JP2000319952A - 酸素溶解遮蔽体 - Google Patents

酸素溶解遮蔽体

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JP2000319952A JP11135018A JP13501899A JP2000319952A JP 2000319952 A JP2000319952 A JP 2000319952A JP 11135018 A JP11135018 A JP 11135018A JP 13501899 A JP13501899 A JP 13501899A JP 2000319952 A JP2000319952 A JP 2000319952A
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俊一 加藤
Morihiko Ota
守彦 太田
Takayoshi Kano
孝義 狩野
Yoji Oku
陽治 奥
Keijiro Suzuki
啓二朗 鈴木
Seishiro Igarashi
征四郎 五十嵐
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TODEN FUDOSAN CO Ltd
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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TODEN FUDOSAN CO Ltd
Shimizu Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水中に投入したときに裏表などの方向性の問
題が生じることなく、また、投入後に適切な浮力を発揮
することが可能であり、なおかつ、製作・搬送等のコス
トを抑制できるような酸素溶解遮蔽体を提供する。 【解決手段】 酸素不透過性の材料からなるとともに、
上下面が閉塞された形状の筒状部材5の外周面に鍔6が
設けられた構成の遮蔽体本体2を形成した。遮蔽体本体
2の内部には、浮き玉3を収納し、遮蔽体本体2の上面
2aおよび下面2bには、遮蔽体本体2の内外を連通す
るとともに、その内径寸法が、浮き玉3の外径寸法より
も小となるように形成された導水孔8を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開放型の貯水槽水
面等において適用されて、水面上に浮遊させられ水面を
覆うように配置されることにより、水面から水中への空
気中酸素の溶解を防ぐための酸素溶解遮蔽体に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】この種の酸素溶解遮蔽体としては、例え
ば、水面上に多数の樹脂ボールを浮かべたものが知られ
ている。しかしながら、このような樹脂ボールにおいて
は、隣接する他のボールとの間に隙間が生じること、他
のボールと独立して動くことが可能であるため、一個一
個が水面波により上下し、消波効果が得られないこと、
等の理由により、良好な空気中酸素の水面溶け込み遮蔽
性能を得ることは困難であった。
【0003】そこで、円盤状の樹脂薄板の両面に対して
円盤より一回り小さな薄板製半球材を熱融着接合し
て、鍔付の球状体(土星状)を製作し、これを水面に多
数浮遊させることを考えた(特開平8−193731号
公報参照)。
【0004】このような鍔付の球状体は、水面に多数浮
遊させることで、鍔の部分が互いに重なり合い、隙間無
く水面上に配置できるとともに、鍔の部分が重なり合う
ことで、隣接する球状体の上下運動を抑制するように作
用することから、水面波の発生を抑制することが可能と
なる。これにより、空気中酸素の水面への溶け込みを良
好に防ぐことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような鍔付の球状
体からなる酸素溶解遮蔽体を良好に機能させるには、鍔
を含めた円盤の全面が水面に接触した状態でバランスよ
く水面上に浮遊させる必要がある。このため、この鍔付
の球状体においては、片側の薄板半球部に浮力を確保す
るための浮きを設け、他の半球内に、バランス用樹脂ボ
ールをおもりとして内蔵するようにしている。
【0006】しかしながら、このような構成としたため
に、却って、方向性が生じることとなり、水中で表裏が
逆になったときには、浮遊状態が不安定となり、水面を
良好に覆うことが困難となっていた。
【0007】また、上記のような構成では、製作後の浮
力の調整が不可能であり、あらかじめ、浮力を所定値に
