JP2000302493A - 包装体、包装体を用いる繊維コンクリートの製造方法 - Google Patents

包装体、包装体を用いる繊維コンクリートの製造方法

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JP2000302493A
JP2000302493A JP11104089A JP10408999A JP2000302493A JP 2000302493 A JP2000302493 A JP 2000302493A JP 11104089 A JP11104089 A JP 11104089A JP 10408999 A JP10408999 A JP 10408999A JP 2000302493 A JP2000302493 A JP 2000302493A
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concrete
fibers
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Tateo Mitsui
健郎 三井
Toshio Yonezawa
敏男 米澤
Akio Furuhira
章夫 古平
Hideo Fujinaka
英生 藤中
Yoko Yamazaki
庸行 山崎
Takeshi Morita
武 森田
Akira Nishida
朗 西田
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Shimizu Construction Co Ltd
Takenaka Komuten Co Ltd
Shimizu Corp
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Shimizu Construction Co Ltd
Takenaka Komuten Co Ltd
Shimizu Corp
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    • E04C5/073Discrete reinforcing elements, e.g. fibres
    • E04C5/076Specially adapted packagings therefor, e.g. for dosing
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B40/00Processes, in general, for influencing or modifying the properties of mortars, concrete or artificial stone compositions, e.g. their setting or hardening ability
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特別な装置を必要とせず簡便で計量の手間が
なく、所定量の繊維、特に高強度コンクリートの爆裂防
止繊維のような少量の繊維をコンクリートアジテータ車
等のコンクリート中に投入し、均等に練り混ぜるための
包装体であって包装体を構成する材料自体が爆裂防止な
どの機能をコンクリートに付与する包装体を提供し、ま
た前記包装体を使用して安定した品質の繊維コンクリー
トを製造する方法を提供すること。 【解決手段】 合成繊維よりなる短繊維を水中またはア
ルカリ性溶液中で溶解ないし崩壊する高分子物質により
一体化したシートからなる包装材料によって、合成繊維
よりなる単繊維を包装した包装体、および前記包装体
を、セメント混合物中に投入後攪拌して包装材料を解砕
することにより、合成繊維からなる短繊維をセメント混
合物中に均一に混合する繊維コンクリートの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モルタルまたはコ
ンクリートに繊維材料を添加するための包装体、及びそ
れを使用する繊維コンクリートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】モルタルまたはコンクリート中に繊維を
添加する繊維補強コンクリートは、各種の建築材料や土
木材料として広く使われている。一般的な繊維補強コン
クリートに使用する繊維の種類としては、ビニロン繊
維、ガラス繊維、炭素繊維、鋼繊維等が用いられる。繊
維材料の添加量は、用途によっても異なるが、一般的に
は、コンクリート容積に対して、1〜5%程度が多い。
繊維補強モルタル/コンクリートを製造する場合、重要
なことは、定められた添加量の繊維を精度良く計量する
と同時に、繊維が絡み合ってボール状になるいわゆるフ
ァイバーボールの形成や、繊維の損傷等の不都合が生じ
ることなく、繊維をモルタル/コンクリート中に均等に
分散することが必要である。繊維補強モルタルおよびコ
ンクリートヘの繊維の添加は、モルタルまたはコンクリ
ートをミキシングプラントで練り混ぜる時点で、ミキサ
ヘ投入する方法が一般的である。
【0003】ミキシングプラントでの繊維の計量、投
入、練り混ぜは、例えば、特開平09−038942公
