JP2000303014A - 水系顔料分散体およびインクジェット用記録液 - Google Patents

水系顔料分散体およびインクジェット用記録液

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JP2000303014A JP11025599A JP11025599A JP2000303014A JP 2000303014 A JP2000303014 A JP 2000303014A JP 11025599 A JP11025599 A JP 11025599A JP 11025599 A JP11025599 A JP 11025599A JP 2000303014 A JP2000303014 A JP 2000303014A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水分散性、経時分散安定性に優れた水性顔料分
散体およびその製造方法、さらにその顔料分散体を用い
たインクジェット用記録液において、印字後の耐光性,
耐水性、色相,印字濃度、普通紙上に印字した場合の色
域再現範囲に優れ、ノズルでの吐出安定性の良好な水性
インクジェット用記録液を提供することにある。 【解決手段】水性の液体中に水溶性フタロシアニン誘導
体を吸着させたフタロシアニン系顔料粒子を分散した水
系顔料分散体であって、該水系顔料分散体中の未吸着の
水溶性フタロシアニン誘導体の量が上記フタロシアニン
系顔料を基準として1×10-2mmol/g以下であ
り、上記水溶性フタロシアニン誘導体を吸着させたフタ
ロシアニン系顔料粒子は、ゼータ電位が−10〜−60
の範囲の負帯電性であることを特徴とする水系顔料分散
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水分散性、経時分
散安定性に優れた水性顔料分散体およびその製造方法、
さらに印字後の耐光性,耐水性、色相に優れ,ノズルで
の吐出安定性の良好なインクジェット用記録液に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、顔料を水中で分散させるため界面
活性剤や分散剤、分散樹脂を用いて水性インキや水性塗
料としている。しかしながら、界面活性剤の場合には泡
立ちの問題があり起泡性を改善するため消泡剤との併用
が必要となり、消泡剤と界面活性剤との相性、印刷後乾
燥時のレベリング性の課題など活性剤や添加剤の併用に
よるインキ性能のバランスに問題点がある。また、分散
樹脂の場合、比較的高粘度のインキ、塗料系においては
非常に有効な分散安定化効果が認められるが、低粘度分
散体に関しては樹脂の溶剤に溶解する粘度の影響が大き
く、低粘度への限界がある。
【0003】一方、顔料分散剤として顔料誘導体を使用
し、表面処理する方法が知られている。顔料誘導体処理
法とは、分散させる顔料と同種の化合物を酸性基または
塩基性基を置換基として導入し顔料に吸着させて極性を
増大し、濡れを向上させ分散性を良好にする方法であ
る。誘導体処理法は、他の分散剤、界面活性剤に比べて
分散性の向上が顕著であるが、誘導体が溶剤に溶けるこ
とから塗料やインキの塗工、印刷でのブリードや混色の
問題が起こる。この問題は顔料誘導体処理法が分散剤や
界面活性剤と同じく分散前に添加剤として使用し、顔料
に吸着する部分が分散効果を上げているが、吸着してい
る誘導体に比して未吸着部分が多いことから塗膜時での
ブリードや混色、耐溶剤性の低下といった現象が起こる
ためである。このように、分散剤や界面活性剤、顔料誘
導体を使用する場合、分散性効果を上げるためには顔料
に吸着する量以上の添加量が必要である。さらに、誘導
体の構造と溶剤との相互作用、または溶解性のため分散
系がフロキュレーションによりチキソトロピックな状態
となり、誘導体だけでは分散性の改善が難しい。この対
処法として界面活性剤との併用や有機溶剤、添加剤の添
加により改善している。しかしながら、多くの場合分散
系を複雑にし、かつ塗膜乾燥時のはじき等の問題があ
る。
【0004】上記手法以外に、顔料粉体表面を化学的に
修飾する方法が提案されている。工業的に行われている
例としては、カーボンブラックの気相法、液相法による
処理であり、気相法としてはオゾン処理やプラズマ処理
などの酸化処理による極性官能基の発現を目的としてい
る。液相法の場合は通常気相法で行われている酸化処理
よりさらに強い処理が必要な場合に用いられ、硝酸、亜
硝酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、過マンガン酸
塩などの強い酸化剤を使用している。これらの処理によ
り、分散剤や樹脂を使用することなく水系への顔料の分
散が可能であり、応用範囲が広がっている。しかしなが
ら、処理工程の特徴から生産コストが高いデメリットを
持ち、また有機顔料への技術の応用が出来ないことから
使用される範囲が限定されている。
【0005】一方、インクジェット用記録液では特開昭
53−61412号公報、特開昭54−89811号公
報、特開昭55−65269号公報に開示されているよ
うに、酸性染料、直接染料、塩基性染料等の水溶性染料
をグリコール系溶剤と水に溶解したものが多く用いら
れ、その記録物は一般に水溶性染料の水に溶解しやすい
特性上、耐水性が乏しく水をこぼしたりすると容易に記
録部分の染料のにじみを生じるという問題があった。ま
た、染料の構造上の特性から耐光性が悪いという問題が
あった。これら水性インクジェット用記録液に要求され
る項目としては, ・にじみがなく高品位な記録画像が得られること、 ・記録液の乾燥、定着速度が速いこと、 ・ノズルや記録液流通経路で目詰まりせず、安定して記
