JP2000306870A - 研磨パッド及び試料吸着パッド並びにこれらを用いた試料研磨装置及び試料研磨方法 - Google Patents

研磨パッド及び試料吸着パッド並びにこれらを用いた試料研磨装置及び試料研磨方法

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JP2000306870A
JP2000306870A JP11549499A JP11549499A JP2000306870A JP 2000306870 A JP2000306870 A JP 2000306870A JP 11549499 A JP11549499 A JP 11549499A JP 11549499 A JP11549499 A JP 11549499A JP 2000306870 A JP2000306870 A JP 2000306870A
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Shunichi Shibuki
俊一 渋木
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B37/00Lapping machines or devices; Accessories
    • B24B37/11Lapping tools
    • B24B37/20Lapping pads for working plane surfaces
    • B24B37/26Lapping pads for working plane surfaces characterised by the shape of the lapping pad surface, e.g. grooved

Abstract

(57)【要約】 【課題】 研磨パッドの研磨定盤への貼着及び/又は試
料吸着パッドの保持定盤への貼着を、両者間への気泡の
介入を有効に防ぎつつ容易に行わせることができ、この
研磨パッド及び/又は試料吸着パッドを用いることによ
り研磨品質の向上及び研磨作業の効率化に寄与し得る研
磨装置及び研磨方法を提供する。 【解決手段】 研磨定盤2に研磨パッド3を貼着するた
めの粘着層5に、研磨定盤2への貼着面に開口を有する
溝54,54…を設け、研磨パッド3の貼着に際して研磨定
盤2との間に介入する空気を、これらの溝54,54…を経
て排出する構成とする。保持定盤に試料吸着パッドを貼
着するための粘着層も同様に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研磨定盤に貼着さ
れ、研磨対象となる試料の表面に摺接させて用いられる
研磨パッド、及び保持定盤に貼着され、研磨対象となる
試料を吸着保持する試料吸着パッドに関し、更には、こ
れらの研磨パッド及び/又は試料吸着パッドを用いた試
料研磨装置及び試料研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン基板等の半導体基板の表面に、
導電体層、半導体層又は絶縁体層を積層形成する積層工
程と、これにより得られた各層の表面に所望の回路パタ
ーンを形成するパターン形成工程とを繰り返して行われ
る半導体装置の製造においては、前記積層工程において
得られた各層の表面への回路パターンの形成に支障を来
すことのないよう、前記表面を研磨して平坦化するよう
にしている。
【0003】このような半導体基板の表面研磨を良好に
行わせるための研磨方法として、近年、化学機械研磨
(Chemical Mechanical Polishing )が広く採用されて
いる。図10は、化学機械研磨に使用されている試料研磨
装置の概略構成を示す模式図であり、この試料研磨装置
は、研磨対象となる半導体基板等の試料Wをその下面に
保持する保持定盤1と、該保持定盤1の下面にその上面
を対向させて配された研磨定盤2とを備えて構成されて
いる。
【0004】前記保持定盤1及び研磨定盤2は、共に厚
肉円板状をなし、夫々との対向面と直交する各別の支軸
1a,2aにより同軸的に支持され、これらの支軸1a,2aの
軸回りに回転駆動されるようになしてある。保持定盤1
と対向する研磨定盤2の上面には、その全面に亘って研
磨パッド30が被着されている。
【0005】また研磨定盤2と対向する保持定盤1の下
面には、その全面に亘って試料吸着パッド40が被着され
ている。該試料吸着パッド40は、その一面の全体に、微
細な凹所を多数備える樹脂製のフィルム(パッキングフ
ィルム、例えば、ロデール・ニッタ社製R201等)で
あり、これらの凹所の形成面を下向きとして前記保持定
盤1に被着されており、研磨対象となる試料Wに前記一
面を押し付けたとき、前記凹所が夫々吸盤としての作用
をなし、前記試料Wが吸着保持される構成となってい
る。
【0006】以上の如き試料研磨装置による化学機械研
磨は、試料Wを保持する保持定盤1を、図示の如く、研
磨定盤2の上部の所定の円周上に位置決めし、両者を回
転させつつ相互に接近させ、前記試料Wの研磨面(下
面)を前記研磨パッド30に押し当て、これらを、図示の
如く、研磨定盤2の上面の中心に臨ませたノズルNから
供給される研磨スラリを介して摺接せしめて行われる。
