JP2000313831A - インクジェット用インク及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット用インク及びインクジェット記録方法

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JP2000313831A
JP2000313831A JP12400599A JP12400599A JP2000313831A JP 2000313831 A JP2000313831 A JP 2000313831A JP 12400599 A JP12400599 A JP 12400599A JP 12400599 A JP12400599 A JP 12400599A JP 2000313831 A JP2000313831 A JP 2000313831A
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JP12400599A
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English (en)
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Yoshiki Fujiwara
淑記 藤原
Takayoshi Kamio
隆義 神尾
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な色相を有し堅牢性の高い画像を形成す
ることができるインクジェット用インクを提供するこ
と。 【解決手段】 下記の一般式(I): 【化1】 (式中、Aは置換されていてもよいフェニル基またはナ
フチル基を示し、Rは色素の褪色を抑制する効果を付与
する原子団を示し、Lは連結基を示し、Mは対イオンを
示し、pは0、1または2である)で表されるアゾ化合
物を含むことを特徴とするインクジェット用インク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット用
インク、およびそれを用いたインクジェット記録方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、カラー化が
容易で、記録音が小さく、高速記録が可能であり、記録
後の定着処理を必要としない等の様々な長所を有してい
る。このため、インクジェット記録方法は、今日ではオ
フィス用や家庭用のプリンターとして広範に利用されて
いる。インクジェット記録方法により記録された画像
は、記録目的に応じて様々な用途に供される。このた
め、記録した画像は長期間にわたって安定であることが
求められる。そこで、受像材料に改良を加えたり、イン
クジェット記録後に画像保護処理を施すことなどが行わ
れているが、インクそのものが劣化することを有効に防
ぐことはできなかった。このため、光堅牢性が高いイン
クジェット用インクを提供することが求められている。
中でも、良好なマゼンタ色相あるいはシアン色相を有
し、且つ光堅牢性が高いインクジェット用インクが特に
求められている。
【0003】インクに含まれる色素の光堅牢性を高める
方法として、色素に褪色を抑制する効果を付与する原子
団を連結させる方法が知られている。その代表的な例
は、J.Apple. Chem. Biotechnol., 1977,27, pp 558〜5
64 に記載されている。しかしながら、褪色を抑制する
効果を付与する原子団として知られているものは限られ
ており、その原子団を有効に連結させ得ることが明らか
にされている色素も限られていた。一方、特開平3−2
05189号公報には、紫外線吸収剤を色素に導入した
化合物が記載されている。しかしながら、良好な色相を
有し、十分に光堅牢性が高いインクジェット用インクは
開示されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、これ
らの従来技術の問題点を解決することを課題とした。す
なわち本発明は、良好な色相を有し堅牢性の高い画像を
形成することができるインクジェット用インクを提供す
ることを解決すべき課題とした。
【0005】
【課題を解決するための手段】これらの課題を解決する
ために鋭意検討を進めた結果、本発明者らは、特定の構
造を有するジアゾ化合物を含有するインクを用いてイン
クジェット記録を行えば、良好な色相を有し堅牢性の高
い画像を形成することができることを見出し、本発明を
完成するに至った。すなわち本発明は、下記の一般式
(I):
【化2】 (式中、Aは置換されていてもよいフェニル基またはナ
フチル基を示し、Rは色素の褪色を抑制する効果を付与
する原子団を示し、Lは連結基を示し、Mは対イオンを
示し、pは0、1または2である)で表されるアゾ化合
物を含むことを特徴とするインクジェット用インクを提
供するものである。さらに本発明は、上記のインクジェ
ット用インクを受像材料上に液滴状に噴射して、該受像
材料上に画像を記録することを特徴とするインクジェッ
ト記録方法を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下において、本発明のインクジ
ェット用インクについて詳細に説明する。本発明のイン
クジェット用インクは、上記の一般式(I)で表される
アゾ化合物を含むことを特徴とする。一般式(I)にお
いて、Aは置換されてもいてもよいフェニル基またはナ
フチル基を示す。フェニル基またはナフチル基の置換基
は、特に制限されないが、具体例としては、スルホン酸
基、スルホン酸塩基(例えばスルホン酸アルカリ塩な
ど)、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、ア
シルアミノ基(例えば、アセチルアミノ基、ヘキシルカ
ルボニルアミノ基等のアルキルカルボニルアミノ基、お
よびベンゾイルアミノ基等のアリールカルボニルアミノ
基)、炭素数1〜9の置換または無置換のアルキル基