録液が吐出すること、 ・記録液の保存安定性が良いこと、 ・記録濃度が高いこと、 ・印刷物の耐候性、耐水性が良いこと 等が特に重要である。
【0006】このような耐水性の不良を改良するため、
特開昭56−57862号公報に開示されているよう
に、染料の構造を変えたり、塩基性の強い記録液を調製
することが試みられている。また、特開昭50−490
04号公報、特開昭57−36692号公報、特開昭5
9−20696号公報、特開昭59−146889号公
報に開示されているように、記録紙と記録液との反応を
うまく利用して耐水性の向上を図ることも行われてい
る。これらの方法は、特定の記録紙については著しい効
果をあげているが、記録紙の制約を受けるという点で汎
用性に欠け、特定の記録紙以外を用いた場合は、水溶性
染料を使用する記録液では記録物の充分な耐水性が得ら
れないことが多い。
【0007】また、耐水性の良好な記録液としては,油
溶性染料を高沸点溶剤に分散ないし溶解したもの、油溶
性染料を揮発性の溶剤に溶解したものがあるが、溶剤の
臭気や溶剤の排出の問題があり、環境上好ましくない。
また、大量の記録を行う場合や装置の設置場所によって
は、溶剤回収等が必要になるという問題がある。そこ
で、記録物の耐水性をよくするために、水系媒体に有機
顔料を分散した記録液の開発が行われている。
【0008】しかし、顔料は染料と異なり微小粒子とし
て分散させることおよび分散状態を安定に保つことが非
常に困難である。一方、インクジェット用の記録液にお
いては、プリンターの高解像化につれノズル径が細かく
なってきており、これに伴い顔料粒子の粒子径も微細化
する必要が生じている。しかしながら、顔料型の場合に
は、ノズルからの吐出安定性と再溶解(分散)性、印字
後の発色性の必要項目を共に満たすことは困難であり、
顔料型インクジェット用記録液の課題となっている。
【0009】顔料型インクジェット用記録液の分散性と
染料の鮮明な色調を併有した例として、特公昭60−4
5667号公報、特公昭60−45668号公報、特公
昭60−45669号公報に開示されているように、使
用する顔料と同色の水溶性染料を顔料と併用し、分子量
1000〜100000の高分子分散剤を使用した記録
液が提案されている。この技術は、染料単独で使用する
場合と比べると顔料が含有されていることで耐水性、耐
光性の面で向上しているものの、染料が顔料比として
1:10〜10:1の割合で使用するため印刷物として
のブリード、混色や根本的な耐水性の改善はなされてい
ない。さらに、顔料単独の場合に比べチキソトロピー性
が改善されるものの、染料濃度が高まると会合する傾向
があり、増粘など利用面として制限があるなど、顔料型
インクジェット記録液に要求されている条件を満たすも
のではなく、染料と顔料の中間的な性能である。また、
特開平5−247391号公報に開示しているスルホン
酸基またはスルホン酸塩基を有する染料と顔料との併用
も上記技術と同等のものと考えられる。
【0010】上記顔料と染料の併用型記録液を改善した
ものとして、特開平9−151344号公報に開示され
ている様に、顔料に染料を積極的吸着させることで顔料
よりも色再現範囲が広く、かつ染料よりも耐水性、耐光
性の良い顔料インクが提案されている。有機顔料への染
料の吸着は、染料に反応性染料を用いて顔料表面、ある
いは顔料構造中の官能基と染料のもつ官能基の一部(す
なわち、顔料が酸性官能基であれば染料は塩基性基、ま
たはその逆)と反応させることで吸着させている。この
技術は、非常に有用である反面顔料の官能基に左右さ
れ、有機顔料の場合には特にその効果を活用するには多
くの制限がある。上記公報の例では、顔料の分子構造中
に酸性基を持つ場合には塩基性基の染料、顔料に塩基性
基を持つ場合には酸性基の染料が吸着するとされてい
る。この際、水系分散媒体として分散性を考慮し染料が
分散性を向上するための分散剤として働く場合には、酸
性染料には塩基性媒体、塩基性染料には酸性媒体を使用
することが必要となり、顔料、染料の組み合わせによる
制限がある。通常、インクジェット用水系記録液はプリ
ンターヘッドやノズルの腐食への考慮から酸性媒体は使
用せず塩基性媒体であり、上記例の場合分散性を考慮す
ると酸性染料が必要となり、カルボキシル基やスルホン
酸基を持つ顔料は使えないことになる。また、この逆の
弱塩基性を持つ顔料の場合、染料の酸性基と顔料、分散
媒体の塩基性度の競争吸着の状態になり、顔料の塩基性
度に比べ塩基性度の低い分散媒体を使用する必要が生じ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、経時
での保存安定性、ノズルでの吐出安定性、さらには印字
した場合の充分な色再現性範囲を有し、顔料型が有する
優れた耐水性と耐光性の両立した性能を持ちながら水系
で自己分散する顔料型インクジェット用記録液を提供す
ることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、水性の液体中
に水溶性フタロシアニン誘導体を吸着させたフタロシア
ニン系顔料粒子を分散した水系顔料分散体であって、該
水系顔料分散体中の未吸着の水溶性フタロシアニン誘導
体の量が上記フタロシアニン系顔料を基準として1×1
-2mmol/g以下であり、上記水溶性フタロシアニ
ン誘導体を吸着させたフタロシアニン系顔料粒子は、ゼ
ータ電位が−10〜−60の範囲の負帯電性であること
を特徴とする水系顔料分散体に関するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい態様としては以
下の如くである。 (1)水溶性フタロシアニン誘導体が、酸性官能基もし
くはその塩を含むフタロシアニン化合物である。 (2)フタロシアニン系顔料が、無置換またはハロゲン
