制御する。かかるデューティ制御にお
けるデューティ比は、所定時間間隔で一時的に増加又は
減少される。このように負圧がデューティ制御される
と、駆動機構の一の作動室への負圧が瞬時的に大きく変
動することで、駆動機構には、制御対象物を何れかの方
向に変位させる際の静止摩擦を越える大きな力が発生し
得る。このため、制御対象物は、かかる方向に容易に変
位することが可能となる。また、上記の制御によれば、
制御対象物には所定時間間隔で何れかの方向に大きな力
が作用する。このため、制御対象物は、かかる方向の端
部を基準にして変位することになる。従って、本発明に
よれば、制御対象物の変位方向の違いによるヒステリシ
スの発生が防止されることで、制御対象物の変位方向に
かかわらず、制御対象物を目標位置に適正に駆動するこ
とができる。
ムにより隔成された2つの作動室の圧力差を利用して、
一方の作動室に負圧が供給されることにより制御対象物
を駆動する。デューティ制御手段は、制御対象物が目標
位置に駆動されるように、駆動機構の一方の作動室への
負圧をデューティ制御する。かかるデューティ制御にお
けるデューティ比は、所定時間間隔で一時的に増加又は
減少される。このように負圧がデューティ制御される
と、駆動機構の一の作動室への負圧が瞬時的に大きく変
動することで、駆動機構には、制御対象物を何れかの方
向に変位させる際の静止摩擦を越える大きな力が発生し
得る。このため、制御対象物は、かかる方向に容易に変
位することが可能となる。また、上記の制御によれば、
制御対象物には所定時間間隔で何れかの方向に大きな力
が作用する。このため、制御対象物は、かかる方向の端
部を基準にして変位することになる。従って、本発明に
よれば、制御対象物の変位方向の違いによるヒステリシ
スの発生が防止されることで、制御対象物の変位方向に
かかわらず、制御対象物を目標位置に適正に駆動するこ
とができる。
【0008】また、上記の目的は、請求項2に記載する
如く、前記制御対象物は、内燃機関の排気タービンの内
部に設けられた可変ノズルであることとしてもよい。
如く、前記制御対象物は、内燃機関の排気タービンの内
部に設けられた可変ノズルであることとしてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例である
バリアブルノズル型ターボチャージャ(以下、単にター
ボチャージャと称す)10を搭載する内燃機関のシステ
ム構成図を示す。本実施例において、内燃機関は、電子
制御ユニット(以下、ECUと称す)12を備えてお
り、ECU12により制御される。
バリアブルノズル型ターボチャージャ(以下、単にター
ボチャージャと称す)10を搭載する内燃機関のシステ
ム構成図を示す。本実施例において、内燃機関は、電子
制御ユニット(以下、ECUと称す)12を備えてお
り、ECU12により制御される。
【0010】本実施例において、内燃機関は、シリンダ
ブロック14を備えている。シリンダブロック14の内
部には、ピストン16、コンロッド18、およびクラン
クシャフト20が収納されている。シリンダブロック1
4の壁面には、クランクシャフト20の回転角に応じた
信号をECU12に向けて出力するクランク角センサ2
2が配設されている。ECU12は、クランク角センサ
22の出力信号に基づいて、内燃機関のクランク角CA
を検出し、その値に基づいて機関回転数NEを推定す
る。
ブロック14を備えている。シリンダブロック14の内
部には、ピストン16、コンロッド18、およびクラン
クシャフト20が収納されている。シリンダブロック1
4の壁面には、クランクシャフト20の回転角に応じた
信号をECU12に向けて出力するクランク角センサ2
2が配設されている。ECU12は、クランク角センサ
22の出力信号に基づいて、内燃機関のクランク角CA
を検出し、その値に基づいて機関回転数NEを推定す
る。
【0011】シリンダブロック14には、先端部が冷却
水の流通するウォータジャケット内に露出するように水
温センサ23が配設されている。水温センサ23は、ウ
ォータジャケット内を流通する冷却水の温度に応じた信
号をECU12に向けて出力する。ECU12は、水温
センサ23の出力信号に基づいて、冷却水の温度THW
を検出する。
水の流通するウォータジャケット内に露出するように水
温センサ23が配設されている。水温センサ23は、ウ
ォータジャケット内を流通する冷却水の温度に応じた信
号をECU12に向けて出力する。ECU12は、水温
センサ23の出力信号に基づいて、冷却水の温度THW
を検出する。
【0012】シリンダブロック14の上方には、シリン
ダヘッド24が配設されている。内燃機関の内部には、
シリンダブロック14、ピストン16、および、シリン
ダヘッド24に囲まれる燃焼室26が形成されている。
シリンダヘッド24には、燃焼室26に開口する吸気通
路28および排気通路30が形成されている。シリンダ
ヘッド24には、吸気通路28と燃焼室26との導通状
態を切り替える吸気弁32、および、排気通路30と燃
焼室26との導通状態を切り替える排気弁34が設けら
れている。吸気通路28には、吸気通路28の内圧(以
下、過給圧と称す)PB に応じた信号をECU12に向
けて出力する過給圧センサ36が配設されている。EC
U12は、過給圧センサ36の出力信号に基づいて、過
給圧PBを検出する。
ダヘッド24が配設されている。内燃機関の内部には、
シリンダブロック14、ピストン16、および、シリン
ダヘッド24に囲まれる燃焼室26が形成されている。
