JP2000308444A - スプールの発音機構 - Google Patents

スプールの発音機構

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JP2000308444A
JP2000308444A JP11121485A JP12148599A JP2000308444A JP 2000308444 A JP2000308444 A JP 2000308444A JP 11121485 A JP11121485 A JP 11121485A JP 12148599 A JP12148599 A JP 12148599A JP 2000308444 A JP2000308444 A JP 2000308444A
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spool
sounding
sound
rotating
rotation
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JP11121485A
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English (en)
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Takeshi Ikuta
剛 生田
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Original Assignee
Shimano Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スプールの発音機構において、音量を調整で
きるようにする。 【解決手段】 発音機構26は、スプール15の回転に
より発音する機構であって、円板状の凹凸部材70と、
音出し部材71と、移動機構73とを備えている。凹凸
部材70は、スプール15に連動して回転し、外周に周
方向に間隔を隔てて多数の凸部70aが並べて形成され
た部材である。音出し部材71は、凹凸部材70の凸部
70a間に先端部が配置される接触位置と凸部70aか
ら離反する離反位置との間で移動可能な部材である。移
動機構73は、音出し部材71を接触位置と離反位置と
の間で移動させ、かつその間の凸部70aに接触する複
数の発音位置に位置決め可能な機構である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発音機構、特に、
両軸受リールのリール本体に回転自在に装着されたスプ
ールの回転により発音するスプールの発音機構に関す
る。
【0002】
【従来の技術】両軸受リールは、釣り竿の長手方向と直
交する軸に平行な軸回りに釣り糸を巻き取るリールであ
る。両軸受リールは、釣り竿に装着されたリール本体
と、リール本体に回転自在に装着されたハンドルと、リ
ール本体に回転自在に支持された糸巻用のスプールと、
ハンドルの回転をスプールに伝達する回転伝達機構と、
回転伝達機構の途中に設けられたクラッチ機構と、クラ
ッチ機構の状態に関わらずスプールを制動させるための
キャスティングコントロール機構と呼ばれる制動機構を
備えている。
【0003】この種の両軸受リールでクラッチ機構のオ
ンオフにかかわらず、スプールが回転すると発音すると
ともに、発音可能状態と発音不能状態とを切換可能な発
音機構を備えたものが知られている。このような発音機
構を備えていると、釣りを行っているときには発音可能
状態にし、仕掛けを投入するときや巻き上げるときには
発音不能状態に切り換えできるので、仕掛けに魚がかか
ったときに発音によりそのことを報知できるとともに、
仕掛けを投入するときや巻き上げるときに回転抵抗を小
さくすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成では、
発音可能状態と発音不能状態とに切り換え可能であるの
で、発音状態で魚の当たりを確実に認識できるとともに
発音不能状態で回転抵抗を小さくできる。しかし、発せ
られる音量が一定であるため、釣りを行っている周囲の
環境や釣法等によって音量を変化させることができな
い。このように音量を変化させることができないと不便
なときがある。たとえば、静かな環境では小さな音量で
よいが、騒々しい環境や釣り竿から離れた場所にいると
きには大きな音量の方が好ましい。
