JP2000304958A - 光導波路素子およびその製造方法 - Google Patents

光導波路素子およびその製造方法

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JP2000304958A
JP2000304958A JP11272520A JP27252099A JP2000304958A JP 2000304958 A JP2000304958 A JP 2000304958A JP 11272520 A JP11272520 A JP 11272520A JP 27252099 A JP27252099 A JP 27252099A JP 2000304958 A JP2000304958 A JP 2000304958A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い特性を有し各種スイッチング素子、変調
素子、フィルター素子、偏向素子、グレーティング素子
あるいは光増幅素子など広範囲の光導波路素子となる、
パターニングされたエピタキシャル酸化物薄膜光導波路
を備えた光導波路素子を提供すること、また前記の光導
波路素子のパターニングを精度よくまた生産性よく行う
ことができる光導波路素子の製造方法を提供すること 【解決手段】 単結晶基板、単結晶状あるいはエピタキ
シャル状のスラブ型酸化物光導波路等の表面に、アモル
ファス状薄膜を形成した後、このアモルファス状薄膜を
エッチングによって凸型形状にパターニングし、次い
で、パターニングされたアモルファス状薄膜を加熱して
固相エピタキシャル成長させることにより、パターニン
グされたエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路を形成す
ることを特徴とする光導波路素子の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い特性を有する
エピタキシャル酸化物薄膜光導波路素子、特にチャンネ
ル光導波路やグレーティングなどを設けた光導波路素
子、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プレーナ導波路材料としては石英などの
ガラス、LiNbO3などの酸化物強誘電体または電気光学材
料、Y3Ga5O12などの磁気光学材料、PMMAなどのポリマ
ー、またはGaAs系の化合物半導体が用いられている。こ
れらのうち、例えば、良好な音響光学効果または電気光
学効果を有する材料はLiNbO3などの酸化物強誘電体材料
であり、これらの効果を利用して実際に作製された素子
はほとんどがLiNbO3である。強誘電体としてはLiNbO3
ほかにBaTiO3、PbTiO3、Pb1]x Lax(ZryTi1]y)1]x/4O3
(xおよびyの値によりPZT、PLT、PLZT)、Pb(Mg1/3Nb2/3)
O3、KNbO3、LiTaO3、SrxBa1]xNb2O6、PbxBa1]xNb2O6、B
i4Ti3O12、Pb2KNb5O15、K3Li2Nb5O15など多くの材料が
あり、これらのうち多くの材料はLiNbO3よりも良好な特
性を有している。特に、Pb1]x Lax(ZryTi1]y)1]x/4O3
LiNbO3よりも非常に高い電気光学係数を有する材料とし
て知られ、LiNbO3単結晶の電気光学係数が30.9 pm/Vで
あるのに対し、PLZT(8/65/35: x=8%, y=65%, 1]y=35
%)セラミックスの電気光学係数は612 pm/Vが得られてい
る。
【0003】LiNbO3よりも良好な特性を有している強誘
電体が多いにもかかわらず実際に作製された素子がほと
んどLiNbO3やLiTaO3を用いているのは、単結晶成長技術
とそのウエハへのTi拡散やプロトン交換による光導波路
技術の確立したLiNbO3やLiTaO3以外は薄膜のエピタキシ
ャル成長を行わなければならず、従来の気相成長では実
用レベルの品質の薄膜光導波路が作製できなかったこと
がある。これに対して本発明者らは、実用レベルの品質
の薄膜光導波路作製に関して固相エピタキシャル成長技
術により実用レベルの品質の薄膜光導波路を作製する方
法を発明し(特開平7-78508)、上記の実用レベルの品質
の光導波路が作製できなかった問題を解決した。
【0004】しかし、エピタキシャル薄膜光導波路が作
製できてもチャンネル光導波路やグレーティングなどの
良好な微細パターンを作製する技術がなかったことが、
実際に作製されている素子がほとんどLiNbO3やLiTaO3
用いているもうひとつの大きな理由である。すなわち、
LiNbO3などにおいてはTi拡散やプロトン交換技術を応用
した三次元(チャンネル)光導波路やグレーティングの
作製法が西原、春名、栖原、光集積回路、オーム社 (19
93) pp. 195〜230.にも示されているが、それら以外の
材料、特にPb1]x Lax(ZryTi1]y)1]x/4O3においては他元
素を拡散したりイオン交換をする方法は知られていな
い。また、LiNbO3やLiTaO3において単結晶ウエハにTi拡
散やプロトン交換によって光導波路を作製するために、
チャンネル光導波路の実効屈折率をそのまわりの実効屈
折率より十分に高くできず、屈折率差を大きくできない
ため、S字型チャンネル光導波路の曲率を大きくする必
要も生じ、マトリックス光スイッチのサイズが大きくな
ることも課題である。
【0005】一方、石英光導波路などでは、反応性イオ
ン・エッチングによりチャンネル光導波路などを作製す
る方法が河内、NTT R&D、43 (1994) 1273.などに示され
ているが、単結晶状のエピタキシャル強誘電体薄膜光導
波路に散乱損失の原因となる表面荒れを与えず、かつ、
薄膜光導波路と同種の酸化物である基板などにダメージ
を与えずに選択的にエッチングすることは困難である。
このため、損失の少ないチャンネル光導波路がエピタキ
シャル強誘電体薄膜光導波路に作製された報告例は見ら
れなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みなされたもので、その目的は、高い特性を有し各
種スイッチング素子、変調素子、フィルター素子、偏向
素子、グレーティング素子あるいは光増幅素子など広範
囲の光導波路素子となる、パターニングされたエピタキ
シャル酸化物薄膜光導波路を備えた光導波路素子を提供
すること、また前記の光導波路素子のパターニングを精
度よくまた生産性よく行うことができる光導波路素子の
製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は以下に記載の
光導波路素子およびその製造方法を提供することにより
解決される。 (1)単結晶基板の表面に、アモルファス状薄膜を形成
した後、このアモルファス状薄膜をエッチングによって
凸型形状にパターニングし、次いで、パターニングされ
たアモルファス状薄膜を加熱して固相エピタキシャル成
長させることにより、パターニングされたエピタキシャ
ル状酸化物薄膜光導波路を形成することを特徴とする光
導波路素子の製造方法。上記のように、本発明の光導波
路素子の製造方法は、アモルファス状薄膜をエッチング
によってパターニングするため、パターニング速度が速
く、その制御性も良好である。したがって、本発明の製
造法により、従来法では困難であったチャンネル光導波
路やグレーティングなどの微細パターンを効率よく形成
することができ、優れた特性を有する光導波路素子が生
産性よく得られる。また、本発明ではパターニングされ
たアモルファス薄膜を固相エピタキシャル成長させるた
めに、散乱による光損失が小さい極めて平滑なエッジ、
側壁、表面を有するパターニングされた酸化物薄膜光導
波路が得られる。従来法では、エピタキシャル状酸化物
から構成され、チャンネル光導波路やグレーティングな
どの微細パターンを有する光導波路素子を形成すること
は困難であったが、本発明の製造方法により初めて可能
となったものである。
【0008】(2)単結晶基板の表面に、凸型形状にパ
ターニングされたエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路
を設けた後、 1)前記酸化物薄膜光導波路より小さい屈折率を有する
酸化物クラッド層を固相エピタキシャル成長により形成
する工程、 2)次いで、加熱によってエピタキシャル状酸化物薄膜
光導波路となるアモルファス状薄膜を形成した後、この
アモルファス状薄膜をエッチングによって凸型形状にパ
ターニングし、次いで、パターニングされたアモルファ
ス状薄膜を加熱して固相エピタキシャル成長させること
により、パターニングされたエピタキシャル状酸化物薄
膜光導波路を形成する工程、の1)および2)の工程の
組み合わせを1回以上行うことを特徴とする光導波路素
子の製造方法。 本発明は前記のようなエッチング工程を使用することに
