JP2000309170A - 熱転写受容シート - Google Patents

熱転写受容シート

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JP2000309170A
JP2000309170A JP11249429A JP24942999A JP2000309170A JP 2000309170 A JP2000309170 A JP 2000309170A JP 11249429 A JP11249429 A JP 11249429A JP 24942999 A JP24942999 A JP 24942999A JP 2000309170 A JP2000309170 A JP 2000309170A
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Japan
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receiving sheet
receiving layer
hindered amine
thermoplastic resin
light stabilizer
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JP11249429A
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English (en)
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Toshikazu Onishi
俊和 大西
Yoshihiro Shimizu
良浩 清水
Mitsuru Tsunoda
充 角田
Hiroshi Tsukamoto
浩史 塚本
Shigeru Nagashima
茂 長嶋
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、記録画像の耐光性に優れた熱転写受
容シートを提供する。 【解決手段】支持体の片面に受容層を形成した熱転写受
容シートにおいて、該受容層中に少なくとも熱可塑性樹
脂と、ヒンダードアミン系光安定化剤と、ベンゾトリア
ゾール系紫外線吸収剤を含有することを特徴とする熱転
写受容シートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱転写受容シート
(以下、単に受容シートと記す)に関するものである。
更に詳しく述べるならば、記録画像の耐光性に優れた受
容シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】染料熱転写プリンターは、染料インクシ
ートに、受容シートの染料染着性を有する熱可塑性樹脂
を含む受容層を重ね合わせ、サーマルヘッドなどから供
給される熱により、染料を受容層上に転写して画像を形
成するものである。
【0003】染料熱転写方式は高画質な画像記録が可能
であることから銀塩写真との置き換えが進みつつある。
しかし染料熱転写方式で得られた画像は保存性、特に光
による退色が激しい。これを防ぐために受容層中に、紫
外線吸収剤等を配合する事が提案されているが、画像保
存性の向上としては十分なものではなかった。また画像
記録後にオーバーラミ層を転写して退色を抑制する方式
が提案されているが、プリント時間が長くなり、またプ
リントのランニングコストも上がる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、サー
マルプリンター、特に染料熱転写プリンターに適し、記
録画像の耐光性に優れた受容シートを提供することにあ
る。なお、本発明の受容シートは、染料熱転写方式のみ
ならず、受容層に熱可塑性樹脂を用いた場合の溶融イン
ク転写方式などの各種サーマルプリンターにも適用し得
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】染料熱転写方式で得られ
た画像は、光による退色が激しい。これは使用する染料
や熱可塑性樹脂は太陽光等に含まれる紫外線(290〜
400nm)の影響を受け劣化が進むためと考えられ
る。熱可塑性樹脂としてポリマー骨格にこの領域の光を
吸収する官能基を持つポリエステル、ポリウレタン、ポ
リカーボネート等を用いた場合画像の退色が激しくなる
が、ポリオレフィンの様な炭化水素系ポリマーにおいて
も残存する不純物やフリーラジカル等が光増感物質とし
て働き、光劣化が進行すると考えられている。これを防
ぐために受容層中に、さまざまな紫外線吸収剤、消光
剤、光安定化剤、酸化防止剤等を配合して改善すること
を試みたが、画像保存性の向上としては十分なものでは
なかった。本発明者等は鋭意研究の結果、熱可塑性樹脂
に、特定の光安定化剤と特定の紫外線吸収剤を併用する
ことで画像の耐光性が一段と向上することを見いだし発
明に至った。
【0006】即ち本発明は、支持体の片面に受容層を形
成した熱転写受容シートにおいて、該受容層中に少なく
