JP2000311877A - 板状体の洗浄方法及び洗浄装置 - Google Patents

板状体の洗浄方法及び洗浄装置

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JP2000311877A
JP2000311877A JP11118571A JP11857199A JP2000311877A JP 2000311877 A JP2000311877 A JP 2000311877A JP 11118571 A JP11118571 A JP 11118571A JP 11857199 A JP11857199 A JP 11857199A JP 2000311877 A JP2000311877 A JP 2000311877A
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JP11118571A
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Masayoshi Kusakabe
正良 日下部
Ryuichi Yamawaki
隆一 山脇
Masahiro Kobayashi
正宏 小林
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Nippon Electric Glass Co Ltd
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Nippon Electric Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 板状体の表裏面の汚れのみならず端面の汚れ
も一度に除去することができ、板状体の洗浄品質の向上
と共に洗浄作業効率の向上を図ることにある。 【解決手段】 洗浄液13及び洗浄用粒子12を収容し
た洗浄槽14内で、洗浄用粒子12を洗浄液13中で分
散させて洗浄用粒子12の密集度が低い疎領域を形成
し、その疎領域に洗浄すべき板状体11を配置した後、
洗浄用粒子12を密集させて密領域12aを形成するこ
とにより洗浄用粒子12を板状体11の表面に接触さ
せ、次いで、洗浄用粒子12に対して板状体11を相対
移動させることにより板状体11に付着した汚れを洗浄
用粒子12で擦り取る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は板状体の洗浄方法及
び洗浄装置に関し、詳しくは、汚れが全面に付着した板
状体の表面を物理的に擦り取ることにより洗浄する洗浄
方法及び洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、液晶用等の電子部品用の板ガラ
ス製品の他、半導体ウェハ、金属板、セラミック板など
の板状製品を製造する場合、板状体の表面を研磨する工
程がある。研磨後の板状体は、スラリー状の研磨砥粒や
作業環境中のゴミ等の異物による汚れが付着しているた
め、次の工程へ移す前に洗浄して汚れを除去しなければ
ならない。
【0003】従来、この種の板状体の洗浄は、以下のよ
うな手段により行われている。
【0004】一つの手段としては、図8に示すように汚
れが全面に付着した研磨後の板状体1を、その表面1a
側及び裏面1b側にそれぞれ配設されて回転する上下ス
ポンジローラ2,3間に挿入し、移動する板状体1の表
裏面1a,1bに上下スポンジローラ2,3をそれぞれ
押し当てることによって、板状体1を一枚ずつ洗浄して
その表裏面に付着した汚れを除去するものがある。
【0005】他の手段としては、図9に示すようにワー
ク支持部4により水平状態に固定配置された板状体5に
対して、下部にスポンジ6が取り付けられた回転可能な
洗浄治具7を配置し、板状体5の表面5aに洗浄治具7
のスポンジ6を回転させながら押し当てることにより、
板状体5を一枚ずつ洗浄してその表面5aに付着した汚
れを除去するものがある。