より、複数のエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路を積
層した3次元構造を有する光導波路素子を、精度よくか
つ生産性よく製造することができる。
【0009】(3)最外層のパターニングされたエピタ
キシャル状酸化物薄膜光導波路の上に、さらに該光導波
路より小さい屈折率を有するエピタキシャル状酸化物ク
ラッド層を設けることを特徴とする前記(1)または
(2)に記載の光導波路素子の製造方法。 (4)前記酸化物クラッド層が、固相エピタキシャル成
長により形成されることを特徴とする前記(3)に記載
の光導波路素子の製造方法。 (5)前記酸化物クラッド層が、パターニングされた加
熱によりエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路となるア
モルファス状薄膜と、この上に設けられた加熱によりエ
ピタキシャル状酸化物クラッド層となるアモルファス状
薄膜を形成した後に、加熱して固相エピタキシャル成長
させることにより、エピタキシャル状酸化物薄膜光導波
路の形成と同時に形成されることを特徴とする前記
(4)に記載の光導波路素子の製造方法。
【0010】(6)単結晶基板の表面に、 1)エピタキシャル状酸化物薄膜光導波路となるアモル
ファス状薄膜を形成した後、このアモルファス状薄膜を
エッチングによって凸型形状にパターニングする工程、 2)次いで、加熱により前記酸化物薄膜光導波路より小
さい屈折率を有するエピタキシャル状酸化物クラッド層
となるアモルファス状薄膜を形成する工程、 3)次いで、加熱して固相エピタキシャル成長させるこ
とによりパターニングされたエピタキシャル状酸化物薄
膜光導波路とエピタキシャル状酸化物クラッド層とを形
成する工程、の1)から3)までの工程の組み合わせを
2回以上行うことを特徴とする光導波路素子の製造方
法。
【0011】(7)前記単結晶基板は、前記凸型形状に
パターニングされたエピタキシャル状酸化物薄膜光導波
路よりも小さい屈折率を有することを特徴とする前記
(1)ないし(6)のいずれか1に記載の光導波路素子
の製造方法。 (8)前記単結晶基板は、前記凸型形状にパターニング
されたエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路よりも小さ
い屈折率を有するエピタキシャル状酸化物バッファ層を
表面に有することを特徴とする前記(1)ないし(7)
のいずれか1に記載の光導波路素子の製造方法。 (9)前記酸化物バッファ層が、単結晶基板表面へ固相
エピタキシャル成長により形成されることを特徴とする
前記(1)ないし(8)のいずれか1に記載の光導波路
素子の製造方法。 (10)前記単結晶基板は、前記凸型形状にパターニン
グされたエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路と同じ屈
折率を有する単結晶状あるいはエピタキシャル状のスラ
ブ型酸化物光導波路を表面に有することを特徴とする前
記(1)ないし(9)のいずれか1に記載の光導波路素
子の製造方法。
【0012】(11)前記スラブ型酸化物光導波路が、
単結晶基板表面へ固相エピタキシャル成長により形成さ
れることを特徴とする前記(1)ないし(10)のいず
れか1に記載の光導波路素子の製造方法。 (12)前記スラブ型酸化物光導波路が、前記スラブ型
酸化物光導波路よりも屈折率の小さい酸化物バッファ層
を単結晶基板表面へ固相エピタキシャル成長させた後、
固相エピタキシャル成長により形成されることを特徴と
する前記(1)ないし(11)のいずれか1に記載の光
導波路素子の製造方法。 (13)前記スラブ型酸化物光導波路が、単結晶基板表
面へ不純物拡散あるいはイオン交換により形成されるこ
とを特徴とする前記(1)ないし(12)のいずれか1
に記載の光導波路素子の製造方法。 (14)前記パターニングされたエピタキシャル状酸化
物薄膜光導波路および前記スラブ型酸化物光導波路は、
電気光学効果を有する強誘電体であることを特徴とする
前記(1)ないし(13)のいずれか1に記載の光導波
路素子の製造方法。 (15)前記パターニングされたエピタキシャル状酸化
物薄膜光導波路が、チャンネル型光導波路であることを
特徴とする前記(1)ないし(14)のいずれか1に記
載の光導波路素子の製造方法。
【0013】(16)前記パターニングされたエピタキ
シャル状酸化物薄膜光導波路が、グレーティングを有す
る光導波路であることを特徴とする前記(1)ないし
(15)のいずれか1に記載の光導波路素子の製造方
法。 (17)前記固相エピタキシャル成長が、金属有機化合
物溶液の塗布工程と、加熱によるアモルファス化工程
と、加熱による結晶化工程より構成されることを特徴と
する前記(1)ないし(16)のいずれか1に記載の光
導波路素子の製造方法。 (18)前記エッチングがウエット・エッチングである
ことを特徴とする前記(1)ないし(17)のいずれか
1に記載の光導波路素子の製造方法。
【0014】(19)単結晶基板の表面に、凸型形状に
パターニングされたエピタキシャル状酸化物薄膜光導波
路を設けたことを特徴とする光導波路素子。従来、エピ
タキシャル状酸化物から構成され、チャンネル光導波路
やグレーティングなどの微細なパターンを有する光導波
路素子は得られなかったが、本発明により凸型形状にパ
ターニングされたエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路
を備えた光導波路素子が実現することになった。 (20)単結晶基板の表面に、凸型形状にパターニング
されたエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路を設け、さ
らにこの上に1)前記酸化物薄膜光導波路より小さい屈
折率を有するエピタキシャル状酸化物クラッド層と、
2)凸型形状にパターニングされたエピタキシャル状酸
化物薄膜光導波路との組み合わせを1以上設けたことを
特徴とする光導波路素子。
【0015】(21)前記単結晶基板が、前記凸型形状
にパターニングされたエピタキシャル状酸化物薄膜光導
波路よりも小さい屈折率を有することを特徴とする前記
(19)または(20)に記載の光導波路素子。 (22)前記単結晶基板の表面に、前記凸型形状にパタ
ーニングされたエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路よ
りも小さい屈折率を有するエピタキシャル状の酸化物バ
ッファ層が設けられていることを特徴とする前記(1
9)ないし(21)のいずれか1に記載の光導波路素
子。 (23)前記単結晶基板の表面に、前記凸型形状にパタ
ーニングされたエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路と
同じ屈折率を有するエピタキシャル状のスラブ型酸化物
光導波路が設けられていることを特徴とする前記(1
9)ないし(21)のいずれか1に記載の光導波路素
子。 (24)前記スラブ型酸化物光導波路が、前記スラブ型
酸化物光導波路よりも屈折率の小さいエピタキシャル状
の酸化物バッファ層の上に形成されていることを特徴と
する前記(23)に記載の光導波路素子。
【0016】(25)最表面層のエピタキシャル状酸化
物薄膜光導波路の上に該光導波路より小さい屈折率を有
するエピタキシャル状酸化物クラッド層を設けることを
特徴とする前記(19)ないし(24)のいずれか1に
記載の光導波路素子。 (26)前記パターニングされたエピタキシャル状酸化
物薄膜光導波路および前記スラブ型酸化物光導波路は、
電気光学効果を有する強誘電体であることを特徴とする
前記(19)ないし(25)のいずれか1に記載の光導
波路素子。 (27)前記パターニングされたエピタキシャル状酸化
物薄膜光導波路が、チャンネル型光導波路であることを
特徴とする前記(19)ないし(26)のいずれか1に
記載の光導波路素子。 (28)前記パターニングされたエピタキシャル状酸化
物薄膜光導波路が、グレーティングを有する光導波路で
あることを特徴とする前記(19)ないし(27)のい
ずれか1に記載の光導波路素子。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明者らはチャンネル光導波路
やグレーティングを有する光導波路などの微細パターン
の製造方法として薄膜のエピタキシャル成長を利用した
プロセスを鋭意検討した結果、単結晶基板等の表面に設
けたエピタキシャル薄膜となるアモルファス薄膜を、エ
ッチング、特にウエット・エッチングした後に固相エピ
タキシャル成長する方法、特に金属有機化合物溶液の塗
布工程と、アモルファス化工程と、加熱による結晶化工
程より構成される固相エピタキシャル成長を利用し、エ
ピタキシャル薄膜となるアモルファス薄膜をウエット・
エッチングした後に固相エピタキシャル成長する方法に
よって、側壁および表面が平滑で散乱損失の少ないチャ
ンネル光導波路やグレーティングを有する光導波路など
