JP2000308500A - 癌抑制遺伝子wt1の下流遺伝子 - Google Patents

癌抑制遺伝子wt1の下流遺伝子

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JP2000308500A
JP2000308500A JP2000064155A JP2000064155A JP2000308500A JP 2000308500 A JP2000308500 A JP 2000308500A JP 2000064155 A JP2000064155 A JP 2000064155A JP 2000064155 A JP2000064155 A JP 2000064155A JP 2000308500 A JP2000308500 A JP 2000308500A
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protein
cell
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Jonathan Oliner
ジョナサン オリナー
Vivi Truong
ビビ トルオン
Daniel Haber
ダニエル ヘイバー
Sean Lee
シーン リー
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 WT1遺伝子に関する癌の診断、薬物スクリー
ニング、および変異の機能分析方法を提供することを課
題とする。 【解決手段】 本方法は、WT1、およびEWSと融合したWT
1によって調節される、新規に同定された遺伝子セット
の使用を包含する。これらの遺伝子セットの発現レベル
のモニターは、遺伝子の遺伝的状態の指標として使用で
きる。また、下流遺伝子に対してどれが同様な影響を持
つかの同定もできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、WT1遺伝子に関す
る癌の診断、薬物スクリーニング、および変異の機能分
析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】多くの生物学的機能は、転写の制御およ
び/または翻訳の制御(例、開始の制御、RNA前駆体の提
供、RNAプロセッシングなど)によって種々の遺伝子の
発現を変化させることにより達成される。例えば、細胞
周期の調節、細胞の分化、および細胞死のような基本的
な生物学的過程は、しばしば遺伝子群の発現レベルの変
化により特徴づけられる。
【0003】遺伝子発現は、病因にも関連している。例
えば、機能的な癌抑制遺伝子の十分な発現不足および/
または癌遺伝子/癌原遺伝子の過剰発現は、腫瘍形成を
引き起こす可能性がある(Marshall, Cell, 64:313-326
(1991); Weinberg, Science,254:1138-1146 (1991)、
参照として本明細書に組み入れられる)。したがって、
特定の遺伝子(例、癌遺伝子または癌抑制遺伝子)の発
現レベルの変化は、種々の疾病の存在および進行を知る
指標となる。当技術分野では、診断および新しい治療法
の探索に利用するために、特定の癌抑制因子および癌遺
伝子によってどの遺伝子が影響されるかを知る必要があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、WT1
遺伝子の機能変異を同定する方法を提供することであ
る。
【0005】EWS-WT1遺伝子融合を同定する方法を提供
することも、本発明のもう一つの目的である。
【0006】WT1変異の生物学的効果を試験する細胞内
アッセイ法を提供することも本発明のさらに別の目的で
ある。
【0007】コンピュータを用いてWT1変異またEWS-WT1
融合を検出する方法を提供することも、本発明のさらに
別の目的である。
【0008】新生物形成性を診断する方法を提供するこ
とも、本発明のさらなる目的である。
【0009】新生物形成性の治療に有用な薬物を同定す
る方法を提供することも、本発明のもう一つの目的であ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のこれらおよびそ
の他の目的は、以下の態様の1つまたは複数によって、
提供される。1つの態様では、標的細胞中でWT1遺伝子の
機能変異を検出する方法が提供される。(a)標的細胞、
および(b)野生型WT1遺伝子を持つ参照細胞のサンプル中
で、WT1の少なくとも3つの下流の遺伝子の発現を検出す
る。参照細胞は、その他の点で標的細胞と実質的に類似
した細胞である。この下流遺伝子は、野生型WT1遺伝子
によって、アップレギュレーションまたはダウンレギュ
レーションされる。標的細胞と参照細胞中の下流遺伝子
の発現を比較し、標的細胞と参照細胞とで発現の差があ
れば、標的細胞中にWT1機能変異があることが示唆され
る。
【0011】さらに別の態様では、標的細胞中のEWS-WT
1遺伝子融合を検出する方法が提供される。EWS-WT1融合
の1つまたは複数の下流遺伝子の発現を、(a)標的細胞、
および(b)野生型のEWSおよびWT1遺伝子を持つ参照細胞
のサンプル中で検出する。参照細胞は、その他の点で
は、標的細胞と実質的に類似している。下流の遺伝子
は、野生型EWSおよびWT1遺伝子によって、アップレギュ
レーションまたはダウンレギュレーションされる。標的
細胞と参照細胞中での下流遺伝子の発現を比較する。標
的細胞と参照細胞とで発現の差があれば、標的細胞中で
EWS-WT1融合が存在することが示唆される。
【0012】本発明の別の局面は、WT1配列変化の細胞
内機能アッセイ法である。WT1配列変化を持つ標的細胞
由来の標的サンプル、および野生型WT1遺伝子を持つ参
照細胞由来の参照サンプル中で、少なくとも3つの下流
遺伝子の発現を検出する。参照細胞は、その他の点で
は、標的細胞と実質的に類似している。下流の遺伝子
は、野生型WT1遺伝子によって、アップレギュレーショ
ンまたはダウンレギュレーションされる。標的サンプル
中の発現と参照サンプル中の発現を比較する。2つのサ
ンプルで発現の差があれば、WT1配列の変化が、WT1の生
物学的機能に影響を与えたことが示唆される。
【0013】本発明の別の局面に従い、コンピュータを
使って標的WT1遺伝子中の変異を検出する方法が提供さ
れる。野生型WT1遺伝子を含む野生型サンプル中の少な
くとも3つの下流遺伝子の野生型発現データを、コンピ
ュータに入力する。下流遺伝子は、野生型WT1遺伝子に
よって転写調節されている。標的WT1遺伝子を含む標的
サンプル中の複数の下流遺伝子の標的発現データも、コ
ンピュータに入力する。標的および野生型の発現データ
を比較して、差異を決定する。差があれば、標的WT1遺
伝子に変異があることが示唆される。
【0014】また別の態様では、コンピュータを用いた
EWSとWT1遺伝子とを融合する転座の検出方法が提供され
る。野生型EWSおよびWT1遺伝子を含む野生型サンプル中
の複数の下流遺伝子の野生型発現データをコンピュータ
に入力する。下流遺伝子は、EWS-WT1融合蛋白質によっ
て転写調節されている。EWS-WT1融合蛋白質の存在を試
験する標的サンプル中の複数の下流遺伝子の標的発現デ
ータも、コンピュータに入力する。標的と野生型の発現
データを比較して差異を決定する。差異があれば、EWS
とWT1遺伝子とを融合する転座があることが示唆され
る。
【0015】本発明の別の態様では、試験細胞の新生物
形成性を診断する方法が提供される。試験細胞の転写指
標を、核酸プローブのセットにハイブリダイズさせる。
転写指標は、mRNA、cDNA、およびcRNAからなる群より選
択される。核酸プローブのセットは、それぞれが、WT1
によって活性化または抑制され、ナチュラルキラー細胞
プロテイン4前駆体 (M59807)、熱ショック蛋白質HSP70B
(X51758)、90K産物(H17969)、熱ショック70kd蛋白質1
(T66307)、プロコラーゲンα1 (T51558)、放射線照射
ケラチノサイト由来のシステインプロテアーゼ阻害剤
(X05978)、脳性ナトリウム利尿蛋白質 (brain natriure
tic protein: BNP)(M31766)、白血病ウイルス受容体1
(GLVR1)(L20859)、1型細胞骨格17ケラチン (R71870)、
プリンヌクレオシドホスホリラーゼ (T47964)、アドレ
ノメダリン (D14874)、グラビン (M96322)、jun-B (X51
345)、延長因子1α-2 (X79490)、ホメオティック遺伝子
調節因子 (R16977)、クローン9112 (X57348)、インター
フェロンγ処理誘導可能mRNA (M26683)、膜貫通受容体
蛋白質 (Z17227)、ミトコンドリアリン酸輸送タンパク
質 (R49231) からなる群より選択される遺伝子の一部で
ある、複数の核酸分子を含む。各核酸プローブのセット
にハイブリダイズする転写指標の量を検出する。試験細
胞は、 (1) WT1に活性化される遺伝子であるプローブに
対して、試験細胞の転写指標がハイブリダイズする量
が、正常細胞由来の転写指標がハイブリダイズする量よ
りも少ない、または、(2) WT1に抑制される遺伝子であ
るプローブに対して、試験細胞の転写指標がハイブリダ
イズする量が、正常細胞由来の転写指標がハイブリダイ
ズする量よりも多い場合に、試験細胞は新生物形成性で
あると同定される。
【0016】本発明の別の局面は、抗癌剤の同定方法に
よって提供される。試験化合物を、ヒト細胞に接触させ
る。細胞の、WT1によってアップレギュレーションまた
はダウンレギュレーションされる少なくとも1つの遺伝
子の発現に対する、試験化合物の効果を決定する。調節
される遺伝子は、ナチュラルキラー細胞プロテイン4前
駆体 (M59807)、熱ショック蛋白質HSP70B (X51758)、90
K産物 (H17969)、熱ショック70kd蛋白質1 (T66307)、
プロコラーゲンα1 (T51558)、放射線照射ケラチノサイ
ト由来のシステインプロテアーゼ阻害剤 (X05978)、脳
性ナトリウム利尿蛋白質 (BNP)(M31766)、白血病ウイル
ス受容体1 (GLVR1)(L20859)、1型細胞骨格17ケラチン、
プリンヌクレオシドホスホリラーゼ (T47964)、アドレ
ノメダリン (D14874)、グラビン (M96322)、jun-B (X51
345)、延長因子1α-2 (X79490)、ホメオティック遺伝子
調節因子 (R16977)、クローン9112 (X57348)、インター
フェロンγ処理誘導可能mRNA (M26683)、膜貫通受容体
蛋白質 (Z17227)、ミトコンドリアリン酸輸送タンパク
質 (R49231)からなる群から選択される。試験化合物
は、ヒト細胞中で、WT1にアップレギュレーションされ
る少なくとも1つの遺伝子の発現を上昇させるか、WT1に
ダウンレギュレーションされる遺伝子の発現を低下させ
れば、抗癌剤の可能性があると同定される。
【0017】本発明のさらに別の局面は、試験細胞の新
生物形成性の診断方法である。試験細胞の転写指標を、
核酸プローブのセットにハイブリダイズさせる。転写指
標は、mRNA、cDNA、およびcRNAからなる群より選択され
る。核酸プローブのセットは、それぞれが、EWS-WT1融
合蛋白質によって活性化または抑制される遺伝子の一部
である、複数の核酸分子を含む。各核酸プローブのセッ
トにハイブリダイズする転写指標の量を検出する。(1)
EWS-WT1に活性化される遺伝子であるプローブに対し
て、試験細胞の転写指標がハイブリダイズする量が、正
常細胞由来の転写指標がハイブリダイズする量よりも少
ない、または、(2) EWS-WT1に抑制される遺伝子である
プローブに対して、試験細胞の転写指標がハイブリダイ
ズする量が、正常細胞由来の転写指標がハイブリダイズ
する量よりも多い場合に、試験細胞は新生物形成性であ
ると同定される。
【0018】本発明のさらに別の態様に従い、抗癌剤を
同定する方法が提供される。試験化合物を、ヒト細胞に
接触させる。EWS-WT1にアップレギュレーションされる
遺伝子またはEWS-WT1にダウンレギュレーションされる
遺伝子の発現を決定する。試験化合物は、ヒト細胞中
で、EWS-WT1にアップレギュレーションされる遺伝子の
発現を低下させるか、EWS-WT1にダウンレギュレーショ
ンされる遺伝子の発現を上昇させれば、抗癌剤の可能性
があると同定される。
【0019】標的細胞中でWT1遺伝子の機能変異を検出
する方法も提供される。(a) 標的細胞、および (b) 野
生型WT1遺伝子を持つ参照細胞のサンプル中で、少なく
とも1つのWT1の下流遺伝子の発現を検出する。参照細胞
は、他の点では標的細胞と実質的に同様である。下流遺
伝子は、ナチュラルキラー細胞プロテイン4前駆体 (M59
807)、葉酸結合蛋白質 (M25317)、αチューブリンのHAL
PHA44遺伝子 (X06956)、熱ショック蛋白質HSP70B (X517
58)、90K産物 (H17969)、熱ショック70kd蛋白質1 (T66
307)、アンフィレグリン (M30704)、プロコラーゲンα1
(T51558)、β遊走性プラスミノーゲン活性化因子阻害
剤1 (M14083)、放射線照射ケラチノサイト由来のシステ
インプロテアーゼ阻害剤 (X05978)、脳性ナトリウム利
尿蛋白質(BNP)(M31766)、白血病ウイルス受容体1 (GLVR
1)(L20859)、1型細胞骨格17ケラチン、チューブリンα5
鎖 (H45051)、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ (T47
964)、Gem GTPアーゼ (U10550)、アドレノメダリン (D1
4874)、GPIアンカー型ウロキナーゼプラスミノーゲン活
性化因子表面受容体 (R38636)、組織型プラスミノーゲ
ン活性化因子 (X13097)、グラビン (M96322)、jun-B (X
51345)、延長因子1α-2 (X79490)、ホメオティック遺伝
子調節因子 (R16977)、クローン9112 (X57348)、インタ
ーフェロンγ処理誘導可能mRNA (M26683)、膜貫通受容
体蛋白質 (Z17227)、ミトコンドリアリン酸輸送タンパ
ク質 (R49231)、およびカベオリンからなる群より選択
される。標的細胞と参照細胞で、少なくとも1つの下流
遺伝子の発現を比較する。標的細胞と参照細胞とで発現
に差異があれば、標的細胞にWT1機能変異があることが
示唆される。
【0020】WT1配列変化の細胞内機能アッセイ法も本
発明によって提供される。WT1配列変化を持つ標的細胞
由来の標的サンプルと、野生型WT1遺伝子を持つ参照細
胞由来の参照サンプル中で、ナチュラルキラー細胞プロ
テイン4前駆体 (M59807)、葉酸結合蛋白質 (M25317)、
αチューブリンのHALPHA44遺伝子 (X06956)、熱ショッ
ク蛋白質HSP70B (X51758)、90K産物 (H17969)、熱ショ
ック70kd蛋白質1 (T66307)、アンフィレグリン (M3070
4)、プロコラーゲンα1 (T51558)、β遊走性プラスミノ
ーゲン活性化因子阻害剤1 (M14083)、放射線照射ケラチ
ノサイト由来のシステインプロテアーゼ阻害剤 (X0597
8)、脳性ナトリウム利尿蛋白質 (BNP)(M31766)、白血病
ウイルス受容体1 (GLVR1)(L20859)、1型細胞骨格17ケラ
チン、チューブリンα5鎖 (H45051)、プリンヌクレオシ
ドホスホリラーゼ (T47964)、Gem GTPアーゼ (U1055
0)、アドレノメダリン (D14874)、GPIアンカー型ウロキ
ナーゼプラスミノーゲン活性化因子表面受容体 (R3863
6)、組織型プラスミノーゲン活性化因子 (X13097)、グ
ラビン (M96322)、jun-B (X51345)、延長因子1α-2 (X7
9490)、ホメオティック遺伝子調節因子 (R16977)、クロ
ーン9112 (X57348)、インターフェロンγ処理誘導可能m
RNA (M26683)、膜貫通受容体蛋白質 (Z17227)、カベオ
リンおよびミトコンドリアリン酸輸送タンパク質 (R492
31)からなる群より選択される少なくとも1つの下流遺伝
子の発現を検出する。参照細胞は、他の点では標的細胞
と実質的に同様である。下流遺伝子は、野生型WT1遺伝
子によってアップレギュレーションまたはダウンレギュ
レーションされる。標的細胞における発現と参照細胞に
おける発現とを比較する。2つのサンプルで発現に差異
があれば、WT1配列の変化が、WT1の生物学的機能に影響
を与えることが示唆される。
【0021】本発明の別の態様では、コンピュータを使
った標的WT1遺伝子中の変異の検出方法が提供される。
野生型WT1遺伝子を含む野生型サンプル中の少なくとも1
つのWT1の下流遺伝子の野生型の発現データをコンピュ
ータに入力する。下流遺伝子は、ナチュラルキラー細胞
プロテイン4前駆体 (M59807)、葉酸結合蛋白質 (M2531
7)、αチューブリンのHALPHA44遺伝子 (X06956)、熱シ
ョック蛋白質HSP70B (X51758)、90K産物 (H17969)、熱
ショック70kd蛋白質1 (T66307)、アンフィレグリン (M3
0704)、プロコラーゲンα1 (T51558)、β遊走性プラス
ミノーゲン活性化因子阻害剤1 (M14083)、放射線照射ケ
ラチノサイト由来のシステインプロテアーゼ阻害剤 (X0
5978)、脳性ナトリウム利尿蛋白質 (BNP)(M31766)、白
血病ウイルス受容体1 (GLVR1)(L20859)、1型細胞骨格17
ケラチン、チューブリンα5鎖 (H45051)、プリンヌクレ
オシドホスホリラーゼ (T47964)、Gem GTPアーゼ (U105
50)、アドレノメダリン (D14874)、GPIアンカー型ウロ
キナーゼプラスミノーゲン活性化因子表面受容体 (R386
