JP2000313927A - 白金族金属含有液中からの白金族金属の回収方法 - Google Patents
白金族金属含有液中からの白金族金属の回収方法Info
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- JP2000313927A JP2000313927A JP11990599A JP11990599A JP2000313927A JP 2000313927 A JP2000313927 A JP 2000313927A JP 11990599 A JP11990599 A JP 11990599A JP 11990599 A JP11990599 A JP 11990599A JP 2000313927 A JP2000313927 A JP 2000313927A
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来ほとんど回収が行われていなかった触媒
液中に含まれる白金族金属、特にパラジウム、をその触
媒液から簡便な手段によって、含まれている白金族金属
のほとんど全てを分離回収することにある。 【解決手段】 白金族金属ないしその化合物を含有する
液にアルカリ剤を添加することにより白金族金属の粒子
を形成させ、次いでここに凝集剤を添加して白金族金属
粒子の凝集体を形成させて、これを分離回収することを
特徴とする、白金族金属の回収方法。この方法により、
白金族金属含有液中に含まれる白金族金属のほぼ全量を
容易に回収することができる。
液中に含まれる白金族金属、特にパラジウム、をその触
媒液から簡便な手段によって、含まれている白金族金属
のほとんど全てを分離回収することにある。 【解決手段】 白金族金属ないしその化合物を含有する
液にアルカリ剤を添加することにより白金族金属の粒子
を形成させ、次いでここに凝集剤を添加して白金族金属
粒子の凝集体を形成させて、これを分離回収することを
特徴とする、白金族金属の回収方法。この方法により、
白金族金属含有液中に含まれる白金族金属のほぼ全量を
容易に回収することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、白金族金属ないし
その化合物を含有する液中からの白金族金属の回収方
法、詳しくは、無電解メッキ処理の触媒化工程で排出さ
れる使用済み触媒液からのパラジウムの回収方法、に関
するものである。
その化合物を含有する液中からの白金族金属の回収方
法、詳しくは、無電解メッキ処理の触媒化工程で排出さ
れる使用済み触媒液からのパラジウムの回収方法、に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、装飾目的や機能付加を目的とし
て、プラスチックやセラミック等の非導電性材料上に、
銅、ニッケルのような金属や種々合金をメッキすること
が多く行われている。例えば、デザイン上の理由から日
用雑貨品に金属メッキを施したり、耐食性の付与や電磁
波の遮断を目的として自動車部品や電気製品の一部に、
このような金属メッキを施したりすることが一般に行わ
れている。さらに、プリント配線基板の製造等において
も同様の金属メッキ処理技術が利用されている。ところ
が、これらのメッキ処理では、対象物がプラスチックの
ような非導電性材料であるため、通常の電気メッキ処理
を直ちに適用することはできない。従って、そのような
非導電性材料の表面に、導電性を予め付与するために、
通常、化学メッキ処理、すなわち無電解メッキ処理、が
行われている。
て、プラスチックやセラミック等の非導電性材料上に、
銅、ニッケルのような金属や種々合金をメッキすること
が多く行われている。例えば、デザイン上の理由から日
用雑貨品に金属メッキを施したり、耐食性の付与や電磁
波の遮断を目的として自動車部品や電気製品の一部に、
このような金属メッキを施したりすることが一般に行わ
れている。さらに、プリント配線基板の製造等において
も同様の金属メッキ処理技術が利用されている。ところ
が、これらのメッキ処理では、対象物がプラスチックの
ような非導電性材料であるため、通常の電気メッキ処理
を直ちに適用することはできない。従って、そのような
非導電性材料の表面に、導電性を予め付与するために、
通常、化学メッキ処理、すなわち無電解メッキ処理、が
行われている。
【0003】無電解メッキ処理とは、外部から水溶液に
電気エネルギーを与えないで行うメッキ処理のことをい
う。非導電性材料表面にメッキを行う場合は、該表面へ
のメッキ金属析出原理は、例えば該メッキ金属塩の還元
である。このような無電解メッキは、その金属析出原理
が還元に基づくものである場合には、単純に還元反応の
みによって行うことができるが、被メッキ表面へのメッ
キ金属の容易および(または)強固な結合を考えると、
触媒を使用することが好ましく、また普通でもある。す
なわち、典型的な無電解メッキ処理は、触媒反応の核と
なる白金族金属等(例えばパラジウム)の触媒を、基材
表面に予め付与した後、これを核として触媒反応に利用
して、目的の基材上に銅やニッケル等のメッキを析出さ
せることからなる。これにより、非導電性材料表面に金
属をメッキすることが可能となる。
電気エネルギーを与えないで行うメッキ処理のことをい
う。非導電性材料表面にメッキを行う場合は、該表面へ
のメッキ金属析出原理は、例えば該メッキ金属塩の還元
である。このような無電解メッキは、その金属析出原理
が還元に基づくものである場合には、単純に還元反応の
みによって行うことができるが、被メッキ表面へのメッ
キ金属の容易および(または)強固な結合を考えると、
触媒を使用することが好ましく、また普通でもある。す
なわち、典型的な無電解メッキ処理は、触媒反応の核と
なる白金族金属等(例えばパラジウム)の触媒を、基材
表面に予め付与した後、これを核として触媒反応に利用
して、目的の基材上に銅やニッケル等のメッキを析出さ
せることからなる。これにより、非導電性材料表面に金
属をメッキすることが可能となる。
【0004】通常、無電解メッキ処理は、次のような手
順に従って行われている。すなわち、先ず、処理対象の
非導電性部材表面に付着した油や汚れなどを除去し、素
材表面の濡れ性を改善する目的で、界面活性剤を含むア
ルカリ性脱脂液を用いる脱脂工程が行われる。次いで、
プラスチック等の表面をエッチング剤により粗化するエ
ッチング工程が行われる。この工程により、処理表面が
粗化され、メッキされる金属とプラスチック等の部材と
の間のメッキ後の密着性を強化することが可能となる。
順に従って行われている。すなわち、先ず、処理対象の
非導電性部材表面に付着した油や汚れなどを除去し、素
材表面の濡れ性を改善する目的で、界面活性剤を含むア
ルカリ性脱脂液を用いる脱脂工程が行われる。次いで、
プラスチック等の表面をエッチング剤により粗化するエ
ッチング工程が行われる。この工程により、処理表面が
粗化され、メッキされる金属とプラスチック等の部材と
の間のメッキ後の密着性を強化することが可能となる。
【0005】次に、基材表面に無電解メッキの析出反応
のための触媒を付与する工程、すなわち所謂、触媒化工
程、が行われる。この工程が必要とされる理由は、無電
