JP2000313707A - 非複屈折性光学用樹脂の製造法及びこの製造法により得られる樹脂を用いた光学用素子 - Google Patents

非複屈折性光学用樹脂の製造法及びこの製造法により得られる樹脂を用いた光学用素子

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JP2000313707A
JP2000313707A JP12152799A JP12152799A JP2000313707A JP 2000313707 A JP2000313707 A JP 2000313707A JP 12152799 A JP12152799 A JP 12152799A JP 12152799 A JP12152799 A JP 12152799A JP 2000313707 A JP2000313707 A JP 2000313707A
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acid
methacrylate
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optical resin
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Minoru Suzuki
実 鈴木
Tetsuo Yamanaka
哲郎 山中
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Hitachi Chemical Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F220/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride ester, amide, imide or nitrile thereof
    • C08F220/02Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms; Derivatives thereof
    • C08F220/10Esters
    • C08F220/12Esters of monohydric alcohols or phenols
    • C08F220/14Methyl esters, e.g. methyl (meth)acrylate

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非複屈折性、耐熱性及び低吸湿性に優れたレ
ンズ等を提供する光学用樹脂の製造法及び、この樹脂を
用いた非複屈折、耐熱性及び低吸湿性に優れ、かつ脈理
のない光学素子を提供する。 【解決手段】 下記単量体成分(A)〜(E)からなる
単量体混合物の総量100重量%に対して、下記単量体
成分(F)及び(G)を、得られる樹脂の配向複屈折の
絶対値が1×10-6未満となるようなモノマ配合比で共
重合することを特徴とする非複屈折性光学用樹脂の製造
法。 (A)エステル部分に炭素数5〜22の脂環式炭化水素
基を有するメタクリル酸エステルまたはアクリル酸エス
テル5〜40重量%、(B)メタクリル酸メチル50〜
80重量%、(C)N−置換マレイミド5〜40重量
%、(D)メタクリル酸ベンジル0〜30重量%、
(E)(A)〜(D)と共重合可能な単量体0〜10重
量%、(F)下記一般式(I)で示されるグリセリン脂
肪酸エステル0.1〜2.0重量%及び、 【化1】 ここでR1は、炭素数5〜30の脂肪族炭化水素基を示
す。(G)下記一般式(II)で示される脂肪酸0.0
5〜2.0重量%。 【化2】 ここでR2は、炭素数5〜30の脂肪族炭化水素基を示
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種光学用素子に
好適に用いられる脈理のないレンズ等の成形品を得るこ
とが可能な非複屈折性光学用樹脂の製造法、及びこの製
造法により得られる樹脂を用いた光学用素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レンズ、プリズム、光ディスク、
LCD用基板などの光学用素子にはガラスが使用されて
いた。しかし、近年、軽量・小型化のためプラスチック
が使用されるようになってきている。光学用素子に使用
されるプラスチックには、一般にポリスチレン、ポリカ
ーボネート、ポリメタクリル酸メチル、スチレン・メタ
クリル酸メチル共重合体などが知られている。しかし、
ポリスチレン、ポリカーボネートなどについては、分子
内に芳香環を持つため、配向歪みによる複屈折が生じ易
く、特開昭61−14617号公報に示されるように成
形金型を工夫する必要があった。そのためこれまでは、
主にポリメタクリル酸メチルが光学用素子材料として使
用されてきた。
【0003】ポリメタクリル酸メチルは、光弾性係数が
小さく、比較的配向歪みによる複屈折が生じにくいの
で、ファインダー用レンズ、CD用ピックアップレンズ
など、比較的高精度を必要としない光学用素子に使用さ
れてきた。
【0004】しかし、近年、より高精度が要求される光
学用素子が求められてきている。特にレーザー光を使用
する追記型光ディスク用レーザーピックアップレンズや
光磁気ディスク用レーザーピックアップレンズ、追記型
光ディスク、光磁気ディスクなどは単に複屈折が小さい
だけではなく、ゲート近傍における複屈折がゼロに近い
ものが求められている。
【0005】また、使用する部材における複屈折性が最
も重要になるものとして液晶素子が挙げられる。液晶素
子はよく知られているように、直交ニコル又は平行ニコ
ルとした偏光子と検光子の間で液晶層により偏光の偏波
面を回転させることで光の透過・不透過を制御する構造
となっており、したがって液晶素子にあってはそれを構
成する各部材の複屈折性が大きな問題となり、このこと
が液晶素子への光学用樹脂の広範な利用を阻んでいる。
