JP2000308964A - 試料研磨装置 - Google Patents

試料研磨装置

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JP2000308964A
JP2000308964A JP12068199A JP12068199A JP2000308964A JP 2000308964 A JP2000308964 A JP 2000308964A JP 12068199 A JP12068199 A JP 12068199A JP 12068199 A JP12068199 A JP 12068199A JP 2000308964 A JP2000308964 A JP 2000308964A
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polishing
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suction
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Shunichi Shibuki
俊一 渋木
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚さのばらつきを有する平板状の試料の表面
を全面に亘ってほぼ均一の研磨量だけ研磨することがで
き、試料の研磨量の均一性を良好にすることができるよ
うにする。 【解決手段】 保持定盤1の試料保持面に、試料Wの厚
さのばらつきを裏面側で吸収する弾性層9を略全面に亘
って設け、この弾性層9に試料Wの裏面を全面に亘って
対面させ、該試料Wを全面に亘って弾性層9に弾性的に
保持させ、試料Wの表面を研磨パッド5に押付けて研磨
するとき、試料Wの厚さのばらつきに見合って弾性層9
を撓ませ、試料Wの表面に加わる押圧力のばらつきを小
さくするようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板等の平
板状の試料を研磨する試料研磨装置に関し、更に詳しく
は、前記試料の裏面を保持し、表面を研磨パッドに押付
ける保持定盤における試料保持面部分の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン基板等の半導体基板の表面に、
導電体層、半導体層、絶縁体層等を積層及び積層部を被
覆する工程と、これにより得られた各層の表面に所望の
回路パターンを形成する工程とを繰り返して行われる半
導体装置の製造においては、前記積層及び被覆によって
得られた各層の表面を研磨によって平坦化し、後続する
回路パターンの形成に支障を来さないようにしている。
【0003】このような半導体基板の表面研磨を良好に
行わせるための研磨方法として、近年、化学機械研磨(C
hemical Mechanical Polishing) が広く採用されてい
る。図8は、化学機械研磨に使用されている試料研磨装
置の概略構成を示す模式図であり、この試料研磨装置
は、研磨対象となる半導体基板等の試料Wを下面の試料
保持面に保持する保持定盤1と、前記試料保持面にその
上面を略平行として対向配置された研磨定盤2とを備え
て構成されている。
【0004】保持定盤1及び研磨定盤2は、夫々の中心
部を各別の支軸3,4により支持され、これらの支軸
3,4の軸回りの回転と、同じく軸長方向の相対移動と
が可能に構成されている。保持定盤1の試料保持面に対
向する研磨定盤2の上面には研磨パッド5が被着してあ
り、保持定盤1に保持された試料Wは、該保持定盤1及
び/又は研磨定盤2の移動により前記研磨パッド5に押
付けられるようになしてある。
【0005】このような試料研磨装置による化学機械研
磨は、試料Wを保持する保持定盤1と、研磨パッド5が
被着された研磨定盤2とを、夫々の支軸3,4の回りに
回転させつつ接近させ、前記試料Wの表面(下面)を研
磨パッド5に押付けて、これらを、研磨スラリの供給下
にて摺接せしめて行われる。研磨パッド5は、非常に硬
質の材料によって形成された例えばロデール製IC10
00が用いられている。また、前記研磨スラリは、研磨
対象となる試料Wに応じて選定された研磨粒子と反応剤
とを含んでおり、研磨パッド5に押付けられた試料Wの
表面は、前記研磨粒子の作用による機械的な研磨と、前
記反応剤の作用による化学的な研磨とによって平坦化さ
