JP2000300697A - ソリッドゴルフボール - Google Patents
ソリッドゴルフボールInfo
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Abstract
性能、および良好な打撃時のフィーリングを有するソリ
ッドゴルフボールを提供する。 【解決手段】 本発明は、コアと該コアのまわりに被覆
されたカバーとから成るソリッドゴルフボールにおい
て、該コアがパルス法NMRにより測定される緩和時間
200〜400μsを有することを特徴とするソリッドゴルフ
ボールに関する。
Description
優れた飛行性能、および良好な打撃時のフィーリングを
有するソリッドゴルフボールに関する。
ゴルフボールがある。一方は、ツーピースボールやスリ
ーピースボール等のソリッドゴルフボールであり、一体
成形されたゴム製部材から成るコアおよび該コア上に被
覆したアイオノマー樹脂等の熱可塑性樹脂カバーから構
成される。また、他方は糸巻きゴルフボールであり、中
心の固体または液体の芯部を、ゴム糸で巻き付け、次い
で1〜2mm厚のアイオノマー樹脂やバラタ等によるカバ
ーで被覆したものである。ソリッドゴルフボールは、糸
巻きゴルフボールと比較すると、耐久性、および打撃時
のボール速度が大きいことから飛距離が大きく、飛行特
性に優れ、特にアマチュアゴルファーを中心に多くのゴ
ルファーに使用されている。その反面、ソリッドゴルフ
ボールは、打撃時のフィーリングが硬く、また、スピン
量が少ないため、アプローチでのコントロール性に欠け
る。
することが提案されてきた(特開平7-51406号公報)。
しかしながら、カバーの軟質化では著しく反発性能が低
下し、ソリッドゴルフボール本来の特徴である飛距離が
低下してしまう。そこで、ソリッドゴルフボールのコン
トロール性能と反発性能を両立させるためにコアの高反
発化が必要である。
発性低下を補うため、コアを高反発化する試みがなされ
た(特開平2-297384号公報、特開平9-122273号公報
等)。しかしながら、反発性が向上され飛距離は大きく
なるものの、コアが硬くなって満足できる打撃時のフィ
ーリングは得られず、コアの高反発化に関して更に改善
の必要があった。
な従来のソリッドゴルフボールの有する問題点を解決
し、優れた反発性能、優れた飛行性能、および良好な打
撃時のフィーリングを有するソリッドゴルフボールを提
供することを目的とする。
を解決すべく、様々な配合の検討および他の物性の指標
について鋭意検討を重ねた結果、コアとカバーとから成
るソリッドゴルフボールにおいて、コアのパルス法NM
Rにより測定される緩和時間を特定範囲内に規定するこ
とによって、優れた反発性能、優れた飛行性能、および
良好な打撃時のフィーリングを有するソリッドゴルフボ
ールが得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
ン‐スピン緩和時間(通常、T2で表される)により、
原子や分子の運動に関する情報が得られることが知られ
ており、上記緩和時間はパルス法NMR等により測定さ
れることが知られている。一方、本発明者等はコアの反
発性の違いはコアに用いられるゴムの加硫形態の違いに
あると考え、加硫ゴムの反発性にゴム網目鎖の分子運動
性が影響するものと推測した。即ち、上記緩和時間が短
いほど、架橋による分子運動の拘束が大きくて反発性が
優れているのではないかと考え、コアの反発性能へのパ
ルス法NMRにより測定される上記緩和時間の影響に注
目した。様々なコア配合についてそのような検討を行っ
た結果、上記緩和時間が短いほど、反発性能が優れるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
より測定されるスピン‐スピン緩和時間を緩和時間Y
(μs)と表す。スピン‐スピン緩和時間の測定は、日
本電子(株)製のパルスNMR装置JNM‐MU25(対象
核:1H、共鳴周波数:25Hz)を用いて、測定温度30℃
で行なった。パルス系列はソリッドエコー法であった。
るコアは、パルス法NMRにより測定される緩和時間
(Y)200〜400μs、好ましくは250〜350μs、より好ま
しくは280〜320μsを有することを要件とするが、400
μsを超えると高反発性が得られず、200μsより小さ
いと打撃時のフィーリングが悪くなる。
結果、更に本発明を好適に実施するためには、上記緩和
時間Yとコアの圧縮変形量または複素弾性率との関係
を、特定範囲内に規定することが好ましいことを見出し
た。
負荷した状態から終荷重130kgを負荷したときまでの圧
縮変形量をX(mm)とすると、上記緩和時間YとXとが
式: Y≦50X+225 (1) を満足する場合に、更に柔軟で反発弾性の優れたコアを