【0006】さらに、液晶プロジェクタ等に使用される
プリズム素子等の肉厚成形品である光学用素子において
は、非複屈折性が求められるだけではなく、成形品内部
に脈理、フローマーク等の密度ムラが存在しないことも
求められている。
【0007】一方、ポリメタクリル酸メチルは、成形条
件により複屈折をある程度小さくできるが、ゲート近傍
における複屈折はゼロにはならず、高精度が求められる
前記のような光学用素子には使用することはできない。
【0008】そこで、複屈折を小さくすることを目的
に、光弾性係数が正の樹脂が得られる単量体と、光弾
性係数が負の樹脂が得られる単量体とを必須原材料とし
て、光弾性係数が−1×10-13cm2/dyne以上、+1×
10-13cm2/dyne以下となるように共重合させる方法
(特開昭60−185236号公報)、メタクリル酸
メチル、炭素数が3〜8のアルキル基を有するメタクリ
ル酸アルキル及びスチレンを共重合する方法(特開昭6
0−250010号公報及び特開昭61−76509号
公報)、メタクリル酸メチル、メタクリル酸トリシク
ロ[5.2.1.02, 6]デカ−8−イル及びスチレン
を共重合する方法(特開昭62−246914号公
報)、正の複屈折を有するホモポリマを形成し得るモ
ノマー(トリフルオロエチルメタクリレート、ベンジル
メタクリレート等)と、負の複屈折を有するホモポリマ
ーを形成し得るモノマー(メタクリル酸メチル等)を共
重合させる方法(特開平2−129211号公報)、
ホモポリマーとしたときの光弾性係数の符号がポリメタ
クリル酸メチルと反対となる不飽和二重結合を有する化
合物と、メタクリル酸メチルを共重合する方法(特開平
4−76013号公報)、エステル部分に炭素数5〜
22の脂環式炭化水素基を有するメタクリル酸エステル
またはアクリル酸エステル、メタクリル酸メチル、N−
置換マレイミド5〜40重量%、メタクリル酸ベンジル
を共重合する方法などが提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】これら従来の方法は、
それぞれ一応の効果を上げているが、未だ不十分な面も
少なくない。例えば、上記、、及びの方法につ
いては、射出成形した場合、完全に複屈折をなくすこと
はできず、ゲート近傍では応力歪みによる複屈折が残存
し、非複屈折材としては不十分なものである。
【0010】また、上記の方法については、その組合
せが含まれているが、その中でメチルメタクリレート
(MMA)とトリフルオロメタクリレート(3FMA)
のモノマー混合物を用いる方法では、後者の材料(3F
MA)が極めて高価な材料であるという欠点がある。
【0011】また、メチルメタクリレート(MMA)と
トリフルオロエチルメタクリレート(3FMA)のモノ
マー混合物を共重合させる方法、メチルメタクリレート
(MMA)とベンジルメタクリレート(BZMA)のモ
ノマー混合物を共重合させる方法のいずれにおいても、
メチルメタクリレートに対するトリフルオロエチルメタ
クリレート(3FMA)あるいはベンジルメタクリレー
トの混合比を相当大きくしなければ配向複屈折の発現を
抑えることが出来ない。即ち、配向複屈折を相殺するに
必要な混合比は、前者の場合はMMA/3FMA=50
/50(重量%/重量%)、後者の場合はMMA/BZ
MA=80/20(重量%/重量%)である。このた
め、得られる材料はPMMAと同等の特性を持つことが
出来ず、PMMAと比べ耐熱性、透明性の点で劣ること
になってしまう。
【0012】一方、上記の方法については、上記$ の
方法での問題点である耐熱性、透明性等の特性において
は、各種光学用素子として満足する材料が得られるが、
液晶プロジェクタ等に使用されるプリズム素子等の肉厚
成形品である光学用素子を成形した場合、成形品内部に
脈理等の密度ムラが存在し、これらの用途への利用を阻
んでいる。
【0013】本発明は上述の問題に鑑みされたものであ
り、非複屈折性、耐熱性及び低吸湿性に優れ、脈理のな
いレンズ等の成形品を得ることが可能な光学用樹脂の製
造方法を提供し、この製造方法によって得られた樹脂を
用いて非複屈折、耐熱性及び低吸湿性に優れ、脈理のな
い光学用素子を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記単量体成
分(A)〜(E)からなる単量体混合物の総量100重
量%に対して、下記単量体成分(F)及び(G)を、得
られる樹脂の配向複屈折の絶対値が1×10-6未満とな
るようなモノマ配合比で共重合することを特徴とする非
複屈折性光学用樹脂の製造法に関する。 (A)エステル部分に炭素数5〜22の脂環式炭化水素
基を有するメタクリル酸エステルまたはアクリル酸エス
テル5〜40重量%、(B)メタクリル酸メチル50〜
80重量%、(C)N−置換マレイミド5〜40重量
%、(D)メタクリル酸ベンジル0〜30重量%、
(E)(A)〜(D)と共重合可能な単量体0〜10重
量%、(F)下記一般式(I)で示されるグリセリン脂
肪酸エステル0.1〜2.0重量%及び、
【化4】 ここでR1は、炭素数5〜30の脂肪族炭化水素基を示
す。(G)下記一般式(II)で示される脂肪酸0.0
5〜2.0重量%。
【化5】 ここでR2は、炭素数5〜30の脂肪族炭化水素基を示
す。
【0015】本発明においては、単量体成分(G)の脂
肪酸のかわりに、(H)下記一般式(III)で示され
るペンタエリスリトール類0.05〜2.0重量%を用
いてもよい。
【化6】 ここでR3は、炭素数5〜30の脂肪族炭化水素基を示
す。
【0016】本発明においては、前記単量体成分(A)
のエステル部分に炭素数5〜22の脂環式炭化水素基を
有するメタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステル
が、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸イソボ
ルニル、メタクリル酸ノルボルニル、メタクリル酸ノル
ボルニルメチル、メタクリル酸トリシクロ[5.2.
