JP2000313801A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JP2000313801A
JP2000313801A JP12195199A JP12195199A JP2000313801A JP 2000313801 A JP2000313801 A JP 2000313801A JP 12195199 A JP12195199 A JP 12195199A JP 12195199 A JP12195199 A JP 12195199A JP 2000313801 A JP2000313801 A JP 2000313801A
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poly
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Takashi Sanada
隆 眞田
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリフェニレンエーテル系樹脂の比重を大き
く増加させることなく、剛性を向上させ、かつ水蒸気等
のガス透過性を低減したポリフェニレンエーテル系樹脂
組成物を提供する。 【解決手段】 下記(A)〜(C)を含有し、(A)/
(B)の重量比が1/99〜99/1であり、かつ
(A)及び(B)の合計量100重量部あたりの(C)
の量0.5〜20重量部である樹脂組成物。 (A):ポリフェニレンエーテル樹脂 (B):スチレン系樹脂 (C):有機処理した膨潤性層状珪酸塩

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリフェニレンエ
ーテル系樹脂の比重を大きく増加させることなく、剛性
を向上させ、かつ水蒸気等のガス透過性を低減したポリ
フェニレンエーテル系樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンエーテル系樹脂は、機械
的、電気的特性に優れかつ高い熱変形温度を有するエン
ジニアリングプラスチックである。しかし製品が薄肉化
するに従い、剛性が不足したり、水蒸気の透過量が多く
なり、長期の使用に問題を生じたりしている。剛性の向
上には無機フィラーを添加することが広く行われている
が、比重が大きくなり、好ましくない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、ポリフェニレンエーテル系樹脂の比重を大
きく増加させることなく、剛性を向上させ、かつ水蒸気
等のガス透過性を低減したポリフェニレンエーテル系樹
脂組成物を提供する点に存する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、ポリフェニレンエ−テ
ルとポリスチレンからなる組成物において、有機処理し
た膨潤性層状珪酸塩を溶融状態又は溶媒存在下で混合す
ることにより剛性の向上や水蒸気等のガス透過性を低減
する効果を発現することを見出した。すなわち、本発明
は、下記(A)〜(C)を含有し、(A)/(B)の重
量比が1/99〜99/1であり、かつ(A)及び
(B)の合計量100重量部あたりの(C)の量0.5
〜20重量部である樹脂組成物に係るものである。 (A):ポリフェニレンエーテル樹脂 (B):スチレン系樹脂 (C):有機処理した膨潤性層状珪酸塩
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の成分(A)は、ポリフェ
ニレンエーテル樹脂である。ポリフェニレンエ−テル樹
脂とは、下記の一般式で示されるフェノ−ル化合物の一
種又は二種以上を酸化カップリング触媒を用い、酸素又
は酸素含有ガスで酸化重合せしめて得られる重合体であ
る。 (式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、水素、ハロゲ
ン原子、炭化水素基又は置換炭化水素基から選ばれたも
のであり、そのうち、必ず1個は水素原子である。
【0006】上記一般式におけるR1、R2、R3、R4
びR5の具体例としては、水素、塩素、臭素、フッ素、
ヨウ素、メチル、エチル、n−又はiso−プロピル、
pri−、sec−又はt−ブチル、クロロエチル、ヒ
ドロキシエチル、フェニルエチル、ベンジル、ヒドロキ
シメチル、カルボキシエチル、メトキシカルボニルエチ
ル、シアノエチル、フェニル、クロロフェニル、メチル
フェニル、ジメチルフェニル、エチルフェニル、アリル
などがあげられる。
【0007】上記一般式の具体例としては、フェノ−
ル、o−,m−,又はp−クレゾール、2,6−、2,
5−、2,4−又は3,5−ジメチルフェノ−ル、2−