【0005】本発明の課題は、スプールの発音機構にお
いて、音量を調整できるようにすることにある。本発明
の別の課題は、スプールの発音機構において、音量の調
整に加えて回転抵抗を調整できるようにすることにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明1に係るスプールの
発音機構は、両軸受リールのリール本体に回転自在に装
着されたスプールの回転により発音する機構であって、
円板状の凹凸部材と、音出し部材と、移動手段とを備え
ている。円板状の凹凸部材は、スプールに連動して回転
し、外周に周方向に間隔を隔てて多数の凸部が並べて形
成された部材である。音出し部材は、凹凸部材の凸部間
に先端部が配置される接触位置と凸部から離反する離反
位置との間で移動可能な部材である。移動手段は、音出
し部材を前記接触位置と離反位置との間で移動させ、か
つその間の凸部に接触する複数の発音位置に位置決め可
能な手段である。ここで、凹凸部材は、外周に複数の凸
部があればスプールと別体でも一体でも良い。
【0007】この発音機構では、スプールが回転する
と、それに応じて凹凸部材も回転する。そして、音出し
部材が移動手段により接触位置に配置されると、凹凸部
材の回転により音出し部材が凸部との衝突を繰り返して
振動し発音する。一方、移動手段により音出し部材を接
触位置から徐々に離反位置に向けて移動させると、その
間の複数の発音位置では、音出し部材と凸部との接触状
態により音量が変化する。すなわち、音出し部材の凸部
間への侵入深さが接触位置から離反位置にかけて複数の
発音位置で徐々に浅くなり、離反位置では凸部間から完
全に離反する。したがって、凸部間に最も侵入した接触
位置で最大音量になり、離反位置に最も近い発音位置で
最小音量になり、その間の発音位置で接触位置側から徐
々に音量が小さくなる。ここでは、音出し部材を凹凸部
材に対して徐々に移動できるようにし、かつその間の複
数の発音位置に位置決め可能にしたので、音出し部材の
位置を変えることで音量を可変に調整することができ
る。しかも、音出し部材の侵入深さにより回転抵抗が変
化するので、回転抵抗を可変に調整することができ、ス
プールの糸繰り出し方向の回転に対する比較的小さなブ
レーキ力を調整できる。
【0008】発明2に係るスプールの発音機構は、発明
1に記載の発音機構において、移動手段は、リール本体
にスプールの回転軸に沿った軸回りに回動自在に装着さ
れた円板状の回動部材と、回動部材の回動位置を位置決
めする位置決め手段とを有し、音出し部材は回動部材に
回動軸に沿った軸回りに揺動自在に装着されている。こ
の場合には、回動部材を回動させて複数の位置のいずれ
かに位置決めすると、回動部材に揺動自在に装着された
音出し部材が位置決めされて凹凸部材に対する距離が接
触位置と離反位置との間で変動する。ここでは、回動部
材の回動により音出し部材と凹凸部材との距離を調整し
ているので、回動量に対して距離の変化を少なくするこ
とができ、音量の微妙な調整が可能になる。
【0009】発明3に係るスプールの発音機構は、発明
2に記載の機構において、音出し部材を所定の揺動姿勢
に維持するための付勢部材をさらに備える。この場合に
は、付勢部材により音出し部材が所定の揺動姿勢に維持
されるので、凸部との衝突状態が一定になり、同じ位置
での音質や回転抵抗の変動が生じにくくなる。発明4に
係るスプールの発音機構は、発明3に記載の機構におい
て、付勢部材は、音出し部材に一端が係止され、他端が
回動部材又は回動部材に連動する部材に係止されている
ばね部材である。この場合には、付勢部材の他端が回動
部材に連動して移動するので、回動操作してもばね部材
の付勢力が変動しにくくなり、発音が安定しかつ回転抵
抗も変動しにくくなる。また、ばね部材の付勢力が変動
しにくいので、音量の変化を音出し部材の位置の変化だ
けで規定できる。
【0010】発明5に係るスプールの発音機構は、発明
2から4のいずれかに記載の機構において、回動部材を
回動操作するためにリール本体の外部に露出する操作部
材をさらに備えている。この場合には、リール本体の外
部から音量を簡単に制御できる。発明6に係るスプール
の発音機構は、発明2から5のいずれかに記載の機構に
おいて、回動部材の回動範囲を所定の範囲に規制する規
制手段をさらに備えている。この場合には、回動部材の
回動範囲が規制されているので、接触位置と離反位置と
で回動範囲を規制することで、回動操作が容易になる。
