JP2000300647A - 飼料の回分式加圧缶蒸気殺菌装置 - Google Patents

飼料の回分式加圧缶蒸気殺菌装置

Info

Publication number
JP2000300647A
JP2000300647A JP11113445A JP11344599A JP2000300647A JP 2000300647 A JP2000300647 A JP 2000300647A JP 11113445 A JP11113445 A JP 11113445A JP 11344599 A JP11344599 A JP 11344599A JP 2000300647 A JP2000300647 A JP 2000300647A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
feed
batch
steam
tank
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11113445A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunifumi Hiroshima
國史 広嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SHINMEI SEISAKUSHO KK
Original Assignee
SHINMEI SEISAKUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SHINMEI SEISAKUSHO KK filed Critical SHINMEI SEISAKUSHO KK
Priority to JP11113445A priority Critical patent/JP2000300647A/ja
Publication of JP2000300647A publication Critical patent/JP2000300647A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な機構の回分式加圧缶蒸気殺菌装置で過
熱蒸気によって、飼料の成分変性や品質低下を起こさず
に、有効に殺菌する。飼料を流動化させて、過熱蒸気を
均一に接触させて効率的に飼料を殺菌し,飼料と蒸気ド
レーンとの接触を極力避けて飼料のベト付きを防止す
る。 【構成】 飼料の導入管と飼料の搬出管を接続した回分
式圧力殺菌槽に、蒸気供給管と蒸気排出管とを接続する
とともに、回分式圧力殺菌槽内に飼料を流動化させる流
動化装置を内設して圧縮空気管を接続し、回分式圧力殺
菌槽内に導入したサルモネラ菌等で汚染された飼料に対
して、流動化装置より圧縮空気を??4〜6kg/cm
吹き込んで飼料を流動化させると同時に、蒸気供給管
より過熱蒸気を1.2〜3kg/cm供給して粉粒体
と2〜6分間接触させて、粉粒体を70〜130℃に加
熱することによって、飼料の成分を変性することなく、
サルモネラ菌等を殺菌する飼料の回分式加圧缶蒸気殺菌
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、牛、豚、鶏等の飼
料(飼料の原料またはその製品を含む)を汚染している
サルモネラ菌、その他の有害菌(たとえば、病原菌大陽
菌0−157)の回分式加圧缶蒸気殺菌装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】飼料、たとえば、肉骨粉は肉加工工揚か
ら発生する肉片、肉屑骨付肉片等を加熱処理した後に粉
砕して製造ずるが、肉骨粉は魚粉やフイツシユソリブル
と同様に、非常に豊かな栄養源であるために、製造後に
おいても各種の微生物の汚染を受け、特に、サルモネラ
菌、ぞの他の有害菌による汚染が最近重要な間題になつ
ている。
【0003】なお、肉類や卵等の畜産食品がサルモネラ
菌、その他の有害菌で汚染されやすいのは、屠殺前の家
畜の腸や糞尿に存在するサルモネラ菌、その他の有害菌
が、屠殺後に肉類や卵等の畜産食品に接する機会が多い