(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基、n−ブチル基等の無置換のアルキル基、ト
リフルオロメチル基等のハロゲン置換アルキル基、およ
びジメチルアミノメチル基等の置換または無置換のアミ
ノ基で置換されたアルキル基等)、炭素数1〜9の置換
または無置換のアルコキシル基(例えば、メトキシ基、
エトキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基等の無
置換のアルコキシル基;およびヒドロキシエトキシ基、
メトキシエトキシ基、ベンゾイルオキシ基、カルボキシ
メトキシ基、エトキシカルボニルメトキシ基等の、ヒド
ロキシル基、低級アルコキシ基、アリール基、カルボキ
シル基、カルボン酸エステル残基等で置換されたアルコ
キシ基)、およびハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭
素原子、フッ素原子等)が挙げられる。Aで示されるフ
ェニル基またはナフチル基は、これらの1個または2個
以上の置換基で置換されていてもよい。好ましくは、A
は、カルボキシル基および/またはスルホン酸ナトリウ
ム基で置換された、フェニル基またはナフチル基であ
る。
【0007】一般式(I)において、Rは色素の褪色を
抑制する効果を付与する原子団を示す。このような効果
を付与しうる原子団であれば、その構造は特に制限され
ない。好ましくは、Rは下記の一般式(II)〜(VII)
で表される基であり、各一般式中のX1〜X6のいずれか
でLで示される連結基と結合する。
【0008】
【化3】
【0009】
【化4】
【0010】一般式(II)において、X1は、単結合、
−O−、−S−、−N(R31)−、または下記の化学式
(X1a)で表される複素環基または(X1b)で表される
フェニレン基である。R31は水素原子、アルキル基また
はアリール基である。化学式(X1a)で表される複素環
基または(X1b)で表されるフェニレン基は、塩素、フ
ッ素、臭素等のハロゲン原子やヒドロキシル基で置換さ
れていてもよい。好ましくは、X1は−O−または化学
式(X1a)で表される複素環基である。
【0011】
【化5】
【0012】R1、R2、R3、R4およびR5は、それぞ
れ独立して、水素原子または非金属の置換基である。非
金属の置換基の具体例としては、アルキル基、アルケニ
ル基、アルコキシル基、アルキルチオ基、アリール基、
ヒドロキシル基、ヘテロ環基、アルコキシカルボニル
基、アリールカルボニル基、アリールオキシカルボニル
基、ハロゲン原子、アミノ基、モノまたはジアルキルア
ミノ基、アシル基、アシルアミノ基、カルバモイル基、
スルファモイル基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、カ
ルボキシル基およびシリル基が挙げられる。アルコキシ
ル基はスルホ基で置換されていてもよく、このスルホ基
はアルカリ金属塩であってもよい。アリール基、アリー
ルカルボニル基およびアリールオキシカルボニル基は、
その芳香環上にヒドロキシル基、アルキル基等の置換基
を有していてもよい。また、R1〜R5のうち互いにオル
ト位にあるものが結合して、5〜8員環を形成してもよ
く、この5〜8員環は酸素、窒素等のヘテロ原子を1個
または複数個含んでいてもよい。さらにこの5〜8員環
には、置換基を有していてもよい環が融合していてもよ
い。
【0013】好ましくは、R1〜R5は、それぞれ独立し
て、水素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルキ
ル基(例えば、メチル基、エチル基、t−ブチル基
等)、炭素数1〜6のアルコキシル基(例えば、メトキ
シ基、エトキシ基、ブトキシ基等)、アルキルチオ基
(例えばメチルチオ基)、ヘテロ環基(例えばモルホリ
ノ基等)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカ
ルボニル基等)、アリールカルボニル基(例えば2,4
−ジヒドロキシベンゾイル基)、アリールオキシカルボ
ニル基(例えばジヒドロキシフェニルオキシカルボニル
基等)、ハロゲン原子(例えば、F、Cl等)、ジアル
キルアミノ基(例えばジメチルアミノ基等)、アシル基
(例えばアセチル基等)、またはアシルアミノ基(例え
ばアセチルアミノ基等)である。また、R1とR2または
2とR3が一緒になって、酸素原子を1個または複数個
含んでいてもよい5〜6員環を形成したものも好まし
い。
【0014】一般式(II)で表される基のうち好ましい
ものは、X1が−O−であり、R1とR3の少なくとも1
つがヒドロキシル基、アルコキシル基またはジアルキル
アミノ基のもの、X1が−O−または−NH−であり、
3が2−ヒドロキシフェニルカルボニル基であるも
の、X1が−O−であり、R2とR3が一緒になって酸素
を含む5員環であるもの、およびX1が化学式(X1a)
で表される複素環基であり、R1がヒドロキシル基であ
るものである。一般式(II)で表される基のうち特に好
ましいものは、X1が−O−であり、R3がヒドロキシル
基、アルコキシル基またはジアルキルアミノ基であるも
の、X1が−O−であり、R2とR3が共にヒドロキシル
基であるもの、およびX1が−O−であり、R2とR3
一緒になって酸素を含む5員環であるものである。
【0015】一般式(III)において、X2は、単結合、
−O−、または−N(R32)−である。R32は水素原
子、アルキル基またはアリール基である。好ましくは、
2は−O−または−NH−である。Y1は、>CH−ま
たは>N−である。Y2は、Y1とともに5〜7員環を形
成するのに必要な原子団であり、5〜7員環は酸素、窒
素等のヘテロ原子を1個または複数個含んでいてもよ
い。5〜7員環を形成する原子には、それぞれ独立し
て、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ
基、アリール基、ヒドロキシル基、アシル基、アシルオ
キシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、スルホ