【0011】発明7に係るスプールの発音機構は、発明
1から6のいずれかに記載の機構において、凹凸部材の
多数の凸部は、スプールが糸繰り出し方向に回転したと
きの回転方向下流側の角度が上流側に比べて大きい鋸歯
形状である。この場合には、糸繰り出し方向に回転した
ときに凸部の角度が大きい部分が音出し部材に衝突する
ので、糸巻取時に比べて回転抵抗が大きくなりかつ音量
も大きくなる。このため、発音状態で巻き上げ動作を行
っても回転抵抗を小さくできるとともに、糸繰り出し時
の回転抵抗が大きくなるので、泳がせ釣り等に使用しや
すくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1において、本発明の一実施形
態による両軸受リールは、たとえば、5号の釣り糸を3
00m程度巻き付け可能な中型の丸型リールである。丸
型リールは、リール本体1と、リール本体1の側方に配
置されたスプール回転用のハンドル組立体2と、ハンド
ル組立体2のリール本体1側に配置されたスタードラグ
(操作部材の一例)3とを備えている。なお、この両軸
受リールは、レベルワインド機構は有していない。
【0013】リール本体1には、スプール15が回転自
在に装着されている。リール本体1は、竿取付脚4を介
して釣り竿RDに装着され得る。リール本体1は、図2
に示すように、所定の間隔をあけて配置された左右1対
の側板10,11と側板10,11を連結する複数の連
結部材12とを有するフレーム5と、フレーム5の両側
方に装着された第1カバー13及び第2カバー14と、
第2カバー14に装着された機構装着板16とを有して
いる。機構装着板16は側板11に接触して配置され、
機構装着板16と第2カバー14との間には、後述する
各種機構を収納するための空間が形成されている。
【0014】フレーム5はダイキャスト成形により得ら
れ、第2カバー14は、金属薄板をプレス成形して得ら
れる。1対の側板10,11及び第1カバー13は、そ
れぞれ側面から見て円形をなしており、外周面はたとえ
ば旋盤等を用いて機械加工されている。第2カバー14
及び機構装着板16は、側面から見て円形の一部が径方
向に突出した形状である。第2カバー14は、ハンドル
軸30(後述)の装着部分を中心に軸方向外方にも膨出
している。
【0015】連結部材12は、両側板10,11の外周
に沿う形状で両側板10,11と一体で形成された板状
の部材であり、たとえばリール本体1の後部と下部と前
部との3か所で1対の側板10,11を連結している。
このように側板10,11と複数の連結部材12とを一
体で形成することで、リール本体1に大きな荷重が作用
しても撓み等の変形が生じがたく、巻上げ効率の低下が
抑制される。この連結部材12の外周部と側板10,1
1とは一体で、第1カバー13と同様に機械加工されて
いる。
【0016】下部の連結部材12には竿取付脚4が固定
されている。竿取付脚4は、フレーム5の側板10,1
1間の中心位置に沿って配置されている。この中心位置
は、スプール15の糸巻取部の中心位置でもある。ハン
ドル組立体2は、図1に示すように、ハンドル軸30の
先端に回転不能に装着されたクランクアーム6と、クラ
ンクアーム6の一端にクランクアーム6の一端部と直交
する軸回りに回転自在に装着されたハンドル把手7とを
有している。クランクアーム6は、ハンドル把手7側が
リール本体1に接近するように途中で折れ曲がってい
る。
【0017】スプール15は、図2に示すように、1対
の側板10,11間に回転自在に配置されている。スプ
ール15は、糸巻胴部15aと、糸巻胴部15aの両端
に一体で形成されたフランジ部15bとを有している。
スプール15の中心にはスプール軸25が貫通して固定
されている。スプール軸25は第1カバー13及び機構
装着板16に軸受24a,24bを介して回転自在に支
持されている。
【0018】機構装着板16と第2カバー14の間の空
間には、ハンドル組立体2からのトルクをスプール15
に伝えるための回転伝達機構20と、回転伝達機構20
の途中に設けられたクラッチ機構21と、クラッチ機構
21をオンオフ操作するためのクラッチ操作機構22と
が配置されている。回転伝達機構20は、スプール15
からハンドル組立体2側にトルクが逆に伝達された場合
のトルクを規制するための回転制御機構23を含んでい
る。側板10の外側で第1カバー13内には、スプール
15の回転時に発音する発音機構26が配置されてい
る。
