JP2000304050A - 動圧軸受装置及びその製造方法 - Google Patents

動圧軸受装置及びその製造方法

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JP2000304050A
JP2000304050A JP11113431A JP11343199A JP2000304050A JP 2000304050 A JP2000304050 A JP 2000304050A JP 11113431 A JP11113431 A JP 11113431A JP 11343199 A JP11343199 A JP 11343199A JP 2000304050 A JP2000304050 A JP 2000304050A
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cylindrical
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JP11113431A
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English (en)
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Kazuo Shiba
和男 柴
Shuichiro Hosoya
修一郎 細谷
Kazuo Kozu
一男 神津
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Cimeo Precision Co Ltd
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Cimeo Precision Co Ltd
Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁性流体を用いる動圧軸受装置の組立の際、
円筒形状磁石部材を含むジャーナルユニットの従来の加
工・組立方法では、発生した切りくずなどのゴミが完全
に除去されぬまま組み立てられ、磁性流体保持性能の低
下等品質面で劣る原因になっていた。 【解決手段】 磁性体である内側ヨーク24に対して
上、下ジャーナル軸受部材22、23を嵌合接着し、こ
のジャーナルユニット2(磁石を除く)に内外径の仕上
げ加工を施して洗浄し円筒度を確保する。一方円筒形状
を径方向に略3等分した分轄形状磁石1を粉末成形法に
より成形し、焼成してから着磁装置に平面的に並べて着
磁しておき、着磁した分割形状磁石1を内側ヨーク24
の外周を覆うように組み合わせて接着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動圧軸受装置及び
その製造方法に関する。より詳細には、前記動圧軸受装
置に用いられる磁石部材の構造及びその組立方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】マルチメディア時代の黎明期を過ぎ、さ
らなる進化をし続けている今日、コンピュータの記憶装
置として使用されているハードディスク駆動装置(以下
HDDとする)は、最近の急激な技術進歩により、記録
密度の高容量化とともに小型化が計られており、そのス
ピンドルモータ(以下SPMとする)に要求される仕様
は、厳しい精度面のほかに、使用される材料や生産環境
面からも極めて制約の多いモータとなっている。このよ
うな背景の中で、厳しい要求をバランス良く充たしなが
ら、さらなる特性向上をはかるために、動圧軸受装置を
採用しているSPMが当業者に知られている。
【0003】まず、図面を用いて、このような従来の動
圧軸受装置を説明する。図3は、HDDの回転駆動部に
組み込まれる動圧軸受装置の主要部を示す断面図であ
り、図4はそのジャーナルユニット部を示す断面図、図
5はジャーナルユニット部の組立方法を示す分解斜線図
である。
【0004】まず、動圧軸受装置の構成を説明する。図
3において、10は固定部であって、11の固定軸とで
あって固定軸11に固定した31の上部スラスト軸受部
材と、同じく32の下部スラスト軸受部材からなってい
る。固定軸11はHDDの基材に取付けるためのネジ穴
