JP2000302705A - 臭素化トリフルオロメチルベンゼン類の製造方法 - Google Patents

臭素化トリフルオロメチルベンゼン類の製造方法

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JP2000302705A
JP2000302705A JP11118322A JP11832299A JP2000302705A JP 2000302705 A JP2000302705 A JP 2000302705A JP 11118322 A JP11118322 A JP 11118322A JP 11832299 A JP11832299 A JP 11832299A JP 2000302705 A JP2000302705 A JP 2000302705A
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bromine
bis
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chlorine
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Shozo Kaneda
省三 金田
Eri Tsukada
恵理 塚田
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Central Glass Co Ltd
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/093Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens
    • C07C17/10Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens of hydrogen atoms
    • C07C17/12Preparation of halogenated hydrocarbons by replacement by halogens of hydrogen atoms in the ring of aromatic compounds

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い反応率と高い選択率でトリフルオロメチ
ルベンゼン類を臭素化トリフルオロメチルベンゼン類に
転換する工業的製造方法を提供する。 【解決手段】トリフルオロメチルベンゼン類を触媒の存
在下気相において臭素と塩素を共存させ臭素化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医・農薬中間体で
ある臭素化トリフルオロメチルベンゼン類の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】芳香環に臭素原子を持つ芳香族化合物
は、対応する芳香族化合物を臭素化することで得られる
ことが知られている。トリフルオロメチルベンゼンの臭
素化方法には、鉄粉又は塩化鉄の存在下に臭素を反応さ
せる方法(特開昭 50−76029号公報、J.A
m.Chem.Soc.69巻947頁(1947))
また、4フッ化硫黄−フッ化水素−臭素を用いて臭素化
する方法(Zh.Org.Khim.27巻1号125
頁)などがあり3−ブロモトリフルオロメチルベンゼン
が得られている。
【0003】また、1,3−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンゼンを五塩化アンチモンの存在下塩素と臭素を
同時に反応させて、選択率74.1%の3,5−ビス
(トリフルオロメチル)ブロモベンゼンと24.6%の
3,5−ビス(トリフルオロメチル)クロロベンゼンが
得られ(Zh.Prikl.Khim.46巻9号(1
973年)2012頁)、同じように触媒量の五塩化ア
ンチモンを用いて塩素と臭素を同時に反応させることで
70%の転化率と90%の選択率で3,5−ビス(トリ
フルオロメチル)ブロモベンゼンが得られる(J.A
m.Chem.Soc.72巻1651頁(195
0))ことがそれぞれの文献に記載されている。さら
に、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンに強
酸の存在下N−ブロモイミドを用いて臭素化し、3,5
−ビス(トリフルオロメチル)ブロモベンゼンが得られ
ることも知られている(特開平9−334404号公
報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来知られている臭素
化トリフルオロメチルベンゼン類の液相での製造法は、