ことによるが、その他に、生肉、生卵等の畜産食品は料
理されるまでに、加熱処理が行われることがなく、サル
モネラ菌、その他の有害菌への対応としては、水洗と冷
蔵に依存しているために、殺菌対策としては不十分にな
ることが多い。
【0004】しかし、最近の調査によると、肉類や卵等
の畜産食品のサルモネラ菌、その他の有害菌による汚染
問題として、家畜に提供される飼料の汚染が新たな原因
として指摘されている。
【0005】すなわち、動物性蛋白源である肉骨粉や魚
粉等の飼料の製造工程においては、特別な殺菌工程がな
いために、飼料は製造工程でサルモネラ菌、その他の有
害菌によって汚染された状態で、そのまま出荷されて種
々の問題を発生させている。
【0006】農林水産省肥飼料検査所が1786検体の
飼料についてサルモネラ菌による汚染度を検査したとこ
ろ、サルモネラ陽性率18.0%(321検体)であつ
たと報告されており、その内訳としては、肉粉54%、
肉骨粉24.9%、動物性蛋白混合物34.6%、魚粉
13.6%、家禽処理副産物14.3%、フエザーミー
ル8.2%、その他5.3%であって、肉粉や肉骨粉等
の動物性蛋白飼料の汚染率が高いことが実証された。
【0007】このように、飼料は加工工場に入荷される
ときに既にサルモネラ菌、その他の有害菌で汚染されて
いることが多いために、飼料製造業界では飼料の殺菌が
重要な問題になりつつあり、飼料の適切な回分式加圧缶
蒸気殺菌装置が切望されている。
【0008】従来、飼料のサルモネラ菌、その他の有害
菌の殺菌万法としては、物理的殺菌方法と化学的方法と
があって、前者としては加熱空気または放射線照射によ
る殺菌等があるが、これらの方法は飼料の成分を熱によ
って変性する欠点があり、また、後者としては、殺菌剤
の添加またはプロピオン酸や蟻酸等の有機酸の添加等が
あるが、殺菌剤の添加は家畜やこれを摂取する人間に全
く無害であると言い切れない間題があり、有機酸の添加
は殺菌効果、費用、味覚等に難点がある。
【0009】飼料のサルモネラ菌、その他の有害菌の殺
菌装置としたは、気流式殺菌装置、高速攪拌式殺菌装
置、タワー式殺菌装置等があるが、飼料のサルモネラ菌
の殺菌条件に適合しないもの、飼料に対して殺菌能力の
低いものが多く、適切な飼料の殺菌装置はなかった。
【0010】特に、飼料を殺菌装置内に充填して形成し
た飼料層に蒸気を供給して殺菌を行う場合には、飼料層
が厚いために、蒸気が飼料層の全体に達せずに殺菌力の
低いものが多く、さらに、蒸気ドレ一ンの飼料よりの排
出に努力しても、蒸気ドレーンが飼料層中に残留するこ
とは避けられず、どうしても、飼料がベト付くという欠
点があつた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、飼料を汚染
しているサルモルラ菌、その他の有害菌を殺菌するにつ
いて、加熱空気または放射線照射等の物理的殺菌や殺菌
剤添加または有機酸添加等の化学的殺菌を行わず、か
つ、複雑な機構の殺菌装置を使用せずに、簡単な機構の
回分式加圧缶蒸気殺菌装置において、殺菌能力の高い過
熱蒸気(150〜250℃)によって、飼料成分を変
性、変質させずに、飼料の品質、性状を損なわずに、飼
料を有効に殺菌することに目的がある。
【0012】また、本発明は、飼料を汚染しているサル
モルラ菌、その他の有害菌を殺菌するについて、飼料を
団塊化や層化させずに流動化させて、飼料全体に殺菌能
力の高い過熱蒸気を均一に万遍なく接触させて飼料の加
熱を促進し、効率的に、飼料を殺菌することに目的があ
る。
【0013】また、本発明は、飼料を蒸気によって殺菌
する際に、飼料と蒸気ドレーンとの接触を極力避けて、
蒸気ドレーンを速やかに排出するとともに、飼料の付着
水を過熱蒸気によって効果的に蒸発させて、飼料のベト
付きを防止することに目的がある。
【0014】さらに、本発明は、簡単な機構の回分式加
圧缶蒸気殺菌装置を使用することによって、殺菌装置の
設備コストと殺菌処理コストを安価にすることを目的と
するとともに、殺菌装置および処理系内の残留物の排
出、清掃を容易にすることに目的がある。
