JP2000303590A - 壁パネルの接合構造 - Google Patents

壁パネルの接合構造

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JP2000303590A
JP2000303590A JP11236243A JP23624399A JP2000303590A JP 2000303590 A JP2000303590 A JP 2000303590A JP 11236243 A JP11236243 A JP 11236243A JP 23624399 A JP23624399 A JP 23624399A JP 2000303590 A JP2000303590 A JP 2000303590A
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wall panel
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wall
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JP11236243A
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Akihiro Kitagawa
昭宏 北川
Hirokazu Ito
弘和 伊藤
Hisashi Suzuki
寿 鈴木
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Yamaha Living Tech Co Ltd
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Yamaha Living Tech Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 壁パネルの接合或いは取り外し作業における
施工性を良好にし、且つ、壁パネル間の接合強度の向上
を図ること。 【解決手段】 外周に芯材13を含んで壁パネル10が
構成される。芯材13の突き合せ面19には各芯材13
の延出方向に沿う溝部22が形成されており、壁パネル
10を突き合せたときに、対向する壁パネル10側の溝
部22と相対するようになっている。溝部22間には、
スペーサ23が受容されて隣接する壁パネル10同士が
接合される。スペーサ23は、溝部22間に位置する渡
設片部材25を含み、壁パネル10の面に押圧力が作用
しても、その方向に位置ずれし難い剛性を備えている。
また、壁パネル10間には、突き合せ維持手段が設けら
れて各壁パネル10の突き合せ領域における密着度が高
められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は壁パネルの接合構造
に係り、更に詳しくは、施工性が良好で、且つ、接合強
度に優れた壁パネルの接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近時において、ユニット化された浴室或
いは洗面室が普及するに至っており、それらの壁面は、
複数の壁パネルを接合することによって形成される。こ
の壁パネルは、シートモールディングコンパウンド(S
MC)樹脂等の材料によって略方形の薄板状に形成され
る。また、その裏面すなわち壁パネルが設置されたとき
に室外側に位置する面には、その周縁に沿って接合面が
立設されており、パネル裏面側から隣接する接合面間を
ねじ等によって固定することで、壁パネル間が接合され
る構造となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
壁パネルの接合構造にあっては、壁パネル間の裏面側か
らのねじ止め作業が散点的に必要となるため、パネル接
合作業に手間が掛かり、必ずしも施工性が良好とは言え
ない。特に、リフォーム時等においては、既に配置され
ている壁パネルの裏面側に家屋の外壁が形成されている
ため、既存の壁パネルの接合を解除して、新たな壁パネ
ルを接合する作業の際に、壁パネルの裏面側へのアクセ
スが困難となる。そのため、壁パネルの取り外し及び取
り付け作業が行い難く、これが、リフォーム時の施工性
の悪化させる要因となる。
【0004】ところで、特開平4−272349号公報
には、隣接する壁パネル間を室内側からワンタッチで接
続可能な壁パネルの接合構造が開示されている。ところ
が、この接合構造において、隣接する壁パネル間を接合
するためのスペーサは、ばね鋼板及びステンレス鋼板等
