JP2000311382A - 光ディスク - Google Patents

光ディスク

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JP2000311382A
JP2000311382A JP11118801A JP11880199A JP2000311382A JP 2000311382 A JP2000311382 A JP 2000311382A JP 11118801 A JP11118801 A JP 11118801A JP 11880199 A JP11880199 A JP 11880199A JP 2000311382 A JP2000311382 A JP 2000311382A
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Akira Nishizawa
昭 西澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透過膜の厚さムラを抑制することができる光
ディスクを提供する。 【解決手段】 凹凸形状のピットまたは案内溝を有する
ディスク基板2の表面に反射膜6或いは記録膜8を形成
し、この反射膜或いは記録膜の上に透過膜を形成し、こ
の透過膜24側から記録或いは再生用のレーザ光が照射
される光ディスクにおいて、前記透過膜は、接着層12
Aと樹脂シート14とを積層してなり、前記接着層の厚
さH1は、前記透過膜Hの厚さの略1/3以下に設定す
る。これにより、透過膜の厚さムラを大幅に抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスク基板より
薄い透過膜を有し、この透過膜を通してレーザ光を照射
することにより情報を記録再生する光ディスクに関す
る。
【0002】
【従来の技術】光ディスクは、記録再生に使用する光源
が、半導体レーザとなったこと及び取り扱いの簡便さか
らこの20年間に急速に普及した。当初の光ディスク
は、レーザディスクとも呼ばれ、直径30センチの透明
基板上にピットと呼ばれる微少な凹凸を形成することに
より情報を記録していた。使用するレーザ光の波長は、
780nm程度である。一般的に光ディスクから信号を
読み出すとき、どの程度の細かな信号を読み出すことが
できるかは、使用するレーザ光の波長と再生光ヘッドが
使用するレンズの開口数とで決定される。そして、同一
の波長を有するレーザ光を使用した場合、光ヘッドのレ
ンズの開口数を大きくすることによって、より高密度に
記録された情報を再生することができるようになる。し
かしながら、レンズの開口数を大きくすると、光の光路
長が異なることによって生じる光の収差は、開口数の4
乗で増加するので、光路長の差を生ぜしめる原因となる
レーザ光透過膜の厚さムラは極力抑制しなければならな
い。
【0003】例えば波長が780nmのレーザ光、開口
数が0.45の対物レンズを使用する光ディスクのCD
システムでは、透過膜の厚さムラは200μm以内に抑
える必要があった。次に開発された波長635nmのレ
ーザ光、開口数が0.6の対物レンズを使用する光ディ
スクのDVDシステムでは透過膜の厚さムラは60μm
以内に抑える必要があった。このように、高密度光ディ
スクになるに従いディスクの製作精度は加速度的に厳し
くなる。一方、次世代の光ディスクとして期待されてい
る、波長が420nmのレーザ光、開口数が0.8の対
物レンズを使用する光ディスクでは透過膜の厚さムラは
なんと6μm程度に抑えなければならなくなっている。
このように、光ディスクの高密度化に対応して、透過膜
の厚さムラを厳しく抑えなければならない。
【0004】使用するレーザ光の波長が420nm、対
物レンズの開口数が0.8の光ディスクシステムでは、
透過膜の厚さは0.1mm程度のものが一般的である。
この光ディスクを作成するには、例えば凹凸形状のピッ
トとして情報が刻印された1mm程度の厚さのディスク
基板上の情報刻印面の上にアルミニウムなどの反射膜を
成膜し、その上に紫外線硬化樹脂を滴下し、スピナーで
所望の膜厚にこの樹脂を延伸し、その後樹脂膜上に紫外
線を照射して樹脂を硬化させることにより、光ディスク
を作成する。この方法では、透過膜の膜厚の制御が非常
に困難であるという欠点を有しており、硬化時の紫外線
照射ムラで更に膜厚が変動する欠点がある。