1.02,6]デカ−8−イル及びメタクリル酸トリシク
ロ[5.2.1.02,6]デカ−4−メチルからなる群
から選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ま
しい。
【0017】本発明においては、前記単量体成分(C)
であるN−置換マレイミドがN−メチルマレイミド、N
−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−i
−プロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−i
−ブチルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド、N−
シクロヘキシルマレイミド、N−ラウリルマレイミド及
びN−フェニルマレイミドからなる群から選ばれる少な
くとも1種の化合物であることが好ましい。
【0018】本発明においては、単量体成分(F)であ
る一般式(I)で示されるグリセリン脂肪酸エステル
が、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸及びベヘ
ン酸のモノグリセライドからなる群から選ばれる少なく
とも1種の化合物であることが好ましい。
【0019】また本発明は、上記の製造法により得られ
る非複屈折性光学用樹脂を用いた光学用素子に関する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の非複屈折性光学用
樹脂の製造法及びこの製造法により得られる樹脂を用い
た光学用素子について詳しく説明する。本発明に用いる
単量体成分(A)であるエステル部分に炭素数5〜22
の脂環式炭化水素基を有するメタクリル酸エステルまた
はアクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸シ
クロペンチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸
メチルシクロヘキシル、アクリル酸トリメチルシクロヘ
キシル、アクリル酸ノルボルニル、アクリル酸ノルボル
ニルメチル、アクリル酸シアノノルボルニル、アクリル
酸イソボルニル、アクリル酸ボルニル、アクリル酸メン
チル、アクリル酸フェンチル、アクリル酸アダマンチ
ル、アクリル酸ジメチルアダマンチル、アクリル酸トリ
シクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−イル、アクリ
ル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−4−メチ
ル、アクリル酸シクロデシル、メタクリル酸シクロペン
チル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸メチ
ルシクロヘキシル、メタクリル酸トリメチルシクロヘキ
シル、メタクリル酸ノルボルニル、メタクリル酸ノルボ
ルニルメチル、メタクリル酸シアノノルボルニル、メタ
クリル酸フェニルノルボルニル、メタクリル酸イソボル
ニル、メタクリル酸ボルニル、メタクリル酸メンチル、
メタクリル酸フェンチル、メタクリル酸アダマンチル、
メタクリル酸ジメチルアダマンチル、メタクリル酸トリ
シクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−イル、メタク
リル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−4−メ
チル、メタクリル酸シクロデシル等が挙げられる。この
うち、低吸湿性の点で、メタクリル酸シクロペンチル、
メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸メチルシク
ロヘキシル、メタクリル酸トリメチルシクロヘキシル、
メタクリル酸ノルボルニル、メタクリル酸ノルボルニル
メチル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸ボル
ニル、メタクリル酸メンチル、メタクリル酸フェンチ
ル、メタクリル酸アダマンチル、メタクリル酸ジメチル
アダマンチル、メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.
