JP2004148750A - インクジェット記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録画像の裏抜けが抑制されると共に、得られる記録画像が高精細であり、更に高い光沢感を有するインクジェット記録媒体を提供する。
【解決手段】支持体の少なくとも一方の面に、顔料と結着剤を主成分とするアンダー層及び記録層からなるインク受理層を設けてなるインクジェット記録媒体。前記アンダー層に含有される顔料は、屈折率が1.9以上である顔料と、吸油量が100ml/100g以上である顔料の混合物である。また、インクジェット記録媒体のJIS P8149に規定される不透明度は97%以上である。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェット記録媒体に関し、特に記録画像の裏抜けに対して優れた適性を有すると共に、得られた記録画像が高精細であるインクジェット記録媒体に関する。
【0002】
【従来技術】
一般にインクジェット記録方式は、種々の機構によりインクの小滴を吐出し、それを記録媒体上に付着させることによりドットを形成し、記録を行うものであるが、ドットインパクトタイプの記録方式に比べて騒音がなく、またフルカラー化が容易である上高速記録が可能であるなどの利点がある。一方、インクジェット記録に使用されるインクは、通常直接染料や酸性染料などを用いた水性インクであるため乾燥性が悪いという欠点がある。
【0003】
最近では高解像度のデジタルビデオ、デジタルカメラ、スキャナーおよびパーソナルコンピューターの普及により、高精細の画像を取り扱う機会が多くなり、これらのハードコピーをインクジェットプリンターで出力する事が多くなっている。これに伴い記録媒体に対しても要求特性が多様化してきており、従来は銀塩写真技術を使用して記録媒体に高精細の画像と高い光沢感を付与してきた分野においても、インクジェット記録方式に対する適性を有した、高い光沢感を有する記録媒体に対する需要が高くなってきている。
【0004】
このようなインクジェット記録方式に用いられるインクジェット記録媒体に要求される特性としては、高い光沢感を有することだけでなくインク乾燥速度が速いこと、記録濃度が高いこと、インクの溢れや滲みがないこと、インクを吸収することにより媒体が波打ちしないこと等に加え、記録画像が支持体の反対側の面から透けて見える、いわゆる裏抜けがないことが挙げられる。特に、年賀状やクリスマスカードなど、インクジェット記録面と反対側の面上にも記録を行う場合には、裏抜けがあると記録画像の品位を損ねたり記録事項を誤解したりする可能性があるため、上記した裏抜けがないことが重要になる。
尚、表面に光沢感を有するインクジェット記録媒体は、キャストコート法を用いてインク受理層を設けることにより得ることが出来る(例えば、特許文献1〜4)。
【0005】
【特許文献1】
特開昭62−95285号公報
【特許文献2】
特開昭63−264391号公報
【特許文献3】
特開平2−274587号公報
【特許文献4】
特開平5−59694号公報
【0006】
これらの製造方法は、何れも顔料及び結着剤からなるインク受理層を、塗工後の未乾燥で湿潤状態にあるうちに、加熱された鏡面仕上げ面に塗工面を圧着して鏡面を写し取ると同時に乾燥させることによりインクジェット記録媒体を得るものであるが、これらはインク受理層表面の光沢感が低い上に、インクジェット記録画像の裏抜けが著しく、特に両面に記録した場合には、反対面側の記録画像の品位が損なわれるという欠点があった。
【0007】
また、JIS P8138に規定される不透明度が94%以上である支持体の両面に、カチオン性化合物を含有するインク吸収層を有するインクジェット記録用紙も提案されている(特許文献5)。しかしながら、この場合には記録画像の裏抜けの抑制が不十分であり、特に、両面に記録した場合に反対面側の記録画像への影響を払拭することは出来なかった。
【特許文献5】
特開2001−080208号公報
【0008】
インクジェット記録媒体においては、表層のインク受理層の透明性を上げることによって記録媒体表面に高い光沢感を付与することが容易になるが、同時に記録媒体全体の不透明性が低下するために裏抜けが生じやすくなる。このように高い光沢感を得ることと裏抜けを抑制することを両立させることは困難であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、支持体上に少なくとも2層からなるインク受理層を設け、下層のインク受理層に含有される顔料として特定の性能を有する顔料を選択した場合には、インクジェット記録画像の品位を低下させることなく記録媒体のJIS P8149に規定される不透明度が向上し、記録画像の裏抜けが抑制されることを見出し、本発明に到達した。