前記研磨スラリは、研磨対象となる試料Wに応じて選定
された研磨粒子と反応剤とを含んでおり、研磨パッド30
に摺接する試料Wの研磨面は、研磨粒子の作用による機
械的な研磨と、反応剤の作用による化学的な研磨とによ
り平坦化される。なおこの研磨中、保持定盤1の回転は
必ずしも必要ではなく、研磨定盤2のみを回転させるよ
うにしてもよいが、前述の如く保持定盤1を併せて回転
させることにより研磨の均一性の向上を図り得る。
【0007】以上の如き試料研磨装置において、研磨定
盤2の上面の研磨パッド30は、試料Wとの摺接の繰り返
しにより損耗し、また保持定盤1の下面の試料吸着パッ
ド40は、試料Wの保持の繰り返しにより吸着能力が低下
することから、適宜回数の研磨がなされる都度交換する
必要があり、夫々の被着面に貼着により取付け、前記交
換に際しての着脱を容易に行わせるようにしてある。
【0008】図11は、研磨パッド30の貼着手順の説明図
であり、図11(a)には、貼着途中の状態が、図11
(b)には、同じく貼着後の状態が夫々示してある。図
11(a)に示す如く研磨パッド30の一面には、粘着性を
有する材料を所定の厚さに塗布して粘着層50が形成され
ており、該研磨パッド30は、粘着層50の形成面を研磨定
盤2の一面に押し付けることにより、前記粘着層50の粘
着力により前記一面に貼着されている。なお、保持定盤
1の下面への試料吸着パッド40の貼着も、該試料吸着パ
ッド40の一面に同様に形成された粘着層50を介してなさ
れている。
【0009】粘着層50を形成する粘着剤は、耐アルカリ
性、耐酸性に優れると共に、試料Wとの摺接に伴って貼
着面に沿って作用する力に対しては、これに抗し得る十
分な粘着力を有する一方、交換時には研磨定盤2の一面
から容易に剥離させ得ることが必要であるが、このよう
な要求を満たし得る粘着剤は、ゴム系粘着剤、アクリル
系粘着剤等、市販の粘着剤の内から容易に見つけること
ができる。
【0010】また粘着層50は、フィルム状の基材の両面
に粘着剤が塗布された両面テープを用い、一方の粘着面
を前記研磨パッド30又は前記試料吸着パッド40に予め貼
着せしめて一体化させ、他方の粘着面を利用することに
より容易に構成することができる。このような用途に用
いられる両面テープは、例えば、住友スリーエム社製の
ST−415、ST−416、♯442J等、PET
(ポリエチレンテレフタレート)製の基材の両面に粘着
剤を塗布した構成により商品化されており、この種の両
面テープを予めその一面に貼着して粘着層50を構成して
なる研磨パッド30は、例えば、ロデール・ニッタ社製の
IC1000等として商品化されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが以上の如く構
成された試料研磨装置においては、前記粘着層50を介し
て研磨パッド30を研磨定盤2に貼着する際に、これらの
間に気泡が介入し易く、研磨定盤2に貼着された研磨パ
ッド30の表面に、介入気泡の影響による局所的な凸部が
生じて、このような状態で試料Wの研磨がなされた場
合、研磨の再現性及び均一性が悪化し、所望の研磨品質
が得られなくなる問題があり、また、前記凸部の生成か
所において研磨パッド30が早期に損耗して、研磨パッド
30の寿命が短くなるという問題があった。
【0012】また前述した如き気泡の介入は、試料吸着
パッド40を保持定盤1に貼着する際にも発生し易く、こ
の場合、試料吸着パッド40の表面に局所的な凸部が生
じ、該試料吸着パッド40の全面での試料Wの吸着がなさ
れず、吸着力が不足して、前述の如く行われる研磨に支
障を来す虞れがあった。
【0013】このような気泡の介入を防ぐため、従来に
おいては、研磨定盤2の上面への研磨パッド30の貼着
が、前記図11(a)に示すように、まず粘着層50の一側
を研磨定盤2の対応部に押し付け、この押し付け部を、
図中に白抜矢符により示す如く他側に向けて徐々に進行
させて、研磨定盤2との間に介在する空気を同側に押し
出す手順により行われている。この手順は、保持定盤1
の下面への試料吸着パッド40の貼着に際しても実行され
ており、このような貼り付け作業に高度の熟練と多大の
手間とを要するという問題があった。
【0014】また以上の如き貼り付け作業を細心の注意
を払って行ったとしても、前述した気泡の介入を防ぐこ
とは難しく、貼り付け完了後に気泡の介入が発見された
場合には、貼り付け済みの研磨パッド30又は試料吸着パ
ッド40を一旦引き剥がし、再度貼り直す手間が必要とな
って、研磨パッド30又は試料吸着パッド40の交換に多大
の時間を要し、これらが研磨工程の効率化を阻害する一
因となっている。
【0015】特に近年においては、研磨面の平坦性等、
研磨品質の向上を図るべく、前述したロデール・ニッタ
社製のIC1000等、ポリウレタン系樹脂、アクリル
系樹脂を材料とする硬質の研磨パッド30が広く用いられ
るようになり、また、研磨対象となる試料(ウエハ)の
大径化に対応すべく、試料吸着パッド40が貼着される保
持定盤1、及び研磨パッド30が貼着される研磨定盤2が
大径化される傾向にあって、前述した貼り付け作業の困
難さは増している。
【0016】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、研磨定盤への貼着を、気泡の介入を有効に防ぎ