【0005】他の方法としては、上記形成した反射膜上
に紫外線硬化樹脂を滴下し、更にその上に薄い透明シー
トを載せ、スピナーで紫外線硬化樹脂を展開しながら振
り切り、樹脂膜が所望の厚さとなったところでスピナー
から取り出し、これに紫外線を照射して紫外線硬化樹脂
を硬化させることにより光ディスクを作成する。ここで
後者の光ディスクの一般的な作成方法を図4を参照して
説明する。例えば厚さが1.2mmのディスク基板の表
面に、凹凸状のピットが情報信号として或いは案内溝が
刻印されているディスク基板に対し、信号読み出し用レ
ーザ光が透過する透過膜の厚さが0.1mm程度から
0.3mm程度のものが適用される。このような光ディ
スクを作成する一手順を説明する。
【0006】まず、射出成形機の光ディスク成型用金型
を装着する。光ディスク成形用金型には、成型ディスク
の片面に凹凸形状または螺旋状の案内溝が成形されるよ
うに、凹凸形状または螺旋状の案内溝が形成された金属
製のスタンパーと呼ばれる母型が装着されている。この
金型内に溶融したポリカーボネート樹脂、スチレン樹脂
などを射出し、その後、これを冷却硬化して金型より取
り出すことにより、ディスク基板2を得る。その後、こ
のディスク基板2の凹凸形状または案内溝が形成されて
いる信号面上に、真空成膜法により例えば反射膜6であ
れば、銀、金、硅素化合物、アルミニウム、銅などの物
質が成膜される。また例えば記録膜8であれば、テル
ル、インジウム、アンチモン、コバルトなどの金属合金
が成膜される。この時の状態は図4(A)に示される。
ここでは信号面4は、ディスク基板2の上面となってい
る。このような膜6或いは8が形成された後に、ディス
ク基板はスピナーに運ばれる。
【0007】スピナー上では手順は問わないが、図4
(B)に示すように例えば、反射膜6或いは記録膜8が
成膜されたディスク基板2を、その成膜面を上にしてス
ピナーのターンテーブル10上に装着する。このターン
テーブル10では真空吸着などで、ディスク基板2はタ
ーンテーブル10に固定される。このターンテーブル1
0が毎分10回転から100回転の低速で回転するとし
ばらくして、紫外線滴下装置が作動し、ディスク基板2
の内周側または外周側から毎秒一定量の紫外線硬化樹脂
12が滴下される。ここで用いる紫外線硬化樹脂12
は、官能基としてアクリル酸エステル、またはメタクリ
ル酸エステルからなり、これらのモノマーとオリゴマー
が少なくとも反応開始剤と混合されている液体状樹脂を
言い、ここでは接着作用を発揮して接着層として機能す
る。紫外線滴下装置はディスク基板2の同一半径上で静
止するようにしてもよいし、一定速度でディスク基板2
の内周または外周に移動するようにしてもよい。このデ
ィスク基板2上に滴下された紫外線硬化樹脂12は、紫
外線滴下装置の動きにより、ディスク基板上で同心円状
にもたは螺旋状に形成される。この紫外線硬化樹脂12
の滴下が終了すると、図4(C)に示すように透明な樹
脂シートが供給される。
【0008】この樹脂シート14の大きさは、ディスク
基板2に対して外径は同一かこれよりもやや小さく、内
径はディスク基板2の中心穴径より大きくドーナツ状に
カットされている。この樹脂シート14は、シート運搬
装置によって水平に固定されており、固定方法は真空吸
着または、シートの内外周を爪で押さえる方法などがと
られる。スピナーは紫外線硬化樹脂12の滴下が終わる
と、一定時間回転した後に停止する。停止中に上記シー
ト運搬装置より樹脂シート14が供給され、ディスク基
板2上の紫外線硬化樹脂12上に水平に設置される。こ
の樹脂シート14が設置された後、紫外線硬化樹脂12
が樹脂シート14とディスク基板の間を表面張力で広が
るのを待つ(図4(D)参照)。そして、しかるべき時
間が経過した後、図4(E)に示すようにスピナーを回
転させて余分な樹脂を振り切ることにより、紫外線硬化
樹脂層12Aを形成する。
【0009】このスピナーの回転はディスク基板2と樹
脂シート14との間の紫外線硬化樹脂12を均一に展開
させると同時に、紫外線硬化樹脂12中の気泡を除去し
て、紫外線硬化樹脂層12Aの膜厚がしかるべき厚さと
なるように制御するため、例えば初めは毎分500回転
程度、その後毎分2000回転程度に上昇させ、時間の
経過と共に回転数を変化させたり、当初から例えば毎分
1500回転の一定の回転数としたりする。この時所望
の膜厚になっているか否かを、例えば光変位計(商品
