JP2000316259A - 対導線列の端部接合方法 - Google Patents

対導線列の端部接合方法

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JP2000316259A
JP2000316259A JP11121590A JP12159099A JP2000316259A JP 2000316259 A JP2000316259 A JP 2000316259A JP 11121590 A JP11121590 A JP 11121590A JP 12159099 A JP12159099 A JP 12159099A JP 2000316259 A JP2000316259 A JP 2000316259A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】接合信頼性の低下を招くことなく、効率よく高
密度配列が可能な対導線列の端部接合方法を提供する。 【解決手段】対導線列10を構成する各平角線1,1は
端部2を略一列に揃えて延線方向一方側へ平行に配置さ
れ、各端部2のうち互いに隣接する一対の端部2,2づ
つ、接合される。当然、同一の対導線10を構成する両
平角線1,1の端部2は側面を密接させて又は微小間隔
を隔てて配置されるとともに、異なる対導線10に属し
て隣接する二本の平角線1,1間には所定のギャップ
(絶縁用ギャップ)9が確保される。平角線1よりも低
融点のろう材11を、対導線1の端部2の両接合用側面
5,5の間に介設した後、加熱ビーム12を対導線10
の端面4側から照射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば回転電機
のコイル導体に用いられる対導線列の端部接合方法及び
それを用いた回転電機の巻線製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、オルタネータなどの回転電機や電
磁石などの種々の電機機器において、多数の電線をそれ
らの延線方向と直角の方向へ一列に並べ、電気絶縁性樹
脂膜が剥離された各平角線の端部を隣接する二本ずつ、
近接あるいは密着させて対導線となし、各対導線の両平
角線の端部同士を対導線列の端面側から加熱エネルギー
【0003】を与えて接合していた。
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の対導線列の端部を対導線列の端面側から加熱エ
ネルギーを与えて接合する方法は、端面部分又はこの端
面部分に被着された溶融性接合材(はんだやろう材)を
溶融させて行われるので、端面全体に溶融エネルギーを
与える必要があり、その結果、溶融した対導線の端部が
自己の表面張力により略半球状に変形し、これにより、
冷却後に対導線の端部が対導線の元の側面よりも、隣接
対導線側へ膨出するという現象が生じた。
【0004】このため、対導線列の配列ピッチを、この
膨出長を見込んで設定しなければならず、対導線列を高
密度配列することができないという問題があった。な
お、対導線の接合用側面すなわち被接合部材の接合面に
ろう材を被着し、加熱炉で加熱することによりろう材だ
けを溶融させる従来方法を採用して上記膨出を発生させ
ることなく、接合を行うことも考えられる。
【0005】しかし、この方法では、どうしてもろう材
が溶融してから再び固化するまでの時間が長くなるた
め、この間に溶融したろう材が垂れたりして上記ブリッ
ジ接続が発生したり、接合部のろう材が不足して接合信
頼性が低下するというおそれが生じる上、生産性が悪
く、製造設備が大規模となるという不具合も生じた。本
発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、接合信頼
性の低下を招くことなく、効率よく高密度配列が可能な
対導線列の端部接合方法を提供することを、その目的と
している。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1記載の対導線列の端部接合方法によれば、対導線列
を構成する各平角線は端部を略一列に揃えて延線方向一
方側へ平行に配置され、各端部のうち互いに隣接する一
対の端部づつ、接合される。当然、同一の対導線を構成
する両平角線の端部は側面を密接させて又は微小間隔を
隔てて配置されるとともに、異なる対導線に属して隣接
する二本の平角線間には所定のギャップ(絶縁用ギャッ
プ)が確保される。
【0007】本構成では特に、互いに隣接して同一の対
導線を構成する一対の平角線よりも低融点のろう材を、
対導線の端部の両接合用側面の間に介設した後、加熱ビ
