JP2000309161A - インクジェット記録用媒体及び記録方法 - Google Patents

インクジェット記録用媒体及び記録方法

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淳 杉山
Takayuki Ishikawa
貴之 石川
Nobuhiro Kubota
展弘 久保田
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武史 吉本
Shigeki Asai
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実 土田
Kiyoshi Iwamoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印字濃度,インク吸収性等の記録品質に優
れ、記録画像が剥がれにくい優れた表面強度を有するイ
ンクジェット記録用媒体を提供する。 【解決手段】 インク受容層のバインダー樹脂として、
水溶性樹脂とエマルジョン樹脂の双方を含む。また、耐
光性向上剤(水溶性金属塩,カチオン性染料定着剤)を
含有するインク受容層を支持体上に塗工してインクジェ
ット記録用媒体を作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録用媒体に関す
るものであり、特に、印字濃度が高く鮮明で、インク吸
収性に優れ、表面強度,耐光性,室内保存性,耐水性が
良好で、直射日光(太陽光)あるいは室内光に対する濃
度低下・色調変化が無く、併せてインク吸収速度が速
く、将来の高速印字にも十分対応可能であるインクジェ
ット記録用媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタは、記録の鮮明
さ,音の静かさ,カラー化の容易さなどの特徴を有する
ため、近年その普及はますます増大している。このイン
クジェットプリンタでは、インクの乾燥によるノズルの
つまりを防止するため、乾燥しにくいインクを使用する
必要がある。この特性を有するインクとして一般には、
染料,溶媒,添加剤などを水に溶解または分散した水溶
性インクが使用されている。しかしながら、水溶性イン
クを使用して記録用媒体上に形成した文字・画像など
は、顔料系のインクによる印刷物や銀塩写真に比べ、耐
光性,耐水性,耐湿性(高温高湿に放置しても変色・褪
色しない),室内保存性や直射日光に対する保存性とい
う観点から見ると劣っているのが現状である。
【0003】近年、インクジェットプリンタが安価にな
り、その鮮明性や色彩性が身近なものとなるに従い、記
録画像の耐光性やインクジェット記録用媒体の表面強度
などの諸特性に対する要求は次第に高く、厳しくなる一
方である。従って、これらの耐光性および表面強度など
の諸特性を完全に確保することが今やインクジェット記
録用媒体の必須条件となっているのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】記録用媒体にはインク
吸収性に優れた顔料成分を多く含有するインク受容層が
形成されており、フルカラー記録に使用するインク量が
多くなるために該インク受容層の強度が低下し、表面を
擦ったり折り曲げるなどにより顔料が脱落したりインク
受容層が剥がれてしまうと行った表面強度に対する問題
があった。特に、表面強度が弱いとインクジェット記録
時において、搬送用ローラーにより記録画像の欠落現象
(ギザほじれと呼ぶ)が見られるという問題がある。よ
って、本発明は従来技術における上記した実状に鑑みて
なされたもので、良好なインクジェット記録特性を有す
るとともに、優れた記録画像が剥がれにくい優れた表面
強度を有するインクジェット記録用媒体を提供すること
を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、インクジェ
ット記録用媒体について種々の検討を重ねた結果、水溶
性樹脂と任意の割合で混合したエマルジョン樹脂をバイ
ンダーとして含有するインク受容層を設けることによ
り、インクジェット記録用媒体の表面強度の向上に極め
て効果的であることを見出した。よって、本発明のイン
