JP2000316378A - きのこ培基のかき出し装置 - Google Patents

きのこ培基のかき出し装置

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JP2000316378A
JP2000316378A JP11131051A JP13105199A JP2000316378A JP 2000316378 A JP2000316378 A JP 2000316378A JP 11131051 A JP11131051 A JP 11131051A JP 13105199 A JP13105199 A JP 13105199A JP 2000316378 A JP2000316378 A JP 2000316378A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 きのこ栽培瓶内のきのこ培基を確実にかき出
すことができ、かき出し部材の形状が簡単で装置の故障
を防止できること。 【解決手段】 コンテナ16に収納された複数のきのこ
栽培瓶15を反転させて瓶口が下方を向くように倒立状
態に保持し、かき出し部材72を挿入し、きのこ培基を
かき出すきのこ培基のかき出し装置12において、複数
のかき出し部材72を、かき出し部材72の軸線を中心
に回転駆動可能に軸受すると共に支持する軸受基部70
と、軸受基部70を移動させることで、かき出し部材7
2のきのこ栽培瓶15内での位置をかき出し部材72の
軸線に交差する方向へ変位させる移動駆動手段とを具備
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、きのこ培基のかき
出し装置に関し、さらに詳細には、きのこ人工栽培にお
けるきのこ栽培瓶内の使用済培基をかき出す装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のきのこ培基かき出し用のかき出し
部材の一例としては、特公昭57-9323号に記載されるも
のがある。このきのこ培基かき出し用のかき出し部材
(以下、単に「かき出し部材」という)100は図16
に示すように、ほぼZ形状を成し、上端水平部分102
にかき刃部104を設けると共に、この上端水平部分先
端106を丸みを帯びるように滑らかに加工したもので
ある。このかき出し部材100は垂直軸を中心に回転す
る駆動軸体108に下端水平部分110が当該下端水平
部分110の軸線を中心に回動自在に挿入されると共
に、同じく駆動軸体108に装着された弾性バネ部材1
12により上端水平部分102が栽培瓶114の内壁側
に常時付勢される構造になっている。
【0003】次に、上記従来のかき出し部材を備えるき
のこ培基のかき出し装置の動作について、図17を用い
て説明する。かき出し部材100の上端水平部分102
は、最初は図17に示すようなロート形状の瓶口受11
6の円筒状の下部の領域A内に位置し、停止している。
栽培瓶114が倒立した状態で、その瓶口118が瓶口
受116の円筒状の下部内に装着される。この状態にお
いて栽培瓶114の瓶口118内壁面は、瓶口受116
の円筒状の下部の内壁面と連なる。続いて、かき出し部
材100は回転を開始すると共に、かき出し部材100
若しくは栽培瓶114の少なくとも一方が上下方向に移
動を開始する。すなわち、相対的にかき出し部材100
が上昇するか、栽培瓶114が下降する。これによっ
て、かき出し部材100の上端水平部分102は回転し
ながら、栽培瓶114内に進入し、栽培瓶114に充填
された使用済のきのこ培基(培基120)をかき刃部1
04で切り取りながら粉砕しつつ、栽培瓶114の内底
面と当接するまで移動する。この後、かき出し部材10
0と栽培瓶114は離間するように逆方向に移動して、
元の位置関係(上端水平部分102が領域A内となる位
置関係)になって停止する。また同時にかき出し部材1
00の回転も停止する。
【0004】上述した1サイクル内において、かき出し
部材100によって粉砕された培基120は倒立状態に
ある栽培瓶114の瓶口118から下方に自然落下して
排出されると共に、丸みを帯びるように滑らかに加工さ
れたかき出し部材100の上端水平部分先端106は弾
性バネ部材112により栽培瓶114の内壁面と常時当
接した状態で回転しつつ栽培瓶114内を上下動するの
で内壁面に付着した培基120を掃き落とすことができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のかき出し部材を備えるかき出し装置では、使用済の
きのこ培基(以下、「きのこ廃培基」ともいう)の条件
によっては、そのきのこ廃培基を好適にかき出せないと
いう課題があった。きのこ廃培基は、きのこを培養する
ために好適に調整された培養基から、その栄養分がきの
こに吸い取られた後のものである。このため、乾燥の度
合いや、きのこの菌糸の成育した形態にバラツキがあ
る。このきのこ廃培基をかき出す作業を自動的に且つ順
次好適に行うには、そのきのこ廃培基のバラツキにも好
適に対応できることを要するが、上記従来のかき出し装
置では十分に対応できない場合があった。
【0006】すなわち、上記従来のかき出し装置では、
かき出し部材100が、駆動軸体108に垂直軸(回転
軸心)に対し、その先端(上端水平部分102)の旋回
半径が弾性バネ部材112によって常に広がる方向に付
勢されている。上端水平部分102(かき刃部104)
の旋回半径が大きくなると、同一の駆動動力ではモーメ
ントの関係で、高い破砕力を発生することができなくな
る。きのこ廃培基(培基120)が乾燥している場合な
どは、かき刃部104が培基120を十分に押し切れ
ず、培基120を破砕してかき出すことができなかっ
た。また、培基120がかき刃部104と共に旋回する
(共回りする)だけで、培基120をかき出せない場合
も多くあった。