2,6]デカ−8−イル、メタクリル酸トリシクロ
[5.2.1.02,6]デカ−4−メチル、メタクリル
酸シクロデシル等が好ましい。さらに、耐熱性、低吸湿
性の点からより好ましいものとしては、メタクリル酸シ
クロヘキシル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル
酸ノルボルニル、メタクリル酸ノルボルニルメチル、メ
タクリル酸トリシクロ[5.2.1.02, 6]デカ−8
−イル及びメタクリル酸トリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカ−4−メチルが挙げられる。
【0021】本発明に用いる単量体成分(C)であるN
−置換マレイミドとしては、例えば、N−メチルマレイ
ミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミ
ド、N−i−プロピルマレイミド、N−ブチルマレイミ
ド、N−i−ブチルマレイミド、N−t−ブチルマレイ
ミド、 N−ラウリルマレイミド、N−シクロヘキシル
マレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−フェニルマ
レイミド、N−(2−クロロフェニル)マレイミド、N
−(4−クロロフェニル)マレイミド、N−(4−ブロ
モフェニル)フェニルマレイミド、N−(2−メチルフ
ェニル)マレイミド、N−(2−エチルフェニルマレイ
ミド、N−(2−メトキシフェニル)マレイミド、N−
(2,4,6−トリメチルフェニル)マレイミド、N−
(4−ベンジルフェニル)マレイミド、N−(2,4,
6−トリブロモフェニル)マレイミド等が挙げられる。
非複屈折性、耐熱性の点で好ましいものとしては、 N
−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロ
ピルマレイミド、N−i−プロピルマレイミド、N−ブ
チルマレイミド、N−i−ブチルマレイミド、N−t−
ブチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N
−ラウリルマレイミド及びN−フェニルマレイミドが挙
げられる。
【0022】本発明に用いる単量体成分(E)である単
量体成分(A)〜(D)と共重合可能な単量体として
は、共重合体の透明性、非複屈折性、耐熱性及び低吸湿
性を損なわないものであれば、特に制限はなく、具体的
には、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブ
チル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸ペンチル、ア
クリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、ア
クリル酸オクタデシル、アクリル酸ブトキシエチル、ア
クリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸ナ
フチル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2−ヒドロ
キシエチル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチ
ル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチ
ル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸n−ヘキシ
ル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n
−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オク
タデシル、メタクリル酸ブトキシエチル、メタクリル酸
フェニル、メタクリル酸ナフチル、メタクリル酸グリシ
ジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル等のメタクリ
ル酸エステル類、α−メチルスチレン、α−エチルスチ
レン、α−フルオロスチレン、α−クロルスチレン、α
−ブロモスチレン、フルオロスチレン、クロロスチレ
ン、ブロモスチレン、メチルスチレン、メトキシスチレ
ン等の芳香族ビニル化合物、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド、N−ジメチルアクリルアミド、N−ジエチル
アクリルアミド、N−ジメチルメタクリルアミド、N−
ジエチルメタクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド
類、アクリル酸カルシウム、アクリル酸バリウム、アク
リル酸鉛、アクリル酸アクリル酸すず、アクリル酸亜
鉛、メタクリル酸カルシウム、メタクリル酸バリウム、
メタクリル酸鉛、メタクリル酸すず、メタクリル酸亜鉛
等の(メタ)アクリル酸金属塩、アクリル酸、メタクリ
ル酸等の不飽和脂肪酸、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル等のシアン化ビニル化合物などが挙げられる。
これらは単独で又は2種以上組合せて使用できる。
【0023】本発明に用いる単量体成分(F)である上
記一般式(I)で示されるグリセリン脂肪酸エステルと
しては、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラル
ゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パル
ミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグ
ノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、リ