とも熱可塑性樹脂と、ヒンダードアミン系光安定化剤
と、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含有すること
を特徴とする熱転写受容シートである。前記熱転写受容
シートにおいて、ヒンダードアミン系光安定化剤の分子
量が250以下であることが好ましい。また、熱可塑性
樹脂が、ポリビニルブチラール樹脂であることが好まし
い。また、熱可塑性樹脂が、脂環族ジカルボン酸及び/
又はその誘導体をポリエステルのカルボン酸成分として
10重量%以上含むポリエステルであることが好まし
い。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、受容層、基材を順次積
層した熱転写受容シートにおいて、該受容層中に熱可塑
性樹脂と、ヒンダードアミン系光安定化剤(HALS)
と、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含有すること
を特徴とする熱転写受容シートである。
【0008】本発明で使用するヒンダードアミン系光安
定化剤は紫外線吸収能はないが、光劣化で生じるラジカ
ルを捕捉することにより、劣化を効果的に防止すると考
えられる。特に、前記ヒンダードアミン系光安定化剤の
分子量が250以下であると、画像の安定性がさらに向
上する。これはヒンダードアミン系光安定化剤が比較的
低分子であると、受容層の塗工乾燥工程時にヒンダード
アミン系光安定化剤が受容層表面に拡散しやすくなり、
このためより効率的に光劣化を防ぐためと考えられる。
【0009】一方、本発明で使用するベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤は紫外線領域に強い吸収を持ち、分子
内で吸収したエネルギーを無害な形、たとえば熱、リン
光、蛍光に変換して放出し、ポリマーや染料が励起され
ることを防止すると考えられる。そしてヒンダードアミ
ン系光安定化剤とベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を
併用することにより、おのおの単独で使用した場合の効
果を足し合わせた以上の性能が得られる相剰効果が得ら
れるものである。
【0010】ヒンダードアミン系光安定化剤(HAL
S)は、下記〔化1〕に示すような2,2,6,6−テ
トラメチルピペレジン骨格をもった有する化合物であ
り、この骨格をもったものであればとくに限定されるも
のではない。
【0011】
【化1】
【0012】具体的には、Sanol TS−770,
LS−2626,LS−765(以上三共製)、Tin
ubin 144,622,111FD,123,29
2,Chimasorb 944(以上チバスペシャリ
ティケミカルズ製)、Mark LA−57,LA−8
7,LA−82,LA−63,LA68LD,LA−6
2,LA−67(以上旭電化製)、Cyasorb U
V−3346(ACC製)、Sumisorb TM−
061,577(以上住友化学製)等が上市されてい
る。もちろんヒンダードアミン系光安定化剤はこれらに
限定されるものではなく、また、2種以上のヒンダード
アミン系光安定化剤を併用することもできる。特に分子
量が250以下のヒンダードアミン系光安定化剤を用い
ると画像保存性が著しく向上するので好ましい。例え
ば、Mark LA−87(分子量239),LA−8
2(分子量225)が例示できるがこの具体例に限定さ
れるものではない。
【0013】ヒンダードアミン系光安定化剤は、熱可塑
性樹脂100部に対して、1〜70重量部程度配合で
き、特にヒンダードアミン系光安定化剤投入量と得られ
る効果のかねあいから、1〜40重量部の配合が好まし
く用いられる。
【0014】紫外線吸収剤としては、一般に、ベンゾト
リアゾール系、トリアジン系、蓚酸アニリド系、ベンゾ
フェノン系が知られているが、特に本発明者らは、ベン
ゾトリアゾール系は他の紫外線吸収剤と比較し、吸収波
長が広く、また長波長側に極大吸収ピークを持ち、また
吸光度も大きいことからヒンダードアミン系光安定化剤
と併用したときに最も効果が得られることを見いだし
た。
【0015】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の具体
例としては、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾール(TINUVIN P:チバス
ペシャリティーケミカルズ社製)、2−[2−ヒドロキ
シ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニ
ル]−2H−ベンゾトリアゾール(TINUVIN23
4:チバスペシャリティーケミカルズ社製)、2−
(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)
ベンゾトリアゾール(TINUVIN 320:チバス
ペシャリティーケミカルズ社製)、2−(3−t−ブチ