設定して製作することが必要となるが、このように設定
された所定値が小さすぎて、まとめて水中に投入した際
に、周囲を押しのけて浮上することが困難となり、一部
が水中に没してしまったり、あるいは、浮力として設定
された所定値が大きすぎて、過剰浮力が生じ、これによ
り浮遊状態が不安定となるなどの問題点があった。
【0008】さらに、上記のような構成では、製造にあ
たって円盤状の樹脂薄板両面に一回り小さな薄板製半球
を両面熱融着接合することから、品質のばらつきや著し
い製造手間を招き製造単価が高くなるとともに、柔らか
な半球部や薄い鍔などの搬送養生が必要となり、搬送費
が嵩むものとなっていた。
【0009】このような事情に鑑み、本発明において
は、水中に投入したときに裏表などの方向性の問題が生
じることなく、また、投入後に適切な浮力を発揮するこ
とが可能であり、なおかつ、製作・搬送等のコストを抑
制できるような酸素溶解遮蔽体を提供することを課題と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明においては以下の手段を採用した。すなわち、
請求項1記載の酸素溶解遮蔽体は、水面上に浮遊させら
れて前記水面を覆うように配置されることにより、該水
面から水中への空気中酸素の溶解を防ぐ酸素溶解遮蔽体
であって、酸素不透過性の材料からなるとともに、上下
面が閉塞された形状の筒状部材の外周面に鍔が設けられ
た構成の遮蔽体本体を有してなり、前記遮蔽体本体の内
部には、水中に投入した際に浮力を発揮する浮体が収納
され、前記遮蔽体本体の上下面には、該遮蔽体本体の内
外を連通するとともに、その内径寸法が、前記浮体の外
径寸法よりも小となるように形成された導水孔が設けら
れていることを特徴としている。
【0011】この酸素溶解遮蔽体は、水中に投入した当
初は、遮蔽体本体の内容積分の浮力を得ることができ、
その後は、遮蔽体本体の内部へ水を導き入れつつ、導き
入れた水に浸かった浮体の浮力により遮蔽体本体を水面
上に押し上げることができる。したがって、水中投入当
初には、大きな浮力を得ることができ、水面上に浮上し
てきた後には、浮体により、鍔の全面が水面に接触する
程度の浮力を得ることが可能となる。
【0012】請求項2記載の酸素溶解遮蔽体は、請求項
1記載の酸素溶解遮蔽体であって、前記遮蔽体本体の上
下面のうち前記導水孔が設けられた部分を含む一定領域
が、前記浮体の外周面の形状に沿った形状とされている
ことを特徴としている。
【0013】このような構成とされるために、この酸素
溶解遮蔽体においては、遮蔽体本体内に導入された水に
浸かった浮体が遮蔽体本体内を浮上することにより、上
下面のいずれかに嵌合定着することが可能となる。
【0014】請求項3記載の酸素溶解遮蔽体は、請求項
1または2記載の酸素溶解遮蔽体であって、前記遮蔽体
本体の内部には、酸素不透過性の材料からなり、その外
径寸法が、前記導水孔の内径寸法よりも大となるととも
に、前記浮体の外径寸法よりも小となるように形成さ
れ、なおかつ、水面上に浮遊可能な浮上材が収納されて
いることを特徴としている。
【0015】このような構成とされるために、この酸素
溶解遮蔽体においては、遮蔽体本体内に水面が形成され
た場合に、その水面上において浮体が占める部分以外の
部分を浮上材により遮蔽することができる。
【0016】請求項4記載の酸素溶解遮蔽体は、請求項
1から3のいずれかに記載の酸素溶解遮蔽体であって、
前記遮蔽体本体は、有底筒状の下部構成体の上端縁と、
有蓋筒状の上部構成体の下端縁とを互いに嵌合させるこ
とにより形成されることを特徴としている。
【0017】このような構成とされるために、この酸素
溶解遮蔽体においては、熱融着接合等の作業を行わずに
遮蔽体本体を製作することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。図1から図3は、本発明の一実
施の形態である酸素溶解遮蔽体1を示す図であり、図1
は、酸素溶解遮蔽体1の立断面図、図2は、同平面図、
図3は、同側面図である。
【0019】これら図中に示すように、酸素溶解遮蔽体
1は、遮蔽体本体2の内部に、球状に形成された浮き玉
(浮体)3および遮蔽材(浮上材)4が収納された構成
となっている。
【0020】遮蔽体本体2は、酸素不透過性の材料から
なるとともに、上下面が閉塞された形状の筒状部材5の
外周面に対して、同様に酸素不透過性の材料からなる鍔
6を設けた構成となっており、ほぼ上下対称に形成され
ている。
【0021】また、遮蔽体本体2の上面2aおよび下面
2bの中心部は、半球状に突出した突出部7として形成