【0006】その他にも、超音波洗浄槽を用いて板状体
を洗浄してその表裏面に付着した汚れを除去する手段も
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図8及び図
9に示すような従来の洗浄手段を使用した場合、板状体
1,5の端面1c,5cを洗浄することができない。ま
た、超音波による洗浄だけでは研磨後の板状体1,5の
表面1a,1b,5aに付着したスラリー状の研磨剤を
効率よく除去することができず、端面1c,5cの洗浄
も十分ではなかった。そのため、人手により一枚ずつ板
状体1,5の端面1c,5cをスポンジで擦って汚れを
除去することになり、時間当たりの板状体1,5の洗浄
処理枚数が少なく、かつ歩留まりが低下して洗浄作業の
効率が非常に悪いという問題があった。
【0008】そこで、本発明は前述した問題点に鑑みて
提案されたもので、その目的とするところは、板状体の
表裏面の汚れのみならず端面の汚れも一度に除去するこ
とができ、板状体の洗浄品質の向上と共に洗浄作業効率
の向上を図り得る板状体の洗浄方法及び洗浄装置を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ための技術的手段として、本発明の洗浄装置は、洗浄液
及び洗浄用粒子を収容した洗浄槽と、その洗浄槽中の洗
浄用粒子を分散させて洗浄用粒子の密集度が低い疎領域
を形成する粒子分散手段と、疎領域に洗浄すべき板状体
を配置する板状体配置手段と、板状体を配置した疎領域
に洗浄用粒子を密集させて洗浄用粒子の密領域を形成す
る粒子密集手段と、洗浄用粒子に対して板状体を相対移
動させるワーク移動手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】前述の洗浄槽としては、板状体の全体を収
容できる容量を有しており、少なくとも板状体の全体が
埋没する量の洗浄用粒子を収容し、洗浄用粒子で板状体
から擦り取った汚れを運び去ることができる量の洗浄液
を収容していることが重要である。なお、洗浄用粒子の
量は、洗浄用粒子を密集させて密領域を形成する際の時
間が大幅に短縮できる点、及び洗浄用粒子と板状体との
摩擦力を容易に大きくできる点で、洗浄用粒子が堆積し
た場合に洗浄液の液面高さに対して80%以上になるよ
うにすることが望ましい。
【0011】粒子分散手段としては、洗浄槽中の洗浄液
量を一時的に増やして洗浄用粒子の密集度を下げたり、
スクリュー等を回転させることにより洗浄用粒子を流動
させて密集度を下げる攪拌器、蟻地獄のように底部の洗
浄用粒子を移動させることにより上部の洗浄用粒子の密
集度を下げる等により疎領域を形成することができる構
造のものであれば使用可能であり、洗浄槽の底面に穿設
された孔から洗浄液を吹き出すものが、構造が単純で消
耗部品も少なく望ましい。
【0012】板状体配置手段としては、疎領域に洗浄用
粒子を密集させて密領域を形成した際に洗浄すべき板状
体が洗浄用粒子に完全に埋没する所定の位置に配置する
ことができ、密領域を形成する際に板状体の配置状態を
安定して保つことができる構造のものであれば使用可能
であり、板状体を配置する際と逆に動作させることで板
状体を取り出すことができるものが好ましく、装置全体
の構造を簡素化する上でワーク移動手段と兼用させるこ
とが望ましい。
【0013】粒子密集手段としては、洗浄槽内の洗浄液
中で洗浄用粒子を自然に、或いは強制的に沈殿堆積させ
る構造、洗浄槽内の洗浄液のみを排出してその液面を下
げる構造などが使用可能であり、洗浄用粒子を密集させ
て洗浄用粒子が自由に移動できない状態の密領域を形成
することにより板状体を埋没させて洗浄用粒子を板状体
の全面に接触させることができればよく、短時間で密領
域を形成できる点で洗浄槽内の洗浄用粒子を洗浄液の流
れにより強制的に密集させる構造のものが望ましい。
【0014】ワーク移動手段としては、板状体を密領域
の洗浄用粒子に対して板状体の表裏面と平行な方向に相