基置換フタロシアニンであり、中心元素がH、Cu、T
i、Ni、Al、FeまたはCoである。 (3)フタロシアニン系顔料の粒子が、10〜500n
mである。 (4)フタロシアニン系顔料に吸着させた水溶性フタロ
シアニン誘導体による顔料表面酸性基もしくはその塩と
しての官能基の総量がフタロシアニン系顔料基準として
0.01〜0.5mmol/gである。 (5)水溶性フタロシアニン誘導体が、その化学構造中
の酸性基官能基もしくはその塩の合計の平均官能基数が
1.0より多く2.0未満の混合物である。
【0014】本発明の従来技術と大きく異なる点は、酸
化処理カーボンブラックや有機顔料の化学的表面改質に
見られる自己分散型顔料と同等の特性を安易に安価に作
成できる点であり、染料と顔料の併用系とは顔料分散体
としての設計上大きく異なる。さらに、従来の染料吸着
型の顔料分散体は適用範囲が狭く、分散効果、インキ物
性の面から比較して、本発明の顔料分散体は水系での易
分散型顔料の新規な表面改質技術と言える。本発明にお
ける顔料と顔料誘導体の吸着は、それぞれの化学構造が
持つ芳香環が疎水性相互作用により近接し、π−πスタ
ッキングにより吸着するものと考えられる。従来、顔料
誘導体処理法に関しては、顔料との骨格類似な顔料誘導
体が顔料への吸着力が非常に大きいことから有効な分散
剤として使われてきたことは紹介したが、本発明での最
大のポイントは、分散剤としての使用するのではなく誘
導体が一層吸着として顔料表面に整列することで、従来
にはない顔料濃度が高い範囲で他の分散剤や樹脂を使用
することなく、低粘度で高い表面張力を持つ経時分散安
定性の高い水系顔料分散剤を発明したことである。
【0015】本発明に用いる顔料としては、フタロシア
ニン系顔料が使用できる。具体的な例としては、C.
I.ピグメントブルー15、15:1、15:2、1
5:3、15:4、15:6、C.I.ピグメントブル
ー16、C.I.ピグメントグリーン7,C.I.ピグ
メントグリーン36などが挙げられる。その他フタロシ
アノン化合物の中心金属がNi、Al、Fe、Ti、C
oであり、無置換またはハロゲン基置換のフタロシアニ
ン顔料などが挙げられる。また、使用する顔料粒子の粒
径としては、好ましくは50〜0.05μm、インクジ
ェット用記録液としては1〜0.005μmが好まし
く、顔料粒子の微細化、粒径制御においてはソルトミリ
ングやソルベントミリングなどの湿式粉砕、または乾式
粉砕による一次粒子の粉砕加工を処理の前段階で行うこ
とが好ましい。さらに、誘導体処理を上記粉砕工程で行
うことは吸着効率、工程簡略化による利点としてはさら
に好ましい。
【0016】本発明に用いる顔料誘導体としては、水溶
性フタロシアニン誘導体が使用できる。水溶性フタロシ
アニン誘導体としては、下記一般式[I]のフタロシア
ニン化合物がある。 一般式[I]
【0017】
【化1】
【0018】(式中、MはCu、Ti、Ni、Al、F
e、Co、H−Hを表し、X1、X2、X3、X4は独
立に−Br、−Clを表し、Y1、Y2、Y3、Y4は
独立に−COOH、−COONa、−COOK、−SO
3H、−SO3Na、−SO3K、一般式[II]の酸性
アミン塩を表し、k1、k2、k3、k4、n1、n
2、n3、n4は何れも0〜4の整数であり、好ましく
はn1+n2+n3+n4=1〜4、k1+k2+k3
+k4=0〜3である。) 一般式[II]
【0019】
【化2】
【0020】(式中、R1、R2、R3、R4は独立に
水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜3の
アルカノール基、炭素数1〜4のアルキル基で置換され
たアルキルアルカノール基を表す。) インクジェット用記録液としてはアンモニアの他、水溶
性アミン化合物が好ましく、具体的にはジメチルアミ
ン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルア
ミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピ
ルアミン、ジプロピルアミン、ブチルアミン6,イソブ
チルアミン、sec−ブチルアミン、モノエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ト
リイソプロパノールアミン、イソプロパノールアミン、
ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミ
ン、N−ブチルジエタノールアミンが挙げられる。その
他の水溶性アミン化合物としては、N,N−ジメチル−
1,3−ジアミノプロパン、N,N−ジエチル−1,3
−ジアミノプロパンなどが挙げられる。
【0021】水溶性フタロシアニン誘導体の合成方法と
してフタロシアニンを発煙硫酸や濃硫酸、クロロ硫酸な
どのスルホン化剤を用いてスルホン化するのが一般的で
ある。カルボキシル基の導入は、フタロシアニン合成時
の環化の原料として置換基を持ったものを使う必要があ
る。どちらの方法においても、合成した誘導体の官能基
数は分布を持ち、精製分離をしない限りその置換基数は
平均値として表され、実際に使用する誘導体の置換基数
は整数とはならない。好ましく使用できる水溶性フタロ
シアニン誘導体の酸性官能基の平均置換基数としては1
以上2未満、更に好ましくは1〜1.9であり、2より
多い置換基数を持つ場合分散安定効果を有するもののそ
の置換基数が多くなることで顔料への吸着保持力に対し
脱着力が多く充分な効果が得られない。また1より少な
いと誘導体自身が水に溶解せず、α型結晶の顔料とな
る。そのため、目的とする分散効果と色相、耐水性等の
物性バランスが悪い。
