JP2000302456A - 溶融ガラス流の減圧脱泡方法 - Google Patents

溶融ガラス流の減圧脱泡方法

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JP2000302456A JP11105085A JP10508599A JP2000302456A JP 2000302456 A JP2000302456 A JP 2000302456A JP 11105085 A JP11105085 A JP 11105085A JP 10508599 A JP10508599 A JP 10508599A JP 2000302456 A JP2000302456 A JP 2000302456A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】溶融ガラスに対して減圧脱泡する際に、減圧脱
泡効果を効果的かつ確実に得る溶融ガラス流の減圧脱泡
方法の提供を課題とする。 【解決手段】圧力Pの雰囲気下にある溶融ガラスを圧力
が38[mmHg]〜(P−50)[mmHg]の範囲
にできる減圧室内に導入して減圧脱泡する際、この減圧
室内に滞在する時間を0.12時間以上4.8時間以下
とすることで前記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス原料を溶解
して得られる溶融ガラスが連続的に流れる溶融ガラス流
に対して、適切かつ効果的に気泡を除去することのでき
る溶融ガラス流の減圧脱泡方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、成形されたガラス製品の品質
を向上させるために、溶解炉で原料を溶解した溶融ガラ
スを成形装置で成形する前に溶融ガラス内に発生した気
泡を除去する清澄工程が利用されている。この清澄工程
では、清澄剤として硫酸ナトリウム(Na2 SO4 )等
を原料内に予め添加し、原料を溶融して得られた溶融ガ
ラスを所定温度に一定時間貯留、維持することで、清澄
剤によって溶融ガラス内の気泡を成長させて浮上させて
除去する方法が知られている。また、大気を減圧した減
圧雰囲気内に溶融ガラスを導入し、この減圧雰囲気下、
連続的に流れる溶融ガラス流内の気泡を大きく成長させ
て溶融ガラス内に含まれる気泡を浮上させ破泡させて除
去し、その後減圧雰囲気から排出する減圧脱泡方法が知
られている。
【0003】このような減圧脱泡方法は、減圧雰囲気
下、溶融ガラス流を形成させて、溶融ガラス内に含まれ
る気泡を比較的短時間に成長させ、大きく成長した気泡
の浮力を利用して溶融ガラス中を浮上させ、溶融ガラス
の表面で気泡を破泡させることで、効率よく溶融ガラス
表面から気泡の除去を行うことができる。その際、溶融
ガラス流の表面から気泡を効果的に除去するには、減圧
雰囲気下、溶融ガラス表面に浮上するように気泡の浮上
速度を大きくしなければならない。さもなければ、溶融
ガラス流に乗って排出され、最終製品が気泡を含み大き
な欠陥となってしまうからである。
【0004】このため、減圧脱泡を行なう減圧雰囲気の
圧力をできるだけ低くして気泡を大きく成長させて浮上
速度を増大させることで、減圧脱泡の効果を向上させる
ことができると考えられる。しかし、減圧脱泡する減圧
雰囲気の圧力を低くすると、溶融ガラス内部に新たな気
泡が多数発生し、溶融ガラス表面に浮上した気泡が破泡
することなく多数浮遊して泡層を形成し、この泡層の一
部が溶融ガラスととも排出され、気泡を含んだ溶融ガラ
スとなる場合がある。また、泡層が成長すると、溶融ガ
ラス流の液面の温度を下げて破泡を困難にし泡層を一層
発達させる。その結果、減圧雰囲気の室内を破泡しない
泡で一杯に満たす。そのため、この室内に一杯に満たさ
れた泡層は、室内の天井部分に付着する不純物と接触
し、最終的に溶融ガラス内にこの不純物を混入させてし
まうおそれもある。そのため、減圧雰囲気の圧力を過度
に低くすることは、減圧脱泡処理を効果的に行う点から
好ましくない。
【0005】また、溶融ガラス内の気泡の浮上速度は、
気泡の大きさの他、溶融ガラスの粘度によっても定まる
ので、溶融ガラスの粘度を下げることで、すなわち溶融
ガラスの温度を上げることで、効果的に気泡を浮上させ
ることができると考えられる。しかし、溶融ガラスの温
度を必要以上に高くすると、溶融ガラスと接触する流路
の材料、例えば耐火物レンガ等との反応が活発化し、新
たな気泡を溶融ガラス内に発生させる他、流路の材料が
一部溶融ガラス内に溶出して品質の低下につながる。ま
た、溶融ガラスの温度を高くすると、流路の材料自体の
強度も低下し、装置の寿命を短くする他、溶融ガラスの
温度を高く維持するための加熱装置等の余分な設備も必
要になる。そのため、溶融ガラスの減圧脱泡処理を適切
かつ効果的に行うためには、圧力を過度に低くすること
はできず、溶融ガラスの設定温度も必要以上に高くでき
ない。
【0006】このように減圧脱泡条件が制限される減圧
脱泡方法において、以下の減圧脱泡条件で効果的に減圧
脱泡できることが報告されている(SCIENCE AND TECHNO
LOGYOF NEW GLASSES October 16-17,1991 75-76
頁)。それによると、図4に示す溶融ガラス流の減圧脱
泡方法を実施する減圧脱泡装置40によって、流量が6