つつ容易に行わせることができる研磨パッド、保持定盤
への貼着を、気泡の介入を有効に防ぎつつ容易に行わせ
ることができる試料吸着パッドを提供し、またこれらを
用いた試料研磨装置及び試料研磨方法を提供し、研磨品
質の向上及び研磨作業の効率化を図ることを目的とす
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明に係る
研磨パッドは、一面に形成された粘着層を介して研磨定
盤に貼着され、他面を試料の表面に摺接させて、該表面
を研磨する研磨パッドにおいて、前記粘着層は、前記研
磨定盤への貼着面に開口を有して形成された溝を備える
ことを特徴とする。
【0018】本発明においては、研磨定盤に研磨パッド
を貼着するとき、両者間に介入しようとする空気を粘着
層に形成された溝内に集め、この溝を経て逐次排気し
て、研磨定盤との間への気泡の介入を防止する。
【0019】第2発明に係る研磨パッドは、粘着層に形
成された溝が、前記研磨定盤への貼着面内において完結
させてあることを特徴とし、また第3発明に係る研磨パ
ッドは、粘着層に形成された溝が、前記研磨定盤への貼
着面の周縁との連通部を有して形成してあることを特徴
とする。
【0020】第2発明においては、研磨パッドの粘着層
に設けられ空気の排出作用をなす溝が貼着面内にて完結
しており、貼着後に行われる研磨に際して研磨パッドと
試料との摺接部に供給される研磨スラリが前記溝中に入
り込むことがなく、研磨スラリの影響を排除して、貼着
強度の低下を防ぐ。また第3発明においては、研磨パッ
ドの粘着層に設けられ空気の排出作用をなす溝が研磨定
盤への貼着面の周縁に連通しており、貼着に際しての空
気の排出を連通部分を経て良好に行わせ、研磨定盤への
貼着を、気泡を介入させることなく一層容易に実現す
る。
【0021】第4発明に係る研磨パッドは、粘着層に形
成された溝が、前記研磨定盤への粘着面内において相互
に平行をなして延設してあることを特徴とする。
【0022】第4発明においては、例えば、帯状をなす
基材を長さ方向に送りつつ、該基材の一面に幅方向に適
宜のピッチ毎に細幅の接着剤を塗布する手順により、夫
々の塗布部の間に相互に平行をなす溝を形成した両面テ
ープを得て、この両面テープを研磨パッドの形状に合う
ように裁断し、研磨パッドに貼着して一体化せしめるこ
とにより、所望の溝を備える粘着層を容易に形成する。
【0023】第5発明に係る研磨パッドは、粘着層に形
成された溝が、20μm以上の深さを有して形成してあ
ることを特徴とし、また第6発明に係る研磨パッドは、
粘着層に形成された溝が、2mm以下の開口幅を有して
形成してあることを特徴とする。
【0024】第5発明においては、研磨パッドの粘着層
に設けられる溝の深さを十分に確保し、研磨定盤への貼
着時における排気作用を確実に行わせる。また第6発明
においては、夫々の溝の開口幅を小とし、研磨定盤に貼
着された後の粘着層の平面的な変形を抑制して、試料へ
の摺接時における研磨パッドの姿勢を安定させ、高精度
での研磨を行わせる。
【0025】また本発明の第7発明に係る試料研磨装置
は、研磨定盤に粘着層を介して貼着された研磨パッドを
試料の表面に摺接させ、該表面を研磨する試料研磨装置
において、前記研磨パッドとして、第1発明乃至第6発
明のいずれかの研磨パッドを用いてあることをことを特
徴とする。
【0026】また本発明の第8発明に係る試料研磨方法
は、研磨定盤に粘着層を介して貼着された研磨パッドを
試料の表面に摺接させ、該表面を研磨する試料研磨装置
において、前記研磨パッドとして、前記第1発明乃至第
6発明のいずれかの研磨パッドを用いることを特徴とす
る。
【0027】これらの発明においては、気泡を介入させ
ることなく研磨定盤に容易に貼着させ得る研磨パッドを
用い、再現性及び均一性が良好な試料研磨を実現し、ま
た、研磨パッドの交換の手間及び時間を削減して研磨作
業の効率化を図る。
【0028】本発明の第9発明に係る試料吸着パッド
は、一面に形成された粘着層を介して保持定盤に貼着さ
れ、他面を試料に押し付けて該試料を吸着保持する試料
吸着パッドにおいて、前記粘着層は、前記保持定盤への
貼着面に開口を有して形成された溝を備えることを特徴
とする。
【0029】本発明においては、保持定盤に試料吸着パ
ッドを貼着するとき、両者間に介入しようとする空気を
粘着層に形成された溝内に集め、この溝を経て逐次排気
して保持定盤との間への気泡の介入を防止する。
【0030】第10発明に係る試料吸着パッドは、粘着層
に形成された溝が、前記保持定盤への貼着面内において
完結させて形成してあることを特徴とし、また第11発明
に係る試料吸着パッドは、粘着層に形成された溝が、前
記保持定盤への貼着面の周縁との連通部を有して形成し
てあることを特徴とする。
【0031】第10発明においては、試料吸着パッドの粘
着層に設けられ空気の排出作用をなす溝が貼着面内にて
完結しており、貼着後に行われる研磨に際して研磨パッ
ドと試料との摺接部に供給される研磨スラリが前記溝中
に入り込むことがなく、研磨スラリの影響を排除して貼
着強度の低下を防ぐ。また第11発明においては、試料吸
着パッドの粘着層に設けられ空気の排出作用をなす溝が