によって断面コ字状に形成され、壁パネルに形成された
溝部に弾性的に嵌合されるものである。従って、スペー
サは、その開口部側が離間接近可能となる可撓性を備え
たものとなっており、これがために、壁パネル間を接合
した状態で、外力が壁パネルの表面側に略直交する方向
から当該壁パネルに作用すると、スペーサの開口部側が
曲がる方向に変形し、壁パネルの溝部間のスペーサの嵌
合が解除され易くなるとともに、接合された壁パネル間
にがたつきが発生する等の不都合がある。
【0005】
【発明の目的】本発明は、このような不都合に着目して
案出されたものであり、その目的は、壁パネルの接合或
いは取り外し作業における施工性を良好にすることがで
きるとともに、壁パネル間の接合強度の向上を図ること
ができる壁パネルの接合構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、外周に芯材を含んで構成される複数の壁
パネルをスペーサを介して接合する構造であって、前記
芯材は、壁パネルを突き合せたときに相対する溝部を備
える一方、前記スペーサは、前記相対する溝部間に延び
る渡設片部材と、相対する突き合せ面間に配置される被
挟持片部材と、この被挟持片部材に連なる補強片部材と
を含み、この補強片部材は、前記渡設片部材が相対する
溝部間に掛け渡されたときに、相対する芯材の裏面側間
を跨ぐ形状に設ける、という構成を採っている。このよ
うな構成によれば、ビスを用いて壁パネルの接合を裏面
側で行う必要がなくなり、スペーサを介在させるだけで
壁パネルの接合及び取り外しを室内側から行うことがで
き、壁パネル間の接合及び取り外し作業における施工性
を良好にすることができる。また、隣接する壁パネル間
にスペーサが介装されると、相対する芯材の裏面側間に
補強片部材が配置されることとなって、壁パネルに押付
力が作用しても、壁パネルの接合領域に生じる撓みを防
止することができ、壁パネル間を一層強固に接合するこ
とができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において、接合された壁パ
ネル間には、その突き合せ状態を維持する突き合せ維持
手段が設けられる、という構成を採ることが好ましい。
このように構成することで、パネルの突き合せ部分に生
じるがたつきや意図しない隙間の形成を一層効果的に防
止することができる。
【0008】前記突き合わせ維持手段としては、前記芯
材の裏面側に形成された引掛部と、相対する芯材の前記
引掛部間に跨がって係合する掛け渡し部材よる構成が例
示できる。これにより、掛け渡し部材は、相対する芯材
の裏面側に配置されることとなり、これによっても、壁
パネルに押付力が作用した場合におけるそれら接合領域
に生じる撓みを防止することができる。
【0009】更に、前記突き合せ維持手段は、前記芯材
に設けられた第1の係合部と、前記補強片部材に設けら
れるとともに、前記第1の係合部に係脱可能な第2の係
合部とから構成され、これら第1及び第2の係合部の係
合によって壁パネルの突き合わせ状態を維持する、とい
う構成を採用してもよい。これにより、隣接する壁パネ
ル間にスペーサを着脱すると同時に、突き合せ維持手段
の係脱が可能となって、壁パネル接合領域の補強を一層
簡易に行うことができるとともに、その部品点数の削減
を図ることもできる。
【0010】また、突き合せ維持手段は、前記芯材に設
けられた切欠部と、相対する芯材を跨ぐように各切欠部
に係脱可能なクリップとから構成され、このクリップ
は、前記スペーサと干渉することなく隣接する壁パネル
間に位置して前記各切欠部に係合可能な一対の爪部材
と、これら一対の爪部材間を連結する連結部材とによっ
て構成することもできる。この際、爪部材は、前記切欠
部に圧入可能な幅若しくは変形促進部を備える、という
構成を採るとよい。
【0011】また、前記クリップは、当該クリップが前
記切欠部に係合した状態で、隣接する壁パネルの溝部間
に跨がる補強体を更に含む構成も採用できる。この際、
補強体は、前記溝部間に跨がった状態で、各溝部に圧入
可能な幅としたり、或いは、変形促進部を備えるように
することもできる。
【0012】なお、本明細書において、「表面」は、壁
パネルが設置されたときに室内側に相対する面を意味す
るものとして用い、「裏面」は、同様に室外側に位置す
る面を意味するものとして用いられる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。
【0014】[第1実施例]図1には、第1実施例に係