ノール酸、リノレン酸、オレイン酸等の脂肪族カルボン
酸モノグリセライド等が挙げられる。この中で、透明
性、脈理防止性の点から、パルミチン酸、ステアリン
酸、アラキン酸及びベヘン酸のモノグリセライドが好ま
しい。これらは単独で又は2種以上組合せて使用でき
る。
【0024】本発明に用いる単量体成分(G)である上
記一般式(II)で示される脂肪酸としては、カプロン
酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロ
チン酸、モンタン酸、メリシン酸、リノール酸、リノレ
ン酸、オレイン酸等の脂肪酸が挙げられる。この内、透
明性、脈理防止の点で、アラキン酸、ベヘン酸、リグノ
セリン酸、セロチン酸が好ましい。これらは単独で又は
2種以上組合せて使用できる。
【0025】本発明に用いる単量体成分(H)である上
記一般式(III)で示されるペンタエリスリトール類
としては、ペンタエリスリトールと、カプロン酸、エナ
ント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、
アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、
モンタン酸、メリシン酸、リノール酸、リノレン酸、オ
レイン酸等の脂肪族カルボン酸とのモノエステル化合物
等が挙げられる。この内、透明性、金型との離型性の点
で、ペンタエリスリトールと、パルミチン酸、ステアリ
ン酸、アラキン酸、ベヘン酸とのモノエステル化合物が
好ましい。これらは単独で又は2種以上組合せて使用で
きる。
【0026】本発明に用いる単量体成分(A)であるエ
ステル部分に炭素数5〜22の脂環式炭化水素基を有す
るメタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステルの配
合量は、上記の(A)〜(E)の単量体混合物の総量を
100重量%として、5〜40重量%とされ、10〜4
0重量%であることが吸湿性の点からより好ましい。脂
環式(メタ)アクリル酸エステルの配合量が5重量%未
満であると複屈折が大きく、吸湿性が高くなり、40重
量%を越えると機械的強度が低下する。
【0027】本発明に用いる単量体成分(B)であるメ
タクリル酸メチルの配合量は、上記の(A)〜(E)の
単量体混合物の総量を100重量%として、50〜80
重量%であり、60〜75重量%であることが好まし
い。メタクリル酸メチルの配合量が50重量%未満では
機械的強度が低下し、80重量%を越えると、非複屈折
性、耐熱性及び低吸湿性に問題が生じる。
【0028】本発明に用いる単量体成分(C)であるN
−置換マレイミドの配合量は、上記の(A)〜(E)の
単量体混合物の総量を100重量%として、5〜40重
量%であり、15〜30重量%であることが複屈折性の
点から好ましい。N−置換マレイミドの配合量が5重量
%未満では複屈折が大きく、ガラス転移温度が低くな
り、40重量%を越えると反応性が低下し、残存モノマ
ーが多くなり、複屈折も大きくなる。
【0029】本発明に用いる単量体成分(D)であるメ
タクリル酸ベンジルの配合量は、上記の(A)〜(E)
の単量体混合物の総量を100重量%として、0〜30
重量%であり、耐熱性、複屈折性の点から4〜20重量
%であることが好ましい。メタクリル酸ベンジルの配合
量が30重量%を超えると、ガラス転移温度が低くな
る。
【0030】本発明に用いる単量体成分(E)である単
量体成分(A)〜(D)と共重合可能な単量体の配合量
は、上記の(A)〜(E)の単量体混合物の総量を10
0重量%として、0〜10重量%であり、0〜5重量%
であることが好ましい。単量体成分(E)の配合量が1
0重量%を越えると、耐熱性及び非複屈折性が低下す
る。
【0031】本発明に用いる単量体成分(F)であるグ
リセリン脂肪酸エステルの配合量は、上記の(A)〜
(E)の単量体混合物の総量を100重量%として、
0.1〜2.0重量%であり、0.2〜1.0重量%で
あることが脈理防止性の点から好ましい。グリセリン脂
肪酸エステルの配合量が0.1重量%未満では、脈理の
発生を防ぐ効果が低くなり、2.0重量%を超えると耐
熱性が低下し、また成形品表面にシルバーストリークが
発生しやすくなる。 ここで、脈理とは、肉厚成形品内
部に発生する密度ムラ(透明または白色のスジ)のこと
であり、また、シルバーストリークとは、成形品表面に
発生する銀色のスジ (透明な成形品の場合は、透明な
スジ )のことである。
【0032】本発明に用いる単量体成分(G):脂肪酸
の使用量は、上記の(A)〜(E)の単量体混合物の総
量を100重量%として、0.05〜2.0重量%であ
り、0.1〜1.0重量%であることが好ましい。脂肪
酸の使用量が0.05重量%未満では、脈理の発生を防
ぐ効果が低くなり、また2.0重量%を超えると、耐熱
性が低下し、また金型面に余分なの離型剤が付着し、成
形品が汚れる問題がある。
【0033】本発明に用いる単量体成分(H)であるペ
ンタエリスリトール類の使用量は、上記の(A)〜
(E)の単量体混合物の総量を100重量%として、
0.05〜2.0重量%であり、0.1〜1.0重量%
であることが好ましい。ペンタエリスリトール類の使用
量が0.05重量%未満では十分な離型効果が得られ
ず、また2.0重量%を超えると、耐熱性が低下し、ま
た金型面に余分なの離型剤が付着し、成形品が汚れる問
題がある。
【0034】本発明において、得られる光学用樹脂の配
向複屈折の絶対値を1×10-6未満とするモノマ配合比
の求め方としては、懸濁重合により得られた各配合比の
ポリマーから、約50μmのフィルムを作製し、2倍に
延伸した(延伸温度:90℃)際の複屈折の絶対値が1
×10-6未満となる配合比を探索して行われる。
【0035】本発明により非複屈折性光学用樹脂を製造
するための重合方法としては塊状重合、懸濁重合、乳化
重合、溶液重合等の既存の方法を適用できる。光学用素
子のためには、樹脂中への不純物の混入などの点から塊