【0015】さらに、本発明は、飼料の種類や汚染菌の
種類、菌による汚染度等に応じて、回分式加圧缶蒸気殺
菌装置を並列または直列に併設して、過熱蒸気供給量、
飼料の加熱温度、圧縮空気供給量、飼料と過熱蒸気との
接触時間等を変化させて、最適な飼料の殺菌を行うこと
に目的がある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、飼料の回分式
加圧缶蒸気殺菌装置に関するものであり、耐圧流入弁を
付設した飼料の導入管と耐圧流出弁を付設した飼料の搬
出管を接続した回分式圧力殺菌槽に、蒸気導入弁を付設
した蒸気供給管と蒸気排気弁を付設した蒸気排出管とを
接続するとともに、回分式圧力殺菌槽内に飼料を流動化
させる流動化装置を内設して圧縮空気管または蒸気管を
接続し、回分式圧力殺菌槽内に導入した飼料に対して、
流動化装置より圧縮空気または過熱蒸気(150〜25
0℃)を4〜6kg/cm吹き込んで飼料を流動化さ
せると同時に、飽和蒸気に熱を加えた過熱蒸気(150
〜250℃)を蒸気供給管より1.2〜3kg/cm
供給して粉粒体と2〜6分間接触させて、粉粒体を70
〜130℃に加熱することによって、飼料の成分を変性
することなく、サルモネラ菌やその他の有害菌を回分的
に殺菌することに特徴がある。
【0017】また、本発明は、前述した飼料の回分式加
圧缶蒸気殺菌装置として、複数の回分式圧力殺菌槽を並
列に併設し、各回分式圧力殺菌槽に導入した飼料のサル
モネラ菌やその他の有害菌を連続的に殺菌することに特
徴がある。
【0018】さらに、本発明は、前述した飼料の回分式
加圧缶蒸気殺菌装置として、回分式圧力殺菌槽に仕上げ
用の回分式圧力殺菌槽を直列に併設し、回分式圧力殺菌
槽でサルモネラ菌やその他の有害菌を殺菌した飼料を、
仕上げ用の回分式圧力殺菌槽に導入して再度サルモネラ
菌やその他の有害菌をより完全に殺菌することに特徴が
ある。
【0019】
【発明の実施態様】本発明の回分式加圧缶蒸気殺菌装置
の一例を図1に従つて説明すると、回分式圧力殺菌槽1
の上部にはバタフライ弁等の耐圧流入弁2を付設した飼
料の導入管3の一端を接続し、導入管3の他端を計量機
4を介してサルモネラ菌やその他の有害菌で汚染された
飼料の供給タンク5に接続し、また、回分式圧力殺菌槽
1の下部にはバタフライ弁等の耐圧流出弁6を付設した
飼料の搬出管7の一端を接続し、搬出管7の他端を殺菌
した飼料の貯留タンク8に接続する。
【0020】さらに、回分式圧力殺菌槽1の上部には、
圧入弁9を付設した蒸気供給管10と排気弁11を付設
した蒸気排出管12とを接続し、回分式圧力殺菌槽1内
の下部側面には飼料を流動化させるエアーレーター??
等の流動化装置13を付設し、この流動化装置13に開
閉弁14を付設した圧縮空気管15を接続する。
【0021】1バッチの量の飼料の殺菌処理は、回分式
圧力殺菌槽1に接続した飼料の導入管3の耐圧流入弁2
を開けるとともに、回分式圧力殺菌槽1に接続した飼料
の搬出管7の耐圧流出弁6を閉じて密閉状態にした後、
供給タンク5に搬入したサルモネラ菌、その他の有害菌
で汚染された飼料を計量機4で1バッチの量を計り、回
分式圧力殺菌槽1内に導入する。
【0022】1バッチ全量の飼料を回分式圧力殺菌槽1
内に導入したならば、導入管3の耐圧流入弁2を閉じ、
次いで、圧縮空気管15の開閉弁14を開いて流動化装
置13内に圧縮空気を4〜6kg/cm吹き込み、回
分式圧力殺菌槽1内に導入した粉体を流動化した状態に
してから、蒸気供給管10の圧入弁9を開いて、流動化
した粉粒体に過熱蒸気を1.2〜3kg/cm供給し
て、粉粒体を70〜130℃に均一に加熱して2〜6分
間接触させることによって、飼料の成分を変性すること
なく、1バッチ分の粉粒体のサルモネラ菌やその他の有
害菌を殺菌する。
【0023】なお、回分式圧力殺菌槽1内で飼料を殺菌
中に流動化用の圧縮空気で槽内の内圧が上昇した時は、
問欠的に蒸気排出管12の排気弁11を開いて、少量の
加圧空気を逃がすと熱の拡散がよくなる。
【0024】回分式圧力殺菌槽1における1バッチ分の
飼料の殺菌が終了したら、圧縮空気管15の開閉弁14