得ることができ、その結果、高反発性と打撃時のフィー
リングが両立したソリッドゴルフボールが得られる。上
記のように、緩和時間Yを400μs以下とすることによ
り、コアの高反発化が可能となるが、Yが小さくなるほ
ど打撃時のフィーリングが低下する傾向があり、従って
上記式(1)を満足することにより、高反発性と打撃時の
フィーリングが両立したゴルフボールとなり得る。
率をZ(dyne/cm2)とすると、緩和時間YとZとが式: Y≦−50Z×10−8+550 (2) を満足する場合にも、更に柔軟で反発弾性の優れたコア
を得ることができ、その結果、高反発性と打撃時のフィ
ーリングが両立したソリッドゴルフボールが得られる。
上記のように、緩和時間Yを400μs以下とすることに
より、コアの高反発化が可能となるが、Yが小さくなる
ほど打撃時のフィーリングが低下する傾向があり、従っ
て上記式(2)を満足することにより、高反発性と打撃時
のフィーリングが両立したゴルフボールとなり得る。
ある。)で表される。本明細書中では、コアの動的粘弾
性測定により得られる複素弾性率をZ(dyne/cm2)で表
す。動的粘弾性測定は、コアから切り出した縦8mm×横
8mm×厚さ2mmの直方体試料を、粘弾性スペクトロメー
ターDVE‐200改造型((株)島津製作所製)を用いて、4
℃/分で−100から100℃まで昇温させながら、圧縮モー
ドで周波数10Hzで強制振動させて行ない、20℃での駆
動部と応答部の振幅の比と位相差より複素弾性率E*値
を求めた。
負荷した状態から終荷重130kgを負荷したときまでの圧
縮変形量(X)2.0〜4.5mm、好ましくは2.5〜4.0mm、より
好ましくは3.0〜4.0mmを有し、複素弾性率(Z)2.0ラ108
〜5.0ラ108dyne/cm2、好ましくは2.5ラ108〜4.5ラ108dyne/
cm2、より好ましくは3.0ラ108〜4.0ラ108dyne/cm2を有す
るのが望ましい。上記圧縮変形量が2.0mmより小さいと
硬くなり過ぎて打撃時のフィーリングが悪くなり、4.5m
mより大きいと軟らか過ぎて高反発性が得られない。上
記コアの複素弾性率が2.0ラ108dyne/cm2より小さいと軟
らか過ぎて高反発性が得られず、5.0ラ108dyne/cm2を超
えると硬くなり過ぎて打撃時のフィーリングが悪くな
る。
発明のゴルフボールはコアとカバーとから成る。上記コ
アは、通常のツーピースゴルフボールのコアに用いられ
るゴム組成物を加硫成形することにより得られる。上記
ゴム組成物は通常、基材ゴム、共架橋剤、有機過酸化
物、有機硫黄化合物、充填材を必須成分としてを含有す
る。
フボールに用いられている天然ゴムおよび/または合成
ゴムが用いられ、特にシス‐1,4‐結合少なくとも40%
以上、好ましくは80%以上を有するいわゆるハイシスポ
リブタジエンゴムが好ましく、上記ポリブタジエンゴム
には所望により、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチ
レンポリブタジエンゴム、エチレン‐プロピレン‐ジエ
ンゴム(EPDM)等を配合してもよい。
クリル酸等のような炭素数3〜8個のα,β‐不飽和カ
ルボン酸またはその、亜鉛、マグネシウム塩等の一価ま
たは二価の金属塩、トリメチロールプロパントリメタク
リレート等の官能性モノマー、およびそれらの混合物が
挙げられるが、高い反発性を付与するアクリル酸亜鉛が
好適である。配合量は基材ゴム100重量部に対して、15
〜45重量部、好ましくは20〜40重量部である。45重量部
より多いと硬くなり過ぎて打撃時フィーリングが悪くな
り、15重量部未満では、適当な硬さにするために有機過
酸化物の量を増加しなければならず反発が悪くなり飛距
離が低下する。
ーオキサイド、1,1‐ビス(t‐ブチルパーオキシ)‐3,3,
5‐トリメチルシクロヘキサン、2,5‐ジメチル‐2,5‐
ジ(t‐ブチルパーオキシ)ヘキサン、t‐ブチルパーオキ
サイド等が挙げられ、ジクミルパーオキサイドが好適で
ある。配合量は基材ゴム100重量部に対して0.3〜5.0重
量部、好ましくは0.5〜3.0重量部である。0.3重量部未
満では十分に加硫せず、5.0重量部を越えると加硫ゴム
が硬くなり過ぎて打球感が悪くなる。
オフェノール、ペンタフルオロチオフェノール、4‐ク
ロロチオフェノール、4‐ブロモチオフェノール、4‐フ
ルオロチオフェノール、4‐t‐ブチル‐o‐チオフェ
ノール、4‐t‐ブチルチオフェノール、2,3‐ジクロロ
チオフェノール、2,4‐ジクロロチオフェノール、2,5‐
ジクロロチオフェノール、2,6‐ジクロロチオフェノー
ル、3,4‐ジクロロチオフェノール、3,5‐ジクロロチオ
フェノール、2,4,5‐トリクロロチオフェノール、チオ