状重合が、製品としてのハンドリングなどの点から懸濁
重合法が好ましい。
【0036】本発明において重合を行う際には、重合開
始剤を用いることができる。重合開始剤としては、過酸
化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、ジ−t−ブチルパー
オキシヘキサヒドロテレフタレート、t−ブチルパーオ
キシ−2−エチルヘキサノエート、1,1−t−ブチル
パーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等
の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビ
ス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、
アゾビスシクロヘキサノン−1−カルボニトリル、アゾ
ジベンゾイル等のアゾ化合物、過硫酸カリウム、過硫酸
アンモニウム等の水溶性触媒及び過酸化物あるいは過硫
酸塩と還元剤の組み合わせによるレドックス触媒等、通
常のラジカル重合に使用できるものはいずれも使用する
ことができる。重合開始剤は、単量体の総量に対して
0.01〜10重量%の範囲で使用されることが好まし
い。
【0037】さらに、本発明においては分子量調整剤と
して、メルカプタン系化合物、チオグリコール、四塩化
炭素、α−メチルスチレンダイマー等を必要に応じて添
加することが好ましい。
【0038】本発明における重合温度は、0〜200℃
の間で適宜選択することができ、50〜120℃が好ま
しい。
【0039】本発明において、懸濁重合は水性媒体中で
行われ、懸濁剤及び必要に応じて懸濁助剤を添加して行
う。懸濁剤としては、ポリビニルアルコール、メチルセ
ルロース、ポリアクリルアミド等の水溶性高分子、リン
酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウム等の難溶性無機
物質等があり、水溶性高分子は、単量体の総量に対して
0.03〜1重量%使用するのが好ましく、難溶性無機
物質は、単量体の総量に対して0.05〜0.5重量%
使用するのがより好ましい。
【0040】本発明における懸濁助剤としては、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の陰イオン界面活性
剤があり、懸濁剤として難溶性無機物質を使用する場合
には、懸濁助剤を使用するのが好ましい。懸濁助剤は、
単量体の総量に対して0.001〜0.02重量%使用
するのが好ましい。
【0041】本発明により得られた非複屈折性光学用樹
脂の分子量については、特に制限されるものではない
が、重量平均分子量(ポリスチレン換算)が10,00
0〜1,000,000の範囲のものが好ましく、耐熱
性、成形性の点から、100,000〜300,000の
範囲のものがより好ましい。
【0042】本発明の非複屈折性光学用樹脂は、劣化防
止、熱的安定性、成形性及び加工性などの観点から、フ
ェノール系、ホスファイト系、チオエーテル系等の抗酸
化剤、脂肪族アルコール、脂肪酸エステル、フタル酸エ
ステル、トリグリセライド類、フッ素系界面活性剤、高
級脂肪酸金属塩等の離型剤、その他滑剤、可塑剤、帯電
防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、重金属不活性化剤など
を添加することができる。
【0043】本発明において、非複屈折性光学用樹脂の
光学用素子への適用は、射出成形法、圧縮成形法、マイ
クロモールド法、フローティングモールド法、ローリン
クス法、注型法等の公知の成形法を用いることができ
る。注型法においては、部分的に重合を進めた後、型に
注入して重合を継続し、本発明に係わる非複屈折性光学
用樹脂の成形品を得ることもできる。
【0044】また、以上のような成形法により得られた
成形品表面に、MgF2、SiO2などの無機化合物を真
空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法
などによってコーティングすること、成形品表面にシラ
ンカップリング剤などの有機シリコン化合物、ビニルモ
ノマー、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂、
シリコーン樹脂などをハードコートすることなどによっ
て、耐湿性、光学特性、耐薬品性、耐磨耗性、曇り止め
などを向上させることができる。
【0045】本発明における光学用素子としては、例え
ば、一般カメラ用レンズ及びファインダ,ビデオカメラ
用レンズ,レーザーピックアップ用の対物レンズ,回折
格子,ホログラム,及びコリメータレンズ,レーザープ
リンター用のfθレンズ,シリンドリカルレンズ,ポリ
ゴンレンズ及びプロジェクションTVレンズ,液晶プロ
ジェクター用のマルチレンズ、リレー系レンズ,コンデ
ンサーレンズや投射レンズ及びフレネルレンズ,眼鏡用
レンズ等のレンズ、コンパクトディスク(CD,CD−
ROM等)、ミニディスク(MD)、DVD用のディス
ク基板,LCD用基板,偏光フィルム透明樹脂シート,
位相差フィルム,光拡散フィルム,液晶素子結合用接着
剤等の液晶素子用部材、プロジェクター用スクリーン、
光学フィルター、光ファイバー、光導波路、プリズム、
光電変換素子用レンズなどが挙げられる。
【0046】本発明により得られる非複屈折性光学用樹
脂は、特に液晶プロジェクタ用のプリズム素子等の肉厚
成形品に好適である。
【0047】
【実施例】次に実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれらに制限されるものではない。実施例
で懸濁剤として用いる水溶性高分子(a)(ポリメタク
リル酸塩)は、下記の方法で合成した。
【0048】水溶性高分子(a)の合成 メタクリル酸メチル5g、メタクリル酸2−ヒドロキシ
