JP2000314196A - チャンネル状ガラスの施工構造 - Google Patents

チャンネル状ガラスの施工構造

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JP2000314196A
JP2000314196A JP12319399A JP12319399A JP2000314196A JP 2000314196 A JP2000314196 A JP 2000314196A JP 12319399 A JP12319399 A JP 12319399A JP 12319399 A JP12319399 A JP 12319399A JP 2000314196 A JP2000314196 A JP 2000314196A
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Michihiro Kato
道広 加藤
Takanobu Enomoto
貴伸 榎本
Satomi Morikawa
里美 森川
Masayuki Takeda
正行 武田
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地震時の横揺れで発生するチャンネル状ガラ
スのロッキング(回転)を小さな力で容易に行なわせた
い。 【解決手段】 ウエブ2、左右のフランジ3,3からな
る断面凹型のチャンネル状ガラス1を長さ方向を縦向き
して複数並設し、各チャンネル状ガラス1は、その下端
縁部2aを断面が上向きコ字形の下枠5上に配置した弾
性マットに載置して支承し、並設した複数のチャンネル
状ガラスのウエブで、ガラス壁面を形成するようにした
チャンネル状ガラスの施工構造において、チャンネル状
ガラス1の下端縁部2aを載置、支承する弾性マット
を、各チャンネル状ガラスの個々のウエブの下端縁部の
幅方向の中間部のみを、個々に載置、支承する弾性枕材
6としたチャンネル状ガラスの施工構造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のチャンネル
状ガラスを枠内に並設し、ガラス壁面を形成するに際
し、地震時にチャンネル状ガラスをロッキングし易く
し、即ち、揺れ自由度を高めて耐震性上有利であるチャ
ンネル状ガラスの施工構造に関するものである。尚、以
下の説明で、直線的な移動を「スライド」と、回転並び
に揺動を「ロッキング」と記す。
【0002】
【従来の技術】プロフィリットガラス(ピルキントン社
の登録商標)と称されるチャンネル状ガラスの従来の施
工構造を図12〜図17で示す。図12は正面図で下半
部を示し、図13は横断平面図を示し、図14は下半部
の縦断側面図を示す。複数のチャンネル状ガラス51…
(…は複数を表す。以下同じ)を、ウエブ52が正面を
向くように長さ方向を縦向きとして並設し、チャンネル
状ガラスは、その下端縁部52aを断面上向きコ字形の
サッシの下枠54の底片54a上に載置して支承する。
【0003】各チャンネル状ガラス51…の下端縁部5
2aは、下枠54の底片54a上に長さ方向(図12、
図13の左右方向)全面に貼設したゴムからなる厚肉シ
ート状の弾性マット55上にその全面を載置し、ウエブ
52の幅方向両端部から90°裏面方向に屈曲、突設し
た左右のフランジ53,53の下端縁部も下枠54の底
片54a上に貼設した弾性マット55上に載置、支承す
る。チャンネル状ガラス51のウエブ52の下端部前面
(表面)と下枠54の前面の起立片54bとの間には、
図12で明示したように、シリコンシーラント等の初期
軟質で、経時的に硬化するタイプのシール材56を充填
し、又隣接するチャンネル状ガラス51…の隣接するフ
ランジ53,53の後端部と下枠54の後面の起立片5
4cとの間には、同様のシール材57を充填する。
【0004】シール材56と57とで、チャンネル状ガ
ラス51のウエブ52の前面と下枠54の前面起立片5
4aとの間に隙間Sを、又フランジ53,53の後端部
と下枠54の後面起立片54cとの間に隙間Sを保持す
