JP2000306562A - 移動体搭載用バッテリ装置 - Google Patents

移動体搭載用バッテリ装置

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JP2000306562A
JP2000306562A JP2000021838A JP2000021838A JP2000306562A JP 2000306562 A JP2000306562 A JP 2000306562A JP 2000021838 A JP2000021838 A JP 2000021838A JP 2000021838 A JP2000021838 A JP 2000021838A JP 2000306562 A JP2000306562 A JP 2000306562A
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Yoshikazu Kaneishi
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Mounting, Suspending (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境条件の変化等に対して収納した二次電池
への影響が抑制されるようにするとともに気密性を保持
しながら効率的な冷却も行い得るようにする。 【解決手段】 内部に電池収納部45が形成されるとと
もに多数個の端子開口46、47が設けられたモジュー
ルケース13と、モジュールケース13を内部の収納空
間部11a内に収納する外装ケース体11と、電池収納
部45内に端子開口46、47からそれぞれ端子部12
a、12bを外方に臨ませて収納されるとともに、互い
に直列に接続された多数個の二次電池12とを備えて構
成される。モジュールケース13が、取付部54、65
を介して相対する外周部と内周部との間に間隙pを構成
して外装ケース体11の内部に収納される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車や船舶等の
移動体に搭載されるバッテリ装置に関し、例えばバッテ
リと内燃機関とを選択的に切り換えて駆動源とするハイ
ブリットシステムカー等に搭載して好適な移動体搭載用
バッテリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車においては、資源、環境問題の対
応から、ガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車の
代替としてバッテリ装置を駆動源とした電気自動車の実
用化が注目されている。自動車には、電気系統の駆動源
として従来から鉛蓄電池が用いられている。したがっ
て、電気自動車は、この鉛電池を基本としてその開発が
進められていたが、1回の充電で実用的な走行距離を得
るためには大型化、大重量化の問題があった。
【0003】このため、自動車においては、モータと従
来のエンジンとを走行条件等によって適宜切り換えるこ
とにより、モータに電源を供給するバッテリ装置の大型
化を抑えるとともに省エネルギー化やクリーン化を図っ
たハイブリットシステムカーの実用化が図られている。
一方、自動車用バッテリ装置には、数十ボルト〜数百ボ
ルトの高電圧、高エネルギー密度或いは高出力仕様が要
求されるために、従来の鉛電池に代えてより高性能でか
つ軽量であるリチウムイオン二次電池の採用が図られて
いる。
【0004】例えば、特開平9−86188号「電気自
動車のバッテリ構造」公報には、多数個のリチウムイオ
ン二次電池をバッテリケース内に形成した多数個の隔室
内にそれぞれ収納してなる自動車用バッテリ装置が開示
されている。バッテリケースは、上下2個のハーフに分
割されてなり、それぞれの突合せ面に半円筒状を呈する
多数個のリブ壁が一体に形成されている。バッテリケー
スは、上下ハーフを一体化することによって、相対する
リブ壁により内部に円柱形のリチウムイオン二次電池を
収納する多数個の隔室を構成してなる。
【0005】リブ壁には、長さ方向の数カ所に溝部が形
成されており、この溝部内にリチウムイオン二次電池を
それぞれ接合固定する接着剤が充填される。したがっ
て、各リチウムイオン二次電池は、上下ハーフを一体化
してバッテリケースを組み立てることにより、リブ壁に
よって挟み込まれるとともに、長さ方向の数カ所の位置
でその全周を接着剤によって固定されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】自動車用バッテリ装置
においては、一般に自動車の床下等に搭載されることか
ら、路面からの輻射熱の影響、雨天走行等における冠
水、急激な温度変化等の環境条件に対しても充分な信頼
性が保持されなければならない。また、自動車用バッテ
リ装置においては、リチウムイオン二次電池からの発熱
があるために適当に冷却することが必要となり、かかる
条件からは開放構造とすることが好ましい。さらに、自
動車用バッテリ装置は、電子部品を搭載するセルコント
ロールユニットを搭載して高電圧を発生するリチウムイ
オン二次電池を用いる場合に、充分な水密性が保持され
るように構成されなければならない。
【0007】ところで、上述した先願自動車用バッテリ
装置においては、各リチウムイオン二次電池がバッテリ
ケースの内部に形成した円弧状の隔壁によって区画され
た隔室内に収納されるとともにその長さ方向の数カ所の
位置を接着剤によって接合固定することで、振動や衝撃
等の対応を図るようにしている。また、先願自動車用バ
ッテリ装置においては、各隔室内に冷却風を供給するた
めに、バッテリケースに各隔室に対応して通気穴が形成
されてなる。
【0008】このため、先願自動車用バッテリ装置にお
いては、バッテリケースを介して走行時の大きな振動や
衝撃等が直接各リチウムイオン二次電池に負荷されるこ
とから損傷や内部ショート等の問題を生じることがあっ
た。また、先願自動車用バッテリ装置においては、各リ
チウムイオン二次電池がバッテリケースに形成された隔
壁に接触されていることから、路面からの輻射熱や急激
な温度変化等が各リチウムイオン二次電池に直接伝達さ
れて性能特性に影響を及ぼすといった問題があった。さ
らに、先願自動車用バッテリ装置においては、各隔室内
に冷却風を供給するための通気穴が形成されていること
から、内部の水密性が保持し得ないといった問題があっ
た。このため、先願自動車用バッテリ装置は、充分に気
密性が保持された場所に搭載しなければならないといっ
た問題があった。
【0009】したがって、本発明は、過大な振動や衝撃
或いは環境条件の変化等に対して収納した二次電池への
影響が抑制されるようにするとともに気密性を保持しな
がら二次電池の効率的な冷却も行い得るようにした移動
体搭載用バッテリ装置を提供することを目的に提案され
たものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明にかかる移動体搭載用バッテリ装置は、内部に電池収
納部が形成されるとともに多数個の端子開口が設けられ
たモジュールケースと、モジュールケースを内部の収納
空間部内に収納する外装ケース体と、電池収納部内に端
子開口からそれぞれ端子部を外方に臨ませて収納される
とともに、互いに直列に接続された多数個の二次電池と
を備えて構成され、取付部を介してモジュールケースが
外装ケース体の内部に収納されてなる。移動体搭載用バ
ッテリ装置は、モジュールケースが外装ケース体に対し
て、相対する外周部と内周部との間に間隙を構成する取
付部を介して組み付けられる。
【0011】以上のように構成された本発明にかかる移
動体搭載用バッテリ装置によれば、外装ケース体とモジ
ュールケースとの二重ケース構造を構成するとともに、
外装ケース体とモジュールケースとの間に間隙を構成し
て二次電池群を電池収納部内に収納することで、二次電
池群に対する路面からの輻射熱や急激な温度変化等の影
響を抑制するとともにモジュールケースに対する局部的
な外力等の負荷を抑制する。移動体搭載用バッテリ装置
は、かかる構成により二次電池群が安定した性能特性を
奏するとともに機械的保護が図られるようにする。移動
体搭載用バッテリ装置によれば、例えば間隙スペースを
利用して二次電池群を制御するコントロールユニットが
モジュールケースに取り付けられることで、スペース効
率の向上が図られるようになる。
【0012】また、移動体搭載用バッテリ装置は、一対
のモジュールケースを外装ケース体に収納してなり、各
モジュールケースに組み合わせ状態において吸気ダクト
と排気ダクトとを構成する吸気ダクト半体と排気ダクト
半体とが形成される。吸気ダクトと排気ダクトとは、モ
ジュールケースを外装ケース体に収納した状態におい
て、外装ケース体からシールドされた状態で突出され
る。
【0013】以上のように構成された移動体搭載用バッ
テリ装置によれば、吸気ダクトを介して電池収納部内へ
と供給された冷却風が排気ダクトから排気されて、二次
電池の効率的な冷却が行われる。移動体搭載用バッテリ
装置によれば、間隙を介して冷却風が外装ケース体とモ
ジュールケースとの間を流れることで放熱作用が促進さ
れるようになり、またこの間隙を介して配置されたコン
トロールユニットの冷却も行われて安定した出力が得ら
れるとともに安定した制御動作が行われるようになる。
【0014】移動体搭載用バッテリ装置は、外装ケース
体やモジュールケース或いは二次電池を接続固定する接
着剤に、ウレタン系、シリコン系或いは変性シリコン系
の接着剤が用いられる。移動体搭載用バッテリ装置は、
各接合部が凹凸の突合せ構造を以って構成されるととも
に、充填された余剰の接着剤が内側へと溢れ出るように
構成されている。
【0015】したがって、移動体搭載用バッテリ装置に
よれば、接着剤が硬化状態においても弾性力が保持され
る特性を有することで、各接合部が強固に固定されると
ともに振動や衝撃或いは寸法公差や温度変化に対しても
接合状態が確実に保持されるようになる。移動体搭載用
バッテリ装置によれば、水密性が極めて大きく、信頼性
の向上が図られるようになる。
【0016】移動体搭載用バッテリ装置は、モジュール
ケースに対してコントロールユニットが、回路基板に形
成した長孔からなる取付孔に嵌合溶着部が嵌合されて熱
溶着が施されることによって取り付けられる。移動体搭
載用バッテリ装置によれば、モジュールケースと回路基
板との熱膨張率の差異によって大きな温度・湿度変化に
伴って取付部位に生じる機械的応力が長孔によって逃が
されることで、コントロールユニットの強固な固定状態
が保持されるとともにその破損が防止される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。実施の形態として
示すバッテリ装置10は、図1に示すように、ハイブリ
ットシステムカー1に搭載され、駆動源としてエンジン
2と併用される電気モータ3に電源を供給する。ハイブ
リットシステムカー1については、種々のシステムが提
案されているが、基本構成として制御部4によってエン
ジン2と電気モータ3とを切り換えて走行が行われる。
ハイブリットシステムカー1においては、例えば発進時
や低速走行等のエンジン効率が悪い走行領域では電気モ
ータ3による駆動が行われるとともに、高速走行等の走
行領域ではエンジン2による駆動を行うようにする。ハ
イブリットシステムカー1においては、必要に応じて制
御部4の出力によってエンジン2が発電機を駆動し、バ
ッテリ装置10の充電を行うようにする。
【0018】ハイブリットシステムカー1においては、
図1に示すように、例えば後部座席5の床下に位置して
バッテリ搭載部6が設けられており、このバッテリ搭載
部6にバッテリ装置10が搭載されている。したがっ
て、バッテリ装置10は、路面からの輻射熱の影響や雨
天走行等における冠水或いは急激な温度変化や振動等の
影響等を受けるが、詳細を後述する構成によって充分な
信頼性が保持される。
【0019】バッテリ装置10は、図2乃至図5に示す
ように、全体ボックス状を呈する外装ケース体11内
に、後述する多数個のリチウムイオン二次電池12を収
納したモジュールケース13や、このモジュールケース
13に取り付けられた第1のセルコントロールユニット
14a乃至第6のセルコントロールユニット14fから
なる6個のセルコントロールユニット14を封装して構
成される。バッテリ装置10は、図2及び図3に示すよ
うに、1個の外装ケース体11内に2個の単位モジュー
ルケース13a、13bを収納している。なお、単位モ
ジュールケース13a、13bは、詳細を後述するよう