[トン/day]、溶融ガラスの温度が1320℃の溶
融ガラス流に対して、減圧脱泡槽42内の圧力を0.1
8気圧(136.8mmHg)とし、この減圧雰囲気下
の減圧脱泡槽42内の滞在時間を50分とすることで、
溶融ガラス内の気泡の個数(気泡密度)が約1000分
の1に減少している。
【0007】すなわち、減圧脱泡処理は、ガラス原料を
溶解して得られた溶融ガラスを、上流側ピット47から
上昇管44を介して、図示しない真空ポンプによって減
圧された減圧脱泡槽42内に導入して略水平方向の溶融
ガラス流を作り、減圧脱泡槽42内の減圧された雰囲気
下、溶融ガラスを流して溶融ガラス内の気泡を除去し、
その後、溶融ガラスが1000ポアズの粘度となる温度
に保持された下流側ピット48に下降管46より排出さ
せるベンチスケールの減圧脱泡装置40によって行なわ
れた。溶融ガラスは、上昇菅44の入り口と下降管46
の出口で採取され、各々の溶融ガラス内に含まれる気泡
密度を調べた。その結果、溶融ガラスの気泡密度は、上
流側ピット47内の減圧脱泡前の溶融ガラスでは150
[個/kg]であったが、下流側ピット48内の減圧脱
泡後の溶融ガラスでは、0.1[個/kg]に減少し、
気泡の個数は約1000分の1に減少したことを確認し
ている。しかも、減圧脱泡槽42内の圧力を0.18気
圧といった低い圧力に設定したにもかかわらず、溶融ガ
ラス表面に泡層を形成することはなかったと報告されて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のような減圧脱泡
方法において、流量を6[トン/day]、溶融ガラス
の温度を1320℃とした溶融ガラス流に対して、圧力
0.18気圧(136.8mmHg)の減圧雰囲気下に
50分間滞在させることで、効果的に減圧脱泡効果を得
られることが上記従来技術において開示されているが、
減圧脱泡効果を常に効果的に得るには、減圧脱泡の条件
をどの範囲に設定すればよいかについては、明確にされ
ていない。特に、減圧脱泡処理は、減圧雰囲気下溶融ガ
ラス流を比較的短時間に減圧脱泡処理することを特徴と
するため、上述したように、減圧雰囲気の圧力を必要以
上に低くすることができず、さらに溶融ガラスの温度を
高くすることのできない制限の下、溶融ガラス流を減圧
雰囲気下に滞在させる滞在時間をどの範囲に設定すれば
よいか、設定範囲を明確にすることは重要である。
【0009】上記従来技術に示される減圧脱泡槽42の
他上昇管44や下降管46を流れる溶融ガラスの滞在時
間を長くすればするほど減圧脱泡後の溶融ガラスの気泡
密度は低下する。
【0010】減圧雰囲気下、溶融ガラスが滞在する滞在
時間を長くするには、溶融ガラスの流れる流路長さを流
れの方向に沿って長く延ばすことも考えられる。しか
し、高温の溶融ガラスを流す流路の外周には、溶融ガラ
スの高温を遮断する断熱材や、さらにこれら流路用材料
や断熱材を覆い、減圧を維持する筐体であるハウジング
が配されるので、これら断熱材やハウジングも、流路と
ともに長く延ばさなければならず、しかも流路の流路用
材料や断熱材やハウジングによって形成される重量構造
物を減圧脱泡槽42内の圧力に応じて高さ方向に調整可
能となるように可動としなければならず、この可動設備
の大型化も避けられず、設備上のコストも飛躍的に上昇
するといった実用上の問題が発生する。
【0011】滞在時間を長くするには、溶融ガラスの流
速を低くすればよいとも考えられるが、流速を低くする
には溶融ガラスの温度を低下させて粘度を上げる必要が
あり、この場合、粘度の高くなった溶融ガラス内で気泡
を浮上させ、溶融ガラス表面に浮上させることは困難で
ある。
【0012】一方、減圧雰囲気下の溶融ガラスの滞在時
間を必要以上に短くすると、溶融ガラス内の気泡を十分
に減圧脱泡することはできない。すなわち、減圧雰囲気
下、溶融ガラス内の気泡の径を大きく成長させて溶融ガ
ラス表面に浮上させ、破泡させて気泡を除去するための
十分な時間が得られないため、溶融ガラス表面に浮上す
ることなく、気泡を混入させたまま排出される。溶融ガ
ラス内の気泡の浮上速度を高めるには、溶融ガラスの粘
度を低くする、すなわち溶融ガラスの温度を高くするこ
ともできるが、溶融ガラスの流路に用いられる材料の強
度の低下やこの材料と溶融ガラスとの反応によって生じ
る新たな気泡の発生等の問題により溶融ガラスの温度を
高くできない。
【0013】そこで、本発明は、上記従来技術の問題点
を解消し、溶融ガラスが連続的に流れる溶融ガラス流に
対して、減圧雰囲気下で減圧脱泡を行なう際、減圧雰囲
気内に滞在する溶融ガラスの滞在時間の範囲を明確にし
て、気泡の混入しない溶融ガラスを効果的かつ確実に得
ることのできる溶融ガラス流の減圧脱泡方法を提供する
ことを課題とする。さらに、上記減圧脱泡方法におい
て、気泡の混入しない溶融ガラスを一層効果的かつ確実
に得るため、減圧雰囲気内での溶融ガラスの減圧脱泡処
理条件の適切な範囲を定めることを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成するために溶融ガラス流の減圧脱泡方法について
鋭意研究した結果、溶融ガラス中の気泡を効果的かつ確
実に除去するには、溶融ガラスの中で気泡を大きく成長
させ、かつ溶融ガラス表面まで浮上させて破泡するプロ
セスが必要であり、このようなプロセスを確実かつ効果
的に行わしめるためには、以下の条件を達成することが