報および特開平06−254834公報のような、専用
の計量・投入装置を用いてミキサ中に投入する方法があ
る。少量の添加の場合は、所定の量を予め計量し、人手
により各バッチに投入する方法も考えられる。これに対
して、モルタルまたはコンクリートを搭載したコンクリ
ートアジテータ車へ、繊維を投入し、アジテータ車のド
ラムをミキサの代わりに用いて、繊維をモルタル/コン
クリート中に練り混ぜる方法がある。これは少量の繊維
補強モルタル/コンクリートを製造するのに適してお
り、ミキシングプラントに繊維の投入装置がない場合で
も、現場で繊維補強モルタル/コンクリートの製造がで
きるという利点を有している。例えば、鋼繊維をアジテ
ータ車へ投入する方法として、ベルトコンベアを用い
て、アジテータ車のホッパーを通じてドラム内に供給す
る方法がある。この場合ドラム内の途中に繊維が堆積し
ないように適当なシュートを用いてドラム内のモルタル
/コンクリート中に鋼繊維を投入する方法が用いられ
る。この他、ミキシングプラント用の計量・投入装置を
可搬型にしてアジテータ車のホッパーに投入する方法も
実用化されている。
【0004】しかし、工事現場でアジテータ車に繊維を
添加したい場合、上記のような方法は、大型の設備が必
要であり、大きな費用がかかるという問題がある。この
ため、少量の繊維モルタル/コンクリートを打設したい
場合は、人手により、現場で繊維を計量し、少量づつ繊
維をホッパーよりドラム内に投入しなければならない。
このため、投入に人手がかかり、安全性に問題があるこ
とや、投入に時間がかかること、および事前の計量に時
間がかかることが問題となる。一方、ある特定の性質を
有する合成繊維をコンクリート中に適量混入することに
より、コンクリートの火災時の爆裂を防止する技術が、
特願平10−320976に示されている。これは50
0℃の熱を加えたときの重量残存率が30%以下となる
性質を有する繊維を、5〜40mmの繊維長に切断した
合成繊維を用い、水結合材比が35%以下であるコンク
リートに、0.02〜0.2容量%となるよう、セメン
ト混合物中に投入、攪拌して、セメント混合物中に分散
させ、セメント混合物中に、繊維を均一に混合すること
を特長とする繊維コンクリートの製造方法である。この
技術では、一般の繊維補強コンクリートの概ね1/10
程度の繊維を水結合材比35%以下の高強度コンクリー
トに混入することにより、高強度コンクリートの火災時
の爆裂防止を図るものである。この技術においては、繊
維の爆裂防止効果を十分発揮させるには、少量の繊維を
コンクリート中に均等に分散させることが肝要である。
こうした少量の繊維をコンクリート中に分散させる方法
としては、上記のような一般の繊維補強コンクリートと
同様な方法によることになり、コンクリート打設現場に
てアジテータ車に投入する方法が考えられるが、同様
に、投入に人手がかかり、安全性に問題があることや、
投入に時間がかかること、および事前の計量に時間がか
かることが問題となる。
【0005】また、少量の繊維をアジテータ車に投入し
て、高速攪拌し練り混ぜる場合、コンクリートのスラン
プ低下や、空気の巻き込みによる空気量の増加といった
フレッシュコンクリートの品質変動が生じるため、繊維
の量に応じて、別に高性能AE減水剤や流動化剤、消泡
剤等の混和剤を添加する必要があり、計量、投入に、人
手がさらにかかることになる。アルカリ溶液中で溶解ま
たは崩壊する材料を用いて、包装体を作成し、内部に流
動化剤などの混和剤を充填する技術も知られている(特
開平5−177625号公報)が、この方法では、包装
体の材料がパルプシート、レーヨン等のセルロース繊維
を少なくとも1種含有する材料に限定されており、これ
らの材料はコンクリートに対して補強用、爆裂防止用等
の機能を付与するものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、特別
な装置を必要とせず簡便で計量の手間がなく、所定量の
繊維、特に高強度コンクリートの爆裂防止繊維のような
少量の繊維をコンクリートアジテータ車等のコンクリー
ト中に投入し、均等に練り混ぜるための包装体であって
包装体を構成する材料自体が爆裂防止などの機能をコン
クリートに付与する包装体を提供し、また前記包装体を
使用して安定した品質の繊維コンクリートを製造する方
法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の包装体およびそれを使用する繊維コンクリートの製
造方法を提供することにより解決される。 1.(1)合成繊維よりなる短繊維を水中またはアルカ
リ性溶液中で溶解ないし崩壊する高分子物質により一体
化したシートからなる包装材料によって、合成繊維より
なる短繊維を包装した包装体。 (2)前記(1)の包装体において、包装材料を構成す
る前記短繊維が、500℃に加熱したときの重量残存率
が30%以下であり、繊維直径が5〜100μmで繊維
長が5〜40mmの短繊維であることが好ましい。中で
も前記短繊維が、ポリオレフィン系繊維またはポリビニ
ルアルコール系繊維からなることが好ましい。
【0008】(3)また、前記(1)または(2)の包
装体において、前記シートにより包装される合成繊維よ