に互いに同等に構成されており、特に個別に説明する場
合を除いて以下の説明においては便宜上モジュールケー
ス13と総称する。
【0020】バッテリ装置10には、各単位モジュール
ケース13a、13b内にそれぞれ24個のリチウムイ
オン二次電池12を収納して合計48個が内蔵されてい
る。ハイブリットシステムカー1には、2セットのバッ
テリ装置10が搭載されることによって、全体で96個
のリチウムイオン二次電池12が搭載される。バッテリ
装置10は、8個のリチウムイオン二次電池12を1組
としてモジュール電池が構成される。バッテリ装置10
は、セルコントロールユニット14によって各リチウム
イオン二次電池12やモジュール電池を対象として、後
述するように電圧検出・容量制御動作や異常温度の検出
動作が行われる。
【0021】バッテリ装置10は、セルコントロールユ
ニット14を介して検出信号等をハイブリットシステム
カー1の制御部4へと送信するとともに、この制御部4
から供給される制御信号を受信してモジュール電池及び
リチウムイオン二次電池12をコントロールする。バッ
テリ装置10は、モジュールケース13の側面に図示し
ない絶縁シートを接合することによって相互及び外部と
の絶縁を保持するように構成されている。勿論、バッテ
リ装置10は、ハイブリットシステムカー1の仕様に応
じて搭載するリチウムイオン二次電池12の個数や個々
の電池容量を異にしたものが用いられる。
【0022】バッテリ装置10は、発熱量が比較的小さ
いリチウムイオン二次電池12を用いることで特別の冷
却装置を不要とし、詳細を後述するように車内の空気を
外装ケース体11の内部に取り入れて循環させることに
よって冷却が行われるように構成される。したがって、
バッテリ装置10には、各図に示すように外装ケース体
11の上面に長手方向に離間してモジュールケース13
に一体に形成された吸気ダクト15と排気ダクト16と
が突出した構成となっている。これら吸気ダクト15と
排気ダクト16は、図示しないダクトパイプによって吸
気機構及び排気機構にそれぞれ接続される。バッテリ装
置10は、各図に示すように外装ケース体11の一方側
にコネクタ部17が形成されており、このコネクタ部1
7に正極端子部18と負極端子部19及び送受信端子部
20とが設けられている。
【0023】リチウムイオン二次電池12は、長尺シー
ト状の正極電極材と負極電極材とをセパレータを介して
重ね合わせ状態で巻回し、これを電解質を充填した円筒
状の電池ケース内に装填して構成されてなる。リチウム
イオン二次電池12は、詳細を省略するが、電池ケース
の一方側にガスケットを介して正極電極材が接続される
正極端子部材が組み付けられるとともに、負極電極材が
電池ケースと接続されてなる。リチウムイオン二次電池
12は、図4及び図14に示すように全体が円筒形を呈
しており、一端側が正極端子12aとされるとともに他
端側が負極端子12bとされ、また1個当たりの容量が
3Ahとされる。
【0024】リチウムイオン二次電池12は、例えばア
ルミニウム箔からなる正極集電体に正極活物質が塗布さ
れて正極電極材が構成されるとともに、例えば銅箔から
なる負極集電体に負極活物質が塗布されて負極電極材が
構成される。正極活物質は、例えばリチウム複合酸化物
に対して、バインダとしてポリフッ化ビニリデン、溶剤
としてn−メチルピロリドンを加えてスラリー状化さ
れ、ドクターブレード法等によって正極集電体上に均一
に塗布される。
【0025】負極活物質は、例えばグラファイト等のリ
チウムイオンをドープ・脱ドープ可能な炭素材料に対し
て、バインダとしてポリフッ化ビニリデン、溶剤として
n−メチルピロリドンを加えてスラリー状化され、ドク
ターブレード法等によって負極集電体上に均一に塗布さ
れる。電解質は、例えばエチレンカーボネート等の電解
液と、例えば六フッ化燐酸リチウム等の電解質塩とから
なる。リチウムイオン二次電池12は、上述した素材に
限定されず、従来周知の種々の素材が用いられることは
勿論である。
【0026】外装ケース体11は、機械的剛性、潤滑油
等に対する化学的耐性、耐熱性等に優れた合成樹脂材に
よってそれぞれ略矩形のボックス状に成形された一対の
外装ケース半体21(以下、上ハーフと称する。)と外
装ケース半体22(以下、下ハーフと称する。)とを組
合せ結合して全体密閉された箱体として構成されてな
る。外装ケース体11は、上ハーフ21と下ハーフ22
とが詳細を後述するシールド結合構造を以ってその突合
せ部位を結合されることにより内部に密閉されたモジュ
ールケース収納空間部11aを構成している。勿論、外
装ケース体11は、かかる構成に限定されるものでは無
く、例えば箱状に形成された下ハーフ22に対して蓋状
の上ハーフ21を組合せ結合して構成してもよい。
【0027】上ハーフ21は、図2及び図6に示すよう
に、底面部を開口した全体略ボックス状を呈して形成さ
れ、外周側面にそれぞれ上面と底面とに開放された多数
条の係合ガイド凹溝23が凹設されている。上ハーフ2
1は、これら係合ガイド凹溝23を形成することによっ
て外周面を凹凸形状を呈するように構成され、平面に構
成された場合と比較して機械的強度の向上が図られるこ
とで全体が薄型とされて軽量化が図られている。
【0028】上ハーフ21には、一方の側面部が図2乃
至図6に示すように段落ちされて後述するコネクタ部1
7が配置される段落ち部24が形成されている。段落ち
部24には、図6に示すように、各端子部18乃至20
に対応して3個の端子穴25乃至27が幅方向に並んで
設けられている。第1の端子穴25には、正極端子部1
8を構成する正極端子部材18aが、シールドされた状
態で組み付けられる。中央の第2の端子穴26には、制
御信号等の送受信端子部20を構成する送受信コネクタ
部材20aが、シールドされた状態で組み付けられる。
第3の端子穴27には、負極端子部19を構成する負極
端子部材19aが、シールドされた状態で組み付けられ
る。
【0029】上ハーフ21には、図2及び図6に示すよ
うにその上面に長手方向に離間して吸気ダクト穴28及
び排気ダクト穴29が形成されている。これら吸気ダク
ト穴28及び排気ダクト穴29には、後述するように上
ハーフ21と下ハーフ22とを結合した外装ケース体1
1内にモジュールケース13が収納された状態におい
て、このモジュールケース13に形成された吸気ダクト
15及び排気ダクト16がシールドされた状態でそれぞ
れ外方へと露呈される。
【0030】上ハーフ21には、詳細を図8に示すよう
に、下ハーフ22との突合せ端部となる各係合ガイド凹
溝23の下端部に位置して係合凸部30がそれぞれ一体
に突設されている。各係合凸部30は、上ハーフ21の
表面に露呈しない高さを以って係合ガイド凹溝23の底
部から一体に突設されている。
【0031】上ハーフ21には、図3及び図4、図6に
示すように、それぞれの上面の内面に、各セルコントロ
ールユニット14を押圧する多数個の押えリブ31が突
設されている。各押えリブ31は、具体的には各セルコ
ントロールユニット14に対してそれぞれその両側縁の
互いに非対象位置を押圧するようにして突設された複数
個からなる。
【0032】上ハーフ21は、かかる押えリブ31を有
することによって、バッテリ装置10に加えられる振動
や衝撃等によるセルコントロールユニット14の共振の
発生を抑制するようにする。また、バッテリ装置10に
おいては、押えリブ31によって上ハーフ21の内面と
セルコントロールユニット14との間、換言すれば上ハ
ーフ21とモジュールケース13との間に図4及び図2
4に示すように間隙pが構成されている。
【0033】上ハーフ21には、吸気ダクト穴28及び
排気ダクト穴29の近傍に位置してそれぞれ取付スタッ
ド32が形成されている。取付スタッド32には、図2
及び図6に示すようにそれぞれ上面に開口する取付孔3
2aが形成されている。取付孔32aには、後述する接
着剤42が充填された状態で止めネジがねじ込まれるこ
とによって上ハーフ21に対してモジュールケース13
が固定される。上ハーフ21には、図6に示すように開
口縁の四隅に取付孔33が形成されている。上ハーフ2
1は、これら取付孔33に接着剤42が充填された状態
で止めネジがねじ込まれることによって、組み合わされ
た下ハーフ22が結合されて外装ケース体11を構成す
る。
【0034】下ハーフ22も、図2乃至図5及び図7に
示すように、上ハーフ21の開口底面部と対向する上面
部を開口した全体略ボックス状を呈して形成されてい
る。下ハーフ22にも、図2及び図7に示すように、外
周側面にそれぞれ上面と底面とに開放された多数条の係
合ガイド凹溝34が凹設されている。下ハーフ22は、
これら係合ガイド凹溝34を形成することによって外周
部が凹凸形状を呈するように構成され、平面に構成され
た場合と比較して機械的強度の向上が図られ全体を薄型
として軽量化が図られる。各係合ガイド凹溝34は、下
ハーフ22が上ハーフ21と結合された状態において、
この上ハーフ21の対応する係合ガイド凹溝23と互い
に連続して外装ケース体11の外周面に高さ方向の係合
ガイド溝を構成する。
【0035】下ハーフ22にも、詳細を図8に示すよう
に、各係合ガイド凹溝34の下端部、換言すれば上ハー
フ21との突合せ端部に位置して係合凸部35がそれぞ
れ一体に突設されている。各係合凸部35も、下ハーフ
22の表面に露呈しない高さを以って係合ガイド凹溝3
4の底部から一体に突設されている。各係合凸部35
は、下ハーフ22が上ハーフ21と結合された状態にお
いて、この上ハーフ21の係合凸部30と突き合わされ
る。
【0036】下ハーフ22には、図2及び図7に示すよ
うに、その長手方向の両側に底面部から側面部に亘る凹
部からなる手掛け凹部36がそれぞれ形成されている。
これら手掛け凹部36は、バッテリ装置10を持ち運び
する際の手掛けとして作用するとともに、バッテリ装置
10をハイブリットシステムカー1のバッテリ搭載部6
に搭載する際の位置決め部としても作用する。
【0037】下ハーフ22には、図4及び図7に示すよ
うに、その長手方向の両側に位置して底面から複数個の
取付リブ37が一体に突設されている。これら取付リブ
37は、後述するようにモジュールケース13を支持し
た状態で、上ハーフ21側の取付リブが突き合わされ
る。下ハーフ22は、これら取付リブ37に接着剤42
が充填された状態で止めネジがねじ込まれることによっ
て、上ハーフ21とともにモジュールケース13を固定
する。
【0038】下ハーフ22には、図7に示すように開口
縁の四隅に取付孔38が形成されている。下ハーフ22
は、これら取付孔38に、上ハーフ21の取付孔33側
から接着剤42が充填された状態で止めネジがねじ込ま
れることによって、上ハーフ21と結合されて外装ケー
ス体11を構成する。
【0039】以上のように構成した上ハーフ21と下ハ
ーフ22とは、相対する底面と上面との開口縁を互いに
突き合わせて組み合わされる。上ハーフ21と下ハーフ
22とは、組み合わせ状態において、図8に示すように
相対する各係合ガイド凹溝23、34が互いに連続する
とともに各係合凸部30、35が突き合わされる。上ハ
ーフ21と下ハーフ22とは、詳細を図8に示すよう
に、相対する係合凸部30、35が弾性材によって略C
字状に形成されたクランパ39によって挟み込まれるこ
とにより一体的に結合されて外装ケース体11を構成す
る。
【0040】クランパ39は、係合凸部30、35を挟
み込んだ状態において、図8に示すように係合ガイド凹
溝23、34内に位置して上ハーフ21或いは下ハーフ
22の表面に露呈されないようにする。したがって、ク
ランパ39は、バッテリ装置10を持ち運びしたりする
等の取扱時に誤って引掛けて外れるといった不都合の発
生が防止され、上ハーフ21と下ハーフ22との結合状
態を確実に保持する。
【0041】上ハーフ21及び下ハーフ22は、図8に
示すように相対する開口縁がそれぞれ互いに相対係合さ
れる凸状開口縁40と凹状開口縁41との凹凸構造を以
って構成されている。すなわち、上ハーフ21の凸状開
口縁40は、同図に示すように厚み方向の中央部位を凸
形状とされて構成されている。凸状開口縁40は、その
凸壁形状が、外側部位を略垂直面として形成されるとと
もに内側部位を高さ方向に対して次第に厚みを大とした
傾斜面として形成されている。
【0042】また、下ハーフ22の凹状開口縁41は、
図8に示すように厚み方向の中央部位を凹形状とされて
形成されるとともに、その溝幅が上ハーフ21側の開口
縁40の厚みよりもやや大とされている。凹状開口縁4
1は、その溝形状が、外側部位を略垂直面として形成さ