36)、組織型プラスミノーゲン活性化因子 (X13097)、グ
ラビン (M96322)、jun-B (X51345)、延長因子1α-2 (X7
9490)、ホメオティック遺伝子調節因子 (R16977)、クロ
ーン9112 (X57348)、インターフェロンγ処理誘導可能m
RNA (M26683)、膜貫通受容体蛋白質 (Z17227)、カベオ
リン、およびミトコンドリアリン酸輸送タンパク質 (R4
9231)からなる群より選択される。標的WT1遺伝子を含む
標的サンプル中の複数の下流遺伝子の標的発現データ
も、コンピュータに入力する。標的と野生型の発現デー
タを比較して、差異を決定する。差異があれば、標的WT
1遺伝子に変異があることが示唆される。
【0022】本発明のさらに別の局面に従い、試験細胞
の新生物形成性の診断方法が提供される。試験細胞と、
対照細胞中で、WT1によって活性化または抑制される少
なくとも1つの遺伝子の発現レベルを決定する。遺伝子
は、ナチュラルキラー細胞プロテイン4前駆体 (M5980
7)、熱ショック蛋白質HSP70B (X51758)、90K産物 (H17
969)、熱ショック70kd蛋白質1 (T66307)、プロコラーゲ
ンα1 (T51558)、放射線照射ケラチノサイト由来のシス
テインプロテアーゼ阻害剤 (X05978)、脳性ナトリウム
利尿蛋白質 (BNP)(M31766)、白血病ウイルス受容体1 (G
LVR1)(L20859)、1型細胞骨格17ケラチン (R71870)、プ
リンヌクレオシドホスホリラーゼ (T47964)、アドレノ
メダリン (D14874)、グラビン (M96322)、jun-B (X5134
5)、延長因子1α-2 (X79490)、ホメオティック遺伝子調
節因子 (R16977)、クローン9112 (X57348)、インターフ
ェロンγ処理誘導可能mRNA (M26683)、膜貫通受容体蛋
白質 (Z17227)、ミトコンドリアリン酸輸送タンパク質
(R49231)からなる群より選択される。標的細胞で決定さ
れた発現レベルを、対照細胞で決定された発現レベルと
比較する。 (1) WT1に活性化される少なくとも1つの遺
伝子の発現レベルが、対照細胞よりも試験細胞の方が低
い、または、(2) WT1に抑制される少なくとも1つの遺伝
子の発現レベルが、対照細胞よりも試験細胞の方が高い
場合に、試験細胞は新生物形成性であると同定される。
【0023】本発明の別の局面では、試験細胞の新生物
形成性の診断方法が提供される。試験細胞と、対照細胞
中で、EWS-WT1融合蛋白質によって活性化または抑制さ
れる少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを決定する。
試験細胞で決定された発現レベルを、対照細胞で決定さ
れた発現レベルと比較する。 (1) EWS-WT1に活性化され
る遺伝子の発現が、正常細胞よりも試験細胞の方が少な
い、または、(2) EWS-WT1に抑制される遺伝子の発現
が、正常細胞よりも試験細胞の方が高い場合に、試験細
胞は新生物形成性であると同定される。
【0024】試験細胞の新生物形成性を診断するための
別の方法も提供される。試験細胞と対照細胞で、WT1に
活性化または抑制される少なくとも3つの遺伝子の発現
レベルを決定する。試験細胞で決定された発現レベル
を、対照細胞で決定された発現レベルと比較する。 (1)
WT1に活性化される遺伝子の発現が、正常細胞よりも試
験細胞の方が少ない、または、(2) WT1に抑制される遺
伝子の発現が、正常細胞よりも試験細胞の方が高い場合
に、試験細胞は新生物形成性であると同定される。
【0025】本発明に係る検出方法においては、(1)
下記の段階を含む、標的細胞においてWT1遺伝子の機能
変異を検出する方法を特徴とする: (a) 標的細胞、および(b) 野生型WT1遺伝子を持ち、そ
の他の点では標的細胞に実質的に類似した参照細胞のサ
ンプル中で、少なくとも3つのWT1の下流遺伝子の発現を
検出する段階であって、下流遺伝子は野生型WT1遺伝子
にアップレギュレーションまたはダウンレギュレーショ
ンされる検出段階;および標的細胞および参照細胞にお
ける下流遺伝子の発現を比較する段階であって、標的細
胞と参照細胞とで発現に差があれば、標的細胞にWT1機
能変異が存在することが示唆される段階。
【0026】また、本発明に係る方法においては、
(2)下流遺伝子が、野生型WT1遺伝子によって転写調
節されており、該下流遺伝子の発現が、参照細胞および
標的細胞中の該下流遺伝子の転写産物の量を測定するこ
とによって検出される、上記(1)記載の方法であること
を特徴とする。
【0027】また、本発明に係る方法においては、
(3)転写産物の量が、高密度核酸アレイを用いて測定
される上記(1)記載の方法であることを特徴とする。
【0028】また、本発明に係る方法においては、
(4)下流遺伝子が、ナチュラルキラー細胞プロテイン
4前駆体 (M59807)、葉酸結合蛋白質 (M25317)、αチュ
ーブリンのHALPHA44遺伝子 (X06956)、熱ショック蛋白
質HSP70B (X51758)、90K産物 (H17969)、熱ショック70
kd蛋白質1 (T66307)、アンフィレグリン (M30704)、プ
ロコラーゲンα1 (T51558)、β遊走性プラスミノーゲン
活性化因子阻害剤1 (M14083)、放射線照射ケラチノサイ
ト由来のシステインプロテアーゼ阻害剤 (X05978)、脳
性ナトリウム利尿蛋白質(brain natriuretic protein)
(BNP)(M31766)、白血病ウイルス受容体1 (GLVR1)(L2085
9)、1型細胞骨格17ケラチン(R71870)、チューブリン
α5鎖 (H45051)、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ
(T47964)、Gem GTPアーゼ (U10550)、アドレノメダリン
(D14874)、GPIアンカー型ウロキナーゼプラスミノーゲ
ン活性化因子表面受容体 (R38636)、組織型プラスミノ
ーゲン活性化因子 (X13097)、グラビン (M96322)、jun-
B (X51345)、延長因子1α-2 (X79490)、ホメオティック
遺伝子調節因子 (R16977)、クローン9112 (X57348)、イ
ンターフェロンγ処理誘導可能mRNA (M26683)、膜貫通
受容体蛋白質 (Z17227)、酸性FGF (X65779)、軟骨結合
蛋白質-1(X17405)、IL-11 (X58377)、およびミトコン
ドリアリン酸輸送蛋白質(R49231)からなる群より選択
されるWT1にアップレギュレーションされる遺伝子を、
少なくとも1つ含む、上記(1)記載の方法であることを特
徴とする。
【0029】また、本発明に係る方法においては、
(5)下流遺伝子が、カベオリンおよび延長因子1α-2
からなる群より選択される、WT1にダウンレギュレーシ
ョンされる遺伝子を少なくとも1つ含む、上記(1)記載の
方法であることを特徴とする。
【0030】また、本発明に係る方法においては、
(6)下流遺伝子がp21またはEGFRをさらに含む、上記
(4)記載の方法であることを特徴とする。
【0031】また、本発明に係る方法においては、
(7)WT1にアップレギュレーションされる遺伝子の発
現が、参照細胞と比較して、標的細胞で少なくとも2分
の1以下であるか、WT1にダウンレギュレーションされる
遺伝子の発現が、参照細胞と比較して標的細胞で少なく
とも2倍以上である場合に、標的細胞中のWT1遺伝子が機
能損失変異であることを示す段階をさらに含む上記(1)
記載の方法であることを特徴とする。
【0032】また、本発明に係る方法においては、
(8)下記の段階を含む、標的細胞中でEWS-WT1遺伝子
融合体を検出する方法であることを特徴とする: (a) 標的細胞、および(b) 野生型EWSおよびWT1遺伝子を
持ち、その他の点では標的細胞に実質的に類似した参照
細胞のサンプル中で、1つまたは複数のEWS-WT1融合体の
下流遺伝子の発現を検出する段階であって、該下流遺伝
子は野生型EWSおよびWT1遺伝子にアップレギュレーショ
ンまたはダウンレギュレーションされる検出段階;およ
び標的細胞および参照細胞における該下流遺伝子の発現
を比較する段階であって、標的細胞と参照細胞とで発現
に差があれば、標的細胞中にEWS-WT1融合体が存在する
ことが示唆される段階。
【0033】また、本発明に係る方法においては、
(9)下流遺伝子が、仮性狂犬病ウイルス核抗原(R609
06およびT79475)、インターロイキン-2受容体β鎖(M2
6062)、G1/S-特異的サイクリンD1(H20529)、ニュー
ロン特異的γ-2エノラーゼ(M22349)、転座t(3;5)(q2
5.1;p34)により得られる融合遺伝子NPM-MLF1(L4905
4)、コラーゲンα3(IV)鎖(H62466)、T-リンパ球特異
的蛋白質チロシンキナーゼp56lck (lck)(U23852)、イ
ンスリン様成長因子結合蛋白質-4(U20982)、カテプシ
ンB (L16510)、シスタチンC(T51534)、二重特異的
マイトジェン活性化蛋白質キナーゼキナーゼ2(R4229
1)、神経グリア細胞接着分子(T53118)、PIM-1癌原遺
伝子セリン/スレオニン-蛋白質キナーゼ(H10925)、カ
ルボキシルエステラーゼ前駆体(R54359)、蛋白質-チ
ロシンホスファターゼPAC-1(L11329)、およびインタ
ーフェロン誘導蛋白質6-16(X02492)からなる群より選
択される、EWS-WT1にアップレギュレーションされる遺
伝子を少なくとも一つ含む、上記(8)記載の方法である
ことを特徴とする。
【0034】また、本発明に係る方法においては、(1
0)下記の段階を含む、WT1配列変化の細胞内機能アッ
セイ法であることを特徴とする:WT1配列変化を有する
標的細胞の標的サンプル、および野生型WT1遺伝子を持
ち、その他の点では標的細胞に実質的に類似した参照細
胞の参照サンプルにおいて、少なくとも3つの下流遺伝
子の発現を検出する段階であって、該下流遺伝子は野生
型WT1遺伝子にアップレギュレーションまたはダウンレ
ギュレーションされる検出段階;および該標的サンプル
中の該発現と該参照サンプル中の該発現とを比較する段
階であって、2つのサンプル間で発現に差があれば、該W
T1配列変化がWT1の生物学的機能に影響を与えることが
示唆される段階。
【0035】また、本発明に係る方法においては、(1
1)下流遺伝子が、野生型WT1遺伝子によって転写調節
されており、該下流遺伝子の発現が、参照細胞および標
的細胞中の該下流遺伝子の転写産物の量を測定すること
によって検出される、上記(10)記載の方法であることを
特徴とする。
【0036】また、本発明に係る方法においては、(1
2)転写産物の量が、高密度核酸アレイを用いて測定さ
れる、上記(11)記載の方法であることを特徴とする。
【0037】また、本発明に係る方法においては、(1
3)下流遺伝子が、ナチュラルキラー細胞プロテイン4
前駆体 (M59807)、葉酸結合蛋白質 (M25317)、αチュー
ブリンのHALPHA44遺伝子 (X06956)、熱ショック蛋白質H
SP70B (X51758)、90K産物 (H17969)、熱ショック70kd
蛋白質1 (T66307)、アンフィレグリン (M30704)、プロ
コラーゲンα1 (T51558)、β遊走性プラスミノーゲン活
性化因子阻害剤1 (M14083)、放射線照射ケラチノサイト
由来のシステインプロテアーゼ阻害剤 (X05978)、脳性
ナトリウム利尿蛋白質 (BNP)(M31766)、白血病ウイルス
受容体1 (GLVR1)(L20859)、1型細胞骨格17ケラチン、チ
ューブリンα5鎖 (H45051)、プリンヌクレオシドホスホ
リラーゼ (T47964)、Gem GTPアーゼ (U10550)、アドレ
ノメダリン(D14874)、GPIアンカー型ウロキナーゼプラ
スミノーゲン活性化因子表面受容体(R38636)、組織型プ
ラスミノーゲン活性化因子 (X13097)、グラビン (M9632
2)、jun-B (X51345)、ホメオティック遺伝子調節因子
(R16977)、クローン9112 (X57348)、インターフェロン
γ処理誘導可能mRNA (M26683)、膜貫通受容体蛋白質 (Z
17227)、酸性FGF (X65779)、軟骨結合蛋白質-1(X1740
5)、IL-11 (X58377)、およびミトコンドリアリン酸輸
送蛋白質(R49231)からなる群より選択されるWT1にア
ップレギュレーションされる遺伝子を少なくとも1つ含
む、上記(10)記載の方法であることを特徴とする。
【0038】また、本発明に係る方法においては、(1
4)下流遺伝子が、カベオリンおよび延長因子1α-2(X
79490)からなる群より選択される、WT1にダウンレギュ
レーションされる遺伝子を少なくとも1つ含む、上記(1
0)記載の方法であることを特徴とする。
【0039】また本発明に係る方法においては、(1
5)下流遺伝子がp21またはEGFRをさらに含む、上記(1
3)記載の方法であることを特徴とする。
【0040】また、本発明に係る方法においては、(1
6)WT1にアップレギュレーションされる遺伝子の発現
が、参照細胞と比較して、標的細胞で少なくとも2分の1
以下であるか、WT1にダウンレギュレーションされる遺
伝子の発現が、参照細胞と比較して標的細胞で少なくと
も2倍以上である場合に、WT1配列変化が野生型の機能損
失変異であることを示す段階をさらに含む、上記(10)記
載の方法であることを特徴とする。
【0041】また、本発明に係る方法においては、(1
7)下記の段階を含む、コンピュータを用いた標的WT1
遺伝子中の変異の検出方法であることを特徴とする:野
生型WT1遺伝子を含む野生型サンプル中の、該野生型WT1
遺伝子によって転写調節を受ける少なくとも3つの下流
遺伝子の野生型発現データをコンピュータに入力する段
階;標的WT1遺伝子を含む標的サンプル中の複数の該下
流遺伝子の標的発現データをコンピュータに入力する段
階;ならびに標的および野生型の発現データを比較し
て、差を測定する段階であって、差があれば、該標的WT
1遺伝子中に変異が存在することが示唆される段階。
【0042】また、本発明に係る方法においては、(1
8)下流遺伝子が、ナチュラルキラー細胞プロテイン4
前駆体 (M59807)、葉酸結合蛋白質 (M25317)、αチュー
ブリンのHALPHA44遺伝子 (X06956)、熱ショック蛋白質H
SP70B (X51758)、90K産物 (H17969)、熱ショック70kd
蛋白質1 (T66307)、アンフィレグリン (M30704)、プロ
コラーゲンα1 (T51558)、β遊走性プラスミノーゲン活
性化因子阻害剤1 (M14083)、放射線照射ケラチノサイト
由来のシステインプロテアーゼ阻害剤 (X05978)、脳性
ナトリウム利尿蛋白質 (BNP)(M31766)、白血病ウイルス
受容体1 (GLVR1)(L20859)、1型細胞骨格17ケラチン、チ
ューブリンα5鎖 (H45051)、プリンヌクレオシドホスホ
リラーゼ (T47964)、Gem GTPアーゼ (U10550)、アドレ
ノメダリン(D14874)、GPIアンカー型ウロキナーゼプラ
スミノーゲン活性化因子表面受容体(R38636)、組織型プ
ラスミノーゲン活性化因子 (X13097)、グラビン (M9632
2)、jun-B (X51345)、ホメオティック遺伝子調節因子
(R16977)、クローン9112 (X57348)、インターフェロン
γ処理誘導可能mRNA (M26683)、膜貫通受容体蛋白質 (Z
17227)、酸性FGF (X65779)、軟骨結合蛋白質-1(X1740
5)、IL-11 (X58377)、およびミトコンドリアリン酸輸
送蛋白質H(R49231)からなる群より選択されるWT1にア
ップレギュレーションされる遺伝子を少なくとも1つ含
む、上記(17)記載の方法であることを特徴とする。
【0043】また、本発明に係る方法においては、(1
9)下流遺伝子が、カベオリンおよび延長因子1α-2(X
79490)からなる群より選択される、WT1にダウンレギュ
レーションされる遺伝子を少なくとも1つ含む、上記(1
7)記載の方法であることを特徴とする。
【0044】また、本発明に係る方法においては、(2
0)下流遺伝子がp21またはEGFRをさらに含む、上記(1
8)記載の方法であることを特徴とする。
【0045】また、本発明に係る方法においては、(2
1)WT1にアップレギュレーションされる遺伝子の発現
が、参照細胞と比較して、標的細胞で少なくとも2分の1
以下であるか、WT1にダウンレギュレーションされる遺
伝子の発現が、参照細胞と比較して標的細胞で少なくと
も2倍以上である場合に、標的WT1遺伝子中に変異がある
こと示す段階をさらに含む、上記(17)記載の方法である
ことを特徴とする。
【0046】また、本発明に係る方法においては、(2
2)下記の段階を含む、コンピュータを用いたEWSとWT1
遺伝子とを融合する転座の検出方法を特徴とする:野生
型EWSおよびWT1遺伝子を含む野生型サンプル中の、EWS-
WT1融合蛋白質によって転写調節を受ける複数の下流遺
伝子の野生型発現データをコンピュータに入力する段
階;EWS-WT1融合蛋白質の存在を試験する標的サンプル
中の複数の該下流遺伝子の標的発現データをコンピュー
タに入力する段階;ならびに標的および野生型の発現デ
ータを比較して、差を測定する段階であって、差があれ
ばEWSとWT1遺伝子を融合する転座があることが示唆され
る段階。
【0047】また、本発明に係る方法においては、(2
3)下流遺伝子が、仮性狂犬病ウイルス核抗原(R60906
およびT79475)、インターロイキン-2受容体β鎖(M260
62)、G1/S-特異的サイクリンD1(H20529)、ニューロ
ン特異的γ-2エノラーゼ(M22349)、転座t(3;5)(q25.