りなる短繊維が、500℃に加熱したときの重量残存率
が30%以下であり、繊維直径が5〜100μmで繊維
長が5〜40mmの短繊維、中でもポリオレフィン系繊
維またはポリビニルアルコール系繊維からなることが好
ましい。 (4)さらに、前記(1)ないし(3)の包装体におい
て、包装体の中に前記短繊維に加え、さらにセメント混
和剤を包含することが好ましい。セメント混和剤として
は、セメント分散効果のある界面活性剤および/または
空気量調整剤であることが好ましい。 2.(5)上記の1.に記載の包装体を、セメント混合
物中に投入後攪拌して包装材料を解砕することにより、
合成繊維からなる短繊維をセメント混合物中に均一に混
合することを特徴とする繊維コンクリートの製造方法。
前記(5)の繊維コンクリートの製造方法において、水
結合剤比が35%以下であるセメント混合物中に、前記
包装体を0.02〜0.2容量%になるように投入する
ことが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の包装体では、包装材料と
して、合成繊維からなる短繊維を、水中またはアルカリ
性溶液中で溶解ないし崩壊する高分子物質にて一体化し
たシートを用いることを特徴とする。合成繊維からなる
短繊維としては、ポリオレフィン系繊維、ポリビニルア
ルコール系繊維、ポリアミド系繊維、ポリエーテル系繊
維、ポリエステル系繊維、アラミド系繊維等の合成繊維
を裁断等により短繊維にしたものを使用することができ
る。短繊維の長さは、5〜40mm程度のものが好まし
い。5mmより短いとコンクリートの補強や爆裂防止効
果が不充分となりやすく、また、5mmより長いと繊維
がコンクリート中に、均等に、分散しにくくなるので、
前記範囲が好ましい。
【0010】この包装材料として使用する短繊維は、最
終的にモルタルあるいはコンクリート中に分散されるの
で、包装材料により包装される短繊維と同じ、あるいは
同等のものを使用することが望ましい。例えば、包装体
の中に入れる短繊維が、モルタルあるいはコンクリート
の補強用や爆裂防止用等に使用される短繊維の場合に
は、包装材料に使用する短繊維も補強用あるいは爆裂防
止用の短繊維を使用することが好ましい。
【0011】前記の合成繊維からなる短繊維としては、
短繊維を一体化する高分子材料としては、水中または、
アルカリ性溶液中で溶解ないし崩壊する材料として、た
とえば、水溶性ポリビニルアルコール系材料やポリアク
リル酸ナトリウム、プルランなどの微生物多糖類などが
挙げられるがこれらに限定されるものではない。また、
本発明の包装体において、モルタルあるいはコンクリー
トに投入した場合、モルタルあるいはコンクリートの強
度や耐久性その他の所要の性能を損なわないよう、ある
いはモルタルまたはコンクリート中に欠陥を生じさせな
いような、分散性の材料をかわりに使用してもよい。
【0012】包装材料により包装される合成繊維からな
る短繊維は、補強用、爆裂防止用、等に使用されるもの
であるが、これらに限定されるものではない。上記の補
強用あるいは爆裂防止用として使用される合成繊維とし
ては、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維、ポリ
ビニルアルコール系繊維、ポリアミド系繊維、ポリエス
テル系繊維、アラミド系繊維等が選択される。
【0013】また、特に爆裂防止用としては、500℃
に加熱した時の重量残存率が30%以下である有機材料
よりなる、直径5〜100μmで長さ5〜40mmの有
機繊維の短繊維が好ましい。このような特性を有する短
繊維は、火災時によく蒸発し、繊維の蒸発により蒸発前
の繊維体積に匹敵する容積の大きな空孔が形成され、そ
の空孔が水蒸気逃し穴としてよく機能し、好ましい耐爆
裂性を発現する。また子の繊維は、各繊維が加熱後は効
果的な空孔を速やかに形成するため、繊維使用量を少な
くすることができ、繊維の混入がコンクリートの流動性
に及ぼす影響も小さくなり、施工性のよい高強度コンク
リートを経済的に実現できることになる。爆裂防止用の
短繊維としては、例えばポリプロピレン繊維などのポリ
オレフィン系繊維、ビニロンなどのポリビニルアルコー
ル系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維または塩化ビニリデン
系繊維が好ましく用いることができる。高強度コンクリ
ートの爆裂を防止する爆裂防止用繊維の場合の投入量
は、コンクリートに対して、0.02〜0.3容量%用
いるのが適切である。
【0014】500℃に加熱した時の重量残存率の測定
方法は、まず、有機繊維の気乾質量を測定して6〜7m
gを秤量し、示差走査熱量天秤(TAS200、理学電
気社製)を用いて、アルミナ製サンプルホルダーにて、
温度上昇率を5.0℃/分、測定時間間隔を0.6秒に
て測定することにより行われる。(詳細には、特願平1
0−320976号を参照)。
【0015】本発明におけるシート状の包装材料は、前
記のごとき短繊維を水中またはアルカリ性溶液中で溶解
ないし崩壊する高分子物質をバインダーとして用い、通
常の方法で抄紙することにより作製することができる。
包装材料の短繊維に対し、バインダーは0.01〜1.