【0019】回転伝達機構20は、一端にハンドル組立
体2が固定されたハンドル軸30と、ハンドル軸30の
他端に回転制御機構23を介して連結されたメインギア
31と、メインギア31に噛み合うピニオンギア32と
を有している。ハンドル軸30は、スプール軸25と平
行に配置されており、一端側が機構装着板16に回転自
在に支持されている。メインギア31は、ハンドル軸3
0に対して回転自在に装着されており、ハンドル軸30
の一端側に回転制御機構23を介して相対回転不能に連
結することが可能である。このような構成では、クラッ
チ機構21がオンされた状態では、ハンドル組立体2か
らのトルクがメインギア31及びピニオンギア32を介
してスプール15に直接伝達される。
【0020】クラッチ機構21は、スプール軸25の外
周部にスライド自在に装着された筒状のピニオンギア3
2と、ピニオンギア32の一部に配置された係合溝32
aとスプール軸25に配置されたピン33とを有してい
る。スプール軸25に沿ってピニオンギア32を摺動さ
せて、係合溝32aをピン33と係合すれば、スプール
軸25とピニオンギア32との間で回転力が伝達され
る。この状態が連結状態(クラッチオン状態)である。
係合溝32aとピン33の係合を外せば、スプール軸2
5とピニオンギア32との間で回転力は伝達されない。
この状態が遮断状態(クラッチオフ状態)である。クラ
ッチオフ状態では、スプール15は自由に回転する。ピ
ニオンギア32は、クラッチ操作機構22により係合溝
32aとピン33とが係合する方向すなわちクラッチオ
ン状態に付勢されている。クラッチ操作機構22は、リ
ール本体1の第2カバー14に連結姿勢と遮断姿勢との
間で揺動自在に装着されたクラッチレバー35を備えて
いる。
【0021】回転制御機構23は、ハンドル軸30を糸
巻取方向にのみ回転させる(糸繰り出し方向の回転を禁
止する)ローラ型のワンウェイクラッチ機構40と、ス
プール15の糸繰り出し方向の回転に対して設定したド
ラグ力を作用させるためのドラグ機構42と、ハンドル
軸30を糸巻取方向にのみ回転させる爪式のラチェット
機構44とを有している。
【0022】ドラグ機構42は、ハンドル軸30に螺合
するスタードラグ3の操作によりクラッチオン時にドラ
グ力を調整可能である。ドラグ機構42は、メインギア
31と、ワンウェイクラッチ機構40に隣接して配置さ
れた配置されたディスク部材45と、メインギア31と
ディスク部材45との間に配置された複数枚のドラグデ
ィスク46とを有している。ディスク部材45は、ワン
ウェイクラッチ機構40の内輪に回転不能に係止され、
糸繰り出し方向の回転が禁止されている。このディスク
部材45に複数枚のドラグディスク46を介してメイン
ギア31を圧接することで、ドラグ機構42は、メイン
ギア31を介してスプール15に糸繰り出し時にドラグ
力を作用させる。
【0023】発音機構26は、スプール15の回転に応
じて発音する機構であり、発音可能な状態と発音不能な
状態に切換可能であるとともに、発音可能な状態で音量
を変化させることができる。発音機構26は、図3〜図
6に示すように、スプール軸25に回転不能に装着され
た円板状の凹凸部材70と、凹凸部材70の外周面に接
触可能に配置され回転により振動する音出し部材71
と、音出し部材71を所定の揺動姿勢に維持するための
コイルばね72と、音出し部材71を移動させる移動機
構73とを有している。
【0024】凹凸部材70は、外周面に周方向に間隔を
隔てて多数の凸部70aが並べて形成された円板状の部
材である。多数の凸部70aは、スプール15が糸繰り
出し方向に回転したときの回転方向下流側の角度が上流
側に比べて大きい非対称形の鋸歯形状である。このよう
な非対称形の鋸歯形状に凸部70aを形成すると、糸繰
り出し方向の回転抵抗が糸巻取方向の回転抵抗に比べて
大きくなるとともに音量も大きくなる。この回転抵抗は
スプール15に対する制動力にもなり、釣り糸に対して
テンションを付与できる。
【0025】音出し部材71は、途中で大きく湾曲した
板状の部材であり、凹凸部材70の凸部70a間に配置
される尖った先端部71aと、先端部71aから湾曲し
て延び丸みを帯びた基端部71bとを有している。音出
し部材71は、この凸部70a間に先端部71aが配置
される接触位置と凸部70aから離反する離反位置との
間で移動可能である。音出し部材71の湾曲部分には丸
孔71cが形成されており、この丸孔71c部分で音出
