JP2000306047A - 情報カードの表裏判別方法及び表裏判別装置 - Google Patents

情報カードの表裏判別方法及び表裏判別装置

Info

Publication number
JP2000306047A
JP2000306047A JP11112960A JP11296099A JP2000306047A JP 2000306047 A JP2000306047 A JP 2000306047A JP 11112960 A JP11112960 A JP 11112960A JP 11296099 A JP11296099 A JP 11296099A JP 2000306047 A JP2000306047 A JP 2000306047A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information card
card
radio wave
electric field
bias
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11112960A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4205248B2 (ja
Inventor
Shigeyuki Nakao
尾 成 行 中
Hiroyuki Nagase
瀬 博 之 長
Hidehiro Ochiai
合 秀 広 落
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP11296099A priority Critical patent/JP4205248B2/ja
Publication of JP2000306047A publication Critical patent/JP2000306047A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4205248B2 publication Critical patent/JP4205248B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 非接触ICカードの表面・形状に何らの変更
を与えることなく、非接触ICカードの応答特性のみで
カードの表・裏の判別を行う。 【解決手段】 中心から偏りのある位置に、電磁誘導に
より電力が供給されると特定周波数の電波を放出するI
Cチップ11を内蔵している非接触ICカード10を使
用する。また、非接触ICカード10が放出するカード
表面上の局所的な位置における電波を受信手段2で受信
し、この信号からICチップ11の偏りを判別し、非接
触ICカード10の表裏を判別するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IC(集積回路)カ
ードやメモリカード等の情報カードの表裏を簡単に判別
することができる情報カードの表裏判別方法及び表裏判
別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、マイクロコンピュータとメモリを
具備したICカードや、メモリのみを具備したメモリカ
ード等の情報カードが普及しつつある。
【0003】このような情報カードにデータのリード/
ライトを行うためのカードリーダー/ライターで採用さ
れているリード/ライト方式としては、大別すると、電
気的な接点を介してデータの参照/更新を行う接触方式
と、情報カードをカードリーダー/ライターの近くにか
ざして、物理的に接触させることなく無線通信で記録内
容の参照/更新を行う非接触方式とがある。このうち、
非接触方式は、物理的な摩耗が少ないことや、使用操作
が簡単等の理由から、今後の発展が期待されている。ま
た、この非接触方式における情報カードの開発では、I
SO(International Organization for Standardizatio
n)により国際標準化が審議されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した非接触方式の
情報カードでは、カードリーダー/ライターの近くにか
ざし、無線通信によって記録内容の参照/更新を行うこ
とができるので、情報カードの表裏の区別なく使用で
き、使用者の操作性の向上をもたらすとされている。
【0005】非接触式の情報カードの利用分野として
は、クレジットカード、定期券等がある。定期券の場
合、カード単価が従来の磁気定期券に比べて高いため、
使用期限がきれても有効期間や乗車区間などの情報をI
Cカード内に格納し直して繰り返し利用することが実用
的である。その際には、有効期間や乗車区間などのカー
ド表面に印刷された可視情報を書き換え可能にすること
により、内部データを可視化することができ、より便利
に情報カードの再利用ができる。券面情報の再印刷時に
は、印刷装置へのカード挿入方向が適正である場合に限
って再印刷を行なうが、非接触方式の情報カードは磁気
券と違って、表裏の差なくデータの読み書きが行なえる
ことをその特徴の一つとしているため、印刷装置の内部
に、カードの表裏、前後といった挿入方向を判別する何
らかの判別手段が必要である。
【0006】そこで、非接触式情報カードの表裏を判別
するのに考えられる簡易的な方法としては、例えば
(1)情報カードの表面にマーキングを施し、反射セン
サ等を使って光学的に判別を行う方法、(2)情報カー
ドそのものに切り込みを入れる等、物理的特徴を持たせ
る方法等が考えられる。しかし、前者の(1)の汚れや
カード材質の違いにより反射率が異なると認識が不安定
になることが予想される。一方、後者の(2)はカード
の形状を変化させることを意味するため、国際標準化で
決められたISO7810に示されるところのカード規
格、形状、サイズからは外れたものとなる。
【0007】本発明は、上記した問題に鑑みなされたも
ので、情報カードの表面・形状に何らの変更を加えるこ
となく、ISO7810に規定されたサイズ、形状であ
っても情報カードの応答特性のみでカード表・裏の判別
を行うことができる情報カードの表裏判別方法及び表裏
判別装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、電磁誘導により電力が供給されると特定
周波数の電波を放出するICチップやアンテナ等の要素
部品を中心から偏りのある位置に配置した情報カードを
使用し、前記要素部品による前記電波の放出に起因して
前記情報カード表面で得られる局所的な電界強度の偏り
を判別して、前記情報カードの表裏を判別するようにし
たものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、情報カードの内部で、かつ中心から偏りのある位置
に、電磁誘導により電力が供給されると特定周波数の電
波を放出する要素部品を配置し、前記要素部品による前
記電波の放出に起因して前記情報カード表面で得られる
局所的な電界強度の偏りを判別して前記情報カードの表
裏を判別することを特徴とする情報カードの表裏判別方
法であり、情報カード表面の電界強度だけでカード表裏
を判別するので、情報カードの表面・形状に何らの変更
を加えることなく、情報カードの応答特性のみでカード
