JP2000307277A - パワー制御装置 - Google Patents

パワー制御装置

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JP2000307277A
JP2000307277A JP11117639A JP11763999A JP2000307277A JP 2000307277 A JP2000307277 A JP 2000307277A JP 11117639 A JP11117639 A JP 11117639A JP 11763999 A JP11763999 A JP 11763999A JP 2000307277 A JP2000307277 A JP 2000307277A
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Japan
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heat
heat sink
board
substrate
insulating material
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JP11117639A
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English (en)
Inventor
Keiji Ogawa
啓司 小川
Koji Hamaoka
孝二 浜岡
Yoshitaka Kubota
吉孝 窪田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パワー制御装置において、準放熱部品を放熱
させるため、放熱部品が必要で、回路が大型化し、コス
トもあがるという課題を解決し、小型で低コストなパワ
ー制御装置を提供する。 【解決手段】 放熱性の高いヒートシンク5と、パワー
回路および制御回路が実装された基板1と、ヒートシン
ク5に取り付けられた基板1上の発熱部品4と、基板1
とヒートシンク5を収納するケース6と、基板1上の準
発熱部品3とヒートシンク5とが熱的に接するように取
り付けられた高熱伝導性の複合絶縁材料7とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータを可変速駆
動するインバータやスイッチング電源などのパワー制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パワーエレクトロニクスの進歩に
伴い、あらゆる分野でパワー制御装置が使用されてきて
いる。例えば、冷蔵庫や空気調和機などにおいて省エネ
ルギー等の目的でインバータが使用されたり、また炊飯
器等においても誘電過熱が使用されている。
【0003】このようなパワー制御装置においては、特
にそのパワー素子での放熱は大きな課題の一つであり様
々な改善がなされている。
【0004】このような従来のパワー制御装置として
は、たとえば特開平9−283883号公報に示されて
いるとおりである。
【0005】以下、従来のパワー制御装置を図7を用い
て説明する。図7は従来のパワー制御装置の断面図を示
す。
【0006】図7において、101はパワー変換器であ
り、パワー制御装置において最も発熱が大きい部品であ
り、パワー変換器101を大型の放熱器102に取り付
けることによりその発熱を放熱させている。
【0007】103は第1基板であり、パワー変換器5
と電気的に接続されており、さらに平滑コンデンサ10
5や制御電源をつくり出す電圧レギュレータ106など
が実装されている。
【0008】104は第1スペーサであり、放熱器10
2と第1基板103とを固定する。
【0009】107は第2基板であり、マイコン(図示
せず)等の主に制御部品が実装されている。
【0010】108は第2スペーサであり、第1基板1
03と第2基板107とを固定する。
【0011】109はカバーであり、これらの回路を被
うように取り付けられている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
構成では、パワー変換器101で発生した熱はヒートシ
ンク102で十分に発熱されるが、他の発熱部品はその
放熱のために小形のヒートシンクが必要となる。
【0013】ここでいう他の放熱部品とは例えば制御回
路に電源を供給する電源回路の部品などで、例えば電圧