11aと軸受内空間と外気とをつなぐ連通孔11bとを
有している。20は固定部10以外の部分からなる回転
部である。22は上部ジャーナル軸受部材、23は下部
ジャーナル軸受部材であり、24は磁性材からなる内側
ヨークであって、21は図4に示すように、上、下ジャ
ーナル軸受部材22、23が内側ヨーク24を介して結
合されたジャーナルユニットである。25は同じくジャ
ーナルユニット21を構成する円筒形状の磁石部材であ
り、内側ヨーク24の外周に嵌合している。41は外側
ヨークの上の端の側面に固定した上部シール部材、42
は同じく下の端の側面に固定した下部シール部材であ
る。26は図示しない記憶媒体を保持して回転する磁性
材からなる外側ヨークである。外側ヨーク26の内周に
ジャーナルユニット21が嵌合固定されている。
【0005】更に前記動圧軸受装置の軸受部(上、下ジ
ャーナル軸受部材22、23及び上、下スラスト軸受部
材31、32)の固定部10側と回転部20側との対向
面の何れかの側には、それぞれラジアル方向、スラスト
方向を支承するための図示しない動圧発生溝が形成され
ている。固定部10と回転部20との隙間に満たされた
作動油に、回転部20の回転力を利用して動圧を発生さ
せ、その動圧によって固定部10に対して回転部20を
支持するものである。また前記作動油として最近では、
磁性流体を用いたものが提案されており、(特開平7−
279961号・特開平7−310746号・特開平7
−310747号・特開平10−96421号を参照)
この提案での動圧軸受装置は、いずれも、軸方向もしく
は径方向に着磁した円筒形状磁石部材を、固定部10も
しくは回転部20に設置して磁気回路を形成し、前記動
圧発生溝が形成された隙間に満たされた磁性流体を磁力
で保持するようにし、前記作動油たる磁性流体が外部に
流出しないようにしたものである。
【0006】次に、前記動圧軸受装置の加工・組立方法
について説明する。まず、図5によりジャーナルユニッ
ト21の加工・組立について述べるが、上部ジャーナル
軸受部材22、下部ジャーナル軸受部材23、内側ヨー
ク24及び円筒形状の磁石部材25を、それぞれ加工し
た後、まず磁石部材25を径方向に着磁しておく。そし
て、内側ヨーク24と下部ジャーナル軸受部材23とを
嵌合接着(ステップ)後、内側ヨーク24に着磁され
た磁石部材25を嵌挿し(ステップ)、更に上部ジャ
ーナル軸受部材22を嵌合接着(ステップ)する。そ
の後、上、下ジャーナル軸受部材22、23の同軸度を
出すために内外径の仕上げ加工を施した後に洗浄してジ
ャーナルユニット21を完成する。次にジャーナルユニ
ット21を外側ヨークに嵌合固定した後、固定軸11を
ジャーナルユニット21に嵌挿し、固定軸11に上、下
スラスト軸受部材31、23を挿嵌固定し、その他の部
材を嵌合接着することで、前記動圧軸受装置を組み立て
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した従
来の動圧軸受装置において、その組立の際、ジャーナル
ユニットである軸受部材、内側ヨーク、及び着磁された
磁石部材を嵌合接着後、軸受の同軸度を出すために後加
工がなされ、発生した切りくずなどのゴミが、着磁され
ている磁石部材に付着し、完全に取り除かれぬまま組立
されるため、磁性流体の保持性能の低下などの精度面で
劣ってしまう原因になっていた。また、径方向に着磁し
た円筒形状の磁石部材を採用しているために、着磁に際
しては、磁石部材の中央穴にポールピースを通す必要が
あり、それによって量産性、作業性が悪いばかりでな
く、十分な着磁ができず、従って磁性流体の十分な保持
ができないなどの問題が生じていた。
【0008】本発明の目的は、上記の課題を解決し、同
軸度、組立性、磁性流体保持性能の良い動圧軸受の構造
及びその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、固定軸または回転軸と、該固定軸また
は回転軸を動圧軸受部により軸受保持するジャーナル軸
受部材と、該ジャーナル軸受部材を嵌合固着する回転部
または固定部と、前記回転軸または固定軸と共通の中心
軸を有し径方向に着磁された円筒形状磁石部材とを有
し、該磁石部材により形成した磁界により作動流体とし