解メッキされる金属は触媒性のある物質の上以外には析
出し難いため、非導電性の基材に無電解メッキするため
には先ずその表面に触媒を吸着させる必要があるからで
ある。この工程では、このような触媒付与を行うため
に、「キャタライザー」若しくは「キャタリスト」と一
般に呼ばれている、例えばスズとパラジウムを混合した
コロイド性の酸性溶液(すなわち触媒液)、が用いられ
ている。無電解メッキ処理においては、この触媒化工程
の後、必要に応じて、スズの影響を除去するための活性
化処理が行われた後、銅やニッケル等を含む無電解メッ
キ液に基材を浸漬させて、その基材表面に無電解メッキ
が施されることとなる。
のための触媒を付与する工程、すなわち所謂、触媒化工
程、が行われる。この工程が必要とされる理由は、無電
解メッキされる金属は触媒性のある物質の上以外には析
出し難いため、非導電性の基材に無電解メッキするため
には先ずその表面に触媒を吸着させる必要があるからで
ある。この工程では、このような触媒付与を行うため
に、「キャタライザー」若しくは「キャタリスト」と一
般に呼ばれている、例えばスズとパラジウムを混合した
コロイド性の酸性溶液(すなわち触媒液)、が用いられ
ている。無電解メッキ処理においては、この触媒化工程
の後、必要に応じて、スズの影響を除去するための活性
化処理が行われた後、銅やニッケル等を含む無電解メッ
キ液に基材を浸漬させて、その基材表面に無電解メッキ
が施されることとなる。
【0006】無電解メッキ処理は、通常、前記のような
手順で行われるが、この中で、特に触媒化工程では、触
媒液の使用に伴い、メッキの処理過程で液中に銅が徐々
に混入してしまうことがある。このような場合、通常
は、ある程度の銅濃度に達した時点で、この触媒液は廃
液として処分されることとなっている。この触媒液の廃
液では、含有する触媒金属(例えばパラジウム)の量も
少なくなっている場合が多いので、従来は、最終的に他
の廃液と共に混合して、外部の専門業者に依頼して廃棄
処分したり、あるいは自社内の排水処理施設等で一定の
環境基準を満たすように処理した後、廃棄処分されてい
た。従って、無電解メッキ処理で生ずる触媒液中に含ま
れるパラジウム等の白金族金属を、分離回収しようとい
う試みは、これまで、ほとんどなされていなかった。
手順で行われるが、この中で、特に触媒化工程では、触
媒液の使用に伴い、メッキの処理過程で液中に銅が徐々
に混入してしまうことがある。このような場合、通常
は、ある程度の銅濃度に達した時点で、この触媒液は廃
液として処分されることとなっている。この触媒液の廃
液では、含有する触媒金属(例えばパラジウム)の量も
少なくなっている場合が多いので、従来は、最終的に他
の廃液と共に混合して、外部の専門業者に依頼して廃棄
処分したり、あるいは自社内の排水処理施設等で一定の
環境基準を満たすように処理した後、廃棄処分されてい
た。従って、無電解メッキ処理で生ずる触媒液中に含ま
れるパラジウム等の白金族金属を、分離回収しようとい
う試みは、これまで、ほとんどなされていなかった。
【0007】また、上記のような触媒液中においては、
パラジウム等の白金族金属は、コロイドを形成して液中
に安定に分散されていることが知られており、またこの
コロイド粒子は、直径が1μmよりも小さく、例えば1
0〜20オングストローム程度であることが知られてい
る。このため、単なる濾別処理や遠心沈降等によって
は、分離させて回収を図ることは困難であった。
パラジウム等の白金族金属は、コロイドを形成して液中
に安定に分散されていることが知られており、またこの
コロイド粒子は、直径が1μmよりも小さく、例えば1
0〜20オングストローム程度であることが知られてい
る。このため、単なる濾別処理や遠心沈降等によって
は、分離させて回収を図ることは困難であった。
【0008】一方、近年、パラジウム相場の高騰によ
り、様々な廃棄物中に含まれるパラジウムをリサイクル
することに、関心が高まっている。また、最近の環境問
題への関心の高まりから、環境リサイクルの理念を打ち
出している企業が多くなり、上記のような触媒液を排出
する企業・団体等においても、廃液中のパラジウムを回
収することが望まれていた。
り、様々な廃棄物中に含まれるパラジウムをリサイクル
することに、関心が高まっている。また、最近の環境問
題への関心の高まりから、環境リサイクルの理念を打ち
出している企業が多くなり、上記のような触媒液を排出
する企業・団体等においても、廃液中のパラジウムを回
収することが望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】[発明の概要]本発明
は、白金族金属を典型的にはコロイド粒子として含む
液、特にパラジウムをコロイド粒子として含む触媒液か
ら、そこに含まれている白金族金属(特にパラジウム)
のほとんど全てを、簡便な手段によって分離回収する方
法、を提供することを目的とするものである。
は、白金族金属を典型的にはコロイド粒子として含む
液、特にパラジウムをコロイド粒子として含む触媒液か
ら、そこに含まれている白金族金属(特にパラジウム)
のほとんど全てを、簡便な手段によって分離回収する方
法、を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のように
従来回収処理がほとんど行われることなく廃棄されてい
た白金族金属含有液に、アルカリ剤を加えると、液中に
安定的に分散している白金族金属の安定性が崩れ、さら
にここに凝集剤を加えると白金族金属を含む比較的大き
な凝集体が形成される、との発見に基づくものである。
従来回収処理がほとんど行われることなく廃棄されてい
た白金族金属含有液に、アルカリ剤を加えると、液中に
安定的に分散している白金族金属の安定性が崩れ、さら
にここに凝集剤を加えると白金族金属を含む比較的大き
な凝集体が形成される、との発見に基づくものである。
【0011】<要旨>すなわち、本発明による白金族金
属の回収方法は、白金族金属ないしその化合物を含有す
る液にアルカリ剤を添加することにより該液中の白金族
金属の粒子の粒径を増大させるか、同金属の粒子を形成
させ、次いでここに凝集剤を添加して白金族金属粒子の
凝集体を形成させて、これを分離回収すること、を特徴
とするものである。
属の回収方法は、白金族金属ないしその化合物を含有す
る液にアルカリ剤を添加することにより該液中の白金族
金属の粒子の粒径を増大させるか、同金属の粒子を形成
させ、次いでここに凝集剤を添加して白金族金属粒子の
凝集体を形成させて、これを分離回収すること、を特徴
とするものである。
【0012】<効果>本発明の方法によって、白金族金
属ないしその化合物を含む液から白金族金属を容易かつ
効率的に回収することができる。また本発明の方法によ
って、従来ほとんど回収されていなかった触媒液中の比
較的高価な白金族金属を回収することができ、その結果
その再利用を可能とすることができる。また、本発明の
方法によれば、白金族金属を含む液中に含まれる白金族
金属のほとんど全てを容易に回収することが可能とな
る。本発明で対象とする白金族金属ないしその化合物を
含む液は、白金族金属のコロイド溶液であることが典型