れる。
【0006】試料Wの保持定盤1への保持は、研磨中に
は強固な保持状態が得られ、また、研磨完了後には容易
に離脱させ得るように、多くの場合、真空吸着により実
現されている。
【0007】図9は、試料を真空吸着により保持する構
成とした試料研磨装置の縦断面図である。この試料研磨
装置は、供給管20を介して加圧源に連通する凹室61
を有し、回転が可能な回転体6と、該回転体6の凹室6
1内に移動可能に収容され、吸引管21を介して負圧源
に連通する吸引孔11を有する保持定盤1と、該保持定
盤1の試料保持面に被着され、前記吸引孔11と連通す
る溝、孔等の吸引路71を有するアクリル樹脂等の合成
樹脂製の吸着板7とを備え、該吸着板7の吸引路71内
を吸引することによって吸着板7の吸引路71が開放さ
れた表面に試料Wを吸着保持するように構成したもので
ある。
【0008】図10は、試料を真空吸着により保持する
代わりに、バッキングフィルムにより保持する構成とし
た試料研磨装置の縦断面図である。この試料研磨装置
は、供給管20を介して加圧源に連通する凹室61を有
する回転体6と、該回転体6の凹室61内に移動可能に
収容された保持定盤1と、該保持定盤1の試料保持面に
被着され、表面に複数の吸盤部を有するバッキングフィ
ルム8とを備え、試料Wを前記バッキングフィルム8の
吸盤部に押付けて吸着保持するように構成したものであ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが以上の如く構
成された図9の真空吸着式及び図10の吸盤式の試料研
磨装置においては、半導体基板の表面に導電体層、半導
体層、絶縁体層等が積層された積層部を有する試料Wの
裏面が合成樹脂製の吸着板7及びバッキングフィルム8
の吸盤部に対面し、該裏面を基準面として試料Wが保持
され、この保持状態で試料Wの表面が、硬質の研磨パッ
ド5に押付けられることになるため、研磨量の均一性が
悪いという問題がある。
【0010】即ち、試料Wは、例えば直径200mm、厚
さ725μmの円形に形成されており、その厚さのばら
つきによって試料Wの厚さが全面に亘って均一でないの
に対し、前者の真空吸着式における吸着板7はアクリル
樹脂等の硬質の合成樹脂材料によって形成されているた
め、研磨するとき、試料Wの厚さのばらつきを吸収する
ことができないのである。また、後者の吸盤式のバッキ
ングフィルム8は、吸盤部が試料Wを吸着する程度に撓
むだけであるため、研磨するとき、試料Wの厚さのばら
つきを良好に吸収することができないのである。
【0011】このように真空吸着式及び吸盤式の試料研
磨装置においては、試料Wの裏面が基準面となり、該試
料Wの表面が研磨されることになるため、該試料Wの厚
さのばらつきに起因して表面側に凹凸が生じる。そのた
め試料Wの表面を研磨パッド5に押付けて研磨すると
き、試料Wの表面側の前記凸部は前記凹部に比較して大
きな押圧力が加わり、この凸部の研磨量が、凹部の研磨
量に比較して多くなり、研磨量の均一性が悪いのであ
る。
【0012】因に、真空吸着式の試料研磨装置における
研磨量の均一性は38.3%、吸盤式の試料研磨装置に
おける研磨量の均一性は27.7%であった。(均一性
=標準偏差/研磨量の平均値×100%)
【0013】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、保持定盤の試料保持面に、試料の厚さのばらつ
きを裏面側で吸収する弾性層を略全面に亘って設けるこ
とにより、試料の厚さのばらつきを弾性層によって吸収
し、研磨するとき試料の表面に加わる押圧力のばらつき
を小さくし、試料の研磨量の均一性を良好にすることが
できる試料研磨装置を提供することを目的とし、また、
前記試料保持面に、試料の厚さのばらつきを裏面側で吸
収する弾性層と、該弾性層に積層され、前記試料の裏面
を吸着保持する吸着層とを設けることにより、試料の研
磨量の均一性を良好にできるとともに、試料の吸着保持
性を良好にすることができる試料研磨装置を提供するこ
とを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る試料研磨
装置は、試料保持面を有する保持定盤の前記試料保持面
に裏面が保持された平板状の試料の表面を研磨パッドに
押付けて研磨する試料研磨装置において、前記試料保持
面は、前記試料の厚さのばらつきを裏面側で吸収する弾