クジェット記録用媒体は、上記知見に基づいてなされた
もので、このインク受容層のバインダー樹脂は、水溶性
樹脂とエマルジョン樹脂を任意の割合で混合したバイン
ダー樹脂を含有することを特徴としている。以下、本発
明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェット記録用媒
体は、基材の少なくとも片面にインク受容層を塗布法な
どの積層手段により、少なくとも1層設けた層構成であ
り、そのインク受容層は複数あっても良く、インク受容
層上に光沢度調整層を設けても良い。以下、基材,イン
ク受容層および光沢度調整層を構成する材料を説明す
る。
【0007】(1)基材 本発明に用いられるインク受容層およびバックコート層
が塗設される基材は、LBKP,NBKPなどの化学パルプ、G
P,PGW,RMP,TMP,CTMP,CMP,CGPなどの機械パルプ、
DIPなどの古紙パルプなどの木材パルプや、ポリエチレ
ン繊維などの合成繊維パルプを主成分として、顔料およ
びサイズ剤や定着剤、歩留り向上剤、紙力増強剤などの
通常抄紙に使用されている各種添加剤を必要に応じて用
いて混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤ抄
紙機などの各種装置で製造された原紙、さらに原紙に、
澱粉、ポリビニルアルコールなどでのサイズプレスやア
ンカーコート層を設けた原紙や、それらの上にコ−ト層
を設けたアート紙、コ−ト紙、キャストコ−ト紙などの
塗工紙を用いることができる。このような原紙および塗
工紙にそのままインク受容層を設けても良く、マシンカ
レンダー、TGカレンダー、ソフトカレンダーなどのカレ
ンダー装置をインク受容層塗工の前段階で平滑化したも
のを使用しても良い。
【0008】また、基材としては、上記原紙上にポリオ
レフィン樹脂層を設けても良く、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリエステル、ナイロン、レーヨン、ポリウ
レタンなどの合成樹脂やこれらの混合物のフィルム材
や、これらの合成樹脂を繊維化して成型した媒体材も用
いることができる。
【0009】(2)インク受容層 (a)バインダー樹脂 水溶性樹脂 本発明においてインク受容層に含有されるバインダー樹
脂として、ポリビニルアルコール系水溶性樹脂を用いる
ことができ、たとえば完全ケン化ポリビニルアルコー
ル,部分ケン化ポリビニルアルコール,カルボン酸変性
ポリビニルアルコール,シリル変性ポリビニルアルコー
ルなどが挙げられる。特に、部分ケン化PVAおよびカ
ルボン酸変性PVAが接着性が良好であり、これらの中
でもケン化度が73.0〜90.0モル%のものが好適
である。
【0010】エマルジョン樹脂 また、本発明においてインク受容層に含有されるバイン
ダー樹脂として、水溶性樹脂と併用することのできるエ
マルジョン樹脂は、たとえば無水マレイン酸樹脂,スチ
レン−ブタジエン共重合体,メチルメタクリレート−ブ
タジエン共重合体などの共役ジエン系共重合体ラテック
ス;アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの
重合体または共重合体などのアクリル系重合体ラテック
ス;エチレン酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラ
テックス;あるいはこれらの各種重合体のカルボキシル
基などの官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテ
ックス;メラミン樹脂,尿素樹脂などの熱硬化合成樹脂
などの水性接着剤;ポリメチルメタクリレート,ポリウ
レタン樹脂,不飽和ポリエステル樹脂,塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体,ポリビニルブチラール,アルキッド
樹脂などの合成樹脂系接着剤が挙げられる。
【0011】本発明においてインク受容層に含有される
バインダー樹脂として、水溶性樹脂とエマルジョン樹脂
とは、各々単独でも複数組み合わせても使用可能であ
る。エマルジョン樹脂の特徴としては、カルボン酸置換
アイオノマー樹脂のディスパージョンで乳化剤を含まな