れるとともに内側部位を高さ方向に対して次第に厚みを
大とした傾斜面として形成されている。凹状開口縁41
は、外側開口縁41aに対して凹部に連続する内側開口
縁41bがやや段落ちされて形成されることによって、
上ハーフ21側の凸状開口縁40との間に間隙tを構成
している。
【0043】上ハーフ21と下ハーフ22とは、凹状開
口縁41の凹溝内に詳細を後述する接着剤42が充填さ
れた状態で、凸状開口縁40の凸壁が相対係合されて組
み合わされる。凸状開口縁40と凹状開口縁41とは、
図8に示すように、内側部位に上方へと傾斜する間隙k
を構成して組み合わされる。接着剤42は、凹状開口縁
41内に凸状開口縁40が押し付けられることによって
その一部が凹状開口縁41の間隙tから溢れ出る。
【0044】すなわち、接着剤42は、上述した凸状開
口縁40と凹状開口縁41との構成により、同図に示す
ように内側の間隙k側へと押し出されて、この間隙kを
介して間隙tから上ハーフ21及び下ハーフ22の内側
へと溢れ出る。したがって、上ハーフ21と下ハーフ2
2とは、接着剤42の表面側へのはみ出しが防止されて
外観が損なわれずその突合せ部位がしっかりと結合され
るとともに、きわめて高い気密性を保持して外装ケース
体11を構成する。
【0045】接着剤42には、例えば硬化状態において
も弾力特性が保持されるウレタン系接着剤が用いられ
る。接着剤42としては、具体的には、横浜ゴム株式会
社製のウレタン系接着剤「JSK−105」が用いられ
る。この接着剤JSK−105は、ウレタンプレポリマ
を主成分とし、タックフリータイムが20℃で30分、
粘度が60,000PS、接着強さの特性が剪断接着強
さを41Kgf/cm2、クロスラップを20Kgf/cm2とし、ダ
ンベル物性が硬度を40、最大引張り応力を50Kgf/cm
2、最大伸張率を600%とする特性を有している。
【0046】なお、接着剤42は、凸状開口縁40と凹
状開口縁41との結合部ばかりでなく、バッテリ装置1
0の各部の結合部位にも用いられる。また、接着剤42
は、上述したウレタン系接着剤に限定されるものではな
く、同様の特性を有する例えばシリコーン系接着剤や変
性シリコーン系接着剤も用いられる。
【0047】外装ケース体11は、上ハーフ21と下ハ
ーフ22とを上述した特性を有する接着剤42を用いて
その突合せ部位である凸状開口縁40と凹状開口縁41
とを全周に亘って接合することで、走行等に伴って大き
な振動や衝撃が加えられても充分な接合力とその弾力性
による緩衝作用とによってこれら上ハーフ21と下ハー
フ22との接合状態を確実に保持する。したがって、外
装ケース体11は、内部空間部11aの気密性が確実に
保持されるように構成される。
【0048】以上のように構成された外装ケース体11
には、上述したように下ハーフ22の取付リブ37上に
上ハーフ21を介してねじ止め及び接着剤42とによっ
て固定されて、その内部に構成されたモジュールケース
収納空間部11a内に一対の単位モジュールケース13
a、13bが収納される。モジュールケース13は、詳
細を後述するが、図9に示すように一対の単位モジュー
ルケース13a、13bが互いに並列状態に組み合わさ
れてなる。モジュールケース13は、機械的剛性、耐化
学特性、耐熱性等を有する合成樹脂材料、例えばポリブ
チレンテレフタレート樹脂によって成形されている。モ
ジュールケース13は、その他の合成樹脂材料として、
例えばアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、ポリ
アミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹
脂等が用いられる。
【0049】モジュールケース13は、図9に示すよう
に、詳細をそれぞれ後述する内側モジュールケース半体
43(以下、内側ケース半体と略称する。)と、外側モ
ジュールケース半体44(以下、外側ケース半体と略称
する。)との2個のケース半体が組合せ結合されて構成
されている。内側ケース半体43と外側ケース半体44
とは、相対向する一方側面がそれぞれ開放された略横長
矩形の箱状を呈するとともに互いに外形寸法をほぼ等し
く形成されている。内側ケース半体43と外側ケース半
体44とは、開放された一方の開放側面部43a、44
aを接合面として互いに幅方向に重ね合わせて組み合わ
せることによって全体略横長の箱形を呈するモジュール
ケース13を構成する。
【0050】モジュールケース13は、全体として外装
ケース体11の、段落ち部24の領域を除くモジュール
ケース収納空間部11aとほぼ等しい外形を呈する矩形
ブロック体として構成される。各モジュールケース13
には、内側ケース半体43と外側ケース半体44とを組
合せ結合した状態において、その内部に24個のリチウ
ムイオン二次電池12を収納する電池収納部45を構成
する。モジュールケース13は、内側ケース半体43と
外側ケース半体44とがそれぞれの幅寸法をリチウムイ
オン二次電池12の長さの1/2よりやや小さく形成さ
れることによって、全体としてリチウムイオン二次電池
12の本体部の長さとほぼ等しい幅とされる。
【0051】モジュールケース13は、図4に示すよう
に、電池収納部45の内部に、24個のリチウムイオン
二次電池12を高さ方向に対して3段でかつ水平方向に
対し複数個を並べて収納する。モジュールケース13
は、具体的には電池収納部45内に、上段列に7個のリ
チウムイオン二次電池12を、中段列に8個のリチウム
イオン二次電池12を、下段列に9個のリチウムイオン
二次電池12をそれぞれ直径方向に並べた状態で収納す
る。この場合、上段列のリチウムイオン二次電池群は、
中段列のリチウムイオン二次電池群に対してそれぞれ半
径の1/2分側方にズレて収納される。また、中段列の
リチウムイオン二次電池群は、下段列のリチウムイオン
二次電池群に対してそれぞれ半径の1/2分側方にズレ
て収納されている。
【0052】したがって、モジュールケース13は、電
池収納部45内において、上段列のリチウムイオン二次
電池12と下段列リチウムイオン二次電池12とが高さ
方向において同一列に位置させるとともに、中段列リチ
ウムイオン二次電池12に対して外周面の一部が互いに
重なり合う状態とする。モジュールケース13は、24
個のリチウムイオン二次電池12を、図4に示すように
全体として台形の領域内に上段列と中段列及び下段列で
それぞれ千鳥状に配列した状態で収納する。
【0053】モジュールケース13は、このようにして
電池収納部45内にリチウムイオン二次電池12を収納
することによって、内部のスペース効率の向上を図ると
ともに冷却風の流路が確保されるように構成される。勿
論、モジュールケース13は、電池収納部45を、上述
したように24個のリチウムイオン二次電池12を千鳥
状に配列して収納する構成に限定されるものでは無い。
【0054】モジュールケース13は、上述したように
電池収納部45に収納されたリチウムイオン二次電池1
2の正極端子12aと負極端子12bとを、図4に示す
ように内側ケース半体43の側面43bに形成した端子
開口46或いは外側ケース半体44の側面44bに形成
した端子開口47からそれぞれ外方へと臨ませる。モジ
ュールケース13は、内側ケース半体43と外側ケース
半体44との対をなす端子開口46と端子開口47と
が、互いに軸線を一致されるようにしてそれぞれ形成す
る。端子開口46及び端子開口47は、その開口径がリ
チウムイオン二次電池12の本体部の外径よりも小径と
されるとともに、正極端子12a或いは負極端子12b
の外径よりも大径に形成されている。
【0055】モジュールケース13は、詳細を後述する
ように各リチウムイオン二次電池12を電池収納部45
に収納した後に、その両端部を端子開口46と端子開口
47にそれぞれ接着固定する。モジュールケース13
は、隣り合う端子開口46、47からそれぞれ正極端子
12aと負極端子12bとが交互に露呈させるように、
リチウムイオン二次電池12を電池収納部45に収納す
る。
【0056】24個のリチウムイオン二次電池12は、
例えば図示しない組込治具を用いて正極端子12aと負
極端子12bとが交互に位置するように整列され、例え
ば内側ケース半体43の開放側面部43a側から電池収
納部45の内部に一括して装填される。各リチウムイオ
ン二次電池12は、内周壁46aによって本体部の端部
を係止されて、上述したように正極端子12a或いは負
極端子12bが端子開口46から外方へと臨ませられ
る。
【0057】各リチウムイオン二次電池12は、内側ケ
ース半体43に対して外側ケース半体44が組み合わさ
れることによって、この外側ケース半体44の端子開口
47から反対側の負極端子12b或いは正極端子12a
がそれぞれ交互に外方へと臨ませられる。各リチウムイ
オン二次電池12は、端子開口47の内周壁47aによ
って本体部の端部を係止される。各リチウムイオン二次
電池12は、図4及び図14に示した接続プレート部材
48によって、上下或いは左右に隣り合って露呈された
正極端子12aと負極端子12bとが接続される。した
がって、各リチウムイオン二次電池12は、モジュール
ケース13に収納された24個が互いに直列に接続され
る。
【0058】接続プレート部材48は、例えば矩形銅板
によって、図14に示すように断面が略クランク状を呈
するように折曲されるとともにニッケルメッキを施して
形成される。接続プレート部材48は、両側部位に正極
端子12a及び負極端子12bの外径よりもやや大径の
端子嵌合孔48a、48bが形成されている。接続プレ
ート部材48は、端子嵌合孔48a、48bに正極端子
12a或いは負極端子12bがそれぞれ嵌合されるとと
もにスポット溶接が施される。接続プレート部材48
は、各リチウムイオン二次電池12を互いに直列に接続
する。
【0059】電池収納部45内に収納された24個のリ
チウムイオン二次電池12群は、図4において下段列の
左側第1番目に配置されたリチウムイオン二次電池12
Aと下段列の右側第1番目に配置されたリチウムイオン
二次電池12Bとが直列に接続された両端の電池であ
る。リチウムイオン二次電池12Aは、その正極端子1
2aが端子開口47から露呈されて略楔状の外形を呈す
る接続プレート部材48Aが組み付けられている。リチ
ウムイオン二次電池12Bは、その負極端子12bが端
子開口47から露呈され、同様に略楔状の外形を呈する
接続プレート部材48Bが組み付けられている。
【0060】モジュールケース13には、車内の空気を
取り入れてリチウムイオン二次電池12等を冷却して外
部へと排気する上述した吸気ダクト15及び排気ダクト
16が上面に形成されている。モジュールケース13
は、図示しない吸気機構を介して吸気ダクト15から冷
却風を電池収納部45内に導き、排気ダクト16を介し
て図示しない排気機構へと排気する。モジュールケース
13は、上述したように各リチウムイオン二次電池12
を電池収納部45内に千鳥状に収納したことにより、冷
却風の流路が確保され内部の効率的な冷却が行われるよ
うになる。
【0061】上述したモジュールケース13を構成する
内側ケース半体43について、図10及び図11を参照
して詳細に説明する。内側ケース半体43は、リチウム
イオン二次電池12の長さの約1/2の幅を有し、図1
1に示す開放側面43aに開口されて電池収納部45の
半体部位を構成する略台形を呈する電池収納半体部49
が凹設されている。内側ケース半体43には、図10に
示す側面43bに、端子電池収納半体部45にそれぞれ
連通する上述した24個の端子開口46が形成されてい
る。
【0062】内側ケース半体43には、その上面43c
に、長さ方向に離間して半円筒形のダクト半体部50、
51が一体に突設されている。ダクト半体部50、51
は、一対の単位モジュールケース13a、13bを組み
合わせた状態において、円筒形の吸気ダクト15及び排
気ダクト16を構成する。各ダクト半体部50、51に
は、その開口縁に半径方向の複数個の補強リブ50a、
51bがそれぞれ突設されている。内側ケース半体43
には、図10に示すように、各ダクト半体部50、51
の下方部に連通して断面が下向き直角三角形を呈するダ
クト空間半体部52、53がそれぞれ形成されている。
【0063】内側ケース半体43には、上面43cに、
各セルコントロールユニット14の四隅をそれぞれ固定
するための詳細を後述する多数個の嵌合溶着部54が一
体に形成されている。内側ケース半体43には、上面4
3cに、上ハーフ21の取付スタッド32にそれぞれ対
応して複数個の筒状のハーフ取付部55が形成されてい
る。ハーフ取付部55には、上述したように接着剤を介