を安定させる電圧レギュレータなどがそれにあたる。
【0014】このように小形とはいえヒートシンクが別
途必要となるため、回路が全体に大型化し、組み立ての
ための工数が多くかかり、コストが高くつくという課題
を有していた。
【0015】さらにそれらの熱はたとえ放熱を行ったと
してもカバー109内で放熱を行うので内部の温度が上
昇する。特に電解コンデンサ105は熱影響を受けやす
く、一般的には10℃温度が高くなると寿命が半分にな
るといわれるように、その寿命が影響を受ける。
【0016】従って寿命を確保するために、より性能の
高く、コストも高い電解コンデンサが必要となるという
課題も有していた。
【0017】本発明は、メインのパワー素子の放熱器を
使用して他の発熱部品も有効に放熱させることにより補
助となる放熱部品を省略し、小型で低コストなパワー制
御装置を提供することを目的とする。
【0018】また、温度影響が大きい部品に対して温度
を低下させ、信頼性を向上させると共に、小型化,低コ
スト化が実現できるパワー制御装置を提供することを目
的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、基板に実装された準発熱部品を、高熱伝導
性の複合絶縁材料を用いて、発熱部品の放熱と熱的に接
するように構成したものである。
【0020】これにより、非常に容易な手段で準発熱部
品の放熱を有効に実現でき、小型の放熱器を省略するこ
とができ、従来より小型化が可能で、更に低コスト化が
できる。
【0021】また、熱影響の大きい部品、特に電解コン
デンサを回路を収納したケースの外部に設ける様に構成
したものである。
【0022】これにより、電解コンデンサに与える熱影
響が非常に小さくなり、寿命が著しく延びることにな
る。従って、寿命の短い電解コンデンサが使用でき低コ
スト化が可能である。
【0023】また、制御回路などの熱影響を受けやすい
回路においては、その部品または全体に低熱伝導性の絶
縁材料を塗布、または充填するように構成したものであ
る。
【0024】これにより、制御回路の部品が発熱部品、
準発熱部品の熱影響を受けにくくなるため、信頼性が著
しく向上する。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、放射性の高いヒートシンクと、パワー回路および制
御回路が実装された基板と、前記ヒートシンクに取り付
けられた前記基板上の発熱部品と、前記基板と前記ヒー
トシンクを収納するケースと、前記基板上の準発熱部品
と前記ヒートシンクとが熱的に接するように取り付けら
れた高熱伝導性の複合絶縁材料とからなるパワー制御装
置としたものであり、準発熱部品を、高熱伝導性の複合
絶縁材料を媒介して、発熱部品の取り付けられているヒ
ートシンクに熱的に接続させることにより、準発熱部品
の放熱を行わせるという作用を有する。
【0026】請求項2に記載の発明は、前記ヒートシン
クは前記ケースの外側に露出するようにした請求項7記
載のパワー制御装置としたもので、ヒートシンクをケー
ス外部に露出させることで、更に大型のヒートシンクな
どが取り付け可能になるという作用を有する。
【0027】請求項3に記載の発明は、放熱性の高いヒ
ートシンクと、パワー回路および制御回路が実装された
基板と、前記ヒートシンクに取り付けられた前記基板上
の発熱部品と、前記基板と前記ヒートシンクを収納する
ケースと、前記基板上の準発熱部品と前記ヒートシンク
とが熱的に接するように取り付けられた高熱伝導性の複
合絶縁材料と、ケースの外部に取り付けられ且つ前記基
板に電気的に接続された電解コンデンサとからなるパワ
ー制御装置としたもので、電解コンデンサを発熱の多い
ケースから外に出すことによりその熱影響を少なくする
という作用を有する。
【0028】請求項4に記載の発明は、放熱性の高いヒ
ートシンクと、パワー回路および制御回路が実装された
基板と、前記ヒートシンクに取り付けられた前記基板上
の発熱部品と、前記基板と前記ヒートシンクを収納する
ケースと、前記基板上の準発熱部品と前記ヒートシンク
とが熱的に接するように取り付けられた高熱伝導性の複
合絶縁材料と、前記ケース内の他の部分に充填される低
熱伝導性の絶縁材料とからなるパワー制御装置としたも
ので、制御回路の熱影響を受けやすい部品を低熱伝導性
の絶縁材料で被うことにより、その熱影響を受けにくく
するという作用を有する。
【0029】請求項5に記載の発明は、放熱面積が大き