る。一方、隣接するフランジ53,53の隙間の外側
(正面側)、内側(裏面側)間の隙間S1には、上記と
同様のシール材58,59を充填し、この間の隙間を図
15の拡大図に示したように閉塞して目地を構成し、目
地材であるシール材58,59は、フランジ53,53
の内外部を拘束するタイプである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上の従来技術は、以
下のような課題がある。図16は、地震時におけるロッ
キングに関する課題を指摘する説明図で、説明の便宜
上、1枚のチャンネル状ガラスを示しているが、実際に
は複数のチャンネル状ガラス51…が並設されている。
(a)は静止時の状態を示し、弾性マット55上にチャ
ンネル状ガラス51の下端縁部52aが全面的に載置、
支承されており、地震時の横揺れでチャンネル状ガラス
51が、図の右方向にロッキングしたとしよう。この
際、チャンネル状ガラス51の下端縁部52aは、地震
時においては、下端縁部52aの右端部52bを回転中
心としてロッキングしようとするが、一方、チャンネル
状ガラス51は、上述した図13、図15に示したよう
に、隣接するフランジ53,53相互間の隙間S1の内
外(正面側、裏面側)において、拘束性のシール材を充
填して固定に近い目地を構成していること、弾性マット
55上にチャンネル状ガラス51の下端縁部52aが全
面的に載置、支承されていて抵抗が大きいことから、ロ
ッキングが容易に行われ難い。
【0006】図16の(b)に示したように、チャンネ
ル状ガラス51が角度aだけロッキングするに際し、上
述した理由から、ロッキング時の回転中心となる端部5
2bは、下端縁部52aが弾性マット54上において、
初期位置に対し、左右方向にbだけスライドしつつ角度
aだけロッキングする。このように、下枠を含むサッシ
内に並置した複数のチャンネル状ガラスは、スライドと
ロッキングとの複合した挙動を行う。スライド量bは、
チャンネル状ガラス51の下端縁部52aが弾性マット
54で全面的に載置、支承されていること、チャンネル
状ガラス51…の隣接するフランジ53,53がシール
材で結合されていることから大きい。
【0007】図17は、チャンネル状ガラス51…が、
下枠54内においてロッキングとともにスライドするこ
とによる不都合を説明する模式的説明図である。図17
の(a)は静止状態を示す図で、ウエブ52の前面と下
枠54の前面起立片54aとの間の隙間Sが小さい場合
には、以下のような不都合を生じる。図17の(b)に
示すように地震時においては、チャンネル状ガラス51
は、前述のようにロッキングするとともに、矢印に示
すようにチャンネル状ガラス51は図の右方向にスライ
ドする。変位量はbである。
【0008】ところで、チャンネル状ガラス51のスラ
イドに伴い、ウエブ52の前面と下枠54の前面起立片
54aとの間に充填されたシール材56は、一面がウエ
ブ52の前面に接合され、他面が下枠54の前面起立片
54aに接合されているので拘束され、シール材56に
剪断力が作用する。隙間Sが小さいので、シール材56
の変位量bが大きく、変位量が大きくなることから、こ
れにシール材56が追従することができず、この結果、
シール材56には亀裂(剪断破壊)56aが発生する。
後側の隙間のシール材57も同様であり、上枠において
も同様である。
【0009】これを回避するには、シール材56がスラ
イド量bに追従することが可能なように、図17の
(c)に示すように隙間Sを大きく設定する必要があ
る。この結果、チャンネル状ガラスを保持する枠部分と
該ガラスのウエブとの間の隙間、及び該ガラスのスライ
ドに伴う分、該ガラス周を囲むサッシの見込寸法が大き
くなり、複数のチャンネル状ガラスを並設して形成した
壁面の周囲のサッシが大きくなる、サッシが目立つ等外
観性、デザイン性の点で好ましくない。又上述の隙間S
を大きく設定する必要があることから、シール材の使用
量が多くなり、コストアップを招く等の不都合がある。
【0010】本発明は、以上の従来の課題を解決すべく
なされたものである。本発明の目的とする処は、地震時