ームを対導線の端面側から照射する。このようにすれ
ば、低融点のろう材の溶融が平角線よりも格段に優先す
るので、ろう材を用いない場合に比較してはるかに深い
部分まで接合を行うことができ、結局、対導線の端部の
溶融部分を、対導線列の配列方向(以下、配列方向とも
称する)よりもその延線方向(以下、深さ方向とも称す
る)に選択的に大きく設定することができ、これにより
ビームのスポット径を絞るなどして平角線の反接合用側
面の溶融を抑止しつつ、必要な深さだけ接合を行うこと
ができる。
【0008】これにより、必要な接合深さを確保しつつ
対導線の端部の配列方向への膨出量を減らせるので、隣
接対導線間のブリッジ短絡を抑止しつつ対導線列の配列
ピッチ縮小によるその高密度化を実現することができ
る。また、接合を高速に行うことができるので、生産性
を向上することができる。なお、ここでいう「平角線」
とは延線方向と直角な断面が略長方形又は正方形である
導体線をいうものとするがそれらの角部は面取りされて
いてもよいことは当然である。
【0009】「加熱ビーム」として、電子線パルスビー
ム又はレーザー光パルスビームを用いることができる。
「他の対導線の接合用側面を順次接合」とは隣接する複
数の対導線の接合処理を同時に行う場合を含むものとす
る。請求項2記載の方法によれば請求項1記載の対導線
列の端部接合方法において更に、加熱ビームのエネルギ
ーの時間パターンを調整することにより、主としてろう
材を溶融させる。なお、ここでいう主としてろう材を溶
融するというのは、全溶融体積の70%以上をろう材と
するものとする。主としてろう材を溶融させるには、融
点が低いろう材を用いたり、加熱ビームの単位時間当た
りのパワーを低下(調節)して被照射部材の最高温度を
必要部位のろう材溶融に十分なレベルで低下させるなど
の手法が考えられる。
【0010】請求項3記載の方法によれば請求項1又は
2記載の対導線列の端部接合方法において更に、ろう材
はテープ状に形成されて複数の微小間隔にわたって連続
して配設されるので、十分な量のろう材を簡単な工程で
配設することができる。なお、このテープ状のろう材
は、溶融により自動分離されるが、上記複数の微小間隙
に介設した後、加熱ビーム照射前に個々に切断してもよ
い。
【0011】請求項4記載の方法によれば請求項3記載
の対導線列の端部接合方法において更に、絶縁用ギャッ
プを、平角線の絶縁用ギャップの方向における厚さの1
0〜100%に設定するので、主としてビーム照射によ
り受熱した平角線からの熱伝導によりろう材を溶融させ
て、絶縁ギャップに存在するこのテープ状のろう材を自
己の表面張力などにより、隣接する両側の対導線のそれ
ぞれへ分かれて移動させることができる。
【0012】請求項5記載の方法によれば請求項3記載
の対導線列の端部接合方法において更に、絶縁用ギャッ
プを0.2〜2.0mmに設定するので、主としてビー
ム照射により受熱した平角線からの熱伝導によりろう材
を溶融させて、絶縁ギャップに存在するこのテープ状の
ろう材を自己の表面張力などにより、隣接する両側の対
導線のそれぞれへ分かれて移動させることができる。
【0013】請求項6記載の方法によれば請求項1記載
の対導線列の端部接合方法において更に、平角線の端部
の反接合用側面を溶融させないエネルギー量及びスポッ
ト径で加熱ビーム照射を行うので、上記膨出をほとんど
防止でき、高密度の対導線配列が可能となる。上記課題
を解決する請求項7記載の対導線列の端部接合方法によ
れば、請求項1記載の対導線列において抵抗溶接により
接合を行う。
【0014】すなわち、この接合方法では、対導線列の
端部の端面側の部分ではなく、対導線列の端部の接合用
側面(対向側面)部分を選択的に接合するために、両平
角線の一対の反接合用側面側に電極をあてて抵抗溶接を
行う。このようにすれば、従来の端面側から加熱エネル
ギーを与えるのと違って、対導線の端部の端面部分がほ
とんど溶融することがなく、その結果としてこの部分が
自己の表面張力により配列方向へ膨出することがなく、
これにより絶縁用ギャップを縮小することができる。
【0015】更に説明する。この方法では、溶融部分は
上記微小ギャップに介設されたろう材のみであり、この
ろう材融液も配列方向へ膨出しようとする。しかし、平
角線自体は溶融しないので融液の量が少なく、かつ、上
記微小ギャップは両側の平角線の端部が溶融しないので
一定に保持されているため、ろう材融液の配列方向への
膨出はほとんど無視できる。したがって、高密度の対導
線列を実現できる。
【0016】請求項8記載の方法によれば請求項7記載
の対導線列の端部接合方法において更に、対導線の端部
の反接合用側面にローラ電極を接触されて各接合用側面