ンアミド基、スルホ基またはスルフィノ基が結合してい
る。その中でも、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基
(例えば、メチル基、エチル基、t−ブチル基等)、お
よび炭素数1〜7のアシル基(例えば、アセチル基、プ
ロピオニル基、アクリロイル基等)が好ましい。Y 1
よびY2で構成される環にはさらに別の環が融合してい
てもよい。
【0016】一般式(III)で表される基のうち好まし
いものは、Y1およびY2を含む環が6員環であり、X2
が単結合であり、Y1が>N−であるもの、Y1およびY
2を含む環が6員環であり、X2が単結合であり、6員環
上の2位、4位および6位の少なくとも1つにアルキル
基が置換したもの、および、Y1およびY2を含む環が6
員環であり、X2が−O−または−NH−であり、Y1
>CH−であり、6員環の4位がNであり、6員環上の
3位および5位にそれぞれアルキル基が一つずつまたは
二つずつ置換したものである。
【0017】一般式(IV)において、X3は、単結合、
アルキレン基または二価の芳香族炭化水素基である。M
1は、銅、コバルト、ニッケル、パラジウムまたは白金
である。Y3およびY4は、それぞれ独立して、−O−ま
たは−S−である。R6およびR7は、それぞれ独立し
て、水素原子、アルキル基、アリール基、ヒドロキシル
基、アルコキシ基またはアリールオキシ基であるか、ま
たはR6およびR7が結合してもよい。一般式(IV)で表
される基の中の環構造は、1個または複数個の置換基を
有していてもよい。この置換基としては、アルキル基ま
たはアリール基が好ましい。複数個の置換基を有する場
合、隣接する基が互いに結合して芳香環または5〜8員
環を形成してもよい。
【0018】一般式(V)において、X4は、単結合、
アルキレン基または二価の芳香族炭化水素基である。M
2は、上記したM1と同義である。F0はM2に配位するこ
とのできる化合物である。この化合物の配座数は1〜5
である。E1は、−O−、−S−または−N(R36)−
であり、好ましくは−O−または−S−である。R36
水素原子、アルキル基またはアリール基である。
【0019】E2およびE3は、それぞれ独立に、−O
−、−S−または−N(R37)−であり、好ましくは−
O−または−S−である。R37は水素原子、アルキル
基、アリール基またはヒドロキシル基である。あるい
は、E2−M2結合およびE3−M2結合は配位結合でもよ
く、その場合、E2およびE3は、それぞれ独立に、ヒド
ロキシル基、メルカプト基、アルコキシ基、アルキルチ
オ基、または−NR3839である。R38およびR39は、
それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基ま
たはヒドロキシル基である。R8、R9およびR10は、そ
れぞれ独立に、水素原子、アルキル基またはアリール基
である。あるいは、R9とR10は、互いに結合して芳香
環または5〜8員環を形成してもよく、中でも芳香環を
形成しているものが好ましい。
【0020】一般式(VI)において、X5は、単結合、
アルキレン基、二価の芳香族炭化水素基または二価の複
素環基である。M3は、ニッケル、コバルトまたは鉄で
ある。Y5、Y6、Y7およびY8は、それぞれ独立に−O
−または−S−であり、好ましくは−S−である。
11、R12およびR13は、それぞれ独立に、水素原子、
アルキル基、アリール基または複素環基である。あるい
は、R12とR13は、互いに結合して環構造を形成しても
よい。
【0021】一般式(VII)において、X6、R14〜R19
は、一般式(VII)で表わされる原子団が紫外線吸収作
用を持つように定められる非金属置換基である。X
6は、単結合、アルキレン基または二価の芳香族炭化水
素基であり、R14〜R19は、それぞれ独立に、水素原
子、炭素数1〜6のアルキル基(例えば、メチル基、エ
チル基等)、炭素数6〜10のアリール基(例えばフェ
ニル基等)であるのが好ましい。さらに好ましくは、R
16〜R18は水素原子であり、R19は炭素数6〜10のア
リール基である。
【0022】以下に一般式(I)におけるRの具体例を
挙げるが、本発明は以下の具体例に制限されるものでは
ない。
【0023】
【化6】
【0024】
【化7】
【0025】
【化8】
【0026】
【化9】
【0027】一般式(I)において、Lで示される連結
基は、下記の一般式(VIII)〜(XIc)で表され、各一
般式中のX7〜X10のいずれかで、Rで示される色素の
褪色を抑制する効果を付与する原子団と結合するのが好
ましい。
【0028】
【化10】
【0029】一般式(VIII)および(IX)において、X
7およびX8はそれぞれ、置換されていてもよいアルキレ
ン基またはフェニレン基である。アルキレン基の場合、
アルキレン鎖中に、−COO−、−CO−、−NH−ま
たは−CONH−を含んでいてもよい。フェニレン基の
場合、Rとの間にさらに、アルキレン基、−COO−、
−CO−、−NH−および−CONH−から成る群より
選ばれる1または2以上の構造を結合していてもよい。
好ましくは、X7およびX8はそれぞれ、Rとの間にさら
に、アルキレン基、−COO−または−CONH−から
成る群より選ばれる1または2以上の構造を結合してい
るフェニレン基、または炭素数が1〜8のアルキレン基
である。さらに好ましくは、X7およびX8はそれぞれ、
アルキレンオキシカルボニルフェニル基、または炭素数
が2〜4のアルキレン基である。
【0030】X7およびX8の置換基の具体例としては、
ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラル
キル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキ
シル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アル
