JP2000304563A - 自動車用推奨経路探索装置 - Google Patents

自動車用推奨経路探索装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユーザの好みに合った推奨経路を、推奨経路
探索指示時のユーザ操作を簡略しつつ、探索できるよう
にする。 【解決手段】 カーナビゲーション装置10の装備されて
いる自動車の直近100kmの利用した道路の種別の統
計データを蓄積する。蓄積した統計データに基づいてユ
ーザの好みの道路種別を探り、推奨経路の探索指示時
は、ユーザによる道路種別の指示操作は省略し、統計デ
ータより探ったユーザの好みに沿った道路種別の探索条
件で目的地までの推奨経路を探索する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カーナビゲーシ
ョン装置に適用される自動車用推奨経路探索装置に係
り、詳しくは推奨経路探索時のユーザ操作を簡単化でき
る自動車用推奨経路探索装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の走行では、ユーザにより利用す
る道路の種別に好みの差異がある。例えば、多少の渋滞
があっても国道の走行を好むユーザもいれば、渋滞を避
け、裏道等の非国道を好んで自動車を走行させるユーザ
もいる。
【0003】そこで、従来の自動車用推奨経路探索装置
では、推奨経路を探索する場合、探索する推奨経路がユ
ーザの好みに合うように、ユーザに道路種別を指定させ
るようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】推奨経路探索時に、探
索する推奨経路の道路種別についての条件をユーザに指
定させることは、その分、ユーザ操作を煩雑化させ、ま
た、推奨経路の提示を遅らせる。
【0005】この発明の目的は、上述の問題点を克服で
きる自動車用推奨経路探索装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の自動車用推奨
経路探索装置(10)によれば、ユーザの過去に走行に利用
した道路の種別について統計データを蓄積し、蓄積して
ある統計データに基づいて走行道路の種別についてのユ
ーザの選択傾向を分析し、所定の目的地までの推奨経路
の探索の指示があったときは、統計データに基づいて分
析した道路種別についてのユーザの選択傾向に沿った推
奨経路を探索するようになっている。
【0007】道路種別は、全部の道路について、2種類
以上、何種類の区分けであってもよいとする。道路種別
を細かく区分けする程、ユーザの好みを細かく分析する
ことができる。道路種別を7個に区分けした例を挙げる
と、広域高速道路(例:東名高速道路とか東北高速道
路とかの広域高速道路)、都市高速道路(広域高速道
路に比して狭い地域範囲にわたる高速道路)、国道、
主要地方道路、主要地方道路を除く都道府県道路、
一般道(市町村道路の内、所定幅以上の道路)、及び
細道(市町村道路の内、所定幅未満の道路)となる。
また、これらを3種類の区分けにする場合は、広域高
速道路と都市高速道路とから成る高速道路、国道、
高速道路と国道とを除く残りすべての道路となる。この
ように、各自動車用推奨経路探索装置(10)に応じて道路
種別の区分け個数を設定できる。
【0008】蓄積してある統計データに基づいて走行道
路の種別についてのユーザの選択傾向の分析は、ユーザ
による推奨経路の指示があってからでもよいし、ユーザ
による推奨経路の指示の前に、予め分析して、メモリに
保存して、ユーザによる推奨経路の指示があったとき
は、保存中の分析データを読み出すだけにすることもで
きる。
【0009】推奨経路の探索指示は、ユーザが自ら出す
こともあるし、ユーザの自動車が最初の推奨経路から外
れていることを自動車用推奨経路探索装置(10)が検知し
たときに、推奨経路の再探索のために、自動車用推奨経
路探索装置(10)が出すこともあるとする。
【0010】「道路種別についてのユーザの選択傾向に
沿った推奨経路を探索する」とは、(a)推奨経路が、
ユーザの選択傾向の大きい道路種別の道路、すなわちユ
ーザの好みの道路種別の道路から構成されるように、推
奨経路を探索することだけでなく、(b)選択傾向の小
さい道路種別の道路、すなわちユーザの好まない道路種
別の道路を、推奨経路の部分から除外するように、推奨
経路を探索することも含むものとする。
【0011】こうして、統計データに基づいて走行道路
の種別についてのユーザの選択傾向が算出される結果、
ユーザによる道路種別の一々の指示は省略され、推奨経
路探索時のユーザ操作を簡単化できる。また、ユーザに
よる道路種別の指示が省略されるので、ユーザによる道
路種別の指示操作を待つことなく、推奨経路の探索が開