【0007】また、かき出し部材100の角度が、弾性
バネ部材112の付勢力と培基120との反作用の圧力
によって決定されるから、上端水平部分102に培基1
20から加わる圧力に応じて、かき出し部材100は下
端水平部分110を中心に揺動(回動)する。すなわ
ち、かき出し部材100の重心の位置は、駆動軸体10
8の回転軸心上にあるわけではなく、かき出し部材10
0の下端水平部分110を中心にした回動動作によっ
て、駆動軸体108の回転軸心から偏心した位置で変動
することになる。従って、かき出し部材100の回転バ
ランスは悪くなる。
【0008】かき取り作業に要する時間を短縮するため
には、かき出し部材100と栽培瓶114の接離動の速
度を上げると共に、かき出し部材100の回転数を上げ
る必要がある。しかし、上記のようにかき出し部材10
0の回転バランスが悪いため、回転数を上げすぎると駆
動軸体108の軸受等に不要な横方向の力が加わり、故
障の原因になるので、かき出し部材100の回転数が上
げられない。また、回転数を上げられないと、上端水平
部分102の培基120への当接速度が低くなって培基
120をうまくかき取れずに培基120がかき出し部材
100と共に栽培瓶114内に一緒に回転してしまい、
かき取り作業が行えないのである。
【0009】そこで、本発明は上記課題を解決すべくな
され、その目的とするところは、きのこ栽培瓶内のきの
こ培基を確実にかき出すことができ、かき出し部材の形
状が簡単で装置の故障を防止できるきのこ培基のかき出
し装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために次の構成を備える。すなわち、本発明に係る
きのこ培基のかき出し装置は、コンテナに収納された複
数のきのこ栽培瓶を反転させて瓶口が下方を向くように
倒立状態に保持し、該複数のきのこ栽培瓶内のそれぞれ
へ回転するかき出し部材を挿入し、前記きのこ栽培瓶と
前記かき出し部材を相対的に上下動させ、きのこ培基を
かき出すきのこ培基のかき出し装置において、前記複数
のかき出し部材を、該かき出し部材の軸線を中心に回転
駆動可能に軸受すると共に支持する軸受基部と、該軸受
基部を移動させることで、前記かき出し部材の前記きの
こ栽培瓶内での位置を前記かき出し部材の軸線に交差す
る方向へ変位させる移動駆動手段とを具備する。
【0011】また、前記かき出し部材の軸線が、倒立し
た前記きのこ栽培瓶の軸線と平行となるように配設さ
れ、前記移動駆動手段が、倒立した前記きのこ栽培瓶の
軸線に対して直交する少なくとも一方向へ、前記軸受基
部を所定の範囲で移動させることで、簡単な移動駆動機
構で、確実且つ好適にきのこ培基をかき出すことができ
る。
【0012】また、前記移動駆動手段が、前記かき出し
部材の軸線に直交する平面内で、前記軸受基部に自転し
ない旋回運動をさせることで、より効率よく確実にきの
こ培基をかき出すことができる。
【0013】また、前記コンテナに収納された複数のき
のこ栽培瓶を、コンテナと共に保持して反転可能に、基
体に反転可能に軸着された反転台と、該反転台のコンテ
ナが保持される保持面上で、且つ反転が開始される際に
下方へ回動する側である一方側に、一端部が回動可能に
軸着され、他端部が前記保持面に近接するように回動し
た際には、前記複数のきのこの栽培瓶の瓶口側に当接し
て該複数のきのこの栽培瓶を前記保持面との間で挟んで
保持するように押さえると共に、前記保持面に平行な方
向へ所定の範囲で移動可能に設けられ、前記かき出し部
材の軸線に前記きのこ栽培瓶の軸線を合わせるべく、複
数のきのこ栽培瓶を伴って変位可能な押え部材と、円弧
状に形成されて前記基体に固定され、前記反転台の反転
に伴って前記押さえ部材の他端部側に当接し、該押え部
材を前記複数のきのこの栽培瓶を押さえる方向へ案内規
制する円弧状ガイド部材とを備えるコンテナに収納され
たきのこ栽培瓶の反転装置を具備することで、簡単な構
成で複数のきのこの栽培瓶へかき出し部材を好適に挿入
することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るきのこ培基の
かき出し装置の好適な実施の形態を添付図面に基づいて
詳細に説明する。 (第1実施例)図1〜7に基づいて第1実施例を説明す
る。図1は本発明に係るかき出し装置を含むきのこ培基
かき出し装置システムの一実施例を説明する側面図であ
り、図2はコンベア搬送装置を省略した状態で図1の実
施例をそのコンベア搬送装置側から見た状態を示す正面
図である。また、図3は本発明の主要部を示す側面図で
あり、図4はその正面図である。また、図5は本発明に
かかるかき出し部材の動作を説明する断面図である。
【0015】本発明に係るきのこ培基のかき出し装置1
2は、コンテナ16に収納された複数のきのこ栽培瓶1
5を反転させて瓶口が下方を向くように倒立状態に保持
し、その複数のきのこ栽培瓶内のそれぞれへ回転するか
き出し部材72を挿入し、きのこ栽培瓶15とかき出し
部材72を相対的に上下動させ、きのこ培基をかき出す
ものである。本実施例に係るコンテナ16は、きのこの
人工栽培用に用いられる代表的なもので、4列×4列の
16個のきのこ栽培瓶15を収納できる。また、コンテ
ナ16の上端部全周には鍔が形成されている。
【0016】図1及び図2に示すように、10は基体枠
であり、この基体枠10の下部に、本発明に係るきのこ
培基のかき出し装置12が固定されている。その上方に
反転装置14が、立設された支柱ガイド11に沿って上
下動可能に支持されている。また、反転装置14の側方
には、複数のきのこ栽培瓶15が収納されたコンテナ1
6が搬送されるコンベア搬送装置17が配されている。
コンベア搬送装置17の所定の位置まで搬送されたコン
テナ16は、コンベア搬送装置17の側方に設けられた
往復動装置18によって往復動部材18aを介して反転
装置14に給排される。
