JP2000320071A - ケーブル保護用合成樹脂管 - Google Patents

ケーブル保護用合成樹脂管

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JP2000320071A
JP2000320071A JP12763499A JP12763499A JP2000320071A JP 2000320071 A JP2000320071 A JP 2000320071A JP 12763499 A JP12763499 A JP 12763499A JP 12763499 A JP12763499 A JP 12763499A JP 2000320071 A JP2000320071 A JP 2000320071A
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弘毅 福井
Hiroyuki Amatsutsu
啓之 天筒
Yoshiaki Tatsuta
佳招 龍田
Yasushi Sakane
泰 坂根
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Abstract

(57)【要約】 【課題】適度の柔軟性を有し、且つ、充填されるグラウ
トの内圧にも耐えるだけの強度を備えた透明の合成樹脂
製保護管を提供する。 【解決手段】軟質部(11)と硬質部(12)とを備え、軟質部
(12)を、可塑剤を20から40部望ましくは25から3
5部含むポリ塩化ビニール樹脂の透明体で構成するもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主として、外ケ
ーブル式ポストテンション工法に用いられるケーブル保
護用合成樹脂管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、PC桁橋のポストテンション工
法に用いられる緊張用ケーブルは、図2のように、各横
桁(1)(1)部分に形成した貫通穴(2)(2)へ、ケーブル
保護管(3)を、その貫通穴(2)(2)部分で偏向させなが
ら貫通させるとともに、この保護管(3)内へ、図3で示
すように、例えば7本より線等のPC鋼より線からなる
複数本のケーブル(4)を挿通して、このケーブル(4)に
所定の緊張力を付与することで、コンクリート内部にポ
ストテンションを導入する。そして、保護管(3)内に
は、セメント系モルタルなどのグラウト(6)を充填し
て、ケーブル(4)を腐食から守るものである。(5)は、
主桁である。
【0003】上記において、ケーブル保護管(3)として
は、従来一般に、黒の不透明ポリエチレン樹脂管が用い
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、ケーブ
ル保護管(3)内に充填されるグラウトは、ケーブル(4)
を腐食から守るものであるが、そのグラウト(6)は保護
管(3)内に隙間なく密に充填される必要がある。例えば
保護管(3)との間に空気層や気泡があると、この部分で
結露が発生して、これがケーブル(4)の錆腐食の原因と
なり、ケーブル寿命が著しく損なわれることになる。
【0005】したがって、グラウト(6)が隙間なく確実
に充填されたかどうかを現場で確認出来ることが望まし
いが、上記のように従来の保護管は不透明体からなるた
め、グラウト(6)充填の際に外側からその充填状況を視
認することが出来ないという問題がある。
【0006】このような問題を解決する方法は、ケーブ
ル保護管(3)を透明体で形成することであるが、従来と
同様にポリエチレン樹脂を用いると、かかるポリエチレ
ン樹脂は結晶性樹脂であるため充分な透明性を得るのが
困難であるという欠点があった。
【0007】特に、上記のようなポストテンション工法
のPC桁橋に用いられるケーブル保護管(3)は、偏向部
で屈曲できるだけの適度の柔軟性を有しながら、なおか
つ充填されるグラウト(6)の内圧に耐えるだけの強度が
必要であり、これらを満足しながら安価な透明保護管を
製造することが求められている。
【0008】すなわち、この発明の目的は、適度の柔軟
性を有しながら充填されるグラウトの内圧にも耐えるだ
けの強度を備えた透明の合成樹脂製保護管を提供する点
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明は、緊張用ケーブルを内包させ、且つ、内
部にグラウトが充填される透明な合成樹脂管であって、
軟質部と硬質部とを備えるとともに、前記軟質部は、可
塑剤を20から40部望ましくは25から35部含むポ
リ塩化ビニール樹脂であることを特徴とするものであ
る。
【0010】同じく、この出願の請求項2の発明では、
上記において、硬質合成樹脂が、可塑剤を僅かに含むか
又は含まないポリ塩化ビニール樹脂であることを特徴と
する。
【0011】また、この出願の請求項3の発明では、硬
質合成樹脂を芯材として内部に含む軟質合成樹脂帯状体
を、管長手方向へ螺旋状に巻回してなることを特徴とす
るものが提供される。
【0012】また、上記において、この出願の請求項4
の発明では、前記ケーブルがPC鋼線又はPC鋼より線
であって、外ケーブル式ポストテンション用緊張材とし
て用いられるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】図1において、(11)は、この発明
の軟質部を構成し、且つ、軟質合成樹脂からなる帯状体
であって、この帯状体(11)は、その内部に、断面楕円形
の硬質合成樹脂からなる芯材(12)を、長手方向の全長に
亘って内包している。そして、この帯状体(11)が、互い
に隣接する帯状体(11)の側縁部同士を接着又は融着しな
がら、螺旋状に巻回されることによって、保護管(3)が
形成される。
【0014】上記において、軟質合成樹脂の帯状体(11)
は、ポリ塩化ビニール樹脂の透明体を基材とし、その基
材樹脂100に対し、可塑剤を20〜40重量部望まし
くは25〜35部含むものである。可塑剤がこれより多
いと、管全体がグラウトの内圧に耐えられず軸方向に延
びて蛇行することになり、他方、上記の量より少ないと