シリンダヘッド24には、燃焼室26に開口する吸気通
路28および排気通路30が形成されている。シリンダ
ヘッド24には、吸気通路28と燃焼室26との導通状
態を切り替える吸気弁32、および、排気通路30と燃
焼室26との導通状態を切り替える排気弁34が設けら
れている。吸気通路28には、吸気通路28の内圧(以
下、過給圧と称す)PB に応じた信号をECU12に向
けて出力する過給圧センサ36が配設されている。EC
U12は、過給圧センサ36の出力信号に基づいて、過
給圧PBを検出する。
【0013】吸気通路28の内部には、アクセル操作に
応じた開度に開弁されるスロットルバルブ38が配設さ
れている。スロットルバルブ38は、燃焼室26に供給
する吸入空気の空気量を可変する機能を有している。ス
ロットルバルブ38の近傍には、スロットルバルブ38
の開度に応じた信号をECU12に向けて出力するスロ
ットルポジションセンサ40が配設されている。ECU
12は、スロットルポジションセンサ40の出力信号に
基づいてスロットル開度θを検出する。
応じた開度に開弁されるスロットルバルブ38が配設さ
れている。スロットルバルブ38は、燃焼室26に供給
する吸入空気の空気量を可変する機能を有している。ス
ロットルバルブ38の近傍には、スロットルバルブ38
の開度に応じた信号をECU12に向けて出力するスロ
ットルポジションセンサ40が配設されている。ECU
12は、スロットルポジションセンサ40の出力信号に
基づいてスロットル開度θを検出する。
【0014】吸気通路28には、吸入空気を冷却するイ
ンタークーラ42が設けられている。インタークーラ4
2の上流側には、ターボチャージャ10のコンプレッサ
44が連通している。コンプレッサ44の上流側には、
エアクリーナ46が設けられている。コンプレッサ44
は、内燃機関の運転中に、エアクリーナ46で濾過され
た空気を吸気通路28に過給する役割を有している。
ンタークーラ42が設けられている。インタークーラ4
2の上流側には、ターボチャージャ10のコンプレッサ
44が連通している。コンプレッサ44の上流側には、
エアクリーナ46が設けられている。コンプレッサ44
は、内燃機関の運転中に、エアクリーナ46で濾過され
た空気を吸気通路28に過給する役割を有している。
【0015】内燃機関の排気通路30には、ターボチャ
ージャ10の排気タービン50が連通している。排気タ
ービン50には、触媒コンバータ(図示せず)およびマ
フラ(図示せず)が連通している。コンプレッサ44
は、内燃機関から排気タービン50へ向けて流出した排
気ガスのエネルギを利用して、エアクリーナ46から導
いた空気を吸気通路28に過給する。排気通路30から
排気タービン50に流入した排気ガスは、排気タービン
50の内部に形成されている流路を通って触媒コンバー
タへ流出する。
ージャ10の排気タービン50が連通している。排気タ
ービン50には、触媒コンバータ(図示せず)およびマ
フラ(図示せず)が連通している。コンプレッサ44
は、内燃機関から排気タービン50へ向けて流出した排
気ガスのエネルギを利用して、エアクリーナ46から導
いた空気を吸気通路28に過給する。排気通路30から
排気タービン50に流入した排気ガスは、排気タービン
50の内部に形成されている流路を通って触媒コンバー
タへ流出する。
【0016】また、排気通路30には、ターボチャージ
ャ10の排気タービン50をバイパスするバイパス通路
52が連通している。バイパス通路52には、排気ター
ビン50のバイパス通路52の導通状態を切り替えるウ
ェイストゲートバルブ(以下、WGバルブと称す)54
が設けられている。WGバルブ54は、吸気通路28の
過給圧PB が所定値を越えた場合に開弁され、排気ター
ビン50の過回転を防止する役割を有している。WGバ
ルブ54には、WGバルブアクチュエータ56を介して
バキューム・スイッチング・バルブ(以下、VSVと称
す)58が連結されている。
ャ10の排気タービン50をバイパスするバイパス通路
52が連通している。バイパス通路52には、排気ター
ビン50のバイパス通路52の導通状態を切り替えるウ
ェイストゲートバルブ(以下、WGバルブと称す)54
が設けられている。WGバルブ54は、吸気通路28の
過給圧PB が所定値を越えた場合に開弁され、排気ター
ビン50の過回転を防止する役割を有している。WGバ
ルブ54には、WGバルブアクチュエータ56を介して
バキューム・スイッチング・バルブ(以下、VSVと称
す)58が連結されている。
【0017】ECU12は、WGバルブ54が内燃機関
の運転状態に応じた適当な開度に開弁されるように、V
SV58に対して適当なデューティ比を有する指令信号
を供給する。VSV58は、所定の負圧を動力源とし
て、WGバルブアクチュエータ56に対してECU12
からのデューティ信号に応じた負圧を供給する。WGバ
ルブ54は、WGバルブアクチュエータ56がVSV5
8からの負圧に応じて駆動することによりその作動状態
に応じた開度に制御される。
の運転状態に応じた適当な開度に開弁されるように、V
SV58に対して適当なデューティ比を有する指令信号
を供給する。VSV58は、所定の負圧を動力源とし
て、WGバルブアクチュエータ56に対してECU12
からのデューティ信号に応じた負圧を供給する。WGバ
ルブ54は、WGバルブアクチュエータ56がVSV5
8からの負圧に応じて駆動することによりその作動状態
に応じた開度に制御される。
【0018】ターボチャージャ10の排気タービン50