【0017】図3及び図4に詳細に示すように、70は
軸受基部であり、複数のかき出し部材72を、そのかき
出し部材72の軸線を中心に回転駆動可能に軸受すると
共に支持する。80は回転駆動モータであり、軸受基部
70に設けられた歯車装置と、駆動スプロケット81及
びチェーン82を介して連繋されており、複数のかき出
し部材72を回転させる回転駆動装置になっている。各
かき出し部材72は、歯車84の端面(上面)から上方
へ突き出た状態に、その歯車84と軸心を同軸に一体に
設けられている。
【0018】また、83は従動スプロケットであり、軸
受基部70の中央に回転可能に軸着されており、同軸に
駆動歯車85が固定されている。駆動歯車85は、かき
出し部材72が一体に設けられた歯車84に直接歯合す
るか、歯車84及び中間歯車86を介して離れた歯車8
4に回転動力を伝達できるように配設されている。この
ような、歯車84、駆動歯車85、中間歯車86によっ
て前記歯車装置が構成されている。なお、各歯車はベア
リング88によって、軸受基部70に回転自在に好適に
軸着されている。このため、駆動スプロケット81及び
従動スプロケットに掛け回されたチェーン82によっ
て、回転駆動モータ80の動力が前記歯車装置に伝達さ
れ、複数のかき出し部材72が軸線を中心に回転でき
る。なお、かき出し部材72の回転駆動としては以上の
ような歯車装置に限らず、ベルト等他の運動駆動機構を
用いることができるのは勿論である。
【0019】次に、軸受基部70を移動させることで、
かき出し部材72のきのこ栽培瓶15内での位置をかき
出し部材72の軸線に交差する方向へ変位させる移動駆
動手段の実施例について説明する。本実施例の軸受基部
70は、基体を構成する基体枠10に対して、水平方向
(図1又は図3上において左右方向)へ移動可能に装着
されている。すなわち、軸受基部70には、その下面に
水平方向へロッド75が固設されており、そのロッド7
5は、長手方向(以下、「X方向」という)に往復動
(スライド)可能に、基体枠10に固定された状態のロ
ッド受け部材90に挿通されている。
【0020】76はシリンダ装置であり、軸受基部70
を水平方向へ移動させる移動駆動手段の駆動装置になっ
ている。本実施例では、このシリンダ装置76のロッド
76a(2本)側が、基体枠10に取付部94を介して
固定され、シリンダ側が軸受基部70に固定されてい
る。シリンダ装置76が収縮することで軸受基部70が
図面上において向かって左側へ移動し、シリンダ装置7
6が伸長することで、軸受基部70が図面上において向
かって右側へ移動する。これにより、かき出し部材72
を、きのこ栽培瓶15内で、かき出し部材72の軸線に
交差する方向(本実施例では直交する方向)へ変位(移
動)させることができる。なお、本発明にかかる移動駆
動手段は上記実施例に限定されるものではなく、他の往
復運動機構を適宜用いることができるのは勿論である。
【0021】また、ロッド受け部材90は、ロッド75
と直交する水平方向(以下。「Y方向」という)へ配設
されて基体枠10に固定された固定ロッド92に沿っ
て、Y方向へも移動可能に設けられている。すなわり、
ロッド受け部材90のY方向に貫通された挿通孔に固定
ロッド92が挿通されている。なお、本実施例の固定ロ
ッド92は、軸受基部70の単なるY方向に係る位置調
整用として配設されているため、固定ロッド92に対し
てロッド受け部材90が固定された状態でかき出し作業
がなされる。但し、前記X方向の往復駆動に加えて、ロ
ッド受け部材90をY方向へも駆動すれば、2次元方向
にかき出し部材72を移動でき、かき出し効率を向上さ
せることが可能である。
【0022】また、本実施例のかき出し部材72は、そ
の軸線が、倒立したきのこ栽培瓶15の軸心と平行とな
るように配設されている。そして、本実施例では、前述
したように移動駆動手段が、倒立したきのこ栽培瓶15
の軸心に対して直交する少なくとも一方向(X方向)
へ、軸受基部70を所定の範囲で移動させる構成になっ
ている。このため、簡単な移動駆動機構であるが、きの
こ培基を確実且つ好適にかき出すことができる。また、
本実施例のかき出し部材72は、棒状の軸体73と、そ
の軸体の先端に軸線に直交する方向の一方へ突出された
かき刃部74とから構成されている。これによれば、か
き出し部材72の形状が簡単であり、容易に製造するこ
とができる。
【0023】なお、77は受け部材であり、浅いボック
ス状になっており、きのこ栽培瓶15からかき出された
きのこ培基を一旦受ける受け皿になっている。また、7
8は排出羽根であり、かき出し部材72の軸体73の下
部に装着されており、かき出し部材72の回転に伴って
回転し、受け部材77で受けたきのこ培基を受け部材7
7の外へ排出するように作用する。
【0024】このかき出し装置12によれば、軸受基部
70を移動させることで、かき出し部材72のきのこ栽
培瓶15内での位置を、かき出し部材72の軸線に交差
する方向へ変位させることができる。従って、きのこ栽
培瓶15内の全ての位置のきのこ培基を好適に破砕して
かき出すことができる。この際に、かき刃部74の旋回
半径は変化しないで、常に好適な破砕力で、きのこ培基
を確実にかき取ることができる。従来のようなかき刃部
の旋回半径が大きくなることで破砕力が低下するという
課題が解消されている。本実施例に係るかき出し装置1
2によれば、図5に示すように、かき出し部材72の軸
線を中心にした回転(自転)動A、相対的な上下動B、
水平動Cによって、きのこ培基を確実且つ好適にかき出
すことができる。なお、本実施例では反転装置14(き
のこ栽培瓶15)がかき出し装置12に対して上下動す
る。また、かき出し部材72の水平動Cによって、かき
出し部材72の軸線の位置が、図5に2点鎖線で示した
ようにきのこ栽培瓶15の瓶口の中心から一方へ偏るた
め、瓶口の他方の開口が大きくなり、かき取られたきの