い凹凸型ヒートシンクと、パワー回路および制御回路が
実装された基板と、前記ヒートシンクに取り付けられた
前記基板上の発熱部品と、前記基板と前記凹凸型ヒート
シンクを収納するケースと、前記基板上の準発熱部品と
前記凹凸型ヒートシンクとが放熱面積を最大に熱的に接
するように取り付けられた高熱伝導性の複合絶縁材料と
からなるパワー制御装置としたものであり、準発熱部品
を、高熱伝導性の複合絶縁材料を媒介して、発熱部品の
取り付けられている凹凸型ヒートシンクの放熱面積を最
大で熱的に接続させることにより、準発熱部品の放熱を
行わせるという作用を有する。
【0030】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図6を用いて説明する。
【0031】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1のパワー制御装置の断面図1である。
【0032】図1において、1は基板であり、マイコン
2や準発熱部品3等を含む制御回路が実装されている。
この基板には一般的な基板(紙フェノールやガラス基材
の基板)が使用されている。ここでいう準発熱部品3と
は制御用電源安定化のための電圧レギュレータなどをさ
す。
【0033】4は発熱部品であり、一般的にパワー制御
装置ではメインの動作を行うパワー素子であり、MOS
FET、IGBTなどが使われる。また発熱部品として
は整流用のダイオードなどもこれらの部品の一つであ
る。この発熱部品4は基板1上に実装されている。
【0034】5はヒートシンクであり、基板1と熱的に
十分な接触をしており、発熱部品4で発生した熱を拡散
させ、放熱する役目をする。
【0035】6はケースであり、基板6を内部に収納す
る。基板1はケース6に内蔵された突起で固定されてい
る。また、ヒートシンク5とはボルトなどで固定されて
いる。
【0036】7は高熱伝導性の複合絶縁材料であり、発
熱部品4が実装された基板1内に発熱部品全体を覆うよ
うに塗布されていると共に、準発熱部品3にも熱的に接
触するように塗布されている。
【0037】この複合絶縁材料7は、ベースの樹脂材料
として熱硬化性のエポキシ樹脂あるいは、熱可塑性のポ
リフェニレンサルファイド,液晶ポリマー,ポリスチレ
ン,ナイロンのいずれかあるいはこれらの混合物を用
い、このベース材料に絶縁性と高熱伝導率を有する酸化
アルミ,窒化アルミ,酸化マグネシウム,窒化ボロン,
酸化亜鉛,シリカ,チタニア,スピネル等のいずれかあ
るいは混合物を混練して熱伝導性を高めた複合絶縁材料
である。
【0038】8はコネクタであり、基板1から外部回路
に対する電源信号,運転信号とを接続するコネクタであ
り、ケース6の外部にまで到達している。
【0039】図2はパワー制御装置の一例を示す回路図
である。ここではパワー制御装置の一例として、モータ
を可変速駆動するインバータについて説明する。
【0040】図2において、9は商用電源であり、日本
の一般家庭の場合、100V50Hzまたは60Hzが
一般的に使用されている。
【0041】10はコンバータであり、商用電源9の交
流電圧を直流電圧に変換する。
【0042】コンバータ10は4個の整流ダイオード1
1a〜11dをブリッジ接続して、商用電源9の全波整
流を行う。また電解コンデンサ12はブリッジ接続され
た整流ダイオード11a〜11dの正電圧出力と負電圧
出力間に接続され、全波整流された電圧を平滑して直流
電圧を得る。
【0043】13はインバータであり、コンバータ10
の直流電圧出力を入力として任意周波数、任意電圧の三
相交流に変換する。
【0044】インバータ13はIGBT14a〜14f
を各々三相ブリッジ接続しており、また各々のIGBT
14a〜14fには並列に高速ダイオード14g〜14
lが接続されている。高速ダイオード14g〜14lは
IGBT14a〜14fがオフしたときの環流電流を流
す働きをする。
【0045】15はモータで、インバータ13の三相交
流出力で駆動される。このモータ15はインバータ13
の出力周波数に応じた回転数で回転する。
【0046】15は制御回路で、マイコンなどを使用し
てインバータ13を駆動するための波形を生成したり、
インバータ13の異常動作を検出(検出回路は図示せ
ず)して、保護動作などを行う。
【0047】16は電源回路で、コンバータ12の直流
出力を入力とし、制御回路15を動作させる電源(例え
ば5V)を出力する。
