JP2000305706A - 手入力によるデータ入力装置及びそれを用いた電子デバイス - Google Patents

手入力によるデータ入力装置及びそれを用いた電子デバイス

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JP2000305706A
JP2000305706A JP2000080898A JP2000080898A JP2000305706A JP 2000305706 A JP2000305706 A JP 2000305706A JP 2000080898 A JP2000080898 A JP 2000080898A JP 2000080898 A JP2000080898 A JP 2000080898A JP 2000305706 A JP2000305706 A JP 2000305706A
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Petri Vuori
ぺトリ ブオリ
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Nokia Mobile Phones Ltd
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    • HELECTRICITY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子デバイス(5)への全く新しい手入力によ
るデータ入力構成を提供する。 【解決手段】 デバイス(5)の本体の外側にある入力エ
リア(7A)に一時的に出現する障害物を検出し、データ入
力を決定する手段を有する。更に表面(8)の入力エリア
(7A)に映像を投影する手段を有する。このバーチャル・
キーボードは、当該装置の正面にまたは当該装置の折り
畳み部分に在る表面(8)上に投影される。レーザーダイ
オードと回析オプティックスとを使用して表面(8)上に
バーチャル・キーボードの画像が生成され、赤外線送信
装置と受信装置(9)を用いて、バーチャル・キーボード
の正確なエリア上にあるポインタまたは指の検出が行わ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は手入力によるデータ
入力装置(構成)に関する。この入力構成によって、この
構成を利用する、小型電子デバイス用及び移動電話用キ
ーボード及び/又はグラフィック入力用パッドが形成さ
れる。
【0002】
【従来の技術】1〜9、*、0、#キーを備えた小型移動電
話用キーボード、並びに、AからZ及び1から0の範囲をカ
バーする英数字キーを備えたいわゆる情報通信機器(com
municator)用キーボードが知られている。これらのキー
ボードは小型であるため使用に困難が生じる。
【0003】また電気機器用バーチャル・キーボードが
知られている。これらのキーボードはディスプレイ上の
タッチスクリーンとして通常設けられている。
【0004】このような周知の装置の問題点として、小
型装置のキーボード用の空間という問題がある。この問
題のために、どうしてもキー数を少なくしたキーボード
または小さいキーを備えたキーボードの設計を行わざる
をえない。周知のデバイスが図1に表わされている。第
1の部分1Aにはディスプレイ2が含まれ、第2の部分に
はキーボード3が含まれる。例えばデバイス1A、1Bはテ
ーブルの表面4に置かれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新し
いキーボード構成を提示することであり、このキーボー
ド構成によって、小型装置においても実現できる適正な
数の適切なサイズのキーが可能となる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は本体内に収納さ
れる電子デバイスへの手入力によるデータ入力構成に関
する。本発明に拠れば、本構成は、該デバイスの本体の
外側の入力エリアに一時的に現れる障害物を検出して入
力を決定する手段を有する。
【0007】本発明はまた電子デバイスにも関する。本
発明に拠れば、この電子デバイスは、表面の入力エリア
に映像を投影する手段、及び、入力エリアの表面に現れ
る障害物を検出して入力を決定する手段を備えた手入力
によるデータ入力構成を有する。
【0008】本発明の結果、当該装置の近傍に入力エリ