して止めねじがねじ込まれることにより内側ケース半体
43を上ハーフ21に取り付けるようにする。
【0064】内側ケース半体43には、上面43c及び
両側面43d、43eの周辺部に、モジュールケース1
3の側面を被覆する図示しない絶縁シートを取り付ける
多数個のシート取付筒部が形成されている。内側ケース
半体43には、側面43bの端子開口46を囲む周辺部
や両側面43d、43eやに、相手側の内側ケース半体
43との結合を行う結合孔や結合筒部等からなる多数個
の結合部56が形成されている。
【0065】内側ケース半体43には、上面43cに、
コードクランパ57を取り付ける複数個のクランパ取付
部58が形成されている。内側ケース半体43には、詳
細を省略するが、長手方向の両側面43d、43eに後
述するように外側ケース半体44と結合するための複数
個の結合用筒部59や、外装ケース体11の取付リブ3
7に対して位置決め載置されるためのフランジ凸部60
が一体に形成されている。内側ケース半体43には、側
面43bの端子開口46の周囲に位置してクランパ取付
孔61が形成されている。内側ケース半体43には、こ
れらクランパ取付孔61を介して、コードクランパ57
や後述するアダプタ部材62が取り付けられる。
【0066】内側ケース半体43には、上面43cに、
上ハーフ21に形成した押えリブ31に対応してセルコ
ントロールユニット14の底面を支持する複数個の押え
リブ63が形成されている。押えリブ63は、後述する
ように嵌合溶着部54を介して内側ケース半体43の上
面43cに取り付けられるセルコントロールユニット1
4に対して、図4及び図24に示すように上面43cと
の間に間隙sを構成する。
【0067】内側ケース半体43は、図10に示した側
面43bをそれぞれ接合面として相手方の内側ケース半
体43と結合されて一対の単位モジュールケース13
a、13bを組み合わせる。内側ケース半体43は、こ
の場合、同一に形成された他方側のモジュールケースの
内側ケース半体43とが互いに180°回転させた状態
で突き合わされ、相対する結合部56に接着剤を充填し
た状態で止めねじがねじ込まれて結合される。
【0068】内側ケース半体43は、図11に示すよう
に電池収納半体部49を構成する上面43bや底面43
fの内面が各端子開口46に対応して円弧状に形成され
ている。内側ケース半体43は、外側ケース半体44と
組み合わされてモジュールケース13を構成して電池収
納部45内にリチウムイオン二次電池12が収納された
状態において、外周部に配列されたリチウムイオン二次
電池12の外周部と上面43b或いは底面43fの内面
との間に間隙が構成されるようにする。
【0069】一対の内側ケース半体43は、側面43b
側の電池収納半体部49の周縁部やダクト半体部50、
51或いはダクト空間半体部52、53等の周縁部が、
詳細を省略するが突き合わせた状態において互いに相対
係合する凹凸形状を以って形成されている。したがっ
て、一対の内側ケース半体43は、振動等が加えられて
も、その結合状態が確実に保持される。
【0070】一対の内側ケース半体43は、結合状態に
おいて相対するダクト半体部50、51とが互いに突き
合わされることによって、上述したようにそれぞれ全体
筒状の吸気ダクト15及び排気ダクト16を構成する。
吸気ダクト15及び排気ダクト16は、上述したように
モジュールケース13が外装ケース体11内に収納され
た状態において、上ハーフ21の吸気ダクト孔28及び
排気ダクト穴29からそれぞれ外方へと露呈される。
【0071】一対の内側ケース半体43は、相対する接
合面43aを突き合わせて第1の単位モジュールケース
13aと第2の単位モジュールケース13bとを組み合
わせた状態において、ダクト空間半体部52、53が突
き合わされて吸気ダクト15及び排気ダクト16に連続
するダクト空間部52a、53aを構成する。ダクト空
間部52a、53aは、一対の内側ケース半体43の接
合側面43a、43a間において、電池収納部45の両
側に対応位置して構成される。
【0072】内側ケース半体43は、上述したように第
1の単位モジュールケース13aと第2の単位モジュー
ルケース13bとを組み合わせた状態においてに、互い
に共同して1組の冷却風の吸気構造と排気構造とが構成
されるようにする。したがって、内側ケース半体43
は、モジュールケース13の構造の簡易化と小型化を図
ることで、バッテリ装置10の全体を小型化するととも
に電池収納部45内に収納したリチウムイオン二次電池
12の効率的な冷却が行われるようにする。
【0073】上述したモジュールケース13を構成する
外側ケース半体44について、図12及び図13を参照
して詳細に説明する。外側ケース半体44も、リチウム
イオン二次電池12の長さの約1/2の幅を有し、図1
2に示す開放側面44aに開口されて電池収納部45の
半体部位を構成する略台形を呈する電池収納半体部64
が凹設されている。外側ケース半体44には、図13に
示す外側の側面44bに電池収納半体部64に連通する
上述した24個の端子開口47が形成されている。各端
子開口47は、後述するように外側ケース半体44と内
側ケース半体43とを結合した状態において、対をなす
端子開口46と軸線を一致されるように千鳥状に配列さ
れている。
【0074】外側ケース半体44には、図12及び図1
3に示すように、その上面44cにセルコントロールユ
ニット14の四隅をそれぞれ固定するための詳細を後述
する多数個の嵌合溶着部65が一体に形成されている。
外側ケース半体44には、上面44cに、上ハーフ21
に形成した押えリブ31に対応してセルコントロールユ
ニット14の底面を支持する複数個の押えリブ66が形
成されている。押えリブ66は、内側ケース体43の押
えリブ63と同様に、後述するように嵌合溶着部65を
介して外側ケース半体44の上面44cに取り付けられ
るセルコントロールユニット14に対して、上面44c
との間に間隙sを構成する。
【0075】外側ケース半体44には、側面44bに、
モジュールケース13の側面を被覆する図示しない絶縁
シートを取り付ける複数個のシート取付筒部67が形成
されている。外側ケース半体44には、上面44cに、
コードクランパ57を取り付けるクランパ取付部68が
形成されている。外側ケース半体44には、詳細を省略
するが、長手方向の両側面44d、44eに後述するよ
うに内側ケース半体43と結合するための複数個の結合
用凸部69や、外装ケース体11の取付リブ37に対し
て位置決め載置されるためのフランジ凸部70がそれぞ
れ一体に形成されている。
【0076】外側ケース半体44には、側面44bの各
端子開口47の周囲に位置してそれぞれ取付孔71が形
成されている。外側ケース半体44には、これら取付孔
71を介して、コードクランパ57や後述するアダプタ
部材62が取り付けられる。外側ケース半体44には、
詳細を後述するように各端子開口47の周囲に位置し
て、それぞれ円周方向に対して互いに等間隔で2個の接
着剤充填孔72が形成されている。
【0077】各接着剤充填孔72は、内周壁47aから
端子開口47に連通されるが、電池収納半体部64まで
は連通されない底付き孔として構成されている。外側ケ
ース半体44には、両側面44d、44eに、側面44
bにそれぞれ開口する凹部73が形成されている。これ
ら凹部73は、モジュールケース13と外装ケース体1
1との間における冷却風の流路を保持するとともに、モ
ジュールケース13を取り扱う際の手掛け部及び配線ガ
イドとして作用する。
【0078】外側ケース半体44は、図12に示すよう
に電池収納半体部64を構成する上面44bや底面44
fの内面が各端子開口47に対応して円弧状に形成され
ている。外側ケース半体44は、内側ケース半体43と
組み合わされてモジュールケース13を構成して電池収
納部45内にリチウムイオン二次電池12が収納された
状態において、これらリチウムイオン二次電池12の外
周部と上面44b或いは底面44fの内面との間に間隙
が構成されるようにする。
【0079】以上のように構成された外側ケース半体4
4は、開放側面44aを接合面として内側ケース半体4
3の開放側面43aに突き合わせ結合されて、図9に示
すように単位モジュールケース13a、13bを構成す
る。内側ケース半体43と外側ケース半体44とは、開
放側面43a、44aの周縁部にそれぞれ相対して形成
された結合孔74、75や、結合用筒部59と結合用凸
部69の結合孔に、それぞれ図示しない止めねじがねじ
込まれて結合される。結合孔74、75には、止めねじ
をねじ込む際に上述した接着剤42が充填される。
【0080】一対の単位モジュールケース13a、13
bは、それぞれの内側ケース半体43の一方側面43b
を接合面として突き合わせ結合されて、図9に示すよう
にモジュールケース13を構成する。モジュールケース
13は、上述したように各内側ケース半体43の相対す
るダクト半体部50、51とが互いに突き合わされて吸
気ダクト15と排気ダクト16とが構成される。各単位
モジュールケース13a、13bには、内側ケース半体
43と外側ケース半体44とを結合する際に、上述した
ように組込治具を用いて電池収納部45内に24個のリ
チウムイオン二次電池12が収納される。
【0081】すなわち、モジュールケース13において
は、リチウムイオン二次電池12が、内側ケース半体4
3の開放側面43a側からその電池収納半体部49内に
それぞれ収納される。モジュールケース13において
は、上述したように各リチウムイオン二次電池12の正
極端子12aと負極端子12bとを内側ケース半体43
の端子開口46からそれぞれ外方に交互に露呈させる。
モジュールケース13においては、この状態で内側ケー
ス半体43に対して外側ケース半体44が結合される。
モジュールケース13においては、上述したように各リ
チウムイオン二次電池12の正極端子12aと負極端子
12bとを外側ケース半体44の端子開口47からそれ
ぞれ外方に交互に露呈させる。
【0082】モジュールケース13においては、外側ケ
ース半体44の各端子開口47において、正極端子12
a或いは負極端子12bが露呈されたリチウムイオン二
次電池12の外周部を接着剤充填孔72から充填した接
着剤76によってそれぞれ固定する。このため、外側ケ
ース半体44は、各端子開口47の周辺部位が図15乃
至図17に示す詳細構造を以って構成されている。
【0083】なお、接着剤76には、例えば上述した上
ハーフ21と下ハーフ22との結合やその他の部位を結
合する際に用いられる接着剤42を用いてもよい。接着
剤76は、外側ケース半体44とリチウムイオン二次電
池12とを充分な接着力で接合固定するとともに、振動
等に対しての緩衝作用も奏する。
【0084】すなわち、外側ケース半体44には、側面
44bからやや隆起した筒状を呈して形成された24個
の保持筒部77に端子開口47が開口されている。保持
筒部77には、円周方向に対して互いに等間隔の2位置
に、上述した接着剤充填孔72が開口されている。各接
着剤充填孔72は、上述したように電池収納半体部64
に連通されない底付き孔として構成されるとともに、図
15乃至図17に示すようにその内周壁が端子開口47
に連通するように切り欠かれて接着剤流出部78が形成
されている。
【0085】接着剤充填孔72には、図示しない圧送型
ポンプのノズルが差し込まれて接着剤76がその内部に
充填される。接着剤充填孔72は、上述したように底付
き孔によって構成されていることから、所定量の接着剤
76が充填されると接着剤流出部78を介して端子開口
47から溢れ出る。したがって、バッテリ装置10にお
いては、この状態を検出することによって接着剤充填孔
72の内部に所定量の接着剤72が充填されたことが簡
単に確認可能となり、接着剤72の充填量の管理が的確
かつ容易に行われるようになる。
【0086】接着剤76は、接着剤充填孔72から充填
されると接着剤流出部78から電池収納半体部64内へ
と流れ出して、図15及び図17に示すようにリチウム
イオン二次電池12の外周部にほぼ全周に亘って付着す
る。接着剤76は、この状態で硬化することによって、
リチウムイオン二次電池12の外周部を保持筒部77の
内周壁に接合固定する。
【0087】モジュールケース13においては、図15
に示すように、内側ケース半体43にもその各端子開口
46の周囲に接着剤充填孔79が形成されており、この
接着剤充填孔79内に接着剤76の充填が行われる。接
着剤76は、図15に示すように接着剤流出部80から
電池収納半体部49内へと流れ出して、リチウムイオン
二次電池12の外周部にほぼ全周に亘って付着する。接
