JP2000305283A - 転写版の製造方法および転写版 - Google Patents

転写版の製造方法および転写版

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JP2000305283A
JP2000305283A JP22309199A JP22309199A JP2000305283A JP 2000305283 A JP2000305283 A JP 2000305283A JP 22309199 A JP22309199 A JP 22309199A JP 22309199 A JP22309199 A JP 22309199A JP 2000305283 A JP2000305283 A JP 2000305283A
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JP22309199A
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Takeshi Matsumoto
武司 松本
Yoichiro Ohashi
洋一郎 大橋
Osamu Kaneda
収 金田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大面積で、高精細のものを、品質的にも満足
できるように、目的とする媒体上に転写形成することを
可能とする転写版と、その製造方法を提供する。 【解決手段】 凹部に転写用素材を充填し、該転写用素
材充填側を目的とする媒体に圧着し、該転写用素材を媒
体上に転写形成するための転写版の製造方法であって、
順に、(A)ベース基材の一面上に、前記凹部の形状に
合わせた所定形状のレジストパターンをフォトリソ法に
より形成するレジストパターン形成工程と、(B)ベー
ス基材のレジストパターンが形成された側の表面部上に
導電性薄膜を設ける導電処理工程と、(C)前記導電性
薄膜が設けられた表面部上に、レジストパターン全体を
一体的に覆うように電解めっきを施し、電解めっき層を
形成する電解めっき処理工程と、(D)ベース基材とそ
の上に形成されたレジストパターンから、電解めっき層
と導電性薄膜とを剥離する、剥離工程とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、凹部に転写用素材
を充填し、該転写用素材充填側を目的とする媒体に圧着
し、該転写用素材を媒体上に、転写形成するための転写
版の製造方法と、転写版に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プラズマディスプレイパネル(以
下PDPとも記す)は、その奥行きの薄いこと、軽量で
あること、更に鮮明な表示と液晶パネルに比べ視野角が
広いことにより、種々の表示装置に利用されつつある。
一般に、プラズマディスプレイパネル(PDP)は、2
枚の対向するガラス基板にそれぞれ規則的に配列した一
対の電極を設け、その間にネオン、キセノン等を主体と
するガスを封入した構造となっている。そして、これら
の電極間に電圧を印加し、電極周辺の微小なセル内で放
電を発生させることにより、各セルを発光させて表示を
行うようにしている。特に情報表示をするためには、規
則的に並んだセルを選択的に放電発光させている。
【0003】ここで、PDPの構成を、図7に示すAC
型PDPの1例を挙げて説明しておく。図7はPDP構
成斜視図であるが、分かり易くするため前面板(ガラス
基板710)、背面板(ガラス基板720)とを実際よ
り離して示してある。図7に示すように、2枚のガラス
基板710、720が互いに平行に且つ対向して配設さ
れており、両者は背面板となるガラス基板720上に互
いに平行に設けられた障壁(セル障壁、あるいはリブと
も言う)730により、一定の間隔に保持されている。
1前面板となるガラス基板710の背面側には、放電維
持電極である透明電極740とバス電極である金属電極
750とで構成される複合電極が互いに平行に形成さ
れ、これを覆って、誘電体層760が形成されており、
更にその上に保護層(MgO層)770が形成されてい
る。また、背面板となるガラス基板720の前面側には
前記複合電極と直交するように障壁730間に位置して
アドレス電極780が互いに平行に形成されており、更
に障壁730の壁面とセル底面を覆うように螢光面79
0が設けられている。障壁730は放電空間を区画する
ためのもので、区画された各放電空間をセルないし単位
発光領域と言う。このAC型PDPは面放電型であっ
て、前面板上の複合電極間に交流電圧を印加し、で放電
させる構造である。この場合、交流をかけているために
電界の向きは周波数に対応して変化する。そして、この
放電により生じる紫外線により螢光体790を発光さ
せ、前面板を透過する光を観察者が視認できるものであ
る。なお、DC型PDPにあっては、電極は誘電体層で
被膜されていない構造を有する点でAC型と相違する
が、その放電効果は同じである。また、図7に示すもの
は、ガラス基板720の一面に下地層767を設けその
上に誘電体層765を設けた構造となっているが、下地
層767、誘電体層765は必ずしも必要としない。
【0004】ガラス基板720への障壁の形成方法とし
ては、従来、印刷法ないしサンドブラスト法が採られて
いた。印刷法の場合、ガラス基板に厚膜印刷法により障
壁形成用ペーストを所定のパターンに印刷し、これを乾
燥する。障壁の層厚は厚く(例えば100〜200μm
の厚さ)1回の厚膜印刷ではこの膜厚が得られないた
め、障壁形成用ペーストの印刷および乾燥は複数回行
う。所定の膜厚が得られた後、ペーストの焼成がなされ
る。サンドブラスト法の場合は、障壁形成材料をガラス
基板上に塗布し、更にこの上に所定のレジストパターン
を形成した後、研磨砂を吹きかけレジストパターンに対
応した形状に障壁形成材料を加工して、これを焼成して
障壁を形成する。しかし、印刷法の場合には、印刷を複
数回行うため手間がかかる上に、形成された障壁の形状
も均一なものが得られないと言う問題があり、サンドブ
ラスト法の場合には、サンドブラスト処理の均一な切削
性の確保や、粉塵の問題や、処理装置や処理部材(研磨
砂等)の維持が難しいという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような状況のも
と、PDP用背面板の障壁のような、大面積で、高精細
のものを品質的にも満足でき、且つ簡単な方法で、形成
できる方法が求められていた。本発明は、これに対応す
るもので、具体的には、大面積で、高精細のものを、品
質的にも満足できるように、目的とする媒体上に転写形
成することを可能とする転写版と、その製造方法を提供
しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の転写版(転写用
母型とも言う)の製造方法は、凹部に転写用素材を充填
し、該転写用素材充填側を目的とする媒体に圧着し、該
転写用素材を媒体上に転写形成するための転写版の製造
方法であって、順に、(A)ベース基材の一面上に、前
記凹部の形状に合わせた所定形状のレジストパターンを
フォトリソ法により形成するレジストパターン形成工程
と、(B)ベース基材のレジストパターンが形成された
側の表面部上に導電性薄膜を設ける導電処理工程と、
(C)前記導電性薄膜が設けられた表面部上に、レジス
トパターン全体を一体的に覆うように電解めっきを施
し、電解めっき層を形成する電解めっき処理工程と、
(D)ベース基材とその上に形成されたレジストパター
ンから、電解めっき層と導電性薄膜とを剥離する、剥離
工程とを有することを特徴とするものである。そして、
上記において、導電処理工程が、無電解めっき、真空蒸
着、スパッタリング、イオンプレーティングのいずれか
によるものであることを特徴とするものである。そして
また、上記において、剥離工程後に、転写性を向上させ