性層を略全面に亘って具備することを特徴とする。
【0015】第1発明にあっては、平板状の試料の厚さ
のばらつきを吸収する弾性層に試料の裏面を全面に亘っ
て対面させ、該試料を全面に亘って弾性層に弾性的に保
持させることができるため、試料の表面を研磨パッドに
押付けて研磨するとき、試料の厚さのばらつきに見合っ
て弾性層が撓み、試料は研磨パッドと接触する表面が研
磨パッドの表面に沿って平坦状に倣いながら変形し、試
料の表面に加わる押圧力のばらつきを小さくでき、この
押圧力のばらつきが小さい状態で試料を研磨することが
できる。従って、試料の表面を全面に亘ってほぼ均一の
研磨量で研磨することができ、試料の研磨量の均一性を
良好にすることができる。
【0016】第2発明に係る試料研磨装置は、試料保持
面を有する保持定盤の前記試料保持面に裏面が保持され
た平板状の試料の表面を研磨パッドに押付けて研磨する
試料研磨装置において、前記試料保持面は、前記試料の
厚さのばらつきを裏面側で吸収する弾性層と、該弾性層
に積層され、前記試料の裏面を吸着保持する吸着層とを
具備することを特徴とする。
【0017】第2発明にあっては、試料の裏面を吸着層
に対面させて試料を良好に吸着することができ、しか
も、吸着層は試料の厚さのばらつきを裏面側で吸収する
弾性層に積層されているため、試料の表面を研磨パッド
に押付けて研磨するとき、試料の厚さのばらつきに見合
って弾性層が撓み、試料は研磨パッドと接触する表面が
研磨パッドの表面に沿って平坦状に倣いながら変形する
ことができる。その結果、試料の表面に加わる押圧力の
ばらつきを小さくでき、この押圧力のばらつきが小さい
状態で試料を研磨することができる。従って、試料の表
面を全面に亘ってほぼ均一の厚さに研磨することがで
き、試料の研磨量の均一性を良好にすることができる。
【0018】第3発明に係る試料研磨装置は、前記弾性
層はショア硬度が40以下の材料を用いてなることを特
徴とする。
【0019】第3発明にあっては、弾性層のショア硬度
を40とすることによって試料の研磨量の均一性を9.
6%に改善でき、また、ショア硬度を30とすることに
よって前記均一性を8.6%に改善でき、さらに、ショ
ア硬度を20とすることによって前記均一性を7.3%
に改善でき、ショア硬度を小さくすることによって前記
均一性をより一層良好にできるのであるが、弾性層のシ
ョア硬度が例えば50である場合、試料の研磨量の均一
性は22%であり、ショア硬度が40を超えるのは好ま
しくない。
【0020】第4発明に係る試料研磨装置は、前記吸着
層は前記試料の裏面と対面する表面に負圧吸引用の吸引
路を有する合成樹脂板により形成してあることを特徴と
する。
【0021】第5発明に係る試料研磨装置は、前記吸着
層は、バッキングフィルムにより形成してあることを特
徴とする。
【0022】第4発明及び第5発明にあっては、試料が
弾性層に直接接触しないため、弾性層のショア硬度を例
えば30以下に小さくし、研磨量の均一性をより良好に
した場合における弾性層の耐久性を高めることができ
る。また試料の吸着層を弾性層に比べて硬質な材料で形
成できるため、吸着層の表面に負圧吸引用の溝や孔を設
けたとしても、弾性層に設ける場合に比べて、この溝や
孔の周辺部の変形による試料の引き込まれ現象を抑える
ことができる。その結果、この試料の引き込まれによる
均一性悪化の問題の発生を抑えることができる。これ
は、弾性層のショア高度が30以下と小さい場合、特に
有効である。
【0023】第6発明に係る試料研磨装置は、前記バッ
キングフィルムの前記試料と対面する表面に負圧吸引用
の吸引路を有することを特徴とする。
【0024】第6発明にあっては、バッキングフィルム
による吸着力及び負圧吸引力によって試料を吸着するこ
とができるため、バッキングフィルムによる吸着力によ
って吸着するだけの場合に比較して試料Wの吸着力を高
くすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。 実施の形態1 図1は本発明に係る試料研磨装置の実施の形態1を示す
縦断面図である。この試料研磨装置は、前記した従来例
と基本的に同じであるため、共通部品については同じ符
合を付す。この試料研磨装置は、供給管20を介してエ
アーポンプ等の加圧源に連通する下向き開放の凹室61
を有し、鉛直線の回りを回転が可能な回転体6と、該回
転体6の凹室61内に前記鉛直線の長手方向へ移動可能