されている。突出部7は、その内面7aの形状が、浮き
玉3の外周面の形状に沿った形状とされている。さら
に、突出部7には、筒状部材5の内外を連通する導水孔
8が設けられている。導水孔8は、その内径寸法が、浮
き玉3および遮蔽材4の外径寸法よりも小となるように
形成されている。
【0022】遮蔽体本体2、浮き玉3、および、遮蔽材
4は、ともに、酸素不透過性の材料により形成されてお
り、浮き玉3および遮蔽材4は、水中に投入した際に水
面上に浮遊可能な浮力を有する構成とされる。また、浮
き玉3の浮力は、浮き玉3が、図1に示すように上側の
突出部7の内面7aに定着した場合に、鍔6のレベルが
水面Wsと同レベルとなったときに、ちょうど遮蔽体本
体2の重量と釣り合いがとれるような大きさに設定され
ている。
【0023】また、遮蔽体本体2は、上部構成体9およ
び下部構成体10を嵌合させることにより形成されてい
る。上部構成体9は、有蓋筒状の部材として形成されて
おり、その下端縁9aに図4に拡大して示すような凹部
12が設けられている。
【0024】また、下部構成体10は、有底筒状の部材
に鍔6を一体化した形状とされており、その上端縁10
aに、図4に拡大して示すような凸部13が設けられた
構成となっている。そして、これら凹部12と凸部13
とを嵌合させることにより、上部構成体9および下部構
成体10を一体化して遮蔽体本体2を形成することが可
能となる。
【0025】このような構成とされた酸素溶解遮蔽体1
は、一体成型された下部構成体10の内部に浮き玉3を
一個と、適量の遮蔽材4とを入れ、この下部構成体10
に対して、同様に一体成型された上部構成体9を上方か
ら嵌合させることにより、製作される。
【0026】さらに、このようにして製作された酸素溶
解遮蔽体1を、例えば、工事現場における水槽の水面か
らの酸素の溶け込みの遮蔽に使用する際には、まず、当
該水槽のマンホールからあらかじめ計算で算出された個
数に見合った梱包数だけ投入を行う。
【0027】水槽内への投入の際には、酸素溶解遮蔽体
1を水槽の壁面方向へ順送りさせて図5に示すように水
面上にまんべんなく浮遊させる必要から、水面に波を連
続発生させながら投入する連続投入方式、あるいは、い
くつかの梱包分を投入した後、水面に波を立たせて水槽
の壁面側へ酸素溶解遮蔽体1を移動させることを繰り返
すバッチ式のいずれかの方法が用いられる。
【0028】このようにして投入された酸素溶解遮蔽体
1のうち、水中に没したものは、導水孔8から水槽水を
遮蔽体本体2の内部へ導入しつつ鍔6のレベルが水面と
同レベルになるように浮上する。また、水面に飛散した
ものは、下部の導水孔8から水槽水を遮蔽体本体2の内
部に導入しながら鍔6のレベルにまで沈む。
【0029】これらいずれの場合も、水面に浮遊した状
態では、浮き玉3の浮力と遮蔽体本体2の重さとが釣り
合い、浮き玉3が、遮蔽体本体2を押し上げるととも
に、図1に示したように、遮蔽体本体2の突出部7の内
面7aに定着することとなる。
【0030】この場合、浮き玉3は、突出部7の内面7
aに定着することで、上側の導水孔8を閉鎖状態に維持
することとなり、これにより、空気が遮蔽体本体2の内
部に進入することを防ぐように機能する。また、この場
合、遮蔽材4は、図1に示したように、遮蔽体本体2の
内部に形成された水面を空気から遮蔽するように機能す
ることとなる。
【0031】このようにして酸素溶解遮蔽体1により、
図5に示したように、貯水槽の水面をまんべんなく遮蔽
し、水面から水中に溶け込む空気中酸素を著しく低減す
ることができる。
【0032】以上述べた酸素溶解遮蔽体1においては、
遮蔽体本体2の内部に、浮き玉3が収納され、遮蔽体本
体2の上下面2aおよび2bに、遮蔽体本体2の内外を
連通するとともに、その内径寸法が、浮き玉3の外径寸
法よりも小さい導水孔8が設けられた構成となっている
ために、上述のように、水中に投入した当初は、遮蔽体
本体2の内容積分の浮力を得ることができ、その後は、
遮蔽体本体2の内部へ水を導き入れつつ、導き入れた水
に浸かった浮き玉3の浮力により遮蔽体本体2を水面上
に押し上げることができる。これにより、水中投入当初
から水面定着後に至るまでの間に、状況に応じた適切な
浮力を実現することができ、従来と異なり、水中に没し
たままとなる等の懸念が無い。したがって、従来に比較
して、より優れた水面遮蔽性能を得ることができる。ま
た、この酸素溶解遮蔽体1においては、浮力が浮き玉3
の浮力によって規定されることとなり、浮き玉3の浮力
を確保するようにすれば、遮蔽体本体2の筒状部材5や