い、または、部分ケン化PVAまたは変性PVAを乳化
剤として使用したものが好ましい。
【0012】インク受容層におけるバインダー全体とし
て、エマルジョン樹脂の占有する割合は、重量比で5〜
40重量%が好ましい。より好ましくは、5〜30重量
%が好ましい。なお、本発明の目指す印刷品質を満たし
ながらギザほじれ等の不具合を生じない強度を得るため
には、バインダー樹脂は、インク受容層固形分総量の2
0重量%以上が好ましいことから、エマルジョン樹脂と
しては1〜20重量%が好ましい。
【0013】(b)顔料 本発明においてインク受容層には、一般に使用されてい
る水に不溶もしくは難溶性の顔料を1種以上用いること
ができる。例えば、軽質炭酸カルシウム,重質炭酸カル
シウム,カオリン,タルク,硫酸カルシウム,硫酸バリ
ウム,二酸化チタン,酸化亜鉛,硫化亜鉛,炭酸亜鉛,
サチンホワイト,珪酸アルミニウム,珪藻土,珪酸カル
シウム,珪酸マグネシウム,合成非晶質シリカ,コロイ
ダルシリカ,コロイダルアルミナ,擬ベーマイト,水酸
化アルミニウム,アルミナ,リトポン,ゼオライト,加
水ハロサイト,炭酸マグネシウム,水酸化マグネシウム
等の白色無機顔料,スチレン系プラスチックピグメン
ト,アクリル系プラスチックピグメント,ポリエチレ
ン,尿素樹脂,メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられ
る。
【0014】上記の中でもインク受容層に主成分として
含有する白色顔料としては、インクジェットインクの乾
燥性や吸収性などに優れていることから、多孔性無機顔
料が好ましく、多孔性合成非晶質シリカ、多孔質炭酸マ
グネシウム、多孔質アルミナ等が挙げられる。これらの
中で、本発明では印刷品質と保存性(耐水性,耐摩耗
性,耐光性,室内保存性,直射日光に対する保存性)の
両方を満足する、比表面積200〜600g/m程度
の沈降タイプおよびゲルタイプの多孔性非晶質シリカを
使用することが好適である。
【0015】インク受容層における顔料とバインダー樹
脂の配合割合は、重量比でバインダー樹脂:顔料=1:
1〜1:15が好ましく、特に1:2〜1:10が好適
である。
【0016】(c)耐光性向上剤 インク受容層には、画像の耐光性および諸特性を向上さ
せるために、水溶性の金属塩化合物、または、カチオン
性染料定着剤を添加することができる。なお、これら2
成分を併用するとより効果的である。本発明中では、水
溶性とは20℃の水を溶媒として金属塩の飽和水溶液を
調製した場合、飽和水溶液100g中に含まれる無機金
属塩の質量が無水質量で1g以上となるものをいう。本
発明においては、かかる水溶性金属塩化合物の中でも水
などに溶解して電離した際、2価以上の陽金属イオンを
生じる金属塩化合物が特に好ましい。具体的に優れた効
果があるものとしては、塩化マグネシウム,塩化カルシ
ウム,塩化バリウム,塩化スズ,塩化鉛,硫酸マグネシ
ウム,硫酸カルシウム,塩素酸マグネシウム,リン酸マ
グネシウム,硝酸マグネシウム,硝酸バリウム,硝酸カ
ルシウムなどが挙げられる。これら金属塩の含有量とし
てはインク受容層の総固形分に対して任意の割合で良
く、好ましくは1.0重量%〜40.0重量%が好まし
い。
【0017】カチオン性染料定着剤は、ポリアミン系樹
脂が好適に用いられ、具体的にはポリビニルベンジルト
リメチルアンモニウムハライド,ポリジアクリルジメチ
ルアンモニウムハライド,ポリジメチルアミノエチルメ
タクリレーと塩酸塩,ポリエチレンイミン,ジシアンジ
アミドホルマリン縮合物,エピクロルピドリン変性ポリ
アルキルアミン,ポリビニルピリジニウムハライド,ポ
リエチレンイミン第四級アンモニウム塩類などが挙げら
れる。これらは、単独で用いても十分に耐光性向上に効
果を有するが、特に上記の2価以上の水溶性金属塩と併
用すると、相乗効果が得られて好ましい。本発明におけ
る表面強度(ギザほじれ)と耐光性を両立させ、その有
効性を向上させるためには、2価以上の水溶性金属塩に
対するカチオン性染料定着剤のインク受容層中の固形分
比率が4:1〜1:4であることが好ましい。
【0018】(d)添加剤 さらに、インク受容層には、その他の添加剤として、顔