液相での臭素の金属への腐食性やトリフルオロメチル基
の分解に由来するフッ素イオンによるガラスへの腐食性
などに起因する材質面の制限が厳しいことから、また、
プロセスが簡略化できるという点から工業的なプロセス
としては気相反応であるのが好ましい。そこで、本発明
は気相においてトリフルオロメチルベンゼン類を臭素化
して臭素化トリフルオロメチルベンゼン類を得る方法を
提供する。
【0005】
【課題を解決するための具体的手段】本発明者らは、ト
リフルオロメチルベンゼン類を気相において臭素と塩素
で臭素化して臭素化トリフルオロメチルベンゼン類を製
造する方法について検討したところ、触媒として担体に
担持した塩化鉄などの金属塩化物を用いることで効率よ
く臭素化が進行することを見いだし本発明に到達した。
【0006】すなわち、本発明は、一般式(1)
【0007】
【化3】
【0008】(式中、nは1〜2の整数を表す)で表さ
れるトリフルオロメチルベンゼン類を触媒の存在下気相
において臭素と塩素を共存させ臭素化させることからな
る一般式(2)、
【0009】
【化4】
【0010】(式中、nは1〜2の整数、mは1〜3の
整数を表す)で表される臭素化トリフルオロメチルベン
ゼン類の製造方法である。
【0011】一般式(1)
【0012】
【化5】
【0013】で表される化合物は、nが1〜2の整数で
あって、具体的には、トリフルオロメチルベンゼン、
1,4−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、1,3
−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、1,2−ビス
(トリフルオロメチル)ベンゼンを挙げることができ
る。
【0014】本発明に使用する一般式(1)で表される
トリフルオロメチルベンゼン類はどのような方法で得ら
れたものであってもよく、公知の方法で製造できる。例
えば、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン
は、メタキシレンを塩素化して得られる1,3−ビス
(トリクロロメチル)ベンゼンをフッ化水素でフッ素化
する方法が知られており、その際、無触媒で150〜2
00℃(Ind.eng.Chem.39[1947] 302)、または五塩化ア
ンチモン触媒存在下室温(J.Am.Chem.Soc.71[1949]1490)
などの条件で反応させることで得られる。
【0015】本発明にかかる触媒は、担体に金属塩化物
を担持させた触媒である。担体は活性炭、アルミナ、シ
リカ、チタニア、フッ化アルミ、ジルコニア、モレキュ
ラーシーブ、フッ素樹脂などであるが、活性炭、チタニ
アが好ましく、活性炭が特に好ましい。
【0016】本発明に用いる活性炭は、木材、木炭、椰
子殻炭、パーム核炭、素灰等を原料とする植物系、泥
炭、亜炭、褐炭、瀝青炭、無煙炭等を原料とする石炭
系、石油残滓、オイルカーボン等を原料とする石油系ま
たは炭化ポリ塩化ビニリデン等の合成樹脂系がある。こ
れら市販の活性炭から選択し使用することができ、例え
ば、瀝青炭から製造された活性炭(東洋カルゴン製BP
L粒状活性炭、クラレケミカル製3GX等)、椰子殻炭
(武田薬品工業製粒状白鷺GX、SX、CX、XRC、
東洋カルゴン製PCB等)等が挙げられるが、これらに
限定されない。形状、大きさも通常粒状で用いられる
が、球状、繊維状、粉体状、ハニカム状等反応器に適合
すれば通常の知識範囲の中で使用することができる。ま
た反応形式は固定床、流動床等いずれであってもよい。
【0017】また、本発明の触媒は担体に鉄、銅、ニッ
ケル、コバルト、亜鉛、チタン、アルミニウム、タンタ
ル、パラジウム、カリウムなどの金属を担持した触媒で
ある。これらの金属のうち鉄、タンタル、チタンが好ま
しく、鉄はもっとも好ましい。鉄と他の金属を併せて使
用することも好ましいが、その場合鉄/他の金属のモル
比を50/50〜100/0とするのが好ましい。
【0018】これらの金属担持活性炭触媒を調製する方
法は限定されないが、担体に前記した1種または2種以
上の金属の可溶性化合物を溶解した溶液を含浸するか、
スプレーすることで調製される。金属化合物の担持量
は、担体100重量部に対し0.01〜100重量部で
あり、1〜50重量部が好ましい。担持量が0.1重量
部より少ないと転化率が低くなり、一方100重量部を
超える量は安定に担持することが困難であり、粉化する
ことがあるので好ましくない。担体に担持させる金属の
可溶性化合物としては、水、エタノール、アセトンなど
の溶媒に溶解する当該金属の塩化物、臭化物などが挙げ
られる。具体的には、塩化鉄(塩化第二鉄または塩化第
一鉄)、臭化鉄、塩化銅、塩化ニッケル、塩化コバル
ト、塩化亜鉛、塩化チタン、塩化アルミニウム、塩化タ