に収容され、研磨対象となる半導体基板等の円形の試料
Wをその下面となる試料保持面に保持する円形の保持定
盤1と、該保持定盤1の試料保持面にその上面を略平行
として対向配置された円形の研磨定盤2とを備えてい
る。
【0026】回転体6は、鉛直線に沿って上下の方向へ
延びる筒部62の上端に第1及び第2の貫通孔63,6
4を有する蓋壁65が設けられており、該蓋壁65に、
回転手段によって回転される筒状の支軸3を取付け、前
記筒部62の下端に環状溝66及び該環状溝66に嵌合
された環状のリテーナ67が設けられている。また、前
記支軸3内には、一端部が加圧源に連通し、他端部が前
記第1の貫通孔63に連通する供給管20が配置されて
いる。尚、リテーナ67は、試料Wを研磨パッド5に押
付けて研磨するとき、試料Wの外側に圧力を加えること
によって試料Wの表面外周部が過剰に研磨されるのを防
ぐものである。また、リテーナ67は試料Wの飛び出し
を防ぐ役割を持つ。
【0027】研磨定盤2は、保持定盤1側の表面に硬質
の材料によって形成された例えばロデール製IC100
0等の研磨パッド5が積層されており、また、保持定盤
1と反対側の裏面に、回転手段によって回転される支軸
4が結合されている。
【0028】保持定盤1は、ステンレス鋼によって円板
状に形成されており、該保持定盤1の下面に、前記試料
Wの裏面と対面する円板状の弾性層9を接着剤等の接合
手段によって接合し、前記試料Wを弾性層9に弾性的に
保持することができるようにしてある。
【0029】この弾性層9は、ショア硬度が40以下の
比較的軟質であり、厚さが2mm以上、好ましくは2〜5
mmのゴム板を用いてなり、試料Wの表面側に生じる凹凸
成分を裏面側で吸収することができるようにしてある。
弾性層9は、保持定盤1の試料保持面と略全面に亘って
対面する大きさに形成し、試料Wの裏面の全面を弾性層
9と対面させることができるようにしてある。
【0030】弾性層9のショア硬度の測定は、図示して
いないが、例えば先端に円錐尖部を有するロッドと、該
ロッドを付勢する付勢バネと、該付勢バネの撓みに応じ
て動作する指針を有する標示部とを備えたゴム硬度計を
用い、付勢バネに抗してロッドを弾性層9に押付けるこ
とによって測定するのであり、前記ロッドの円錐尖部が
弾性層9へ食込まない場合を硬度100とし、円錐尖部
の全てが弾性層9へ食込んだ場合を硬度0とみなす。従
って、ショア硬度が小さくなる程、柔軟性が高く、試料
Wの研磨量の均一性を良好にすることができる。
【0031】この均一性は、弾性層9の試料Wと対面す
る表面の例えば49個所を測定し、標準偏差/研磨量の
平均値×100(%)によって求める。表1は試料Wの保
持構造と研磨量の均一性との関係を示す。試料Wとして
熱酸化膜が形成されたシリコンウェハを用い、研磨スラ
リーとしてキャボット社製SS−25を使用した。
【0032】
【表1】
【0033】弾性層9のショア硬度が40では研磨量の
均一性を9.6%にでき、ショア硬度が30では研磨量
の均一性を8.6%にでき、ショア硬度が20では研磨
量の均一性を7.3%にできるのに対し、ショア硬度が
50では研磨量の均一性が22.1となり、ショア硬度
が40以下の場合に比較して研磨量の均一性が悪いので
ある。従って、弾性層9のショア硬度は40以下とする
のである。
【0034】図2は弾性層の表面図である。弾性層9の
表面には負圧源に連通する吸引路91を設けて前記試料
Wを吸着することができるようにする。
【0035】この吸引路91は、例えば外周5mmを除く
領域に2mm幅の溝91aをピッチ20mmで格子状に連続
して設け、該溝91aの複数個所に前記保持定盤1を貫
通する貫通孔91bを設けたものであり、前記貫通孔9
1bを吸引管22を介して負圧源に連通させ、該負圧源
による吸引力によって前記吸引路91を負圧とし、前記
試料Wを弾性層9の表面に吸着することができるように
する。
【0036】図3は試料を研磨する前の状態を示す説明
図、図4は試料を押付けて研磨するときの状態を示す説
明図である。以上の如く構成された試料研磨装置は、負
圧源による吸引力によって弾性層9の表面に試料Wを吸
着し、さらに図示しない研磨スラリの供給部から研磨パ
ッド5の表面に研磨スラリを供給する一方、前記弾性層
9が接合され、回転体6の凹室61に設けられた保持定
盤1及び研磨パッド5を有する研磨定盤2を回転させる
とともに、加圧源から供給管20を介して回転体6の凹