名:(株)キーエンス社製レーザフォーカス変位計LT
−8100)や超音波変位計などを用いて測定しながら
制御すればよい。スピナーを回転させて、紫外線硬化樹
脂層12Aが所望の厚さとなった時点でスピナーを停止
する。停止後、スピナーのターンテーブル10上の真空
吸着が外される。そして、ディスク基板取り出し装置が
作動し、ディスク基板2の中心穴、またはディスク基板
2の内周の樹脂シート14に被われていないところ、ま
たはディスク基板2の外周端などを保持し、紫外線硬化
装置にディスク基板2は運搬される。
【0010】紫外線硬化装置に運搬されたディスク基板
2は例えば図4(F)に示すように、ターンテーブル1
6上に設置される。尚、このターンテーブル16に代え
て、ベルトコンベアを用いる場合もある。ベルトコンベ
アを用いる場合には、ディスク基板2はトレイ内に装着
され、このトレイがベルトコンベアに載せられることに
なる。このように紫外線硬化装置に運搬されたディスク
基板2には、紫外線ランプ18からの紫外線UVが照射
される。この時紫外線UVの照射ムラを軽減させるため
に、ディスク基板2を回転させたり、紫外線ランプ18
を棒状でなく円状のものを使用したり、ディスク基板2
と紫外線ランプ18との間にスリガラスなどの拡散板2
0(図4(F)の一点鎖線を参照)を装着するようにし
てもよい。このように紫外線UVを照射されたディスク
基板2はディスク基板2と樹脂シート14との間に挟ま
れた紫外線硬化樹脂層12Aが硬化することで光ディス
クとなる。この透過膜の厚さ(均一に広がった紫外線硬
化樹脂12と樹脂シート14との厚さの総和)分布は、
例えば光変位計を用いて測定される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
に図4を参照して説明したような構造の光ディスクの製
法では、膜厚の制御は比較的簡単であるが、紫外線の照
射ムラや薄い樹脂シート14の剛性不足から、出来上が
ったディスク基板2の透過膜(紫外線硬化樹脂層12A
+樹脂シート14)の厚さムラは、上記要求項目の6μ
mとするには非常に困難を伴う欠点を有していた。例え
ば、再生レーザ光の波長が420nm、再生光学ヘッド
の対物レンズの開口数が0.8である再生システムに要
求される透過膜の厚さムラ最大6μmを満足すべきもの
を得るのは困難であった。本発明は、以上のような問題
点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたもので
あり、その目的は、透過膜の厚さムラを抑制することが
できる光ディスクを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、透過膜の厚
さムラの発生原因について鋭意研究した結果、透過膜を
構成する材料の厚さを最適な厚さ配分とすることによ
り、品質の良好な透過膜を得ることができる、という知
見を得ることにより、本発明に至ったものである。請求
項1に規定する発明は、凹凸形状のピットまたは案内溝
を有するディスク基板の表面に反射膜或いは記録膜を形
成し、この反射膜或いは記録膜の上に透過膜を形成し、
この透過膜側から記録或いは再生用のレーザ光が照射さ
れる光ディスクにおいて、前記透過膜は、接着層と樹脂
シートとを積層してなり、前記接着層の厚さは、前記透
過膜の厚さの略1/3以下に設定する。
【0013】これにより、透過膜の厚さムラを大幅に抑
制することが可能となる。この場合、請求項2に規定す
るように、例えば、前記接着層の厚さを、35μmより
も小さく設定することにより、透過膜の厚さムラを一層
抑制することが可能となる。また、請求項3に規定する
ように、例えば前記接着層は、紫外線硬化樹脂により形
成することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る光ディスク
の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。図1は本発
明の光ディスクの一例を示す拡大断面図、図2は樹脂層
(接着層)の厚さと透過膜の厚さムラとの関係を示すグ
ラフである。尚、図4において説明した従来の光ディス
クと同一部分については同一符号を付して説明する。本
発明の光ディスクと図4を参照して説明した従来の光デ
ィスクとは、本発明では光ディスクの透過膜の厚さ配分