の微細パターンを有する光導波路素子を形成することが
可能となることが判明した。
【0018】本発明の製造方法によって作製される光導
波路素子の構造として、図1および図2に示されるもの
を挙げることができる。図1および図2は本発明の製造
方法により作製することができる、直線状のチャンネル
型光導波路を形成した光導波路素子の一例を示してお
り、図1はその断面図を、また図2はその斜視図を示
す。図中1は基板、2はエピタキシャル状のバッファ
層、3はエピタキシャル状のスラブ型酸化物光導波路、
4はエピタキシャル状の直線状チャンネル型光導波路
を、5は該光導波路のエッジ部分、および6は入射端を
それぞれ示す。(なお、以下の図において、同じ数字で
表される各層は同じものをさすので、説明を省略するこ
とがある。)図3は、本発明の光導波路素子の他の例を
示すもので、基板1の上にエピタキシャル状スラブ型酸
化物光導波路3とエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路
を形成した光導波路素子である。図4は、本発明の光導
波路素子の他の例を示すもので、基板1の上にエピタキ
シャル状酸化物薄膜光導波路4を形成した光導波路素子
である。図5は、さらに本発明の光導波路素子の他の例
を示すもので、基板1の上にエピタキシャル状酸化物バ
ッファ層2とエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路4を
形成した光導波路素子である。
【0019】また、本発明におけるパターニング、すな
わちチャンネル光導波路やグレーティングを有する光導
波路などの微細パターンとしては、直線型、S字型、Y分
岐型、X交差型、あるいはそれらの組み合わせのチャン
ネル光導波路があげられ、一般的に適用される埋め込み
型、リッジ型、リブ型のいずれかの方式を用いることが
できるが、本発明では薄膜光導波路に凸を設けたチャン
ネル光導波路構造、薄膜光導波路に凸を設けた後にクラ
ッド層を設けるチャンネル光導波路構造が容易に作製で
きる。チャンネルの幅と高さあるいは深さも薄膜の積層
によるため、例えばマッハツェンダ干渉スイッチ、方向
性結合スイッチ、全反射型スイッチ、ブラッグ反射型ス
イッチ、あるいはデジタル型スイッチなどのスイッチン
グ方式、曲がりチャンネル導波路の曲率、導波路の材
料、および作製プロセスによって最適な値を選択するこ
とが容易である。また、湾曲方向の異なるS字型チャン
ネル光導波路間や、S字型チャンネル光導波路と直線型
チャンネル光導波路との間には必要に応じてオフセット
を設けることによって、光伝搬損失を低下させることが
できる。
【0020】図6ないし図8は本発明におけるチャンネ
ル型光導波路の形状(パターニング)の例を示すもの
で、図6はS字型を、図7は1×8スプリッター型を、
図8は方向性結合器型をそれぞれ示す。図9は、図8で
示す形状を有するチャンネル型光導波路を備えた光導波
路素子の断面を示すもので、酸化物薄膜光導波路4の上
にエピタキシャル状のクラッド層7を形成している。図
10は、スラブ型酸化物光導波路3の端部にグレーティ
ング型結合器8を設けた光導波路素子を示すもので、図
11は、その断面図を示す。
【0021】さらに、本発明の光導波路素子において
は、酸化物薄膜光導波路とクラッド層の組み合わせを複
数設けることができ、例えば図15には、単結晶基板1
の上に酸化物バッファ層2を設け、その上にスラブ型酸
化物光導波路3/酸化物薄膜光導波路4/クラッド層7
の組み合わせを2つ設けた光導波路素子が示されてい
る。また、図16には、単結晶基板1の上に酸化物バッ
ファ層2を設け、その上酸化物薄膜光導波路4/クラッ
ド層7の組み合わせを2つ設けた光導波路素子が示され
ている。
【0022】本発明における光導波路素子は、上記のよ
うに最外層にクラッド層を設けない構造のものも、また
クラッド層を設ける構造のものも可能であるが、最外層
にクラッド層を設ける方が、上部電極を設けた場合に生
ずる光損失の低減の点からみて好ましい。また本発明に
おける光導波路素子は、上記のように基板とスラブ型酸
化物光導波路の間にバッファ層を設けない構造のもの
も、またバッファ層を設ける構造のものも可能である
が、半導体基板を用いる場合や光導波路より高い屈折率
を有する基板を用いる場合には、光損失の低減の点から
見て、バッファ層を設ける方が好ましい。
【0023】本発明における前記単結晶基板としてはSr
TiO3、NbドープSrTiO3、LaドープSrTiO3、BaTiO3、BaZr
O3、LaAlO3、ZrO2、Y2O38%−ZrO2、MgO、 MgAl2O4、LiN
b O3、LiTaO3 、Al2O3、ZnO、AlドープZnO、In2O3、RuO
2、BaPbO3、SrRuO3、YBa2Cu 3O7-X、SrVO3、LaNiO3、La
0.5Sr0.5CoO3、ZnGa2O4、CdGa2O4、Mg2TiO4、MgTi2O4
どの酸化物が使用される。電気光学効果に優れるPLZT系
の光導波路を用いる場合には、中でもSrTiO3、Nbドープ
SrTiO3、LaドープSrTiO3などの少なくともSrTiO3よりな
る酸化物より選ばれる単結晶基板が格子整合の点からみ
て好ましく用いられるが、これらの組み合わせに限定さ
れるものではない。
【0024】また、本発明において、単結晶状あるいは
エピタキシャル状のスラブ型酸化物光導波路および凸状
にパターニングされた酸化物薄膜光導波路として用いる
ことが可能な材料は、ABO3型のペロブスカイト型強誘電
体または電気光学材料では正方晶、三方晶、斜方晶また
は擬立方晶系として例えばBaTiO3、PbTiO3、Pb1]x La
x(ZryTi1]y)1]x/4O3 (0<x<0.3、0<y<1.0、xおよびyの値
によりPZT、PLT、PLZT)、Pb(Mg1/3Nb2/3)O3、KNbO3
ど、六方晶または三方晶系として例えばLiNbO3、LiTaO3
などに代表される強誘電体およびそれにTi拡散またはプ
ロトン交換を行った強誘電体、タングステンブロンズ型
ではSrxBa1]xNb2O6、PbxBa1]xNb2O6など、またこのほか
に、Bi4Ti3O12、Pb2KNb5O15、K3Li2Nb5O15、さらに以上
の置換誘導体などより選ばれる。またこれらにEr、Nd、
Prなどをドープした光増幅材料より選ばれる。磁気光学
材料ではY3Al5O12、Y3Fe5O12、Y3Ga5O12などや、これら
にEr、Nd、Prなどをドープした光増幅材料より選ばれる
がこれらに限られるわけではない。
【0025】本発明の第一の光導波路素子の製造方法
は、単結晶基板の表面に、加熱によってエピタキシャル
状酸化物となるアモルファス状薄膜を形成した後、この
アモルファス状薄膜をエッチングによってパターニング
し、さらにこのアモルファス薄膜を加熱することによっ
てパターニングされた酸化物薄膜光導波路を固相エピタ
キシャル成長することを特徴とする。
【0026】また、本発明の第二の光導波路素子の製造
方法は、単結晶基板の表面に、凸型形状にパターニング
されたエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路を設けた
後、(1)前記酸化物薄膜光導波路より小さい屈折率を
有する酸化物クラッド層を固相エピタキシャル成長によ
り形成する工程、(2)次いで、加熱によってエピタキ
シャル状酸化物薄膜光導波路となるアモルファス状薄膜
を形成した後、このアモルファス状薄膜をエッチングに
よって凸型形状にパターニングし、次いで、パターニン
グされたアモルファス状薄膜を加熱して固相エピタキシ
ャル成長させることにより、パターニングされたエピタ
キシャル状酸化物薄膜光導波路を形成する工程、の
(1)および(2)の工程の組み合わせを1回以上行う
ことを特徴とし、前記工程を2回以上行うことにより積
層型の光導波路素子(3次元的光導波路素子)を作製す
ることができる。
【0027】さらに、本発明の第三の光導波路素子の製
造方法は、3次元的光導波路素子を製造するための他の
方法であり、単結晶基板の表面に、(1)エピタキシャ
ル状酸化物薄膜光導波路となるアモルファス状薄膜を形
成した後、このアモルファス状薄膜をエッチングによっ
て凸型形状にパターニングする工程、(2)次いで、加
熱により前記酸化物薄膜光導波路より小さい屈折率を有
するエピタキシャル状酸化物クラッド層となるアモルフ
ァス状薄膜を形成する工程、(3)次いで、加熱して固
相エピタキシャル成長させることによりパターニングさ
れたエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路とエピタキシ
ャル状酸化物クラッド層とを形成する工程、の(1)か
ら(3)までの工程の組み合わせを2回以上行うことを
特徴とする。
【0028】前記(1)ないし(3)の製造方法におい
て、単結晶基板は、その上に形成される凸型形状にパタ
ーニングされるエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路よ