料分散剤,増粘剤,流動性改良剤,消泡剤,抑泡剤,離
型剤,発泡剤,浸透剤,着色染料,着色顔料,蛍光増白
剤,酸化防止剤,紫外線吸収剤,防腐剤,耐水化剤,硬
膜剤等を必要に応じて適宜配合することができる。
【0019】(e)インク受容層の形成 インク受容層の形成は、層を形成する上記の材料を水ま
たは材料が溶解するアルコールなどの適当な溶媒に溶解
もしくは分散させて塗工液を調整し、これを各種ブレー
ドコータ,ロールコータ,エアーナイフコータ,バーコ
ータ,ロッドブレードコータ,サイズプレスなどの各種
装置をオンマシンあるいはオフマシンで適宜使用して、
基材上に塗布して形成する。なお、インク吸収層は単層
でも2層以上に分けて設けても良い。2層以上設ける場
合は、エマルジョン樹脂は、各層に含有しても良いが表
面側の層のみに含有しても良い。
【0020】インク受容層の塗布量としては、例えば、
まず1層タイプでは5〜30g/m2が好ましい。また、基
材上に第1インク受容層を積層し、この第1インク受容
層の上に第2インク受容層を積層して2層タイプとする
場合、第1インク受容層の塗布量は5〜30g/m2が好ま
しく、特に5〜20g/m2が好ましい。また、第2インク
受容層の塗布量は5〜15g/m2が好ましく、特に5〜1
0g/m2が好ましい。この範囲より塗布量が少ないとイン
ク吸収性や定着性が十分得られない場合があり、多いと
粉落ちなどの問題の発生,生産性の低下やコストアップ
を招く。特に、第2インク受容層の塗布量が15g/m2
りも多いと、第2インク受容層中をインクが通過するこ
とが困難になり、滲みを生じて画像の鮮明性が損なわれ
る場合がある。このように積層するインク受容層の数に
よってインク受容層の塗布量をコントロールすることが
好ましい。また2層以上のインク受容層を積層する場
合、金属塩はいずれか1つのインク受容層に入れても良
いし、複数のインク受容層に入れても良い。ここで複数
のインク受容層に金属塩を入れる場合、層間の濃度勾配
をより少なくするために金属塩の含有量は同一とするこ
とがより好ましい。
【0021】また、インク受容層の塗工後にはマシンカ
レンダー、TGカレンダー、スーパーカレンダー、ソフト
カレンダー等のカレンダーを用いて仕上げても良い。
【0022】(3)光沢度調整層 本発明においては、バインダー樹脂と顔料を含有する光
沢度調整層を前述のインク受容層上に設けることができ
る。この光沢度調整層は、光沢度を調節して高光沢紙,
中光沢紙,微光沢紙などを作り分けることが出来る。ま
た、インクのしみ込みすぎを防ぎ、光学濃度,彩度を向
上させる効果もある。光沢度調整層を形成するバインダ
ー樹脂には、前記のインク受容層に併用することのでき
る水溶性樹脂を適宜用いることができる。また、インク
吸収性などの記録特性を向上させるために、前述のイン
ク受容層に用いる顔料を上記バインダー樹脂と共に光沢
度調整層に用いることが好ましく、中でもコロイダルシ
リカは分散性に優れ、塗料の安定性を向上させ、生産性
も向上させる効果が得られることから、特に好適であ
る。
【0023】光沢度調整層を形成する材料には、上記バ
インダー樹脂および顔料の他に、インク受容層で用いら
れる画像の耐光性および諸特性を向上させるための添加
物を必要に応じて適宜配合することができる。光沢度調
整層におけるバインダー樹脂と顔料の配合割合は、重量
比でバインダー樹脂:顔料=5:95〜30:70が好
ましく、さらには5:95〜20:80が好適である。
【0024】光沢度調整層は、上記材料を水または有機
溶剤などの適当な溶媒に分散および溶解させた塗工液を
調整し、インク受容層と同様な操作により、インク受容
層上に塗布・乾燥して形成することができる。光沢度調
整層の塗布量は、基材に直接塗布する場合では、5〜2
0g/m2が好適である。また、インク受容層上に積層する
場合、塗布量は5〜15g/m2が好ましく、特に5〜10
g/m2が好ましい。この塗布量が15g/m2よりも多いと光
沢度調整層中をインクが通過することが困難になり、滲
みを生じて画像の鮮明性が損なわれる場合がある。さら
に光沢度調整層は、塗工後にマシンカレンダー,TGカ
レンダー,スーパーカレンダー,ソフトカレンダーなど
のカレンダーを用いて仕上げても良い。