1;p34)により得られる融合遺伝子NPM-MLF1(L49054)、
コラーゲンα3(IV)鎖(H62466)、T-リンパ球特異的蛋
白質チロシンキナーゼp56lck (lck)(U23852)、インス
リン様成長因子結合蛋白質-4(U20982)、カテプシン
B、シスタチンC(T51534)、二重特異的マイトジェン活
性化蛋白質キナーゼキナーゼ2(R42291)、神経グリア
細胞接着分子(T53118)、PIM-1癌原遺伝子セリン/スレ
オニン-蛋白質キナーゼ(H10925)、カルボキシルエス
テラーゼ前駆体(R54359)、蛋白質-チロシンホスファ
ターゼPAC-1(L11329)、およびインターフェロン誘導
蛋白質6-16(X02492)からなる群より選択される、EWS-
WT1にアップレギュレーションされる遺伝子を少なくと
も一つ含む、上記(22)記載の方法であることを特徴とす
る。
【0048】また、本発明に係る方法においては、(2
4)下記の段階を含む、試験細胞の新生物形成性の診断
方法であることを特徴とする:mRNA、cDNAおよびcRNAか
らなる群より選択される試験細胞の転写指標を、核酸プ
ローブのセットにハイブリダイズさせる段階であって、
核酸プローブのセットが、ナチュラルキラー細胞プロテ
イン4前駆体 (M59807)、熱ショック蛋白質HSP70B (X517
58)、90K産物 (H17969)、熱ショック70kd蛋白質1 (T66
307)、プロコラーゲンα1 (T51558)、放射線照射ケラチ
ノサイト由来のシステインプロテアーゼ阻害剤 (X0597
8)、脳性ナトリウム利尿蛋白質 (BNP)(M31766)、白血病
ウイルス受容体1 (GLVR1)(L20859)、1型細胞骨格17ケラ
チン(R71870)、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ
(T47964)、アドレノメダリン (D14874)、グラビン (M96
322)、jun-B (X51345)、延長因子1α-2 (X79490)、ホメ
オティック遺伝子調節因子(R16977)、クローン9112 (X5
7348)、インターフェロンγ処理誘導可能mRNA (M2668
3)、膜貫通受容体蛋白質 (Z17227)、酸性FGF (X6577
9)、軟骨結合蛋白質-1(X17405)、IL-11 (X58377)、お
よびミトコンドリアリン酸輸送蛋白質(R49231)からな
る群より選択される、各々がWT1に活性化または抑制さ
れる遺伝子の一部である複数の核酸分子を含むハイブリ
ダイズ段階;各々の該核酸プローブセットにハイブリダ
イズする転写指標の量を検出する段階;ならびに(1) WT
1に活性化される遺伝子であるプローブへの試験細胞の
転写指標のハイブリダイゼーションが、正常細胞の転写
指標のハイブリダイゼーションよりも低レベルである、
または (2) WT1に抑制される遺伝子であるプローブへの
試験細胞の転写指標のハイブリダイゼーションが、正常
細胞の転写指標のハイブリダイゼーションよりも高レベ
ルである場合に、試験細胞が新生物形成性であると同定
する段階。
【0049】また、本発明に係る方法においては、(2
5)試験細胞が腎臓細胞である上記(24)記載の方法であ
ることを特徴とする。
【0050】また、本発明に係る方法においては、(2
6)プローブの少なくとも4つが、WT1に活性化またはWT
1に抑制される遺伝子の一部を含んでいる、上記(24)記
載の方法であることを特徴とする。
【0051】また、本発明に係る方法においては、(2
7)プローブの少なくとも10個が、WT1に活性化またはW
T1に抑制される遺伝子の一部を含んでいる、上記(24)記
載の方法であることを特徴とする。
【0052】また、本発明に係る方法においては、(2
8)プローブの少なくとも15個が、WT1に活性化またはW
T1に抑制される遺伝子の一部を含んでいる、上記(24)記
載の方法であることを特徴とする。
【0053】また、本発明に係る方法においては、(2
9)核酸プローブが固体支持体に結合している、上記(2
4)記載の方法であることを特徴とする。
【0054】また、本発明に係る方法においては、(3
0)核酸プローブがアレイ上に配置されている、上記(2
4)記載の方法であることを特徴とする。
【0055】また、本発明に係る方法においては、(3
1)アレイが少なくとも250の異なる遺伝子の一部であ
る核酸プローブを含んでいる、上記(30)記載の方法であ
ることを特徴とする。
【0056】また、本発明に係る方法においては、(3
2)アレイが少なくとも6000の異なる遺伝子の一部であ
る核酸プローブを含んでいる、上記(30)記載の方法であ
ることを特徴とする。
【0057】また、本発明に係る方法においては、(3
3)細胞のWT1遺伝子型の状態を決定するために、試験
細胞中でWT1遺伝子の配列を決定する段階をさらに含
む、上記(24)記載の方法であることを特徴とする。
【0058】また、本発明に係る方法においては、(3
4)比較されるサンプル間でハイブリダイゼーションに
少なくとも2倍の差がある場合に試験細胞が新生物形成
性であると同定される、上記(24)記載の方法であること
を特徴とする。
【0059】また、本発明に係る方法においては、(3
5)下記の段階を含む、抗癌剤の同定方法であることを
特徴とする:試験化合物をヒト細胞と接触させる段階;
WT1にアップレギュレーションされる少なくとも1つの遺
伝子、またはWT1にダウンレギュレーションされる少な
くとも1つの遺伝子の、細胞における発現を測定する段
階であって、WT1にアップレギュレーションされる遺伝
子が、ナチュラルキラー細胞プロテイン4前駆体 (M5980
7)、熱ショック蛋白質HSP70B (X51758)、90K産物 (H17
969)、熱ショック70kd蛋白質1 (T66307)、プロコラーゲ
ンα1 (T51558)、放射線照射ケラチノサイト由来のシス
テインプロテアーゼ阻害剤 (X05978)、脳性ナトリウム
利尿蛋白質 (BNP)(M31766)、白血病ウイルス受容体1 (G
LVR1)(L20859)、1型細胞骨格17ケラチン(R71870)、プ
リンヌクレオシドホスホリラーゼ (T47964)、アドレノ
メダリン (D14874)、グラビン (M96322)、jun-B (X5134
5)、ホメオティック遺伝子調節因子 (R16977)、クロー
ン9112 (X57348)、インターフェロンγ処理誘導可能mRN
A (M26683)、膜貫通受容体蛋白質 (Z17227)、酸性FGF
(X65779)、軟骨結合蛋白質-1(X17405)、IL-11 (X5837
7)、およびミトコンドリアリン酸輸送蛋白質(R49231)
からなる群より選択され、WT1にダウンレギュレーショ
ンされる遺伝子が延長因子1α-2(X70940)である測定
段階;および試験化合物が、ヒト細胞においてWT1にア
ップレギュレーションされる少なくとも1つの遺伝子の
発現を上昇させるか、WT1にダウンレギュレーションさ
れる少なくとも1つの遺伝子の発現を低下させる場合
に、抗癌剤の可能性があると同定する段階。
【0060】また、本発明に係る方法においては、(3
6)細胞が腎臓癌細胞である上記(35)記載の方法である
ことを特徴とする。
【0061】また、本発明に係る方法においては、(3
7)細胞が腫瘍細胞である上記(35)記載の方法であるこ
とを特徴とする。
【0062】また、本発明に係る方法においては、(3
8)細胞に野生型WT1遺伝子が含まれない上記(35)記載
の方法であることを特徴とする。
【0063】また、本発明に係る方法においては、(3
9)WT1にアップレギュレーションおよびダウンレギュ
レーションされる遺伝子の発現が、細胞中の該遺伝子の
転写産物の量を測定することにより検出される上記(35)
記載の方法であることを特徴とする。
【0064】また、本発明に係る方法においては、(4
0)転写産物の量が高密度核酸アレイを用いて測定され
る上記(39)記載の方法であることを特徴とする。
【0065】また、本発明に係る方法においては、(4
1)下記の段階を含む、試験細胞の新生物形成性の診断
方法であることを特徴とする:mRNA、cDNAおよびcRNAか
らなる群より選択される試験細胞の転写指標を、核酸プ
ローブのセットにハイブリダイズさせる段階であって、
核酸プローブのセットは、各々がEWS-WT1融合蛋白質に
活性化または抑制される遺伝子の一部である複数の核酸
分子を含むハイブリダイズ段階;各々の該核酸プローブ
セットにハイブリダイズする転写指標の量を検出する段
階;ならびに(1) EWS-WT1に活性化される遺伝子である
プローブへの試験細胞の転写指標のハイブリダイゼーシ
ョンが、正常細胞の転写指標のハイブリダイゼーション
よりも低レベルである、または (2) EWS-WT1に抑制され
る遺伝子であるプローブへの試験細胞の転写指標のハイ
ブリダイゼーションが、正常細胞の転写指標のハイブリ
ダイゼーションよりも高レベルである場合に、試験細胞
が新生物形成性であると同定する段階。
【0066】また、本発明に係る方法においては、(4
2)試験細胞がユーイング肉腫細胞である上記(41)記載
の方法であることを特徴とする。
【0067】また、本発明に係る方法においては、(4
3)プローブの少なくとも4つが、EWS-WT1に活性化また
はEWS-WT1に抑制される遺伝子の一部を含んでいる上記
(41)記載の方法であることを特徴とする。
【0068】また、本発明に係る方法においては、(4
4)プローブの少なくとも10個が、EWS-WT1に活性化ま
たはEWS-WT1に抑制される遺伝子の一部を含んでいる上
記(41)記載の方法であることを特徴とする。
【0069】また、本発明に係る方法においては、(4
5)プローブの少なくとも15個が、EWS-WT1に活性化ま
たはEWS-WT1に抑制される遺伝子の一部を含んでいる上
記(41)記載の方法であることを特徴とする。
【0070】また、本発明に係る方法においては、(4
6)核酸プローブが固体支持体に結合している上記(41)
記載の方法であることを特徴とする。
【0071】また、本発明に係る方法においては、(4
7)核酸プローブがアレイ上に配置されている上記(41)
記載の方法であることを特徴とする。
【0072】また、本発明に係る方法においては、(4
8)アレイが少なくとも250の異なる遺伝子の一部であ
る核酸プローブを含んでいる上記(47)記載の方法である
ことを特徴とする。
【0073】また、本発明に係る方法においては、(4
9)アレイが少なくとも6000の異なる遺伝子の一部であ
る核酸プローブを含んでいる上記(47)記載の方法である
ことを特徴とする。
【0074】また、本発明に係る方法においては、(5
0)少なくとも1つの核酸プローブが、仮性狂犬病ウイ
ルス核抗原(R60906およびT79475)、インターロイキン
-2受容体β鎖(M26062)、G1/S-特異的サイクリンD1(H
20529)、ニューロン特異的γ-2エノラーゼ(M2234
9)、転座t(3;5)(q25.1;p34)により得られる融合遺伝子
NPM-MLF1(L49054)、コラーゲンα3(IV)鎖(H6246
6)、T-リンパ球特異的蛋白質チロシンキナーゼp56lck
(lck)(U23852)、インスリン様成長因子結合蛋白質-4
(U20982)、カテプシンB、シスタチンC(T51534)、二
重特異的マイトジェン活性化蛋白質キナーゼキナーゼ2
(R42291)、神経グリア細胞接着分子(T53118)、PIM-
1癌原遺伝子セリン/スレオニン-蛋白質キナーゼ(H1092
5)、カルボキシルエステラーゼ前駆体(R54359)、蛋
白質-チロシンホスファターゼPAC-1(L11329)、および
インターフェロン誘導蛋白質6-16(X02492)からなる群
より択される、EWS-WT1にアップレギュレーションされ
る遺伝子の一部を含む上記(41)記載の方法であることを
特徴とする。
【0075】また、本発明に係る方法においては、(5
1)比較されるサンプル間でハイブリダイゼーションに
少なくとも2倍の差がある場合に試験細胞が新生物形成
性であると同定される上記(41)記載の方法であることを
特徴とする。
【0076】また、本発明に係る方法においては、(5
2)比較されるサンプル間でハイブリダイゼーションに
少なくとも3倍の差がある場合に試験細胞が新生物形成
性であると同定される上記(41)記載の方法であることを
特徴とする。
【0077】また、本発明に係る方法においては、(5
3)比較されるサンプル間でハイブリダイゼーションに
少なくとも5倍の差がある場合に試験細胞が新生物形成
性であると同定される上記(41)記載の方法であることを
特徴とする。
【0078】また、本発明に係る方法においては、(5
4)下記の段階を含む、抗癌剤の同定方法であることを
特徴とする:試験化合物をヒト細胞と接触させる段階;
EWS-WT1にアップレギュレーションされる少なくとも1つ
の遺伝子、またはEWS-WT1にダウンレギュレーションさ
れる少なくとも1つの遺伝子のヒト細胞における発現を
測定する段階;および試験化合物が、EWS-WT1にアップ
レギュレーションされる遺伝子の発現を低下させるか、
EWS-WT1にダウンレギュレーションされる遺伝子の発現
を上昇させる場合に、抗癌剤であると同定する段階。
【0079】また、本発明に係る方法においては、(5
5)細胞が腎臓癌細胞である上記(54)記載の方法である
ことを特徴とする。
【0080】また、本発明に係る方法においては、(5
6)細胞が腫瘍細胞である上記(54)記載の方法であるこ
とを特徴とする。
【0081】また、本発明に係る方法においては、(5
7)WT1にアップレギュレーションおよびダウンレギュ
レーションされる遺伝子の発現が、細胞中の該遺伝子の
転写産物の量を測定することにより検出される上記(54)
記載の方法であることを特徴とする。
【0082】また、本発明に係る方法においては、(5
8)転写産物の量が高密度核酸アレイを用いて測定され
る上記(57)記載の方法であることを特徴とする。
【0083】また、本発明に係る方法においては、(5
9)WT1にアップレギュレーションされる遺伝子が、仮
性狂犬病ウイルス核抗原(R60906およびT79475)、イン
ターロイキン-2受容体β鎖(M26062)、G1/S-特異的サ
イクリンD1(H20529)、ニューロン特異的γ-2エノラー
ゼ(M22349)、転座t(3;5)(q25.1;p34)により得られる
融合遺伝子NPM-MLF1(L49054)、コラーゲンα3(IV)鎖
(H62466)、T-リンパ球特異的蛋白質チロシンキナーゼ
p56lck (lck)(U23852)、インスリン様成長因子結合蛋
白質-4(U20982)、カテプシンB、シスタチンC(T5153
4)、二重特異的マイトジェン活性化蛋白質キナーゼキ
ナーゼ2(R42291)、神経グリア細胞接着分子(T5311
8)、PIM-1癌原遺伝子セリン/スレオニン-蛋白質キナー
ゼ(H10925)、カルボキシルエステラーゼ前駆体(R543
59)、蛋白質-チロシンホスファターゼPAC-1(L1132
9)、およびインターフェロン誘導蛋白質6-16(X0249
2)からなる群より選択される上記(54)記載の方法であ
ることを特徴とする。
【0084】また、本発明に係る方法においては、(6
0)下記の段階を含む、標的細胞中でWT1遺伝子の機能
変異を検出する方法であることを特徴とする: (a) 標的細胞、および(b) 野生型WT1遺伝子を持ち、そ
の他の点では標的細胞に実質的に類似した参照細胞のサ
ンプル中で、少なくとも1つのWT1の下流遺伝子の発現を
検出する段階であって、該下流遺伝子が、ナチュラルキ
ラー細胞プロテイン4前駆体 (M59807)、葉酸結合蛋白質
(M25317)、αチューブリンのHALPHA44遺伝子 (X0695
6)、熱ショック蛋白質HSP70B (X51758)、90K産物 (H17
969)、熱ショック70kd蛋白質1 (T66307)、アンフィレグ
リン (M30704)、プロコラーゲンα1 (T51558)、β遊走
性プラスミノーゲン活性化因子阻害剤1 (M14083)、放射
線照射ケラチノサイト由来のシステインプロテアーゼ阻
害剤 (X05978)、脳性ナトリウム利尿蛋白質 (BNP)(M317
66)、白血病ウイルス受容体1 (GLVR1)(L20859)、1型細
胞骨格17ケラチン、チューブリンα5鎖 (H45051)、プリ
ンヌクレオシドホスホリラーゼ (T47964)、Gem GTPアー
ゼ (U10550)、アドレノメダリン (D14874)、GPIアンカ
ー型ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子表面受容
体 (R38636)、組織型プラスミノーゲン活性化因子 (X13
097)、グラビン (M96322)、jun-B (X51345)、延長因子
1α-2(X79490)、ホメオティック遺伝子調節因子 (R1
6977)、クローン9112 (X57348)、インターフェロンγ処
理誘導可能mRNA (M26683)、膜貫通受容体蛋白質 (Z1722
7)、酸性FGF (X65779)、軟骨結合蛋白質-1(X17405)、
IL-11 (X58377)、ミトコンドリアリン酸輸送蛋白質(R4
9231)、およびカベオリンからなる群より選択される検
出段階;ならびに標的細胞および該参照細胞における少
なくとも1つの下流遺伝子の発現を比較する段階であっ
て、標的細胞と参照細胞とで該発現に差があれば、標的
細胞にWT1機能変異が存在することが示唆される段階。
【0085】また、本発明に係る方法においては、(6
1)下記の段階を含む、WT1配列変化の細胞内機能アッ
セイ法であることを特徴とする:WT1配列変化を持つ標
的細胞の標的サンプル、および野生型WT1遺伝子を持
ち、その他の点では標的細胞に実質的に類似した参照細
胞の参照サンプルにおいて、ナチュラルキラー細胞プロ
テイン4前駆体 (M59807)、葉酸結合蛋白質 (M25317)、
αチューブリンのHALPHA44遺伝子 (X06956)、熱ショッ
ク蛋白質HSP70B (X51758)、90K産物 (H17969)、熱ショ
ック70kd蛋白質1 (T66307)、アンフィレグリン(M3070
4)、プロコラーゲンα1 (T51558)、β遊走性プラスミノ
ーゲン活性化因子阻害剤1 (M14083)、放射線照射ケラチ
ノサイト由来のシステインプロテアーゼ阻害剤 (X0597
8)、脳性ナトリウム利尿蛋白質 (BNP)(M31766)、白血病
ウイルス受容体1 (GLVR1)(L20859)、1型細胞骨格17ケラ
チン、チューブリンα5鎖 (H45051)、プリンヌクレオシ
ドホスホリラーゼ (T47964)、Gem GTPアーゼ (U1055
0)、アドレノメダリン (D14874)、GPIアンカー型ウロキ
ナーゼプラスミノーゲン活性化因子表面受容体 (R3863
6)、組織型プラスミノーゲン活性化因子 (X13097)、グ
ラビン (M96322)、jun-B (X51345)、延長因子1α-2 (X7