【0022】フタロシアニン系顔料への水溶性フタロシ
アニン誘導体の吸着処理は、通常顔料分散に使用してい
る分散機が使用できる。吸着処理は、水溶性フタロシア
ニン誘導体を塩基性の範囲で所定の水に溶解させ、顔料
をその溶液中に添加して分散させることで吸着処理が進
行するものである。この場合、使用する水としては、2
価以上の金属塩を含まない精製水、純水またはこれに準
ずる水を使用すること必要である。水道水やミネラル分
を含有する水には2価の金属塩が含まれ、この金属塩が
水溶性フタロシアニン誘導体の酸性基と結合することで
不溶化し、水系での分散を妨げるためである。本発明の
処理顔料は顔料粒子が負帯電し、静電反発により水性媒
体中で分散するものであり、分散安定効果を得るために
は水性液媒体と酸性官能基へのカウンターイオンは1価
のカチオンである必要がある。即ち、2価以上のCa、
Mn、Fe、Ba、Al、Niなどの無機イオンは凝
集、沈殿の原因となるため極力避ける必要がある。吸着
処理に使用する分散機としては、ペイントコンディショ
ナー(レッドデビル社製)、ボールミル、サンドミル
(シンマルエンタープライゼス社製「ダイノーミル」
等)、アトライター、パールミル(アイリッヒ社製「D
CPミル」等)、コボールミル、ホモミキサー、ホモジ
ナイザー(エム・テクニック社製「クレアミックス」
等)、湿式ジェットミル(ジーナス社製「ジーナスP
Y」、ナノマイザー社製「ナノマイザー」)等を用いる
ことができる。分散機としてメディアを使うものには、
ガラスビーズ、ジルコニアビーズ、アルミナビーズ、磁
性ビーズ、スチレンビーズを用いることができる。
【0023】分散機によって吸着処理した顔料分散体
は、水溶性誘導体中の化学構造と酸性官能基が水中でフ
ァンデルワールス力の作用によりフロキュレーションを
起こしやすい状態であり、粘度上昇や凝集など安定性が
悪い。さらに、過剰の水溶性誘導体のために印刷持のブ
リード、混色、印刷物の耐水性劣化などインキとしての
使用が制限される。本発明では、顔料に未吸着の水溶性
誘導体を上記悪影響のない範囲まで取り除くことで分散
性と経時安定性、印刷物としての特性を両立させること
ができた。未吸着の水溶性誘導体を取り除く方法として
は、遠心分離、限外濾過が使用できる。
【0024】限外濾過や遠心分離法を用いて未吸着の誘
導体を分離することにより、分散安定性に優れた顔料分
散体にすることができる。顔料に水溶性顔料誘導体を分
散吸着させる場合、pHを通常11〜8近辺に調整す
る。この状態ではどのpH領域でも水溶性誘導体の添加
量を分散性が向上する下限まで減らしたとしてもフロキ
ュレーションによるチキソ性の高い分散体となる。しか
しながら、未吸着の誘導体を分離することでチキソ性は
無くなり非常に低粘度の顔料分散体を得ることができ
る。
【0025】本発明の顔料分散体をインクジェット用記
録液として使用する場合、顔料濃度を2〜5重量%の範
囲で使用することが一般的であるが、水溶性誘導体が原
因で起こりうるブリードに対して誘導体濃度の下限値が
制限される。これは、分散体中の顔料濃度が2〜5重量
%と低い場合、フロキュレーションの下限値は誘導体濃
度としては高いレベルまで許容できるためである。顔料
濃度15〜20重量%の水系顔料分散体では3〜20c
psの低粘度とすることができ、水溶性顔料誘導体の官
能基数は2以下が好ましい。この場合のフロキュレーシ
ョン臨界濃度は、顔料濃度15重量%において顔料基準
で未吸着顔料誘導体濃度が1×10-1mmol/g以下
であり、好ましくは1×10-2mmol/g以下であ
る。また、顔料に吸着している顔料誘導体量による顔料
表面官能基(酸性基もしくはその塩)の総量は、顔料当
たり0.01〜0.5mmol/gである。未吸着誘導
体量および顔料に吸着している水溶性顔料誘導体量の測
定法としては、目的とする官能基の種類により定量化法
が異なる。酸性官能基量を定量化する方法としてはボー
ム法が用いられ、滴定によって酸性基を中和するアルカ
リ量を酸で逆滴定することで測定できる。スルホン酸基
またはスルホン酸塩基の様なフタロシアニン骨格に存在
しない硫黄元素を定量化する方法としては、発光分光分
析またはイオンクロマトを用いて定量化することができ
る。
【0026】インクジェット用記録液として使用する場
合の表面処理顔料分散体の分散粒径は、レーザー光散乱
粒度分布計により測定した平均粒径が10〜300n
m、かつ500nm以上の粗大粒子が全粒子の3重量%
以下が好ましい。平均分散粒径が大きすぎるとインクジ
ェット用記録液として吐出安定性を損なったり、沈殿を
生じる等の欠点があり、粗大粒子が少なければ少ない程
良い。本発明の顔料分散体は、インクジェット用記録液
100重量部中に0.5〜10重量部、さらには2〜5
重量部含まれていることが好ましい。顔料が少なすぎる
と記録液としての充分な濃度が得られず、また多すぎる
と記録液として要求される吐出安定性、ノズルの耐目詰
まり性が損なわれる。
【0027】本発明のインクジェット用記録液には、紙
への定着性、インキ塗膜の耐水性を向上させるために、
水性樹脂を用いることが出来る。使用できる水性樹脂と
しては、水溶性樹脂と水分散性樹脂に大別でき、それぞ
れアクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、酢酸ビ
ニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ブタジエン系樹脂、石油
系樹脂、フッ素系樹脂等の樹脂および水分散性樹脂が挙
げられる。
【0028】水分散性樹脂の分散粒径は、重合操作や界
面活性剤等により種々変えることができ、通常は数十〜
数千nmの粒径のものが得られる。ノズルでの目詰まり