において、並設された複数のチャンネル状ガラスをスラ
イドを可及的に抑制しつつ小さな力で容易にロッキング
できるようにし、サッシの変形にチャンネル状ガラスを
追従させ、結果的にサッシとチャンネル状ガラスの前後
との間の隙間を小さく抑え、サッシの地震時における見
込寸法を小さくし、並設した複数のチャンネル状ガラス
の周囲を囲むサッシを目立たない大きさとし、外観性、
デザイン性を向上させ、且つコストダウン、施工性向上
を図ることを可能としたチャンネル状ガラスの施工構造
を提供する。
【0011】又本発明の目的とする処は、上記したチャ
ンネル状ガラスの地震時におけるロッキングが容易に、
確実に発生することを保障するチャンネル状ガラスの施
工構造を提供し、又そのための枕材のチャンネル状ガラ
ス下端縁部への所定位置へのセットを正確に、容易に行
い得るようにしたチャンネル状ガラスの施工構造を提供
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1は、ウエブ、左右のフランジからなる断面凹
型のチャンネル状ガラスを長さ方向を縦向きして複数並
設し、各チャンネル状ガラスは、その下端縁部を断面が
上向きコ字形の下枠上に配置した弾性マットに載置して
支承し、並設した複数のチャンネル状ガラスのウエブ
で、ガラス壁面を形成するようにしたチャンネル状ガラ
スの施工構造において、前記チャンネル状ガラスの下端
縁部を載置、支承する弾性マットを、各チャンネル状ガ
ラスの個々のウエブの下端縁部の幅方向の中間部のみ
を、個々に載置、支承する弾性枕材としたことを特徴と
する。
【0013】請求項1では、チャンネル状ガラスの下端
縁部の幅方向の中間部のみを、個々に弾性枕材で支承し
たので、地震時におけるチャンネル状ガラスのロッキン
グの際の回転中心が中央部に近付き、チャンネル状ガラ
スのスライドを抑制しつつ、小さい力で、確実にロッキ
ングすることができる。この結果、地震時におけるサッ
シの変形に、チャンネル状ガラスのロッキングは追従
し、サッシとチャンネル状ガラスとの間の隙間を小さく
抑え、サッシの地震時における見込寸法を小さくするこ
とができ、外観性、デザイン性の向上を図ることができ
る。又サッシとチャンネル状ガラスとの間の隙間に充填
するシール材が少なくてすみ、コストダウンを図ること
ができ、又この間の隙間が小さく、シール材の充填量が
少ないことから、作業性の点においても有利である。
【0014】請求項2は、請求項1において、並設した
チャンネル状ガラスの隣接するもののフランジ間の隙間
の外面側には拘束性のシール材を充填し、該隙間の内面
側には非拘束性のシール材を介装したことを特徴とす
る。請求項2では、フランジ間に介装するシール材は、
外面側のみが拘束し、内面側は非拘束なので、ロッキン
グの発生を容易に、確実に行わせることができる。
【0015】請求項3は、請求項1において、並設した
チャンネル状ガラスの隣接するもののフランジ間の隙間
の外面側、及び内面側には、非拘束性のシール材を介装
し、少なくとも外面側の非拘束性のシール材を水密性の
シール材としたことを特徴とする。請求項3では、フラ
ンジ間に介装するシール材は、外面側、内面側がともに
非拘束シール材なので、ロッキングの発生を一層、容易
に、確実に行わせることができる。
【0016】請求項4は、請求項1、請求項2又は請求
項3の何れかにおいて、弾性枕材を、底部、起壁部から
なる断面がL形で、底部で前記ウエブ下端縁部を支承
し、起壁部でウエブ下端部裏面を支承するようにしたこ
とを特徴とする。請求項4では、弾性枕材が断面L形な
ので、チャンネル状ガラスの下端縁部の幅方向の位置決
めが容易に、正確に行え、作業性が良い。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図1は、本発明に係るチャンネル状ガラス
の施工構造を示し、サッシの下枠部分の一部を示す正面
図である。複数のチャンネル状ガラス1…は、サッシ4
の下枠5にその下端部を嵌合し、図の左右方向(下枠5
の長さ方向)に並置し、ウエブ2の下端縁部2aを下枠