9490)、ホメオティック遺伝子調節因子 (R16977)、クロ
ーン9112 (X57348)、インターフェロンγ処理誘導可能m
RNA (M26683)、膜貫通受容体蛋白質 (Z17227)、カベオ
リン、酸性FGF (X65779)、軟骨結合蛋白質-1(X1740
5)、IL-11 (X58377)、およびミトコンドリアリン酸輸
送蛋白質(R49231)からなる群より選択される少なくと
も1つの下流遺伝子の発現を検出する段階であって、該
下流遺伝子は野生型WT1遺伝子にアップレギュレーショ
ンまたはダウンレギュレーションされる検出段階;なら
びに該標的サンプル中の該発現と該参照サンプル中の該
発現を比較する段階であって、2つのサンプル間で発現
に差があれば、該WT1配列変化がWT1の生物学的機能に影
響を与えることが示唆される段階。
【0086】また、本発明に係る方法においては、(6
2)下記の段階を含む、コンピュータを用いた標的WT1
遺伝子中の変異の検出方法であることを特徴とする:野
生型WT1遺伝子を含む野生型サンプル中の、少なくとも1
つのWT1下流遺伝子の野生型発現データをコンピュータ
に入力する段階であって、下流遺伝子が、ナチュラルキ
ラー細胞プロテイン4前駆体 (M59807)、葉酸結合蛋白質
(M25317)、αチューブリンのHALPHA44遺伝子 (X0695
6)、熱ショック蛋白質HSP70B (X51758)、90K産物 (H17
969)、熱ショック70kd蛋白質1 (T66307)、アンフィレグ
リン (M30704)、プロコラーゲンα1 (T51558)、β遊走
性プラスミノーゲン活性化因子阻害剤1 (M14083)、放射
線照射ケラチノサイト由来のシステインプロテアーゼ阻
害剤 (X05978)、脳性ナトリウム利尿蛋白質 (BNP)(M317
66)、白血病ウイルス受容体1 (GLVR1)(L20859)、1型細
胞骨格17ケラチン、チューブリンα5鎖 (H45051)、プリ
ンヌクレオシドホスホリラーゼ (T47964)、Gem GTPアー
ゼ (U10550)、アドレノメダリン (D14874)、GPIアンカ
ー型ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子表面受容
体 (R38636)、組織型プラスミノーゲン活性化因子 (X13
097)、グラビン (M96322)、jun-B (X51345)、延長因子1
α-2 (X79490)、ホメオティック遺伝子調節因子 (R1697
7)、クローン9112 (X57348)、インターフェロンγ処理
誘導可能mRNA (M26683)、膜貫通受容体蛋白質 (Z1722
7)、カベオリン、酸性FGF (X65779)、軟骨結合蛋白質-1
(X17405)、IL-11 (X58377)、およびミトコンドリアリ
ン酸輸送蛋白質(R49231)からなる群より選択される入
力段階;標的WT1遺伝子を含む標的サンプル中の複数の
該下流遺伝子の標的発現データをコンピュータに入力す
る段階;ならびに標的および野生型の発現データを比較
して、差を測定する段階であって、差があれば、該標的
WT1遺伝子中に変異が存在することが示唆される段階。
【0087】また、本発明に係る方法においては、(6
3)下記の段階を含む、試験細胞の新生物形成性の診断
方法であることを特徴とする:ナチュラルキラー細胞プ
ロテイン4前駆体 (M59807)、熱ショック蛋白質HSP70B(X
51758)、90K産物 (H17969)、熱ショック70kd蛋白質1
(T66307)、プロコラーゲンα1 (T51558)、放射線照射ケ
ラチノサイト由来のシステインプロテアーゼ阻害剤 (X0
5978)、脳性ナトリウム利尿蛋白質 (BNP)(M31766)、白
血病ウイルス受容体1 (GLVR1)(L20859)、1型細胞骨格17
ケラチン(R71870)、プリンヌクレオシドホスホリラー
ゼ (T47964)、アドレノメダリン (D14874)、グラビン
(M96322)、jun-B (X51345)、延長因子1α-2 (X79490)、
ホメオティック遺伝子調節因子 (R16977)、クローン911
2 (X57348)、インターフェロンγ処理誘導可能mRNA (M2
6683)、膜貫通受容体蛋白質 (Z17227)、酸性FGF (X6577
9)、軟骨結合蛋白質-1(X17405)、IL-11 (X58377)、お
よびミトコンドリアリン酸輸送蛋白質(R49231)からな
る群より選択される、WT1に活性化または抑制される少
なくとも1つの遺伝子の試験細胞および対照細胞におけ
る発現レベルを測定する段階;試験細胞で測定された発
現レベルを対照細胞で測定された発現レベルと比較する
段階;ならびに(1) WT1に活性化される遺伝子である少
なくとも1つの遺伝子の発現レベルが、対照細胞よりも
試験細胞のほうが低い、または (2) WT1に抑制される遺
伝子の少なくとも1つの発現レベルが、対照細胞よりも
試験細胞のほうが高い場合に、試験細胞が新生物形成性
であると同定する段階。
【0088】また、本発明に係る方法においては、(6
4)下記の段階を含む、試験細胞の新生物形成性の診断
方法であることを特徴とする:EWS-WT1融合蛋白質に活
性化または抑制される少なくとも1つの遺伝子の試験細
胞および対照細胞における発現レベルを測定する段階;
試験細胞の測定された発現レベルを対照細胞の測定され
た発現レベルと比較する段階;ならびに(1) EWS-WT1に
活性化される遺伝子の試験細胞における発現が、正常細
胞における発現よりも低い、または (2) EWS-WT1に抑制
される遺伝子の試験細胞における発現が、正常細胞にお
ける発現よりも高い場合に、試験細胞が新生物形成性で
あると同定する段階。
【0089】また、本発明に係る方法においては、(6
5)下記の段階を含む、試験細胞の新生物形成性の診断
方法であることを特徴とする:WT1に活性化または抑制
される少なくとも3つの遺伝子の試験細胞および対照細
胞における発現レベルを測定する段階;試験細胞にて測
定された発現レベルを対照細胞にて測定される発現レベ
ルと比較する段階;ならびに(1) WT1に活性化される遺
伝子の試験細胞における発現が、正常細胞における発現
よりも低い、または (2) WT1に抑制される遺伝子の試験
細胞における発現が、正常細胞における発現よりも高い
場合に、試験細胞が新生物形成性であると同定する段
階。
【0090】
【発明の実施の形態】WT1は遺伝子セットの転写を調節
しており、そのセットのサイズは以前に示唆されたより
もはるかに大きいというのが、本発明の所見である。WT
1によってアップレギュレーションおよびダウンレギュ
レーションされる遺伝子のセットが同定されたが、後者
のセットの方が、はるかに小さい。さらに、転座によっ
て生じるEWS-WT1遺伝子融合によってアップレギュレー
ションされる遺伝子が同定されている。この転座は、ユ
ーイング肉腫のような線維形成性の円形細胞腫で起こ
る。これらの遺伝子セットを同定すると、様々な診断方
法および分析方法に利用できる。また、WT1と同一また
は類似した効果を持つ薬物、およびEWS-WT1遺伝子融合
と反対の効果を持つ薬物のための化合物をスクリーニン
グするのにも使用できる。
【0091】表1aおよび1bは、WT1に調節される遺伝子
を示す。
【表1a】
【表1b】 WT1(-KTS)によって誘導されるさらに別
の標的遺伝子 これらの遺伝子のうち、カベオリンおよび延長因子1α-
2のみが、WT1にダウンレギュレーションされる。他の遺
伝子は、WT1にアップレギュレーションされる。
【0092】表2は、WT1に調節される遺伝子の中で、以
前に癌との関連が示唆されている遺伝子のサブセット
と、その関連を示す。
【表2】 WT1によって誘導または抑制される遺伝子
【0093】表3は、EWS-WT1融合遺伝子に調節される遺
伝子を示す。
【表3】 これらの遺伝子は、すべて融合遺伝子にアップレギュレ
ーションされる。間違いなく、これらの遺伝子によって
他の遺伝子も調節されており、それらは、実施例に記述
される技術と同様の技術を用いて同定できる。または、
遺伝子発現の連続分析(SAGE)のような他の技術を使っ
て、まだ同定されていないか公開データベースにない、
調節される遺伝子を同定することもできる。
【0094】WT1またはEWS-WT1の下流で調節される遺伝
子の発現は、当技術分野で公知の任意のテクニックを用
いてモニターできる。これには、SAGE、アレイ上のプロ
ーブへのハイブリダイゼーション、ウェスタンブロッ
ト、ノーザンブロット、ドットブロット、スロットブロ
ット、ELISA、ラジオイムノアッセイの使用が含まれる
が、これらに限定されるわけではない。mRNAまたは蛋白
質のいずれでも、遺伝子産物の定量に使用される任意の
技術が使用できる。本発明の方法は、主に、対照サンプ
ルと比較した、試験サンプル中の変化を分析する。精密
な定量を実施する必要はない。多くの場合、遺伝子産物
の絶対量を決定しなくても、比較で十分である。
【0095】本発明で使用される標的細胞は、試験され
る細胞である。典型的には、その変異の状態は不明であ
る。標的細胞で変異が同定されているが、機能面での効
果は不明の場合もある。参照細胞は、WT1遺伝子またはE
WS-WT1遺伝子に起因する差異が容易に検出できるよう
に、好ましくは標的細胞とできるだけ類似したものであ
る。通常は、参照細胞は野生型のWT1対立遺伝子を含
む。しばしば、参照細胞は、同一個体、および試験する
腫瘍サンプルに隣接する組織から採取した細胞である。
【0096】標的細胞と参照細胞との差異は、小さい場
合も大きい場合もある。いくつかの小さな差異には、非
常に再現性が高く、それ故有用なものもある。他の目的
のためには、検出が容易なため、大きな差異の方が望ま
しい可能性がある。アッセイ法によっては、変化の閾値
レベルを設定することが有用なことがある。目的によっ
ては、そのような閾値レベルは0.5、2、3、5、7、また
は10倍であり得る。これは、検出に使用する技術、およ
び試験する遺伝子の数に依存する。当業者は、特定の方
法を用いたときに好ましい閾値レベルを容易に設定でき
る。
【0097】分析する下流遺伝子の数は、例えば、誘導
される変化の程度およびその再現性などによって様々で
ある。分析する特定の遺伝子の発現には、他の遺伝子も
影響する可能性があるため、WT1の変化をより正確に反
映するために、より多くの遺伝子を分析する場合もあ
る。通常、WT1またはEWS-WT1の下流の、少なくとも1、
2、3、4、5、7、10、または15の遺伝子が分析される。
複数の遺伝子の分析は、同時に、連続的に、または追加
方式で実施できる。
【0098】本発明では、データの保存、数学的比較、
結果の保存などのためにコンピュータを使用できる。デ
ータは、手作業で入力するか、光学スキャナー、シンチ
レーションカウンターなどのような他の機械から送るこ
とができる。したがって、高処理量スクリーニングは効
率良く実施し、分析することができる。
【0099】I. 定義 特異的にハイブリダイズする:「特異的にハイブリダイ
ズする」という用語は、あるヌクレオチド配列がDNAま
たはRNAの複雑な混合物(例、全細胞内)中に存在する
ときに、ある分子がストリンジェントな条件下で、実質
的に一つまたは複数の特定のヌクレオチド配列に、また
は該配列にのみ結合、二本鎖形成、またはハイブリダイ
ズすることを指す。
【0100】mRNAまたは転写産物:「mRNA」という用語
は、遺伝子の転写産物を指す。転写産物は、例えばその
まま翻訳可能な成熟したメッセンジャーRNA、転写産物
のプロセッシングの種々の段階の産物などを含むRNAで
ある。転写産物のプロセッシングには、スプライシン
グ、編集、および分解が含まれ得る。
【0101】核酸:「核酸」または「核酸分子」という
用語は、一本鎖または二本鎖のデオキシリボヌクレオチ
ドまたはリボヌクレオチドポリマーを指し、特に制限が
ないかぎり、天然に存在するヌクレオチドと同様に機能
できる天然ヌクレオチドの類似体も含む。オリゴヌクレ
オチドは、2〜n塩基の一本鎖核酸であり、nは500〜1000
以上である可能性がある。核酸は当技術分野で公知の任
意の技術を用いて、クローニングもしくは合成できる。
ハイブリダイゼーションを改善するために修飾した、天
然に存在しないヌクレオチド類似体およびペプチド核酸
も含み得る。
【0102】調節分子をコードする核酸:調節分子は、
DNA、RNA、または蛋白質であり得る。したがって、例え
ば蛋白質または他の核酸分子に結合するDNA部位は、核
酸によってコードされる調節分子のクラスに含まれる。
【0103】プローブ:本明細書で用いられる「プロー
ブ」とは、通常は水素結合の形成による、通常は相補的
な塩基の対合による、1つまたは複数種類の化学結合に
よって、相補的な配列を持つ標的核酸に結合する能力の
ある核酸と定義される。本明細書では、プローブには天
然(すなわちA、G、U、C、もしくはT)、または修飾塩
基(7-デアザグアノシン、イノシン等)が含まれ得る。
また、プローブ中の塩基は、ハイブリダイゼーションに
干渉しないかぎり、ホスホジエステル結合以外の結合に
よって結びついている可能性がある。したがって、プロ
ーブは、構成する塩基がホスホジエステル結合ではなく
ペプチド結合によって結びついているペプチド核酸であ
り得る。
【0104】標的核酸:「標的核酸」という用語は、プ
ローブが特異的にはハイブリダイズするように設計され
ている核酸(しばしば生体サンプル由来)を指す。標的
核酸の有無を検出するか、標的核酸の量を定量する。標
的核酸は、標的に向けられる対応するプローブの核酸配
列に相補的な配列を持つ。標的核酸という用語は、プロ
ーブが向けられる、より大きな核酸中の特定のサブ配
列、または発現レベルを検出することが望ましい全体の
配列(例、遺伝子またはmRNA)を指す場合もある。使用
法の違いは、文脈から明らかであると考えられる。
【0105】ストリンジェントな条件:「ストリンジェ
ントな条件」という用語は、プローブが標的サブ配列に
はハイブリダイズするが、他の配列には実質的にハイブ
リダイズせず、その差異が同定できる条件を指す。スト
リンジェントな条件は、配列に依存し、状況が異なれ
ば、条件も異なる。長い配列の方が、高い温度で特異的
にハイブリダイズする。一般にストリンジェントな条件
には、定められたイオン強度とpHにおける特異的な配列
の融解温度(Tm)よりも、約5℃低い温度が選択され
る。
【0106】サブ配列:「サブ配列」は、より長い核酸
配列の一部を含む核酸配列を指す。
【0107】融解温度(Tm):融解温度は、定められた
イオン強度、pH、および核酸濃度で、標的配列に相補的
なプローブの50%が標的配列に平衡状態でハイブリダイ
ズする温度である。標的配列は通常過剰に存在するの
で、Tmでは、プローブの50%が平衡状態にある。典型的
には、ストリンジェントな条件とは、pH 7.0〜8.3で塩
濃度が少なくとも約0.01〜1.0 M Naイオン濃度(または
他の塩)で、短いプローブ(例、10〜50ヌクレオチド)
の場合に温度は少なくとも約30℃である。ストリンジェ
ントな条件は、フォルムアミドのような不安定化剤を添
加しても達成し得る。
【0108】定量:遺伝子の転写レベルの定量をすると
いう文脈で使用される場合の「量を計る」または「定
量」という用語は、絶対量または相対量の定量を指すこ
とができる。絶対量の定量は、既知の濃度の1つまたは
複数の標的核酸(Bio Bのような対照核酸、または既知
の量の標的核酸自身)を含め、既知の標的核酸と未知の
もののハイブリダイゼーション強度を比較することによ
って(例、標準曲線の作製による)実行できる。また
は、相対量の定量は、2つもしくはそれ以上の遺伝子、
または2つもしくはそれ以上の処理の間のハイブリダイ
ゼーションシグナルの比較をして、ハイブリダイゼーシ
ョン強度と、したがって転写レベルの変化を定量するこ
とで実行できる。
【0109】上流または下流遺伝子:第1の遺伝子の発
現が第2の遺伝子によって調節されている場合、第2の遺
伝子は第1の遺伝子の「上流遺伝子」と呼ばれ、第1の遺
伝子は第2の遺伝子の「下流」遺伝子と呼ばれる。第2の
遺伝子による第1の遺伝子の調節は、トランス活性化に
よる可能性がある。例えば、第1の遺伝子が第2の遺伝子
の発現をコントロールする転写因子をコードする場合で
ある。調節は、シス作用機構による場合もある。例え
ば、第1の遺伝子が第2の遺伝子に近接しており、第2の
遺伝子の発現に位置効果を発揮する場合である。この場
合、第1の遺伝子は、第2の遺伝子に影響するために、発
現される必要はない。
【0110】遺伝子の活性は、その産物、すなわち遺伝
子によってコードされる蛋白質または他の分子の活性に
反映される。このような産物分子は、生物学的機能を担
っている。しかし、遺伝子産物の活性を直接に測定する
ことは、一部の遺伝子についてはしばしば困難である。
その代わりに、遺伝子活性の尺度として、最終産物また
はそのペプチドプロセッシング中間体の免疫活性または
量が決定される。多くの場合、転写産物、RNAプロセッ
シング中間体、または成熟mRNAのような中間体の量また
は活性が、遺伝子活性の尺度として検出される。
【0111】多くの場合、遺伝子の最終産物の形態およ
び機能は不明である。そのような場合、遺伝子活性は、
転写産物、RNAプロセッシング中間体、成熟mRNA、もし
くはその蛋白質産物の量または活性、または蛋白質産物
の機能的活性によって、便宜的に測定される。
【0112】遺伝子の活性を測定する任意の方法は、本
発明の少なくともいくつかの態様に有用である。例え
ば、一般的なノーザンブロッティングおよびハイブリダ
イゼーション、ヌクレアーゼ保護、RT-PCR、ならびにデ
ィファレンシャルディスプレイなどが、遺伝子活性の検
出に使用されてきた。これらの方法は、本発明のいくつ
かの態様に有用である。しかし、本発明は、多数の遺伝
子の発現を検出する方法と併用すると、最も有用であ
る。
【0113】高密度アレイは、転写、RNAプロセッシン
グおよび分解レベルで発現コントロールをモニターする
ために、特に役立つ。遺伝子発現のモニタリングにおけ
る高密度アレイの製作と適用は、例えば国際公開公報第
97/10365号、国際公開公報第92/10588号、1996年12月23
日出願の米国特許出願第08/772,376号、1995年9月15日
出願の米国特許出願第08/529,115号、1993年12月15日出
願の米国特許出願第08/168,904号、1990年12月6日出願
の米国特許出願第07/624,114号、1990年6月7日出願の米
国特許出願第07/362,901号などにすでに開示されてお
り、これらはすべて参照として本明細書に組み入れられ
る。高密度アレイを用いるいくつかの態様では、参照と
して本明細書に組み入れられる米国特許第5,445,934号
に開示される超大規模固定化ポリマー合成(VLSIPS)のよ
うな方法を用いて、高密度オリゴヌクレオチドアレイが
合成される。各オリゴヌクレオチドは、基質上の既知の