コキシル基、アリールオキシ基、アミド基、アリールア
ミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキ
ルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミ
ノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモ
イル基、スルホニル基を有する基、アルコキシカルボニ
ル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基を有する基、アシルオ
キシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリ
ールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルア
ミノ基、イミド構造を有する基、ヘテロ環チオ基、スル
フィニル基を有する基、ホスホリル基を有する基、アシ
ル基、カルボキシル基およびスルホ基が挙げられる。こ
れらの中でも、ハロゲン原子、アルキル基、アリール
基、シアノ基、アルコキシル基、アミド基、ウレイド
基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド
基、カルバモイル基、スルファモイル基およびアルコキ
シカルボニル基が特に好ましい。
【0031】ハロゲン原子の例としては、フッ素原子、
塩素原子および臭素原子が挙げられる。アルキル基は、
炭素数が1〜12のものが好ましく、置換基を有してい
てもよい。置換基の例としては、ヒドロキシル基、アル
コキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、スルホ基および
カルボキシル基が挙げられる。アルキル基の例として
は、メチル基、エチル基、ブチル基、イソプロピル基、
t−ブチル基、ヒドロキシエチル基、メトキシエチル
基、シアノエチル基、トリフルオロメチル基、3−スル
ホプロピル基および4−スルホブチル基が挙げられる。
【0032】シクロアルキル基は、炭素数が5〜12の
ものが好ましく、置換基を有していてもよい。置換基の
例としては、スルホ基およびカルボキシル基が挙げられ
る。シクロアルキル基の例としては、シクロヘキシル基
が挙げられる。アラルキル基は、炭素数が7〜12のも
のが好ましく、置換基を有していてもよい。置換基の例
としては、スルホ基およびカルボキシル基が挙げられ
る。アラルキル基の例としては、ベンジル基および2−
フェネチル基が挙げられる。
【0033】アリール基は、炭素数が6〜12のものが
好ましく、置換基を有していてもよい。置換基の例とし
ては、アルキル基、アルコキシル基、ハロゲン原子、ア
ルキルアミノ基、スルホ基、スルホアルキルアミノ基お
よびカルボキシル基が挙げられる。アリール基の例とし
ては、フェニル基、p−トリル基、p−メトキシフェニ
ル基、o−クロロフェニル基およびm−(3−スルホプ
ロピルアミノ)フェニル基が挙げられる。
【0034】ヘテロ環基は、5員または6員環のものが
好ましく、置換基を有していてもよい。置換基の例とし
ては、スルホ基およびカルボキシル基が挙げられる。ヘ
テロ環基の例としては、2−ピリジル基、2−チエニル
基および2−フリル基が挙げられる。アルキルアミノ基
は、炭素数が1〜6のものが好ましく、置換基を有して
いてもよい。置換基の例としては、スルホ基およびカル
ボキシル基が挙げられる。アルキルアミノ基の例として
は、メチルアミノ基およびジエチルアミノ基が挙げられ
る。
【0035】アルコキシル基は、炭素数が1〜12のの
ものが好ましく、置換基を有していてもよい。置換基の
例としては、アルコキシル基、ヒドロキシル基、スルホ
基およびカルボキシル基が挙げられる。アルコキシル基
の例としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキ
シ基、メトキシエトキシ基、ヒドロキシエトキシ基およ
び3−カルボキシプロポキシ基が挙げられる。
【0036】アリールオキシ基は、炭素数が6〜12の
ものが好ましく、置換基を有していてもよい。置換基の
例としては、アルコキシル基、スルホ基およびカルボキ
シル基が挙げられる。アリールオキシ基の例として、フ
ェノキシ基、p−メトキシフェノキシ基およびo−メト
キシフェノキシ基が挙げられる。アミド基は、炭素数が
2〜12のものが好ましく、置換基を有していてもよ
い。置換基の例としては、スルホ基およびカルボキシル
基が挙げられる。アミド基の例としては、アセトアミド
基、プロピオンアミド基、ベンズアミド基および3,5
−ジスルホベンズアミド基が挙げられる。
【0037】アリールアミノ基は、炭素数が6〜12の
ものが好ましく、置換基を有していてもよい。置換基の
例としては、ハロゲン原子、スルホ基およびカルボキシ
ル基が挙げられる。アリールアミノ基の例としては、ア
ニリノ基および2−クロロアニリノ基が挙げられる。ウ
レイド基は、置換基を有していてもよい。置換基の例と
しては、アルキル基およびアリール基が挙げられる。ウ
レイド基の例としては、3−メチルウレイド基、3,3
−ジメチルウレイド基および3−フェニルウレイド基が
含まれる。
【0038】スルファモイルアミノ基は、置換基を有し
ていてもよい。置換基の例としては、アルキル基が挙げ
られる。スルファモイルアミノ基の例としては、N,N
−ジプロピルスルファモイルアミノ基が挙げられる。ア
ルキルチオ基は、炭素数が1〜12のものが好ましく、
置換基を有していてもよい。置換基の例としては、スル
ホ基およびカルボキシル基が挙げられる。アルキルチオ
基の例としては、メチルチオ基およびエチルチオ基が挙
げられる。
【0039】アリールチオ基は、炭素数が6〜12のも
のが好ましくは、置換基を有していてもよい。置換基の
例としては、アルキル基、スルホ基およびカルボキシル
基が挙げられる。アリールチオ基の例としては、フェニ
ルチオ基およびp−トリルチオ基が挙げられる。アルコ
キシカルボニルアミノ基は、炭素数が2〜12のものが