5の底片5a上に載置、支承される。チャンネル状ガラ
ス1の幅Wは、例えば262mmである。以上の各チャ
ンネル状ガラス1…の各ウエブ2の下端縁部2aの幅方
向中間部と、下枠5の底片5a上面との間には、各ウエ
ブ2の下端縁部毎に、枕材6を個々に介装する。枕材6
…は、ゴム等の弾性部材で形成し、薄板状である。
【0018】図2は図1の2−2線断面図である。図2
で示したチャンネル状ガラスの左右のフランジ3,3の
後端部と、ウエブ2の前面との間の奥行寸法Hは、例え
ば60mmであり、板厚は、例えば7mmである。枕材
6…は、図で明示のようにチャンネル状ガラス1…のウ
エブ2の下端縁部の幅方向中間部に、個々に配置されて
いることが理解できる。隣接するチャンネル状ガラス1
…の向い合うフランジ3,3の間には、僅少の隙間S2
が形成され、この隙間S2の内外にシール材7,8を介
装する。
【0019】図3は図1の3−3線断面図である。図で
明示したように、下枠5は断面が上向きのコ字形をな
し、底片5a、前後の起立片5b、5cを備える。下枠
5のコ字形部内にチャンネル状ガラス1…の下端部を上
から嵌合し、底片5a上に載置した弾性枕材6上に下端
縁部2aを載置、支承する。
【0020】弾性枕材6は、上述したように、個々のチ
ャンネル状ガラス毎に、そのウエブ2の下端縁部2aの
幅方向中間部を、その上面6aで個々に載置して支承
し、図のように断面が矩形で、幅は図1、図2に示した
ように、ウエブ2の幅の1/2よりも大きく、例えばウ
エブ2の幅Wが前述のように262mmの場合、弾性枕
材6の幅は160mmとした。弾性枕材6は前端部6b
が下枠5の前面起立片5aの内側に接し、後端部6cは
図のように後面起立片5cと隙間をあけても、或いは前
後に長い寸法とし、後端部6cを後面起立片5cの内側
に当接させても良い。
【0021】下枠5に嵌合したチャンネル状ガラス1…
のウエブ2の前面2bと下枠5の前面起立片5b内側と
の間には、前述と同様のシール材9を充填して介装し、
又フランジ3の後端部3aと下枠5の後面起立片5c内
側との間には、前述と同様のシール材10を充填して介
装し、この間の隙間S3,S3を保持する。
【0022】図4は、図2の4−4線断面図である。図
で明示したように、弾性枕材6…は厚板状で、幅が各チ
ャンネル状ガラス1…のウエブ2の下端縁部2aの幅よ
りも前述のように充分に小さく、幅方向の中間部のみを
個々に支承していることが理解できる。
【0023】図5は、図4の5−5線の拡大断面図であ
る。チャンネル状ガラス1…の隣接するものの向い合う
フランジ3,3間の隙間S2の内外に介装されるシール
材において、隙間S3の外側のシール材7は、シリコン
シーラントの如き軟質で、経時的に硬化する拘束性のシ
ール材を用いる。隙間S3の内側(室内側)のシール材
8としては、非拘束性のシール材を用いる。例えば、ゴ
ムや弾性を有する樹脂等で複数のシールリップ8a…を
左右に突出した水密性のある乾式ガスケットを室内側か
ら隙間S3の内側から圧入して介装する。
【0024】以上により、地震時の横揺れ時に、チャン
ネル状ガラス1…に外力が作用した場合、チャンネル状
ガラス1,1は、後述するように隣接し、向い合うフラ
ンジ3,3の面内において上下方向、図の表裏方向に動
くが、シール材は、一方が拘束性のシール材7であり、
他方が非拘束性のシール材8なので、上下方向の動きに
対する拘束は従来の1/2となり、フランジ3,3の面
内における上下方向の動き、即ち、チャンネル状ガラス
1,1のロッキング動を容易に発生することが可能とな
る。
【0025】図6は、シール材の変更実施例を示す図5
同様の図である。この実施例では、フランジ3,3間の
隙間S3の内外に介装するシール材を、内側が前述と同
様の乾式ガスケット8とし、又外側のシール材を同様の
乾式ガスケット108とした。これにより、チャンネル
状ガラス1…の地震による横揺れ時、フランジ3,3は
内外において非拘束となり、後述するロッキングを一層
容易に行うことが可能となる。尚、外側のシール材10