偏向部で屈曲できるだけの可撓性が得られないことにな
る。
【0015】すなわち、可塑剤の分量を上記のようにす
ることによって、保護管(3)全体に適度な柔軟性を持た
せ、前記外ケーブル式PC構造体に用いたときに必要な
可撓性を備えるとともに、グラウトを充填した際にその
グラウトの内圧にも耐える強度を備えたたものが得られ
る。一般的に、この種軟質ポリ塩化ビニール樹脂の可塑
剤の割合は、60〜70部であるが、本発明では、可塑
剤の割合をそれよりも〓かに少なくすることによって、
グラウトの内圧に耐える強度を備えるとともに可撓性を
備えたケーブル保護管として最適なものが得られたもの
である。
【0016】使用される可塑剤としては、例えば、DO
P(ジオクチルフタレート)、DBP(ジプチルフタレ
ート)、DOA(ジオクチルアジペート)など、この種
ポリ塩化ビニール樹脂用可塑剤として代表的なものを用
いることが出来、更にこれ以外のものを用いることもで
きる。
【0017】なお、図1では、帯状体(11)の断面が正方
形若しくは長方形のものを示したが、両側面が互いに平
行な斜めに傾斜した菱形のものを用いても良い。
【0018】他方、この発明の硬質部となる硬質合成樹
脂の芯材(12)は、同様にポリ塩化ビニール樹脂の透明体
からなるもので、可塑剤を含まないか僅かに含む程度で
あって、これによって、保護管(3)全体に必要な強度を
確保する。この芯材(12)の断面形状は、楕円形の他に、
断面が真円のもの或いは方形、三角形、菱形など各種形
状のものが考えられる。
【0019】上記は、軟質ポリ塩化ビニール樹脂からな
る帯状体(11)の内部に、硬質ポリ塩化ビニール樹脂の芯
材(12)を内包させて、硬質部と軟質部とを複合させたも
のを示したが、これに限られるものではなく、例えば、
軟質ポリ塩化ビニール樹脂の帯状体と硬質ポリ塩化ビニ
ール樹脂の帯状体を、それらが管長手方向に交互となる
ように、ともに螺旋方向へ筒状に巻回して形成するもの
であっても良い。
【0020】
【発明の効果】以上のように、この発明のケーブル保護
管は、全体が透明であるため、内部にグラウトを充填し
た際に、そのグラウトの充填状況を外部から容易に視認
でき、このため、管内部に気泡や空気層が生じないよう
監視しながら充填作業を行うことが出来るので、ケーブ
ルが早期に腐食して耐久性が損なわれるのを防止できる
という効果がある。
【0021】そして、この発明の保護管では、軟質部に
可塑剤を20〜40部望ましくは25〜35部含む透明
ポリ塩化ビニール樹脂によって構成しているので、安価
なポリ塩化ビニール樹脂を用いながら、なおかつ、適度
な可撓性と強度を備えた、PC構造体の外ケーブル式ポ
ストテンション用PCケーブル保護管として最適なもの
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の保護管の一部縦断面図である。
【図2】ポストテンション式PC桁橋の一部断面図であ
る。
【図3】ケーブルを内包したケーブル保護管の横断面図
である。
【符号の説明】
(3) ケーブル保護管 (11) 帯状体 (12) 芯材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 27:06 B29L 9:00 23:00 (72)発明者 龍田 佳招 大阪府高槻市栄町1丁目2番1号 東拓工 業株式会社内 (72)発明者 坂根 泰 大阪府高槻市栄町1丁目2番1号 東拓工 業株式会社内 Fターム(参考) 2D059 BB39 GG02 2E164 AA04 AA11 AA31 DA03 DA12 4F209 AA15 AB07 AG14 AH35 NA06 NB02 NG02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】緊張用ケーブルを内包させ、且つ、内部に
    グラウトが充填される透明な合成樹脂管であって、軟質
    部と硬質部とを備えるとともに、前記軟質部は、可塑剤
    を20から40部望ましくは25から35部含むポリ塩
    化ビニール樹脂であることを特徴とするケーブル保護用
    合成樹脂管。
  2. 【請求項2】硬質部が、可塑剤を僅かに含むか又は含ま
    ないポリ塩化ビニール樹脂であることを特徴とする請求
    項1記載のケーブル保護用合成樹脂管。
  3. 【請求項3】硬質部を芯材として内部に含む軟質合成樹
    脂帯状体を、管長手方向へ螺旋状に巻回してなることを
    特徴とする請求項1又は2記載のケーブル保護用合成樹
    脂管。
  4. 【請求項4】前記ケーブルがPC鋼線又はPC鋼より線
    であって、外ケーブル式ポストテンション用緊張材とし
    て用いられるものである請求項1から3のいずれかに記
    載したケーブル保護用合成樹脂管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1054106A3 (en) * 1999-05-17 2002-07-03 Anderson Technology Corporation Box girder structure for bridge provided with outer cable and method of building the box girder
WO2003038190A1 (fr) * 2001-10-29 2003-05-08 Anderson Technology Corporation Tube de protection transparent pour cable externe

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EP1054106A3 (en) * 1999-05-17 2002-07-03 Anderson Technology Corporation Box girder structure for bridge provided with outer cable and method of building the box girder
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