の表・裏の判別を行うことができるという作用を有す
る。
【0010】本発明の請求項2に記載の発明は、前記情
報カードから放出される電波の中から、前記情報カード
の表面に発生する電界強度に偏りをもつ特定周波数の電
波と、電界強度に偏りを生じない別の周波数の電波とを
同時に検出し、この両者の出力レベルの比をとることに
よって、前記情報カード表面の局所的な電界強度の偏り
を判別し、これにより前記情報カードの表裏と前後を判
別することを特徴とする請求項1記載の情報カードの表
裏判別方法であり、前記情報カード表面の局所的な電界
強度の偏りを判別し、これにより前記情報カードの表裏
と前後を判別するので、情報カードの表面・形状に何ら
の変更を加えることなく、情報カードの応答特性のみで
カード表裏と前後の判別を行うことができるという作用
を有する。
【0011】本発明の請求項3に記載の発明は、前記情
報カードから放出される電波の中から、前記情報カード
表面に発生する電界強度に偏りをもつ特定周波数の電波
と、これとは別の偏りをもつ別の周波数の電波とを、前
記情報カード表面の2個所で検出し、前記2個所で検出
された2つの周波数の出力の大小関係の組み合わせによ
って前記情報カード表面の局所的な電界強度の偏りを判
別し、これにより前記情報カードの前後の別なく、表裏
を判別することを特徴とする請求項1記載の情報カード
の表裏判別方法であり、前記情報カード表面の局所的な
電界強度の偏りを判別し、これにより前記情報カードの
前後の別なく、表裏を判別するようにしているので、情
報カードの表面・形状に何らの変更を加えることなく、
情報カードの応答特性のみでカードの前後の別なく、表
裏を判別することができるという作用を有する。
【0012】本発明の請求項4に記載の発明は、前記情
報カードから放出される電波の中から、前記情報カード
表面に発生する電界強度に偏りをもつ特定周波数の電波
を、カード表面の四隅の4個所で検出し、この4つの箇
所のうち最も大きい出力を得た個所を検出することによ
って、前記情報カード表面の局所的な電界強度の偏りを
判別し、これにより前記情報カードの表裏と前後を判別
することを特徴とする請求項1記載の情報カードの表裏
判別方法であり、前記情報カード表面の局所的な電界強
度の偏りを判別し、これにより前記情報カードの表裏と
前後を判別するので、情報カードの表面・形状に何らの
変更を加えることなく、情報カードの応答特性のみでカ
ード表裏と前後の判別を行うことができるという作用を
有する。
【0013】本発明の請求項5に記載の発明は、前記要
素部品としてICチップまたはアンテナコイルを用いた
ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の情
報カードの表裏判別方法であり、前記要素部品を情報カ
ードのリード/ライト用の部品で兼ねて部品点数を減ら
すことができるという作用を有する。
【0014】本発明の請求項6に記載の発明は、電磁誘
導により電力が供給されると特定周波数の電波を放出す
る要素部品を中心から偏りのある位置に配置している情
報カードの表裏を判別する情報カードの表裏判別装置で
あって、前記要素部品による前記電波の放出に起因して
前記情報カード表面から放出される電波を受信する受信
手段と、前記受信手段を介して受信した電波の中から特
定周波数をもつ電波の出力レベルを検出する検出手段
と、前記検出手段で検出された前記電波の受信電圧レベ
ルから前記情報カード表面の局所的な電界強度の偏りを
判別する判別手段、とを備えたことを特徴とする情報カ
ードの表裏判別装置であり、情報カード表面の電界強度
だけでカード表裏を判別するので、情報カードの表面・
形状に何らの変更を加えることなく、情報カードの応答
特性のみでカード表・裏の判別を行うことができるとい
う作用を有する。
【0015】本発明の請求項7に記載の発明は、電磁誘
導により電力が供給されると特定周波数の電波を放出す
る要素部品を中心から偏りのある位置に配置している情
報カードの表裏を判別する情報カードの表裏判別装置で
あって、前記要素部品による前記電波の放出に起因して
前記情報カード表面から放出される電波を受信する1つ
の受信手段と、前記受信手段を介して受信した電波の中
から特定周波数をもつ電波の出力レベルを検出する第1
の検出手段と、前記受信手段を介して受信した電波の中
から電界強度に偏りを生じない別の周波数の電波の出力
レベルを検出する第2の検出手段と、前記第1の検出手
段と前記第2の検出手段で検出された前記電波の前記受
信電圧レベルから前記情報カード前記情報カード表面の
局所的な電界強度の偏りを判別する判別手段、を備えた
ことを特徴とする情報カードの表裏判別装置であり、情
報カード表面の電界強度だけでカード表裏を判別するの
で、情報カードの表面・形状に何らの変更を加えること
なく、情報カードの応答特性のみでカード表・裏の判別
を行うことができるという作用を有する。
【0016】本発明の請求項8に記載の発明は、電磁誘
導により電力が供給されると特定周波数の電波を放出す
る要素部品を中心から偏りのある位置に配置している情
報カードの表裏を判別する情報カードの表裏判別装置で
あって、それぞれが前記情報カード表面の四隅に対応し
て配置され、前記要素部品による前記電波の放出に起因
して前記情報カード表面から放出される電波を受信する
4つの受信手段と、前記受信手段に対応してそれぞれ設
けられているとともに、前記受信手段を介して受信した
電波の中から特定周波数をもつ電波の出力レベルを検出
する4つの検出手段と、前記各検出手段で検出された前
記電波の受信電圧レベルから前記情報カード表面の局所
的な電界強度の偏りを判別する判別手段、とを備えたこ
とを特徴とする情報カードの表裏判別装置であり、前記
情報カード表面の局所的な電界強度の偏りを判別し、こ
れにより前記情報カードの表裏と前後を判別するので、
情報カードの表面・形状に何らの変更を加えることな
く、情報カードの応答特性のみでカード表裏と前後の判
別を行うことができるという作用を有する。
【0017】本発明の請求項9に記載の発明は、前記要
素部品としてICチップまたはアンテナコイルを用いた
ことを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載の情
報カードの表裏判別装置であり、前記要素部品を情報カ
ードのリード/ライト用の部品で兼ねて部品点数を減ら
すことができるという作用を有する。
【0018】本発明の請求項10に記載の発明は、前記
受信手段を前記情報カード表面の対角線上となる位置に
2個配置し、前記情報カードの前後の別なく、表裏を判
別できるようにしたことを特徴とする請求項6から9の
いずれかに記載の情報カードの表裏判別装置であり、前
記情報カード表面の局所的な電界強度の偏りを判別し、
これにより前記情報カードの前後の別なく、表裏を判別
するので、情報カードの表面・形状に何らの変更を加え
ることなく、情報カードの応答特性のみでカード表裏と
前後の判別を行うことができるという作用を有する。
【0019】(実施の形態1)以下、本発明の第1の実
施の形態における情報カード表裏判別装置について図面
を参照しながら説明する。本実施の形態は、主に請求項
1記載の方法でカードの表裏を判別する、請求項6記載
の表裏判別装置を実現するものである。図1は、本発明