8は、上述したように両側に複数のシールリップ108
a…を有する高い水密性を備えたガスケットを用いた
が、内側のシール材8は、この側が室内側なので、必ず
しも高い水密性を必要とせず、簡易な構造のガスケット
でも良い。又長尺な弾性チューブを隙間S3の内側に縦
に介装しても良い。
【0026】図7は、本発明に係るチャンネル状ガラス
の施工構造における作用説明図である。図では1枚のチ
ャンネル状ガラス1を用いて説明するが、実際には複数
枚のチャンネル状ガラス1…が並設されている。図7の
(a)は静止状態を示し、弾性枕材6は下枠5の上に載
置されており、チャンネル状ガラス1のウエブ2の下端
縁部2aの幅方向中間部は載置して支承されている。図
7の(a)の状態において地震が発生し、例えば、チャ
ンネル状ガラス1に図の右方向への横揺れが発生したと
しよう。この場合、チャンネル状ガラス1のウエブ2の
下端縁部2aは幅方向の中間部において枕材6上に載
置、支承されているので、揺動方向の支承端部Pを回転
中心としてロッキングする。
【0027】図7の(b)はロッキング状態を示し、ロ
ッキング時の回転中心Pが、チャンネル状ガラス1の幅
方向の中心線Cに近いことから、回転中心Pから容易に
θ°回転中心Pからロッキングすることが理解できる。
ロッキング時、回転中心Pがチャンネル状ガラス1の幅
方向の中心線Cに近いことから容易にロッキングを起こ
し、図の右方向へのスライドは無視し得る程度の極めて
小さいものとなる。
【0028】このように、並設した複数のチャンネル状
ガラス1…は、容易にロッキングを起こしてサッシの変
形に容易に、確実に追従することができ、チャンネル状
ガラス1…の図7の横方向(右方向)へのスライドがあ
ったとしても極めて小さい。従って、ウエブ2前面と下
枠5の前部起立片5bとの隙間S3、或いは後部起立片
5cとチャンネル状ガラス1…のフランジ3,3の後端
部との間の隙間S3に介装されるシール材9,10には
大きな剪断力が作用することがなく、このため、隙間S
3を可及的に小さく設定することができ、サッシの見込
寸法を小さくすることができ、この結果、サッシの外観
性、デザイン性も向上する。
【0029】以上の他、シール材9,10の使用量は、
隙間S3,S3が上述した理由により小さくなる結果、
少量ですみ、コストの面で有利であり、又シール材の充
填量が少ない結果、作業性の点で有利である。尚、図で
はチャンネル状ガラス1…が右方向にロッキングする例
で説明したが、左方向にロッキングする場合は、図7の
(a)の左側の回転中心P1を中心としてロッキングす
ることとなり、上記と同様に作用する。
【0030】図8は枕材の変更実施例を示す斜視図、図
9は同要部の縦断側面図である。この実施例では、枕材
106を断面L型としたもので、前記枕材と同様の厚板
状本体106aと、該本体106aの後端部から直角に
起立した起壁部106bを備える。弾性枕材106は、
各部一体にゴムや弾性を有する樹脂で形成する。弾性枕
材106の本体106a上でチャンネル状ガラス1のウ
エブ2の下端縁部2aの幅方向中間部を支承する。起壁
部106bはウエブ2の幅方向中間部の裏面に位置す
る。
【0031】ところで、弾性枕材106の起壁部106
bの前面に粘着剤を予め塗布しておき、或いは両面接着
テープを予め貼着しておき、チャンネル状ガラス1のウ
エブ2の下部の幅方向中央部の裏面に起壁部106bの
前面を事前に接合、一体化しておき、下枠5の底片5a
上にウエブ2の下端縁部を載置する。これにより、チャ
ンネル状ガラス1の下端縁部の中央部の設定した位置
に、弾性枕材106をセットすることができる。
【0032】図10は、チャンネル状ガラスをウエブが
室内外に面するように二重に配置した実施例を示す横断
平面図である。図11は図10の11−11線断面図で
ある。図10、図11において、Aは室外側を示し、B
は室内側を示す。サッシ104の下枠105は、図11
のように底片105a、前後の起立片105b,105
cを備え、前記した実施例の下枠5よりも幅が大きい。
チャンネル状ガラスは、下枠105内に下端を嵌合して