着剤76は、この状態で硬化することによって、リチウ
ムイオン二次電池12の外周部を端子開口46の内周壁
46aに接合固定する。
【0088】バッテリ装置10においては、上述した内
側ケース半体43と外側ケース半体44の接着剤充填孔
79、72及び端子開口46、47の構成によって、各
リチウムイオン二次電池12の本体部の両端外周部のみ
を各端子開口46、47の内周壁46a、47aに接合
固定するようにしている。バッテリ装置10において
は、各リチウムイオン二次電池12を、これら両端外周
部を除く他の部位を浮かした状態で電池収納部45内に
収納している。したがって、バッテリ装置10において
は、ハイブリットシステムカー1の走行に伴って振動や
衝撃問えが加えられるが、隣り合うリチウムイオン二次
電池12が互いにぶつかり合うことも無く安定した状態
で電池収納部45内に収納される。
【0089】バッテリ装置10においては、上述したよ
うにモジュールケース13の電池収納部45内に、相互
の外周面及び内側ケース半体43や外側ケース半体44
の内周面との間に間隙を保持した状態でリチウムイオン
二次電池12を千鳥状に収納している。したがって、バ
ッテリ装置10においては、スペース効率が図られると
ともに電池収納部45内における冷却風の流路が全体的
に均一な状態で保持されてリチウムイオン二次電池12
の冷却が効率的に行われる。勿論、モジュールケース1
3は、電池収納部45を、上述したように24個のリチ
ウムイオン二次電池12を千鳥状に配列して収納する構
成に限定されるものでは無い。
【0090】バッテリ装置10においては、上述したよ
うに組み合わされる第1の単位モジュールケース13a
と第2のモジュールケース13bとに、互いに共同して
構成される1組の冷却風の吸気構造と排気構造とが形成
されている。したがって、バッテリ装置10において
は、モジュールケース13が構造簡易で小型化が図られ
ることで、全体の小型化が図られるとともに電池収納部
45内に収納したリチウムイオン二次電池12の効率的
な冷却が行われるようになる。
【0091】すなわち、バッテリ装置10においては、
吸気ダクト15から供給された冷却風を、その下方部に
形成された振分け空間部52aを介して第1の単位モジ
ュールケース13aと第2の単位モジュールケース13
bとに均等に振り分けるようにする。バッテリ装置10
においては、第1の単位モジュールケース13aと第2
の単位モジュールケース13bの電池収納部45内を通
過した冷却風が排気空間部53aを介して排気ダクト1
6から排気されるようにする。したがって、バッテリ装
置10においては、第1の単位モジュールケース13a
と第2の単位モジュールケース13bとに収納されたリ
チウムイオン二次電池12が均等に冷却されるととも
に、冷却風の圧力損失が低減されて効率的な冷却が行わ
れるようになる。
【0092】バッテリ装置10においては、モジュール
ケース13の電池収納部45内にリチウムイオン二次電
池12を千鳥状に配列して収納することによって相互の
間に冷却風の流路を構成している。バッテリ装置10に
おいては、モジュールケース13を構成する内側ケース
半体43と外側ケース半体43のそれぞれの上面43
b、44b及び底面43f、44fの内面を円弧状に形
成している。バッテリ装置10においては、電池収納部
45内に収納された外側のリチウムイオン二次電池12
の外周部とこの電池収納部45の内周壁との間に、各外
周部の間に構成される間隙と同様の間隙が構成されてい
る。
【0093】したがって、バッテリ装置10において
は、電池収納部45内における冷却風の流れが均一な状
態となり、リチウムイオン二次電池12が均等に冷却さ
れるようになる。また、バッテリ装置10においては、
内側ケース半体43と外側ケース半体43のそれぞれの
上面43b、44b及び底面43f、44fの円弧状内
面において供給された冷却風に乱流が生じることで熱伝
達が促進され、リチウムイオン二次電池12の冷却をよ
り促進されるようにする。
【0094】バッテリ装置10においては、外側ケース
半体44に凹部73を形成することによって、外装ケー
ス体11のモジュールケース収納空間部11aの上部四
隅に空間部が構成されるようにしている。バッテリ装置
10においては、これら空間部によって、矩形空間部の
四隅に生じる空気流の滞留空間が排除されるようにな
り、モジュールケース収納空間部11a内を冷却風が効
率的に流れるように構成される。なお、バッテリ装置1
0は、凹部73が後述するようにコード類の引き回しガ
イド部やモジュールケース13を持ち運ぶ際の手掛けと
して利用される。
【0095】バッテリ装置10においては、各リチウム
イオン二次電池12を上述したように両端の外周部のみ
を各端子開口46、47の内周壁46a、47aにそれ
ぞれ接合固定することによって接着剤76の使用量を低
減させている。したがって、バッテリ装置10において
は、接着剤76の充填工程とそのコストの大幅な低減が
図られるとともに、軽量化も図られる。バッテリ装置1
0においては、接着剤充填孔72、79に接着剤76が
所定量を超えて充填されると端子開口46、47から溢
れ出ることから、接着剤充填工程に際して接着剤76の
的確な充填量管理が行われる。バッテリ装置10におい
ては、これによって各リチウムイオン二次電池12が各
端子開口46、47の内周壁46a、47aに確実に接
合固定されることから、信頼性の向上が図られる。
【0096】バッテリ装置10においては、上述したよ
うに各端子開口46、47においてリチウムイオン二次
電池12を接着剤76によって接合固定するようにした
が、接着剤76がリチウムイオン二次電池12の外周部
に全周に亘って回りきらずに端子開口46、47との間
に間隙が生じることがある。バッテリ装置10において
は、この間隙を介してモジュールケース13の電池収納
部45の内部に塵埃や水分等が侵入する虞もある。
【0097】バッテリ装置10においては、上述した問
題点を解決するために、例えば図18に示すようにモジ
ュールケース13の各端子開口46、47の内周部位に
接着剤76を回り込ませる接着剤充填ガイド溝81を内
面に形成するようにしてもよい。すなわち、接着剤充填
ガイド溝81は、その内径が同図に示すように端子開口
46、47の内径よりも大径とされた環状溝からなり、
接着剤充填孔72、79の接着剤流出部78、80と連
通している。また、接着剤充填ガイド溝81は、その外
周部がリチウムイオン二次電池12の本体部の外径より
もやや大径とされるとともに、内周部がやや小径とされ
た溝幅を以って構成されている。
【0098】モジュールケース13においては、端子開
口46、47の内周壁46a、47aによってリチウム
イオン二次電池12の本体部を係止するが、図18に示
すように接着剤充填ガイド溝81が本体部の端面に対向
して全周に亘って延在する。したがって、モジュールケ
ース13においては、接着剤充填孔72、79から充填
された接着剤76が接着剤流出部78、80を介して接
着剤充填ガイド溝81内に流れ込むようになる。接着剤
76は、接着剤充填ガイド溝81の全体に回り込んだ状
態で、リチウムイオン二次電池12の本体部の端面に付
着する。
【0099】接着剤76は、この状態で硬化することに
よって、リチウムイオン二次電池12の本体部の外周部
及び端面とを端子開口46、47の内周壁46a、47
aに接合固定する。したがって、接着剤76は、リチウ
ムイオン二次電池12の本体部と端子開口46、47と
の間を全周に亘って封止することから、電池収納部45
の内部に塵埃や水分等の侵入を防止する。
【0100】バッテリ装置10においては、上述した接
着剤76によるリチウムイオン二次電池12の接合固定
工程に際して、図15及び図19に示すように外側ケー
ス半体44の所定の接着剤充填孔72を利用して温度セ
ンサ82の取付も行われる。温度センサ82は、図19
に示すように外径が接着剤充填孔72の内径よりもやや
小径とされた全体棒状のサーミスタ或いは熱電対が用い
られ、接着剤充填孔72に差し込まれて固定された状態
において、先端部に取り付けたガラス部82aがリチウ
ムイオン二次電池12の外周部に略接触する。
【0101】温度センサ82は、8個のリチウムイオン
二次電池12を1組としたモジュール電池を対象として
その内の1個のリチウムイオン二次電池12の表面温度
を測定して異常状態を検出する。温度センサ82は、精
度の高い検出を行うためにリチウムイオン二次電池12
の負極端子12b側に臨ませられて、外側ケース半体4
4の接着剤充填孔72内に装着される。
【0102】温度センサ82は、具体的には図4におい
て上段列の左側第1番目と、中段列の左側第5番目と、
下段列右側第1番目にそれぞれ収納されたリチウムイオ
ン二次電池12に対応したそれぞれの接着剤充填孔72
に装着される。温度センサ82は、センサコード83に
よってそれぞれ対応するセルコントロールユニット14
と接続されている。温度センサ82は、対象とするリチ
ウムイオン二次電池12の表面温度が所定の温度以上と
なった場合に、検出信号をセルコントロールユニット1
4へと送出する。
【0103】温度センサ82は、上述したリチウムイオ
ン二次電池12の接合固定工程において、接着剤充填孔
72に充填された接着剤76が未硬化状態において、対
応する接着剤充填孔72内に差し込まれる。温度センサ
82は、接着剤76が硬化することによって外側ケース
半体44にしっかりと固定される。
【0104】したがって、バッテリ装置10において
は、外側ケース半体44の接着剤充填孔72を利用して
温度センサ82を取り付けることから、構造の簡易化が
図られるようになる。バッテリ装置10においては、温
度センサ82が位置決め治具等を不要としてモジュール
ケース13に精密に取り付けられることから、取付工程
の能率化が図られるようになる。
【0105】バッテリ装置10においては、各温度セン
サ82がリチウムイオン二次電池12に対して一定の位
置で正確に取付られることから、精密でかつ安定した検
出動作が行われるようになる。バッテリ装置10におい
ては、温度センサ82を硬化状態においても弾性特性が
保持される接着剤76によって接合固定することから、
振動等が加えられた場合にも破損が防止されるとともに
安定した検出動作が行われるようになる。
【0106】バッテリ装置10においては、例えば組立
後に所定の動作試験等を実施した際に一部のリチウムイ
オン二次電池12に不具合が検出され、これを交換する
必要が生じることがある。バッテリ装置10において
は、上述したように各リチウムイオン二次電池12を内
側ケース半体43と外側ケース半体44との端子開口4
6、47によって抜止めした状態で電池収納部45内に
収納するとともに、接着剤76によって各リチウムイオ
ン二次電池12を端子開口46、47の内周壁46a、
47aに接合固定した構成となっている。
【0107】バッテリ装置10においては、組立後にお
いても不具合のあるリチウムイオン二次電池12のみを
簡易な操作によって外側ケース半体44側から交換可能
に構成されている。すなわち、外側ケース半体44に
は、図15乃至図17及び図19に示すように各端子開
口47の外周部に位置して保持筒部77に環状の切抜き
ガイド凹溝84が形成されている。ガイド凹溝84は、
その内径がリチウムイオン二次電池12の外径よりもや
や大径とされ、各図に示すように断面がV字状を呈して
保持筒部77に形成されることによってこの内周壁47
aを薄肉とする。また、バッテリ装置10においては、
保持筒部77を挟んで形成された上述したクランパ取付
孔61が共用されて、詳細を後述するように交換したリ
チウムイオン二次電池12を保持するアダプタプレート
85の取付が行われる。
【0108】バッテリ装置10においては、リチウムイ
オン二次電池12に不具合が生じた場合には、モジュー
ルケース13から接続プレート部材48が取り外され
る。すなわち、バッテリ装置10においては、外側ケー
ス半体44の不具合が生じたリチウムイオン二次電池1
2に対応する端子開口47の内周壁47aが、切抜きガ
イド凹溝84をガイドとして切り抜かれて拡径される。
内周壁47aの切抜き操作には、例えば超音波カッタが
用いられるが、この超音波カッタのカッタ部が切抜きガ
イド凹溝84内を移動することで位置決め治具等を不要
として効率的かつ正確に切り抜きが行われるようにな
る。
【0109】バッテリ装置10においては、切抜きガイ
ド凹溝84の内周領域及びリチウムイオン二次電池12
の外周部に付着した接着剤76が切り抜かれることで、
図20に示すように外側ケース半体44の保持筒部77
にリチウムイオン二次電池12の外径よりも大径の切抜