サリチル酸、メチルチオサリチル酸、o‐トルエンチオ
ール、m‐トルエンチオール、p‐トルエンチオール、
3‐アミノチオフェノール、4‐アミノチオフェノール、
3‐メトキシチオフェノール、4‐メトキシチオフェノー
ル、4‐メルカプトフェニルスルフィド、2‐ベンズアミ
ドチオフェノール等のチオフェノール類;チオ酢酸、チ
オ安息香酸等のチオカルボン酸類;ジフェニルジスルフ
ィド、ビス(2‐アミノフェニル)ジスルフィド、ビス(4
‐アミノフェニル)ジスルフィド、ビス(4‐ヒドロキシ
フェニル)ジスルフィド、ビス(4‐メチルフェニル)ジス
ルフィド、ビス(4‐t‐ブチルフェニル)ジスルフィ
ド、ビス(2‐ベンズアミドフェニル)ジスルフィド、ジ
キシリルジスルフィド、ジ(o‐ベンズアミドフェニル)
ジスルフィド、ジモルホリノジスルフィド、ビス(4‐ク
ロロフェニル)ジスルフィド、ビス(フルオロフェニル)
ジスルフィド、ビス(ヨードフェニル)ジスルフィド、ビ
ス(2,5‐ジクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(3,5‐
ジクロロフェニル)ジスルフィド、ビス(2,4,5‐トリク
ロロフェニル)ジスルフィド、ビス(2‐シアノフェニル)
ジスルフィド、ビス(2‐ニトロフェニル)ジスルフィ
ド、ビス(4‐ニトロフェニル)ジスルフィド、ビス(2,4
‐ジニトロフェニル)ジスルフィド、2,2‐ジチオジ安息
香酸、5,5‐ジチオビス(2‐ニトロ安息香酸)、ビス(ペ
ンタフルオロフェニル)ジスルフィド、ジベンジルジス
ルフィド、ジ‐t‐ドデシルジスルフィド、ジアリルジ
スルフィド、ジフルリルジスルフィド、2,2'‐ジベンゾ
チアゾリルジスルフィド、ビス(2‐ナフチル)ジスルフ
ィド、ビス(4‐メルカプトフェニル)スルフィド、4‐(2
‐ベンゾチアゾリルジチオ)モルホリン、2,2‐ジピリジ
ニルジスルフィド、2,2‐ジチオビス(5‐ニトロピリジ
ン)、2,2‐ジチオジアニリン、4,4‐ジチオジアニリ
ン、2,4‐ジニトロフェニルスルフェニルクロリド、ジ
チオジグリコール酸、4,4'‐ジチオモルホリン、L‐シ
スチン等のジスルフィド類;テトラメチルチウラムジス
ルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラ
ブチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモ
ノスルフィド、N,N'‐ジメチル‐N,N'‐ジフェニル
チウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテト
ラスルフィド等のチウラム類;2‐メルカプトベンゾチ
アゾール、2‐メルカプトベンゾチアゾールナトリウム
塩、2‐メルカプトベンゾチアゾール亜鉛塩、2‐メルカ
プトベンゾチアゾールジシクロヘキシルアミン塩、2‐
(N,N‐ジエチルチオカルバモイルチオ)ベンゾチアゾ
ール、2‐(4'‐モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール、
2,5‐ジメルカプト‐1,3,4‐チアジアゾール、ビスムチ
オールI、ビスムチオールII、2‐アミノ‐5‐メルカプ
ト‐1,3,4‐チアジアゾール、トリチオシアヌル酸等の
チアゾール類;スルフェンアミド類;チオ尿素類;ジチ
オカルバメート類等;が挙げられるが、反発性向上の効
果が高いという観点から、ジスルフィド類、特にビス
(フルオロフェニル)ジスルフィド、ビス(ヨードフェニ
ル)ジスルフィドが好ましい。配合量は、ポリブタジエ
ンゴム100重量部に対して、0.05〜3.0重量部、好ましく
は0.3〜1.5重量部である。0.05重量部未満では配合量が
少な過ぎて、反発性を向上するという有機硫黄化合物の
効果が発揮できず、3.0重量部を越えると加硫速度が小
さくなり過ぎて加硫時間が長くなる。
コアに通常配合されるものであればよく、例えば無機充
填材、具体的には、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カル
シウム等が挙げられ、高比重金属充填材、例えばタング
ステン粉末、モリブデン粉末等およびそれらの混合物と
併用してもよい。配合量は、基材ゴム100重量部に対し
て3〜30重量部、好ましくは5〜20重量部である。3重
量部未満では重量調整が難しく、30重量部を越えるとゴ
ムの重量分率が小さくなり反発が低くなり過ぎる。
化防止剤、しゃく解剤、その他ソリッドゴルフボールの
コアの製造に通常使用し得る成分を適宜配合してもよ
い。使用する場合、老化防止剤の配合量は0.1〜1.0重量
部であることが好ましい。
橋)により、例えば140〜170℃の温度で10〜40分間加熱