必要であることに注目し、本発明に至ったものである。 1.溶融ガラスが連続的に流れ、かつ、 2.気泡を新たに発生させない条件下で、 3.規定時間内に、十分な浮上力を持ちうるまでに気泡
の径を大きくする。その結果、 4.溶融ガラスの流れに対抗できる浮上速度を与え、か
つ 5.溶融ガラス表面に到達した気泡が破泡できるだけの
気泡へのガス拡散を確保する。
【0015】すなわち、本発明は、圧力P[mmHg]
の雰囲気下にある溶融ガラスを、溶融ガラスの受ける圧
力を38[mmHg]〜(P−50)[mmHg]の範
囲にできる減圧室に導入して減圧脱泡し、この減圧脱泡
後の溶融ガラスを前記減圧室から圧力P[mmHg]の
雰囲気下に排出することを、流量がQ[トン/時]であ
る溶融ガラス流に対して行なうに際し、前記減圧室内を
流れる溶融ガラスの重量W[トン]を前記溶融ガラス流
の流量Q[トン/時]で除して得られる溶融ガラスの前
記減圧室内の滞在時間を0.12時間以上4.8時間以
下としたことを特徴とする溶融ガラス流の減圧脱泡方法
を提供するものである。その際、前記減圧室内の滞在時
間を0.12時間以上0.8時間以下とすることが好ま
しい。
【0016】ここで、前記減圧室は、溶融ガラスを略水
平に流して減圧脱泡する減圧脱泡槽を有し、この減圧脱
泡槽内の溶融ガラスの深さH[m]が、溶融ガラスの重
量W[トン]に対して、下記式(1)を満たすのが好ま
しい。 0.010 m/トン < H/W < 1.5 m/トン (1) また、前記減圧脱泡槽の溶融ガラス表面の面積S1 [m
2 ]は、溶融ガラス流の流量であるQ[トン/時]に対
して下記式(2)を満たすのが好ましい。 0.24 m2 ・時/トン < S1 /Q < 12 m2 ・時/トン (2) さらに、前記減圧室には、前記減圧脱泡槽に接続され、
溶融ガラスを前記減圧脱泡槽から排出する下降管を備
え、前記下降管の前記減圧脱泡槽との接合部分の流路断
面積S2 [m2 ]が、溶融ガラスの流量であるQ[トン
/時]に対して、下記式(3)を満たすのが好ましい。 0.008 m2 ・時/トン<S2 /Q<0.96 m2 ・時/トン (3)
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の溶融ガラス流の減圧脱泡
方法を添付の図面に示す好適実施形態に基づいて以下に
詳細に説明する。
【0018】上述したように、本発明は、溶融ガラスが
連続的に流れる溶融ガラス流に対して、気泡の混入しな
い溶融ガラスを効果的かつ確実に得ることのできるよう
に、減圧室内で減圧脱泡を行なう際、減圧室内に滞在す
る溶融ガラス流の滞在時間の範囲を明確にした溶融ガラ
ス流の減圧脱泡方法である。かかる溶融ガラス流の減圧
脱泡方法について、図1(a)、(b)および(c)を
参照しつつ説明する。
【0019】図1(a)〜(c)は、本発明の溶融ガラ
ス流の減圧脱泡方法を行なう減圧脱泡装置の主要部を説
明する説明図であり、この溶融ガラス流の減圧脱泡方法
は、減圧された圧力雰囲気下、略水平に流れる溶融ガラ
ス流に対して、溶融ガラス内の気泡を吸引除去する減圧
脱泡工程と、この減圧脱泡工程に減圧脱泡する溶融ガラ
スを導く導入工程と、減圧脱泡工程において減圧脱泡さ
れた溶融ガラスを排出する排出工程によって主に構成さ
れる。
【0020】図1(a)において、圧力P[mmHg]
の雰囲気下、原料を溶解して得られた溶融ガラスを貯留
する溶解槽10から、減圧脱泡工程を実施する減圧脱泡
槽12内に溶融ガラスを導入する導入工程は、上昇管1
4において行なわれ、溶融ガラス流を形成させる。そし
て略水平方向に流れる溶融ガラス流から溶融ガラス内に
残存する気泡を、減圧雰囲気下、溶融ガラス表面に浮上
させ該表面で破泡させて除去する減圧脱泡工程は、減圧
脱泡槽12において主に行なわれる。また、減圧脱泡槽
12内で減圧脱泡された溶融ガラス流を減圧脱泡槽12
から下流側ピット18に排出する排出工程は、下降管1
6において行なわれる。そして、減圧脱泡を行なう減圧
脱泡槽12のみならず上昇管14および下降管16の大
部分は、真空ポンプに接続されて真空引きされる減圧ハ
ウジング(図示されない)に覆われ、減圧脱泡槽12の
天井部に設けられた孔12aや12bから真空引きされ
て減圧脱泡槽内の圧力が一定に維持される。なお、この
場合の圧力Pの代表的な値は760[mmHg]であ
る。
【0021】このような減圧脱泡方法において、減圧脱
泡槽12内を通過する溶融ガラス流に含まれている気泡
を成長させ、溶融ガラス内を浮上させ、溶融ガラス流の
表面で破泡させるためには、溶融ガラスが減圧脱泡槽1
2内に滞在する時間、つまり、溶融ガラス流の減圧脱泡
槽12の通過時間を必要以上小さくできないことは上述
した通りであるが、圧力P[mmHg]の雰囲気の下、
ガラス原料を溶解して溶解槽10内に貯留された溶融ガ
ラスを、減圧された減圧脱泡槽12内に吸引上昇させる
導入工程においても、溶融ガラスが上昇管14を上昇し
て通過する時間を必要以上に小さくすることはできな
い。なぜなら、溶融ガラスの自重によって、上昇管14
下方部分は圧力が高く、そこから上昇管14の上方部
分、さらには、減圧脱泡槽12内の溶融ガラス表面に向
かって圧力は徐々に小さくなるため、溶融ガラスが上昇
管14内を上昇すると、溶融ガラスの受ける圧力は、原
料を溶解して溶融ガラスを得た際の圧力P[mmHg]