始され、ユーザへの推奨経路の提示を早めることができ
る。
【0012】この発明の自動車用推奨経路探索装置(10)
によれば、蓄積する統計データは、直近の所定走行距離
範囲の走行における各道路種別ごとの走行距離について
のデータである。
【0013】直近の所定走行距離範囲の走行とは、例え
ば、現時点(=推奨経路の探索指示時点)又は今回のド
ライブ開始時点から過去の走行距離100kmまての走
行である。
【0014】この発明の自動車用推奨経路探索装置(10)
によれば、蓄積する統計データは、直近の所定走行時間
範囲の走行における各道路種別ごとの走行時間について
のデータである。
【0015】直近の所定走行時間範囲の走行とは、例え
ば、現時点又は今回のドライブ開始時点から過去、10
0時間である。
【0016】ユーザは、例えば運転スキルや土地勘の向
上等による、優先して走行する道路の種別が変わること
がある。また、雪国では、ユーザは、冬場と冬場以外で
選択する道路種別を変えることがある。あまり過去の統
計データを使用することなく、直近の所定走行距離範囲
及び所定走行時間範囲の走行についての統計データを使
用することにより、統計データの蓄積量が膨大化するの
を防止しつつ、最近のユーザによる推道路種別の選択傾
向に沿う推奨経路を探索することができる。
【0017】この発明の自動車用推奨経路探索装置(10)
によれば、蓄積してある統計データのデータ量が所定量
に達していない場合は、統計データに基づいて分析した
道路種別についてのユーザの選択傾向に沿った推奨経路
の探索は中止し、優先する道路種別として予め設定して
ある道路種別に基づいて、推奨経路の探索を実施するこ
とにするようになっている。
【0018】自動車用推奨経路探索装置(10)を自動車に
取付けたばかりとか、自動車用推奨経路探索装置(10)の
統計データをリセット(自動車の所有者が変わったとか
等に因る必要が生じて、統計データを一旦、全部クリア
することがあるかもしれない。)したばかりの場合で
は、統計データの蓄積量が所定量に達していないことが
ある。このような場合でも、十分な蓄積量のない統計デ
ータを使用してもよいが、統計データの信頼性に欠ける
こともあるので、このように場合には、統計データに基
づく道路種別についてのユーザの選択傾向に沿った推奨
経路の探索は中止し、予め設定してある道路種別に基づ
いて推奨経路の探索処理を行い、ユーザの意図に反する
推奨経路の探索を防止できる。
【0019】この発明の自動車用推奨経路探索装置(10)
によれば、自動車利用目的モードを複数個、設定し、自
動車利用目的モードごとに統計データの蓄積を行うもの
とし、統計データに基づく道路種別についてのユーザの
選択傾向の分析は、自動車利用目的モードごとに各自動
車利用目的モードの統計データに基づいて行うようにな
っている。
【0020】自動車利用目的モードとは例えば通勤(通
学も含む。)モードとかレジャーモードである。ユーザ
は通勤時では、渋滞を避けて、裏道等の非国道を好んで
走行し、レジャー時では、道に迷うのを回避するため、
国道等を好んで走行することがある。自動車利用目的モ
ードを区分けしないで、統計データを採ると、全体の統
計データが通勤時のものに偏り、推奨経路の探索の必要
があるレジャー時も、非国道が優先されて、ユーザの意
図に反した推奨経路が探索されてしまうことがある。自
動車利用目的モードごとに統計データの蓄積を行って、
推奨経路の探索も自動車利用目的モードごとに各自動車
利用目的モードの統計データに基づいて行うことによ
り、有効な推奨経路を探索できる。
【0021】この発明の自動車用推奨経路探索装置(10)
によれば、自動車利用者別に利用者モードを設定し、利
用者モードごとに統計データの蓄積を行うものとし、統
計データに基づく道路種別についてのユーザの選択傾向
の分析は、利用者モードごとに各自動車利用目的モード
の統計データに基づいて行うようになっている。
【0022】例えば、同じ自動車を家族(例:父、母、
息子、娘)で一緒に使う場合がある。各ユーザごとに、
道路種別の選択傾向が異なることがある。自動車利用者
別に統計データを蓄積し、推奨経路の探索時では、利用
者ごとに道路種別の選択傾向に沿った推奨経路を探索す
ることにより、同じ自動車を複数のユーザが共通に利用
する場合にも、各ユーザの好みに合った推奨経路を探索
できる。
【0023】この発明の自動車用推奨経路探索装置(10)
によれば、統計データに基づいて道路種別について分析
したユーザの選択傾向に沿う推奨経路の探索は、推奨経
路全体ではなく、推奨経路の所定部分に限定して行われ
るようになっている。
【0024】推奨経路の部分とは、例えば、推奨経路を
3分割して、出発地側部分、中間部分、目的地側部分と