的であるが(詳細後述)、このような特殊な形態の金属
がアルカリ剤の作用によってコロイド粒子から粒径が肥
大して分離容易な状態となるということは興味のあると
ころである。
属ないしその化合物を含む液から白金族金属を容易かつ
効率的に回収することができる。また本発明の方法によ
って、従来ほとんど回収されていなかった触媒液中の比
較的高価な白金族金属を回収することができ、その結果
その再利用を可能とすることができる。また、本発明の
方法によれば、白金族金属を含む液中に含まれる白金族
金属のほとんど全てを容易に回収することが可能とな
る。本発明で対象とする白金族金属ないしその化合物を
含む液は、白金族金属のコロイド溶液であることが典型
的であるが(詳細後述)、このような特殊な形態の金属
がアルカリ剤の作用によってコロイド粒子から粒径が肥
大して分離容易な状態となるということは興味のあると
ころである。
【0013】
【発明の実施の形態】[発明の具体的説明] <白金族金属含有溶液>本発明の方法において処理の対
象とする白金族金属ないしその化合物を含有する液(以
下、白金族金属含有溶液ということがある)とは、各種
工業の過程において得られる白金族金属(特にコロイド
状態のもの)ないしその化合物を含んでなる液をいう。
これは、水性の液が普通であるが、有機性のものを排除
しない。このような白金族金属含有溶液の例としては、
各種の触媒反応で使用された(もしくは使用される)白
金族金属コロイド粒子を含有する触媒液が例示される。
本発明においてはこのような触媒液が好ましい。なお、
本発明において触媒液というときは、前記のように、触
媒反応において使用済みの触媒液(すなわち触媒廃液)
の外に、使用前の触媒液や触媒洗浄液等も含まれる。
象とする白金族金属ないしその化合物を含有する液(以
下、白金族金属含有溶液ということがある)とは、各種
工業の過程において得られる白金族金属(特にコロイド
状態のもの)ないしその化合物を含んでなる液をいう。
これは、水性の液が普通であるが、有機性のものを排除
しない。このような白金族金属含有溶液の例としては、
各種の触媒反応で使用された(もしくは使用される)白
金族金属コロイド粒子を含有する触媒液が例示される。
本発明においてはこのような触媒液が好ましい。なお、
本発明において触媒液というときは、前記のように、触
媒反応において使用済みの触媒液(すなわち触媒廃液)
の外に、使用前の触媒液や触媒洗浄液等も含まれる。
【0014】本発明において好ましい白金族金属含有溶
液は、無電解メッキ処理を行う際の所謂触媒化工程、す
なわちメッキ対象物に白金族金属のような触媒の活性核
を種付けする工程、において使用された(もしくは使用
される)触媒液、である。
液は、無電解メッキ処理を行う際の所謂触媒化工程、す
なわちメッキ対象物に白金族金属のような触媒の活性核
を種付けする工程、において使用された(もしくは使用
される)触媒液、である。
【0015】また、本発明でいう白金族金属としては、
周期表第VIII族元素のうち特に、パラジウムPd、ルテ
ニウムRu、ロジウムRh、オスミウムOs、イリジウ
ムIr、および白金Ptが例示される。本発明において
は、特にパラジウム(Pd)が好ましい。従って、本発
明の好ましい態様は、触媒液中からパラジウムを回収す
る方法に関するものである。本発明の好ましい態様にお
ける触媒液の一具体例としては、「増感剤HS−201
B(またはHS−202B)」(日立化成製)が例示さ
れる。これは、無電解銅メッキ反応を開始するためのパ
ラジウム(触媒)を、メッキする基板表面上に付着させ
るために使用されるものである。
周期表第VIII族元素のうち特に、パラジウムPd、ルテ
ニウムRu、ロジウムRh、オスミウムOs、イリジウ
ムIr、および白金Ptが例示される。本発明において
は、特にパラジウム(Pd)が好ましい。従って、本発
明の好ましい態様は、触媒液中からパラジウムを回収す
る方法に関するものである。本発明の好ましい態様にお
ける触媒液の一具体例としては、「増感剤HS−201
B(またはHS−202B)」(日立化成製)が例示さ
れる。これは、無電解銅メッキ反応を開始するためのパ
ラジウム(触媒)を、メッキする基板表面上に付着させ
るために使用されるものである。
【0016】本発明の好ましい態様においては、白金族
金属含有溶液は、パラジウムを含む酸性液またはパラジ
ウムとスズを含む酸性溶液であり、より詳しくは、塩化
パラジウムを含む酸性触媒溶液または塩化パラジウムと
スズを含む酸性触媒溶液である。多くの場合、パラジウ
ムまたはパラジウム−スズは、この液中でコロイド状態
で存在しているものと考えられている。この場合、コロ
イド粒子は少なくとも直径が1μmより小さく、さらに
詳しくは、例えば10〜20オングストローム程度、で
あることが知られている。しかしながら、この状態のま
までは明らかに、濾紙等によって濾別したり、遠心等に
より沈降させることは困難である。
金属含有溶液は、パラジウムを含む酸性液またはパラジ
ウムとスズを含む酸性溶液であり、より詳しくは、塩化
パラジウムを含む酸性触媒溶液または塩化パラジウムと
スズを含む酸性触媒溶液である。多くの場合、パラジウ
ムまたはパラジウム−スズは、この液中でコロイド状態
で存在しているものと考えられている。この場合、コロ
イド粒子は少なくとも直径が1μmより小さく、さらに
詳しくは、例えば10〜20オングストローム程度、で
あることが知られている。しかしながら、この状態のま
までは明らかに、濾紙等によって濾別したり、遠心等に
より沈降させることは困難である。
【0017】本発明の処理対象とされる白金族金属含有
溶液中の白金族金属の濃度は、溶液中に少なくとも白金
族金属が含まれているのであれば、いずれの濃度であっ
ても良いが、例えば無電解メッキ処理の触媒化工程にお
ける触媒液の場合には、塩化パラジウム量で換算して、
0.1〜0.5g/Lの触媒液管理範囲より少ない量で
あるのが普通である。なお、このような白金族金属含有
溶液は、必要に応じて、各種慣用の濃縮もしくは希釈手
段を利用して、予め濃縮もしくは希釈させた後、本発明
の方法に付してもよい。また、本発明の処理対象とされ
る白金族金属含有溶液は、通常は酸性溶液であり、具体
的にはpHが5より低いのが普通であり、例えば約2〜
3程度である。
溶液中の白金族金属の濃度は、溶液中に少なくとも白金
族金属が含まれているのであれば、いずれの濃度であっ
ても良いが、例えば無電解メッキ処理の触媒化工程にお
ける触媒液の場合には、塩化パラジウム量で換算して、
0.1〜0.5g/Lの触媒液管理範囲より少ない量で
あるのが普通である。なお、このような白金族金属含有
溶液は、必要に応じて、各種慣用の濃縮もしくは希釈手
段を利用して、予め濃縮もしくは希釈させた後、本発明
の方法に付してもよい。また、本発明の処理対象とされ
る白金族金属含有溶液は、通常は酸性溶液であり、具体
的にはpHが5より低いのが普通であり、例えば約2〜
3程度である。
【0018】本発明において処理対象とされる白金族金
属含有溶液が使用済みの触媒液である場合には、触媒反
応の前処理工程での使用に伴う種々の夾雑物が触媒液に
混じっている場合が多い。従って、本発明の処理対象と