より低くなり、その結果、上昇管14を通過する間に、
溶融ガラス内の気泡は成長し、また、溶融ガラス内に溶
存していたガス成分から新たに発生した気泡も上昇管1
4内を上昇する間に成長するためである。
【0022】また、溶融ガラスが下降管16を通過する
時間も必要以上に小さくすることはできない。なぜな
ら、溶融ガラスが下降管16を下降するに従って、溶融
ガラスの圧力は減圧脱泡槽12内の減圧された圧力から
溶融ガラスの自重によって次第に高くなり、最終的に前
記圧力P[mmHg]まで回復するが、減圧脱泡槽12
内で減圧吸引して除去されなかった気泡は、溶融ガラス
が下降管16を下降するにつれて上昇する圧力によっ
て、溶融ガラス内にガス成分として溶解するからであ
る。
【0023】そのため、本発明では、圧力P[mmH
g]に対して、溶融ガラスの受ける圧力が38[mmH
g]〜(P−50)[mmHg]の範囲にできる減圧室
を定め、減圧脱泡槽12のみならず上昇管14や下降管
16を溶融ガラスが通過する時間も含める。ここで、減
圧室内の圧力を38[mmHg]以上とするのは、後述
するように減圧室内での突発的な溶存ガスの放出(リボ
イル)を起こさないためである。なお、このようにして
定まる減圧室は、図中の右上がり斜線の斜線部分に形成
される。
【0024】ところで、このような減圧室内に溶融ガラ
スを連続的に流すには、流れに伴う減圧室内の管路内表
面との摩擦抵抗を減らし流体としての圧力損失を十分に
低くするように減圧室の管路を設計する必要があるが、
この流体としての圧力損失を十分に低くするためには、
従来から減圧室の管路の形状や管路断面積を適切に設計
して圧力損失の低減を図ることを行なってきた。
【0025】しかし、溶融ガラスを連続的に流す間に、
溶融ガラス内部の気泡を短時間に容易に大きくし、溶融
ガラス表面に浮上させて、前記表面で破泡させることが
望まれるため、溶融ガラスの粘度を低くして、すなわち
溶融ガラスの温度を高く設定することが考えられるが、
上述したように、溶融ガラスの温度を高温にすれば、減
圧室内の流路に用いられた材料が溶融ガラスと反応して
新たな気泡を発生させる他、前記材料が溶融ガラス内に
溶出して筋を作る等の問題が生じ、品質の維持が困難に
なる。さらには、前記材料が溶融ガラスと反応するた
め、前記材料の侵蝕が激しくなり、減圧室の寿命を低下
させる。溶融ガラス流による減圧室内の流路の侵蝕速度
は、流路を通過する時間をtとし、溶融ガラスの粘度を
ηとすると、時間tを溶融ガラスの粘度ηで割った比、
t/ηに比例する。また、気泡が溶融ガラスの表面に浮
上する際の気泡の浮上距離は、流路を通過する時間tを
溶融ガラスの粘度ηで割った比、t/ηの自乗に比例す
る。そのため、気泡が溶融ガラス表面に浮上するための
浮上距離を確保するためには、溶融ガラスの粘度を侵蝕
速度の許容される範囲内で低く定めることが望ましい。
【0026】このような溶融ガラスの適切な粘度の範囲
は、500〜5000ポイズである。そして、この範囲
の粘度の溶融ガラス内から気泡を溶融ガラス表面に浮上
させるには、気泡の直径が10〜30mmであることが
必要である。この場合、気泡の直径が30mmを超える
と、前記表面に浮上した気泡が破泡せず、泡層が前記表
面上に残り、減圧脱泡槽12内の熱伝導度を低下させ、
溶融ガラス自体の温度を低下させ、減圧脱泡効果を低下
させることになるからである。
【0027】ところで、減圧脱泡槽12内では、気泡が
溶融ガラスの表面に浮上してCO2やH2 Oが放出され
ることが、ガス分析より明らかであるが、ある圧力(限
度圧力)以下では溶融ガラス内のCO2 やH2 O等の溶
存ガスが突発的な放出(リボイル)が生じ易いことが、
減圧脱泡槽12内部の直接観察によって判明している。
このリボイルは、粘度が例えば500〜5000ポイズ
の溶融ガラスにおいては、限度圧力は0.05気圧であ
り、この圧力以上の雰囲気下で減圧脱泡することが好ま
しい。
【0028】また、減圧室内を溶融ガラスが通過する時
間内に気泡が十分な浮力を持ち得るまで気泡の径を大き
くするには、減圧脱泡槽12の減圧された雰囲気下、上
記リボイルを発生させない範囲で、溶解槽10の溶融ガ
ラス内に含まれる小さな気泡、例えば直径が0.05〜
3mmの気泡に対して、溶融ガラス内に溶存するガス成
分をこの小さな気泡中に拡散流入、すなわち放出させる
ことが必要である。なぜなら、溶解槽10で溶融ガラス
を得た状態の雰囲気下、すなわち圧力Pの雰囲気下にお
いてはガス成分の分圧が高いため、小さな気泡内へ溶融
ガラス内に溶存するガス成分を放出させて気泡を成長さ
せることは困難であり、また、溶融ガラス内の溶存ガス
成分を多くして気泡内へガス成分を放出させ易くするた
めの溶融ガラスへのバブリングも、実際には十分な効果
が得られないからである。
【0029】以上の点を考慮して、溶融ガラスを流して
溶融ガラス流を作り、溶融ガラスが減圧室に滞在する時
間内に、小さな気泡を成長させ、減圧されて成長した気
泡を減圧脱泡槽12の溶融ガラス表面に浮上させて破泡
させて気泡を除去し、また下降管16から減圧脱泡によ
って吸引除去されなかった気泡を溶融ガラス内に溶存さ
せ、溶融ガラス内の気泡を消滅させるが、本発明では、
減圧室内を流れる溶融ガラスの重量W[トン]を溶融ガ
ラス流の流量であるQ[トン/時]で除して得られる溶
融ガラスの減圧室内の滞在時間を0.12時間以上4.