を無くすためには、レーザー光散乱粒度分布計により測
定した水分散性樹脂の平均粒径が20〜300nm、か
つ500nm以上の粗大粒子が全樹脂粒子の3重量%以
下、さらには平均粒径が50〜200nm、かつ500
nm以上の粗大粒子が全樹脂粒子の2重量%以下である
ことが好ましい。水溶性樹脂または水分散性樹脂は、イ
ンクジェット用記録液100重量部中に0.05〜5重
量部、さらには0.1〜3重量部含まれることが好まし
い。樹脂が少なすぎると満足な耐水性が得られ難く、ま
た、多すぎるとインクジェット用記録液として必要な吐
出安定性を損ない、また、ノズルの目詰まりなどの障害
が出る。
【0029】本発明のインクジェット用記録液には、表
面張力調整用、紙への浸透性の調整用として、アニオン
性、カチオン性、ノニオン性、両性の界面活性剤や高分
子界面活性剤を用いることができる。界面活性剤は、界
面活性剤を用いて顔料の分散を行うインクジェット用記
録液に対しては、記録液の安定性、紙に対する浸透性に
効果があるが、顔料表面への顔料誘導体吸着処理をした
顔料に対しては、界面活性剤の添加量が多いと顔料の分
散安定性を損なうことがある。
【0030】アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸
塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホ
ン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキル
スルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキル
ジアリールエーテルジスルホン酸塩、アルキルリン酸
塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリ
オキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ナフ
タレンスルホン酸フォルマリン縮合物、ポリオキシエチ
レンアルキルリン酸エステル塩、グリセロールボレイト
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセロール脂肪
酸エステル等が例示できる。
【0031】非イオン性界面活性剤としては、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルアリールエーテル、ポリオキシエチレンオキシプロ
ピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセ
リン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、フッ素系、シ
リコン系等の非イオン性界面活性剤が例示できる。
【0032】カチオン性界面活性剤としては、アルキル
アミン塩、第4級アンモニウム塩、アルキルピリジニウ
ム塩、アルキルイミダゾリウム塩等が例示できる。両イ
オン性界面活性剤としては、アルキルベタイン、アルキ
ルアミンオキサイド、ホスファジルコリン等が例示でき
る。高分子界面活性剤としては、アクリル系水溶性樹
脂、スチレン/アクリル系水溶性樹脂、水溶性ポリエス
テル樹脂、水溶性ポリアミド樹脂等が例示できる。界面
活性剤は、必要に応じてアニオン性界面活性剤、カチオ
ン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、高分子界面活
性剤等の2種以上を併用しても良い。
【0033】本発明の水性顔料分散体およびインクジェ
ット用記録液は、水系媒体中に表面処理顔料、水系樹
脂、および必要に応じてその他の添加剤により構成され
る。水系媒体とは、水、水と混和可能な有機溶媒および
それらの混合物を表し、水としては、金属イオン等を除
去したイオン交換水ないし蒸留水を、水性顔料分散体ま
たはインクジェット用記録液の49〜95重量%の範囲
で用いられる。水性溶剤とは本明細書中で水と混和可能
な有機溶剤を表し、インクジェット用記録液としてのノ
ズル部分での乾燥、記録液の固化を防止し、安定な記録
液の噴射およびノズルでの経時の乾燥を防止するもので
あり、単独ないし混合して記録液の1〜50重量%、好
ましくは2〜25重量%の範囲で用いられる。
【0034】水性溶剤としては、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3
−プロパンジオール、トリエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール、グリセリン、テトラエチレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、ケトンアルコール、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリ
コールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモ
ノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエー
テル、1,2−ヘキサンジオール、N−メチル−2−ピ
ロリドン、2,4,6−ヘキサントリオール、テトラフ
ルフリルアルコール、4−メトキシ−4メチルペンタノ
ン等を例示できる。
【0035】また、記録液の乾燥を速める目的において
は、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール
等のアルコール類も用いることができる。
【0036】本発明のインクジェット用記録液には、必
要に応じて下記の様な種々の添加剤を用いることができ