ての磁性流体を保持するようにした動圧軸受装置におい
て、前記円筒形状磁石部材は、円筒形状を円周方向に3
分割以上に略等分割した形状の分割形状磁石を組み合わ
せて構成したことを特徴とする。
【0010】また、前記分割形状磁石を磁性体からなる
円筒形状部材の表面に接着したことを特徴とする。
【0011】また、固定軸または回転軸と、該固定軸ま
たは回転軸を動圧軸受部により軸受保持するジャーナル
軸受部材と、該ジャーナル軸受部材を嵌合固着する回転
部または固定部と、前記回転軸または固定軸と共通の中
心軸を有し径方向に着磁された円筒形状磁石部材とを有
し、該磁石部材により形成した磁界により作動流体とし
ての磁性流体を保持するようにした動圧軸受装置の製造
方法において、上下ジャーナル軸受部を結合し、該結合
した上下ジャーナル軸受部の内外径を加工した後に、予
め円筒形状を円周方向に3分割以上に略等分割した形状
状態で径方向に着磁した分割形状磁石を、前記円筒形状
に組み合わせることを特徴とする
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の一実
施の形態である動圧軸受装置を説明する。図1は、本発
明の一実施の形態である動圧軸受装置のジャーナルユニ
ットの組立方法を示す分解斜示図、図2は分割形状磁石
の着磁方法を示す斜視図である。完成したジャーナルユ
ニットは従来と磁石部材のみが異なっているので、完成
後の図面を省略した。
【0013】まず、図面を用いて、本発明の一実施の形
態の構成を説明する。図1、図2において、1は円筒形
状を径方向に略3等分した分割形状磁石であり、従来の
円筒形状の磁石部材に代えて、3枚の分割形状磁石1を
ジャーナルユニットに採用している。その他の構成要素
は従来の技術で説明したと同様なものであるので、従来
と同一構成要素には従来と同一の番号を付して説明を省
略する。2はジャーナルユニットを示しており、3枚の
分割形状磁石1、上部ジャーナルユニット22、下部ジ
ャーナルユニット23、内側ヨーク24から構成されて
いる。
【0014】続いてこのジャーナルユニットの加工及び
組立方法を、図1、図2を用いて説明する。上部ジャー
ナル軸受部材22、下部ジャーナル軸受部材23及び内
側ヨーク24をそれぞれ加工後、内側ヨーク24に対し
てそれぞれ上、下ジャーナル軸受部材22、23を嵌合
接着する(ステップ、)。その後、同軸度を出すた
めに内外径の仕上げ加工(ステップ)を施し、加工後
に洗浄を行う。一方分割形状磁石1を粉末成形加工によ
り成形し、成形後に焼成し、焼成後に分割形状磁石を図
2に示すような方法で着磁装置の電極の間に平面に並べ
て径方向に着磁する。このとき、着磁装置の電極は単純
な構成にすることができるので着磁の作業性と着磁効率
がよく十分な磁力が得られる。着磁された分割形状磁石
1を、洗浄を終えたジャーナルユニット部(磁石部材を
除く)の磁性体である内側ヨーク24の外周に張り合わ
せ(ステップ、、)、円筒形状に組み合わせて接
着する。完成したジャーナルユニット2に対する後の工
程は従来と同様にして動圧軸受装置を組み立てる。
【0015】ここで、実施の形態の効果として、ジャー
ナルユニット2においては、分割形状磁石1と磁石部材
を除いたジャーナルユニットとを別々に加工・洗浄を
し、嵌合接着をすることが可能となり、従来と比較し
て、発生した切りくずなどのゴミを完全に排除し、組み
立てすることができる利点が生まれる。分割形状磁石な
ので着磁が容易であり、生産性も向上する。
【0016】上記実施の形態では磁石部材を予め分割し
た形状で成形着磁しておき、組立後に円筒形状を構成す
るようにしたが、分割形状磁石同士は組み合わせ後に完
全な円筒形状を成さず若干離間させてもよい。また、円
筒形状磁石の分割は組立性と着磁効率とを同時に満足さ
せるには略3分割するのが最も良いが、3分割以上に分
割してもよい。また、上記実施の形態では固定軸が固定
部に、ジャーナル軸受部材が回転部になっているが、こ
れをジャーナル軸受部材の方を固定部に設置して、回転
軸を支承するように構成してもよい。
【0017】
【発明の効果】以上の如く、本発明による動圧軸受装置
の製造方法によれば、磁石部材を分割形状にすること
で、着磁の容易化と生産性が向上し、ジャーナルユニッ
トの加工ができ、軸受部の洗浄後に着磁した磁石部材を