8時間以下とする。より好ましくは、0.12時間以上
0.8時間以下である。ここで、減圧室内を流れる溶融
ガラスの重量W[トン]とは、上述した減圧室(図1
(a)においては、図中に示される右上がり斜線の斜線
部分)内の溶融ガラスの総重量である。滞在時間を0.
12時間より短くすると、たとえ溶融ガラスの粘度が5
00〜5000ポイズであり、溶融ガラスの受ける圧力
が0.05気圧、すなわち76[mmHg]以上であっ
ても、溶融ガラスの気泡密度を最終製品としての許容範
囲内に収めることができず、滞在時間を4.8時間より
長くすると、減圧室を溶融ガラスの流れる方向に沿って
長くしなければならず、設備費用が上昇するといった実
用上の問題が発生するからである。なお、滞在時間を
0.8時間以下にすると、気泡を効果的に除去でき、ま
た揮散しやすい成分の溶融ガラス表面からの揮散を減ら
すことができるといった好ましい効果がある。
【0030】また、減圧脱泡槽12内の溶融ガラスの深
さH[m]が、減圧室内を流れる溶融ガラスの重量W
[トン]に対して、下記式を満たすことが好ましい。 0.010 m/トン < H/W < 1.5 m/
トン H/Wは、より好ましくは、0.012m/トン以上、
特に好ましくは0.015m/トン以上である。また、
H/Wは、より好ましくは、1.2m/トン以下、特に
好ましくは、0.9m/トン以下である。減圧脱泡槽1
2の溶融ガラスの深さH[m]を溶融ガラスの重量W
[トン]に対して上記限定範囲に定める理由は以下の通
りである。すなわち、減圧脱泡槽12内の溶融ガラスの
深さHを0.025×W以下とすると、流れに伴う摩擦
抵抗により圧力損失が増加して、所望の流量で溶融ガラ
スを流すことができないからである。一方、1.5×W
以上とすると、減圧脱泡槽12の底部付近にある溶融ガ
ラスの気泡が、減圧脱泡槽12内に溶融ガラスが滞在し
ている間に溶融ガラス表面に浮上することができないか
らである。また、減圧脱泡槽12内の溶融ガラスの深さ
を上記限定範囲の上限である1.5×W以上とすると、
減圧脱泡槽12の底部付近の溶融ガラスの受ける圧力は
高くなり、減圧脱泡槽12底部付近の溶融ガラスの気泡
は成長せず溶融ガラス表面に浮上することが困難にな
り、減圧脱泡槽12から気泡が流出する場合も生ずるか
らである。
【0031】なお、溶融ガラスは、減圧脱泡槽12内
に、減圧脱泡可能な範囲の上限一杯に溶融ガラスを充た
して減圧脱泡してもよいが、溶融ガラスの深さを、減圧
脱泡槽12の高さの約半分、例えば減圧脱泡層12の高
さを0.2m〜0.6mとするとき、0.1m以上0.
3m以下とすることが好ましい。図1(a)の例では減
圧脱泡槽12の内部は、流路断面形状が矩形状である直
方体形状であり、減圧脱泡槽12の溶融ガラスの深さH
[m]は一定であるが、本発明では、減圧脱泡槽の内部
は直方体形状の場合に制限されず、減圧脱泡槽の内部の
天井面を一定レベルに保ちつつ、底面を溶融ガラスが流
れる上流部から下流部に向かって徐々にあるいはステッ
プ状に上昇させた場合や、その反対に下降させた場合で
も適用される。この場合、溶融ガラスの深さH[m]
は、溶融ガラスの平均深さを用いる。また、減圧脱泡槽
12の内部は、流路断面形状が円形状である円柱形状で
あってもよく、その場合、溶融ガラスの深さH[m]
は、幅方向に沿って変化する深さの内、最深部の深さを
いう。そして、この溶融ガラスの深さH[m]は、底面
を溶融ガラスが流れる上流部から下流部に向かって徐々
にあるいはステップ状に上昇させた場合や、その反対に
下降させた場合でもよく、この場合、溶融ガラス流の深
さH[m]は、溶融ガラス流の単純平均深さを用いる。
【0032】このように、溶融ガラス内の気泡が溶融ガ
ラス内を浮上し破泡するように、できるだけ気泡への溶
存ガス成分の放出を確保する必要があるが、溶融ガラス
表面に到達した気泡は、破泡しない限り泡層を形成す
る。この泡層には断熱効果があり、溶融ガラスの表面温
度の低下と相まって、さらに破泡を妨げる。この泡層が
成長すると、場合によっては、減圧脱泡槽12から溢れ
出し、あるいは溶融ガラスの流れに乗って減圧脱泡槽1
2から排出されるといった問題を引き起こす。このよう
な点から前記気泡を破泡をさせることは必要不可欠であ
るが、この破泡は、溶融ガラス表面の温度や気泡内への
ガスの放出速度に支配され、さらに言うと、泡層を形成
する気泡膜の表面張力と前記気泡膜を形成する溶融ガラ
スの粘度に支配される。従って、溶融ガラスの組成や溶
融ガラスの減圧脱泡処理温度が定まると、破泡に必要な
溶融ガラスが気体に接する表面積を、溶融ガラスの流量
に対して所定の範囲に定める必要がある。
【0033】つまり、減圧脱泡槽12では、溶融ガラス
が減圧脱泡槽12内部を流れる間に、溶融ガラス内を浮
上して溶融ガラス表面に到達した気泡を破泡させ、気泡
内部に含まれたガス成分を減圧上部空間12sに放出さ
せるが、本発明は、気泡を破泡させるために、溶融ガラ
スが減圧上部空間12sと接する溶融ガラスの表面の面
積(図1(b)で示される右上がり斜線の斜線部分の面
積)S1 [m2 ]を、溶融ガラスの流量であるQ[トン
/時]に対して、下記式を満たすように限定するのが好
ましい。 0.24 m2 ・時/トン < S1 /Q < 12