る。記録液の被印刷体が紙のような浸透性のある材料の
ときは、紙への記録液の浸透を早め見掛けの乾燥性を早
くするため浸透剤を加えることができる。浸透剤として
は、水性溶剤で例示したジエチレングリコールモノブチ
ルエーテル等のグリコールエーテル、アルキレングリコ
ール、ポリエチレングリコールモノラウリルエーテル。
ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ジオクチルスルホ
コハク酸ナトリウム等を用いることができる。これら
は、記録液の0〜5重量%、好ましくは0.1〜5重量
%の範囲で用いられる。浸透剤は上記使用量で十分な効
果があり、これよりも多いと印字の滲み、紙抜け(プリ
ントスルー)を起こし好ましくない。
【0037】防腐剤は、記録液への黴や細菌の発生を防
止する目的で添加し、防黴剤としては、デヒドロ酢酸ナ
トリウム、安息香酸ナトリウム、ソジウムピリジンチオ
ン−1−オキサイド、ジンクピリジンチオン−1−オキ
サイド、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、1
−ベンズイソチアゾリン−3−オンのアミン塩等が用い
られる。これらは、記録液中に0.05〜1.0重量%
の範囲で含まれることが好ましい。
【0038】キレート剤は、記録液中の金属イオンを封
鎖するものであり、ノズル部での金属の析出や記録液中
での不溶解性物の析出等を防止するものであり、エチレ
ンジアミンテトラアセティックアシド、エチレンジアミ
ンテトラアセティックアシドのナトリウム塩、エチレン
ジアミンテトラアセティックアシドのジアンモニウム
塩、エチレンジアミンテトラアセティックアシドのテト
ラアンモニウム塩等が用いられる。これらは、記録液中
に0.005〜0.5重量%の範囲で用いられる。
【0039】また、記録液のpHを調整し、記録液の安
定ないし、記録装置中の記録液配管との安定性を得るた
め、アミン、無機塩、アンモニア等のpH調整剤、リン
酸等の緩衝液を用いることができる。また、記録液の吐
出時あるいは配管内部での循環、移動、あるいは記録液
の製造時の泡の発生を防止するため消泡剤を添加するこ
ともできる。
【0040】本発明のインクジェット用記録液は、顔料
分散体および水系樹脂を水系媒体中に分散し、適宜水で
希釈、他の添加剤を混合することにより製造できる。分
散は、ディスパー、サンドミル、ホモジナイザー、ボー
ルミル、ペイントシェーカー、超音波分散機等を用いて
行うことができる。また、混合攪拌は通常の羽を用いた
攪拌機による攪拌のほか、高速の分散機、乳化機等によ
り行うことができる。
【0041】混合された記録液は、希釈の前または後
に、孔径0.65μm以下のフィルター、さらには孔径
0.45μm以下のフィルターにて十分濾過することが
好ましい。フィルター濾過に先立ち遠心分離による濾過
を行うこともでき、これにより、フィルター濾過におけ
る目詰まりを少なくし、フィルター交換を少なくでき
る。記録液は、記録装置の方式にもよるが、粘度0.8
〜15cps(25℃)の液体として調整することが好
ましい。表面張力は、25〜73dyn/cmに調整す
ることが好ましい。pHは、特に制約されないが7〜1
0の弱アルカリ性が好ましい。
【0042】本発明の水性顔料分散体は、インクジェッ
ト用記録液の他、印刷インキ、塗料、化粧品、筆記用イ
ンキ、トナー、液体現像剤、電子写真用材料など広範囲
の分野に利用が可能である。
【0043】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明は実施例に特に限定されるものでは
ない。実施例中、部および%は、それぞれ重量部および
重量%を表す。なお、実施例、比較例で得られた水性顔
料分散体の粒径および粘度の測定方法、保存安定性、乾
燥粉体の再溶解性、インクジェット用記録液の粒径、粘
度、保存安定性、吐出安定性、耐水性、耐目詰まり性の
評価、普通氏への印字品質、誘導体吸着による顔料への
官能基導入量または未吸着誘導体量、顔料分散体のゼー
タ電位の測定は下記の方法で行った。
【0044】(1)粒径 レーザー回折方式の粒度分布計(日機装社製「マイクロ
トラックUPA」)を用いて測定し、平均粒径(d99
の値)、500nm以上の粗大粒子の含有率を算出し
た。 (2)粘度 低粘度領域では振動式粘度計(山一電気社製「VM−1
A」)、中粘度領域以上についてはB型粘度計で25℃
における粘度を測定した。
【0045】(3)保存安定性 水性顔料分散体では、50℃での粒径変化が15nm未
満および粘度の変化が0.5cps未満である保存期間
の日数を示した。保存安定性が一日以下の場合について
は×で示した。インクジェット用記録液では、50℃で
3ヶ月保存後の粒径および粘度の変化から保存安定性を
評価した(○:粒径の変化15nm未満かつ粘度の変化
0.2cps未満、×:粒径の変化15nm以上または
粘度の変化0.2cps以上)。 (4)起泡性 50mlの蓋付きスクリュー管に水性顔料分散体を30
ml加え、上下に20回程激しく振り、3分後の泡の状
態で起泡性を評価した(◎:泡が消失、○:泡がスクリ
ュー管内面に少し、△:泡が全面にあり起泡高さ3mm
未満、×:泡が全面にあり起泡高さ3mm以上)。 (5)表面張力 表面張力計(協和界面化学社製「CBVP−Z」)で2
5℃における表面張力を測定した。 (6)吐出安定性 インクジェット用記録液をインクジェットプリンター
(エプソン社製「HG−5130」)のカートリッジに
詰めて、普通紙(ゼロックス社製「K」)に印字を行
い、吐出安定性を評価した。(○:ノズルから120分
以上安定に連続吐出する、△:連続吐出120分以内で
液滴の着弾位置に乱れが生ずる、×:ノズルから安定に
吐出しない)。