ンタル、塩化パラジウム、塩化カリウムなどを用いるこ
とができる。金属臭化物を担持した場合も反応中に金属
塩化物になると推測されるので、塩化物、臭化物の何れ
を用いてもかまわない。
【0019】本発明の反応は90〜300℃で行うが、
100〜200℃が好ましく、110〜150℃がより
好ましい。反応温度が90℃より低いと転化率が悪く、
300℃よりも高い温度ではポリブロモ化合物が生成
し、目的化合物の選択率を下げることがあるので好まし
くない。また反応圧力は基本的に反応に影響を与えず、
原料、中間生成物、生成物が液化しない条件ならば問題
とならないので、0.1〜1MPaで行えばよく、通常
は常圧付近または若干の加圧もしくは減圧下において行
う。接触時間は、通常0.1〜300秒、好ましくは5
〜60秒である。
【0020】臭素の使用量は目的とする一般式(2)で
表される臭素化トリフルオロメチルベンゼン類に依存す
るが、0.5モルのm倍以上である。モノブロモ化合物
を目的物とする場合を例にとって詳しく述べると、トリ
フルオロメチルベンゼン類1モルに対し0.5モル以上
とするが、0.5〜2モルであり、好ましくは0.5〜
1モル、さらに好ましくは0.5〜0.75モルであ
る。モノブロモ化合物を目的物とする場合、トリフルオ
ロメチルベンゼン類1モルに対し0.5モルの臭素が必
要であるので通常は臭素を0.5モル以上使用するが、
臭素化を完全におこなうことに伴うポリブロモ化合物の
生成の増加を欲しない場合には0.5モル以下の臭素を
使用することもできる。
【0021】一方、塩素は臭素1モルに対し0.7〜
1.5モル程度を使用するが、0.8〜1.2モル程度
使用すれば十分であり、反応をコントロールすることで
0.9〜1.1モル程度とすることができる。塩素が
0.7モルより少ない場合には、臭素化トリフルオロメ
チルベンゼン類の選択率は高くなるが臭素の転化率が低
下するので好ましくなく、また1.5モルを超えて使用
すると塩素化物の生成を助長しビス(トリフルオロメチ
ル)ブロモベンゼン類の選択率を低下させるので好まし
くなく、また反応工程での塩素の処理が困難になるので
好ましくない。
【0022】本発明の方法においては、反応に用いられ
る臭素はトリフルオロメチルベンゼン類と予め混合して
導入してもよいし、別途反応管に導入してもよい。ま
た、反応に用いられる塩素は臭素と予め混合して導入し
てもよいし、別途反応管に導入してもよい。反応混合物
は反応器に導く前に、気化しておくことも好ましい。
【0023】本発明の方法で生成する一般式(2)で表
される臭素化トリフルオロメチルベンゼン類は、出発原
料である一般式(1)で表されるトリフルオロメチルベ
ンゼン類のトリフルオロメチル基は変化せず、ベンゼン
環上の水素原子のm個が臭素原子に置換した臭素化物で
ある。優先的に臭素原子の置換する位置は、一般式
(1)で表されるトリフルオロメチルベンゼン類により
決まっており、例えば、トリフルオロメチルベンゼンで
は、3−ブロモ(トリフルオロメチル)ベンゼンとな
り、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンでは
3,5−ビス(トリフルオロメチル)ブロモベンゼンと
なり、1,4−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンで
は2,5−ビス(トリフルオロメチル)ブロモベンゼン
となり、1,2−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン
では3,4−ビス(トリフルオロメチル)ブロモベンゼ
ンが主生成物として得られる。
【0024】反応器は、耐熱性とフッ化水素、塩化水
素、塩素、臭素、臭化水素等に対する耐食性を有する材
質で作られれば良く、ステンレス鋼、ハステロイ、モネ
ル、白金などが好ましい。また、これらの金属でライニ
ングされた材料で作ることもできる。本発明の方法にお
いては、金属への腐食性の大きい臭素を用いる反応であ
るにも拘わらず、長時間にわたってほとんど反応器内部
の腐食はみられない。
【0025】本発明の方法により処理されて反応器より
流出する臭素化トリフルオロメチルベンゼン類を含む反
応ガスは、公知の方法で精製されて製品となる。反応ガ
スに含まれる有機物以外の臭素、塩素、塩化臭素および
塩化水素は、還元剤、例えば亜硫酸ソーダによる還元と
酸性成分を中和する塩基性物質、例えば苛性ソーダ、苛
性カリ、水酸化カルシウムなどを組み合わせて除去する
ことができ、またフラッシュ蒸留することで、容易に取
り除かれる。この時回収される臭素は再度反応原料とし
て使用される。この様にして有機物以外の不純物を除去
した粗臭素化トリフルオロメチルベンゼン類は蒸留によ
って高純度の臭素化トリフルオロメチルベンゼン類とす
ることができる。