保持定盤への貼着面の周縁に連通しており、この連通部
により貼着に際しての空気の排出を良好に行わせ、保持
定盤への貼着を、気泡を介入させることなく一層容易に
実現する。
【0032】第12発明に係る試料吸着パッドは、粘着層
に形成された溝が、前記保持定盤への貼着面内において
相互に平行をなして延設してあることを特徴とする。
【0033】第12発明においては、例えば、帯状をなす
基材を長さ方向に送りつつ、該基材の一面に幅方向に適
宜のピッチ毎に細幅の接着剤を塗布する手順により、夫
々の塗布部の間に相互に平行をなす溝を形成した両面テ
ープを得て、この両面テープを試料吸着パッドの形状に
合うように裁断し、試料吸着パッドに貼着して一体化せ
しめることにより、所望の溝を備える粘着層を容易に形
成する。
【0034】第13発明に係る試料吸着パッドは、粘着層
に形成された溝が、20μm以上の深さを有して形成し
てあることを特徴とし、また第14発明に係る試料吸着パ
ッドは、粘着層に形成された溝が、2mm以下の開口幅
を有して形成してあることを特徴とする。
【0035】第13発明においては、試料吸着パッドの粘
着層に設けられる溝の深さを十分に確保し、保持定盤へ
の貼着時における排気作用を確実に行わせる。また第14
発明においては、夫々の溝の開口幅を小とし、保持定盤
に貼着された後の粘着層の平面的な変形を抑制して、こ
の試料吸着パッドに吸着保持される試料が研磨パッドに
摺接する際の姿勢を安定させて高精度での研磨を行わせ
る。
【0036】また本発明の第15発明に係る試料研磨装置
は、保持定盤に粘着層を介して貼着された試料吸着パッ
ドに試料を吸着保持し、該試料の表面を試料吸着パッド
に摺接させて研磨する試料研磨装置において、前記試料
吸着パッドとして、第9発明乃至第14発明のいずれかの
試料吸着パッドを用いてあることを特徴とする。
【0037】更に本発明の第16発明に係る試料研磨方法
は、保持定盤に粘着層を介して貼着された試料吸着パッ
ドに試料を吸着保持し、該試料の表面を試料吸着パッド
に摺接させて研磨する試料研磨方法において、前記試料
吸着パッドとして、第9発明乃至第14発明のいずれかの
試料吸着パッドを用いることを特徴とする。
【0038】これらの発明においては、気泡を介入させ
ることなく保持定盤に容易に貼着され得る試料吸着パッ
ドを用い、該試料吸着パッドによる試料の吸着保持を安
定して行わせて良好な試料研磨を実現し、また、試料吸
着パッドの交換の手間及び時間を削減して研磨作業の効
率化を図る。
【0039】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る研磨
パッド及び試料吸着パッドを備える試料研磨装置の要部
の構成を示す模式図である。この試料研磨装置は、図10
に示す試料研磨装置と同様、その下面に研磨対象となる
試料Wを保持する厚肉円板形の保持定盤1と、該保持定
盤1の下面にその上面を対向させた厚肉円板形の研磨定
盤2とを備えてなる。
【0040】研磨定盤2の上面には、研磨パッド3が、
また保持定盤1の下面には試料吸着パッド4が夫々貼着
されている。試料吸着パッド4は、従来の試料吸着パッ
ド40と同様、その一面の全体に微細な凹所4a,4a…(図
9参照)を多数備えるパッキングフィルムであり、これ
らの凹所4a,4a…を下向きとして貼着され、前記試料W
は、前記凹所4a,4a…の形成面への押し付けにより吸着
保持されている。
【0041】以上の如き試料研磨装置による研磨は、以
上の如く試料Wを保持する保持定盤1と、研磨パッド3
が貼着された研磨定盤2とを、これらの対向面と直交す
る各別の支軸1a,2a回りに回転させつつ、いずれか一方
又は両方の昇降により接近させて、前記試料Wの下面
(研磨面)を前記研磨パッド3の表面に押し付け、これ
らを、研磨定盤2の上部中央に臨ませたノズルNから供
給される研磨スラリを介して摺接させて行われる。
【0042】研磨定盤2の下面に貼着された本発明に係
る研磨パッド3、及び保持定盤1の上面に貼着された試
料吸着パッド4は、夫々の一面に粘着層5を備えてお
り、該粘着層5の粘着力により研磨定盤2及び保持定盤
1に貼着保持されている。本発明の研磨パッド3及び試
料吸着パッド4の特徴は、前記粘着層5の形成態様にあ
る。以下には、研磨パッド3における粘着層5の形成態
様について説明するが、試料吸着パッド4の粘着層5も
同様の態様にて形成されている。
【0043】図2は、研磨定盤2への研磨パッド3の貼
着部近傍の拡大断面図であり、図2(a)は、貼着前の
状態を、図2(b)は、貼着後の状態を夫々示してい
る。研磨パッド3は、研磨定盤2への貼着のための粘着
層5を備えており、この粘着層5は、図示の如く、PE
T(ポリエチレンテレフタレート)製のシート状の基材
51の両面に、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤等の適宜
の粘着剤を所定厚さに塗布してなる両面テープにより構
成されている。ここで前記基材51の一面には、その全面
に亘って均一に粘着剤が塗布された塗布層52が形成され
ているのに対し、前記基材51の他側には、所定のピッチ
毎に所定の幅を有して粘着剤の塗布層53,53…が形成さ