好ましく、置換基を有していてもよい。置換基の例とし
ては、スルホ基およびカルボキシル基が挙げられる。ア
ルコキシカルボニルアミノ基の例としては、エトキシカ
ルボニルアミノ基が挙げられる。
【0040】スルホンアミド基は、炭素数が1〜12の
ものが好ましく、置換基を有していてもよい。置換基の
例としては、スルホ基およびカルボキシル基が挙げられ
る。スルホンアミド基の例としては、メタンスルホンア
ミド基、ベンゼンスルホンアミド基および3−カルボキ
シベンゼンスルホンアミド基が挙げられる。カルバモイ
ル基は、置換基を有していてもよい。置換基の例として
は、アルキル基が挙げられる。カルバモイル基の例とし
ては、メチルカルバモイル基およびジメチルカルバモイ
ル基が挙げられる。
【0041】スルファモイル基は、置換基を有していて
もよい。置換基の例としては、アルキル基およびヒドロ
キシアルキル基が挙げられる。スルファモイル基の例と
しては、ジメチルスルファモイル基およびジ−(2−ヒ
ドロキシエチル)スルファモイル基が挙げられる。アル
カンまたはアレーンスルホニル基は、炭素数が1〜12
のものが好ましく、置換基を有していてもよい。アルカ
ンまたはアレーンスルホニル基の例としては、メタンス
ルホニル基およびベンゼンスルホニル基が挙げられる。
【0042】アルコキシカルボニル基は、炭素数が2〜
12のものが好ましく、置換基を有していてもよい。置
換基の例としては、スルホ基およびカルボキシル基が挙
げられる。アルコキシカルボニル基の例としては、メト
キシカルボニル基およびエトキシカルボニル基が挙げら
れる。ヘテロ環オキシ基は、5員または6員環を有する
ものが好ましく、置換基を有していてもよい。置換基の
例としては、ヒドロキシル基、スルホ基およびカルボキ
シル基が挙げられる。ヘテロ環オキシ基の例としては、
2−テトラヒドロピラニルオキシ基が含まれる。
【0043】アリールアゾ基は、炭素数が6〜12のも
のが好ましく、置換基を有していてもよい。アリールア
ゾ基の例としては、p−ニトロフェニルアゾ基が挙げら
れる。アシルオキシ基は、炭素数が1〜12のものが好
ましく、置換基を有していてもよい。置換基の例として
は、スルホ基およびカルボキシル基が挙げられる。アシ
ルオキシ基の例としては、アセトキシ基およびベンゾイ
ルオキシ基が挙げられる。
【0044】カルバモイルオキシ基は、置換基を有して
いてもよい。置換基の例としては、アルキル基が挙げら
れる。カルバモイルオキシ基の例としては、N−メチル
カルバモイルオキシ基が挙げられる。シリルオキシ基
は、置換基を有していてもよい。置換基の例としては、
アルキル基が挙げられる。シリルオキシ基の例として
は、トリメチルシリルオキシ基が含まれる。
【0045】アリールオキシカルボニル基は、炭素数が
7〜12のものが好ましく、置換基を有していてもよ
い。置換基の例としては、スルホ基およびカルボキシル
基が挙げられる。アリールオキシカルボニル基の例とし
ては、フェノキシカルボニル基が挙げられる。アリール
オキシカルボニルアミノ基は、炭素数が7〜12のもの
が好ましく、置換基を有していてもよい。置換基の例と
しては、スルホ基およびカルボキシル基が挙げられる。
アリールオキシカルボニルアミノ基の例としては、フェ
ノキシカルボニルアミノ基が挙げられる。
【0046】イミド構造を有する基の例としては、N−
フタルイミド基およびN−スクシンイミド基が挙げられ
る。ヘテロ環チオ基は、5員または6員環を有するもの
が好ましく、置換基を有していてもよい。置換基の例と
しては、スルホ基およびカルボキシル基が挙げられる。
ヘテロ環チオ基の例としては、2−ピリジルチオ基が挙
げられる。
【0047】スルフィニル基を有する基の例としては、
フェニルスルフィニル基が挙げられる。ホスホリル基を
有する基の例としては、フェノキシホスホリル基および
フェニルホスホリル基が挙げられる。アシル基は、炭素
数が1〜12のものが好ましく、置換基を有していても
よい。置換基の例としては、スルホ基およびカルボキシ
ル基が挙げられる。アシル基の例としては、アセチル基
およびベンゾイル基が挙げられる。
【0048】一般式(X)および(XIa)〜(XIc)にお
いて、X9およびX10はそれぞれ、イミド基、アルキレ
ンイミド基、または置換されていてもよいアルキレン基
またはフェニレン基である。好ましくは、イミド基、ア
ルキレンイミド基、または炭素数が1〜8のアルキレン
基である。さらに好ましくは、イミド基、炭素数が2〜
4のアルキレンイミド基、または炭素数が2〜4のアル
キレン基である。X9およびX10の置換基の具体例は、
7およびX8の置換基の具体例と同様である。
【0049】R20〜R24は、それぞれ独立して、水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、ア
ラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒド
ロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、
アルコキシル基、アリールオキシ基、アミド基、アリー
ルアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、ア
ルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル
アミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルフ
ァモイル基、スルホニル基を有する基、アルコキシカル
ボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基を有する基、アシ
ルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、
アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ルアミノ基、イミド構造を有する基、ヘテロ環チオ基、
