JP2000303064A - 蛍光ランプ用結着剤組成物とそれを用いた蛍光ランプ、および蛍光ランプの製造方法 - Google Patents

蛍光ランプ用結着剤組成物とそれを用いた蛍光ランプ、および蛍光ランプの製造方法

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JP2000303064A
JP2000303064A JP11109381A JP10938199A JP2000303064A JP 2000303064 A JP2000303064 A JP 2000303064A JP 11109381 A JP11109381 A JP 11109381A JP 10938199 A JP10938199 A JP 10938199A JP 2000303064 A JP2000303064 A JP 2000303064A
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fluorescent lamp
binder
phosphor
fluorescent
composition
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JP11109381A
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English (en)
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Nobuyuki Sudo
伸行 須藤
Masaaki Suzuki
正明 鈴木
Futoshi Yoshimura
太志 吉村
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Toshiba Corp
Toshiba Development and Engineering Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Electronic Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水溶性蛍光体塗布液を用いてガラスバルブの
内面に蛍光膜を作製する際に、蛍光膜とガラスバルブと
の接着強度、蛍光面品位、蛍光ランプのライフ特性、水
溶性蛍光体塗布液の経時安定性などの改善を図る。 【解決手段】 水溶性蛍光体塗布液の作製に用いられる
蛍光ランプ用結着剤組成物であって、xM(NO3 3
・y[M′(NO3 2 ・ 2mH3 BO3 ]・zM2
3 (MはAl、In、YおよびLaから選ばれる少なく
とも 1種の元素、M′はMg、Ca、Sr、Baおよび
Znから選ばれる少なくとも 1種の元素、0.001≦x≦
0.1 、0.0001≦y≦0.3 、 0.6≦m≦5.0 、 0≦z≦0.
95)で表される組成を有する蛍光ランプ用結着剤組成物
である。このような結着剤組成物はベーキング後にx′
2 3 ・y(M′O・mB2 3 )で表される組成を
有する結着剤として蛍光膜中に存在する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水溶性蛍光体塗布
液の作製に使用される蛍光ランプ用結着剤組成物と、そ
れを用いた蛍光ランプおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】蛍光ランプは一般照明をはじめとして、
最近ではOA機器用光源、巨大画面用の画素光源などに
広範囲に利用されている。また、三波長形蛍光ランプは
一般照明用として、高効率性と高演色性とを同時に満足
することから、近年目覚ましく普及しつつある。このよ
うな蛍光ランプ(低圧水銀蒸気放電ランプ)は、内壁面
に蛍光膜が設けられたガラスバルブ(ガラス管)内に、
水銀と 1種または 2種以上の希ガスを含む混合ガスを充
填し、この混合ガス中で陽光柱放電を生じさせるように
構成したものである。
【0003】上述したような蛍光ランプの蛍光膜は、蛍
光体粉末とバインダや結着剤とを含む蛍光体塗布液を調
製し、これをガラスバルブの内面に塗布した後にベーキ
ングすることにより形成される。蛍光膜の形成に使用さ
れる蛍光体塗布液としては、バインダとして有機溶媒に
溶解したニトロセルロースやエチルセルロースなどを用
いる有機溶媒系と、水に溶解したポリエチレンオキサイ
ド、ヒドロキシアルキルセルロース、メタアクリル酸ア