【0025】
【実施例】次に、本発明に基づく実施例と比較例とを示
し、本発明の効果をより明らかにする。各実施例および
各比較例は、いずれも基材を坪量90g/m2の上質紙と
し、この基材の片面に下記組成の材料を水に溶解・分散
した塗液を順次塗布・乾燥することによってインク受容
層,光沢度調整層を積層して設け、インクジェット記録
用媒体としたものである。実施例中に挙げたものは乾燥
固形分重量の比率である。なお、塗布量は断りのない限
りインク受容層,光沢度調整層ともに10g/m2とした。
【0026】 <実施例1> [インク受容層] ・バインダー樹脂 部分けん化PVA クラレ社製:クラレポバールPVA−317 30重量% 酢酸ビニル−エチレン系エマルジョン樹脂 クラレ社製:パンフレックスOM −5500 5重量% ・白色顔料 シリカ トクヤマ社製:ファインシールX−37B 45重量% ・耐光性向上剤 富田製薬社製:塩化マグネシウムS(水溶性金属塩) 10重量% センカ社製:HP−134A(カチオン性染料定着剤) 10重量% [光沢度調整層] ・バインダー樹脂 マレイン酸変性ケン化PVA 日本合成化学社製:ゴーセナールT−350 10重量% ・コロイダルシリカ 日産化学工業社製:スノーテックスUP 90重量% <実施例2〜3,比較例1〜2>実施例1に記載のイン
ク受容層と同様の材料を用いて、配合割合を表1の通り
変更した以外は実施例1と同様にして、本発明の実施例
2〜3および比較例1〜2のインクジェット記録用媒体
を得た。
【0027】 <実施例4> [インク受容層] ・バインダー樹脂 部分けん化PVA クラレ社製:クラレポバールPVA−317 30重量% スチレン系樹脂エマルジョン 新中村化学工業社製:ニューコートWSM−2 006 5重量% ・白色顔料 シリカ トクヤマ社製:ファインシールX−37B 45重量% ・耐光性向上剤 富田製薬社製:塩化マグネシウムS(水溶性金属塩) 10重量% センカ社製:HP−134A(カチオン性染料定着剤) 10重量% [光沢度調整層]実施例1に同じ。
【0028】 <実施例5> [インク受容層] ・バインダー樹脂 部分けん化PVA クラレ社製:クラレポバールPVA−317 30重量% ポリエチレン系樹脂エマルジョン 三井化学社製:ケミパールS−100 5重量% ・白色顔料 シリカ トクヤマ社製:ファインシールX−37B 45重量% ・耐光性向上剤 富田製薬社製:塩化マグネシウムS(水溶性金属塩) 10重量% センカ社製:HP−134A(カチオン性染料定着剤) 10重量% [光沢度調整層]実施例1に同じ。
【0029】 <実施例6> [インク受容層] ・バインダー樹脂 部分けん化PVA クラレ社製:クラレポバールPVA−317 30重量% ポリエステル系樹脂エマルジョン 大日本インキ化学工業社製:ファインテッ クスES−22 5重量% ・白色顔料 シリカ トクヤマ社製:ファインシールX−37B 45重量% ・耐光性向上剤 富田製薬社製:塩化マグネシウムS(水溶性金属塩) 10重量% センカ社製:HP−134A(カチオン性染料定着剤) 10重量% [光沢度調整層]実施例1に同じ。
【0030】これらを表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】評価用サンプル作成には、上記実施例1〜
6,比較例1〜2のインクジェット記録用媒体と市販の
インクジェットプリンタ(セイコーエプソン社製、PM
−770C)を使用した。水性インクにより高精細カラ
ーデジタル標準画像データのISO/JIS−SCID
(JIS X9201−1995に準拠)のN1ポート
レート画像、もしくは、N3果物かご画像などを光沢度
調整層の上から印刷した。このようにして得られた画像
を用いて、下記に示すような方法で表面強度(ギザほじ
れ),(目視)平滑性,インク吸収性及び画像耐湿性に
ついての評価を行った。
【0033】[評価方法] <ギザほじれ>得られたインクジェット記録用媒体に前
記プリンタを用いて、黒の光学濃度が1.0のベタ印字
を行い、搬送用ローラーによる記録画像の欠落によって
発生するギザほじれを下記評価基準により評価した。 A:実用上全く問題なく優れている(欠落は見られな