こ培基が落下し易くなる。この効果は、かき出し部材7
2の往復する水平動Cによって、連続的に全周について
及び、かき出し作業の効率を向上できるまた、かき刃部
74の旋回半径が大きくなることがないから、従来のよ
うなロート形状の瓶口受116(図17参照)を要せ
ず、かき出し部材72を好適に入出できる。従って、装
置の構成を簡略化できる。
【0025】次に、コンテナに収納されたきのこ栽培瓶
の反転装置の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳
細に説明する。図1は本発明に係るコンテナに収納され
たきのこ栽培瓶の反転装置(以下、単に「反転装置」と
もいう。)を含むきのこ培基かき出し装置システムの一
実施例を示す側面図であり、図2はコンベア搬送装置を
省略した状態で図1の実施例をそのコンベア搬送装置側
から見た状態を示す正面図である。また、図6及び図7
は、本発明の主要部の作動状態を示す側面図である。
【0026】13はベース部材であり、このベース部材
13に固定されたサドル13aを介し、上下動自在に支
柱ガイド11に装着されている。そして、このベース部
材13に対して後述する反転台20が反転するように設
けられている。このため、反転台20については、基体
枠10、支柱ガイド11及びベース部材13とによって
構成された構造が、基体となっている。また、ベース部
材13は、図2に示すように左右一対の板部とその一対
の板部を連結する部材及び前記サドル13a等によって
構成されている。
【0027】そして、ベース部材13は、上部に設けら
れ、ベース部材13を吊り下げる吊持部材を構成要素と
する昇降装置60によって、上下駆動される。本実施例
の吊持部材は2本のチェーン62であり、一端にベース
部材13が固定されると共に、図1に示すように同一高
さ位置に2個配設されたスプロケット64に掛け回され
て他端に錘66が固定されている。このスプロケット6
4が固定されている軸は、駆動モータによって回転駆動
され、その駆動力によって、ベース部材13及びそのベ
ース部材13に装着された反転台20を上下動させるこ
とができる。なお、昇降装置60は、本実施例に限定さ
れることなく、例えば、シリンダ装置、ネジ駆動装置等
を用いることができるのは勿論である。
【0028】20は反転台であり、コンテナ16に収納
された複数のきのこ栽培瓶15を、そのコンテナ16と
共に保持して反転可能に、基体の一部を構成するベース
部材13に反転可能に軸着されている。22は回動軸で
あり、この回動軸22を中心にして反転台20が、18
0度反転できるように、回動可能に設けられている。回
動軸22は反転台20に対して回動不能に固定されてい
る。従って、反転台20が回動軸22と共にその軸線
(軸心)を中心に回動する。そして、本実施例では、反
転台20がベース部材13に軸着される位置である回動
軸22の位置が、その反転台20に保持されるコンテナ
16の中心に対応する位置よりも、反転台20の一方側
21に変位している。
【0029】このように、回動軸22の位置が、中心か
らずれていることで、コンベア搬送装置17から、複数
のきのこ栽培瓶が収納されたコンテナ16が供給される
際には、そのコンベア搬送装置17に反転台20が近接
できる。そして、反転台20が反転することで、複数の
きのこ栽培瓶が収納されたコンテナ16を、コンベア搬
送装置17から好適に若干離れた位置のかき出し装置1
2上へ、好適に移動させることができる。すなわち、反
転台20の水平方向の位置を、コンテナ16が搬入され
る際ときのこの栽培瓶15について作業が行われる際と
で好適に変位させることができる。
【0030】また、コンテナ16が搬入される際ときの
この栽培瓶15について作業(本実施例ではきのこ培基
のかき出し作業)が行われる際とについて、反転台20
が回動する軸心である回動軸22に対して重心が偏るこ
とになる。このため、コンテナ16が搬入される際に
は、ベース部材13に、反転台20の他方側23を支持
する支持部を設けておくことで、反転台20を安定性し
た状態に好適に支持できる。また、きのこ培基のかき出
し作業が行われるなど、反転される際には、ベース部材
13に、後述する押え部材30の他端部33を受けて支
持する受け部42(図7参照)を設けておくことで、反
転台20を反転させた状態で好適に受けて支持できる。
【0031】また、本実施例では、反転台20のコンテ
ナ16が保持される保持面24が上方を向いている状態
で、回動軸22が保持面24の直下に位置している。従
って、反転台20の旋回(回動)半径を小さくすること
ができる。さらに、反転台20の回動半径を小さくする
には、前述したような回転軸22の変位による効果を得
ることはできないが、反転台20に保持されるコンテナ
16の中心(図1においてコンテナ16の左右方向の中
心)に対応する位置に、回動軸22を設ければよい。さ
らに、コンテナ16を保持した反転台20の回動半径を
最小限にするには、反転台20に保持されるコンテナ1
6の中心に対応すると共に、反転台22の厚さとその上
に保持されるきのこ栽培瓶の高さとの総和の半分の高さ
位置に回動軸22を設ければよい。
【0032】次に、反転台20の反転駆動手段にかかる
一実施例について説明する。68は駆動モータであり、
本実施例では、反転台20の保持面24とは反対の面で
ある裏面に固定されている。また、48は固定歯車であ
り、ベース部材13に回転不能に固定されている。この
固定歯車48に駆動モータ68のピニオンギア68aが
歯合している。(固定歯車48がピニオンギア68aに
対して大径であるため、駆動モータ68の回転が好適に
減速される。) このため、駆動モータ68が回転することで、固定歯車
48のまわりを、駆動モータ68を介して反転台20が
好適に回動できる。なお、反転駆動手段としては本実施
例に限定されることなく、種々の駆動手段を適宜採用す