の実施の形態1として示す情報カード表裏判別装置の構
成ブロック図である。図1において、1は図示せぬカー
ド読み取り機としてのICカードリーダー/ライターに
搭載された情報カード表裏判別装置である。2は情報カ
ードとしての非接触ICカード10(以下、単に「IC
カード10」という。図3参照)が放出する電波を受信
する受信手段で、例えばサーチコイル14(図4参照)等
で実現できる。3は検出手段で、受信手段2で受信した
電波のうち、特定の次数の高調波成分の電界強度レベル
を検出する。その検出手段3は、例えば特定の周波数成
分のみを通過させる帯域フィルタ5と、その帯域フィル
タ5を通過した出力信号を増幅する増幅部6と、交流信
号を平滑化する線形復調部7とにより構成される。4は
判別手段で、検出手段3での検出結果をもとにICカー
ド10の表裏を判別するものであり、例えばアナログ信
号をデジタル信号に変換するデジタル変換部8から構成
される。
【0020】図5は、検出手段3の帯域フィルタ5を通
過した後の各段階における出力信号波形の一例を示して
おり、(a)は帯域フィルタ5を通過して増幅部6で増幅
された後の増幅部出力、(b)は線形復調部7の出力、
(c)は判別手段4におけるディジタル変換部8の出力を
それぞれ示している。すなわち、この装置では、受信手
段2で受信された電波を帯域フィルタ5に通すことによ
り、特定の高調波のみを通過させるようになっている。
【0021】図3は、本発明で使用される情報カードで
あるICカード10の一例を模式的に示す平面図であ
る。図3において、11はICカード10に内蔵された
ICチップであり、ICカード10の中心から長手方
向、短手方向にそれぞれX,Yだけ偏った位置に配置さ
れている。12はICカード10に内蔵されたカード側
コイルで、このカード側コイル12も必要に応じてIC
カード10の中心から長手方向、短手方向にそれぞれ偏
った位置に配置される。
【0022】図4は、ICカードリーダー/ライターの
トレイ9内にICカード10がセットされたときに、情
報カード表裏判別装置1における受信手段2とICカー
ド10との位置関係を示す図である。図4において、1
3はICカードリーダー/ライターのアンテナであり、
そのアンテナ13はコイルにより実現される。そして、
アンテナ13のコイルとカード側コイル12との電磁誘
導とにより、電源を有しないICカード10の内部に電
力が供給される構造になっている。また、受信手段2と
ICカード10との関係では、ICカード10が表で、
前側を頭にしてICカードリーダー/ライター内の所定
の位置(本実施の形態ではトレイ9内)にセットされる
と、受信手段2のサーチコイル14は、カードからの微
弱な電波を効率よく検知できるようにICチップ11と
重なる位置に配置される。図4の場合は、ICカード1
0が表で、前側を頭にしてICカードリーダー/ライタ
ー内のトレイ9に受信手段2とは非接触にしてセットさ
れた状態を示しており、ICチップ11の真下にサーチ
コイル14が配置されている。
【0023】図6は、検出手段3における増幅部6の一
構成例を示すもので、増幅部6はオペアンプ6a、抵抗
6b、6c等で構成される。
【0024】図7は、検出手段3における線形復調部7
の一構成例を示すもので、整流回路7aと平滑回路7b
から構成されるダイオードを用いた直線検波回路7c等
で構成される。
【0025】図8は、判別手段4におけるデジタル変換
部8の一例を示すもので、コンパレータを用いて実現で
きる。
【0026】図2は、この実施の形態1における情報カ
ード表裏判別装置1において、ICカード10の表裏を
判別する処理手順の一例を示すフローチャートである。
そこで、図2のフローチャートと共に、ICカード10
の表裏を判別する方法について次に説明する。まず、I
Cカード10をICカードリーダー/ライター内の所定
の位置(本例ではトレイ9内)にセットすると、ICカー
ド10内のカード側コイル12がアンテナ13からの送
信電波を受け、その電磁誘導によりICカード10へ電
力が供給される(ステップS11)。また、ICカード1
0に電力が供給されると、ICチップ11はこの搬送周
波数をもとにクロック信号を発生する。
【0027】ここで、図9は、アンテナ13を介してI
Cカード10に電力が供給されたときの各部における信
号の波形図で、(a)はICカードリーダー/ライター側
のアンテナ13から送信されICカード10がステップ
S11で受信する電波を示し、搬送周波数をfとする。
(b)はステップS11でICチップ11で発生するクロ
ック信号の波形、(c)はICカードリーダー/ライター
からの送信電波に含まれる高調波成分の次数別電界強
度、( d)はICチップ11で発生したクロック信号に
含まれる高調波成分の次数別電界強度をそれぞれ示して
いる。
【0028】すなわち、ステップS11でICカード1
0に電力が供給されると、ICカード10内のICチッ
プ11は、この搬送周波数をもとにクロックを生成する
ため、発生するクロック信号は図9の(b)に示すように
周波数fの矩形波になる。そして、ステップS12で
は、ICカード10のカード表面の電波を受信手段2の
サーチコイル14を介して受信し、そのICチップ11
の不要輻射をスペクトル分析すると、ICカードリーダ
/ライターからの送信電波のみからでは検出されない搬
送周波数の高周波成分を捉えることができる。
【0029】また、ICチップ11とサーチコイル14
との位置にずれがあると、サーチコイル14で受信され
る電界強度が異なる。そこで、ステップS13では、ス
テップS12で受信したもののうちから電界強度に偏り
を生じる特定周波数成分のレベルを図9の(c)、(d)よ
り検出し、ステップS14でステップS13で検出した
レベルと、実験などにより設定された閾値とを比較す
る。検出したレベルが閾値を超えているものであれば、
ステップS15でICカード10の表・裏、前・後の何
れかを判別する。すなわち、図4及び図10の(a)に示
すように、ICカード10が表で、かつ頭が前である場
合、ICチップ11は受信手段2のサーチコイル14と
重なる位置に配置されているため、検出手段3が検出し
たレベルも大きなものとなり、非接触ICカード10が
表かつ前であることが検出される。一方、図10の(b)
に示すように、非接触ICカード10が裏で、かつ頭が
前である場合、ICチップ11は受信手段2のサーチコ
イル14とずれた位置に配置されているため、検出手段
3が検出したレベルも小さなものとなり、ICカード1
0が裏で、かつ頭前であることが検出される。またIC
カード10の頭が後である場合は、検出手段3が検出す
るレベルもさらに小さなものとなり、ICカード10の
頭が後であることが検出される。
【0030】したがって、本実施の形態1では、電磁誘
導によってICカード10に電力を供給し、中心から偏
りのある位置に配置されたICチップ11から放出され
る搬送周波数の高調波成分を検出することによってIC
カード10の表裏と前後を判別することができる。そし
て、このようにしてICカード10の表・裏、前・後を
検出するようにした本実施の形態1の場合では、ICカ
ード10の表面・形状に何らの変更を加えることなく、
ICカード10の応答特性のみでカード表・裏、前・後
の判別を行うことができるので、国際標準規格をも満足