【0026】本発明の方法はどの様な実施態様であって
もよいが、大気圧下モノブロモ化合物を目的生成物とす
る場合について例示する。予め反応管に所定量の塩化鉄
担持活性炭を充填し、所定の温度まで昇温し、昇温完了
したら所定量のトリフルオロメチルベンゼン類、臭素、
塩素を導入する。受器に回収された粗生成物は亜硫酸ソ
ーダ水溶液、苛性ソーダ水溶液で洗浄するかもしくはフ
ラッシュ蒸留により未反応臭素、塩素を取り除いた後、
蒸留精製により高純度の臭素化トリフルオロメチルベン
ゼン類とすることができる。フラッシュ蒸留により回収
した臭素は再度反応に用いることができる。
【0027】
【実施例】以下に本発明を実施例をもって詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施態様に限られない。実施例
中の「%」は別途注のない限り「面積%」を表す。
【0028】[調製例1]300gの特級試薬無水塩化
第二鉄(FeCl3)を1.2Nの塩酸水溶液に溶かし
て1リットルとした。この溶液に粒状活性炭(クラレケ
ミカル(株)製品、3GX、石炭系活性炭、円柱状炭・
4〜8メッシュ)2リットルを浸漬し、一昼夜放置し
た。次に濾過して活性炭を取り出し、ナス型フラスコに
入れエバポレ−タ−で120〜130℃に保ち、減圧に
て乾燥した。得られた塩化鉄担持活性炭を電気炉を備え
た直径3.75cm長さ160cmの円筒形SUS31
6製反応管に1.5リットル充填し、窒素ガスを流しな
がら300℃まで昇温し、水の流出が見られなくなった
後、その状態を1時間保ち触媒の調製を行った。
【0029】[調製例2]30gの特級試薬無水塩化第
一鉄(FeCl2)を1.2Nの塩酸水溶液に溶かして
100mlとした。この溶液に粒状活性炭(武田薬品工
業(株)製品、粒状白鷺G2X、椰子殻活性炭、円柱状
炭・4/6〜1メッシュ)100mlを浸漬し、一昼夜
放置した。次に濾過して活性炭を取り出し、ナス型フラ
スコに入れエバポレ−タ−で120〜130℃に保ち、
減圧にて乾燥した。
【0030】[調製例3]20gの特級試薬四塩化チタ
ン(TiCl4)を1.2Nの塩酸水溶液に溶かして1
00mlとした。この溶液に粒状活性炭(武田薬品工業
(株)製品、粒状白鷺、円柱状炭・4/6〜1メッシ
ュ)100mlを浸漬し、一昼夜放置した。次に濾過し
て活性炭を取り出し、ナス型フラスコに入れエバポレ−
タ−で120〜130℃に保ち、減圧にて乾燥した。
【0031】[調製例4]15gの特級試薬五塩化タン
タル(TaCl5)を1.2Nの塩酸水溶液に溶かして
100mlとした。この溶液に粒状活性炭(武田薬品工
業(株)製品、粒状白鷺、円柱状炭・4/6〜1メッシ
ュ)100mlを浸漬し、一昼夜放置した。次に濾過し
て活性炭を取り出し、ナス型フラスコに入れエバポレ−
タ−で120〜130℃に保ち、減圧にて乾燥した。
【0032】[調製例5]30gの特級試薬無水塩化第
二鉄を1.2Nの塩酸水溶液に溶かして100mlとし
た。この溶液にチタニア100mlを浸漬し、一昼夜放
置した。次に濾過してチタニアを取り出し、ナス型フラ
スコに入れエバポレ−タ−で120〜130℃に保ち、
減圧にて乾燥した。
【0033】[調製例6]30gの特級試薬無水塩化第
二鉄と3gの特級試薬塩化カリウム(KCl)を1.2
Nの塩酸水溶液に溶かして100mlとした。この溶液
に粒状活性炭(クラレケミカル(株)製品、円柱状炭・
4〜8メッシュ)100mlを浸漬し、一昼夜放置し
た。次に濾過して活性炭を取り出し、ナス型フラスコに
入れエバポレ−タ−で120〜130℃に保ち、減圧に
て乾燥した。
【0034】[調製例7]30gの特級試薬無水塩化第
二鉄と10gの特級試薬塩化第二銅(CuCl2)を用
いて調製例6と同様にして触媒を調製した。
【0035】[調製例8]30gの特級試薬無水塩化第
二鉄と10gの特級試薬塩化亜鉛(ZnCl2)を用い
て調製例6と同様にして触媒を調製した。
【0036】[調製例9]30gの特級試薬無水塩化第
二鉄と10gの特級試薬無水塩化アルミ(AlCl3
を用いて調製例6と同様にして触媒を調製した。
【0037】[調製例10]50gの特級試薬塩化第二
鉄・六水塩(FeCl3・6H2O)と18gの特級試薬
塩化ニッケル・六水塩(NiCl2・6H2O)を用いて
調製例6と同様にして触媒を調製した。
【0038】[調製例11]50gの特級試薬塩化第二
鉄・六水塩と18gの特級試薬塩化コバルト・六水塩
(CoCl2・6H2O)を用いて調製例6と同様にして
触媒を調製した。
【0039】[調製例12]50gの特級試薬塩化第二
鉄・六水塩と2gの特級試薬塩化パラジウム(PdCl
2)を用いて調製例6と同様にして触媒を調製した。
【0040】[実施例1]入り口側に気化器を備え、熱
媒装置により加熱できるSUS316製の反応管(3.