ル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロ
ロベンゾトリアゾール(TINUVIN326:チバス
ペシャリティーケミカルズ社製)、2−(3,5−ジ−
t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベ
ンゾトリアゾール(TINUVIN 327:チバスペ
シャリティーケミカルズ社製)、2−(3,5−ジ−t
−アミルー2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾー
ル(TINUVIN 328:チバスペシャリティーケ
ミカルズ社製)、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−
オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール(TINUVI
N 329:チバスペシャリティーケミカルズ社製)等
があげられるが、もちろんベンゾトリアゾール骨格を持
てばこの限りではない。勿論2種以上のベンゾトリアゾ
ール系紫外線吸収剤を併用することもできる。ベンゾト
リアゾール系紫外線吸収剤は、熱可塑性樹脂100部に
対して、1〜70重量部程度配合でき、特にベンゾトリ
アゾール系紫外線吸収剤の投入量と得られる効果のかね
あいから、1〜40重量部の配合が好ましく用いられ
る。
【0016】また、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収
剤の効果を妨げない範囲において他の種類の紫外線吸収
剤との併用も可能である。例えば、公知のトリアジン系
紫外線吸収剤、蓚酸アニリド系紫外線吸収剤、ベンゾフ
ェノン系紫外線吸収剤などがあげられる。トリアジン系
紫外線吸収剤の具体例としては2−[4−[(2−ヒド
ロキシ−3−ト゛デシルオキシプロピル)オキシ]−2−
ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4ジメチル
フェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−
[(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)
オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス
(2,4ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン
(TINUVIN 400:チバスペシャリティーケミ
カルズ社製)、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5
−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキ
シ]−フェノール(TINUVIN 1577:チバス
ペシャリティーケミカルズ社製)などが、蓚酸アニリド
系紫外線吸収剤の具体例としては2−エトキシ−2’−
エチル−オキサリック酸ビスアニリド(TINUVIN
321:チバスペシャリティーケミカルズ社製)など
が、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤の具体例としては2
−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン
(CHIMASSORB 81:チバスペシャリティー
ケミカルズ社製)などがそれぞれあげられるが、もちろ
んこれらに限定するものではない。
【0017】受容層に使用する熱可塑性樹脂としては、
ポリ塩化ビニル、ポリビニルブチラール、ポリアセター
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニル
ホルマール、ポリスチレン、スチレン・アクリルニトリ
ル共重合体、ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重
合体、ポリプロピレン、ポリアセタール、ポリメチルメ
タクリレート、MMA・スチレン共重合体、ポリアミ
ド、エチルセルロース、酢酸セルロース、プロピルセル
ロース、酢酸・酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリ
カーボネート、フェノキシ、ポリエステル、ポリウレタ
ン等を単独、もしくは併用することも可能である。中で
も、ポリビニルブチラール樹脂は、耐光性に優れるので
好ましい。また、ポリエステルの中でも、脂環族ジカル
ボン酸及び/又はその誘導体をポリエステルのカルボン
酸成分として10重量%以上含むポリエステルは、耐光
性および耐油脂性にも優れるので好ましい。
【0018】ポリビニルブチラール樹脂は、特に製造方
法を限定するものではないが、一般にポリビニルアルコ
ールをブチルアルデヒドと反応させて製造され、その置
換度を適宜調整することによって、ビニルブチラールと