アが確立される。好適にはレーザーダイオードと回析オ
プティックスとを利用して、表面にバーチャル・キーボ
ードの画像を生成し、無線(赤外線送信装置及び受信装
置など)を用いて、バーチャル・キーボードの正確なエ
リアでポインタあるいは指を検出するように成されるこ
とが望ましい。上記表面は通常机上面である。正確なエ
リアあるいは位置を利用して押そうとする対象キーが発
見される。このバーチャル・キーボードは好適には明る
い色の水平線及び垂直線並びに文字、数字及び“+”と
“−”のような特殊文字から成るように描かれることが
望ましい。これらの水平線と垂直線とによって個々のキ
ー・エリアの境界が形成される。バーチャル・キーボー
ドを投影するための光学技術は周知のものである。
【0009】入力エリア内のポインタ位置は、好適には
該デバイスから外へ垂直に延在する第1の方向に、か
つ、最大反射位置から該デバイスに平行な第2の方向に
赤外線光の減衰によって好適に検出されることが望まし
い。該デバイスのユーザーは水平線と垂直線とからつく
られるグリッドによって導かれ、キーエリアの中を指
す。ポインタが赤外線ビーム光を横切るとき、ポインタ
によって反射が生じ該デバイスで検出される。ビームの
反射によって検出が可能となるように赤外線ビームは非
常に指向性のあるものにしなければならない。また最も
効果的な反射となる方向を選ぶことにより検出を行うこ
ともできる。隣接する送信装置/受信装置のペアで異な
る波長を用いることにより隣接方向間の検出の混信を低
減することができる。逆二乗法則1/r2を用いて赤外線光
の減衰による検出が行われる。次いで反射電圧は離散的
状態と関連する範囲に分割される。これらの範囲はバー
チャル・キーボードの横列に相等する。
【0010】本発明の利点として、デバイスを小型化し
ながら、大きなバーチャル・キーボードを設けることが
可能になることが挙げられる。十分に大きなキーは触れ
やすく、数字キーパッドに設けられているような様々な
文字と相互接続された数字キーの代わりに個別キーを持
つキーボード上にすべてのアルファベットを設けること
ができる。
【0011】更に本発明の利点はデバイスのコストと重
さの減少である。本発明の望ましい実施の形態は従属ク
レームに記載されている。次に、添付の図面を参照する
ことにより本発明について詳細に説明する。
【0012】
【発明の実施の形態】図1については従来技術のセクシ
ョンで上記に説明した。
【0013】図2に、本発明の実施の形態に準拠するデ
ィスプレイ6とバーチャル・キーボード7Aとを備えたデ
バイス5の構成が示されている。デバイス5はテーブルの
表面8の上に在る。デバイス5とバーチャル・キーボード
7Aとが起動される。レーザー光の光線9Aを用いて、テキ
スト・グリッドから成るバーチャル・キーボード7Aがデ
バイス5から表面8へ投影される。キーボード7Aの表示さ
れたレイアウトは例示的なものにすぎず、QWERTY型レイ
アウトあるいは他の任意の意味のあるレイアウトを設け
ることができる。
【0014】この構成のさらに特有の形態が図3に示さ
れている。本発明によるディスプレイ6とバーチャル・
キーボード7を備えたデバイス5と表面8とが存在する。
デバイス5はキーボードのすべての縦列に対する赤外線
光送受信装置9を有する。指やペンの後ろ(pen back)の
ようなポインタのような障害物10からデバイス5へ光が
反射された場合、狭い赤外線光ビームが縦列を介して送
信され(9A)、受信される(9B)。
【0015】図4には、本発明の実施の形態に準拠す
る、ディスプレイ6とバーチャル描画平面すなわちグラ
フィック入力用パッド7Bとを備えたデバイス5の構成が
示されている。デバイス5はテーブルの表面8の上に在
る。デバイス5とグラフィック入力用パッド7Bとが起動
される。境界とおそらく機能キーとから成るグラフィッ
ク入力用パッド7Bがレーザー光の光線を用いるデバイス
5から表面8へ投影される。ポインタ10の位置が正確に検
出され、それに応じてディスプレイ6上に描画用の十字
印(+)が表示される。入力エリア7Bの中でポインタ10を
動かし、ディスプレイ6上のトレースを見ることにより
図面のスケッチングが行われる。表面8へ映像を投影せ
ずにグラフィック入力用パッド7Bを設けることも可能で
ある。
【0016】図2乃至4のすべての図においてデバイス
5は前部と側部とから図示されている。
【0017】赤外線光の反射輝度を示す測定データのサ