りも小さい屈折率を有することが好ましい。また、前記
単結晶基板の表面には、前記凸型形状にパターニングさ
れるエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路よりも小さい
屈折率を有するエピタキシャル状酸化物バッファ層が設
けられていることが好ましい。またこの酸化物バッファ
層は、単結晶基板表面へ固相エピタキシャル成長により
形成されることが好ましい。さらに、前記単結晶基板の
表面には、前記凸型形状にパターニングされるエピタキ
シャル状酸化物薄膜光導波路と同じ屈折率を有する単結
晶状あるいはエピタキシャル状のスラブ型酸化物光導波
路が設けられていることが好ましい。さらに、このスラ
ブ型酸化物光導波路の下に前記のごとき酸化物バッファ
層が設けられていることが好ましい。
【0029】本発明の光導波路素子においては、前記の
ごとく凸型形状にパターニングされたエピタキシャル状
酸化物薄膜光導波路が、該薄膜光導波路と同じ屈折率を
有する単結晶状あるいはエピタキシャル状のスラブ型酸
化物光導波路の上に設けられていることが好ましいが、
このような光導波路素子は、単結晶状あるいはエピタキ
シャル状のスラブ型酸化物光導波路の表面に、加熱によ
って屈折率が前記スラブ型酸化物光導波路と同じエピタ
キシャル状酸化物薄膜光導波路となるアモルファス状薄
膜を形成した後、このアモルファス状薄膜をエッチング
によって凸型形状にパターニングし、次いで、パターニ
ングされたアモルファス状薄膜を加熱して固相エピタキ
シャル成長させることにより、前記スラブ型酸化物光導
波路と同じ屈折率を有するパターニングされたエピタキ
シャル状酸化物薄膜光導波路を形成することができる。
【0030】前記スラブ型酸化物光導波路は、1)単結
晶基板表面への固相エピタキシャル成長によって形成さ
れるか、2)単結晶基板表面へスラブ型光導波路よりも
屈折率の小さい酸化物バッファ層を固相エピタキシャル
成長させた後に、固相エピタキシャル成長によって形成
されるか、または3)単結晶基板表面への不純物拡散あ
るいはイオン交換によって形成されるかのいずれかによ
って作製することができるが、これらに限られるもので
はない。
【0031】本発明においては、前記のようにスラブ型
酸化物光導波路が、単結晶基板表面に形成された前記ス
ラブ型酸化物光導波路よりも屈折率の小さいエピタキシ
ャル状酸化物バッファ層の上に設けられていることが好
ましく、前記エピタキシャル状酸化物バッファ層もエピ
タキシャル状スラブ型酸化物光導波路や酸化物薄膜光導
波路と同様の方法によって形成することができる。ま
た、本発明においては、パターニングされたエピタキシ
ャル状酸化物薄膜光導波路の上に、エピタキシャル状酸
化物クラッド層を設けることが好ましい。前記の図9、
図15および図16には、その一例が示されている。
【0032】本発明において、酸化物クラッド層は、ス
ラブ型酸化物光導波路や酸化物薄膜光導波路の形成と同
様エピタキシャル成長によって形成することができる
が、例えば、パターニングされたエピタキシャル状酸化
物薄膜光導波路の上に、固相エピタキシャル成長により
酸化物クラッド層を形成したり、あるいは加熱によりエ
ピタキシャル状酸化物薄膜光導波路となるパターニング
されたアモルファス状薄膜の上に、加熱によってエピタ
キシャル状酸化物クラッド層となるアモルファス状薄膜
を形成した後、加熱して酸化物薄膜光導波路と酸化物ク
ラッド層を固相エピタキシャル成長させることにより、
エピタキシャル状酸化物薄膜光導波路の形成と同時に酸
化物クラッド層を形成することができる。また、後者の
方法において、加熱して酸化物薄膜光導波路と酸化物ク
ラッド層を固相エピタキシャル成長させたのち、さらに
固相エピタキシャル成長によりクラッド層を形成するこ
とができる。
【0033】本発明におけるパターニングされたエピタ
キシャル状の酸化物薄膜光導波路は、パターニングされ
たアモルファス状薄膜をエピタキシャル成長させること
によって形成することを特徴とするが、エピタキシャル
状のスラブ型酸化物光導波路、ならびにエピタキシャル
状のバッファ層およびクラッド層も同様にアモルファス
状薄膜のエピタキシャル成長によって形成することがで
きる。
【0034】前記のエピタキシャル成長に供されるアモ
ルファス状薄膜は、電子ビーム蒸着、フラッシュ蒸着、
イオン・プレーティング、Rf]マグネトロン・スパッタ
リング、イオン・ビーム・スパッタリング、レーザー・
アブレーション、MBE、CVD、プラズマCVD、MOCVDなどよ
り選ばれる気相成長法、またはゾルゲル法、MOD法など
のウエット・プロセスによって作製することができる。
【0035】こうして作製されたアモルファス状薄膜
は、加熱工程によって下地表面から固相エピタキシャル
成長を行わせることができる。これらのエピタキシャル
成長による薄膜形成法のうち、ゾルゲル法やMOD法など
のウエット・プロセスにより金属アルコキシドや有機金
属塩などの金属有機化合物の溶液を基板に塗布した後、
アモルファス薄膜形成工程を経て、加熱により前記アモ
ルファス薄膜を固相エピタキシャル成長させる方法は、
各種気相成長法と比較して設備コストが低く、基板面内
での均一性が良いだけでなく、前記酸化物バッファ層、
スラブ型酸化物光導波路、酸化物薄膜光導波路、および
クラッド層等の層の構造制御にとって重要な屈折率の制
御を、前記各層に必要な屈折率に応じて、金属有機化合
物前駆体の組成を調節するだけで、容易にかつ再現性良
く実現することができる。また、光伝搬損失が低いバッ
ファ層、光導波路、およびクラッド層の形成が可能であ
る。さらに、この方法によってエピタキシャル状薄膜を
作製する工程には、アモルファス薄膜を形成する工程が
含まれているため、本発明のパターニングに最も適して
いる。
【0036】前記のエピタキシャル成長による薄膜形成
法に用いる有機金属化合物は、各種の金属と、有機化合
物、望ましくは常圧での沸点が80℃以上である有機化合
物との反応生成物である金属アルコキシドまたは金属塩
より選ばれるがこれに限られるわけではない。金属アル
コキシド化合物の有機配位子としては、R1O]またはR2OR
3O] より選ばれる(式中、R1およびR2は脂肪族炭化水素
基を表し、R3はエーテル結合を有してもよい2価の脂肪
族炭化水素基を表す)。 これらの原料は所定の組成にて
望ましくは常圧での沸点が80℃以上であるアルコール
類、ジケトン類、ケトン酸類、アルキルエステル類、オ
キシ酸類、オキシケトン類、及び酢酸などより選ばれた
溶媒と反応され、または溶媒中に溶解されたのち、基板
への塗布をされる。これら有機金属化合物は加水分解を
した後に塗布をすることも可能であるが、エピタキシャ
ル強誘電体薄膜を得るためには加水分解をしないことが
望ましい。
【0037】さらに、これらの反応工程は、乾燥した窒
素やアルゴン雰囲気中にて行うことが得られる薄膜の品
質の点より望ましい。金属アルコキシド化合物はR1OHま
たはR2OR3OHで表される有機溶媒中で蒸留や還流によっ
て合成することができ、 R1およびR2の脂肪族炭化水素
基としては、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、R
3は、炭素数2〜4のアルキレン基、炭素数2〜4のアルキ
レン基がエーテル結合によって結合している全炭素数4
〜8の2価の基が好ましい。沸点が80℃以上である溶媒と
しては具体的には、金属アルコキシドのアルコール交換
反応が容易な例えば(CH3)2CHOH (沸点82.3℃)、CH3(C2H
5)CHOH (沸点99.5℃)、(CH3)2CHCH2OH (沸点108℃)、C4
H9OH (沸点117.7℃)、(CH3)2CHC2H4OH (沸点130.5℃)、
CH3OCH2CH2OH (沸点124.5℃)、C2H5OCH2CH2OH (沸点135
℃)、C4H9OCH2CH2OH (沸点171℃)などのアルコール類が
最も望ましが、これらに限定されるものではなくC2H5OH
(沸点78.3℃)なども使用可能である。
【0038】この金属有機化合物溶液の塗布と加熱を利
用した固相エピタキシャル成長では段差のある表面を平
坦化する効果があるので、この方法を使用した製造方法
によって作製される光導波路素子は極めて平坦な表面を
有している。上記のごとき有機金属化合物を用いてエピ
タキシャル状のスラブ型酸化物光導波路および酸化物薄
膜光導波路、ならびにエピタキシャル状のバッファ層お
よびクラッド層を形成する方法を以下に詳細に説明す
る。
【0039】有機金属化合物の溶液を単結晶基板上にス
ピンコート法、ディッピング法、スプレー法、スクリー
ン印刷法、インクジェット法より選ばれた方法にて塗布
する。これらの塗布の工程は、乾燥した窒素やアルゴン
雰囲気中にて行うことが得られる薄膜の品質の点より望
ましい。この後、必要に応じて、前処理として酸素を含