対移動させる駆動機構を有する構造であれば使用可能で
あり、駆動機構としては、板状体が、例えば四角形等の
多角形の場合、その端面と洗浄用粒子との接触状態をさ
らに良好にするために、一方向のみでなく、上下動、水
平動、回転又は揺動等が可能な機構とすることが望まし
い。また、複数枚の板状体を点接触又は線接触で整列保
持した状態で密領域の洗浄用粒子に対して相対移動可能
な枠状のカセットを具備した構造とすれば、バッチ処理
により複数枚の板状体を一度に洗浄可能となる点で望ま
しい。
【0015】次に、本発明の洗浄方法は、洗浄液及び洗
浄用粒子を収容した洗浄槽内で、洗浄用粒子を洗浄液中
で分散させて洗浄用粒子の密集度が低い疎領域を形成
し、その疎領域に洗浄すべき板状体を配置した後、洗浄
用粒子を密集させて密領域を形成することにより洗浄用
粒子を板状体の表面に接触させ、次いで、洗浄用粒子に
対して板状体を相対移動させることにより板状体に付着
した汚れを洗浄用粒子で擦り取ることを特徴とする。
【0016】洗浄液としては、洗浄力及び取り扱いの点
で水、殺菌水、イオン交換水などが用いられるが、本発
明はこれに限らず、用途により有機溶媒その他の化学溶
媒や洗浄剤などを含む調製液でもよい。
【0017】洗浄用粒子としては、板状体を加傷しない
程度の硬さのものを選択する必要があり、板状体や汚れ
と化学的に反応して汚れを付着させたり、新たな汚れを
生成して付着させるような材質は除外する必要があり、
例えば、アクリル系、テフロン(商品名)系の樹脂製の
ビーズ又はPVA製のスポンジ粒などを使用することが
可能である。また、洗浄用粒子は、その径が0.3〜6
mm程度で、球体又は多面体であることが望ましく、例
えば、ビーズは、直径が0.5mm程度で、水に対する
比重が1.17のものを、スポンジ粒としては、例えば
4mm或いはそれ以下の寸法のサイコロ形状等が好適で
ある。
【0018】洗浄用粒子の疎領域の形成は、洗浄槽中の
洗浄液量を一時的に増やすこと、適量の洗浄用粒子が一
時的に洗浄液中から取り出すこと、或いは洗浄槽中の周
辺部分に適量の洗浄用粒子を一時的に移動させること等
により洗浄用粒子を分散させたり、攪拌器などにより洗
浄用粒子を流動させることにより実現可能であり、洗浄
槽の底面から洗浄液を吹き出すことにより疎領域を形成
するのが望ましい。また、疎領域は、洗浄槽の中央部分
に限らず洗浄槽内の全体でもよい。
【0019】洗浄用粒子の密領域の形成は、前述の粒子
密集手段で説明したように洗浄用粒子を沈殿堆積させた
り、或いは洗浄槽内の洗浄液のみを排出することにより
実現可能である。
【0020】また、洗浄槽内の密領域で板状体を洗浄用
粒子に対して相対移動させ、再度、洗浄用粒子の疎領域
を形成して板状体を配置し、洗浄用粒子を密集させて密
領域を形成することにより洗浄用粒子を板状体の表面に
接触させる一連の動作を繰り返すことで、板状体の表面
に対して洗浄用粒子が接触する頻度を上げることが可能
となる。
【0021】本発明では、洗浄液及び洗浄用粒子を収容
した洗浄槽内で、洗浄用粒子を洗浄液中で分散させて洗
浄用粒子の密集度が低い疎領域を形成することにより、
洗浄すべき板状体を抵抗が少ない疎領域中の所定の洗浄
位置に容易に配置することができる。また、板状体を配
置した疎領域に洗浄用粒子を密集させて密領域を形成す
ることにより洗浄用粒子を板状体の全面に接触させるこ
とができる。次いで、接触している洗浄用粒子に対して
板状体を相対移動させることにより板状体と洗浄用粒子
とが大きな摩擦力を伴って擦れ、板状体の全面に付着し
た汚れを一度に除去することが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を以下に詳述す
る。なお、以下の実施形態で説明する被洗浄物である板
状体としては、例えば、液晶用板ガラス、フォトマスク
用板ガラス、記憶媒体用基板ガラス等の各種板ガラスの
他、半導体ウェハ、金属板、セラミック板などがある。
【0023】図1は本発明の実施形態に係る板状体の洗