することになる。
【0031】なお、本実施の形態1において、検出すべ
き高調波は搬送周波数に比べ非常に小さくなる。したが
って、受信手段2としてサーチコイル14を用いる場合
には、サーチコイル14はカード表面にできるだけ近づ
けることが好ましい。また、サーチコイル14のサイズ
が大きいとICチップ11によるカード表面の電界強度
の局所性を捉えることが困難となる。そのため、サーチ
コイル14はICチップ11とほぼ同じ大きさであるこ
とが好ましい。
【0032】さらに、本実施の形態では、ICカード1
0をICカードリーダー/ライターのトレイ9内に配置
させて固定した状態でセットし、受信手段2とICカー
ド10の相対位置を固定してなる場合について説明した
が、ICカード10を固定せずに、ICカード10を長
手方向あるいは短手方向に動かしながらICチップ11
等を検出するように構成してもよいものである。また、
ICチップ11の偏りに起因する電界強度の偏りを利用
するものでなくとも、アンテナコイル(カード側コイル
12)の配置位置や形状等、他の要素部品の要因に起因
して発生する電界強度の偏りを利用してICカード10
の表裏を判別するようにしてもよいものである。
【0033】図11は、上記実施の形態1の変形例を示
す要部構成ブロック図である。この変形例では、受信手
段2がカード表面対角線15上に2個並べてセットされ
る場合である。そして、各受信手段2には、その受信手
段2で受信された電界強度を検出手段3及び判別手段4
で処理し、それをOR回路16に入力させ、OR回路1
6で表裏を正しく向けてICカード10がセットされて
いるか否かを判別できるようにしたものである。
【0034】したがって、このように受信手段2がカー
ド表面対角線15上に2個並べて配置するようにした場
合では、ICカード10の前後の別なく、表裏を判別す
ることできる。
【0035】(実施の形態2)図12は本発明の実施の形
態2における情報カード表裏判別装置20の構成ブロッ
ク図である。本実施の形態は主に請求項2に記載の方法
で表裏を判別する請求項7記載の表裏判別装置を実現す
るものである。図12において、図1乃至図11に示し
た実施の形態1と同じ符号を付して説明するものは、実
施の形態1と同一のものであるので、重複説明は省略す
る。そして、図12において、21,22は検出手段
A,Bであり、これは図2に示した検出手段3と同等の
ものであって、並列に2個並べられている。また、検出
手段A21は電界強度に偏りを持つ次数の高調波成分を
検出するためのもので、検出手段B22は偏りを生じな
い次数の高調波成分を検出するためのものである。
【0036】23は判別手段であり、検出手段A21及
び検出手段B21での検出結果をもとにICカード10
の表裏を判別する。その判別手段23は、2つの周波数
の検出レベルの比を出力する2周波レベル比変換部24
と、ディジタル変換部8から構成される。
【0037】図13は、この実施の形態2における情報
カード表裏判別装置1において、ICカード10の表裏
を判別する処理方法を示すフローチャートである。そこ
で、図12のフローチャートと共に、ICカード10の
表裏を判別する方法について次に説明する。まず、この
実施の形態2の場合でも、ICカード10をICカード
リーダー/ライター内の所定の位置(トレイ9内)にセッ
トすると、ICカード10内のカード側コイル12がア
ンテナ13からの送信電波を受け、その電磁誘導により
ICカード10へ電力が供給される(ステップS21)。
また、ICカード10に電力が供給されると、ICチッ
プ11はこの搬送周波数をもとにクロック信号を発生す
る。
【0038】ICチップ11が発生するクロック信号
は、実施の形態1の場合と同様、図9(b)に示すように
周波数fの矩形波になる。そして、ステップS22で
は、ICカード10のカード表面の局所的な電界強度を
受信手段2のサーチコイル14を介して受信し、そのス
テップS22で受信したもののうちから、ステップS2
3では電界強度に偏りを生じる特定周波数成分f1のレ
ベルを、ステップS24では電界強度に偏りがない周波
数成分f0のレベルを、それぞれ検出する。次いで、ス
テップS25では、ステップS23,ステップS24で
検出した2つの出力レベルf1,f0の比をとり、ステ
ップS26で予め設けた閾値とこの比とを比較する。
【0039】そして、本実施の形態2においても、IC
チップ11が中心から偏った位置に配置されているIC
カード10を使用している。したがって、このICチッ
プ11の真下または真上に受信手段2が配置されている
ときには、図9(d)のスペクトル図に示すように、IC
チップ11内のクロックが矩形波となることから、7倍
調波や9倍調波等の奇数次数の高調波成分のレベルは、
偶数波次数の高調波成分のレベルと近い値となる。一
方、受信手段2がICチップ11の近傍に存在しない場
合には、受信手段2で検出した電波のスペクトラム分析
結果は図9(c)のようになり、両者の比は大きくなる。
この性質を利用することによって、例えば検出手段A2
1では電界強度の偏り大きく検出される7倍調波や9倍
調波等の奇数次数の高調波を、検出手段B22では電界
強度が一定となる2倍調波や4倍調波等の偶数次数の高
調波を検出する。また、2つの検出手段A21と検出手
段B22は、それぞれの検出レベルを出力し、これらを
2調波レベル比変換部24へ入力することによって検出
レベルがディジタル変換され、その比がステップS25
で比較される。ステップS25での出力が閾値を越えて
いるものであれば、ステップS27でICカード10は
表・前にセットされていることが判別される。
【0040】したがって、この実施の形態2における情
報カード表裏判別装置1では、ICカード10の内部に
配置されたICチップ11から放出される搬送周波数の
高調波成分のレベルの変化を、電界強度が一定の他の次
数の高調波との比較において検出することによって、よ
り精度良く(表・前)、(表・後)、(裏・前)、(裏・後)の
何れかを判別することができる。すなわち、本実施の形
態2の場合では、ICカード10の表面・形状に何らの
変更を加えることなく、ICカード10の応答特性のみ
でカード表・裏、前・後の判別を行うことができるの
で、国際標準規格をも満足することになる。
【0041】図14は、上記実施の形態2の一変形例を
示す要部構成ブロック図である。この変形例では、受信
手段2がカード表面対角線15上に2個並べてセットさ
れる場合である。そして、各受信手段2には、その受信
手段2で受信された電界強度を検出手段21,22及び
判別手段23で処理し、それをOR回路16に入力さ
せ、OR回路16で表裏を正しく向けてICカード10
がセットされているか否かを判別できるようにしたもの
である。
【0042】したがって、このようにICカード10が
カード表面対角線15上に2個並べて配置するようにし
た場合では、IC10の前後の別なく、表裏のみを判別
することできる。
【0043】なお、本実施の形態2においても、検出す
べき高調波は搬送周波数に比べ非常に小さくなるので、
受信手段2としてサーチコイル14を用いる場合には、
サーチコイル14はカード表面にできるだけ近づけるこ
とが好ましい。また、サーチコイル14のサイズが大き
いとICチップ11によるカード表面の電界強度の局所