を閉じて、流動化装置13内への圧縮空気の吹き込みを
停止して粉体の流動化を中止し、同時に、蒸気供給管1
0の圧入弁9を閉じて過熱蒸気の供給を停止した後、搬
出管7の耐圧流出弁6を開くと、回分式圧力殺菌槽1内
は蒸気および圧縮空気圧で加圧されているので、大気圧
との圧力落差で円滑に全量の殺菌した飼料を貯留タンク
8に搬送し、これによって1バッチ分の飼料の殺菌処理
を終了し、以後は前述した1バッチ分の飼料の殺菌処理
を繰り返せばよい。
【0025】なお、飼料の殺菌処理を連続的に行う場合
には、図2に示すように、回分式圧力殺菌槽1を並列に
併設し、各回分式圧力殺菌槽1の上部には、バタフライ
弁等の耐圧流入弁2を各々付設した飼料の各導入管3の
一端を接続するとともに、導入管3の他端を、二方分岐
弁16と法計量機4を介して飼料の供給タンク5に接続
する。
【0026】また、並列に併設した各回分式圧力殺菌槽
1の下部にはバタフライ弁等の耐圧流出弁6を各々付設
した飼料の各搬出管7の一端を接続し、各搬出管7の他
端を二方分岐弁16を介して飼料の貯留タンク8に接続
するが、その他の構造は、前述したバッチ分の飼料の殺
菌処理を行う回分式圧力殺菌槽1と同じであるので説明
を省略する。
【0027】並列に併設した各回分式圧力殺菌槽1によ
る飼料の連続的殺菌処理は、まず、二方分岐弁16を切
り替えて、供給タンク5に搬入したサルモネラ菌、その
他の有害菌で汚染された飼料を計量機4で1バッチの量
を計り、一方の回分式圧力殺菌槽1に導入して、前述し
たバッチ分の殺菌処理の場合と同じ殺菌処理を行う。
【0028】一方の回分式圧力殺菌槽1における飼料の
殺菌処理が終了すると、二方分岐弁16を切り替えて、
供給タンク5に搬入したサルモネラ菌、その他の有害菌
で汚染された飼料を計量機4で1バッチの量を計り、他
方の回分式圧力殺菌槽1 に導入して、前述したバッチ
分の殺菌処理の場合と同じ殺菌処理を行い、以後は二方
分岐弁16を切り替えて、一方と他方の回分式圧力殺菌
槽1における飼料の殺菌処理を交互に行えばよい。
【0029】さらに、より完全な飼料の殺菌処理を行う
については、図3に示すように、回分式圧力殺菌槽1に
直列に仕上げ用の分式圧力殺菌槽17を併設し、回分式
圧力殺菌槽1の下部に一端を接続した、バタフライ弁等
の耐圧流出弁6を付設した飼料の搬出管7の他端を、仕
上げ用の分式圧力殺菌槽17に接続すればよく、この仕
上げ用の分式圧力殺菌槽17の構造は、前述した回分式
圧力殺菌槽1と同じでよい。
【0030】そして、回分式圧力殺菌槽1において前述
した殺菌処理を終了した1バッチ分の飼料は、搬出管7
の耐圧流出弁6を開いて仕上げ用の回分式圧力殺菌槽1
7に導入し、再度、前述した飼料の殺菌処理と同様な仕
上げの殺菌処理を行い、仕上げ用の回分式圧力殺菌槽1
7の搬出管7の耐圧流出弁6を開いて仕上げ殺菌処理し
た飼料を貯留タンク8に搬送すればよい。
【0031】なお、仕上げ用の回分式圧力殺菌槽17に
おける飼料の殺菌処理を行っている間に、空になった回
分式圧力殺菌槽1に1バッチ分の飼料を導入して飼料の
殺菌処理を行ってよいことはいうまでもなく、この回分
式圧力殺菌槽1で殺菌処理した飼料は、引き続き仕上げ
用の回分式圧力殺菌槽17に導入して仕上げの殺菌処理
を行う。
【0032】本発明において、回分式圧力殺菌槽1と仕
上げ用の回分式圧力殺菌槽17内に導入した飼料に対し
て、流動化装置13より圧縮空気または過熱蒸気を4〜
6kg/cm吹きこむのは、4kg/cm未満であ
ると、飼料を十分に流動化させることができず、飼料の
均一な加熱ができないためであり、また、6kg/cm
を超えると、殺菌槽1の内圧が上昇過剰となり、効率
が逆に悪くなる。
【0033】また、本発明において、回分式圧力殺菌槽
1と仕上げ用の回分式圧力殺菌槽17内に導入した飼料
に対して、蒸気供給管より過熱蒸気を供給するのは、飽
和蒸気または通常の蒸気によっては飼料の十分な殺菌は
期待できないためであり、かつ、過熱蒸気を飼料に供給
するについても、これを1.2〜3kg/cm供給す
るのは、1.2kg/cm未満であると、飼料の殺菌