き開口部86が極めて容易な操作でかつ正確に形成され
るようになる。切抜き開口部86には、その開口縁にバ
リ等が生じているが、リチウムイオン二次電池12を通
過させるに足る開口径を有している。バッテリ装置10
においては、図20において矢印で示すように切抜き開
口部86を介して、電池収納部45内に収納されたリチ
ウムイオン二次電池12の抜取り操作が行われる。
【0110】電池収納部45には、取り出されたリチウ
ムイオン二次電池12に代えて交換するリチウムイオン
二次電池12が切抜き開口部86から内部へと装填され
る。リチウムイオン二次電池12は、図21に示すよう
に切抜き開口部86に対応してアダプタプレート85が
保持筒部77に取り付けられることによって抜止めされ
る。
【0111】アダプタプレート85は、例えばモジュー
ルケース13と同一素材の合成樹脂材料によって成形さ
れ、図22に示すように内孔85bを有する環状の本体
部85aと、この本体部85aに一体に形成された一対
の取付フランジ部85c、85dとから構成される。ア
ダプタプレート85は、本体部85aの内孔85bがリ
チウムイオン二次電池12の外径よりもやや小径とさ
れ、リチウムイオン二次電池12を抜止めした状態でこ
の内孔85bから正極端子12a或いは負極端子12b
を外方へと突出させる。
【0112】アダプタプレート85には、取付フランジ
部85c、85dに、端子開口47を挟んで形成された
クランパ取付孔61に対応してそれぞれ取付孔85e、
85fが形成されている。アダプタプレート85は、内
孔85bから正極端子12a或いは負極端子12bを露
呈させた状態で取付孔85e、85fがクランパ取付孔
61に対応位置される。アダプタプレート85は、図2
1に示すように取付孔85e、85fにそれぞれ止めね
じ87がねじ込まれることによって保持筒部77に取り
付けられる。なお、アダプタプレート85には、内孔8
5bとリチウムイオン二次電池12の外周部との間に接
着剤76を充填することによって、本体部85aに対し
てリチウムイオン二次電池12が接合固定される。
【0113】バッテリ装置10においては、上述したよ
うに組立後において不具合が検出されたリチウムイオン
二次電池12についてのみ簡易な操作によって交換自在
とされる。したがって、バッテリ装置10においては、
モジュールケース13の全体交換の対応が不要となり経
済的であるとともにその交換作業も極めて簡易に行われ
るようになる。
【0114】バッテリ装置10においては、図4におい
て下段列の右側に配置されたリチウムイオン二次電池1
2Bが接続プレート部材48に接続した配線コード88
によってヒューズ装置89を介して負極端子部材19a
と接続されている。ヒューズ装置89は、詳細を省略す
るが、図5に示すようにヒューズ90と、外装ケース体
11の段落ち部24が形成された側の手掛け凹部36の
上面に固定されたヒューズホルダ91とから構成されて
いる。ヒューズ装置89は、上述したように第48番目
のリチウムイオン二次電池12と負極端子部材19aと
の間に介挿されており、万一過大な電流が流れた際にも
バッテリ装置10の安全性を確保する。
【0115】バッテリ装置10においては、各接続プレ
ート部材48に対して各リチウムイオン二次電池12の
電圧を検出するセンシングコード92が接続されてい
る。センシングコード92は、例えば絶縁被覆付きの銅
撚り線が用いられ、図4に示すようにコードクランパ5
7によって適宜まとめられて保持されるとともに内側ケ
ース半体43や外側ケース半体44に形成された各取付
部等を利用して導かれて対応するセルコントロールユニ
ット14と接続される。
【0116】バッテリ装置10には、上述したように6
個のセルコントロールユニット14a乃至14fが備え
られている。セルコントロールユニット14は、図23
に示すように、詳細を省略するが適宜の回路パターンが
形成された回路基板93と、この回路基板93上に搭載
されたマイクロプロセッサ94や図示しない回路素子或
いは電子部品と、複数個のセンシング用コネクタ95及
び入出力用コネクタ96等から構成される。セルコント
ロールユニット14は、比較的大型で重量のあるマイク
ロプロセッサ94が、回路基板93上にその重心位置G
に対して一方側に変位した位置に搭載されている。セル
コントロールユニット14には、センシング用コネクタ
95に上述したセンサコード83やセンシングコード9
2が接続されている。セルコントロールユニット14に
は、入出力用コネクタ96に上述した送受信コネクタ部
材20aに接続された接続コード97(図3)が接続さ
れている。
【0117】セルコントロールユニット14は、それぞ
れの回路基板93の四隅に詳細を後述する取付孔98が
形成されており、内側ケース半体43或いは外側ケース
半体44に形成した嵌合溶着部54、65上に取り付け
られる。セルコントロールユニット14は、内側ケース
半体43或いは外側ケース半体44に取り付けられた状
態において押さえリブ63、66によって両側縁に沿っ
た非対称位置を支えられる。
【0118】セルコントロールユニット14は、モジュ
ールケース13が外装ケース体11内に収納された状態
において、これら押さえリブ63、66と上ハーフ21
に形成した押さえリブ31とで両側縁に沿った非対称位
置を挟み込まれる。セルコントロールユニット14は、
これら押さえリブ31、63、66による保持位置とマ
イクロプロセッサ94の搭載位置とによって、バッテリ
装置10に加えられる振動による共振の発生が抑制され
て強固な取り付けが行われるようになる。
【0119】セルコントロールユニット14は、マイク
ロプロセッサ94や回路素子等から若干の発熱が生じて
外装ケース体11の内部温度を上昇させる。バッテリ装
置10においては、上述したようにセルコントロールユ
ニット14と、上ハーフ21の内面及びモジュールケー
ス13を構成する内側ケース半体43と外側ケース半体
44の上面43a、44aとの間にそれぞれ間隙p、s
を構成している。したがって、バッテリ装置10におい
ては、冷却風がこれら間隙p、sに導かれることで、セ
ルコントロールユニット14効率的な冷却が行われるよ
うになる。
【0120】6個のセルコントロールユニット14a乃
至14fは、図3に示すように内側ケース半体43と外
側ケース半体44とにそれぞれ取り付けられる。第1の
セルコントロールユニット14aと第2のセルコントロ
ールユニット14bは、第1の単位モジュールケース1
3aを構成する外側ケース半体44の上面44aに、縦
方向に並んだ状態で取り付けられる。第3のセルコント
ロールユニット14cは、第1の単位モジュールケース
13aを構成する内側ケース半体43の上面43aに取
り付けられる。第4のセルコントロールユニット14d
は、図3に示すように第2の単位モジュールケース13
bを構成する内側ケース半体43の上面43aに、第3
のセルコントロールユニット14cと並行した取り付け
られる。第5のセルコントロールユニット14eと第6
のセルコントロールユニット14fは、第2の単位モジ
ュールケース13bを構成する外側ケース半体44の上
面44aに、縦方向に並んだ状態で取り付けられる。
【0121】嵌合溶着部54は、詳細を図24及び図2
5に示すように段付き凸部によって構成されている。な
お、外側ケース半体44の嵌合溶着部65も、この内側
ケース半体43側の嵌合溶着部54と同形で形成される
ことから、同図に対応部位の符号をカッコで示すことに
よってその説明を省略する。嵌合溶着部54は、内側ケ
ース半体43の上面43cに一体に突設され、十字状の
支持部99と、その上端に突設され取付孔98よりもや
や小径の軸状の溶着部100とからなる。支持部99
は、取付孔98の内径よりも大径とされるとともに、間
隙sを構成する高さ寸法を有している。
【0122】取付孔98は、図26に示すように長軸径
をx、短軸径をyとされて回路基板93の長手方向に対
して長軸の楕円孔によって形成されている。回路基板9
3は、この取付孔98の長軸径xと短軸径yとが後述す
るように最適化されて構成されている。取付孔98は、
短軸径yが嵌合溶着部54の支持部99の最大外径より
も小径とされるとともに、溶着部100の外径よりも大
径とされている。
【0123】セルコントロールユニット14は、上述し
たようにそれぞれの取付孔98に、内側ケース半体43
或いは外側ケース半体44に形成した嵌合溶着部54の
溶着部100が嵌合される。嵌合溶着部54には、回路
基板93の上方から突出された溶着部100に座金10
1が嵌合される。座金101は、図24及び図25に示
すようにその外径が回路基板93の取付孔98の長軸径
よりも大径とされている。なお、座金101は、金属或
いは合成樹脂によって形成される。
【0124】嵌合溶着部54は、この状態で図24に示
すように溶着部100に溶着処理が施される。セルコン
トロールユニット14は、これによって回路基板93が
取付孔98の周縁部を支持部99と座金101とに挟ま
れて嵌合溶着部54上に保持されることによって、内側
ケース体43に取り付けられる。
【0125】ところで、バッテリ装置10においては、
ハイブリットシステムカー4に搭載されて用いられるこ
とから、走行に伴って大きな振動等の機械的負荷を受け
るとともに、広範囲な温度・湿度変化の負荷を受ける。
バッテリ装置10は、例えばモジュールケース13を構
成する内側ケース半体43や外側ケース半体44が、熱
膨張係数50ppm/℃の合成樹脂を素材とし、1組の
嵌合溶着部54、65をそれぞれ長手方向に200mm
離間して形成される。また、バッテリ装置10は、例え
ばセルコントロールユニット14の回路基板93が、熱
膨張係数13ppm/℃の合成樹脂を素材として成形さ
れる。したがって、バッテリ装置10においては、25
℃の温度条件で各嵌合溶着部54、65と取付孔98と
を対応位置させた場合に、125℃で約0.74mmの
寸法ズレが生じるとともに、−40℃で約0.48mm
の寸法ズレが生じることになる。
【0126】バッテリ装置10においては、モジュール
ケース13に対してセルコントロールユニット14を強
固に固定した場合に、上述した温度変化に伴う寸法ズレ
によって嵌合溶着部54、65や回路基板93に大きな
機械的負荷が作用される。バッテリ装置10において
は、かかる機械的負荷によって嵌合溶着部54、65に
クラックが生じたり、回路基板93に反りや引張り力が
作用されて実装部品の半田部や回路パターン等にクラッ
クが発生したり剥離が生じたりする。
【0127】バッテリ装置10は、上述したようにセル
コントロールユニット14が、取付孔98の長軸径xと
嵌合溶着部54の溶着部100の外径との差異の範囲で
移動自在であり、取付孔98と嵌合溶着部54とを最適
化を図って形成することによって上述した温度条件の変
化に伴う寸法ズレの吸収が図られるようにする。
【0128】取付孔98は、長軸径xの最適化範囲が、
例えば次の式によって求められる。すなわち、取付孔9
8と嵌合溶着部54との最適値χは、標準温度t0から
最高温度t1の温度変化に対して回路基板93に機械的
負荷を生じさせない最適値をχ1、標準温度t0から最
低温度t2の温度変化に対して回路基板93に機械的負
荷を生じさせない最適値をχ2とすると、χ≧χ1+χ
2の条件を満足させればよい。
【0129】取付孔98と嵌合溶着部54との最適値χ
は、回路基板93の熱膨張係数をτ1(ppm/℃)、
内側ケース体43の熱膨張係数をτ2(ppm/℃)と
し、嵌合溶着部54の間隔をA±α(mm)、溶着部1
00の外径をR±γ(mm)とすれば、最高温度t1の
最適値χ1が、 χ1≧(τ2−τ1)×(t0−t1)×((A±α)
+(R±γ))/2 最低温度t2の最適値χ2が、 χ2≧(τ2−τ1)×(t2−t0)×((A±α)
+(R±γ))/2 を満足すればよい。
【0130】したがって、最適値χは、 χ≧(τ2−τ1)×(t2−t1)×(A±α)+
(R±γ) χ≧χ1+χ2 の条件を満足して設定される。
【0131】なお、バッテリ装置10においては、モジ
ュールケース13に対するセルコントロールユニット1
4の取付構造が上述した構成に限定されるものでは無い
ことは勿論である。バッテリ装置10は、例えば基準と
なる取付孔98を円孔とするとともに他の取付孔98を
長孔に形成するようにしてもよい。また、バッテリ装置
10は、例えば温度環境の変化範囲が比較的小さな条件
で使用される移動体に搭載される場合には、全ての取付
孔98或いは長手方向の一方側の取付孔98を円孔とす
るようにしてもよい。さらに、バッテリ装置10は、嵌