には、可変ノズル60が設けられている。可変ノズル6
0は、排気タービン50内の流路の有効面積を可変する
機能を有している。尚、可変ノズル60の構成について
は後に詳細に説明する。可変ノズル60には、負圧アク
チュエータ62を介してバキューム・レギュレーティン
グ・バルブ(以下、VRVと称す)64が連結されてい
る。ECU12は、可変ノズル60が内燃機関の運転状
態に応じた適当な開度に開弁されるように、VRV64
に対して適当なデューティ比を有する指令信号を供給す
る。VRV64は、バキュームポンプ66から供給され
る負圧を動力源として、ECU12から供給されたデュ
ーティ信号に応じた負圧を負圧アクチュエータ62に対
して供給する。可変ノズル60は、負圧アクチュエータ
62がVRV64からの負圧に応じて駆動することによ
りその作動状態に応じた開度に制御される。
には、可変ノズル60が設けられている。可変ノズル6
0は、排気タービン50内の流路の有効面積を可変する
機能を有している。尚、可変ノズル60の構成について
は後に詳細に説明する。可変ノズル60には、負圧アク
チュエータ62を介してバキューム・レギュレーティン
グ・バルブ(以下、VRVと称す)64が連結されてい
る。ECU12は、可変ノズル60が内燃機関の運転状
態に応じた適当な開度に開弁されるように、VRV64
に対して適当なデューティ比を有する指令信号を供給す
る。VRV64は、バキュームポンプ66から供給され
る負圧を動力源として、ECU12から供給されたデュ
ーティ信号に応じた負圧を負圧アクチュエータ62に対
して供給する。可変ノズル60は、負圧アクチュエータ
62がVRV64からの負圧に応じて駆動することによ
りその作動状態に応じた開度に制御される。
【0019】図2は、可変ノズル60の動作を説明する
ための図を示す。図2に示す如く、可変ノズル60は、
複数の可変ベーン70により構成されている。可変ベー
ン70は、翼状型の部材で構成されており、支軸72の
一端に固定されている。支軸72は、ターボチャージャ
10のハウジングに固定されたノズルプレート74に回
動可能に挿入されている。支軸72の他端には、ノズル
アーム76が固定されている。ノズルアーム76は、ほ
ぼY字型に構成された部材であり、支軸72に固定され
た固定部76aと、Y字型の二股部76bとを備えてい
る。ノズルアーム76は、複数の可変ベーン70にそれ
ぞれ対応して設けられており、二股部76bが、駆動リ
ング78に固定されたピン80に係合するように配置さ
れている。駆動リング78は、環状のプレートにより構
成された部材であり、ノズルプレート74に対して回動
可能に配置されている。
ための図を示す。図2に示す如く、可変ノズル60は、
複数の可変ベーン70により構成されている。可変ベー
ン70は、翼状型の部材で構成されており、支軸72の
一端に固定されている。支軸72は、ターボチャージャ
10のハウジングに固定されたノズルプレート74に回
動可能に挿入されている。支軸72の他端には、ノズル
アーム76が固定されている。ノズルアーム76は、ほ
ぼY字型に構成された部材であり、支軸72に固定され
た固定部76aと、Y字型の二股部76bとを備えてい
る。ノズルアーム76は、複数の可変ベーン70にそれ
ぞれ対応して設けられており、二股部76bが、駆動リ
ング78に固定されたピン80に係合するように配置さ
れている。駆動リング78は、環状のプレートにより構
成された部材であり、ノズルプレート74に対して回動
可能に配置されている。
【0020】ノズルプレート74には、ストッパピン8
2が固定されている。ストッパピン82は、駆動リング
78の回動を所定範囲内に規制する役割を有している。
駆動リング78には、駆動ピン84が固定されている。
駆動ピン84には、両端にY字型の二股部を有する駆動
アーム86の一端が係合している。駆動アーム86の他
端は、負圧アクチュエータ62の作動軸88に取付けら
れたピン90に係合している。駆動アーム86の中央部
には、駆動リンク92の一端が回転可能に取付られてい
る。駆動リンク92の他端は、作動軸88に固定されて
いる。
2が固定されている。ストッパピン82は、駆動リング
78の回動を所定範囲内に規制する役割を有している。
駆動リング78には、駆動ピン84が固定されている。
駆動ピン84には、両端にY字型の二股部を有する駆動
アーム86の一端が係合している。駆動アーム86の他
端は、負圧アクチュエータ62の作動軸88に取付けら
れたピン90に係合している。駆動アーム86の中央部
には、駆動リンク92の一端が回転可能に取付られてい
る。駆動リンク92の他端は、作動軸88に固定されて
いる。
【0021】負圧アクチュエータ62は、ハウジング9
4の内部に形成された負圧室96および大気圧室98を
備えている。負圧室96と大気圧室98とは、ダイヤフ
ラム100により隔成されている。負圧室96には、上
記したVRV64が連通しており、VRV64から負圧
が供給される。また、大気圧室98は、大気中に開放さ
れており、その内部はほぼ大気圧に維持されている。負
圧室96には、ダイヤフラム100を負圧室96から大
気圧室98に向けて押圧する付勢力を発生するスプリン
グ102が配設されている。ダイヤフラム100には、
上記した作動軸88が固定されている。
4の内部に形成された負圧室96および大気圧室98を
備えている。負圧室96と大気圧室98とは、ダイヤフ
ラム100により隔成されている。負圧室96には、上
記したVRV64が連通しており、VRV64から負圧