位置を占めている。核酸標的サンプルをオリゴヌクレオ
チドの高密度アレイにハイブリダイズさせ、アレイ上の
各プローブにハイブリダイズした標的核酸の量を定量す
る。好ましい1つの定量方法は、共焦点顕微鏡および蛍
光標識を使用することである。GeneChip(登録商標)シ
ステム(Affymetrix、カリフォルニア州サンタクララ)
は、ハイブリダイゼーションの定量に特に適している;
しかし、任意の類似システムまたは他の実際上同等の検
出方法が使用できることは、当業者には明らかであると
思われる。
【0114】高密度アレイは大量の不均質な核酸群の存
在下で、ある遺伝子の発現量の小さな変動を定量するた
めに適している。そのような高密度アレイは、基質上で
新たに合成するか、基質の特定の位置に核酸配列をスポ
ットするまたは運ぶことによって、製作できる。核酸は
興味のある配列のクローン化されたセグメントを含むバ
クテリアのプラスミドのような、生体材料から精製およ
び/または単離される。適当な核酸は、鋳型の増幅によ
っても生産できる。限定することのない実例としては、
ポリメラーゼ連鎖反応および/またはインビトロ転写
は、適当な核酸増幅法である。
【0115】合成されたオリゴヌクレオチドアレイは、
本発明に特に好ましい。他の方法と比較して、オリゴヌ
クレオチドアレイには、生産効率、アレイ内およびアレ
イ間の変動の低下、情報内容の増加、および高い信号対
雑音比のような、数多くの利点がある。
【0116】遺伝子機能の同定および遺伝ネットワーク
マッピングに好ましい高密度アレイには、好ましくは1
cm2以下の表面積に、約100以上、好ましくは約1000以
上、さらに好ましくは約16,000以上、および最も好まし
くは65,000もしくは250,000以上、または約1,000,000以
上の異なるオリゴヌクレオチドプローブが含まれてい
る。オリゴヌクレオチドプローブの長さは、約5から約5
0または約500ヌクレオチド、さらに好ましくは約10から
約40ヌクレオチド、および最も好ましくは約15から40ヌ
クレオチドである。
【0117】一般に、遺伝子発現のモニタリング法に
は、(a) 1つまたは複数の標的遺伝子のRNA転写産物を含
む標的核酸またはRNA転写産物に由来する核酸のプール
を提供する段階;(b) 核酸サンプルをプローブの高密度
のアレイにハイブリダイズする段階、および (c) ハイ
ブリダイズした核酸を検出し、相対的および/または絶
対的な発現(転写、RNAプロセッシングまたは分解)レ
ベルを計算する段階、が含まれる。
【0118】(A) 核酸サンプルの提供 当業者は、興味のある転写産物を反映する標的核酸配列
を含む核酸サンプルがあることが望ましいことを認識す
ると思われる。したがって、適切な核酸サンプルには、
興味のある転写産物が含まれ得る。しかし、適切な核酸
サンプルには、興味のある転写産物に由来する核酸が含
まれることもある。本明細書では、転写産物に由来する
核酸とは、mRNA転写産物またはそのサブ配列が、その合
成のために最終的に鋳型として使われた核酸を指す。し
たがって、転写産物から逆転写されたcDNA、そのcDNAか
ら転写されたRNA、そのcDNAから増幅されたDNA、その増
幅されたDNAから転写されたRNA等は、すべて転写産物に
由来するものであり、そのような産物が検出されること
により、サンプル中の元の転写産物の存在および/また
はその量が示される。したがって、適当なサンプルに
は、遺伝子の転写産物、転写産物から逆転写されたcDN
A、そのcDNAから転写されたcRNA、その遺伝子から増幅
されたDNA、増幅されたDNAから転写されたRNA等が含ま
れるが、これに限定されない。
【0119】本明細書では、転写産物にはプレmRNA新生
転写産物、転写産物プロセッシング中間体、成熟mRNA、
および分解産物が含まれるが、これに限定されない。本
発明の実施のためにすべての種類の転写産物をモニター
する必要はない。例えば、成熟mRNAレベルのみを測定し
て本発明を実施することができる。
【0120】1つの態様では、そのようなサンプルは細
胞もしくは組織または他の生体サンプルのホモジネート
である。好ましくは、そのようなサンプルは生体サンプ
ルの総mRNA調製物である。いくつかの態様でさらに好ま
しくは、そのような核酸サンプルは、生体サンプルから
単離された総mRNAである。当業者は、大部分の方法で調
製される総mRNAには、成熟mRNAのみならずRNAプロセッ
シング中間体および新生プレmRNA転写産物も含まれるこ
とを認識すると思われる。例えば、ポリ(dT)カラムによ
って精製された総mRNAは、ポリ(A)テールを持つRNA分子
が含まれている。このポリA+ RNA分子は、mRNA、RNAプ
ロセッシング中間体、新生転写産物、または分解中間体
である可能性がある。
【0121】生体サンプルは、任意の生物体由来の任意
の生体組織、体液または細胞でよい。しばしば、サンプ
ルは患者から得られた「臨床サンプル」である。臨床サ
ンプルは、遺伝子ネットワークまたは遺伝子発現の種々
の状態についての豊かな情報源を提供する。本発明のい
くつかの態様は、変異の検出、および変異の表現型の同
定に利用される。そのような態様は、臨床診断および臨
床研究に、広範囲に適用できる。典型的な臨床サンプル
には、痰、血液、血液細胞(例、白血球)、組織、また
は細針生検サンプル、尿、腹水、胸水、またはそれらの
細胞が含まれるが、これに限定されない。生体サンプル
には、組織学的目的のために採取した凍結切片またはホ
ルマリン固定切片のような組織切片も含まれ得る。
【0122】生体サンプルの別の典型的な供給源は、遺
伝子間の関係を探るために遺伝子発現状態を操作できる
培養細胞である。本発明の1つの局面では遺伝子ネット
ワークの多岐にわたる状態を反映する生体サンプルを作
製するための方法が提供される。
【0123】当業者は、ホモジネートをハイブリダイゼ
ーションに使用する前に、ホモジネート中に存在するRN
アーゼを阻害または破壊することが望ましいことを認識
すると思われる。ヌクレアーゼを阻害または破壊する方
法は、当業者に周知である。いくつかの好ましい態様で
は、ヌクレアーゼを阻害するために、カオトロピック剤
の存在下で細胞または組織をホモジナイズする。別の態
様では、熱処理後、プロテイナーゼ処理を行って、RNア
ーゼを阻害または破壊する。
【0124】総mRNAの単離方法も、当業者に周知であ
る。例えば、核酸の単離および精製方法は、P. Tijssen
編、Elsevier, ニューヨーク (1993) 「生化学と分子生
物学の実験室テクニック:核酸プローブとのハイブリダ
イゼーション、第1部、理論と核酸の調製(Laboratory T
echniques in Biochemistry and Molecular Biology:Hy
bridization With Nucleic Acid Probes, Part I. Theo
ry and Nucleic AcidPreparation) 」の第3章に詳述さ
れている。
【0125】好ましい態様では、与えられたサンプルか
ら、例えばAGPC(acid guanidinium-phenol-chlorofor
m)抽出法を用いて総RNAを単離し、オリゴ(dT)カラム
クロマトグラフィーまたは磁性ビーズ上の(dT)を用い
てポリA+ mRNAを単離する(例えば、Sambrookら、「分
子クローニング:実験室マニュアル(Molecular Clonin
g: A Laboratory Manual)第2版」1〜3巻、Cold Spring
Harbor Laboratory (1989)、またはAusubelら編「分子
生物学の最新プロトコール(Current Protocols in Mol
ecular Biology)」Greene PublishingおよびWiley-Int
erscience, NewYork (1987)参照)。
【0126】しばしば、ハイブリダイゼーションの前に
核酸サンプルを増幅することが望ましい。当業者は、ど
のような増幅方法を使うにしても、定量的な結果が望ま
しい場合には、定量的な増幅をするために増幅される核
酸の相対的な頻度を維持または制御する方法を、注意深
く使う必要があることを認識すると思われる。
【0127】「定量的な」増幅方法は、当業者に周知で
ある。例えば、定量的PCRには、同一のプライマーを使
用して、既知の量の対照配列を同時に増幅することが含
まれる。これにより、PCR反応の較正に使用できる内部
標準が提供される。そのため、高密度アレイには、増幅
された核酸の定量のための内部標準に特異的なプローブ
が含まれる可能性がある。
【0128】好ましい内部標準の1つは、合成AW106 cRN
Aである。AW106 cRNAを、当業者に公知の標準的なテク
ニックにしたがってサンプルから単離されたRNAに添加
する。その後、RNAを逆転写酵素を用いて逆転写して、
コピーDNAを作製する。その後、標識プライマーを用い
て、このcDNA配列を増幅する(例、PCRによる)。増幅
産物を、通常は電気泳動により分離し、放射活性(増幅
産物の量に比例)の量を決定する。その後、既知のAW10
6 RNA標準の生成するシグナルと比較して、サンプル中
のmRNAの量を計算する。定量的PCRの詳細なプロトコー
ルは、「PCRプロトコール、方法と適用の手引き (PCR P
rotocols, A Guide to Methods and Applications)」In
nisら、Academic Press, Inc. ニューヨーク(1990) に
記載されている。
【0129】他の適当な増幅方法には、ポリメラーゼ連
鎖反応 (PCR)(Innisら、「PCRプロトコール、方法と適
用の手引き (PCR Protocols, A Guide to Methods and
Applications)」Academic Press, Inc. サンディエゴ
(1990))、リガーゼ連鎖反応 (LCR)(WuおよびWallace,
Genomics, 4: 560 (1989)、Landergrenら、Science, 24
1: 1077 (1988)、およびBarringerら、Gene 89: 117 (1
990)参照)、転写増幅(Kwohら、Proc. Natl. Acad. Sc
i. USA 86: 1173 (1989)参照)、および自己持続性配列
複製(Guatelliら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87: 1
864 (1990))が含まれるが、これに限定されない。
【0130】細胞溶解物または組織ホモジネートには、
しばしばポリメラーゼ活性の阻害剤がいくつも含まれて
いる。したがって、通常RT-PCRには、後に増幅鋳型とし
て使用するための総RNAまたはmRNAを単離する予備的段
階が含まれる。1チューブmRNA補足法を用いて、同じチ
ューブでそのままRT-PCRに使用できるポリ(A)+ RNAサン
プルを調製することができる(Boehringer Mannhei
m)。補足したmRNAは、逆転写反応液と、その後にPCR反
応液を添加することによって、直接RT-PCRにかけること
ができる。
【0131】1つの特に好ましい態様では、逆転写酵
素、オリゴ(dT)およびT7ファージプロモーターをコード
する配列を含むプライマーを用いてサンプルmRNAを逆転
写して、一本鎖DNA鋳型を提供する。第2のDNA鎖は、DN
Aポリメラーゼを用いて重合させる。二本鎖cDNAの合成
後、T7 RNAポリメラーゼを添加して、cDNA鋳型からRNA
を転写する。その後の各一本鎖cDNA鋳型からの転写サイ
クルの繰り返しによって、増幅されたRNAが得られる。
インビトロ重合の方法は、当業者に周知であり(例、Sa
mbrook前記参照)、この方法は、本方法にしたがったイ
ンビトロ増幅が、種々のRNA転写産物の相対的な頻度を
保存することを示したVan Gelderら、Proc.Natl. Acad.
Sci. USA 87: 1663-1667 (1990)に詳述されている。さ
らに、Eberwineら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89: 3
010-3014は、インビトロ転写による2サイクルの増幅を
用いて、開始材料を106以上に増幅し、生体サンプルが
限られているときにも発現のモニタリングを可能にする
プロトコールを提供している。
【0132】(B) 高密度アレイへの核酸のハイブリダイ
ゼーション 1. プローブのデザイン 当業者は、本発明の実施には、多数のアレイデザインが
適していることを認めると思われる。高密度アレイに
は、通常、興味のある配列に特異的にハイブリダイズす
るいくつかのプローブが含まれている。さらに、1つの
好ましい態様では、アレイには1つまたは複数の対照プ
ローブが含まれている。
【0133】高密度アレイチップには「試験プローブ」
が含まれている。試験プローブは、約5〜約45または5〜
約500ヌクレオチド、さらに好ましくは約10〜約40ヌク
レオチド、および最も好ましくは約15〜約40ヌクレオチ
ドの長さのオリゴヌクレオチドである。特に好ましい別
の態様では、プローブの長さは20または25ヌクレオチド
である。別の好ましい態様では、試験プローブは二本鎖
または一本鎖DNA配列である。DNA配列は、天然の供給源
から単離またはクローニングされるか、天然の核酸を鋳
型として天然の供給源から増幅される。これらのプロー
ブは、それが発現を検出するように設計された遺伝子の
特定のサブ配列に相補的な配列を持つ。したがって、試
験プローブは、検出する標的核酸に特異的にハイブリダ
イズする能力を持つ。
【0134】興味のある標的核酸に結合する試験プロー
ブのほかに、高密度アレイにはいくつかの対照プローブ
が含まれ得る。対照プローブは、本明細書で 1) 正規化
対照;2) 発現レベル対照;および3) ミスマッチ対照と
呼ばれる3種類に分類される。
【0135】正規化対照は、核酸サンプルに添加される
標識参照オリゴヌクレオチドまたは他の核酸配列に相補
的なオリゴヌクレオチドプローブまたは他の核酸プロー
ブである。ハイブリダイゼーション後に正規化対照から
得られるシグナルは、完全なハイブリダイゼーションの
シグナルをアレイごとに変動させる可能性のある、ハイ
ブリダイゼーション条件、標識の強度、「読み取り」効
率、および他の要素の変動の対照を提供する。好ましい
態様では、アレイの他のすべてのプローブから読まれる
シグナル(例、蛍光強度)を、対照プローブのシグナル
(例、蛍光強度)で割り、測定値を正規化する。
【0136】実質上、任意のプローブが正規化対照にな
り得る。しかし、塩基組成とプローブの長さによってハ
イブリダイゼーションの効率が変化することが認識され
ている。好ましい正規化プローブは、アレイ中に存在す
る他のプローブの平均の長さを反映するように選択され
るが、ある範囲の長さをカバーするように選択すること
もできる。正規化対照は、アレイ中の他のプローブの
(平均)塩基組成を反映するように選択できるが、好ま
しい態様では、1つまたは少数の正規化プローブのみが
使用され、これは効率良くハイブリダイズし(すなわち
二次構造を取らない)、標的に特異的なプローブのいず
れにも合致しないように選択される。
【0137】発現レベル対照は、生体サンプル中で構成
的に発現される遺伝子に特異的にハイブリダイズするプ
ローブである。実質上、任意の構成的に発現される遺伝
子が、発現レベル対照の適当な標的を提供する。典型的
には、発現レベル対照プローブは、βアクチン遺伝子、
トランスフェリン受容体遺伝子、GAPDH遺伝子などを含
むがこれらに限定される訳ではない構成的に発現する
「ハウスキーピング遺伝子」のサブ配列に相補的な配列
を持つ。
【0138】標的遺伝子のプローブ、発現レベル対照、
または正規化対照に対して、ミスマッチ対照も提供され
ることがある。ミスマッチ対照は、1つまたは複数のミ
スマッチ塩基が存在するという以外は、対応する試験ま
たは対照プローブに同一のオリゴヌクレオチドプローブ
または他の核酸プローブである。ミスマッチする塩基
は、プローブが特異的にハイブリダイズするはずの標的
配列中の対応する塩基に相補的ではないように、選択さ
れた塩基である。適当なハイブリダイゼーション条件下
(例、ストリンジェントな条件)では、試験プローブま
たは対照プローブが標的配列にハイブリダイズするが、
ミスマッチプローブはハイブリダイズしない(またはか
なり低いレベルでハイブリダイズする)と期待されるよ
うに、1つまたは複数のミスマッチが選択される。好ま
しいミスマッチプローブには、1つの中心ミスマッチが
含まれている。したがって、例えば、プローブが20量体
の場合、対応するミスマッチプローブは6から14の位置
の任意の位置(中心ミスマッチ)にある単一塩基のミス
マッチ(例、AをG、C、またはTが置換)を除いては、同
一の配列を持つ。
【0139】したがって、ミスマッチプローブは、サン
プル中の、プローブが対応する標的以外の核酸に対す
る、非特異的結合または交差ハイブリダイゼーションの
対照を提供する。したがって、ミスマッチプローブは、
ハイブリダイゼーションが特異的であるか否かを示す。
例えば、標的が存在すれば、完全にマッチするプローブ
は、ミスマッチプローブよりも常に明るくなくてはいけ
ない。また、すべての中心ミスマッチが存在する場合、
ミスマッチプローブを用いて変異を検出することができ
る。完全なマッチとミスマッチプローブとの強度の差
(I(PM)-I(MM))は、ハイブリダイズした材料の濃度の
良い尺度となる。
【0140】高密度アレイには、サンプルの調製/増幅
対照プローブも含まれていることがある。これらは、解
析する特定の生体サンプルの核酸には通常存在しないた
め選択された対照遺伝子のサブ配列に、相補的なプロー
ブである。適当なサンプル調製/増幅対照プローブに
は、例えば、問題のサンプルが真核細胞の生体サンプル
である場合の細菌遺伝子に対するプローブ(例、Bio
B)が含まれる。
【0141】処理の前に、サンプルの調製/増幅対照プ
ローブの対応する、既知の量の核酸をRNAサンプルに添
加する。サンプルの調製/増幅対照プローブのハイブリ
ダイゼーションを定量すれば、処理段階(例、PCR、逆
転写、インビトロ転写等)で生じた核酸量の変化が測定
できる。
【0142】好ましい態様において高密度アレイ中のオ
リゴヌクレオチドプローブは、使用する特定のハイブリ
ダイゼーション条件下では、最低限の非特異的結合また
は交差ハイブリダイゼーションしかせずに、対応する核
酸標的に特異的に結合するように選択される。本発明の
高密度アレイには、1,000,000以上もの異なるプローブ
が含まれ得るので、特定の核酸配列に結合する、特有の
長さのすべてのプローブを提供することが可能である。
【0143】また、好ましい態様では、発現モニタリン
グアレイを用いて、数百塩基対の長さの遺伝子の存在お
よび発現(転写)レベルが同定される。たいていの用途
では、数線から10万遺伝子の有無、または発現レベルを