を順次接合するので、生産性が優れる。請求項9記載の
方法によれば請求項7又は8記載の対導線列の端部接合
方法において更に、ろう材はテープ状に形成されて複数
の微小間隔にわたって連続して配設されるので、十分な
量のろう材を簡単な工程で配設することができる。な
お、このテープ状のろう材は、溶融により自動分離され
るが、上記複数の微小間隙に介設した後、抵抗加熱前に
個々に切断してもよい。
【0017】請求項10記載の方法によれば請求項7又
は8記載の対導線列の端部接合方法において更に、絶縁
用ギャップを、平角線の絶縁用ギャップの方向における
厚さの10〜100%に設定するので、主としてビーム
照射により受熱した平角線からの熱伝導によりろう材を
溶融させて、絶縁ギャップに存在するこのテープ状のろ
う材を自己の表面張力などにより、隣接する両側の対導
線のそれぞれへ分かれて移動させることができる。
【0018】請求項11記載の方法によれば請求項7又
は8記載の対導線列の端部接合方法において更に、絶縁
用ギャップを0.2〜2.0mmに設定するので、主と
してビーム照射により受熱した平角線からの熱伝導によ
りろう材を溶融させて、絶縁ギャップに存在するこのテ
ープ状のろう材を自己の表面張力などにより、隣接する
両側の対導線のそれぞれへ分かれて移動させることがで
きる。
【0019】上記課題を解決する請求項12記載の対導
線列の端部接合方法によれば、請求項1記載の対導線列
において、ろう材を用いることなく、対導線の端部の端
面側からの加熱ビーム照射により接合を行う。本発明で
は特に、一対の前記平角線の端面と接合用側面との境界
をなす角部に合焦させ、平角線の端部の反接合用側面を
溶融させないように加熱ビームを絞って照射を行う。
【0020】このようにすれば、スポットが小さいの
で、ろう材を用いなくても上記端面全体が溶融すること
がなく、溶融部の配列方向への膨出量を減らすことがで
き、これにより高密度実装を行うことができる。なお、
好適には、スポット、平角線の配列方向幅未満とされ
る。請求項13記載の方法では請求項12記載の対導線
列の端部接合方法において更に、互いに隣接する一対の
対導線の端部は、延線方向へ溶融領域の長さ以上ずらし
て配置される。
【0021】このようにすれば、互いに隣接する一対の
対導線の端部の上記膨出部分が接触することがなく、絶
縁用ギャップを縮小させて高密度配列を実現することが
できる。請求項14記載の構成によれば請求項1乃至1
2のいずれか記載の対導線列の端部接合方法において更
に、互いに隣接する一対の対導線の端部は、接合用側面
に平行な方向(延線方向及び配列方向と直角な方向)へ
溶融領域の長さ以上ずらして配置される。
【0022】このようにすれば、互いに隣接する一対の
対導線の端部の上記膨出部分が接触することがなく、絶
縁用ギャップを縮小させて高密度配列を実現することが
できる。請求項15記載の構成によれば請求項1又は1
2記載の対導線列の端部接合方法において更に、互いに
隣接する一対の対導線の端部の間にろう材よりも高い軟
化点及び電気絶縁性を有し、各絶縁用ギャップ間につづ
ら折り状に配設されるフィルム又は布を接合前の時点で
介設する。
【0023】このようにすれば、隣接する接合部がブリ
ッジ接続することを良好に防止でき、かつ、各接合部を
同時に溶接することもできるので、生産性を向上するこ
とができる。
【0024】
【発明を実施するための態様】本発明の好適な態様を以
下の実施例により説明する。
【0025】
【実施例1】本発明の対導線列の端部接合方法を用いた
車両用交流発電機(いわゆるオルタネータ)の固定子コ
イルの製造方法の関連部分を図1に示す工程図を参照し
て以下に説明する。 (工程1)まず銅系の平角線(被覆電線)1を準備し、
その端部2の電気絶縁性樹脂膜3を除去して端部2を露
出させる。
【0026】なお、4は端部2の端面、5は端部2の接
合用側面、6は端部2の反接合用側面、7は端部2の配
列方向(厚さ方向)側面である。 (工程2)次に、各平角線1を一対づつ、各対の接合用
側面5が微小間隙9を隔てて対面するように配列して対
導線10を必要数作製し、更に、各対導線10の端部2
の端面4を延線方向同位置に揃えつつ、各対導線10を
所定の絶縁用ギャップdを挟んで平角線1の厚さ方向へ
配列して対導線列とし、この対導線列を図示しない治具
により保持する。 (工程3)次に、上記配列状態を維持しつつ、配列方向
へ一直線に並ぶ上記各微小間隙9に、リボン状(テープ
状)のろう材11を挿入する。
【0027】このろう材11の組成はたとえばSn10
0はんだの他に、PbーSn系はんだ、SnーZn系は
んだ、Sn系はんだ、Pb系はんだ、Zn系はんだなど