れ、これらの間に複数の溝54,54…が設けられている。
【0044】このように構成された両面テープを、均等
に粘着剤が塗布された一方の塗布層52を介して研磨パッ
ド3の一面に貼着して一体化し、他方の塗布層53,53…
の形成面を研磨定盤2への貼着面として、この貼着面に
開口を有する前記溝54,54…を備えた粘着層5が、図2
(a)に示す如く構成されており、研磨パッド3は、図
2(b)に示す如く、前記溝54,54…を備える前記塗布
層53,53…の形成面を研磨定盤2の上面に貼着せしめて
取付けてある。
【0045】なおここでは、図2(a)に示すように、
研磨パッド3との貼着面となる一方の塗布層52は、粘着
剤を均一に塗布して構成してあるが、他方の塗布層53,
53…と同様に溝を設けてもよいことは言うまでもない。
【0046】研磨定盤2への貼着面内における前記溝5
4,54…の形成態様は、図3、図4及び図5に示す如く
種々の形態を採用することができる。図3においては、
研磨パッド3の貼着面内に、複数本の直線状の溝54,54
…が相互に平行をなして形成されており、これらの溝5
4,54…は、夫々の端部において前記粘着面の周縁に連
通させてある。
【0047】また図4においては、円形の平面形状をな
す研磨パッド3の面内に、これと同心の環状をなして複
数本の溝54,54…が形成されており、これらの溝54,54
…は前記粘着面の周縁への連通部を有しておらず、この
粘着面内にて完結せしめられている。また図5において
は、図4に示す如く形成された環状の溝54,54…の夫々
が、放射状に延びる複数本の連通溝により前記粘着面の
周縁に連通せしめられている。
【0048】前記溝54,54…は、これらの図に示す形態
に限らず、渦巻き形、波形等、適宜の形態により形成す
ることが可能である。なお図3に示す形成態様、即ち、
相互に平行をなす直線状の溝54,54…を備える研磨パッ
ド3は、図6に示す如く、基材51となすべき帯状のシー
ト材 51aを長手方向に送りつつ、この送り経路の中途に
て幅方向に適宜のピッチ毎に並べた塗布手段6,6…に
より粘着剤を塗布し、各塗布手段6,6…に対応する帯
状の塗布層 53a,53a…の間に細幅の溝 54a,54a…を形成
して、これを前記塗布手段6,6…の下流側において、
図中に2点鎖線により示す如く、対象となる研磨定盤2
の形状に合わせて円形に裁断して得られた両面テープT
を用いることにより容易に構成することができる。即
ち、図3に示す溝54,54…を備える粘着層5は、その形
成が容易であるという利点を有している。
【0049】図7は、研磨定盤2への貼着面に溝54,54
…を備える本発明に係る研磨パッド3の貼り付け手順の
説明図である。本発明に係る研磨パッド3の貼り付け
は、従来の研磨パッド30と同様に、研磨パッド3の一面
に形成された粘着層5の一側を研磨定盤2の対応部に押
し付け、研磨定盤2との間に介在する空気を徐々に押し
出しつつ、図中に白抜矢符にて示す如く、粘着層5の押
し付けを他側に向けて進行させる手順により行われる。
【0050】このとき、研磨定盤2と研磨パッド3との
間に介在する空気は、前記押し付けの進行に伴って他側
に向けて押し出され、粘着層5の粘着面に開口を有して
形成された溝54,54…内に一旦流入し、この溝54,54…
に沿って良好に排気される。従って、押し出しの遅れた
空気が研磨定盤2と研磨パッド3との間に残り、両者間
に気泡として介入する虞れが殆どなく、研磨パッド3の
貼り付けを、高度の熟練を要することなく確実に行わせ
ることができる。
【0051】また、貼り付けの完了後に前記気泡の介入
が生じたとしても、これにより研磨パッド3の表面に生
じている凸部を押圧することにより、介入気泡を近接す
る溝54内に押し出し、貼着不良を容易に修正することが
できる。このような貼着不良の修正に際して前記溝54内
に押し出された空気は、この溝54,54…が、図3及び図
5に示す如く、研磨パッド3の周縁との連通部を有して
いる場合には、夫々の連通部を経て研磨パッド3及び研
磨定盤2の外側に排出されるから、前述した貼着不良の
修正を確実に行わせることができる。
【0052】また前記溝54,54…が、図4に示す如く、
研磨定盤2との貼着面内にて完結している場合には、介
入気泡から押し出された空気の排出はなされないが、前
記空気が溝54,54…内に分散することから、介入気泡の
影響によるの貼着不良の修正に支障を来すことはない。
また、前記貼着面内にて完結する溝54,54…を備える構
成においては、前述の如く行われる研磨作業中に、研磨
パッド3と試料Wとの摺接部に供給される研磨スラリが
前記溝54,54…内に侵入する虞れがなく、研磨パッド3
の貼着強度を長期に亘って良好に維持することができる
という付加的な効果も得られる。
【0053】なお以上の実施の形態においては、フィル
ム状の基材51の両面に粘着剤の塗布層52、53を備える両
面テープを研磨パッド3の一面に貼着し、研磨パッド2
への貼着面に溝54,54…を備える粘着層5を形成するよ
うにしたが、研磨パッド3の一面への直接的なコーティ
ングにより溝54,54…を備える粘着層5を設けることも
可能である。図8は、このような実施の形態を示す研磨
パッド3の貼着部近傍の拡大断面図であり、前記図2と