同定することが有用である。好ましい態様では、1つの
アレイあたりのオリゴヌクレオチドの数が限定されてい
るので、発現を検出する各遺伝子に特異的な限定された
プローブセットのみを含めることが望ましい。
【0144】米国特許出願第08/772,376号に記述される
ように、わずか15、20、または25ヌクレオチドのプロー
ブでも、遺伝子のサブ配列にハイブリダイズするのに十
分であり、大部分の遺伝子では、広範囲の標的核酸濃度
で良好な働きをするプローブセットが存在する。好まし
い態様では、高密度アレイを合成する前に、各遺伝子の
好ましいまたは「最適な」プローブサブセットを選択す
ることが望ましい。
【0145】2. ハイブリダイゼーション 核酸のハイブリダイゼーションは、単に、プローブとそ
れに相補的な標的とが、相補的な塩基対合によって安定
なハイブリッド二本鎖分子を形成できる条件下で、プロ
ーブと標的核酸を接触させることを含む。その後、ハイ
ブリッド二本鎖分子を形成しない核酸を洗い流して、ハ
イブリダイズした核酸を残し、この核酸は通常、結合し
た検出可能標識を検出することによって検出される。核
酸は、これを含む緩衝液の塩濃度を低下させるか温度を
上昇させると変性するということは、一般に認識されて
いる。低ストリンジェンシー条件(例、低い温度および
/または高塩濃度)では、アニーリングする配列が完全
に相補的でなくても、ハイブリッド二本鎖分子(例、DN
A:DNA、RNA:RNA、またはRNA:DNA)が形成される。した
がって、ストリンジェンシーが低いとハイブリダイゼー
ションの特異性は低下する。逆に、高ストリンジェンシ
ー条件では(例、高温、または低塩濃度)、ハイブリダ
イゼーションが起きるためには、ミスマッチが少ない必
要がある。
【0146】当業者は、任意の程度のストリンジェンシ
ーを提供するために、ハイブリダイゼーション条件が選
択できることを認識すると思われる。好ましい態様で
は、ハイブリダイゼーションを確実に起こすために、こ
の場合は37℃で6 X SSPE-T(0.005% トリトンX-100)中
で低ストリンジェンシーにてハイブリダイゼーションを
行い、より高いストリンジェンシーでその後の洗浄を行
い(例、1 X SSPE-T、37℃)、ミスマッチしたハイブリ
ッド二本鎖分子を除去する。その後の洗浄は、望ましい
レベルのハイブリダイゼーション特異性が得られるま
で、徐々にさらにストリンジェンシーを高くして行うこ
とができる(例、37〜50℃にて0.25 X SSPE-Tまで下げ
る)。別の好ましい態様では、1 X MES緩衝液が使用さ
れる。この緩衝液は、0.1 M 2-[N-モルホリニオ]エタン
スルホン酸、1.0 M NaCl、および0.01 %トリトン-X 100
(登録商標)を含んでいる。ストリンジェンシーは、ホ
ルムアミドのような薬剤を添加することによって上昇さ
せられる。ハイブリダイゼーション特異性は、試験プロ
ーブへのハイブリダイゼーションと、存在し得る種々の
対照(例、発現レベル対照、正規化対照、ミスマッチ対
照など)へのハイブリダイゼーションとを比較すること
によって、評価できる。
【0147】一般に、ハイブリダイゼーション特異性
(ストリンジェンシー)とシグナル強度とは、同時には
満たし得ない。したがって、好ましい態様では、洗浄は
一貫した結果が得られ、バックグラウンドよりも約10%
以上強いシグナルが得られる最もストリンジェンシーの
高い条件で行われる。したがって、好ましい態様では、
ハイブリダイズしたアレイは、次第にストリンジェンシ
ーを高くした溶液で順次洗浄しながら、各洗浄の間に測
定をすることができる。このようにして得られたデータ
セットを分析すると、ハイブリダイゼーションパターン
が検出可能な程は変化しないながら、興味のある特定の
オリゴヌクレオチドプローブが適当なシグナルを持つよ
うな上記の洗浄のストリンジェンシーがわかる。
【0148】RNAまたはDNA間に形成された二本鎖分子の
安定性は、溶液中では通常、RNA:RNA>RNA:DNA>DN
A:DNAの順である。長いプローブは標的と安定した二本
鎖分子を形成するが、短いプローブよりはミスマッチの
区別が困難になる(ミスマッチの区別とは、完全にマッ
チするプローブと1塩基のミスマッチのあるプローブと
の間に測定されるハイブリダイゼーションシグナル比で
ある)。短いプローブ(例、8量体)はミスマッチをは
っきりと区別することができるが、二本鎖分子の全体の
安定性は低くなる。
【0149】標的とプローブとの間に形成される二本鎖
分子の熱安静性(Tm)を、例えば既知のオリゴヌクレオ
チド類似体などを用いて変化させると、二本鎖分子の安
定性とミスマッチの区別の最適化が可能になる。Tmの変
化の有用な1つの局面は、アデニン-チミン(A-T)二本
鎖分子は1塩基対あたり2本の水素結合を持つが、グアニ
ン-シトシン(G-C)二本鎖分子は1塩基対あたり3つの水
素結合を持つという理由にもよって、A-T二本鎖分子がG
-C二本鎖分子よりも低いTmを持つということに由来す
る。塩基が不均一に分布している異種オリゴヌクレオチ
ドアレイでは、各オリゴヌクレオチドプローブのハイブ
リダイゼーションを同時に最適化することは、通常不可
能である。したがって、いくつかの態様では、G-C二本
鎖分子を選択的に不安定化する、および/またはA-T二本
鎖分子の安定性を上昇させることが、望ましい。これ
は、例えば、アレイ中のプローブでG-C二本鎖分子を形
成するグアニン残基をヒポキサンチンで置換するか、プ
ローブ中でA-T二本鎖分子を形成するアデニン残基を2,6
ジアミノプリンで置換するか、またはNaClの代わりに塩
化テトラメチルアンモニウム (TMACl)を使用することに
よって、実行できる。
【0150】オリゴヌクレオチド類似体プローブを用い
て得られる二本鎖分子の安定性の変化は、例えば、標的
オリゴヌクレオチドとハイブリダイズしたオリゴヌクレ
オチド類似体アレイの蛍光シグナル強度を時間を追って
追跡すると、確認できる。このデータを用いると、例え
ば、室温(将来の、単純化した診断用途のため)におけ
る特定のハイブリダイゼーション条件の最適化が可能に
なる。
【0151】二本鎖分子の安定性の変化を確認する別の
方法は、ハイブリダイゼーションで生成されるシグナル
強度を時間を追って追跡することである。DNA標的およ
びDNAチップを用いた以前の実験では、シグナル強度は
時間が経つと増加し、安定度の高い二本鎖分子の方が、
安定度の低い二本鎖分子と比べて、シグナル強度の増加
が速く起こることが示された。シグナルは、すべての結
合部位が占領されるために一定時間後にはプラトーに達
する、または「飽和する」。これらのデータを用いて、
ハイブリダイゼーションの最適化、および特定の温度で
の最適条件を決定することができる。
【0152】ハイブリダイゼーション条件の最適化の方
法は当技術分野で周知である(「生化学と分子生物学の
実験室テクニック(Laboratory Techniques in Biochemi
stryand Molecular Biology) 」24巻「核酸プローブと
のハイブリダイゼーション (Hybridization With Nucle
ic Acid Probes) 」P. Tijssen編、Elsevier,ニューヨ
ーク(1993)参照)。
【0153】(C) シグナルの検出 好ましい態様では、ハイブリダイズした核酸の検出は、
サンプル核酸に結合した1つまたは複数の標識を検出す
ることによって行う。標識は、当技術分野で周知のいく
つかの方法のいずれを使っても組み込むことができる。
しかし、好ましい態様では、標識はサンプル核酸の調製
時の増幅段階に、同時に組み込まれる。したがって、例
えば、標識されたプライマーまたは標識されたヌクレオ
チドを用いたポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、標識され
た増幅産物を提供する。好ましい態様では、上述のよう
な、標識ヌクレオチド(例、蛍光標識UTPおよび/または
CTP)を用いた転写増幅で、標識が転写核酸に取り込ま
れる。
【0154】または、標識は元の核酸サンプル(例、mR
NA、ポリA mRNA、cDNAなど)、または増幅終了後に増幅
産物に、直接添加することもできる。核酸に標識を結合
する方法は、当技術分野で周知で、例えば、ニックトラ
ンスレーション、または核酸をリン酸化した後に核酸リ
ンカーを結合(連結)して、サンプル核酸を標識(例、
蛍光体)に結合する末端標識(例、標識RNA使用)など
が含まれる。
【0155】本発明に使用が適した検出可能標識には、
分光的、光化学的、生化学的、免疫化学的、電気的、光
学的、または化学的手法で検出可能な任意の組成物が含
まれる。本発明で有用な標識には、標識ストレプトアビ
ジン結合体による染色のためのビオチン、磁性ビーズ
(例、Dynabeads(登録商標))、蛍光色素(例、フルオ
レセイン、テキサスレッド、ローダミン、緑色蛍光蛋白
質(GFP)など)、放射性標識(例、3H、125I、35S、
14C、または32P)、酵素(例、セイヨウワサビペルオキ
シダーゼ、アルカリホスファターゼ、およびELISAで通
常使用される他の酵素)、およびコロイド金もしくは着
色ガラスのような比色標識、またはプラスチック(例、
ポリスチレン、ポリプロピレン、ラテックス等)のビー
ズが含まれる。そのような標識の使用を開示している特
許には、米国特許第3,817,837号;第3,850,752号;第3,
939,350号;第3,996,345号;第4,277,437号;第4,275,1
49号;および第4,366,241号が含まれる。
【0156】そのような標識の検出方法は、当業者には
周知である。したがって、例えば、放射性標識は写真フ
ィルムまたはシンチレーションカウンターを用いて検出
でき、蛍光マーカーは、光検出器を用いて発光を検出す
ることによって検出できる。酵素標識の検出は、通常、
酵素に基質を提供し、基質に対する酵素の作用によって
生成する反応産物を検出して行い、比色標識は着色した
標識を基に可視化することにより検出される。1つの特
定の好ましい方法は、散乱光を測定することで検出でき
るコロイド金標識を用いるものである。
【0157】標識は、ハイブリダイゼーションの前また
は後に標的(サンプル)核酸に添加できる。いわゆる
「直接標識」は、ハイブリダイゼーションの前に標的
(サンプル)核酸に直接に結合または組み込まれた検出
可能標識である。反対に、いわゆる「間接標識」は、ハ
イブリダイゼーション後にハイブリッド二本鎖分子に結
合される。しばしば、間接標識はハイブリダイゼーショ
ンの前に標的核酸に結合された結合性成分に結合され
る。したがって、例えば、ハイブリダイゼーション前
に、標的核酸をビオチン化することができる。ハイブリ
ダイゼーション後に、アビジンの結合した蛍光体はビオ
チンを持つハイブリッド二本鎖分子に結合するため、簡
単に検出できる標識が得られる。核酸の標識およびハイ
ブリダイズした標識核酸の検出の詳細な総説は、「生化
学と分子生物学の実験室テクニック(Laboratory Techni
ques in Biochemistry and Molecular Biology) 」24巻
「核酸プローブとのハイブリダイゼーション (Hybridiz
ation With Nucleic Acid Probes)」P. Tijssen編、Els
evier,ニューヨーク(1993)を参照のこと。
【0158】蛍光標識は好ましく、インビトロ転写反応
中に簡単に添加することができる。好ましい態様では、
上述のようにインビトロ転写反応で生成するRNAに、フ
ルオレセイン標識UTPおよびCTPを組み込ませる。
【0159】高密度アレイのプローブにハイブリダイズ
した標識された標的(サンプル)核酸の検出方法は、当
技術分野で公知である。したがって、例えば、比色標識
を使用する場合には、標識を単に可視化すれば十分であ
る。放射性標識プローブが使用される場合には、放射線
の検出(例、写真フィルムまたは固体検出器による)で
十分である。
【0160】しかし、好ましい態様では、標的核酸は蛍
光標識され、プローブアレイ上の標識の局在は、蛍光顕
微鏡で検出される。その特定の蛍光標識の励起波長の光
源でハイブリダイズしたを励起し、得られた発光波長の
蛍光を検出する。特に好ましい態様では、励起光源は蛍
光標識の励起に適当なレーザーである。
【0161】共焦点顕微鏡を、コンピュータ制御ステー
ジと共に自動化し、高密度アレイ全体を自動的にスキャ
ンすることができる。同様に、自動データ収集システム
に接続したフォトトランスデューサー(例、光電子増倍
管、固体アレイ、CCDカメラなど)を顕微鏡に取り付
け、アレイ上の各オリゴヌクレオチドプローブへのハイ
ブリダイゼーションによって生成した蛍光シグナルを自
動的に記録するようにできる。そのような自動化システ
ムは、米国特許第5,143,854号、PCT出願20 92/10092
号、および1994年2月10日出願の同時係属中の米国特許
出願第08/195,889号に詳しく説明されている。自動化共
焦点顕微鏡と合わせてレーザー照射を使用すると、約10
0μm以上、さらに好ましくは約50μm以上、および最も
好ましくは約25μm以上の解像度で検出が可能になる。
【0162】当業者は、ハイブリダイゼーション結果の
評価方法は、使用した特定のプローブ核酸および提供さ
れる対照の性質によって異なることを認識すると思われ
る。最も単純な態様では、各プローブの蛍光強度が単純
に定量される。これは、高密度アレイ上の各位置(異な
るプローブを表す)におけるプローブシグナルの強度を
測定するだけで実施できる(例、標識が蛍光標識の場
合、アレイ上の各位置における固定した励起照射によっ
て生成する蛍光の量(強度)を検出する)。「試験」サ
ンプルの核酸にハイブリダイズしたアレイの絶対強度
を、「対照」サンプルが生成する強度と比較すると、各
プローブにハイブリダイズした核酸の相対的発現が測定
できる。
【0163】しかし、当業者は、ハイブリダイゼーショ
ンシグナルの強度は、ハイブリダイゼーション効率、サ
ンプル核酸上の標識の量、およびサンプル中の特定の核
酸の量によって、変わることを認識すると思われる。通
常、非常に低レベル(例、<1pM)で存在する核酸は、非
常に弱いシグナルを発する。ある低濃度では、シグナル
はバックグラウンドとほぼ区別が不可能になる。ハイブ
リダイゼーションデータを評価する際には、それ以下の
シグナルがバックグラウンドと基本的に区別不能である
とする閾値強度を選択することができる。
【0164】低レベルの核酸発現を検出することが望ま
しい場合には、低い閾値を選択する。逆に、高レベルの
発現のみを評価する場合には、高い閾値レベルを選択す
る。好ましい態様では、適切な閾値は平均バックグラウ
ンドシグナルを約10%上回るレベルである。
【0165】また、適当な対照を提供すると、ハイブリ
ダイゼーション条件、細胞の健康状態、非特異的結合な
どの変動要因を抑えた、さらに詳しい分析が可能にな
る。したがって、例えば、好ましい態様では、ハイブリ
ダイゼーションアレイには正規化対照を提供する。正規
化対照は、サンプルに既知の濃度で加えた対照配列に相
補的なプローブである。全体のハイブリダイゼーション
条件が良くない場合には、正規化対照はハイブリダイゼ
ーションの低下を反映して、より弱いシグナルを示す。
逆に、ハイブリダイゼーション条件が良い場合には、正
規化対照はハイブリダイゼーションの向上を反映して、
より高いシグナルを提供する。アレイの他のプローブの
シグナルを正規化対照に対して正規化すると、ハイブリ
ダイゼーション条件の変動の対照が提供される。通常、
正規化はアレイ上の他のプローブの測定されたシグナル
を、正規化対照の生成する平均シグナルで除することで
行われる。正規化には、サンプル調製および増幅による
変動の修正も含まれ得る。そのような正規化は、サンプ
ル調製/増幅対照プローブ(例、Bio Bプローブ)の平均
シグナルで、測定シグナルを除することによって実行で
きる。得られた値に定数を乗じて、結果を概算すること
ができる。
【0166】上述のように、高密度アレイには、ミスマ
ッチ対照も含まれ得る。好ましい態様では、アレイの各
プローブ(正規化対照を除く)の中心ミスマッチを持つ
ミスマッチ対照がある。ストリンジェントな条件で洗浄
した後、完全な対合はプローブにハイブリダイズする
が、ミスマッチはハイブリダイズしないと予測されるの
で、ミスマッチ対照のシグナルは、非特異的結合のみ、
またはミスマッチにハイブリダイズする核酸がサンプル
中に存在することを示すはずである。問題のプローブお
よび対応するミスマッチ対照のいずれもが高いシグナル
を示す場合、またはミスマッチが対応する試験プローブ
よりも高いシグナルを示す場合には、ハイブリダイゼー
ションに問題があるので、これらのプローブのシグナル
は無視される。標的特異的プローブと、それに対応する
ミスマッチ対照の間のハイブリダイゼーションシグナル
の強度の差は、標的特異的プローブの区別の尺度であ
る。したがって、好ましい態様では、ミスマッチプロー
ブのシグナルを、対応する試験プローブのシグナルから
差し引くと、試験プローブの特異的な結合に起因するシ
グナルの量が得られる。
【0167】その後、遺伝子に特異的に結合するプロー
ブの各々のシグナル強度を測定し、正規化対照に対して
正規化することによって、特定の配列の濃度が決定でき
る。プローブのシグナルがミスマッチよりも大きい場合
には、ミスマッチを差し引く。ミスマッチの強度が対応
する試験プローブと等しいかそれを上回る場合には、シ
グナルを無視する。その後、特定の遺伝子の発現レベル
は、陽性シグナルの数(絶対値または閾値を超える部分
のいずれか)、陽性シグナルの強度(絶対値または選択
された閾値を超える部分のいずれか)、またはその両方
の組みあわせ(例、加重平均)で計算できる。
【0168】好ましい態様では、コンピュータシステム
を用いて、各ペアの完全なマッチとミスマッチプローブ
のハイブリダイゼーション強度を比較する。その遺伝子
が発現しているならば、ペアの完全マッチプローブのハ
イブリダイゼーション強度(または親和性)は、対応す
るミスマッチプローブよりも、高いことが認識できるは
ずである。一般に、一対のプローブのハイブリダイゼー
ション強度が実質的に同一ならば、その遺伝子が発現さ
れていないことを示す可能性がある。しかし、遺伝子が
発現しているかどうかの決定は、一対のプローブのみに
基づくのではなく、多くの対のプローブの分析に基づい
て行う。
【0169】システムは、完全マッチプローブとミスマ
ッチプローブのハイブリダイゼーション強度を比較した
後、遺伝子の発現を示す。例えば、システムはユーザに
対して、遺伝子が存在する(発現されている)、下限に
近い、または存在しない(発現されていない)のいずれ
かを示す。データ分析の具体的な手順は、すべての目的
のために以前に本明細書に組み入れられた米国特許出願
第08/772,376号に開示されている。
【0170】高密度核酸アレイの他に、他の方法も遺伝
子発現の大規模モニタリングに有用である。Liang, P.
