JP2006225000A - 浮屋根式貯蔵タンク浮屋根の耐震構造 - Google Patents

浮屋根式貯蔵タンク浮屋根の耐震構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 地震等の振動の作用により浮屋根式貯蔵タンクに発生するスロッシング(液面揺動)に伴うシングルデッキ形式浮屋根のデッキの変形を抑制し、ポンツーンにおける過大な円周方向圧縮応力による座屈破壊、及びデッキとポンツーンとの接合部における過大な局部応力による破壊を低減する。
【解決手段】 上部を開口したタンク本体と、貯蔵されている液体の液面上に浮かべられ、かつ周囲が側板内周面に対し昇降自在に摺接した浮屋根を有する浮屋根式貯蔵タンクに関し、シングルデッキ形式浮屋根のデッキ9に十分な曲げ剛性を有する半径方向補剛部材16ないし円周方向補剛部材17を配置し、特に半径方向補剛部材16については、ポンツーン10との接合部において、補剛部材16の半径方向曲げモーメントをポンツーン10に円滑に伝達可能な構造とする。
【選択図】 図6

Description

本発明は、耐震性に優れた浮屋根式貯蔵タンクの浮屋根構造に関するものである。
図1は従来の浮屋根式貯蔵タンクの一例を示すもので、図中1は上部を開口したタンク本体を示し、該タンク本体1は、基礎2上に据え付けられた底板3と、底板3上に立設された筒状の側板4とにより構成されている。前記タンク本体1内には、該タンク本体1内に貯蔵されている液体8の液面上に浮かべられ、かつ側板4の内周面に対しシール装置6を介して昇降自在に周囲を摺接した浮屋根5が収容されており、前記浮屋根5の上面外周には、周方向に分割されたフラップ状のウェザーシールド7がシール装置6の上方に位置するよう傾動自在に取り付けられている。而して、前記浮屋根5は、タンク本体1の内部に貯蔵されている液体8の量が増減して液面の位置が変化するのに追従し、シール装置6が側板4の内周面に摺接しながら昇降するようになっている。
図1に示した浮屋根5は、シングルデッキ形式と称される浮屋根形式であり、中央部のデッキ9と、外周部のポンツーン10とから構成されている。ポンツーン10は、上板11、下板12、外リム13及び内リム14から構成される箱構造と、その内部のバルクヘッド15と称される半径方向の仕切り板とで構成される。バルクヘッド15によって仕切られた箱型の区画は液密構造となり、浮屋根5の全体浮力を保持している。
このような浮屋根式貯蔵タンクにおいて、地震等によってタンク本体1に強い振動が加わると、タンク本体1の内部に貯蔵されている液体8にスロッシング(液面揺動)と称される波動現象が発生し、特にタンク本体1に加わる振動とスロッシングとが共鳴すると、図2に示すように浮屋根5は大きな振幅で揺動し、液面形状に沿うような形で変形する。発明者等は、このような現象を模型実験及び理論解析により研究し、浮屋根の存在する場合のスロッシング挙動を明らかにしている(非特許文献1,2)。
浮屋根式石油貯槽のスロッシング性状に関する研究、川崎重工技報、No.74、1980年4月 Sloshing Behavior of Floating-Roof Oil Storage Tanks, Computers and Structures, Vol.19, No.1,2, 1984
シングルデッキ形式の浮屋根5に地震等の作用によりスロッシングが発生する場合には、スロッシングの固有周期に対応して、本体に加わる振動とスロッシングの固有モードの共鳴の度合いにより、スロッシングの1次モードの外に2次モード等の高次モードも出現する。発明者等の研究結果によれば、シングルデッキ浮屋根の事例について、スロッシングの1次、2次、3次の各固有モードは図3のようになる。すなわち、シングルデッキ形式の浮屋根では、スロッシングの発生に伴って、剛性の低いデッキ9は自由表面の波面形状に近い、大きな変形をするのに対し、剛性の高いポンツーン10は原形に近い、小さな変形をする。
発明者等の研究結果によれば、シングルデッキ形式浮屋根のデッキは、きわめて薄肉の一枚板構造であることから、スロッシングに伴って撓み変形を生ずると、早期に膜応力状態に至る(非特許文献3)。この膜応力は、特に2次モードないし3次モードのように、デッキ部で波高が卓越する場合に大きくなり、地震等による振動との共鳴の度合いによっては、図4に示すように、2次モード等の高次モードの出現による膜応力により、ポンツーンに過大な円周方向圧縮応力を誘起し、ポンツーンの上板11、下板12、外リム13、ないし内リム14に座屈破壊を生じさせる。
2003年十勝沖地震における浮屋根式タンクの被害についてJSSC、No. 52、2004年4月
また、図5に示すように、一枚板構造のデッキ9と箱構造のポンツーン10との接合部は、構造的にきわめて不連続であり、デッキとポンツーンの間の応力伝達が円滑でなく、局部的に過大な応力が発生し易く、接合部破断の要因となる。
本発明は、上記の実状に鑑みて考案したものであり、地震等の振動を受けた際に、貯蔵されている液体のスロッシング(液面揺動)現象が発生しても、波動の影響による浮屋根デッキの変形を小さく抑え、結果としてポンツーンに過大な円周方向圧縮応力を発生させず、座屈破壊が生じないようにした浮屋根構造、及びデッキとポンツーンの接合部における構造不連続性を解消し、過大な局部応力の発生による接合部破壊が生じないようにした浮屋根構造を提供することを目的としている。
本発明は、上部を開口したタンク本体と、該タンク本体内に貯蔵されている液体の液面上に浮かべられ、かつ周囲が前記タンク本体の側板内周面に対し昇降自在に摺接した浮屋根とを有する浮屋根式貯蔵タンクにおいて、前記シングルデッキ形式浮屋根のデッキに半径
方向ないし円周方向に十分な曲げ剛性を有する補剛部材を配置し、特に半径方向の補剛部材については、ポンツーンとの接合部において半径方向曲げモーメントの伝達が円滑になるような構造を確保することを特徴とするものである。
このようにすれば、地震等によってタンク本体の内部に貯蔵されている液体にスロッシング(液面揺動)が発生しても、浮屋根デッキの変形を小さく抑え、デッキの膜応力が大きくなることを抑制するので、結果として浮屋根ポンツーンに過大な円周方向圧縮応力が発生せず、ポンツーンの座屈破壊は防止される。また、デッキとポンツーンとの間の接合部における構造不連続性が解消されるので、接合部に過大な局部応力が発生せず、接合部の破壊が防止される。
さらに、前記補剛部材は、地震等の方向性の予測が困難であることから、任意方向の地震に対し有効に働くように、浮屋根中心軸に対し軸対称状に配置することが好ましい。
前記補剛部材を半径方向ないし円周方向に配置する際には、前記非特許文献1及び2による理論計算等の結果を参考にし、スロッシングによる撓み変形に伴う曲げ応力が過大にならないように、補剛部材の断面及び剛性を確保することが好ましい。
上記した本発明の貯蔵タンク浮屋根構造によれば、下記の如き優れた効果を奏し得る。
(I)地震等によってタンク本体に貯蔵されている液体にスロッシング(液面揺動)が発生しても、浮屋根デッキの変形を小さく抑え、その膜応力が大きくなることを抑制するので、ポンツーンに過大な円周方向圧縮応力が発生せず、浮屋根は座屈破壊を免れる。また、スロッシングが発生しても、デッキとポンツーンの変形が連続的になり、接合部に過大な局部応力が発生せず、接合部の破壊を免れる。
(II)半径方向ないし円周方向に補剛部材を浮屋根中心軸に関し軸対称上に配置すれば、任意の方向に地震等の振動が加わっても、補剛部材が浮屋根デッキの変形を効果的に抑制し、前記の効果を実現する。
(III)1983年日本海中部地震や2003年十勝沖地震の際に見られた事例のように、浮屋根式貯蔵タンクの浮屋根に地震等によるスロッシングの影響により座屈破壊が生じたり、デッキとポンツーンとの接合部に断裂破壊が生ずると、浮屋根は崩壊ないし沈没等により浮屋根としての機能を失ない、貯蔵タンクが全面火災に到る等の危険性がある。本発
明は、このような危険性を防止することが可能である。
図6は本発明を実施するための最良の形態を示す図であって、図1と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
図6は半径方向補剛部材16及び円周方向補剛部材17の配置を示す。
浮屋根式貯蔵タンクとシングルデッキ形式浮屋根を示す説明図である。 浮屋根式貯蔵タンクにスロッシングが発生した状態を示す説明図である。 シングルデッキ形式の浮屋根事例について、スロッシングの各次固有モードの変位応答分布を説明した図である(いずれも速度応答スペクトル100cm/secとした場合)。 デッキの膜応力に誘起されるポンツーンの円周方向圧縮応力を説明した図である。 デッキとポンツーンとの接合部における構造と力の伝達を説明した図である。 デッキに設置される補剛部材の全体的な配置図である。(実施例1)
符号の説明
1 タンク本体
4 側板
5 シングルデッキ形式浮屋根
8 液体
10 ポンツーン
11 上板
12 下板
13 外リム
14 内リム
15 バルクヘッド
16 半径方向補剛部材
17 円周方向補剛部材