浄装置を示すものである。この洗浄装置は、洗浄液13
及び洗浄用粒子12を収容した洗浄槽14と、その洗浄
槽14中の洗浄用粒子12を分散させて洗浄用粒子12
の密集度が低い疎領域12bを形成する粒子分散手段1
6と、疎領域12bに洗浄すべき板状体11を配置する
板状体配置手段を兼ねており、板状体11を配置した疎
領域12bに洗浄用粒子12を密集させて洗浄用粒子1
2の密領域12aを形成する粒子密集手段15と、洗浄
用粒子12に対して板状体11を相対移動させるワーク
移動手段17とを備える。
【0024】各構成について具体的に説明すると、洗浄
液13としては、イオン交換水を使用し、洗浄液13中
に所定量混入する洗浄用粒子12としては、直径が約
0.5mmで、水に対する比重が1.17のアクリル系
樹脂製のビーズを使用する。
【0025】洗浄槽14は、内外槽18,19の二重構
造になっており、内槽18の底面20及び側壁面21の
一部を洗浄用粒子12よりも小径の孔22,23を多数
穿設したメッシュ構造とする。ここでは、小径の孔2
2,23を多数穿設してメッシュ構造としているが、ス
テンレス製の網などを用いたメッシュ構造にしてもよ
い。このメッシュ構造により、洗浄用粒子12は内槽1
8から外槽19へ流出することなく、洗浄液13のみが
内槽18と外槽19間を通過する。外槽19において、
内槽18の側壁面21と接する側部空間24と内槽18
の底面20と接する底部空間25とは仕切部26により
完全に独立して区画されている。
【0026】また、内槽18の上部外周には、上端開口
部27からオーバーフローした洗浄液13を回収する回
収槽28が設けられており、上端開口部27の周縁に
は、洗浄液13のオーバーフローにより洗浄用粒子12
が流出しないように内槽18の底面20及び側壁面21
と同様に洗浄用粒子12よりも小径の孔29を穿設した
メッシュ構造のフィルタ部材30を立設してある。
【0027】粒子分散手段16は、回収槽28からの管
路31と管路33とをポンプ32を介して外槽19の底
部空間25に連通させた構造を有しており、ポンプ32
を作動させて外槽19の底部空間25に貯溜した洗浄液
13を内槽18の底面20の孔22から吹き出すことに
より内槽18内の洗浄用粒子12を分散させて密集度が
低い疎領域12bを形成するものである。
【0028】粒子密集手段15は、回収槽28からの管
路34と管路36とをポンプ35を介して外槽19の側
部空間24に連通させたものであり、前述の粒子分散手
段16に類似の構造を有している。ポンプ35を作動さ
せて外槽19の側部空間24に貯溜した洗浄液13を側
壁面21の孔23から中央に向けて吹き出すことによ
り、板状体11が配置された疎領域12bに洗浄用粒子
12を短時間で密集させて洗浄用粒子12が互いに接し
て自由に移動できない状態の密領域12aを形成する。
このような密領域12a中に板状体11を埋没させるこ
とにより、密領域12a中で板状体11を移動させた際
に大きい摩擦力が生じるように板状体11の全面に洗浄
用粒子12を接触させる。
【0029】ワーク移動手段17は、複数枚の板状体1
1を洗浄用粒子12が容易に出入り可能な10mm〜5
0mm程度の所定の間隔、例えば、20mmを保って並
立に保持する枠状のカセット37を備える。このカセッ
ト37は、図7(a)(b)に示すように二枚の側板3
8間に、例えば3本の支持棒39を架設し、各支持棒3
9に板状体11を支持するために連続したV形状の受け
部40を設けてある。この受け部40は、接触面積を最
小にして汚れが残らないようにV形状の谷部で板状体1
1を点接触又は線接触で支持する。また、受け部40
は、例えば板ガラス等の傷つきやすい板状体11と接触
する部位であるため、柔らかくて形状が安定して変形が
少ないテフロン(商品名)製などのものが好適である。
【0030】なお、カセット37は、図示の板状体11
が円板形状であるため、3点支持構造としているが、板
状体の形状に応じて2点支持或いは4点以上の支持構造