圧縮して、球状加硫物に成形したものをコアとして用い
ることができる。コアの直径は、34.5〜41.0mm、好まし
くは34.7〜40.7mmである。34.5mmより小さいとカバーが
厚くなり過ぎて打球感において衝撃が大きくなり易く、
41.0mmより大きいとカバーが薄くなって耐久性が低下し
やすくなる。
る。このカバーも1層に限らず、2層以上の多層構造を
有してもよい。本発明のカバーは、熱可塑性樹脂、特に
通常ゴルフボールのカバーに用いられるアイオノマー樹
脂を基材樹脂として含有する。上記のアイオノマー樹脂
としては、エチレンとα,β‐不飽和カルボン酸との共
重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を金属イオ
ンで中和したもの、またはエチレンとα,β‐不飽和カ
ルボン酸とα,β‐不飽和カルボン酸エステルとの三元
共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を金属イ
オンで中和したものである。上記のα,β‐不飽和カル
ボン酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フ
マル酸、マレイン酸、クロトン酸等が挙げられ、特にア
クリル酸とメタクリル酸が好ましい。また、α,β‐不
飽和カルボン酸エステル金属塩としては、例えばアクリ
ル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸等のメチ
ル、エチル、プロピル、n‐ブチル、イソブチルエステ
ル等が用いられ、特にアクリル酸エステルとメタクリル
酸エステルが好ましい。上記エチレンとα,β‐不飽和
カルボン酸との共重合体中や、エチレンとα,β‐不飽
和カルボン酸とα,β‐不飽和カルボン酸エステルとの
三元共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を中
和する金属イオンとしては、ナトリウム、カリウム、リ
チウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、バリウム、
アルミニウム、錫、ジルコニウム、カドミウム塩等が挙
げられるが、特にナトリウム、亜鉛、マグネシウム塩が
反発性、耐久性等から好ましい。
例示すると、それらに限定されないが、例えば三井デュ
ポンポリケミカル(株)から市販されているハイミラン15
55(Na)、1557(Zn)、1601(Na)、1605(Na)、1705(Z
n)、1706(Zn)、1707(Na)、AM7311(Mg)、AM7315(Z
n)、AM7317(Zn)、AM7318(Na)、MK7320(K)や、三元共
重合体系アイオノマー樹脂としてのハイミラン1855(Z
n)、1856(Na)、ハイミランAM7316(Zn)等が挙げられ、
米国デュポン社から市販されているサーリンAD8920(N
a)、AD8940(Na)、AD8945(Na)、AD9910(Zn)、AD9945
(Zn)、AD7930(Li)、AD7940(Li)や、三元共重合体系
アイオノマーとしてのサーリン1605(Na)、1705(Zn)、
1706(Zn)、AD8265(Na)、AD8269(Na)、AD8542(Mg)等
が挙げられ、エクソン(Exxon)化学社から市販されてい
るアイオテック(IOTEC)7010(Zn)、8000(Na)等が挙げ
られる。尚、上記アイオノマー樹脂の商品名の後の括弧
( )内に記載したNa、Zn、K、Li、Mg等はそれら
の中和金属イオン種を示している。これらのアイオノマ
ーは、上記例示のものをそれぞれ単独または2種以上の
混合物として用いてもよい。
は、上記のようなアイオノマー樹脂のみであってもよい
が、アイオノマー樹脂と熱可塑性エラストマーやジエン
系ブロック共重合体等の1種以上とを組合せて用いても
よい。上記熱可塑性エラストマーの具体例として、例え
ばポリアミド系熱可塑性エラストマーは東レ(株)から商
品名「ペバックス」で市販されており(例えば、「ペバ
ックス2533SN00」)、ポリエステル系熱可塑性エラスト
マーは東レ・デュポン(株)から商品名「ハイトレル」で
市販されており(例えば、「ハイトレル3548」、「ハイ
トレル4047」)、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー
は武田バーディシュ(株)から商品名「エラストラン」で
市販されているもの(例えば、「エラストランET88
0」)等が挙げられる。
ク共重合体または部分水添ブロック共重合体の共役ジエ
ン化合物に由来する二重結合を有するものである。その
基体となるブロック共重合体とは、少なくとも1種のビ
ニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと少な