5重量%程度添加される。またその際、歩留り向上剤、
紙力増強剤等を添加してもよい。また、包装材料はあら
かじめ水溶性接着剤等を用いて袋状ないし箱状に成形し
た後、合成繊維からなる短繊維を充填することにより包
装体としてもよく、またシート状の包装材料によって前
記短繊維を包むのと同時にシート材料を封緘して包装体
としてもよい。包装体の形状や大きさは特に制限はな
く、セメント混合物への投入が手際よく行われるような
形状や大きさを選択することにより適宜決めることが可
能である。例えば、内容積0.5〜5.0リットル程度
のものが好ましく用いられる。
【0016】さらに包装体中に、フレッシュコンクリー
トの流動性、空気量の変動を制御する目的で、混和剤を
加えることもできる。この場合に、使用する混和剤とし
ては、高性能AE減水剤、高性能減水剤、流動化剤、空
気連行剤、消泡剤など、市販の化学混和剤を用いること
ができる。
【0017】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳しく説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。 実施例1 まず、シート状の包装材料の作製について説明する。包
装材料には繊維長さ19mm、繊維径0.1mmのポリ
プロピレン短繊維を使用した。前記ポリプロピレン繊維
を、バインダーとして水溶性ポリビニルアルコールを含
む水溶液に、前記短繊維に対してバインダーが1.0重
量%となるように加え、常法により抄紙し、一体化した
シート状の包装材料(厚さ0.2mm、坪量110g/
2)を作製した。前記の包装材料を用いて、1つの包
装体の中に、上記と同じポリプロピレン短繊維を100
g充填した包装体を複数個作製した。この際、各包装体
の中に流動性制御のための高性能減水剤(SSP−10
4B、竹本油脂(株)製)を275g、空気量を制御す
るための消泡剤(AFKIIB、竹本油脂(株)製)を
0.275g混入せしめた。
【0018】実施例2 実施例1で作製した、ポリプロピレン繊維を充填した包
装体を利用して、繊維コンクリートを製造した。下記の
表1に示す材料を、表2に示すように調合して、レディ
ミクストコンクリート工場にて、コンクリートを製造し
た。コンクリートの練り混ぜ量は1バッチあたり2.0
3とし、2.0m3を1台のアジテータ車で打設現場ま
で運搬した。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】上記のようにして調合された、繊維を含ま
ないコンクリートは、スランプフローが55±5cm、
空気量が3.0±1.0%、練り上がり温度が20±2
℃であった。ポリプロピレン短繊維を100g充填した
実施例1の包装体を20個、生コンクリートを搭載した
アジテータ車に投入した。繊維の投入量はコンクリート
に対し1.0kg/m3となった。包装体を投入後、繊
維が均等に混ざるようにアジテータ車を2分間高速攪拌
した。高速攪拌終了後、アジテータ車よりコンクリート
を排出し、フレッシュコンクリートのスランプ、スラン
プフロー、空気量およびLフロー初速度を試験した。ま
た、材齢91日の圧縮強度を測定した。さらに、養生後
のコンクリートの耐爆裂性についても試験を行った。
【0022】実施例3 繊維の投入量が1.5kg/m3となるように、実施例
1の包装体を合計30個投入する他は実施例2と同様に
して繊維強化コンクリートを調製し、実施例2と同様に
フレッシュコンクリートおよび養生後のコンクリートの
試験を実施した。
【0023】比較例1 実施例2と同様にコンクリートをレディミクストコンク
リート工場において調合し、1台のアジテータ車で打設
現場まで運搬した。繊維の投入量が1.0kg/m3
なるように、あらかじめ所定の量に計量したポリプロピ
レン短繊維をばらのまま、手投入により少量ずつアジテ
ータ車に投入した。また、実施例2で用いた20個の包
装体が含有する量と同量の高性能減水剤および消泡剤を
別途計量して投入した。投入に際しては作業者がアジテ
ータ車のホッパー上部に上がってばらの繊維を少量づつ
投入するため、投入には5分以上の時間がかかった。投
入完了後、実施例2と同様にアジテータ車を高速攪拌し
て、繊維コンクリートを製造した。その後実施例2と同
様にコンクリートの試験を実施した。