ンプルを用いて描かれた減衰が図5に示されているが、
この測定データは本発明に対応する手入力によるデータ
入力構成から得られたものである。この赤外線光の輝度
はこの輝度に対応する電圧を出力する検出器を用いて検
出される。1700mVの最大出力電圧が該デバイスの最も近
くで自然に反射される。反射に対応する電圧は400mVの
ノイズ・フロア(noise-floor)よりほんの少し上の600mV
以下に急速に低下する。ビームの方向に直線的に指を動
かすことにより測定データが得られ反射が10mm間隔で測
定される。測定で検出されるノイズ・フロア(noise-flo
or)は送信装置から受信装置への漏洩フラックスによっ
て主として生じる。少なくとも10〜70mmの範囲が該デバ
イスに適用可能なものであることがこの測定によってわ
かるが、さらに100mmまでもの距離を使用することもで
きる。最長の距離は漏洩フラックスに制約される。
【0018】本発明のプロトタイプに準拠するIR光の測
定された反射輝度が図6と図7の2つの図に示されてい
る。
【0019】測定された水平反射曲線が図6に示されて
いる。この図に表わされている曲線は、10、30、70mmの
距離でデバイスの側部に平行な方向に入力エリア中の1
つの縦列を通ってテスト・フィンガ(testfinger)を動か
すことにより行った測定結果である。測定は1mm間隔で
行われる。反射光検出の比例変化をより良好に示すため
にこの測定結果は正規化される。正規化された垂直スケ
ールでは値1は中点から水平距離に観察された結果の平
均値に対応する。1つの検出器で70mmの距離でも1mmの
水平の動きを検出することが可能である。2つ以上の検
出器を同時に使用して障害物の位置を検出することによ
りさらに正確な検出が行われる。これらの検出器は時間
分割操作あるいは波長によって区別することができる。
中点から10mmの水平の指の動きから得られる実際の検出
器の電圧差は、10mmの距離で782mV、30mmの距離で128m
V、50mmの距離で47mV、70mmの距離で12mVである。
【0020】測定された距離減衰曲線を図7に示す。表
わされた曲線はデバイスの側部に対して横方向にテスト
フィンガを70mmの距離まで動かすことにより測定された
ものである。測定結果は実際の値で表わされている。曲
線には3つの領域(A:0〜5mm、B:6〜27mm、C:28〜70mm)
が観察される。第1の領域Aは受信装置とオーバーラッ
プするプリント配線基板によって影響を受ける。第2の
領域Bは指からの直接反射によって支配され、第3の領
域Cは指からの散乱反射によって支配される。この散乱
反射は指から反射する環境赤外線放射によって生じたも
のである。上記の環境赤外線放射に加えて指自身が若干
の赤外線光を放射する。この指からの反射の量は指の
爪、肌、指の大きさに依存する。70mmの距離で1mmの垂
直の動きを検出することが可能である。1mmの垂直の指
の動きから得られる検出電圧差は、10mmの距離で24mV、
30mmで9mV、50mmで4mV、70mmで3mVである。
【0021】図3に示すものと較べてわずか半数の赤外
線光送受信装置を使用する図2のキー入力構成を設ける
ことも可能である。図3では送受信装置とキーの縦列の
数とは等しい。また下記の事項は図4に表わされる描画
入力に適用可能である。2つの併存する送受信装置を同
時に使用して、図6と図7に表わされる較正された反射
測定データを用いて、送受信装置から外へ向かって延在
する、デバイスに垂直な線の間でもデバイス正面の障害
物の位置を検出することが可能である。この検出は、反
射がその最大となる中心線から障害物が動くときの、測
定された水平反射曲線の幅と減衰とに基づくものであ
る。2つの最も強い検出値のうちの高い方の値を修正す
るために予め形成された表を用いてデバイスから障害物
までの距離が計算される。デバイスを較正するとき減衰
測定データを用いてこの表は形成される。例示の表は以
下のようなものになる。
【表1】
【0022】表の左欄は、より強い検出結果を示した検
出器の絶対電圧1.0、2.0、3.0を示す。最上列部はV1/V2
比を示し、V1、V2は検出器の電圧である。要素KX,Y
は、より強い電圧の方を補正する補正係数が含まれ、障
害物からデバイスまでの直進距離に比例する電圧が得ら
れる。
【0023】比V1/V2を利用して、デバイスの送受信装
置から外へ垂直に延在する光線のなかのいずれか1つの