くとも1種の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロ
ックBとから成るブロック共重合体である。また、部分
水添ブロック共重合体とは、上記ブロック共重合体を水
素添加して得られるものである。ブロック共重合体を構
成するビニル芳香族化合物としては、例えばスチレン、
α‐メチルスチレン、ビニルトルエン、p‐t‐ブチル
スチレン、1,1‐ジフェニルスチレン等の中から1種ま
たは2種以上を選択することができ、スチレンが好まし
い。また、共役ジエン化合物としては、例えばブタジエ
ン、イソプレン、1,3‐ペンタジエン、2,3‐ジメチル‐
1,3‐ブタジエン等の中から1種または2種以上を選択
することができ、ブタジエン、イソプレンおよびこれら
の組合せが好ましい。ジエン系ブロック共重合体の具体
例としては、例えばダイセル化学工業(株)から商品名
「エポフレンド」市販されているもの(例えば、「エポ
フレンドA1010」)が挙げられる。
ック共重合体の配合量は、カバー用樹脂全体を100重量
部とすると、0〜60重量部、好ましくは10〜40重量部で
ある。配合量が、60重量部より多いとカバーが軟らかく
なり過ぎて反発性が低下したり、またアイオノマーとの
相溶性が悪くなって耐久性が低下しやすくなる。
物以外に必要に応じて、酸化亜鉛、硫酸バリウム等の無
機充填材や、種々の添加剤、例えば二酸化チタン等の顔
料、分散剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等を
添加してもよい。
ンバリー、ニーダー等のインターナルミキサーを用い
て、150〜250℃で0.5〜15分間加熱混合することによ
り、カバー用組成物を調製する。
れるものではなく、通常のゴルフボールのカバーを被覆
する方法で行うことができる。カバー用組成物を予め半
球殻状のハーフシェルに成形し、それを2枚用いてコア
を包み、130〜170℃で1〜5分間加圧成形するか、また
は上記カバー用組成物を直接コア上に射出成形してコア
を包み込む方法が用いられる。カバーの厚さは、通常1
〜4mmである。そして、カバー成形時に、必要に応じ
て、ボール表面にディンプルを形成し、また、カバー成
形後、ペイント仕上げ、スタンプ等も必要に応じて施し
得る。
する。但し、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
を混合、ロール混練機により混練し、金型内で160℃、3
0〜100kgf/cm2で30分間加熱加圧成形することにより、
直径38.4mmを有する球状のコアを作製した。得られたコ
アの反発係数、初期荷重10kgを負荷した状態から終荷重
130kgを負荷したときまでの圧縮変形量X(mm)、緩和時
間Y(μs)および複素弾性率Z(dyne/cm2)を測定し、
それらの値を用いて、(50X+225)および(−50Z×1
0−8+550)を計算により求めた。
よりミキシングして、ペレット状のカバー用組成物を調
製した。押出条件は、スクリュー径45mm、スクリュー回
転数200rpm、スクリューL/D=35であり、配合物は押
出機のダイの位置で200〜260℃に加熱された。
レン-メタクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂、曲げ
剛性率=260MPa (注3)デュポン社製のナトリウムイオン中和エチレン-メ
タクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂、曲げ剛性率=
260MPa (注4)デュポン社製のナトリウムイオン中和エチレン-メ
タクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂、曲げ剛性率=
260MPa
で調製したカバー用組成物を、上記(i)で得られたコア
上に直接射出成形することにより、カバー層を形成し、
表面にペイントを塗装して、直径42.7mmを有するソリッ
ドゴルフボールを作製した。得られたゴルフボールのキ
ャリーおよび打撃時のフィーリングを測定または評価
し、その結果を表3に示した。試験方法は以下の通り行
った。
象核:1H、共鳴周波数:25Hz)を用いて、測定温度30
℃で、コアのスピン‐スピン緩和時間を測定した。パル
ス系列はソリッドエコー法であった。
×横8mm×厚さ2mmの直方体試料を、粘弾性スペクトロ
メーター(レオロジー社製)を用いて圧縮モードで周波
数10Hzで強制振動させ、4℃/分で−100から100℃まで
昇温させた時の、20℃での駆動部と応答部の振幅の比と
位相差より求めた複素弾性率E*値を示すものとする。