ビニルアルコールの共重合物の形で得らる。その際ブチ
ラール化度は60〜80モル%の範囲で調整されること
が、染料の染着性に優れる点で好ましい。また、原料の
ポリビニルアルコールに起因する未鹸化ビニルアセテー
ト基は20%以下、より好ましくは10モル%以下に抑
えることが好ましい。重合度は特に限定されるものでは
ないが1500以下、好ましくは1000以下が用いら
れる。さらに樹脂のガラス転移温度(Tg)としては5
0℃〜100℃、好ましくは、50℃〜80℃であるこ
とが好ましい。
【0019】好ましいポリエステルを構成する脂環族ジ
カルボン酸及び/又はその誘導体としては、下記〔化
2〕で表わされるシクロヘキサンジカルボン酸類、下記
〔化3〕で表わされるデカヒドロナフタレンジカルボン
酸類、およびこれらのエステル化合物、酸ハロゲン化物
などである。
【0020】
【化2】
【0021】(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜4の
アルキル基、アルキレン基を表す。)
【0022】
【化3】
【0023】(式中、R1及びR2は水素原子又は炭素
数1〜4のアルキル基、アルキレン基を表す。)
【0024】また、受容層には架橋剤を配合することが
できる。この場合、受容層成分は架橋剤を介して架橋反
応を起こすものを含むことが好ましい。更に、受容層に
は、シリコーンオイルなどの融着防止剤も配合できる。
また、蛍光染料、消光剤、酸化防止剤などを適宜添加す
ることも可能である。なお、受容層の塗工量は0.1〜
20.0g/m2の範囲であることが望ましい。
【0025】受容シートの支持体としては、上質紙、コ
ート紙、アート紙などの紙類、合成紙類、プラスチック
フィルム類、或いはこれらを適宜積層した積層基材など
公知の支持体が使用できる。積層基材としては、基材表
層(受容層を形成する側)には、特に限定されるもので
はないが、印画された画質の均一性や階調性の点から、
ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポ
リエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリア
ミド、ポリ塩化ビニル、ポリスチレンなどを主成分とし
た延伸フィルムや、ポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂
を主成分とする多層構造フィルムが用いられる。また、
積層基材の芯材層としては、熱収縮性の小さいシートが
好ましく、セルロースパルプを主成分とする紙、コート
紙、アート紙、キャスト塗被紙、少なくとも一方に熱可
塑性樹脂層を設けたラミネート紙等、または、合成樹脂
を主成分とするポリエステル、ポリアミド、ポリオレフ
ィン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリビニルア
ルコール、ポリ塩化ビニル等のフィルム、または、シー
トが用いられる。積層基材の基材裏層(受容層を形成し
ない面)は、基材表層と同様の材質のフィルムが適宜使
用できる。
【0026】積層基材の積層方法としては、特に限定さ
れるものではないが、ウェットラミネート、エキストル
ージョンラミネート、ドライラミネート、ワックスラミ
ネート等の公知の技術が用いられてもよく、一般にドラ
イラミネート法が用いられる。ドライラミネート接着剤
としてはポリエーテル系、ポリエステル系などの接着剤
を用いることができる。また、本発明で得られる積層基
材は、20〜300μmの厚さを有することが望まし
い。
【0027】本発明の受容シートにおいて、受容層に対
し反対の面(裏面)上に、走行性向上、静電気の防止、
受容シート相互の擦れによる受像層の損傷防止、さらに
はプリントした受容シートを重ねおきしたとき、受容層
からそれに接触隣接する受容シート裏面への染料移行の
防止などを目的として背面被覆層が形成されていてもよ
い。背面被覆層には、接着剤として有効な樹脂が含ま
れ、この樹脂は、受容シートの走行性、受容層面の傷つ
き防止の為にも有効なものである。このような樹脂とし
ては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹
脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、
メラミン樹脂等、並びにこれらの樹脂の反応硬化物を用
いることができる。また背面被覆層には帯電防止処理の
ために各種の導電剤を添加することができる。この導電
剤としては、カチオン系ポリマーを用いることが望まし
い。カチオン系ポリマーとしては、一般的にポリエチレ
ンイミン、カチオン性モノマーを含むアクリル系重合
体、カチオン変性アクリルアミド系重合体およびカチオ
ン澱粉等を用いることができる。背面被覆層の塗工量
は、0.3〜10.0g/m2の範囲内にあることが望
ましい。
【0028】これら各塗工層は、ブレードコーター、エ
アーナイフコーター、ゲートロールコーターなどのコー