される触媒液は、種々の夾雑物を含むのが普通である。
例えば、無電解メッキ処理の触媒化工程で使用された触
媒液では、この工程での繰り返しの使用に伴い、銅やガ
ラス、樹脂などのメッキ基材成分のような夾雑物が増加
して、次第に触媒化工程の効率を低下させてしまうこと
がある。このような場合、触媒化工程の効率の低下を防
ぐため、ある程度夾雑物が増加した時点で、触媒液を新
しいものに入れ替える場合が多く、本発明で対象とされ
る触媒液はこのような場合に排出される触媒液であるこ
とができる。
属含有溶液が使用済みの触媒液である場合には、触媒反
応の前処理工程での使用に伴う種々の夾雑物が触媒液に
混じっている場合が多い。従って、本発明の処理対象と
される触媒液は、種々の夾雑物を含むのが普通である。
例えば、無電解メッキ処理の触媒化工程で使用された触
媒液では、この工程での繰り返しの使用に伴い、銅やガ
ラス、樹脂などのメッキ基材成分のような夾雑物が増加
して、次第に触媒化工程の効率を低下させてしまうこと
がある。このような場合、触媒化工程の効率の低下を防
ぐため、ある程度夾雑物が増加した時点で、触媒液を新
しいものに入れ替える場合が多く、本発明で対象とされ
る触媒液はこのような場合に排出される触媒液であるこ
とができる。
【0019】例えば、プリント配線板等の製造に際して
無電解銅メッキ処理を行うような場合には、使用に伴っ
て触媒液中の銅濃度が増加することが知られている。こ
のような場合、通常、銅濃度が約2000ppmを越え
た時点で、触媒液を新しいものに入れ替えることとされ
ている。従って、本発明の特に好ましい態様において
は、本発明の処理対象とされる白金族金属含有溶液は、
パラジウムもしくはパラジウムとスズを含んでなる触媒
液であって、銅を2000ppmより多く含んでなるも
のであることができる。なお、このような液は、多くの
場合、茶黒色をしている。
無電解銅メッキ処理を行うような場合には、使用に伴っ
て触媒液中の銅濃度が増加することが知られている。こ
のような場合、通常、銅濃度が約2000ppmを越え
た時点で、触媒液を新しいものに入れ替えることとされ
ている。従って、本発明の特に好ましい態様において
は、本発明の処理対象とされる白金族金属含有溶液は、
パラジウムもしくはパラジウムとスズを含んでなる触媒
液であって、銅を2000ppmより多く含んでなるも
のであることができる。なお、このような液は、多くの
場合、茶黒色をしている。
【0020】<アルカリ剤>本発明において使用される
アルカリ剤としては、触媒液に添加することにより、触
媒液を、塩基性、好ましくは少なくともpH11、にす
ることができるものであれば、いずれのものも使用可能
である。従って、このようなアルカリ剤の例としては、
例えば、M(OH)nの形式をとって水に溶解して塩基性
を示す、いずれかの物質、が挙げられる。なおここで、
Mは主としてアルカリ金属、アルカリ土類金属、もしく
はアンモニア基であることができ、また、nはMの価数
に応じて決定される整数である。具体的には、このよう
なアルカリ剤としては、水酸化ナトリウム(NaO
H)、水酸化カリウム(KOH)等が例示される。本発
明においては、特に水酸化ナトリウムが好ましい。
アルカリ剤としては、触媒液に添加することにより、触
媒液を、塩基性、好ましくは少なくともpH11、にす
ることができるものであれば、いずれのものも使用可能
である。従って、このようなアルカリ剤の例としては、
例えば、M(OH)nの形式をとって水に溶解して塩基性
を示す、いずれかの物質、が挙げられる。なおここで、
Mは主としてアルカリ金属、アルカリ土類金属、もしく
はアンモニア基であることができ、また、nはMの価数
に応じて決定される整数である。具体的には、このよう
なアルカリ剤としては、水酸化ナトリウム(NaO
H)、水酸化カリウム(KOH)等が例示される。本発
明においては、特に水酸化ナトリウムが好ましい。
【0021】上記のようなアルカリ剤を使用する場合に
は、アルカリ剤が固体状で入手できる場合には、そのま
ま、または粉砕し、それをそのまま触媒液中に投入して
もよい。しかしながら、好ましいアルカリ剤は、対象の
触媒液に可溶性のもの、具体的には水溶性のもの、であ
るので、例えばアルカリ剤が水酸化ナトリウムや水酸化
カリウム等である場合には、水溶液の状態にして触媒液
に添加するのが好ましい。これは、取扱い容易性の観点
からも有利であるといえる。従って、本発明で使用され
る特に好ましいアルカリ剤は、水酸化ナトリウム水溶液
である。
は、アルカリ剤が固体状で入手できる場合には、そのま
ま、または粉砕し、それをそのまま触媒液中に投入して
もよい。しかしながら、好ましいアルカリ剤は、対象の
触媒液に可溶性のもの、具体的には水溶性のもの、であ
るので、例えばアルカリ剤が水酸化ナトリウムや水酸化
カリウム等である場合には、水溶液の状態にして触媒液
に添加するのが好ましい。これは、取扱い容易性の観点
からも有利であるといえる。従って、本発明で使用され
る特に好ましいアルカリ剤は、水酸化ナトリウム水溶液
である。
【0022】アルカリ剤が水溶液である場合には、その
水溶液が高濃度である方が後続処理での処理液量を減ら
すことができるので、高濃度のアルカリ剤の溶液を使用
するのが好ましい。例えば、アルカリ剤として水酸化ナ
トリウム水溶液を使用する場合には、例えば20〜60
%、好ましくは30〜50%、特に好ましくは48%、
の水酸化ナトリウム水溶液を使用することが望ましい。
水溶液が高濃度である方が後続処理での処理液量を減ら
すことができるので、高濃度のアルカリ剤の溶液を使用
するのが好ましい。例えば、アルカリ剤として水酸化ナ
トリウム水溶液を使用する場合には、例えば20〜60
%、好ましくは30〜50%、特に好ましくは48%、
の水酸化ナトリウム水溶液を使用することが望ましい。
【0023】アルカリ剤を触媒液に投入することによっ
て、触媒液のpHが上昇し、その結果、触媒液中の、白
金族金属(特にパラジウム)の安定なコロイド状態が崩
されて、白金族金属が固体粒子(白金族金属の粒子)と
して析出するので、白金族金属回収に一層有利な状態に
することができると考えられる。この場合、アルカリ剤
投入により生ずる白金族金属の粒子は、少なくとも投入
前のコロイド粒子の大きさよりも大きく、通常、顕微鏡
的粒子サイズであり、具体的には、その直径が約1〜1
00ミクロン程度の大きさの粒子である。特にパラジウ
ムをコロイド状態で含む触媒液に、アルカリ剤を加える
と、液の色調が、茶黒色からほぼ無色透明に変わり、ま
たこの透明の液中に黒色の微粒子が浮遊しているのが観
察される。これはアルカリ剤によってパラジウムコロイ
ドが崩されたことによるものと考えられる。また、アル
カリ剤添加による触媒液のpH上昇が、酸化還元電位を
還元側にシフトさせて、より完全なPdとして析出させ
ることができると考えられる。
て、触媒液のpHが上昇し、その結果、触媒液中の、白
金族金属(特にパラジウム)の安定なコロイド状態が崩
されて、白金族金属が固体粒子(白金族金属の粒子)と
して析出するので、白金族金属回収に一層有利な状態に
することができると考えられる。この場合、アルカリ剤
投入により生ずる白金族金属の粒子は、少なくとも投入