し部材71は移動機構73に揺動自在に支持されてい
る。
【0026】コイルばね72は、一端が音出し部材71
の基端部71bに係止されている。コイルばね72の他
端は、移動機構73にリンク部材74に係止されてい
る。リンク部材74は、たとえばプレス成形された金属
板製の部材であり、その一端はリール本体1の第1カバ
ー13の内側面から突出するボス部13aに連結されて
いる。リンク部材74の他端には、丸孔71cに対向す
る位置に丸孔74cが形成されており、リンク部材74
は音出し部材71の丸孔71c部分で移動機構73に回
動自在に連結されている。これにより、リンク部材74
は、回動部材80に連動して回動する。なお、リンク部
材74の一端には、ボス部13a回動自在かつ長手方向
に所定距離移動可能なように長孔74aが形成されてい
る。また、一端側の側部にはバネ係止突起74bが延び
ている。
【0027】移動機構73は、音出し部材71を接触位
置と離反位置との間で移動させ、かつその間の先端部7
1aが凸部70aに接触する複数の発音位置に位置決め
可能な機構である。移動機構73は、リール本体1の第
1カバー13に回動自在に装着された回動部材80と、
回動部材80を複数の回動位置で位置決めする位置決め
機構81とを有している。
【0028】回動部材80は、円板部80aと、円板部
80aの中心部から外方に突出して一体形成された回動
軸80bとを有する略円板状の部材であり、軸受82に
より第1カバー13にスプール軸25と平行な軸回りに
回動自在に支持されている。円板部80aは、回動部材
80の回動中心を中心として約110度の中心角で形成
された円弧状の切欠き部80cを外周側に有している。
この切欠き部80cの両端は、第1カバー13の内側面
に内方に突出して形成された規制突起13bに当接す
る。規制突起13bは、回動部材80の回動中心を中心
として約20度の中心角で形成されている。これより、
回動部材80の回動角度がたとえば90度の範囲に規制
されている。このように回動部材80の回動角度を規制
することで、回動操作が容易になる。
【0029】円板部80aの外側面(図5左側面)の外
周側には、位置決め機構81を構成するたとえば7つの
位置決め穴86a〜86gが回動方向に間隔を隔てて形
成されている。ここで、位置決め穴86aと位置決め穴
86gとは90度の間隔を隔てて形成されており、位置
決め穴86aと位置決め穴86bとはたとえば30度間
隔を隔てて形成されている。そして、位置決め穴86b
〜86gは、たとえば12度間隔で等間隔に形成されて
いる。
【0030】円板部80aの内側面(図5右側面)の内
周側には装着穴80dが形成されており、装着穴80d
には、揺動軸89の基端部が回転不能にはめ込まれてい
る。揺動軸89は、スプール軸25と平行に配置されて
おり、音出し部材71を回動部材80に揺動自在に装着
するとともにリンク部材74を回動自在に装着するため
の軸である。揺動軸89の先端部は、リンク部材74の
丸孔74cを貫通しさらに音出し部材71の丸孔71c
を貫通している。揺動軸89の貫通した先端部には、止
め輪90が装着されている。
【0031】回動軸80bは、スプール軸25と平行に
配置されており、その先端は第1カバー13を貫通して
外部に露出している。回動軸80bの先端には、円板部
80aとで第1カバー13を挟むように音量調整用の操
作つまみ83がたとえばセレーション等の適宜の回り止
め手段により回転不能に装着されている。操作つまみ8
3は、回動軸80bにネジ85により固定されている。
この操作つまみ83を回動することで回動部材80が回
動して音出し部材71が凹凸部材70に対して移動し、
音量の調整及び発音不能な状態に操作できる。
【0032】位置決め機構81は、位置決め穴86a〜
86fと、位置決め穴86a〜86fに対向する位置で
第1カバー13の内側面に形成された装着穴部85に進
退自在に装着された位置決めピン87と、位置決めピン
87を、位置決め穴86a〜86g側に付勢するコイル
ばね88とを有している。位置決めピン87は、先端が
半球状のピンであり、位置決め穴86a〜86gに先端
が係止されて回動部材80を7つの位置のいずれかに位
置決めする。この回動部材80が位置決めされると、音
出し部材71が位置決めされる。すなわち、操作つまみ
83により回動部材80を回動して、位置決めピン87
が位置決め穴86aに係止される位置で回動部材80が
位置決めされると、音出し部材71は離反位置に位置決