メチル−6−フェニルフェノ−ル、2,6−ジフェニル
フェノ−ル、2,6−ジエチルフェノ−ル、2−メチル
−6−エチルフェノ−ル、2,3,5−、2,3,6−
又は2,4,6−トリメチルフェノ−ル、3−メチル−
6−t−ブチルフェノ−ル、チモ−ル、2−メチル−6
−アリルフェノ−ルなどがあげられる。更に、上記の一
般式以外のフェノ−ル化合物、たとえばビスフェノ−ル
−A、テトラブロモビスフェノ−ル−A、レゾルシン、
ハイドロキノン、ノボラック樹脂のような多価ヒドロキ
シ芳香族化合物と上記の一般式との共重合体であっても
よい。
【0008】これらの化合物の中で好ましいものとして
は、2,6−ジメチルフェノ−ル又は2,6−ジフェニ
ルフェノ−ルの単独重合体及び大量部の2,6−キシレ
ノ−ルと小量部の3−メチル−6−t−ブチルフェノ−
ル又は2,3,6−トリメチルフェノ−ルの共重合体が
あげられる。
【0009】フェノ−ル化合物を酸化重合せしめる際に
用いられる酸化カップリング触媒は、特に限定されるも
のではなく、重合能を有する如何なる触媒でも使用し得
る。かかるポリフェニレンエ−テル樹脂の製造法は、た
とえば、米国特許第3306874号公報、同第330
6875号公報、同第3257357号公報、特公昭5
2−17880号公報、特開昭50−51197号公報
及び特開平1−304119号公報に記載されている。
【0010】本発明におけるポリフェニレンエ−テル樹
脂の具体例としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4
−フェニレンエ−テル)、ポリ(2,6−ジエチル−
1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2−メチル−6
−エチル−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2−
メチル−6−プロピル−1,4−フェニレンエ−テ
ル)、ポリ(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレン
エ−テル)、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4
−フェニレンエ−テル)、ポリ(2,6−ブチル−1,
4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2,6−ジプロペニ
ル−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2,6−ジ
ラウリル−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2,
6−ジフェニル−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ
(2,6−ジメトキシ−1,4−フェニレンエ−テ
ル)、ポリ(2,6−ジエトキシ−1,4−フェニレン
エ−テル)、ポリ(2−メトキシ−6−エトキシ−1,
4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2−エチル−6−ス
テアリルオキシ−1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ
(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエ−
テル)、ポリ(2−メチル−1,4−フェニレンエ−テ
ル)、ポリ(2−エトキシ−1,4−フェニレンエ−テ
ル)、ポリ(2−クロロ−1,4−フェニレンエ−テ
ル)、ポリ(3−メチル−6−t−ブチル−1,4−フ
ェニレンエ−テル)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4
−フェニレンエ−テル)、ポリ(2,5−ジブロモ−
1,4−フェニレンエ−テル)、ポリ(2,6−ジベン
ジル−1,4−フェニレンエ−テル)及びこれらの重合
体を構成する繰り返し単位の複数種を含む各種共重合体
をあげることができる。共重合体の中には2,3,6−
トリメチルフェノ−ル、2,3,5,6−テトラメチル
フェノ−ル等の多置換フェノ−ルと2,6−ジメチルフ
ェノ−ルとの共重合体等も含む。これらポリフェニレン
エ−テル樹脂のうちで好ましいものはポリ(2,6−ジ
メチル−1,4−フェニレンエーテル)及び2,6−ジ
メチルフェノ−ルと2,3,6−トリメチルフェノ−ル
との共重合体である。
【0011】本発明に使用することができるポリフェニ
レンエ−テル樹脂の分子量は、目的によってその好適な
範囲が異なるため一概にその範囲は定められないが、一
般に30℃のクロロホルム中で測定した極限粘度で表わ
して0.3〜0.6dl/g、好ましくは0.4〜0.