同様に、(a)は貼着前の状態を、(b)は貼着後の状
態を夫々示している。
【0054】本図においては、研磨パッド3の一面に所
定のピッチ毎に所定の幅を有して粘着剤のコーティング
層55,55…を形成し、これらの間に溝56,56…を設けて
粘着層5が形成されている。以上の如きコーティング層
55,55…は、例えば、前記図6に示す装置においてシー
ト材 51aとして研磨パッド3の素材となる帯状シートを
用い、幅方向に並設された塗布手段6,6…により粘着
剤を塗布して形成することができる。そして、コーティ
ング層55,55…が形成されたシート材を研磨定盤2の形
状に合わせて円形に裁断することにより、図8に示す如
き研磨パッド3が得られる。
【0055】このように構成された研磨パッド3を用い
た場合においても、粘着層5に形成された溝56,56…の
作用により、研磨定盤2への貼着を気泡の介入の虞れな
く行わせることができ、また貼着完了後の形状不良の修
正が可能である。
【0056】本発明においては、研磨定盤2への貼着の
ために研磨パッド3に設けた粘着層5に、研磨定盤2へ
の貼着面に開口を有して溝54,54…(又は溝56,56…)
を形成したことにより、研磨定盤2への研磨パッド3の
貼着に際し、研磨定盤2との間に介入しようとする空気
が効果的に排除され、研磨パッド3の貼着作業を容易
に、しかも確実に行わせることができる。これにより、
研磨パッド3の交換に要する手間及び時間が削減され、
研磨作業の効率化に寄与することが可能となる。
【0057】以上の如く、研磨パッド3の粘着層5に形
成された溝54,54…(又は溝56,56…)は、研磨定盤2
との間に介入しようとする空気を排除する作用をなすも
のであり、この作用を有効に行わせるためには、排除空
気の通路となる前記溝54,54…(又は溝56,56…)の断
面積を適正に確保する必要がある。このとき、溝幅を大
として断面積を確保した場合、溝54,54…(又は溝56,
56…)の対応位置にて研磨パッド3の支持剛性が不足
し、研磨の均一性が阻害される虞れがあることから、溝
幅は小さく保ち、溝深さを大きくして断面積を増すのが
望ましい。
【0058】表1には、溝幅及び溝深さを種々に変更し
て研磨パッド3の貼着状態、及び研磨の均一性の改善度
合いを調べた結果を示してある。この結果は、8インチ
のウエハを研磨対象とする試料研磨装置において、試験
用のシリコン(Si)基板の表面に形成された熱酸化膜
(SiO2 )を、下記の研磨条件にて操業される研磨せ
しめて得られたものである。研磨パッド3としては、前
述したロデール・ニッタ社製のIC1000の同等品を
用い、この研磨パッド3の一面の粘着層5は、耐アルカ
リ性、耐酸性に優れ、十分な貼着強度と良好な剥離性と
を併せ持つ粘着剤として、住友スリーエム社製の両面テ
ープ(ST−416)に用いられているものと同等の粘
着剤を用い、50μmの厚さを有して形成した。
【0059】研磨条件 研磨定盤2の回転数 30rpm 研磨定盤2の材質 SUS304 研磨定盤2の直径 30インチ 保持定盤1の回転数 30rpm 研磨パッド3の押し付け荷重 300g/cm2 研磨時間 60秒
【0060】なお表1中の「気泡の数」の項は、貼着状
態の良否の判定を行うべく、貼着完了後の研磨パッド3
の1m2 当たりに存在する10mm2 以上の介入気泡の個数
を示したものである。また「均一性」の項は、研磨後の
熱酸化膜(SiO2 )の膜厚を、その周縁から5mmのエ
ッジ部分を除く全面に亘って49点において測定し、これ
らの測定値の平均及び標準偏差を求め、前者に対する後
者の比率をパーセント表示(均一性σ=(標準偏差/平
均)×100)したものである。
【0061】
【表1】
【0062】表1中の比較例1は、その一面に、全面に
亘って一様な粘着層を備える市販の研磨パッド(IC1
000)を使用した場合の結果を、同じく比較例2は、
研磨パッドの貼着を市販の両面テープ(住友スリーエム
社製ST−416)を用いて行った結果を夫々示してい
る。また本発明の実施例1〜9においてかっこ内に記載
した数値は、粘着層5に設けた溝の溝幅(mm)、各溝
間の山幅(mm)、溝深さ(μm)であり、これらの溝
は、図3に示す如く、相互に平行をなす態様に形成して
ある。
【0063】まず、比較例1,2と実施例1〜9全般と
の比較により、本発明に係る研磨パッド3を用いた場
合、気泡の数の削減効果が明らかであり、また研磨の結
果として得られる均一性σも十分に低く、良好な研磨品
質が得られることがわかる。
【0064】実施例1〜実施例3は、溝幅及び各溝間の
山幅を同一とし、溝深さを種々に変更した場合の結果が
示されている。これらの比較により、溝深さを20μm
以上とした実施例2,3の場合、実施例1と比較して、
気泡の数及び均一性の双方において優れており、溝深さ
は、20μm以上とするのが望ましいことが明らかとな
った。
【0065】実施例3〜実施例8は、溝深さを十分に大
きく(30μm)し、溝幅及び山幅を種々に変更した場
合の結果が示されている。これらの比較により、溝幅及
び谷幅を変更した場合、研磨パッド3の貼着状態の良否
を示す気泡の数に関しては有意差が存在しないが、研磨
状態の良否を示す均一性に関しては溝幅の相違により明