ンモニウムなどを用いる水溶液系とに大別することがで
きる。最近では作業環境、安全性などの観点から水溶液
系の蛍光体塗布液を採用する傾向が強くなってきてい
る。
【0004】従来の水溶性蛍光体塗布液においては、結
着剤として、酸化アルミニウム(特公昭60-14817号公
報、同60-14818号公報など参照)、ピロ燐酸カルシウ
ム、硼酸塩化合物(特公平2-9059号公報、同2-9630号公
報、特開昭59-93781号公報、特開昭59- 129286号公報、
特開平3-165449号公報、同3-165450号公報など参照)、
硝塩酸化合物(特開昭58-126658 号公報、同63-81189号
公報、特開平4-142389号公報、同4-248891号公報、同4-
248893号公報、同4-248894号公報など参照)などの種々
の化合物が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような従来の結着剤を用いた水溶性蛍光体塗布液は、
いずれにおいても、 (1)蛍光膜とガラスバルブとの接着
強度、 (2)蛍光面品位、(3)蛍光ランプのライフ特性、
(4)蛍光体塗布液の安定性(経時変化)などの面で一長
一短があり、それらの改善が強く望まれている。
【0006】このようなことから、上記した全ての特性
を満足する水溶性蛍光体塗布液の調製を可能にする結着
剤の開発が強く望まれている。特に、環型蛍光ランプの
製造においては、ガラスバルブを環状に曲げる工程で蛍
光膜が剥がれやすいため、蛍光膜とガラスバルブとの接
着強度の向上が強く望まれている。
【0007】本発明はこのような課題に対処するために
なされたもので、水溶性蛍光体塗布液を用いてガラスバ
ルブの内面に蛍光膜を作製する際に、蛍光膜とガラスバ
ルブとの接着強度、蛍光面品位、蛍光ランプのライフ特
性、水溶性蛍光体塗布液の経時安定性などを改善するこ
とを可能にした蛍光ランプ用結着剤組成物を提供するこ
とを目的としており、さらにはそのような水溶性蛍光体
塗布液用の結着剤組成物を用いることによって、特性の
改善を図った蛍光ランプおよびその製造方法を提供する
ことを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の蛍光ランプ用結
着剤組成物は、水溶性蛍光体塗布液の作製に用いられる
蛍光ランプ用結着剤組成物であって、 一般式:xM(NO3 3 ・y[M′(NO3 2 ・ 2mH3 BO3 ] ・zM2 3 ……(1) (式中、MはAl、In、YおよびLaから選ばれる少
なくとも 1種の元素を、M′はMg、Ca、Sr、Ba
およびZnから選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、
x、y、mおよびzは 0.001≦x≦0.1 、0.0001≦y≦
0.3 、 0.6≦m≦5.0 、 0≦z≦0.95を満足する数であ
る)で表される組成を有することを特徴としている。
【0009】本発明の蛍光ランプ用結着剤組成物は、請
求項2に記載したように、ベーキング工程後の結着剤量
が蛍光体に対して0.07〜10.0重量% の範囲となるよう
に、水溶性蛍光体塗布液中に添加して用いることが好ま
しい。
【0010】本発明の蛍光ランプ用結着剤組成物は、請
求項6に記載したように、蛍光ランプの製造工程でベー
キングされた後には、 一般式:x′M2 3 ・y(M′O・mB2 3 ) …(2) (式中、x′は 1/2x+zである)で表される組成を有
する結着剤として蛍光膜中に存在するものである。
【0011】本発明の蛍光ランプは、請求項7に記載し
たように、封入ガスが充填されたガラスバルブと、前記
ガラスバルブの内壁面に設けられた蛍光膜と、前記封入
ガス中で陽光柱放電を維持するための手段とを具備する
蛍光ランプにおいて、前記蛍光膜は、蛍光体粒子と上記
した (2)式で表される組成を有する結着剤とを含有する
ことを特徴としている。
【0012】また、本発明の蛍光ランプの製造方法は、
請求項8に記載したように、封入ガスが充填されたガラ
スバルブと、前記ガラスバルブの内壁面に設けられた蛍
光膜と、前記封入ガス中で陽光柱放電を維持するための
手段とを具備する蛍光ランプを製造するにあたり、蛍光
体粉末と上記した本発明の蛍光ランプ用結着剤組成物と
を含む水溶性蛍光体塗布液を調製する工程と、前記水溶
性蛍光体塗布液を前記ガラスバルブの内壁面に塗布し、
この塗布膜をベーキングして前記蛍光膜を形成する工程
とを有することを特徴としている。