鍔6の板厚を厚くすることも可能となる。これにより、
筒状部材5や鍔6の強度を確保することができ、高度な
搬送養生等が不要となるために、梱包費を含めた搬送費
を安価に抑制することができる。
【0033】また、上述の酸素溶解遮蔽体1において
は、遮蔽体本体2の上面2aおよび下面2bのうち、導
水孔8が設けられた部分を含む一定領域が、浮き玉3の
外周面の形状に沿った形状とされているために、遮蔽体
本体2内に導入された水に浸かった浮き玉3が遮蔽体本
体2内を浮上することにより、上面2aおよび下面2b
のいずれかに嵌合定着することが可能となる。したがっ
て、水中に投入した際に、上面2aおよび下面2bのど
ちらが上となっても、浮き玉3が上側に移動し嵌合定着
することにより、遮蔽体本体2が良好な姿勢で水面上に
定着することが可能となる。これにより、従来のものと
は異なり、表裏が逆になって、水面上に不安定な状態で
定着することにより、水面波の消波性能が低下して、水
面の遮蔽機能が失われることがない。また、上記のよう
な構成により、浮き玉3によって、上側に位置する導水
孔8を塞ぐことができるために、空気中の酸素が、導水
孔8を通じて遮蔽体本体2の内部に侵入し、遮蔽体本体
2の水面から溶解することを最小限に防ぐことができ
る。
【0034】さらに、上述の酸素溶解遮蔽体1は、遮蔽
体本体2の内部に、酸素不透過性の材料からなる遮蔽材
4が収納され、この遮蔽材4により、遮蔽体本体2の内
部に形成された水面のうち、浮き玉3によって占められ
た部分以外の部分を遮蔽することができるために、遮蔽
体本体2の内部の空気中の酸素が溶解することも防ぐこ
とができ、これにより、下側に位置する導水孔8からわ
ずかに出入りする水があっても、遮蔽性能の低下を防ぐ
ことができる。
【0035】また、上述の酸素溶解遮蔽体1は、遮蔽体
本体2が、上部構成体9の下端縁9aと、下部構成体1
0の上端縁10aとを互いに嵌合させることにより形成
されているために、熱融着接合等の作業を行わずに遮蔽
体本体2を製作することができ、従来に比較して、製作
の容易化を図ることができ、コストダウンに貢献するこ
とができる。
【0036】以上において、本発明の一実施の形態を説
明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるもの
でなく、形態等の変更が可能である。例えば、遮蔽体本
体2を、図6,7に示すように、平面視略六角形状に形
成するようにしてもよい。この場合においても、図8に
示すように、水面をまんべんなく覆うことができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る酸
素溶解遮蔽体によれば、遮蔽体本体の内部に、浮体が収
納され、遮蔽体本体の上下面に、遮蔽体本体の内外を連
通するとともに、その内径寸法が、浮体の外径寸法より
も小さい導水孔が設けられた構成となっているために、
水中に投入した当初は、遮蔽体本体の内容積分の浮力を
得ることができ、その後は、遮蔽体本体の内部へ水を導
き入れつつ、導き入れた水に浸かった浮体の浮力により
遮蔽体本体を水面上に押し上げることができる。これに
より、水中投入当初から水面定着後に至るまでの間に、
状況に応じた適切な浮力を実現することができ、従来と
異なり、水中に没したままとなる等の懸念が無い。した
がって、従来に比較して、より優れた水面遮蔽性能を得
ることができる。また、この酸素溶解遮蔽体において
は、浮力が浮体の浮力によって規定されることとなり、
浮体の浮力を確保できれば、遮蔽体本体の筒状部材や鍔
の板厚を厚くすることも可能となる。これにより、筒状
部材や鍔の強度を確保することができ、高度な搬送養生
等が不要とすることができるため、梱包費を含めた搬送
費を安価に抑制することができる。
【0038】請求項2に係る酸素溶解遮蔽体によれば、
遮蔽体本体の上面および下面のうち、導水孔が設けられ
た部分を含む一定領域が、浮体の外周面の形状に沿った
形状とされているために、遮蔽体本体内に導入された水
に浸かった浮体が遮蔽体本体を浮上して、遮蔽体本体の
内側からその上面および下面のいずれかに嵌合定着する
ことが可能となる。したがって、水中に投入した際に、
上面および下面のどちらが上となっても、浮体が上側に
移動し嵌合定着することにより、遮蔽体本体が良好な姿
勢で水面上に定着することが可能となる。これにより、
従来のものとは異なり、表裏が逆になって、水面上に不
安定な状態で定着することにより、水面波の消波性能が
低下して、水面の遮蔽機能が失われることがない。ま
た、上記のような構成により、浮体によって、上側に位