2 ・時/トン より好ましくは、0.5m2 ・時/トン< S1 /Q<
10m2 ・時/トンである。その理由は、図1(b)に
示すように、減圧脱泡槽12内の溶融ガラスの表面の面
積S1 [m2 ]を、0.24×Q以下とすると、溶融ガ
ラスの表面に浮上した多数の気泡がこの表面に溜まり、
減圧脱泡槽12内に破泡されない気泡の泡層を作り、減
圧脱泡処理が適切に行えなくなるからである。一方、前
記面積S1 [m2 ]を、12×Q以上とすると、減圧脱
泡槽12内の溶融ガラスの深さは浅くなり、流れに伴う
摩擦抵抗により所望の流量で溶融ガラスを流せなくなる
からである。
【0034】なお、図1(b)においては、溶融ガラス
が減圧上部空間12sと接する溶融ガラスの表面の形状
は矩形状であるが、本発明における前記表面の形状は、
矩形状に制限されず、減圧脱泡槽12の内幅が溶融ガラ
スが流れる上流部から下流部に向かって徐々にあるいは
ステップ状に狭くなった形状や、またこれと反対に広く
なった形状であってもよい。
【0035】また、溶融ガラス流内の気泡が成長して溶
融ガラス内を浮上する浮上速度は、気泡の直径とストー
クスの式で関係付けられ、溶融ガラスの粘度が定まれ
ば、気泡の大きさに応じて溶融ガラス表面まで浮上する
のに必要な時間が定まる。例えば、溶融ガラスの粘度と
して、500〜5000ポイズの溶融ガラスの場合、6
0分の時間内に100cmの浮上距離を必要とすると、
気泡の直径は、500ポイズの場合最低直径が10mm
以上、5000ポイズの場合直径30mm以上が必要で
ある。すなわち、直径が30mm以上の気泡は、60分
の時間の間に確実に脱泡除去されることになる。そし
て、この場合、0.25cm/sec以上の浮上速度を
得ることができる。従って、この場合、溶融ガラス流の
流れに対して浮上できるためには、溶融ガラスの素地の
流れを、0.25cm/secより低い速度に設定する
必要がある(例えば、流量が500トン/dayの溶融
ガラス流に対して、減圧脱泡槽12内の管路断面積は9
200cm2 以上とし、減圧脱泡槽12の流路の長さを
約1mとする)。
【0036】その際、図1(a)に示されるように、下
降管16は溶融ガラスを下降させるため、下降管16に
接続される減圧脱泡槽12内の流出口付近では、溶融ガ
ラスは下降流を形成する。溶融ガラス内の気泡の浮上速
度が下降流の下降速度より低いと、溶融ガラス内の成長
した気泡が、この下降管16に接続される流出口付近で
溶融ガラス表面に浮上することなく、下降流に引き込ま
れて減圧脱泡槽12から流出し、その結果気泡を含ませ
たまま溶融ガラスを導出させるおそれがある。
【0037】そこで、本発明では、減圧脱泡槽12に接
続する側管である下降管16の流路断面積(図1(c)
で示される右上がり斜線の斜線部分の面積)S
2 [m2 ]が、溶融ガラスの流量であるQ[トン/時]
に対して、下記式を満たすよう限定するのが好ましい。
すなわち、下降管16のみ、あるいは下降管16および
上昇管14の両方が下記式を満たすことが望まれる。 0.008 m2 ・時/トン<S2 /Q<0.96 m
2 ・時/トン より好ましくは、0.01m2 ・時/トン<S2 /Q<
0.96 m2 ・時/トンであり、特に好ましくは、
0.01m2 ・時/トン<S2 /Q<0.1m2・時/
トンである。上記式を満たすように限定するのは、以下
の理由による。下降管16の流路断面積S2 [m2 ]を
0.008×Q以下とすると、下降管16に接続される
流出口付近における溶融ガラス流の速度の下向き成分は
大きくなり浮上しようとする気泡を、下降管16に流出
する溶融ガラスが引き込むからである。一方、流路断面
積S2 [m2 ]を0.96×Q以上とすると、下降管1
6の径が大きくなり、設備重量および設備費用が増え実
用的でない。なお、図1(c)に示される例では、流路
断面形状を矩形状としているが、流路断面形状はこれに
制限されず、例えば円形状であってもよい。
【0038】なお、本発明では、圧力P[mmHg]の
雰囲気下にある溶融ガラスを減圧脱泡する減圧脱泡方法
であるが、この圧力P[mmHg]の雰囲気は、必ずし
も大気圧の雰囲気である必要はなく、例えば、大気圧か
ら隔離された閉じた溶解槽内で溶融ガラスを得る際、任
意の圧力の雰囲気であってもよい。また、前記圧力P
[mmHg]の雰囲気下における溶融ガラスについて
は、溶融ガラスの自由表面がない場合も含まれる。
【0039】
【実施例】次に、本発明の溶融ガラス流の減圧脱泡方法
についての実施例を挙げて具体的に説明する。実施例
は、後述するような種々の条件下で溶融ガラス流の減圧
脱泡を行ない、減圧脱泡処理前および処理後の溶融ガラ
ス内に気泡の混入する個数、すなわち気泡密度を調べ
た。また、実施例では溶融ガラス流の減圧脱泡は、図2
に示される減圧脱泡装置20を用いて実施された。
【0040】図2に示される減圧脱泡装置20は、基本
的に、上流側ピット21および下流側ピット28の溶融
ガラス表面レベルの高低差によるサイホンの原理によっ
て図2に示すように矢印に沿って溶融ガラス流を形成さ
せて、減圧脱泡槽22内で減圧吸引する装置であって、
減圧ハウジング23および減圧脱泡槽22、上昇管24
および下降管26とを一体として備え、上流側ピット2
1および下流側ピット28内の溶融ガラスG内に浸漬し