保持され(上端は図示しない上枠の嵌合して保持されて
いる)、室外側のもの101…と室内側のもの201…
とからなり、これ等チャンネル状ガラス101…,20
1…の各ウエブ102,202は、下枠105の幅内に
おいて室内外に所定の間隔を開けて並置されている。
【0033】図10において説明すると、室外側(図の
A側)のチャンネル状ガラス101…を、その各ウエブ
102…が室外側の壁面を構成するように下枠105の
長さ方向に並置し、左右のフランジ103…の隣接する
ものの外側面相互が向い合うように配置し、隣接し、向
い合うフランジ103,103間の隙間にスペーサ10
7を介装する。スペーサ107を図10では明確に示す
ために断面図のように示したが、実施に際しては、フラ
ンジ103,103間の上下端部の2ヵ所に介装し、フ
ランジ103,103間に所定の間隔をあけておくよう
にする。
【0034】室外側のチャンネル状ガラス101…のウ
エブ102…の前面は、下枠105の前部起立片105
bと隙間Sを保持して配置され、ウエブ102の下端縁
部102aは、幅方向の中間部を弾性枕材で底片105
a上に載置、支承される。弾性枕材は、上述の図8、図
9で述べた弾性枕材106を用いた。その理由は、チャ
ンネル状ガラスを室内外側に二重に配設するため、内外
のチャンネル状ガラス101…,201…の下枠105
内における幅方向の位置決めを行ない易くするためであ
る。
【0035】室内側(図のB側)のチャンネル状ガラス
201…のウエブ202…を、室内側に向けて、室外側
と同様に並置する。チャンネル状ガラス201…のウエ
ブ202…が室内側を向くように、室外側のもの101
…と対称的に配置する。室内側のチャンネル状ガラス2
01…のフランジ203…の隣接し、向い合うものの外
側面間の隙間には、上記と同様にスペーサ107を上下
の端部に介装する。
【0036】向い合い、隣接したチャンネル状ガラス2
01…のフランジ203,203は、実施例では室外側
のチャンネル状ガラス101のフランジ103の内側面
に対応するもののフランジ203の内側面を隙間をもっ
て向い合せ、この間に上記と同様にスペーサ107を介
装する。室内側の各チャンネル状ガラス201…のウエ
ブ202の下端縁202aの幅方向中間部と、下枠10
5の底片105aの上面との間に、上述と同様の弾性枕
材106を介装し、ウエブ202を底片105a上に載
置、支承する。弾性枕材106,106は、室内側、室
外側においては、起立壁106b,106bがウエブ1
02,202の裏面に配置するように、対称的に配置す
る。
【0037】以上のように下枠105の前後の起立片1
05b,105c間に下端部を対称的に嵌合したチャン
ネル状ガラス101…,201…の各ウエブ102…,
202…の各外面(チャンネル状ガラス101あっては
室外側であるA側、チャンネル状ガラス201にあって
は室内側であるB側)と前後の起立片105b,105
cとの間の隙間S,S間には前記と同様のシール材10
9,110を充填する。実施例では、シール材109の
下方に矩形断面のスペーサー111を介装し、又シール
材110の下方には、断面円形のスペーサー112を介
装した。
【0038】以上のように、室内外にチャンネル状ガラ
スを並設する二重構造のチャンネル状ガラス101…,
201…の壁面構造においても、本発明にかかる施工構
造を実施することができる。図では、L形の弾性枕材を
用いたが、断面矩形の弾性枕材を用いても、同様の施工
構造を実施することができるものである。以上の内外二
重構造のチャンネル状ガラスの壁面構造においても、ロ
ッキングが生じ易くなることが理解できる。
【0039】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1は、ウエブ、左右のフランジからなる断
面凹型のチャンネル状ガラスを長さ方向を縦向きして複
数並設し、各チャンネル状ガラスは、その下端縁部を断
面が上向きコ字形の下枠上に配置した弾性マットに載置
して支承し、並設した複数のチャンネル状ガラスのウエ