スルフィニル基を有する基、ホスホリル基を有する基、
アシル基、カルボキシル基またはスルホ基である。これ
らの中でも、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ア
リール基、シアノ基、アルコキシル基、アミド基、ウレ
イド基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミ
ド基、カルバモイル基、スルファモイル基およびアルコ
キシカルボニル基が特に好ましい。これらの置換基の好
ましい範囲および具体例は、上記X7およびX8の置換基
の好ましい範囲および具体例と同一である。
【0050】一般式(I)において、Mは対イオンを示
す。Mの具体例としては、アルカリ金属イオン(例え
ば、ナトリウムイオン、カリウムイオン等)および有機
カチオン(例えば、トリエチルアンモニウムイオン等)
が挙げられる。一般式(I)において、pは0、1また
は2である。
【0051】以下に一般式(I)で表されるアゾ化合物
の具体例を示すが、本発明が以下の具体例に制限される
ものではない。
【0052】
【化11】
【0053】
【化12】
【0054】
【化13】
【0055】
【化14】
【0056】
【化15】
【0057】
【化16】
【0058】
【化17】
【0059】一般式(I)で表されるアゾ化合物は、常
法〔例えば、細田豊著「新染料化学」(昭和48年12
月21日技報堂発行)第396〜406頁参照〕に従っ
て、ジアゾ化、カップリング工程を経て製造することが
できる。製造スキームの例を以下に示す。
【0060】
【化18】
【0061】本発明のインクジェット用インクは、好ま
しくは水性である。水性インクの媒体は、主に水である
が、水と、一種または二種以上の水混和性有機溶剤との
混合物を用いてもよい。水混和性有機溶剤の具体例とし
ては、アルコール類(例えば、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イ
ソブタノール、sec-ブタノール、t−ブタノール、ペン
タノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジ
ルアルコール等)、多価アルコール類(例えば、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタ
ンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジ
グリコール等)、グリコール誘導体(例えば、エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエー
テル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリ
コールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノ
ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、トリエチレングルコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールジアセテート、エチレングルコール
モノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコー
ルモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエ
チルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテ
ル等)、アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエ
タノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モル
ホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジ
エチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ポリエ
チレンイミン、テトラメチルプロピレンジアミン等)、
およびその他の極性溶媒(例えば、ホルムアミド、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、2−ピロリ
ドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−
ピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン、アセトニトリル、アセトン等)
が挙げられる。
【0062】本発明のインクジェット用インクのうち、
水性インクは、一般式(I)で表されるアゾ化合物を水
性溶媒(水または水と水混和性有機溶剤との混合溶媒)
に溶解することによって調製することができる。また
は、アゾ化合物を水性溶媒中に分散することによって調
製することもできる。分散する場合は、分散機(例え
ば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミ
ル、アジテーターミル、ヘンシェルミキサー、コロイド
ミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、ジェットミ
ル、オングミル等)を用いて、アゾ化合物を微粒子にす
ることが好ましい。さらには、水性インクは、有機溶媒
にアゾ化合物を溶解してから、その溶液を水性溶媒中に
乳化することによって調製することもできる。乳化する
場合は、適当な分散剤(乳化剤)や界面活性剤を使用す
ることができる。水性のインクジェット用インクの調製
方法については、特開平5−148436号、同5−2
95312号、同7−97541号、同7−82515
号、同7−118584号の各公報に記載がある。
【0063】本発明のインクジェット用インクは、10
0重量部中に一般式(I)で表されるアゾ化合物を0.