であってもよい。また、カセット37の側板38は平板
状のものであるが、洗浄用粒子12との良好な接触を得
るためには、側板38も枠状とすることが望ましい。
【0031】さらに、ワーク移動手段17は、前述した
カセット37を移動させるためのホルダ41を具備す
る。このホルダ41は、例えば枠状で略直方体形状をし
たフレーム42からなり、その底部に設けられた爪43
によりカセット37を位置決め固定する。また、カセッ
ト37を疎領域12b中に下降させるときに板状体11
がカセット37から浮き上がることを防止するため、カ
セット37に収納された板状体11を上方から押え込む
棒状のアタッチメント44がネジ止め等によりホルダ4
1に着脱自在に取り付けられている。このアタッチメン
ト44は、カセット37の支持棒39と同様、板状体1
1を点接触又は線接触で押え込むための連続V形状の受
け部45が設けられている。
【0032】前述のホルダ41は、アーム46の先端に
取り付けられ、そのアーム46はサーボモータ又はシリ
ンダ等を備えた駆動機構により上下動可能に設けられて
いる。
【0033】以上の構成からなる本発明の洗浄装置を用
いて、スラリー状の研磨砥粒が全面に付着した複数枚の
板状体11を本発明の洗浄方法によりバッチ処理で洗浄
する場合について説明する。
【0034】まず、複数枚の板状体11をカセット37
の支持棒39に設けられたV形状の受け部40に嵌め込
むことにより、板状体11を立たせた状態で約20mm
の間隔をあけて整列保持(図7参照)し、カセット37
をホルダ41の底部に爪43で位置決め固定する。次い
で、アタッチメント44をネジ止め等でボルダ41に装
着することによりカセット37から板状体11が外れる
ことを防止する。
【0035】次に、図1に示すように、板状体11を保
持したホルダ41を洗浄槽14の上方へ移送する。この
時点では、洗浄液13よりも比重の大きい洗浄用粒子1
2が洗浄槽14内に堆積して密領域12aが形成されて
おり、この密領域12aは、ボルダ41を単に下降させ
るだけでは埋没させることが不可能な密集度になってい
る。
【0036】次に、図2に示すように、底面用ポンプ3
2を作動させて、洗浄槽14の外槽19の底部空間25
に貯溜した洗浄液13を内槽18の底面20の孔22か
ら吹き出す。洗浄液13を吹き出すことにより、内槽1
8の内部では洗浄用粒子12が流動して分散して疎領域
12bが形成される(図2の内槽18の中央部分)。
【0037】次いで、洗浄槽14内に形成された疎領域
12bにワーク移動手段17によりホルダ41を下降さ
せてカセット37に保持された板状体11を洗浄液13
中に浸漬する。この板状体11の下降時、疎領域12b
では洗浄用粒子12の密集度が低くなっており、洗浄用
粒子12と板状体11との接触抵抗が小さい状態である
ので、板状体11を容易に下降させることができる。
【0038】図3に示すように板状体11が疎領域12
b中の下降端位置Pに達すると、底面用ポンプ32を停
止させて内槽18の底面20の孔22からの洗浄液13
の吹き出しを止める。洗浄液13の吹き出しが止まる
と、洗浄用粒子12の比重が洗浄液13よりも大きいこ
とから、洗浄液13中で分散していた洗浄用粒子12が
自然に沈殿堆積し、板状体11が配置された疎領域12
bに密集して密領域12aが形成される。密領域12a
中の洗浄用粒子12は、板状体11のほぼ全面に僅かな
押圧状態で接触し、洗浄用粒子12同士が互いに接して
自由に移動できない堆積状態となっている。
【0039】前述の洗浄用粒子12が沈殿堆積する際
に、側面用ポンプ35を作動させることにより外槽19
の側部24に貯溜した洗浄液13を内槽18の側壁面2
1の孔23から内槽18の中央に向けて吹き出すように
すれば、内槽18内で沈殿堆積しつつある洗浄用粒子1
2が板状体11が配置された疎領域12bに強制的に寄
せ集められて短時間で密領域12aが形成されるので好
ましい。この際の側面用ポンプ35による洗浄液13の
吹き出し力は、洗浄用粒子12を分散させる底面用ポン