ることが可能である。例えば、駆動モータ68をベース
部材13に移動不能に固定し、固定歯車48を回動軸2
2と同軸に反転台20に固定し、その固定歯車48と共
に反転台22を回動させるようにしてもよい。
【0033】30は押え部材であり、反転台20のコン
テナ16が保持される保持面24上側で、且つ反転が開
始される際に下方へ回動する側である一方側21に、一
端部31が回動可能に軸着されている。この押え部材3
0によれば、他端部33が保持面24に近接するように
回動した際には、複数のきのこ栽培瓶15の瓶口側に当
接し、その複数のきのこ栽培瓶15を、保持面24との
間で挟んで保持するように押さえることができる。
【0034】押え部材30は、複数のきのこ栽培瓶15
の瓶口側15aに当接し押え込む形状であればよく、本
実施例では、図2に示すように、柵状或いは格子状の枠
体に形成されており、4列のきのこ栽培瓶15の瓶口が
嵌まるように、4条の開口が形成されている。なお、例
えば、図8に示すように各きのこ栽培瓶15の瓶口に嵌
まるようにガイドするテーパ部30aと、各瓶口に対応
して同等の直径の開口30bとを備える板状のものでも
よい。また、押え部材30の他端部33両側には、後述
する円弧状ガイド部材40に当接して案内される被ガイ
ド端部34が形成されている。この被ガイド端部34に
は、円弧状ガイド部材40に対して滑り性を向上させる
ため、ローラを用いてもよい。また、押え部材30の両
側部には、後述する解除ガイド部材50に当接されて案
内させる被ガイド枠部35が形成されている。
【0035】40は円弧状ガイド部材であり、円弧状に
形成されてベース部材13に固定され、反転台20の反
転に伴って押え部材30の他端部33側(本実施例では
被ガイド端部34)に当接し、その押え部材30を複数
のきのこ栽培瓶15を押さえる方向へ案内規制する。こ
の円弧状ガイド部材40のガイド面である円弧は、回転
軸22を中心にする円の一部となっている。また、円弧
状ガイド部材40は、一対のベース部材13のそれぞれ
の内側面に帯状に設けられている。押え部材30の一端
部31が軸着された位置と、押え部材30によって押え
られるコンテナ16に収納された複数のきのこ栽培瓶1
5の位置関係から、押え部材30は、きのこ栽培瓶15
を保持する方向である閉まる方向に案内される。また、
反転台20が反転した位置から元の位置に復帰する場合
にも、円弧状ガイド部材40は、押え部材30を閉じる
方向に好適に案内する。
【0036】このように押え部材30が案内されるた
め、押え部材30が徐々に回動され、コンテナ16の奥
側(反転台20の一方側21)に収納されたきのこの栽
培瓶から押さえられて保持されることになる。押え部材
30の回動により、各きのこ栽培瓶15が適宜移動し、
複数のきのこ栽培瓶15の位置が順次規制(矯正)され
る。この矯正作用は、反転台20が順次傾斜する反転運
動と相まって、さらに好適になされる。従って、複数の
きのこ栽培瓶15を所定の位置へ順に好適に保持するこ
とができる。すなわち、無理な力が作用せず、複数のき
のこの栽培瓶を反転台と押え部材との間でスムースに保
持できる。この点、従来の反転装置では、押え部材を平
行に作動させるため、複数のきのこの栽培瓶を同時に押
させつけることになり、無理な力が作用して、トラブル
になり易い。また、反転台20の反転開始と同時に押え
部材30が順に複数のきのこ栽培瓶15を押さえること
になり、反転動作と保持動作を同時に行うことができ、
作業効率を向上できる。また、従来の反転装置のような
押え部材を平行に移動させる機構を要しないなど、構成
を簡単にすることができる。一つの反転駆動に伴って、
押え部材30の開閉動作も行うことができ、駆動装置を
一つ備えればよい。
【0037】50は解除ガイド部材であり、ベース部材
13に固定され、反転台20の保持面24がコンテナ1
6が搬入されるために上方を向くように回動する際に
は、押え部材30の一端部31より他端部33側の下面
に当接し、押え部材30の他端部33が保持面24から
離間すべく、その押え部材30を回動させる。本実施例
の解除ガイド部材50は、反転台20の中央に相当する
位置の直上に配設されており、押え部材30をはね上げ
て、複数のきのこ栽培瓶15を収納したコンテナ16が
保持面24上へ好適に供給できるように、押え部材30
を開く方向へ好適に案内する。
【0038】本実施例では、反転台20が反転した位置
から元の位置に復帰する際、図6に示す状態よりも図面
上において若干時計回転方向へ回動すると、被ガイド端
部34及び被ガイド枠部35が解除ガイド部材50に当
接する。さらに反転台20が時計回転方向へ回転する
と、被ガイド端部34が解除ガイド部材50から突き出
て、被ガイド枠部35が解除ガイド部材50に当接され
て、押え部材30は回動台30に対して相対的に反時計
回転方向へ回動されるように案内される。これにより、
押え部材30が反転台20に対して開いた状態となる。
従って、この解除ガイド部材50によれば、複数のきの
こ栽培瓶15にかかる押え部材30による保持を、非常
に簡単な構成で自動的に好適に解除できる。なお、この
解除ガイド部材50には、被ガイド枠部35に対して滑
り性を向上させるため、ローラを用いてもよい。
【0039】52は解除用の円弧状ガイド部材であり、
押え部材を、前記円弧状ガイド部材40と共にその押え
部材30の振れ等を防止して好適に案内することができ
る。特に、反転台20が反転した位置から元の位置に復
帰する際、被ガイド端部34を案内して、押え部材30
がスムースに開くように案内できる。また、25はスト
ッパ部であり、反転台20の保持面24上の一方側であ
る奥端に起立されて設けられ、コンベア搬送装置17か
ら供給されたコンテナ16が所定の位置に載置されるよ
うに突き当てられる壁部となっている。また、26は側
壁部であり、反転台20の保持面24上の両側部(図2