Claims (3)

  1. 上部を開口したタンク本体と、貯蔵されている液体の液面上に浮かべられ、かつ周囲が前記タンク本体の側板内周面に対し昇降自在に摺接した浮屋根とを有する浮屋根式貯蔵タンクに関し、シングルデッキ形式の浮屋根のデッキに半径方向ないし円周方向に十分な曲げ剛性を有する補剛部材を配置することにより、デッキの曲げ剛性を高め、ポンツーンに過大な円周方向圧縮応力を発生させないようにすることを特徴とする浮屋根構造。
  2. 上記において、半径方向補剛部材をデッキに配置する際には、デッキとポンツーンとの接合部を連続的な構造にして、半径方向補剛部材の半径方向曲げモーメントがポンツーンに円滑に伝達されるようにすることを特徴とする浮屋根構造。
  3. 上記において、円周方向補剛部材をデッキ上に配置する際には、雨水がデッキ上を流下し、排水装置に集まり得るように、円周方向補剛部材とデッキの接合部に流下水通過孔を設けることを特徴とする浮屋根構造。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008231768A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 Kajima Corp 構造物の地震・津波対策構造
JP2009113824A (ja) * 2007-11-02 2009-05-28 Ihi Corp 浮き屋根のポンツーン楕円化変形応力予測方法
JP2009113820A (ja) * 2007-11-02 2009-05-28 Ihi Corp 浮き屋根式タンクにおける浮き屋根の過大応力予測方法
CN106939965A (zh) * 2017-04-10 2017-07-11 广州大学 一种储罐防晃减震装置

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