光線の近くに障害物の水平位置が画定される。この比が
1より大きい場合検出器1の光線のより近くに障害物が
存在し、この比が1未満の場合検出器2の光線のより近
くに障害物が存在する。この比が1の場合検出器1と2の
光線の中間に障害物が存在する。正確な水平位置を得る
ためには適切な補償係数を使用しなければならない。デ
バイスからの様々な距離並びに検出器の光線からの様々
な偏差に対する補償係数が表中に設けられる。
【0024】図8には本発明の実施の形態に準拠するデ
バイスのいくつかの重要部分がブロック図で示されてい
る。このデバイスは、プログラムを実行するためのプロ
セッサ11、プログラムを保存するメモリ12、情報を示す
ディスプレイ13、入力エリアへの映像の描画図面を制御
する入力エリア用映像プロジェクタ14、映像を描く光を
形成するレーザーダイオード15、入力エリアでポインタ
を検出する入力検出装置16、入力エリアに赤外線光ビー
ムを形成するための赤外線ダイオード17、ポインタから
赤外線光の反射を感知する赤外線センサ18とを有する。
【0025】図9乃至図13に、入力エリアでポインタ
の位置を検出するための代替構成が示されている。
【0026】図9は位相差検出構成である。デバイス19
はディスプレイ20、赤外線光送信装置21、検出器22A、2
2B、22Cを有する。バーチャル・キーボード24のエリア
中のポインタ23の位置は、ポインタ23からデバイス19と
バーチャル・キーボード24の共通の側部に沿った検出器
22A、22B、22Cへの反射光の受信時の位相差によって検
出される。ポインタ23から検出器22A、22B、22Cまでの
距離が位相差を用いて計算される。これらの距離は以下
の式を用いて計算される。
【数1】 ここで、Δφは位相差であり、fは周波数、Δtは時間
差、Δrは距離差、cは光速である。
【数2】 ポインタ23から検出器22A、22B、22Cまでの距離の差Δ
rは位相差Δφから計算される。少なくとも3つの検出
器22A、22B、22Cまでの距離差Δrを用いてポインタ23
の実際の位置が計算される。可能な距離差Δrを表中に
設けて、対応するx、y軸すなわちバーチャルキーを容
易に見つけることができる。この構成は送信装置特性に
依存せずまた均一な赤外線フィールドを必要としない。
【0027】赤外線光送信装置21と検出器22A、22B、22
Cとは本発明のすべての実施の形態おいて音響検出器と
交換することができる。音の伝わる速度は室温で約340
m/秒である。検出器22A、22B、22Cで3μ秒で1mmの伝送
が検出可能である。これによって入力エリアのすべての
位置で約1mmの分解能が可能となる。
【0028】図10は極座標放射検出構成である。デバ
イス25はディスプレイ26と全方向送信装置/受信装置27
A、27Bを有する。ポインタ28は入力エリアすなわちバー
チャル・キーボード29のエリア内にある。送信装置/受
信装置27A、27Bは赤外線光を送信し、この光がポインタ
28から反射して同じ送信装置/受信装置27A、27Bによっ
て好適に受信されることが望ましい。送信装置/受信装
置27A、27Bは異なる波長及び/又はパルスされた送信時
間を用いて互いを区別することができる。光の減衰を利
用して送信装置/受信装置27A、27Bからポインタまでの
距離が決定される。
【0029】極座標検出構成用として最低2つの数の送
受信装置を必要とするが3つまたはそれ以上の送受信装
置を用いて精確さを高めることができる。
【0030】図11はシャドウ・ベースの検出構成であ
る。デバイス30は、ディスプレイ31、赤外線光送信装置
32、光検出器ストリップ33を有する。ポインタ34の位置
は、光検出器ストリップ33上に映ったポインタ34のシャ
ドウ35の位置及びサイズを測定することにより検出され
る。送信装置32、ポインタ34、シャドウ35間の距離の信
頼性の高い検出を可能にするために、ポインタ34は周知
の一定サイズのものでなければならない。シャドウ35は
ポインタ34が送信装置32の方へ向かって動くとき大きく
なり、ポインタ34が光検出器ストリップ33の方へ向かっ
て動くとき縮む。またシャドウ35の鮮明度を利用して結
果の決定または確認を行うことができる。このシャドウ
35はポインタ34が送信装置32の方へ向かって動くときぼ
やけ、ポインタ34が光検出器ストリップ33の方へ向かっ
て動くとき鮮明になる。
【0031】輝度ベースとシャドウ・ベースの双方を検