が供給される。また、大気圧室98は、大気中に開放さ
れており、その内部はほぼ大気圧に維持されている。負
圧室96には、ダイヤフラム100を負圧室96から大
気圧室98に向けて押圧する付勢力を発生するスプリン
グ102が配設されている。ダイヤフラム100には、
上記した作動軸88が固定されている。
【0022】上記の構成において、VRV64から負圧
アクチュエータ62に対して負圧が供給されると、その
負圧は負圧室96に導かれることで、負圧室96が大気
圧室98に比して低圧の状態となる。かかる状態が実現
されると、ダイヤフラム100の変位に伴って、作動軸
88が図2において上方へ変位する。作動軸88が図2
において上方へ変位すると、駆動アーム86の変位によ
って駆動ピン84が上方へ押圧されることで、駆動リン
グ78がノズルプレート74に対して図2における反時
計方向回りに回転する。
アクチュエータ62に対して負圧が供給されると、その
負圧は負圧室96に導かれることで、負圧室96が大気
圧室98に比して低圧の状態となる。かかる状態が実現
されると、ダイヤフラム100の変位に伴って、作動軸
88が図2において上方へ変位する。作動軸88が図2
において上方へ変位すると、駆動アーム86の変位によ
って駆動ピン84が上方へ押圧されることで、駆動リン
グ78がノズルプレート74に対して図2における反時
計方向回りに回転する。
【0023】この場合、駆動リング78に固定されたピ
ン80がノズルアーム76の二股部76bを押圧するこ
とで、各ノズルアーム76は、支軸72を中心にして反
時計方向回りに回転する。ノズルアーム76がかかる方
向に回転すると、支軸72に固定された可変ベーン70
が、ノズルアーム76と同様の方向に回転し、隣り合う
可変ベーンと接近する状態となることで、可変ノズル6
0は閉弁状態となる。本実施例において、排気ガスは、
排気通路30から排出された後、図2に示す破線矢印X
の方向に向かって排気タービン50に流入する。このた
め、上記の状態が実現されると、排気タービン50の内
部に形成された流路の有効面積が小さくなることで、排
気ガスが排気タービン50に流入し難くなる。
ン80がノズルアーム76の二股部76bを押圧するこ
とで、各ノズルアーム76は、支軸72を中心にして反
時計方向回りに回転する。ノズルアーム76がかかる方
向に回転すると、支軸72に固定された可変ベーン70
が、ノズルアーム76と同様の方向に回転し、隣り合う
可変ベーンと接近する状態となることで、可変ノズル6
0は閉弁状態となる。本実施例において、排気ガスは、
排気通路30から排出された後、図2に示す破線矢印X
の方向に向かって排気タービン50に流入する。このた
め、上記の状態が実現されると、排気タービン50の内
部に形成された流路の有効面積が小さくなることで、排
気ガスが排気タービン50に流入し難くなる。
【0024】また、上記の構成において、負圧アクチュ
エータ62へ供給されている負圧が減少すると、負圧室
96と大気圧室98との差圧が小さくなることで、ダイ
ヤフラム100と共に作動軸88が図2において下方へ
変位する。作動軸88が図2において下方へ変位する
と、駆動アーム86の変位によって駆動ピン84が下方
へ押圧されることで、駆動リング78がノズルプレート
74に対して図2における時計方向回りに回転する。
エータ62へ供給されている負圧が減少すると、負圧室
96と大気圧室98との差圧が小さくなることで、ダイ
ヤフラム100と共に作動軸88が図2において下方へ
変位する。作動軸88が図2において下方へ変位する
と、駆動アーム86の変位によって駆動ピン84が下方
へ押圧されることで、駆動リング78がノズルプレート
74に対して図2における時計方向回りに回転する。
【0025】この場合、ピン80がノズルアーム76の
二股部76Bを押圧することで、各ノズルアーム76
は、支軸72を中心にして時計方向回りに回転する。ノ
ズルアーム76がかかる方向に回転すると、可変ベーン
70が隣り合う可変ベーンから離間する状態となること
で、可変ノズル60は開弁状態となる。かかる状態が実
現されると、排気タービン50の内部に形成された流路
の有効面積が大きくなることで、排気ガスが排気タービ
ン50に流入し易くなる。
二股部76Bを押圧することで、各ノズルアーム76
は、支軸72を中心にして時計方向回りに回転する。ノ
ズルアーム76がかかる方向に回転すると、可変ベーン
70が隣り合う可変ベーンから離間する状態となること
で、可変ノズル60は開弁状態となる。かかる状態が実
現されると、排気タービン50の内部に形成された流路
の有効面積が大きくなることで、排気ガスが排気タービ
ン50に流入し易くなる。
【0026】このように、本実施例によれば、負圧アク
チュエータ62に供給される負圧に応じて、排気タービ
ン50の内部に形成される流路の有効面積を変化させる
ことができる。内燃機関が低負荷・低回転で運転してい
る状況下では、多量の排気ガスを排気タービン50に導
くことは困難である。このため、かかる状況下でコンプ
レッサ44を作動させることにより吸気通路28に適当
な過給圧を確保するためには、排気タービン50の内部
に形成された流路の有効面積を小さくすることにより、
排気タービン50に流入する排気ガスの速度を大きくす
ることが有効である。
チュエータ62に供給される負圧に応じて、排気タービ
ン50の内部に形成される流路の有効面積を変化させる
ことができる。内燃機関が低負荷・低回転で運転してい
る状況下では、多量の排気ガスを排気タービン50に導