に適した最低温度である70℃までに加熱できず、サル
モネラ菌やその他の有害菌の殺菌が不完全にためであ
り、また、3kg/cmを超えると、飼料の殺菌に適
した最高温度である130℃を上回って、飼料成分の変
性や飼料の固化等を引き起こすためである。
【0034】さらに、本発明において、回分式圧力殺菌
槽1と仕上げ用の回分式圧力殺菌槽17内に導入した飼
料と過熱蒸気との接触時間を2〜6分間にするのは、2
分間未満であると、粉粒体を十分に加熱して70℃まで
に加熱できず、サルモネラ菌やその他の有害菌の殺菌が
不完全にためであり、また、3kg/cmを超える
と、飼料の加熱が過度になって130℃を上回って、飼
料の成分の変性を起こすためである。
【0035】
【実施例1】図1に示すような構造を有する回分式圧力
殺菌槽よりなる新明製作所製の回分式加圧缶蒸気殺菌装
置(径600cm、長さ100cm)を設置し、飼料と
して供給タンクに搬入したサルモネラ菌で汚染された肉
骨粉を計量機で1バッチの量として250リットル(1
50kg)を計って、回分式圧力殺菌槽内に導入し、蒸
気供給管よりの過熱蒸気の温度と供給量、流動化装置
(エアーレーター)よりの圧縮空気供給量と過熱蒸気と
の接触時間等の殺菌条件を変化させてサルモネラ菌で汚
染された肉骨粉の殺菌処理を行った。
【0036】回分式加圧缶蒸気殺菌装置における過熱
蒸気の供給量2kg/cm、肉骨粉の加熱温度11
0℃、圧縮空気の供給量4kg/cm、過熱蒸気
との接触時間4分間の条件(本発明装置)で肉骨粉の殺
菌処理を行った結果、装置より搬出した肉骨粉にはサル
モネラ菌は見当たらず、成分の変性やベト付きもなかっ
た。
【0037】回分式加圧缶蒸気殺菌装置における過熱
蒸気の供給量1kg/cm、肉骨粉の加熱温度60
℃、圧縮空気の供給量1.5kg/cm、過熱蒸
気との接触時間6分間の条件(比較例装置1)で肉骨粉
の殺菌処理を行った結果、装置より搬出した肉骨粉につ
いてサルモネラ菌陽性反応がみられ、ベト付きも認めら
れた。
【0038】回分式加圧缶蒸気殺菌装置における過熱
蒸気の供給量4kg/cm、肉骨粉の加熱温度14
0℃、圧縮空気の供給量5kg/cm、過熱蒸気
との接触時間6分間の条件(比較例装置2)で肉骨粉の
殺菌処理を行った結果、装置より搬出した肉骨粉にはサ
ルモネラ菌は見受けられず、ベト付きも認められなかっ
たが、肉骨粉の蛋白質が変性するとともに、表面も固化
して品質が低化した。
【0039】
【実施例2】前述の実施例1で使用した回分式加圧缶蒸
気殺菌装置の2セットを直列に二段に併設し、後段の回
分式加圧缶蒸気殺菌装置を仕上げ用に設置し、飼料とし
て供給タンクに搬入したサルモネラ菌で汚染された肉骨
粉を計量機で1バッチの量として250リットル(15
0kg)を計って、前段の回分式圧力殺菌槽内に導入
し、蒸気供給管よりの過熱蒸気の温度と供給量、エアー
レーターよりの圧縮空気供給量と過熱蒸気との接触時間
等の殺菌条件を変化させてサルモネラ菌で汚染された肉
骨粉の殺菌処理を行い、この殺菌した肉骨粉を後段の回
分式圧力殺菌槽内に導入し、蒸気供給管よりの過熱蒸気
の温度と供給量、エアーレーターよりの圧縮空気供給量
と過熱蒸気との接触時間等の殺菌条件を変化させてサル
モネラ菌で汚染された肉骨粉の仕上げ殺菌処理を行っ
た。
【0040】回分式加圧缶蒸気殺菌装置における過熱
蒸気の供給量1.5kg/cm、肉骨粉の加熱温度
80℃、圧縮空気の供給量4kg/cm、過熱蒸
気との接触時間2分間、仕上げ用の回分式加圧缶蒸気殺
菌装置における過熱蒸気の供給量1.0kg/c
、肉骨粉の加熱温度80℃、圧縮空気の供給量
4kg/cm、過熱蒸気との接触時間2分間の条件
(本発明装置)で肉骨粉の殺菌処理を行った結果、装置
より搬出した肉骨粉?にはサルモネラ菌は全く見当たら
ず、成分の変性、表面の固化、ベト付き、品質低化も一
切なかった。
【0041】回分式加圧缶蒸気殺菌装置における過熱
蒸気の供給量1.2kg/cm、肉骨粉の加熱温度
60℃、圧縮空気の供給量2kg/cm、過熱蒸
気との接触時間2分間、仕上げ用の回分式加圧缶蒸気殺
菌装置における過熱蒸気の供給量1.2kg/c