らかな差異があり、溝幅を2mm以下とした実施例3,
4、及び実施例7,8の場合の均一性は、溝幅を3mm
とした実施例5,6の場合の均一性に比較して明らかに
良好であり、粘着層5に設ける溝の溝幅(開口幅)は、
2mm以下とするのが望ましい。
【0066】これは、溝幅を大とした場合、前述した如
く、研磨定盤2への貼着時における空気の排出は確実に
行われ、良好な貼着状態が得られる反面、貼着後の研磨
パッド3の支持剛性が不足し、このことが研磨の均一性
の悪化を招くためであると考えられる。なお実施例9
は、粘着層5と等しい深さ(50μm)を有する溝を設
けた場合、即ち、図8に示す如き溝56,56…を備えた場
合の結果を示している。
【0067】図9(a)は、試料吸着パッド4の保持定
盤1への貼着部近傍の拡大断面図であり、図9(b)
は、その貼着面の一例を示す平面図である。図示の如く
試料吸着パッド4は、その一面の全体に、試料Wの吸着
作用をなす微細な凹所4a,4a…を多数備えており、他面
に一体に形成された粘着層5を介して保持定盤1の下面
に貼着されている。
【0068】図示の粘着層5は、図2に示す研磨パッド
3の粘着層5と同様、シート状の基材51の一面に、その
全面に亘って均一に粘着剤が塗布された塗布層52を形成
し、同じく他面に、所定のピッチ毎に所定の幅を有して
粘着剤の塗布層53,53…を形成し、これらの間に複数の
溝54,54…が設けてなる両面テープを用い、これを、均
一な塗布層52を介して試料吸着パッド4に貼着せしめて
一体化し、前記溝54,54…を備える前記塗布層53,53…
の形成面を保持定盤1への貼着面として構成されてい
る。
【0069】保持定盤1への貼着面内における前記溝5
4,54…の形成態様は、研磨パッド3の貼着層5におけ
ると同様、図3〜図5に示すような種々の形成態様を採
用することができる。図9(b)には、相互に平行をな
す複数本の直線状の溝54,54…を、所定のピッチ毎に並
設した形成態様が示されている。このような溝54,54…
を備える粘着層5は、前述の如く形成が容易であり、ま
た夫々の溝54,54…の端部を粘着面の周縁に連通させる
ことにより、保持定盤1への貼着に際し、該保持定盤1
との間に介入しようとする空気の排除が良好になされ、
貼着不良の発生を有効に削減することができる。
【0070】なお以上の実施の形態においては、研磨パ
ッド3の形状を円形としてあるが、該研磨パッド3の形
状はこれに限らず、ベルト状等、他の形状を有するもの
であってもよい。また以上の実施の形態においては、試
料Wを研磨パッド3の上面に摺接させて研磨する構成と
した試料研磨装置について述べたが、本発明は、研磨パ
ッド3の下面に試料Wを摺接させて研磨する構成とした
試料研磨装置においても適用可能であることは言うまで
もない。
【0071】また以上の実施の形態においては、試料吸
着パッド4が貼着固定された保持定盤1を、厚肉円板形
の単純な部材として示してあるが、実際の保持定盤1
は、試料吸着パッド4の裏面側から圧力を加え、該試料
吸着パッド4に吸着保持させた試料Wを研磨パッド3に
押し付ける構成等、良好な研磨状態を得るための種々の
付加的な構成を有している。本発明は、このような付加
的な構成を有する保持定盤1に対しても、試料Wの保持
手段として試料吸着パッド4を用いている限り適用する
ことが可能である。
【0072】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明の第1乃至第6
発明に係る研磨パッドにおいては、研磨定盤への貼着面
に溝が形成された粘着層を備え、この溝が、前記研磨定
盤への貼着に際して該研磨定盤との間に介入しようとす
る空気の排除作用をなすから、研磨定盤への貼着を、両
者間への気泡の介入を防ぎつつ容易に行わせることがで
き、研磨品質の向上を図り得る。
【0073】また本発明の第7発明に係る試料研磨装
置、及び第8発明に係る試料研磨方法においては、気泡
の介入の虞れなく研磨定盤に貼着し得る前述した研磨パ
ッドを用いるから、介入気泡の影響による研磨の再現性
及び均一性の悪化を抑え、高品質での研磨が可能となる
と共に、研磨パッドの交換の手間及び時間が削減され
て、研磨作業の効率化を図ることができる
【0074】また本発明の第9乃至第14発明に係る試料
吸着パッドにおいては、保持定盤への貼着面に溝が形成
された粘着層を備え、この溝が、前記保持定盤への貼着
に際して該保持定盤との間に介入しようとする空気の排
除作用をなすから、保持定盤への試料吸着パッドの貼着
を、両者間への気泡の介入を防ぎつつ容易に行わせるこ
とができ、介入気泡の影響により吸着保持力が不足し、
試料の保持が不安定になる虞れを未然に回避することが
できる。
【0075】更に本発明の第15発明に係る試料研磨装
置、及び第16発明に係る試料研磨方法においては、気泡
の介入の虞れなく保持定盤に貼着し得る前述した試料吸
着パッドを用いるから、介入気泡の影響により試料の保
持が不安定になって、研磨作業に支障を来す虞れがなく
なると共に、試料吸着パッドの交換に要する手間及び時
間が削減されて、研磨作業の効率化を図ることができる
等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る研磨パッド及び試料吸着パッドを