い)。 B:実用上問題なく優れている(表面の若干のへこみな
どが見られるが、記録画像の画質低下は起こらない)。 C:実用上問題なく優れている(記録画像の少なくとも
一部が欠落してしまう)。
【0034】<(目視)平滑性>得られたインクジェッ
ト記録用媒体の平滑性をを目視にて下記評価基準により
評価した。 A:実用上全く問題なく優れている(ざらつきが見られ
ない)。 B:実用上問題なく優れている(ややざらついて見られ
る)。 C:実用上問題なく優れている(ざらつきが激しい)。
【0035】<インク吸収性>インクジェットプリンタ
での混色ブリードおよび単色での滲み出しの程度を目視
により、純正光沢紙(セイコーエプソン社製:スーパー
ファイン専用光沢紙(厚口)フォトプリント紙)と比較
し、次のように評価した。なお、SCID画像の差と
は、高精細カラーデジタル標準画像データで、ISO/
JIS−SCID(JIS X9201−1995に準
拠)のN1ポートレート画像もしくはN3果物かご画像
について比較したものである。 A:実用上全く問題なく優れている(純正光沢紙と同等
以上)。 B:実用上問題なく優れている(純正光沢紙より若干劣
るが、SCID画像での差は分からない)。 C:実用上劣っている(SCID画像での差もある)。
【0036】<画像耐湿性>Y(イエロー),M(マゼ
ンタ),C(シアン),R(レッド),G(グリー
ン),B(ブルー),Bk(ブラック)のカラーパッチ
を印字したサンプルを40℃,85%の恒湿条件に3昼
夜暴露し、カラーパッチの濃色化と輪郭の滲み具合から
画像耐湿性を次のように評価した。 A:実用上全く問題なく優れている(濃色化,輪郭滲み
が全くない)。 B:実用上問題なく優れている(若干程度の滲みがあ
る)。 C:実用上劣っている。
【0037】以上の評価結果を表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】以上の結果から、実施例1〜6ではインク
ジェット記録用媒体の必須条件である印字濃度,鮮明
性,インク吸収性が非常に高いインクジェット記録用媒
体が得られた。
【0040】実施例1〜3と比較例1〜2において、酢
酸ビニル−エチレン系エマルジョン樹脂を用いて配合比
を変化させたが、バインダー樹脂総量中におけるエマル
ジョン樹脂の量が5重量%以上では、ギザほじれが改善
される結果が得られた。比較例1ではエマルジョン樹脂
がないのでギザほじれが改善されなかった。また、比較
例2ではギザほじれは改善されるが、ポリビニルアルコ
ール系樹脂が無いためインク吸収性は劣り、インクジェ
ット記録特性が満足されない。さらに、実施例1〜3以
外のエマルジョン樹脂を用いた場合でも同様の結果が得
られた。特に、実施例5および6では、目視での平滑性
が良かった。以上のように、エマルジョン樹脂を添加す
ることで、表面強度(ギザほじれ)の改善および/また
は平滑性の良好なインクジェット記録用媒体が得られ
た。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、イ
ンクジェット記録用媒体のインク受容層のバインダー樹
脂に少なくとも水溶性もしくは水分散性の樹脂とエマル
ジョン樹脂とを含有することにより、良好なインク吸収
性により滲みのない鮮明な画像が得られる優れたインク
ジェット記録特性を有し、かつ優れた表面強度(ギザほ
じれ)を示すインクジェット記録用媒体が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大西 弘幸 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 杉山 淳 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 石川 貴之 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会社 巴川製紙所洋紙事業部内 (72)発明者 久保田 展弘 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会社 巴川製紙所洋紙事業部内 (72)発明者 吉本 武史 