せ、衝突後の上記円筒物およびゴルフボールの速度を測
定し、それぞれの衝突前後の速度および重量から算出し
た。
ブ(W#1、ドライバー)を取付け、ゴルフボールをヘ
ッドスピード45m/秒で打撃し、飛距離としてキャリー
(落下点までの距離)を測定した。
評価基準は下記の通りである。尚、表中に示した「〇〜
△」とは、〇と評価したゴルファーと、△と評価したゴ
ルファーがいたことを表す。 評価基準 ○ … 衝撃が小さくて良好 △ … 普通 × … 衝撃が大きくて悪い
ルス法NMRにより測定される緩和時間Yを特定範囲内
に規定した実施例1〜4の本発明のゴルフボールは、比
較例1のゴルフボールに比べて、コアの反発係数が大き
く、ボールの飛距離が長く、かつ打撃時のフィーリング
が良好であった。これに対して、比較例1のゴルフボー
ルは、上記緩和時間Yが大きいため反発係数が低下して
飛距離が低下している。また、上記Yとコア圧縮変形量
Xとが式: Y≦50X+225 (1) を満足せず、上記Yとコアの複素弾性率Zが式: Y≦−50Z×10−8+550 (2) を満足しておらず、反発係数が低く、かつ打球感も劣る
結果となった。
り測定される緩和時間を特定範囲内に規定することによ
って、優れた反発性能、優れた飛行性能、および良好な
打撃時のフィーリングを有するソリッドゴルフボールを
提供する。
Claims (3)
- 【請求項1】 コアと該コアのまわりに被覆されたカバ
ーとから成るソリッドゴルフボールにおいて、該コアが
パルス法NMRにより測定される緩和時間(Y)200〜400
μsを有することを特徴とするソリッドゴルフボール。 - 【請求項2】 前記コアの初期荷重10kgを負荷した状態
から終荷重130kgを負荷したときまでの圧縮変形量をX
(mm)とすると、前記YとXとが式: Y≦50X+225 を満足し、Xが2.0〜4.5mmである請求項1記載のソリッ
ドゴルフボール。 - 【請求項3】 前記コアの複素弾性率をZ(dyne/cm2)と
すると、前記YとZとが式: Y≦−50Z×10-8+550 を満足し、Zが2.5×108〜4.5×108dyne/cm2である請求
項1記載のソリッドゴルフボール。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP11112330A JP2000300697A (ja) | 1999-04-20 | 1999-04-20 | ソリッドゴルフボール |
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JP11112330A JP2000300697A (ja) | 1999-04-20 | 1999-04-20 | ソリッドゴルフボール |
Publications (1)
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JP (1) | JP2000300697A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003000759A (ja) * | 2001-06-19 | 2003-01-07 | Bridgestone Sports Co Ltd | ゴルフボール |
JP2003038682A (ja) * | 2001-07-31 | 2003-02-12 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | ソリッドゴルフボール |
US6787609B2 (en) | 2001-05-17 | 2004-09-07 | Sumitomo Rubber Industries Limited | Solid golf ball |
-
1999
- 1999-04-20 JP JP11112330A patent/JP2000300697A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6787609B2 (en) | 2001-05-17 | 2004-09-07 | Sumitomo Rubber Industries Limited | Solid golf ball |
JP2003000759A (ja) * | 2001-06-19 | 2003-01-07 | Bridgestone Sports Co Ltd | ゴルフボール |
JP2003038682A (ja) * | 2001-07-31 | 2003-02-12 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | ソリッドゴルフボール |
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