【0013】本発明の蛍光ランプの製造方法において、
結着剤組成物は請求項9に記載したように、ベーキング
後の結着剤量が蛍光体に対して0.07〜10.0重量% の範囲
となるように、水溶性蛍光体塗布液に添加することが好
ましい。また、請求項10に記載したように、ベーキン
グ後の蛍光膜は上記した (2)式で表される組成を有する
結着剤を含有するものである。
【0014】本発明の蛍光ランプ用結着剤組成物は、 3
価の金属硝酸塩(M(NO3 3 )に加えて、 2価の金
属硝酸塩(M′(NO3 2 )と硼酸(H3 BO3 )を
含んでいる。このような結着剤組成物は蛍光ランプの製
造工程でベーキングされた後に、その一部が 2価の金属
硼酸塩化合物(M′O・mB2 3 )となる。このよう
な化合物を、主として 3価の硝酸塩に基づく 3価の金属
酸化物(M2 3 )と共存させることによって、蛍光膜
(蛍光体層)とガラスバルブとの接着強度、蛍光面品
位、蛍光ランプのライフ特性などを向上させることがで
きる。
【0015】さらに、本発明の蛍光ランプ用結着剤組成
物を用いた水溶性蛍光体塗布液においては、 3価の金属
硝酸塩と 2価の金属硝酸塩を併用しているために、従来
の 3価の金属硝酸塩と硼酸とを組合せたものや酢酸塩と
硼酸とを組合せたものとは異なり、塗布液のpHが大きく
酸性側となることがなく、安定した塗布液が得られる。
これによって、水溶性蛍光体塗布液のバインダとして用
いられるポリエチレンオキサイドなどの粘性低下を抑制
することができる。ポリエチレンオキサイドの粘性低下
は水溶性蛍光体塗布液の経時安定性の劣化原因となって
おり、このようなポリエチレンオキサイドの粘性低下を
抑制することによって、水溶性蛍光体塗布液の経時安定
性を高めることが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施するための形
態について説明する。
【0017】本発明の蛍光ランプ用結着剤組成物は、上
述した (1)式で表される組成を有するものである。すな
わち、M(NO3 3 で表される 3価の金属硝酸塩と、
M′(NO3 2 で表される 2価の金属硝酸塩と、硼酸
(H3 BO3 )を必須成分として含むものである。この
ような結着剤組成物は水溶性蛍光体塗布液の調製に用い
られ、ベーキング工程後には上述した (2)式で表される
結着剤として蛍光膜中に存在するものである。
【0018】上述した必須成分のうち、 3価の金属硝酸
塩は蛍光ランプの製造工程でベーキングした際に 3価の
金属酸化物(M2 3 )となり、蛍光体粒子間もしくは
蛍光膜とガラスバルブとの間の接着強度の向上に寄与す
る。このような 3価の金属硝酸塩としては、Al、I
n、YおよびLaから選ばれる少なくとも 1種の硝酸塩
が用いられるが、特にAl、Y、Laの硝酸塩を使用す
ることが好ましい。
【0019】本発明の結着剤組成物中の 3価の金属硝酸
塩の比率は、 (1)式中のxの値として 0.001〜0.1 の範
囲とする。xの値が 0.001未満であると、蛍光体表面に
被覆される微粒子金属酸化物の量が少なく、結着力が低
下する。一方、xの値が 0.1を超えると、蛍光体表面に
被覆される金属酸化物量が多くなりすぎ、ランプ光束が
低下する。xの値は 0.001〜0.01の範囲とすることがさ
らに好ましい。
【0020】本発明の蛍光ランプ用結着剤組成物は、上
述した 3価の金属硝酸塩に加えて、2価の金属硝酸塩
(M′(NO3 2 )と硼酸(H3 BO3 )を含んでい
る。これらはベーキングした後に 2価の金属硼酸塩化合
物(M′O・mB2 3 )となる。このような 2価の金
属硼酸塩化合物を 3価の金属酸化物と共存させることに
よって、蛍光体粒子間もしくは蛍光膜とガラスバルブと
の間の接着強度や蛍光面品位をより一層向上させること
が可能となる。
【0021】3価の金属硝酸塩と硼酸のみを併用した場
合においても、ベーキング後に硼酸がガラス化するもの
の、これのみでは接着強度が不足するおそれがある。こ
れに対して、本発明では 2価の金属硝酸塩をさらに併用
し、ベーキング後に 2価の金属硼酸塩化合物(M′O・
mB2 3 )として存在させているため、蛍光体粒子間
もしくは蛍光膜とガラスバルブとの間の接着強度をより
一層向上させることができる。また、蛍光面の品位も向
上する。これらは、 2価の金属硼酸塩化合物が蛍光体粒
子表面への結着剤(ベーキング後)の付着均一性を向上
させる、結着剤自体の接着強度を高める、などに基づく
ものである。