前のコロイド粒子の大きさよりも大きく、通常、顕微鏡
的粒子サイズであり、具体的には、その直径が約1〜1
00ミクロン程度の大きさの粒子である。特にパラジウ
ムをコロイド状態で含む触媒液に、アルカリ剤を加える
と、液の色調が、茶黒色からほぼ無色透明に変わり、ま
たこの透明の液中に黒色の微粒子が浮遊しているのが観
察される。これはアルカリ剤によってパラジウムコロイ
ドが崩されたことによるものと考えられる。また、アル
カリ剤添加による触媒液のpH上昇が、酸化還元電位を
還元側にシフトさせて、より完全なPdとして析出させ
ることができると考えられる。
【0024】<凝集剤>本発明における凝集剤は、アル
カリ剤添加後の処理対象の溶液に投入するとこの溶液中
に浮遊している白金族金属(特にパラジウム)粒子の凝
集を促進し、白金族金属粒子の粒子径(すなわち凝集体
の大きさ)を大きくすることができるものである。従っ
て、本発明では、前記のような凝集作用を有するもので
あれば、いずれのものも凝集剤として使用可能である。
本発明においては、好ましくはノニオン系またはアニオ
ン系の凝集剤が使用される。このような凝集剤の典型例
としては、排水処理助剤として一般的に用いられている
高分子凝集剤、中でもポリアクリルアミド系のもの等が
挙げられる。さらに具体的な一例を挙げると、SS−1
00(商品名)(ハイモ(株)社製)で表されるアニオ
ン系の凝集剤が例示される。本発明において、凝集剤
は、固体もしくは液体の状態で、処理対象の溶液に投入
することができる。従って、例えば、約1g/L程度の
濃度の凝集剤溶液を調製して、これを投入してもよい。
カリ剤添加後の処理対象の溶液に投入するとこの溶液中
に浮遊している白金族金属(特にパラジウム)粒子の凝
集を促進し、白金族金属粒子の粒子径(すなわち凝集体
の大きさ)を大きくすることができるものである。従っ
て、本発明では、前記のような凝集作用を有するもので
あれば、いずれのものも凝集剤として使用可能である。
本発明においては、好ましくはノニオン系またはアニオ
ン系の凝集剤が使用される。このような凝集剤の典型例
としては、排水処理助剤として一般的に用いられている
高分子凝集剤、中でもポリアクリルアミド系のもの等が
挙げられる。さらに具体的な一例を挙げると、SS−1
00(商品名)(ハイモ(株)社製)で表されるアニオ
ン系の凝集剤が例示される。本発明において、凝集剤
は、固体もしくは液体の状態で、処理対象の溶液に投入
することができる。従って、例えば、約1g/L程度の
濃度の凝集剤溶液を調製して、これを投入してもよい。
【0025】<白金族金属の回収方法(pH調節法)>
以下の説明は、本発明の白金族金属の回収法の手順に関
するものである。各種の製造工程や処理プロセス等か
ら、本発明の白金族金属回収方法に付する白金族金属含
有溶液が提供される。例えば、この処理する溶液が、無
電解メッキ処理の触媒化工程で使用された触媒液である
場合には、通常、そのpHは2程度であり、液色は茶黒
色である。
以下の説明は、本発明の白金族金属の回収法の手順に関
するものである。各種の製造工程や処理プロセス等か
ら、本発明の白金族金属回収方法に付する白金族金属含
有溶液が提供される。例えば、この処理する溶液が、無
電解メッキ処理の触媒化工程で使用された触媒液である
場合には、通常、そのpHは2程度であり、液色は茶黒
色である。
【0026】《アルカリ剤の添加》先ず、入手された白
金族金属含有溶液に、アルカリ剤を添加する。アルカリ
剤は、既に前記したように、水溶液の形態で添加するの
が好ましい。アルカリ剤の添加量は、処理される溶液の
pHが塩基性となるような量、好ましくは少なくとも1
1になるような量、である。従って、前記のような条件
の量である限り、アルカリ剤の添加量は、処理される液
の量もしくはpH、アルカリ剤の濃度もしくはその形
態、等により、種々変化することができる。例えば、処
理される触媒液(Pd濃度231mg/L)のpHが
2.18でその量が15Lある場合には、使用されるア
ルカリ剤の量は、アルカリ剤が48%NaOH水溶液で
あるとき、180mlである。
金族金属含有溶液に、アルカリ剤を添加する。アルカリ
剤は、既に前記したように、水溶液の形態で添加するの
が好ましい。アルカリ剤の添加量は、処理される溶液の
pHが塩基性となるような量、好ましくは少なくとも1
1になるような量、である。従って、前記のような条件
の量である限り、アルカリ剤の添加量は、処理される液
の量もしくはpH、アルカリ剤の濃度もしくはその形
態、等により、種々変化することができる。例えば、処
理される触媒液(Pd濃度231mg/L)のpHが
2.18でその量が15Lある場合には、使用されるア
ルカリ剤の量は、アルカリ剤が48%NaOH水溶液で
あるとき、180mlである。
【0027】アルカリ剤の添加に際しては、予め必要添
加量を用意し、これを処理する溶液に一度に加えても良
いが、一定の投入速度で徐々に添加してもよい。例え
ば、アルカリ剤として水酸化ナトリウム水溶液を170
ml添加する際に、投入速度11.3ml/秒として、
約15秒かけて処理溶液に添加することができる。この
ように一定の投入速度で添加することにより、触媒液中
のスズイオンが、アルカリに不溶な水酸化スズとなり、
酸やアルカリに不要な酸化スズの生成を防ぐことができ
る。また、アルカリ剤の添加に際しては、処理する溶液
のpHを測定しながら、それに応じてアルカリ剤を添加
してもよい。
加量を用意し、これを処理する溶液に一度に加えても良
いが、一定の投入速度で徐々に添加してもよい。例え
ば、アルカリ剤として水酸化ナトリウム水溶液を170
ml添加する際に、投入速度11.3ml/秒として、
約15秒かけて処理溶液に添加することができる。この
ように一定の投入速度で添加することにより、触媒液中
のスズイオンが、アルカリに不溶な水酸化スズとなり、
酸やアルカリに不要な酸化スズの生成を防ぐことができ
る。また、アルカリ剤の添加に際しては、処理する溶液
のpHを測定しながら、それに応じてアルカリ剤を添加
してもよい。
【0028】アルカリ剤の添加により、例えば、処理す
る溶液が、無電解メッキ処理の触媒化工程で使用された
触媒液である場合には、液色が茶黒色から黒みがかった
透明色に変化するのが観られる。これは、アルカリ剤に
より、白金族金属(特にパラジウム)のコロイド状態が
崩され、ほぼ黒色の白金族金属(特にパラジウム)の微
粒子が生成したことによると考えられる。なお、通常、
この生じた微粒子の大きさは、約1〜100ミクロン程
度の大きさである。
る溶液が、無電解メッキ処理の触媒化工程で使用された
触媒液である場合には、液色が茶黒色から黒みがかった
透明色に変化するのが観られる。これは、アルカリ剤に
より、白金族金属(特にパラジウム)のコロイド状態が
崩され、ほぼ黒色の白金族金属(特にパラジウム)の微
粒子が生成したことによると考えられる。なお、通常、
この生じた微粒子の大きさは、約1〜100ミクロン程
度の大きさである。
【0029】《凝集剤の投入》前記のようにしてアルカ
リ剤を添加した後、処理溶液に、凝集剤を投入する。凝
集剤は、既に前記したように、水溶液の形態で添加する
のが好ましい。凝集剤の投入量は、処理される溶液に少