ターを用いて塗工、乾燥して形成することができる。
【0029】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
に説明するが、勿論本発明はこれによって限定されるも
のではない。尚、実施例中の「部」および「%」は、す
べて「重量部」および「重量%」を示す。
【0030】実施例1 厚さ100μmの上質紙の両面に、2軸延伸されたポリ
プロピレンを主成分とする多層構造フィルム(商標:ユ
ポFPG50、王子油化合成紙製)をドライラミネート
方式で積層し、これを基材とした。さらにこの基材の一
方に下記受容層用塗液を、固形分塗工量が5g/m2
なるように塗工、乾燥(120℃1分間)して受容層を
形成て、熱転写受容シートを作成した。 「受容層用塗料A」 ポリエステル樹脂(商標:バイロン200、東洋紡社製) 100部 シリコーンオイル(商標:KF393、信越シリコン社製) 3部 イソシアネート(商標:タケネートD−140N、武田薬品社製) 5部 ヒンダードアミン系光安定化剤 (商標:アデカスタブLA−87、旭電化工業社製:分子量225)20部 ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(商標:Tinubin P、 チバスペシャリティーケミカルズ社製) 20部 トルエン 300部
【0031】実施例2 実施例1の受容層用塗料Aにおいて、ヒンダードアミン
系光安定化剤(商標:アデカスタブLA−87)をヒン
ダードアミン系光安定化剤(商標:アデカスタブLA−
63、旭電化工業社製:分子量2000)20部に変更
した以外は実施例1と同様にして熱転写受容シートを得
た。
【0032】比較例1 実施例1の受容層用塗料Aにおいてヒンダードアミン系
光安定化剤およびベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を
用いなかった以外は実施例1と同様にして熱転写受容シ
ートを得た。
【0033】比較例2 実施例1の受容層用塗料Aにおいてベンゾトリアゾール
系紫外線吸収剤を用いなかった以外は実施例1と同様に
して熱転写受容シートを得た。
【0034】比較例3 実施例1の受容層用塗料Aにおいてヒンダードアミン系
光安定化剤を用いなかった以外は実施例1と同様にして
熱転写受容シートを得た。
【0035】比較例4 実施例1の受容層用塗料Aにおいて、ベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤を使用せず、ベンゾフェノン系紫外線
吸収剤(商標:CHIMASSORB 81、チバスペ
シャリティーケミカルズ社製)20部を配合した以外は
実施例1と同様にして熱転写受容シートを得た。
【0036】比較例5 実施例1の受容層用塗料Aにおいて、ヒンダードアミン
系光安定化剤およびベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
を使用せず、代わりに酸化防止剤(商標:Sumili
zer WR−X、住友化学工業社製)20部を配合し
た以外は実施例1と同様にして熱転写受容シートを得
た。
【0037】実施例3 受容層用塗料を下記内容に変えた以外は実施例1と同様
にして熱転写受容シートを得た。 「受容層用塗料B」 ポリビニルブチラール樹脂(商標:BMS、積水化学社製) 100部 シリコーンオイル(商標:KF393、信越シリコン社製) 3部 イソシアネート(商標:タケネートD−140N、武田薬品社製) 5部 ヒンダードアミン系光安定化剤 (商標:アデカスタブLA−87、旭電化工業社製:分子量225)20部 ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(商標:Tinubin P、 チバスペシャリティーケミカルズ社製) 20部 トルエン 300部
【0038】比較例6 実施例3の受容層用塗料Bにおいてヒンダードアミン系
光安定化剤およびベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を
用いなかった以外は実施例3と同様にして熱転写受容シ
ートを得た。
【0039】実施例4 実施例1の受容層用塗料において、ポリエステル樹脂と
してポリエステル樹脂(ジカルボン酸成分として,シク
ロヘキサンジカルボン酸を98%以上含む。ジオール成
分はビスフェノールA誘導体が85%,ジメチロールヘ
プタンが15%)を用いた以外は実施例1と同様にして
熱転写受容シートを得た。
【0040】比較例7 実施例4においてヒンダードアミン系光安定化剤および
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を用いなかった以外
は実施例4と同様にして熱転写受容シートを得た。
【0041】実施例5 実施例1の受容層用塗液において、ポリエステル樹脂と
してポリエステル樹脂(ジカルボン酸成分として,デカ
ヒドロナフタレンジカルボン酸を50%,フタル酸を5
0%含む。ジオール成分はビスフェノールA誘導体が8