、肉骨粉の加熱温度70℃、圧縮空気の供給量
2kg/cm、過熱蒸気との接触時間2分間の条件
(比較例装置1)で肉骨粉の殺菌処理を行った結果、装
置より搬出した肉骨粉にはサルモネラ菌陽性反応が見ら
れ、ベト付きも認められた。
【0042】回分式加圧缶蒸気殺菌装置における過熱
蒸気の供給量3.5kg/cm、肉骨粉の加熱温度
140℃、圧縮空気の供給量5kg/cm、過熱
蒸気との接触時間7分間、仕上げ用の回分式加圧缶蒸気
殺菌装置における過熱蒸気の供給量3.5kg/cm
、肉骨粉の加熱温度140℃、圧縮空気の供給量
5kg/cm、過熱蒸気との接触時間7分間の条件
(比較例装置2)で肉骨粉の殺菌処理を行った結果、装
置より搬出した肉骨粉にはサルモネラ菌陰性反応が見ら
れ、ベト付きも認められなかったが、肉骨粉の蛋白質が
変性するとともに、表面も固化して品質が低化した。
【0043】
【発明の効果】本発明によると、飼料を汚染しているサ
ルモルラ菌、その他の有害菌の殺菌を、加熱空気または
放射線照射等の物理的殺菌や殺菌剤添加または有機酸添
加等の化学的殺菌を行わず、かつ、複雑な機構の殺菌装
置を使用せずに、簡単な機構の回分式加圧缶蒸気殺菌装
置において殺菌能力の高い過熱蒸気によって有効に行う
ことが可能であり、飼料の成分変化や変質を起こさず、
飼料の品質や性状を損なうことなく殺菌できるという優
れた長所がある。
【0044】また、本発明によると、飼料の団塊化や層
化することを防止し、飼料を流動化させた状態で、その
全体に殺菌能力の高い過熱蒸気を均一に万遍なく接触さ
せることが可能であり、飼料の加熱を促進して、効率的
な飼料の殺菌ができる利点がある。
【0045】さらに、本発明によると、飼料を蒸気によ
って殺菌する際に、飼料と蒸気ドレーンとの接触を極力
避けて、蒸気ドレーンを速やかに排出することができ、
さにに、飼料の付着水を過熱蒸気によって簡単に蒸発さ
せることができるので、飼料のベト付きを効果的に防止
することが可能である。
【0046】さらに、本発明によると、簡単な機構の回
分式加圧缶蒸気殺菌装置を使用することによって、殺菌
装置の設備コストと殺菌処理コストを安価にでき、殺菌
装置および処理系内の残留物の排出、清掃を容易にでき
るメリットがある。
【0047】さらに、本発明によると、飼料の種類、汚
染菌の種類、汚染度等に応じて、回分式加圧缶蒸気殺菌
装置を並列または直列に併設して、過熱蒸気供給量、飼
料の加熱温度、飼料流動用の圧縮空気供給量、飼料と過
熱蒸気接との触時間等を変化させて、各種の飼料に対し
て性状や品質を損なわずに最適な殺菌を行うことができ
る利点がある。
【0048】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回分式加圧缶蒸気殺菌装置を1セット
設置した状態を示す説明図である。
【図2】本発明の回分式加圧缶蒸気殺菌装置を2セット
並列に併設した状態を示す説明図である。
【図3】本発明の回分式加圧缶蒸気殺菌装置を2セット
直列に併設した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 回分式圧力殺菌槽 2 耐圧流入弁 3 導入管 4 計量機 5 供給タンク 6 耐圧流出弁 7 搬出管 8 貯留タンク 9 圧入弁 10 蒸気供給管 11 排気管 12 蒸気排出管 13 流動化装置 14 圧縮空気管 15 二方分岐弁 16 仕上げ用回分式圧力殺菌槽
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年5月10日(1999.5.1
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】さらに、回分式圧力殺菌槽1の上部には、
圧入弁9を付設した蒸気供給管10と排気弁11を付設
した蒸気排出管12とを接続し、回分式圧力殺菌槽1内
の下部側面には飼料を流動化させるエアーレーター等の
流動化装置13を付設し、この流動化装置13に開閉弁
14を付設した圧縮空気管15を接続する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】