【0022】さらに、 2価の金属硼酸塩化合物を 3価の
金属酸化物と共存させ、蛍光体粒子表面への結着剤(ベ
ーキング後)の付着均一性を高めることによって、蛍光
ランプ中の水銀や電子放射性物質などとの反応をより安
定に防ぐことができる。これによって、蛍光ランプのラ
イフ特性を向上させることが可能となる。
【0023】2価の金属硝酸塩としては、Mg、Ca、
Sr、BaおよびZnから選ばれる少なくとも 1種の硝
酸塩が用いられるが、特にBaの硝酸塩を使用すること
が好ましい。Baの硝酸塩は特に水への溶解性に優れる
ことから、蛍光体粒子に結着剤組成物をより均一に被着
させることができ、これによりベーキング後の結着剤の
付着均一性をさらに向上させることが可能となる。
【0024】本発明の結着剤組成物中の 2価の金属硝酸
塩および硼酸の比率は、 (1)式中のyの値として0.0001
〜0.3 の範囲とする。yの値が0.0001未満であると、硼
酸塩の生成が少なく、結着剤としての効果が得られなく
なる。一方、yの値が 0.3を超えるとM′Oの比率が高
くなりすぎ、ベーキング工程により生成された硼酸塩の
融点が高くなり、結着力が低下する。yの値は 0.001〜
0.02の範囲とすることがさらに好ましい。
【0025】また、これらのうち、硼酸の比率は (1)式
中の 2mの値として 1.2〜10.0の範囲( 0.6≦m≦5.0
)とする。mの値が 0.6未満であるとM′Oの比率が
高くなりすぎ、ベーキング工程により生成された硼酸塩
の融点が高くなり、結着力が低下する。一方、mの値が
5.0を超えると、ランプの光束低下につながる。mの値
は 0.6〜 4.0の範囲とすることがさらに好ましい。
【0026】上述した必須成分としての 3価の金属硝酸
塩、 2価の金属硝酸塩および硼酸はいずれも水溶性化合
物であるため、それを用いて水溶性蛍光体塗布液を調製
する際の分散処理が容易であり、簡便に水溶性蛍光体塗
布液が調製できると共に、蛍光体粒子表面に容易にかつ
均一に結着剤組成物を被着させることができる。これに
よっても、蛍光膜とガラスバルブとの接着強度、蛍光面
品位、蛍光ランプのライフ特性などが向上する。さら
に、従来に比べて結着剤量を低減することができるとい
う利点もある。
【0027】本発明の蛍光ランプ用結着剤組成物は、M
2 3 で表される 3価の金属酸化物を含んでいてもよ
い。 3価の金属酸化物は任意成分であり、必要に応じて
適宜使用されるものであるが、結着剤組成物中の比率を
多くしすぎると蛍光体表面に被覆する金属酸化物の量が
多くなり、ランプ光束を低下させるため、結着剤組成物
中の 3価の金属酸化物の比率は (1)式中のzの値として
0.95以下とする。zの値は 0〜 0.5の範囲とすることが
さらに好ましい。 3価の金属酸化物は、特に粒径が 1μ
m 以下の微粒子状のものを使用することが好ましい。
【0028】本発明において、水溶性蛍光体塗布液は水
中に蛍光体粒子を分散させた分散液中に、上述した本発
明の蛍光ランプ用結着剤組成物を溶解させる、あるいは
蛍光ランプ用結着剤組成物を溶解させた水溶液中に蛍光
体粒子を分散させることにより調製される。結着剤組成
物は予め上記した (1)式の組成を満足するように、 3価
の金属硝酸塩、 2価の金属硝酸塩、硼酸、および必要に
応じて 3価の金属酸化物を混合したものを使用してもよ
いし、例えば蛍光体粒子の分散液中に各化合物を (1)式
の組成を満足するように添加、混合してもよい。
【0029】この際、結着剤組成物はベーキング工程を
経た後の蛍光膜中の結着剤量が蛍光体粒子に対して0.07
〜10.0重量% の範囲となるように、水溶性蛍光体塗布液
中に添加することが好ましい。結着剤組成物の添加量が
ベーキング後の蛍光体に対する結着剤量として0.07重量
% 未満であると、蛍光膜とガラスバルブとの接着強度が
極端に弱くなり、蛍光面のピンホールや蛍光体粒子群の
脱落などが無視できなくなる。一方、結着剤組成物の添
加量がベーキング後の蛍光体に対する結着剤量として1
0.0重量% を超えると、相対的に蛍光体量が減少するこ
とにより、蛍光ランプの明るさの低下が大きく実用的で
はない。
【0030】上述した水溶性蛍光体塗布液には、蛍光体
粒子と結着剤組成物の他に、必要に応じて水溶性バイン
ダが添加される。水溶性バインダとしてはポリエチレン
オキサイド、ヒドロキシアルキルセルロース、メタアク
リル酸アンモニウムなどが用いられる。水溶性バインダ
は水溶性蛍光体塗布液中の蛍光体粒子に対して 0.5〜3.