5%,ネオペンチルグリコールが15%)を用いた以外
は実施例1と同様にして熱転写受容シートを得た。
【0042】評価 上記各実施例および比較例で得られた受容シートについ
てそれぞれプリントし、画像の耐光性評価を行った。得
られた結果を表1に示す。
【0043】〔耐光性評価〕得られた受容シートを熱転
写ビデオプリンターコダック(XLS−8400)を用
い印加エネルギーを調整し、OD=1.0の黒ベタを印
画した。この印画済みシートを耐光性試験機(商標:ア
トラスフェードメーター)にて72時間しょりし、処理
後の黒ベタODを測定し、下記式に従い、画像の残存率
を計算した。この強制試験において残存率が60%以上
の残存率であれば、実用上問題ない耐光性レベルと考え
る。 画像残存率(%)=処理後OD/処理前OD×100
【0044】
【表1】
【0045】表1より、ヒンダードアミン系光安定化剤
およびベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を併用した各
実施例は、比較例に比べ画像残存率が一段と高いことが
わかる。実施例1と助剤を入れない場合(比較例1)を
比較すると耐光性の効果が優れることがわかる。ヒンダ
ードアミン系光安定化剤のみ配合の場合(比較例2)、
ベンゾトリアゾール紫外線吸収剤のみ配合の場合(比較
例3)では十分な効果が得られないこともわかる。
【0046】また、ヒンダードアミン系光安定化剤とそ
の他の紫外線吸収剤を併用した場合(比較例4)、十分
な画像残存率が得られず、ヒンダードアミン系光安定化
剤およびベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を併用によ
る相乗効果があることがわかる。更に、酸化防止剤(比
較例5)の使用では十分な効果が得られないことがわか
る。実施例1と実施例2を比較すると、どちらも優れた
画像残存率を有しているが、分子量250以下のヒンダ
ードアミン系光安定化剤を採用(実施例1)する方が優
れることがわかる。
【0047】実施例3および比較例6は熱可塑性樹脂と
してポリビニルブチラール樹脂を用いた場合である。ポ
リビニルブチラール樹脂は実施例1等のポリエステル樹
脂よりも耐光性を有するが、ヒンダードアミン系光安定
化剤およびベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を併用す
ることにより一段と耐光性が改善されることがわかる。
【0048】また、実施例4と比較例7を比較しても、
ヒンダードアミン系光安定化剤およびベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤を併用することにより得られる効果が
わかる。更に、実施例4、実施例5は、熱可塑性樹脂と
して、脂環族ジカルボン酸及び/又はその誘導体をポリ
エステルのカルボン酸成分として10重量%以上含むポ
リエステルを用いているが、かかるポリエステル樹脂
は、特に優れた耐光性を有することがわかる。
【0049】
【発明の効果】本発明は、画像の光安定性に優れた、熱
転写受容シートを提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塚本 浩史 東京都江東区東雲1丁目10番6号 王子製 紙株式会社東雲研究センター内 (72)発明者 長嶋 茂 東京都江東区東雲1丁目10番6号 王子製 紙株式会社東雲研究センター内 Fターム(参考) 2H111 AA09 AA26 AA27 CA03 CA12 CA30 CA33 CA37

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体の片面に受容層を形成した熱転写受
    容シートにおいて、該受容層中に少なくとも熱可塑性樹
    脂と、ヒンダードアミン系光安定化剤と、ベンゾトリア
    ゾール系紫外線吸収剤を含有することを特徴とする熱転
    写受容シート。
  2. 【請求項2】ヒンダードアミン系光安定化剤の分子量が
    250以下である請求項1記載の熱転写受容シート。
  3. 【請求項3】熱可塑性樹脂が、ポリビニルブチラール樹
    脂である請求項1又は2記載の熱転写受容シート。
  4. 【請求項4】熱可塑性樹脂が、脂環族ジカルボン酸及び
    /又はその誘導体をポリエステルのカルボン酸成分とし
    て10重量%以上含むポリエステルである請求項1又は
    2記載の熱転写受容シート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100483040B1 (ko) * 2001-06-18 2005-04-18 가부시끼가이샤 도시바 열전사 기록매체와 인쇄물
CN113429788A (zh) * 2021-06-24 2021-09-24 日彩复合塑料(深圳)有限公司 一种ppsu再生料及其制备工艺

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