つつ、一体化した減圧ハウジング23、減圧脱泡槽2
2、上昇管24および下降管26を減圧脱泡槽22内の
圧力に応じてその高さ方向の適切な位置に調節した。
【0041】減圧ハウジング23は、減圧脱泡槽22お
よび上昇管24および下降管26の気密性を確保するた
めのものであり、略門型に形成された金属製筐体で、減
圧脱泡槽22および上昇管24の大部分および下降管2
6の大部分を収納し、外部から真空ポンプ(図示せず)
等によって真空吸引され、内部が減圧され、内設される
減圧脱泡槽22の孔22aおよび22bを介して所定の
圧力の減圧状態に維持するように構成した。また、減圧
脱泡槽22および上昇管24および下降管26と減圧ハ
ウジング23の間には、高熱を遮断するための断熱材2
7を配置した。
【0042】なお、減圧脱泡槽22、上昇管24および
下降管26には、減圧ハウジング23内が減圧されて、
38[mmHg](0.05気圧)より高く、大気圧P
0 [mmHg]に対して(P0 −50)[mmHg]よ
り低い圧力を受ける減圧室が、溶解槽25の溶融ガラス
Gの表面に対して高さZ1 のレベルより上方の上昇管2
4、減圧脱泡槽22および下降管26の部分に形成され
た。それゆえ、この減圧室内を流れる溶融ガラスの重量
W[トン]は、溶解槽25の溶融ガラスGの表面に対し
て高さZ1 のレベルから減圧脱泡槽22内の溶融ガラス
Gの表面のレベルまでの上昇管24、減圧脱泡槽22お
よび下降管26に含まれる溶融ガラス(図2に示される
右上がり斜線の斜線部分の溶融ガラス)の全重量に相当
した。また、減圧脱泡槽22、上昇管24および下降管
26の流路断面は、円形状または矩形状とし、溶融ガラ
ス流の深さHは、溶融ガラスの流れる方向に一定とし、
また溶融ガラス流が減圧上部空間22sと接する溶融ガ
ラス表面は矩形形状となるように溶融ガラス流の幅を一
定とした。
【0043】表1に示される実施例1〜6においては、
ガラスの種類として、表2に重量%表示で組成が示され
ているA〜Eの溶融ガラスを用い、表1に示される溶融
ガラスの温度[℃]の温度条件下減圧脱泡装置20を用
い、減圧脱泡処理した。また、実施例1〜6のすべてに
おいて、減圧脱泡処理の定常運転が開始された後、上流
側ピット21および下流側ピット28に導出された溶融
ガラスGを採取して、エッジライト法によって気泡密度
が許容範囲にあるか確認した。なお、気泡密度の許容範
囲は、1 [個/kg]以下である。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】表1に示されるように、実施例1〜6 の全
ての場合において、減圧脱泡処理前の気泡の個数が単位
重量当りの気泡の個数は少なくすべて許容範囲にあり、
ガラス製品として品質の低下に至るものはなかった。以
上実施例より、溶融ガラスの受ける圧力が38[mmH
g]より高く(P0−50)[mmHg]より低い範囲
にできる減圧室に導入して減圧脱泡し、この減圧脱泡後
の溶融ガラスを圧力P0 [mmHg]の雰囲気下に排出
する、流量がQ[トン/時]である溶融ガラス流の減圧
脱泡において、減圧室内を流れる溶融ガラスの重量W
[トン]を溶融ガラスの流量であるQ[トン/時]で除
して得られる溶融ガラスの減圧室内の滞在時間が0.1
2時間以上4.8時間以下である場合、すべて気泡密度
が許容範囲にあり、減圧脱泡効果が効果的かつ確実に発
揮されることがわかった。また、その際、減圧脱泡槽内
の溶融ガラスの深さおよび溶融ガラスの表面の面積およ
び上昇管または下降管の流路断面積が所定の範囲内に入
ることが好ましいこともわかった。
【0047】なお、参考例として挙げるが、溶融ガラス
の流量Qが16.667[トン/時](流量が一日に換
算して400[トン/日])と大流量の場合、減圧室内
の溶融ガラスの重量Wを13.8[トン]とし、その比
W/Qを0.828[時間]とし、その他の条件も表1
の参考例に示すような値を持つのが望ましい。
【0048】以上、本発明の溶融ガラス流の減圧脱泡方
法について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限
定はされず、例えば、図3に示されるように、溶解槽3
5、導入管34、減圧脱泡槽32、排出管36および下
流側ピット38とを一体として備え、導入管34には溶
融ガラスGの流量を抑制するためのスクリューポンプ3
1を設け、排出管36には溶融ガラスGの排出を促進さ
せるスクリューポンプ39を設け、常にの溶融ガラスの
液面レベルが溶解槽35の溶融ガラスGの表面レベルと
一致させることのできる減圧脱泡装置30に適用しても
よい。
【0049】なお、減圧脱泡槽32、上昇管34aおよ
び下降管36aには、減圧ハウジング33内が減圧され
て、38[mmHg]より高く、大気圧P0 [mmH
g]に対して(P0 −50)[mmHg]の圧力より低
い範囲にできる減圧室が、溶解槽35の溶融ガラスGの
表面からこの表面よりZ2 下方に下がったレベルまでに
位置する上昇管34a、減圧脱泡槽32および下降管3
6aの部分(図3中に示される右上がり斜線の斜線部
分)に形成される。このように溶解槽35の溶融ガラス
Gの表面より低い部分に圧力が(P0 −50)[mmH
g]以下の減圧室が形成されるのは、スクリューポンプ