参照)に起立して設けられ、コンベア搬送装置17から
供給されたコンテナ16が所定の位置に載置されるよう
に左右から案内する壁部となっている。
【0040】本実施例では、一対の側壁部26のコンテ
ナ16が搬入される奥側である前記一方側21に、押え
部材30の一端部31が回動可能に軸着されるように軸
受部27が形成されている。また、本実施例では、軸受
部27の高さが、載置されるきのこ栽培瓶15の上端の
高さよりも若干低い位置に設けられている。従って、一
対の軸受部27によって軸受された押え部材30の一端
部31である掛け渡し枠部37が、前記一方側21に位
置するきのこ栽培瓶15の瓶口の側周面に当接して、そ
のきのこ栽培瓶15の位置を規制することができる。
【0041】以上の実施例では、コンベア搬送装置17
から反転台20に搬入したコンテナ16を、作業が終了
後、コンベア搬送装置17に戻している。すなわち、複
数のきのこ栽培瓶を収納したコンテナ16については、
往復動装置18による往復動によって反転台20への出
入(給排)がなされている。しかしながら、本発明はこ
れに限らず、コンベア搬送装置17から反転台20へ、
コンテナ16を一方的に供給し、コンベア搬送装置17
とは反対側へ一方的に排出する構成としてもよい。これ
によれば、コンテナ16を一方向へ連続的に順次送る
(通過させる)ことができ、作業効率を向上できる。な
お、この場合には、ストッパ部25に代えて、コンテナ
16が搬入されるときには保持面24上に突出してコン
テナ16を位置決めするように作動し、コンテナ16が
排出されるときには保持面24下に引き込むように制御
された係止片を設けておけばよい。また、押え部材30
の一端部31が回動可能に軸着されるように軸受部27
を、保持面24上で保持されるきのこ栽培瓶15の高さ
よりも高くなるように設けておけばよい。
【0042】次に、昇降装置60による動作と、本実施
例のかき出し装置システムの作業動作との関係を簡単に
説明する。先ず、反転台20にコンテナ16を供給する
際には、反転台20の高さをコンベア搬送装置17と同
一にする。また、反転台20を反転する際には、図1に
示すように反転台20をコンベア搬送装置17よりも一
旦高い位置に上昇させる。これにより、反転台20の反
転動作によるかき出し部材72との干渉を防止する。次
に、かき出し装置12によるかき出し作業の際には、反
転した反転台20を昇降装置60で昇降させることで、
かき出し部材72によるきのこ栽培瓶15内への入出が
なされる。昇降装置60による昇降(上下)運動によっ
てかき出し部材72ときのこ栽培瓶15との相対的な上
下動がなされ、かき出し部材72によってきのこ培基が
順にかき出される。
【0043】そして、かき出し装置12によるかき出し
作業の終了後は、反転台20を図1に示すような元の位
置に戻し、さらに図1上において反転台20を時計回転
方向へ所定の角度回動させる。この際、押え部材30は
開かれているため、コンテナ16は保持面24上を滑っ
て、コンベア搬送装置17上へ投げ出される。これによ
り、コンテナ16の排出を短時間で効率良く行うことが
できる。なお、図1の状態から反転台20をコンベア搬
送装置17と同一の高さに降下させてからコンテナ16
を排出してもよいのは勿論である。
【0044】(第2実施例)次に、図9〜図15に基づ
いて第2実施例を説明する。なお、第1実施例と同一の
構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図9はきのこ培基かき出し装置システムの他の実施例を
説明する側面図である。図10は第2実施例の移動駆動
手段の駆動原理を説明する斜視原理図である。図11及
び図12は第2実施例の反転装置の作動状態を示す側面
図であり、図13は押え部材の取付状態を説明する要部
拡大側面図である。また、図14及び図15はかき出し
部材の作動状態を説明する平面図及び断面図である。
【0045】第2実施例の移動駆動手段93は、かき出
し部材92の軸線に直交する平面内で、軸受基部70に
自転しない旋回運動をさせる。この移動駆動手段93
は、複数のクランク部材94と、その複数のクランク部
材94を駆動力伝達手段(本実施例ではチェーン95)
を介して回転させて軸受基部70を旋回運動させる駆動
手段(本実施例では駆動モータ96)を構成要素とす
る。クランク部材94は、軸受基部70に回転可能に軸
着された上部軸94aと、基体枠10に軸着された下部
軸94bと、上部軸94aと下部軸94bとの軸線が所
定の間隔をおいて平行に位置されて固定された状態とな
るように両者の間に設けられるクランクアーム部94c
とから構成され、全体としてクランク状に形成されてい
る。
【0046】第2実施例では、移動駆動手段93が、図
10に示すように4個のクランク部材94によって、軸
受基部70に安定的な自転しない旋回運動をさせること
ができる。4個のクランク部材94には、各上部軸94
aにスプロケット97が固定されている。また、軸受基
部70に設置された駆動モータ96の出力軸にもスプロ
ケット97が固定されている。そして、以上の5つのス
プロケット97にチェーンが掛け回されている。これに
より、駆動モータ96を駆動させることで、各上部軸9
4aが同期して回転され、固定された基体枠10に対し
て相対的に軸受基部70が自転しない旋回運動をする。
【0047】このような自転しない旋回運動を発生させ
る移動駆動手段93によれば、軸受基部70に軸着さ
れ、軸線を中心に自転するかき出し部材92を、軸受基
部70自体の自転しない旋回運動によって好適に旋回移
動させることができる。このため、かき出し部材92を
きのこ栽培瓶15内の全体領域について好適に移動する
ことができ、より効率よく確実にきのこ培基をかき出す
ことができる。すなわち、かき出し部材92が、旋回運
動(公転運動)をすると共に自転運動をするため、きの
こ栽培瓶15内のきのこ培基全体に順次接触し、好適に