る壁パネルの接合構造に適用される壁パネルの概略斜視
図が示され、図2には、壁パネルの接合領域の概略横断
面図が示されている。なお、図1においては、手前側が
壁パネル設置時における室内側すなわち表面側となり、
図2においては、上面側が表面側となっている。これら
の図において、壁パネル10は、略方形状の化粧材から
なる表面材12と、この表面材12の裏面周縁側に固定
される芯材13と、この芯材13の裏面側に固定される
薄板状の裏面材14と、芯材13で囲まれた内側空間に
介装される断熱材16と、表面材12と断熱材16との
間に配置される補強板17とを備えて構成されている。
【0015】前記表面材12は、特に限定されるもので
はないが、アクリル化粧板やポリエステル化粧板によっ
て形成される一方、裏面材14は、繊維強化プラスチッ
ク(FRP)板によって形成されている。
【0016】前記芯材13は、アクリロニトリル−ブタ
ジエン−スチレン樹脂(ABS)によって枠体状に形成
されており、壁パネル10の外周部分をなしている。壁
パネル10の外側に表出する芯材13の側端面は、壁パ
ネル10の突き合せ面19となっており、この突き合せ
面19には、各芯材13の延出方向に沿う溝部22が形
成されている。すなわち、溝部22は、壁パネル10の
外周に沿って設けられ、壁パネル10を突き合せたとき
に対向する壁パネル10側の溝部22と相対するように
なっている。ここで、壁パネル10が突き合されたとき
に相対する溝部22間には、スペーサ23(図2参照)
が受容されることによって、スペーサ23が突き合せ面
19間に跨がり、隣接する壁パネル10同士が接合され
る。
【0017】前記スペーサ23は、アルミニウム等の金
属によって長尺状に形成されたものであり、具体的に
は、図3に示されるように、相対する溝部22間に延び
る板状の渡設片部材25と、この渡設片部材25の略中
央部位置で当該渡設片部材25と略直交する板状の被挟
持片部材26と、この被挟持片部材26に連なって渡設
片部材25と略平行に配置されるとともに、渡設片部材
26の幅よりも若干大きな幅となる板状の補強片部材2
7とによって構成されている。渡設片部材25は、相対
する溝部22間に受容されたとき、すなわち、各パネル
10,10が連結状態となったときに、表面材12に略
直交する方向から押圧力が作用しても、その方向に変形
し難い剛性を備えたものとなっており、変形による溝部
22からの渡設片部材25の脱落や壁パネル10の接合
領域のがたつき等を防止する。また、渡設片部材25
は、前記連結状態において、芯材13に沿って延設され
るようになっている。被挟持片部材26は、図2に示さ
れるように、前記連結状態において相対する突き合せ面
19間に挟持される。この一方、補強片部材27は、前
記連結状態において相対する芯材13の裏面側間を跨ぐ
ように略密着し、これによって、連結状態時に、表面材
12に略直交する方向から押圧力が作用しても、壁パネ
ル10の接合領域の変形若しくは位置ずれが防止される
こととなる。
【0018】また、芯材13の表面側における内方端側
には、前記補強板17の裏面外周領域に面接触し、補強
板17を表面材12と芯材13との間に挟み込む切欠受
容部29が形成されており、パネル全体としての水密性
が確保されている。
【0019】次に、第1の実施例における壁パネル1
0,10の接合方法について説明する。なお、ここで
は、壁パネル10がユニットバスに設置される場合につ
いて説明する。
【0020】先ず、図4に示されるように、床面に敷設
された床パン31の外周部に、前記溝部22に受容可能
な突設部33Aを備えたレール部材33をねじ34によ
って固定する。その後、突設部33Aを溝部22に受容
させて、複数の壁パネル10を床パン31の外周側に沿
って立設する。その後、隣接する壁パネル10間に、そ
れらの上端側すなわち天井側から、相対する溝部22間
に渡設片部材25を受容させながら、下方すなわち床面
側に向ってスペーサ23を壁パネル10間に挿入する。
また、床パン31のコーナに位置する壁パネル10間の
接合は、図5に示されるように、一方の壁パネル10の
突き合せ面19にねじ34を用いて、略クランク状のコ
ーナ接続金具35の一部を固定しておき、そのコーナ接
続金具35の他の部分を他方の壁パネル10の突き合せ
面19及び裏面材14に当接させる。その後、図示しな
いクリップ部材等により、壁パネル10の天井側領域で
コーナ接続金具35を固定する。そして、図6に示され
るように、壁パネル10の上端側に位置する突き合せ面