室61に供給される加圧空気によって前記保持定盤1を
研磨定盤2に向けて移動させ、この保持定盤1の移動に
よって試料Wを図3の如く研磨パッド5に接触させ、該
研磨パッド5に押付ける。
【0037】この押付けによって試料Wの表面に押圧力
が加わることになるが、研磨パッド5は、硬質の材料で
形成されており、また、試料Wは、試料の厚さのばらつ
きを裏面側で吸収する弾性層9に保持されているため、
図4の如く試料Wの厚さのばらつきに見合って弾性層9
が撓み、試料Wは研磨パッド5と接触する表面が研磨パ
ッド5の表面に沿って平坦状に倣いながら変形し、試料
Wの表面に加わる押圧力のばらつきを小さくでき、この
押圧力のばらつきが小さい状態で試料Wを研磨すること
ができる。従って、試料Wの表面を全面に亘ってほぼ均
一の研磨量で研磨することができ、試料Wの研磨量の均
一性を良好にすることができる。
【0038】また、弾性層9としてショア硬度が40以
下の比較的軟質のゴム板を用いているため、試料Wの表
面を研磨パッド5に押付けて研磨するとき、試料Wの厚
さのばらつきを前記ゴム板によってより一層良好に吸収
でき、研磨するとき試料Wの表面に加わる押圧力のばら
つきをより一層小さくでき、試料Wの研磨量の均一性を
より一層良好にできる。また、弾性層9には負圧源に連
通する吸引路91を設けているため、負圧源による吸引
力によって試料Wを弾性層9に良好に吸着保持すること
ができる。
【0039】実施の形態2 図5は試料研磨装置の実施の形態2を示す縦断面図であ
る。この試料研磨装置は、前記弾性層9の表面に試料W
を直接保持させる代わりに、前記弾性層9の表面に、負
圧源に連通する吸引路23aを有する合成樹脂製の吸着
層23を積層し、該吸着層23の表面に前記試料Wを吸
着保持するようにしたものであり、その他の構成及び作
用は実施の形態1と同じであるため、共通部品について
は同じ符号を付し、その詳細な説明、構造及び作用を省
略する。
【0040】吸着層23は、フッ素、塩化ビニル、アク
リル等の合成樹脂板を用いてなり、その表面に、前記保
持定盤1及び弾性層9の前記貫通孔を介して負圧源に連
通する前記吸引路23aを設けてある。この吸引路23
aは、実施の形態1の弾性層9に設けた吸引路91と同
様、例えば外周5mmを除く領域に2mm幅の溝をピッチ2
0mmで格子状に連続して設け、該溝の複数個所に前記保
持定盤1及び弾性層9を貫通する貫通孔を設けたもので
あり、前記貫通孔を吸引管22を介して負圧源に連通さ
せ、該負圧源による吸引力によって前記吸引路23aを
負圧とし、前記試料Wを吸着層23の表面に吸着するこ
とができるようにする。また、吸着層23は接着剤など
の接合手段によって弾性層9に接合する。
【0041】実施の形態2にあっては、弾性層9の表面
に積層された合成樹脂製の吸着層23の表面に試料Wが
吸着保持され、該試料Wが弾性層9に直接接触しないた
め、弾性層9のショア硬度を例えば30以下に小さく
し、研磨量の均一性をより良好にした場合における弾性
層9の耐久性、ひいては試料Wを保持する保持定盤1を
備えた装置全体の耐久性を高めることができる。また試
料の吸着層を弾性層に比べて硬質な材料で形成できるた
め、吸着層の表面に負圧吸引用の溝や孔を設けたとして
も、弾性層に設ける場合に比べて、この溝や孔の周辺部
の変形による試料の引き込まれ現象を抑えることができ
る。その結果、この試料の引き込まれによる均一性悪化
の問題の発生を抑えることができる。これは、弾性層の
ショア高度が30以下と小さい場合、特に有効である。
【0042】また、保持定盤1を研磨定盤2に向けて移
動させ、該保持定盤1の吸着層23に吸着保持された試
料Wを研磨パッド5に押付けて研磨するとき、試料Wの
厚さのばらつきに見合って吸着層23(合成樹脂板)及
び弾性層9が撓み、試料Wは研磨パッド5と接触する表
面が研磨パッド5の表面に沿って平坦状に倣いながら変
形し、試料Wの表面に加わる押圧力のばらつきを小さく
でき、この押圧力のばらつきが小さい状態で試料Wを研
磨することができる。従って、試料Wの表面を全面に亘
ってほぼ均一の研磨量で研磨することができ、試料Wの
研磨量の均一性を良好にすることができる。
【0043】実施の形態3 図6は試料研磨装置の実施の形態3を示す縦断面図であ
る。この試料研磨装置は、合成樹脂板を用いてなる吸着
層23に代えて、表面に複数の吸盤部を有するバッキン
グフィルムを用いてなる吸着層24を前記弾性層9の表