6dl/g、更に好ましくは0.4〜0.5dl/gで
ある。なお、本発明において言うポリフェニレンエ−テ
ル樹脂には上記重合体、共重合体に対し、スチレン、α
−メチルスチレン等のスチレン系モノマ−をグラフトさ
せて変性したもの等も含む。
【0012】本発明の成分(B)は、スチレン系樹脂で
ある。スチレン系樹脂とは、一般に当業者に周知のもの
であり、芳香族ビニル化合物から誘導された下記の一般
式の繰り替えし単位を有する単独重合体又は共重合体で
ある。
【0013】ここで、R6は、水素、低級アルキル又は
ハロゲン、Yは水素、ビニル、ハロゲン、アミノ基又は
低級アルキルそしてnは、0又は1〜5の整数である。
本発明で”低級アルキル”という用語は炭素数1〜6の
アルキルを意味する。スチレン系樹脂の例としては、具
体的にはスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルス
チレン等から選ばれた一種又は複数種の重合単位から成
る重合体であり、ポリスチレン(PS)、ポリクロロス
チレン、ポリα−メチルスチレン、スチレン−アクリロ
ニトリル共重合体(AS樹脂)、スチレン−α−メチル
スチレン共重合体、スチレン−4−メチルスチレン共重
合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−
メチルメタクリレ−ト共重合体(MS樹脂)等があげら
れる。また、ジビニルベンゼン、エチレングリコ−ルジ
メタクリレ−ト等の2つ以上のビニル基を含有した化合
物と上記の芳香族ビニル化合物との共重合体も含む。更
にスチレン系樹脂は、ゴム変性のものも含む。すなわ
ち、ゴム状重合体をスチレン系樹脂マトリックス中に分
散させたものである。
【0014】ここで用いられるゴム状重合体は、ジエン
成分を含むゴム状重合体及び共重合体、具体的にはポリ
ブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロブタジエン、
ブタジエン−スチレン共重合体、イソプレン−スチレン
共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、イ
ソブチレンとブタジエン又はイソプレンとの共重合体等
やエチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレ
ン−非共役ジエン共重合体等があげられる。このゴム状
重合体をスチレン系樹脂に分散させる方法は様々な方法
が知られており、たとえば機械的に混合する方法、溶液
ブレンド法、スチレン系単量体にゴム状重合体を溶解し
スチレン系単量体をグラフト共重合する方法等いづれの
方法でもよい。
【0015】また、重合法としては乳化重合、塊状重合
(特公昭42−662号公報、USP3435096号
公報)、溶液重合(USP3538190号公報、US
P3538191号公報)及び懸濁重合(特公昭49−
10831号公報、特公昭57−40166号公報、特
公昭62−10565号公報)等いづれの重合法でもよ
い。
【0016】ゴム変性スチレン系樹脂のゴム状重合体と
スチレン系樹脂の割合は、ト−タル量100として、ゴ
ム状重合体0.5〜80重量%、好ましくは0.5〜5
0重量%である。
【0017】具体的には耐衝撃性ポリスチレン(HIP
S)として市販されているブタジエンゴム変性ポリスチ
レン、スチレン−ブタジエンゴム変性ポリスチレン、エ
チレン−プロピレン−非共役ジエンゴム変性ポリスチレ
ン等、また、ABS樹脂として知られているアクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン共重合体、及びAES樹
脂として知られているアクリロニトリル−(エチレン−
プロピレン−(非共役ジエン)ゴム)−スチレン共重合
体等があげられる。
【0018】本発明の成分(C)は、有機処理した膨潤
性層状珪酸塩である。膨潤性層状珪酸塩としては、天然
又は合成の、ヘクトライト、サポナイト、スチブンサイ
ト、バイデライト、モンモリロナイト、ノントロナイト
又はベントナイト等のスメクタイト属粘土鉱物やNa型
テトラシリシックフッ素雲母、Li型テトラシリシック
フッ素雲母、Na型フッ素テニオライト、Li型フッ素
テニオライト等の膨潤性雲母及びバーミキュライト又は
これ等の置換体、誘導体あるいは混合物をあげることが
できる。スメクタイト属粘土鉱物は、生成する粘土−有
機複合体の有機溶媒への分散性の点で好ましく、その中
でも3−八面体型スメクタイトであるヘクトライト、サ
ポナイト、スチブンサイト及びその類似化合物の合成品
がより好まい。これら膨潤性層状珪酸塩は水中において
優れた膨潤性及び分散性を示し、その分散液はチクソト
ロピックな粘性を示し、殆ど着色しない水系ゾル・ゲル
を生成する特徴がある。
【0019】これら膨潤性層状珪酸塩を有機処理する方