であり、各々のろう材に適合した所定のフラックスを用
いることも当然好ましいことである。 (工程4)次に、上記配列状態を維持しつつ、略延線方
向(延線方向に対して30度以内)の入射角で電子線パ
ルスビーム又はレーザー光パルスビーム12を、上記対
導線列の一端に位置する対導線10の端面4,4の、特
に微小間隙9の近傍部分に集中して照射し、対導線10
の接合用側面5を含む小領域を溶融させる。
【0028】ここでビームのスポット径、更に好ましく
は溶融領域(=接合領域)13の最大径は平角線1の厚
さ以下とされることが好ましい。このようにすれば、図
2に示すように、対導線1の溶融領域13の溶融時にお
ける表面張力による配列方向への膨出はわずかとなり、
絶縁用ギャップdを広く設定する必要がないため、対導
線列を高密度化することができる。
【0029】更に説明すると、上述のように加熱ビーム
12のスポット径を狭くしているにもかかわらず、ろう
材11が深さ方向へ設けられているので、平角線1の端
部2全体が溶融することなく、ろう材11のみを選択的
に深さ方向へ溶融させることができ、そして照射停止と
ともに速やかに固化させることができる。加熱ビーム1
2は対導線10の配列方向へ順次移動しつつ、レーザー
光パルスビーム又は電子線パルスビームを間欠的に発射
して次々と対導線10の一対の平角線1,1の端部を接
合していく。
【0030】なお、ろう材11は、テープ状のものを用
い、その溶融により自動的に(表面張力により)相互分
離させたが、微小間隔9に挿入後、各対導線10ごとに
分断してから嵌合2を照射してもよい。この実施例では
特に、隣接する対導線10間の絶縁ギャップdは、平角
線1の厚さWの10〜100%とされている。更にこの
実施例では、上記絶縁ギャップdを0.2〜2.0mm
としている。絶縁ギャップdをこれらの数値範囲内とす
ることにより、隣接する対導線10間の絶縁ギャップd
に存在するろう材がその溶融時に確実に両側の対導線の
それぞれに分かれて移動する。しかも隣接する対導線1
0間の絶縁ギャップdに存在するろう材がその溶融時に
脱落することもない。
【0031】(変形態様)上記実施例では、ろう材11
としてリボン状のものを用いたが、浸漬、めっき、塗布
などの方法で被着してもよいことは当然である。ただ
し、ろう材11は、平角線1の端部2の接合用側面5に
接してのみ設けることが重要である。 (変形態様)上記実施例では、ろう材11を用いてスポ
ット径に比して深く溶融領域13を形成したが、平角線
1の端部2の端面4全体を溶融させるのでなければ、溶
融しなかった端部2の残部の影響により溶融領域13が
半球状になることがなく、その分、溶融領域13の配列
方向への膨出を抑止できるのでろう材11を省略するこ
とも可能である。
【0032】スポット径は小さい方が好ましく、平角線
1の配列方向幅(厚さ)未満とされることが好ましい。 (変形態様)上記実施例では、各対導線10の端部2の
接合用側面5,5の位置はその幅方向において等しいと
したが、図3に示すように隣接する2つの対導線10の
接合用側面5,5の位置をその幅方向において十分に
(溶融領域13の幅方向の寸法)以上異ならせてもよ
い。
【0033】このようにすれば、絶縁用ギャップdを挟
んで隣接する膨出部分が接触しないので絶縁用ギャップ
dを縮小することができる。 (変形態様)上記実施例では、各対導線10の端面4は
その延線方向において等しいとしたが、図4に示すよう
に隣接する2つの対導線10の端面4の位置をその延線
方向において十分に(溶融領域13の延線方向の寸法)
以上異ならせてもよい。
【0034】このようにすれば、絶縁用ギャップdを挟
んで隣接する膨出部分が接触しないので絶縁用ギャップ
dを縮小することができる。 (変形態様)上記実施例では、各対導線10間の絶縁用
ギャップdは単なる空隙としたが、図5に示すようにこ
の間にたとえばガラス不織布のような薄い耐熱性及び電
気絶縁性を有する絶縁部材を各絶縁用ギャップdにつづ
ら折り状に設けてもよい。
【0035】このようにすれば、隣接する接合部がブリ
ッジ接続することを良好に防止でき、かつ、各接合部を
同時に溶接することもできるので、生産性を向上するこ
とができ、更に、この絶縁部材はその後の各対導線10
間の電気絶縁性も向上することができる。
【0036】
【実施例2】本発明の対導線列の端部接合方法の他の実
施例を図6を参照して説明する。ただし、説明を簡素化
するために実施例1と主要機能が共通する構成要素には
同一符号を附す。この実施例では、対導線列の配列方向
は円形となっており、したがって同じ対導線10に属す
る両平角線1,1は放射方向に配置されている。ろう材