19に、天井接続金具37の一部をねじ39等によって
固定した後、天井接続金具37の他の部分を室内側から
天井パネル41にねじ42によって固定する。なお、図
2等に示されるように、隣接する壁パネル10,10間
には、目地材44が挿入若しくは注入されて目地が形成
される。また、本実施例においては、壁パネル10を天
地方向に積層配置しない方法について説明したが、積層
配置する場合には、隣接する壁パネル10間は、図2を
用いて説明した前述の方法と同様の方法によって接合さ
れる。
【0021】従って、このような第1の実施例によれ
ば、隣接する壁パネル10の各溝部22,22間に所定
の剛性を備えた板状の渡設片部材25が受容されること
によって、壁パネル10を接合する構造となっているた
め、壁パネル10の接合或いは取り外し作業を簡易に行
うことができるとともに、表面材12に略直交する方向
の外力が壁パネル10に作用した場合であっても、壁パ
ネル10の接合領域のがたつきを防止することができ
る。
【0022】なお、前記表面材12及び裏面材14の材
質としては前述のものに限らず、例えば、表面材12と
して、化粧鋼板を適用した場合には、裏面材14とし
て、アルミ板が適用可能である。
【0023】次に、本発明の前記以外の実施例について
説明する。なお、以下の説明において、前記第1実施例
と同一若しくは同等の構成部分については、必要に応じ
て同一符号を用いるものとし、説明を省略若しくは簡略
にする。
【0024】[第2実施例]図7には、第2実施例に係
る壁パネルの接合領域の概略横断面図が示されている。
この第2実施例は、前記第1実施例に対して、接合され
た壁パネル10の間に突き合せ状態を維持する突き合せ
維持手段を別途に設けたところに特徴を有する。すなわ
ち、突き合せ維持手段47は、裏面材12及び芯材13
の裏面側に設けられ、途中で屈折する溝状に形成された
引掛部49と、隣接する壁パネル10の引掛部49間を
跨ぐように係合する掛け渡し部材としての金属部材50
とによって構成され、これら引掛部49及び金属部材5
0の係合によって、壁パネル10の相対移動が規制さ
れ、壁パネル10間の接合状態が維持される。また、突
き合せ維持手段47は、スペーサ23の補強片部材27
をカバーするような状態で装着され、従って、壁パネル
10の相互密着度を高める効果の他に、壁パネル10の
面に外力が加えられたときに、各壁パネルの平面位置ず
れをも防止することとなる。
【0025】[第3実施例]図8には、第3実施例に係
る壁パネルの接合領域の概略横断面図が示されている。
この第3実施例は、前記第2実施例の突き合せ維持手段
47の変形例を示すものである。すなわち、第3実施例
における突き合せ維持手段52は、裏面材12及び芯材
13の裏面側に設けられた第1の係合部としての凹部5
4と、スペーサ23の補強片部材27に設けられるとと
もに、渡設片部材25が溝部22に受容された状態で凹
部54に係合可能となる第2の係合部としての凸部55
とによって構成されている。凸部55は、凹部54に係
脱可能に設けられ、これら凹凸部54,55の係合によ
って、壁パネル10の相対移動が規制されるようになっ
ている。ここで、凹部54は、補強片部材27に設けら
れる一方、凸部55は、裏面材12側に設けられる構成
としてもよい。なお、図中符号57は壁パネル10の接
合領域の強度を増大させるためのリブである。このよう
な第3実施例では、突き合せ維持手段52がスペーサ2
3と一体型となり、従って、部品点数を増加させること
なく壁パネル10相互の突き合せ維持を図ることができ
る。
【0026】[第4実施例]図9ないし図13には第4
実施例が示されている。この第4実施例は、前述したス
ペーサ23と干渉することなく壁パネルの裏面側上下に
装着することのできるクリップによって突き合せ維持手
段を構成したところに特徴を有する。
【0027】図9〜図13において、クリップ100
は、壁パネル10,10間における上下両端側に掛け渡
されてこれら各壁パネル10,10を一体化可能とする
形状に設けられている。すなわち、クリップ100は、
図9中背部の一部及び下部が開放する中空形状となって
おり、各壁パネル10,10の裏面側の上下各端部から
挿入される一対の爪部材101,101と、これら爪部
材101,101間を連結する連結部材102とを備え
て構成されている。
【0028】前記爪部材101は、本実施例では縦長の
長片状に設けられ、図9中上端側が前記連結部材102
に連なる片持ち構造となっている。また、爪部材101
の自由端側すなわち図9中下端側は、他方の爪部材10