くことは困難である。このため、かかる状況下でコンプ
レッサ44を作動させることにより吸気通路28に適当
な過給圧を確保するためには、排気タービン50の内部
に形成された流路の有効面積を小さくすることにより、
排気タービン50に流入する排気ガスの速度を大きくす
ることが有効である。
【0027】一方、内燃機関が高負荷・高回転で運転し
ている状況下、すなわち、多量の排気ガスが発生してい
る状況下で排気タービン50内の流路の有効面積が小さ
くされると、排気タービン50の上流側の圧力が不当に
昇圧され、内燃機関の出力が低下する事態が生ずる。こ
のため、内燃機関が高負荷・高回転で運転している状況
下では、排気タービン50内の流路の有効面積を大きく
することにより、排気ガスを速やかに大気中へ放出する
ことが有効である。
ている状況下、すなわち、多量の排気ガスが発生してい
る状況下で排気タービン50内の流路の有効面積が小さ
くされると、排気タービン50の上流側の圧力が不当に
昇圧され、内燃機関の出力が低下する事態が生ずる。こ
のため、内燃機関が高負荷・高回転で運転している状況
下では、排気タービン50内の流路の有効面積を大きく
することにより、排気ガスを速やかに大気中へ放出する
ことが有効である。
【0028】そこで、本実施例においては、内燃機関の
低負荷・低回転運転時に、負圧アクチュエータ62に大
きな負圧を導くことにより、排気タービン50内の流路
の有効面積を大きくする。この場合、排気タービン50
に流入する排気ガスの流入速度が大きくなり、排気ター
ビン50の回転速度が高速に維持されることで、吸気通
路28に適当な過給圧が導かれる。また、内燃機関の高
負荷・高回転運転時には、負圧アクチュエータ62への
負圧を減少させることにより、排気タービン50内の流
路の有効面積を小さくする。この場合、排気ガスが排気
タービン50に流入し易くなることで、排気タービン5
0の上流側の圧力が不当に大きく昇圧されることが防止
される。
低負荷・低回転運転時に、負圧アクチュエータ62に大
きな負圧を導くことにより、排気タービン50内の流路
の有効面積を大きくする。この場合、排気タービン50
に流入する排気ガスの流入速度が大きくなり、排気ター
ビン50の回転速度が高速に維持されることで、吸気通
路28に適当な過給圧が導かれる。また、内燃機関の高
負荷・高回転運転時には、負圧アクチュエータ62への
負圧を減少させることにより、排気タービン50内の流
路の有効面積を小さくする。この場合、排気ガスが排気
タービン50に流入し易くなることで、排気タービン5
0の上流側の圧力が不当に大きく昇圧されることが防止
される。
【0029】ところで、本実施例において、可変ノズル
60は、上述の如く、負圧アクチュエータ62が負圧室
96に供給された負圧に応じてダイヤフラム100を変
位させることにより開閉駆動される。かかる構成におい
ては、可変ノズル60の開閉時に、可変ベーン70と負
圧アクチュエータ62との間で摩擦が発生し得る。かか
る摩擦は、可変ノズル60が開弁される場合と閉弁され
る場合とで変化するおそれがある。
60は、上述の如く、負圧アクチュエータ62が負圧室
96に供給された負圧に応じてダイヤフラム100を変
位させることにより開閉駆動される。かかる構成におい
ては、可変ノズル60の開閉時に、可変ベーン70と負
圧アクチュエータ62との間で摩擦が発生し得る。かか
る摩擦は、可変ノズル60が開弁される場合と閉弁され
る場合とで変化するおそれがある。
【0030】このため、上記の構成では、VRV64か
ら負圧アクチュエータ62に供給される負圧が同一であ
るにもかかわらず、すなわち、VRV64に供給された
指令信号が同一のデューティ比を有しているにもかかわ
らず、可変ノズル60を開弁側に変位させている場合
と、可変ノズル60を閉弁側に変位させている場合と
で、可変ノズル60の実際の開度が異なる場合がある。
ら負圧アクチュエータ62に供給される負圧が同一であ
るにもかかわらず、すなわち、VRV64に供給された
指令信号が同一のデューティ比を有しているにもかかわ
らず、可変ノズル60を開弁側に変位させている場合
と、可変ノズル60を閉弁側に変位させている場合と
で、可変ノズル60の実際の開度が異なる場合がある。
【0031】図3は、VRV64に供給される指令信号
のデューティ比と、過給圧PB との関係を表した図を示
す。尚、本実施例において、可変ノズル60は、デュー
ティ比が大きくなるほど開弁側に変位し、デューティ比
が小さくなるほど閉弁側に変位する。図3に示す如く、
可変ノズル60を閉弁側から開弁側へ変位させる過程
と、開弁側から閉弁側へ変位させる過程との間で、過給
圧PB にヒステリシスが生じる。すなわち、ECU10
からVRV64に対して、内燃機関の運転状態に応じた
デューティ比を有する指令信号が供給されても、可変ノ
ズル60を開弁側に変位させる場合と、可変ノズル60
を閉弁側に変位させる場合とで、過給圧PB が異なるこ
ととなる。このように可変ノズル60の変位方向によっ
て過給圧PB が異なると、内燃機関に対して適正な量の
吸入空気を供給することができない。従って、内燃機関
を適正に運転させるためには、上記のヒステリシスを低
減する必要がある。
のデューティ比と、過給圧PB との関係を表した図を示
す。尚、本実施例において、可変ノズル60は、デュー
ティ比が大きくなるほど開弁側に変位し、デューティ比
が小さくなるほど閉弁側に変位する。図3に示す如く、
可変ノズル60を閉弁側から開弁側へ変位させる過程