20は平角線1に比べて高抵抗かつ低融点である。ろう
材20は、テープ状のものを円筒形状に形成してなる。
このろう材20は、平角線1,1間に挿入されている。
しかも、ろう材20は、平角線1,1からなる対導線の
複数にわたって配置されている。すなわち、ひとつのテ
ープ状のろう材20が複数の対導線の微小間隔に配置さ
れている。
【0037】21,22はローラー電極であり、ローラ
ー電極21は径外側の平角線1の反接合用側面6に接す
るように自転、公転し、ローラー電極22は径外側の平
角線1の反接合用側面6に接するように自転、公転す
る。ただし、両ローラー電極21,22は常に同じ角度
位置となるようにする。ローラー電極21,22間に通
電することにより、ろう材20を抵抗溶接により溶融し
て各対導線列を個別に接合することができる。
【0038】図7にローラー電極22の断面を拡大図示
する。この実施例では特に、周方向に隣接する対導線1
0間の絶縁ギャップdは、平角線1の厚さWの10〜1
00%とされている。更にこの実施例では、上記絶縁ギ
ャップdを0.2〜2.0mmとしている。絶縁ギャッ
プdをこれらの数値範囲内とすることにより、隣接する
対導線10間の絶縁ギャップdに存在するろう材がその
溶融時に確実に周方向両側の対導線10のそれぞれに分
かれて移動する。しかも隣接する対導線10間の絶縁ギ
ャップdに存在するろう材がその溶融時に脱落すること
もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の対導線列の端部接合方法を示す工
程図である。
【図2】 図1の対導線列の一部平面図である。
【図3】 対導線列の端部接合方法の変形例を示す斜視
図である。
【図4】 対導線列の端部接合方法の変形例を示す斜視
図である。
【図5】 対導線列の端部接合方法の変形例を示す斜視
図である。
【図6】 対導線列の端部接合方法の他の実施例を示す
模式図である。
【図7】 図6に示すローラー電極の拡大平面図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E043 AA06 AB02 EA02 EA10 5H615 AA01 BB02 PP01 QQ02 RR01 RR02 SS08 SS17 SS33 SS35 SS38 TT14

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれの端部の接合用側面が所定の微小
    間隔を隔てて対面するか又は密着した姿勢で延線方向へ
    平行配置される一対の平角線からなる対導線を複数準備
    し、 各前記対導線を所定幅の絶縁用ギャップを隔てて前記延
    線方向及び前記接合用側面と略直角な方向へ一列に並べ
    るとともに、各前記平角線の前記端部を前記延線方向略
    同位置に配置して対導線列を形成し、 前記平角線よりも低融点のろう材を、前記各対導線の前
    記微小間隔の間に後述の接合前に介設しておき、 その後、前記各対導線の所定の一つをなす一対の前記平
    角線の端面と前記接合用側面との境界をなす角部に合焦
    させた状態でほぼ前記延線方向から前記端部の前記端面
    に向けて加熱ビームを照射して少なくとも前記ろう材を
    溶融させて前記接合側面を接合し、 その後、他の前記対導線の前記接合用側面を順次接合す
    ることを特徴とする対導線列の端部接合方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の対導線列の端部接合方法に
    おいて、 前記照射により主として前記ろう材を溶融させることを
    特徴とする対導線列の端部接合方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の対導線列の端部接合
    方法において、 前記ろう材はテープ状に形成されて複数の前記微小間隔
    に配設されることを特徴とする対導線列の端部接合方
    法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の対導線列の端部接合方法に
    おいて、 前記絶縁用ギャップは、前記平角線の前記絶縁用ギャッ
    プの方向における厚さの10〜100%に設定されるこ
    とを特徴とする対導線列の端部接合方法。
  5. 【請求項5】請求項3記載の対導線列の端部接合方法に
    おいて、 前記絶縁用ギャップは、0.2〜2.0mmに設定され
    ることを特徴とする対導線列の端部接合方法。
  6. 【請求項6】請求項1記載の対導線列の端部接合方法に
    おいて、 前記平角線の前記端部の反接合用側面を溶融させないエ