エチル12g、メタクリル酸カリウム23g及び脱イオ
ン水360gを内容積500mlのセパラブルフラスコに
入れ、30分間N2ガスを吹き込んで系内の空気を除去
した後、水浴で加熱して攪拌しながら系内温度を65℃
に昇温し、過硫酸カリウム0.06gを添加した。同温
度で5時間重合を行い、続けて90℃に昇温して2時間
攪拌を続けてゼリー状の水溶性高分子(a)を得た。
【0049】実施例1 メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−
8−イル100g、メタクリル酸メチル1500g、N
−シクロヘキシルマレイミド400g、過酸化ラウロイ
ル8g、n−オクチルメルカプタン4g、グリセリン脂
肪酸エステルとしてステアリン酸モノグリセライド10
g、脂肪酸としてベヘン酸2gを溶解して単量体混合液
とした。攪拌機及びコンデンサを備えた5リットルのセ
パラブルフラスコに懸濁剤として前記のゼリー状の水溶
性高分子(a)0.1g、脱イオン水2500gを加
え、次いで、リン酸水素二ナトリウム−リン酸二水素ナ
トリウム組合せた緩衝液を加えて攪拌し、pHを7.2
に調整して懸濁媒体とした。ここに攪拌しながら上記の
単量体混合液を加え、攪拌回転数240rpm、窒素雰囲
気下で60℃で3時間、次いで98℃で2時間重合さ
せ、樹脂粒子を得た(重合率は、重量法で99%であっ
た)。この樹脂粒子を水洗、脱水、乾燥し、東芝機械製
射出成形機IS−50EPを用い、シリンダー温度26
0℃、射出速度80cm3/sec、金型温度90℃で成形
し、特性評価用の試験片とした。
【0050】実施例2〜6、比較例1〜11 表1に示す組成比のモノマ、脂肪酸エステル及び脂肪酸
を用い、実施例1と同様にして特性評価用の試験片とし
た。
【0051】実施例7 メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−
8−イル100g、メタクリル酸メチル1500g、N
−シクロヘキシルマレイミド400g、過酸化ラウロイ
ル8g、n−オクチルメルカプタン4g、グリセリン脂
肪酸エステルとしてステアリン酸モノグリセライド10
g、ペンタエリスリトール類としてペンタエリスリトー
ルモノステアレート2gを溶解して単量体混合液とし
た。攪拌機及びコンデンサを備えた5リットルのセパラ
ブルフラスコに懸濁剤として前記のゼリー状の水溶性高
分子(a)0.1g、脱イオン水2500gを加え、次
いで、リン酸水素二ナトリウム−リン酸二水素ナトリウ
ム組合せた緩衝液を加えて攪拌し、pHを7.2に調整
して懸濁媒体とした。ここに攪拌しながら上記の単量体
混合液を加え、攪拌回転数240rpm、窒素雰囲気下で
60℃で3時間、次いで98℃で2時間重合させ、樹脂
粒子を得た(重合率は、重量法で99%であった)。こ
の樹脂粒子を水洗、脱水、乾燥し、東芝機械製射出成形
機IS−50EPを用い、シリンダー温度260℃、射
出速度60cm3/sec、金型温度90℃で成形し、特性評
価用の試験片とした。
【0052】実施例8〜12、比較例12〜20 表2に示す組成比のモノマ、脂肪酸エステル及びペンタ
エリスリトール類を用い、実施例7と同様にして特性評
価用の試験片とした。
【0053】実施例1〜12、比較例1〜20で得られ
た樹脂粒子及び試験片について、配向複屈折、成形品の
複屈折、飽和吸水率、ガラス転移温度(以下Tgと略
す)及び脈理の状況及び離型性を調べた結果を表1及び
表2に示す。なお、評価は下記に示す方法により行っ
た。 (1)配向複屈折 懸濁重合により得られた各配合比の樹脂粒子1gをテト
ラヒドロフラン6gに溶解させ、ガラス基板状に塗布
し、ナイフコーターを用いて表面を均一化した。このフ
ィルムを乾燥した後にガラス基板から剥がし、約50μ
mのフィルムを作製した。次に、このフィルムを2倍に
延伸し(延伸温度:90℃)、複屈折を測定した。 (2)成形品の複屈折 50×40×3(mm)の試験片において、He−Neレー
ザーを用いたエリプソメーター(島津製作所製AEP−
100)で、図1の測定点Aについて、位相差(シング
ルパス)を測定し、下記の式1に基づき厚み当たりの複
屈折を計算した。
【数1】 (3)飽和吸水率 20×15×5(mm)の試験片を乾燥させ、その重量を測
定した後、70℃の水中に放置し、飽和吸水させた後、
重量を測定し、下記の式2により飽和吸水率を算出し
た。
【数2】 (4)ガラス転移温度(Tg) 得られた樹脂粒子を、示差走査熱量計(リガク製Thermo
Plus DSC8230)で、ガラス転移温度(Tg)を測定し
た。 (5)脈理の状況 連続成形により得られた50×40×6(mm)の試験片1
0個を目視により、成形品内部の脈理(白いスジ状の
線)の存在を確認した。 ○:脈理なし、△:1〜5個に脈理あり、×:6〜10
個に脈理あり (6)離型性 東芝機械製射出成形機IS−50EPを用い、シリンダ
ー温度260℃、射出速度60cm3/sec、金型温度90
℃で、連続100回試験片(50mm×40mm×3m
m)を成形し、この時の離型不良(金型面への樹脂付着、
成形品表面のひび割れ等)枚数の発生率を求めた。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】表1及び表2において、MMAはメタクリ
ル酸メチル、TCDMAはメタクリル酸トリシクロ
[5.2.1.02,6]デカ−8−イル、CHMIはN
−シクロヘキシルマレイミド、BZMAはメタクリル酸
ベンジル、SMGはステアリン酸モノグリセライド、O
MGはオレイン酸モノグリセライド、SAはステアリン
酸、VAはベヘン酸、PEMSはペンタエリスリトール
モノステアレートを示す。
【0057】
【発明の効果】本発明により非複屈折性、耐熱性及び低
吸湿性に優れたレンズ等を提供する光学用樹脂の製造法
及び、この樹脂を用いて非複屈折、耐熱性及び低吸湿性
に優れ、かつ脈理のない光学素子が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に用いた成形品の複屈折測定用試験片を