と、開弁側から閉弁側へ変位させる過程との間で、過給
圧PB にヒステリシスが生じる。すなわち、ECU10
からVRV64に対して、内燃機関の運転状態に応じた
デューティ比を有する指令信号が供給されても、可変ノ
ズル60を開弁側に変位させる場合と、可変ノズル60
を閉弁側に変位させる場合とで、過給圧PB が異なるこ
ととなる。このように可変ノズル60の変位方向によっ
て過給圧PB が異なると、内燃機関に対して適正な量の
吸入空気を供給することができない。従って、内燃機関
を適正に運転させるためには、上記のヒステリシスを低
減する必要がある。
【0032】そこで、本実施例のシステムは、VRV6
4に対して供給する指令信号のデューティ比を、内燃機
関の運転状態に応じたデューティ比に一定の周期で一時
的に所定のスパイクが付与されるように変化させること
で、上記のヒステリシスを低減することとしている。以
下、図4および図5を参照して、本実施例の特徴部につ
いて説明する。
4に対して供給する指令信号のデューティ比を、内燃機
関の運転状態に応じたデューティ比に一定の周期で一時
的に所定のスパイクが付与されるように変化させること
で、上記のヒステリシスを低減することとしている。以
下、図4および図5を参照して、本実施例の特徴部につ
いて説明する。
【0033】図4は、本実施例において可変ノズル60
を駆動する際にVRV64に供給される指令信号のデュ
ーティ比の変化波形を示す。本実施例において、可変ノ
ズル60の開閉駆動時は、VRV64に対して、図4に
示す如く、内燃機関の運転状態に応じたデューティ比に
一定の周期で一時的にスパイクが付与されるようなデュ
ーティ比を有する指令信号が供給される。このスパイク
は、指令信号のデューティ比が100%となるような高
さで、かつ、微小なパルス幅を有しており、かかる微小
なパルス幅よりも十分に長い周期で付与される。
を駆動する際にVRV64に供給される指令信号のデュ
ーティ比の変化波形を示す。本実施例において、可変ノ
ズル60の開閉駆動時は、VRV64に対して、図4に
示す如く、内燃機関の運転状態に応じたデューティ比に
一定の周期で一時的にスパイクが付与されるようなデュ
ーティ比を有する指令信号が供給される。このスパイク
は、指令信号のデューティ比が100%となるような高
さで、かつ、微小なパルス幅を有しており、かかる微小
なパルス幅よりも十分に長い周期で付与される。
【0034】このようにデューティ比が一定の周期で一
時的に増減する指令信号がVRV64に供給されると、
VRV64から負圧アクチュエータ62に供給される負
圧は、スパイクが付与される微小時間だけ通常時に比し
て小さくなる。この際、負圧アクチュエータ62では、
負圧室96内と大気圧室98内との差圧によりダイヤフ
ラム100を負圧室96側から大気圧室98側に向けて
押圧する大きな力が発生する。かかる押圧力は上記の微
小時間だけ発生するため、その間の可変ノズル60の開
度変化は極く僅かであり、吸気通路28の過給圧PB の
変化量は小さい。
時的に増減する指令信号がVRV64に供給されると、
VRV64から負圧アクチュエータ62に供給される負
圧は、スパイクが付与される微小時間だけ通常時に比し
て小さくなる。この際、負圧アクチュエータ62では、
負圧室96内と大気圧室98内との差圧によりダイヤフ
ラム100を負圧室96側から大気圧室98側に向けて
押圧する大きな力が発生する。かかる押圧力は上記の微
小時間だけ発生するため、その間の可変ノズル60の開
度変化は極く僅かであり、吸気通路28の過給圧PB の
変化量は小さい。
【0035】しかしながら、上記指令信号の供給が比較
的長時間継続して行われると、その間に多数のスパイク
が付与されることになる。上述の如く、本実施例におい
て、スパイクは、デューティ比が増加する方向に付与さ
れる。このため、可変ノズル60を閉弁状態から開弁方
向に移行させる際には、その開弁初期の静止摩擦に打ち
勝つのに十分に大きな力が発生し得る。このように指令
信号のデューティ比を常に一定の周期で一時的に増加さ
せることとすれば、可変ノズル60を容易に閉弁状態か
ら開弁方向に向けて開弁させることが可能となる。
的長時間継続して行われると、その間に多数のスパイク
が付与されることになる。上述の如く、本実施例におい
て、スパイクは、デューティ比が増加する方向に付与さ
れる。このため、可変ノズル60を閉弁状態から開弁方
向に移行させる際には、その開弁初期の静止摩擦に打ち
勝つのに十分に大きな力が発生し得る。このように指令
信号のデューティ比を常に一定の周期で一時的に増加さ
せることとすれば、可変ノズル60を容易に閉弁状態か
ら開弁方向に向けて開弁させることが可能となる。
【0036】また、上記の手法においては、可変ノズル
60に一定の周期で常に開弁方向への大きな力が作用す
る。このため、可変ノズル60は、全開位置を基準にし
て移動することになる。可変ノズル60が全開位置を基
準に移動すれば、可変ノズル60の開閉駆動中にヒステ
リシスが生じることが防止される。従って、本実施例に
よれば、可変ノズル60を開弁させる場合と閉弁させる
場合とにおける過給圧PB のヒステリシスを低減するこ
とができる。すなわち、可変ノズル60の開閉方向にか
かわらず、可変ノズル60を内燃機関の運転状態に応じ
た適正な開度に開弁させることができる。これにより、
本実施例の装置によれば、内燃機関の吸気通路28に適
正な過給圧を導くことが可能となる。
60に一定の周期で常に開弁方向への大きな力が作用す
る。このため、可変ノズル60は、全開位置を基準にし