ブで、ガラス壁面を形成するようにしたチャンネル状ガ
ラスの施工構造において、前記チャンネル状ガラスの下
端縁部を載置、支承する弾性マットを、各チャンネル状
ガラスの個々のウエブの下端縁部の幅方向の中間部のみ
を、個々に載置、支承する弾性枕材とした。
【0040】請求項1では、チャンネル状ガラスの下端
縁部の幅方向の中間部のみを、サッシの下枠の底面上に
個々に弾性枕材で支承したので、地震時におけるチャン
ネル状ガラスのロッキングの際の回転中心が中央部に近
付き、小さい力で、確実にロッキングすることができ、
又ロッキングが小さな力で容易に、確実に発生させるこ
とができる結果、チャンネル状ガラスのスライドを抑制
することができる。この結果、地震時におけるサッシの
変形に、チャンネル状ガラスのロッキングは追従し、チ
ャンネル状ガラスのスライドが少ないので、スライドに
伴うチャンネル状ガラスと枠との間に介装するシール材
への大きな剪断力が作用するのを防止し、この結果、サ
ッシとチャンネル状ガラスとの間の隙間を小さく抑える
ことができる。従って、サッシの地震時を想定した際に
おける見込寸法を小さくすることができ、サッシ、並設
したチャンネル状ガラスによって形成されるガラス壁面
の外観性、デザイン性の向上を図ることができる。又サ
ッシとチャンネル状ガラスとの間の隙間に充填するシー
ル材が少なくてすみ、コストダウンを図ることができ
る。又この間の隙間が小さく、シール材の充填量が少な
いことから、チャンネル状ガラスの施工において、施工
作業性の点においても有利である。
【0041】請求項2は、請求項1において、並設した
チャンネル状ガラスの隣接するもののフランジ間の隙間
の外面側には拘束性のシール材を充填し、該隙間の内面
側には非拘束性のシール材を介装した。請求項2では、
請求項1の効果に加えるに、フランジ間に介装するシー
ル材は、外面側のみが拘束し、内面側は非拘束なので、
地震時におけるチャンネル状ガラスのロッキングの発生
を、小さな力で容易に、確実に行わせることができる。
【0042】請求項3は、請求項1において、並設した
チャンネル状ガラスの隣接するもののフランジ間の隙間
の外面側、及び内面側には、非拘束性のシール材を介装
し、少なくとも外面側の非拘束性のシール材を水密性の
シール材とした。請求項3では、請求項1の効果に加え
るに、フランジ間に介装するシール材は、外面側、内面
側がともに非拘束シール材なので、地震時におけるロッ
キングの発生を小さな力で、一層、容易に、確実に行わ
せることができる。
【0043】請求項4は、請求項1、請求項2又は請求
項3の何れかにおいて、弾性枕材を、底部、起壁部から
なる断面がL形で、底部で前記ウエブ下端縁部を支承
し、起壁部でウエブ下端部裏面を支承するようにした。
請求項4では、請求項1、請求項2、請求項3の効果に
加えるに、弾性枕材が断面L形なので、チャンネル状ガ
ラスの下端縁部の幅方向の位置決めが容易に、正確に行
え、作業性が良い。又断面L型の起壁部とチャンネル状
ガラスのウエブ中央部裏面とを両面接着テープや粘着剤
を介して事前に接合することで、位置決めが正確に行な
えるとともに、下端縁部に弾性枕材を正規位置にセット
しておいて枠にセットすることができ、施工作業の容易
化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るチャンネル状ガラスの施工構造を
示し、サッシの下枠部分の一部を示す正面図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】図1の3−3線断面図
【図4】図2の4−4線断面図
【図5】図4の5−5線の拡大断面図
【図6】シール材の変更実施例を示す図5同様の図
【図7】本発明に係るチャンネル状ガラスの施工構造に
おける作用説明図で、(a)は静止時、(b)はロッキ
ング時を示す図
【図8】枕材の変更実施例を示す斜視図
【図9】図8の要部の縦断側面図
【図10】チャンネル状ガラスをウエブが室内外に面す
るように二重に配置した実施例を示す横断平面図
【図11】図10の11−11線断面図