備える試料研磨装置の要部の構成を示す模式図である。
【図2】研磨定盤への研磨パッドの貼着部近傍の拡大断
面図である。
【図3】研磨定盤への貼着面内における溝の形成態様の
一例を示す研磨パッドの平面図である。
【図4】研磨定盤への貼着面内における溝の形成態様の
一例を示す研磨パッドの平面図である。
【図5】研磨定盤への貼着面内における溝の形成態様の
一例を示す研磨パッドの平面図である。
【図6】図4に示す研磨パッドの製造方法の説明図であ
る。
【図7】本発明に係る研磨パッドの貼り付け手順の説明
図である。
【図8】本発明に係る研磨パッドの他の実施の形態を示
す研磨定盤への貼着部近傍の拡大断面図である。
【図9】本発明に係る試料吸着パッドの保持定盤への貼
着部近傍の拡大断面図及び貼着面の一例を示す平面図で
ある。
【図10】化学機械研磨に使用されている試料研磨装置
の概略構成を示す模式図である。
【図11】従来の試料研磨装置における研磨パッドの取
付け状態の説明図である。
【符号の説明】
1 保持定盤 2 研磨定盤 3 研磨パッド 4 試料吸着パッド 5 粘着層 54 溝 56 溝

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一面に形成された粘着層を介して研磨定
    盤に貼着され、他面を試料の表面に摺接させて、該表面
    を研磨する研磨パッドにおいて、前記粘着層は、前記研
    磨定盤への貼着面に開口を有して形成された溝を備える
    ことを特徴とする研磨パッド。
  2. 【請求項2】 前記溝は、前記研磨定盤への貼着面内に
    おいて完結させて形成してある請求項1記載の研磨パッ
    ド。
  3. 【請求項3】 前記溝は、前記研磨定盤への貼着面の周
    縁との連通部を有して形成してある請求項1記載の研磨
    パッド。
  4. 【請求項4】 前記溝は、前記研磨定盤への貼着面内に
    おいて相互に平行をなして延設してある請求項1又は請
    求項3記載の研磨パッド。
  5. 【請求項5】 前記溝は、20μm以上の深さを有して
    形成してある請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の
    研磨パッド。
  6. 【請求項6】 前記溝は、2mm以下の開口幅を有して
    形成してある請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の
    研磨パッド。
  7. 【請求項7】 研磨定盤に粘着層を介して貼着された研
    磨パッドを試料の表面に摺接させ、該表面を研磨する試
    料研磨装置において、前記研磨パッドとして請求項1乃
    至請求項6のいずれかに記載の研磨パッドを用いてある
    ことを特徴とする試料研磨装置。
  8. 【請求項8】 研磨定盤に粘着層を介して貼着された研
    磨パッドを試料の表面に摺接させ、該表面を研磨する試
    料研磨方法において、前記研磨パッドとして、請求項1
    乃至請求項6のいずれかに記載の研磨パッドを用いるこ
    とを特徴とする試料研磨方法。
  9. 【請求項9】 一面に形成された粘着層を介して保持定
    盤に貼着され、他面を試料に押し付けて該試料を吸着保
    持する試料吸着パッドにおいて、前記粘着層は、前記保
    持定盤への貼着面に開口を有して形成された溝を備える
    ことを特徴とする試料吸着パッド。
  10. 【請求項10】 前記溝は、前記保持定盤への貼着面内
    において完結させて形成してある請求項9記載の試料吸
    着パッド。
  11. 【請求項11】 前記溝は、前記保持定盤への貼着面の
    周縁との連通部を有して形成してある請求項9記載の試
    料吸着パッド。
  12. 【請求項12】 前記溝は、前記保持定盤への貼着面内
    において相互に平行をなして延設してある請求項9又は
    請求項11記載の試料吸着パッド。
  13. 【請求項13】 前記溝は、20μm以上の深さを有し
    て形成してある請求項9乃至請求項12のいずれかに記
    載の試料吸着パッド。
  14. 【請求項14】 前記溝は、2mm以下の開口幅を有し
    て形成してある請求項9乃至請求項13のいずれかに記
    載の試料吸着パッド。
  15. 【請求項15】 保持定盤に粘着層を介して貼着された
    試料吸着パッドに試料を吸着保持し、該試料の表面を研
    磨パッドに摺接させて研磨する試料研磨装置において、
    前記試料吸着パッドとして請求項9乃至請求項14のい
    ずれかに記載の試料吸着パッドを用いてあることを特徴
    とする試料研磨装置。
  16. 【請求項16】 保持定盤に粘着層を介して貼着された
    試料吸着パッドに試料を吸着保持し、該試料の表面を研
    磨パッドに摺接させて研磨する試料研磨方法において、
    前記試料吸着パッドとして、請求項9乃至請求項14の
    いずれかに記載の試料吸着パッドを用いることを特徴と
    する試料研磨方法。
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