む雰囲気中、望ましくは酸素中にて、0.1〜1000℃/秒の
昇温速度、望ましくは1〜100℃/秒の昇温速度で基板を
加熱し、100℃〜500℃、望ましくは200℃〜400℃の結晶
化の起こらない温度範囲で塗布層を熱分解することによ
りアモルファス状の薄膜を形成する。
【0040】さらに、酸素を含む雰囲気中、望ましくは
酸素中にて、1〜500℃/秒の昇温速度、望ましくは10〜1
00℃/秒の昇温速度で高速加熱し、500℃〜1200℃、望ま
しくは600℃〜900℃の温度範囲で強誘電体薄膜を基板表
面より固相エピタキシャル成長させる。このエピタキシ
ャル結晶化においては、上記の温度にて1秒間から24時
間、望ましくは10秒間から12時間の加熱を行う。これら
の酸素雰囲気としては少なくとも一定時間乾燥した酸素
雰囲気を用いることが得られる薄膜の品質の点より望ま
しいが、必要に応じて加湿することも可能である。これ
らのエピタキシャル結晶化工程において、一層の膜厚が
10 nmから1000 nm、望ましくは膜厚10nmから200 nmの強
誘電体薄膜層を単結晶基板上に固相エピタキシャル成長
することを一回以上行う。それぞれのエピタキシャル成
長の後には0.01〜100℃/秒の冷却速度で冷却を行なう。
【0041】パターニングされるアモルファス状薄膜を
作製する場合には、上記と同様のアモルファス状薄膜の
形成を1回以上行って所望の膜厚のアモルファス状薄膜
の形成を行う。一層の膜厚が10 nmから1000 nm、望まし
くは膜厚10 nmから200 nmとなるように、スラブ型酸化
物光導波路の上にアモルファス状薄膜を形成し、それぞ
れのアモルファス状薄膜の形成の後には冷却を行う。本
発明では単結晶基板、または単結晶状あるいはエピタキ
シャル状のスラブ型酸化物光導波路、または酸化物バッ
ファ層等の層の表面に、加熱によって酸化物となるアモ
ルファス状薄膜を形成した後、このアモルファス状薄膜
をエッチングによってパターニングするため、エッチン
グ速度が速く、エッチストップも容易であり制御性が良
く、ウエット・エッチングおよびドライ・エッチングを
用いることができる。
【0042】本発明のようにアモルファス状薄膜をパタ
ーニングするのではなく、多結晶薄膜をエッチングによ
ってパターニングした場合では、ランダムな結晶粒によ
る凹凸でエッジ、側壁、表面などが粗れてしまうのに対
し、本発明ではパターニングされたアモルファス薄膜を
固相エピタキシャル成長させるために、散乱による光損
失が小さい極めて平滑なエッジ、側壁、表面が得られ
る。多結晶薄膜をエッチングによってパターニングした
場合では、ランダムな結晶粒による凹凸でエッジ、側
壁、表面などが粗れてしまい、散乱による光損失が極め
て大きくなる。これは、多結晶薄膜はランダムな結晶粒
を有するために、図12の光導波路の表面の図に示すよ
うに、スラブ型光導波路3とチャンネル型光導波路4の境
界のエッジ部5(図1参照)に露出した各結晶粒のサイ
ズもランダムとなることと、エッジ部に露出した各結晶
粒の表面エネルギーが不均一なために粒界に溝が生じる
こととによって、エッジ部5に凹凸が生じるためと考え
られる。
【0043】一方、本発明による方法でパターニングさ
れたアモルファス薄膜を固相エピタキシャル成長させる
場合には、散乱による光損失が小さい極めて平滑なエッ
ジ、側壁、および表面が得られる。エッジ部5の凹凸ま
たはうねりとしては0.1 μm以下が容易に得られる。こ
のため、光ファイバーから波長1.3 μmのレーザー光を
入射端面6へ導入した場合のスラブ型薄膜光導波路の光
伝搬損失を差引いたチャンネル型に加工したことによる
光伝搬損失は、無視できるレベルと小さい。これは、ア
モルファスを結晶化したエピタキシャル薄膜は3次元的
に配列した微細な結晶粒を有するために、図13に示す
ようにエッジ部5に露出した各結晶粒のサイズも均一と
なることと、エッジ部5に露出した各結晶粒の表面エネ
ルギーも均一なために粒界に溝が生じないこととによっ
て、エッジ部5が極めて平滑になるものと考えられる。
【0044】本発明の製造方法において使用しうる具体
的なエッチング方法としては、まずアモルファス状薄膜
表面にフォトレジスト、あるいは電子線レジストを塗布
した後、露光、現像、エッチング、レジスト剥離をする
ことによる方法によってこのアモルファス薄膜をパター
ニングする。エッチングはHCl、HNO3、HF、H2SO4、H3PO
4、C2H2O2、NH4Fなどの水溶液やその混合水溶液による
ウエット・エッチング、CCl4、CCl2F2、CHClFCF3など
や、それらのO2との混合ガスによるリアクティブ・イオ
ン・エッチング、またはイオンビーム.エチングなどの
ドライ・エッチングなどが有効であるが、アモルファス
薄膜をエッチングできるためウエット・エッチングによ
って短時間で、容易に、精度良くエッチングすることが
可能である。
【0045】さらに、ウェットエッチングの場合、エッ
チングの深さと幅を独立に制御することができるため、
光導波路を理想形状に精度よく加工することができる。
すなわち、深さ方向のエッチングはアモルファス状薄膜
の下のエピタキシャル膜によってストップされて終了
し、また幅方向のエッチングはマスク下のアモルファス
状薄膜がアンダーエッチまたはサイドエッチされるため
エッチング時間を調節することにより制御することがで
きる。
【0046】
【実施例】以下に、本発明を実施例を用いてさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。 実施例 1 この例では図1および図2で示される、基板1の上にバ
ッファ層2、スラブ型酸化物光導波路3、直線状チャン
ネル型酸化物薄膜光導波路4を順次設けた光導波路素子
の製造方法について説明する。1の基板は、波長1.3 μ
mでの屈折率が2.31のSrTiO3 (100)単結晶基板であり、
2のバッファ層は、モード・フィールド径を拡大するた
めに屈折率が2.415で1200 nmの膜厚のエピタキシャル状
のPZTバッファ層であり、金属有機化合物溶液の塗布と
加熱を利用した固相エピタキシャル成長によって作製さ
れる。3のスラブ型酸化物光導波路は、屈折率が2.477
で1370 nmの膜厚のエピタキシャル状のPZT光導波路層で
ありバッファ層と同様にして作製される。4のチャンネ
ル型光導波路は、エピタキシャル成長後の屈折率が2.47
7の組成のアモルファスPZT薄膜を230 nmの膜厚で形成の
後、線幅6.5 μmの直線状のフォトレジスト・パターン
を用いてHCl水溶液によるウエット・エッチングを行
い、その後加熱をすることによって作製され、屈折率が
2.477で薄膜が230 nmのエピタキシャル状チャンネル型
光導波路である。以下に、上記の構造を有する光導波路
素子の製造方法について詳細に説明する。
【0047】(1)バッファ層の形成 無水酢酸鉛 Pb(CH3COO)2、ジルコニウムイソプロポキシ
ド Zr(O]i]C3H7)4、およびチタンイソプロポキシド Ti
(O]i]C3H7)4を出発原料として、2]メトキシエタノール
に溶解し、蒸留と還流を行い、最終的にPb濃度で0.6 M
の、エピタキシャル成長後の屈折率が2.415のPZTバッフ
ァ層用前駆体溶液を得た。次にこの前駆体溶液を、洗
浄、エッチング、および乾燥を行った、波長1.3 μmで
の屈折率が2.31のSrTiO3 (100)単結晶基板上へスピンコ
ーティングを行った。O2雰囲気中で昇温して350℃にて
保持し、さらに650℃にて保持の後、冷却した。これを
繰り返すことにより1200 nmの膜厚のPZTバッファ層2を
固相エピタキシャル成長させた。 (2)スラブ型酸化物光導波路3の形成 エピタキシャル成長後の屈折率が2.477となるよう
なPZT光導波路層用前駆体溶液を同様に調製し、上記
(1)で作製したエピタキシャルPZTバッファ層の上へ
スピンコーティングを行い、O2雰囲気中で昇温して350
℃にて保持し、さらに650℃にて保持の後、冷却した。
これを繰り返すことにより1370 nmの膜厚のPZT光導波路
層3を固相エピタキシャル成長させた。 (3)チャンネル型光導波路4の形成 上記(2)で使用したPZT光導波路層用前駆体溶液と同
じ組成を有する溶液を上記エピタキシャルPZTスラブ型
光導波路上にスピンコーティングを行い、次いでO2雰囲
気中で昇温して350℃にて保持の後、冷却することを繰
り返すことにより270 nmの膜厚のアモルファスPZT薄膜
を形成した。
【0048】次に、前記アモルファスPZT薄膜の上にフ
ォトレジストをスピンコートし、プリベークの後、露光
し、さらに現像を行うことにより、チャンネル幅6.5 μ
mのレジスト・パターンを形成した。続いて、ポストベ
ークの後、HCl水溶液でアモルファスP ZT薄膜をエッチ
ングした。深さ方向のエッチングはエッチング溶液がエ
ピタキシャル・バッファ層に到達することによってスト
ップし、幅方向、すなわちチャンネル幅の制御はアンダ
ー・エッチングによりレジスト・パターンよりも狭い5.