75cmφ×160cmL)と受器とからなり、受器の
出口側に還流冷却器を設けた反応装置を使用した。反応
管に調製例1で調製した塩化鉄担持活性炭1.5Lを充
填した後、熱媒温度を130℃に設定し昇温した。触媒
層の温度が熱媒温度まで上がった時点で1,3−ビス
(トリフルオロメチル)ベンゼン、臭素、塩素をそれぞ
れ554g(2.6モル)/時、208g(1.3モ
ル)/時、92g(1.3モル)/時で気化器を通して
連続的に導入した。反応器から流出した生成ガスを受器
に凝縮させ、凝縮しない塩化水素を分離・排出した。1
000時間反応を継続して、1,3−ビス(トリフルオ
ロメチル)ベンゼン、臭素、塩素をそれぞれ554k
g、208kg、92kg供給し、受器に745kgの
粗生成物が溜まった。受器に溜まった粗生成物を亜硫酸
ソーダ水溶液、次いで苛性ソーダ水溶液で洗浄して臭
素、塩素等を取り除いた後、ガスクロマトグラフで分析
したところ、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ブロ
モベンゼン69.3%、1,3−ビス(トリフルオロメ
チル)ベンゼン19.4%、2,4−ビス(トリフルオ
ロメチル)ブロモベンゼン0.3%、3,5−ビス(ト
リフルオロメチル)クロロベンゼン3.4%、3,5−
ビス(トリフルオロメチル)ジブロモベンゼン3.4
%、その他4.2%であった。これを蒸留により精製し
て97%の純度の3,5−ビス(トリフルオロメチル)
ブロモベンゼンが476kg得られた。反応時間100
0時間後の反応器の腐食は殆ど観察されなかった。
【0041】[実施例2]入り口側に気化器を備え、熱
媒装置により加熱できるSUS316製の反応管(4c
mφ×40cmL)と受器とからなり、受器の出口側に
還流冷却器を設けた反応装置を使用した。反応管に調製
例1で調製した塩化鉄担持活性炭100mlを充填し、
熱媒温度を130℃に設定し昇温した。触媒層の温度が
熱媒温度まで上がった時点でトリフルオロメチルベンゼ
ン、臭素、塩素をそれぞれ51g/時、28g/時、1
0g/時で気化器を通して連続的に導入した。反応器か
ら流出した生成ガスを受器に凝縮させ、凝縮しない塩化
水素を分離・排出した。6時間反応を継続して、トリフ
ルオロメチルベンゼン、臭素、塩素をそれぞれ306
g、169g、61g供給し、受器に320gの粗生成
物が溜まった。受器に溜まった粗生成物を亜硫酸ソーダ
水溶液、次いで苛性ソーダ水溶液で洗浄して臭素、塩素
等を取り除いた後、ガスクロマトグラフで分析したとこ
ろ、3−ブロモ(トリフルオロメチル)ベンゼン42.