模式的に示す正面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08F 220/14 220:18 220:40) Fターム(参考) 4J002 BG041 BG051 BG061 BH021 EF026 EF056 EH046 FD206 4J011 AA05 AB02 DA01 DA02 DA03 DA04 JA04 JA06 JA07 JA08 JA13 JB14 JB26 PA28 PA30 PB40 PC02 PC07 PC13 4J100 AB03T AB04T AB07T AB08T AB09T AJ02T AK13T AL03P AL03T AL04T AL05T AL08Q AL08S AL08T AL09T AL10T AL11T AM02T AM15T AM19T AM47R AM48R AM49R BA04T BA05R BA05T BB01R BB01T BB03R BB03T BC03Q BC04Q BC04R BC07Q BC08Q BC12Q BC43R BC43S BC43T BC49T CA03 CA05 CA06 DA63 JA32

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記単量体成分(A)〜(E)からなる
    単量体混合物の総量100重量%に対して、下記単量体
    成分(F)及び(G)を、得られる樹脂の配向複屈折の
    絶対値が1×10-6未満となるようなモノマ配合比で共
    重合することを特徴とする非複屈折性光学用樹脂の製造
    法。 (A)エステル部分に炭素数5〜22の脂環式炭化水素
    基を有するメタクリル酸エステルまたはアクリル酸エス
    テル5〜40重量%、(B)メタクリル酸メチル50〜
    80重量%、(C)N−置換マレイミド5〜40重量
    %、(D)メタクリル酸ベンジル0〜30重量%、
    (E)(A)〜(D)と共重合可能な単量体0〜10重
    量%、(F)下記一般式(I)で示されるグリセリン脂
    肪酸エステル0.1〜2.0重量%及び、 【化1】 ここでR1は、炭素数5〜30の脂肪族炭化水素基を示
    す。(G)下記一般式(II)で示される脂肪酸0.0
    5〜2.0重量%。 【化2】 ここでR2は、炭素数5〜30の脂肪族炭化水素基を示
    す。
  2. 【請求項2】 単量体成分(G)の脂肪酸のかわりに、
    (H)下記一般式(III)で示されるペンタエリスリ
    トール類0.05〜2.0重量%を用いる請求項1記載
    の非複屈折性光学用樹脂の製造法。 【化3】 ここでR3は、炭素数5〜30の脂肪族炭化水素基を示
    す。
  3. 【請求項3】 単量体成分(G)の脂肪酸が、アラキン
    酸、ベヘン酸、リグノセリン酸及びセロチン酸からなる
    群から選ばれる少なくとも1種以上の化合物である請求
    項1記載の非複屈折性光学用樹脂の製造法。
  4. 【請求項4】 単量体成分(H)のペンタエルスリトー
    ル類が、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸及び
    ベヘン酸とのモノエステル化合物からなる群から選ばれ
    る少なくとも1種以上の化合物である請求項2記載の非
    複屈折性光学用樹脂の製造法。
  5. 【請求項5】 単量体成分(A)のエステル部分に炭素
    数5〜22の脂環式炭化水素基を有するメタクリル酸エ
    ステルまたはアクリル酸エステルが、メタクリル酸シク
    ロヘキシル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸
    ノルボルニル、メタクリル酸ノルボルニルメチル、メタ
    クリル酸トリシクロ[5.2.1.02, 6]デカ−8−
    イル及びメタクリル酸トリシクロ[5.2.1.
    2,6]デカ−4−メチルからなる群から選ばれる少な
    くとも1種の化合物である請求項1または2記載の非複
    屈折性光学用樹脂の製造法。
  6. 【請求項6】 前記単量体成分(C)のN−置換マレイ
    ミドがN−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、
    N−プロピルマレイミド、N−i−プロピルマレイミ
    ド、N−ブチルマレイミド、N−i−ブチルマレイミ
    ド、N−t−ブチルマレイミド、N−シクロヘキシルマ
    レイミド、N−ラウリルマレイミド及びN−フェニルマ
    レイミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合
    物である請求項1または2記載の非複屈折性光学用樹脂
    の製造法。
  7. 【請求項7】 単量体成分(F)のグリセリン脂肪酸エ
    ステルが、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸及
    びベヘン酸のモノグリセライドからなる群から選ばれる
    少なくとも1種の化合物である請求項1または2記載の
    非複屈折性光学用樹脂の製造法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の製
    造法により得られる非複屈折性光学用樹脂を用いた光学
    用素子。
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CN110382570A (zh) * 2016-12-14 2019-10-25 阿科玛法国公司 用于本体单体聚合的空气空隙控制组合物

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