0 μmのチャンネル幅となる時間でエッチングをストッ
プさせることによって行った。本実施例においては、エ
ッチング速度は0.1 μm/minから0.5 μm/min程度の範
囲の速度を採用した。このエッチングプロセスにより高
さ230 nm、幅5.0 μmの凸型のチャンネル型アモルファ
スPZT薄膜が形成された。さらに、リムーバによって凸
型形状のアモルファスPZT薄膜上のレジストを剥離した
後、O2雰囲気中で昇温して350℃にて保持の後、650℃に
て保持することにより前記アモルファス状のPZT薄膜の
固相エピタキシャル成長を行わせ、エピタキシャル状チ
ャンネル型光導波路4を形成した。
【0049】(4)このようにして作製されたチャンネ
ル型光導波路素子の結晶学的関係は、単一配向のPZT (1
00) 薄膜光導波路 // PZT (100)バッファ層 // SrTiO3
(100)基板、面内方位PZT [001] 薄膜光導波路 // PZT
[001]バッファ層 // SrTiO3 [001]基板 の構造を有して
いた。上記のように本実施例においては、エッチングの
際の深さと幅が独立に制御できるため、チャンネル光導
波路4を理想形状に精度良く加工することができた。さ
らに、チャンネル型光導波路4のエッジ、側壁、表面に
粗れは観察されず、散乱による光損失が小さいチャンネ
ル型光導波路が形成された。エッジ部の凹凸またはうね
りとしては0.1 μm以下が容易に得られた。このため、
光ファイバーから波長1.3 μmのレーザー光を導入した
場合のスラブ型薄膜光導波路の光伝搬損失を差引いたチ
ャンネル型に加工したことによる光伝搬損失は、無視で
きるレベルと小さい。また、上記のようにして製造され
た光導波路素子の表面は極めて平坦であった。
【0050】実施例2 本実施例においては実施例1の直線状チャンネル型光導
波路に代え、図6に示すような放射損失が無視できるレ
ベルとなる曲率9 mmのS字型チャンネルを形成する他は
同様にして、各層の化学組成、結晶形態、屈折率および
膜厚が実施例1と同じ構成の光導波路素子を作製した。
エッチングは、線幅6.5 μmのS字型パターンを有する
フォトレジストを用いて行い、チャンネル幅は5.0μ
mのS型チャンネルが形成された。
【0051】本実施例のS字型チャンネル光導波路の場
合にも、エッチングの際の深さと幅が独立に制御できる
ため、チャンネル光導波路4を理想形状に精度良く加工
することができた。さらに、チャンネル型光導波路4の
エッジ、側壁、表面に粗れは観察されず、散乱による光
損失が小さいチャンネル型光導波路が形成された。エッ
ジ部の凹凸またはうねりとしては0.1 μm以下が容易に
得られた。このため、光ファイバーから波長1.3 μmの
レーザー光を導入した場合のスラブ型薄膜光導波路の光
伝搬損失を差引いたチャンネル型に加工したことによる
光伝搬損失は、無視できるレベルと小さい。また、上記
のようにして製造された光導波路素子の表面は極めて平
坦であった。
【0052】実施例3 本実施例においては実施例1の直線状チャンネル光導波
路に代え、図7に示すような直線型チャンネル光導波
路、Y分岐型光導波路、および放射損失が無視できるレ
ベルとなる曲率9 mmのS字型チャンネルからなり、線幅
を有する1×8スプリッターを形成する他は同様にして、
各層の化学組成、結晶形態、屈折率および膜厚が実施例
1と同じ構成の光導波路素子を作製した。エッチング
は、図7のような線幅6.5 μmの1×8スプリッター状の
パターンを有するフォトレジストを用いて行い、チャン
ネル幅が5.0μmの1×8スプリッターを形成した。
【0053】本実施例の1×8スプリッター状のチャンネ
ル光導波路の場合にも全体に渡って散乱による光損失が
小さい極めて平滑なエッジ、側壁、および表面が得られ
た。エッジ部の凹凸またはうねりとしては0.1 μm以下
が容易に得られた。このため、光ファイバーから波長1.
3 μmのレーザー光を導入した場合のスラブ型薄膜光導
波路の光伝搬損失を差引いたチャンネル型に加工したこ
とによる光伝搬損失は、無視できるレベルと小さい。こ
のため、全長15 mm程度と小型の1×8スプリッターが構
成可能となる。また、上記のようにして製造された光導
波路素子の表面は極めて平坦であった。
【0054】実施例4 本実施例においては方向性結合器型の3 dBカプラーを作
製した。図8はこのカプラ−の平面図を、また図9は断
面図を示す。図9中7はエピタキシャル状のクラッド層
を示す。 (1)バッファ層2の形成 波長1.3 μmでの屈折率が2.31のSrTiO3 (100)単結晶基
板上へ、エピタキシャル成長後の屈折率が2.396となる
ような組成のPZTバッファ層用前駆体溶液を塗布する以
外は実施例1と同様にして、膜厚2000 nmで屈折率が2.3
96のバッファ層を固相エピタキシャル成長させた。 (2)スラブ型酸化物光導波路3の形成 上記のバッファ層の上に、エピタキシャル成長後の屈折
率が2.420となるような組成のPLZT光導波路層用前
駆体溶液を用い、またエピタキシャル成長の際の温度を
750℃とする他は実施例1と同様にして、膜厚1500 n
mで屈折率が2.420のエピタキシャル状のPLZTスラ
ブ型酸化物光導波路を作製した。
【0055】(3)チャンネル型光導波路4およびクラ
ッド層7の形成 前記の(2)で用いたと同じ組成のPLZT光導波路層用前
駆体溶液を用いる他は、実施例1と同様にして、膜厚が
500 nmのアモルファス状PLZT薄膜を形成した。図8のよ
うな3 dBカプラー状のパターンを有するフォトレジスト
によるマスクを用いてHCl水溶液によるウエット・エッ
チングを行った。深さ方向のエッチングはエピタキシャ
ルPLZTスラブ型光導波路層3表面でストップし、幅方向
はマスク下のアモルファスPLZT薄膜がアンダー・エッチ
またはサイド・エッチされるため、幅はエッチング時間
で制御できた。この例においてもパターニングは理想形
状に精度良く行うことができた。エッチングの後、エピ
タキシャル成長後の屈折率が2.396となるような組成のP
ZTクラッド層用前駆体溶液を用い、上記のエッチング後
の表面の上にスピンコーティングを行い、O2雰囲気中で
350℃に保持の後冷却を行うことを繰り返すことによ
り、アモルファスPZT薄膜を500 nmの膜厚に形成した。
これを750℃に加熱することによって方向性結合器型の3
dBカプラー状のPLZTチャンネル光導波路層およびPZTク
ラッド層の固相エピタキシャル成長を行った。その後、
同様な工程を用い、屈折率2.396で膜厚が1500 nmのPZT
クラッド層を650℃にて固相エピタキシャル成長させ
た。図9のような断面構造を有する光導波路素子が作製
された。
【0056】(4)本実施例の製造方法で得られた光導
波路素子の結晶学的関係は、単一配向のPZT (100)クラ
ッド層 // PLZT (100) 薄膜光導波路 // PZT (100 )バ
ッファ層// SrTiO3 (100)基板、面内方位PZT [001]クラ
ッド層 // PLZT [001] 薄膜光導波路 // PZT [001]バッ
ファ層 // SrTiO3 [001]基板 の構造を有していた。ま
た、本実施例のチャンネル光導波路の場合にも全体に渡
って散乱による光損失が小さい極めて平滑なエッジ、側
壁、および表面が得られた。チャンネルのエッジ部の凹
凸またはうねりとしては0.1 μm以下が容易に得られ
た。このため、光ファイバーから波長1.3 μmのレーザ
ー光を入射端面6へ導入した場合のスラブ型薄膜光導波
路の光伝搬損失を差引いたチャンネル型に加工したこと
による光伝搬損失は、無視できるレベルと小さい。さら
に、本実施例においても平坦な表面を有する光導波路素
子が得られた。
【0057】実施例5 本実施例においては図10に示すようにスラブ型導波路
の端部にグレーティング型結合器を設けた光導波路素子
の製造を説明する。図11にはその断面図が示されてい
る。SrTiO3 (100)単結晶基板1の上へ、スラブ型PLZT光
導波路層3をRfスパッタリングの後、750℃で加熱するこ
とによりエピタキシャル成長させる。次に、エピタキシ
ャルPLZT光導波路と同様の組成のアモルファスPLZT薄膜
をRfスパッタリングによって室温で形成の後、グレーテ
ィング状のパターンを有する電子線レジストを用いてHC
l水溶液によるウエット・エッチングを行う。このエッ
チングの後、750℃に加熱することによって固相エピタ
キシャル成長を行い、グレーティング8を表面に有する
ズラブ型PLZT光導波路素子を作製できる。
【0058】実施例6 本実施例においては実施例5と同様、図10および図1
1に示すようにスラブ型導波路の端部にグレーティング
型結合器を設けた光導波路素子の製造を説明する。図1
1にはその断面図が示されている。SrTiO3 (100)単結晶
基板1の上へ、スラブ型PLZT光導波路層3を実施例1と同
様にして固相エピタキシャル成長させる。次に、エピタ
キシャルPLZT光導波路と同様の組成のアモルファスPLZT
薄膜を実施例1と同様にして形成した後、グレーティン
グ状の開口パターンを有する電子線レジストを用いてHC
l水溶液によるウエット・エッチングを行う。このエッ
チングの後、750℃に加熱することによって固相エピ
タキシャル成長を行い、グレーティング8を表面に有す
るスラブ型PLZT光導波路素子を作製できる。
【0059】実施例7 本実施例においては図11の断面図に示すようなスラブ
型導波路内にグレーティングを設けた光導波路素子の製
造を説明する。本実施例ではAl2O3基板単結晶基板1の上
へ、LiTaO3バッファ層2を700℃にて固相エピタキシャル
成長させた後、300℃でアモルファスLiTaO3薄膜を形成
する。次に、グレーティング状のパターンを有する電子
線レジストによるマスクを用いてリアクティブ・イオン
・エッチングを行う。このエッチングの後、70 0℃に加
熱することによってLiTaO3薄膜固相エピタキシャル成長