【0048】ここでは電源回路16はスイッチング電源
を使用しており、MOSFET17a、スイッチングト
ランス17b,ダイオード17c,コンデンサ17d,
電圧レギュレータ17eなどが使用されている。
【0049】ここで図2と図1の対比で更に詳細な説明
を加える。
【0050】図1における発熱部品4は、図2における
整流ダイオード11a〜11dやIGBT14a〜14
f、高速ダイオード14g〜14lであり、特にモータ
15を駆動する電力が通過する素子なので、損失が大き
く発熱も大きい。これらの発熱部品は全て基板1に実装
されている。
【0051】また、図1における準発熱部品3は、図2
におけるMOSFET17a,ダイオード17c,電圧
レギュレータ17eなどであり、パワーとしては制御回
路15を駆動させる電力のみであるので、損失は前記発
熱部品ほどは大きくはないが、うまく放熱させないと温
度上昇が大きい様な部品である。
【0052】また基板1には、これらの準発熱部品3と
共に、マイコン2を含む制御回路15やIGBT14a
〜14fを駆動するためのドライブ回路(図示せず)な
どが実装されている。
【0053】次に図3を用いて、パワー制御装置の全体
について説明する。
【0054】図3は本発明の実施の形態1のパワー制御
装置の断面図2である。
【0055】図3において、6はケースであり、5はヒ
ートシンクであり、これらは図1で説明したものと同一
のものである。
【0056】10は電解コンデンサであり、この電解コ
ンデンサ10はケース6の外側に固定用ベルト18を使
用して取り付けられている。
【0057】8,9はコネクタであり、ケース6の外側
まで延ばされたピン8に対して、取り付けられている。
コネクタ8はインバータの制御入力用,入力電源用,モ
ータ出力用,コネクタ19は電解コンデンサ12との接
続用である。
【0058】以上のように構成されたパワー制御装置に
ついて図1〜図3を用いて、更に詳しく説明する。
【0059】発熱部品4はパワー制御を行うメインの電
力を扱う素子であるため、非常に損失が大きく発熱も大
きい。例えば500Wの出力を得るとき、変換効率が9
5%であるとしても、25Wの損失が発生することにな
る。
【0060】このように大きな損失による発熱を有効的
に放熱させるには、大型の放熱器を用いる必要がある。
【0061】発熱部品4で発生した発熱はヒートシンク
5で、空気中に放熱させる。
【0062】また、さらに高熱伝導性の複合絶縁材料7
で発熱部品4を覆うように基板1の上に塗布する。この
複合絶縁材料7で発熱部品4の周囲と基板1との熱的な
接触も行うので、熱的な接触が単に実装した場合より強
まる。
【0063】準発熱部品3も基板1に実装されている。
更に準発熱部品3は他の部品より高さが高くなるように
実装している。
【0064】このようにすることにより、高熱伝導性の
複合前燕材料7を流し込み等で塗布する際、有効に準発
熱部品3と高熱伝導性の複合前燕材料7がうまく接触す
るようになる。
【0065】次に図4を用いて、パワー制御装置の全体
について説明する。
【0066】図4は本発明の実施の形態1のパワー制御
装置の断面図3である。
【0067】図4において、6はケースであり、5はヒ
ートシンクであり、これらは図1で説明したものと同一
のものである。
【0068】マイコン4等の熱影響を受けやすい部品に
ついては低熱伝導性の絶縁材料20を塗布することによ
り周囲からの熱影響を防止する。
【0069】この絶縁材料20は、例えは樹脂材料とし
て熱硬化性のエポキシ樹脂あるいは、熱可塑性のポリフ
ェニレンサルファイド,液晶ポリマー,ポリスチレン,
ナイロンのいずれかあるいはこれらの混合物を用いる。
但し、この絶縁材料の熱伝導度は空気の熱伝導度より小
さいものとする。
【0070】絶縁材料20の塗布の仕方には、1つ基板
1とヒートシンク5を完全に接触するように流し込む方
法、及び基板1の実装後に、熱影響の受けたくない部品
(マイコン4等)のみを覆うように、絶縁材料20を塗
布する方法がある。
【0071】次に図5を用いて、パワー制御装置の全体
について説明する。
【0072】図5は本発明の実施の形態1のパワー制御
装置の断面図4である。
【0073】図5において、6はケースであり、5はヒ
ートシンクであり、これらは図1で説明したものと同一
のものである。
【0074】凹凸21の加工をしたヒートシンク5は、
基板1と熱的に十分な接触をしており、発熱部品4で発