組み立てるため、切りくずなどのゴミの付着もなくな
り、同軸度や組立性などといった作業面が向上し、それ
に相乗して、磁性流体保持性能の向上につながり、従来
以上の高精度を持つ、動圧軸受装置を備えたHDDを提
供することができる。また、磁石部材においては、従来
の丸棒またはリングにより加工切断していたものから、
円筒形状を分割した分轄形状磁石にするために、粉末成
形により加工することができ、着磁効率も向上して磁性
流体の保持が十分に行えるようになった。量産性も向上
しコストダウンにつながることからも、製造する側にと
っても有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である、動圧軸受装置に
含まれる、ジャーナルユニットの組立方法を示す分解斜
視図である。
【図2】本発明の一実施形態である、分割形状磁石の着
磁方法を示す斜視図である。
【図3】HDDの回転駆動部に組み込まれる動圧軸受装
置の主要部の断面図である。
【図4】従来のジャーナルユニットの構成を示す縦断面
図である。
【図5】従来のジャーナルユニットの組立方法を示す分
解斜視図である。
【符号の説明】
1 分轄形状磁石 2 ジャーナルユニット 10 固定部 11 固定軸 20 回転部 21 ジャーナルユニット 22 上部ジャーナル軸受部材 23 下部ジャーナル軸受部材 24 内側ヨーク 26 外側ヨーク 31 上部スラスト軸受部材 32 下部スラスト軸受部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神津 一男 長野県北佐久郡御代田町大字御代田4107番 地5 シメオ精密株式会社内 Fターム(参考) 3J011 DA02 JA03 KA04 LA05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定軸または回転軸と、該固定軸または
    回転軸を動圧軸受部により軸受保持するジャーナル軸受
    部材と、該ジャーナル軸受部材を嵌合固着する回転部ま
    たは固定部と、前記回転軸または固定軸と共通の中心軸
    を有し径方向に着磁された円筒形状磁石部材とを有し、
    該磁石部材により形成した磁界により作動流体としての
    磁性流体を保持するようにした動圧軸受装置において、
    前記円筒形状磁石部材は、円筒形状を円周方向に3分割
    以上に略等分割した形状の分割形状磁石を組み合わせて
    構成したことを特徴とする動圧軸受装置。
  2. 【請求項2】 前記分割形状磁石を磁性体からなる円筒
    形状部材の表面に接着したことを特徴とする請求項1記
    載の動圧軸受装置。
  3. 【請求項3】 固定軸または回転軸と、該固定軸または
    回転軸を動圧軸受部により軸受保持するジャーナル軸受
    部材と、該ジャーナル軸受部材を嵌合固着する回転部ま
    たは固定部と、前記回転軸または固定軸と共通の中心軸
    を有し径方向に着磁された円筒形状磁石部材とを有し、
    該磁石部材により形成した磁界により作動流体としての
    磁性流体を保持するようにした動圧軸受装置の製造方法
    において、上下ジャーナル軸受部を結合し、該結合した
    上下ジャーナル軸受部の内外径を加工した後に、予め円
    筒形状を円周方向に3分割以上に略等分割した形状状態
    で径方向に着磁した分割形状磁石を、前記円筒形状に組
    み合わせることを特徴とする動圧軸受装置の製造方法。
JP11113431A 1999-04-21 1999-04-21 動圧軸受装置及びその製造方法 Pending JP2000304050A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003018809A (ja) * 2001-07-03 2003-01-17 Crd Kk 流体軸受

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003018809A (ja) * 2001-07-03 2003-01-17 Crd Kk 流体軸受

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