出する検出装置が同じデバイス内に存在するマトリック
ス型の検出構成を設けることも可能である。この異なる
検出システムを用いて第1の方法で垂直位置が、第2の
方法で水平位置が並列に測定される。この構造のほうが
わずかに複雑で製造に費用がかかる。
【0032】図12は中心放射体(radiator)構成であ
る。デバイス36は、ディスプレイ37、赤外線光送信装置
38、受信装置40を有する。送信装置38はすべて水平方向
に赤外線光を送信する。この光は障害物39からデバイス
の受信装置40へ反射する。
【0033】図13は、図12の構成の受信装置40であ
る。障害物39からの反射光はデバイスの法線に対して角
度θで到来する。受信装置40は1列の検出器41と1セッ
トの光伝導体42を有する。個々の光伝導体はすべて法線
に対して公知の入射角を有する。反射入射角は入射角を
検出器の光検出として得られる。多くの検出器によって
反射が検出された場合、最も強い検出結果によって入射
角が得られる。障害物までの距離は上記のような減衰か
ら計算される。
【0034】図14は移動電話における本発明の実施の
形態に準拠する数字キー入力を行うための構成である。
移動電話器43は、ディスプレイ44、電話器上に数字キー
のマーク45A及び電話器の側部に送受信装置45Bを有す
る。送信装置は、赤外線光線46Aを出射し、反射が存在
する場合には、光線46Aは障害物47から電話器43へ46Bを
反射して返す。電話器は表面48の上に置くことができる
が、本発明のこの実施の形態を用いる必要はない。キー
入力部は、1つのキーをシーケンシャルに打鍵すること
によりテキスト入力が可能となる周知の移動電話器のよ
うに好適に設けられることが望ましい。
【0035】テキスト入力を行うための本発明の説明と
して以下の例を示す。“ice”という言葉を書くために
本発明によるバーチャル・キーボードを用いて入力を行
うことにする。ユーザーはデバイス5、ディスプレイ6、
バーチャル・キーボード7のスイッチを入れる。レーザ
ーダイオードを用いて該デバイスの正面の表面8上にキ
ーボードの錯像(illusion)が形成される。文字“I”が
投影されている位置にユーザーが自分の指を置くと、そ
の文字が位置するキーボードの縦列上の指から赤外線光
ビームが反射される。この反射はデバイス5で認識さ
れ、文字“I”が入力され、ディスプレイ6に表示され
る。次いでユーザーは自分の指を文字“C”の上に、そ
れから文字“E”の上に置く。するとこれに対応する文
字が入力されデバイス5のディスプレイ6に表示される。
キーENT(Enter)の映像の上に指を置くことによりこの言
葉の入力は終了する。
【0036】1辺の長さが10mmの正方形の8×7個のキー
を備えたバーチャル・キーボードが適切であることが判
明している。このキーボードのキーを押すことにより、
高い信頼性で読み込みを行うことができる。
【0037】入力エリアは少なくともデバイスの正面並
びにデバイスの側部に配置することができる。更に円形
のデバイスを形成し入力エリアを周りに配置することが
可能である。円形のデバイスの1例として、円形の斜面
すなわちケースからなる本発明の構成を備えた腕時計が
ある。またデバイスの一部が折り畳み式になっている特
別の表面上に入力エリアを設けることができる。
【0038】このテキストの意味で言う障害物は、少な
くとも指、ペン、特別の指示用スティックとすることが
できる。
【0039】通常使用前に較正が必要となる。この較正
はソースの赤外線フィールドの形と品質に依存する。強
い光で赤外線光の送信と受信を指定波長へ濾波して、環
境の照明と区別しなければならない。
【0040】本発明によるバーチャル・キーボードの、
あるプロトタイプの電流消費量は上記のサイズで1〜2mA
RMS(根二乗平均)である。しかし、レーザーオプティッ
クスのアラインメントを変更し、赤外線光の送信を強め
ることによりキーボードのサイズを拡大することができ
る。この拡大によって電流消費量が増加する。好適には
赤外線放射をパルス化して電流消費量を低減することが
望ましい。
【0041】赤外線光を通すプラスチック製カバーを使
用すれば、電子デバイスのカバーに赤外線光用のウィン
ドウを必ずしも設ける必要はない。
【0042】バーチャル・キーボードの説明で使用され
る縦列(column)と横列(row)という用語はこのテキスト
では例示的なものにすぎない。キーボードの構造は上記