すると、これら出発地側部分、中間部分、目的地側部分
のことである。3分割に限定されず、中間部分をさら
に、2分割して、推奨経路全体を5分割とすることもで
きる。道路種別について算出したユーザの選択傾向に沿
う推奨経路の探索は、推奨経路全体ではなく、推奨経路
の部分としての出発地側部分、中間部分、又は目的地側
部分に限定して、適用される。例えば、ユーザは、推奨
経路の出発地側部分の地域については、自宅近辺であ
り、土地勘があるが、推奨経路の目的地側部分について
は、土地勘のないことがある。統計データに基づいて道
路種別について分析したユーザの選択傾向に沿う推奨経
路の探索を、例えば推奨経路の目的地側部分の探索につ
いてのみ適用して、その他の部分では、利用を控えるこ
とにして、統計データに基づく道路種別についてのユー
ザの選択傾向に沿う推奨経路探索を、推奨経路の特定部
分に特化して適用し、ユーザの便に供することができ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態について
図面を参照して説明する。図1はカーナビゲーション装
置10のブロック図である。12は、マイクロコンピュータ
等から成るメインコントローラ、14は自車位置処理装
置、16はCD−ROM等から成る地図データベース、18
は、CD−ROMドライブ等から成る記録媒体読み取り
装置、20はRAM等から成る主記憶メモリ、22は入力装
置、24は映像処理装置、26は音声出力装置(スピーカ)
である。自車位置処理装置14は、さらに、自車の回転角
速度を検出する角速度センサ及び自車の走行距離を検出
する距離センサを含む自律航法センサ28、車両の現在位
置と現在方位を衛星航法で測位するGPS受信機30、並
びに自律航法センサ28及びGPS受信機30からの入力に
基づいて自車位置を計算する自車位置計算装置32を装備
している。記録媒体読み取り装置18は、地図データベー
ス16より地図データを読み取り、メインコントローラ12
へ出力する。メインコントローラ12は、記録媒体読取り
装置18からの道路ネットワークのユニットデータと、自
車位置処理装置14からの自車の現在地データと、ユーザ
が入力装置32より入力した例えば自車の出発地及び目的
地に関する位置データとを主記憶メモリ20に記憶する。
メインコントローラ12は、主記憶メモリ20から読み出し
たデータに基づいて推奨経路案内データ等を計算し、そ
の推奨経路案内データ、自車位置を含む地域の地図デー
タ、自車位置データ等を映像処理装置24へ出力する。ま
た、メインコントローラ12は、音声出力装置26へデータ
を送って、音声出力装置26よりユーザへ情報を適宜、音
声で知らせる。映像処理装置24は、表示装置(ディスプ
レー)38の他に、グラフィクコントローラ34及びビデオ
RAM36を含み、グラフィクコントローラ34により推奨
経路案内データをビデオRAM36に記憶させ、かつビデ
オRAM36から読み出した推奨経路案内データを表示装
置38に出力し、表示させる。
【0026】図2は推奨経路の探索指示があったときの
処理のフローチャートである。推奨経路の探索指示は、
ユーザにより行われる場合だけでなく、カーナビゲーシ
ョン装置10が表示装置38を介してユーザへ推奨経路を提
示した後、ユーザの自動車が推奨経路から外れてしま
い、それをカーナビゲーション装置10が検知したとき
に、自動的に行われる場合も含む。S41では、利用道
路の種別についての統計データを参照する。図3は走行
距離に基づく利用道路の統計データを示している。統計
データとしては、直近の所定走行距離の統計データとし
ての今回の推奨経路探索の指示のあった時点を0kmと
し、これを遡る過去100kmまでの走行についての統
計データを蓄積している。蓄積された統計データは、過
去に遡る100kmより以過去となった走行データは、
蓄積される統計データから捨てられる。この例では、道
路種別は、高速道路と高速道路以外の一般道路とに2分
類され、さらに、一般道路は、国道と非国道とに2分類
されている。結局、道路は、高速道路、国道、非国道の
3分類される。この例における蓄積されている統計デー
タによれば、走行距離100kmにおけるの走行につい
て、一般道路及び高速道路の利用割合はそれぞれ30%
及び70%であった。また、一般道路の中での走行距離
については、非国道及び国道の利用割合はそれぞれ80
%及び20%であった。
【0027】図2に戻って、S42では、図3の統計デ
ータに基づいて利用道路の種別についての探索条件が決
定される。探索条件としての道路種別に関して、道路種
別を高速道路に決定するときの条件は、高速道路の利用
割合が直近100kmの中で必ずしも過半(50+α
%)であることとすることもなく、それより少ない割
合、例えば40%を超えることや、図3の統計データで