置する導水孔を塞ぐことができるために、空気中の酸素
が、導水孔を通じて遮蔽体本体の内部に侵入し、遮蔽体
本体の水面から溶解することを最小限とすることができ
る。
【0039】請求項3に係る酸素溶解遮蔽体によれば、
遮蔽体本体の内部に、酸素不透過性の材料からなる浮上
材が収納され、この浮上材により、遮蔽体本体の内部に
形成された水面のうち、浮体によって占められた部分以
外の部分を遮蔽することができるために、遮蔽体本体の
内部の空気中の酸素が水中に溶解することも防ぐことが
できる。したがって、下側に位置することとなった導水
孔からわずかに出入りする水があっても、遮蔽性能の低
下を防ぐことができる。
【0040】請求項4に係る酸素溶解遮蔽体によれば、
遮蔽体本体が、上部構成体の下端縁と、下部構成体の上
端縁とを互いに嵌合させることにより形成されているた
めに、熱融着接合等の作業を行わずに遮蔽体本体を製作
することができ、従来に比較して、製作の容易化を図る
ことができ、コストダウンに貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態の形態を模式的に示す
酸素溶解遮蔽体の立断面図である。
【図2】 同、平面図である。
【図3】 同、側面図である。
【図4】 図1に示した酸素溶解遮蔽体の遮蔽体本体を
構成する上部構成体および下部構成体の下端縁および上
端縁を拡大して示した立断面図である。
【図5】 図1に示した酸素溶解遮蔽体を実際に使用す
る際の状況を示す平面図である。
【図6】 本発明の他実施の形態の形態を模式的に示す
酸素溶解遮蔽体の平面図である。
【図7】 同、側面図である。
【図8】 図6,7に示した酸素溶解遮蔽体を実際に使
用する際の状況を示す平面図である。
【符号の説明】
1 酸素溶解遮蔽体 2 遮蔽体本体 2a 上面 2b 下面 3 浮き玉(浮体) 4 遮蔽材(浮上材) 5 筒状部材 6 鍔 8 導水孔 9 上部構成体 9a 下端縁 10 下部構成体 10a 上端縁
フロントページの続き (72)発明者 加藤 俊一 東京都中央区京橋一丁目6番1号 東電不 動産管理株式会社内 (72)発明者 太田 守彦 東京都中央区京橋一丁目6番1号 東電不 動産管理株式会社内 (72)発明者 狩野 孝義 東京都中央区京橋一丁目6番1号 東電不 動産管理株式会社内 (72)発明者 奥 陽治 茨城県猿島郡総和町駒羽根1153−26 (72)発明者 鈴木 啓二朗 埼玉県大宮市蓮沼1471−17 (72)発明者 五十嵐 征四郎 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水面上に浮遊させられて前記水面を覆う
    ように配置されることにより、該水面から水中への空気
    中酸素の溶解を防ぐ酸素溶解遮蔽体であって、 酸素不透過性の材料からなるとともに、上下面が閉塞さ
    れた形状の筒状部材の外周面に鍔が設けられた構成の遮
    蔽体本体を有してなり、 前記遮蔽体本体の内部には、水中に投入した際に浮力を
    発揮する浮体が収納され、 前記遮蔽体本体の上下面には、該遮蔽体本体の内外を連
    通するとともに、その内径寸法が、前記浮体の外径寸法
    よりも小となるように形成された導水孔が設けられてい
    ることを特徴とする酸素溶解遮蔽体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の酸素溶解遮蔽体であっ
    て、 前記遮蔽体本体の上下面のうち前記導水孔が設けられた
    部分を含む一定領域が、前記浮体の外周面の形状に沿っ
    た形状とされていることを特徴とする酸素溶解遮蔽体。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の酸素溶解遮蔽体
    であって、前記遮蔽体本体の内部には、酸素不透過性の
    材料からなり、その外径寸法が、前記導水孔の内径寸法
    よりも大となるとともに、前記浮体の外径寸法よりも小
    となるように形成され、なおかつ、水面上に浮遊可能な
    浮上材が収納されていることを特徴とする酸素溶解遮蔽
    体。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の酸素
    溶解遮蔽体であって、 前記遮蔽体本体は、有底筒状の下部構成体の上端縁と、
    有蓋筒状の上部構成体の下端縁とを互いに嵌合させるこ
    とにより形成されることを特徴とする酸素溶解遮蔽体。
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