めされる。このときの状態を図4(B)に示す。そし
て、位置決めピン87が位置決め穴86gに係止される
位置で回動部材80が位置決めされると、音出し部材7
1は接触位置に位置決めされ、音量及び回転抵抗が最大
になる。この状態を図4(A)に示す。そしてこの間の
5つの位置決め穴86b〜86fに順次位置決めされる
と、音量が徐々に大きくなる。
【0033】次に、リールの動作について説明する。釣
り糸を繰り出す時には、スプール15をたとえば左手の
親指で押さえた状態でクラッチレバー35によりクラッ
チ機構21をクラッチオフ状態にする。また操作つまみ
83を図3反時計回りに回す。操作つまみ83を反時計
回りに回すと、回動部材80も反時計回りに回り、回動
部材80の切欠き部80cの図4左端部が規制突起13
へに当接する。この結果、回動部材80に連結された音
出し部材71が徐々に凹凸部材70から離反し、図4
(B)に示す離反位置に配置される。この状態で親指を
スプール15から離すと、仕掛けの自重によりスプール
15が糸繰り出し方向に回転して、釣り糸がスプール1
5から繰り出される。このように、音出し部材71を離
反位置に配置すると発音不能な状態になり、かつ音出し
部材71による回転抵抗が生じない。このため、仕掛け
投入時のスプール15の回転抵抗を減らして仕掛けを速
く投入できる。
【0034】仕掛けを投入した後、音出し部材71を発
音位置又は接触位置に配置し、環境等に応じた音量に設
定して魚の当たりを待つ。音量を設定するためには、操
作つまみ83を回す。たとえば、音出し部材71を離反
位置から発音位置又は接触位置に配置するためには、操
作つまみ83を図3時計回りに回転させる。操作つまみ
83を時計回りに回すと、回動部材80も時計回りに回
転し、回動部材80に連結された音出し部材71が凹凸
部材70に接近する。そして、回動部材80が位置決め
機構81により位置決め穴86bの位置で位置決めされ
ると、音出し部材71の先端部71aが凸部70aの間
に最も浅く侵入する。このため、音量が最も小さくな
る。そして、位置決め穴86cから86f側に位置決め
位置が変更される都度音量が徐々に大きくなり、回動部
材80の切欠き部80cの右端部が規制突起13へに当
接すると、位置決め穴86gに位置決めされ、音出し部
材71が接触位置に配置される。このときの音量が最大
になり、回転抵抗も最大になる。
【0035】この音出し部材71の移動時に、リンク部
材74も一端が回動部材80に連結され他端が長孔74
aによりボス部13aに連結されているので、図4反時
計回りに回転する。このリンク部材74の回動時に、リ
ンク部材74の一端は回動部材80とともに回動しかつ
リンク部材74の他端は長孔74aによってボス部13
aに対して移動するので、コイルばね72の他端を係止
するバネ係止突起74bと音出し部材71の基端部71
bとの距離はあまり変動しない。このため、両端をこれ
らに係止されたコイルばね72の長さはほとんど変動し
ない。したがって、接触位置から離反位置に音出し部材
71を移動させても、その途中でコイルばね72による
付勢力はほとんど変動せず、コイルばね72の付勢力に
よって音量が変化することがほとんどない。この結果、
発音機構26の音量の変化を音出し部材71と凹凸部材
70との間の距離によってのみ規定できる。
【0036】魚がかかると、スプール15が糸繰り出し
方向に回転し、それに応じて凹凸部材70も糸繰り出し
方向に回転する。すると、所定の揺動姿勢にコイルばね
72により維持された音出し部材71の先端部71aが
凸部70aとの衝突を繰り返して細かく揺動振動し、設
定された侵入深さに応じた音量で間隔が短い音を発音機
構26が発する。すると、釣り人はクラッチレバー35
を操作してクラッチ機構21をオン状態にしドラグ機構
42を作動状態にする。そして、合わせを行い、ハンド
ル組立体2によりスプール15を糸巻取方向に回転させ
て魚を取り込む。このとき、操作つまみ83を操作して
音出し部材71を発音不能に位置にしてもよい。これに
より、巻き上げ時の回転抵抗を小さくすることができ
る。ただし、凹凸部材70の凸部70aの形状が非対称
であり巻き上げ側の回転抵抗は小さくなるようになって
いるので、この操作を必ずしも行う必要はない。
【0037】ここでは、リール本体1の外部から操作つ
まみ83を回すと、音出し部材71を凹凸部材70に対
して移動させるとともに複数の位置で位置決めできる。
このため、発音機構26を発音可能な状態と発音不能な