なくとも凝集が起こるような量、であるのが好ましい。
従って、前記のような条件の量である限り、凝集剤の投
入量は、処理対象の溶液の液量、凝集剤の投入形態もし
くは凝集剤液の濃度、等により、種々変化することがで
きる。例えば、処理される触媒液(3L、Pd量442
mg)にアルカリ剤(48%NaOH水溶液)を170
ml添加した溶液がある場合には、そこに投入する凝集
剤(SS−100)の量は、その1g/L溶液を用いた
ときは70mlである。凝集剤の添加に際しては、予め
必要投入量を用意し、これを処理する液に一度にあるい
は一定の投入速度で加えてもよいが、処理する液の凝集
状態の進行状況に応じて凝集剤を加減して投入してもよ
い。
リ剤を添加した後、処理溶液に、凝集剤を投入する。凝
集剤は、既に前記したように、水溶液の形態で添加する
のが好ましい。凝集剤の投入量は、処理される溶液に少
なくとも凝集が起こるような量、であるのが好ましい。
従って、前記のような条件の量である限り、凝集剤の投
入量は、処理対象の溶液の液量、凝集剤の投入形態もし
くは凝集剤液の濃度、等により、種々変化することがで
きる。例えば、処理される触媒液(3L、Pd量442
mg)にアルカリ剤(48%NaOH水溶液)を170
ml添加した溶液がある場合には、そこに投入する凝集
剤(SS−100)の量は、その1g/L溶液を用いた
ときは70mlである。凝集剤の添加に際しては、予め
必要投入量を用意し、これを処理する液に一度にあるい
は一定の投入速度で加えてもよいが、処理する液の凝集
状態の進行状況に応じて凝集剤を加減して投入してもよ
い。
【0030】凝集剤の添加により、通常、白金族金属を
含む液中の粒子が凝集してフロック状の白金族金属の凝
集体が形成されるのが観察される。
含む液中の粒子が凝集してフロック状の白金族金属の凝
集体が形成されるのが観察される。
【0031】凝集剤投入後は、凝集剤が処理溶液全体と
充分に接触する程度に、充分に撹拌するのが好ましい。
撹拌後は、その溶液を、好ましくは生じたフロック等が
ある程度沈降するまで、例えば少なくとも2時間、静置
する。
充分に接触する程度に、充分に撹拌するのが好ましい。
撹拌後は、その溶液を、好ましくは生じたフロック等が
ある程度沈降するまで、例えば少なくとも2時間、静置
する。
【0032】《分離回収操作》次いで、上記溶液を、分
離濾過操作、好ましくは吸引濾過操作、により、溶液中
の固体−液体を分離する。このとき、一般的な濾過装置
もしくは吸引濾過装置を使用するのが普通であるが、必
要に応じて、例えば、圧濾器、真空濾過器、連続式の濾
過器等のような種々の他の慣用濾過装置を使用すること
もできる。さらに、濾過に際して、濾過速度を大きくす
るために、別途圧力を加えたり、または、例えば濾過助
剤のような補助剤を使用してもよい。また、濾紙、濾布
等を使用する場合には、慣用のものを使用することがで
きる。
離濾過操作、好ましくは吸引濾過操作、により、溶液中
の固体−液体を分離する。このとき、一般的な濾過装置
もしくは吸引濾過装置を使用するのが普通であるが、必
要に応じて、例えば、圧濾器、真空濾過器、連続式の濾
過器等のような種々の他の慣用濾過装置を使用すること
もできる。さらに、濾過に際して、濾過速度を大きくす
るために、別途圧力を加えたり、または、例えば濾過助
剤のような補助剤を使用してもよい。また、濾紙、濾布
等を使用する場合には、慣用のものを使用することがで
きる。
【0033】前記分離操作により、アルカリ剤と凝集剤
で処理された溶液を、固体(固形物)と液体(濾液)と
に分離することができる。この内、濾液側には、目的の
白金族金属(特にパラジウム)は、僅かしか若しくはほ
とんど存在しないのが普通である。一方、固形物の側に
は、処理前の液中にあった白金族金属(特にパラジウ
ム)のほとんど若しくはほぼ全量が存在しているのが普
通である。得られた固形物は、必要に応じてさらに焼成
してもよく、また、必要に応じてさらに還元操作を行っ
てもよい。得られた固形物は、これに王水を加えて、白
金族金属(特にパラジウム)を溶解させることにより、
目的の白金族金属を回収することができる。なお、回収
された白金族金属の単離については、溶融電解等の慣用
の分離操作により分離して単離品を得ることもできる。
以上のようにして、本発明に従って、形成された固形物
を採取することにより、処理前の溶液から、そこに含有
される白金族金属のほとんど若しくはほぼ全量を回収す
ることができる。
で処理された溶液を、固体(固形物)と液体(濾液)と
に分離することができる。この内、濾液側には、目的の
白金族金属(特にパラジウム)は、僅かしか若しくはほ
とんど存在しないのが普通である。一方、固形物の側に
は、処理前の液中にあった白金族金属(特にパラジウ
ム)のほとんど若しくはほぼ全量が存在しているのが普
通である。得られた固形物は、必要に応じてさらに焼成
してもよく、また、必要に応じてさらに還元操作を行っ
てもよい。得られた固形物は、これに王水を加えて、白
金族金属(特にパラジウム)を溶解させることにより、
目的の白金族金属を回収することができる。なお、回収
された白金族金属の単離については、溶融電解等の慣用
の分離操作により分離して単離品を得ることもできる。
以上のようにして、本発明に従って、形成された固形物
を採取することにより、処理前の溶液から、そこに含有
される白金族金属のほとんど若しくはほぼ全量を回収す
ることができる。
【0034】
【実施例】下記は、本発明の例を示して本発明を具体的
に説明するものである。本発明は、これらに限定される
ものではない。
に説明するものである。本発明は、これらに限定される
ものではない。
【0035】下記例において、パラジウム、銅およびス
ズの濃度は次の測定法により求めた。 [パラジウム濃度の測定法]100mlのメスフラスコ
に純水約50mlと塩酸溶液(濃塩酸:水=1:2)1
0mlを加え、さらに過酸化水素1mlを加える。次い
で、この溶液にパラジウムを含有する試料溶液2mlを
加え、純水で50倍希釈して、測定用溶液を得る。この
測定用溶液について、原子吸光分析装置を用いて、溶液
中のパラジウム濃度を測定し、試料中のパラジウム濃度
を求める。
ズの濃度は次の測定法により求めた。 [パラジウム濃度の測定法]100mlのメスフラスコ
に純水約50mlと塩酸溶液(濃塩酸:水=1:2)1
0mlを加え、さらに過酸化水素1mlを加える。次い
で、この溶液にパラジウムを含有する試料溶液2mlを
加え、純水で50倍希釈して、測定用溶液を得る。この
測定用溶液について、原子吸光分析装置を用いて、溶液
中のパラジウム濃度を測定し、試料中のパラジウム濃度
を求める。
【0036】[銅濃度の測定法]上記と同様にして、試
料溶液を含む測定用溶液を得、原子吸光分析装置を用い
て、溶液中の銅濃度を測定し、試料中の銅濃度を求め
る。 [スズ濃度の測定法]上記と同様にして、試料溶液を含
む測定用溶液を得、ICP発光分析装置を用いて溶液中
のスズ濃度を測定し、試料中のスズ濃度を求める。
料溶液を含む測定用溶液を得、原子吸光分析装置を用い
て、溶液中の銅濃度を測定し、試料中の銅濃度を求め
る。 [スズ濃度の測定法]上記と同様にして、試料溶液を含