0重量% の範囲となるように添加することが好ましい。
【0031】ここで、従来の結着剤を用いた水溶性蛍光
体塗布液ではポリエチレンオキサイドなどの粘性低下が
経時安定性の劣化原因となっていたが、本発明の結着剤
組成物を用いた水溶性蛍光体塗布液では、 3価の金属硝
酸塩と 2価の金属硝酸塩を併用しているために塗布液の
pHが大きく酸性を呈することがなく、これによってポリ
エチレンオキサイドなどの粘性の低下を抑制することが
できる。従って、水溶性蛍光体塗布液の経時安定性を向
上させることができる。
【0032】本発明の蛍光ランプは、上述したような水
溶性蛍光体塗布液をガラスバルブの内壁面に塗布し、こ
の塗布膜を 400〜 900℃の温度で数分〜 1時間ベーキン
グすることにより作製される。
【0033】図1は本発明の蛍光ランプの一実施形態の
構造を一部破断面で示す図である。同図において、1は
ガラスバルブであり、このガラスバルブ1の内壁面には
蛍光膜2が被着されている。さらに、ガラスバルブ1内
には所定圧の放電用ガス、すなわちアルゴンのような希
ガスが封入されている。ガラスバルブ1の両端部には電
極3が取り付けられており、これらによって蛍光ランプ
4が構成されている。そして、両端部の電極3に所定の
電圧を印加することにより、励起源によって蛍光膜2を
発光させるものである。ガラスバルブ1の内壁面には、
予めアルミナなどの金属酸化物からなる保護膜を形成し
ておいてもよい。
【0034】なお、蛍光膜2を構成する蛍光体は特に限
定されるものではなく、公知の各種蛍光体を使用するこ
とができる。例えば、 2価のユーロピウム付活アルミン
酸塩蛍光体、 2価のユーロピウムおよびマンガン付活ア
ルミン酸塩蛍光体、 2価のユーロピウム付活ハロ燐酸塩
蛍光体などの青色ないし青緑色発光蛍光体、 3価のユー
ロピウム付活酸化イットリウム蛍光体、 3価のユーロピ
ウム付活酸硫化イットリウム蛍光体などの赤色発光蛍光
体、および希土類系の緑色発光蛍光体を適宜に混合した
三波長形白色発光蛍光体などが用いられる。
【0035】蛍光膜2は、上記した (2)式で表される組
成を有する結着剤と、この結着剤により粒子間が結合さ
れた蛍光体とを具備し、さらにガラスバルブ1の内壁面
に対して、上記した結着剤により接着されている。この
ような蛍光体粒子間もしくは蛍光膜2とガラスバルブ1
との間の接着強度は、本発明の結着剤組成物により十分
に高められており、さらに蛍光面品位や蛍光ランプのラ
イフ特性なども向上が図られている。
【0036】このような本発明の蛍光ランプによれば、
ランプ特性の向上、初期不良の発生率の減少などが実現
できると共に、蛍光ランプのライフ特性を向上させるこ
とが可能となる。特に、環型蛍光ランプを作製する場合
においても、蛍光膜のガラスバルブに対する接着強度に
優れることから、蛍光膜のピンホールやハガレなどによ
るランプ特性の低下を抑制することができる。すなわ
ち、優れたランプ特性を長期間にわたって維持すること
が可能となる。
【0037】
【実施例】次に、本発明の具体的な実施例およびその評
価結果について述べる。
【0038】実施例1 ポリエチレンオキサイド水溶液(濃度0.6%)を 300cc秤
量し、これを 500ccビーカーに入れて撹拌した。次い
で、青色蛍光体として(Sr,Ca,Ba,Eu)
10(PO4 6 ・Cl2 と、緑色蛍光体として(La,
Ce,Tb)PO4 と、赤色蛍光体として(Y,Eu)
2 3 とを、相対色温度が 5000Kになるような比率で均
一に混合し、得られた混合蛍光体300gをポリエチレンオ
キサイド水溶液中に添加し、十分撹拌した。
【0039】次に、アルミナ微粒子(Al2 3 )(粒径
10nm前後)を0.15g 秤量し、これを上記した蛍光体粒子
の分散液中に添加して、アルミナ微粒子が均一に分散す
るまで撹拌を行った。さらに、硝酸アルミニウム(Al
(NO3 3 )2.1g、硝酸バリウム(Ba(N
3 2 )4.8g、硼酸(H3 BO3 )2.16g を順次添加
し、十分に撹拌した。
【0040】このようにして調製した水溶性蛍光体塗布
液を、環型ガラスバルブ(FCL30/28用)の内面に塗布
し、常法に従って乾燥およびベーキングして、蛍光膜を
形成した。このガラスバルブを用い、常法に従って環型
蛍光ランプ(FCL30/28)を作製した。ベーキング後の結
着剤量は表1に示す通りである。
【0041】この環型蛍光ランプの蛍光膜の接着強度
を、ピアノ線で環型蛍光ランプの一定部位を一定の強さ
で叩き、蛍光膜の剥がれ状態を観察することにより評価
した。また、蛍光膜の品位を目視により評価した。さら
に、蛍光ランプを1000時間点灯し、1000時間後の全光束
を測定することにより、蛍光ランプのライフ特性を調べ
た。これらの結果を表1に示す。
【0042】比較例1 ニトロセルロース(濃度1.6%)を溶解した酢酸ブチルを
300cc秤量し、これを500ccビーカーに入れて撹拌し
た。次いで、実施例1と同一の混合蛍光体300gをビーカ
ーに添加して十分撹拌した。その後、ピロ燐酸カルシウ
ム(Ca2 2 7 )を0.36g 秤量し、これを上記した
蛍光体粒子の分散液中に添加して、ピロ燐酸カルシウム
粒子が均一に分散するまで撹拌を行った。さらに、(C
a,Ba)O・B2 3 を1.44g 添加し、十分に撹拌し
た。
【0043】このようにして調製した溶媒系蛍光体塗布
液を、環型ガラスバルブ(FCL30/28用)の内面に塗布