31および39で溶融ガラスの流量が制御され、溶融ガ
ラスの受ける圧力が変化するためである。それゆえ、こ
の減圧室内を流れる溶融ガラスの重量W[トン]は、溶
解槽35の溶融ガラスGの表面から下方に向かって、Z
2 低いレベルまでに位置する溶融ガラスの重量(図3に
示される右上がり斜線の斜線部分の溶融ガラスの重量)
に相当する。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲にお
いて、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろ
んである。
【0050】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、溶融ガラスの溶解槽で受ける圧力Pに対して、
38[mmHg]より高く、(P−50)[mmHg]
より低い圧力の範囲にできる減圧室に導入して減圧脱泡
し、この減圧脱泡後の溶融ガラスを圧力P[mmHg]
の雰囲気下に排出する、流量がQ[トン/時]である溶
融ガラス流に対して減圧脱泡を行なう際、減圧室内を流
れる溶融ガラスの重量W[トン]を溶融ガラスの流量で
あるQ[トン/時]で除して得られる溶融ガラスの減圧
室内の滞在時間が0.12時間以上4.8時間以下であ
るため、気泡の混入しない溶融ガラスを効果的かつ確実
に得ることができる。さらに、上記減圧脱泡方法におい
て、減圧脱泡槽内の溶融ガラスの深さおよび溶融ガラス
の表面の面積および下降管の流路断面積を所定の範囲に
定めることで、気泡の混入しない溶融ガラスを一層効果
的かつ確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は、本発明の溶融ガラス流の減圧脱泡
方法を実施する減圧脱泡装置の要部を説明する概略断面
図であり、(b)は、図1(a)のB−B’切断線にお
ける概略断面図であり、(c)は、図1(a)のC−
C’切断線における概略断面図である。
【図2】 本発明の溶融ガラス流の減圧脱泡方法の一実
施例を行なう減圧脱泡装置の概略断面図である。
【図3】 本発明の溶融ガラス流の減圧脱泡方法の他の
実施例を行なう減圧脱泡装置の概略断面図である。
【図4】 従来の溶融ガラス流の減圧脱泡方法を行なう
減圧脱泡装置の概略断面図である。
【符号の説明】
10、20、30,40 減圧脱泡装置 12、22、32,42 減圧脱泡槽 12a、12b、22a、22b 孔 12s、22s 減圧上部空間 14、24、34a,44 上昇管 25、35 溶解槽 16、26、36a,46 下降管 21,47 上流側ピット 23、33 減圧ハウジング 27 断熱材 18、28,48 下流側ピット 31、39 スクリューポンプ 34 導入管 36 排出管 G 溶融ガラス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 操 神奈川県横浜市鶴見区末広町1丁目1番地 旭硝子株式会社京浜工場内 (72)発明者 竹居 祐輔 東京都千代田区丸の内二丁目1番2号 旭 硝子株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧力P[mmHg]の雰囲気下にある溶融
    ガラスを、溶融ガラスの受ける圧力を38[mmHg]
    〜(P−50)[mmHg]の範囲にできる減圧室に導
    入して減圧脱泡し、この減圧脱泡後の溶融ガラスを前記
    減圧室から圧力P[mmHg]の雰囲気下に排出するこ
    とを、流量がQ[トン/時]である溶融ガラス流に対し
    て行なうに際し、 前記減圧室内を流れる溶融ガラスの重量W[トン]を前
    記溶融ガラス流の流量Q[トン/時]で除して得られる
    溶融ガラスの前記減圧室内の滞在時間を0.12時間以
    上4.8時間以下としたことを特徴とする溶融ガラス流
    の減圧脱泡方法。
  2. 【請求項2】前記減圧室は、溶融ガラスを略水平に流し
    て減圧脱泡する減圧脱泡槽を有し、 この減圧脱泡槽内の溶融ガラスの深さH[m]が、溶融
    ガラスの重量W[トン]に対して、下記式(1)を満た
    す請求項1に記載の溶融ガラス流の減圧脱泡方法。 0.010 m/トン < H/W < 1.5 m/トン (1)
  3. 【請求項3】前記減圧脱泡槽の溶融ガラス表面の面積S
    1 [m2 ]は、溶融ガラス流の流量であるQ[トン/
    時]に対して下記式(2)を満たす請求項1または2に
    記載の溶融ガラス流の減圧脱泡方法。 0.24 m2 ・時/トン < S1 /Q < 12 m2 ・時/トン (2)
  4. 【請求項4】前記減圧室には、前記減圧脱泡槽に接続さ
    れ、溶融ガラスを前記減圧脱泡槽から排出する下降管を
    備え、前記下降管の前記減圧脱泡槽との接合部分の流路
    断面積S2 [m2 ]が、溶融ガラスの流量であるQ[ト
    ン/時]に対して、下記式(3)を満たす請求項2また
    は3に記載の溶融ガラス流の減圧脱泡方法。 0.008 m2 ・時/トン<S2 /Q<0.96 m2 ・時/トン (3)
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