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会社 巴川製紙所洋紙事業部内 (72)発明者 浅井 滋記 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会社 巴川製紙所洋紙事業部内 (72)発明者 土田 実 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会社 巴川製紙所洋紙事業部内 (72)発明者 岩本 清志 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会社 巴川製紙所洋紙事業部内 Fターム(参考) 2C056 FC06 2H086 BA16 BA31 BA33 BA35 BA36 BA38 BA51 4F100 AA19B AA19H AA20B AA20H AK21B AK21H AK21K AL06B AL06H AR00C AT00A BA02 BA03 BA07 BA10A BA10B BA10C CA13B CA30B CC00B DG10A GB90 JB07 JB09B JD14B JK14 JL09 JM01B JN21C YY00B YY00H

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上の少なくとも片面に顔料,バイン
    ダー樹脂および耐光性向上剤とからなるインク受容層を
    設けたインクジェット記録用媒体であって、インク受容
    層のバインダー樹脂として、ポリビニルアルコール系水
    溶性樹脂とエマルジョン樹脂の双方を含むことを特徴と
    するインクジェット記録用媒体。
  2. 【請求項2】 前記ポリビニルアルコール系水溶性樹脂
    が、部分ケン化ポリビニルアルコールまたはカルボン酸
    変性ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求
    項1に記載のインクジェット記録用媒体。
  3. 【請求項3】 塗工液中のエマルジョン樹脂の乳化安定
    剤として部分ケン化PVAもしくは変性PVAの少なく
    とも1つを使用していることを特徴とする請求項1に記
    載のインクジェット記録用媒体。
  4. 【請求項4】 インク受容層中のバインダー樹脂総量中
    におけるエマルジョン樹脂の量が、5〜40重量である
    ことを特徴とする請求項1〜3に記載のインクジェット
    記録用媒体。
  5. 【請求項5】 エマルジョン樹脂の量は、インク受容層
    全体の1〜20重量%であることを特徴とする請求項1
    〜4に記載のインクジェット記録用媒体。
  6. 【請求項6】 顔料がシリカおよび/またはアルミナを
    用いることを特徴とする請求項1〜5に記載のインクジ
    ェット記録用媒体。
  7. 【請求項7】 上記インク受容層の最表面に光沢度調整
    層を有することを特徴とする請求項1〜6に記載のイン
    クジェット記録用媒体。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7に記載のインクジェット記
    録用媒体と水性インクを組み合わせてなることを特徴と
    するインクジェット記録方法。
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JP2003191631A (ja) * 2001-12-28 2003-07-09 Mitsubishi Paper Mills Ltd インクジェット記録用紙の製造方法
JP2012206331A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Hokuetsu Kishu Paper Co Ltd インクジェット記録用媒体及びその製造方法
WO2018105416A1 (ja) * 2016-12-06 2018-06-14 コニカミノルタ株式会社 記録液セット、インクジェット記録方法及びインク/記録媒体セット

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