む測定用溶液を得、ICP発光分析装置を用いて溶液中
のスズ濃度を測定し、試料中のスズ濃度を求める。
【0037】本発明の方法に従って、使用済みの触媒液
から下記の通りにしてパラジウムを回収した。
から下記の通りにしてパラジウムを回収した。
【0038】[例1]無電解メッキ処理の触媒化工程に
おいて、触媒液として、スズ(Sn)を含まないパラジ
ウム(Pd)コロイド水溶液を使用した。この処理工程
後の触媒液(以下、触媒液Aという)を採取し、下記の
試験に使用した。上記の触媒液Aは、pHが2.18で
あり、Pd濃度は231mg/Lであった。この触媒液
Aを15L(Pd量3465mg)用意し、ここに、4
8%の水酸化ナトリウム水溶液180ml(NaOHの
固体換算で123g)を加えて、触媒液AのpHを11
に調節した。
おいて、触媒液として、スズ(Sn)を含まないパラジ
ウム(Pd)コロイド水溶液を使用した。この処理工程
後の触媒液(以下、触媒液Aという)を採取し、下記の
試験に使用した。上記の触媒液Aは、pHが2.18で
あり、Pd濃度は231mg/Lであった。この触媒液
Aを15L(Pd量3465mg)用意し、ここに、4
8%の水酸化ナトリウム水溶液180ml(NaOHの
固体換算で123g)を加えて、触媒液AのpHを11
に調節した。
【0039】次いで、pH調節後の触媒液Aに、凝集剤
としてSS−100溶液(アニオン系、1g/L)を1
00ml投入した。この投入の際、凝集剤50mlまで
を投入した時点で廃液の観察を行うと、Pd粒子がある
程度凝集していることが認められた。その後、凝集剤を
さらに50ml添加して、凝集剤投入量を前述のように
合計100mlとした。凝集剤投入後の触媒液を充分に
撹拌した後、これを2時間静置した。2時間静置後に観
察すると、廃液の上澄みは、黒みがかった透明色であっ
た。
としてSS−100溶液(アニオン系、1g/L)を1
00ml投入した。この投入の際、凝集剤50mlまで
を投入した時点で廃液の観察を行うと、Pd粒子がある
程度凝集していることが認められた。その後、凝集剤を
さらに50ml添加して、凝集剤投入量を前述のように
合計100mlとした。凝集剤投入後の触媒液を充分に
撹拌した後、これを2時間静置した。2時間静置後に観
察すると、廃液の上澄みは、黒みがかった透明色であっ
た。
【0040】次に、この静置した触媒液を吸引濾過し
た。吸引濾過は、アスピレータ方式の吸引濾過器を使用
して、水流により減圧し、約20分間濾過を実施した。
このとき濾過性を観察すると、No.2濾紙(東洋濾紙
(株)製)1枚で濾過を行うことは可能ではあったが、
濾紙1枚であると濾過中に濾紙に穴が開いてしまい、濾
過性も非常に悪かった。そこで、濾紙に、No.2濾紙
(東洋濾紙(株)製)2枚を重ねて使用した。この吸引
濾過により、触媒液を、無色透明の濾液(液量15L)
と、黒色でフロック状の固形物(3.7g)とに分離す
ることができた。得られた濾液について、Pd濃度を測
定すると、Pd濃度は1mg/Lで、濾液全体(約15
L)のPd量は15mgであった。
た。吸引濾過は、アスピレータ方式の吸引濾過器を使用
して、水流により減圧し、約20分間濾過を実施した。
このとき濾過性を観察すると、No.2濾紙(東洋濾紙
(株)製)1枚で濾過を行うことは可能ではあったが、
濾紙1枚であると濾過中に濾紙に穴が開いてしまい、濾
過性も非常に悪かった。そこで、濾紙に、No.2濾紙
(東洋濾紙(株)製)2枚を重ねて使用した。この吸引
濾過により、触媒液を、無色透明の濾液(液量15L)
と、黒色でフロック状の固形物(3.7g)とに分離す
ることができた。得られた濾液について、Pd濃度を測
定すると、Pd濃度は1mg/Lで、濾液全体(約15
L)のPd量は15mgであった。
【0041】一方、吸引濾過により得られた固形物は、
全量が1Lとなるように王水(濃度10%)中に溶解さ
せた。得られた溶液中のパラジウム量を測定すると、P
d濃度は3450mg/Lであった。従って、固形物か
ら回収されたPd量は、3450mgであった。以上の
結果を、下記の表1にまとめた。表は、上記のように、
15Lの触媒液Aを試料として用いて本発明のPd回収
処理を行い、その処理前後におけるパラジウムの量を示
したものである。
全量が1Lとなるように王水(濃度10%)中に溶解さ
せた。得られた溶液中のパラジウム量を測定すると、P
d濃度は3450mg/Lであった。従って、固形物か
ら回収されたPd量は、3450mgであった。以上の
結果を、下記の表1にまとめた。表は、上記のように、
15Lの触媒液Aを試料として用いて本発明のPd回収
処理を行い、その処理前後におけるパラジウムの量を示
したものである。
【0042】 表1 <Pd含有(Sn不含)触媒液からのPd回収試験の結果> パラジウム(Pd) 処理前(mg) 処理後(mg) 試料触媒液 3465 −− 濾 液 −− 15 濾別固形物 −− 3450 合 計 3465 3465
【0043】表1からわかるように、パラジウムに関し
て、本発明の回収処理の前後において物質収支が保たれ
ており、処理操作に伴うPd損失がほとんど見られない
ことがわかった。また、本発明により、試料触媒液中の
パラジウムの99.5%、すなわちほとんど、が固形物
として濾別回収できることがわかった。
て、本発明の回収処理の前後において物質収支が保たれ
ており、処理操作に伴うPd損失がほとんど見られない
ことがわかった。また、本発明により、試料触媒液中の
パラジウムの99.5%、すなわちほとんど、が固形物
として濾別回収できることがわかった。
【0044】[例2]無電解メッキ処理の触媒化工程に
おいて、触媒液として、スズ(Sn)を含有するパラジ
ウム(Pd)コロイド水溶液を使用した。この処理後の
触媒液(以下、触媒液Bという)を採取し、下記の試験
に使用した。上記の触媒液Bは、pHが0.2であり、
Pd濃度は147mg/Lであった。この触媒液Bを3
L(Pd量442mg)用意し、ここに、48%の水酸
化ナトリウム水溶液170ml(NaOHの固体換算で
116g)を、溶液全量の投入が約15秒で終了するよ
うに加えて(投入速度11.3ml/秒)、触媒液Bの
pHが13以上になるように調節した。
おいて、触媒液として、スズ(Sn)を含有するパラジ
ウム(Pd)コロイド水溶液を使用した。この処理後の
触媒液(以下、触媒液Bという)を採取し、下記の試験
に使用した。上記の触媒液Bは、pHが0.2であり、
Pd濃度は147mg/Lであった。この触媒液Bを3
L(Pd量442mg)用意し、ここに、48%の水酸
化ナトリウム水溶液170ml(NaOHの固体換算で
116g)を、溶液全量の投入が約15秒で終了するよ
うに加えて(投入速度11.3ml/秒)、触媒液Bの
pHが13以上になるように調節した。
【0045】次いで、pH調節後の触媒液Bに、凝集剤
として高分子凝集剤(アニオン系(ここではハイモ
(株)社製SS−100)、1g/L)を先ず60ml
投入した。さらに同凝集剤を10ml投入すると(従っ
て凝集剤は全部で70ml投入)、コロイド粒子が粒子
フロック状の凝集体を形成することが認められた。凝集
剤投入後の触媒液を充分に撹拌し、これを2時間静置さ