合溶着部54、65に代えてモジュールケース13側に
筒状の取付部を形成し、この取付部に対して取付孔98
を介して止めねじをねじ込むことによってセルコントロ
ールユニット14を取り付けるようにしてもよい。
【0132】バッテリ装置10においては、嵌合溶着部
54、65が、十字状の支持部99に対して溶着部10
0が一体とされて形成されたが、かかる形状に限定され
るものでは無いことは勿論である。嵌合溶着部54、6
5は、少なくとも支持部99がその外径を取付孔98の
短軸径yよりもやや大とされた円柱或いは多角柱等によ
って形成されてもよい。
【0133】バッテリ装置10においては、組立後等に
おいて万一セルコントロールユニット14に不具合が発
生した場合には、各嵌合溶着部54、65がカッタ等に
よって切断されることで、セルコントロールユニット1
4の取り外しが行われる。バッテリ装置10において
は、モジュールケース13に対して嵌合溶着部54、6
5と同様に形成された樹脂製の取付部材が用いられ、こ
の取付部材をモジュールケース13に熱溶着によって取
り付けた後に、交換したセルコントロールユニット14
の取り付けが行われるようにする。
【0134】ところで、バッテリ装置10においては、
上述したように電池収納部45内に収納された24個の
リチウムイオン二次電池12が接続プレート部材48を
介して互いに接続されている。バッテリ装置10におい
ては、一対のモジュールケース13a、13bが、一方
側の下段左側のリチウムイオン二次電池12Aに対して
他方側の下段右側のリチウムイオン二次電池12Bが対
向されて組み合わされている。
【0135】バッテリ装置10においては、一方側のリ
チウムイオン二次電池12Aが、一対のモジュールケー
ス13a、13bに収納された48個のリチウムイオン
二次電池12の第1番目の電池を構成する。リチウムイ
オン二次電池12Aは、端子プレート部材48Aに接続
された配線コード102を介して正極端子部材18aと
接続されている。配線コード102は、図4に示すよう
にコードクランパ57に保持されて凹部72を介してモ
ジュールケース13を回り込んでコネクタ部17へと導
かれる。
【0136】バッテリ装置10においては、上述したよ
うに他方側のリチウムイオン二次電池12Bが、リチウ
ムイオン二次電池群の第48番目の電池を構成する。リ
チウムイオン二次電池12Bは、端子プレート部材48
Bに接続された配線コード88を介してヒューズ装置8
9と接続されている。配線コード88は、図4に示すよ
うにコードクランパ57に保持されて凹部72を介して
コネクタ部17へと導かれる。なお、リチウムイオン二
次電池12Bは、ヒューズ装置89を介して負極端子部
材19aと接続されている。
【0137】バッテリ装置10においては、上述したよ
うに正極端子部材18aと負極端子部材19aとの間で
互いに直列に接続された48個のリチウムイオン二次電
池12の個々の電圧とそれぞれ8個からなるモジュール
電池の電圧とが上述した各セルコントロールユニット1
4によって監視、制御される。すなわち、各セルコント
ロールユニット14は、図27に示すように各モジュー
ル電池を構成する8個のリチウムイオン二次電池12の
電圧を個々に監視する単位電池制御部103と、各リチ
ウムイオン二次電池12の電圧を制御する電池電圧制御
部104と、通信制御部105等を備えて構成されてい
る。
【0138】セルコントロールユニット14は、上述し
たように各リチウムイオン二次電池12に接続されたセ
ンシングコード92が各回路基板93に搭載したセンシ
ング用コネクタ95にそれぞれ接続され、電圧情報が供
給される。セルコントロールユニット14は、これらの
電圧情報に基づいて上述した制御動作、制御信号送出動
作を行う。
【0139】単位電池制御部103は、図27に示すよ
うに、電圧検出器106と、基準電圧との比較器107
と、インバータ108及びフォトカプラ109等から構
成される。単位電池制御部103は、リチウムイオン二
次電池12の個々の電圧を電圧検出器106によって検
出し、この検出電圧値Vaを比較器107において基準
電圧値Vcと比較する。単位電池制御部103は、例え
ばあるリチウムイオン二次電池12の検出電圧値Vaが
基準電圧値Vcよりも低い値であることを検出した場合
に、インバータ108及びフォトカプラ109を介して
アラーム出力を送受信端子部20へと送信する。
【0140】セルコントロールユニット14は、この場
合アラーム出力が入出力用コネクタ96に接続された接
続コード97を介して送受信端子部20の送受信コネク
タ部材20aへと供給される。バッテリ装置10におい
ては、送受信端子部20を介してアラーム出力をハイブ
リットシステムカー1の制御部4へと送信する。ハイブ
リットシステムカー1においては、このアラーム出力に
基づいて制御部4から制御出力が送出されて、警告音の
発生や表示器によるアラーム表示等を行うようにする。
【0141】電池電圧制御部104は、各リチウムイオ
ン二次電池12の電圧を検出する電圧検出部110と、
各リチウムイオン二次電池12の容量を調整する容量調
整部111とから構成され、検出結果に基づいて制御出
力をハイブリットシステムカー1の制御部4へと送出す
る。電圧検出部110は、マイクロプロセッサ94の出
力に基づいてリチウムイオン二次電池12を選択する多
数個の切換スイッチ112と、選択されたリチウムイオ
ン二次電池12の電圧を検出する電圧検出器113と、
アナログ−デジタル変換器114等から構成される。
【0142】電圧検出部110は、切換スイッチ112
の切換動作によって所定個数のリチウムイオン二次電池
12の電圧値Vbを電圧検出器113によって検出し、
この電圧値情報をアナログ−デジタル変換器114によ
ってデータ変換してマイクロプロセッサ94に送出す
る。また、アナログ−デジタル変換器114は、マイク
ロプロセッサ94から送出されるデータ信号を変換す
る。
【0143】容量調整部111は、互いに直列に接続さ
れた容量調整抵抗器115とトランジスタ116、11
7と、容量調整抵抗器115の入出力端に接続された容
量検出器118等から構成される。容量調整部111
は、容量検出器118によって検出したリチウムイオン
二次電池12の容量情報をマイクロプロセッサ94へと
送出する。マイクロプロセッサ94は、この容量情報に
基づく制御信号をトランジスタ116、117へと供給
して容量調整抵抗器115を動作させて電圧バラツキの
あるリチウムイオン二次電池12の容量調整を行う。
【0144】通信制御部105は、上述した各部から送
出される内部信号の授受と、送受信端子部20の送受信
コネクタ部材20aを介して制御部4との制御信号の授
受とを担当する。通信制御部105は、インバータ11
9、フォトカプラ120及びドライバ/レシーバ121
を介して検出信号或いは制御信号のデータ変換を行い、
マイクロプロセッサ94と制御部4とのデータ授受を行
うようにする。
【0145】バッテリ装置10は、以上のように構成さ
れたセルコントロールユニット14を備えることによっ
て、各リチウムイオン二次電池12及び互いに直列に接
続された8個のリチウムイオン二次電池12によって構
成されたモジュール電池の電圧、容量が常時監視され
る。バッテリ装置10は、セルコントロールユニット1
4によってリチウムイオン二次電池12が基準電圧値V
c以下となったことが検出されると、送受信端子部20
を介してハイブリットシステムカー1の制御部4に対し
て検出信号を外部出力する。ハイブリットシステムカー
1においては、この検出信号に基づいて上述したように
警告音を発生したり表示器にアラーム表示を行ったりす
る。
【0146】バッテリ装置10には、例えばハイブリッ
トシステムカー1の制御部4から各リチウムイオン二次
電池12或いは各モジュール電池の電圧、容量のデータ
要求コマンドがセルコントロールユニット14のマイク
ロプロセッサ94に入力される。バッテリ装置10は、
セルコントロールユニット14から要求データを制御部
4へと出力する。バッテリ装置10においては、電圧バ
ラツキのあるリチウムイオン二次電池12の存在を電池
電圧制御部104の容量調整部111において検出する
と、マイクロプロセッサ94から出力する制御出力によ
って当該リチウムイオン二次電池12の放電を行って電
圧を降下させることによって電圧の平均化が行われる。
【0147】セルコントロールユニット14には、上述
したようにモジュールケース13に収納された所定のリ
チウムイオン二次電池12の温度情報が温度センサ82
によって検出され、センサコード83を介して供給され
る。また、セルコントロールユニット14には、上述し
たように各リチウムイオン二次電池12や各モジュール
電池の電圧、容量、温度情報の送信機能と、ハイブリッ
トシステムカー1の制御部4からの制御信号の受信機能
とが備えられている。したがって、セルコントロールユ
ニット14は、これらの機能を適宜組み合わせることに
よって種々の制御動作を可能とする。
【0148】バッテリ装置10は、上述したようにハイ
ブリットシステムカー1の後部座席5に設けたバッテリ
搭載部6に搭載される。バッテリ装置10においては、
ハイブリットシステムカー1が夏季や熱帯地等で使用さ
れる場合に、路面からの輻射熱の影響を受けて高温状態
となる。また、バッテリ装置10においては、ハイブリ
ットシステムカー1が冬季や寒冷地等で使用される場合
に、低温外気の影響を受けて低温状態となる。さらに、
バッテリ装置10においては、ハイブリットシステムカ
ー1が雨天や道悪道路を走行する際に泥水をかぶること
がある。バッテリ装置10においては、高速での連続走
行や悪路の走行等によって、大きな衝撃や振動等が加え
られる。
【0149】バッテリ装置10は、かかる劣悪な使用条
件下においても、セルコントロールユニット14による
上述した各リチウムイオン二次電池12や各モジュール
電池がその特性を充分に保持されるとともに監視制御動
作が確実に行われる。バッテリ装置10においては、上
述したようにセルコントロールユニット14がモジュー
ルケース13の上部に間隙sを介して取り付けられると
ともに、間隙pを介して外装ケース体11の内部に封装
されている。バッテリ装置10においては、外装ケース
体11を構成する上ハーフ21と下ハーフ22或いはモ
ジュールケース13を構成する内側ケース半体43や外
側ケース半体44さらには電池収納部45内に収納され
るリチウムイオン二次電池12等を結合固定するため
に、硬化状態においても弾性特性が保持される接着剤4
2、76を用いている。
【0150】したがって、バッテリ装置10において
は、外部に対して外装ケース体11とモジュールケース
13との二重ケース構造によって構成された電池収納部
45内にリチウムイオン二次電池12が収納されるとと
もにこれらの内部での換気が充分に保持されることで、
外部環境の影響が低減される。バッテリ装置10におい
ては、振動や衝撃等が加えられた場合にも、外装ケース
体11の内部の気密性が保持される。
【0151】バッテリ装置10について、上述した劣悪
な条件下においても特性が保持されることを確認するた
めに、以下の衝撃試験や冠水試験を実施した。すなわ
ち、衝撃試験としては、バッテリ装置10に対して、リ
チウムイオン二次電池12の満充電状態において、30
G×25msec条件での前後左右の衝撃試験と、直径
50mm、重量500gの硬球を20mmの高さから落
下させる衝撃試験とを内容とした。また、冠水試験とし
ては、バッテリ装置10に対して、60℃で95%RH
雰囲気中に1時間放置する耐湿度試験と、深度0mでの
浸水試験とを内容とした。さらに、耐久試験として、バ
ッテリ装置10を−40℃環境と70℃環境に1時間ず
つ交互にさらす状態を1サイクルとして、これを100
サイクル繰り返す熱衝撃試験を実施した。
【0152】バッテリ装置10は、上述したいずれの試
験においても、セルコントロールユニット14による上
述した監視制御動作が確実に行われることが確認され
た。
【0153】なお、本発明は、上述したバッテリ装置1
0に限定されるものでは無いことは勿論である。バッテ
リ装置10においては、モジュールケース13の上面に
セルコントロールユニット14を取り付けるようにした
が、側面に取り付けるようにしてもよいことは勿論であ
る。バッテリ装置10は、ハイブリッドシステムカー1
に搭載されるばかりでなく他の電気自動車や例えばバッ
テリ装置を搭載した船舶や無人探査機等の各種移動体に
も用いることが可能である。
【0154】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる移動体搭載用バッテリ装置は、外装ケース体とモジ