0%、トリフルオロメチルベンゼン29.5%、4−ブ
ロモ(トリフルオロメチル)ベンゼン3.1%、2−ブ
ロモ(トリフルオロメチル)ベンゼン0.4%、ジブロ
モ(トリフルオロメチル)ベンゼン13.0%、3−ク
ロロ(トリフルオロメチル)ベンゼン1.2%、その他
10.8%であった。
【0042】[実施例3]原料の供給量を1,4−ビス
(トリフルオロメチル)ベンゼン、臭素、塩素について
それぞれ38g/時、14.4g/時、5.4g/時と
した他は、実施例2と同じ反応装置で同じ手順で同様の
試験を行った。6時間反応を継続して、1,4−ビス
(トリフルオロメチル)ベンゼン、臭素、塩素をそれぞ
れ230g、86g、32g供給し、受器に270gの
粗生成物が溜まった。受器に溜まった粗生成物を亜硫酸
ソーダ水溶液、次いで苛性ソーダ水溶液で洗浄して臭
素、塩素等を取り除いた後、ガスクロマトグラフで分析
したところ、2,5−ビス(トリフルオロメチル)ブロ
モベンゼン12.0%、1,4−ビス(トリフルオロメ
チル)ベンゼン62.0%、2,5−ビス(トリフルオ
ロメチル)クロロベンゼン4.8%、2,5−ビス(ト
リフルオロメチル)ジブロモベンゼン13.8%、その
他7.4%であった。
【0043】[実施例4]入り口側に気化器を備え、熱
媒装置により加熱できるSUS316製の反応管(4c
mφ×40cmL)と受器とからなり、受器の出口側に
還流冷却器を設けた反応装置を使用した。反応管に調製
例2〜12で調製した触媒100mlを充填し、熱媒温
度を130℃に設定し昇温した。触媒層の温度が熱媒温
度まで上がった時点で1,3−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンゼン、臭素、塩素をそれぞれ38g/時(0.
18モル/時)、14.4g/時(0.089モル/
時)、5.4g/時(0.076モル/時)で気化器を
通して連続的に導入した。反応器から流出した生成ガス
を受器に凝縮させ、凝縮しない塩化水素を分離・排出し
た。6時間反応を継続して、1,3−ビス(トリフルオ
ロメチル)ベンゼン、臭素、塩素をそれぞれ230g、
86g、32g供給し、受器に溜まった粗生成物を亜硫
酸ソーダ水溶液、次いで苛性ソーダ水溶液で洗浄して臭
素、塩素等を取り除いた後、ガスクロマトグラフで分析
した。結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明の方法は、気相反応であって、触
媒が臭素化反応において十分な活性と触媒寿命を有する
ため高い反応率と高い選択率でトリフルオロメチルベン
ゼン類を臭素化トリフルオロメチルベンゼン類に転換で
きることから、優れた操作性と高い生産性に加え、臭
素、塩素を気化させることで金属製反応器の腐食を事実
上なくすることができ、工業的製造方法に適するという
効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC30 AD11 AD30 BA02 BA05 BA09 BA10 BA12 BA19 BA20 BA21 BA25 BA30 BA32 BA55 BA71 BC10 BC11 BC19 BC31 BD83 BE53 BJ50 BM10 BM30 BM71 BM73 FC52 FE71 FE73 FE74 FE76 4H039 CA53 CD10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、nは1〜2の整数を表す)で表されるトリフル
    オロメチルベンゼン類を触媒の存在下気相において臭素
    と塩素を共存させ臭素化させることからなる一般式
    (2)、 【化2】 (式中、nは1〜2の整数、mは1〜3の整数を表す)
    で表される臭素化トリフルオロメチルベンゼン類の製造
    方法。
  2. 【請求項2】触媒が金属塩化物を担体に担持した触媒で
    ある請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】触媒が塩化鉄担持活性炭である請求項1記
    載の製造方法。
  4. 【請求項4】1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベン
    ゼンを塩化鉄担持活性炭の存在下気相において臭素と塩
    素を共存させ臭素化させることからなる3,5−ビス
    (トリフルオロメチル)ブロモベンゼンの製造方法であ
    って、臭素/1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベン
    ゼンのモル比0.5〜2、塩素/臭素のモル比0.7〜
    1.5、反応温度90〜300℃、接触時間0.1〜3
    00秒とする3,5−ビス(トリフルオロメチル)ブロ
    モベンゼンの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006045095A (ja) * 2004-08-03 2006-02-16 Central Glass Co Ltd 3−ホルミル−5−トリフルオロメチルベンゾニトリル誘導体とその製造方法
JP4489532B2 (ja) * 2004-08-03 2010-06-23 セントラル硝子株式会社 3−ホルミル−5−トリフルオロメチルベンゾニトリル誘導体とその製造方法

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