従って、本発明の目的は記録画像の裏抜けが起こりにくいだけでなく、得られた記録画像が高精細であるインクジェット記録媒体を提供することにある。又、上記した性能に加えて高い光沢感を有するインクジェット記録媒体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、支持体の少なくとも一方の面に、顔料と結着剤を主成分とするインク受理層を設けてなるインクジェット記録媒体において、前記インク受理層がアンダー層とその上に設けられた記録層とからなると共に、該アンダー層に含有される顔料が、屈折率が1.9以上である顔料と吸油量が100ml/100g以上である顔料の混合物であって、インクジェット記録媒体全体としてのJIS P8149に規定される不透明度が97%以上であることを特徴とするインクジェット記録媒体である。
【0011】
【発明の実施の形態】
(支持体)
本発明で使用される支持体としては、透気性支持体、非透気性支持体のいずれをも用いることが出来るが、特に、表面に光沢感を有するインクジェット記録媒体の場合には、キャストコート法により記録媒体表面に高い光沢感を付与することが容易であるという観点から、透気性支持体を使用することが好ましい。
【0012】
透気性支持体として好ましいものとしては、紙(塗工紙、未塗工紙等)が挙げられる。前記紙の原料パルプとしては、化学パルプ(針葉樹の晒または未晒クラフトパルプ、広葉樹の晒または未晒クラフトパルプ等)、機械パルプ(グランドパルプ、サーモメカニカルパルプ、ケミサーモメカニカルパルプ等)、脱墨パルプ等を単独または任意の割合で混合して使用することが可能である。また、上記紙のpHは、酸性、中性、アルカリ性のいずれでも良い。
【0013】
また、支持体中に填料を含有させると支持体の不透明度が向上する傾向があるため、填料を含有させることが好ましい。填料としては、水和珪酸、ホワイトカーボン、タルク、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、二酸化チタン、合成樹脂填料等の公知の填料を使用することができる。更に、二酸化チタン、カオリン及び炭酸カルシウムを使用すると、支持体の不透明度の向上が著しく、得られるインクジェット記録媒体が高い不透明度を有し、記録画像の裏抜けを抑制する。特に支持体の不透明度の向上が大きい二酸化チタンを用いることが好ましい。
【0014】
非透気性支持体としては、プラスチック樹脂フィルムあるいは紙の両面をプラスチック樹脂フィルムで被覆した支持体が挙げられる。プラスチック樹脂フィルム支持体としては、ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリプロピレンフィルム、セルローストリアセテートフィルム、ポリスチレンフィルム等が挙げられる。紙の両面をプラスチック樹脂フィルムで被覆した支持体は、木材パルプを主原料としたものが好ましく、必要に応じてポリプロピレンなどの合成パルプあるいはナイロンやポリエステルなどの合成繊維を加えて抄紙された原紙の両面にポリオレフィン樹脂を被覆したものが挙げられる。ポリオレフィン樹脂としては、特にポリエチレンが好ましい。
【0015】
(インク受理層の構成)
本発明におけるインク受理層は、アンダー層とその上に設けられた記録層から構成される。支持体上に不透明度が高く、適度なインク吸収性を有するアンダー層を設けることにより、得られるインクジェット記録媒体に高い不透明度を付与することが出来ると共に、インクジェット記録を行う際に、インクが支持体中にまで浸透することを抑制することが出来るので、これによって記録画像の裏抜けを抑制することが出来る。更に、支持体上にアンダー層を設けた中間シートは、支持体より平滑性が高くなる等により記録層の塗工性が向上し、特に記録層がインクジェット記録媒体に光沢感を付与する効果を有する場合には、得られるインクジェット記録媒体の光沢感が高くなる。尚、JIS Z8741の方法に準じて測定した、インクジェット記録媒体の記録層表面の75度鏡面光沢度(%)が50%以上であれば、銀塩写真技術を使用した記録媒体と同等の光沢感が得られる。