およびPardee, A.B. (「ポリメラーゼ連鎖反応による真
核生物のメッセンジャーRNAのディファレンシャルディ
スプレイ(Differential Dispolay of eukaryotic messe
nger RNA by means of the polymerase chain reactio
n.)」 Science 257:967-971, 1992、これはすべての目
的のために参照として本明細書に組み入れられる)によ
って記述されたディファレンシャルディスプレイによ
り、2つのサンプル間の遺伝子発現を区別するために有
用な方法が提供される。Velculescuら (「遺伝子発現の
連続分析(Serial Analysis of Gene Expression.)」 Sc
ience, 270:484-487, 1995、これはすべての目的のため
に参照として本明細書に組み入れられる) によって記述
された遺伝子発現の連続分析により、遺伝子発現の定量
および定性分析のための別の方法が提供される。Fergus
onら (「遺伝子発現分析のための光ファイバーDNAバイ
オセンサーマイクロアレイ (A Fiber-optic DNA biosen
sor microarray for the analysis of gene expressio
n.)」 Nature-Biotechnology 14:1681-1684, 1996)によ
って記述された光ファイバーオリゴヌクレオチドセンサ
ーも、遺伝子発現のモニタリングに使用できる。
【0171】本明細書中の実施例および態様は例示のた
めのみに記載されており、当業者にはそれらに照らし合
わせた種々の修正または変更が示唆され、これらは本出
願の精神および範囲内であり、添付の請求の範囲内であ
ることが理解される。本明細書に引用されるすべての出
版物、特許、および特許出願は、すべての目的のために
参照として本明細書に組み入れられる。
【0172】
【実施例】WT1およびEWS-WT1の機能的性質を探り、内因
性標的遺伝子に対するその効果を調べるために、本発明
者らは厳密に調節された誘導可能プロモーターにより全
長蛋白質が発現される細胞を開発した。これらの細胞中
でWT1およびEWS-WT1を強制発現すると、アポトーシスが
誘導された。オリゴヌクレオチドアレイに基づく発現の
概略分析によって、WT1およびEWS-WT1の誘導後に、少数
の遺伝子の発現が変化したことが示された。
【0173】WT1およびEWS-WT1の機能的性質を調べるた
めに、本発明者らは骨肉腫細胞U2OS中でWT1およびEWS-W
T1の誘導可能なテトラサイクリン調節発現系を確立した
(GossenおよびBujard, 1992)。本発明者らは、WT1お
よびEWS-WT1の誘導発現後に発現レベルが変化する可能
性のある内因性遺伝子を探した。WT1およびEWS-WT1誘導
の12時間後に細胞からメッセンジャーRNAを単離し、ビ
オチン化し、6,800の既知の転写産物および発現された
配列タグを持つ高密度オリゴヌクレオチドアレイ(Lock
hartら、 1996: Wodickaら、1997)にハイブリダイズさ
せた。遺伝子は、WT1およびEWS-WT1誘導後に少なくとも
2回の実験の繰り返しで再現的に誘導または抑制され、
少なくとも3倍の発現量の変化が見られれば、その遺伝
子はWT1およびEWS-WT1標的の候補と見なされた。
【0174】このいわゆる「テト・オフ(tet-off)」
誘導系では、組織培養培地からテトラサイクリンを除去
して、組換え遺伝子を誘導する。この実験の目的は、こ
れらの癌抑制因子の機能的仲介因子の候補 (CFM)を同定
することであった。WT1またはEWS-WT1発現の誘導後、再
現的に発現が3倍またはそれ以上に変化する内因性遺伝
子が、(モニターした7000の遺伝子の内)それぞれ28個
および17個同定された。
【0175】WT1およびEWS-WT1の誘導発現を厳密に調節
した細胞株を作製して、本発明者らは癌抑制因子として
の機能に貢献すると考えられる下流経路を同定した。
【0176】発現プロフィールの作製のためのハイブリ
ダイゼーションに基づくアッセイ法 何10万もの化学合成したオリゴヌクレオチドを含むアレ
イのセットに全mRNA集団をハイブリダイズさせることに
より、mRNAレベルが決定される。オリゴヌクレオチド
は、光指向性(light-directed)固相コンビナトリアル
ケミストリーを用いて、ガラス支持体上にてインサイチ
ューで合成される。アレイは配列情報のみに基づいて設
計および合成されるため、ゲノム配列と遺伝子発現の差
の尺度とを直接結び付けるものとなる。アレイは1.28 x
1.28 cmで測定され、50 x 50ミクロンの合成物を65,00
0個以上含む。各合成物は特定の25量体オリゴヌクレオ
チドを107以上のコピー数含む。
【0177】各々のmRNAサンプルにつき、6,800の全長
ヒト遺伝子の発現レベルがモニターされる。これらの遺
伝子をカバーするオリゴヌクレオチド全体のセットを、
合計約1平方インチの面積を含む4つのアレイに分割す
る。各遺伝子につき、自動化した選択基準に基づいて、
約20の相補的25量体が選択される。この基準には、ゲノ
ムの他の部分と比較した配列の独自性、およびアレイ上
のハイブリダイゼーションに悪影響を与えると決定され
た特徴的配列(例、自己相補性または単一ヌクレオチド
の集団)が存在しないことに関する試験が含まれる。各
遺伝子にオリゴヌクレオチドのセットを使用すると、検
出およびデータ分析に冗長性が得られ、時折発生する交
差ハイブリダイゼーションによる混乱の可能性を低減す
るため、定量的情報を得るために、すべてのオリゴヌク
レオチドが同一レベルでハイブリダイズする必要がなく
なる。検出の感度および特異性をさらに向上させるため
に、各相補的オリゴヌクレオチド(完全なマッチ、また
はPM)には、物理的に隣接した位置に、密接に関連した
ミスマッチ(MM)パートナーを合成して配置する。ミス
マッチパートナーは、25量体の中央の位置の単一の塩基
以外は、同一のものである。各対のMMオリゴヌクレオチ
ドは、均一なハイブリダイゼーションパターン(PMシグ
ナルが対応するMMシグナルよりも強いというパターン)
を認識するための内部対照の役割を果たす。定量画像分
析は、PMとMMパートナーとの平均の差に基づくもので、
各遺伝子のオリゴヌクレオチド対のセットを通じて、非
特異的なバックグラウンドの影響は相殺され、特異的な
ハイブリダイゼーションシグナルが建設的に加算される
傾向がある。このようなハイブリダイゼーションシグナ
ルは、1:300,000から1:300まで、3桁にわたって定量的
である。
【0178】
【発明の効果】本発明により、WT1遺伝子に関する癌の
診断、薬物スクリーニング、および変異の機能分析方法
が提供された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/53 G01N 33/574 D 33/566 C12N 5/00 B 33/574 15/00 A //(C12N 5/10 C12R 1:91) (72)発明者 トルオン ビビ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 サン ホセ キンドラ ヒル ドライブ 7082 (72)発明者 ヘイバー ダニエル アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 チ ェストナット ヒル モナドンク ロード 34 (72)発明者 リー シーン アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 マ ルデン ダニエルズ ストリート 30 ア パートメント 101

Claims (65)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の段階を含む、標的細胞においてWT
    1遺伝子の機能変異を検出する方法: (a) 標的細胞、および(b) 野生型WT1遺伝子を持ち、そ
    の他の点では標的細胞に実質的に類似した参照細胞のサ
    ンプル中で、少なくとも3つのWT1の下流遺伝子の発現を
    検出する段階であって、下流遺伝子は野生型WT1遺伝子
    にアップレギュレーションまたはダウンレギュレーショ
    ンされる検出段階;および標的細胞および参照細胞にお
    ける下流遺伝子の発現を比較する段階であって、標的細
    胞と参照細胞とで発現に差があれば、標的細胞にWT1機
    能変異が存在することが示唆される段階。
  2. 【請求項2】 下流遺伝子が、野生型WT1遺伝子によっ
    て転写調節されており、該下流遺伝子の発現が、参照細
    胞および標的細胞中の該下流遺伝子の転写産物の量を測
    定することによって検出される、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 転写産物の量が、高密度核酸アレイを用
    いて測定される、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 下流遺伝子が、ナチュラルキラー細胞プ
    ロテイン4前駆体 (M59807)、葉酸結合蛋白質 (M2531
    7)、αチューブリンのHALPHA44遺伝子 (X06956)、熱シ
    ョック蛋白質HSP70B (X51758)、90K産物 (H17969)、熱
    ショック70kd蛋白質1 (T66307)、アンフィレグリン (M3
    0704)、プロコラーゲンα1 (T51558)、β遊走性プラス
    ミノーゲン活性化因子阻害剤1 (M14083)、放射線照射ケ
    ラチノサイト由来のシステインプロテアーゼ阻害剤 (X0
    5978)、脳性ナトリウム利尿蛋白質(brain natriuretic
    protein)(BNP)(M31766)、白血病ウイルス受容体1 (GLVR
    1)(L20859)、1型細胞骨格17ケラチン(R71870)、チュ
    ーブリンα5鎖 (H45051)、プリンヌクレオシドホスホリ
    ラーゼ (T47964)、Gem GTPアーゼ (U10550)、アドレノ
    メダリン (D14874)、GPIアンカー型ウロキナーゼプラス
    ミノーゲン活性化因子表面受容体 (R38636)、組織型プ
    ラスミノーゲン活性化因子 (X13097)、グラビン(M9632
    2)、jun-B (X51345)、延長因子1α-2 (X79490)、ホメオ
    ティック遺伝子調節因子 (R16977)、クローン9112 (X57
    348)、インターフェロンγ処理誘導可能mRNA (M2668
    3)、膜貫通受容体蛋白質 (Z17227)、酸性FGF (X6577
    9)、軟骨結合蛋白質-1(X17405)、IL-11 (X58377)、お
    よびミトコンドリアリン酸輸送蛋白質(R49231)からな
    る群より選択されるWT1にアップレギュレーションされ
    る遺伝子を、少なくとも1つ含む、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 下流遺伝子が、カベオリンおよび延長因
    子1α-2からなる群より選択される、WT1にダウンレギュ
    レーションされる遺伝子を少なくとも1つ含む、請求項1
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 下流遺伝子がp21またはEGFRをさらに含
    む、請求項4記載の方法。
  7. 【請求項7】 WT1にアップレギュレーションされる遺
    伝子の発現が、参照細胞と比較して、標的細胞で少なく
    とも2分の1以下であるか、WT1にダウンレギュレーショ
    ンされる遺伝子の発現が、参照細胞と比較して標的細胞
    で少なくとも2倍以上である場合に、標的細胞中のWT1遺
    伝子が機能損失変異であることを示す段階をさらに含
    む、請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 下記の段階を含む、標的細胞中でEWS-WT
    1遺伝子融合体を検出する方法: (a) 標的細胞、および(b) 野生型EWSおよびWT1遺伝子を
    持ち、その他の点では標的細胞に実質的に類似した参照
    細胞のサンプル中で、1つまたは複数のEWS-WT1融合体の
    下流遺伝子の発現を検出する段階であって、該下流遺伝
    子は野生型EWSおよびWT1遺伝子にアップレギュレーショ
    ンまたはダウンレギュレーションされる検出段階;およ
    び標的細胞および参照細胞における該下流遺伝子の発現
    を比較する段階であって、標的細胞と参照細胞とで発現
    に差があれば、標的細胞中にEWS-WT1融合体が存在する
    ことが示唆される段階。
  9. 【請求項9】 下流遺伝子が、仮性狂犬病ウイルス核抗
    原(R60906およびT79475)、インターロイキン-2受容体
    β鎖(M26062)、G1/S-特異的サイクリンD1(H2052
    9)、ニューロン特異的γ-2エノラーゼ(M22349)、転
    座t(3;5)(q25.1;p34)により得られる融合遺伝子NPM-MLF
    1(L49054)、コラーゲンα3(IV)鎖(H62466)、T-リン
    パ球特異的蛋白質チロシンキナーゼp56lck (lck)(U238
    52)、インスリン様成長因子結合蛋白質-4(U20982)、
    カテプシンB (L16510)、シスタチンC(T51534)、二
    重特異的マイトジェン活性化蛋白質キナーゼキナーゼ2
    (R42291)、神経グリア細胞接着分子(T53118)、PIM-
    1癌原遺伝子セリン/スレオニン-蛋白質キナーゼ(H1092
    5)、カルボキシルエステラーゼ前駆体(R54359)、蛋
    白質-チロシンホスファターゼPAC-1(L11329)、および
    インターフェロン誘導蛋白質6-16(X02492)からなる群
    より選択される、EWS-WT1にアップレギュレーションさ
    れる遺伝子を少なくとも一つ含む、請求項8記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 下記の段階を含む、WT1配列変化の細
    胞内機能アッセイ法:WT1配列変化を有する標的細胞の
    標的サンプル、および野生型WT1遺伝子を持ち、その他
    の点では標的細胞に実質的に類似した参照細胞の参照サ
    ンプルにおいて、少なくとも3つの下流遺伝子の発現を
    検出する段階であって、該下流遺伝子は野生型WT1遺伝
    子にアップレギュレーションまたはダウンレギュレーシ
    ョンされる検出段階;および該標的サンプル中の該発現
    と該参照サンプル中の該発現とを比較する段階であっ
    て、2つのサンプル間で発現に差があれば、該WT1配列変
    化がWT1の生物学的機能に影響を与えることが示唆され
    る段階。
  11. 【請求項11】 下流遺伝子が、野生型WT1遺伝子によ
    って転写調節されており、該下流遺伝子の発現が、参照
    細胞および標的細胞中の該下流遺伝子の転写産物の量を
    測定することによって検出される、請求項10記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 転写産物の量が、高密度核酸アレイを
    用いて測定される、請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 下流遺伝子が、ナチュラルキラー細胞
    プロテイン4前駆体(M59807)、葉酸結合蛋白質 (M2531
    7)、αチューブリンのHALPHA44遺伝子 (X06956)、熱シ
    ョック蛋白質HSP70B (X51758)、90K産物 (H17969)、熱
    ショック70kd蛋白質1 (T66307)、アンフィレグリン (M3
    0704)、プロコラーゲンα1 (T51558)、β遊走性プラス
    ミノーゲン活性化因子阻害剤1 (M14083)、放射線照射ケ
    ラチノサイト由来のシステインプロテアーゼ阻害剤 (X0
    5978)、脳性ナトリウム利尿蛋白質 (BNP)(M31766)、白
    血病ウイルス受容体1 (GLVR1)(L20859)、1型細胞骨格17
    ケラチン、チューブリンα5鎖 (H45051)、プリンヌクレ
    オシドホスホリラーゼ (T47964)、Gem GTPアーゼ (U105
    50)、アドレノメダリン (D14874)、GPIアンカー型ウロ
    キナーゼプラスミノーゲン活性化因子表面受容体 (R386
    36)、組織型プラスミノーゲン活性化因子 (X13097)、グ
    ラビン (M96322)、jun-B (X51345)、ホメオティック遺
    伝子調節因子 (R16977)、クローン9112 (X57348)、イン
    ターフェロンγ処理誘導可能mRNA (M26683)、膜貫通受
    容体蛋白質 (Z17227)、酸性FGF (X65779)、軟骨結合蛋
    白質-1(X17405)、IL-11 (X58377)、およびミトコンド
    リアリン酸輸送蛋白質(R49231)からなる群より選択さ
    れるWT1にアップレギュレーションされる遺伝子を少な
    くとも1つ含む、請求項10記載の方法。
  14. 【請求項14】 下流遺伝子が、カベオリンおよび延長
    因子1α-2(X79490)からなる群より選択される、WT1に
    ダウンレギュレーションされる遺伝子を少なくとも1つ
    含む、請求項10記載の方法。
  15. 【請求項15】 下流遺伝子がp21またはEGFRをさらに
    含む、請求項13記載の方法。
  16. 【請求項16】 WT1にアップレギュレーションされる
    遺伝子の発現が、参照細胞と比較して、標的細胞で少な
    くとも2分の1以下であるか、WT1にダウンレギュレーシ
    ョンされる遺伝子の発現が、参照細胞と比較して標的細
    胞で少なくとも2倍以上である場合に、WT1配列変化が野
    生型の機能損失変異であることを示す段階をさらに含
    む、請求項10記載の方法。
  17. 【請求項17】 下記の段階を含む、コンピュータを用
    いた標的WT1遺伝子中の変異の検出方法:野生型WT1遺伝
    子を含む野生型サンプル中の、該野生型WT1遺伝子によ
    って転写調節を受ける少なくとも3つの下流遺伝子の野
    生型発現データをコンピュータに入力する段階;標的WT
    1遺伝子を含む標的サンプル中の複数の該下流遺伝子の
    標的発現データをコンピュータに入力する段階;ならび
    に標的および野生型の発現データを比較して、差を測定
    する段階であって、差があれば、該標的WT1遺伝子中に
    変異が存在することが示唆される段階。
  18. 【請求項18】 下流遺伝子が、ナチュラルキラー細胞
    プロテイン4前駆体(M59807)、葉酸結合蛋白質 (M2531
    7)、αチューブリンのHALPHA44遺伝子 (X06956)、熱シ
    ョック蛋白質HSP70B (X51758)、90K産物 (H17969)、熱
    ショック70kd蛋白質1 (T66307)、アンフィレグリン (M3
    0704)、プロコラーゲンα1 (T51558)、β遊走性プラス
    ミノーゲン活性化因子阻害剤1 (M14083)、放射線照射ケ
    ラチノサイト由来のシステインプロテアーゼ阻害剤 (X0
    5978)、脳性ナトリウム利尿蛋白質 (BNP)(M31766)、白
    血病ウイルス受容体1 (GLVR1)(L20859)、1型細胞骨格17
    ケラチン、チューブリンα5鎖 (H45051)、プリンヌクレ
    オシドホスホリラーゼ (T47964)、Gem GTPアーゼ (U105
    50)、アドレノメダリン (D14874)、GPIアンカー型ウロ
    キナーゼプラスミノーゲン活性化因子表面受容体 (R386
    36)、組織型プラスミノーゲン活性化因子 (X13097)、グ
    ラビン (M96322)、jun-B (X51345)、ホメオティック遺
    伝子調節因子 (R16977)、クローン9112 (X57348)、イン
    ターフェロンγ処理誘導可能mRNA (M26683)、膜貫通受
    容体蛋白質 (Z17227)、酸性FGF (X65779)、軟骨結合蛋
    白質-1(X17405)、IL-11 (X58377)、およびミトコンド
    リアリン酸輸送蛋白質H(R49231)からなる群より選択
    されるWT1にアップレギュレーションされる遺伝子を少
    なくとも1つ含む、請求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 下流遺伝子が、カベオリンおよび延長
    因子1α-2(X79490)からなる群より選択される、WT1に
    ダウンレギュレーションされる遺伝子を少なくとも1つ
    含む、請求項17記載の方法。
  20. 【請求項20】 下流遺伝子がp21またはEGFRをさらに
    含む、請求項18記載の方法。
  21. 【請求項21】 WT1にアップレギュレーションされる
    遺伝子の発現が、参照細胞と比較して、標的細胞で少な
    くとも2分の1以下であるか、WT1にダウンレギュレーシ
    ョンされる遺伝子の発現が、参照細胞と比較して標的細
    胞で少なくとも2倍以上である場合に、標的WT1遺伝子中
    に変異があること示す段階をさらに含む、請求項17記載
    の方法。
  22. 【請求項22】 下記の段階を含む、コンピュータを用
    いたEWSとWT1遺伝子とを融合する転座の検出方法:野生
    型EWSおよびWT1遺伝子を含む野生型サンプル中の、EWS-
    WT1融合蛋白質によって転写調節を受ける複数の下流遺
    伝子の野生型発現データをコンピュータに入力する段
    階;EWS-WT1融合蛋白質の存在を試験する標的サンプル
    中の複数の該下流遺伝子の標的発現データをコンピュー
    タに入力する段階;ならびに標的および野生型の発現デ
    ータを比較して、差を測定する段階であって、差があれ
    ばEWSとWT1遺伝子を融合する転座があることが示唆され
    る段階。
  23. 【請求項23】 下流遺伝子が、仮性狂犬病ウイルス核
    抗原(R60906およびT79475)、インターロイキン-2受容
    体β鎖(M26062)、G1/S-特異的サイクリンD1(H2052
    9)、ニューロン特異的γ-2エノラーゼ(M22349)、転
    座t(3;5)(q25.1;p34)により得られる融合遺伝子NPM-MLF
    1(L49054)、コラーゲンα3(IV)鎖(H62466)、T-リン
    パ球特異的蛋白質チロシンキナーゼp56lck (lck)(U238
    52)、インスリン様成長因子結合蛋白質-4(U20982)、
    カテプシンB、シスタチンC(T51534)、二重特異的マイ
    トジェン活性化蛋白質キナーゼキナーゼ2(R42291)、
    神経グリア細胞接着分子(T53118)、PIM-1癌原遺伝子
    セリン/スレオニン-蛋白質キナーゼ(H10925)、カルボ
    キシルエステラーゼ前駆体(R54359)、蛋白質-チロシ
    ンホスファターゼPAC-1(L11329)、およびインターフ
    ェロン誘導蛋白質6-16(X02492)からなる群より選択さ
    れる、EWS-WT1にアップレギュレーションされる遺伝子
    を少なくとも一つ含む、請求項22記載の方法。
  24. 【請求項24】 下記の段階を含む、試験細胞の新生物
    形成性の診断方法:mRNA、cDNAおよびcRNAからなる群よ
    り選択される試験細胞の転写指標を、核酸プローブのセ
    ットにハイブリダイズさせる段階であって、核酸プロー
    ブのセットが、ナチュラルキラー細胞プロテイン4前駆
    体 (M59807)、熱ショック蛋白質HSP70B (X51758)、90K