に示したものと異なるものにすることもできる。デバイ
スに対するキーボードの方向も異なるものとすることが
できる。例えばこのキーボードをデバイスの側部に置く
ことができる。
【0043】更なる目標は、指の上下の動きを動的に感
知して、浅い押圧または深い押圧によって小文字または
大文字を入力できるようにすることである。
【0044】多数の異なる入力方法をカバーする入力エ
リアを配置することも可能である。1つの可能性は、デ
バイスの左側にバーチャル描画用平面、前部にバーチャ
ル・キーボード、右側にバーチャル数字キーボードを配
置することである。
【図面の簡単な説明】
【図1】キーボードを備えた周知のデバイスを表わす
図。
【図2】本発明の実施の形態に準拠するバーチャル・キ
ーボードを備えた構成とグラフィック入力用パッドを備
えた構成とを表わす図(その1)。
【図3】本発明の実施の形態に準拠するバーチャル・キ
ーボードを備えた構成とグラフィック入力用パッドを備
えた構成とを表わす図(その2)。
【図4】本発明の実施の形態に準拠するバーチャル・キ
ーボードを備えた構成とグラフィック入力用パッドを備
えた構成とを表わす図(その3)。
【図5】測定されたIR光の反射輝度の一例を表わす図。
【図6】本発明の実施の形態に準拠するIR光の反射輝度
を表わす図(その1)。
【図7】本発明の実施の形態に準拠するIR光の反射輝度
を表わす図(その2)。
【図8】本発明によるデバイスのいくつかの部分を表わ
すブロック図。
【図9】入力エリア中のポインタ位置を検出するための
本発明の代替的構成を表わす図(その1)。
【図10】入力エリア中のポインタ位置を検出するため
の本発明の代替的構成を表わす図(その2)。
【図11】入力エリア中のポインタ位置を検出するため
の本発明の代替的構成を表わす図(その3)。
【図12】入力エリア中のポインタ位置を検出するため
の本発明の代替的構成を表わす図(その4)。
【図13】入力エリア中のポインタ位置を検出するため
の本発明の代替的構成を表わす図(その5)。
【図14】本発明の実施の形態の、移動電話で数字キー
入力を行うための構成を表わす図。
【符号の説明】
5 デバイス 6 ディスプレイ 7A バーチャル・キーボード 8 テーブルの表面 9A レーザー光の送信 9B レーザー光の受信 10 障害物

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体内に収納される電子デバイスへの手
    入力によるデータ入力装置において、 前記デバイスの本体(5)の外側の入力エリア(7A、7B)に
    一時的に出現する障害物(10)を検出し、入力を決定する
    手段(9、16、17、18)を有することを特徴とする入力装
    置。
  2. 【請求項2】 前記障害物(10)の位置を検出する前記手
    段(16)が、入力エリア(7A、7B)の中へ赤外線を出射する
    赤外線送信器と、前記障害物(10)から反射された赤外線
    放射を測定する受信器とを有することを特徴とする請求
    項1記載の構成。
  3. 【請求項3】 前記障害物(10)の位置を検出する前記手
    段(16)が、前記入力エリア(7A、7B)の指定された位置に
    前記障害物(10)を置くことにより、ユーザーのために予
    めプログラムされた相関データを較正する手段(11、1
    2、13)を有することを特徴とする請求項1記載の装置。
  4. 【請求項4】 表面(8)上の前記入力エリア(7A、7B)に
    映像を投影する手段(14)を有することを特徴とする請求
    項1記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記表面(8)が前記デバイス(5)が置かれ
    る平坦な外部表面であることを特徴とする請求項4記載
    の装置。
  6. 【請求項6】 前記表面が前記デバイスの折り畳み式の
    部分に在ることを特徴とする請求項4記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記入力エリア上に前記映像を投影する
    手段(14)がレーザーオプティックス(15)を有することを
    特徴とする請求項4記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記入力エリア(7A)上に投影された前記