性を捉えることが困難となる。そのため、サーチコイル
14はICチップ11とほぼ同じ大きさであることが好
ましい。
【0044】さらに、本実施の形態2でも、実施の形態
1の場合と同じように、ICカード10をICカードリ
ーダー/ライターのトレイ9内に固定した状態でセット
し、受信手段2とICカード10の相対位置を固定して
なる場合について説明したが、ICカード10を固定せ
ずに、ICカード10を長手方向あるいは短手方向に動
かしながらICチップ11等を検出するように構成して
もよいものである。また、ICチップ11の偏りに起因
する電界強度の偏りを利用するものでなくとも、アンテ
ナコイル(カード側コイル12)の配置位置や形状等、他
の要素部品の要因に起因して発生する電界強度の偏りを
利用してICカード10の表裏を判別するようにしても
よいものである。
【0045】(実施の形態3)図15は本実施の形態3を
示す情報カード表裏判別装置の構成ブロック図である。
本実施の形態は主に請求項3に記載の方法で表裏を判別
する請求項7記載の表裏判別装置を実現するものであ
る。図15において図1乃至図14と同一のものは図1
乃至図14と同一の符号を付して重複した説明は省略す
る。また、本実施の形態3の基本構造は、実施の形態2
をさらに変形させた構造となっている。そして、図15
において、この情報カード表裏判別装置は、ICカード
10のカード表面対角線15上に2つの受信手段2を有
し、そのそれぞれに図2で述べた検出手段3と同等の検
出手段21,22が並列に接続されている。検出手段2
1は電界強度に偏りを持つ次数の高調波成分f1を検出
するためのものであり、検出手段22は高調波成分f1
とは別の偏りを持つ別の次数の高調波成分f2を検出す
るためのものである。
【0046】31は判別手段であり、2つの検出レベル
比較部32,33と論理回路部34から構成される。検
出レベル比較部32,33は、高調波成分f1,f2の
それぞれについて、2つの受信手段(A,B)2のう
ち、どちらの受信レベルが大きいかを比較するものであ
り、受信手段A2での受信レベルの方が大きい場合に
「1」を、受信手段B2での受信レベルの方が大きい場
合に「0」を出力する。論理回路部34は、2つの検出
レベル比較部32,33の出力を入力とし、ICカード
10の表裏・前後を判別する。2つの受信手段2は、I
Cカード10が表である場合に、ICチップ11と重な
る位置に配置されているため、2つの検出レベル比較部
32,33の出力「1」または「0」の組み合わせによ
って、ICカード10の表・裏、前・後を判別すること
ができる。
【0047】すなわち、図17の(a)〜(d)に示すそれ
ぞれの向きでICカード10が乗っている場合には、検
出レベル比較部32,33の出力はそれぞれ、図17の
(e)に示される通りとなり、これによってICカード1
0の表・裏、前後を判別することができる。
【0048】図16は、このように構成された情報カー
ド表裏判別装置において、ICカード10の表裏を判別
する方法を示すフローチャートである。そこで、図16
のフローチャートと共に、ICカード10の表裏を判別
する方法について次に説明する。まず、この実施の形態
3の場合でも、ICカード10をICカードリーダー/
ライター内の所定の位置にセットすると、ICカード1
0内のカード側コイル12がアンテナ13からの送信電
波を受け、その電磁誘導によりICカード10へ電力が
供給される(ステップS31)。また、ICカード10に
電力が供給されると、ICチップ11はこの搬送周波数
をもとにクロック信号を発生する。
【0049】ICチップ11が発生するクロック信号
は、実施の形態1,2の場合と同様、図9(b)に示すよ
うに周波数fの矩形波になる。そして、ステップS32
では、ICカード10のカード表面の局所的な電界強度
を受信手段2のサーチコイル14を介して受信する。す
なわち、カード表面の2箇所で電界強度を受信する。そ
のステップS32で受信したもののうちから、ステップ
S33では電界強度に偏りを生じる特定周波数成分f1
のレベルを、ステップS34では電界強度に偏りがない
周波数成分f2のレベルを、それぞれ検出する。次い
で、ステップS33で受信したもののうちから、ステッ
プS36では電界強度に偏りを生じる特定周波数成分f
1のレベルを、ステップS37では別の偏りを生じる別
の周波数成分f2のレベルをそれぞれ検出する。
【0050】ステップS38では、ステップS34とス
テップS36のそれぞれで検出した2つの出力レベルの
大小関係を比較する。もし、(ステップS34の出力)>
(ステップS36の出力)である場合には、ステップS3
10で「0」とする。また、(ステップS34の出力)<
(ステップS36の出力)である場合には、ステップS3
11で「1」とする。同様に、ステップS39では、ス
テップS35とステップS37のそれぞれで検出した2
つの出力レベルの大小関係を比較する。もし、(ステッ
プS35の出力)>(ステップS37の出力)である場合
には、ステップS312で「0」とする。また、(ステ
ップS35の出力)<(ステップS37の出力)である場
合には、ステップS313で「1」とする。最後に、ス
テップS314に示す表に従い、これら4つの結果の組
み合わせにより、ICカード10の(表・前)、(表・
後)、(裏・前)、(裏・後)の4つの全てを判別する。
【0051】このように、本実施の形態3の情報カード
表裏判別装置1では、ICカード10の内部に配置され
たICチップ9から放出される搬送周波数の高調波成分
を検出し、カード部位によるレベルの相違を比較するこ
とによって精度良くICカード10の(表・前)、(表・
後)、(裏・前)、(裏・後)の4つの全てを判別すること
ができる。すなわち、ICカード10に何らかの外的変
化を加えることなく、その応答特性を利用し、非接触で
ICカード10の表・裏、前・後を判別することができ
るので、国際標準規格をも満足することになる。
【0052】なお、本実施の形態3でも、実施の形態
1,2の場合と同じように、ICカード10をICカー
ドリーダー/ライターのトレイ9内に固定した状態でセ
ットし、受信手段2とICカード10の相対位置を固定
してなる場合について説明したが、ICカード10を固
定せずに、ICカード10を長手方向あるいは短手方向
に動かしながらICチップ11等を検出するように構成
してもよいものである。また、ICチップ11の偏りに
起因する電界強度の偏りを利用するものでなくとも、ア
ンテナコイル(カード側コイル12)の配置位置や形状
等、他の要素部品の要因に起因して発生する電界強度の
偏りを利用してICカード10の表裏を判別するように
してもよいものである。
【0053】(実施の形態4)図18は本発明の実施の形
態4を示す情報カード表裏判別装置の構成ブロック図で
ある。本実施の形態は主に請求項4に記載の方法で表裏
を判別する請求項8記載の表裏判別装置を実現するもの
である。図18において図1乃至図17と同一のものは
図1乃至図17と同一符号を付して重複した説明は省略
する。また、本実施の形態4の基本構造は、実施の形態
3と同様に、実施の形態2をさらに変形させた構造とな
っている。そして、図18において、この情報カード表
裏判別装置は、ICカード10の表面の四隅の4箇所に