し、常法に従って乾燥およびベーキングして、蛍光膜を
形成した。このガラスバルブを用い、常法に従って環型
蛍光ランプ(FCL30/28)を作製した。この環型蛍光ラン
プについて、蛍光膜の接着強度、蛍光膜の品位、ライフ
特性を実施例1と同様にして測定、評価した。その結果
を表1に示す。
【0044】実施例2 ポリエチレンオキサイド水溶液(濃度0.6%)を 300cc秤
量し、これを 500ccビーカーに入れて撹拌した。次い
で、このポリエチレンオキサイド水溶液に実施例と同一
の混合蛍光体300gを添加し、十分撹拌した。
【0045】次に、酸化ランタン(La2 3 )(粒径50
nm前後)を0.45g 秤量し、これを上記した蛍光体粒子の
分散液中に添加して、酸化ランタンが均一に分散するま
で撹拌を行った。さらに、硝酸ランタン(La(N
3 3 )1.50g 、硝酸バリウム(Ba(NO3 2
2.10g 、硼酸(H3 BO3 )2.40g を順次添加し、十分
に撹拌した。
【0046】このようにして調製した水溶性蛍光体塗布
液を、環型ガラスバルブ(FCL30/28用)の内面に塗布
し、常法に従って乾燥およびベーキングして、蛍光膜を
形成した。このガラスバルブを用い、常法に従って環型
蛍光ランプ(FCL30/28)を作製した。ベーキング後の結
着剤量は表1に示す通りである。
【0047】この環型蛍光ランプについて、蛍光膜の接
着強度、蛍光膜の品位、ライフ特性を実施例1と同様に
して測定、評価した。その結果を表1に示す。
【0048】比較例2 ポリエチレンオキサイド水溶液(濃度0.6%)を 300cc秤
量し、これを 500ccビーカーに入れて撹拌した。次い
で、このポリエチレンオキサイド水溶液に実施例と同一
の混合蛍光体300gを添加し、十分撹拌した。
【0049】次に、酸化ランタン(La2 3 )(粒径50
nm前後)を0.45g 秤量し、これを上記した蛍光体粒子の
分散液中に添加して、酸化ランタンが均一に分散するま
で撹拌を行った。さらに、硝酸ランタン(La(N
3 3 )4.29g 、硼酸(H3 BO3 )2.40g を順次添
加し、十分に撹拌した。
【0050】このようにして調製した水溶性蛍光体塗布
液を、環型ガラスバルブ(FCL30/28用)の内面に塗布
し、常法に従って乾燥およびベーキングして、蛍光膜を
形成した。このガラスバルブを用い、常法に従って環型
蛍光ランプ(FCL30/28)を作製した。ベーキング後の結
着剤量は表1に示す通りである。
【0051】この環型蛍光ランプについて、蛍光膜の接
着強度、蛍光膜の品位、ライフ特性を実施例1と同様に
して測定、評価した。その結果を表1に示す。
【0052】実施例3 ポリエチレンオキサイド水溶液(濃度0.6%)を 300cc秤
量し、これを 500ccビーカーに入れて撹拌した。次い
で、このポリエチレンオキサイド水溶液に実施例と同一
の混合蛍光体300gを添加し、十分撹拌した。
【0053】次に、酸化イットリウム微粒子(Y
2 3 )(粒径50nm前後)を0.9g秤量し、これを上記した
蛍光体粒子の分散液中に添加して、酸化イットリウム微
粒子が均一に分散するまで撹拌を行った。さらに、硝酸
イットリウム(Y(NO3 3 )3.60g 、硝酸バリウム
(Ba(NO3 2 )2.10g 、硼酸(H3 BO3 )1.50
gを順次添加し、十分に撹拌した。
【0054】このようにして調製した水溶性蛍光体塗布
液を、環型ガラスバルブ(FCL30/28用)の内面に塗布
し、常法に従って乾燥およびベーキングして、蛍光膜を
形成した。このガラスバルブを用い、常法に従って環型
蛍光ランプ(FCL30/28)を作製した。ベーキング後の結
着剤量は表1に示す通りである。
【0055】この環型蛍光ランプについて、蛍光膜の接
着強度、蛍光膜の品位、ライフ特性を実施例1と同様に
して測定、評価した。その結果を表1に示す。
【0056】実施例4 ポリエチレンオキサイド水溶液(濃度0.6%)を 300cc秤
量し、これを 500ccビーカーに入れて撹拌した。次い
で、このポリエチレンオキサイド水溶液に実施例と同一
の混合蛍光体300gを添加し、十分撹拌した。
【0057】次に、アルミナ微粒子(Al2 3 )(粒径
10nm前後)を0.15g 秤量し、これを上記した蛍光体粒子
の分散液中に添加して、アルミナ微粒子が均一に分散す
るまで撹拌を行った。さらに、硝酸アルミニウム(Al
(NO3 3 )3.00g 、硝酸バリウム(Ba(NO3
2 )4.50g 、硼酸(H3 BO3 )6.60g を順次添加し、
十分に撹拌した。
【0058】このようにして調製した水溶性蛍光体塗布
液を、環型ガラスバルブ(FCL30/28用)の内面に塗布
し、常法に従って乾燥およびベーキングして、蛍光膜を
形成した。このガラスバルブを用い、常法に従って環型
蛍光ランプ(FCL30/28)を作製した。ベーキング後の結
着剤量は表1に示す通りである。
【0059】この環型蛍光ランプについて、蛍光膜の接
着強度、蛍光膜の品位、ライフ特性を実施例1と同様に
して測定、評価した。その結果を表1に示す。
【0060】実施例5 ポリエチレンオキサイド水溶液(濃度0.6%)を 300cc秤
量し、これを 500ccビーカーに入れて撹拌した。次い
で、このポリエチレンオキサイド水溶液に実施例と同一
の混合蛍光体300gを添加し、十分撹拌した。次に、硝酸
アルミニウム(Al(NO3 3 )0.64g 、硝酸バリウ
ム(Ba(NO3 2 )0.08g 、硼酸(H3 BO3 )0.