生した熱を拡散させ、放熱する役目をする。
【0075】6はケースであり、基板6を内部に収納す
る。基板1はケース6に内蔵された突起で固定されてい
る。また、凹凸21の加工をしたヒートシンク5とはボ
ルトなどで固定されている。
【0076】7は高熱伝導性の複合絶縁材料であり、発
熱部品4が実装された基板1内に発熱部品全体を覆うよ
うに塗布されていると共に、準発熱部品3にも熱的に接
触するように塗布されている。
【0077】つまり凹凸21の加工をしたヒートシンク
5は複合絶縁材料7に対する接触面積が多くなり、発熱
部品4、及び準発熱部品3で発生した熱を凹凸21の加
工を施さないヒートシンク5に比べ熱拡散の割合が高く
なる。
【0078】すなわちヒートシンク5の凹凸21側をケ
ース6の内側に設けることにより、複合絶縁材料7の放
熱効果をより高くすることができる。
【0079】次にこのパワー制御装置の製造手順の一例
について説明する。
【0080】図6は本発明の実施の形態1のパワー制御
装置の製造手順を示す流れ図である。
【0081】図6において、40で「基板1の実装」を
行う。ここでは発熱部品4、準発熱部品3等を基板1に
ハンダ付けを行う。
【0082】41では「コネクタ8の実装」を行う。こ
こではコネクタ9は、絶縁材料20の流し込み位置を決
めるためのハンダ付けを行う。
【0083】42では「ケース6への収納」を行う。4
0で組み上がった基板1をケース6へ収納する。
【0084】43では「複合絶縁材料8の流込」を行
う。基板1を収納したケース6の内側に軟化している複
合絶縁材料7を流し込む。このとき流し込み量は発熱部
品4が完全に被われると共に、準発熱部品3も十分に浸
るような量とする。
【0085】44では「複合絶縁材料8の硬化」を行
う。硬化方法は樹脂ベースとして使用した樹脂の硬化方
法による。
【0086】45では「絶縁材料20の流込」を行う。
基板1を収納したケース6の内側に軟化している絶縁材
料20を流し込む。このとき流し込み量は41で取り付
けたコネクタ8手前まで十分に浸るような量とする方法
と、40の基板1の実装後に、熱影響の受けたくない部
品(マイコン4等)のみを覆うように、絶縁材料20を
流し込む方法がある。
【0087】46では「絶縁材料20の硬化」を行う。
硬化方法は樹脂ベースとして使用した樹脂の硬化方法に
よる。
【0088】47では「ケース外部の組み立て」を行
う。ヒートシンク5の取り付け、電解コンデンサ12の
取り付け及びコネクタ8接続などを行う。
【0089】以上説明した通り、本発明の実施の形態1
のパワー制御装置はつぎのような効果がある。
【0090】基板1に実装している発熱部品4と準発熱
部品3に対して、複合絶縁材料7を介してヒートシンク
5と接触する取り付けにしたことにより、基板1とヒー
トシンク5をケース6に、高熱伝導性の複合絶縁材料8
を流し込むという容易な方法で準発熱部品5との熱的な
接続が確実にできるようになることにより放熱性が向上
する。
【0091】また、ケースの外部に取り付けられ且つ基
板1に電気的に接続された電解コンデンサ12とからな
るパワー制御装置としたものであり、電解コンデンサ1
2を発熱の多いケースから外に出すことによりその熱影
響を少なくすることができ、電解コンデンサの寿命が向
上する。従って同一寿命で良い場合は更に寿命の短い安
価な電解コンデンサを使用することができる。
【0092】また、基板1部分的または全体に取り付け
られた低熱伝導性の絶縁材料20とからなるパワー制御
装置とすることにより、制御回路の熱影響を受けやすい
部品を低熱伝導性の絶縁材料で被うことにより、その熱
影響を受けにくくすることができ、部品の信頼性が著し
く向上する。
【0093】またヒートシンク5の構造を凹凸21の加
工を施し、ケース6内側に配置することにより、凹凸2
1の加工をしたヒートシンク5は複合絶縁材料7に対す
る接触面積が多くなり、発熱部品4、及び準発熱部品3
で発生した熱を凹凸21の加工を施さないヒートシンク
5に比べ放熱効果が高くなる。
【0094】実施の形態1における説明において、低熱
伝導率の絶縁材料20は、基板1の覆うケース6内の全
体に充填することで説明を行ったが、一部に塗布しても
よい。
【0095】また、パワー制御装置として、インバータ
を用いた例について説明したが、大出力のスイッチング
電源や誘導過熱用インバータなど他のパワー制御装置で
あってもよい。
【0096】
【発明の効果】以上の様に、本発明のパワー制御装置