1の方向に離間接近可能な変形促進部101Aとされ、
爪部材101の上端側を基部として面方向に直交する方
向へ板ばねと同様の変形が行えるようになっている。
【0029】前記連結部材102は、爪部材101,1
01の上端間に位置する横方向に長い略長片状の連設片
105と、この連設片105の図9中手前側の端縁の略
全領域から垂下するカバー片106と、連設片105の
同図中奥行側の端縁中央から垂下する補強体としてのガ
イド片107とからなっている。ここで、カバー片10
6及びガイド片107の図9中上下両端間の長さは、特
に限定されるものではないが、前記爪部材101の同上
下両端間の長さと略同一となっている。
【0030】図12及び図13に示されるように、壁パ
ネル10,10における各芯材13の外側端面すなわち
各壁パネル10,10の外周部分には、既述の実施例で
説明した溝部22が形成されている。ここでは、説明の
便宜上、各壁パネル10,10が設置された状態で、上
下両端側に位置する溝部22を上下溝部22A(図13
参照)と称する一方、左右両端側に位置する溝部22を
左右溝部22Bと称することとする。この実施例では、
左右溝部22Bの上下両端側領域をクリップ100の装
着領域とし、このクリップ装着領域間にスペーサ23が
介装されるようになっている。また、各壁パネル10,
10の裏面側における図11中左右両端側、すなわち、
各壁パネル10,10の突き合せ端部領域には、前記爪
部材101が受容可能な切欠部110が図11中上下方
向にそれぞれ形成されている。この切欠部110は、特
に限定されるものではないが、裏面材14から芯材13
の内部に向かって溝状に形成されている(図12参
照)。ここにおいて、前記クリップ100及び切欠部1
10により突き合せ維持手段が構成されている。
【0031】次に、第4実施例に係るクリップ100の
装着について、図13を参照しながら説明する。
【0032】各壁パネル10,10がスペーサ23を介
して相互に突き合された後、クリップ100の一対の爪
部材101,101は、各壁パネル10,10の上下両
端側から、それらの突き合せ端部領域の切欠部110,
110に係合して各壁パネル10,10の突き合せ領域
の上下両端縁側にクリップ100が装着される。この
際、一対の爪部材101,101の各変形促進部101
A,101Aは、それらと切欠部110,110の係合
によって、相互に離間する方向に拡開するが、爪部材1
01,101は、相互に接近する方向に弾性復帰しよう
とする。そのため、各変形促進部101A,101Aが
各壁パネル10,10の切欠部110,110にそれぞ
れ圧入されると、クリップ100全体によって、各壁パ
ネル10,10の突き合せ端部領域を挟み込んで、それ
らの突き合せ状態を維持可能となる。また、クリップ1
00が各壁パネル10,10間に装着された状態では、
当該各壁パネル10,10の裏面における突き合せ端部
領域がカバー片106によって隠蔽されるとともに、前
記ガイド片107が、前記相対する左右溝部22B,2
2B間に跨って受容される。更に、クリップ100が各
壁パネル10,10間に装着されると、それらの裏面側
突き合せ端部領域における上下両端面C1に前記連設片
105の裏面側が当接して、クリップ100の上下両端
面C1から壁パネル10,10中央方向への更なる移動
を規制するが、前記上下両端面C1は中央寄りに若干凹
んでいるため、各壁パネル10,10間に装着状態のク
リップ100は、パネル表面側(図13中奥行側)にお
ける上下両端面C2よりも中央側に配置されることにな
る。このため、クリップ100の装着状態では、各壁パ
ネル10,10における突き合せ面19,19に直交す
る上下溝部22A,22Aは、中断されることなく相互
に連通することとなる。これにより、図示しない天井パ
ネルに設けられたレール部材及び図4で示した突設部3
3Aが、各壁パネル10,10の上下溝部22A,22
Aとの間で連続的に係合可能となり、天井パネル及び床
パンと各壁パネル10,10との接合をそれら略全領域
に亘って行うことができる。
【0033】従って、このような実施例によれば、スペ
ーサ23を用いた各壁パネル10,10の接合状態を一
層安定した状態に保つことができるという効果を得るこ
とができる。
【0034】[第5実施例]図14(A)には、第5実
施例に係るクリップの概略斜視図が示され、同(B)に
は、その側面図が示されている。この第5実施例のクリ
ップ140は、前記第4実施例のクリップ100に対し
て、カバー片106を設けずに、各壁パネル10,10