るための離型処理を、あるいは耐久性を向上させるため
の硬化処理を施すことを特徴とするものである。また、
上記において、レジストパターン形成工程が、ベース基
板の一面上に、所定の電離放射線に感応するレジスト層
を形成した後、所定のパターン版を用い、レジスト層が
形成されたベース基板とパター版との相対位置関係を固
定したまま、その光透過領域全域に対し、所定の第1の
方向から露光する第1の露光と、所定の第2の方向から
露光する第2の露光とを、別々に行ってから、現像処理
を施すものであることを特徴とするものである。あるい
はまた、上記において、レジストパターン形成工程が、
ベース基板の一面上に、所定の電離放射線に感応するレ
ジスト層を形成した後、所定のパターン版を用い、その
光透過領域全域に対し、所定の第1の方向、所定の第2
の方向から、同時に露光を行ってから、現像処理を施す
ものであることを特徴とするものであり、パターン版へ
の露光は、平行光を光の方向制御部材を介して、各光透
過領域に対し、それぞれ、所定の第1の方向、所定の第
2の方向から、照射して露光するものであることを特徴
とするものである。尚、ここで言う、凹部の形状に合わ
せた所定形状のレジストパターンとは、立体的に同じ形
状と言う意味である。
【0007】また、本発明の転写版の製造方法は、凹部
に転写用素材を充填し、該転写用素材充填側を目的とす
る媒体に圧着し、該転写用素材を媒体上に転写形成する
ための転写版の製造方法であって、順に、(E)所定の
電離放射線に対して透明なベース基材の一面上に、前記
凹部の形状に対応して、所定形状に、遮光性の薄膜パタ
ーンを形成する薄膜パターン形成工程と、(F)薄膜パ
ターンを覆うように、ベース基材の前記一面上に、所定
の電離放射線に感光するネガ型の感光性レジスト層を、
前記凹部に相当する厚さで形成する感光性レジスト層形
成工程と、(G)ベース基材の感光性レジスト層に覆わ
れていない背面側から、所定の電離放射線を全面照射
し、前記遮光性の薄膜パターンの開口から感光性レジス
トを露光して硬化し、現像するレジストパターン形成工
程と、(H)ベース基材のレジストパターンが形成され
た側の表面部に導電性薄膜を設ける導電処理工程と、
(I)前記導電性薄膜が設けられた表面部上に、レジス
トパターン全体を一体的に覆うように電解めっきを施
し、電解めっき層を形成する電解めっき処理工程と、
(j)ベース基材とその上に形成されたレジストパター
ンから、電解めっき層と導電性薄膜とを剥離する剥離工
程とを有することを特徴とするものである。そして、上
記において、導電処理工程が、無電解めっき、真空蒸
着、スパッタリング、イオンプレーティングのいずれか
によるものであることを特徴とするものである。そして
また、上記において、剥離工程後に、転写性を向上させ
るための離型処理を、あるいは耐久性を向上させるため
の硬化処理を施すことを特徴とするものである。
【0008】あるいはまた、本発明の転写版の製造方法
は、凹部に転写用素材を充填し、該転写用素材充填側を
目的とする媒体に圧着し、該転写用素材を媒体上に転写
形成するための転写版の製造方法であって、順に、
(a)導電性のベース基材の一面上に、所定の高さで、
前記凹部に対応したレジストパターンをフォトリソ法に
より形成するレジストパターン形成工程と、(b)ベー
ス基材のレジストパターンが形成された側の、レジスト
から露出したベース基材の表面部上に、電解めっきを施
し、レジストの膜厚以下に電解めっき層を形成する電解
めっき処理工程と、(c)レジストパターン部を除去す
る、レジスト除去工程とを有することを特徴とするもの
である。そして、上記において、レジスト除去工程後
に、転写性を向上させるための離型処理を、あるいは耐
久性を向上させるための硬化処理を施すことを特徴とす
るものである。そして、上記において、レジストパター
ン形成工程が、ベース基板の一面上に、所定の電離放射
線に感応するレジスト層を形成した後、所定のパターン
版を用い、その光透過領域全域に対し、所定の第1の方
向から露光する第1の露光と、所定の第2の方向から露
光する第2の露光とを、別々に行ってから、現像処理を
施すものであり、且つ、第1の露光と第2の露光とは、
レジスト層を形成したベース基板とパターン版との相対
的な位置をずらして行うものであることを特徴とするも
のである。
【0009】あるいはまた、本発明の転写版の製造方法
は、凹部に転写用素材を充填し、該転写用素材充填側を
目的とする媒体に圧着し、該転写用素材を媒体上に転写
形成するための転写版の製造方法であって、順に、
(d)導電性のベース基材の一面上に、所定の高さで、
前記凹部に対応したレジストパターンをフォトリソ法に
より形成するレジストパターン形成工程と、(e)ベー
ス基材のレジストパターンが形成された側の、レジスト
から露出したベース基材の表面部上に、電解めっきを施
し、レジストの膜厚以上に電解めっき層を形成する電解
めっき処理工程と、(f)めっき成長面側から研磨する
ことにより、めっき膜厚を所望の高さに調整する研磨工
程と、(g)レジストパターン部を除去する、レジスト
除去工程とを有することを特徴とするものである。そし
て、上記において、レジスト除去工程後に、転写性を向
上させるための離型処理を、あるいは耐久性を向上させ
るための硬化処理を施すことを特徴とするものである。
そして、上記において、レジストパターン形成工程が、
ベース基板の一面上に、所定の電離放射線に感応するレ
ジスト層を形成した後、所定のパターン版を用い、その
光透過領域全域に対し、所定の第1の方向から露光する
第1の露光と、所定の第2の方向から露光する第2の露
光とを、別々に行ってから、現像処理を施すものであ
り、且つ、第1の露光と第2の露光とは、レジスト層を
形成したベース基板とパターン版との相対的な位置をず
らして行うものであることを特徴とするものである。
【0010】本発明の転写版は、凹部に転写用素材を充
填し、該転写用素材充填側を目的とする媒体に圧着し、
該転写用素材を媒体上に、転写形成するための転写版で
あって、上記、本発明の製造方法により作製されたこと
を特徴とするものである。また、上記において、プラズ
マディスプレイパネル用背面板の障壁形成用であること
を特徴とするものである。
【0011】
【作用】本発明の転写版の製造方法は、このような構成
にすることにより、PDP用背面板の障壁のような、大
面積で、高精細のものを、品質的にも満足できるよう
に、目的とする媒体上に転写形成することを可能とする
転写版の製造方法の提供を可能としている。即ち、フォ
トリソ法と電解めっき工程とを組み合わせて、転写版を
形成するため、大面積で、高精細の転写版の作製が可能
となる。そして、転写する際に、転写を容易とする転写
版の形成を可能とするものである。具体的には、順に、
(A)ベース基材の一面上に、前記凹部の形状に合わせ
た所定形状のレジストパターンをフォトリソ法により形
成するレジストパターン形成工程と、(B)ベース基材
のレジストパターンが形成された側の表面部上に導電性
薄膜を設ける導電処理工程と、(C)前記導電性薄膜が
設けられた表面部上に、レジストパターン全体を一体的
に覆うように電解めっきを施し、電解めっき層を形成す
る電解めっき処理工程と、(D)ベース基材とその上に
形成されたレジストパターンから、電解めっき層と導電
性薄膜とを剥離する、剥離工程とを有することにより、
あるいは、順に、(E)所定の電離放射線に対して透明
なベース基材の一面上に、前記凹部の形状に対応して、
所定形状に、遮光性の薄膜パターンを形成する薄膜パタ
ーン形成工程と、(F)薄膜パターンを覆うように、ベ
ース基材の前記一面上に、所定の電離放射線に感光する
ネガ型の感光性レジスト層を、前記凹部に相当する厚さ
で形成する感光性レジスト層形成工程と、(G)ベース
基材の感光性レジスト層に覆われていない背面側から、
所定の電離放射線を全面照射し、前記遮光性の薄膜パタ