023gを順次添加し、十分に撹拌した。
【0061】このようにして調製した水溶性蛍光体塗布
液を、環型ガラスバルブ(FCL30/28用)の内面に塗布
し、常法に従って乾燥およびベーキングして、蛍光膜を
形成した。このガラスバルブを用い、常法に従って環型
蛍光ランプ(FCL30/28)を作製した。ベーキング後の結
着剤量は表1に示す通りである。
【0062】この環型蛍光ランプについて、蛍光膜の接
着強度、蛍光膜の品位、ライフ特性を実施例1と同様に
して測定、評価した。その結果を表1に示す。
【0063】実施例6 ポリエチレンオキサイド水溶液(濃度0.6%)を 300cc秤
量し、これを 500ccビーカーに入れて撹拌した。次い
で、このポリエチレンオキサイド水溶液に実施例と同一
の混合蛍光体300gを添加し、十分撹拌した。
【0064】次に、アルミナ微粒子(Al2 3 )(粒径
10nm前後)を0.15g 秤量し、これを上記した蛍光体粒子
の分散液中に添加して、アルミナ微粒子が均一に分散す
るまで撹拌を行った。さらに、硝酸アルミニウム(Al
(NO3 3 )51.1g 、硝酸バリウム(Ba(NO3
2 )23.5g 、硼酸(H3 BO3 )6.70g を順次添加し、
十分に撹拌した。
【0065】このようにして調製した水溶性蛍光体塗布
液を、環型ガラスバルブ(FCL30/28用)の内面に塗布
し、常法に従って乾燥およびベーキングして、蛍光膜を
形成した。このガラスバルブを用い、常法に従って環型
蛍光ランプ(FCL30/28)を作製した。ベーキング後の結
着剤量は表1に示す通りである。
【0066】この環型蛍光ランプについて、蛍光膜の接
着強度、蛍光膜の品位、ライフ特性を実施例1と同様に
して測定、評価した。その結果を表1に示す。
【0067】実施例7 ポリエチレンオキサイド水溶液(濃度0.6%)を 300cc秤
量し、これを 500ccビーカーに入れて撹拌した。次い
で、このポリエチレンオキサイド水溶液に実施例と同一
の混合蛍光体300gを添加し、十分撹拌した。
【0068】次に、アルミナ微粒子(Al2 3 )(粒径
10nm前後)を0.15g 秤量し、これを上記した蛍光体粒子
の分散液中に添加して、アルミナ微粒子が均一に分散す
るまで撹拌を行った。さらに、硝酸アルミニウム(Al
(NO3 3 )14.7g 、硝酸バリウム(Ba(NO3
2 )1.20g 、硼酸(H3 BO3 )2.80g を順次添加し、
十分に撹拌した。
【0069】このようにして調製した水溶性蛍光体塗布
液を、環型ガラスバルブ(FCL30/28用)の内面に塗布
し、常法に従って乾燥およびベーキングして、蛍光膜を
形成した。このガラスバルブを用い、常法に従って環型
蛍光ランプ(FCL30/28)を作製した。ベーキング後の結
着剤量は表1に示す通りである。
【0070】この環型蛍光ランプについて、蛍光膜の接
着強度、蛍光膜の品位、ライフ特性を実施例1と同様に
して測定、評価した。その結果を表1に示す。
【0071】
【表1】 表1から明らかなように、本発明の蛍光ランプ用結着剤
組成物を使用して形成した蛍光膜、およびそれを有する
蛍光ランプは、従来の水溶性結着剤を使用した比較例2
に比べて、接着強度や蛍光膜品位、さらにはライフ特性
に優れることが分かる。また、本発明の蛍光ランプ用結
着剤組成物は、ベーキング工程後の結着剤量が蛍光体に
対して0.07〜10.0重量% の範囲となるように、水溶性蛍
光体塗布液中に添加することが好ましいことが、実施例
1〜3、6と実施例4、5との比較から分かる。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の蛍光ラン
プ用結着剤組成物によれば、水溶性蛍光体塗布液を用い
てガラスバルブの内面に蛍光膜を作製する際に、蛍光膜
とガラスバルブとの接着強度、蛍光面品位、蛍光ランプ
のライフ特性、水溶性蛍光体塗布液の経時安定性などを
改善することができる。従って、そのような蛍光膜を有
する蛍光ランプによれば、各種特性の向上を図ることが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の蛍光ランプの構成を一
部破断して示す図である。
【符号の説明】
1……ガラスバルブ 2……蛍光膜 3……電極 4……蛍光ランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 正明 神奈川県川崎市川崎区日進町7番地1 東 芝電子エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 吉村 太志 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 4H001 CA01 CA07 CC03 CC04