【0024】比較例2 実施例2と同じ原料を用い、実施例2と同様の調合で、
レディミクストコンクリートプラントにて、セメント、
砂、砕石等のコンクリート材料を練り混ぜるのと同時
に、繊維の投入量が1.0kg/m3となるように、あ
らかじめ所定の量に計量したポリプロピレン短繊維をバ
ッチミキサに投入し練り混ぜて、繊維コンクリートを製
造した。その際、実施例2で用いた20個の包装体が含
有する量と同量の高性能減水剤および消泡剤を別途計量
して投入した。実施例2と同様にコンクリートの試験を
実施した。
【0025】比較例3 実施例2において打設現場において繊維包装体を投入し
ない他は同様にしてコンクリートを製造した。実施例2
と同様にコンクリートの試験を実施した。
【0026】[評価試験] 1.スランプ スランプはJIS A1101に従って、測定した。結
果を表3に示す。 2.スランプフロー スランプフローは、日本建築学会標準仕様書JASS
5T−503に従って、測定した。結果を表3に示す。 3.空気量 空気量は、JIS A 1128に従って、測定した。
結果を表3に示す。
【0027】4.Lフロー初速度 特許登録第2589757号に記載の方法を用いて測定
した。結果を表3に示す。 5.圧縮強度 JIS A 1108に従って測定した。結果を表3に
示す。
【0028】6.耐爆裂性試験 前記実施例および比較例のコンクリートを用いて、高温
加熱時の爆裂判定試験を実施した。試験体はΦ15×3
0cmとし、材齢28日まで20℃封緘養生したもの、
および材齢28日封緘養生後105℃のオーブンで5日
間乾燥させたものの2種類とした。耐火試験は、試験体
をランダムに炉内に配置し、JIS A1304に規定
される標準加熱曲線にしたがい、1時間加熱した。加熱
後の外観評価は、外観上の損壊状況について下記の基準
に従い5段階で評価した。、以下に示すように外観の損
壊状況を点数によって表し、3つの試験体を用いた外観
評価の平均値を示した。 特に損傷なし 5 数箇所に剥離部が認められる 4 剥離部が多い 3 かなりの欠落部がみられる 2 原形をとどめない 1 また、次式(1)に基づく、試験前後の試験体の重量変
化率によって、爆裂の程度を評価した。 式(1) 重量変化率(%)=[(試験前重量−試験後重量)/試
験前重量]×100 結果を表4に示す。
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】[評価] (1)流動性 上記の表3に示す1.〜4.の測定結果は、コンクリー
トの流動性を示すものである。実施例1および実施例2
のいずれも流動性は、比較例3の繊維を添加しないコン
クリートに遜色ない。すなわち、実施例1および2のス
ランプ、スランプフローおよび空気量は、比較例3のコ
ンクリートと同様なものとなっている。これは、繊維の
投入によって起こりうるスランプ、スランプフローの低
下および空気量の増大が、高性能減水剤および消泡剤を
添加することにより防がれたものと考えられる。
【0032】(2)繊維の分散性 比較例2は、通常の工法でよく用いられるように、バッ
チミキサに繊維を投入したものであり、繊維は十分均等
にコンクリート中に分散していると考えられるが、上記
の流動性の評価および材齢91日のコンクリートの圧縮
強度の試験結果からみて、実施例1および2のコンクリ
ートにおいても、繊維は十分均等に分散されていること
が認められる。
【0033】(3)耐爆裂性 繊維を投入しない比較例3では爆裂を生じ、断面の欠落
が大きく、重量減少率が18.0%と大きい。これに対
して、実施例1および実施例2のいずれも、試験体表面
に亀甲状の微小ひび割れは見られたが、いずれの試験体
も爆裂による表面の欠損は見られなかった。これらの結
果からみて、本発明による投入方法によって添加された
ポリプロピレン短繊維によって爆裂防止効果が十分発揮
されたということができる。
【0034】
【発明の効果】本発明は、合成繊維からなる短繊維を用
いて作製したシート状の包装材料を用いて、合成繊維か
らなる短繊維を包装した包装体をモルタルあるいはコン
クリートに投入するため、繊維コンクリートまたはモル
タルを製造する場合、打設する現場にて、アジテータ車
にて簡便に繊維を練り混ぜることができる。また繊維を
計量する手間が省力化でき、特別な装置を必要とするこ