法としては、たとえば層間に存在する陽イオンをイオン
交換法で第4級アンモニウムイオンに交換する方法があ
る。陽イオン交換容量は、粘土100g当り10ミリ当
量以上が好ましく、更に好ましくは60ミリ当量以上で
あり、交換容量が大きい程よい。膨潤性層状ケイ酸塩
は、50%以下の非粘土不純物を含有していてもよい
が、非粘土不純物の量は10%以下が望ましい。
【0020】また、本発明では層間に挿入する第4級ア
ンモニウムイオンとしては下記一般式のものがあげられ
る。
【0021】上記の一般式の第4級アンモニウムイオン
において、R7〜R10のうちひとつの基はCX2X+1で示
されるアルキル基であり、X=5〜20、好ましくは1
2〜18であり、具体例として、たとえば、ドデシル、
トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシ
ル、オクタデシル基等があげられ、特に好ましくはオク
タデシル基である。残りの基のうちひとつの基はCZ
2Z+1で示されるアルキル基(Z=1〜4)又はベンジル
基であり、好ましくはメチル基又はベンジル基である。
好ましくは2つ以上のの基がCX2X+1で示されるアル
キル基であり、X=5〜20、さらに好ましくは2つの
基がCX2X+1(X=12〜18)で示されるアルキル
基であり、残りの2つの基がメチル基又はベンジル基で
ある。上記の一般式以外の第4級アンモニウムイオンで
あっても、キシレンやクロロホルムと親和性のあるもの
であれば一向に差し支えない。
【0022】上記の一般式の第4級アンモニウムイオン
を導入するには、該イオンを含む第4級アンモニウム塩
が用いられるが、そのような塩としては、該イオンと、
たとえばClイオン、Brイオン、NO3イオン、CH3
COOイオン等の陰イオンとの塩をあげることができ
る。なお、本発明の粘土−有機複合体は上記の一般式等
で示される第4級アンモニウムイオンを膨潤性層状珪酸
塩の層間に導入することで得られるが、更に上記以外の
種々の第4級アルキルアンモニウムイオンや、種々の無
機陽イオンを同時に導入しても本発明の目的を損なうこ
とはない。上記の一般式で示される第4級アンモニウム
イオンの合計導入量の割合は層間のイオン交換容量の5
0%以上が望ましく、特に望ましくは95%以上であ
る。
【0023】本発明の膨潤性層状珪酸塩を有機処理する
方法は、層間の陽イオン交換により得られるが、たとえ
ば以下の方法で製造することができる。第1段階として
前記した方法で得られた膨潤性層状珪酸塩を水中に分散
させる。その固体分散濃度は通常1〜15重量%が望ま
しいが、膨潤性層状珪酸塩が十分分散可能な濃度の範囲
なら自由に設定することができる。次にこの膨潤性層状
珪酸塩懸濁液に前述の第4級アンモニウム塩溶液を添加
するか、又は逆に前述の第4級アンモニウム塩溶液に膨
潤性層状珪酸塩懸濁液を添加することによっても膨潤性
層状珪酸塩を有機処理することが可能である。
【0024】第4級アンモニウム塩は通常5〜50重量
%の混合水溶液として膨潤性層状珪酸塩懸濁液と混合す
るが、別々の溶液として順序の別なく膨潤性層状珪酸塩
懸濁液と混合してもいっこうにかまわない。なお、混合
時、アルコール等の有機溶媒を加え、有機溶媒含有液中
で反応させてもよい。また、陽イオン交換容量に対して
も過剰量添加しても差し支えない。その量は該粘土の陽
イオン交換容量の0.5〜1.5倍量(ミリ当量換
算)、とくに0.8〜1.2倍量であることが好まし
い。
【0025】反応は室温で十分進行するが、加温しても
よい。加温の最高温度は用いる第4級アンモニウム塩の
分解点以下であれば任意に設定が可能であり、一般的に
は10〜90℃、好ましくは15〜70℃である。反応
時間は数分〜数時間と反応条件により異なるが、一般的
には30分〜2時間程度である。
【0026】次いで固液を分離し、生成した粘土−有機
複合体を水洗浄して副生溶解質を十分に除去する。この
粘土−有機複合体の液からの分離、洗浄は極めて容易で
あり、ごく一般的な濾過分離機で十分である。たとえば
実験室規模では、ブフナ−漏斗(濾紙を敷く)を用いた
減圧濾過・洗浄或いは遠心脱水機による濾過・洗浄で容
易に行われる。このようにして得られた有機処理した膨
潤性層状珪酸塩のうちクロロホルム又はキシレン中に分
散するものが、ポリフェニレン中への分散の観点から、
好ましい。
【0027】有機処理した膨潤性層状珪酸塩の溶媒に分
散した際の粒子径は、1μm以上が好ましい。粒子径が
過小であると剛性の向上効果が十分に得られない場合が
ある
【0028】本発明のポリフェニレンエ−テル/ポリス
チレン系樹脂に有機処理した膨潤性層状珪酸塩を分散さ
せる方法は有機溶媒中で行ってもよいし、溶融混練法に
よってもよい。経済性の観点から溶融混練法が好まし
い。また、有機処理した膨潤性層状珪酸塩を分散させる