しかしながら、アンダー層のみではインク受理層のインク吸収性が不足し、記録画像の品位が低下するため、高精細な画像を得ることが出来ない。また、記録層のみを設けた場合には、得られるインクジェット記録媒体の記録画像の品位が良好になっても、不透明度が低いために、記録画像の裏抜けを抑制する効果が不十分となる。
【0016】
(顔料)
本発明におけるアンダー層及び記録層に含まれる顔料としては、アルミナやアルミナ水和物、アルミナゾル、コロイダルアルミナ、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、焼成クレー、シリカ、二酸化チタン、酸化亜鉛等の公知の顔料が挙げられる。これらは単独で又は併用して用いることができるが、アンダー層に含まれる顔料としては、屈折率が1.9以上である顔料(以下、顔料Aとする)と吸油量が100ml/100g以上である顔料(以下、顔料Bとする)の混合物であることが必要である。
アンダー層に含まれる顔料として上記顔料Aを使用することにより、アンダー層の不透明度を向上させ、得られるインクジェット記録媒体における記録画像の裏抜けを抑制することが容易になる。顔料Aとしては、二酸化チタン及び酸化亜鉛等が挙げられるが、得られるインクジェット記録媒体における記録画像の裏抜けを抑制する効果が大きいという観点から、特に二酸化チタンが好ましい。
【0017】
また、顔料Aのみを使用してアンダー層を形成すると、アンダー層のインク吸収性が不足し、得られるインクジェット記録媒体の記録画像の品位が低下するので、前記した如く、アンダー層に含まれる顔料は、顔料Aと顔料Bの混合物である必要がある。顔料Aと共に顔料Bを併用することにより、アンダー層のインク吸収性を向上させ、得られるインクジェット記録媒体の記録画像の品位を改善することが容易になる。顔料Aと併用する顔料の吸油量が100ml/100g未満であると、アンダー層のインク吸収性を向上させる効果が不十分であり、得られるインクジェット記録媒体の記録画像の品位が低下する。
【0018】
顔料Bとしては、シリカ、焼成クレー等が挙げられる。特に焼成クレーを顔料Aと併用すると、アンダー層の不透明度が向上し、得られるインクジェット記録媒体における記録画像の裏抜けを抑制する効果が大きい。また焼成クレーは、顔料Aと併用しても凝集等が起こりにくく、アンダー層用の塗工液の安定性が良好となると共に、塗工適性が良好となる。
【0019】
顔料Aと顔料Bの混合比は、得られるインクジェット記録媒体が、目的とする裏抜けの抑制効果とインク吸収性を満たす範囲で任意に選択することができる。高精細な記録画像が必要であるだけではなく、インクジェット記録面と反対側の面上にも記録を行うことのできるインクジェット記録媒体を得るためには、顔料Aと顔料Bの混合比は、重量比で60:40〜40:60であることが好ましく、特に、55:45〜45:55であることが好ましい。
【0020】
記録層に含まれる顔料は、得られたインクジェット記録媒体に高い光沢感を付与するために、アルミナやアルミナ水和物等に代表されるアルミナ化合物であることが好ましい。記録層をキャストコート法を用いて形成させた場合には、特に表面光沢に優れたインクジェット記録媒体となる。
記録層に含まれるアルミナ化合物の中で特に好ましいものは、キャストコート法によって高い光沢感を得ることが容易であるγ型結晶形のアルミナである。本発明でいうγ型結晶形アルミナは、公知の方法で製造された擬ベーマイトまたはベーマイトを400℃〜900℃の温度で加熱、焼成することによって得られる。このようにして製造されたγ型結晶形アルミナは、粉砕及び分級することにより、所望の粒径と粒度分布範囲に調整される。
【0021】
γ型結晶形アルミナの結晶構造は微少な鱗片状であるため、キャストコート法における加熱した鏡面ドラムとの密着性が高くドラム表面の鏡面を写し取ることが容易である上、透明性が高いので、インクジェット記録した際の発色性が高くなる。本発明に使用されるγ型結晶形アルミナの平均粒子径は8μm以下であることが好ましいが、特に1.0μm〜3.5μmであることが好ましく、最も好ましいのは2.0μm〜3.0μmである。平均粒子径が8μmを越えると、キャストコート法において加熱した鏡面ドラム表面の鏡面を十分に写し取ることが出来なくなるので、光沢感の高い記録媒体を得ることが困難となることがある。また、平均粒子径が1.0μm未満の場合には光沢感の高い記録媒体を得ることが可能であるが、インクジェットプリンターで記録した際のインク吸収性が低下する傾向がある。なお、上記の平均粒子径はレーザー回析・散乱法で測定する。
【0022】
(結着剤)
本発明におけるアンダー層及び記録層に含まれる結着剤としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、酸化澱粉やエステル化澱粉等の澱粉、カルボキシメチルセルロースやヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、大豆タンパク、スチレン−アクリル樹脂及びその誘導体、スチレン−ブタジエン樹脂ラテックス、アクリル樹脂エマルジョン、酢酸ビニル樹脂エマルジョン、塩化ビニル樹脂エマルジョン、ウレタン樹脂エマルジョン、尿素樹脂エマルジョン、アルキッド樹脂エマルジョン及びこれらの誘導体等が挙げられる。これらは単独で用いても併用しても良い。
【0023】
塗工した記録層が湿潤状態にあるうちに、該記録層中の結着剤を凝固させる作用を持つ処理液を塗工した後加熱した鏡面に圧着し、光沢を付与するいわゆる凝固キャストコート法により記録層表面を処理する場合には、前記結着剤としてポリビニルアルコールを使用することが好ましい。本発明の効果を損なわない程度に他の結着剤を併用することもできる。さらに、記録層中に含まれる顔料がアルミナ化合物である場合には、記録層の結着剤としてポリビニルアルコールを使用すると、光沢を付与する効果が高くなるので、特に好ましい。ポリビニルアルコールは処理液と十分に反応すれば良く、鹸化度及び重合度は適宜選択することができる。また、記録層中における結着剤の配合量は、顔料100重量部に対して、5重量部〜30重量部であることが好ましいが、必要な記録層強度が得られる限り、特に上記の範囲に限定されるものではない。
【0024】
(記録層処理液)
凝固キャストコート法により記録層表面を処理する場合、前記した様に、記録層に含まれる結着剤はポリビニルアルコールであることが好ましい。結着剤としてポリビニルアルコールを使用する場合の記録層処理液としては、ポリビニルアルコールを凝固させる作用を持つ化合物を含有する水溶液であればいずれのものも使用することができる。本発明においては特に、ホウ酸塩とホウ酸とを含有する処理液が好ましい。ホウ酸塩及びホウ酸を混合した場合、ホウ酸単独の場合よりも水に対するホウ酸の溶解度が向上し、ポリビニルアルコールの凝固状態の調整をしやすくなるため、高い光沢感を有するインクジェット記録用のキャストコート紙を得ることが容易になる。なお、記録層処理液を塗工する際に記録層が乾燥状態であると、記録層表面に鏡面ドラム表面を写し取ることが難しく、表面の微小な凹凸が多くなるので高い光沢感を得にくい。
【0025】
記録層処理液中には、ホウ酸塩とホウ酸を無水物換算後の重量比で0.25/1〜2/1の間で用いることが特に好ましい。ホウ酸塩/ホウ酸の配合比が0.25/1未満では、ホウ酸の割合が多くなりすぎるので、記録層中のポリビニルアルコールの凝固が不十分となり、ドラムに圧着させる前の記録層が柔らかくなりすぎるため、記録層処理液付与ロールに軟凝固の記録層が付着し、良好な湿潤状態の記録層を得ることが出来ないことがある。一方、ホウ酸塩/ホウ酸の配合比が2/1を越える場合には、記録層中のポリビニルアルコールの凝固が固くなり過ぎるため、記録層表面の光沢感が低くなると共に、光沢ムラを生じることがある。
【0026】
本発明で用いられるホウ酸塩としては、例えばホウ砂、オルトホウ酸塩、二ホウ酸塩、メタホウ酸塩、五ホウ酸塩、および八ホウ酸塩があるが、本発明はこれらに限定されることはない。入手しやすいことと低コストである点でホウ砂を用いることが好ましい。記録層処理液中のホウ酸塩及びホウ酸の濃度は必要に応じて適宜調整できる。記録層処理液中のホウ酸塩及びホウ酸の濃度の合計が高くなるとポリビニルアルコールの凝固が強くなり過ぎ、光沢感が劣る傾向になると共に、記録層処理液中に結晶が析出しやすくなり、記録層処理液の安定性が悪くなることがある。一方、記録層処理液中のホウ酸塩とホウ酸の濃度の合計が低くなると、記録層中のポリビニルアルコールの凝固が不十分となり、ドラムに圧着させる前の記録層が柔らかくなりすぎるため、記録層処理液付与ロールに軟凝固の記録層が付着し、良好な湿潤状態の記録層を得ることが出来ないことがある。したがって、記録層処理液中のホウ酸塩とホウ酸の濃度の合計は無水物換算で1〜8重量%であることが好ましい。
【0027】(剥離剤)
キャストコート法によって記録層を処理する場合には、記録層塗工液および記録層処理液には、必要に応じて剥離剤を添加することが出来る。添加する剥離剤の融点は90〜150℃であることが好ましく、特に95〜120℃であることが好ましい。上記の温度範囲では、剥離剤の融点と鏡面仕上げのための金属ドラム表面温度がほぼ同等であるため、剥離剤としての能力が最大限に発揮される。剥離剤は、上記特性を有している限り特に限定されるものではない。特に好ましい剥離剤としてはポリエチレン系のワックスエマルジョンがあげられる。
【0028】
(塗工方法)
支持体上にアンダー層及び記録層用塗工液を塗工する方法としては、ブレードコーター、エアナイフコーター、ロールコーター、ブラッシュコーター、キスコーター、スクイズコーター、カーテンコーター、ダイコーター、バーコーター、グラビアコーター、コンマコーター等の公知の塗工機を用いて塗工する方法の中から適宜選択して使用することができる。アンダー層用塗工液を塗工する場合、速い速度で塗工が可能であって生産性が高いことに加え、支持体上にアンダー層用塗工液を塗工してなる中間シートの表面平滑性を高くするために、特にブレードコーターを使用することが好ましい。これによって塗工ムラがない等記録層の塗工性が向上する。更に、高い光沢感を有する記録層を容易に得ることが出来る。
記録層処理液を塗工する方法としてはロール方式、スプレー方式、カーテン方式等があげられるが、特にこれらに限定されることはない。
【0029】
(助剤)
本発明で使用するアンダー層用塗工液、記録層用塗工液、及び記録層処理液には、必要に応じて顔料分散剤、保水剤、増粘剤、消泡剤、防腐剤、着色剤、耐水化剤、湿潤剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、カチオン性インク定着剤等を適宜添加することができる。
アンダー層用塗工液には、保水剤としてヒドロキシエチルセルロース(以下HECとする)を添加することが好ましい。特にアンダー層用塗工液の顔料Aとして二酸化チタン、顔料Bとして焼成クレーを使用した場合には、HECを添加することが好ましい。
【0030】
HECの溶液は水を保持する能力(保水性)に優れているため、アンダー層用塗工液にHECを添加することにより、アンダー層用塗工液の保水性が向上し、塗工時のアンダー層用塗工液の固形分変化が抑制されるため、塗工量が安定する等、塗工適性が向上する。選択した塗工方法に適したアンダー層塗工液の粘度範囲により、HECの添加量を任意に選択することができる。例えば、ブレードコーターによりアンダー層の塗工液を支持体上に塗工する場合のHECの添加量は、アンダー層用塗工液に含まれる全顔料100重量部に対し、1〜5重量部の範囲となるように選択することが好ましい。
【0031】
(塗工量)
アンダー層及び記録層の塗工量は、支持体の表面を覆いかつ十分なインク吸収性が得られる範囲で、任意に調整することができる。記録濃度及びインク吸収性を両立させる観点から、アンダー層は片面当たり固形分換算で3〜20g/mであることが好ましい。
アンダー層の塗工量が3g/m未満であると、インク吸収性が良好である支持体を使用してもインク吸収性が不足し、高精細の記録画像を得ることが困難になることがある。また、アンダー層の塗工量が20g/mを超えると、記録層中の結着剤の沈降等により記録層表面の強度が低下したり、記録層表面に亀裂が入りやすくなって光沢感が低下することがある。
【0032】
また記録層の塗工量は、片面当たり固形分換算で5〜30g/mであることが好ましい。記録層の塗工量が5g/m未満であると、インク吸収性が良好である支持体を使用してもインク吸収性が不足し、高精細の記録画像を得ることが困難になることがある。また、記録層の塗工量が30g/mを超えると、記録層中の結着剤の沈降等が生じ記録層表面の強度が低下したり、記録層表面に亀裂が入りやすくなって光沢感が低下することがある。
【0033】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって更に詳述するが、本発明はこれによって限定されるものではない。また、特に断らない限り、以下に記載する「部」及び「%」は、それぞれ「重量部」及び「重量%」を表す。
尚、アンダー層用塗工液の粘度としては、ハイシェア粘度計によるせん断粘度(以下ハーキュレス粘度とする)の値を評価した。ハーキュレス粘度は、ハイシェア粘度計(Hercules type MODEL HR801C、熊谷理器工業株式会社製の商品名)で測定し、液温30℃、Fボブ、回転数6,600rpm/分、せん断速度1.375×10/sの時の値を評価した。
【0034】
実施例1.
叩解度285mlの広葉樹晒クラフトパルプ(L−BKP)100部からなるパルプスラリ−に、タルク17部、硫酸アルミニウム1.0部、合成サイズ剤0.1部及び歩留向上剤0.02部を添加し、支持体を抄紙機で抄紙するに際し、デンプンを片面当り固形分で2.5g/mとなるように両面に塗工して、坪量142g/mでJIS P8149に規定される不透明度が96.1%の支持体を得た。この支持体に下記のアンダー層用塗工液を、ブレードコーターを用いて、片面に固形分換算で塗工量が8g/mとなるように塗工して140℃で送風乾燥した。次いで、アンダー層用塗工液を塗工した面に、ロールコーターを用いて下記の記録層用塗工液1を、固形分換算で20g/m塗工し、記録層が湿潤状態にあるうちに、下記の記録層処理液を用いて塗工層を凝固させ、次いでプレスロールを介して加熱された鏡面仕上げ面に圧着して記録層表面に鏡面を写し取り、170g/mのインクジェット記録媒体を得た。
【0035】
<アンダー層用塗工液>
・顔料A:二酸化チタン(TCA−123:堺化学工業株式会社製の商品名、屈折率は2.52) 50部
・顔料B:焼成クレー(アンシレックス93:エンゲルハード テクニカル サービス社製の商品名、吸油量は110ml/100g)50部
・結着剤1:スチレン−ブタジエン樹脂ラテックス(LX438C:住友化学工業株式会社製の商品名) 18部
・結着剤2:ポリビニルアルコール(PVA117:株式会社クラレ製の商品名) 3部
・結着剤3:酸化澱粉(MS#3600:日本食品化工株式会社製の商品名) 5部
・分散剤(アロンT−40:東亞合成化学工業株式会社製の商品名) 0.2部
固形分濃度:41%
アンダー層用塗工液としてのハーキュレス粘度は33.3mPa・sであった。
【0036】
<記録層用塗工液1>
・顔料:γ型結晶形アルミナ(UA5605:昭和電工株式会社の製品名、平均粒子径 2.8μm) 100部
・結着剤1:ポリビニルアルコール(PVA224:株式会社クラレ製の商品名) 10部
・結着剤2:ウレタン樹脂エマルジョン(F8570 D2:第一工業製薬株式会社製の商品名) 5部
・消泡剤0.2部
固形分濃度28%
【0037】
<記録層処理液>
・ホウ砂:1.5%(無水物換算)
・ホウ酸:3.0%
・離型剤(FL−48C:東邦化学工業株式会社製の商品名):0.2%
固形分濃度:4.7%
【0038】
実施例2.
実施例1で使用したアンダー層用塗工液中の、顔料Aの配合部数を65部及び顔料Bの配合部数を35部としたこと以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を得た。
【0039】
実施例3.
実施例1で使用したアンダー層用塗工液中の、顔料Aの配合部数を35部及び顔料Bの配合部数を65部としたこと以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を得た。
【0040】
実施例4.
実施例1で使用したアンダー層用塗工液中の顔料Bを、合成シリカ(ファインシールX−37:株式会社トクヤマ社製の商品名、吸油量は250ml/100g)としたこと以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を得た。
【0041】
実施例5.
実施例1で使用したアンダー層用塗工液中の顔料Aを、二酸化チタン(TTO−55(N):石原産業株式会社製の商品名、屈折率は2.71)としたこと以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を得た。
【0042】
実施例6.
実施例1で使用したアンダー層用塗工液中の顔料Aを、酸化亜鉛(酸化亜鉛1種:堺化学工業株式会社製の商品名、屈折率は2.01)としたこと以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を得た。
【0043】
実施例7.
実施例1で使用したアンダー層用塗工液中の、顔料Aを酸化亜鉛(酸化亜鉛1種:堺化学工業株式会社製の商品名、屈折率は2.01)とすると共に、顔料Bを合成シリカ(ファインシールX−37:株式会社トクヤマ社製の商品名、吸油量は250ml/100g)としたこと以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を得た。
【0044】
実施例8.
実施例1で使用した記録層用塗工液1を塗工する代わりに、下記記録層用塗工液2を、アンダー層の上に固形分換算で塗工量が15g/mとなるように、ブレードコーターによって塗工し、140℃で送風乾燥する一方、記録層処理液による処理及び乾燥を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして、165g/mのインクジェット記録媒体を得た。
【0045】
<記録層用塗工液2>
・顔料:合成シリカ(ファインシールX−37:株式会社トクヤマ社製の商品名) 100部
・結着剤1:スチレン−ブタジエン樹脂ラテックス(LX438C:住友化学工業株式会社製の商品名) 5部
・結着剤2:ポリビニルアルコール(PVA117:株式会社クラレ社製の商品名) 20部
・サイズ剤(ポリマロン360:荒川化学工業株式会社製の商品名) 5部
固形分濃度:20%
【0046】
実施例9.
実施例1で使用したアンダー層用塗工液にHEC(アドミラル3089FS:ハーキュレス インコーポレイティド社製の商品名)を1部添加したこと以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を得た。尚、アンダー層用塗工液のハーキュレス粘度は35.4mPa・sであった。
【0047】
実施例10.
実施例1で使用したアンダー層用塗工液にHEC(アドミラル3089FS:ハーキュレス インコーポレイティド社製の商品名)を3部添加したこと以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を得た。尚、アンダー層用塗工液のハーキュレス粘度は43.1mPa・sであった。
【0048】
実施例11.
実施例1で使用したアンダー層用塗工液にHEC(アドミラル3089FS:ハーキュレス インコーポレイティド社製の商品名)を5部添加したこと以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を得た。尚、アンダー層用塗工液のハーキュレス粘度は59.8mPa・sであった。
【0049】
比較例1.
実施例1で使用したアンダー層用塗工液中の、顔料Aの配合部数を100部として顔料Bを配合しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を得た。
【0050】
比較例2.
実施例1で使用したアンダー層用塗工液中の、顔料Bの配合部数を100部として顔料Aを配合しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を得た。
【0051】
比較例3.
実施例1で使用したアンダー層用塗工液中の顔料Aを硫酸バリウム(板状硫酸バリウムA:堺化学工業株式会社製の商品名、屈折率は1.64)としたこと以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を得た。
【0052】
比較例4.
実施例1で使用したアンダー層用塗工液中の顔料Bを炭酸カルシウム(ブリリアント−15:白石工業株式会社製の商品名、吸油量は43.5ml/100g)としたこと以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を得た。
【0053】
比較例5.
実施例1で使用したアンダー層用塗工液を塗工しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を得た。
【0054】
実施例1〜11及び比較例1〜5で得られたインクジェット記録媒体の(1)不透明度、(2)光沢感、及び(3)インクジェット記録試験を以下の方法で行った。結果は表1及び表2にまとめた通りである。なお、表中の評価記号が◎〜△である場合は、特に問題なく使用することが可能である。
【0055】
(1)不透明度
JIS P8149の方法に準じて、インクジェット記録媒体、及び支持体上にアンダー層を塗工した中間シートの不透明度(%)を測定した。インクジェット記録媒体の不透明度が97%以上であれば、裏抜けに対して十分な不透明度を有している。なお、試験片への照射光に含まれる紫外光量はCIEイルミナントCに相当するように調整した。
【0056】
(2)光沢感
JIS Z8741の方法に準じて、インクジェット記録媒体の記録層表面の75度鏡面光沢度(%)を測定した。75度鏡面光沢度が50%以上であれば、高い光沢感を有している。
【0057】
(3)インクジェット記録試験
記録試験は、インクジェットプリンター(PM−950C:セイコーエプソン株式会社製の商品名)を用いてインクジェット記録面及び裏面に所定のパターンを記録し、下記の基準によって評価した。
a 裏抜け
◎:裏面側から見て、インクジェット記録面側の記録画像が全く透けて見えない
○:裏面側から見て、インクジェット記録面側の記録画像がほとんど透けて見えない
△:裏面側から見て、インクジェット記録面側の記録画像が若干透けて見えるが、記録画像の品位への影響は小さい
×:裏面側から見て、インクジェット記録面側の記録画像が透けて見えるため、記録画像の品位が低下した
b 記録濃度
インクジェット記録面に記録したブラック、シアン、マゼンタ、イエローのベタ画像パターンの濃度をマクベス濃度計(RD915:Macbeth社製の商品名)で測定し、測定値の合計を記録濃度とした。
c インク吸収性(ブリーディング)
インクジェット記録面にレッド(マゼンタとイエローの混色)とグリーン(シアンとイエローの混色)のベタ画像が隣接するパターンを記録し、その境界部における滲み(ブリード)を下記の基準によって目視で評価した。レッドとグリーンの境界部の滲み(ブリード)は黒色となり、より厳密な評価ができる。
◎:境界部で滲みが全く認められない
○:境界部で滲みがほとんど認められない
△:境界部で滲みが多少認められる
×:境界部で滲みが著しく認められる
【0058】
【表1】
Figure 2004148750
【0059】
【表2】
Figure 2004148750
【0060】
表1及び表2から明らかなように、実施例1〜11の本発明のインクジェット記録媒体では、インクジェット記録画像の裏抜けが十分に抑制されており、反対面側への影響が小さく、高精細の記録画像が得られた。また、実施例1〜7及び9〜11のインクジェット記録媒体は高い光沢感を有しており、銀塩写真技術を使用した記録媒体に匹敵する品質を得ることが出来た。さらに、アンダー層用塗工液にHECを添加した実施例9〜11の場合には、アンダー層用塗工液の塗工適性が向上し、良好な品質のインクジェット記録媒体を得ることが容易であった。
これに対し、顔料Bを添加しなかった比較例1と、顔料Bとして炭酸カルシウムを使用した比較例4の場合には、得られたインクジェット記録媒体の不透明度が高く、裏抜けを抑制する効果は十分であったが、インク受理層のインク吸収性が不十分であり、高精細のインクジェット記録画像を得ることが出来なかった。また、顔料Aを添加しなかった比較例2と、顔料Aとして硫酸バリウムを使用した比較例3の場合には、高精細のインクジェット記録画像を得ることは出来たが、裏抜けを抑制する効果は不十分であった。
さらに、アンダー層を塗工しなかった比較例5の場合には、得られたインクジェット記録媒体の不透明度が低く、裏抜けを抑制する効果が不十分であった。
これらの結果から明らかなように、本発明の要件を満たさない場合には、記録画像の裏抜けを抑制することと、高精細の記録画像を得ることを両立させることが出来ないことが確認された。

Claims (7)

  1. 支持体の少なくとも一方の面に、顔料と結着剤を主成分とするインク受理層を設けてなるインクジェット記録媒体において、前記インク受理層がアンダー層とその上に設けられた記録層とからなると共に、該アンダー層に含有される顔料が、屈折率が1.9以上である顔料と吸油量が100ml/100g以上である顔料の混合物であって、インクジェット記録媒体全体としてのJIS P8149に規定される不透明度が97%以上であることを特徴とするインクジェット記録媒体。
  2. 前記記録層を除いた、支持体とアンダー層からなる中間シートのJIS P8149に規定される不透明度が97%以上である、請求項1に記載されたインクジェット記録媒体。
  3. 前記アンダー層に含有される、前記屈折率が1.9以上である顔料と吸油量が100ml/100g以上である顔料の混合比が、重量比で60:40〜40:60の範囲である、請求項1又は2に記載されたインクジェット記録媒体。
  4. 前記屈折率が1.9以上である顔料が二酸化チタンである、請求項1〜3の何れかに記載されたインクジェット記録媒体。
  5. 前記吸油量が100ml/100g以上である顔料が焼成クレーである、請求項1〜4の何れかに記載されたインクジェット記録媒体。
  6. 前記記録層がキャストコート法によって設けられた層である、請求項1〜5の何れかに記載されたインクジェット記録媒体。
  7. 前記アンダー層がヒドロキシエチルセルロースを含有する、請求項6に記載されたインクジェット記録媒体。
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