JP2000319759A - ベンディングロール方式による加工性に優れた鋼管 - Google Patents

ベンディングロール方式による加工性に優れた鋼管

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JP2000319759A
JP2000319759A JP11123281A JP12328199A JP2000319759A JP 2000319759 A JP2000319759 A JP 2000319759A JP 11123281 A JP11123281 A JP 11123281A JP 12328199 A JP12328199 A JP 12328199A JP 2000319759 A JP2000319759 A JP 2000319759A
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steel
steel pipe
steel tube
roll
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JP11123281A
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Daigo Sumimoto
大吾 住本
Junichi Okamoto
潤一 岡本
Shinya Sakamoto
真也 坂本
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベンディングロール方式による加工性に優れ
た鋼管を提供すること。 【解決手段】 重量%で、C:0.05〜0.25%、
Si:0.5〜2.5%、Mn:0.5〜3.0%、
S:0.005%以下、P:0.15%以下、Al:
0.005〜0.10%、N:0.0050%以下必要
に応じて、Caを0.0002〜0.0020%含有
し、残部が鉄および不可避不純物からなり常温で準安定
なオーステナイトが5〜15%と残部マルテンサイトお
よびベイナイトおよびフェライトからなる複合組織を有
する鋼管において、3ロールベンディング方式により管
に成形し、溶接することを特徴とするベンディングロー
ル方式による加工性に優れた鋼管。 【効果】 ハイドロフォームのような複雑な加工に耐え
得る高い延性を有する鋼管の製造が可能になった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベンディングロー
ル方式による加工性に優れた鋼管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の軽量化と部品点数削減に
よるコストダウンを目的としてハイドロフォーム技術の
実用化が行われており、次世代自動車生産技術の中核の
一つとして積極的な取り組みが行われている。このよう
な背景のもと鋼管を素材とし、ハイドロフォームにより
成形した足廻り部品およびボディー部品の適用が増加し
つつある。ハイドロフォーム用の鋼管は複雑な加工に耐
え得る良好な延性を有することが重要である。これまで
同程度の強度でありながら延性を向上させる、すなわち
強度−延性バランスの向上を目的とした研究開発が数多
く行われてきた。
【0003】過去において、飛躍的に強度−延性バラン
スを向上させたのは、フェライトとマルテンサイトの混
合組織からなる、いわゆる二相鋼である。例えば、特開
昭51−12317号公報に熱延後急冷することにより
得られる二相鋼の技術、特公昭57−45454号公報
には連続焼鈍により得られる技術がある。現在、二相鋼
はその優れた特性を生かし、自動車用等の材料の軽量化
用途として注目されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ハイドロフォーム用の
電縫鋼管は複雑な加工に耐え得る良好な延性を有するこ
とが重要である。本発明は加工性に優れた鋼管とその製
造方法を提供するものである。上記従来の技術での二相
鋼及び連続焼鈍によって得られる材質は非常に加工性の
優れている材質であるが、高加工性が要求されるハイド
ロフォーム用素材としてはまだ延性が不十分であり、複
雑な加工に耐え得る良好な延性が必要となっている。こ
れには、素材そのものの延性の増加と、鋼管に成形する
際の成形歪みの減少が重要である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は重量%で、C:
0.05〜0.25%、Si:0.5〜2.5%、M
n:0.5〜3.0%、S:0.005%以下、P:
0.15%以下、Al:0.005〜0.10%、N:
0.005%以下必要に応じて、Caを0.0002〜
0.0020%含有し、残部が鉄および不可避不純物か
らなり常温で準安定なオーステナイトが5〜15%と残
部マルテンサイトおよびベイナイトおよびフェライトか
らなる複合組織を有する鋼管において、3ロールベンデ
ィング方式により管に成形し、溶接することを特徴とす
るベンディングロール方式による加工性に優れた鋼管に
ある。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の加工性に優れた
鋼管とその製造方法について詳細に説明する。はじめに
化学成分の限定理由について説明する。Cは、残留オー
ステナイト相生成のため重要な元素で、0.05%未満
では十分な量の残留オーステナイトを得ることができず
そのため良好な加工性を発揮することができない。しか
し、Cが0.25%を超えると溶接部の最高硬さが母材
と比較して高くなりすぎハイドロフォームのような厳し
い加工には好ましくない。したがって、Cの上限を0.
25%とした。
【0007】Siはオーステナイト中へのCの濃化を促
進し、残留オーステナイトの生成を容易にする作用があ
り、0.5%以上のSi添加が必要である。しかし、過
剰なSi添加は鋼の脆化をまねき、強度・延性バランス
を劣化させることになる。さらに溶接部にSi系の反応
生成物が発生し溶接部の特性を劣化させる。したがって
Si添加の上限を2.5%とする。
【0008】Mnはフェライト・パーライト変態のノー
ズを長時間側へ移行するため、ベイナイト変態による残
留オーステナイトの生成には不可欠な元素である。しか
もCと同様にオーステナイト安定化元素であって、優れ
た強度・延性バランスを得るために必要である。0.5
%未満であると十分なオーステナイトを確保できない。
一方、過剰に添加すると鋼板の延性が劣化する。よっ
て、Mn添加の上限を3.0%とする。
【0009】SはMnSを形成し、靱性およびプレス加
工性を低下する元素である。特に高強度とした場合、靱
性およびプレス加工性の劣化の影響が強く現れやすい。
そのため可能なかぎり低くする必要がある。そのためS
は0.005%以下にする。Pは鋼の強化のために有効
であるが、0.15%を越えて過多に添加すれば溶接性
を阻害する。Nは多量に入っていると靱性を劣化させる
ために、0.0050%以下とした。さらに、必要に応
じてCaを0.0002〜0.0020%含有させると
その効果がより明瞭に発揮される。
【0010】次に、以上の成分で常温で準安定なオース
テナイトが生成し、これが延性・加工性を向上させるこ
とになる。しかし、常温で準安定なオーステナイトが5
〜10%とする必要がある。この量は鋼板の熱延条件お
よび冷延後の連続焼鈍条件により大きく変わる。すなわ
ち、熱延での冷却速度、巻き取り温度、冷延後の連続焼
鈍における焼鈍温度、冷却速度等の条件である。これら
を適正化することで、常温で準安定なオーステナイトを
5〜10%とする。オーステナイト量の下限を5%とし
たのは、これ未満では、高加工性が要求されるハイドロ
フォーム用素材としてはまだ延性が不十分であり、複雑
な加工に耐え得る良好な延性・加工性の特性が得られな
い。また、オーステナイト量の上限を15%としたの
は、上記の鋼板の熱延条件および冷延後の連続焼鈍条件
の制御が困難になるためである。オーステナイト以外の
組織は残部マルテンサイトおよびベイナイトおよびフェ
ライトからなる複合組織となる。
【0011】次に、鋼管の製造法について説明する。従
来、このような用途に使用される鋼管は、ロール成形に
て鋼帯から連続的に成形し、高周波にて電縫溶接するい
わゆる電縫鋼管であった。しかし、ハイドロフォーム用
として使用される鋼管は厚さが薄いものが多く、図2に
示すように、成形ロール4にてロール成形途中におい
て、エッジが延ばされそれが溶接前でエッジバックリン
グ5となってしまう。更に、このバックリングの歪みと
ともにロール成形途中の歪みも大きく、鋼管になってか
らの加工性を悪化させる。
【0012】これらを解決するのが3ロールベンディン
グ方式の成形である。図1に示すように、支えロール3
を2ロール配置し、押さえロール2との間に鋼板1を挿
入し、全体を回転させることにより、管状に成形する。
この方式では、ロール成形におけるようなエッジバック
リングを生じることなく、また、曲げ成形だけであるの
で歪みも非常に小さい。本発明にように、特定の成分系
と、管成形において3ロールベンディング方式の成形を
することにより、高度で複雑な成形にも十分耐える加工
性に優れた鋼管が得られる。
【0013】
【実施例】表1に本発明鋼および比較鋼でのサイズφ6
3.5×T2.0mmの実施例を示す。表から明らかな
ように、本発明により製造された鋼管においては、残留
オーステナイト量が多く、かつ、ベンディングロール方
式で製造しているために残留歪みも小さく、高強度であ
りながらEL、均一伸びが非常に高い。評価は、高強度
高延性材として、TS≧600N/mm2 かつEL≧3
9%を〇とした。本発明鋼が〇に対し、比較鋼は×とな
っている。
【0014】
【表1】
【0015】
【発明の効果】本発明法により製造された鋼管は、準安
定なオーステナイトが5〜15%と残部マルテンサイト
およびベイナイトおよびフェライトからなる複合組織を
有することを特徴とし加工性に優れている。今後、ハイ
ドロフォームのような複雑な加工に耐え得る高い延性を
有する鋼管の要求がますます増える。従って、本発明に
より製造された鋼管の効果は極めて大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造工程を示した図である。
【図2】従来の製造工程を示した図である。
【符号の説明】 1 鋼板 2 押さえロール 3 支えロール 4 成形ロール 5 エッジバックリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本 真也 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株式 会社君津製鐵所内 Fターム(参考) 4E063 AA01 AA17 BB03 MA02