それぞれ対応して配置される4つの受信手段2を有し、
その各受信手段2に検出手段A21と検出手段B22が
それぞれ接続されている。
【0054】41は判別手段であり、検出手段A(2
1,22),検出手段B(21,22)の4つの検出手
段で検出された受信レベルを入力とし、これらのうち最
大レベルを出力した検出手段を判別する。この判別手段
41は、例えばダイオード回路とロジック回路によって
実現することができる。
【0055】そして、本実施の形態4では、4つの受信
手段2のうち何れかはICチップ11と重なるため、最
も検出レベルが大きいものが、ICチップ11と重なっ
ているものとなる。例えば、図18における検出レベル
が最大ならばICカード10は表・前であることが判別
され、bの位置における検出レベルが最大ならばICカ
ード10は裏・前であることが判別される。
【0056】図19は、このように構成された情報カー
ド表裏判別装置において、ICカード10の表裏を判別
する方法を示すフローチャートである。そこで、図19
のフローチャートと共に、ICカード10の表裏を判別
する方法について次に説明する。まず、この実施の形態
4の場合でも、ICカード10をICカードリーダー/
ライター内の所定の位置(トレイ9内)にセットすると、
ICカード10内のカード側コイル12がアンテナ13
からの送信電波を受け、その電磁誘導によりICカード
10へ電力が供給される(ステップS41)。また、IC
カード10に電力が供給されると、ICチップ11はこ
の搬送周波数をもとにクロック信号を発生する。
【0057】ICチップ11が発生するクロック信号
は、実施の形態1,2,3の場合と同様、図9(b)に示
すように周波数fの矩形波になる。そして、ステップS
42,S43,S44,S45で、ICカード10のカ
ード表面の局所的な電界強度を受信手段2のサーチコイ
ル14を介して受信する。すなわち、カード表面の四隅
の4箇所で電界強度を受信する。そのステップS42〜
S45で受信したもののうちから、ステップS46〜S
49で電界強度に偏りを生じる特定周波数成分レベルを
検出する。最後にステップS410に示す表に従い、こ
れら4つの結果の組み合わせにより、ICカード10の
(表・前)、(表・後)、(裏・前)、(裏・後)の4つの全て
を判別する。
【0058】このように、本実施の形態4の情報カード
表裏判別装置では、ICカード内部に配置されたICチ
ップ11から放出される搬送周波数の高調波成分を検出
し、カード部位によるレベルの相違を比較することによ
って精度良くICカード10の(表・前)、(表・後)、
(裏・前)、(裏・後)の4つの全てを判別することができ
る。すなわち、ICカード10に何らかの外的変化を加
えることなく、その応答特性を利用し、非接触でICカ
ード10の表・裏、前・後を判別することができるの
で、国際標準規格をも満足することになる。
【0059】なお、本実施の形態4でも、実施の形態
1,2,3の場合と同じように、ICカード10をIC
カードリーダー/ライターのトレイ9内に固定した状態
でセットし、受信手段2とICカード10の相対位置を
固定してなる場合について説明したが、ICカード10
を固定せずに、ICカード10を長手方向あるいは短手
方向に動かしながらICチップ11等を検出するように
構成してもよいものである。また、ICチップ11の偏
りに起因する電界強度の偏りを利用するものでなくと
も、アンテナコイル(カード側コイル12)の配置位置や
形状等、他の要素部品の要因に起因して発生する電界強
度の偏りを利用してICカード10の表裏を判別するよ
うにしてもよいものである。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、上記各実施の形態より
明らかなように、ICカードの表面・形状に何らの変更
を加えることなく、ICカードの応答特性のみを利用
し、非接触でICカードの表・裏、前後の判別を行うこ
とができるという効果を有する。これは、ICカードの
表面・形状に特別な変更を加えないので、国際標準規格
をも満足するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における情報カード表裏
判別装置の構成ブロック図
【図2】本発明の実施の形態1における情報カード表裏
判別手順を示すフローチャート
【図3】本発明の実施形態で使用する非接触ICカード
の一例を示す図
【図4】本発明の実施の形態1において非接触ICカー
ドと受信手段との配置位置を示す図
【図5】本発明の実施の形態1における情報カード表裏
判別装置の各部における出力信号の一例を示す図
【図6】本発明の実施の形態1における同上装置の増幅
部の一例を示す図
【図7】本発明の実施の形態1における同上装置の線形
復調部の一例を示す図
【図8】本発明の実施の形態1における同上装置のディ
ジタル変換部の一例を示す図
【図9】(a)本発明の各実施の形態においてICカード
リーダー/ライターからの送信電波波形図 (b)本発明の各実施の形態においてICチップで発生す
るクロック信号の波形を示す図 (c)本発明の各実施の形態においてICカードリーダー
/ライターからの送信電波に含まれる高調波成分の次数
別電界強度を示す図 (d)本発明の各実施の形態においてICチップで発生し
たクロック信号に含まれる高調波成分の次数別電界強度
を示す図
【図10】本発明の実施の形態において非接触ICカー
ドの表裏の状態を示す図
【図11】本発明の実施の形態1における同上装置の変
形例を示す構成ブロック図
【図12】本発明の実施の形態2における情報カード表
裏判別装置の構成ブロック図
【図13】本発明の実施の形態2におけるICカード表
裏判別手順を示すフローチャート
【図14】本発明の実施の形態2における同上装置の変
形例を示す構成ブロック図
【図15】本発明の実施の形態3における情報カード表
裏判別装置の構成ブロック図
【図16】本発明の実施の形態3におけるICカード表
裏判別手順を示すフローチャート
【図17】本発明の実施の形態3における情報カード表
裏判別装置の検出部出力結果とICカードの表・裏、前
・後の対応を示す図
【図18】本発明の実施の形態4におけるICカード表
裏判別装置の構成ブロック図
【図19】本発明の実施の形態4におけるICカード表
裏判別手順を示すフローチャート
【符号の説明】
1,20 情報カード表裏判別装置 2 受信手段 3 検出手段 4 判別手段 5 帯域フィルタ 6 増幅部 6a オペアンプ 6b 抵抗 6c 抵抗 7 線形復調部 7a 整流回路 7b 平滑回路 7c 直線検波回路 8 デジタル変換部 9 トレイ 10 非接触ICカード 11 ICチップ 12 カード側コイル 13 アンテナ 14 サーチコイル 15 カード表面対角線 16 OR回路 21 検出手段A 22 検出手段B 23 判別手段 24 2周波レベル比変換部 31 判別手段 32 検出レベル比較部 33 検出レベル比較部 34 論理回路部 41 判別手段 f 搬送周波数 f1 高調波成分 f2 高調波成分
フロントページの続き (72)発明者 落 合 秀 広 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内 Fターム(参考) 5B058 CA17 CA22 KA13