はポリフェニレンエーテルが存在する状態で分散させた
方が予めポリスチレン中に分散させるより好ましい。溶
融混練によって分散させる場合は、バッチ式混練機でも
連続式混練機であってもよい。2軸の連続式混練機を用
いるのが好ましい。
【0029】本発明によって得られる有機処理した膨潤
性層状珪酸塩を分散したポリフェニレンエ−テルとポリ
スチレンからなる組成物の用途は、優れた剛性やガスバ
リア性を生かして電子・電気用途の構造材等があげられ
る。具体的にはフライバックトランス、偏向ヨーク、ポ
ンプ、タンク、ダクト、バッテリーケース特に密閉式二
次電池の電槽用途、水道量水器、現像タンク、ファン及
びファンハウジング、ランプリフレクター、コネクタ
ー、リレーのハウジング、コイルボビン、耐熱ICトレ
ー、プリント基板、イグニッションコイル、、OA機器
のハウジング、OA機器のシャーシやトレ−等の機構部
品、、自動販売機のコインメカシャーシ等に使用するこ
とができる。またこのほかに制振性においても優れてお
り、遮音や振動を抑制する用途にも適する。さらに常温
付近にガラス転移温度を持つポリマーと組み合わせるこ
とによりさらに優れた制振性を引き出すことが可能であ
る。
【0030】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を更に詳しく説
明するが本発明はかかる実施例によりその範囲を限定さ
れるものではない。以下に実施例及び比較例に現れる略
号の意味を示す。 (合成樹脂) PPE:極限粘度[η]が0.46dl/gであるポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)。 PS:ポリスチレン系樹脂(日本ポリスチレン(株)社
製 エスブライトG690K) (有機処理した膨潤性層状珪酸塩) MAE:コープケミカル(株)製 有機処理した膨潤性層
状珪酸塩 粒子径1〜5μm (有機処理していない膨潤性層状珪酸塩) ME−100:コープケミカル(株)製 膨潤性層状珪酸
塩 粒子径 1〜5μm (無機フィラー) MICA:300W(クラレ(株)製) TALC:ミクロンホワイト5000S(林化成(株)
製)
【0031】(樹脂の調整及び評価方法)表1に示す配
合割合でポリフェニレンエ−テル、ポリスチレンと有機
処理した膨潤性層状珪酸塩又は有機処理していない膨潤
性層状珪酸塩、無機フィラーを調整した。調整方法は、
混練温度280℃、スクリュ−回転数80rpmに設定
したラボプラストミル(東洋精機株式会社製)で5mi
n間溶融混練を行った。混練後、260℃でプレス成形
を行った後、切削して曲げ試験用の試験片を得た。曲げ
試験はASTMに準拠して23℃にて行った。結果を表
1に示した。また、表1の実施例1、比較例1、2の混
練サンプルを280℃でプレス成形により、厚さ約0.
073〜0.093mmの薄膜を作成し、透湿度 JI
S Z0208 カップ法 準拠で40℃・90%RH 2
4時間の透湿度を測定した。結果を表2に示した。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、ポ
リフェニレンエーテル系樹脂の比重を大きく増加させる
ことなく、剛性を向上させ、かつ水蒸気等のガス透過性
を低減したポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を提供
することができた。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)〜(C)を含有し、(A)/
    (B)の重量比が1/99〜99/1であり、かつ
    (A)及び(B)の合計量100重量部あたりの(C)
    の量0.5〜20重量部である樹脂組成物。 (A):ポリフェニレンエーテル樹脂 (B):スチレン系樹脂 (C):有機処理した膨潤性層状珪酸塩
  2. 【請求項2】 (C)の粒子径が1μm以上である請求
    項1記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (C)が第四級アンモニュウム塩によっ
    て有機処理した膨潤性層状珪酸塩である請求項1記載の
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 第四級アンモニュウム塩の少なくとも1
    つ以上のアルキル基の炭素原子数が10〜20である請
    求項3記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 有機処理した膨潤性層状珪酸塩が、クロ
    ロホルム又はキシレンに分散するものである請求項3記
    載の樹脂組成物。
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