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、 C :0.05〜0.25%、 Si:0.5〜2.5%、 Mn:0.5〜3.0%、 S :0.005%以下、 P :0.15%以下、 Al:0.005〜0.10%、 N:0.0050%以下 必要に応じて、Caを0.0002〜0.0020%含
    有し、残部が鉄および不可避不純物からなり常温で準安
    定なオーステナイトが5〜15%と残部マルテンサイト
    およびベイナイトおよびフェライトからなる複合組織を
    有する鋼管において、3ロールベンディング方式により
    管に成形し、溶接することを特徴とするベンディングロ
    ール方式による加工性に優れた鋼管。
JP11123281A 1999-04-30 1999-04-30 ベンディングロール方式による加工性に優れた鋼管 Withdrawn JP2000319759A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1566460A1 (en) * 2002-11-29 2005-08-24 Toyo Kohan Co., Ltd. Cold rolled steel sheet for gasket material, method for production thereof and gasket material produced by the method
CN108273885A (zh) * 2018-02-07 2018-07-13 江苏江海机床集团有限公司 一种液压卷板机

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1566460A1 (en) * 2002-11-29 2005-08-24 Toyo Kohan Co., Ltd. Cold rolled steel sheet for gasket material, method for production thereof and gasket material produced by the method
EP1566460A4 (en) * 2002-11-29 2006-05-10 Toyo Kohan Co Ltd COLD-ROLLED STEEL PLATE FOR SEALING MATERIAL, MANUFACTURING METHOD THEREFOR, AND SEALING MATERIAL MANUFACTURED THEREFOR
CN108273885A (zh) * 2018-02-07 2018-07-13 江苏江海机床集团有限公司 一种液压卷板机

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