プ32による吹き出し力よりも弱くてもよい。
【0040】洗浄用粒子12の密領域12a中に板状体
11が埋没した状態としては、下降端位置Pで板状体1
1の上端から20〜30mm程度まで板状体11が埋ま
るように洗浄用粒子12の量を設定すればよい。この
際、洗浄用粒子12の量が少なすぎると、板状体11の
上部を洗浄することが困難となり、逆に、洗浄用粒子1
2の量が多すぎると、カセット37ごとホルダ41を上
昇させるときに抵抗が大きくなりすぎて駆動機構が過負
荷状態となって支障をきたすおそれがある。
【0041】本実施形態では、洗浄用粒子12として洗
浄液13よりも比重が大きいものを使用することが好ま
しいが、図4に示すようにカセット37を下降端位置P
に配置した後、内槽18の洗浄液13のみをある程度排
出してその液面を下げることにより、洗浄液13よりも
比重が小さい洗浄用粒子12を使用して密領域12aを
形成することが可能である。
【0042】次に、図5に示すように、ワーク移動手段
17の駆動機構を作動させてアーム46を介してホルダ
41を上昇させることにより、内槽18内の洗浄用粒子
12の密領域12a中に埋没させた板状体11をカセッ
ト37ごと上昇させる。
【0043】前述の板状体11が洗浄用粒子12の密領
域12aに埋没した状態では、各板状体11の表裏面1
1a,11b及び端面11c〔図7(a)参照〕の周囲
に洗浄用粒子12が充満しているため、板状体11を上
昇させると、洗浄用粒子12が板状体11の表裏面11
a,11b及び端面11cを大きな摩擦力を伴って擦る
ことになり、板状体11に付着した汚れが物理的に掻き
落とされる。
【0044】この際も、側面用ポンプ35を作動させて
外槽19の側部24に貯溜した洗浄液13を中央へ向け
て吹き出していれば、取り出しつつある板状体11に密
状態の洗浄用粒子12を寄せ集めて押し付けることによ
り摩擦力をさらに大きくして洗浄効果を向上させること
が可能である。
【0045】一度の上昇で十分な洗浄効果が得られない
場合、図6に示すように、板状体11が洗浄液13中の
上昇端位置Qに達すると、板状体11の投入時と同様、
側面用ポンプ32を停止させた状態で底面用ポンプ35
を作動させることにより外槽19の底部21の洗浄液1
3を内槽18の底面20の孔22から吹き出して、疎領
域12bを形成し、板状体11を再度下降させる。
【0046】この際の疎領域12bの洗浄用粒子12の
密集度は、最初の板状体11の投入時と異なり、板状体
11の下降に支障をきたさない程度に洗浄用粒子12を
流動化させた疎状態が形成されればよい。このようにす
れば、板状体11を疎領域12bに下降させたときに板
状体11の表面が洗浄用粒子12にある程度の摩擦力で
接触して擦られるため、板状体11の最初の投入時には
ない洗浄効果が得られる。
【0047】板状体11が下降端位置Pに達すると、底
面用ポンプ35を停止させて内槽18の底面20の孔2
2からの洗浄液13の吹き出しを止め、洗浄用粒子12
を密集させて板状体11を洗浄用粒子12の密領域12
a中に埋没させる。以上のようにして板状体11の上昇
及び下降、洗浄用粒子12の分散及び沈殿堆積の一連の
操作を繰り返して、板状体11のほぼ全面に洗浄用粒子
12を高頻度で接触させて汚れを擦り取ることにより洗
浄する。
【0048】この板状体11の洗浄終了後は、ホルダ4
1ごとカセット37を上昇させて洗浄槽14から取り出
し、別の場所に移送してシャワー洗浄或いは超音波洗浄
などにより板状体11に付着した洗浄用粒子12を洗い
落とすようにすればよい。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、板状体のほぼ全面と洗
浄用粒子とが大きな摩擦力を伴って擦れるので、複数枚
の板状体の表裏面のみならず端面に付着した汚れも一度
に取り除くことができ、板状体の洗浄品質の向上と共に
洗浄作業効率の向上を図ることができる実用上優れた効