ーンの開口から感光性レジストを露光して硬化し、現像
するレジストパターン形成工程と、(H)ベース基材の
レジストパターンが形成された側の表面部に導電性薄膜
を設ける導電処理工程と、(I)前記導電性薄膜が設け
られた表面部上に、レジストパターン全体を一体的に覆
うように電解めっきを施し、電解めっき層を形成する電
解めっき処理工程と、(j)ベース基材とその上に形成
されたレジストパターンから、電解めっき層と導電性薄
膜とを剥離する剥離工程とを有することにより、あるい
は順に、(a)導電性のベース基材の一面上に、所定の
高さで、前記凹部に対応したレジストパターンをフォト
リソ法により形成するレジストパターン形成工程と、
(b)ベース基材のレジストパターンが形成された側
の、レジストから露出したベース基材の表面部上に、電
解めっきを施し、レジストの膜厚以下に電解めっき層を
形成する電解めっき処理工程と、(c)レジストパター
ン部を除去する、レジスト除去工程とを有することによ
り、あるいは順に、(d)導電性のベース基材の一面上
に、所定の高さで、前記凹部に対応したレジストパター
ンをフォトリソ法により形成するレジストパターン形成
工程と、(e)ベース基材のレジストパターンが形成さ
れた側の、レジストから露出したベース基材の表面部上
に、電解めっきを施し、レジストの膜厚以上に電解めっ
き層を形成する電解めっき処理工程と、(f)めっき成
長面側から研磨することにより、めっき膜厚を所望の高
さに調整する研磨工程と、(g)レジストパターン部を
除去する、レジスト除去工程とを有することにより、こ
れを達成している。特に、上記の各方法のレジストパタ
ーン形成工程において、その露光方法を工夫することに
より、転写性の良い形状に転写版を形成することを可能
としている。
【0012】本発明の転写版は、このような構成にする
ことにより、大面積で、高精細のものを、品質的にも満
足できるように、目的とする媒体上に転写形成すること
を可能とする転写版の提供を可能とするものである。転
写版が、プラズマディスプレイパネル用背面板の障壁形
成用である場合には、特に有効である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を挙げ、図に
基づいて説明する。図1は、本発明の転写版の製造方法
の実施の形態の第1の例の工程断面図で、図2は、本発
明の転写版の製造方法の実施の形態の第2の例の工程断
面図で、図3は、本発明の転写版の製造方法の実施の形
態の第3の例の工程断面図で、図4は、本発明の転写版
の製造方法の実施の形態の第4の例の工程断面図で、図
5は、本発明の転写版の製造方法の実施の形態の第5の
例の工程断面図である。そして、図8は本発明の転写版
の製造方法の実施の形態の第6の例の、レジストパター
ン形成工程を示した断面図で、図9は光学部材の断面図
で、図10は、実施の形態の第6の例の変形例における
レジストパターン形成工程を示した断面部で、図11は
光学部材の断面図で、図12は本発明の転写版の製造方
法の実施の形態の第7の例の、レジストパターン形成工
程を示した断面図で、図13はバフ研磨を説明するため
の概略図で、図14は転写性の良い転写版の形状を説明
するための断面図である。図1〜図13中、110はベ
ース基板(ベース基材)、120は(ネガ型の)感光性
レジスト、120A、120B、120Cは硬化部、1
30はフォトマスク、130Aは(電離放射線)透過
部、130Bは遮光部、140、141、142、14
2A、142Bは電離放射線、170は導電性薄膜、1
80は電解めっき層、190は凹部、210はベース基
板、220は遮光性薄膜(パターン)、240は(ネガ
型の)感光性レジスト、240Aは(感光性レジスト
の)硬化部、250は電離放射線、270は導電性薄
膜、280は電解めっき層、290は凹部、310はベ
ース基板、320はレジスト(パターン)、380は電
解めっき層、390は凹部、410はベース基板、42
0はレジスト(パターン)、420A、420B、42
0Cは硬化部、441は電離放射線、460は研磨ロー
ル、480は電解めっき層、490は凹部、510はベ
ース基板、520、521は(ネガ型の)感光性レジス
ト、520A、521Aは硬化部、540、541はフ
ォトマスク、540A、541Aは(電離放射線)透過
部、540B、541Bは遮光部、550は電離放射
線、570は導電性薄膜、580は電解めっき層、59
0は凹部、911、912、915は光学部材(レン
ズ)、915A、915Bは辺、920は平行光、92
5、926は所定の角度からの光、960は研磨テー
プ、970は研磨ロールである。
【0014】はじめに、本発明の転写版の製造方法の実
施の形態の第1の例を図1を基に説明する。本例は、簡
単には、凹部に転写用素材を充填し、該転写用素材充填
側を目的とする媒体に圧着し、該転写用素材を媒体上に
転写形成するための転写版の製造方法で、非導電性のベ
ース基材110の一面上に、形成しようとする前記凹部
に相当する所定の厚さで、且つ、凹部の絵柄に合わせた
所定のレジストパターンをフォトリソ法により形成した
後、ベース基板110のレジストパターン(図1の硬化
部120Aに相当)が形成された側の表面部上に導電性
薄膜を設け、更に、該導電性薄膜に、レジストパターン
全体を一体的に覆うように電解めっきを施し、電解めっ
き層を形成し、次いで、ベース基材110とその上に形
成されたレジストパターンから、電解めっき層と導電性
薄膜とを剥離して、電解めっき層と導電性薄膜とからな
る転写版を得る転写版の製造方法の1例である。
【0015】先ず、ベース基板110の一面上に、ネガ
型の感光性レジスト120を形成しようとする凹部に相
当する所定の厚さで塗膜しておく。(図1(a)) ベース基板110としては、非導電性のもの、導電性の
ものいずれも使用できるが、剛性があり、表面がめっき
剥離性のものが好ましい。非導電性のベース基板として
は、ガラス基板が一般的に用いられるが、特にガラス基
板に限定はされない。レジストとしては、目的とする凹
部を形成するのに適したものであれば特に限定されな
い。即ち、形成する凹部の深さに相当する厚さを得られ
るもので、且つ、めっき剥離性、解像性が良いものが好
ましい。例えば、プラズマディスプレイパネル用背面板
の障壁(100μm〜200μm)程度の厚さを得たい
場合には、ドライフィルムレジスト(デュポンMRCド
ライフィルム株式会社製、FRA−517−50、ある
いはニチゴー・モートン株式会社製、NIT−650)
等のレジストが使用できる。次いで、所定のフォトマス
ク(パターン版とも言う)130を用いて、レジスト1
20の所定の領域を露光する。(図1(b)) 本例ではネガ型のレジストを用いているため、フォトマ
スク130の(電離放射線)透過部130Aを透過し
た、所定の電離放射線により照射された部分が硬化して
硬化部120Aを形成する。電離放射線としては、使用
するレジスト120にあわせて、可視光、紫外線、遠紫
外線、電子線、X線等が使用できる。続く現像処理を行
うことにより、硬化部130Aのみがベース基板110
に残る。(図1(c)) 残った硬化部120Aは、形成する凹部の形状に相当す
る。次いで、レジストの硬化部120A(これを単にレ
ジストパターンともここでは言う)が形成されたベース
基板110の表面部(露出部)上に、無電解めっきを行
うための活性化処理を施した後に、無電解めっきを施
し、導電性薄膜170を形成する。(図1(d)) Pd等の触媒となる金属を用いて行い、無電解Niめっ
き、無電解Pdめっき等を施す。このように、レジスト
の硬化部120Aが形成された側のベース基板の表面部
を導電性にした後、これをもとに、この上に、レジスト
の硬化部120A全体(レジストパターン)を覆うよう
に、一体的に、電解めっきを施す。(図1(e)) 電解めっきとしては、電解Niめっきが好ましいが、こ
れに限定はされない。また、各種材質のめっきを多層に