    映像が少なくとも1列のバーチャルキーを有するバーチ
    ャル・キーボードを表わし、一時的に出現する前記障害
    物(10)を検出する手段(16、17、18)が前記バーチャル・
    キーボードのキーの押圧を決定するように設けられるこ
    とを特徴とする請求項4記載の装置。
  9. 【請求項9】 一時的に出現する前記障害物(10)を検出
    する前記手段(16、17、18)が、前記反射輝度を測定する
    ことにより、並びに、前記障害物の距離に対応する減衰
    についての予めプログラムされた相関データを用いるこ
    とにより、押された前記キーの列を決定するように設け
    られることを特徴とする請求項8記載の装置。
  10. 【請求項10】一時的に出現する前記障害物(10)を検出
    する前記手段(16、17、18)が、前記反射輝度を測定する
    ことにより、並びに、前記障害物の距離に対応する減衰
    についての予めプログラムされた相関データを用いるこ
    とにより、押された前記キーの列における位置を決定す
    るように設けられることを特徴とする請求項8記載の装
    置。
  11. 【請求項11】 前記入力エリア上に映像を投影する手
    段(14)がグラフィック入力用パッド(7B)の境界を投影す
    るように設けられ、一時的に出現する前記障害物(10)を
    検出する手段(16、17、18)が、前記グラフィック入力用
    パッド(7B)上にグラフィック入力を決定するように設け
    られることを特徴とする請求項4記載の装置。
  12. 【請求項12】 一時的に出現する前記障害物(10)を検
    出する手段(16、17、18)が、反射を感知することにより
    意図された入力の水平位置を決定するための入力エリア
    に用いられる、少なくとも1つの指向性赤外線送信装置
    と受信装置の対(9)を有することを特徴とする請求項1記
    載の装置。
  13. 【請求項13】 前記反射輝度を測定し、減衰に対して
    予めプログラムされた相関データを前記障害物(10)の距
    離と比較することにより、一時的に出現する前記障害物
    (10)を検出する手段(16、17、18)が、前記意図された入
    力の垂直位置を決定するように設けられることを特徴と
    する請求項1記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記デバイス(5)の前記本体の外側の
    入力エリアに一時的に出現する前記障害物(10)を検出し
    て、入力を決定する手段(16、17、18)が数字キー入力を
    読み込むように設けられ、前記入力エリアが前記デバイ
    ス(5)の側部から外へ延在する平面から成ることを特徴
    とする請求項1記載の装置。
  15. 【請求項15】 電子デバイスが、表面の入力エリアに
    映像を投影する手段(14、15)と、前記入力エリアの前記
    表面上に一時的に出現する前記障害物(10)を検出して入
    力を決定する手段(16、17、18)とを備えた、手入力によ
    るデータ入力構成を有することを特徴とする電子デバイ
    ス。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の電子デバイス(5)にお
    いて、 前記デバイスが、 プログラムを実行するプロセッサ(11)と、 前記プログラムを保存するメモリ(12)と、 情報を表示するディスプレイ(13)とを更に有し、 映像を投影する前記手段が、 前記入力エリアに対して映像の描画を制御する入力エリ
    ア用映像プロジェクタ(14)と、 前記映像を描画するための光線を形成するレーザーダイ
    オード(15)とを有し、 前記表面上の障害物の位置を検出する前記手段が、 前記入力エリアのポインタを検出する入力検出装置(16)
    と、 前記入力エリア上に赤外線光ビームを形成する赤外線ダ
    イオード(17)と、 前記ポインタから赤外線光の反射を感知する赤外線セン
    サ(18)とを有することを特徴とするデバイス。
  17. 【請求項17】 前記デバイスが移動電話器であること
    を特徴とする前記請求項15記載の電子デバイス。
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