状態に切り換えできるとともに、発音可能な状態におい
て音量をたとえば5段階に制御することができる。ま
た、これと同時に回転抵抗を5段階に制御することもで
きる。
【0038】〔他の実施形態〕 (a) 前記実施形態では、発音機構26をスプール軸
25に設けた凹凸部材に対して接触させることにより発
音させたが、発音機構26の構成は前記実施形態に限定
されない。たとえば、スプール15に音出し部材を直接
接触させて発音させてもよい。この場合、音出し部材を
スプール15に接触する位置と離反する位置とに切り換
えでき、かつ発音位置で複数の位置に位置決めできるよ
うに構成すればよい。
【0039】(b) 前記実施形態では、回動部材80
により音出し部材71を移動させたが、揺動軸79を操
作つまみにより直線的に移動させかつ揺動軸79を複数
の位置で位置決めしてもよい。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、音出し部材を凹凸部材
に対して徐々に移動できるようにし、かつその間の複数
の発音位置に位置決め可能にしたので、音出し部材の位
置を変えることで音量を可変に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を採用した両軸受リールの
斜視図。
【図2】その断面図。
【図3】発音機構の分解斜視図。
【図4】接触位置及び離反位置に音出し部材があるとき
の側面断面図。
【図5】リール左側部分の断面拡大部分図。
【符号の説明】
1 リール本体 13 第1カバー 13a ボス部 13b 規制突起 15 スプール 26 発音機構 70 凹凸部材 71 音出し部材 72 コイルばね 73 移動機構 74 リンク部材 80 回動部材 80c 切欠き部 81位置決め機構 85 操作つまみ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両軸受リールのリール本体に回転自在に装
    着されたスプールの回転により発音するスプールの発音
    機構であって、 前記スプールに連動して回転し、外周に周方向に間隔を
    隔てて多数の凸部が並べて形成された円板状の凹凸部材
    と、 前記凹凸部材の凸部間に先端部が配置される接触位置と
    前記凸部から離反する離反位置との間で移動可能な音出
    し部材と、 前記音出し部材を前記接触位置と離反位置との間で移動
    させ、かつその間の前記凸部に接触する複数の発音位置
    に位置決め可能な移動手段と、を備えたスプールの発音
    機構。
  2. 【請求項2】前記移動手段は、前記リール本体に前記ス
    プールの回転軸に沿った軸回りに回動自在に装着された
    円板状の回動部材と、前記回動部材を複数の回動位置で
    位置決めする位置決め手段とを有し、 前記音出し部材は前記回動部材に回動軸に沿った軸回り
    に揺動自在に装着されている、請求項1に記載のスプー
    ルの発音機構。
  3. 【請求項3】前記音出し部材を所定の揺動姿勢に維持す
    るための付勢部材をさらに備える、請求項2に記載のス
    プールの発音機構。
  4. 【請求項4】前記付勢部材は、前記音出し部材に一端が
    係止され、他端が前記回動部材又は前記回動部材に連動
    する部材に係止されているばね部材である、請求項3に
    記載のスプールの発音機構。
  5. 【請求項5】前記回動部材を回動操作するために前記リ
    ール本体の外部に露出する操作部材をさらに備えた、請
    求項2から4のいずれかに記載のスプールの発音機構。
  6. 【請求項6】前記回動部材の回動範囲を所定の範囲に規
    制する規制手段をさらに備えた、請求項2から5のいず
    かに記載のスプールの発音機構。
  7. 【請求項7】前記凹凸部材の多数の凸部は、前記スプー
    ルが糸繰り出し方向に回転したときの回転方向下流側の
    角度が上流側に比べて大きい鋸歯形状である、請求項1
    から6のいずれかに記載のスプールの発音機構。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100459858C (zh) * 2003-06-25 2009-02-11 株式会社岛野 用于双轴承绕线轮的声音产生装置

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