して形成しても良い。次いで、ベース基板110とその
上に形成されたレジストパターン(硬化部120A)か
ら、電解めっき層180と導電性薄膜170とを剥離し
て、電解めっき層180と導電性薄膜170からなる転
写版を得る。(図1(f))
【0016】本例のように、剥離して得られた電解めっ
き層180と導電性薄膜170からなるものをそのまま
転写版としても良いが、更に、必要に応じて、転写性を
向上させるための離型処理を、あるいは、耐久性を向上
させるための硬化処理を施し、これを転写版としても良
い。この場合の離型処理、硬化処理は、導電性薄膜17
0の表面上に、あるいは、電解めっき層180から導電
性薄膜170を除去した状態で、電解めっき層180の
表面上に施す。具体的には、離型処理としては、PTF
E(ポリテトラフルオロエチレンの略)含浸無電解Ni
めっき挙げられ、硬化処理としては、硬質Crめっきが
挙げられるが、それぞれ、これに限定されるものではな
い。
【0017】本例では、無電解めっきにより、導電性薄
膜170を形成しているが、方法は、特にこれに限定さ
れない。また、本例はネガ型のレジストを用いている
が、場合によってはポジ型のレジストも適用できる。
【0018】このようにして、転写版は得られるが、こ
の転写版の使用法を図6に基づいて簡単に説明してお
く。先ず、電解めっき層180と導電性薄膜170とか
らなる転写版610の凹部(図1(f)の190に相
当)に、転写用素材630を充填しておき、これを、転
写用素材630側を向けて、転写先である目的する媒体
620へ近づけ(図6(a))、媒体620の一面に圧
着する。(図6(b)) 必要に応じて、圧着時に熱をかけたり、UV照射を行
い、転写用素材630を硬化させる。次いで、転写版6
10を媒体620側から離し、転写用素材630を媒体
620側に転写する。簡単には、このようにして、転写
版610は転写に用いられる。尚、転写用素材630が
接着性、粘着性を持たない場合には、必要に応じて転写
版610(図6(a)の転写用素材630の露出してい
る表面部、あるいは、転写用素材630が転写される先
の媒体620表面に接着剤あるいは粘着剤を配設してお
く。
【0019】次いで、本発明の転写版の製造方法の実施
の形態の第2の例を図2を基に説明する。本例は、簡単
には、実施の形態の第1の例と同様、凹部に転写用素材
を充填し、該転写用素材充填側を目的とする媒体に圧着
し、該転写用素材を媒体上に転写形成するための転写版
の製造方法であり、第1の例で、ネガ型レジストを用い
た場合、レジスト硬化部のベース基材と接する部分が細
くなり、得られる転写版のパターン開口部が狭くなるこ
とを鑑みてなされたものである。具体的には、レジスト
パターン形成時にフォトマスクを介して、レジスト層表
面から露光するのではなく、ベース基材としてレジスト
が感光(反応)する電離放射線が透過するガラス基板を
用い、該ベース基材自体に遮光性薄膜パターンを形成し
ておき、該パターン上に所定パターン厚みに対応したレ
ジスト層を形成し、該ベース基材のレジスト層が形成さ
れていない背面側から露光するようにしたものである。
そして、レジストパターンを覆うように導電性薄膜を設
け、その上から、電解めっき層を形成するものである。
先ず、形成しようとする凹部の形状に対応した所定形状
に、遮光性薄膜(パターン)220を形成する。(図2
(a)) 遮光性薄膜220としては、種々の金属薄膜、有機薄
膜、遮光性塗料等が用いられる。形成方法としては、例
えば、ベース基板の一面にレジストを所定の形状に形成
しておき、レジストから露出した部分に銀鏡反応で、銀
被膜を形成した後、レジストを除去する方法がある。あ
るいはまた、蒸着、スパッタ等により、ベース基板の一
面に遮光性薄膜を形成しておき、この上に、第1の例で
も述べたフォトリソ法により、所定形状にレジストを形
成し、該レジストを耐エッチングマスクとして、前記遮
光性薄膜をエッチングし、レジストを除去することで、
図2(a)に示す、遮光性薄膜(パターン)220を得
ることもできる。あるいはまた、ベース基板自体にエッ
チング加工を施し、所定形状に対応した溝部を形成し、
該溝部に遮光性で耐薬品性の塗料を充填することで、図
2(a)に示す、遮光性薄膜(パターン)220を得る
こともできる。次いで、ベース基板210の導電性薄膜
(パターン)220形成側の面全体を覆い、凹部の深さ
に相当する厚さでネガ型の感光性レジスト層240を配
設する。(図2(b)) 次いで、ベース基板210の感光性レジスト層240覆
われていない面(背面)側から、所定の電離放射線25
0を全面照射し、遮光性薄膜(パターン)220の開口
から感光性レジスト240露光して硬化する。(図2
(c)) 次いで、感光性レジスト240を現像して、遮光性薄膜
(パターン)220が露出するように、所定形状に感光
性レジスト層のパターン(硬化部240A)を得る。
(図2(d)) 感光性レジスト240としては,第1の例で挙げたネガ
型のレジストが用いられる。次いで、感光性レジストの
硬化部240A、遮光性薄膜220を覆うように導電性
薄膜270を第1の例と同様にして形成する。(図2
(e)) 導電性薄膜270を形成する方法としては、これに限定
されない。次いで、導電性薄膜270の上に電解めっき
を施す。(図2(f)) 次いで、ベース基板210とその上に形成された感光性
レジストの硬化部240A、遮光性薄膜220から電解
めっき層280と導電性薄膜270とを剥離して、電解
めっき層280と導電性薄膜270からなる転写版を得
る。(図2(g)) 本例のように、剥離して得られた電解めっき層280と
導電性薄膜270からなるものをそのまま転写版として
も良いが、更に、必要に応じて、転写性を向上させるた
めの離型処理を、あるいは、耐久性を向上させるための
硬化処理を施し、これを転写版としても良い。この場合
も離型処理、硬化処理は、導電性薄膜270の表面上
に、あるいは、電解めっき層280から導電性薄膜27
0を除去した状態で、電解めっき層280の表面上に施
すもので、第1の例で挙げた処理が適用できる。
【0020】次いで、本発明の転写版の製造方法の実施
の形態の第3の例を図3を基に簡単に説明する。本例
は、簡単には、実施の形態の第1の例と同様、凹部に転
写用素材を充填し、該転写用素材充填側を目的とする媒
体に圧着し、該転写用素材を媒体上に転写形成するため
の転写版の製造方法であるが、第1の例のように非導電
性のベース基板を用いたものでなく、導電性のベース基
板の一面上に、形成しようとする凹部に合わせた形状に
レジストを形成し、このレジストの厚さ以下に、電解め
っきを施し、導電性のベース基板と電解めっき層からな
る転写版を得るものである。先ず、導電性のベース基板
310の一面上に、形成しようとする凹部の深さに合わ
せた所定の厚さ(高さ)で、所定の形状にレジスト(パ
ターン)320を、第1の例で用いたフォトリソ法法に
より形成する。(図3(a)) 導電性基板としては、銅材、ステンレス材他が利用でき
る。レジスト(パターン)320を形成するための感光
性レジストとしては、第1の例、第2の例と同様のもの
が適用できる。次いで、ベース基板310のレジスト
(パターン)320が形成された側の、レジスト320
から露出したベース基板310の表面部上に、電解めっ
きを施し、レジスト320の膜厚(高さ)以下に電解め
っき層380を形成する。(図3(b)) 次いで、レジスト(パターン)320部を除去して、電
解めっき層380と導電性ベース基板310からなる転
写版を得る。(図3(c)) 本例のように、レジスト(パターン)320部を除去し
て剥離して得られた、電解めっき層380と導電性ベー
ス基板310からなるものをそのまま転写版としても良
いが、更に、必要に応じて、転写性を向上させるための
離型処理を、あるいは、耐久性を向上させるための硬化
処理を、電解めっき層380の表面およびベース基板3
10の表面上に施し、これを転写版としても良い。尚、