    ネルギー量及びスポット径で前記加熱ビーム照射を行う
    ことを特徴とする対導線列の端部接合方法。
  7. 【請求項7】それぞれの端部の接合用側面が所定の微小
    間隔を隔てて対面する姿勢で延線方向へ平行配置される
    一対の平角線からなる対導線を複数準備し、 各前記対導線を所定幅の絶縁用ギャップを隔てて前記延
    線方向及び前記接合用側面と略直角な方向へ一列に並べ
    るとともに、各前記平角線の前記端部を前記延線方向略
    同位置に配置して対導線列を形成し、 前記平角線よりも低融点及び高電気抵抗値をもつろう材
    を、前記各対導線の前記微小間隔の間に後述の接合前に
    介設しておき、 前記一対の平角線の前記端部の反接合用側面間に通電し
    て前記ろう材のみを溶融して前記接合用側面を接合する
    ことを特徴とする対導線列の端部接合方法。
  8. 【請求項8】請求項7記載の対導線列の端部接合方法に
    おいて、 前記一対の平角線の前記端部の反接合用側面に個別に密
    着可能な一対のローラー電極を設け、前記両ローラー電
    極間に通電しつつ前記各対導線に対して相対移動させる
    ことにより、前記各対導線列の前記接合用側面を順次接
    合していくことを特徴とする対導線列の端部接合方法。
  9. 【請求項9】請求項7又は8記載の対導線列の端部接合
    方法において、 前記ろう材はテープ状に形成されて複数の前記微小間隔
    に配設されることを特徴とする対導線列の端部接合方
    法。
  10. 【請求項10】請求項9記載の対導線列の端部接合方法
    において、 前記絶縁用ギャップは、前記平角線の前記絶縁用ギャッ
    プの方向における厚さの10〜100%に設定されるこ
    とを特徴とする対導線列の端部接合方法。
  11. 【請求項11】請求項9記載の対導線列の端部接合方法
    において、 前記絶縁用ギャップは、0.2〜2.0mmに設定され
    ることを特徴とする対導線列の端部接合方法。
  12. 【請求項12】それぞれの端部の接合用側面が所定の微
    小間隔を隔てて対面するか又は密着した姿勢で延線方向
    へ平行配置される一対の平角線からなる対導線を複数準
    備し、 各前記対導線を所定幅の絶縁用ギャップを隔てて前記延
    線方向及び前記接合用側面と略直角な方向へ一列に並べ
    るとともに、各前記平角線の前記端部を前記延線方向略
    同位置に配置して対導線列を形成し、 その後、前記各対導線の所定の一つをなす一対の前記平
    角線の端面と前記接合用側面との境界をなす角部に合焦
    させた状態でほぼ前記延線方向から前記端部の前記端面
    に向けて加熱ビームを照射して前記一対の平角線の端部
    を溶融領域が前記反接合用側面に達しない範囲で溶融さ
    せて前記接合側面を接合し、 その後、他の前記対導線の前記接合用側面を順次接合す
    ることを特徴とする対導線列の端部接合方法。
  13. 【請求項13】請求項1乃至12のいずれか記載の対導
    線列の端部接合方法において、 互いに隣接する一対の前記対導線の前記端部は、前記延
    線方向において溶融領域の前記延線方向長さ以上異なる
    位置を有することを特徴とする対導線列の端部接合方
    法。
  14. 【請求項14】請求項1乃至12のいずれか記載の対導
    線列の端部接合方法において、 互いに隣接する一対の前記対導線の前記端部は、前記接
    合用側面に平行な方向において溶融領域の前記接合用側
    面に平行な方向の長さ以上異なる位置を有することを特
    徴とする対導線列の端部接合方法。
  15. 【請求項15】請求項1又は12記載の対導線列の端部
    接合方法において、 互いに隣接する一対の前記対導線の前記端部の間に前記
    ろう材よりも高い軟化点及び電気絶縁性を有し、各前記
    絶縁用ギャップ間につづら折り状に配設されるフィルム
    又は布を前記接合前の時点で介設することを特徴とする
    対導線列の端部接合方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012521739A (ja) * 2009-03-25 2012-09-13 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 導体対の端部を電気的に接続する電気的接続部品、ならびに、導体対の端部の電気的接続を形成する方法
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