の外周部分に形成された左右溝部22B,22B(図1
2等参照)に係合可能な補強体としてのU字部材142
が設けられているところに特徴を有する。このU字部材
142は、連設片105の図14(A)中奥行側端縁の
略中央領域から垂下する内片144と、この内片144
の同図中下端から外側に向かって延びる下片145と、
この下片145から上方に延びる外片146とからなっ
ている。内片144及び外片146は、それらの上端位
置が前記連設片105の上面位置と略同一平面上に位置
するようになっているとともに、相互に離間接近可能に
設けられている。また、クリップ140が各壁パネル1
0,10間に装着されていない状態にあっては、内片1
44及び外片146の外面144A,146Aの離間幅
W1は、前記左右溝部22B,22Bにおける壁パネル
板厚方向の幅W2(図12参照)よりも幅広になってお
り、その状態で、外片146を内片144側に接近させ
ると、外片146は、クリップ140の外側方向すなわ
ち内片144に対して離間する方向に弾性復帰可能とな
っている。従って、図15に示されるように、クリップ
140を各壁パネル10,10間に装着すると、U字部
材142が左右溝部22B,22B間に跨って受容され
る。この際、U字部材142は、各左右溝部22Bに圧
入されることとなって、各壁パネル10,10の突き合
せ端部領域に生じるがたつきや面ずれ等を抑制する。
【0035】[第6実施例]図16(A)には、第6実
施例に係るクリップの概略斜視図が示され、同(B)に
は、その側面図が示されている。この第6実施例のクリ
ップ150は、前記第5実施例のクリップ140に対し
て、連設片105及びU字部材142の配置等を変えて
上部開放型にしたことを特徴とする。すなわち、第6実
施例においては、前記一対の爪部材101,101にお
ける図16(A)中奥行側端面の上部間に連設片105
が掛け渡されるとともに、この連設片105の略中央領
域からU字部材142が垂下する形状となっている。具
体的に、U字部材142の内片144は、連設片105
の下端側に連なるとともに、前記外片146がクリップ
150の図16(A)中奥行側に配置される。各壁パネ
ル10,10間へのクリップ150の装着に際しては、
図17に示されるように、前記第4及び第5実施例と同
様に、一対の爪部材101,101が各切欠部110,
110に圧入されるとともに、U字部材142が、左右
溝部22B,22B(図12等参照)に圧入される。こ
のようにクリップ150を形成することにより、各壁パ
ネル10,10として、それらの突き合せ端部領域にお
ける裏面側上下両端面C1が凹んでいないものにも適用
可能となる。
【0036】[第7実施例]図18(A)には、第7実
施例に係るクリップの概略斜視図が示され、同(B)に
は、そのC−C線矢視断面図が示されている。この第7
実施例のクリップ160は、前記切欠部110に受容可
能な一対の爪部材161,161に、連結部材としての
連設カバー片162を設けたものである。具体的に、連
設カバー片162は、縦長の長片状の爪部材161,1
61の短寸幅方向一端側すなわち図18(A)中手前側
における略全域間に掛け渡されている。そのため、爪部
材161,161は、短寸幅方向他端側すなわち同
(A)中奥行側が自由端側となる片持ち構造に設けら
れ、この自由端側が変形促進部161Aとなっている。
変形促進部161A,161Aは、同(A)中手前側を
基部として面方向に直交する方向へ板ばねと同様の変形
が行えるようになっており、前記各切欠部110,11
0に圧入可能となっている。また、連設カバー片162
の同(A)中裏面側には、前記相対する左右溝部22
B,22B(図12等参照)間に受容可能な補強体とし
てのブロック片164が設けられている。ブロック片1
64は、上下方向の長さが爪部材161の上下方向の長
さと略同一に設けられているとともに、接続片166を
介して連設カバー片162の略中央部に固定されてい
る。また、ブロック片164の厚みTは、前記左右溝部
22B,22Bにおける壁パネル板厚方向の幅W2(図
12参照)と略同一或いはそれよりも若干小さくなって
おり、クリップ160が各壁パネル10,10間に装着
されると、ブロック片164は、左右溝部22B,22
Bの間に跨って差し込まれる。
【0037】クリップ160を以上のように構成するこ
とで、図19に示されるように、各壁パネル10,10
として、第6実施例と同様に、前記上下両端面C1が凹
んでいないものにも適用可能となる。また、クリップ1