果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る板状体の洗浄方法及び洗浄装置の
説明図であって、洗浄槽に板状体を投入する前の状態を
示す断面図
【図2】本発明の洗浄方法の説明図であって、板状体を
配置するために内槽の洗浄用粒子を分散させた状態を示
す断面図
【図3】本発明の洗浄方法の説明図であって、板状体が
下降端位置に達した後に洗浄用粒子を密集させた状態を
示す断面図
【図4】本発明の洗浄方法の説明図であって、内槽の洗
浄液の液面を下げた状態を示す断面図
【図5】本発明の洗浄方法の説明図であって、洗浄用粒
子の密領域中に配置した板状体を上昇させる状態を示す
断面図
【図6】本発明の洗浄方法の説明図であって、板状体が
上昇端位置に達した後に内槽の洗浄用粒子を分散させた
状態を示す断面図
【図7】(a)は本発明で使用する板状体のカセット及
びホルダのセッティング前の状態を示す組立分解斜視図
(b)は本発明で使用する板状体のカセット及びホルダ
のセッティング後の状態を示す組立完了斜視図
【図8】従来の板状体の洗浄装置及び洗浄方法の一例を
示す説明図
【図9】従来の板状体の洗浄装置及び洗浄方法の他の例
を示す説明図
【符号の説明】
11 板状体 12 洗浄用粒子 12a 密領域 12b 疎領域 13 洗浄液 14 洗浄槽 15 粒子密集手段 16 粒子分散手段 17 ワーク移動手段 18 内槽 19 外槽 37 カセット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 正宏 滋賀県大津市晴嵐2丁目7番1号 日本電 気硝子株式会社内 Fターム(参考) 3B201 AA03 AB08 AB44 BB04 BB92 CB23 CC01 CD22

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄液及び洗浄用粒子を収容した洗浄槽
    内で、洗浄用粒子を洗浄液中で分散させて洗浄用粒子の
    密集度が低い疎領域を形成し、その疎領域に洗浄すべき
    板状体を配置した後、洗浄用粒子を密集させて密領域を
    形成することにより洗浄用粒子を板状体の表面に接触さ
    せ、次いで、洗浄用粒子に対して板状体を相対移動させ
    ることにより板状体に付着した汚れを洗浄用粒子で擦り
    取ることを特徴とする板状体の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 前記洗浄用粒子の密領域を、洗浄用粒子
    を沈殿堆積させることにより形成することを特徴とする
    請求項1記載の板状体の洗浄方法。
  3. 【請求項3】 前記洗浄用粒子の密領域を、洗浄槽内の
    洗浄液のみを排出して液面を下げることにより形成する
    ことを特徴とする請求項1記載の板状体の洗浄方法。
  4. 【請求項4】 洗浄液及び洗浄用粒子を収容した洗浄槽
    と、その洗浄槽中の洗浄用粒子を分散させて洗浄用粒子
    の密集度が低い疎領域を形成する粒子分散手段と、疎領
    域に洗浄すべき板状体を配置する板状体配置手段と、板
    状体を配置した疎領域に洗浄用粒子を密集させて洗浄用
    粒子の密領域を形成する粒子密集手段と、洗浄用粒子に
    対して板状体を相対移動させるワーク移動手段とを備え
    たことを特徴とする板状体の洗浄装置。
  5. 【請求項5】 前記粒子分散手段は、洗浄槽の少なくと
    も底面に穿設された孔から洗浄液を吹き出す構造である
    ことを特徴とする請求項4記載の板状体の洗浄装置。
  6. 【請求項6】 前記ワーク移動手段は、複数枚の板状体
    を点接触又は線接触で整列保持した状態で密領域の洗浄
    用粒子に対して相対移動可能な枠状のカセットを具備し
    たことを特徴とする請求項4記載の板状体の洗浄装置。
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