離型処理、硬化処理としては、第1の例で挙げた処理が
適用できる。本例は、その作製は第1の例、第2の例に
比べ簡単である。
【0021】次いで、本発明の転写版の製造方法の実施
の形態の第4の例を図4を基に簡単に説明する。本例
は、実施の形態の第1の例と同様、凹部に転写用素材を
充填し、該転写用素材充填側を目的する媒体に圧着し、
該転写用素材を媒体上に転写形成するための転写版の製
造方法であり、第3の例と同様、導電性のベース基板の
一面上に、所定の高さで、所定形状に対応するレジスト
パターンを形成し、このレジストの厚さ以上に電解めっ
きを施した後、電解めっき層を研磨し、レジストを除去
することで、所定寸法の凹部を有する導電性のベース基
板と電解めっき層からなる転写版を得るものである。ま
ず、導電性のベース基板410の一面上に、所定パター
ンに対応するレジストパターン420を第1の例で用い
たフォトリソ法により形成する。(図1(a)) 導電性基板410としては、第3の例と同様のものが、
レジスト(パターン)420を形成するための感光性レ
ジストとしては第1の例と同様のものが適用できる。次
いで、ベース基板410のレジスト(パターン)420
が形成された側の、レジスト420から露出したベース
基板410の表面部か上に電解めっきを施し、レジスト
420の膜厚(高さ)以上に電解めっき層480を形成
する(図4(b)) 次いで、電解めっき層480のうち、形成しようとする
凹部の深さ以上に形成された部分を研磨ロール460に
より研磨し、除去する。(図4(c)) 次いで、レジスト(パターン)420部を除去して、ベ
ース基板410と電解めっき層480とからなる転写版
を得る。(図4(d)) 本例では、電解めっき処理の面内厚分布の影響を研磨に
より除去することが可能である。また本例の研磨工程に
よる研磨の対象は電解めっき層480に限定されるもの
でなく、レジストパターン420も研磨可能であること
から、レジストパターン420の高さが所定寸法よりも
高くなった場合の高さの矯正が可能である。本例のよう
に、レジスト(パターン)420部を除去して剥離して
得られた、電解めっき層480と導電性ベース基板41
0からなるものをそのまま転写版としても良いが、更
に、必要に応じて、転写性を向上させるための離型処理
を、あるいは、耐久性を向上させるための硬化処理を、
電解めっき層480の表面およびベース基板410の表
面上に施し、これを転写版としても良い。
【0022】次いで、本発明の転写版の製造方法の実施
の形態の第5の例を図5を基に簡単に説明する。本例
は、第1の例のように、1層の感光性レジスト(図1の
120)を1度、所定のフォトマスク(図1の140)
を用い、露光(電離放射線照射)して、これを現像し
て、形成しようとする凹部に相当するレジスト(図1の
120A)形状を得るのではなく、簡単には、凹部に相
当するレジストを、複数層のレジスト層を、それぞれ、
所定の形状で露光して、且つ、重ねた状態で、現像して
得る方法の1例である。図1に示す第1の例の場合は、
形成しようとする凹部に相当するレジストを、所望の形
状に得ることが難しいため、本例のような方法を採るこ
とがある。第1のレジストの形状(図1(c)のレジス
ト120A形状)としては、ベース基板上に形成された
場合、上側が細く、即ち富士山状になっているほど、最
終的な分離(図1(f)に相当)の際、分離し易い。本
例は、このような形状のレジストを形成することができ
る方法である。本例では、簡単の為、ネガ型の2層のレ
ジスト層を、それぞれ、所定の形状で露光して、且つ、
重ねた状態で、現像して得る場合を挙げる。先ず、ベー
ス基板510上にネガ型の感光性レジスト520を所定
の膜厚で配設しておく。(図5(a)) 次いで、感光性レジスト520を、形成する凹部の形状
に合わせた、所定のフォトマスク540を用いて、所定
の電離放射線で露光(照射)し、照射した部分を硬化し
た後(図5(b))、更にこの上に、ネガ型の感光性レ
ジスト521を所定の膜厚で配設する。(図5(c)) 感光性レジスト520、521の厚さは、それぞれ、形
成しようとする凹部の形状にあわせて決める。感光性レ
ジスト520、521の厚さの合計が、形成しようとす
る凹部の深さに相当する。次いで、感光性レジスト51
0を、形成する凹部の形状に合わせた、所定のフォトマ
スク541を用いて、所定の電離放射線で露光(照射)
し、照射した部分を硬化する。(図5(d)) フォトマスク541の(電離放射線)透過部541Aの
幅は、フォトマスク540の(電離放射線)透過部54
0Aの幅よりも狭くする。次いで、現像処理を行い、所
定の形状のレジスト(520A、521A)を得ること
ができる。(図5(e)) 感光性レジスト510と、感光性レジスト511とは、
必ずしも同じレジストとする必要はない。第1の例の同
様のものが適用できる。現像処理の際の現像液は、各レ
ジストに対応したものを用いる。次いで、レジスト(5
20A、521A)を覆うように、ベース基板510の
レジスト形成面側に、無電解めっきを施し、表面部に導
電性薄膜570を形成する。(図5(f)) 無電解めっきは、第1の例と同様に行う。次いで、導電
性薄膜570上に、更に、レジスト(520A、521
A)全体を一体的に覆うように電解めっきを施し、電解
めっき層580を形成する。(図5(g)) 次いで、ベース基板510とその上に形成されたレジス
ト(520A、521A)から、電解めっき層580と
導電性薄膜570とを剥離して、電解めっき層580と
導電性薄膜570とからなる転写版を得る。(図5
(h)) このように、底側が表面側より狭い幅の凹部をもつ転写
版を得ることができる。尚、ここでは、簡単のため2層
のレジスト520、521を用いた場合を挙げたが、2
層目のレジストを形成し露光する工程を繰り返して行う
ことにより、3層以上のレジストを用いた場合にも対応
できることは言うまでもない。本例のように、剥離して
得られた電解めっき層580と導電性薄膜570からな
るものをそのまま転写版としても良いが、更に、必要に
応じて、転写性を向上させるための離型処理を、あるい
は、耐久性を向上させるための硬化処理を施し、これを
転写版としても良い。この場合の離型処理、硬化処理
は、導電性薄膜570の表面上に、あるいは、電解めっ
き層580から導電性薄膜570を除去した後、電解め
っき層580の表面上に施す。
【0023】次に、本発明の転写版の製造方法の実施の
形態の第6の例を図8を基に説明する。図8は、第6の
例におけるレジストパターン形成工程である。第6の例
は、図1に示す第1の例の転写版の製造方法におけるレ
ジストパターン形成工程に代え、図8に示す工程を採用
したもので、PDP用の背面板に所定のピッチに配列し
たスリット状の障壁群を形成するための転写版を作製す
る際に、その凹部形状を転写性良く形成するものであ
る。PDP用の背面板に所定のピッチに配列したスリッ
ト状の障壁群を形成するための転写版を作製する場合、
図1に示す第1の例においては、作製される転写版の障
壁形成するための凹部断面は、障壁間を横切る方向の、
スリットにほぼ直交する断面は図14の(a)のように
なり、スリット方向の断面は図14(b)のようにな
る。しかし、障壁を転写形成するための転写版の凹部形
状としては、転写性から、図14(c)、図14(d)
のような断面形状が好ましいとされている。図14
(c)、図14(d)は、それぞれ、図14(a)、図
14(b)に対応する図である。図14中、11は凹
部、12は転写版部(めっき部)、17Aは底隅の面取
り部、17Bは入り口の面取り部、18Aは端部底隅の
面取り部、18Bは端部入り口の面取り部で、δ1、δ
2は転写時の抜き勾配である。本例は、レジストパター
ンをフォトリソ法により形成するレジストパターン形成
工程において、抜き勾配δ1を転写性の良い所望の角度
に形成することができる方法である。
【0024】以下、図8に基づいて、第6の例のレジス