かき出すことができる。
【0048】次に、第2実施例の押え部材30が、反転
台20に、保持面24に平行な方向へ所定の範囲で移動
可能に軸着された構成について、図11〜13に基づい
て説明する。第2実施例では、図に示すように、反転台
20上に形成された軸受部27に長穴27aが形成され
ており、その長穴27a内に、押え部材30の一端部3
1に突起した状態に設けられたピン部31aが嵌められ
ている。長穴27aは、保持面24に平行な方向が長手
方向となるように形成されている。このため、ピン部3
1aは長穴27aによって案内され、押え部材30が保
持面24に平行な方向へ所定の範囲で移動できる。ま
た、押え部材30は、第1実施例と同様に、反転台20
のコンテナ16が保持される保持面24上で、且つ反転
が開始される際に下方へ回動する側である一方側21
に、一端部31がそのピン部31aで回動可能に長穴2
7aに軸着されている。従って、他端部33が保持面2
4に近接するように回動した際には、複数のきのこの栽
培瓶15の瓶口側に当接し、その複数のきのこの栽培瓶
15を保持面24との間で挟んで保持するように押さえ
ることができる。
【0049】このように押え部材30が反転台20上に
設けられているため、図11に示すように、コンテナ1
6に収納された複数のきのこ栽培瓶15が反転された際
には、図面上において右側(矢印方向S)へ、押え部材
30が複数のきのこ栽培瓶15を伴って移動する。これ
は、複数のきのこ栽培瓶15が収納されたコンテナ16
が、反転する際にその自重によって矢印方向Sへスライ
ドするためである。すなわち、コンテナ16は、重力の
作用によって自動的に保持面24上を滑って、反転台2
0の奥側であるストッパ部25へ近接するように移動す
る。これにより、複数のかき出し部材92の各軸線に、
複数のきのこ栽培瓶15の対応する各軸線を合わせるべ
く、その複数のきのこ栽培瓶15を伴って押え部材30
が変位できる。従って、簡単な構成で複数のきのこの栽
培瓶15へ複数のかき出し部材92を好適に挿入するこ
とができる。また、押え部材30は、そのピン部31a
が長穴27aに移動可能に連繋されてる。このため、図
12に示すように、所定の力が作用すれば、図面上にお
いて(矢印方向(SB)へ、押え部材30が複数のきの
こ栽培瓶15を伴って移動できる。
【0050】次に、図14及び図15に基づいて、かき
出し部材92の運動に伴ってきのこ栽培瓶15が移動
し、きのこ培基がかき出される工程について説明する。
図14(a)は、かき出し部材92の旋回運動を説明す
る平面図であり、図14(b)は、かき出し部材92を
きのこ栽培瓶15内に挿入する前後の状態を説明する側
断面図である。また、図15(a)は、かき出し部材9
2の旋回運動及び自転運動を説明する平面図であり、図
15(b)は、かき出し部材92がきのこ栽培瓶15の
奥まで挿入された状態を示す側断面図である。
【0051】かき出し部材92がきのこ栽培瓶15に挿
入される前は、前述したように押え部材30が移動して
きのこ栽培瓶15の軸線(中心)とかき出し部材92の
軸線が上下に連続するように合わされる。従って、きの
こ栽培瓶15の内径よりも小さいがその内径に相当する
幅を有するかき刃部92aが、きのこ栽培瓶15内に好
適に進入できる。なお、この際に、かき出し部材92
は、移動駆動手段93によって軸受基部70を介して所
定の旋回位置(図14(b)の図面上において右側)に
位置される。すなわち、かき出し部材92は、軸受基部
70を介して所定の旋回軌道(矢印R)上を旋回するよ
うに設けられており、移動駆動手段93の図示しない制
御手段によって、きのこ栽培瓶15の位置に合わせて好
適に停止できるように制御される。
【0052】そして、かき出し部材92がきのこ栽培瓶
15内に挿入されて、旋回Rすると共に軸線を中心に自
転すると、図14(b)に示すようにかき刃部92aが
きのこ栽培瓶15の内壁面に当接し、きのこ栽培瓶15
を図14(b)の図面上において左側に移動させる。か
き出し部材92の旋回によって移動されたきのこ栽培瓶
15の位置を、2点鎖線で示してある。この状態でかき
出し部材92を運動させると、きのこ栽培瓶15は図1
4(b)の図面上で右側へ振れることはあるが、基本的
に2点鎖線の位置に留まり、きのこ培基が順次かき出さ
れる。かき出し部材92の運動は、図14及び図15に
示すように、軸線を中心に自転すると共に旋回運動し、
且つ上下動する。なお、各かき出し部材92を自転させ
るための構成は、例えば第1実施例と同様に設けておけ
ばよく、説明を省略する。また、第2実施例のかき刃部
92aは、バランスをとるため、両側に張り出してお
り、一方の端部の上角にはきのこ栽培瓶15の底部に進
入できる張り出し片部が形成されている。
【0053】以上の第2実施例によれば、きのこ栽培瓶
15の断面円形の中心に対して、かき刃部92aが偏心
した旋回運動をするため、きのこ栽培瓶15がかき刃部
92aと連れ回りしにくい。従って、かき刃部92aに
よるきのこ培基に対する破砕効果が低下することなく、
効率よくきのこ培基のかき出しがなされる。また、第1
実施例と同様に、かき出し部材92の軸線が、きのこ栽
培瓶15の断面円形の中心に対して偏心するため、かき
出されたきのこ培基が好適に落下して排出される。
【0054】また、従来のかき出し装置では、かき刃部
104(図16及び図17参照)がきのこ栽培瓶15か
ら飛び出ないように、きのこ栽培瓶15を下方へ押えつ
けることを要したが、第2実施例では第1実施例と同様
にかき出し部材92が傾斜しないため、その必要がな
い。これにより、かき出し部材92(かき刃部92a)
の運動に伴って、各きのこ栽培瓶15が適度に上下に振
動できる。このきのこ栽培瓶15の上下振動によって
も、きのこ培基の排出が促進される。これによって、従
来はかき出し部材92を何回も上下動させることを要し