面に積層し、該吸着層24の吸盤部に前記試料Wを吸着
保持するようにしたものであり、その他の構成及び作用
は実施の形態1,2と同じであるため、共通部品につい
ては同じ符号を付し、その詳細な説明、構造及び作用を
省略する。
【0044】実施の形態3にあっては、弾性層9の表面
に積層された吸着層24の吸盤部に試料Wが吸着保持さ
れ、該試料Wが弾性層9に直接接触しないため、弾性層
9のショア硬度を例えば30以下に小さくし、研磨量の
均一性をより良好にした場合における弾性層9の耐久
性、ひいては試料Wを保持する保持定盤1を備えた装置
全体の耐久性を高めることができる。また試料の吸着層
を弾性層に比べて硬質な材料で形成できるため、吸着層
の表面に負圧吸引用の溝や孔を設けたとしても、弾性層
に設ける場合に比べて、この溝や孔の周辺部の変形によ
る試料の引き込まれ現象を抑えることができる。その結
果、この試料の引き込まれによる均一性悪化の問題の発
生を抑えることができる。これは、弾性層のショア高度
が30以下と小さい場合、特に有効である。
【0045】また、保持定盤1を研磨定盤2に向けて移
動させ、該保持定盤1の吸着層24に吸着保持された試
料Wを研磨パッド5に押付けて研磨するとき、試料Wの
厚さのばらつきに見合って吸着層24(バッキングフィ
ルム)及び弾性層9が撓み、試料Wは研磨パッド5と接
触する表面が研磨パッド5の表面に沿って平坦状に倣い
ながら変形し、試料Wの表面に加わる押圧力のばらつき
を小さくでき、この押圧力のばらつきが小さい状態で試
料Wを研磨することができる。従って、試料Wの表面を
全面に亘ってほぼ均一の研磨量で研磨することができ、
試料Wの研磨量の均一性を良好にすることができる。
【0046】実施の形態4 図7は試料研磨装置の実施の形態4を示す縦断面図であ
る。この試料研磨装置は、前記バッキングフィルムの試
料Wと対面する表面に、負圧源に連通する吸引路24a
を設け、バッキングフィルムによる吸着力及び負圧源に
よる吸引力によって試料Wを吸着保持するようにしたも
のであり、その他の構成及び作用は実施の形態1,3と
同じであるため、共通部品については同じ符号を付し、
その詳細な説明、構造及び作用を省略する。
【0047】吸着層24の吸引路24aは、表面の吸盤
部の複数個所に前記保持定盤1及び弾性層9を貫通する
貫通孔を設けたものであり、前記貫通孔を吸引管22を
介して負圧源に連通させ、該負圧源による吸引力によっ
て前記吸引路24aを負圧とし、前記試料Wをバッキン
グフィルムによる吸着力及び負圧源による吸引力によっ
て吸着層24に吸着することができるようにする。
【0048】実施の形態4にあっては、バッキングフィ
ルムによる吸着力及び負圧吸引力によって試料Wを吸着
することができるため、バッキングフィルムによる吸着
力によって吸着するだけの場合に比較して試料Wの吸着
力を高くすることができる。
【0049】尚、以上説明した実施の形態1〜4では、
保持定盤1を研磨定盤2に対し移動させることにより試
料Wを研磨パッド5に押付けるように構成したが、その
反対に、研磨定盤2を保持定盤1に対し移動させること
により試料Wを研磨パッド5に押付けるように構成して
もよい。また、以上説明した実施の形態1〜4では、保
持定盤1及び研磨定盤2を回転させるように構成した
が、保持定盤1及び研磨定盤2の双方を回転させる必要
はなく、また回転以外に保持定盤1及び研磨定盤2を相
対的に平行移動させるなど、保持定盤1と研磨定盤2が
相対的に移動するすべての構成に適用できる。
【0050】
【発明の効果】以上詳述した如く第1発明によれば、試
料の厚さのばらつきを吸収する弾性層に試料の裏面を全
面に亘って対面させ、該試料を全面に亘って弾性層に弾
性的に保持させることができるため、試料の表面を研磨
パッドに押付けて研磨するとき、前記試料の厚さのばら
つきを前記弾性層によって良好に吸収でき、研磨すると
き試料の表面に加わる押圧力のばらつきを小さくでき、
試料の研磨量の均一性を良好にすることができる。
【0051】第2発明によれば、試料の裏面を吸着層に
対面させて試料を良好に吸着することができ、しかも、
吸着層は試料の厚さのばらつきを裏面側で吸収する弾性
層に積層されているため、試料の表面を研磨パッドに押
付けて研磨するとき、前記試料の厚さのばらつきを前記
弾性層によって良好に吸収でき、研磨するとき試料の表
面に加わる押圧力のばらつきを小さくでき、試料の研磨