ともない。特に、これらの効果は、コンクリート中の繊
維の量が0.02〜0.2容量%程度の少量の場合に際
立っている。さらに、上記のように簡便で作業性がよい
だけではなく、得られる繊維コンクリートの性能は安定
しており、また、繊維を作業者の手で加える場合と同等
あるいはそれ以上である。また、包装体を構成する材料
自体が、コンクリートに対し補強や爆裂防止などの機能
を付与することが可能であることから、包装材料を補強
用や爆裂防止用材料として無駄無く使用することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米澤 敏男 千葉県印西市大塚一丁目5番地1 株式会 社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 古平 章夫 千葉県印西市大塚一丁目5番地1 株式会 社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 藤中 英生 千葉県印西市大塚一丁目5番地1 株式会 社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 山崎 庸行 東京都江東区越中島三丁目4番17号 清水 建設株式会社技術研究所内 (72)発明者 森田 武 東京都江東区越中島三丁目4番17号 清水 建設株式会社技術研究所内 (72)発明者 西田 朗 東京都江東区越中島三丁目4番17号 清水 建設株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 3E018 AA01 AB03 BB01 DA02 DA04 EA03 3E086 AA21 BA28 BB72 BB90 4G056 AA06 AA08 AA18 CA01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成繊維よりなる短繊維を水中またはア
    ルカリ性溶液中で溶解ないし崩壊する高分子物質により
    一体化したシートからなる包装材料によって、合成繊維
    よりなる短繊維を包装した包装体。
  2. 【請求項2】 包装材料を構成する前記短繊維が、50
    0℃に加熱したときの重量残存率が30%以下であり、
    繊維直径が5〜100μmで繊維長が5〜40mmの短
    繊維であることを特徴とする請求項1に記載の包装体。
  3. 【請求項3】 前記短繊維が、ポリオレフィン系繊維ま
    たはポリビニルアルコール系繊維からなることを特徴と
    する請求項2に記載の包装体。
  4. 【請求項4】 前記シートにより包装される合成繊維よ
    りなる短繊維が、500℃に加熱したときの重量残存率
    が30%以下であり、繊維直径が5〜100μmで繊維
    長が5〜40mmの短繊維であることを特徴とする請求
    項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の包装体。
  5. 【請求項5】前記短繊維が、ポリオレフィン系繊維また
    はポリビニルアルコール系繊維であることを特徴とする
    請求項4に記載の包装体。
  6. 【請求項6】 包装体が、前記短繊維に加え、さらにセ
    メント混和剤を包含することを特徴とする請求項1ない
    し請求項5のいずれか1項に記載の包装体。
  7. 【請求項7】 前記セメント混和剤が、セメント分散効
    果のある界面活性剤および/または空気量調整剤である
    ことを特徴とする請求項6に記載の包装体。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7のいずれか1項
    に記載の包装体を、セメント混合物中に投入後攪拌して
    包装材料を解砕することにより、合成繊維からなる短繊
    維をセメント混合物中に均一に混合することを特徴とす
    る繊維コンクリートの製造方法。
  9. 【請求項9】 水結合剤比が35%以下であるセメント
    混合物中に、前記包装体を0.02〜0.2容量%にな
    るように投入することを特徴とする請求項8に記載の繊
    維コンクリートの製造方法。
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