て移動することになる。可変ノズル60が全開位置を基
準に移動すれば、可変ノズル60の開閉駆動中にヒステ
リシスが生じることが防止される。従って、本実施例に
よれば、可変ノズル60を開弁させる場合と閉弁させる
場合とにおける過給圧PB のヒステリシスを低減するこ
とができる。すなわち、可変ノズル60の開閉方向にか
かわらず、可変ノズル60を内燃機関の運転状態に応じ
た適正な開度に開弁させることができる。これにより、
本実施例の装置によれば、内燃機関の吸気通路28に適
正な過給圧を導くことが可能となる。
【0037】図5は、上記の機能を実現すべく、本実施
例においてECU12が実行する制御ルーチンの一例の
フローチャートを示す。図5に示すルーチンは、所定時
間ごとに起動される定時割り込みルーチンである。図5
に示すルーチンが起動されると、まずステップ100の
処理が実行される。ステップ100では、クランク角セ
ンサ22、水温センサ23、および、スロットルポジシ
ョンセンサ40の出力信号に基づいて、機関回転数N
E、冷却水の温度THW、および、スロットル開度θが
検出される。
例においてECU12が実行する制御ルーチンの一例の
フローチャートを示す。図5に示すルーチンは、所定時
間ごとに起動される定時割り込みルーチンである。図5
に示すルーチンが起動されると、まずステップ100の
処理が実行される。ステップ100では、クランク角セ
ンサ22、水温センサ23、および、スロットルポジシ
ョンセンサ40の出力信号に基づいて、機関回転数N
E、冷却水の温度THW、および、スロットル開度θが
検出される。
【0038】ステップ102では、予めECU12に記
憶されているマップに従って、上記ステップ100で検
出されたパラメータに応じたデューティ比が演算され
る。ステップ104では、所定周期ごとに一時的に、上
記ステップ102で演算されたデューティ比に、デュー
ティ比が100%となるようにスパイクを付与する処理
が実行される。
憶されているマップに従って、上記ステップ100で検
出されたパラメータに応じたデューティ比が演算され
る。ステップ104では、所定周期ごとに一時的に、上
記ステップ102で演算されたデューティ比に、デュー
ティ比が100%となるようにスパイクを付与する処理
が実行される。
【0039】ステップ106では、VRV64に供給す
る指令信号のデューティ比が決定される。ステップ10
8では、上記ステップ106で決定されたデューティ比
を有する指令信号を、VRV64に対して供給する処理
が実行される。本ステップ108の処理が終了すると、
今回のルーチンが終了される。
る指令信号のデューティ比が決定される。ステップ10
8では、上記ステップ106で決定されたデューティ比
を有する指令信号を、VRV64に対して供給する処理
が実行される。本ステップ108の処理が終了すると、
今回のルーチンが終了される。
【0040】上記の処理によれば、VRV64に対し
て、内燃機関の運転状態に応じたデューティ比に所定周
期で微小パルス幅のスパイクが付与されるようなデュー
ティ比の指令信号を供給することができる。このため、
本実施例によれば、可変ノズル60を容易に閉弁状態か
ら開弁方向に開弁させることが可能となると共に、可変
ノズル60を全開位置を基準にした開度に開弁させるこ
とができる。従って、本実施例によれば、可変ノズル6
0の開閉方向にかかわらず、可変ノズル60を内燃機関
の運転状態に応じた適正な開度に開弁させることがで
き、その結果、吸気通路28に適正な過給圧を導くこと
が可能となる。
て、内燃機関の運転状態に応じたデューティ比に所定周
期で微小パルス幅のスパイクが付与されるようなデュー
ティ比の指令信号を供給することができる。このため、
本実施例によれば、可変ノズル60を容易に閉弁状態か
ら開弁方向に開弁させることが可能となると共に、可変
ノズル60を全開位置を基準にした開度に開弁させるこ
とができる。従って、本実施例によれば、可変ノズル6
0の開閉方向にかかわらず、可変ノズル60を内燃機関
の運転状態に応じた適正な開度に開弁させることがで
き、その結果、吸気通路28に適正な過給圧を導くこと
が可能となる。
【0041】尚、上記の実施例においては、負圧室96
および大気圧室98が特許請求の範囲に記載された「2
つの作動室」に、可変ノズル60が特許請求の範囲に記
載された「制御対象物」に、負圧アクチュエータ62が
特許請求の範囲に記載された「駆動機構」に、それぞれ
相当していると共に、ECU12が、内燃機関の運転状
態に応じた開度に可変ノズル60が開弁されるようにV
RV64に対して適当なデューティ比を有する指令信号
を供給することにより特許請求の範囲に記載された「デ
ューティ制御手段」が、上記ステップ104の処理を実
行することにより特許請求の範囲に記載された「デュー
ティ比変化手段」が、それぞれ実現されている。
および大気圧室98が特許請求の範囲に記載された「2
つの作動室」に、可変ノズル60が特許請求の範囲に記
載された「制御対象物」に、負圧アクチュエータ62が
特許請求の範囲に記載された「駆動機構」に、それぞれ
相当していると共に、ECU12が、内燃機関の運転状
態に応じた開度に可変ノズル60が開弁されるようにV
RV64に対して適当なデューティ比を有する指令信号
を供給することにより特許請求の範囲に記載された「デ
ューティ制御手段」が、上記ステップ104の処理を実
行することにより特許請求の範囲に記載された「デュー
ティ比変化手段」が、それぞれ実現されている。