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報カードの内部で、かつ中心から偏り
    のある位置に、電磁誘導により電力が供給されると特定
    周波数の電波を放出する要素部品を配置し、前記要素部
    品による前記電波の放出に起因して前記情報カード表面
    で得られる局所的な電界強度の偏りを判別して前記情報
    カードの表裏を判別することを特徴とする情報カードの
    表裏判別方法。
  2. 【請求項2】 前記情報カードから放出される電波の中
    から、前記情報カードの表面に発生する電界強度に偏り
    をもつ特定周波数の電波と、電界強度に偏りを生じない
    別の周波数の電波とを同時に検出し、この両者の出力レ
    ベルの比をとることによって、前記情報カード表面の局
    所的な電界強度の偏りを判別し、これにより前記情報カ
    ードの表裏と前後を判別することを特徴とする請求項1
    記載の情報カードの表裏判別方法。
  3. 【請求項3】 前記情報カードから放出される電波の中
    から、前記情報カード表面に発生する電界強度に偏りを
    もつ特定周波数の電波と、これとは別の偏りをもつ別の
    周波数の電波とを、前記情報カード表面の2個所で検出
    し、前記2個所で検出された2つの周波数の出力の大小
    関係の組み合わせによって前記情報カード表面の局所的
    な電界強度の偏りを判別し、これにより前記情報カード
    の前後の別なく、表裏を判別することを特徴とする請求
    項1記載の情報カードの表裏判別方法。
  4. 【請求項4】 前記情報カードから放出される電波の中
    から、前記情報カード表面に発生する電界強度に偏りを
    もつ特定周波数の電波を、カード表面の四隅の4個所で
    検出し、この4つの箇所のうち最も大きい出力を得た個
    所を検出することによって、前記情報カード表面の局所
    的な電界強度の偏りを判別し、これにより前記情報カー
    ドの表裏と前後を判別することを特徴とする請求項1記
    載の情報カードの表裏判別方法。
  5. 【請求項5】 前記要素部品としてICチップまたはア
    ンテナコイルを用いたことを特徴とする請求項1から4
    のいずれかに記載の情報カードの表裏判別方法。
  6. 【請求項6】 電磁誘導により電力が供給されると特定
    周波数の電波を放出する要素部品を中心から偏りのある
    位置に配置している情報カードの表裏を判別する情報カ
    ードの表裏判別装置であって、 前記要素部品による前記電波の放出に起因して前記情報
    カード表面から放出される電波を受信する受信手段と、 前記受信手段を介して受信した電波の中から特定周波数
    をもつ電波の出力レベルを検出する検出手段と、 前記検出手段で検出された前記電波の受信電圧レベルか
    ら前記情報カード表面の局所的な電界強度の偏りを判別
    する判別手段、 とを備えたことを特徴とする情報カードの表裏判別装
    置。
  7. 【請求項7】 電磁誘導により電力が供給されると特定
    周波数の電波を放出する要素部品を中心から偏りのある
    位置に配置している情報カードの表裏を判別する情報カ
    ードの表裏判別装置であって、 前記要素部品による前記電波の放出に起因して前記情報
    カード表面から放出される電波を受信する1つの受信手
    段と、 前記受信手段を介して受信した電波の中から特定周波数
    をもつ電波の出力レベルを検出する第1の検出手段と、 前記受信手段を介して受信した電波の中から電界強度に
    偏りを生じない別の周波数の電波の出力レベルを検出す
    る第2の検出手段と、 前記第1の検出手段と前記第2の検出手段で検出された
    前記電波の前記受信電圧レベルから前記情報カード前記
    情報カード表面の局所的な電界強度の偏りを判別する判
    別手段、 を備えたことを特徴とする情報カードの表裏
    判別装置。
  8. 【請求項8】 電磁誘導により電力が供給されると特定
    周波数の電波を放出する要素部品を中心から偏りのある
    位置に配置している情報カードの表裏を判別する情報カ
    ードの表裏判別装置であって、 それぞれが前記情報カード表面の四隅に対応して配置さ
    れ、前記要素部品による前記電波の放出に起因して前記
    情報カード表面から放出される電波を受信する4つの受
    信手段と、 前記受信手段に対応してそれぞれ設けられているととも
    に、前記受信手段を介して受信した電波の中から特定周
    波数をもつ電波の出力レベルを検出する4つの検出手段
    と、 前記各検出手段で検出された前記電波の受信電圧レベル
    から前記情報カード表面の局所的な電界強度の偏りを判
    別する判別手段、 とを備えたことを特徴とする情報カードの表裏判別装
    置。
  9. 【請求項9】 前記要素部品としてアンテナコイルを用
    いたことを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載
    の情報カードの表裏判別装置。
  10. 【請求項10】 前記受信手段を前記情報カード表面の
    対角線上となる位置に2個配置し、前記情報カードの前
    後の別なく、表裏を判別できるようにしたことを特徴と
    する請求項6から9のいずれかに記載の情報カードの表
    裏判別装置。
JP11296099A 1999-04-20 1999-04-20 情報カードの表裏判別方法及び表裏判別装置 Expired - Fee Related JP4205248B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11296099A JP4205248B2 (ja) 1999-04-20 1999-04-20 情報カードの表裏判別方法及び表裏判別装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11296099A JP4205248B2 (ja) 1999-04-20 1999-04-20 情報カードの表裏判別方法及び表裏判別装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000306047A true JP2000306047A (ja) 2000-11-02
JP4205248B2 JP4205248B2 (ja) 2009-01-07