量の均一性を良好にすることができる。
【0052】第3発明によれば、ショア硬度が40以下
の比較的軟質の材料が試料を保持するため、試料の表面
を研磨パッドに押付けて研磨するとき、前記試料の厚さ
のばらつきを前記材料によってより一層良好に吸収で
き、研磨するとき試料の表面に加わる押圧力のばらつき
をより一層小さくでき、試料の研磨量の均一性をより一
層良好にすることができる。
【0053】第4発明及び第5発明によれば、試料が弾
性層に直接接触しないため、弾性層のショア硬度を例え
ば30以下に小さくし、研磨量の均一性をより良好にし
た場合における弾性層の耐久性を高めることができる。
【0054】第6発明によれば、バッキングフィルムに
よる吸着力及び負圧吸引力によって試料Wを吸着するこ
とができるため、バッキングフィルムの吸着力によって
吸着するだけの場合に比較して試料の吸着力を高くする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る試料研磨装置の実施の形態1を示
す縦断面図である。
【図2】本発明に係る試料研磨装置の弾性層の表面図で
ある。
【図3】試料を研磨する前の状態を示す説明図である。
【図4】試料を押付けて研磨するときの状態を示す説明
図である。
【図5】本発明に係る試料研磨装置の実施の形態2を示
す縦断面図である。
【図6】本発明に係る試料研磨装置の実施の形態3を示
す縦断面図である。
【図7】本発明に係る試料研磨装置の実施の形態4を示
す縦断面図である。
【図8】従来例に係る試料研磨装置の概略構成を示す模
式図である。
【図9】従来例に係る試料研磨装置の縦断面図である。
【図10】従来例に係る試料研磨装置の縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 保持定盤 2 研磨定盤 5 研磨パッド 9 弾性層 23 ゴム板(吸着層) 23a 吸引路 24 バッキングフィルム(吸着層) 24a 吸引路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料保持面を有する保持定盤の前記試料
    保持面に裏面が保持された平板状の試料の表面を研磨パ
    ッドに押付けて研磨する試料研磨装置において、前記試
    料保持面は、前記試料の厚さのばらつきを裏面側で吸収
    する弾性層を略全面に亘って具備することを特徴とする
    試料研磨装置。
  2. 【請求項2】 試料保持面を有する保持定盤の前記試料
    保持面に裏面が保持された平板状の試料の表面を研磨パ
    ッドに押付けて研磨する試料研磨装置において、前記試
    料保持面は、前記試料の厚さのばらつきを裏面側で吸収
    する弾性層と、該弾性層に積層され、前記試料の裏面を
    吸着保持する吸着層とを具備することを特徴とする試料
    研磨装置。
  3. 【請求項3】 前記弾性層はショア硬度が40以下の材
    料を用いてなる請求項1又は請求項2記載の試料研磨装
    置。
  4. 【請求項4】 前記吸着層は、前記試料の裏面と対面す
    る表面に負圧吸引用の吸引路を有する合成樹脂板により
    形成してある請求項2又は請求項3記載の試料研磨装
    置。
  5. 【請求項5】 前記吸着層はバッキングフィルムにより
    形成してある請求項2又は請求項3記載の試料研磨装
    置。
  6. 【請求項6】 前記バッキングフィルムの前記試料と対
    面する表面に負圧吸引用の吸引路を形成してある請求項
    5記載の試料研磨装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20200144098A1 (en) * 2018-11-05 2020-05-07 Samsung Display Co., Ltd. Substrate-supporting device and method of polishing substrate using the same

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CN111136575A (zh) * 2018-11-05 2020-05-12 三星显示有限公司 基底支撑装置和使用该基底支撑装置抛光基底的方法
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