2〜10重量部含むものが好ましい。また、アゾ化合物
に加えて、他の色素を併用してもよい。本発明のインク
ジェット用インクには、必要に応じて、種々の添加剤を
用いることができる。添加剤の具体例としては、粘度調
整剤、表面張力調整剤、比抵抗調整剤、皮膜調整剤、紫
外線吸収剤、酸化防止剤、褪色防止剤、防黴剤、防錆
剤、分散剤および界面活性剤が挙げられる。
【0064】本発明のインクジェット用インクが水性で
ある場合、インクの粘度が40cp以下のものが好まし
い。また、インクの表面張力が20〜100dyn/c
mであるものが好ましい。本発明のインクジェット用イ
ンクには、フルカラー画像を形成するために、マゼンタ
色調インク、シアン色調インクおよびイエロー色調イン
クを用いることができる。また、色調を整えるために、
さらにブラック色調インクを用いてよい。
【0065】次に、本発明のインクジェット記録方法に
ついて詳細に説明する。本発明のインクジェット記録方
法は、上記のインクジェット用インクを液滴状に噴射し
て、受像材料上に画像を記録することを特徴とする。本
発明のインクジェット記録方法に用いる受像材料として
は、無機顔料を含有するものを用いることが好ましい。
無機顔料の具体例としては、シリカ顔料、アルミナ顔
料、二酸化チタン顔料、酸化亜鉛顔料、酸化ジルコニウ
ム顔料、雲母状酸化鉄、鉛白、酸化鉛顔料、酸化コバル
ト顔料、ストロンチウムクロメート、モリブデン系顔
料、スメクタイト、酸化マグネシウム顔料、酸化カルシ
ウム顔料、炭酸カルシウム顔料およびムライトが挙げら
れる。二種類以上の無機顔料を併用してもよい。
【0066】また、本発明のインクジェット記録方法に
用いる受像材料としては、マット剤を含むものが好まし
い。マット剤については、特開平1−161236号公
報の263〜264頁に記載がある。さらに、本発明の
インクジェット記録方法に用いる受像材料には、蛍光増
白剤を添加してもよい。蛍光増白剤をインクに添加し
て、外部から受像材料に供給することもできる。
【0067】本発明のインクジェット記録方法に用いる
受像材料として、親水性バインダーを含む親水性層をイ
ンク受容層として有するものが好ましい。親水性バイン
ダーとしては、高吸水性ポリマーが好ましい。親水性バ
インダーの具体例としては、ゼラチン、ゼラチン誘導
体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導
体、ポリアルキレンオキサイドおよびポリアルキレンオ
キサイド誘導体が挙げられる。さらに、特開平1−16
1236号公報の215〜222頁に親水性バインダー
についての記載がある。
【0068】受像材料がインク受容層を有する場合、イ
ンク受容層は、硬膜剤で硬化させたものが好ましい。硬
膜剤については、特開平1−161236号公報の22
2頁に記載がある。本発明のインクジェット記録方法に
用いる受像材料の構成層には、界面活性剤を添加しても
良い。界面活性剤は、塗布助剤、剥離性改良剤、スベリ
性改良剤または帯電防止剤として機能する。界面活性剤
については、特開昭62−173463号、同62−1
83457号の各公報に記載がある。
【0069】あるいは界面活性剤の代わりに有機フルオ
ロ化合物を用いてもよい。有機フルオロ化合物は、疎水
性のものが好ましい。有機フルオロ化合物の具体例とし
ては、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物
(例えばフッ素油等)および固体状フッ素化合物樹脂
(例えば四フッ化エチレン樹脂等)が挙げられる。有機
フルオロ化合物については、特公昭57−9053号
(第8〜17欄)、特開昭61−20994号、同62
−135826号の各公報に記載がある。
【0070】さらに、受像材料の構成層(バック層を含
む)には、ポリマーラテックスを添加してもよい。ポリ
マーラテックスは、寸度安定化、カール防止、接着防
止、膜のひび割れ防止のような膜物性改良の目的で使用
される。ポリマーラテックスについては、特開昭62−
245258号、同62−1316648号、同62−
110066号の各公報に記載がある。ガラス転移温度
が低い(40℃以下の)ポリマーラテックスを媒染剤を
含む層に添加すると、層のひび割れやカールを防止する
ことができる。また、ガラス転移温度が高いポリマーラ
テックスをバック層に添加しても、カールを防止でき
る。
【0071】また、受像材料の構成層に退色防止剤を添
加してもよい。退色防止剤としては、酸化防止剤、紫外
線吸収剤および金属錯体が挙げられる。退色防止剤につ
いては、特開平1−161236号公報の225〜24
7頁に記載がある。本発明のインクジェット記録方法に
用いる受像材料の支持体としては、両面をポリオレフィ
ン(例、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブテンおよびそれらのコポリマー)
でラミネートした紙およびプラスチックフィルムが特に
好ましく用いられる。ポリオレフィンポリオレフィン中
に、白色顔料(例、酸化チタン、酸化亜鉛)または色味