60は、一対の爪部材161,161が各切欠部11
0,110に圧入されることによって、各壁パネル1
0,10間に装着される。その際、接続片166は、各
壁パネル10,10間の突き合せ面19間に配置され、
ブロック片164は、左右溝部22B,22B(図12
等参照)間に跨って差し込まれる。このため、各壁パネ
ル10,10の突き合せ端部領域に生じるがたつきや面
ずれ等が一層抑制されることとなる。なお、クリップ1
60が装着される各壁パネル10,10間の突き合せ端
部領域は、前記連設カバー片162によって各壁パネル
10,10の裏面側すなわち図19中手前側から隠蔽さ
れることとなる。
【0038】なお、前記実施例における爪部材101,
161において、それらに変形促進部101A,161
Aを設けずに、爪部材101,161Aの厚みを切欠部
110に圧入可能な厚さとしてもよい。
【0039】また、本発明における各部材の構成は図示
構成例に限定されるものではなく、実質的に同様の作用
を奏する限りにおいて、種々の変更が可能である。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
芯材に壁パネルを突き合せたときに相対する溝部を備え
る一方、壁パネル間に介装されるスペーサは、前記相対
する溝部間に延びる渡設片部材と、相対する突き合せ面
間に配置される被挟持片部材と、この被挟持片部材に連
なる補強片部材とを含み、この補強片部材を、前記渡設
片部材が相対する溝部間に掛け渡されたときに、相対す
る芯材の裏面側間を跨ぐ形状に設けたから、壁パネルの
接合及び取り外しを室内側から行うことができ、壁パネ
ル間の接合及び取り外し作業における施工性を良好にす
ることができる他、壁パネルに押付力が作用しても、壁
パネルの接合領域に生じる撓みを防止することができ、
壁パネル間を一層強固に接合することができる。
【0041】また、接合された壁パネル間にその突き合
せ状態を維持する突き合せ維持手段を設けたから、パネ
ルの突き合せ部分に生じるがたつきや意図しない隙間の
形成を一層効果的に防止することができる。
【0042】更に、前記突き合わせ維持手段を、前記芯
材の裏面側に形成された引掛部と、相対する芯材の前記
引掛部間を掛け渡す部材とによって構成したから、相対
する芯材の裏面側に配置されることとなり、これによっ
ても、壁パネルに押付力が作用した場合におけるそれら
接合領域に生じる撓みを防止することができる。
【0043】また、前記突き合せ維持手段を、前記芯材
に設けられた第1の係合部と、前記補強片部材に設けら
れるとともに、前記第1の係合部に係脱可能な第2の係
合部とによって構成した場合には、隣接する壁パネル間
にスペーサを着脱すると同時に、突き合せ維持手段の係
脱が可能となって、壁パネル接合領域の補強を一層簡易
に行うことができるとともに、その部品点数の削減を図
ることもできる。
【0044】更に、クリップを用いて突き合せ維持手段
を構成した場合においても各壁パネル間の突き合せ状態
すなわち密着度を高めて強固に接合することができると
いう効果を得る。加えて、壁パネルの切欠部にクリップ
の爪部材が受容された状態で、各壁パネルの外周部分に
係合可能な補強体を設けた構成により、各壁パネル突き
合せ端部領域に生じるがたつきや面ずれ等を抑制するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例に適用される壁パネルの概略斜視
図。
【図2】 図1の壁パネルの接合領域の概略横断面図。
【図3】 スペーサの概略斜視図。
【図4】 壁パネルを床パンに立設する手順を説明する
断面図。
【図5】 コーナにおいて壁パネルを接合する手順を説
明する断面図。
【図6】 壁パネルを天井パネルと接合する手順を説明
する断面図。
【図7】 第2実施例に係る壁パネルの接合領域の概略
横断面図。
【図8】 第3実施例に係る壁パネルの接合領域の概略
横断面図。
【図9】 第4実施例に係るクリップの概略斜視図。
【図10】 図9のA−A線矢視断面図。
【図11】 前記クリップを装着した状態を示す概略背
面図。
【図12】 図11のB−B線矢視拡大断面図。
【図13】 図9に示したクリップを壁パネルに装着す
る手順を説明する概略斜視図。
【図14】 (A)は、第5実施例に係るクリップの概
略斜視図、(B)は、その右側面図。
【図15】 図14のクリップを壁パネルに装着する手
順を説明する概略斜視図。
【図16】 (A)は、第6実施例に係るクリップの概
略斜視図、(B)は、その右側面図。
【図17】 図16のクリップを壁パネルに装着する手