【実施例1】図1に示すような構造を有する回分式圧力
殺菌槽よりなる新明製作所製の回分式加圧缶蒸気殺菌装
置(径60cm、長さ100cm)を設置し、飼料とし
て供給タンクに搬入したサルモネラ菌で汚染された肉骨
粉を計量機で1バッチの量として250リットル(15
0kg)を計って、回分式圧力殺菌槽内に導入し、蒸気
供給管よりの加熱蒸気の温度と供給量、流動化装置(エ
アーレーター)よりの圧縮空気供給量と加熱蒸気との接
触時間等の殺菌条件を変化させてサルモネラ菌で汚染さ
れた肉骨粉の殺菌処理を行った。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐圧流入弁を付設した飼料の導入管と耐
    圧流出弁を付設した飼料の搬出管を接続した回分式圧力
    殺菌槽に、圧入弁を付設した蒸気供給管と排気弁を付設
    した蒸気排出管とを接続するとともに、回分式圧力殺菌
    槽内に飼料を流動化させる流動化装置を内設して圧縮空
    気管または蒸気管を接続し、回分式圧力殺菌槽内に導入
    したサルモネラ菌やその他の有害菌によって汚染された
    飼料に対して、流動化装置より圧縮空気または過熱蒸気
    (150〜250℃)を4〜6kg/cm吹き込んで
    飼料を流動化させると同時に、蒸気供給管より過熱蒸気
    (150〜250℃)を1.2〜3kg/cm供給し
    て粉粒体と2〜6分間接触させて、粉粒体を70〜13
    0℃に加熱することによって、飼料の成分を変性するこ
    となく、サルモネラ菌やその他の有害菌を殺菌する飼料
    の回分式加圧缶蒸気殺菌装置。
  2. 【請求項2】 複数の回分式圧力殺菌槽を並列に併設
    し、各回分式圧力殺菌槽に導入した飼料のサルモネラ菌
    やその他の有害菌を同時に殺菌するた請求項1記載の飼
    料の回分式加圧缶蒸気殺菌装置。
  3. 【請求項3】 回分式圧力殺菌槽に仕上げ用の回分式圧
    力殺菌槽を直列に併設し、回分式圧力殺菌槽でサルモネ
    ラ菌やその他の有害菌を殺菌した飼料を、仕上げ用の回
    分式圧力殺菌槽に導入して再度サルモネラ菌やその他の
    有害菌の殺菌をする請求項1または請求項2記載の飼料
    の回分式加圧缶蒸気殺菌装置。
JP11113445A 1999-04-21 1999-04-21 飼料の回分式加圧缶蒸気殺菌装置 Pending JP2000300647A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11113445A JP2000300647A (ja) 1999-04-21 1999-04-21 飼料の回分式加圧缶蒸気殺菌装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11113445A JP2000300647A (ja) 1999-04-21 1999-04-21 飼料の回分式加圧缶蒸気殺菌装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000300647A true JP2000300647A (ja) 2000-10-31

Family

ID=14612421

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11113445A Pending JP2000300647A (ja) 1999-04-21 1999-04-21 飼料の回分式加圧缶蒸気殺菌装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000300647A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004091085A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Taiheiyo Cement Corp 付着性粉体の搬送方法及び付着性廃棄物の処理方法