を行う。その後、LiNbO3薄膜光導波路3を700℃で固相エ
ピタキシャル成長することにより、グレーティング8を
導波路中に有するスラブ型LiNbO3薄膜光導波路素子を作
製できる。
【0060】実施例8 本実施例においては図14の断面図に示すような直線型
チャンネル光導波路を設けた光導波路素子を説明する。
本実施例ではLiNbO3基板単結晶基板1へ、Tiを蒸着の
後、1100℃に加熱を行うことによってスラブ型Ti拡散光
導波路3をLiNbO3単結晶基板表面へ形成する。次に、Ti
ドープLiNbO3用前駆体溶液をその表面に塗布し、300℃
に加熱することによってアモルファスTiドープLiNbO3
膜を形成する。次に、直線状のレジスト・パターンを形
成し、HCl水溶液でアモルファスTiドープLiNbO3薄膜を
エッチングすることによって、深さ方向はスラブ型Ti拡
散光導波路に到達することによってストップし、チャン
ネル幅はアンダー・エッチにより適当な線幅となる時間
でエッチングをストップさせることによりチャンネル光
導波路4を形成できる。さらに、リムーバによってレジ
ストを剥離した後、O2雰囲気中で昇温して300℃にて保
持の後、700℃にて保持することによりアモルファス状
のTiドープLiNbO3チャンネル光導波路4の固相エピタキ
シャル成長を行う。
【0061】実施例9 本実施例においては実施例4とほぼ同様なプロセスを繰
り返すことによって図15のような3次元的に光導波路
を積層した素子を作製する。波長1.3 μmでの屈折率が
2.31のSrTiO3 (100)単結晶基板上へ、屈折率2.396の組
成のPZTバッファ層2を実施例4と同様にしてエピタキシ
ャル成長させる。次に、さらにエピタキシャル成長後の
屈折率が2.420となるようなPZT光導波路用前駆体溶液を
用いて、アモルファスPZT光導波路層を実施例4と同様
にして形成の後、チャンネル光導波路状のパターンを有
するフォトレジストによるマスクを用いてリアクティブ
・イオン・エッチングを行う。このパターニングされた
アモルファス薄膜を750℃に加熱することによってチ
ャンネル光導波路4を固相エピタキシャル成長する。次
に、屈折率2.396の組成のPZTクラッド層7を実施例4と
同様にして固相エピタキシャル成長させる。次に、エピ
タキシャル成長後の屈折率が2.420の組成のアモルファ
スPZT光導波路層を上記と同様にして形成の後、チャン
ネル光導波路状のパターンを有するフォトレジストによ
るマスクを用いてリアクティブ・イオン・エッチングを
行う。このパターニングされたアモルファス薄膜を75
0℃に加熱することによってチャンネル光導波路4を固
相エピタキシャル成長する。この上にさらに屈折率2.39
6の組成のPZTクラッド層7を上記と同様にして固相エピ
タキシャル成長させることによって図15のような断面
構造のチャンネル型光導波路が積層された素子を形成で
きる。
【0062】実施例10 本実施例においては実施例9とほぼ同様なプロセスを繰
り返すことによって図16のような3次元的に光導波路
を積層した素子を作製する。波長1.3 μmでの屈折率が
2.31のSrTiO3 (100)単結晶基板上へ、屈折率2.396の組
成のPZTバッファ層2を実施例4と同様にしてエピタキシ
ャル成長させる。次に、さらにエピタキシャル成長後の
屈折率が2.420となるようなPZT光導波路用前駆体溶液を
用いて、アモルファスPZT光導波路層を実施例4と同様
にして形成の後、チャンネル光導波路状のパターンを有
するフォトレジストによるマスクを用いてリアクティブ
・イオン・エッチングを行う。このパターニングされた
アモルファス薄膜を750℃に加熱することによってチ
ャンネル光導波路4を固相エピタキシャル成長する。次
に、屈折率2.396の組成のPZTクラッド層7を実施例4と
同様にして固相エピタキシャル成長させる。次に、エピ
タキシャル成長後の屈折率が2.420の組成のアモルファ
スPZT光導波路層を上記と同様にして形成の後、チャン
ネル光導波路状のパターンを有するフォトレジストによ
るマスクを用いてリアクティブ・イオン・エッチングを
行う。このパターニングされたアモルファス薄膜を75
0℃に加熱することによってチャンネル光導波路4を固
相エピタキシャル成長する。この上にさらに屈折率2.39
6の組成のPZTクラッド層7を上記と同様にして固相エピ
タキシャル成長させることによって図16のような断面
構造のチャンネル型光導波路が積層された素子を形成で
きる。
【0063】
【発明の効果】本発明の製造方法においては単結晶基板
等の表面に、加熱によってエピタキシャル状薄膜となる
アモルファス状薄膜を形成した後、このアモルファス状
薄膜をエッチングによってパターニングするため、パタ
ーニング速度が速く、エッチストップも容易であり制御
性が良い。したがって、本発明の製造法により、チャン
ネル光導波路やグレーティングなどの微細パターンを効
率よく形成することができ、優れた特性を有する光導波
路素子が生産性よく得られる。また、本発明ではパター
ニングされたアモルファス薄膜を固相エピタキシャル成
長させるために、散乱による光損失が小さい極めて平滑
なエッジ、側壁、表面を有するパターニングされた酸化
物薄膜光導波路が得られる。したがって、本発明の製造
法により、高機能な各種のスイッチング素子、変調素
子、フィルター素子、偏向素子、グレーティング素子あ
るいは光増幅素子などの広範囲な用途の光導波路素子を
高生産性で提供可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光導波路素子の一例の断面を示す。
【図2】図1の光導波路素子の斜視図である。
【図3】本発明の光導波路素子の他の一例の断面を示
す。
【図4】本発明の光導波路素子の他の一例の断面を示
す。
【図5】本発明の光導波路素子の他の一例の断面を示
す。
【図6】S字型チャンネル光導波路を示す図である。
【図7】1×8スプリッター光導波路型を示す図である。
【図8】方向性結合器型の3 dBカプラーを示す図であ
る。
【図9】図8の光導波路素子の断面を示す図である。
【図10】グレーティングを設けた光導波路素子を示す
斜視図である。
【図11】図10の光導波路素子の断面を示す図であ
る。
【図12】多結晶膜にパターニングを行った場合にエッ
ジに生じる凹凸を示す概念図である。
【図13】アモルファス薄膜にパターニングを行った後
エピタキシャル成長させた場合のエッジを示す概念図で
ある。
【図14】実施例8の光導波路素子の断面を示す図であ
る。
【図15】チャンネル光導波路を3次元的に積層した光
導波路素子の断面を示す図である。
【図16】チャンネル光導波路を3次元的に積層した光
導波路素子の断面を示す図である。
【符号の説明】
1 基板 2 バッファ層 3 スラブ型光導波路 4 チャンネル光導波路 5 エッジ部 6 入射端 7 クラッド層 8 グレーティング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長ケ部 英資 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2H047 KA02 KA04 KA05 KA12 KB08 MA01 PA02 PA06 PA21 PA24 QA03 QA07 TA35 TA43 2H079 AA02 AA12 DA03 DA22 DA25 EA02 EA03 HA11 JA07

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単結晶基板の表面に、アモルファス状薄
    膜を形成した後、このアモルファス状薄膜をエッチング
    によって凸型形状にパターニングし、次いで、パターニ
    ングされたアモルファス状薄膜を加熱して固相エピタキ
    シャル成長させることにより、パターニングされたエピ
    タキシャル状酸化物薄膜光導波路を形成することを特徴
    とする光導波路素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 単結晶基板の表面に、凸型形状にパター
    ニングされたエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路を設
    けた後、(1)前記酸化物薄膜光導波路より小さい屈折
    率を有する酸化物クラッド層を固相エピタキシャル成長
    により形成する工程、(2)次いで、加熱によってエピ
    タキシャル状酸化物薄膜光導波路となるアモルファス状
    薄膜を形成した後、このアモルファス状薄膜をエッチン
    グによって凸型形状にパターニングし、次いで、パター
    ニングされたアモルファス状薄膜を加熱して固相エピタ
    キシャル成長させることにより、パターニングされたエ
    ピタキシャル状酸化物薄膜光導波路を形成する工程、の
    (1)および(2)の工程の組み合わせを1回以上行う
    ことを特徴とする光導波路素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 最外層のパターニングされたエピタキシ
    ャル状酸化物薄膜光導波路の上に、さらに該光導波路よ
    り小さい屈折率を有するエピタキシャル状酸化物クラッ
    ド層を設けることを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載の光導波路素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記酸化物クラッド層が、固相エピタキ
    シャル成長により形成されることを特徴とする請求項3
    に記載の光導波路素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記酸化物クラッド層が、パターニング