Family

ID=14599855

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11296099A Expired - Fee Related JP4205248B2 (ja) 1999-04-20 1999-04-20 情報カードの表裏判別方法及び表裏判別装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4205248B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004284250A (ja) * 2003-03-24 2004-10-14 Canon Inc 印刷装置
JP2005276086A (ja) * 2004-03-26 2005-10-06 Toppan Printing Co Ltd トレーディングカード読取装置、トレーディングカードシステム、トレーディングカードの読取方法、及びプログラム
JP2006218654A (ja) * 2005-02-08 2006-08-24 Canon Inc 印刷装置及び印刷処理方法
JP2006275884A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Jtekt Corp 軸受装置及びその検査方法
WO2010110348A1 (ja) * 2009-03-25 2010-09-30 株式会社日立ハイテクノロジーズ ワークの方向判別方法とその装置、および方向判別機能を備えているワーク

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004284250A (ja) * 2003-03-24 2004-10-14 Canon Inc 印刷装置
JP2005276086A (ja) * 2004-03-26 2005-10-06 Toppan Printing Co Ltd トレーディングカード読取装置、トレーディングカードシステム、トレーディングカードの読取方法、及びプログラム
JP4496816B2 (ja) * 2004-03-26 2010-07-07 凸版印刷株式会社 トレーディングカードシステム、トレーディングカードの読取方法、及びプログラム
JP2006218654A (ja) * 2005-02-08 2006-08-24 Canon Inc 印刷装置及び印刷処理方法
JP4669297B2 (ja) * 2005-02-08 2011-04-13 キヤノン株式会社 印刷装置及び印刷処理方法
JP2006275884A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Jtekt Corp 軸受装置及びその検査方法
WO2010110348A1 (ja) * 2009-03-25 2010-09-30 株式会社日立ハイテクノロジーズ ワークの方向判別方法とその装置、および方向判別機能を備えているワーク
US8704663B2 (en) 2009-03-25 2014-04-22 Hitachi High-Technologies Corporation Work direction determining method and device, and work provided with direction determining function

Also Published As

Publication number Publication date
JP4205248B2 (ja) 2009-01-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8201745B2 (en) Transponder detection by resonance frequency reduction
Finkenzeller RFID handbook: fundamentals and applications in contactless smart cards, radio frequency identification and near-field communication
US5914980A (en) Wireless communication system and data storage medium
US20060250245A1 (en) RFID communication systems and methods
CN101305381A (zh) 支付卡信号表征方法及电路
US20080030324A1 (en) Data communication with sensors using a radio frequency identification (RFID) protocol
JP4558259B2 (ja) コンビネーション型icカード
US20070120677A1 (en) Rfid system including peak detector
JP2000049653A (ja) 非接触通信システム
JP2007329674A (ja) 情報処理端末、および受信電圧制御方法
EP0831411A2 (en) Reader/writer for performing efficient transmission/reception with no-battery information storage medium
JP2009301356A (ja) Rfidタグ
JP4824195B2 (ja) 非接触型icカード用リーダライタ及びその制御方法
TW200301443A (en) A contactless portable object featuring at least one peripheral device connected to the same antenna as the chip
JP3968948B2 (ja) 電磁トランスポンダからの距離の検出
JP2000306047A (ja) 情報カードの表裏判別方法及び表裏判別装置
JP3358493B2 (ja) 非接触icカードおよび非接触icカードの制御方法
JPH06325229A (ja) 携帯可能な情報記録媒体
JP4721605B2 (ja) 振幅変調された交流信号のための復調器
JP2010178205A (ja) リーダ/ライタ、プログラム、非接触通信システム及び非接触通信装置
JP2003168083A (ja) リーダライタ
JP2000331130A (ja) Idタグ用リーダライタ
JP4636326B2 (ja) 情報読み取り装置
JP2001256449A (ja) 食器用idタグの読出装置
JP2006127250A (ja) 無線タグ読み取り装置及び無線タグ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060310

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080905

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080924

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081016

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111024

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121024

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131024

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees