JP2000303864A - バルブ特性可変装置の異常処理装置 - Google Patents

バルブ特性可変装置の異常処理装置

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JP2000303864A
JP2000303864A JP11113590A JP11359099A JP2000303864A JP 2000303864 A JP2000303864 A JP 2000303864A JP 11113590 A JP11113590 A JP 11113590A JP 11359099 A JP11359099 A JP 11359099A JP 2000303864 A JP2000303864 A JP 2000303864A
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valve
engine
duty ratio
timing
fluctuation
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Hideaki Otaki
英明 大瀧
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Toyota Motor Corp
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    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/34Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift
    • F01L1/344Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear
    • F01L1/3442Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear using hydraulic chambers with variable volume to transmit the rotating force
    • F01L2001/34423Details relating to the hydraulic feeding circuit
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    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

(57)【要約】 【課題】異物の噛み込みを解消し、併せて機関燃焼状態
の悪化を抑制することのできるバルブ特性可変装置の異
常処理装置を提供する。 【解決手段】バルブ特性可変装置は、吸気カムシャフト
10の回転位相を可変とする可変機構20、同可変機構
20に供給される作動油の圧力を調整する油圧制御弁6
0、同弁60を駆動制御する電子制御装置(ECU)8
0を備える。ECU80は、可変機構20が異常である
旨判断すると、その弁位置が繰り返し変動するように油
圧制御弁60を駆動制御する。この際、ECU80は油
圧制御弁60の弁位置の変動幅を最初は小さく設定し、
その変動回数が所定回数を上回ったときに同変動幅を大
きく設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、油圧制御弁の弁
位置に応じて可変供給される油圧に基づいて内燃機関の
バルブ特性を可変とするバルブ特性可変装置の異常処理
装置に係り、詳しくは、バルブ特性可変装置に動作異常
が有る旨判断されている間、油圧制御弁の弁位置が繰り
返し変動するように、同油圧制御弁を強制的に駆動制御
するようにしたバルブ特性可変装置の異常処理装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の吸気バルブや排気バルブの開
閉時期(いわゆるバルブタイミング)やリフト量といっ
たバルブ特性を可変とするバルブ特性可変装置として
は、例えば、油圧制御弁を通じて可変供給される油圧に
基づいてカムシャフトの回転位相を変更し、同カムシャ
フトにより開閉されるバルブのバルブタイミングを機関
運転状態に応じた時期に変更するようにしたものが知ら
れている。
【0003】こうしたバルブ特性可変装置に作動油とし
て用いられる油は、通常、機関各部での潤滑油としても
用いられるため、その中に金属粉等の異物が混入するこ
とがある。このため、異物の大部分はフィルタ等により
油中から除去されるものの、除去しきれない微小な異物
が油圧制御弁の弁体に噛み込まれてしまうことがある。
こうした異物の噛み込みが発生すると所定の油圧が確保
されなくなり、バルブ特性可変装置が正常に動作しなく
なる。
【0004】そこで、従来では特開平8−28219号
公報に記載されるように、バルブ特性可変装置によるバ
ルブタイミングの変更動作が異常である旨判断したとき
に、油圧制御弁の弁体の位置を所定の変動幅で繰り返し
変動させるようにしている。このように弁体の位置を変
動させることによって、噛み込まれた異物を油圧制御弁
から好適に取り除くことができ、その後はバルブ特性可
変装置を正常に動作させることができるようになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記異常処
理にあっては、より大きな変動幅をもって弁体を変動さ
せることが異物の噛み込みを速やかに解消する上で有効
である。しかしながら、予め変動幅を大きく設定してお
くと、その弁位置の変動に伴って異物の噛み込みが解消
されると同時にバルブタイミングが機関運転状態とは無
関係に大きく変動してしまうことがある。こうしたバル
ブタイミングの変動が生じると、機関燃焼状態の悪化を
招くようになり、機関低速運転時にあっては、こうした
機関燃焼状態の悪化が更に顕著になって機関停止(スト
ール)に至る場合もある。
【0006】このように従来の異常処理は、異物の噛み
込みを解消し、更にその実行に伴う機関燃焼状態への影
響をも考慮するとなると、異常処理態様の自由度が制約
されており、なお改良の余地を残すものとなっていた。
【0007】この発明は、こうした従来の実情に鑑みて
なされたものであり、その目的は、異物の噛み込みを解
消し、併せて機関燃焼状態の悪化を抑制することのでき
るバルブ特性可変装置の異常処理装置を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した発明
では、油圧制御弁の弁位置に応じて可変供給される油圧
に基づいて内燃機関のバルブ特性を可変とするバルブ特
性可変装置の動作異常を判断する判断手段と、該判断手
段により前記バルブ特性可変装置に動作異常が有る旨判
断されている間、前記油圧制御弁の弁位置が繰り返し変
動するように該油圧制御弁を強制的に駆動制御する駆動
制御手段とを備えたバルブ特性可変装置の異常処理装置
において、前記駆動制御手段は前記弁位置の変動幅を可
変制御するものであるとしている。
【0009】上記構成において、油圧制御弁に異物が噛
み込んでバルブ特性可変装置が正常に動作しなくなる
と、油圧制御弁の弁位置が繰り返し変動させられること
により、噛み込んだ異物が同油圧制御弁から取り除かれ
る。この際、バルブ特性は弁位置の変動に伴って変動
し、更にその変動に伴って機関燃焼状態も変動するよう
になるが、上記構成によれば、このバルブ特性の変動に
伴う機関燃焼状態の悪化を抑える上で好適な値に弁位置
の変動幅を可変設定することができるようになる。その
結果、異物の噛み込みを解消し、併せて機関燃焼状態の
悪化を抑制することができるようになる。
【0010】尚、バルブ特性を可変とする際の具体的な
態様としては、 ・機関バルブ(吸気バルブや排気バルブ)の開弁時期及
び閉弁時期の少なくとも一方を可変とする ・機関バルブのリフト量を可変とする といった各態様を挙げることができる。
【0011】請求項2に記載した発明では、請求項1に
記載したバルブ特性可変装置の異常処理装置において、
前記駆動制御手段は前記変動幅が増大するように前記油
圧制御弁を駆動制御するものであるとしている。
【0012】上記構成によれば、弁位置の変動幅を予め
過大な値に設定しておく必要がなくなり、より小さい変
動幅をもって異物の噛み込みを解消することができるよ
うになる。従って、請求項1に記載した発明の作用効果
に加えて、機関燃焼状態の変動を抑えて、その悪化をよ
り確実に抑制することができるようになる。
【0013】請求項3に記載した発明では、請求項1に
記載したバルブ特性可変装置の異常処理装置において、
前記駆動制御手段は前記弁位置の変動幅を機関運転状態
に基づいて設定するものであるとしている。
【0014】上記構成によれば、機関運転状態に基づい
て弁位置の変動幅を設定することにより、同変動幅を、
異物の噛み込みを速やかに解消し、且つ、バルブ特性の
変動に伴う機関燃焼状態の悪化を抑制する上で、より適
切な値に設定することができるようになる。従って、請
求項1に記載した発明の作用効果に加えて、異物の噛み
込みを速やかに解消し、機関燃焼状態の悪化をより確実
に抑制することができるようになる。
【0015】請求項4に記載した発明では、請求項3に
記載したバルブ特性可変装置の異常処理装置において、
前記駆動制御手段は機関運転状態としての機関回転速度
が低くなるほど前記弁位置の変動幅を小さく設定するも
のであるとしている。
【0016】一般に、機関低速運転時は機関高速運転時
と比較して機関燃焼状態が不安定になる傾向がある。こ
のため、こうした機関低速運転時において、バルブ特性
が機関運転状態とは無関係に変動することがあると、そ
の変動に起因して機関燃焼状態がより大きく悪化するよ
うになり、機関ストールに至るおそれがある。
【0017】上記構成によれば、請求項3に記載した発
明の作用効果に加えて、こうした機関低速運転時には、
バルブ特性の変動が小さくされ、それに伴う機関燃焼状
態の変動もまた小さく抑えられるようになるため、機関
燃焼状態の悪化に起因した機関ストールの発生を抑制す
ることができるようになる。
【0018】請求項5に記載した発明では、請求項4に
記載したバルブ特性可変装置の異常処理装置において、
前記駆動制御手段は前記機関回転速度が所定回転速度以
下であるときに前記弁位置の変動幅を「0」に設定する
ものであるとしている。
【0019】上記構成によれば、請求項3に記載した発
明の作用効果に加えて、機関ストールの発生し易い機関
低速運転時において特に機関回転速度が所定回転速度以
下であるときには、バルブ特性が変動しないようになる
ため、機関ストールの発生を更に確実に抑制することが
できるようになる。
【0020】請求項6に記載した発明では、請求項1乃
至5のいずれかに記載したバルブ特性可変装置の異常処
理装置において、前記駆動制御手段は前記バルブ特性を
機関低速運転時の目標特性に変更する際の弁位置を基準
位置として同弁位置が変動するように前記油圧制御弁を
駆動制御するものであるとしている。
【0021】機関低速運転時において、バルブ特性が機
関低速運転時における目標特性から大きく外れることが
あると、機関燃焼状態が悪化して機関ストールに至るお
それがある。
【0022】請求項6に記載した構成によれば、請求項
1乃至5のいずれかに記載した発明の作用効果に加え
て、油圧制御弁の弁位置の変動に伴ってバルブ特性が変
化した場合でも、同バルブ特性は機関低速運転時の目標
特性を基準として変化するようになり、その目標特性か
ら大きく外れる可能性が小さくなるため、機関ストール
の発生を抑制することができるようになる。
【0023】
【発明の実施の形態】[第1の実施形態]以下、本発明
の第1の実施形態について図1〜10を参照して説明す
る。
【0024】図1は、バルブ特性可変装置の異常処理装
置の具体的構成を示しており、特に同装置の可変機構2
0についてはその断面構造を示している。また、図2
は、図1の2−2線に沿った可変機構20の断面構造を
示している。
【0025】図1に示すように、このバルブ特性可変装
置は、吸気カムシャフト10の回転位相を可変とする可
変機構20、同可変機構20に供給される作動油の圧力
を調整する油圧調整機構50、同油圧調整機構50を制
御する電子制御装置(以下、「ECU (Electronic Con
trol Unit)」という)80とを備えている。
【0026】吸気カムシャフト10は、エンジンのシリ
ンダヘッド12により回転可能に支持されている。この
吸気カムシャフト10が回転することにより、エンジン
の吸気バルブ(図示略)が所定のタイミングをもって開
閉駆動されるようになっている。従って、吸気カムシャ
フト10の回転位相が変更されることにより、吸気バル
ブの開閉タイミング、即ちバルブタイミングもまた変更
されることとなる。
【0027】可変機構20は、ロータ21、カムスプロ
ケット22、ハウジング23、カバー24等により構成
されている。ロータ21は、ボルト25により吸気カム
シャフト10の先端に固定されており、同カムシャフト
10と一体に回転する。カムスプロケット22は、吸気
カムシャフト10の先端部分に相対回転可能に装着され
ている。このカムスプロケット22には、タイミングチ
ェーン(図示略)を介してクランクシャフト(図示略)
の回転力が伝達されるようになっている。
【0028】ハウジング23及びカバー24は、ボルト
26によってカムスプロケット22に固定されており、
同カムスプロケット22と一体に回転する。ハウジング
23は略円環状をなしており、図2に示すように、ロー
タ21を内包するように配置されている。カバー24は
円板状をなしており、これらハウジング23及びロータ
21の各先端面を覆っている。
【0029】図2に示すように、ロータ21の外周には
4つのベーン27がその周方向に沿って90゜間隔で設
けられている。これらベーン27はハウジング23の内
周部分に形成された4つの凹部28内にそれぞれ収容さ
れている。これら各凹部28の内壁、カバー24、及び
カムスプロケット22等により形成される空間は、ベー
ン27によって2つの圧力室30,31にそれぞれ区画
されている。以下では、これら各圧力室30,31のう
ち、ベーン27より吸気カムシャフト10の回転方向
(以下、「進角方向」という)側に位置する圧力室31
を「遅角用圧力室」、同回転方向と逆方向(以下、「遅
角方向」という)側に位置する圧力室30を「進角用圧
力室」という。
【0030】また、シリンダヘッド12、吸気カムシャ
フト10、ボルト25、及びロータ21等には、上記進
角用圧力室30に接続される進角用通路32と、遅角用
圧力室31に接続される遅角用通路33とがそれぞれ形
成されている。これら通路32,33を通じて各圧力室
30,31に作動油が供給され、同圧力室30,31内
が作動油によって満たされると、その作動油を介してハ
ウジング23の回転力がロータ21に伝達されるように
なる。その結果、吸気カムシャフト10はカムスプロケ
ット22とともに回転するようになる。
【0031】また、上記各通路32,33を通じて作動
油が供給或いは排出され、各圧力室30,31内の圧力
(油圧)が調整されることにより、吸気バルブのバルブ
タイミングが変更される。
【0032】例えば、作動油が進角用通路32を通じて
進角用圧力室30に供給されるとともに遅角用通路33
を通じて遅角用圧力室31から排出されると、進角用圧
力室30内の圧力が遅角用圧力室31内の圧力よりも高
くなる。そして、この圧力差により各ベーン27が遅角
用圧力室31側に付勢されることにより、ロータ21は
ハウジング23に対し上記進角方向に相対回転するよう
になる。その結果、吸気カムシャフト10の回転位相
は、カムスプロケット22に対して相対的に進められ、
吸気バルブのバルブタイミングは進角されるようにな
る。
【0033】これに対して、作動油が遅角用通路33を
通じて遅角用圧力室31に供給されるとともに進角用通
路32を通じて進角用圧力室30から排出されると、遅
角用圧力室31内の圧力が進角用圧力室30内の圧力よ
りも高くなる。そして、この圧力差により各ベーン27
が進角用圧力室30側に付勢されることにより、ロータ
21はハウジング23に対し上記遅角方向に相対回転す
るようになる。その結果、吸気カムシャフト10の回転
位相は、カムスプロケット22に対して相対的に遅らさ
れ、吸気バルブのバルブタイミングは遅角されるように
なる。
【0034】また、上記のように吸気バルブのバルブタ
イミングを変更している際に、作動油の供給及び排出を
いずれも停止すると、各圧力室30,31内の圧力は等
しくなり、ハウジング23に対するロータ21の相対回
転が停止する。その結果、吸気カムシャフト10はカム
スプロケット22と一体に回転するようになり、バルブ
タイミングは現状のまま保持されるようになる。
【0035】このように、吸気バルブのバルブタイミン
グは、上記可変機構20の動作に基づいて進角或いは遅
角され、若しくは所定のタイミングに保持される。因み
に、ハウジング23に対してロータ21が進角方向に相
対回転し、各ベーン27が凹部28の側壁に当接する位
置(以下、「最進角位置」という)に達したときに、バ
ルブタイミングは最も進角された状態となる。一方、ハ
ウジング23に対してロータ21が遅角方向に相対回転
し、各ベーン27が凹部28の反対側の側壁に当接する
位置(以下、「最遅角位置」という)に達したときに
(図2参照)、バルブタイミングは最も遅角された状態
となる。
【0036】図3は、吸気バルブ及び排気バルブの各バ
ルブ開度をクランクシャフトの回転位相角(クランク角
CA(CA:Crank Angle の略))に対応させて示すグ
ラフである。同図に示すように、本実施形態のエンジン
では、吸気バルブのバルブタイミングが最進角状態にな
ると、排気行程から吸気行程への移行時において排気バ
ルブと吸気バルブとが共に開弁している期間、即ちバル
ブオーバラップ期間が最も長くなる。そして、吸気バル
ブのバルブタイミングが遅角されるに従ってこのバルブ
オーバラップ期間は短くなり、バルブタイミングが最遅
角状態になると、バルブオーバラップ期間は略「0」に
なる。
【0037】また、上記可変機構20には、各圧力室3
0,31内の圧力が低下したときに、ハウジング23に
対するロータ21の相対回転を規制するロック機構40
が設けられている。以下、このロック機構40について
説明する。
【0038】各ベーン27の一つには、吸気カムシャフ
ト10の軸方向に延びる段付きの収容孔41が形成され
ており、その内部にはロックピン42が往復動可能に収
容されている。このロックピン42とカバー24との間
にはコイルスプリング43が配設されており、このコイ
ルスプリング43によりロックピン42はカムスプロケ
ット22側に付勢されている。
【0039】ロックピン42のカバー24側(図1の左
側)の部分には段部が形成されており、この段部と収容
孔41の段部との間にはロックピン42の外周を囲む環
状の空間44が形成されている。この環状空間44は、
上記ベーン27に形成された圧力通路45(図2参照)
を介して遅角用圧力室31に接続されている。従って、
環状空間44には圧力通路45を通じて遅角用圧力室3
1内の圧力が伝達される。
【0040】カムスプロケット22には、ロータ21が
上記最遅角位置にあるときにロックピン42が挿入可能
なロック穴46が形成されている。このロック穴46は
上記ベーン27とカムスプロケット22との間に形成さ
れた圧力通路47(図2参照)等を介して進角用圧力室
30に接続されている。従って、ロック穴46には圧力
通路47を通じて進角用圧力室30内の圧力が伝達され
る。
【0041】進角用圧力室30及び遅角用圧力室31内
に十分な量の作動油が供給されず、これら各圧力室3
0,31内の圧力が低下すると、ロータ21はハウジン
グ23に対して遅角方向に相対回転して上記最遅角位置
に達する。そして、ロックピン42はコイルスプリング
43によって付勢され、図1に示すように、ロック穴4
6内に挿入される。その結果、ロック機構40によりハ
ウジング23に対するロータ21の相対回転が規制(ロ
ック)されるようになる。
【0042】一方、進角用圧力室30及び遅角用圧力室
31内に十分な量の作動油が供給されて、これら各圧力
室30,31の少なくとも一方の圧力が上昇すると、ロ
ックピン42は環状空間44或いはロック穴46内の圧
力によりカバー24側に移動して収容孔41から離脱す
る。その結果、ロック機構40によるロックが解除さ
れ、ロータ21はハウジング23に対して相対回転な状
態になる。
【0043】次に、油圧調整機構50について図4及び
図5を併せ参照して説明する。図1に示すように、油圧
調整機構50は、オイルパン51内の作動油をフィルタ
53を介して吸引し所定の圧力で圧送するオイルポンプ
52、可変機構20の各圧力室30,31とオイルポン
プ52及びオイルパン51との接続状態を切り替える油
圧制御弁60等により構成されている。
【0044】オイルポンプ52は、クランクシャフトの
回転によって駆動されるものである。従って、機関始動
時等、クランクシャフトの回転速度が低下しているとき
には、その吐出能力が低下するようになる。
【0045】図4は、油圧制御弁60の断面構造を示し
ている。同図に示すように、油圧制御弁60は、スリー
ブ61と、同スリーブ61内に往復動可能に収容された
スプール62と、同スプール62を往復駆動するための
ソレノイド63及びリターンスプリング64とを備えて
いる。
【0046】スリーブ61には、進角用通路32及び遅
角用通路33にそれぞれ接続された進角用ポート65及
び遅角用ポート66、オイルポンプ52に接続されたポ
ンプポート67、及びオイルパン51に接続された一対
のドレンポート68,69がそれぞれ形成されている。
【0047】スプール62には4つの弁部71,72,
73,74がそれぞれ形成されている。スリーブ61内
におけるこれら各弁部71〜74の位置がスプール62
の往復動に伴って変化することにより、オイルパン51
及びオイルポンプ52と、進角用通路32及び遅角用通
路33との接続状態が切り替えられる。また、各弁部7
1〜74のスリーブ61内における位置は、ソレノイド
63に入力される駆動電圧信号のデューティ比DVT
(単位時間内における駆動電圧信号がON(オン)にな
る時間の割合)に基づいて決定される。
【0048】例えば、このデューティ比DVTが(0%
≦DVT<50%)の範囲にある場合、スプール62
は、ソレノイド63の駆動力とリターンスプリング64
の付勢力との釣り合いにより、例えば図4(a)に示す
位置に配置される。従って、進角用ポート65はドレン
ポート68に、遅角用ポート66はポンプポート67に
それぞれ連通される。そして、遅角用通路33を通じて
オイルポンプ52から遅角用圧力室31に作動油が供給
される一方、進角用圧力室30内の作動油が進角用通路
32を通じてオイルパン51に排出される結果、前述し
たように可変機構20によってバルブタイミングが遅角
されるようになる。
【0049】これに対して、デューティ比DVTが(5
0%<DVT≦100%)の範囲にある場合、スプール
62は、ソレノイド63の駆動力とリターンスプリング
64の付勢力との釣り合いにより、例えば図4(b)に
示す位置に配置される。従って、進角用ポート65はポ
ンプポート67に、遅角用ポート66はドレンポート6
9にそれぞれ連通される。そして、進角用通路32を通
じてオイルポンプ52から進角用圧力室30に作動油が
供給される一方、遅角用圧力室31内の作動油が遅角用
通路33を通じてオイルパン51に排出される結果、可
変機構20によってバルブタイミングが進角されるよう
になる。
【0050】一方、デューティ比DVTが50%近傍に
ある場合、スプール62は、ソレノイド63の駆動力と
リターンスプリング64の付勢力との釣り合いにより、
例えば図4(c)に示す位置に配置される。従って、進
角用ポート65及び遅角用ポート66は、スプール62
の中央寄りに形成された2つの弁部72,73によって
いずれも閉塞される。その結果、各圧力室30,31へ
の作動油の供給及び各圧力室30,31からの作動油の
排出はいずれも停止され、可変機構20によってバルブ
タイミングが現状のまま保持されるようになる。
【0051】また、このようにバルブタイミングが変更
される際の変更速度は上記デューティ比DVTに応じて
異なったものとなっている。図5は、こうしたデューテ
ィ比DVTとバルブタイミングの変更速度との関係を示
している。
【0052】バルブタイミングを遅角する際には、デュ
ーティ比DVTが小さいほど(即ち「0%」に近づくほ
ど)、遅角用ポート66の開口量が増大して遅角用圧力
室31への作動油の供給量が増大するため、同図に示す
ように、より大きな変更速度をもってバルブタイミング
が遅角されるようになる。また、バルブタイミングを進
角する際には、デューティ比DVTが大きいほど(即ち
「100%」に近づくほど)、進角用ポート65の開口
量が増大して進角用圧力室30への作動油の供給量が増
大するため、より大きな変更速度をもってバルブタイミ
ングが進角されるようになる。一方、デューティ比DV
Tが「50%」に近づくほど、進角用ポート65或いは
遅角用ポート66の開口量が減少して進角用圧力室30
或いは遅角用圧力室31への作動油の供給量が減少する
ため、バルブタイミングを進角或いは遅角する際の変更
速度はいずれも小さくなる。
【0053】このようにデューティ比DVTの大きさに
応じてバルブタイミングの変更速度を可変とすることに
より、同バルブタイミングをその目標となるタイミング
に速やかに且つ安定して変更することが可能になる。ま
た、デューティ比DVTは、バルブタイミングが目標の
タイミングと一致するようにして上記ECU80により
設定される。
【0054】ECU80は、演算処理を実行するCP
U、各種制御プログラムや演算用マップが記憶されたメ
モリ、各種センサの検出信号が入力される入力回路、上
記油圧制御弁60のソレノイド63等を駆動するための
出力回路(いずれも図示略)等を備えて構成されてい
る。また、上記各センサには、例えばクランクシャフト
の近傍に設けられたクランク角センサ85、吸気カムシ
ャフト10の近傍に設けられたカム角センサ86、及び
エンジンの吸気通路(図示略)に設けられた吸気圧セン
サ87が含まれる。ECU80は、これら各センサ85
〜87の検出信号に基づいて、クランクシャフトの回転
速度(機関回転速度NE)及びクランク角CA、吸気カ
ムシャフト10の回転位相角(実位相角VT)、並びに
エンジンの負荷に相当する吸気圧PMをそれぞれ検出す
る。
【0055】ここで、上記実位相角VTは、ロータ21
が最遅角位置にあり、吸気バルブのバルブタイミングが
最遅角状態になっているときの吸気カムシャフト10の
回転位相を基準とし、その基準となる回転位相からの進
角量として定義されている。例えば、この実位相角VT
が「0°CA 」として検出されるときには、ロータ2
1は最遅角位置にあり、バルブタイミングは最遅角状態
となる。また、ハウジング23内におけるロータ21の
回転可能範囲を例えば「40°CA」とする場合に、こ
の実位相角VTが「40°CA」として検出されるとき
には、ロータ21は最進角位置にあり、バルブタイミン
グは最進角状態となる。
【0056】また、ECU80は、この実位相角VTに
ついての目標値(目標位相角VTT)を例えば吸気圧P
M及び機関回転速度等に基づいて算出する。そして、こ
の目標位相角VTTと実位相角VTとの偏差(VT−V
TT)に基づいてデューティ比DVTを設定することに
より、実位相角VTが目標位相角VTTと一致するよう
にフィードバック制御する。
【0057】例えば、この偏差(VT−VTT)が
((VT−VTT)<−a°CA a(>0)は所定
値)の領域にある場合、ECU80は、デューティ比D
VTを(50%<DVT≦100%)の範囲内に設定
し、吸気バルブのバルブタイミングを進角させる。ま
た、ECU80は、この設定に際して偏差(VT−VT
T)が大きいほど、デューティ比DVTを大きな値に設
定する。従って、バルブタイミングはより大きな変更速
度をもって進角されることとなる。
【0058】一方、偏差(VT−VTT)が((VT−
VTT)>a°CA)の領域にある場合、ECU80
は、デューティ比DVTを(0%≦DVT<50%)の
範囲内に設定し、吸気バルブのバルブタイミングを遅角
させる。また、ECU80は、この設定に際して偏差
(VT−VTT)が小さいほど、デューティ比DVTを
大きな値に設定する。従って、バルブタイミングはより
大きな変更速度をもって遅角されることとなる。
【0059】これに対して、偏差(VT−VTT)が
(|VT−VTT|≦a°CA 「|A|」はAの絶対
値)の領域にある場合、ECU80はデューティ比DV
Tを「50%」に設定してバルブタイミングを現状のま
ま保持する。
【0060】こうしたフィードバック制御が実行される
ことにより、実位相角VTは機関運転状態に応じて変化
する目標位相角VTTに追従して変化するようになる。
その結果、吸気バルブのバルブタイミングは、機関運転
状態に応じた適切なタイミングに変更されることとな
る。
【0061】因みに、本実施形態のエンジンにあって
は、目標位相角VTTは、機関低速運転時において相対
的に小さく設定され、従って吸気バルブのバルブタイミ
ングは相対的に遅角側のタイミングに設定される。その
結果、バルブオーバラップ期間が短く設定され、排気の
吹き返し等に起因するストールの発生が抑制されるよう
になる。一方、目標位相角VTTは、機関高速運転時に
おいて相対的に大きく設定され、従ってバルブタイミン
グは相対的に進角側のタイミングに設定される。その結
果、バルブオーバラップ期間が長く設定され、吸気効率
の向上による機関出力の増大が図られるようになる。
【0062】ところで、こうしたバルブ特性可変装置に
あって、金属粉等の異物がスリーブ61とスプール62
との間に噛み込まれるようなことがあると、スプール6
2をデューティ比DVTに応じた所定の位置に移動させ
ることができなくなる。その結果、可変機構20が正常
に動作しなくなり、吸気カムシャフト10の実位相角V
Tが目標位相角VTTとは異なる値に保持されてしまう
ようになる。
【0063】そこで、本実施形態の異常処理装置では、
可変機構20が正常に動作していないと判断したとき
に、スプール62を強制的に往復動させることにより、
噛み込まれた異物を油圧制御弁60から早期に取り除く
処理(以下、「異物除去処理」という)を実行するよう
にしている。以下、こうした可変機構20の異常判定処
理及び異物除去処理の詳細について説明する。
【0064】図6は、上記異常判定の処理手順を示すフ
ローチャートである。このフローチャートに示す処理ル
ーチンは、ECU80により所定クランク角毎の割込処
理として繰り返し実行される。
【0065】また、この異常判定処理では、実位相角V
Tと目標位相角VTTとが一致しない状態が所定期間以
上継続したときに、可変機構20に異常がある旨を示す
フェイルフラグXVVTFを「ON(オン)」に設定す
る一方、実位相角VTの所定角度以上の変化が確認され
たときに、同フラグを「OFF(オフ)」に設定するよ
うにしている。
【0066】ECU80は、この異常判定処理を実行す
るに際してまず、ステップ100において、吸気カムシ
ャフト10の実位相角VT及び目標位相角VTTの各値
をメモリから読み込む。これら実位相角VT及び目標位
相角VTTの各値は、本ルーチンとは別の処理ルーチン
を通じて求められ、予めメモリに記憶されている。
【0067】次に、ステップ110では、フェイルフラ
グXVVTFが「ON(オン)」であるか否かを判断す
る。ここでフェイルフラグXVVTFが「ON」ではな
いと判断した場合、処理をステップ120に移行する。
【0068】ステップ120では、実位相角VTと目標
位相角VTTとの偏差の絶対値|VT−VTT|が所定
値α(>0)を上回っているか否かを判断する。ここ
で、上記絶対値|VT−VTT|がこの所定値α以下で
ある場合、可変機構20が正常に動作していると判断
し、ステップ121において異常判定カウンタ値CVT
ERを「0」にリセットした後、本ルーチンの処理を一
旦終了する。この異常判定カウンタ値CVTERは、本
ルーチンにおいて、上記絶対値|VT−VTT|が所定
値αを上回っている旨判断された回数に相当するカウン
タ値である。
【0069】これに対して、上記絶対値|VT−VTT
|が所定値αを上回っていると判断すると、ステップ1
22で異常判定カウンタ値CVTERをインクリメント
した後、ステップ130において、更にこの異常判定カ
ウンタ値CVTERが所定値βを越えたか否かを判断す
る。そして、ここで異常判定カウンタ値CVTERが未
だ所定値β以下であると判断した場合には、本ルーチン
の処理を一旦終了する。即ち、ここでは、目標位相角V
TTの変動に実位相角VTの変更が追従しきれずに、上
記絶対値|VT−VTT|が一時的に所定値αを上回っ
ている可能性もあることから、フェイルフラグXVVT
Fの操作を行わないようにしている。
【0070】一方、異常判定カウンタ値CVTERが所
定値βを上回っていると判断した場合、即ち上記絶対値
|VT−VTT|が所定値αを上回っている状態が所定
期間継続しており、可変機構20が異常であると確実に
判断できるため、ステップ132においてフェイルフラ
グXVVTFを「ON」に設定し、その後、ステップ1
34で異常判定カウンタ値CVTERを「0」にリセッ
トする。
【0071】このように、フェイルフラグXVVTFを
「ON」に設定した後は、先のステップ110からステ
ップ140に処理が移行するようになり、同ステップ1
40において、ECU80は可変機構20が正常な状態
に復帰したか否かを判断する。ここでは、実位相角VT
の前回値と今回読み込まれた値との差が所定値以上あ
り、従ってカムスプロケット22に対する吸気カムシャ
フト10の相対回転が確認された場合に、可変機構20
の動作が正常な状態に復帰したと判断するようにしてい
る。
【0072】このステップ140において、可変機構2
0の動作が正常な状態に復帰したと判断した場合には、
ステップ142でフェイルフラグXVVTFを「OF
F」にリセットし、本ルーチンの処理を一旦終了する。
また、先のステップ134においてフェイルフラグXV
VTFを「ON」に設定した後、或いはステップ140
において可変機構20が未だ正常な状態に復帰していな
いと判断した場合も同様に、本ルーチンの処理を一旦終
了する。
【0073】尚、この異常判定処理を通じて可変機構2
0が異常であると判定される場合としては、油圧制御弁
60に異物の噛み込みが生じている場合の他、例えば前
記ロック機構40が正常に動作していないような場合も
含まれる。
【0074】ここでロック機構40が正常に動作してい
ない場合とは、機関始動時等においてオイルポンプ52
から各圧力室30,31に十分な量の作動油が未だ供給
されておらず、コイルスプリング43の付勢力に抗して
ロックピン42をロック穴46から離脱させるのに必要
な圧力が環状空間44及びロック穴46内のいずれにも
発生していないような場合である。
【0075】即ちこのような場合、ハウジング23に対
するロータ21の相対回転がロック機構40により規制
されたままになるため、油圧制御弁60に異物が噛み込
まれた場合と同様に、可変機構20に異常がある旨判定
され、フェイルフラグXVVTFが「ON」に設定され
ることとなる。
【0076】次に、上記フェイルフラグXVVTFに基
づいて実行される異物除去処理の処理手順について図7
のフローチャートを参照して説明する。このフローチャ
ートに示す処理ルーチンは、ECU80により所定クラ
ンク角毎の割込処理として繰り返し実行される。
【0077】また、この異物除去処理では、上記異常判
定処理を通じて可変機構20が異常である旨判定される
ときに、油圧制御弁60のスプール62を強制的に往復
駆動させるべく、デューティ比DVTを「0%」と「6
0%」或いは「100%」との間で周期的に変動させる
ようにしている。
【0078】ECU80は、この異物除去処理を実行す
るに際してまず、ステップ200において、フェイルフ
ラグXVVTFが「ON」であるか否かを判定する。こ
こでフェイルフラグXVVTFが「OFF」であり、可
変機構20が正常に動作していると判断すると、ステッ
プ202において異物除去カウンタ値CVTFを「0」
にリセットし、本ルーチンの処理を一旦終了する。
【0079】この上記異物除去カウンタ値CVTFは、
デューティ比DVTの変動回数(デューティ比DVTが
「0%」から「60%」或いは「100%」に変更され
た後、再び「0%」に戻されるまでを一周期とする)に
相当するものであり、「0」を初期値、「12」を最終
値として、「0→1→2→・・・→11→12」といっ
た態様でインクリメントされるカウンタ値である。
【0080】一方、フェイルフラグXVVTFが「O
N」であると判断した場合、ステップ210において、
上記異物除去カウンタ値CVTFが「12」未満である
か否か、即ち、デューティ比DVTの変動回数が11回
以下であるか否かを判断する。
【0081】ここで、異物除去カウンタ値CVTFが
「12」未満であると判断すると、ステップ220にお
いて、フェイル時要求値DVTFを実際のデューティ比
DVTとして設定する。このフェイル時要求値DVTF
は、可変機構20に異常がある旨判断されているとき
の、機関運転状態とは無関係に設定されるデューティ比
の要求値である。ここで、このフェイル時要求値DVT
Fの設定手順について説明する。
【0082】図8は、このフェイル時要求値DVTFの
設定手順を示すフローチャートである。このフローチャ
ートに示す処理ルーチンは、ECU80により所定時間
毎の割込処理として繰り返し実行される。この処理ルー
チンにおいて、ECU80は、まず、現在のフェイル時
要求値DVTFから所定値kを減算し、その減算値(D
VTF−k)を新たなフェイル時要求値DVTFとして
設定する(ステップ300)。そして、このフェイル時
要求値DVTFが「0%」未満であるか否かを判断し
(ステップ310)、フェイル時要求値DVTFが「0
%」未満であれば(ステップ310:YES)、これを
「0%」に変更し(ステップ312)、「0%」以上で
あれば変更せずに(ステップ310:NO)、本処理ル
ーチンを終了する。こうした処理が実行されることによ
り、フェイル時要求値DVTFは、「0%」になるまで
一定の変化速度をもって減少することとなる。
【0083】再び、図7に示すフローチャートを参照し
て異物除去処理について説明する。ECU80は、先の
ステップ220においてフェイル時要求値DVTFをデ
ューティ比DVTとして設定した後、ステップ230に
おいて、このデューティ比DVTが「0%」(従ってこ
の場合、フェイル時要求値DVTFもまた「0%」とな
る)であるか否かを判断する。ここでデューティ比DV
Tが「0%」であると判断すると、ステップ240にお
いて更に、異物除去カウンタ値CVTFが所定値C1
(C1:2≦C1≦12を満たす整数)未満であるか否
か、即ちデューティ比DVTの変動回数がC1回未満で
ある否かを判断する。
【0084】ここで、ECU80は、異物除去カウンタ
値CVTFが所定値C1未満であると判断した場合に
は、ステップ242においてデューティ比DVTを「6
0%」に変更する一方、同カウンタ値CVTFが所定値
C1以上であると判断した場合には、ステップ244に
おいてデューティ比DVTを「100%」に変更する。
【0085】一方、ステップ230においてデューティ
比DVTが「0%」ではないと判断した場合、ECU8
0はデューティ比DVTの変更は行わず、ステップ26
0以降の処理を実行する。この場合、デューティ比DV
Tは、フェイル時要求値DVTFとともに「0%」にま
で徐々に低下することとなる。
【0086】図9は、こうして設定されるデューティ比
DVTの変化態様を上記所定値C1を「6」に設定した
場合を例として示すタイミングチャートである。図7の
ステップ230,240,242,244に示す処理及
び図8に示す各処理が実行されることにより、デューテ
ィ比DVTは、その変動回数が所定回数(同図では「6
回」)を超えるまでは、「0%」と「60%」との間で
繰り返し変更され、その後は変動回数が「12回」に達
するまで、「0%」と「100%」との間で繰り返し変
動ように設定されることとなる。
【0087】また、こうしたデューティ比DVTの変動
に応じてスプール62が往復動するとした場合、同デュ
ーティ比DVTが「0%」と「60%」との間で変更さ
れる期間(以下、「第1の期間」という)T1(図9参
照)では、そのスプール62の変動幅は相対的に小さく
なり、「0%」と「100%」との間で変更される期間
(以下、「第2の期間」という)T2(図9参照)で
は、同変動幅は相対的に大きくなる。従って、こうした
スプール62の変動に伴う実位相角VTの変動、換言す
ればバルブタイミングの変動もまた、第1の期間T1で
は第2の期間T2よりも相対的に小さく抑えられるよう
になる。
【0088】上記のようにステップ242,244にお
いてデューティ比DVTを「60%」或いは「100
%」に変更した後、ECU80は処理をステップ246
に移行し、異物除去カウンタ値CVTFをインクリメン
トする。続くステップ250では、上記のようにして変
更したデューティ比DVTをフェイル時要求値DVTF
として設定する。
【0089】そして、ステップ260では、このように
して設定したデューティ比DVTに基づいて駆動電圧信
号を生成するとともに、同信号をソレノイド63に対し
て出力し、本処理ルーチンを一旦終了する。
【0090】図10は、可変機構20に異常が発生した
場合における実位相角VT及びデューティ比DVT等の
変化態様の一例を示すタイミングチャートであり、次に
この図10を併せ参照して異常処理装置による異物の除
去態様について説明する。
【0091】同図に示すタイミングt1以降、機関回転
速度NE(同図(a))がスロットル開度(同図
(b))の増大に伴って上昇すると、その機関回転速度
NEの増大に応じて目標位相角VTT(同図(c))
も、例えば「0°CA」から増大するようになる。即
ち、目標とする吸気バルブのバルブタイミングはより進
角側のタイミングに変更される。
【0092】ここで、異物の噛み込みが発生しており、
例えば図4(a)に示すように、スプール62がバルブ
タイミングを遅角させる位置に停止したままになってい
ると、本来、図10(d)に一点鎖線で示すように、目
標位相角VTTに追従して変化するはずの実位相角VT
は、例えば「0°CA」のまま保持されるようになる。
【0093】また、このように異物の噛み込みによる場
合の他、ロック機構40が正常に動作していない場合
も、ロータ21は最遅角位置に保持されるため、実位相
角VTは「0°CA」のまま保持されるようになる。
【0094】そして、目標位相角VTTと実位相角VT
との偏差の絶対値|VT−VTT|が所定値αを上回る
状態が所定期間継続すると、タイミングt2においてフ
ェイルフラグXVVTFが「ON」に設定される。この
ようにフェイルフラグXVVTFが「ON」に設定され
ると、その後、デューティ比DVTは異物除去処理を通
じて設定されるようになり、「0%」と「60%」との
間で繰り返し変動するようになる。
【0095】その結果、スプール62には、このデュー
ティ比DVTの変動に伴ってソレノイド63及びリター
ンスプリング64から周期的にその向きが変化する力
(交番力)が作用するようになる。そして、油圧制御弁
60に異物が噛み込まれていれば、この交番力によって
スプール62が往復動(振動)することにより、その異
物が除去されて噛み込みが解消されるようになる。尚、
異物の噛み込みが生じている場合には、上記のようにデ
ューティ比DVTの変化に応じてスプール62の移動し
たとしても、デューティ比DVTに対応した正常時の位
置まで同スプール62が移動することはない。
【0096】一方、ロック機構40の油圧不足により可
変機構20が異常である旨判定されて異物除去処理が実
行されている場合には、上記のようにデューティ比DV
Tが「0%」と「60%」との間で変化し、その変化に
応じてスプール62が往復動する際に、各圧力室30,
31へ交互に作動油が供給されるようになる。その結
果、これら各圧力室30,31の圧力は徐々に上昇し、
それに伴って環状空間44及びロック穴46内の圧力も
また上昇するようになる。
【0097】また、タイミングt3以降、機関回転速度
NEがスロットル開度の減少に伴って低下し、目標位相
角VTTが再び「0°CA」にまで低下すると、同目標
位相角VTTと実位相角VTとが一致するようにはなる
が、フェイルフラグXVVTFは依然「OFF」のまま
であるため、引き続き異物除去処理を通じたデューティ
比DVTの設定が実行される。
【0098】そして、タイミングt4までに異物が除去
され、その噛み込みが解消されると、同タイミングt4
以降は、デューティ比DVTに対応した位置までスプー
ル62が確実に移動するようになる。その結果、実位相
角VTは、同図(d)に実線で示すように、そのスプー
ル62の位置変化に伴って「0°CA」から一時的に増
大するようになる。
【0099】また、タイミングt4までに油圧不足が解
消されてロック機構40が正常に動作するようになった
場合、即ち環状空間44及びロック穴46内の圧力が十
分に上昇してロックピン42がロック穴46から離脱し
た場合も同様に、実位相角VTはスプール62の位置変
化に伴って一時的に増大するようになる。
【0100】そして、このように実位相角VTが変化す
ると、吸気バルブのバルブタイミングは機関運転状態と
は無関係に進角側のタイミングに変動するようになるた
め、それに伴って機関燃焼状態が変動し、その悪化を招
く懸念がある。特に、上記の例のように、機関回転速度
NEが低下した機関低速運転時に、バルブタイミングが
進角側のタイミングに変更されると、バルブオーバラッ
プ期間の増大に伴う排気の吹き返しによって機関燃焼状
態の不安定化が助長され、機関ストールの発生を招くと
いった懸念もある。
【0101】この点、上記異物除去処理では、スプール
62の変動幅が最初の段階では小さく、その後大きくな
るようにデューティ比DVTを可変設定するようにして
いるため、例えば、異物の噛み込みを確実に解消すべく
最初の段階からスプール62の変動幅を大きく設定して
いる場合(この場合の実位相角VTの変動を同図(d)
に二点鎖線で示す)と比較して、上記のようなバルブタ
イミングの変動が小さく抑えられ、その変動に伴う機関
燃焼状態の悪化が極力抑制されるようになる。
【0102】また、この際、上記異物除去処理では、デ
ューティ比DVTを「0%」を基準値として可変設定す
るようにしているため、このデューティ比DVTの変化
に応じてスプール62の位置が変動する際、同スプール
62は、バルブタイミングを機関低速運転時に適した遅
角側のタイミングに制御するときの位置を基準位置とし
て変動するようになる。従って、このスプール62の変
動に伴ってバルブタイミングが大きく進角側のタイミン
グにまで変化する可能性が小さくなる。その結果、異物
の噛み込みやロック機構40の油圧不足が解消されたと
きに、機関回転速度NEが低下していたとしても、機関
燃焼状態の不安定化が助長されてしまうことが少なくな
る。
【0103】一方、タイミングt5において、こうした
実位相角VTの変化が確認されると、フェイルフラグX
VVTFが「ON」から「OFF」に変更される。従っ
て、このタイミングt5以降、デューティ比DVTは実
位相角VTと目標位相角VTTとの偏差に基づいて設定
されるようになる(同図に示す例ではデューティ比DV
Tは「50%」に保持されるようになる)。
【0104】上記のように、タイミングt4までに異物
の噛み込みが解消されない場合には、実位相角VTが変
化せず、フェイルフラグXVVTFが「OFF」に変化
しないため、タイミングt5以降も引き続きデューティ
比DVTは異物除去処理を通じて設定される。従って、
この場合には、図10(e)に二点鎖線で示すように、
タイミングt6以降、「0%」と「100%」との間で
変動するようにデューティ比DVTが設定されるように
なる。そして、このようにデューティ比DVTの変動幅
を更に増大すると、スプール62に作用する交番力もま
た増大するため、同スプール62はより大きな変動幅を
もって往復動(振動)するようになる。従って、より確
実に異物が除去されて噛み込みが解消されるようにな
る。
【0105】また、タイミングt4においてロックピン
42がロック穴46から離脱しておらず、ロータ21の
相対回転が規制されたままの状態になっている場合も同
様に、デューティ比DVTはタイミングt5以降、引き
続き異物除去処理を通じて設定される。そして、タイミ
ングt6以降、デューティ比DVTが「0%」と「10
0%」との間で変動している期間に、各圧力室30,3
1に対して作動油が供給され、環状空間44及びロック
穴46内の圧力が更に上昇するようになる。従って、ロ
ックピン42を確実にロック穴46から離脱させること
ができる。
【0106】以上説明したように、この実施形態に係る
異常処理装置によれば、以下に列記するような効果を奏
することができる。 (1)バルブタイミングの変動に伴う機関燃焼状態の悪
化を抑える上で好適な値にスプール62の変動幅、換言
すればデューティ比DVTの変動幅を可変設定するよう
にしているため、異物の噛み込みを解消し、併せて機関
燃焼状態の悪化を抑制することができるようになる。
【0107】(2)特に、スプール62の変動幅を段階
的に大きくするようにしているため、最初から同変動幅
を過大な値に設定しておく必要がなくなり、より小さな
変動幅をもってその噛み込みが解消されるようになる。
また、ロック機構40の油圧不足が生じている場合で
も、より小さい変動幅に設定されている間にその油圧不
足が解消されるようになる。従って、異物の噛み込みが
発生した場合であれ、或いはロック機構40の油圧不足
が発生した場合であれ、それらが解消された直後のバル
ブタイミングの変動に伴う機関燃焼状態の変動を抑え
て、その悪化をより確実に抑制することができるように
なる。
【0108】(3)また、バルブタイミングを機関低速
運転時に適した遅角側のタイミングに制御するときの位
置を基準位置としてスプール62を変動させるようにし
たため、異物の噛み込みやロック機構40の油圧不足が
解消されたときに、機関回転速度NEが低下していたと
しても、バルブタイミングが大きく進角側のタイミング
にまで変化する可能性が小さくなる。従って、機関燃焼
状態の不安定化を抑えて、機関ストールの発生を抑制す
ることができるようになる。
【0109】[第2の実施形態]次に、本発明の第2の
実施形態について上記第1の実施形態との相違点を中心
に説明する。
【0110】第1の実施形態では、スプール62の変動
幅、換言すればデューティ比DVTの変動幅を2段階に
切り替えるようにしたが、本実施形態では、このデュー
ティ比DVTの変動幅を、前記異物除去カウンタ値CV
TFの大きさ、換言すればデューティ比DVTの変動回
数に基づいて更に多くの段階に切り替えるようにしてい
る。
【0111】以下、こうした本実施形態における異物除
去処理の手順について図11に示すフローチャートを参
照して説明する。尚、この図11において、先の図7と
同様の符号を付したステップについては同様の処理が実
行されるものとする。また、異常判定処理(図6参照)
及びフェイル時要求値DVTFの設定(図8参照)につ
いては、第1の実施形態にて説明した手順に従って行わ
れるものとする。
【0112】図11に示すステップ230において、デ
ューティ比DVTが「0%」であると判断した場合、E
CU80は処理をステップ241に移行する。そして、
ステップ241において、異物除去カウンタ値CVTF
に基づいてデューティ比DVTを設定する。ECU80
のメモリには、この異物除去カウンタ値CVTFとデュ
ーティ比DVTとの関係を定義する演算用マップが記憶
されており、ECU80はデューティ比DVTを設定す
る際にこの演算用マップを参照する。図12は、この演
算用マップの一例を示している。同図に示すように、デ
ューティ比DVTは異物除去カウンタ値CVTFの大き
さに応じて「60%」、「70%」、「80%」、「9
0%」、「100%」のいずれかに設定される。また、
異物除去カウンタ値CVTFが大きくなるほど、換言す
れば、デューティ比DVTの変動回数が多くなるほど、
同デューティ比DVTは大きな値に設定される。
【0113】また、図13は、デューティ比DVTの変
化態様の一例を示している。同図に示すように、異物除
去処理を通じて設定されるデューティ比DVTの変動幅
は、異物除去カウンタ値CVTFが大きくなるに従って
徐々に増大するようになる。その結果、スプール62の
変動幅もまた、徐々に増大するようになる。
【0114】その後、ECU80は、ステップ260に
おいて、デューティ比DVTに基づき駆動電圧信号を生
成するとともに、同信号をソレノイド63に対して出力
し、本処理ルーチンを一旦終了する。
【0115】以上説明した本実施形態に係る異常処理装
置によっても、第1の実施形態において記載した(1)
〜(3)と同様の効果を得ることができる。 (4)また特に、本実施形態では、デューティ比DVT
の変動幅を設定するに際し、同デューティ比DVTと異
物除去カウンタ値CVTFとの関係を定めた演算用マッ
プを用いるようにしているため、異物の噛み込みを解消
しつつ、機関燃焼状態の悪化を抑制する上で、スプール
62の変動幅をより緻密に且つ適切に設定することがで
きるようになる。
【0116】[第3の実施形態]次に、本発明の第3の
実施形態について上記第1の実施形態及び第2の実施形
態との相違点を中心に説明する。
【0117】第2の実施形態では、デューティ比DVT
の変動幅を異物除去カウンタ値CVTFの大きさに基づ
いて切り替えるようにしたが、本実施形態では、この異
物除去カウンタ値CVTFに代えて機関回転速度NEに
基づきデューティ比DVTの変動幅を設定するようにし
ている。
【0118】以下、こうした本実施形態における異物除
去処理の手順について図14のフローチャートを参照し
て説明する。尚、この図14において、先の図11と同
様の符号を付したステップについては同様の処理が実行
されるものとする。また、異常判定処理(図6参照)及
びフェイル時要求値DVTFの設定(図8参照)につい
ては、第1の実施形態にて説明した手順に従って行われ
る。
【0119】同図に示すステップ230において、デュ
ーティ比DVTが「0%」に設定されていると判断した
場合、ECU80は処理をステップ243に移行する。
そして、このステップ243においてデューティ比DV
Tを機関回転速度NEに基づいて設定する。
【0120】ここで、デューティ比DVTは、機関回転
速度NEが低いほど小さな値に設定される。このように
デューティ比DVTを設定するようにしているのは、機
関回転速度NEが低いほど、僅かなバルブタイミングの
変動により機関燃焼状態の不安定化が助長され、その不
安定化に起因して機関ストールの発生を招くおそれがあ
るからである。こうした機関回転速度NEとデューティ
比DVTとの関係は、同デューティ比DVTを算出すた
めの演算用マップとして、ECU80のメモリに記憶さ
れている。
【0121】その後、ECU80は、ステップ260に
おいて、デューティ比DVTに基づき駆動電圧信号を生
成するとともに、同信号をソレノイド63に対して出力
し、本処理ルーチンを一旦終了する。
【0122】図15は、本実施形態の異物除去処理を通
じて設定されるデューティ比DVTの変化態様例を機関
回転速度NEとともに示すタイミングチャートである。
同図に示すように、タイミングt1以降、機関回転速度
NE(同図(a))が低下すると、それに伴ってデュー
ティ比DVT(同図(b))の変動幅が減少し、スプー
ル62の変動幅もまた減少するようになる。その結果、
機関回転速度NEの低下に伴いバルブタイミングの変動
が抑えられるようになり、その変動に伴う機関燃焼状態
の不安定化も抑制されるようになる。
【0123】以上説明した本実施形態の異常処理装置に
よれば、第1の実施形態において記載した(1)及び
(3)、第2の実施形態において記載した(4)と同等
の効果を得ることができるのに加え、更に、 (5)機関回転速度NEといった機関運転状態に基づい
てデューティ比DVTの変動幅、換言すればスプール6
2の変動幅を設定するようにしているため、同変動幅を
異物の噛み込みを速やかに解消し、且つ、バルブタイミ
ングの変動に伴う機関燃焼状態の悪化を抑制する上で、
より適切な値に設定することができるようになる。従っ
て、異物の噛み込みを速やかに解消し、機関燃焼状態の
悪化をより確実に抑制することができるようになる。
【0124】(6)また特に、機関回転速度NEが低下
するほど、スプール62の変動幅を小さく設定すること
で、機関低速運転時におけるバルブタイミングの変動が
小さくなり、それに伴う機関燃焼状態の変動もまた小さ
く抑えられるようになるため、機関燃焼状態の悪化に起
因した機関ストールの発生を抑制することができるよう
になる。
【0125】[第4の実施形態]次に、本発明の第4の
実施形態について上記第1の実施形態との相違点を中心
に説明する。
【0126】本実施形態における異物除去処理では、機
関回転速度NEが所定回転速度以下にまで低下したとき
に、デューティ比DVTを強制的に「0%」に変更し
て、スプール62の変動を停止させるようにしている。
【0127】以下、こうした異物除去処理の手順につい
て、図17のフローチャートを参照して説明する。尚、
この図17において、先の図7と同様の符号を付したス
テップについては同様の処理が実行される。また、異常
判定処理(図6参照)及び前記フェイル時要求値DVT
Fの設定(図8参照)については、第1の実施形態にて
説明した手順に従って行われる。
【0128】同図に示すステップ220において、フェ
イル時要求値DVTFをデューティ比DVTとして設定
した後、ECU80は処理をステップ225に移行す
る。そして、このステップ225において、機関回転速
度NEが判定値NE1を上回っているか否かを判定す
る。この判定値NE1は、例えばバルブタイミングの変
動が最も大きくなった場合、即ち同バルブタイミングが
最遅角状態と最進角状態との間で変動した場合でも、機
関ストールが発生しない機関回転速度NEの値(例え
ば、「1500rpm」)に設定されている。
【0129】ここで機関回転速度NEが判定値NE1を
上回っており、機関ストールの発生するおそれがないと
判断した場合、ECU80は処理をステップ230に移
行する。そして、このステップ230にてデューティ比
DVTが「0%」に設定されていると更に判断すると、
ステップ245において、デューティ比DVTを「10
0%」に設定し、その後、ステップ246以降の処理を
実行する。従って、この場合、スプール62の変動幅は
最大値に設定されるようになり、バルブタイミングの変
動は最も大きくなる。
【0130】一方、ステップ225において、機関回転
速度NEが判定値NE1未満であり、機関ストールの発
生するおそれがあると判断すると、ステップ226にお
いてデューティ比DVTを「0%」に設定した後、ステ
ップ250以降の処理を実行する。従って、この場合、
スプール62の変動幅は「0」に設定されるようにな
り、バルブタイミングは変動しなくなる。
【0131】このようにしてデューティ比DVTを設定
した後、ECU80は、ステップ260において、同デ
ューティ比DVTに基づいて駆動電圧信号を生成すると
ともに、同信号をソレノイド63に対して出力し、本処
理ルーチンを一旦終了する。
【0132】図16は、上記異物除去処理を通じて設定
されるデューティ比DVTの変化態様例を機関回転速度
NEとともに示すタイミングチャートである。同図に示
すように、機関回転速度NEが判定値NE1を上回って
いる期間(タイミングt1以前及びタイミングt2以降
の期間)では、デューティ比DVTは「0%」と「10
0%」との間で変動するように設定される。一方、タイ
ミングt1以降、機関回転速度NEが判定値NE1以下
にまで低下すると、デューティ比DVTは「0%」に変
更され、同機関回転速度NEが再び判定値NE1を上回
るタイミングt2まで「0%」のまま保持されるように
なる。従って、タイミングt1からタイミングt2まで
の期間では、スプール62は停止したままの状態にな
り、バルブタイミングは変動しなくなる。その結果、バ
ルブタイミングの変動に伴う機関燃焼状態の不安定化を
招くこともなくなる。
【0133】以上説明した本実施形態の異常処理装置に
よれば、第1の実施形態において記載した(1)及び
(3)、第3の実施形態において記載した(5)及び
(6)と同等の効果を得ることができるのに加え、更
に、 (7)上記構成によれば、燃焼状態の不安定化に起因し
た機関ストールを招き易い機関低速運転時には、機関燃
焼状態が変動しないようにスプール62の変動幅が
「0」に設定されるため、機関ストールの発生を更に確
実に抑制することができるようになる。
【0134】[その他の実施形態]以上説明した各実施
形態は以下のようにその構成を変更して実施することも
できる。
【0135】・上記第1の実施形態では、デューティ比
DVTの変動幅を異物除去カウンタ値CVTFに基づい
て設定するようにしたが、例えば、可変機構20が異常
である旨判定されてからの時間を計時し、この時間が長
くなるほど上記変動幅を増大させるようにしてもよい。
【0136】・上記第3の実施形態では、デューティ比
DVTの変動幅を機関回転速度NEに基づいて設定する
ようにしたが、その他の機関運転状態を示すパラメータ
に基づいてこれを設定するようにしてもよい。例えば、
このデューティ比DVTを目標位相角VTTに基づいて
設定することもできる。
【0137】・上記第4の実施形態では、スプール62
の変動を停止させるか否かを判定するための上記判定値
NE1を「1500rpm」に設定した場合を例に説明
したが、例えばこれを機関アイドル回転速度(例えば
「600〜800rpm」)と等しく設定することもで
きる。また、この場合に、機関回転速度NEと機関アイ
ドル回転速度とを直接比較する他、例えば、以下に示す
態様にてスプール62の変動を停止させるか否かを判定
することもできる。
【0138】即ち、図17に示すステップ225の判断
処理を「機関アクセル開度が全閉であるか?」を判断す
る処理に変更するとともに、この処理において機関アク
セル開度が全閉ではない旨判断された場合には同図のス
テップ245に、全閉である旨判断された場合には同図
のステップ226に、それぞれ処理を移行するようにす
る。
【0139】・上記第4の実施形態では、機関回転速度
NEが判定値NE1以下であるときに、デューティ比D
VTを「0%」に設定してスプール62の変動を停止さ
せるようにしたが、例えば、デューティ比DVTを「0
%」と「50%」との間で変動させるようにしてもよ
い。このようにデューティ比DVTを「0%」から「5
0%」の範囲で変更するようにしても、バルブタイミン
グは必ず遅角側へと変更されるため(図5参照)、機関
低速運転時に適したタイミングから外れるように同バル
ブタイミングが変化することはなくなる。従って、こう
した構成によっても機関ストールの発生を確実に抑制す
ることができるようになる。
【0140】・上記各実施形態では、バルブタイミング
を変更するための可変機構20としてロック機構40を
備えたものを例に挙げたが、こうしたロック機構を備え
ない可変機構を採用することもできる。また、可変機構
の構成についても、各実施形態において例示した構成に
限定されることはなく、油圧制御弁よって調整される油
圧に基づいて機関バルブのバルブ特性を可変とするもの
であれば任意のものを採用することができる。
【0141】・上記各実施形態ではいずれも、「0%」
を基準としてデューティ比DVTを可変設定することに
より、バルブタイミングを遅角側に制御する際の位置を
基準位置としてスプール62を変動させるようにした
が、このデューティ比DVTを「0%」以外の、例えば
「50%」を基準として可変設定するようにしてもよ
い。
【0142】・上記ロック機構40は、機関始動時(ク
ランキング時)において特に油圧不足の状態になる傾向
がある。機関始動時にあっては、各圧力室30,31内
やこれらに作動油を供給する通路32,33内が作動油
によって満たされていないことがあり、また、クランク
シャフトの回転速度が低く、オイルポンプ52の吐出能
力が低下しているためである。
【0143】そこで、各実施形態において示した異物除
去処理を通じてデューティ比DVTを設定する際、機関
始動時や同始動時から所定期間が経過するまでは、同デ
ューティ比DVTを、例えば「0%」に保持するように
してスプール62の変動を停止させるようにしたり、同
デューティ比DVTの変動幅を小さく設定してスプール
62の変動を制限するようにしてもよい。
【0144】・上記各実施形態では、バルブ特性として
バルブタイミングを可変とする可変機構20を例に挙げ
たが、例えば、こうした可変機構により、バルブリフト
量を可変とするようにしてもよい。また、各実施形態に
示すように吸気バルブのバルブ特性を可変とする他、排