【0042】ところで、上記の実施例においては、ター
ボチャージャ10の可変ノズル60を開閉駆動する負圧
アクチュエータ62に対して負圧を供給するVRV64
への指令信号のデューティ比を、一定の周期で一時的に
増加させることとしているが、本発明はこれに限定され
るものではなく、それ以外に、WGバルブ54を開閉駆
動するWGバルブアクチュエータ56に対して負圧を供
給するVSV58等の、負圧を利用して制御対象物を変
位させる装置への指令信号のデューティ比を、一定の周
期で一時的に増加させることとしてもよい。
ボチャージャ10の可変ノズル60を開閉駆動する負圧
アクチュエータ62に対して負圧を供給するVRV64
への指令信号のデューティ比を、一定の周期で一時的に
増加させることとしているが、本発明はこれに限定され
るものではなく、それ以外に、WGバルブ54を開閉駆
動するWGバルブアクチュエータ56に対して負圧を供
給するVSV58等の、負圧を利用して制御対象物を変
位させる装置への指令信号のデューティ比を、一定の周
期で一時的に増加させることとしてもよい。
【0043】また、上記の実施例においては、VRV6
4への指令信号のデューティ比を一定周期で増加させる
こととしているが、指令信号のデューティ比を減少させ
ることとしてもよい。更に、上記の実施例においては、
内燃機関の運転状態に応じたデューティ比へのスパイク
の付与をECU12において行うこととしているが、ハ
ード回路を用いて行うこととしてもよい。
4への指令信号のデューティ比を一定周期で増加させる
こととしているが、指令信号のデューティ比を減少させ
ることとしてもよい。更に、上記の実施例においては、
内燃機関の運転状態に応じたデューティ比へのスパイク
の付与をECU12において行うこととしているが、ハ
ード回路を用いて行うこととしてもよい。
【0044】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、制御対象
物の変位方向にかかわらず、制御対象物を目標位置に適
正に駆動することができる。
物の変位方向にかかわらず、制御対象物を目標位置に適
正に駆動することができる。
【図1】本発明の一実施例であるバリアブルノズル型タ
ーボチャージャを搭載する内燃機関のシステム構成図で
ある。
ーボチャージャを搭載する内燃機関のシステム構成図で
ある。
【図2】図1に示す可変ノズルの動作を説明するための
図である。
図である。
【図3】VRVに供給される指令信号のデューティ比
と、過給圧PB との関係を表した図である。
と、過給圧PB との関係を表した図である。
【図4】本実施例においてVRVに供給される指令信号
のデューティ比の変化波形を示した図である。
のデューティ比の変化波形を示した図である。
【図5】VRVに指令信号を供給すべく、本実施例にお
いて実行される制御ルーチンの一例のフローチャートで
ある。
いて実行される制御ルーチンの一例のフローチャートで
ある。
10 バリアブルノズル型ターボチャージャ 12 電子制御ユニット(ECU) 50 排気タービン 60 可変ノズル 62 負圧アクチュエータ 64 バキューム・レギュレーティング・バルブ(VR
V) 70 可変ベーン 96 負圧室 98 大気圧室 100 ダイヤフラム
V) 70 可変ベーン 96 負圧室 98 大気圧室 100 ダイヤフラム
Claims (2)
- 【請求項1】 ダイヤフラムにより隔成された2つの作
動室の圧力差を利用して制御対象物を駆動する駆動機構
の一方の作動室の負圧を制御する負圧制御装置であっ
て、 前記制御対象物が目標位置に駆動されるように、前記一
方の作動室へ供給する負圧をデューティ制御するデュー
ティ制御手段と、 前記デューティ制御におけるデューティ比を、所定時間
間隔で一時的に増加又は減少させるデューティ比変化手
段と、 を備えることを特徴とする負圧制御装置。 - 【請求項2】 前記制御対象物は、内燃機関の排気ター
ビンの内部に設けられた可変ノズルであることを特徴と
する請求項1記載の負圧制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11129124A JP2000320341A (ja) | 1999-05-10 | 1999-05-10 | 負圧制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11129124A JP2000320341A (ja) | 1999-05-10 | 1999-05-10 | 負圧制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000320341A true JP2000320341A (ja) | 2000-11-21 |
Family
ID=15001688
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11129124A Pending JP2000320341A (ja) | 1999-05-10 | 1999-05-10 | 負圧制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000320341A (ja) |
-
1999
- 1999-05-10 JP JP11129124A patent/JP2000320341A/ja active Pending
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