付け染料(例、コバルトブルー、群青、酸化ネオジウ
ム)を添加することが好ましい。
【0072】本発明のインクジェット記録方法に用いる
受像材料としては、画質および画像保存耐久性の観点か
ら、コート紙を用いることが望ましい。また、ポリマー
媒染剤を含有する記録紙を用いることが望ましい。特開
平1−161236号公報の212〜215頁に記載の
ポリマー媒染剤を含有する受像材料が特に好ましい。同
公報記載のポリマー媒染剤を用いると、優れた画質の画
像が得られ、かつ画像の耐光性が改善される。インクジ
ェット記録方法には、連続方式とオンデマンド方式があ
る。インクジェットのヘッドの方式には、バブルジェッ
ト方式、サーマルジェット方式および超音波を用いた方
式がある。本発明のインクジェット記録方法は、これら
のいずれの方式にも適用することができる。
【0073】
【実施例】以下に実施例を記載して本発明をさらに具体
的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割
合、操作等は、本発明の精神から逸脱しない限り適宜変
更することができる。したがって、本発明の範囲は以下
に示す具体例に制限されるものではない。
【0074】(実施例1) (水性インクの調製)下記の成分を30〜40℃で加熱
しながら1時間撹拌した後、平均孔径0.8μ、直径4
7mmのミクロフィルターを用いて加圧濾過して、イン
ク液Aを調製した。
【0075】
【表1】
【0076】アゾ化合物を、下記表2に示すように変更
した以外は、インク液Aの調製と同様にして、インク液
B〜Gを作成した。 (画像記録および評価)インク液A〜Gを用いて、イン
クジェットプリンター(セイコーエプソン(株)製PM
−700C)で、フォト光沢紙(富士写真フイルム
(株)製インクジェットペーパー、スーパーフォトグレ
ード)に画像を記録した。
【0077】得られた画像について、色相と光堅牢性を
評価した。色相は、A(良好)およびB(不良)の二段
階で評価した。光堅牢性は、画像を記録した受像材料
に、ウェーザーメーター(アトラスC.I65)を用い
て、キセノン光(85,000ルクス)を3日間照射
し、キセノン照射前後の画像濃度を反射濃度計(X−Ri
te310TR)を用いて測定し、色素残存率として評価
した。反射濃度は、1、1.5および2.0の3点で測
定した。いずれの濃度でも色素残存率が80%以上の場
合をA、1または2点が80%未満の場合をB、全ての
濃度で80%未満の場合をCとして評価した。以上の結
果を下記表2に示す。
【0078】
【表2】
【0079】
【化19】
【0080】表2に示すように、インク液A〜Eから得
られたマゼンタ画像は、インク液FおよびGから得られ
たマゼンタ画像よりも鮮明であった。また、インク液A
〜Eを用いて得られた画像は、光堅牢性が優れていた。
さらに、インク液A〜Eを用いて、インクジェットプリ
ンター(セイコーエプソン(株)製PM−700C)に
より、スーパーファイン専用光沢紙(セイコーエプソン
(株)製MJA4S3P)に画像を記録した。得られた
画像の色相と光堅牢性を評価したところ、いずれも表2
と同様の結果が得られた。
【0081】
【発明の効果】本発明のインクジェット用インクおよび
インクジェット記録方法によって、色相、光堅牢性およ
び耐水性が優れた画像を記録することができる。特に褪
色を抑制する効果を付与する原子団を色素に連結させる
ことによって、光堅牢性が著しく向上する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA13 FC02 2H086 BA56 4J039 BC06 BC16 BC20 BC29 BC31 BC33 BC40 BC50 BC51 BC52 BC53 BC54 BC59 BC65 BC71 BC73 BC77 BC79 BE33 CA03 EA36 EA43

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(I): 【化1】 (式中、Aは置換されていてもよいフェニル基またはナ
    フチル基を示し、Rは色素の褪色を抑制する効果を付与
    する原子団を示し、Lは連結基を示し、Mは対イオンを
    示し、pは0、1または2である)で表されるアゾ化合
    物を含むことを特徴とするインクジェット用インク。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のインクジェット用イン
    クを受像材料上に液滴状に噴射して、該受像材料上に画
    像を記録することを特徴とするインクジェット記録方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005206751A (ja) * 2004-01-26 2005-08-04 Konica Minolta Holdings Inc インクジェットインク及びインクジェット記録方法

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