気バルブ、或いは吸気バルブ及び排気バルブの双方のバ
ルブ特性を可変とするようにしてもよい。
【0145】以下、上記各実施形態から把握できる技術
的思想についてその効果とともに記載する。 (イ)油圧制御弁の弁位置に応じて可変供給される油圧
に基づいて内燃機関のバルブ特性を可変とするバルブ特
性可変装置の動作異常を判断する判断手段と、該判断手
段により前記バルブ特性可変装置に動作異常が有る旨判
断されている間、前記油圧制御弁の弁位置が繰り返し変
動するように該油圧制御弁を強制的に駆動制御する駆動
制御手段とを備えたバルブ特性可変装置の異常処理装置
において、前記駆動制御手段は機関低速運転時の目標特
性に前記バルブ特性を変更する際の弁位置の範囲内で前
記弁位置が変動するようにその変動幅を設定することを
特徴とするバルブ特性可変装置の異常処理装置。
【0146】(ロ)油圧制御弁の弁位置に応じて可変供
給される油圧に基づいて内燃機関のバルブ特性を可変と
するバルブ特性可変装置の動作異常を判断する判断手段
と、該判断手段により前記バルブ特性可変装置に動作異
常が有る旨判断されている間、前記油圧制御弁の弁位置
が繰り返し変動するように該油圧制御弁を強制的に駆動
制御する駆動制御手段とを備えたバルブ特性可変装置の
異常処理装置において、前記駆動制御手段は前記機関回
転速度が所定回転速度以下であるときに、機関低速運転
時の目標特性に前記バルブ特性を変更する際の弁位置の
範囲内で前記弁位置が変動するようにその変動幅を設定
することを特徴とするバルブ特性可変装置の異常処理装
置。
【0147】これら(イ)及び(ロ)に記載した構成に
よれば、機関低速運転時において、上記弁位置の変動に
起因する機関ストールの発生を抑制することができるよ
うになる。特に(ロ)に記載した構成によれば、機関回
転速度が所定回転速度を上回って機関ストールの発生す
る可能性が小さくなった場合に、弁位置の変動幅を増大
させることで異物の噛み込みをより速やかに解消するこ
とができるようになる。
【0148】
【発明の効果】請求項1乃至6に記載した発明によれ
ば、バルブ特性の変動に伴う機関燃焼状態の悪化を抑え
る上で好適な値に弁位置の変動幅を可変設定することが
でき、異物の噛み込みを解消し、併せて機関燃焼状態の
悪化を抑制することができるようになる。
【0149】特に、請求項2に記載した発明によれば、
弁位置の変動幅を予め過大な値に設定しておく必要がな
く、より小さい変動幅をもって異物の噛み込みを解消す
ることができるようになるため、機関燃焼状態の変動を
抑えて、その悪化をより確実に抑制することができるよ
うになる。
【0150】また、請求項3乃至5に記載した発明によ
れば、弁位置の変動幅をより適切な値に設定することが
できるようになるため、異物の噛み込みを速やかに解消
し、機関燃焼状態の悪化をより確実に抑制することがで
きるようになる。
【0151】更に、請求項4又は5に記載した発明によ
れば、機関低速運転時には、バルブ特性の変動が小さく
され、それに伴う機関燃焼状態の変動もまた小さく抑え
られるようになるため、機関燃焼状態の悪化に起因した
機関ストールの発生を抑制することができるようにな
る。
【0152】特に、請求項5に記載した発明によれば、
機関低速運転時において特に機関回転速度が所定回転速
度以下であるときには、バルブ特性が変動しないように
なるため、機関ストールの発生を更に確実に抑制するこ
とができるようになる。
【0153】また、請求項6に記載した発明によれば、
機関低速運転時において、油圧制御弁の弁位置の変動に
伴ってバルブ特性が変化した場合でも、同バルブ特性は
機関低速運転時の目標特性を基準として変化するように
なり、その目標特性から大きく外れる可能性が小さくな
るため、機関ストールの発生を抑制することができるよ
うになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バルブ特性可変装置の異常処理装置の具体的構
成を示す構成図。
【図2】図1の2−2線に沿った可変機構の断面構造を
示す断面図。
【図3】可変機構による吸気バルブのバルブタイミング
の変更態様を示す説明図。
【図4】油圧制御弁の断面構造を示す断面図。
【図5】デューティ比とバルブタイミング変更速度との
関係を示すグラフ。
【図6】可変機構の異常の判定手順を示すフローチャー
ト。
【図7】第1の実施形態における異物除去処理の手順を
示すフローチャート。
【図8】フェイル時要求値の設定手順を示すフローチャ
ート。
【図9】第1の実施形態におけるデューティ比の変化態
様の一例を示すタイミングチャート。
【図10】デューティ比及び実位相角等の変化態様を示
すタイミングチャート。
【図11】第2の実施形態における異物除去処理の手順
を示すフローチャート。
【図12】デューティ比と異物除去カウンタ値との関係
を定義した演算用マップを示すグラフ。
【図13】第2の実施形態におけるデューティ比の変化
態様の一例を示すタイミングチャート。
【図14】第3の実施形態における異物除去処理の手順
を示すフローチャート。
【図15】デューティ比及び機関回転速度の変化態様の
一例を示すタイミングチャート。
【図16】デューティ比及び機関回転速度の変化態様の
一例を示すタイミングチャート。
【図17】第4の実施形態における異物除去処理の手順
を示すフローチャート。
【符号の説明】
10…吸気カムシャフト、12…シリンダヘッド、20
…可変機構、21…ロータ、22…カムスプロケット、
23…ハウジング、24…カバー、25…ボルト、26
…ボルト、27…ベーン、28…凹部、30…進角用圧
力室、31…遅角用圧力室、32…進角用通路、33…
遅角用通路、40…ロック機構、41…収容孔、42…
ロックピン、43…コイルスプリング、44…環状空
間、45…圧力通路、46…ロック穴、47…圧力通
路、50…油圧調整機構、51…オイルパン、52…オ
イルポンプ、53…フィルタ、60…油圧制御弁、61
…スリーブ、62…スプール、63…ソレノイド、64
…リターンスプリング、65…進角用ポート、66…遅
角用ポート、67…ポンプポート、68…ドレンポー
ト、69…ドレンポート、80…ECU、85…クラン
ク角センサ、86…カム角センサ、87…吸気圧セン
サ。
フロントページの続き Fターム(参考) 3G016 AA06 AA19 CA48 DA06 DA22 DA25 FA38 3G092 AA11 DA01 DA09 DF04 DG02 DG05 DG09 EA01 EA02 EA08 EA13 EA15 EA17 EC03 EC07 EC08 FA40 FB03 GA05 HA05Z HA13X HA13Z HE01Z HE03Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油圧制御弁の弁位置に応じて可変供給され
    る油圧に基づいて内燃機関のバルブ特性を可変とするバ
    ルブ特性可変装置の動作異常を判断する判断手段と、該
    判断手段により前記バルブ特性可変装置に動作異常が有
    る旨判断されている間、前記油圧制御弁の弁位置が繰り
    返し変動するように該油圧制御弁を強制的に駆動制御す
    る駆動制御手段とを備えたバルブ特性可変装置の異常処
    理装置において、 前記駆動制御手段は前記弁位置の変動幅を可変制御する
    ことを特徴とするバルブ特性可変装置の異常処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載したバルブ特性可変装置の
    異常処理装置において、 前記駆動制御手段は前記変動幅が増大するように前記油
    圧制御弁を駆動制御することを特徴とするバルブ特性可
    変装置の異常処理装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載したバルブ特性可変装置の
    異常処理装置において、 前記駆動制御手段は前記弁位置の変動幅を機関運転状態
    に基づいて設定することを特徴とするバルブ特性可変装
    置の異常処理装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載したバルブ特性可変装置の
    異常処理装置において、 前記駆動制御手段は機関運転状態としての機関回転速度
    が低くなるほど前記弁位置の変動幅を小さく設定するこ
    とを特徴とするバルブ特性可変装置の異常処理装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載したバルブ特性可変装置の
    異常処理装置において、 前記駆動制御手段は前記機関回転速度が所定回転速度以
    下であるときに前記弁位置の変動幅を「0」に設定する
    ことを特徴とするバルブ特性可変装置の異常処理装置。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれかに記載したバル
    ブ特性可変装置の異常処理装置において、 前記駆動制御手段は前記バルブ特性を機関低速運転時の
    目標特性に変更する際の弁位置を基準位置として同弁位
    置が変動するように前記油圧制御弁を駆動制御すること
    を特徴とするバルブ特性可変装置の異常処理装置。
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