たが、本発明によれば、かき出し部材92の一回の上下
動できのこ培基を排出することが可能となり、かき出し
作業を著しく効率よく行うことができる。以上、本発明
の好適な実施例について種々述べてきたが、本発明は上
述する実施例に限定されるものではなく、発明の精神を
逸脱しない範囲で多くの改変を施し得るのはもちろんで
ある。
【0055】
【発明の効果】本発明に係るかき出し装置によれば、軸
受基部を移動させることで、かき出し部材のきのこ栽培
瓶内での位置を、かき出し部材の軸線に交差する方向へ
変位させることができる。従って、きのこ栽培瓶内の全
ての位置のきのこ培基を好適に破砕してかき出すことが
できる。この際に、かき刃部の旋回半径は変化しない
で、常に好適な破砕力で、きのこ培基を確実にかき取る
ことができる。また、かき出し部材は、従来のものに比
べて簡単な形態でよい。従って、本発明によれば、きの
こ栽培瓶内のきのこ培基を確実にかき出すことができ、
かき出し部材の形状が簡単で装置の故障を防止できると
いう著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るかき出し装置を含むきのこ培基か
き出し装置システムの第1実施例を説明する側面図であ
る。
【図2】第1実施例の正面図である。
【図3】第1実施例の主要部を示す側面図である。
【図4】第1実施例の主要部を示す正面図である。
【図5】第1実施例のかき出し部材の作動状態を示す断
面図である。
【図6】第1実施例の反転装置の作動状態を示す側面図
である。
【図7】第1実施例の反転装置の作動状態を示す側面図
である。
【図8】本発明に係る押え部材の他の実施例を示す側面
図である。
【図9】きのこ培基かき出し装置システムの第2実施例
を説明する側面図である。
【図10】第2実施例の移動駆動手段の駆動原理を説明
する斜視原理図である。
【図11】第2実施例の押え部材の作動状態を示す側面
図である。
【図12】第2実施例の押え部材の作動状態を示す側面
図である。
【図13】第2実施例の押え部材の取付状態を説明する
要部拡大側面図である。
【図14】第2実施例のかき出し部材がきのこ栽培瓶内
に進入を開始する前後を説明する説明図である。
【図15】第2実施例のかき出し部材の作動状態を説明
する説明図である。
【図16】従来技術を説明する斜視図である。
【図17】図16の従来技術の作動状態を説明する断面
図である。
【符号の説明】
10 基体枠 12 かき出し装置 14 反転装置 15 きのこ栽培瓶 16 コンテナ 17 コンベア搬送装置 20 反転台 21 一方部 22 回転軸 24 保持面 27a 長穴 30 押え部材 31 一端部 31a ピン部 33 他端部 40 円弧状ガイド部材 70 軸受基部 72 かき出し部材 73 軸体 74 かき刃部 75 ロッド 76 シリンダ装置 80 回転駆動モータ 84 歯車 85 駆動歯車 86 中間歯車 88 ベアリング 90 ロッド受部材 92 かき出し部材 92a かき刃部 93 移動駆動手段 94 クランク部材 95 チェーン 96 駆動モータ 97 スプロケット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンテナに収納された複数のきのこ栽培
    瓶を反転させて瓶口が下方を向くように倒立状態に保持
    し、該複数のきのこ栽培瓶内のそれぞれへ回転するかき
    出し部材を挿入し、前記きのこ栽培瓶と前記かき出し部
    材を相対的に上下動させ、きのこ培基をかき出すきのこ
    培基のかき出し装置において、 前記複数のかき出し部材を、該かき出し部材の軸線を中
    心に回転駆動可能に軸受すると共に支持する軸受基部
    と、 該軸受基部を移動させることで、前記かき出し部材の前
    記きのこ栽培瓶内での位置を前記かき出し部材の軸線に
    交差する方向へ変位させる移動駆動手段とを具備するこ
    とを特徴とするきのこ培基のかき出し装置。
  2. 【請求項2】 前記かき出し部材の軸線が、倒立した前
    記きのこ栽培瓶の軸線と平行となるように配設され、 前記移動駆動手段が、倒立した前記きのこ栽培瓶の軸線
    に対して直交する少なくとも一方向へ、前記軸受基部を
    所定の範囲で移動させることを特徴とする請求項1記載
    のきのこ培基のかき出し装置。
  3. 【請求項3】 前記移動駆動手段が、前記かき出し部材
    の軸線に直交する平面内で、前記軸受基部に自転しない
    旋回運動をさせることを特徴とする請求項1記載のきの
    こ培基かき出し装置。
  4. 【請求項4】 前記コンテナに収納された複数のきのこ
    栽培瓶を、コンテナと共に保持して反転可能に、基体に
    反転可能に軸着された反転台と、 該反転台のコンテナが保持される保持面上で、且つ反転
    が開始される際に下方へ回動する側である一方側に、一
    端部が回動可能に軸着され、他端部が前記保持面に近接
    するように回動した際には、前記複数のきのこの栽培瓶
    の瓶口側に当接して該複数のきのこの栽培瓶を前記保持
    面との間で挟んで保持するように押さえると共に、前記
    保持面に平行な方向へ所定の範囲で移動可能に設けら
    れ、前記かき出し部材の軸線に前記きのこ栽培瓶の軸線
    を合わせるべく、複数のきのこ栽培瓶を伴って変位可能
    な押え部材と、 円弧状に形成されて前記基体に固定され、前記反転台の
    反転に伴って前記押さえ部材の他端部側に当接し、該押
    え部材を前記複数のきのこの栽培瓶を押さえる方向へ案
    内規制する円弧状ガイド部材とを備えるコンテナに収納
    されたきのこ栽培瓶の反転装置を具備する請求項1、2
    又は3記載のきのこ培基のかき出し装置。
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