    された加熱によりエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路
    となるアモルファス状薄膜と、この上に設けられた加熱
    によりエピタキシャル状酸化物クラッド層となるアモル
    ファス状薄膜を形成した後に、加熱して固相エピタキシ
    ャル成長させることにより、エピタキシャル状酸化物薄
    膜光導波路の形成と同時に形成されることを特徴とする
    請求項4に記載の光導波路素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 単結晶基板の表面に、(1)エピタキシ
    ャル状酸化物薄膜光導波路となるアモルファス状薄膜を
    形成した後、このアモルファス状薄膜をエッチングによ
    って凸型形状にパターニングする工程、(2)次いで、
    加熱により前記酸化物薄膜光導波路より小さい屈折率を
    有するエピタキシャル状酸化物クラッド層となるアモル
    ファス状薄膜を形成する工程、(3)次いで、加熱して
    固相エピタキシャル成長させることによりパターニング
    されたエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路とエピタキ
    シャル状酸化物クラッド層とを形成する工程、の(1)
    から(3)までの工程の組み合わせを2回以上行うこと
    を特徴とする光導波路素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記単結晶基板は、前記凸型形状にパタ
    ーニングされたエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路よ
    りも小さい屈折率を有することを特徴とする請求項1な
    いし請求6のいずれか1項に記載の光導波路素子の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 前記単結晶基板は、前記凸型形状にパタ
    ーニングされたエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路よ
    りも小さい屈折率を有するエピタキシャル状酸化物バッ
    ファ層を表面に有することを特徴とする請求項1ないし
    請求項7のいずれか1項に記載の光導波路素子の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 前記酸化物バッファ層が、単結晶基板表
    面へ固相エピタキシャル成長により形成されることを特
    徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載
    の光導波路素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記単結晶基板は、前記凸型形状にパ
    ターニングされたエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路
    と同じ屈折率を有する単結晶状あるいはエピタキシャル
    状のスラブ型酸化物光導波路を表面に有することを特徴
    とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の
    光導波路素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記スラブ型酸化物光導波路が、単結
    晶基板表面へ固相エピタキシャル成長により形成される
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか
    1項に記載の光導波路素子の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記スラブ型酸化物光導波路が、前記
    スラブ型酸化物光導波路よりも屈折率の小さい酸化物バ
    ッファ層を単結晶基板表面へ固相エピタキシャル成長さ
    せた後、固相エピタキシャル成長により形成されること
    を特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか1項
    に記載の光導波路素子の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記スラブ型酸化物光導波路が、単結
    晶基板表面へ不純物拡散あるいはイオン交換により形成
    されることを特徴とする請求項1ないし請求項12のい
    ずれか1項に記載の光導波路素子の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記パターニングされたエピタキシャ
    ル状酸化物薄膜光導波路および前記スラブ型酸化物光導
    波路は、電気光学効果を有する強誘電体であることを特
    徴とする請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記
    載の光導波路素子の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記パターニングされたエピタキシャ
    ル状酸化物薄膜光導波路が、チャンネル型光導波路であ
    ることを特徴とする請求項1ないし請求項14のいずれ
    か1項に記載の光導波路素子の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記パターニングされたエピタキシャ
    ル状酸化物薄膜光導波路が、グレーティングを有する光
    導波路であることを特徴とする請求項1ないし請求項1
    5のいずれか1項に記載の光導波路素子の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記固相エピタキシャル成長が、金属
    有機化合物溶液の塗布工程と、加熱によるアモルファス
    化工程と、加熱による結晶化工程より構成されることを
    特徴とする請求項1ないし請求項16のいずれか1項に
    記載の光導波路素子の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記エッチングがウエット・エッチン
    グであることを特徴とする請求項1ないし請求項17の
    いずれか1項に記載の光導波路素子の製造方法。
  19. 【請求項19】 単結晶基板の表面に、凸型形状にパタ
    ーニングされたエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路を
    設けたことを特徴とする光導波路素子。
  20. 【請求項20】 単結晶基板の表面に、凸型形状にパタ
    ーニングされたエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路を
    設け、さらにこの上に(1)前記酸化物薄膜光導波路よ
    り小さい屈折率を有するエピタキシャル状酸化物クラッ
    ド層と、(2)凸型形状にパターニングされたエピタキ
    シャル状酸化物薄膜光導波路との組み合わせを1以上設
    けたことを特徴とする光導波路素子。
  21. 【請求項21】 前記単結晶基板が、前記凸型形状にパ
    ターニングされたエピタキシャル状酸化物薄膜光導波路
    よりも小さい屈折率を有することを特徴とする請求項1
    9または請求項20に記載の光導波路素子。
  22. 【請求項22】 前記単結晶基板の表面に、前記凸型形
    状にパターニングされたエピタキシャル状酸化物薄膜光
    導波路よりも小さい屈折率を有するエピタキシャル状の
    酸化物バッファ層が設けられていることを特徴とする請
    求項19ないし請求項21のいずれか1項に記載の光導
    波路素子。
  23. 【請求項23】 前記単結晶基板の表面に、前記凸型形
    状にパターニングされたエピタキシャル状酸化物薄膜光
    導波路と同じ屈折率を有するエピタキシャル状のスラブ
    型酸化物光導波路が設けられていることを特徴とする請
    求項19ないし請求項21のいずれか1項に記載の光導
    波路素子。
  24. 【請求項24】 前記スラブ型酸化物光導波路が、前記
    スラブ型酸化物光導波路よりも屈折率の小さいエピタキ
    シャル状の酸化物バッファ層の上に形成されていること
    を特徴とする請求項23に記載の光導波路素子。
  25. 【請求項25】 最表面層のエピタキシャル状酸化物薄
    膜光導波路の上に該光導波路より小さい屈折率を有する
    エピタキシャル状酸化物クラッド層を設けることを特徴
    とする請求項19ないし請求項24のいずれか1項に記
    載の光導波路素子。
  26. 【請求項26】 前記パターニングされたエピタキシャ
    ル状酸化物薄膜光導波路および前記スラブ型酸化物光導
    波路は、電気光学効果を有する強誘電体であることを特
    徴とする請求項19ないし請求項25のいずれか1項に
    記載の光導波路素子。
  27. 【請求項27】 前記パターニングされたエピタキシャ
    ル状酸化物薄膜光導波路が、チャンネル型光導波路であ
    ることを特徴とする請求項19ないし請求項26のいず
    れか1項に記載の光導波路素子。
  28. 【請求項28】 前記パターニングされたエピタキシャ
    ル状酸化物薄膜光導波路が、グレーティングを有する光
    導波路であることを特徴とする請求項19ないし請求項
    27のいずれか1項に記載の光導波路素子。
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