CN112844194A (zh) * 2021-01-22 2021-05-28 高升平 一种畜牧饲料制备方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004091085A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Taiheiyo Cement Corp 付着性粉体の搬送方法及び付着性廃棄物の処理方法
CN112844194A (zh) * 2021-01-22 2021-05-28 高升平 一种畜牧饲料制备方法
CN112844194B (zh) * 2021-01-22 2022-09-09 济宁瑞丰饲料有限公司 一种畜牧饲料制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1027344C (zh) 生植物产品的灭菌方法
JP3505147B2 (ja) 有機廃物を生物改質して変性され無菌の栄養素製品を作り出す方法
KR100356101B1 (ko) 육류 또는 야채 또는 농산물 및 사료를 소독 또는 살균하기 위한 방법 및 장치.
JP2000106856A (ja) オゾンガスを使用して食品を消毒する方法
NL8601574A (nl) Werkwijze en inrichting voor de steriele en/of partieel steriele bereiding, de inoculatie en het opzakken van voedingsbodem voor paddestoelen.
JP7098323B2 (ja) 獣鳥肉処理のための活性塩素系剤の再利用
JP4210258B2 (ja) 食物の表面および食物パッケージング由来のヒト病原体の低温衛生化
González et al. Pasteurization of agricultural substrates for edible mushroom production
JP2000300647A (ja) 飼料の回分式加圧缶蒸気殺菌装置
EP0819388A1 (en) Apparatus for disinfection in the alimentary industry, comprising an ozonized air generator
US20060182816A1 (en) Hypobromous acid system
CN109843071A (zh) 用于微生物减少的高级氧化法
JP2001103947A (ja) 家畜飼料の殺菌、乾燥冷却装置
CN101606645A (zh) 一种超高静压冷杀菌法制备洁蛋液的方法
KR20220023889A (ko) 곤충 사료를 제조하기 위한 유기성 폐기물 살균 이송 장치
JP3602820B2 (ja) 飼料の回分式加圧蒸気殺菌方法
MX2014010603A (es) Metodo para esterilizar y conservar material alimenticio.
JP2001286537A (ja) 家畜飼料の二重筒式殺菌装置
NL1011755C2 (nl) Waterstofperoxide-oplossing, werkwijze voor het gebruik van de waterstofperoxide-oplossing en werkwijze voor het vervaardigen van de waterstofperoxide-oplossing.
JP6429649B2 (ja) 家畜用飼料製造システム
JPH10295282A (ja) 飼料の殺菌方法及びその装置
JP3348016B2 (ja) 飼料の殺菌方法および殺菌装置
JP2004033202A (ja) 過熱水蒸気による生鮮野菜殺菌方法及びその装置
CN114126416A (zh) 使用有机废物的改进方法和产品
JP2000237286A (ja) 家畜飼料の殺菌装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040127