を規定している点以外は、同じ構成となっている。
【0015】すなわち、図1において、この光ディスク
22は、ディスク基板2と、反射膜6(再生専用の場
合)或いは記録膜8(記録再生の場合)と、透過膜24
とにより主に構成されている。このディスク基板2の一
面(図示例では上面)には、再生専用の場合には、凹凸
状のピットよりなる情報信号が形成され、記録再生用の
場合には例えば螺旋状の案内溝が形成されており、信号
面4となっている。この信号面4側に上記反射膜6或い
は記録膜8が形成される。上記透過膜24は、薄い樹脂
シート14と薄く延ばされて接着作用を呈して接着層と
して機能する樹脂層、ここでは紫外線硬化樹脂層12A
とにより構成される。
【0016】以上の各部材の材料及び製法は、図4を参
照して説明した場合と全く同じであるが、本発明におい
ては、上記透過膜24の厚さ配分を特定している。すな
わち、上記接着層である紫外線硬化樹脂層12Aの厚さ
をH1とし、上記透過膜24の厚さをHとすると、接着
層H1の厚さは、透過膜24の厚さHの略1/3以下
(H1≦H・1/3)に設定する。これにより、この透
過膜24全体の厚さムラを大幅に抑制することが可能と
なる。更に、好ましくは上記接着層12Aの厚さH1を
35μm以下になるように設定すると、上記透過膜24
全体の厚さムラを一層抑制することが可能となる。
【0017】ここで上述したような本発明に至った技術
的根拠について説明する。紫外線硬化樹脂は硬化時に数
%から多い物では10%以上も収縮をするが、この収縮
現象は液体状の物が固体となるときの一般的な現象であ
る。硬化は紫外線ランプから紫外線によって促進するた
めに、紫外線ランプからの紫外線量が単位時間当たりデ
ィスク表面でできるだけ均一となるように管理しなけれ
ばならない。しかし、一方では紫外線硬化樹脂中には硬
化を開始するための開始剤と硬化を抑制するための安定
剤が混合されており、開始剤や安定剤の濃度ムラもディ
スク表面で均一にしなくてはならない。
【0018】また、紫外線硬化樹脂の反応速度は温度に
も依存するためディスク表面温度も均一にしなくてはな
らない。これらの条件を全て均一にしても一般的に紫外
線硬化樹脂の硬化速度は速く、発熱量も多いため、樹脂
の硬化反応により、短時間にそのバランスが崩れてしま
う。特に、紫外線硬化樹脂の厚さ方向の硬化反応の速度
ムラは、紫外線が入射した場合、紫外線が紫外線硬化樹
脂に吸収されるために、紫外線吸収量は紫外線硬化樹脂
の紫外線照射側で大きく、反対側で小さくなり硬化速度
ムラが大きくなる。また、樹脂シートの内周と外周端面
の硬化反応の速度ムラは、紫外線硬化樹脂の周囲の状態
が中周部とは異なるため、大きい。ディスク基板では、
情報信号は一般的にディスク外周端近くまで形成されて
いる。そして、ディスク外周端の形状をきれいにするた
め、樹脂シートはディスク基板の外周端より大きく形成
されることはない。
【0019】また、紫外線硬化樹脂は硬化時に酸素があ
ると硬化反応が低下するため、ディスク外周端では硬化
反応の速度が他の部分とは著しく異なってしまう。ま
た、ディスク外周端ではその周囲の温度に対する環境条
件もディスク中周部に比べ、回りが空気に晒されている
ため、硬化反応時の発熱の蓄積を受けにくい。従って、
作成された硬ディスクの透過膜の厚さムラは大きなもの
となる。図3はこの時の透過膜の厚さムラを示すグラフ
であり、ディスク直径方向に沿って、最大30μm程度
の厚さムラが発生している。例えば透過膜の最内周側で
V字状に大きく変動し、その少し外側で略最大の厚さと
なり、更に外周に向かって行くに従って徐々に厚さが薄
くなって最外周側で再度V字状に大きく変動している。
これは硬化装置や紫外線硬化樹脂の工夫では避け難い現
象であるが、前述のように、透過膜24の厚さ配分を規
定することにより、上記厚さムラの発生を抑制すること
が可能となる。
【0020】<実施例>次に、本発明の実施例1〜4に
ついて検討したので、比較例1〜4と併せてその評価に
ついて説明する。ここで実施例1、2及び比較例1は、
透過膜の厚さHが0.11mmの場合について行ない、
実施例3、4及び比較例2〜4は透過膜の厚さHが0.
31mmの場合について行なっている。また、樹脂シー
トは内径が22mmで、外径が59mmのドーナツ型の
ものを用いている。
【0021】<実施例1、2及び比較例1:透過膜の厚
さHが0.11mmの場合>まず、ディスク基板を1.