    産物 (H17969)、熱ショック70kd蛋白質1 (T66307)、プ
    ロコラーゲンα1 (T51558)、放射線照射ケラチノサイト
    由来のシステインプロテアーゼ阻害剤 (X05978)、脳性
    ナトリウム利尿蛋白質 (BNP)(M31766)、白血病ウイルス
    受容体1 (GLVR1)(L20859)、1型細胞骨格17ケラチン(R7
    1870)、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ (T4796
    4)、アドレノメダリン (D14874)、グラビン (M96322)、
    jun-B (X51345)、延長因子1α-2 (X79490)、ホメオティ
    ック遺伝子調節因子(R16977)、クローン9112 (X5734
    8)、インターフェロンγ処理誘導可能mRNA (M26683)、
    膜貫通受容体蛋白質 (Z17227)、酸性FGF (X65779)、軟
    骨結合蛋白質-1(X17405)、IL-11 (X58377)、およびミ
    トコンドリアリン酸輸送蛋白質(R49231)からなる群よ
    り選択される、各々がWT1に活性化または抑制される遺
    伝子の一部である複数の核酸分子を含むハイブリダイズ
    段階;各々の該核酸プローブセットにハイブリダイズす
    る転写指標の量を検出する段階;ならびに(1) WT1に活
    性化される遺伝子であるプローブへの試験細胞の転写指
    標のハイブリダイゼーションが、正常細胞の転写指標の
    ハイブリダイゼーションよりも低レベルである、または
    (2) WT1に抑制される遺伝子であるプローブへの試験細
    胞の転写指標のハイブリダイゼーションが、正常細胞の
    転写指標のハイブリダイゼーションよりも高レベルであ
    る場合に、試験細胞が新生物形成性であると同定する段
    階。
  25. 【請求項25】 試験細胞が腎臓細胞である、請求項24
    記載の方法。
  26. 【請求項26】 プローブの少なくとも4つが、WT1に活
    性化またはWT1に抑制される遺伝子の一部を含んでい
    る、請求項24記載の方法。
  27. 【請求項27】 プローブの少なくとも10個が、WT1に
    活性化またはWT1に抑制される遺伝子の一部を含んでい
    る、請求項24記載の方法。
  28. 【請求項28】 プローブの少なくとも15個が、WT1に
    活性化またはWT1に抑制される遺伝子の一部を含んでい
    る、請求項24記載の方法。
  29. 【請求項29】 核酸プローブが固体支持体に結合して
    いる、請求項24記載の方法。
  30. 【請求項30】 核酸プローブがアレイ上に配置されて
    いる、請求項24記載の方法。
  31. 【請求項31】 アレイが少なくとも250の異なる遺伝
    子の一部である核酸プローブを含んでいる、請求項30記
    載の方法。
  32. 【請求項32】 アレイが少なくとも6000の異なる遺伝
    子の一部である核酸プローブを含んでいる、請求項30記
    載の方法。
  33. 【請求項33】 細胞のWT1遺伝子型の状態を決定する
    ために、試験細胞中でWT1遺伝子の配列を決定する段階
    をさらに含む、請求項24記載の方法。
  34. 【請求項34】 比較されるサンプル間でハイブリダイ
    ゼーションに少なくとも2倍の差がある場合に試験細胞
    が新生物形成性であると同定される、請求項24記載の方
    法。
  35. 【請求項35】 下記の段階を含む、抗癌剤の同定方
    法:試験化合物をヒト細胞と接触させる段階;WT1にア
    ップレギュレーションされる少なくとも1つの遺伝子、
    またはWT1にダウンレギュレーションされる少なくとも1
    つの遺伝子の、細胞における発現を測定する段階であっ
    て、WT1にアップレギュレーションされる遺伝子が、ナ
    チュラルキラー細胞プロテイン4前駆体 (M59807)、熱シ
    ョック蛋白質HSP70B (X51758)、90K産物 (H17969)、熱
    ショック70kd蛋白質1 (T66307)、プロコラーゲンα1 (T
    51558)、放射線照射ケラチノサイト由来のシステインプ
    ロテアーゼ阻害剤 (X05978)、脳性ナトリウム利尿蛋白
    質 (BNP)(M31766)、白血病ウイルス受容体1 (GLVR1)(L2
    0859)、1型細胞骨格17ケラチン(R71870)、プリンヌク
    レオシドホスホリラーゼ (T47964)、アドレノメダリン
    (D14874)、グラビン (M96322)、jun-B (X51345)、ホメ
    オティック遺伝子調節因子 (R16977)、クローン9112 (X
    57348)、インターフェロンγ処理誘導可能mRNA (M2668
    3)、膜貫通受容体蛋白質 (Z17227)、酸性FGF (X6577
    9)、軟骨結合蛋白質-1(X17405)、IL-11 (X58377)、お
    よびミトコンドリアリン酸輸送蛋白質(R49231)からな
    る群より選択され、WT1にダウンレギュレーションされ
    る遺伝子が延長因子1α-2(X70940)である測定段階;
    および試験化合物が、ヒト細胞においてWT1にアップレ
    ギュレーションされる少なくとも1つの遺伝子の発現を
    上昇させるか、WT1にダウンレギュレーションされる少
    なくとも1つの遺伝子の発現を低下させる場合に、抗癌
    剤の可能性があると同定する段階。
  36. 【請求項36】 細胞が腎臓癌細胞である、請求項35記
    載の方法。
  37. 【請求項37】 細胞が腫瘍細胞である、請求項35記載
    の方法。
  38. 【請求項38】 細胞に野生型WT1遺伝子が含まれな
    い、請求項35記載の方法。
  39. 【請求項39】 WT1にアップレギュレーションおよび
    ダウンレギュレーションされる遺伝子の発現が、細胞中
    の該遺伝子の転写産物の量を測定することにより検出さ
    れる、請求項35記載の方法。
  40. 【請求項40】 転写産物の量が高密度核酸アレイを用
    いて測定される、請求項39記載の方法。
  41. 【請求項41】 下記の段階を含む、試験細胞の新生物
    形成性の診断方法:mRNA、cDNAおよびcRNAからなる群よ
    り選択される試験細胞の転写指標を、核酸プローブのセ
    ットにハイブリダイズさせる段階であって、核酸プロー
    ブのセットは、各々がEWS-WT1融合蛋白質に活性化また
    は抑制される遺伝子の一部である複数の核酸分子を含む
    ハイブリダイズ段階;各々の該核酸プローブセットにハ
    イブリダイズする転写指標の量を検出する段階;ならび
    に(1) EWS-WT1に活性化される遺伝子であるプローブへ
    の試験細胞の転写指標のハイブリダイゼーションが、正
    常細胞の転写指標のハイブリダイゼーションよりも低レ
    ベルである、または (2) EWS-WT1に抑制される遺伝子で
    あるプローブへの試験細胞の転写指標のハイブリダイゼ
    ーションが、正常細胞の転写指標のハイブリダイゼーシ
    ョンよりも高レベルである場合に、試験細胞が新生物形
    成性であると同定する段階。
  42. 【請求項42】 試験細胞がユーイング肉腫細胞であ
    る、請求項41記載の方法。
  43. 【請求項43】 プローブの少なくとも4つが、EWS-WT1
    に活性化またはEWS-WT1に抑制される遺伝子の一部を含
    んでいる、請求項41記載の方法。
  44. 【請求項44】 プローブの少なくとも10個が、EWS-WT
    1に活性化またはEWS-WT1に抑制される遺伝子の一部を含
    んでいる、請求項41記載の方法。
  45. 【請求項45】 プローブの少なくとも15個が、EWS-WT
    1に活性化またはEWS-WT1に抑制される遺伝子の一部を含
    んでいる、請求項41記載の方法。
  46. 【請求項46】 核酸プローブが固体支持体に結合して
    いる、請求項41記載の方法。
  47. 【請求項47】 核酸プローブがアレイ上に配置されて
    いる、請求項41記載の方法。
  48. 【請求項48】 アレイが少なくとも250の異なる遺伝
    子の一部である核酸プローブを含んでいる、請求項47記
    載の方法。
  49. 【請求項49】 アレイが少なくとも6000の異なる遺伝
    子の一部である核酸プローブを含んでいる、請求項47記
    載の方法。
  50. 【請求項50】 少なくとも1つの核酸プローブが、仮
    性狂犬病ウイルス核抗原(R60906およびT79475)、イン
    ターロイキン-2受容体β鎖(M26062)、G1/S-特異的サ
    イクリンD1(H20529)、ニューロン特異的γ-2エノラー
    ゼ(M22349)、転座t(3;5)(q25.1;p34)により得られる
    融合遺伝子NPM-MLF1(L49054)、コラーゲンα3(IV)鎖
    (H62466)、T-リンパ球特異的蛋白質チロシンキナーゼ
    p56lck(lck)(U23852)、インスリン様成長因子結合蛋
    白質-4(U20982)、カテプシンB、シスタチンC(T5153
    4)、二重特異的マイトジェン活性化蛋白質キナーゼキ
    ナーゼ2(R42291)、神経グリア細胞接着分子(T5311
    8)、PIM-1癌原遺伝子セリン/スレオニン-蛋白質キナー
    ゼ(H10925)、カルボキシルエステラーゼ前駆体(R543
    59)、蛋白質-チロシンホスファターゼPAC-1(L1132
    9)、およびインターフェロン誘導蛋白質6-16(X0249
    2)からなる群より択される、EWS-WT1にアップレギュレ
    ーションされる遺伝子の一部を含む、請求項41記載の方
    法。
  51. 【請求項51】 比較されるサンプル間でハイブリダイ
    ゼーションに少なくとも2倍の差がある場合に試験細胞
    が新生物形成性であると同定される、請求項41記載の方
    法。
  52. 【請求項52】 比較されるサンプル間でハイブリダイ
    ゼーションに少なくとも3倍の差がある場合に試験細胞
    が新生物形成性であると同定される、請求項41記載の方
    法。
  53. 【請求項53】 比較されるサンプル間でハイブリダイ
    ゼーションに少なくとも5倍の差がある場合に試験細胞
    が新生物形成性であると同定される、請求項41記載の方
    法。
  54. 【請求項54】 下記の段階を含む、抗癌剤の同定方
    法:試験化合物をヒト細胞と接触させる段階;EWS-WT1
    にアップレギュレーションされる少なくとも1つの遺伝
    子、またはEWS-WT1にダウンレギュレーションされる少
    なくとも1つの遺伝子のヒト細胞における発現を測定す
    る段階;および試験化合物が、EWS-WT1にアップレギュ
    レーションされる遺伝子の発現を低下させるか、EWS-WT
    1にダウンレギュレーションされる遺伝子の発現を上昇
    させる場合に、抗癌剤であると同定する段階。
  55. 【請求項55】 細胞が腎臓癌細胞である、請求項54記
    載の方法。
  56. 【請求項56】 細胞が腫瘍細胞である、請求項54記載
    の方法。
  57. 【請求項57】 WT1にアップレギュレーションおよび
    ダウンレギュレーションされる遺伝子の発現が、細胞中
    の該遺伝子の転写産物の量を測定することにより検出さ
    れる、請求項54記載の方法。
  58. 【請求項58】 転写産物の量が高密度核酸アレイを用
    いて測定される、請求項57記載の方法。
  59. 【請求項59】 WT1にアップレギュレーションされる
    遺伝子が、仮性狂犬病ウイルス核抗原(R60906およびT7
    9475)、インターロイキン-2受容体β鎖(M26062)、G1
    /S-特異的サイクリンD1(H20529)、ニューロン特異的
    γ-2エノラーゼ(M22349)、転座t(3;5)(q25.1;p34)に
    より得られる融合遺伝子NPM-MLF1(L49054)、コラーゲ
    ンα3(IV)鎖(H62466)、T-リンパ球特異的蛋白質チロ
    シンキナーゼp56lck (lck)(U23852)、インスリン様成
    長因子結合蛋白質-4(U20982)、カテプシンB、シスタ
    チンC(T51534)、二重特異的マイトジェン活性化蛋白
    質キナーゼキナーゼ2(R42291)、神経グリア細胞接着
    分子(T53118)、PIM-1癌原遺伝子セリン/スレオニン-
    蛋白質キナーゼ(H10925)、カルボキシルエステラーゼ
    前駆体(R54359)、蛋白質-チロシンホスファターゼPAC
    -1(L11329)、およびインターフェロン誘導蛋白質6-16
    (X02492)からなる群より選択される、請求項54記載の
    方法。
  60. 【請求項60】 下記の段階を含む、標的細胞中でWT1
    遺伝子の機能変異を検出する方法: (a) 標的細胞、および(b) 野生型WT1遺伝子を持ち、そ
    の他の点では標的細胞に実質的に類似した参照細胞のサ
    ンプル中で、少なくとも1つのWT1の下流遺伝子の発現を
    検出する段階であって、該下流遺伝子が、ナチュラルキ
    ラー細胞プロテイン4前駆体 (M59807)、葉酸結合蛋白質
    (M25317)、αチューブリンのHALPHA44遺伝子 (X0695
    6)、熱ショック蛋白質HSP70B (X51758)、90K産物 (H17
    969)、熱ショック70kd蛋白質1 (T66307)、アンフィレグ
    リン (M30704)、プロコラーゲンα1 (T51558)、β遊走
    性プラスミノーゲン活性化因子阻害剤1 (M14083)、放射
    線照射ケラチノサイト由来のシステインプロテアーゼ阻
    害剤 (X05978)、脳性ナトリウム利尿蛋白質 (BNP)(M317
    66)、白血病ウイルス受容体1 (GLVR1)(L20859)、1型細
    胞骨格17ケラチン、チューブリンα5鎖 (H45051)、プリ
    ンヌクレオシドホスホリラーゼ (T47964)、Gem GTPアー
    ゼ (U10550)、アドレノメダリン (D14874)、GPIアンカ
    ー型ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子表面受容
    体 (R38636)、組織型プラスミノーゲン活性化因子 (X13
    097)、グラビン (M96322)、jun-B (X51345)、延長因子
    1α-2(X79490)、ホメオティック遺伝子調節因子 (R1
    6977)、クローン9112 (X57348)、インターフェロンγ処
    理誘導可能mRNA (M26683)、膜貫通受容体蛋白質 (Z1722
    7)、酸性FGF (X65779)、軟骨結合蛋白質-1(X17405)、
    IL-11 (X58377)、ミトコンドリアリン酸輸送蛋白質(R4
    9231)、およびカベオリンからなる群より選択される検
    出段階;ならびに標的細胞および該参照細胞における少
    なくとも1つの下流遺伝子の発現を比較する段階であっ
    て、標的細胞と参照細胞とで該発現に差があれば、標的
    細胞にWT1機能変異が存在することが示唆される段階。
  61. 【請求項61】 下記の段階を含む、WT1配列変化の細
    胞内機能アッセイ法:WT1配列変化を持つ標的細胞の標
    的サンプル、および野生型WT1遺伝子を持ち、その他の
    点では標的細胞に実質的に類似した参照細胞の参照サン
    プルにおいて、ナチュラルキラー細胞プロテイン4前駆
    体 (M59807)、葉酸結合蛋白質 (M25317)、αチューブリ
    ンのHALPHA44遺伝子 (X06956)、熱ショック蛋白質HSP70
    B (X51758)、90K産物 (H17969)、熱ショック70kd蛋白
    質1 (T66307)、アンフィレグリン(M30704)、プロコラー
    ゲンα1 (T51558)、β遊走性プラスミノーゲン活性化因
    子阻害剤1 (M14083)、放射線照射ケラチノサイト由来の
    システインプロテアーゼ阻害剤 (X05978)、脳性ナトリ
    ウム利尿蛋白質 (BNP)(M31766)、白血病ウイルス受容体
    1 (GLVR1)(L20859)、1型細胞骨格17ケラチン、チューブ
    リンα5鎖 (H45051)、プリンヌクレオシドホスホリラー
    ゼ (T47964)、Gem GTPアーゼ (U10550)、アドレノメダ
    リン (D14874)、GPIアンカー型ウロキナーゼプラスミノ
    ーゲン活性化因子表面受容体 (R38636)、組織型プラス
    ミノーゲン活性化因子 (X13097)、グラビン (M96322)、
    jun-B (X51345)、延長因子1α-2 (X79490)、ホメオティ
    ック遺伝子調節因子 (R16977)、クローン9112 (X5734
    8)、インターフェロンγ処理誘導可能mRNA (M26683)、
    膜貫通受容体蛋白質 (Z17227)、カベオリン、酸性FGF
    (X65779)、軟骨結合蛋白質-1(X17405)、IL-11 (X5837
    7)、およびミトコンドリアリン酸輸送蛋白質(R49231)
    からなる群より選択される少なくとも1つの下流遺伝子
    の発現を検出する段階であって、該下流遺伝子は野生型
    WT1遺伝子にアップレギュレーションまたはダウンレギ
    ュレーションされる検出段階;ならびに該標的サンプル
    中の該発現と該参照サンプル中の該発現を比較する段階
    であって、2つのサンプル間で発現に差があれば、該WT1
    配列変化がWT1の生物学的機能に影響を与えることが示
    唆される段階。
  62. 【請求項62】 下記の段階を含む、コンピュータを用
    いた標的WT1遺伝子中の変異の検出方法:野生型WT1遺伝
    子を含む野生型サンプル中の、少なくとも1つのWT1下流
    遺伝子の野生型発現データをコンピュータに入力する段
    階であって、下流遺伝子が、ナチュラルキラー細胞プロ
    テイン4前駆体 (M59807)、葉酸結合蛋白質 (M25317)、
    αチューブリンのHALPHA44遺伝子 (X06956)、熱ショッ
    ク蛋白質HSP70B (X51758)、90K産物 (H17969)、熱ショ
    ック70kd蛋白質1 (T66307)、アンフィレグリン (M3070
    4)、プロコラーゲンα1 (T51558)、β遊走性プラスミノ
    ーゲン活性化因子阻害剤1 (M14083)、放射線照射ケラチ
    ノサイト由来のシステインプロテアーゼ阻害剤 (X0597
    8)、脳性ナトリウム利尿蛋白質 (BNP)(M31766)、白血病
    ウイルス受容体1 (GLVR1)(L20859)、1型細胞骨格17ケラ
    チン、チューブリンα5鎖 (H45051)、プリンヌクレオシ
    ドホスホリラーゼ (T47964)、Gem GTPアーゼ (U1055
    0)、アドレノメダリン (D14874)、GPIアンカー型ウロキ
    ナーゼプラスミノーゲン活性化因子表面受容体 (R3863
    6)、組織型プラスミノーゲン活性化因子 (X13097)、グ
    ラビン (M96322)、jun-B (X51345)、延長因子1α-2 (X7
    9490)、ホメオティック遺伝子調節因子 (R16977)、クロ
    ーン9112 (X57348)、インターフェロンγ処理誘導可能m
    RNA (M26683)、膜貫通受容体蛋白質 (Z17227)、カベオ
    リン、酸性FGF (X65779)、軟骨結合蛋白質-1(X1740
    5)、IL-11 (X58377)、およびミトコンドリアリン酸輸
    送蛋白質(R49231)からなる群より選択される入力段
    階;標的WT1遺伝子を含む標的サンプル中の複数の該下
    流遺伝子の標的発現データをコンピュータに入力する段
    階;ならびに標的および野生型の発現データを比較し
    て、差を測定する段階であって、差があれば、該標的WT
    1遺伝子中に変異が存在することが示唆される段階。
  63. 【請求項63】 下記の段階を含む、試験細胞の新生物
    形成性の診断方法:ナチュラルキラー細胞プロテイン4
    前駆体 (M59807)、熱ショック蛋白質HSP70B(X51758)、9
    0K産物 (H17969)、熱ショック70kd蛋白質1 (T66307)、
    プロコラーゲンα1 (T51558)、放射線照射ケラチノサイ
    ト由来のシステインプロテアーゼ阻害剤 (X05978)、脳
    性ナトリウム利尿蛋白質 (BNP)(M31766)、白血病ウイル
    ス受容体1 (GLVR1)(L20859)、1型細胞骨格17ケラチン
    (R71870)、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ (T479
    64)、アドレノメダリン (D14874)、グラビン (M9632
    2)、jun-B (X51345)、延長因子1α-2 (X79490)、ホメオ
    ティック遺伝子調節因子 (R16977)、クローン9112 (X57
    348)、インターフェロンγ処理誘導可能mRNA (M2668
    3)、膜貫通受容体蛋白質 (Z17227)、酸性FGF (X6577
    9)、軟骨結合蛋白質-1(X17405)、IL-11 (X58377)、お
    よびミトコンドリアリン酸輸送蛋白質(R49231)からな
    る群より選択される、WT1に活性化または抑制される少
    なくとも1つの遺伝子の試験細胞および対照細胞におけ
    る発現レベルを測定する段階;試験細胞で測定された発
    現レベルを対照細胞で測定された発現レベルと比較する
    段階;ならびに(1) WT1に活性化される遺伝子である少
    なくとも1つの遺伝子の発現レベルが、対照細胞よりも
    試験細胞のほうが低い、または (2) WT1に抑制される遺
    伝子の少なくとも1つの発現レベルが、対照細胞よりも
    試験細胞のほうが高い場合に、試験細胞が新生物形成性
    であると同定する段階。
  64. 【請求項64】 下記の段階を含む、試験細胞の新生物
    形成性の診断方法:EWS-WT1融合蛋白質に活性化または
    抑制される少なくとも1つの遺伝子の試験細胞および対
    照細胞における発現レベルを測定する段階;試験細胞の
    測定された発現レベルを対照細胞の測定された発現レベ
    ルと比較する段階;ならびに(1) EWS-WT1に活性化され
    る遺伝子の試験細胞における発現が、正常細胞における
    発現よりも低い、または (2) EWS-WT1に抑制される遺伝
    子の試験細胞における発現が、正常細胞における発現よ
    りも高い場合に、試験細胞が新生物形成性であると同定
    する段階。
  65. 【請求項65】 下記の段階を含む、試験細胞の新生物
    形成性の診断方法:WT1に活性化または抑制される少な
    くとも3つの遺伝子の試験細胞および対照細胞における
    発現レベルを測定する段階;試験細胞にて測定された発
    現レベルを対照細胞にて測定される発現レベルと比較す
    る段階;ならびに(1) WT1に活性化される遺伝子の試験
    細胞における発現が、正常細胞における発現よりも低
    い、または (2) WT1に抑制される遺伝子の試験細胞にお
    ける発現が、正常細胞における発現よりも高い場合に、
    試験細胞が新生物形成性であると同定する段階。
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