【0046】(7)耐水性 (4)で得られた印字物を、水に濡らしたのち指で擦
り、印字物の変化を目視で評価した(○:インキの滲
み、剥がれが認められない、×:インキの滲み、剥がれ
が認められる)。 (8)耐目詰まり性 (6)と同様にして印字後にプリンタのキャップを外
し、1時間後に再度印字を行い、目詰まりの有無を評価
した(○:ノズルの目詰まり無し、×:ノズルの目詰ま
り有り)。 (9)印字品質 インクジェット用記録液をインクジェットプリンター
(エプソン社製「PM−750C」)のカートリッジに
詰めて、普通紙(ゼロックス社製「4024」)に印字
を行い、インキのフェザーリング性を評価した。(○:
フェザーリングが殆どなく、「龍」の次がにじまずに判
別可能、×:フェザーリングが有り、にじみにより
「龍」の字が判別困難。 (10)吸着誘導体による導入官能器量(スルホン酸
基) 処理された顔料分散体を乾燥し、乾燥顔料を硝酸、過塩
素酸水溶液で酸分解した水溶液を発光分光分析により硫
黄量を測定し、硫黄量をスルホン酸基またはスルホン酸
塩に換算した。 (11)未吸着誘導体量の測定(スルホン酸基) 誘導体中のスルホン酸基量を発光分光分析により硫黄量
からスルホン酸またはスルホン酸塩量を換算し、官能基
数を出す。限外濾過の透過液中の硫黄量を発光光度分析
により求め、スルホン酸またはスルホン酸塩量を換算
し、誘導体の官能基数から透過液中の誘導体存在量を計
算する。 (12)ゼータ電位測定 顔料分散体を精製水で測定可能範囲まで希釈し、ゼータ
電位測定装置(日機装社製:Zeta PALS)によ
って顔料分散体のゼータ電位を測定した。
【0047】実施例1 C.I.ピグメントブルー15:3をソルトミリングに
より平均一次粒径を50nm以下とした微細化顔料20
g、スルホン化した銅フタロシアニン誘導体(平均スル
ホン酸基導入量=1.3)2g、イオン交換水110g
を混合し、混合液のpHが9以上になる様に水酸化ナト
リウムを添加、ジルコニアビーズをメディアとしてペイ
ントシェーカーを用いて約5時間分散した。顔料濃度3
重量%になるまでイオン交換水で希釈した顔料分散液か
ら限外濾過により未吸着の顔料誘導体を分離し、透過水
の誘導体濃度が顔料基準で0.005mmol/g以下
までイオン交換水を加水しながら洗浄し、還流水のpH
が8.5で顔料分散体の固形分が15重量%になるよう
濃縮した。この時の処理顔料中のスルホン酸基量は顔料
基準で0.2mmol/gであり、滴定による表面酸性
基量とほぼ同じ値を示した。ゼータ電位の測定結果は−
55であった。
【0048】実施例2 C.I.ピグメントブルー16をソルトミリングにより
平均一次粒径を30nm以下とした微細化顔料20g、
スルホン化した無金属フタロシアニン誘導体(平均スル
ホン酸基導入量=1.2)1.6g、イオン交換水11
0gを混合し、混合液のpHが9以上になる様に水酸化
ナトリウムを添加、ジルコニアビーズをメディアとして
ペイントシェーカーを用いて約5時間分散した。顔料濃
度3重量%になるまでイオン交換水で希釈した顔料分散
液から限外濾過により未吸着の顔料誘導体を分離し、透
過水の誘導体濃度が顔料基準で0.002mmol/g
以下までイオン交換水を加水しながら洗浄し、還流水の
pHが9.0で顔料分散体の固形分が15重量%になる
よう濃縮した。この時の処理顔料中のスルホン酸基量は
顔料基準で0.18mmol/gであり、滴定による表
面酸性基量とほぼ同じ値を示した。ゼータ電位の測定結
果は−50であった。
【0049】実施例3 C.I.ピグメントグリーン36をソルトミリングによ
り平均一次粒径を30nm以下とした微細化顔料20
g、スルホン化した銅フタロシアニン誘導体(平均スル
ホン酸基導入量=1.6)2.4g、イオン交換水11
0gを混合し、混合液のpHが9以上になる様に水酸化
ナトリウムを添加、ジルコニアビーズをメディアとして
ペイントシェーカーを用いて約5時間分散した。顔料濃
度3重量%になるまでイオン交換水で希釈した顔料分散
液から限外濾過により未吸着の顔料誘導体を分離し、透
過水の誘導体濃度が顔料基準で0.003mmol/g
以下までイオン交換水を加水しながら洗浄し、還流水の
pHが9.0で顔料分散体の固形分が15重量%になる
よう濃縮した。この時の処理顔料中のスルホン酸基量は
顔料基準で0.12mmol/gであり、滴定による表
面酸性基量とほぼ同じ値を示した。ゼータ電位の測定結
果は−40であった。
【0050】比較例1 C.I.ピグメントブルー15:3をソルトミリングに
より平均一次粒径を50nm以下とした微細化顔料20
g、スルホン化した銅フタロシアニン誘導体(平均スル
ホン酸基導入量=1.3)2g、イオン交換水110g
を混合し、混合液のpHが9以上になる様に水酸化ナト
リウムを添加、ジルコニアビーズをメディアとしてペイ
ントシェーカーを用いて約5時間分散した。得られた顔
料分散体は、粘度が高くフロキュレーションを起こし、
未吸着量の顔料誘導体濃度は顔料基準で1.4mmol
/gであった。さらに、顔料分散体を濃度3重量に希釈
しNo.2濾紙へ滴下したところ、顔料誘導体の緑色の
ブリードが認められた。
【0051】比較例2 C.I.ピグメントブルー16をソルトミリングにより
平均一次粒径を30nm以下とした微細化顔料20g、
C.I.リアクティブブルー2を8g、イオン交換水1
10gを混合し、混合液のpHが9以上になる様に水酸
化ナトリウムを添加、ジルコニアビーズをメディアとし
てペイントシェーカーを用いて約5時間分散し、顔料分
散体とした。
【0052】比較例3 C.I.ピグメントブルー15:4をソルトミリングに
より平均一次粒径を30nm以下とした微細化顔料20
g、C.I.ダイレクトブルー86を2g、イオン交換