2mmの厚さで成形し、このディスク基板の凹凸形状の
信号が形成されている面に厚さが60nmのアルミニウ
ムの反射膜を形成させた。そして、スピンの透過膜成膜
装置を用いて各種の紫外線硬化樹脂(接着層)の厚さ
と、樹脂シート厚さを用意した。透過膜の厚さHは上述
のように0.11mmであるため、例えば樹脂シート厚
さが50μmであれば、紫外線硬化樹脂層(接着層)の
厚さH1は60μmとなる。このような具合で、30μ
mの厚さの樹脂シートを用いた場合には接着層の厚さは
80μmとなり(比較例1)、この時のディスク面内の
透過膜の厚さムラは最大30μmであった。75μmの
厚さの樹脂シートを用いた場合には接着層の厚さは35
μmとなり(実施例1)、この時のディスク面内の透過
膜の厚さムラは減少して、最大5μm以下となった。1
00μmの厚さの樹脂シートを用いた場合には接着層の
厚さは10μmとなり(実施例2)、この時の透過膜の
厚さムラは更に減少して最大3μm以下となった。以上
の結果を表1にまとめて記す。ここでは透過膜の厚さH
に対する接着層の厚さH1の比率も併せて記す。
【0022】
【表1】
【0023】<実施例3、4及び比較例2〜4:透過膜
の厚さHが0.31mmの場合>まず、ディスク基板を
1.2mmの厚さで成形し、このディスク基板の凹凸形
状の信号が形成されている面に厚さが60nmのアルミ
ニウムの反射膜を形成させた。そして、スピンの透過膜
成膜装置を用いて各種の紫外線硬化樹脂(接着層)の厚
さと、樹脂シート厚さを用意した。透過膜の厚さHは上
述のように0.31mmであるため樹脂シートの厚さが
50μmのものを用いた場合には、紫外線硬化樹脂層
(接着層)の厚さは260μmとなり(比較例2)、こ
の時の透過膜の厚さムラは最大70μmであった。10
0μmの厚さの樹脂シートを用いた場合には接着層の厚
さは210μmとなり(比較例3)、この時のディスク
面内の透過膜の厚さムラは最大40μmであった。20
0μmの厚さの樹脂シートを用いた場合には接着層の厚
さは110μmとなり(比較例4)、この時のディスク
面内の透過膜の厚さムラは減少して、最大10μm以下
となった。275μmの厚さの樹脂シートを用いた場合
には接着層の厚さは35μmとなり(実施例3)、この
時の透過膜の厚さムラは減少して、最大5μm以下とな
った。300μmの樹脂シートを用いた場合には接着層
の厚さは10μmとなり(実施例4)、この時の透過膜
の厚さムラは、最大3μm以下となった。以上の結果を
表2にまとめて記す。ここでは透過膜の厚さHに対する
接着層の厚さH1の比率も併せて記す。
【0024】
【表2】
【0025】また、上記表1及び表2の結果を、より判
り易くするために図2に示すグラフに表示している。上
記した表1、表2及び図2から明らかなように、透過膜
の厚さHに対する接着層(紫外線硬化樹脂層)の厚さH
1を略1/3以下(略33%以下)に設定することによ
り(実施例1〜4)、透過膜の厚さムラは目標値である
6μm以内に抑制できることが判明した。特に、実施例
2、4を参照すれば、透過膜の厚さHに関係なく、接着
層の厚さH1を35μmよりも小さく設定することによ
り、透過膜の厚さムラは3μm程度まで小さくなり、こ
の厚さムラを大幅に抑制できることが判明した。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光ディス
クによれば、次のように優れた作用効果を発揮すること
ができる。光ディスクの透過膜の厚さに対する接着層の
厚さを所定の範囲内に規定するようにしたので、透過膜
の厚さムラを大幅に抑制することができ、特に高密度記
録に最適な光ディスクを提供することができる。特に、
接着層の厚さを35μmよりも小さく設定することによ
り、透過膜の厚さムラを一層抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスクの一例を示す拡大断面図で
ある。
【図2】樹脂層(接着層)の厚さと透過膜の厚さムラと
の関係を示すグラフである。
【図3】光ディスクの透過膜の厚さムラを示すグラフで
ある。
【図4】光ディスクの作成方法を説明するための工程図
である。
【符号の説明】
2…ディスク基板、6…反射膜、8…記録膜、12A…
紫外線硬化樹脂層(接着層)、14…樹脂シート、22
…光ディスク、24…透過膜、H…透過膜の厚さ、H1
…接着層の厚さ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹凸形状のピットまたは案内溝を有する
    ディスク基板の表面に反射膜或いは記録膜を形成し、こ
    の反射膜或いは記録膜の上に透過膜を形成し、この透過
    膜側から記録或いは再生用のレーザ光が照射される光デ
    ィスクにおいて、前記透過膜は、接着層と樹脂シートと
    を積層してなり、前記接着層の厚さは、前記透過膜の厚
    さの略1/3以下に設定されることを特徴とする光ディ
    スク。
  2. 【請求項2】 前記接着層の厚さを、35μmよりも小
    さく設定することを特徴とする請求項1記載の光ディス
    ク。
  3. 【請求項3】 前記接着層は、紫外線硬化樹脂よりなる
    ことを特徴とする請求項1または2記載の光ディスク。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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