せた。静置後、廃液を観察すると、その上澄みは、無色
であった。
として高分子凝集剤(アニオン系(ここではハイモ
(株)社製SS−100)、1g/L)を先ず60ml
投入した。さらに同凝集剤を10ml投入すると(従っ
て凝集剤は全部で70ml投入)、コロイド粒子が粒子
フロック状の凝集体を形成することが認められた。凝集
剤投入後の触媒液を充分に撹拌し、これを2時間静置さ
せた。静置後、廃液を観察すると、その上澄みは、無色
であった。
【0046】次に、この静置後の触媒液を例1と同様に
して吸引濾過した。この吸引濾過により、無色の濾液
(液量3.2L)と、黒色でフロック状の固体残渣(1
0.0g)とに分離することができた。得られた濾液に
ついて、Pd濃度を測定すると、濾液中のPdの量は0
mgであり、濾液中にはPdは見られなかった。
して吸引濾過した。この吸引濾過により、無色の濾液
(液量3.2L)と、黒色でフロック状の固体残渣(1
0.0g)とに分離することができた。得られた濾液に
ついて、Pd濃度を測定すると、濾液中のPdの量は0
mgであり、濾液中にはPdは見られなかった。
【0047】一方、吸引濾過により得られた固体残渣
は、全量が0.5Lとなるように王水(濃度10%)中
に溶解させた。得られた溶液中のパラジウム量を測定す
ると、Pd濃度は884mg/Lであった。従って、固
体残渣から回収されたPd量は、442mgであった。
以上の結果を、下記の表2および3にまとめた。表2
は、上記のように、3Lの触媒液Bを試料として用いて
本発明のPd回収処理を行った場合の、処理前後におけ
るパラジウムの量を示したものである。また表3は、同
Pd回収処理前後における銅およびスズの量を測定し結
果を示したものである。
は、全量が0.5Lとなるように王水(濃度10%)中
に溶解させた。得られた溶液中のパラジウム量を測定す
ると、Pd濃度は884mg/Lであった。従って、固
体残渣から回収されたPd量は、442mgであった。
以上の結果を、下記の表2および3にまとめた。表2
は、上記のように、3Lの触媒液Bを試料として用いて
本発明のPd回収処理を行った場合の、処理前後におけ
るパラジウムの量を示したものである。また表3は、同
Pd回収処理前後における銅およびスズの量を測定し結
果を示したものである。
【0048】 表2 <Sn−Pd含有触媒液からのPd回収試験の結果> パラジウム(Pd) 処理前(mg) 処理後(mg) 試料触媒液 442 −− 濾 液 −− 0 濾別固体残渣 −− 442 合 計 442 442
【0049】 表3 銅(Cu) スズ(Sn) 処理前(mg) 処理後(mg) 処理前(mg) 処理後(mg) 試料触媒液 1974 −− 25200 −− 濾 液 −− 0 −− 20488濾別固体残渣 −− 1974 −− 4712 合 計 1974 1974 25200 25200
【0050】表2からわかるように、パラジウムに関し
て、本発明の回収処理の前後において物質収支が保たれ
ており、処理に伴うPd損失がほとんど見られないこと
がわかった。本発明により、試料触媒液中のパラジウム
のほぼ100%が固体残渣として回収できることがわか
った。
て、本発明の回収処理の前後において物質収支が保たれ
ており、処理に伴うPd損失がほとんど見られないこと
がわかった。本発明により、試料触媒液中のパラジウム
のほぼ100%が固体残渣として回収できることがわか
った。
【0051】
【発明の効果】本発明の方法によって、白金族金属ない
しその化合物を含む液から白金族金属を容易かつ効率的
にそのほとんど全てを回収することができ、さらに、従
来ほとんど回収されていなかった触媒液中の比較的高価
な白金族金属を回収しての再利用できることは、[発明
の概要]の項において、既に前記したところである。
しその化合物を含む液から白金族金属を容易かつ効率的
にそのほとんど全てを回収することができ、さらに、従
来ほとんど回収されていなかった触媒液中の比較的高価
な白金族金属を回収しての再利用できることは、[発明
の概要]の項において、既に前記したところである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土 田 和 典 東京都新宿区西新宿1−26−2 松田産業 株式会社内 Fターム(参考) 4K001 AA41 BA21 DB23 EA06
Claims (3)
- 【請求項1】白金族金属ないしその化合物を含有する液
にアルカリ剤を添加することにより白金族金属の粒子を
形成させ、次いでここに凝集剤を添加して白金族金属粒
子の凝集体を形成させて、これを分離回収することを特
徴とする、白金族金属の回収方法。 - 【請求項2】白金族金属がパラジウムである、請求項1
に記載の方法。 - 【請求項3】白金族金属ないしその化合物を含有する液
のpHが11より大きくなるように、アルカリ剤を添加
する、請求項1または2に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11990599A JP2000313927A (ja) | 1999-04-27 | 1999-04-27 | 白金族金属含有液中からの白金族金属の回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11990599A JP2000313927A (ja) | 1999-04-27 | 1999-04-27 | 白金族金属含有液中からの白金族金属の回収方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000313927A true JP2000313927A (ja) | 2000-11-14 |
Family
ID=14773119
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11990599A Pending JP2000313927A (ja) | 1999-04-27 | 1999-04-27 | 白金族金属含有液中からの白金族金属の回収方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000313927A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017109166A (ja) * | 2015-12-16 | 2017-06-22 | ユニチカ株式会社 | 白金族金属コロイド粒子回収材、該回収材を含むフィルター及び該回収材を用いる白金族金属コロイド粒子の回収方法 |
-
1999
- 1999-04-27 JP JP11990599A patent/JP2000313927A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017109166A (ja) * | 2015-12-16 | 2017-06-22 | ユニチカ株式会社 | 白金族金属コロイド粒子回収材、該回収材を含むフィルター及び該回収材を用いる白金族金属コロイド粒子の回収方法 |
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