順を説明する概略斜視図。
【図18】 (A)は、第7実施例に係るクリップの概
略斜視図、(B)は、そのC−C線矢視断面図。
【図19】 図18のクリップを壁パネルに装着する手
順を説明する概略斜視図。
【符号の説明】
10・・・壁パネル、13・・・芯材、19・・・突き
合せ面、22・・・溝部、23・・・スペーサ、25・
・・渡設片部材、26・・・被挟持部材、27・・・補
強片部材、47・・・突き合せ維持手段、49・・・引
掛部、50・・・金属部材、52・・・突き合せ維持手
段、54・・・凹部(第1の係合部)、55・・・凸部
(第2の係合部)、100・・・クリップ、101・・
・爪部材、101A・・・変形促進部、102・・・連
結部材、107・・・ガイド片(補強体)、110・・
・切欠部、140・・・クリップ、142・・・U字部
材(補強体)、150・・・クリップ、160・・・ク
リップ、161・・・爪部材、161A・・・変形促進
部、162・・・連設カバー片、164・・・ブロック
片(補強体)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周に芯材を含んで構成される複数の壁
    パネルをスペーサを介して接合する構造であって、 前記芯材は、壁パネルを突き合せたときに相対する溝部
    を備える一方、前記スペーサは、前記相対する溝部間に
    延びる渡設片部材と、相対する突き合せ面間に配置され
    る被挟持片部材と、この被挟持片部材に連なる補強片部
    材とを含み、この補強片部材は、前記渡設片部材が相対
    する溝部間に掛け渡されたときに、相対する芯材の裏面
    側間を跨ぐ形状に設けられていることを特徴とする壁パ
    ネルの接合構造。
  2. 【請求項2】 接合された壁パネル間には、その突き合
    せ状態を維持する突き合せ維持手段が設けられているこ
    とを特徴とする請求項1記載の壁パネルの接合構造。
  3. 【請求項3】 前記突き合せ維持手段は、前記芯材の裏
    面側に形成された引掛部と、相対する芯材の前記引掛部
    間に跨がって係合する掛け渡し部材とによって構成され
    ていることを特徴とする請求項2記載の壁パネルの接合
    構造。
  4. 【請求項4】 前記突き合せ維持手段は、前記芯材に設
    けられた第1の係合部と、前記補強片部材に設けられる
    とともに、前記第1の係合部に係脱可能な第2の係合部
    とから構成され、これら第1及び第2の係合部の係合に
    よって壁パネルの突き合せ状態を維持することを特徴と
    する請求項2記載の壁パネルの接合構造。
  5. 【請求項5】 前記突き合せ維持手段は、前記芯材に設
    けられた切欠部と、相対する芯材を跨ぐように各切欠部
    に係脱可能なクリップとから構成され、このクリップ
    は、前記スペーサと干渉することなく隣接する壁パネル
    間に位置して前記各切欠部に係合可能な一対の爪部材
    と、これら一対の爪部材間を連結する連結部材とにより
    構成されていることを特徴とする請求項2記載の壁パネ
    ルの接合構造。
  6. 【請求項6】 前記爪部材は、前記切欠部に圧入可能な
    幅若しくは変形促進部を備えていることを特徴とする請
    求項5記載の壁パネルの接合構造。
  7. 【請求項7】 前記クリップは、当該クリップが前記切
    欠部に係合した状態で、相対する壁パネルの前記溝部間
    に跨がる補強体を更に含むことを特徴とする請求項5又
    は6記載の壁パネルの接合構造。
  8. 【請求項8】 前記補強体は、前記溝部間に跨がった状
    態で、各溝部に圧入可能な幅若しくは変形促進部を備え
    ていることを特徴とする請求項7記載の壁パネルの接合
    構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101010942B1 (ko) 2001-10-15 2011-01-25 인텔리전트 엔지니어링 (바하마즈) 리미티드 구조성 샌드위치판 부재용 커넥터
KR101259149B1 (ko) * 2011-03-24 2013-04-30 삼성중공업 주식회사 액상화물 저장 용기 및 이를 포함하는 선박
CN110720789A (zh) * 2019-11-12 2020-01-24 上海电机学院 一种模块化可重复利用的展台

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