は、道路種別を3個に分けているので、全体の1/3
(=33.33・・・%)を超えているいることとして
もよい。図3の統計データでは、高速道路の利用割合は
30%であり、これは所定の基準値未満であるとして、
高速道路は、推奨経路の探索における1個の探索条件と
しての道路種別から除外される。推奨経路の探索におけ
る1個の探索条件としての道路種別を一般道路に決定し
た場合に、一般道路の内で国道及び非国道のどちらに決
定するかは、どちらが一般道路走行距離の過半を占めて
いるか否かにより行うようになっており、図3では、非
国道が、統計データにおける一般道路の中で過半を占め
ているので、推奨経路の探索における1個の探索条件と
しての道路種別は、最終的に、非国道に決定される。S
43では、S42で決定した道路種別に基づいて、推奨
経路の探索が実施される。すなわち、非国道を通る推奨
経路が探索される。
【図面の簡単な説明】
【図1】カーナビゲーション装置のブロック図である。
【図2】推奨経路の探索指示があったときの処理のフロ
ーチャートである。
【図3】走行距離に基づく利用道路の統計データを示す
図である。
【符号の説明】
10 カーナビゲーション装置(自動車用推奨経路探
索装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C032 HB06 HD16 HD26 2F029 AA02 AB01 AB07 AB09 AB13 AC02 AC04 AC08 AC13 AC14 AC20 5H180 AA01 BB13 FF04 FF05 FF10 FF22 FF25 FF27 FF32

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ユーザの過去に走行に利用した道路の種
    別について統計データを蓄積し、蓄積してある統計デー
    タに基づいて走行道路の種別についてのユーザの選択傾
    向を分析し、所定の目的地までの推奨経路の探索の指示
    があったときは、統計データに基づいて分析した道路種
    別についてのユーザの選択傾向に沿った推奨経路を探索
    するようになっていることを特徴とする自動車用推奨経
    路探索装置。
  2. 【請求項2】 蓄積する統計データは、直近の所定走行
    距離範囲の走行における各道路種別ごとの走行距離につ
    いてのデータであることを特徴とする請求項1記載の自
    動車用推奨経路探索装置。
  3. 【請求項3】 蓄積する統計データは、直近の所定走行
    時間範囲の走行における各道路種別ごとの走行時間につ
    いてのデータであることを特徴とする請求項1記載の自
    動車用推奨経路探索装置。
  4. 【請求項4】 蓄積してある統計データのデータ量が所
    定量に達していない場合は、統計データに基づいて分析
    した道路種別についてのユーザの選択傾向に沿った推奨
    経路の探索は中止し、優先する道路種別として予め設定
    してある道路種別に基づいて、推奨経路の探索を実施す
    ることにするようになっていることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載の自動車用推奨経路探索装置。
  5. 【請求項5】 自動車利用目的モードを複数個、設定
    し、自動車利用目的モードごとに統計データの蓄積を行
    うものとし、統計データに基づく道路種別についてのユ
    ーザの選択傾向の分析は、自動車利用目的モードごとに
    各自動車利用目的モードの統計データに基づいて行うよ
    うになっていることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    かに記載の自動車用推奨経路探索装置。
  6. 【請求項6】 自動車利用者別に利用者モードを設定
    し、利用者モードごとに統計データの蓄積を行うものと
    し、統計データに基づく道路種別についてのユーザの選
    択傾向の分析は、利用者モードごとに各自動車利用目的
    モードの統計データに基づいて行うようになっているこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の自動車
    用推奨経路探索装置。
  7. 【請求項7】 統計データに基づいて道路種別について
    分析したユーザの選択傾向に沿う推奨経路の探索は、推
    奨経路全体ではなく、推奨経路の所定部分に限定して行
    われるようになっていることを特徴とする請求項1〜6
    のいずれかに記載の自動車用推奨経路探索装置。
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