は、基板に実装された準発熱部品を、高熱伝導性の複合
絶縁材料を用いて、発熱部品の放熱と熱的に接するよう
にする構成することにより、非常に容易な手段で準発熱
部品の放熱を有効に実現でき、小型のヒートシンクを有
効利用することができ、従来より小型化が可能で、更に
低コスト化ができるパワー制御装置を提供することがで
きる。
【0097】また、熱影響の大きい部品、特に電解コン
デンサを回路を収納したケースの外部に設ける様に構成
することにより、電解コンデンサに与える熱影響が非常
に小さくなり、寿命が著しく延びることになる。従っ
て、寿命の短い電解コンデンサが使用でき低コスト化が
可能であるパワー制御装置を提供することができる。
【0098】また、制御回路などの熱影響を受けやすい
回路においては、その部品または全体に低熱伝導性の絶
縁材料を塗布、または充填するように構成することによ
り、制御回路の部品が発熱部品、準発熱部品の熱影響を
受けにくくなるため、信頼性が著しく向上するパワー制
御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のパワー制御装置の断面
【図2】パワー制御装置の一例を示す回路図
【図3】本発明の実施の形態1のパワー制御装置の断面
【図4】本発明の実施の形態1のパワー制御装置の断面
【図5】本発明の実施の形態1のパワー制御装置の断面
【図6】本発明の実施の形態1のパワー制御装置の製造
手順を示す流れ図
【図7】従来のパワー制御装置の断面図
【符号の説明】
1 基板 3 準発熱部品 4 発熱部品 5 ヒートシンク 6 ケース 7 複合絶縁材料 12 電解コンデンサ 20 絶縁材料 21 凹凸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 窪田 吉孝 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 Fターム(参考) 5E322 AA03 AA11 AB01 AB06 AB08 FA05 5E348 AA08 AA26 AA32 DG03 DG05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放熱性の高いヒートシンクと、パワー回
    路および制御回路が実装された基板と、前記ヒートシン
    クに取り付けられた前記基板上の蒸発部品と、前記基板
    と前記ヒートシンクを収納するケースと、前記基板上の
    準発熱部品と前記ヒートシンクとが熱的に接するように
    取り付けられた高熱伝導性の複合絶縁材料とからなるパ
    ワー制御装置。
  2. 【請求項2】 ヒートシンクは前記ケースの外側に露出
    するようにした請求項1に記載のパワー制御装置。
  3. 【請求項3】 放熱性の高いヒートシンクと、パワー回
    路および制御回路が実装された基板と、前記ヒートシン
    クに取り付けられた前記基板上の発熱部品と、前記基板
    と前記ヒートシンクを収納するケースと、前記基板上の
    準発熱部品と前記ヒートシンクとが熱的に接するように
    取り付けられた高熱伝導性の複合絶縁材料と、ケースの
    外部に取り付けられ且つ前記基板に電気的に接続された
    電解コンデンサとからなるパワー制御装置。
  4. 【請求項4】 放熱性の高いヒートシンクと、パワー回
    路および制御回路が実装された基板と、前記ヒートシン
    クに取り付けられた前記基板上の発熱部品と、前記基板
    と前記ヒートシンクを収納するケースと、前記基板上の
    準発熱部品と前記ヒートシンクとが熱的に接するように
    取り付けられた高熱伝導性の複合絶縁材料と、前記ケー
    ス内の他の部分に充填される低熱伝導性の絶縁材料とか
    らなるパワー制御装置。
  5. 【請求項5】 放熱面積が大きい凹凸に加工したヒート
    シンクと、パワー回路および制御回路が実装された基板
    と、前記ヒートシンクに取り付けられた前記基板上の発
    熱部品と、前記基板と前記凹凸型ヒートシンクを収納す
    るケースと、前記基板上の準発熱部品と前記凹凸に加工
    したヒートシンクとが放熱面積を最大に熱的に接するよ
    うに取り付けられた高熱伝導性の複合絶縁材料とからな
    るパワー制御装置。
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