トパターン形成工程を説明する。先ず、第1の例と同様
に、ベース基板(ベース基材)110に、感光性レジス
ト120を形成しておく。(図8(a)) 次いで、フォトマスク130をベース基板(ベース基
材)110の感光性レジスト120側に密着させた後、
所定の第1の方向(θ1方向とも言う)から、感光性レ
ジスト120が感光する電離放射線141を照射する。
(図8(b)) これを第1の露光と言う。第1の方向(θ1方向)から
の電離放射線141は、図8(b)に示すように、ベー
ス基板110の面に直交する方向からθ1の角度をな
し、フォトマスク130面に入射する。この場合、電離
放射線141により、感光性レジストの所定領域が感光
されて、硬化部120Bとなる。更に、フォトマスク1
30をベース基板(ベース基材)110の感光性レジス
ト120側に密着させたまま、所定の第2の方向(−θ
1方向とも言う)から、感光性レジスト120が感光す
る電離放射線141を照射する。(図8(c)) これを第2の露光と言う。この場合、−θ1方向からの
電離放射線141により、感光性レジストの所定領域が
感光されて、硬化部120Cとなる。次いで、現像する
ことにより、硬化部120Bと硬化部120Cとを合わ
せた部分が硬化部120Aが、ベース基板110上に残
ることとなる(図8(d))が、第1の露光、第2の露
光が、それぞれ、θ1方向、−θ1方向と、斜めからフ
ォトマスクに入射されるため、硬化部120B、120
Cは、これに対応し、結局、電離放射線141側からベ
ース基板110側に向けて、末広がりの断面形状を持つ
こととなる。この段階が、図1に示す第1の例の図1
(c)に相当する。
【0025】次いで、第1の例と同様に、無電解めっき
を施し、導電性薄膜170を形成した(図1(d))
後、これをもとに、この上に、レジストの硬化部120
A全体(レジストパターン)を覆うように、一体的に、
電解めっきを施し、電解めっき層180を形成し(図1
(e))、更に、導電性薄膜170、電解めっき層18
0を一体として、剥離して、転写版を形成する(図1
(f))が、形成された転写版には、角度θ1に対応し
た、転写時の抜き勾配(図14のδ1に相当)がつく。
【0026】上記のような、θ1方向、−θ1方向から
の光を得る方法としては、図9に示すような光学部材
(レンズ)911、912を用いる方法が挙げられる
が、これに限定はされない。簡単には、平行光を照射す
る光源の向きを、第1の露光、第2の露光で、それぞ
れ、その角度をθ1方向、−θ1方向に合わせても、同
様の効果は得られる。
【0027】図8に示す第6の例の変形例としては、図
10に示すように、第6の例と同様に、感光性レジスト
120を形成したベース基板110(図10(a))
の、感光性レジスト120側にフォトマスク130を密
着させた後、光学部材(レンズ)915を用い、一度
に、θ1方向からの露光、−θ1方向からの露光を行う
(図10(b))方法も挙げられる。この方法に用いら
れる光学部材915としては、図11に示すような、そ
の断面が異なる傾きの辺915A、915Bを交互にも
つレンズが挙げられる。この場合、辺915A、915
Bは、障壁のピッチに合うように、所定のピッチで配列
されることとなる。
【0028】また、別の変形例としては、第6の例にお
いて、現像して、ベース基板110に硬化部120Aを
形成した後、図14に示す、底隅の面取り部17Aに相
当する部分を形成するために、バフ研磨処理を施す方法
もある。
【0029】更に、別の変形例としては、第6の例ない
し上記変形例において、現像して、ベース基板110に
硬化部120Aを形成した後、硬化部120Aを浸さな
い薄い樹脂層を塗布して、レジストパターン底部に液溜
まりを作ることにより図14に示す入り口の面取り部1
7Bに相当する部分を形成しておく方法もある。
【0030】更にまた別の変形例としては、第6の例な
いし上記変形例において、現像して、ベース基板110
に硬化部120Aを形成した後、図13に示すように、
ロール970に巻き付けた研磨テープ960を、硬化部
120Aの端部にあて(図13(b))、端部にバフ研
磨を施し、図14に示す、端部抜き勾配δ2を付ける方
法もある。
【0031】次に、本発明の転写版の製造方法の実施の
形態の第7の例を図12を基に簡単に説明しておく。図
12は、第7の例におけるレジストパターン形成工程で
ある。第7の例は、図4に示す第4の例の転写版の製造
方法におけるレジストパターン形成工程に代え、図12
に示す工程を採用したもので、露光方法を工夫し、転写
版の形状を転写性良いものとすることができる。PDP
用の背面板に所定のピッチに配列したスリット状の障壁
群を形成するための転写版を作製する際に、図14に示
す、抜き勾配δ1を転写性良く形成するための方法であ
る。第4の例において、電離放射線441照射側からベ
ース基板410側に向けて、末広がりとは逆の末しぼみ
に硬化部420Aを形成するものである。レジストパタ
ーン形成工程のみを、ここでは、図12に基づいて説明
する。第4の例と同様にして、感光性レジスト420を
形成したベース基板410(図12(a))の、感光性
レジスト120側にフォトマスク130を密着させた
後、第1の方向(θ1方向)から、感光性レジスト12
0が感光する電離放射線141を照射する。(図12
(b)) これを第1の露光と言う。次いで、図12(c)に示す
ように、フォトマスク430とベース基板410との相
対位置を所定量σ1だけずらした状態(図12(c))
で、感光性レジスト120側とフォトマスク130とを
密着させた状態で、第2の方向(−θ1の方向)、感光
性レジスト120が感光する電離放射線141を照射す
る。(図12(d)) 次いで、現像することにより、硬化部420Bと硬化部
420Cとを合わせた部分が硬化部420Aが、ベース
基板410上に残ることとなる(図12(d))が、第
1の露光、第2の露光が、それぞれ、θ1方向、−θ1
方向と、斜めからフォトマスクに入射されるため、硬化
部420B、420Cは、これに対応し、結局、電離放
射線441側からベース基板110側に向けて、末広が
りとは逆の末しぼみの断面形状を持つこととなる。この
段階が、図4に示す第4の例の図4(a)に相当する。
次いで、第4の例と同様にして、転写版を得るが、角度
θ1に対応した、図14に示す抜き勾配δ1を持つ凹部
を有する転写版を得ることができる。
【0032】
【実施例】(実施例1)実施例1は、図2に示す本発明
の転写版の製造方法の実施の形態の第2の例を実施した
もので、具体的には、プラズマディスプレイパネル(以
下PDPとも言う)用背面板へ障壁を転写形成する際の
転写版を製造した例である。図2に基づいて説明する。
ベース基板210として、ガラス基板を用い、遮光性薄
膜220としては、0.1μm厚のCr薄膜を用いた。
Cr薄膜は、通常のフォトリソ法により所定の形状にレ
ジストパターン形成し、これをエッチングレジストとし
てエッチング加工を施し、幅200μm、ピッチ300
μmのパターンを形成した。(図2(a)) 次いで、ネガ型の感光性レジスト240としては、ドラ
イフィルムレジスト(ニチゴー・モートン株式会社製)
NIT−650を用い、膜厚200μmに形成した。
(図2(b)) 次いで、ベース基板210の感光性レジスト240を形
成していない面(バック面)側から所定の電離放射線を
全面露光(照射)した。(図2(c)) 遮光性薄膜220の開口部を通し露光され、この部分の
レジストが硬化した。次いで、所定の現像液を用いて、
現像し、膜厚200μm、幅100μm、ピッチ300
μmのラインパターンを形成した。(図2(d)) 次いでレジストパターン部240A、遮光性薄膜220
を覆うように銀鏡反応により、銀薄膜からなる導電性薄
膜270を形成し(図7(e))、その上に電解めっき
を施し電解めっき層280を得た。(図2(f)) 電解めっきは、スルファミン酸Ni浴を用い、厚さ0.