【図12】従来のチャンネル状ガラスの施工構造を示す
正面図で下半部を示す図
【図13】図12の横断平面図
【図14】図12下半部の縦断側面図を示す。
【図15】図13の要部の拡大図
【図16】従来技術の地震時におけるロッキングに関す
る課題を指摘する説明図で(a)は静止時の図、(b)
は地震時の図
【図17】従来技術におけるチャンネル状ガラスが、下
枠内においてロッキングとともにスライドすることによ
る不都合を説明する模式的説明図で(a)は静止状態、
(b)はスライド、ロッキング状態の図、(c)は対応
策を示し、課題を指摘する図
【符号の説明】
1,101…チャンネル状ガラス、 2,102,20
2…ウエブ、 3,103,203…フランジ、 4…
サッシ、 5,105…下枠、 6,106…弾性枕
材、 7,8,107,108…シール材、 9,1
0,109,110…シール材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森川 里美 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 武田 正行 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 Fターム(参考) 2E001 DG02 GA01 GA45 GA55 GA72 HA11 HF02 HF16 LA04 MA02 MA11 2E016 BA06 CA01 CB01 CC01 DA06 DA07 DB07 DC05 DD01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウエブ、左右のフランジからなる断面凹
    型のチャンネル状ガラスを長さ方向を縦向きして複数並
    設し、各チャンネル状ガラスは、その下端縁部を断面が
    上向きコ字形の下枠上に配置した弾性マットに載置して
    支承し、並設した複数のチャンネル状ガラスのウエブ
    で、ガラス壁面を形成するようにしたチャンネル状ガラ
    スの施工構造において、 前記チャンネル状ガラスの下端縁部を載置、支承する弾
    性マットを、各チャンネル状ガラスの個々のウエブの下
    端縁部の幅方向の中間部のみを、個々に載置、支承する
    弾性枕材とした、 ことを特徴とするチャンネル状ガラスの施工構造。
  2. 【請求項2】 前記並設したチャンネル状ガラスの隣接
    するもののフランジ間の隙間の外面側には拘束性のシー
    ル材を充填し、該隙間の内面側には非拘束性の目地材を
    介装したことを特徴とする請求項1に記載のチャンネル
    状ガラスの施工構造。
  3. 【請求項3】 前記並設したチャンネル状ガラスの隣接
    するもののフランジ間の隙間の外面側、及び内面側に
    は、非拘束性のシール材を介装し、少なくとも外面側の
    非拘束性のシール材を水密性のシール材としたことを特
    徴とする請求項1に記載のチャンネル状ガラスの施工構
    造。
  4. 【請求項4】 前記弾性枕材は、底部、起壁部からなる
    断面がL形で、底部で前記ウエブ下端縁部を支承し、起
    壁部でウエブ下端部裏面を支承するようにしたことを特
    徴とする請求項1、請求項2又は請求項3の何れかに記
    載のチャンネル状ガラスの施工構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104631618A (zh) * 2015-02-05 2015-05-20 清华大学 一种抗震性强的摇摆填充墙框架结构
JP7120696B1 (ja) * 2022-04-04 2022-08-17 パイロシステム株式会社 防火ガラススクリーン
JP7485260B2 (ja) 2020-08-25 2024-05-16 小松ウオール工業株式会社 間仕切り用の2重ガラスパネルの下枠、上枠と、それを使用する間仕切り用の2重ガラスパネル

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