ュールケースとの二重ケース構造を構成するとともに外
装ケース体とモジュールケースとの間に間隙を構成して
二次電池を電池収納部内に収納する。したがって、移動
体搭載用バッテリ装置によれば、二次電池に対する路面
からの輻射熱や急激な温度変化等の影響が抑制されると
ともにモジュールケースに対する局部的な外力等の負荷
が抑制されることから、二次電池群が安定した性能特性
を奏するとともに機械的保護が図られるようになる。移
動体搭載用バッテリ装置によれば、間隙スペースを利用
して二次電池群を制御するコントロールユニットがモジ
ュールケースに取り付けられることで、スペース効率の
向上が図られるようになる。
【0155】また、移動体搭載用バッテリ装置は、一対
のモジュールケースを外装ケース体に収納し、これらモ
ジュールケースに組み合わせ状態において吸気ダクトと
排気ダクトとを構成する吸気ダクト半体と排気ダクト半
体とを形成するとともに、吸気ダクトと排気ダクトとを
外装ケース体からシールドされた状態で突出させるよう
に構成してなる。したがって、移動体搭載用バッテリ装
置によれば、吸気ダクトを介して電池収納部内へと供給
された冷却風が排気ダクトから排気されて、二次電池の
効率的な冷却が行われるとともに、間隙を介して冷却風
が外装ケース体とモジュールケースとの間を流れること
で放熱作用が促進されることから、安定した出力が得ら
れるとともに安定した制御動作が行われる。
【0156】さらに、移動体搭載用バッテリ装置は、外
装ケース体やモジュールケース或いは二次電池を接続固
定する接着剤にウレタン系、シリコン系或いは変性シリ
コン系の接着剤が用いられるとともに、各接合部が凹凸
の突合せ構造でかつ充填された余剰の接着剤が内側へと
溢れ出るように構成してなる。したがって、移動体搭載
用バッテリ装置によれば、接着剤が硬化状態においても
弾性力が保持される特性を有することで、各接合部が強
固に固定されるとともに振動や衝撃或いは寸法公差や温
度変化に対しても接合状態が確実に保持され、また大き
な水密性も有することで信頼性が極めて高い。
【0157】さらにまた、移動体搭載用バッテリ装置
は、モジュールケースに対してコントロールユニット
が、回路基板に形成した長孔からなる取付孔に嵌合溶着
部が嵌合されて熱溶着が施されることによって取り付け
られて構成される。したがって、移動体搭載用バッテリ
装置によれば、モジュールケースと回路基板との熱膨張
率の差異によって大きな温度・湿度変化に伴って取付部
位に生じる機械的応力が長孔によって逃がされること
で、コントロールユニットの強固な固定状態が保持され
るとともにその破損が防止されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態として示すバッテリ装置を
搭載したハイブリットシステムカーの基本構成の説明図
である。
【図2】同バッテリ装置の斜視図である。
【図3】同バッテリ装置について、外装ケース体を構成
する上ハーフを取り外して示す平面図である。
【図4】同バッテリ装置の縦断面図である。
【図5】同バッテリ装置のコネクタ部の縦断面図であ
る。
【図6】同バッテリ装置の外装ケース体を構成する上ハ
ーフの斜視図である。
【図7】同バッテリ装置の外装ケース体を構成する下ハ
ーフの斜視図である。
【図8】同バッテリ装置の外装ケース体を構成する上ハ
ーフと下ハーフとの突合せ部位の構成を説明する要部縦
断面図である。
【図9】同バッテリ装置の、外装ケース体に収納される
モジュールケースの構成を説明する斜視図である。
【図10】同モジュールケースを構成する内側ケース半
体について、接続面側から示した斜視図である。
【図11】同内側ケース半体について、電池収納部側か
ら示した斜視図である。
【図12】同モジュールケースを構成する外側ケース半
体について、電池収納部側から示した斜視図である。
【図13】同外側ケース半体について、外側側から示し
た斜視図である。
【図14】リチウムイオン二次電池及び接続プレート部
材を示す斜視図である。
【図15】モジュールケースの電池収納部内に収納され
たリチウムイオン二次電池の収納状態を説明する要部縦
断面図である。
【図16】同モジュールケースの電池収納部内にリチウ
ムイオン二次電池を装填した状態を示す要部縦断面図で
ある。
【図17】同モジュールケースの電池収納部内に接着剤
によってリチウムイオン二次電池を接合固定した状態を
示す要部縦断面図である。
【図18】電池収納部の他の実施の形態を示す要部縦断
面図である。
【図19】モジュールケースに温度センサを取り付けた
状態を示す要部縦断面図である。
【図20】電池収納部に対する、リチウムイオン二次電
池の交換操作を説明する要部縦断面図である。
【図21】電池収納部に対してアダプタプレートを介し
て交換したリチウムイオン二次電池を取り付けた状態を
説明する要部縦断面図である。
【図22】アダプタプレートの平面図である。
【図23】セルコントロールユニットの斜視図である。
【図24】同セルコントロールユニットの取付構造を説
明する一部切欠き要部側面図である。
【図25】同要部平面図である。
【図26】セルコントロールユニットの回路基板に形成
された取付孔の構成を説明する平面図である。
【図27】セルコントロールユニットの構成図である。
【符号の説明】
1 ハイブリットシステムカー、4 制御部、6 バッ
テリ搭載部、10 バッテリ装置、11 外装ケース
体、11a モジュールケース収納空間部、12リチウ
ムイオン二次電池、12a 正極端子、12b 負極端
子、13 モジュールケース、14 セルコントロール
ユニット、15 吸気ダクト、16 排気ダクト、18
a 正極端子部材、19a 負極端子部材、20 送受
信コネクタ部材、21 上ケース、22 下ケース、2
3 係合ガイド溝、30 係合凸部、31 押えリブ、
34 係合ガイド溝、35 係合凸部、39 クラン
パ、40 凸状開口縁、41 凹状開口縁、42 接着
剤、43 内側ケース半体、44 外側ケース半体、4
5 電池収納部、46 端子開口、47 端子開口、4
8 接続プレート部材、54 嵌合溶着部、62 アダ
プタ部材、63 押えリブ、65 嵌合溶着部、66
押えリブ、72 接着剤充填孔、76 接着剤、77
保持筒部、78 接着剤流出部、79 接着剤充填孔、
80 接着剤流出部、81 接着剤充填ガイド溝、82
温度センサ、84 切抜きガイド凹溝、85 アダプ
タプレート、86 切抜き開口部、92 センシングコ
ード、93 回路基板、94 マイクロプロセッサ、9
5 センシング用コネクタ、96入出力用コネクタ、9
8 取付孔、99 支持部、100 溶着部、103単
位電池制御部、104 電池電圧制御部、105 通信
制御部、110 電圧検出部、111 容量調整部、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金石 芳和 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 3D035 AA01 AA03 5H031 AA09 KK08

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に電池収納部が形成されるととも
    に、多数個の端子開口が設けられたモジュールケース
    と、 上記モジュールケースを内部の収納空間部内に収納する
    外装ケース体と、 上記電池収納部内に、上記端子開口からそれぞれ端子部
    を外方に臨ませて収納されるとともに、互いに直列に接
    続された多数個の二次電池とを備え、 上記モジュールケース及び/又は外装ケース体に、上記
    モジュールケースを上記外装ケース体に対して、相対す
    る外周部と内周部との間に間隙を構成して組み付ける取
    付部が形成されたことを特徴とする移動体搭載用バッテ
    リ装置。
  2. 【請求項2】 上記モジュールケースが、一方の側面を
    開口するとともに他方の側面に上記端子開口を設けた電
    池収納半体空間部が構成された第1のモジュールケース
    半体と第2のモジュールケース半体とを組み合わせて構
    成されることを特徴とする請求項1に記載の移動体搭載
    用バッテリ装置。
  3. 【請求項3】 上記外装ケース体に、上記第1のモジュ
    ールケース半体と第2のモジュールケース半体とを組み
    合わせてなる第1のモジュールケースと第2のモジュー
    ルケースとを収納し、 上記第1のモジュールケースと第2のモジュールケース
    とが、上記第1のモジュールケース半体の相対する側面
    を接合面として組み合わされることを特徴とする請求項
    2に記載の移動体搭載用バッテリ装置。
  4. 【請求項4】 上記第1のモジュールケースと第2のモ
    ジュールケースとに、組合せ状態においてそれぞれ共同
    して吸気ダクトと排気ダクトとを構成する吸気ダクト半
    体と排気ダクト半体とを形成したことを特徴とする請求
    項3に記載の移動体搭載用バッテリ装置。
  5. 【請求項5】 上記モジュールケースの第1のモジュー
    ルケース半体側に、上記吸気ダクト半体と排気ダクト半
    体とが形成され、 上記第1のモジュールケース半体が点対称で組み合わさ
    れることによって吸気ダクトと排気ダクトとを構成する
    ことを特徴とする請求項4に記載の移動体搭載用バッテ
    リ装置。
  6. 【請求項6】 上記吸気ダクトと排気ダクトとが、上記
    モジュールケースを上記外装ケース体に収納した状態に
    おいて、上記外装ケース体に設けたダクト穴から外周部
    をシールドされた状態で突出されることを特徴とする請
    求項4に記載の移動体搭載用バッテリ装置。
  7. 【請求項7】 上記モジュールケースが、上記外装ケー
    ス体に対して、上記各取付部に接着剤を充填した状態で
    組み付けられ、 上記接着剤に、ウレタン系、シリコン系或いは変性シリ
    コン系からなる群から選択された少なくとも1の接着剤
    が用いられることを特徴とする請求項1に記載の移動体
    搭載用バッテリ装置。
  8. 【請求項8】 上記外装ケース体は、少なくとも2個の
    外装ケース半体が組み合わされて構成されることを特徴
    とする請求項1に記載の移動体搭載用バッテリ装置。
  9. 【請求項9】 上記各外装ケース半体の相対する突合せ
    部位が、互いに嵌合自在な凹凸形状に形成され、 上記凹部内側に、ウレタン系、シリコン系或いは変性シ
    リコン系からなる群から選択された少なくとも1の接着
    剤を充填した状態で相手側の凸部が嵌合されることを特
    徴とする請求項8に記載の移動体搭載用バッテリ装置。
  10. 【請求項10】 上記外装ケース半体の突合せ部位が、
    互いに嵌合自在な凹凸形状に形成され、 この凹凸形状に、上記凹部内に充填された接着剤の余剰
    分を内側へと溢れ出させる間隙が構成されることを特徴
    とする請求項8に記載の移動体搭載用バッテリ装置。
  11. 【請求項11】 上記外装ケース半体の外周側面に、結
    合状態において互いに連続するとともに突合せ部位に相
    対する係合凸部が形成された多数条の係合ガイド凹溝を
    設け、 組合せ状態において、上記係合凸部間が弾性材からなる
    クランパで挟持されることを特徴とする請求項8に記載
    の移動体搭載用バッテリ装置。
  12. 【請求項12】 上記二次電池は、リチウムイオン二次
    電池であり、互いに直列に接続された所定個数を1組と
    して複数組のモジュール電池を構成することを特徴とす
    る請求項1に記載の移動体搭載用バッテリ装置。
  13. 【請求項13】 回路基板にマイクロプロセッサ、回路
    素子或いは電子部品等を搭載したセルコントロールユニ
    ットを備え、 上記各二次電池及び各モジュール電池の電圧検出、電圧
    制御或いは容量制御を行うことを特徴とする請求項12
    に記載の移動体搭載用バッテリ装置。
  14. 【請求項14】 上記セルコントロールユニットが、上
    記回路基板に設けた取付孔に、上記モジュールケースに
    形成された取付部に形成した嵌合溶着部を嵌合するとと
    もに、この嵌合溶着部を熱溶着することによって取り付
    けられ、上記取付孔が長孔であることを特徴とする請求
    項13に記載の移動体搭載用バッテリ装置。
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