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性蛍光体塗布液の作製に用いられる
    蛍光ランプ用結着剤組成物であって、 一般式:xM(NO3 3 ・y[M′(NO3 2 ・ 2
    mH3 BO3 ]・zM2 3 (式中、MはAl、In、YおよびLaから選ばれる少
    なくとも 1種の元素を、M′はMg、Ca、Sr、Ba
    およびZnから選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、
    x、y、mおよびzは 0.001≦x≦0.1 、0.0001≦y≦
    0.3 、 0.6≦m≦5.0 、 0≦z≦0.95を満足する数であ
    る)で表される組成を有することを特徴とする蛍光ラン
    プ用結着剤組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の蛍光ランプ用結着剤組成
    物において、 前記結着剤組成物はベーキング工程後の結着剤量が蛍光
    体に対して0.07〜10.0重量% の範囲となるように添加さ
    れることを特徴とする蛍光ランプ用結着剤組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の蛍光ラン
    プ用結着剤組成物において、 前記M元素としてAlを用いると共に、前記M′元素と
    してBaを用いることを特徴とする蛍光ランプ用結着剤
    組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2記載の蛍光ラン
    プ用結着剤組成物において、 前記M元素としてYを用いると共に、前記M′元素とし
    てBaを用いることを特徴とする蛍光ランプ用結着剤組
    成物。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2記載の蛍光ラン
    プ用結着剤組成物において、 前記M元素としてLaを用いると共に、前記M′元素と
    してBaを用いることを特徴とする蛍光ランプ用結着剤
    組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれか1項
    記載の蛍光ランプ用結着剤組成物を、蛍光ランプの製造
    工程でベーキングしてなる蛍光ランプ用結着剤であっ
    て、 一般式:x′M2 3 ・y(M′O・mB2 3 ) (式中、x′は 1/2x+zである)で表される組成を有
    することを特徴とする蛍光ランプ用結着剤。
  7. 【請求項7】 封入ガスが充填されたガラスバルブと、
    前記ガラスバルブの内壁面に設けられた蛍光膜と、前記
    封入ガス中で陽光柱放電を維持するための手段とを具備
    する蛍光ランプにおいて、 前記蛍光膜は、蛍光体粒子と、請求項6記載の蛍光ラン
    プ用結着剤とを含有することを特徴とする蛍光ランプ。
  8. 【請求項8】 封入ガスが充填されたガラスバルブと、
    前記ガラスバルブの内壁面に設けられた蛍光膜と、前記
    封入ガス中で陽光柱放電を維持するための手段とを具備
    する蛍光ランプを製造するにあたり、 蛍光体粉末と請求項1記載の蛍光ランプ用結着剤組成物
    とを含む水溶性蛍光体塗布液を調製する工程と、 前記水溶性蛍光体塗布液を前記ガラスバルブの内壁面に
    塗布し、この塗布膜をベーキングして前記蛍光膜を形成
    する工程とを有することを特徴とする蛍光ランプの製造
    方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の蛍光ランプの製造方法に
    おいて、 前記結着剤組成物を、前記ベーキング後の結着剤量が前
    記蛍光体に対して0.07〜10.0重量% の範囲となるよう
    に、前記水溶性蛍光体塗布液に添加することを特徴とす
    る蛍光ランプの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項8または請求項9記載の蛍光ラ
    ンプの製造方法において、 前記ベーキング後の蛍光膜は、 一般式:x′M2 3 ・y(M′O・mB2 3 ) (式中、x′は 1/2x+zである)で表される組成を有
    する結着剤を含有することを特徴とする蛍光ランプの製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009016177A (ja) * 2007-07-04 2009-01-22 Hitachi Displays Ltd 液晶表示装置及びその製造方法

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