水110gを混合し、混合液のpHが9以上になる様に
水酸化ナトリウムを添加、ジルコニアビーズをメディア
としてペイントシェーカーを用いて約5時間分散した。
【0053】比較例4 C.I.ピグメントブルー15:3(20g)とモノス
ルホン化銅フタロシアニン顔料(0.4g)を12規定
硫酸で溶解させ、硫酸溶液を水中に投入し水溶液とし
た。この水溶液にベンゼンを添加し、前記銅フタロシア
ニン顔料及びモノスルホン化銅フタロシアニンとを油相
に移し、硫酸溶液部分を除去後ベンゼン留却により処理
顔料を得た。得られた顔料を1規定水酸化ナトリウムで
数回洗浄し、さらにイオン交換水で洗浄し処理銅フタロ
シアニン顔料とし、1価金属イオンおよび2価金属イオ
ンを導入し、正帯電の顔料粒子とした。この顔料はアル
カリ水性媒体中では凝集沈殿し、酸性水性媒体中で分散
した。顔料中のスルホン酸基量は顔料基準で0.02m
mol/gであったが、表面スルホン酸基量は検出限界
下で測定不能であった。ゼータ電位の測定結果は精製水
中で+5であった。
【0054】
【表1】
【0055】(実施例4〜6、比較例4〜7)表2に示
す組成の原料を攪拌槽に仕込み、ディスパーにより攪
拌、混合を行った後、0.8μmのメンブランフィルタ
ーで濾過し、インクジェット用記録液を得た。得られた
インクジェット用記録液について、粒径および粘度を測
定し、保存安定性、吐出安定性、耐水性、耐目詰まり性
を評価した。結果を表2に示す。
【0056】
【表2】
【0057】水溶性樹脂溶液:ジョンソンポリマー
(株)製スチレン/アクリル系水溶性樹脂水溶液、「ジ
ョンクリルJ−62」、固形分約34% 活性剤:花王(株)製アニオン性界面活性剤「ペレック
ス0T−P」、固形分約70% 防黴剤:ゼネカ(株)製「プラクセルGXL」
【0058】
【発明の効果】本発明の水性顔料分散体は、インクジェ
ット用記録液に用いた場合に、優れた耐水性、保存安定
性を有し、ノズルでの目詰まりが無く、長期にわたり安
定な吐出を与える。また、紙に印字した印字品位におい
て充分な濃度を有し、色域再現範囲が広く、染料タイプ
と比べて耐光性に優れている。そのため、オフィスにお
ける書類作成、郵便物の宛名書き、ダンボールのマーキ
ング、ナンバーリング、バーコード付与等の分野でカラ
ー化印字物として広範囲な分野で利用できる。さらに、
水性顔料分散体は、グラビアインキ、水性塗料、その他
印刷インキ分野に用いることができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA04 EA13 FC02 2H086 BA53 BA55 BA56 BA60 4J037 AA30 CB28 CC06 CC13 CC14 CC15 CC16 CC23 CC24 DD05 DD24 EE03 EE08 EE28 EE43 FF15 FF22 FF25 4J039 AD03 AD04 AD08 AD09 AD15 AD18 AE04 AE05 AE06 AE08 BC60 BD02 BE22 CA06 EA35 EA38 EA42 EA44 EA46 GA24

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性の液体中に水溶性フタロシアニン誘
    導体を吸着させたフタロシアニン系顔料粒子を分散した
    水系顔料分散体であって、該水系顔料分散体中の未吸着
    の水溶性フタロシアニン誘導体の量が上記フタロシアニ
    ン系顔料を基準として1×10-2mmol/g以下であ
    り、上記水溶性フタロシアニン誘導体を吸着させたフタ
    ロシアニン系顔料粒子は、ゼータ電位が−10〜−60
    の範囲の負帯電性であることを特徴とする水系顔料分散
    体。
  2. 【請求項2】 水溶性フタロシアニン誘導体が、酸性官
    能基もしくはその塩を有するフタロシアニン化合物であ
    る請求項1記載の水系顔料分散体。
  3. 【請求項3】 フタロシアニン系顔料が、無置換または
    ハロゲン基置換フタロシアニンであり、中心元素がH、
    Cu、Ti、Ni、Al、FeまたはCoである請求項
    1または2記載の水系顔料分散体。
  4. 【請求項4】 フタロシアニン系顔料粒子が、粒子径が
    10〜500nmである請求項1ないし3いずれか記載
    の水系顔料分散体。
  5. 【請求項5】 フタロシアニン系顔料に吸着させた水溶
    性フタロシアニン誘導体の酸性基もしくはその塩として
    の官能基の総量が上記フタロシアニン系顔料を基準とし
    て0.01〜0.5mmol/gである請求項2ないし
    4いずれか記載の水系顔料分散体。
  6. 【請求項6】 酸性官能基もしくはその塩を有するフタ
    ロシアニン化合物の合計の平均官能基数が1.0より多
    く2.0未満の混合物である請求項2ないし5いずれか
    記載の水系顔料分散体。
  7. 【請求項7】 水溶性フタロシアニン誘導体を溶解させ
    た水性の液体中でフタロシアニン系顔料粒子を分散させ
    て該フタロシアニン系顔料粒子の表面に上記水溶性フタ
    ロシアニン誘導体を吸着させる工程と、未吸着の上記水
    溶性フタロシアニン誘導体を除去する工程とからなるこ
    とを特徴とする請求項1ないし6いずれか記載の水系顔
    料分散体の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし6いずれか記載の水系顔
    料分散体、活性剤および/または水性樹脂を含むことを
    特徴とするインクジェット用記録液。
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