5mmの電解めっき層280を得た。(図2(e)) 次いで、硬化部240Aからなるレジストパターン、遮
光性薄膜220から、電解めっき層280と導電性薄膜
270とを剥離して、電解めっき層280と導電性薄膜
270とからなるPDP用背面板の障壁形成用の転写版
を得た。このようにして得られた転写版を用いて、実際
に、PDP用背面板に障壁を形成してみたが、その作業
性は良好で、品質的にも実用に耐えるものであった。
【0033】(実施例2)実施例2は、実施例1と同
様、プラズマディスプレイパネル(以下PDPとも言
う)用背面板へ障壁を転写形成する際の転写版を製造し
た例で、図1に示す本発明の転写版の製造方法の実施の
形態の第1の例において、図8に示す第6の例のレジス
トパターン形成工程を採り、更に、図14に示す端部抜
き勾配δ2を付けるための、図13に示すバフ研磨処理
を施したものである。図1、図8、図13に基づいて説
明する。非導電性のガラス基板をベース基板110と
し、該ベース基板110の一面上に、ネガ型のドライフ
ィルムレジスト(ニチゴー・モートン株式会社製)NI
T−650を用い、膜厚200μmに形成した。(図1
(a)) 次いで、図8に示すように、レジストパターンの形成を
行った。先ず、図8に示すように、所定のフォトマスク
(パターン版とも言う)130を用いて、レジスト12
0の所定の領域を、所定の第1の方向(θ1方向)から
第1の露光を行い(図8(b)) θ1の角度を30度として、第1の露光を行った。次い
で、所定の第2の方向(−θ1方向)から第2の露光を
行った。(図8(c)) θ1方向、−θ1方向からの光を得るために、図9に示
すような光学部材(レンズ)を用いた。次いで、現像処
理を行い、乾燥、硬化処理を行い、レジストパターンを
形成した。(図8(d)) 膜厚200μm、底部幅110μm、上部幅90μm、
ピッチ300μmのラインパターンを形成した。この段
階が、図1(c)に相当する。
【0034】次いで、図13に示すように、バフ研磨を
レジストパターンの端部に施し、テーパーを付けておい
た。バフ研磨は、以下の条件で、数分間の研磨にて、レ
ジストパターン(ラインパターン)の長手方向に、ほぼ
1.5mmの長さの、図13(c)に示すようなテーパ
ー部を設けることができた。 (バフ研磨の条件) ・研磨ロール970の径60mmφ、60度ゴム巻き ・研磨テープ960は、タサベース#1000 ・研磨時のテープ送り速度2000mmm/分 ・研磨時のテープ送り方向は、図13(b)に示す方向
【0035】次いで、レジストの硬化部120A(これ
を単にレジストパターンともここでは言う)が形成され
たベース基板110の表面部(露出部)上に、無電解め
っきを行うための活性化処理を施した後に、無電解Ni
めっきを施し、導電性薄膜170を形成する。(図1
(d)に相当) 〜のようにして、無電解ニッケルめっきを行い厚さ
0.3μmのニッケル層を得た。 センシタイザーS−10X、5%水溶液(上村工業
製)、浸漬3分 アクチベータA−10X、5%水溶液(上村工業
製)、浸漬3分 無電解Niめっき、NPR−4(上村工業製)、8
0°C、浸漬1分
【0036】このように、レジストの硬化部120Aが
形成された側のベース基板の表面部を導電性にした後、
これをもとに、この上に、レジストの硬化部120A全
体(レジストパターン)を覆うように、一体的に、電解
めっきを施した。(図1(e)に相当) 電解めっきは、スルファミン酸Ni浴を用い、厚さ0.
5mmの電解Niめっき層180を得た。
【0037】次いで、硬化部120Aからなるレジスト
パターンから、電解めっき層180む電解めっき層17
0とを剥離して、電解めっき層180と無電解めっき層
180からなるPDP用背面板の障壁形成用の転写版を
得た。(図1(f)に相当) このようにして得られた転写版を用いて、実際に、PD
P用背面板に障壁を形成してみたが、その作業性は良好
で、品質的にも実用に耐えるものであった。特に、転写
性に優れていた。
【0038】
【発明の効果】本発明は、上記のように、大面積で、高
精細のものを品質的にも満足できるように、目的とする
媒体上に転写形成することを可能とする転写版と、その
製造方法の提供を可能とした。特に、転写性の良い転写
版の製造方法の提供を可能とした。これにより、PDP
の背面板のの障壁の転写形成に用いることができる転写
版を供給することができ、益々のPDPPの大型化と精
細化に対応でき、且つ量産にも対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の転写版の製造方法の実施の形態の第1
の例の工程の断面図
【図2】本発明の転写版の製造方法の実施の形態の第2
の例の工程の断面図
【図3】本発明の転写版の製造方法の実施の形態の第3
の例の工程の断面図
【図4】本発明の転写版の製造方法の実施の形態の第4
の例の工程の断面図
【図5】本発明の転写版の製造方法の実施の形態の第5
の例の工程の断面図
【図6】転写工程を説明するための図
【図7】PDP基板を説明するための図
【図8】本発明の転写版の製造方法の実施の形態の第6
の例の工程の断面図
【図9】所定の角度θ1、−θ1からの露光を行うため
の光学部材の断面図
【図10】第6の例の変形例の、レジストパターン形成
工程を示した断面図
【図11】所定の角度θ1、−θ1からの露光を同時に
行うための光学部材断面図
【図12】本発明の転写版の製造方法の実施の形態の第
7の例の工程の断面図
【図13】バフ研磨を説明するための図
【図14】転写性の良い転写版を説明するための図
【符号の説明】
110 ベース基板(ベース基材) 120 (ネガ型の)感光性レジスト 120A、120B、120C 硬化部 130 フォトマスク 130A (電離放射線)透過部 130B 遮光部 140、141、142、142A、142B 電離
放射線 170 導電性薄膜 180 電解めっき層 190 凹部 210 ベース基板 220 遮光性薄膜(パターン) 240 (ネガ型の)感光性レジスト 240A (感光性レジストの)硬化部 250 電離放射線 270 導電性薄膜 280 電解めっき層 290 凹部 310 ベース基板 320 レジスト(パターン) 380 電解めっき層 390 凹部 410 ベース基板 420 レジスト(パターン) 420A、420B、420C 硬化部 441 電離放射線 460 研磨ロール 480 電解めっき層 490 凹部 510 ベース基板 520、521 (ネガ型の)感光性レジスト 520A、521A 硬化部 540、541 フォトマスク 540A、541A (電離放射線)透過部 540B、541B 遮光部 550 電離放射線 570 導電性薄膜 580 電解めっき層 590 凹部 911、912、915 光学部材(レンズ) 915A、915B 辺 920 平行光 925、926 所定の角度からの光 960 研磨テープ 970 研磨ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金田 収 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 2H096 AA15 AA30 BA05 BA06 CA01 EA11 EA15 EA16 HA27 HA28 HA30 5C027 AA09 5C040 GF19 JA07 JA08 JA19 JA32 MA24 MA25

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹部に転写用素材を充填し、該転写用素
    材充填側を目的とする媒体に圧着し、該転写用素材を媒
    体上に転写形成するための転写版の製造方法であって、
    順に、(A)ベース基材の一面上に、前記凹部の形状に
    合わせた所定形状のレジストパターンをフォトリソ法に
    より形成するレジストパターン形成工程と、(B)ベー
    ス基材のレジストパターンが形成された側の表面部上に
    導電性薄膜を設ける導電処理工程と、(C)前記導電性
    薄膜が設けられた表面部上に、レジストパターン全体を
    一体的に覆うように電解めっきを施し、電解めっき層を
    形成する電解めっき処理工程と、(D)ベース基材とそ
    の上に形成されたレジストパターンから、電解めっき層
    と導電性薄膜とを剥離する、剥離工程とを有することを
    特徴とする転写版の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、導電処理工程が、無
    電解めっき、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレー
    ティングのいずれかによるものであることを特徴とする
    転写版の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1ないし2において、剥離工程後
    に、転写性を向上させるための離型処理を施すことを特
    徴とする転写版の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし2において、剥離工程後
    に、耐久性を向上させるための硬化処理を施すことを特
    徴とする転写版の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4において、レジストパ
    ターン形成工程が、ベース基板の一面上に、所定の電離
    放射線に感応するレジスト層を形成した後、所定のパタ
    ーン版を用い、レジスト層が形成されたベース基板とパ
    ターン版との相対位置関係を固定したまま、その光透過
    領域全域に対し、所定の第1の方向から露光する第1の
    露光と、所定の第2の方向から露光する第2の露光と
    を、別々に行ってから、現像処理を施すものであること
    を特徴とする転写版の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし4において、レジストパ
    ターン形成工程が、ベース基板の一面上に、所定の電離
    放射線に感応するレジスト層を形成した後、所定のパタ
    ーン版を用い、その光透過領域全域に対し、所定の第1
    の方向、所定の第2の方向から、同時に露光を行ってか
    ら、現像処理を施すものであることを特徴とする転写版
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、パターン版への露光
    は、平行光を光の方向制御部材を介して、各光透過領域
    に対し、それぞれ、所定の第1の方向、所定の第2の方
    向から、照射して露光するものであることを特徴とする
    転写版の製造方法。
  8. 【請求項8】 凹部に転写用素材を充填し、該転写用素
    材充填側を目的とする媒体に圧着し、該転写用素材を媒
    体上に転写形成するための転写版の製造方法であって、
    順に、(E)所定の電離放射線に対して透明なベース基
    材の一面上に、前記凹部の形状に対応して、所定形状
    に、遮光性の薄膜パターンを形成する薄膜パターン形成
    工程と、(F)薄膜パターンを覆うように、ベース基材
    の前記一面上に、所定の電離放射線に感光するネガ型の
    感光性レジスト層を、前記凹部に相当する厚さで形成す
    る感光性レジスト層形成工程と、(G)ベース基材の感
    光性レジスト層に覆われていない背面側から、所定の電
    離放射線を全面照射し、前記遮光性の薄膜パターンの開
    口から感光性レジストを露光して硬化し、現像するレジ
    ストパターン形成工程と、(H)ベース基材のレジスト
    パターンが形成された側の表面部に導電性薄膜を設ける
    導電処理工程と、(I)前記導電性薄膜が設けられた表
    面部上に、レジストパターン全体を一体的に覆うように
    電解めっきを施し、電解めっき層を形成する電解めっき
    処理工程と、(j)ベース基材とその上に形成されたレ
    ジストパターンから、電解めっき層と導電性薄膜とを剥
    離する剥離工程とを有することを特徴とする転写版の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8において、導電処理工程が、無
    電解めっき、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレー
    ティングのいずれかによるものであることを特徴とする
    転写版の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項8ないし9において、剥離工程
    後に、転写性を向上させるための離型処理を施すことを
    特徴とする転写版の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項8ないし9において、剥離工程
    後に、耐久性を向上させるための硬化処理を施すことを
    特徴とする転写版の製造方法。
  12. 【請求項12】 凹部に転写用素材を充填し、該転写用
    素材充填側を目的とする媒体に圧着し、該転写用素材を
    媒体上に転写形成するための転写版の製造方法であっ
    て、順に、(a)導電性のベース基材の一面上に、所定
    の高さで、前記凹部に対応したレジストパターンをフォ
    トリソ法により形成するレジストパターン形成工程と、
    (b)ベース基材のレジストパターンが形成された側
    の、レジストから露出したベース基材の表面部上に、電
    解めっきを施し、レジストの膜厚以下に電解めっき層を
    形成する電解めっき処理工程と、(c)レジストパター
    ン部を除去する、レジスト除去工程とを有することを特
    徴とする転写版の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項12において、レジスト除去工
    程後に、転写性を向上させるための離型処理を施すこと
    を特徴とする転写版の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項12において、レジスト除去工
    程後に、耐久性を向上させるための硬化処理を施すこと
    を特徴とする転写版の製造方法。
  15. 【請求項15】 凹部に転写用素材を充填し、該転写用
    素材充填側を目的とする媒体に圧着し、該転写用素材を
    媒体上に転写形成するための転写版の製造方法であっ
    て、順に、(d)導電性のベース基材の一面上に、所定
    の高さで、前記凹部に対応したレジストパターンをフォ
    トリソ法により形成するレジストパターン形成工程と、
    (e)ベース基材のレジストパターンが形成された側
    の、レジストから露出したベース基材の表面部上に、電
    解めっきを施し、レジストの膜厚以上に電解めっき層を
    形成する電解めっき処理工程と、(f)めっき成長面側
    から研磨することにより、めっき膜厚を所望の高さに調
    整する研磨工程と、(g)レジストパターン部を除去す
    る、レジスト除去工程とを有することを特徴とする転写
    版の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項15において、レジスト除去工
    程後に、転写性を向上させるための離型処理を施すこと
    を特徴とする転写版の製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項15において、レジスト除去工
    程後に、耐久性を向上させるための硬化処理を施すこと
    を特徴とする転写版の製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項12ないし17において、レジ
    ストパターン形成工程が、ベース基板の一面上に、所定
    の電離放射線に感応するレジスト層を形成した後、所定
    のパターン版を用い、その光透過領域全域に対し、所定
    の第1の方向から露光する第1の露光と、所定の第2の
    方向から露光する第2の露光とを、別々に行ってから、
    現像処理を施すものであり、且つ、第1の露光と第2の
    露光とは、レジスト層を形成したベース基板とパターン
    版との相対的な位置をずらして行うものであることを特
    徴とする転写版の製造方法。
  19. 【請求項19】 凹部に転写用素材を充填し、該転写用
    素材充填側を目的とする媒体に圧着し、該転写用素材を
    媒体上に転写形成するための転写版であって、請求項1
    ないし18記載の製造方法により作製されたことを特徴
    とする転写版。
  20. 【請求項20】 請求項19において、プラズマディス
    プレイパネル用背面板の障壁形成用であることを特徴と
    する転写版。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017074718A (ja) * 2015-10-15 2017-04-20 日立マクセル株式会社 グラビアオフセット印刷用凹版およびその製造方法

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